2018年01月11日 公開
2023年01月23日 更新
最後に、本当に休んでいるとき――ランチタイムや休憩時の過ごし方について考えてみましょう。
せっかくの休憩時間に、「身体は休んでいても頭や心が休んでいない」状態になってはいないでしょうか。失敗を引きずったり、心配事で落ち着かなかったりと、過去や未来に気を取られて、「今」の休息を浪費してしまっているとしたらもったいない話です。休憩中は頭を働かせず、リラックスすることが大事です。
とはいえ、ただ「雑念を払おう」「心を静かにしよう」などと念じるだけでは、かえって焦りが増幅しがちです。よほど悟った人でない限り、雑念は次々湧いてくるものだからです。
そんなときは、休みなのだから頭を無にしようなどと思うのではなく、「たわいない楽しいこと」を考えるのが早道。「今日の夕飯はなんだろう」「週末は何をして遊ぼうか」など、呑気かつポジティブなことを考えましょう。
これは「リプレイスメント」と呼ばれるやり方で、頭の中にあるイメージを別のイメージに置き換えることにより、疲労感を頭の外に「押し出す」方法です。単純ですが、手っ取り早く休息モードに入るのに有効です。
このように、「休むコツ」を意識して、短時間でも効果的な休息を手に入れられるよう、日々の業務の中の「手を抜けるポイント」や、生活の中の「ちょっと嬉しい瞬間」などを考えてストックしておきましょう。
そして、少し疲れを感じたら、それらを使ってこまめにリセットするのが賢い方法です。小さな休息のモトを使って、常時元気に働ける態勢を整えましょう。
≪取材・構成:林 加愛≫
≪写真撮影:まるやゆういち≫
≪『THE21』2017年8月号より≫
更新:11月24日 00:05