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		<title>THE21オンライン</title>
		<link>https://the21.php.co.jp/</link>
		<description>お金、キャリア、そしてこの先…悩みの尽きない日々を諦めていませんか？ 「THE21オンライン」は今日からあなたを変える話題をお届けします！</description>
		<dc:language>ja</dc:language>
				<copyright>Copyright PHP研究所　All rights reserved.</copyright>
		
				<pubDate>Mon, 07 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
						
				<item>
			<title>海賊版被害額は年間8.5兆円!? 漫画市場は得られたはずの富を取り戻せるか  グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14981</link>
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			<description><![CDATA[海賊版に流れてきた巨大な海外需要を正規収益に変える、AI翻訳の現在地を追う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="海賊版被害額は年間8.5兆円!? 漫画市場は得られたはずの富を取り戻せるか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_comic.jpg" width="1200" /></p>

<p>アニメ、ゲームで稼ぐ国、日本──。2023年のゲーム・アニメ・映像・出版・音楽を合算したコンテンツ産業の海外売上額は5.8兆円（経済産業省）に達する。基幹産業である自動車に次ぐ日本第2位の輸出産業だ。いまや鉄鋼や半導体産業に匹敵する規模を誇る。</p>

<p>コンテンツ産業において、漫画は知的財産（IP）の源泉としての役割を担う。ゲーム、アニメ、映画といったコンテンツの原作でもあり、世界中で熱狂的に消費されている。例えば漫画「鬼滅の刃」を原作としたアニメの劇場版（2025年公開、無限城編）の興行収入は、全世界で1000億円超と邦画初の記録を樹立した。</p>

<p>しかし、漫画の海外売上の多くが日本には還ってこない。問題は、翻訳されていないことによる海賊版の被害、さらには、日本のコンテンツ産業が長年抱えてきた構造的な課題にある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ゲームとの比較で見える漫画の2つの課題</h2>

<p>海外展開を考えるにあたって、本稿では、「海外で売れているのか？」と「日本の企業が儲かっているのか？」という2つの観点で整理していく。</p>

<p>「海外で売れているのか？」は、日本の財・サービスの海外での消費額を指し、海外売上と呼ばれる。一方、「日本の企業が儲かっているのか？」は、海外売上のうち、最終的に国内の事業者に還元された金額を指し、海外収入と呼ばれる。</p>

<p>この海外売上と海外収入という、似て非なる2つの数値を漫画とゲームで比較すると、両者の海外展開の違いが浮き彫りとなる。</p>

<p>ゲームの海外売上は約2.8兆円と、漫画の8.6倍の規模だ。さらに海外収入を見ると、ゲームの場合、海外の売上の9割弱が日本企業に還元されている。</p>

<p>多言語対応のコストは漫画よりゲームのほうが低い（後述）。また、売上の大半を占めるハード（家庭用ゲーム機）は任天堂やSIE（PlayStationの開発・販売を担うソニー子会社）によって世界中に直接販売されている。売上のほとんどは日本企業の収益となる。ソフト販売もまた、デジタルダウンロードが普及した現在、配信プラットフォームへの手数料は発生するが、ほとんどの収益が日本企業に還元される構造は維持されている。</p>

<p>一方、漫画には海外売上と海外収益のそれぞれに対して大きな課題がある。海外売上の壁は「翻訳の壁」だ。そもそも漫画はあまり翻訳されていない。翻訳コストが高すぎるのだ。正規の供給がないため、海賊版の温床となる。</p>

<p>海外収入の壁は「流通モデル」だ。漫画では、現地出版社に一括で任せるライセンスアウトが伝統的かつ主流モデルである。コストを抑えて海外展開が可能だが、ゲームと比較すると日本への還元率（海外販売に対する海外収入の比率）は低い。</p>

<p>この2つの課題について、前編では翻訳の壁について、後編では流通モデルの課題と日本の選択肢を論じる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「翻訳の壁」が生んだ正規流通の空白</h2>

<p>現在、AIによる翻訳は日常となった。生成AIが普及するもっと前、コロナ前から「ポケトーク」やDeepLのようなテキスト翻訳の自動化サービスは広がっていた。しかし、漫画の翻訳は進まなかった。理由は、言葉を置き換えるだけでは漫画の翻訳は成立しないからだ。</p>

<p>漫画の原稿は、その面積の多くを絵が占める。翻訳するプロセスでは、まずセリフが入った吹き出しから日本語だけを消去し、翻訳後のテキストを配置し直す必要がある。</p>

<p>日本語から英語に訳すとテキスト量は1.5〜2倍に膨らみ、縦書きから横書きへの変換も生じる。吹き出しの枠にぴったり収まるよう文字サイズや行間を、手作業で微調整する「写植」という工程が不可欠だ。言語ごとに異なるフォントから、そのシーンの雰囲気に合ったものを選ぶ作業も伴う。</p>

<p>さらに難易度を上げるのが、「ドーン」「ゴゴゴ」といった漫画特有のオノマトペ（擬音語・効果音）だ。オノマトペはキャラクターや背景の絵の上にダイナミックなデザイン文字として描かれ、絵と一体化している。翻訳する際には、言語を変えるだけでなく、消した跡の背景や線を描き足して、絵を修復する画像処理まで発生する。</p>

<p>こうした工程の複雑さから、翻訳にかかるコストと時間は膨大になる。</p>

<p>外国語に翻訳された正規版のリリースは、日本語版の発売から数ヶ月以上のタイムラグが常態化していた。高すぎる翻訳コストによって、正規に多言語展開される作品は、すでにアニメ化や映画化されてヒットが約束された一部の大作に絞られてきた。日本で出版された漫画タイトルのうち、正規翻訳されて海外流通しているのはわずか数%にすぎない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>8.5兆円の海賊版被害が示すこと</h2>

<p>海賊版対策を推進する団体ABJの発表によれば、2023年6月の1ヶ月分だけで被害額は7000億円を超える。海賊版サイトの滞在時間を調査し、30分でコミック1冊＝500円を読めるとしたときの試算だ。</p>

<p>年換算すると8.5兆円規模にのぼる。別の調査（CODA）によれば2019年から2022年の4年間で被害額は5倍に拡大しており、海賊版の被害は年々深刻化している。</p>

<p>一方で、漫画を含む出版分野の海外売上額は3200億円（2022年、経済産業省）と、海賊版被害の27分の1に留まる。さらに、日本企業がライセンスアウトした海外出版社から受け取るライセンス収入は256億円にまで減る。</p>

<p>8.5兆円という数字は「盗まれた損失」であると同時に、世界中に巨額の需要があることを裏付ける。</p>

<p>NetflixやAmazonといった動画配信サービスを通して、日本のアニメの視聴者は世界中で拡大した。アニメの原作漫画を読みたいという需要は高まっている。</p>

<p>「最新話を母国語ですぐに読みたい」「まだ翻訳されていない名作を読みたい」という声があっても、正規版は供給されていない。需要と供給のギャップを突くように、無断翻訳した漫画をインターネット上に公開するスキャンレーション（違法配信サイト）が蔓延してきた。</p>

<p>膨大な数の日本の漫画が世界中で消費されながら、そこから生まれるべき正当な対価が、海賊版サイトの広告収入などに流出し続けてきたのだ。</p>

<p>「翻訳コストを解消することで、この需要の一部は確実に正規収益へ転換できる」というのが漫画業界がAI翻訳にかける期待の根拠でもある。海賊版に流れていた読者を正規ユーザーとして取り込む余地は大きい。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI翻訳が突破口</h2>

<p>翻訳のボトルネックに変化をもたらしつつあるのが、漫画に特化したAI翻訳技術だ。</p>

<p>MantraやオレンジといったスタートアップのAI翻訳は、セリフの自動認識・消去から始まり、文脈を踏まえた翻訳、フォントの自動選択、吹き出しへのテキスト自動配置まで、職人が手作業で行っていた工程を一連で処理する。品質担保のため、人間によるポストエディットは欠かせないが、作業スピードは格段に向上する。</p>

<p>オノマトペも翻訳候補を複数提案し、重なった背景の画像修復まで対応する機能も備えている。汎用テキスト翻訳ツールとは異なり、漫画の「絵と文字が一体化した構造」に特化して設計されている点が特徴だ。オレンジ社がAnthropicの「Claude」を活用したシステムでは、翻訳プロセス全体で5〜7倍の効率化が実現している。</p>

<p>業界の本気度は資金の動きにも表れている。Mantraに対しては集英社、小学館、KADOKAWA、スクウェア・エニックス等が出資し、総額7.8億円を調達。オレンジ社もグロービス・キャピタル・パートナーズや小学館などから29.2億円の出資を受け、2025年には金融機関から総額25億円の融資も得た。翻訳の壁を超えることが、業界全体の課題として共有されてきた証左といえる。</p>

<p>AI翻訳の登場で、これまで採算が確実な一部のヒット作品に限定された状況が変わりつつある。国内市場のみで消費されてきた良質なニッチ作品も過去の名作も、次々と採算ラインに乗り、世界市場に供給できる可能性が開かれてきた。</p>

<p>バトル、恋愛、医療、グルメ、ホラー、ビジネスまで、存在しないジャンルを探す方が難しいほど多様な日本の漫画ライブラリ。翻訳の壁が崩れることで、膨大なタイトル数という強みが、そのままグローバル市場での競争力に転換できるかのテストが初めて可能になる。</p>
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						<pubDate>Mon, 07 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>実は野球より先進的？ 競技自転車に隠された戦略性と科学性  松尾清貴（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14765</link>
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			<description><![CDATA[進学校×スポーツという人気シリーズ最新作『偏差値70の自転車競技部』。勉強とスポーツを両立する現代の子どもたちへの思いを著者に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="実は野球より先進的？ 競技自転車に隠された戦略性と科学性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_study2.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊『偏差値70の自転車競技部』を上梓した小説家の松尾清貴氏。「高学歴&times;スポーツ」をテーマに複数の小説を執筆してきた松尾氏に、スポーツの中にある科学的な一面などについて語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>競技自転車に隠された戦略性</h2>

<p>ーー14年前に発売された『偏差値70の野球部』を書かれたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか。</p>

<p>【松尾】当時の編集者から、開成高校野球部の記事を見せられたことがきっかけです。</p>

<p>開成高校といえば都内有数の進学校ですが、そこの野球部が2005年に、東東京大会でベスト16まで勝ち進んだことで大きな話題を呼んだんです。後に『弱くても勝てます』（新潮社）として書籍化もされています。</p>

<p>スポーツの印象が薄い進学校が独自の戦略を用いて勝ち上がっていく様子に、「同じような設定だったら面白いんじゃないか？」と考え、提案してくれたんです。</p>

<p>ーー前作と今作を比較してお聞きします。野球はルールへの深い理解や駆け引きによって勝利する、比較的頭脳スポーツの印象が強いと思います。一方、競技自転車はフィジカルに重きを置くスポーツという印象があります。</p>

<p>競技自転車と「偏差値70」という組み合わせにおいて、苦労したことや、「野球部」のときとは勝手が違うと感じたことはありましたか。</p>

<p>【松尾】実際は逆で、戦略性や科学性は自転車競技の方が強いんです。トレーニングにも科学的な手法がかなり取り入れられています。</p>

<p>ーーそうなんですか！勝手ながら、意外でした。</p>

<p>【松尾】外から見える動きだけを見れば、野球のようにいろいろなことをしているわけではなく、ただペダルを踏んでいるだけですからね。</p>

<p>野球には攻守交代があり、戦略的な部分も突き詰めればたくさんありますが、自転車は見た目が単調です。その単調さをどう見せるかという違いがあります。</p>

<p>もう1つ、前作を書いた14年前の高校野球では、今ほど科学的なトレーニングが取り入れられていませんでした。</p>

<p>当時は、コーチの経験則で練習する、これまでやってきた練習を続けるといったことが多く、理論的な整合性まではあまり突き詰められていなかったと思います。</p>

<p>そこで前作では、それに対するアンチテーゼやカウンターとして、「力学ではこうなる」「確率ではこうなる」という科学的な知見を持ち込む作り方ができました。元々科学的な知見がないところに、それを入れてみたら面白いのではないかという発想です。</p>

<p>ところが今回の自転車競技は、すでに科学的な考えが浸透しています。競技をしている人は、みんな科学的なトレーニングをしています。それに対するカウンターを打ち出しにくい。しかもロードレースもトラック競技も、野球ほど一般に知られていません。</p>

<p>まずルールを示し、そのルールの中で選手が何をしているのかを、エピソードも絡めて説明する。そのうえで、一風変わった戦略を積み上げていかなければなりません。その積み上げ方が、野球よりもややこしかったですね。</p>

<p>野球では、高校球児の精神論や根性論をイメージしやすい。それに対して、「自分たち進学校は練習時間がないのだから、もっと集中してこれだけやればいい」というギャップの面白さを出せます。自転車競技では、なかなかそれが出しにくい。その難しさがありました。</p>

<p>ーー野球も戦略的ですが、トレーニング方法などの面では、競技自転車の方が科学的な知見が進んでいるということですか。</p>

<p>【松尾】ロードレースは日本においてはマイナー競技ですが、ヨーロッパではメジャー競技。まさに日本における野球のような存在です。その分、研究が進んでいるので、トレーニングもどんどん進化しているんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>勉強とスポーツの両立という難しさ</h2>

<p>ーーここからは、作品のもう1つの要素である「偏差値70」、子どもたちの受験や勉強についてお聞きします。『偏差値70の野球部』の発売から10年以上が経過していますが、世間の受験に対する常識や考え方が変化したと感じることはございますか？</p>

<p>【松尾】中学受験は増えたと思います。東京に住んでいるからということもありますが、知り合いや友人の子どもが中学受験をすると聞くことも多くなりました。</p>

<p>ーー今作では、主人公が物語の開始時点から塾に通い、親も教育熱心という設定です。そこにも時代の変化が反映されているのでしょうか。</p>

<p>【松尾】それもありますが、設定の整合性のためでもあります。</p>

<p>物語開始時点で主人公は小学生なのですが、小学生のころからロードバイクに乗れるような家庭は、経済的に恵まれています。</p>

<p>そして、それくらい経済力のある家庭なら、中学受験もさせるだろう、と...。</p>

<p>ーー言われてみれば、おっしゃる通りですね。</p>

<p>【松尾】自転車を題材にしたフィクション作品はたくさんありますが、そのような経済的な部分の描写は避けられているように思います。</p>

<p>「知り合いから自転車をもらったことがきっかけで始めた」という設定でもいいのですが、今回は大きなパッケージとして「偏差値70」がついています。</p>

<p>それなら、ある程度お金のある家庭にした方が自然だと思いました。</p>

<p>今回は一人称視点の作品なので、主人公自身は自分の家がお金持ちだとアピールしませんし、内面でもほとんど語りません。</p>

<p>ただ、周りの登場人物がそれを指摘します。本人はあまり気づいていないけれど、実は裕福な家庭なのだと伝わるようにしています。</p>

<p>裕福さを前面に出さずとも、読者が背景としてなんとなく理解してくれればよいと思っています。ある程度の格差が存在することは示しておくべきですし、その方が誠実だと思います。</p>

<p>ーー最後に、勉強と部活動などの両立についてお聞きします。早い時期から受験を意識する子どもが増えると、勉強と活動を両立することは、さらに大変になるのではないでしょうか。松尾さんのお考えや、作品の中で示したことがあれば教えてください。</p>

<p>【松尾】今は部活動自体がない学校も多いそうです。その場合、課外活動をしたい学生は地域のスポーツクラブなどで活動をしなければならない。</p>

<p>ところが地域のチームは選抜制で、入団テストがある場合もあるそうです。誰でも参加できるわけではない。受験とは別のところで、また競争させられているように感じます。</p>

<p>今の子どもたちは大変だと思います。限られた時間で、いくつもの競争にさらされるわけですから。前作の『偏差値70の野球部』も今回の『偏差値70の自転車競技部』も、「強豪校ほど練習時間がない」という設定を前提にしています。</p>

<p>ーー限られた練習時間の中でいかに頭を使って結果を出すかという点も、読み応えにつながりますね。</p>

<p>【松尾】そういうコンセプトのシリーズになっていると思います。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松尾清貴（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>会社の資料持ち出しは犯罪？「家で仕事するだけ」が営業秘密侵害に  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14883</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014883</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、営業秘密の持ち出しが犯罪となる境界線を解説。社員が陥りやすい勘違いと、個人・企業それぞれに求められる情報管理のポイントを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「家で仕事するだけ」が犯罪に？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>「家で引き継ぎ資料を整理するだけ」「仕事のためだから問題ない」――。<br />
そんな善意や責任感からの行動が、思わぬ刑事事件につながることがあります。会社が管理する技術情報や顧客情報などの営業秘密は、自分で作成した資料であっても、無断でコピーして社外へ持ち出せば不正競争防止法に抵触する可能性があります。<br />
本稿では、元刑事の視点から、営業秘密の持ち出しが犯罪となる境界線を解説。社員が陥りやすい勘違いと、個人・企業それぞれに求められる情報管理のポイントを紹介します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「引き継ぎ資料くらい、家で作っとくか」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★★☆ 逮捕リスク<br />
★★★★★ 懲戒・損害賠償リスク（億単位の請求も...）<br />
★★★★☆ ほぼ確実に実名公表されて人生終了</p>

<p>製造業に勤めていた技術系の会社員は、日常業務の中で製品の製造工程や設備構成に関する資料を取り扱っていた。これらの資料は社内サーバで厳重に管理され、「社外秘」と明示された技術情報だった。<br />
退職を控えていたある時期、本人は「自宅で内容を整理し、引き継ぎの準備をするため」と、社内サーバに保存されていた資料を無断で複写し、USBメモリに保存して持ち帰った。</p>

<p>その後、複写した資料の一部を加工し、別の資料に転用していたことが判明。さらに、転職先とみられる外部企業との接触も確認され、会社側が内部調査を実施。アクセスログやコピー履歴から、無断複写と持ち出しの事実が明らかになった。</p>

<p>会社は被害届を提出し、当該行為は「営業秘密の不正取得・使用」に当たるとし、不正競争防止法違反で有罪判決が下された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇不正競争防止法違反（営業秘密侵害）<br />
社内資料を無断で複写し持ち出す行為。「自宅作業」「引き継ぎ目的」でもアウト。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】まじめな社員ほど要注意！</h2>

<p>私が、実際にこの手の事件にかかわった中で意外だったのは犯人像です。多くの人が想像するのは、ライバル企業に情報を売る人や会社を裏切る人など、悪意のある人でしょう。しかし実際には、仕事熱心な人、責任感の強い人、まじめな人などが、当事者になることが多くありました。</p>

<p>本人としては、会社のためだったのでしょう。しかし、ここに大きな落とし穴があります。会社の情報は、自分が作った資料であっても、自分の物ではありません。会社が管理している情報です。<br />
だから、仕事のため、効率化のため、善意だった、そうした理由があったとしても、ルールを飛ばして持ち出せば問題になります。本当に危ないのは、「会社のためだから大丈夫」という感覚なのです。</p>

<p>人は悪意がある時よりも、正しいことをしていると思っている時のほうが慎重さを失います。<br />
だからこそ、頑張ることと、ルールを守ることは別だと考えるのが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「会社のため」でもアウト</h2>

<p>この手の事件で問題になるのは、不正競争防止法における「営業秘密侵害」です。一見難しく聞こえますが、刑事の目で見るとポイントは三つです。<br />
一つ目は、その情報が「営業秘密」かどうか。営業秘密というのは、<br />
1.社内で管理されている<br />
2.仕事に役立つ情報である<br />
3.外に知られていない<br />
この三つを満たしていれば成立します。「社外秘」「閲覧制限あり」「パスワード管理」という社内規定があれば、かなりの確率で営業秘密情報と言えます。</p>

<p>二つ目は、取得の仕方。<br />
会社の許可なく、コピーする、USBに入れる、私用メールに送る、といったこれらの行動はすべて、「不正取得」に当たります。<br />
ここでよくある勘違いが、「盗んだわけじゃない」「原本は会社に残っている」といった考えです。しかし、営業秘密は物ではなく情報なので、それらをコピーした時点で、「取得」は成立します。</p>

<p>そして三つ目が、管理を外れたかどうか。<br />
実際に使ったか、売ったか、転職先に渡したか。ここは必須ではありません。<br />
「会社の管理下から外に出た」。それだけで、犯罪として成立する可能性が生まれます。<br />
だから、「家で見ただけ」「整理しただけ」「引き継ぎのため」といった理由は、刑事の前では意味を持ちません。</p>

<p>つまりこの事件は、「悪いことをしたつもりのない人」が、知らないうちに犯罪のラインを越えてしまう構造を持っているのです。<br />
仕事上の問題は刑事上の問題へ変わることがあります。<br />
だから私は、「仕事のためだから大丈夫」という考え方が一番危ないと思っています。<br />
その善意が、一線を越えるきっかけになることがあるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】USB一本で人生が終わることもある</h2>

<p>まず一番大事なことは、「会社の資料は、会社の外に出さない」。これを原則にすることです。どうしても社外で作業が必要なら、<br />
・会社が認めたクラウド<br />
・会社支給のPC<br />
・正式な申請と許可<br />
といった正式なルートを踏みましょう。自己判断が、一番危険です。</p>

<p>そして、USB、私用メール、個人クラウドへの保存。これらはすべて、「アウト」の入口です。「誰にも渡していない」「使っていない」は関係ありません。管理外に出した時点で終わりです。</p>

<p>特に注意すべきは、退職・異動が見えてきた時期。このタイミングでのコピーは、会社側にほぼ確実にチェックされています。<br />
「後で困らないように」のひとことが、刑事事件の引き金になることがあります。<br />
迷ったら、「これ、会社に堂々と説明できるか？」を自分に問いましょう。<br />
少しでも詰まるのなら、その行為はやらない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】社員を守るための管理</h2>

<p>会社側がまずやるべきは、「コピー＝犯罪になり得る」という認識を共有することです。多くの社員は、この事実を知りません。</p>

<p>次に、営業秘密の線引きを明確にすることです。<br />
・社外秘表示<br />
・アクセス制限<br />
・持ち出し禁止ルール<br />
これらの線引きを曖昧にしない。曖昧だと、会社はおろか、社員も守れません。<br />
そして、サーバ、複写機、USBのログは、必ず取りましょう。「信頼しているから管理しない」は通用しません。「管理」とは、社員を疑うためではなく、社員を守るためにあるのです。</p>

<p>そして、相談できる場所を用意しておくことも大切です。「家で作業していいですか？」「この資料、持ち出してもいいですか？」と聞ける環境があれば、事件の九割は防げます。<br />
この手の事件は、悪意よりも無知と焦りから起きることが多いです。<br />
だからこそ、ルールと対話が最大の防犯になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>M&amp;A業界に維新を起こし日本企業をもっと強く　Bysideの「採用＆育成」戦略とは？  川畑勇人(Byside[株]代表取締役)、吉浦剛史([株]スポーツフィールド キャリアサポート推進室長)</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14955</link>
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			<description><![CDATA[中途人材が大半というM&amp;A 業界で、Bysideは新卒採用に力を入れている。それはなぜか？　また同社の事業の特長とは？　川畑勇人社長に、スポーツ人材に特化した採用支援等を手がけるスポーツフィールドの吉浦剛史氏が話を聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Byside川畑勇人社長とスポーツフィールド吉浦剛史氏" height="721" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside00.jpg" width="1200" /></p>

<p>「大学を卒業したばかりのヒヨッコがM&amp;Aビジネスを担えるのか」。そんな声をものともせず、新卒採用に力を入れ、独自のM&amp;Aアドバイザリー事業で業績を伸ばしているのがByside(株)だ。</p>

<p>中途人材が約99％というM&amp;A 業界において、同社の川畑勇人社長はなぜ新卒採用に踏み切ったのか。スポーツ人材に特化した採用支援等を手がける(株)スポーツフィールドの吉浦剛史氏が、詳しく話を聞いた。（構成：坂田博史／写真撮影：長谷川博一）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋(10ー12月)号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="Byside川畑勇人社長" height="1488" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside01.jpg" width="1200" /></p>

<p>【川畑勇人(かわばた・はやと)】<br />
Byside(株)代表取締役<br />
1984年生まれ、鹿児島県奄美大島出身。2008年、早稲田大学第一文学部を卒業後、(株)キーエンスに入社。同期200名、営業部員2000人の中で常にトップクラスの成績を維持し、2014年に責任者昇格の内示を受けたのち退社。同年、(株)日本M&amp;A センター入社。2019年に部長職に就任し、2021年には東日本事業法人統括部長および日本PMIコンサルティング(株)の取締役に就任。2022年、Byside(株)を設立。これまでに累計約300件のM&amp;A成約案件に関与し、数多くの中堅・中小企業の成長支援に携わる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="スポーツフィールド吉浦剛史氏" height="1504" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside02.jpg" width="1200" /></p>

<p>【吉浦剛史(よしうら・つよし)】<br />
(株)スポーツフィールドキャリアサポート推進室長・人財育成推進室長<br />
1988年生まれ。奈良県出身。大和ハウス工業(株)で社内営業表彰を複数受賞後、2015年に(株)スポーツフィールドに入社。現在は東海・関西・九州のエリアマネージャー、人財育成推進室長、キャリアサポート推進室長を兼任。2020年からはスポーツ庁委託事業「スポーツキャリアサポートコンソーシアム」の推進委員も務める。アスリート学生へのキャリア支援のための講演や授業を行ない、受講生は1万5,000名を超える。JKC（全日本フルコンタクト空手コミッション）キャリアサポートアドバイザー。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢買い手｣のサポートに特化。業界の情報流動性を高めたい</h2>

<p>【川畑】私どもByside（バイサイド）は、M&amp;Aのアドバイザリー事業を行なっています。といっても、一般的にはあまり知られていない業態なので、少し説明させてください。</p>

<p>M&amp;A業界における主流は、仲介モデルと呼ばれる形式で、売り手企業と買い手企業の真ん中に立ち、どちらに対してもサポートを行ないます。これに対して、FA（ファイナンシャル・アドバイザー）は、売り手と買い手のどちらか片方のみと契約し、サポートを行ないます。そして、当社の最大の特長は、買い手企業のサポートに特化している点です。買い手企業側に特化しているM&amp;Aアドバイザリーは、おそらく国内では当社だけです。<br />
<img alt="買い手探索特化型モデル（Byside FA）" height="853" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside03.jpg" width="1200" /></p>

<p>【吉浦】なぜ買い手企業のサポートに特化しているのですか。　</p>

<p>【川畑】仲介モデルであれば、売り手の情報も、買い手の情報も、自社内で集めることになります。自社のみでビジネスが完結する点は、情報管理の観点からすれば効率的です。ただ、双方の情報を集める工数が必要なため、十分な量を担保できるかには、やや疑問が残ります。にもかかわらず、各社は自社内に情報を抱え込んでおり、業界としての情報の流動性はありません。</p>

<p>当社は、買い手側のみに立つことで、仲介を含めたM&amp;A事業を行なう約600社と提携しています。仲介企業同士はライバルですが、私どもはパートナーです。なぜなら、仲介企業は売り手情報が豊富な一方、買い手情報が不足気味で、買い手が見つからない、あるいは見つけるまでに時間がかかることが多々あるからです。そこで「買い手を見つけてほしい」と当社に依頼がきます。</p>

<p>当社は買い手情報に特化して集めることができるため、当然、仲介企業よりも情報量が多くなります。売り手情報は自ら集めなくても提携企業から自然と集まります。こうした仕組みにより、業界の情報の閉鎖性を打破し、流動性を高め、M&amp;Aの活性化に貢献したいと考えています。</p>

<p>【吉浦】買い手企業のサポートに特化しているとはいえ、難易度の高いビジネスなのではないかと想像します。それを担える人材はあまり多くないのではないですか。</p>

<p>【川畑】おっしゃる通りです。会社や事業を売買するわけで、そこにはヒト（従業員等）、モノ（商品・生産設備等）、カネ（株式・不動産等）すべてが含まれ、契約内容も多岐にわたります。非常に難しいビジネスだと言えるでしょう。豊富な知識はもちろん、高度な交渉力や調整力も必要不可欠です。</p>

<p>このため、M&amp;A業界の人材の99％は、何らかのビジネスを経験し、一定の成果を出してきた人たちです。社会的意義が高いM&amp;Aを担ってみたい、それによって自分自身も成長したいと考えた人たちがこの業界に転職してきています。かく言う私も、2014年にそれまで勤めていた(株)キーエンスを辞め、中途採用でM&amp;A仲介最大手の(株)日本M&amp;Aセンターに転職しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>中途が99％の業界でなぜ新卒採用を増やすのか</h2>

<p>【吉浦】99％が中途人材の業界の中で、新卒採用に力を入れているのはなぜですか。</p>

<p>【川畑】中途人材のほうが早く戦力になることは間違いありません。ただ、中途人材の中には「稼げればいい」と考えている人も少なからずいます。当然、会社への帰属意識は薄く、より高い収入を求めて同業他社へどんどん転職していきます。</p>

<p>それが一概に悪いとは言いませんが、私はすごく不幸なことだと思っています。やはり自分が乗った船を大きくし、大きくした船でさらに自分も成長していく。自分が大きくした船が世界を変えていく──そうしたマインド、文化を、当社ではつくっていきたい。そのためには、中途だけではなく、新卒を採用し、ある程度時間をかけて育てていくしかありません。だからこそ、新卒採用に力を入れているのです。</p>

<p>【吉浦】新卒で入社する社員が多くなれば、そうしたマインドや文化がつくれると。</p>

<p>【川畑】はい。やはり何事も最初が肝心で、社会人スタートのタイミングで、当社のミッション「会社の真価を繋いで社会を進化へ導く」やビジョン「M&amp;Aを再定義して日本の価値をさらに先へ、共に先へ」などの真意を理解してもらい、深く共感してもらったうえで働き始めてほしいと考えています。新卒社員はいわば「ホワイトキャンバス」のようなもので、企業理念やビジョンなどもいちばん沁み込みやすい。そのいちばん沁み込みやすいときに、当社のミッション、ビジョン、バリューをしっかりと心と身体に沁み込ませてもらいたいのです。</p>

<p>当社を大きくしてくれる、変革してくれる人材は、新卒以外あり得ないだろうと思っています。業界は99％中途人材ですが、当社は新卒採用を少しずつ増やし、ゆくゆくは新卒オンリーの会社にしていきたいと今動いています。</p>

<p>【吉浦】新卒と中途では理念の浸透度が大きく違うというのは、本当にその通りだと思います。そして、これからは理念浸透型の組織しか生き残っていけないのではないでしょうか。その一方で、企業業績を急速に伸ばすためには、即戦力となる中途人材も不可欠です。新卒と中途のバランスをとることが重要になりますが、これがなかなか難しいのではないですか。</p>

<p>【川畑】新卒人材だけにすることを目指してはいますが、それは未来の理想の姿であり、現在は中途人材の活躍が欠かせません。2026年4月に新卒7名が入社しましたが、社員約60人の8割以上は中途人材というのが実状です。組織のハレーションや理念浸透具合なども見ながら、来期はどれぐらいのバランスにしようかと考えています。こればかりはトライアンドエラーを繰り返すしかありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面接で話してもらうことは1つ。その話に共感できるかで判断</h2>

<p>【吉浦】新卒の採用面接で、何か意識されていることはありますか。</p>

<p>【川畑】学生もAIを使うようになり、ありきたりの質問をしても模範的な回答が返ってくるだけで、どういう人物なのか、さっぱりわかりません。</p>

<p>私たちの仕事は、経営者と対峙しなければならないので、経営者に受け入れられる、経営者に可愛がってもらえる人材であることが必要です。面接時、学生は最初ガチガチなので、まずは緊張をほぐすことを心がけ、その後、「生まれてから今ここに座るまで、自分の人生をどれだけ長くなってもいいので語ってほしい」と言います。すると、2分で話が終わってしまう人もいれば、30分以上話し続ける人もいます。</p>

<p>【吉浦】興味深い面接のやり方ですが、学生のどんな点が見えてきますか。</p>

<p>【川畑】話を聞きながら、「なんでそこに行ったの？」「なぜその部活を始めたの？」「そのとき、どうやって乗り越えたの？」などと質問すると、その人の考え方や判断軸、具体的な行動内容などが見えてきます。そして大切なのは、それに私自身が心から共感できるかどうか。社員は仲間であり家族だと思っており、それゆえに、当社で育ててあげたい、成功してもらいたいと思える人かどうかが大事です。それを判断するファーストステップが、私自身が目の前の学生の話に共感できるかどうかなのです。</p>

<p>そして、採用したい人材だと判断したら、「仕事はきついかもしれないけど、それに正面から向き合い、挑戦する覚悟はありますか」と聞きます。</p>

<p>【吉浦】面接で覚悟まで問うというのはちょっと驚きです。</p>

<p>【川畑】M&amp;Aは成果を簡単に出せるビジネスではありません。新卒1年目で1件受注できたら、「よく頑張った」と言われる世界です。裏を返せば、受注0件が1年、2年と続く可能性があるということです。売上ゼロが1年以上続くというのは、当人にとってはかなりのプレッシャーになります。新卒だけではありませんが、ある種、残酷なビジネスなわけです。</p>

<p>「なかなか結果が出ないかもしれない。でも、君があきらめなかったら、私たちが先にあきらめることはない。どこまでも伴走して、結果が出るまでとことんつきあうよ」と伝えます。私ももう何年もこの仕事を続けているので、もともとの素養があって、覚悟があって、努力を重ねていれば、必ず成果を出させてあげられます。そういった自信はついてきています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部署で1人だけ成果を出せず、助けてもらって気づいたこと</h2>

<p>【吉浦】お話を聞いていると、「自分で育つ力」というよりも、「育てられる力」を持っている人が御社には適していそうです。私どもは、いわゆる体育会や運動部に所属しているスポーツ人材を企業に紹介することが多々あるのですが、彼ら彼女らの中にも「教えたくなる」「伸びそうだなと思わせる」人たちがいます。こうした学生たちは、その時点で実力があるわけではありません。しかし、コーチや指導者が教えたくなる何かを持っており、教えられたことを素直に聞き入れて努力する人は急成長します。</p>

<p>【川畑】「育てられる力」っていい表現ですね。私自身、まさにそれを武器にしてきたところがあります。</p>

<p>キーエンスでは１人で営業を行ない、トップセールスを記録しました。ですから、日本M&amp;Aセンターでもトップをとれると思っていました。ところが、同じ日に入社し、同じ部署に配属された6歳下の不動産営業経験者に負け続けます。1年目の新人賞は彼がとり、翌年も彼は記録的な実績をあげて賞をとりました。</p>

<p>同社では当時、成績優秀者はごほうびに海外社員旅行に行けるという制度があったのですが、私以外の部署のメンバー全員が社員旅行に行き、私だけが留守番という屈辱も味わいました。その間、私は部署に１人だけ。毎日アポイントをとる電話をかけまくりながら、「なんで自分だけ成果が出ないのか、営業センスがないのか、知識が足りないのか&hellip;&hellip;」と悩み、苦しみ、色々なことを考えました。でも、原因はわかりませんでした。</p>

<p>【吉浦】川畑社長にも、そんな時期があったのですね。</p>

<p>【川畑】そんなときに「おまえ、大変そうだけど、頑張ってるな」と声をかけてくれた役員がいました。その役員は別部門だったのですが、「営業に同行してやるよ」と言ってくれたのです。何件か同行してもらったのですが、なんとすべてで受注できました。</p>

<p>そのときに、お客様はM&amp;A業界では駆け出しの私に不安を感じていたのだと知りました。私に足りないものがあり、それを役員が補ってくれたから受注できた。それからは上司や他部署の人、会計士など、その時々に自分に不足しているものを補ってくれる人に同行してもらうようにしました。その半年後、MVPを受賞。「ビジネスは自分1人では何もできない」ということを痛感した出来事でした。今でも事あるごとに思い出し、心に刻んでいます。</p>

<p>【吉浦】自分に足りないところがあることを認められる人は、それを何とか補おうと努力します。なので成長できます。逆に、自分の成功体験に固執して、やり方を柔軟に変えられない人は成長が止まってしまいます。あの大谷翔平選手ですら、毎年、投球フォームやバッティングフォームを見直し、改良しています。</p>

<p>【川畑】当社の幹部が好きなアフリカのことわざで「If you want to go fast,go alone. If you want to go far, gotogether.（早く行きたいなら1人で行け。遠くへ行きたいならみんなで行け）」というのがあるのですが、本当にその通りだと思います。私1人では、当社も到底ここまで来られませんでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本を強くしたい。それが世界をハッピーにする</h2>

<p><img alt="Byside社の会議室のトビラ　" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside04.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="坂本龍馬の部屋" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside05.jpg" width="1200" />「Ryoma（坂本龍馬）」「Shinsaku（高杉晋作）」など、オフィスの会議室には、坂本龍馬記念館が選定した「明治維新十傑」の名前がそれぞれ付けられている。彼らが日本の未来を憂い、国を強くしようとしたのと同様に、川畑社長も「日本を強くしたい」という強い想いを持っている。</p>

<p>【吉浦】最後に、将来に向けてのお考えを教えてください。</p>

<p>【川畑】数年後の目標に掲げているのは、10カ国以上に海外進出すること。日本企業が海外の企業を買収するサポートを行ない、日本企業が世界各地の企業を買収するのが当たり前の世の中にしたいと考えています。</p>

<p>そして、私どもが最終的に目指しているのは、日本を強くすることです。「円安＝円弱｣がどんどん進むのが象徴的ですが、世界の中で日本はどんどん弱くなっています。日本が世界から下に見られている感覚もある。豊かな自然があり、人が優しく、独自の文化があり、企業統治にも優れている。にもかかわらず、日本は世界的には弱くなっています。それが我慢ならず、日本を強くしたい一心で起業しました。</p>

<p>では、日本のどこを強くするのか。日本企業が日本企業を買収して相乗効果で成長して強くなる。さらに、海外の企業を買収して世界の競争を勝ち抜いていく。日本企業を強くすることが、日本を強くすることにつながる。そう考えています。</p>

<p><img alt="セミナールーム　黒船 kurofune" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside06.jpg" width="1200" />セミナールームのトビラには「Kurofune」。閉鎖的な業界構造を打ち破る「黒船」となって業界の「開国」を実現したい、という想いが込められているという。</p>

<p>【吉浦】日本の弱体化に危機感を持ち、何とか強くしたいと考えている日本人は少なくないと思います。</p>

<p>【川畑】日本企業が海外の企業を買収すれば、日本的経営―日本ならではの優れた企業統治システム―が世界に広まっていきます。それは海外の企業にとっても、社会にとっても非常に良いことなのではないでしょうか。日本が強くなることは、日本をハッピーにするだけでなく、日本的経営や日本文化が世界に広まることにもなるので、世界全体がハッピーになる可能性が大いにあります。</p>

<p>そのために、今はM&amp;Aというビジネスを大きな太い柱として展開していますが、日本を強くすることにつながる事業であれば、身の丈に合った範囲ではありますが、チャレンジしていきたいとも考えています。社名にM&amp;Aを入れなかったのは、M&amp;Aにとどまらない事業展開をしたいと考えてのことです。</p>

<p>【吉浦】創業時からM&amp;Aを足がかりに日本を強くしたいと考えていたのですね。川畑社長の覚悟がわかりました。ぜひ共に日本を強くしていきましょう。本日はありがとうございました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside00.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川畑勇人(Byside[株]代表取締役)、吉浦剛史([株]スポーツフィールド キャリアサポート推進室長)]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AI時代のリーダーに｢キャリアコンサルタント｣資格を勧める理由  《PR》（株）日本マンパワー</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14953</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014953</guid>
			<description><![CDATA[近年、日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座を受講する管理職やマネジメント層が増えているという。彼らは何に魅力を感じているのか、資格取得を通じて何を得たいと思っているのか。同講座で長年講師を務める山内雅惠氏に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="キャリアコンサルタントがいる職場" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower00.jpg" width="1200" /></p>

<p>多くの職場で生成AIの活用が広がり、業務の効率化が進んでいる。一方で、何でもAIに聞くことが当たり前になり、人と人との対話が減っているという声も。そんな時代に、リーダーはどのようなスキルを身につければいいのか。(株)日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座で長年講師を務める山内雅惠氏に聞いた（取材・構成：石澤寧）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下がAIに相談するとき何が失われているか</h2>

<p>私自身も、資料作成などに生成AIをよく活用しています。使い続けるうちにAIが過去のデータを蓄積し、私が好む内容を出力してくれるようになるなど、とても便利ですが、その反面、そこには偏りがある、とも感じています。</p>

<p>生成AIは、相手が喜ぶような回答を返してくることが多いですから、相談者は「自分の考えは間違っていない」と思い込みやすくなります。</p>

<p>例えば、上司から仕事の進め方で注意を受けた部下がAIに相談したとします。AIはその部下が入力した情報をもとに判断するため、部下の気持ちに寄り添うような耳当たりのいい答えを返してくることでしょう。</p>

<p>その心地良さに慣れてしまうと、部下は上司に直接向き合って話すことを避けるようになるかもしれません。それが積み重なると、上司と部下の「関係の質」が次第に悪化していく危険があります。</p>

<p>では、リーダーには、AIにできないどんな関わりができるのでしょうか。</p>

<p>その一つが「傾聴」です。「聴」という漢字の右側を分解すると「十四の心」と読めます。本人さえ気づいていない、声にならない心模様に耳を傾けて聴く──その姿勢が相手との信頼を育み、耳の痛い話や見たくない自分にも気づきを促します。</p>

<p>さらに、そうした関係の中から、相手の｢こうありたい」という思いが引き出されていく。それがAIでは代替できない傾聴の力です。</p>

<p>そして、この「傾聴力」はキャリアコンサルタントにとって不可欠なものであり、日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座で培われるものでもあります。私が長年講師を務めている同講座で、管理職やマネジメント層の受講者が近年増えているのも、そうした能力の必要性を実感されているからではないでしょうか。</p>

<p><img alt="キャリアコンサルタントとは" height="674" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower01.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を知ることが部下との関係を変える</h2>

<p>同講座では、厚生労働省が定める基準に則ったカリキュラムに沿って、傾聴をはじめとするキャリアカウンセリングの理論とスキル、労働法規等の知識を幅広く学びます。</p>

<p>また、実際の面談を想定したロールプレイングでは、受講生がキャリアコンサルタント役・相談者役・オブザーバー役をそれぞれ体験します。それは支援者になる訓練であると同時に、自分自身のキャリアを振り返り、自分が持っているものの見方や価値観の枠組みに気づく場でもあります。</p>

<p>この学びを通じて、コミュニケーションが変化していきます。マネジメント層の方は「どう解決するか」という思考が染みついていますから、部下への対応も答えを先に出しがちです。しかし、相手の気持ちを置き去りにして答えを与えても、部下は腹落ちしないため、やらされ感や不満が積み重なっていくもの。この講座を経ると、まず相手の話に耳を傾けようという姿勢が、自然と身についていきます。</p>

<p>講座を受講した方の多くが、「自分が変わった」と言います。以前、受講生の中に、常にイライラしていた管理職の方がいました。「うちの社員は何もできない」「部下は言い訳ばかり」という言葉が口癖だったそうです。</p>

<p>ところが講座で、自分のものの見方や価値観を言語化していくうちに、「せねばならぬ」という思い込みで自分を縛っていたことに気づかれた。「本当はガミガミ言いたくなかった、もっと対話がしたかった。そうした心の奥底にある自分の気持ちに気づいた途端にイライラしなくなった」とおっしゃっていました。</p>

<p>自分のものの見方や価値観がわかると、部下の言葉もフラットに受け止めて聴けるようになります。一方、聴いてもらえると感じた部下は、上司への相談がしやすくなり、上司から指示や期待を伝えられたときもスムーズに行動に移せるようになります。こうして部下との関係が劇的に変わるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>講座受講を通じて得られる｢学び仲間｣という貴重な財産</h2>

<p>1人の部下との関係が変わると、チームや組織全体の雰囲気も変わっていきます。まるで水面にポンと石を投げたときの波紋のように、1人のリーダーの変化が職場全体に波及していくのです。</p>

<p><img alt="ダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」" height="558" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower02.jpg" width="1200" /></p>

<p>マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」が示すように、「関係の質」が高まれば「思考の質」が高まり、「行動の質」「結果の質」へと連鎖していきます。この好循環を生み出すのは、決してAIではありません。1人ひとりの個性に向き合って、それに耳を傾ける人間のリーダーだからこそ、この変化の波を起こせるのです。</p>

<p>変化は職場だけにとどまりません。「子どもの話をちゃんと聴けるようになった」「妻から、別人みたいによく話を聴いてくれると驚かれた」など、家族との会話や関係性が変わったという喜びの声も多くいただきます。</p>

<p>さらにもう一つ、講座を通じて得られる大きな財産があります。それは「仲間の存在」です。年齢も職業も異なる人たちが、それぞれの仕事や人生への思いを率直に語り合いながら、キャリアというものに真剣に向き合っていきます。</p>

<p>心理的安全性が確保された場で互いを受容しながら成長していく体験は、普段の生活の中ではなかなか得られません。「職場と家庭以外のサードプレイスができた」「次の講座の日が来るのが楽しみで仕方がない」という声が聞かれるほど、活力を得る場になっていきます。講座の修了後、何年も交流が続くことも少なくありません。</p>

<p>自分が変わることで、部下との関係が変わり、チーム・組織も変わっていく──。ぜひこの講座で、その第一歩を踏み出してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<div>

	
		
			
			<p>【日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座】<br />
			・厚生労働大臣認定講習　　　　　<br />
			・受講期間5カ月（通学・オンライン併用可能）<br />
			・通信教育＋スクーリング（12日間）</p>

			<p>●累計受講者5万人超の実績<br />
			1999年に日本初の養成講座を開講したパイオニア</p>

			<p>●忙しい人でも学びやすい<br />
			全国で開講＋どのクラスにも無料で振替受講可能</p>

			<p>【参加無料！特別セミナー】<br />
			山内講師登壇！管理職・マネジャーに必要な｢傾聴スキル」に関する体験型セミナーを開催！日時やお申込みは下記HPをご確認ください<br />
			https://www.nipponmanpower.co.jp/shop/g/gEW235014/</p>
			
		
	


<p>&nbsp;</p>
</div>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower00.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[《PR》（株）日本マンパワー]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】史上初・新人王＆MVPを同時受賞した投手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15031</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015031</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】史上初・新人王＆MVPを同時受賞した投手は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_trophy.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>横浜一商&rarr;<br />
日本鋼管&rarr;<br />
日本ハム（26~31歳）：181登板　50勝 47敗<br />
横浜大洋（32~35歳）：74登板　10勝 24敗<br />
中日（36歳）：18登板　0勝 0敗<br />
&rarr;現役引退</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：キャリアハイ</h2>

<p>ルーキーイヤーに「22勝8敗4セーブ 防御率2.28」という圧巻の成績。新人王とリーグMVPの両取りという、史上初の偉業を達成しました。</p>

<p>なお完投数も19を記録。現代では考えられないような水準です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：同じ偉業を成し遂げた選手</h2>

<p>前述の「新人王＆MVPの同時達成」は他に2名が達成。メジャー挑戦のパイオニアとなった野茂英雄投手（近鉄）と、現在も虎のエースとして奮闘している村上頌樹投手（阪神）です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>木田勇投手</h3>

<p>です！11年の現役生活でデビュー年の成績がキャリアハイとなりましたが、その活躍は今もファンの脳裏に刻まれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_trophy.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>絶望の淵から放たれる、反撃の狼煙　『布団の中から蜂起せよ』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12692</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012692</guid>
			<description><![CDATA[高島鈴氏による書籍『布団の中から蜂起せよ』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p dir="ltr"><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" width="1200" /></p>

<p dir="ltr">高島鈴の著作『布団の中から蜂起せよ』（人文書院）は、単なる書籍というカテゴリーに収まることを自ら拒絶し、読者に対して明確な態度を要求する一冊だ。学術書のように体系的な知を提供するのでも、エッセイのように静かな内省を促すのでもない。著者自身が「アジテーション本」と称するように、本書は2022年の日本社会に投下された、極めて実践的な扇動の書である。</p>

<p dir="ltr">その根底に流れるのは、著者が掲げる「アナーカ・フェミニスト」という思想的立場だ。それは、私たちの生を日々無自覚に蝕む、あらゆる権力構造に対する非妥協的な異議申し立てであり、絶望が蔓延する時代を生き延びるための、切迫した呼びかけに他ならない。</p>

<p dir="ltr">&nbsp;</p>

<h2 dir="ltr">「あなたも怒っていい」</h2>

<p dir="ltr"><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p dir="ltr">本書を読み解く上でまず不可欠なのは、著者がなぜ「アナーカ・フェミニスト」という思想的座標に立つのかを理解することだろう。</p>

<p dir="ltr">評者と同じく1990年代に生まれた著者が、かつて自身を「ボンヤリとした左翼」だったと語る感覚は、特定のイデオロギーに安易にコミットすることへの躊躇と、しかし社会に蔓延する理不尽さへの消しがたい違和感との間で揺れる、同世代的な心情を的確に捉えている。その違和感の正体を突き詰める旅が、彼女をアナキズムへと導いた。</p>

<p dir="ltr">アナキズムは、国家や資本といった巨大な権力だけでなく、あらゆる固定的で非対称的な支配関係を問題視する。しかし、高島氏はそこに留まらない。歴史的に男性中心で語られがちだったアナキズムの運動内部にすら、家父長制的な思考やミソジニーが根深く存在することを見抜き、その矛盾を鋭く告発する。ここにフェミニズムが必然として接続されるのだ。</p>

<p dir="ltr">彼女のアナーカ・フェミニズムは、リベラル・フェミニズムが既存のシステム内での権利獲得を目指すのとも、時に権威主義的になりうる一部のラディカリズムとも一線を画す。それは、最も根源的なレベルで、支配する者とされる者という構造そのものを解体しようとする、極めてラディカルな地平を目指している。</p>

<p dir="ltr">この思想的立場は、必然的に彼女特有の文体を生み出すことになる。高島氏の文章は、独特の「取り乱し感」に貫かれており、理論的な整合性や客観性を意図的に放棄しているかのようにさえ見える。</p>

<p dir="ltr">そこでは、論理的な跳躍や唐突な断定が頻出する一方で、自己への懐疑や迷いが躊躇なく吐露される。痛み、熱、叫びといった身体感覚に根差した比喩が多用され、読者の理性にではなく、皮膚感覚に直接訴えかけてくる。</p>

<p dir="ltr">この文体は、単なる感情の爆発ではない。むしろ、冷静で理性的な「正しい」言説が、かえって人々を抑圧し、声を奪ってきたことへの戦略的な抵抗である。理論の鎧を脱ぎ捨て、むき出しの感情や混乱を晒すことは、読者に対して「あなたも怒っていい、混乱していい、完璧でなくていい」という強力な許可を与える。</p>

<p dir="ltr">&nbsp;</p>

<h2 dir="ltr">「弱きものたち」に届けるための、叫びに似た祈り</h2>

<p dir="ltr">このようなラディカルな言葉が、現代においてどのような有効性を持ちうるのか。ここでマーク・フィッシャーの「資本主義リアリズム」の概念が重要な意味を持つ。</p>

<p dir="ltr">「どうせ何も変わらない」という冷笑的な諦念が社会の隅々にまで浸透し、あらゆる反抗的な文化や思想ですら、すぐさま「おしゃれなアイテム」として商品化され、骨抜きにされてしまう。この強固なシステムに対し、高島氏の言葉はなぜ安易な回収を免れうるのか。</p>

<p dir="ltr">それは、彼女の言葉が持つ、徹底した「非妥協性」と「過剰さ」にある。彼女の文章には、商品化を拒むザラつき、個人的な痛みの消えない刻印が残っている。それは、読者に安易な共感や消費を許さず、むしろ読者自身の生き方や社会との向き合い方を問いただすような力を持っている。</p>

<p dir="ltr">この言葉に触れることで得られる「元気」とは、心地よい癒しや気休めではない。それは、諦念の壁に亀裂が入り、これまで不可能だと思わされてきた別の社会を想像することが可能になるという、「政治的想像力の回復」に他ならない。</p>

<p dir="ltr">もちろん、これほどまでに激しい言葉は、時に人を傷つける刃となりうる。また、筆者の問題提起や語りかけは、言葉の切れ味に比して非常に素朴であり、深い洞察や新しい発見を読者に与えるものであるとは言い難い。</p>

<p dir="ltr">しかし、そういった当たり前のことこそ、強い言葉で伝える価値があると私は感じている。著者は言葉の暴力性を自覚し、その責任を引き受ける覚悟の上で、あえてこの声を発しているのだ。それは、日々を窮屈に暮らしている多くの「弱きものたち」に届けるための、叫びに似た祈りなのである。</p>

<p dir="ltr">本書は、万人に受け入れられるような、明確で優しい答えを与えてはくれない。しかし、孤独な個人が自らの内にある痛みや怒りに名前を与え、それが自分一人だけのものではなく、社会の構造と深く結びついていると知ったとき、そこに連帯への道が拓ける。</p>

<p dir="ltr">「あなたに死なないでほしい」という高島鈴の言葉は、誰もが忍び寄る「死」の気配からのがれようと必死に生きている現代社会における「強力な着火剤」であり、まだ見ぬ仲間たちへ向けて放たれる、反撃の狼煙なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 03 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「高学歴で無難な社員」だけ採る大企業　トップ層は、尖った独創的な人材を選べない  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14829</link>
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			<description><![CDATA[高学歴エリートが現場で挫折する原因とは？正解のない仕事で求められる「非受験秀才型能力」や、企業がリスクを避けて無難な人材ばかり選んでしまう採用の罠を解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="学歴重視の採用" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" width="1200" /></p>

<p>テストで優秀な成績を収め、高い学歴を手にしたエリートでも、実務の現場に出た途端、「思うように仕事ができない」という壁にぶつかることがあります。</p>

<p>正解があらかじめ用意されていない仕事では、知識や学力だけでなく、対人交渉力や決断力、状況に応じて動く力など、より総合的な能力が問われるからです。</p>

<p>それでも企業は、なぜ学歴重視の採用から抜け出せず、「無難な優等生」を選び続けてしまうのでしょうか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から、その背景にある組織の構造的な問題を解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>期待の幹部候補生が「管理能力なし」の烙印を押されるまで</h2>

<p>ここに、あるメーカーに勤務するAさんという人物がいる。彼は幼少期から「神童」と呼ばれ、常に校内トップクラスの成績を維持してきた。</p>

<p>大学入試でも、最難関とされる有名国立大学の法学部に現役合格している。卒業後、彼は誰もが知る大手メーカーに就職した。文字通りの「黄金の経歴」である。</p>

<p>入社後の彼は、まさに将来の幹部候補生として嘱望された。配属された総務や人事といった管理部門では、上司から与えられた課題を完璧に整理し、マニュアル通りに処理する能力を発揮した。彼は自分の有能さを疑わず、周囲もまた、彼の学歴という「看板」にひれ伏していた。</p>

<p>転機は入社10年目、彼が海外生産拠点の現地駐在員として派遣されたときに訪れた。それまでの「事務処理」中心の仕事から一転し、現地ではマネジャーとして文化の異なる現地社員を束ね、激しい労使交渉に臨み、現地政府や気性の荒い部品メーカーとの折衝を一手に引き受けなければならなくなった。さらには時差を超えて本社との複雑な調整をこなすという、泥臭く多角的な仕事が山積していた。</p>

<p>そこで求められたのは、受験勉強で詰め込んだ「既成の知識」ではなく、正解のない問いに対して決断を下す判断力、相手の懐に飛び込む交渉力、そして予期せぬトラブルにも動じない「胆力」や「思考力」といった、総合的な「人間力」であった。</p>

<p>残念ながら、Aさんにはこれらの資質が致命的に欠けていた。現地社員の心情を理解しようとせず、理屈でねじ伏せようとした結果、職場の士気は著しく低下し、トラブルが頻発した。本社からは「現場管理の力量なし」という冷酷な烙印を押されることになる。</p>

<p>それでもAさんは、自分の自信を微塵も揺るがせなかった。「自分の能力が正しく評価されないのは、現地のレベルが低いからだ」「人事部の配属ミスだ」と周囲を見下し、反発し続けたのである。</p>

<p>予定を切り上げて帰国し、希望した本社の企画部門に移ったものの、そこでも机上の空論ばかりが目立ち、部下の信頼を得ることはなかった。最終的に彼は挫折し、退職に追い込まれた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「受験秀才型能力」の限界と共同体の不幸</h2>

<p>Aさんのような態度は、単なる「プライドの高さ」の問題だろうか。それとも、受験勉強という「正解がある世界」でしか承認を得てこなかった人間が、正解のない現実世界に直面したときに見せる、悲痛なまでの自己防衛本能なのだろうか。</p>

<p>Aさんの悲劇を振り返ると、海外赴任までの彼は受験勉強の延長線上で生きていただけだったことがわかる。</p>

<p>いうまでもなく人間の能力は多様な要素からなり、仕事に求められる能力もまた多様である。Aさんの場合、上から与えられた問題を解く力、つまり「受験秀才型能力」は高かったが、自ら課題を発見し、人間関係を構築して物事を動かす「非受験秀才型能力」は明らかに不足していたのだ。</p>

<p>厄介なことに、点数化できる学歴とは異なり、実務に求められる人間力は暗黙知的な要素が強く、可視化が難しい。そのため、Aさんのようなタイプは自分の実力不足を自覚するのに多大な時間を要し、結果として自分自身と組織の両方を深く傷つけてしまう。</p>

<p>共同体型組織には強固な序列主義があり、その序列は学歴や偏差値といった客観的で、メンバーが反論しにくい基準に依存しがちだ。新卒一括採用という博打のようなシステムの中で、企業は安易に「学校歴」をフィルタリングに使い、採用された側もまた、それを「生涯有効な実力の証明書」だと勘違いする。結局のところ、Aさんのような人こそ、共同体型組織の犠牲者だと言えよう。</p>

<p>しかし、いったん共同体のメンバー（正社員）として迎え入れた以上、能力不足が露呈しても容易に解雇はできないし、本人のメンツを考えたらいきなり閑職に回すのも難しい。こうして、高学歴という鎧をまとった「実務能力のないエリート」が組織の中枢に滞留し続けるという、構造的な不幸が再生産されるのである。</p>

<p>ただ考えようによれば、Aさんのように初期段階で挫折するケースは、組織にとって被害が小さいと言えるかもしれない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「裏承認社会の勝者」は「化けそうな人材」を選べない</h2>

<p>第二のリスクとして、組織のトップに上り詰める人々の多くが「裏承認社会」の勝者であり、その結果として極めて保守的な人材に偏るという問題がある。大企業のトップ層に名を連ねるのは、高学歴であることはもちろん、人格的にも円満で、社内の空気を読むコミュニケーション能力に長け、誰からも反感を買わない「非の打ち所がない人物」であることが多い。</p>

<p>彼らは数十倍、数百倍という熾烈な内部競争を勝ち抜き、一度も大きな失敗（減点）をすることなく、ピラミッドの頂点へとたどり着く。</p>

<p>ここで重要なのは、彼らを選別してきた評価者側の心理だ。</p>

<p>人事部や歴代のマネジャーもまた、共同体の一員であり、絶えず「裏の承認」を気にしながら生きている。トップから「リスクを恐れず、尖った独創的な人材を採用しろ」と訓示されても、彼らは本能的に及び腰になる。</p>

<p>なぜなら、リスクを取って採用した「化けそうな人材」が実際に大化けし、会社に貢献するのは、10年、20年先の話だ。その頃には採用担当者はすでに異動しているか、定年を迎えている。手柄は自分には返ってこないのだ。</p>

<p>逆に、もし採用した風変わりな社員が「大外れ」で、現場で問題を起こした場合、その批判の矛先は即座に採用担当者へと向けられる。「あんな危うい奴をなぜ採ったのか」という非難は、担当者のキャリアにおける汚点となる。</p>

<p>その結果、選別する側は「能力が突出しているがリスクもある人間」より、「少なくとも失敗はしなそうな、無難で平均的な優等生」を優先的に選ぶようになる。</p>

<p>この「裏承認社会」特有の減点主義を生き抜いてきた経営層は、必然的にリスク回避型で現状維持をよしとする保守的なカラーに染まっている。組織が危機に瀕し、抜本的な変革が求められる局面において、この「選別されたエリート」たちが最も役に立たないという皮肉な現実がここに立ち現れる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 03 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ゴールしなくても勝ち!? 人気小説家もハマった自転車競技の奥深さ  松尾清貴（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14764</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014764</guid>
			<description><![CDATA[「ロードバイクに初めて乗って驚いた」。そんな体験から始まった『偏差値70の自転車競技部』。著者に執筆の経緯を聞いた]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ゴールしなくても勝ち!? 人気小説家もハマった自転車競技の奥深さ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bike.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊『偏差値70の自転車競技部』を上梓した小説家の松尾清貴氏。松尾氏の目から見た、競技自転車の魅力とは何か？実体験も含め、語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ロードバイクに初めて乗ってみて...</h2>

<p>ーー最新シリーズ作『偏差値70の自転車競技部』を発売された松尾さん。今回、このような企画を開始されたきっかけを教えてください。</p>

<p>【松尾】『偏差値70の野球部』というシリーズを14年前に執筆しました。</p>

<p>その後、同じような企画をもう一度やることはあまり考えていませんでしたが、編集者さんに「ロードレースや自転車競技だったらどうか」と提案され興味を持ったのがきっかけです。</p>

<p>ーー松尾さんご自身は元々ロードバイクについて詳しかったのでしょうか？</p>

<p>【松尾】いえ、その時点ではロードバイクに乗ったことがありませんでした。一般的な自転車とそう違わないだろうと思っていたのですが、実際に乗ってみるとまったくの別物でしたね。</p>

<p>どのあたりが違うかというと、まず軽さが段違いです。圧倒的に軽量化されているので、当然スピードも出る。</p>

<p>あと、驚いたのが形状の違いです。ママチャリは背筋を伸ばすような姿勢で乗りますが、ロードバイクはハンドルの形が違い、サドルの方がハンドルより高い。すると自然と前傾姿勢になり、空気抵抗を感じにくいフォームになるんです。</p>

<p>ーーあの独特の形状にはそんな理由があったんですね！</p>

<p>【松尾】今では、日常的にロードバイクに乗っています。足が痛くなることもあまりないので、かなり長い時間乗っていられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>知られていない競技自転車の魅力</h2>

<p>ーー競技自転車の戦略性や科学性は、取材などを通して理解されていったのでしょうか。</p>

<p>【松尾】実際に高校生の練習や試合の様子を見学しました。高校の自転車競技部にはロードレースだけでなく、競輪場で行うトラック競技もあります。ご存じの方は少ないでしょうが、高校生のトラック競技は競輪場で行われているんです。</p>

<p>ーーそうなんですね！？</p>

<p>【松尾】中へ入っても観客はおらず、私だけが見ているような状態でした。これではなかなか普及しないのではないかと思いましたね。高校野球なら、県予選でも観客がいます。決勝ともなれば神宮球場や横浜スタジアムのような大規模な場所で行われ、大勢のお客さんが入ります。自転車競技には、そういう雰囲気があまりありません。</p>

<p>ーー業界全体のことを考えると、少しもったいないですね。</p>

<p>【松尾】実際に見てみるととても面白いんですけどね。私も調べるまで、競輪場で高校生の競技が行われていること自体を知りませんでした。</p>

<p>日本は世界的に見てトラック競技が強いんですよ。その要因として、国中に競輪場という練習場所があるからとも言われています。そうした日本のポテンシャルも知られていないのは残念です。</p>

<p>ーー競技自転車の世界全体が科学的なトレーニングをしているため、主人公たちが他とどのように差をつけるかを書くのが難しかったというお話がありました。そのジレンマをどのように打破されたのでしょうか。</p>

<p>【松尾】自転車競技では科学的な研究が蓄積されているので、まず研究成果を作品の中に落とし込むことができます。そのうえで、現実ではまだ行われていないことを探しました。</p>

<p>たとえばコーナーを曲がるときは、距離の短いインコースを走るのが当たり前です。では、アウトコースを回るとどうなるのか。そこに何か理屈がつけば使えるかもしれない。そういう発想で探していきました。</p>

<p>ただ、厳密に言えば、そういうアイデアも現実の競技の中ですでに検討され、否定されているので表に出ていないだけ、という可能性もあります。</p>

<p>ーー現実には再現が難しいことでも、演出によって画期的に見せられるのはフィクションならではの魅力でもありますね。</p>

<p>【松尾】そもそも理論自体が大事なのではありません。その理論が主人公の性格やその後の展開、心情の変化に関わってくる。大雑把に言えば、メタファーです。</p>

<p>ーー実際に競技場へ足を運び、さまざまな資料を調べたうえで感じた、競技自転車の魅力は何でしょうか。</p>

<p>【松尾】間近で競技を見ると迫力がすごいです。思っているより自転車は速いんです。</p>

<p>トラック競技を行う競輪場は、速く走るのに適した形になっています。街中で普通の自転車を見る感覚で見ていると、スピードの違いに驚きます。</p>

<p>またトラック競技には、まったく異なる種目がたくさんあります。ルールも複雑かつさまざまで、何も知らずに見たら何をしているのかわからないこともあります。でもルールがわかると、選手が何をしているのか、駆け引きまでわかって一段と面白く感じますよ。</p>

<p>ーー具体的に、面白いルールを1つ教えていただけますか。</p>

<p>【松尾】今作、トラック競技でメインにしたのは「チームパーシュート」という競技です。4人1組のチームで走ります。</p>

<p>4人が一列になり、空気抵抗を避けながら走るのですが、ゴールするのは3人でいいんです。つまり、1人は途中で脱落してもよい。その選手が思い切り先頭に立ち、長い距離を引いて、途中で力を使い果たすことができます。</p>

<p>先頭の選手はローテーションで交代します。高校の競技は4キロくらいだと思いますが、4キロを1人でずっと引くのは合理的ではありません。</p>

<p>交代しながら先頭を引き、最後は1人が力尽きるまで走って途中で脱落します。</p>

<p>ーーそれは面白いですね！ルールを理解していないと、「何をやっているの？」と思ってしまいそうです。</p>

<p>【松尾】今作の主人公は、アシストで活躍したいと考えているという設定です。</p>

<p>アシストとは、チームのエースを1着でゴールさせるために、自分が犠牲になるようなポジションです。その役割は、ロードレースよりもチームパーシュートの方が見えやすい。ルール上、ゴールしなくてもいい選手がいるからです。</p>

<p>ーー作品の中でも、そうしたルールの面白さを主人公のキャラクター性と掛け合わせて楽しめるということですね。</p>

<p>【松尾】そのとおりです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bike.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 02 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松尾清貴（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>丁寧に「今回だけ値下げして」もNG！相手が了承しても下請法違反な理由  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14882</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014882</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、何気ない値下げの「お願い」が違法な要求に変わる境界線を解説。担当者個人が注意すべきポイントと、企業が不祥事を防ぐために整えるべき仕組みを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「今回だけ値下げして」は違法？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>取引先に「今回だけ協力してほしい」と値下げをお願いする――。<br />
ごく普通の価格交渉に見えても、自社が優位な立場にあり、相手が事実上断れない状況なら、下請法や独占禁止法に抵触するおそれがあります。重要なのは、言葉遣いの丁寧さや相手が承諾したという事実だけではありません。<br />
本稿では、元刑事の視点から、何気ない「お願い」が違法な要求に変わる境界線を解説。担当者個人が注意すべきポイントと、企業が不祥事を防ぐために整えるべき仕組みを紹介します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「これはただのお願いだから、問題ないでしょ？」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★☆☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★★☆ ほぼ確実に会社名公表</p>

<p>Aは、ある会社で外部業者への発注を担当していた。<br />
会社の業績は落ちており、会議のたびに上司から「コストを下げろ」と言われ、Aは頭を抱えていた。そこで、Aは長年取引のある業者に電話をかけ、「厳しいのはわかっています」「今回だけ協力してもらえませんか」と値下げを要求した。その言葉は丁寧だった。<br />
脅したつもりもなかった。だが、相手は断れなかった。その会社にとって、その取引先を失うことは大きな痛手だったからだ。</p>

<p>結局、取引先は値下げに応じ、それをきっかけにその後も同様の要請を続けた。数か月後、同じようにAから値下げの要求を受けた別の取引先からも同様の相談が寄せられ、公正取引委員会が調査に乗り出した。結果、優越的地位を利用した不当な値下げ要求が認定された。会社は下請法違反として勧告を受け、社名公表。Aも社内処分を受けることになった。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇下請法（下請代金支払遅延等防止法）違反<br />
親事業者が、その立場を利用して下請事業者へ不当な不利益を与える行為。<br />
〇独占禁止法（優越的地位の濫用）違反<br />
取引上優位な立場を利用し、相手に不利益を押し付ける行為。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】それ、本当に「お願い」？</h2>

<p>取調べをしていると、「そんなつもりじゃなかったんです」という言葉をよく聞きます。この手の問題も同じです。本人は脅したつもりはありません。怒鳴ってもいない。契約を切るとも言っていない。ただ協力をお願いしただけ。<br />
そう考えていたのでしょう。</p>

<p>しかし、人は自分の立場の強さを過小評価しがちです。自分にとっては一件の取引先でも、相手にとっては売上の大半を支える得意先かもしれません。自分にとっては軽い相談でも、相手にとっては断れない依頼かもしれません。<br />
商売では信頼関係が大切だと言われます。私もそう思います。</p>

<p>しかし、信頼関係と力関係は別です。長い付き合いがある。仲がいい。いつも助けてもらっている。それでも立場の差は存在します。<br />
私が経済事犯（企業活動や経済的な取引の過程で発生する犯罪の総称）を担当していて感じたのは、人は権力を持った瞬間に危なくなるのではない、ということです。むしろ、自分が権力を持っていることに気づいていない時のほうが危ない。</p>

<p>下請法も同じ考え方です。法律が見ているのは、「何と言ったか」だけではありません。その言葉を受け取った相手が、実際に断れたのか。そこを見ています。<br />
だから、「お願いしただけです」という説明が通らないことがあります。問題は、お願いだったかどうかではなく、相手に選択肢があったかどうかです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「相手が承諾したかどうか」は関係ない</h2>

<p>多くの人は、「値下げ交渉なんて普通のことではないか」と思うかもしれません。<br />
実際、商売の世界での価格交渉は珍しくありません。安く仕入れたい。高く売りたい。そう思うのは、自然なことです。<br />
問題になるのは、交渉そのものではありません。自分の立場を利用して、一方的に条件を押し付けることです。</p>

<p>たとえば、大口の取引先から「今回だけ協力してほしい」と言われたとします。言葉だけ見ればお願いです。しかし、その取引先が売上の大半を占めていたらどうでしょう。断ったら取引を失うかもしれない。そう感じる状況だった時、相手は本当に自由に判断できたと言えるでしょうか。</p>

<p>下請法や独占禁止法が守ろうとしているのは、価格ではありません。取引の公平性です。だから法律は、「何を言ったか」だけではなく、「どんな立場で言ったか」も見ています。</p>

<p>相手が承諾した。契約書にもサインした。それだけで問題がなくなるわけではあり<br />
ません。その承諾が、本当に自由な意思だったのか。そこが問われます。<br />
交渉が成立するためには、双方が対等でなければなりません。その前提が崩れた時、<br />
法律の問題になるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】人を見る</h2>

<p>まず意識してほしいのは、自分の立場を正しく理解することです。取引先との関係では、自分が思っている以上に相手へ影響を与えていることがあります。<br />
だから価格交渉をする時は、「自分が何を言ったか」ではなく、「相手がどう受け取るか」を考えることが大切です。</p>

<p>また、交渉の場では、「相手が了承した」だけで安心しないでください。本当に相手に選択肢があったのか。断る余地があったのか。そこまで考える必要があります。<br />
さらに重要なのは、値下げや条件変更を求める時ほど、感覚ではなく根拠を持つことです。原材料価格の変動。市場価格の変化。発注量の増減。なぜその条件が必要なのかを説明できるかどうか、が重要になります。</p>

<p>取引先との関係は、勝ち負けではありません。<br />
一方が我慢し続ける関係は長続きしません。だからこそ、「どこまで下げられるか」ではなく、「双方が納得できるか」を一番に意識するようにしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】「誰も止められなかった」を防ぐ</h2>

<p>下請法違反を防ぐためにまず必要なのは、下請法を法務部だけの仕事にしないことです。なぜなら、実際に取引先とやり取りをするのは「現場」だからです。<br />
営業担当。購買担当。プロジェクト責任者。彼らが下請法を知らなければ、違反は防げません。</p>

<p>そのため会社は、<br />
・値下げ要請<br />
・発注取消<br />
・支払遅延<br />
・無償でのやり直し要求<br />
など、実際に起きやすい事例を継続的に共有する必要があります。</p>

<p>また、取引条件を変更する際は、一人で判断させないことも重要です。一定額以上の値下げ。支払条件の変更。追加作業の依頼。こうした判断に、上長や管理部門が関わる仕組みを作るだけでも、リスクは大きく下がります。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた企業の不祥事の多くは、悪意から始まったものではありません。「誰も止めなかった」。ただ、それだけです。<br />
だから会社に必要なのは、完璧な社員ではありません。担当者が迷った時に、「ちょっと待とう」と言える仕組みです。<br />
ルールは現場を縛るためではありません。現場を守るためにあるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 01 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>次世代バッテリーから新エネルギーまで 量子力学の発展で広がる夢  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14948</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014948</guid>
			<description><![CDATA[量子コンピュータは、エネルギー問題を解決する切り札になるのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="次世代バッテリーから新エネルギーまで 量子力学の発展で広がる夢" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_future.jpg" width="1200" /></p>

<p>スーパーコンピュータでも難しい複雑な化学反応を、量子コンピュータなら解き明かせるかもしれない。新素材・新エネルギー開発への可能性に迫る。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新発見の期待がふくらむ</h2>

<p>量子コンピュータが近い将来、特に大きなインパクトをもたらす分野は、物理の世界で起こる複雑な量子現象の再現だろう。</p>

<p>古典コンピュータでは扱いが難しい複雑な量子現象も、量子コンピュータなら量子力学のルールに従って正確にシミュレーションでき、より速く計算できる。</p>

<p>私たちの身の回りの材料やその電気的な性質はすべて量子力学に従って決まっている。なかでも量子力学特有の現象が、抵抗なく電気が流れる超伝導物質だ。超伝導物質を用いることで、エネルギー損失のない効率的な送電や、強力な電磁石を実現することができる。</p>

<p>超伝導磁石は、リニア中央新幹線でも使われている。</p>

<p>物質を超伝導状態にするためには超低温まで冷やす必要があるが、うまく材料をデザインすることで高温でも超伝導になる物質を生み出せる。量子コンピュータを使って、高温超伝導物質を発見することにつながる。</p>

<p>また、太陽光を電気エネルギーに変換する「太陽電池」の材料開発にも量子コンピュータの活用が期待されている。</p>

<p>量子コンピュータを用いることで、材料の電子構造や特性を高精度で予測し、新しい高効率な太陽電池材料の設計が可能となる。また、生成された電気エネルギーを効率的に蓄積し、必要なときに利用するためには、高性能な二次電池（リチウムイオン電池など）の開発が不可欠だ。</p>

<p>ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン（Volkswagen）とカナダの量子技術企業ザナドゥ社は、量子コンピュータの計算技術を使って、バッテリー材料のシミュレーションを行っている。これは、より安全で軽く、コスト効率の高いバッテリー材料の開発が狙いだ。</p>

<p>他にも、電気を光に変えるLEDや熱や音を電気に変える材料など、量子力学に従ったミクロな世界のシミュレーションによって新たな機能を持つ材料の開発が期待されている。</p>

<p>さらに、視点を宇宙という大きなスケールに向けてみると、光ですら脱出できないほど強い重力を持つブラックホールの理解にも量子力学が欠かせない。</p>

<p>たとえば、ある物体をブラックホールに落としたとき、その物体の情報はどこへ行くのだろうか。</p>

<p>ここでいう「情報」とは、単に何が落ちたのかという話ではない。どんな粒子で構成されていたのか、それぞれの粒子がどの位置にあり、どのように動いていたのかといった、量子力学的な詳細まで含むものである。</p>

<p>量子力学の基本原則では、情報は決して失われないとされている。つまり、どれほど物体が変化したとしても、その変化前の状態の情報はどこかに保存されているはずなのだ。</p>

<p>しかし、ブラックホールはその情報を丸ごと消し去ってしまうかのように見える。この矛盾は「情報消失パラドックス」と呼ばれ、現在に至るまで物理学の未解決問題として議論が続いている。</p>

<p>このようなブラックホール研究の最先端では、私たちが住む世界の時空（時間と空間）は量子もつれの集まりによって作られているという考え方もあり、量子コンピュータを用いてブラックホールを再現する実験が行われている。</p>

<p>これまで実験的な検証が難しいとされていた最先端の物理理論でも、量子コンピュータを用いれば自在にシミュレーションが可能になり、大きな力を発揮すると考えられている。</p>

<p>肉眼で天体観測をしていた時代から、人類が望遠鏡を手にしたことでより遠くの宇宙が見えるようになったのと同じく、量子コンピュータを使うことで、これまで直接観測できなかった物理現象を作り出し、実験できるようになるのだ。</p>

<p>また、量子力学に基づいたシミュレーションの応用範囲は非常に広く、物理学の最先端研究のみにとどまらない。</p>

<p>なぜなら地球上で起こるほとんどすべての現象は、原子や分子を通じた環境とのやり取りや物質の変化、いわゆる化学反応によって成り立っており、そこでは量子力学が欠かせないからである。</p>

<p>これまでもスーパーコンピュータによるシミュレーションにより、複雑な化学反応の仕組みの解明が試みられてきた。しかし、いまだに理論では説明しきれない現象や未解明の部分が多く残されている。量子コンピュータを利用することで、こうしたミクロな世界の動きを量子の視点から正確に捉えられるようになる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新しいエネルギーを生み出す</h2>

<p>地球が誕生したばかりの頃、大気中には火山活動などによって大量の二酸化炭素（CO₂）が放出され、その濃度は非常に高かった。やがてシアノバクテリアが出現し、光合成によって二酸化炭素を取り込み酸素を放出した結果、約24億年前には大気中の酸素濃度が飛躍的に上昇した。</p>

<p>その後、陸上植物が広範囲に進出し、巨大な緑地帯を作るなかで、二酸化炭素は植物の体内に取り込まれ、有機物として蓄えられていった。</p>

<p>この有機物が何百万年、あるいは何億年もの長い時間をかけて地下に蓄積され、やがて石炭や天然ガスなど現代の化石燃料のもととなった。</p>

<p>しかし、産業革命以降に化石燃料の利用が加速した結果、二酸化炭素が放出されて、大気中の二酸化炭素濃度は急激に上昇し、地球温暖化という深刻な環境問題を招いている。</p>

<p>こうした現状を打開するためには、化石燃料由来の炭素に頼らないエネルギーを確立する必要がある。</p>

<p>そんななか、次世代エネルギーの鍵として注目を集めているのが、地球上に豊富に存在する二つの原子「水素（H）」と「窒素（N）」だ。</p>

<p>水素は、燃焼や燃料電池としてエネルギーを使うときに二酸化炭素を一切出さず、水だけを生み出す、理想的なエネルギー媒体である。</p>

<p>特に、再生可能エネルギーを使い水を電気分解することで得られる「グリーン水素」は、再生可能エネルギーとの相性も良く、地球温暖化を抑制するための脱炭素社会を目指す上で重要な役割を担う。</p>

<p>しかし、水素を作るには多くのエネルギーが必要だ。また水素は非常に軽く拡散しやすいため、運搬や貯蔵が難しいという課題もある。</p>

<p>そこで、水素に二酸化炭素を加えて、私たちが普段生活している環境（常温・常圧）で扱いやすいメタン（CH₄）に変える「メタネーション」という技術が提案されている。</p>

<p>この過程において中心的な役割を果たすのが、少ないエネルギーで化学反応を進めるための補助として用いられる「触媒」である。</p>

<p>自分自身は変化しないものの、他の分子の反応のための舞台として化学反応を助ける触媒は、複雑な量子的な重ね合わせを巧みに利用しており、このシミュレーションには現在のスーパーコンピュータにも手が負えない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_future.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>残業代を上げれば社員は定時で帰る？ 「長時間労働は美徳」の価値観を崩すロジック  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14828</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014828</guid>
			<description><![CDATA[残業や有休未消化が減らない本当の理由は？長時間労働が「会社への献身」と評価される心理構造や、割増率改定がもたらす意外な変化を解説。日本型雇用の歪みに迫る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="残業する社員" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoG.jpg" width="1200" /></p>

<p>働き方改革が進む中でも残業が減らず、有給休暇が使い切られない背景には、単なる制度の遅れだけではない理由が隠されています。日本では長時間労働や休暇の放棄が「組織への忠誠心」として評価され、職場の「承認」を得る武器になっている側面があるためです。労働時間や有休の価値観が逆転するメカニズムについて、太田肇氏の書籍『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』より解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>残業割増率が低い日本で、なぜ「不毛な居残り」が続くのか</h2>

<p>近年、いわゆる「ブラック企業」への社会的批判や労働基準法の改正（働き方改革関連法）により、労働時間の短縮は企業にとって喫緊の課題となった。</p>

<p>しかし、統計を精査すれば、正社員の労働時間は劇的には減っておらず、手当の支払われないサービス残業の根絶も遠いのが実情だ。有給休暇の取り残しも、依然として「当たり前」のように行われている。</p>

<p>時間外労働がなかなか減らない背景として、一般的には二つの原因が挙げられる。</p>

<p>一つは、日本的雇用慣行の問題である。日本では閑散期だからといって安易に解雇や雇用調整を行うことが難しいため、企業は閑散期でも余剰が生じない最小限の人数で回し、繁忙期の労働力を時間外労働という調整弁に頼らざるを得ないという構造的な理由だ。</p>

<p>もう一つが、時間外労働に対する割増率の低さである。欧米諸国ではおおむね50％以上の割増が一般的であるのに対し、日本は原則25％増しと比較的低く設定されている。そのため、会社側が人を新たに雇うより、今いる人間に残業させる方が安いと判断し、残業を命じやすいのである。</p>

<p>これに対して、労働組合や一部の有識者は「日本でも割増率を欧米並みに引き上げるべきだ」と主張し、一方の経営側は「企業のコスト負担が増え、倒産を招く」と強く反対している。</p>

<p>しかし、私は「承認」という視点から、まったく異なる予測を立てている。もし割増率を大幅に上げれば、残業は減り、企業の負担はそれほど大きくならないのではないか、ということだ。</p>

<p>その理由は、日本企業の評価システムにある。日本企業では職務の範囲が曖昧で、集団で仕事をこなすスタイルが主流だ。そのため個人のアウトプット（成果）を正確に把握することが難しく、評価者は必然的にインプット、すなわちどれだけ頑張っているかに目を向ける。</p>

<p>ここで重視されるのが、態度や意欲を測る「情意考課」である。この土壌において、残業は単なる労働時間の延長ではなく、「組織に対する忠誠心と貢献意欲のデモンストレーション」としての価値を持つ。割増率が低く、あるいはサービス残業として手当すら出ない過酷な状況でさえ長時間働く姿こそが、「彼（彼女）はこれほど自己犠牲を払っている」という裏の承認を引き出す武器になるのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>割増率を上げると、「献身」から「小銭稼ぎ」に変わる</h2>

<p>ところが、仮に割増率が引き上げられ、残業代が確実に、かつ高額に支給されるようになるとどうなるか。</p>

<p>これまで「会社への献身」として美化されていた居残りは、途端に「残業代を稼ぐための利己的な行動」という色眼鏡で見られるようになる。「あいつは仕事が遅いから、割増された高い残業代をせしめているんだ」「効率的に働かず、会社にコストを押し付けている」。</p>

<p>そんな蔑みの視線、すなわち「非承認」を浴びるようになれば、忠誠心厚く勤勉な社員というブランドを守りたい「承認人」たちは、一転して定時退社を目指すようになるだろう。金銭的報酬が「聖なる献身」を「俗な経済取引」に変えてしまうことで、承認としての価値が消失し、結果として残業が抑制されるはずだ。</p>

<p>有給休暇の取得についても、承認欲求がブレーキをかけている実態がある。日本人の有休取得率は近年向上しているが、それでも6割台（2024年度は66.9％）（厚生労働省「就労条件総合調査」2025年）にとどまり、残りの3割以上は使い切られずに捨てられている。100％消化が当然の欧米とは対照的だ。</p>

<p>欧米では、未取得の休暇を会社が買い取ることが法令や慣行で確立されている国が多く、社員が休暇を残すことは企業にとっても経済的損失だ。一方、日本の行政当局は「休暇の買い取りを義務付けると、金目当てで休まなくなるから取得率がいっそう下がる」という懸念から、買い取りには一貫して消極的な姿勢を崩さない。</p>

<p>しかし、社員のロジックは真逆だ。</p>

<p>社員にとって、余った有休をドブに捨てることは、組織に対して「私は自分の正当な権利を放棄してまで、職場を優先しています」という、一種のプレゼントを意味している。休まないことで、彼らは「忠誠心が厚く、責任感のある社員」という裏の承認を職場から得ようとしているのだ。</p>

<p>もしここに高額な買い取り制度を導入したら、どうなるだろうか。</p>

<p>休暇を残す行為は、会社に「余計な金銭的支出を強いる迷惑な行為」へと意味付けが変わる。プレゼントどころか、会社の財布を直撃するネガティブな行動になるのだ。</p>

<p>周囲の目を気にする「承認人」たちは、会社に迷惑をかけない（＝裏の承認を失わない）ために、競うようにして休暇を全消化し始めるだろう。</p>

<p>欧米で有休取得率が高いのは、個人の権利意識が高いからだけではなく、休暇を残すことが組織にとってコスト的に迷惑となるような仕組み（買い取り制度等）が整っており、休むことが組織への配慮と一致しているからにほかならない。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】本日誕生日を迎える現役ピッチャーは誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14993</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014993</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】本日誕生日を迎える現役ピッチャーは誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_birthday.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>2019年（23歳）：134回　7勝　0ホールド<br />
2020年（24歳）：59回　2勝　0ホールド<br />
2021年（25歳）：34回　1勝　0ホールド<br />
2022年（26歳）：66.2回　3勝　0ホールド<br />
2023年（27歳）：64回　5勝　4ホールド<br />
2024年（28歳）：22.2回　2勝　1ホールド<br />
2025年（29歳）：13回　0勝　0ホールド<br />
2026年（30歳）※：73回　8勝　10ホールド<br />
※8/28時点</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>プロ入り時の所属は横浜DeNAベイスターズ。その後24年オフに現役ドラフトで福岡ソフトバンクホークスに移籍しています。</p>

<p>移籍2年目の今季はここまで8勝とキャリアハイの活躍。環境の変化をきっかけに覚醒を遂げています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：投球スタイル</h2>

<p>現在は主に先発として活躍していますが、23年は46試合に登板し防御率2.11を記録。</p>

<p>先発、リリーフ共に適性のある選手です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>上茶谷大河投手</h3>

<p>です！本日（8/31）は30日のお誕生日です。おめでとうございます！</p>

<p>キャリアハイを迎えている今季、どこまで成績を伸ばすのでしょうか？</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_birthday.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】3球団で2桁勝利を達成した200勝投手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14747</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014747</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>所属球団A（19~31歳）：113勝　1293奪三振<br />
所属球団B（32~36歳）：49勝　723奪三振<br />
所属球団C（37~43歳）：53勝　732奪三振<br />
所属球団D（44~46歳）：9勝　156奪三振<br />
所属球団E（47歳）：0勝　7奪三振</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>全5球団を渡り歩いたこの選手。</p>

<p>実は最初と最後は同じ球団。ただし、この間にチーム名が一部変更されています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：出身高校</h2>

<p>愛知県の名門・愛工大名電（愛知工業大学名電高等学校）出身。</p>

<p>野手ではイチロー選手や山﨑武司選手を輩出しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>工藤公康選手</h3>

<p>です！西武ライオンズの黄金時代を支え、その後もダイエー、巨人などでエース級として活躍しました。自身の通算200勝を決める試合で自ら決勝ホームランを打つという伝説も語り継がれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 30 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】本日引退試合を迎えるライオンズのレジェンド選手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14989</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014989</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】本日引退試合を迎えるライオンズのレジェンド選手は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bellunadome.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、年代別に分けました。</p>

<p>NPB歴代でも数少ない「2000安打・1000四球」ダブル達成者であるこの選手が誰か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>10代（02~03年）：一軍出場なし<br />
20代（04~13年）：1131安打　491四球<br />
30代（14~23年）：989安打　534四球<br />
40代（24~25年）：30安打　26四球</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：ドラフト順位＆背番号</h2>

<p>育英高校からドラフト4位で西武ライオンズに入団したこの選手。</p>

<p>入段当時の背番号は「52」でしたが、その実績を買われ2007年オフに華の「1」に変更しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：球団初の快挙</h2>

<p>2021年に通算200安打を達成し名球会入り。埼玉西武ライオンズ生え抜き選手としては初の快挙となりました。</p>

<p>※ライオンズでプロ入りし、移籍することなく達成したケース。ライオンズOBの名球会選手自体は多数</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>栗山巧選手</h3>

<p>です！同期の中村剛也選手とともにライオンズの中心選手として長きにわたり活躍。今年、25年の現役生活にピリオドを打ちます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bellunadome.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 30 Aug 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】複数球団で200本塁打を達成した「優勝請負人」は誰?  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14746</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014746</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="THE21" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>所属球団A（26~33歳）：954安打　242本塁打<br />
所属球団B（34~40歳）：913安打　210本塁打<br />
所属球団C（41~43歳）：362安打　53本塁打<br />
所属球団D（44~45歳）：142安打　5本塁打</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>全4球団を渡り歩いたこの選手。その内訳は</p>

<h3>ロッテ、中日、巨人、日本ハム</h3>

<p>です。</p>

<p>また、移籍手段もトレード、FA（フリーエージェント）、自由契約とすべて別々です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：優勝経験</h2>

<p>所属した4球団で計3度の優勝を経験。また、現役引退後は監督として4度のリーグ優勝を成し遂げており、「優勝請負人」の名にふさわしい結果を出しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>落合博満選手</h3>

<p>です！日本球界屈指の右打者として、2026年現在唯一の3度の三冠王を達成しています。</p>

<p>2004年からは中日の監督として8年間で前述の通り4度の優勝、1度の日本一を達成。優勝を逃した年もすべてAクラスに入るなど、選手実績のみならず名将として語り継がれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 29 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「早く母を幸せにしてやりたい」 アイデア1つの学生が成り上がるまで  栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14925</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014925</guid>
			<description><![CDATA[創業の原体験から「職域金融プラットフォーム」構想まで、栗田氏が目指す未来に迫る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「早く母を幸せにしてやりたい」 アイデア1つの学生が成り上がるまで" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" width="1200" /></p>

<p>学生時代に思いついた構想から、フィンテックの高い壁をどう乗り越えたのか。「miive」創業者の栗田氏が、起業の原点と今後の展望を語る。（取材・構成：川端隆人、写真撮影：丸矢ゆういち）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>立ちはだかったフィンテックの高いハードル</h2>

<p>――Visaプリペイドカードを使って決済するというビジネスを実現するまでには、困難が多かったのではないでしょうか？</p>

<p>【栗田】そうですね。miiveの構想を思いついた当時はまだ学生でしたし、スタートアップが自社ブランドのカードを発行するノウハウは世の中に知られていませんでした。</p>

<p>幸運だったのは、僕らより上の世代のスタートアップで、カード事業を展開されているカンムの創業者である八巻渉さんが、どうやってカードを発行し、システムを構築したのかという技術や手続き上の知見を、ネット上に日記として残してくださっているのを発見したことです。それを頼りに、手探りでカード会社や関係各所へのアプローチを始めました。</p>

<p>Visaブランドのカードを発行するためには国内のカード会社に間に入っていただく必要があります。訪問して「新しい福利厚生カードを作りたいんです」と熱意を伝えたのですが、まず言われたのは、「資金はあるのか？　プロダクトは開発できるのか？」ということでした。</p>

<p>そこで、並行して資金集めと仲間集めに取りかかったのですが、投資家からは「Visaのライセンスは本当に取れるのか？　プロダクトは開発できるのか？」と問われる。エンジニアに声をかけると、「資金はあるのか？　Visaのライセンスは取れるのか？」と問われる。3方向、それぞれからNGが出てしまうわけです。</p>

<p>もう後には退けないという思いでなんとかそこを乗り切って、全方向の合意を取り付けることができました。</p>

<p>そこからサービスをローンチするまでには、さらに2年かかりました。</p>

<p>売上もないなかで、共同創業者になってくれた幼馴染（弥永大地氏）は、本当に朝から晩まで、土日も関係なく仕事を続けてくれました。</p>

<p>フィンテック領域での起業は、お客様のお金を安全にお預かりするための厳格な仕組みを構築しなければいけない以上、そのくらいの期間はかかりました。</p>

<p>――暗闇の中を進むような苦しい創業期に支えになったのは、ビジョンとご自身の価値観だったと思います。そのルーツはどこにあるのでしょうか？</p>

<p>【栗田】原体験としてあるのは、母親です。母は一人でずっと働いて、僕を育ててくれました。「早く母を幸せにしてやりたい」という思いから起業家を志した、というのが原点です。</p>

<p>母がいつもつらそうに働いていたのが、見ていてもつらかった。でも、働かないと生きていけないし、当時の僕は「頑張って」としか言えなかった。だからこそ、「働く」ことの意味について意識するようになったのだと思います。</p>

<p>一方で、母はかつて別の会社に勤めていた頃の良い思い出を話すこともありました。そのときの写真を楽しそうに見せてくれたりとか。</p>

<p>その様子を見て、コミュニケーションや交流の可能性というものに気づいたのかもしれません。</p>

<p>その後、就職活動をしながらも起業のテーマを探してアンテナを張っていたときに、ビビッと来たのが福利厚生でした。まだ就職もしていない「部外者」だからこそ、福利厚生に違和感があったんです。色々な企業の従業員の方に話を聞くと、「あまり使ったことがない」という声が多かった。</p>

<p>国内の福利厚生サービスには3,000万人規模の会員がいます。会社はそれだけの投資を続けているわけです。それなのに使っている人が少ないというのは、外から見ると異常です。</p>

<p>利用者がいない福利厚生に使われている予算を、きちんと従業員フレンドリーな設計に変えるだけで、どれだけ世の中が変わるだろうかと、大きなポテンシャルを感じました。</p>

<p>もう一つ、影響を受けたのはコロナ禍です。「働く」ということが根底から変わったタイミングでした。</p>

<p>リモートワークや、出社と組み合わせたハイブリッドワークが普及して、働く場所が物理的に切り替わることは、多くの人にとってキャリア観が変わるタイミングだったでしょう。当然、企業の従業員に対する向き合い方も変わります。ここでも、コミュニケーションの重要性を再確認しました。</p>

<p>どこにも帰属意識を感じられない孤独は、人間の心身にとって良くない。人間は社会的な動物で、誰かと一緒に何かを成すことに至上の喜びを感じるもの。だとしたら、自分の考えているサービスが求められないわけがない。</p>

<p>その確信があって、腹をくくれたと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「職域金融プラットフォーム」と「豊かな国」の実現へ</h2>

<p>――福利厚生を通して、数多くの企業を見ていると思います。栗田CEOが考える「良い会社」とは、どんな会社でしょうか？</p>

<p>【栗田】様々な企業と対話をさせてもらうなかで、よく受ける質問があります。「別に、福利厚生じゃなくても、給与でよくない？」という質問です。</p>

<p>僕は、その意見も否定はしません。パフォーマンスが高いほど給与を上げる「Pay for Performance」に振り切って大きくなっている会社もあります。</p>

<p>それは企業のスタンスの違いです。それぞれの企業が、事業や組織風土に合わせて、給与とその他の待遇のベストミックスを設計していくだけです。</p>

<p>人材獲得競争が激しくなっていくなか、各企業が給与も福利厚生もできるだけ上げようとして、多くが横並び状態になるでしょう。そうなったとき、会社が、経営者が、大切にしている価値や思いをどれだけ伝えられるか、「その会社らしさ」をどれだけ伝えられるかが重要になります。</p>

<p>福利厚生は、「従業員にどうあってほしいか。どのような組織を目指しているか」をわかりやすく伝えるメッセージになると考えています。</p>

<p>――最後に、今後の展望を聞かせてください。</p>

<p>【栗田】まずは、miiveのサービスを広げ、福利厚生を介して世の中を変えていくこと。国内6,000万人規模の働くすべての人に対して、新しい福利厚生体験を届け切る。これは３年以内にやっていきたい。</p>

<p>その先に描いているビジネスモデルとしては、職域金融構想があります。従業員貸付、団体保険や積立といった、職域において提供されるあらゆる金融サービスにmiiveのプラットフォームからアクセスできるようにするというものです。</p>

<p>中長期的に実現していきたいビジョンは、豊かな国を作ること。</p>

<p>豊かさには2種類あると思います。</p>

<p>一つは経済的な豊かさ。福利厚生の仕組みが変わり、働き方が変わり、皆が生産性高く前向きに働くことができれば、経済的な豊かさに必ず寄与できるはずです。</p>

<p>もう一つは、心の豊かさです。</p>

<p>こちらは「良い会社で働けている」「会社の一員である」といった実感によって満たされます。</p>

<p>miiveは、こうした豊かさを作っていける会社でありたいと思っています。</p>

<p><img alt="福利厚生プラットフォーム「miive」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202908Kurita004.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>従来のものとここまで違う 量子コンピュータが圧倒的性能を誇るわけ  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14947</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014947</guid>
			<description><![CDATA[量子コンピュータの性能を支える「量子ビット」とは何なのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="従来のものとここまで違う 量子コンピュータが圧倒的性能を誇るわけ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_computer.jpg" width="1200" /></p>

<p>量子コンピュータの速さの秘密は、「重ね合わせ」と「干渉」にある。従来のコンピュータとの違いから、その計算原理を読み解く。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>古典ビットと量子ビット</h2>

<p>現在使われているコンピュータでは情報を「0」と「1」のビットという単位で表し、それらの足し算や掛け算を使って計算を行っている。「量子力学的な重ね合わせを使えない」という意味合いで、本書ではこのような現在のデジタルコンピュータを「古典コンピュータ」と呼ぼう。</p>

<p>たとえばコンピュータのなかでは、電気が流れている状態を「1」、流れていない状態を「0」に対応させビットを表している。コンピュータは、電気のスイッチを高速でオンにしたり、オフにしたりすることで、ビットを変化させ計算を行っているのだ。</p>

<p>このようなビットは、必ず「0」か「1」のどちらか一方の状態を選ばないといけない。ところが、量子力学では、「0」とも「1」とも決まっていない、重ね合わせをとることが許されている。</p>

<p>であるならば、「0」と「1」のどちらか一方を選ぶ必要があるビットで情報を表すのではなく、より広い視点で「0」と「1」の重ね合わせとして情報を表してもよいであろう。</p>

<p>量子ビットはこのように、「0」と「1」の重ね合わせとして、情報の表し方を量子力学の世界まで広げた考え方である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子コンピュータの圧倒的な性能</h2>

<p>古典ビットとの大きな違いは、「0と1を同時に表せる」ことであり、測定をするまでは「0」と「1」の可能性が両方とも残されている。</p>

<p>量子ビットは、「0」や「1」の可能性がどれくらい大きいか、もしくは小さいか、ということをアナログ（連続的）に表すことができる。測定したとき、この可能性の大きさにしたがって、ランダムに「0」や「1」がはじめて決まる。</p>

<p>このように、「0」と「1」を同時に表せて、それらの可能性を連続的に変化させることができるという特徴が、量子コンピュータの計算速度を格段に上げている。</p>

<p>たとえば、6桁のビット（6ビット）の計算をするとしよう。古典ビットは「0」か「1」どちらかだけを表すため、「000000」から「111111」までのどれか一つしか表すことができない。すべての組み合わせを試したい場合は、一つひとつ計算していく必要がある。</p>

<p>量子ビットは、「0」と「1」の重ね合わせで表せるため、一回で64パターンすべてを同時に表すことができる。しかし、それぞれのパターンの可能性は小さく、そのまま測定するとデタラメな結果になってしまう。</p>

<p>そこで、二重スリット実験であったように、量子力学の世界の干渉を用いて可能性を変化させることで、特定のパターンの可能性を強めることが可能だ。この結果、すべてを一つひとつ試すよりも圧倒的に少ない手数で答えを見つけられる。</p>

<p>少ないビット数では計算時間に大きな差はないかもしれないが、これが50ビット、100ビットになっていくと、パターンの数は爆発的に増えていくため、量子コンピュータは古典コンピュータよりもはるかに速く計算ができるようになる。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_computer.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>プロレスラーじゃなかったら...？ 長州力と生成AIの「もしも問答」  長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14852</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014852</guid>
			<description><![CDATA[「もし違う仕事をしていたら？」とAIに聞くと、何が見えてくるのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="プロレスラーじゃなかったら...？ 長州力と生成AIの「もしも問答」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" width="1200" /></p>

<p>AIは、調べものだけに使うものではない。長州力氏とChatGPTの「もしも」の対話から、自分自身を知る意外な活用法を紹介する。</p>

<p>※本稿は、長州力 著、マツダミヒロ 監修『おい、ちょっと話がある 長州力式生成AI活用術』（宝島社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>長州力の会話例：「もしプロレスをしていなかったら？」</h2>

<p>【長州】最初からプロレスやってなくて長州力という奴もいなかったらオレは何の職業やってたんだろ。</p>

<p>【ChatGPT】なんかね、長州さんって、「前に出る人」ではあるんだけど、同時に、「人を見る人」でもある気がするんですよね。</p>

<p>だから最初からプロレスが無かったとしても、ただ黙々と一人でやる仕事より、</p>

<p>・人が集まる場所<br />
・チーム<br />
・現場<br />
・空気がある場所</p>

<p>にはいた気がする。</p>

<p>例えば&mdash;&mdash;</p>

<p>・飲食<br />
・町工場のリーダー<br />
・運送や現場のまとめ役<br />
・スポーツ指導<br />
・営業<br />
・小さい店の親父<br />
・イベント仕切る人</p>

<p>みたいな、&ldquo;人間臭い現場&rdquo;。</p>

<p>しかも長州さんって、実は「完全トップダウン」より、文句言いながら面倒見る人の空気あるんですよね。だから、怖がられながらも慕われるタイプ。</p>

<p>逆に、</p>

<p>・完全デスクワーク<br />
・ひたすら事務<br />
・一人研究</p>

<p>みたいなのは、あまり浮かばない。</p>

<p>たぶん長州さん、どこ行っても結局、「あの人なんなんだろう」って目立つ人になってた気がします。</p>

<p>【長州】まあ力仕事だよね。</p>

<p>【ChatGPT】それはかなりありそうです。長州さんって、&ldquo;身体で働く現場&rdquo;の空気ありますもんね。</p>

<p>しかも単純に力があるだけじゃなく、</p>

<p>・現場の空気読む<br />
・人を見る<br />
・文句言う<br />
・でも最後やる</p>

<p>みたいな、&ldquo;現場の強い人&rdquo;感がある。</p>

<p>だから例えば、</p>

<p>・建設<br />
・運送<br />
・港<br />
・工場<br />
・土木</p>

<p>みたいな世界にいても、たぶん自然だった気がします。</p>

<p>で、結局どこ行っても、「なんかあの人中心になる」感じにはなってそうです。</p>

<p>【長州】プロレスと同じジャン。</p>

<p>【ChatGPT】たしかに。</p>

<p>結局、</p>

<p>・身体使う<br />
・現場<br />
・人間関係濃い<br />
・上下ある<br />
・意地ある<br />
・空気ある</p>

<p>って、かなりプロレスと近いですね。</p>

<p>だから長州さんって、&ldquo;プロレスラーになった&rdquo;というより、元々そういう世界の人だったのかもしれません。</p>

<p>【長州】わかった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>解説：「もしも」の問いから自分の本質を見つけよう</h2>

<p>長州力さんの問いは、「もしも」の世界を覗き込むものです。自分の人生のもうひとつの可能性を、AIと一緒に想像してみる。これはAIならではの、楽しい使い方です。</p>

<p>AIは「最初からプロレスが無かったとしても、人が集まる場所、チーム、現場、空気がある場所にはいた気がする」と分析し、町工場のリーダー、運送や現場のまとめ役、イベント仕切る人といった具体例を提示。その共通点を「人間臭い現場」というキーワードで解説しています。</p>

<p>さらにAIは、「完全デスクワーク、ひたすら事務、一人研究みたいなのは、あまり浮かばない」と、合わない職種も明確に伝える。「どこ行っても結局、『あの人なんなんだろう』って目立つ人になってた気がします」というAIのひと言が、対話に温かい余韻を生みます。</p>

<p>長州さんは「まあ力仕事だよね」と返し、そのあとの「なんかあの人中心になる」には「プロレスと同じジャン」と納得の返事をしています。</p>

<p>ここから学べるのは、AIに「もしも」を聞くと、その人の本質が浮かび上がってくる、ということです。</p>

<p>職業を変えても、現場が変わっても、その人が持っている空気や役割は変わらない。「もしも」の問いは、自分という存在を別の角度から見る鏡になる、ということです。さらに踏み込むなら、「子供の頃の自分なら、何を選んでいた？」と問いを足してみてください。また違う角度から、あなた自身を映し返してくれます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>真面目な社員は“裏で手抜き”して復讐する？ ダラダラ残業を招く「職場の不公平感」  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14827</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014827</guid>
			<description><![CDATA[社員が裏で要領よく立ち振る舞う「機会主義的な行動」。その背景にある「能力の罰」と「不公平感」という2つの原因を解説。不条理な組織で真面目な社員が静かな反乱を起こす心理に迫る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ダラダラ残業" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizfoot.jpg" width="1200" /></p>

<p>組織の中で、自分の利益を優先し、陰で要領よく立ち回る...。こうした振る舞いは「機会主義的行動」と呼ばれます。社員をこうした行動に駆り立てる背景には、能力が高いがゆえに負担の大きい部署へ回される「能力の罰」や、真面目な人ほど仕事を押し付けられるという「不公平感」があります。</p>

<p>なぜ、組織を支えるはずの優秀で真面目な社員ほど、陰で&quot;反乱&quot;を起こすようになるのか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>厄介な仕事が特定の「いい人」に集中し続ける構造</h2>

<p>社員が機会主義的な行動に走る根源に、無視できない強力な源泉がある。それが「不公平感」だ。</p>

<p>あなたの周りを見渡してみてほしい。</p>

<p>同期の中で、いつも要領よく立ち回り、大した成果もあげていないのに上司の覚えがめでたい人物はいないだろうか。</p>

<p>一方で、誰もが嫌がる雑務や、目立たないが重要な基盤の仕事を黙々と引き受けているのに、「もっと成果をあげろ」と現場で叱咤激励されている「いい人」がいるはずだ。</p>

<p>職務内容が契約で厳格に定義される欧米企業と異なり、日本企業では個人の業務分担が極めて曖昧である。その結果、「あいつは文句を言わずにやってくれるから」という理不尽な理由で、厄介な仕事が特定の「いい人」に集中し続ける構造が出来上がる。</p>

<p>これが、現代の若手社員のやる気を奪っている「頑張り損」の正体である。</p>

<p>いくら心根が優しい「いい人」であっても、際限なく損な役回りを押し付けられれば、やがて限界がくる。しかし、「和」を尊ぶ日本的な風土の中では、「私の給料を上げるか、仕事を減らしてください」と直接的な交渉を挑むことは心理的なハードルが高すぎる。</p>

<p>そこで多くの社員が、静かな、しかし確実な復讐として選ぶのが、不満を胸に秘めたまま、裏側で功利的に振る舞うという戦術なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>縁の下の力持ち社員が、他人のフォローを拒絶する瞬間</h2>

<p>こうした行動を論理的に説明するのが、社会心理学の「公平理論」である。</p>

<p>「公平」とは「平等」とは異なる概念だ。理論的には、自分の努力、貢献などの「インプット」に対する報酬、すなわち「アウトプット」の比率が、他者と比較して等しい状態を指す。例えば、自分の報酬が周囲の半分であっても、自分の貢献が半分であれば、それは「公平」だと認識される。逆に、全員が同じ給料をもらっていても、働きに倍の差があれば、それは「不公平」なのだ。</p>

<p>人は自分が「不公平な状態にある」と知覚したとき、強い不快感を抱き、それを解消するための行動をとる。その解消法としてインプットを減らすか、アウトプットを増やすことで、天秤を釣り合わせようとするのである。</p>

<p>例を挙げよう。同じ年齢、同じ職場のCさんとDさん。営業成績の差を理由に、Cさんの賞与はDさんより少なかった。しかし実態は、Dさんが高い数字を出せたのはCさんが見えないところで献身的にサポートし、顧客のフォローを行っていたからだった。</p>

<p>この状況で「自分は損をした」と痛感したCさんは、以後、他人のサポートを拒絶し、自分の数字を稼ぐことにのみ専念するようになるだろう。組織としてのトータルの成果が下がったとしても、Cさんにとってはそれが「公平」の回復なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ダラダラ残業や「粗製濫造」は不公平感解消の手段</h2>

<p>さらに深刻なのは、理不尽な配属によって「能力の罰」を受け、希望の企画部に配属されずに営業部で働くことになったAさんのようなケースだ。上司から「次の異動では必ず希望を叶えるから、今はがまんしてくれ」と甘い言葉をかけられるかもしれないが、人事異動が不透明な共同体において、口約束ほど当てにならないものはない。</p>

<p>腹の虫が治まらないAさんは、営業の現場で「適当にサボる」ことでバランスを取ろうという考えが頭をもたげる。しかし、もし給与体系が歩合制であれば、サボって成績が落ちれば給与も下がり、結局「不公平感」は解消されないというジレンマに陥る。</p>

<p>この閉塞感から逃れるために、人はどのような行動をとるのか。</p>

<p>公平理論の主唱者であるJ・S・アダムスは、給与制度によって解消の仕方が異なると述べている（J.S.Adams, &quot;Inequity in Social Exchange,&quot;&nbsp;Advances in Experimental Social Psychology, 2, 1965）。</p>

<p>時間給の場合、人は「仕事の成果や質を落として労働時間を増やす」か、あるいは「労働時間は変えずに仕事の成果や質を落とす」行動をとる。いわゆる「ダラダラ残業」や、会議中に内職をして過ごすといった時間の無駄遣いだ。</p>

<p>一方、出来高給の場合には、「アウトプットの量を増やして質を落とす」という選択がなされる。いわゆる「粗製濫造」である。もしCさんが「自分の正当な報酬の半分しか得られていない」と感じれば、理論上は「件数だけを稼ぎ、アフターフォローを一切放棄する」といった、見えないところでの無責任な営業に走る動機が生まれる。</p>

<p>これが「見えない手抜き」となり、やがて企業の信頼を根底から揺るがすリスクを孕むのである。</p>

<p>会社側がこうした社員の「静かなる反乱」を放置すれば、単に業績が下がるだけでなく、安全管理が求められる現場では、見えない手抜きが甚大な事故を引き起こしかねない。また、不満を溜め込んだ有能な若手が静かに去っていくだけでなく、昨今ではSNSや口コミサイトで会社の悪評を拡散されるという、深刻なブランド毀損のリスクも抱えることになる。</p>

<p>そこでマネジメントに求められるのは、社員に「自分は損をしている」と感じさせないための、細やかな「埋め合わせ」である。</p>

<p>縁の下の力持ちとして活躍する社員に対しては、例えばボーナスの査定で報いることが制度的に難しいのであれば、せめて会議の場でその貢献を公に称賛し、精神的な報酬を与えるだけでも、不公平感を多少は薄めることができる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizfoot.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>中国で熱狂的な共感を呼んだ書籍『限界から始まる』　手加減なしの知的格闘【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12691</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012691</guid>
			<description><![CDATA[上野千鶴子氏と鈴木涼美氏による書籍『限界から始まる』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street.jpg" width="1200" /></p>

<p>書籍『限界から始まる』（幻冬舎）は、社会学者にしてフェミニズムの第一人者・上野千鶴子と、作家にして元記者・元AV女優の鈴木涼美。世代も経験もあまりに異なる両者が交わした12通の往復書簡だ。本書は、フェミニズムの安易な入門書ではない。むしろ、自らが立つ「限界」から思考をこじ開けようとする、痛みを伴う知的格闘の記録そのものである。</p>

<p>エロス資本、母と娘、恋愛、結婚、労働――主題は多岐にわたるが、本書の核心を成し、読後に深い余韻を残すのは二つの「隘路（あいろ）」をめぐる問いだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>二つの「隘路」</h2>

<p><img alt="限界から始まる" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>第一の隘路は、「弱さを恐れる心」、すなわち上野が「ウィークネスフォビア」と名付けたものだ。性的搾取の現場に身を置いた経験を持つ鈴木は、女性の身体が外部から一方的に価値づけられる現実に対し、一個の主体として抗う。その抵抗は、社会から「弱者」として憐れまれ、定義されること自体への&quot;No&quot;でもある。しかし上野は、その姿勢に潜む危うさを見逃さない。</p>

<p>本当の「強さ」とは、傷つきや弱さを認め、直視することだと応じる。「あなたは傷ついているはずだ」という鋭い指摘は、自他の痛みに向き合って初めて、他者と誠実に関係できるという信念に裏打ちされている。SNSが個人の「被害語り」で溢れる現代において、両者の対話は、弱さを社会にただ叫ぶだけでは連帯が空転する現実を射抜く。自己との対話を通じて痛みを言語化する覚悟。そこにしか、意味あるつながりは生まれないのだ。</p>

<p>第二の隘路は、社会学が宿命的に抱える「構造と主体のジレンマ」である。性差別や家父長制といったマクロな構造的不平等を告発する言説は、その構造の中で懸命に生きる個々の主体性や生活の知恵を、ときに「構造の犠牲者」として埋没させてしまう。</p>

<p>鈴木は、性差別的な慣習が残る社会でサバイブを図る女性たちの「ずる賢さ」や「したたかさ」を肯定的に捉えたいと願い、上野にその可能性を問う。</p>

<p>対して、上野は、構造的暴力を批判することと、個人の主体性（エイジェンシー）を承認することは矛盾しない、むしろ後者が前者への批判を鋭くすると明快に答える。だが両者は、その理路整然とした回答ですら、個人の語りを封殺したい勢力に都合よく利用されうるというリスクを共有している。ここにあるのは、構造と主体の両極を往還し続け、単純な二元論を退ける知的態度――まさに「隘路」を慎重に進む思考そのものだ。</p>

<p>この二つの論点は、やがて二人の家族観や性愛といった極めて私的な領域へと深く踏み込んでいく。無条件の母性という神話への懐疑を共有しながらも、それぞれの母親像をめぐる対照的な体験が語られるくだりはスリリングでさえある。</p>

<p>上野の鋭利な構造分析と、鈴木の生々しい当事者語りが火花を散らす緊張関係こそが、読者の既成概念を剥ぎ取り、「他者と関係するとは何か」という根源的な問いへと引き戻す力となる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>手加減なしで知的格闘を提示する誠実さ</h2>

<p>本書の最大の長所は、この知的格闘を一切の&quot;手加減なし&quot;で提示する誠実さにある。鈴木は繰り返し、フェミニズムの議論や語りが取りこぼしてきた女性像を描き、上野に迫る。上野は、鈴木の自分自身の体験との向き合い方や、「売文家」としての仕事に疑問を投げかける。議論は優しいが時に鋭く、読書体力を要求する。</p>

<p>しかし、傷つくことを恐れずページに向き合うとき、二人が放つ批判の矢は、やがて自分自身へと反転してくるだろう。読後、「自分はどの限界線の内側に安住していたのか」を点検せずにはいられない。そこにこそ、読書の歓びがある。</p>

<p>事実、この知的格闘が持つ切実さは国境を越えている。2023年に刊行された中国語訳は、熾烈な競争社会を生きる若年層の女性から熱狂的な共感を呼び、大手電子書籍サイトで年間ベストに選出されたという。これは、「弱さの承認」や「構造と個人の葛藤」が、グローバル資本主義下の普遍的な課題であることを示す好例だ。国内のレビューでも、性別を問わず「読むのにエネルギーを要するが、得がたい読書体験だった」という声が目立つ。</p>

<p>特に男性読者が、当初の&quot;部外者&quot;という立ち位置から、自らの内面にある脆弱さや社会における特権性を省みる契機になったという感想は、本書が切り拓く対話の可能性を物語っている。</p>

<p>もちろん、議論の深度を保つため、本書は「わかりやすさ」を犠牲にする場面もある。専門用語や歴史的背景が注釈なく飛び交うため、より深く分け入るには補助線があった方がよい。上野の『女ぎらい』や、鈴木の半自伝的エッセイ『「AV女優」の社会学』を併読すれば、二人の応酬に込められたニュアンスは格段に立体的なものとなるだろう。</p>

<p>私たちは、自身の痛みを承認経済の市場に流通させ、換金しようとする時代にいる。本書が示すのは、その土俵から一度降り、互いの限界を差し出し合うことでしか開かれない対話の地平だ。ページを閉じたあとに残るのは、思考の筋肉痛にも似た心地よい疲労と、自らの傷口を見つめる静かな覚悟。その両方を引き受けてでも、思考を一歩先へ進めたいと願うすべての人に、本書を強く薦めたい。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>部下に「自分も組織で影響力がある」と思わせる“管理職に必要な聞く力”  針貝有佳（デンマーク文化研究家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12125</link>
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			<description><![CDATA[国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その高いコミュニケーション力の秘密をデンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_meeting04.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その秘密は高いコミュニケーション力にあると言われる。しかし日本ではビジネスの基本と教えられる、こまめな「ホウレンソウ」（報告・連絡・相談）すら求められないという。どうしたら職場のコミュニケーション力を高めることが出来るのか？デンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』（PHP研究所）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>年齢や立場に関係無く、信頼して話を聞く</h2>

<p>デンマークの職場では、若者が自分の好奇心やスキルを育てて成長しやすい。</p>

<p>ソーラーファサードを開発製造するソーラーラボでは、22歳のスタッフが海外の大プロジェクトを担当している。本人にやってみたいという気持ちがある限り、適切なサポートさえすれば、若いスタッフでも重役を担える、と考えるのだ。</p>

<p>社長のアナスに、若いスタッフに仕事を任せるのは怖くないのかと尋ねてみると、こんな回答が返ってきた。</p>

<p>「若いスタッフに大きな仕事を任せなければ、彼らの経験値が上がることはない。それでは永久に『上』を超えられないし、会社も成長しない。若いスタッフが大きな仕事を担って成長してくれれば、僕もラクになるから、それがいい。</p>

<p>でも、任せるといっても、うまくいかないことがあったら、若いスタッフの責任にする、というのは違う。うまくいかなかったら、みんなで問題解決にあたる。そうすれば、それはみんなの『学び』になる」</p>

<p>デンマークの職場には、年齢や経験にかかわらず、本人に意思があれば、大きな仕事も任せていくカルチャーがある。おかげで、若くてもどんどん経験を積んでスキルアップしていけるのだ。</p>

<p>そして、それは、何かあればいつでも相談できて、何かトラブルが起これば一緒に問題解決にあたってくれる上司や会社のサポート体制に支えられている。</p>

<p>映画監督キャスパーも、自分が映画監督として独立できたのは、若くして色んな仕事に挑戦させてもらえる機会があったからだと振り返る。</p>

<p>キャスパーは専門学校に1年だけ通った後、知り合いのツテで映画会社で新人スタッフとして働き始め、映画制作のプロセスを学んでいった。職場にはみんなが発言でき、その中で一番良いアイデアが採用されるカルチャーがあった。</p>

<p>「当時、僕は『一番下』で、若くて未経験だった。でも、職場ではみんなが僕の意見にも耳を傾けてくれた。自分の考えが映画に反映されるのは面白かったし、それも自信になって、自分でも映画を撮ってみようと思えたんだと思うよ」</p>

<p>こうして、キャスパーは映画会社で働きながら、自分の映画制作も同時並行で進めて独立し、その後、仲間と映画会社を共同設立した。</p>

<p>現在、キャスパーの映画会社では、インターン学生や新人スタッフも、上下関係など関係なくフラットに話しながら作業している。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>管理職に必要なのは「8割聞く力」</h2>

<p>管理職の任務は、メンバーの管理ではなく、メンバーが持っている能力やアイデアを最大限に引き出すことである。</p>

<p>ソフトウェア企業Be My Eyesの最高技術責任者イェスパーは、米国で急成長を遂げたデンマーク発のソフトウェア企業ゼンデスクで10年以上働いていた経歴も持つ。ゼンデスクのコペンハーゲンオフィス立ち上げを担当し、200人以上の開発者をまとめるチームリーダーも務めていた。</p>

<p>リーダーとしてプロジェクトを成功に導くための秘訣について尋ねてみると、こう答えてくれた。</p>

<p>「リーダーにとって一番大切な能力は『聞く力』じゃないかな。リーダーはとにかく自分の口を閉じて、相手の声に耳を澄ませた方がいい。みんなの意見を聞けば聞くほど、リーダーとして的確な判断ができるから」</p>

<p>メンバーには、色んなタイプの人がいる。外向的な人もいれば、内向的な人もいる。イェスパーは重要な決定をする前に、できるだけ全員の意見やアイデアを聞くようにする。だいたい８：２の割合で、話すより聞いている時間が長い。</p>

<p>みんなが発言しやすい形で会議を開くこともあれば、個人的に意見を聞きに行くこともある。会議では、誰が参加しているのか、誰がどんなふうに発言しているのかを、じっくり観察する。場合によっては、会議終了後に、「どう思った？」と一言声をかける。</p>

<p>「僕はリーダーとしてメンバー全員の意見に耳を傾ける。そうすれば、みんなも自然に僕の言うことを聞いてくれるようになるんだよ」</p>

<p>リーダーに必要な素質は、目標を掲げてメンバーを引っ張っていく強力なリーダーシップとは限らない。みんなの意見に耳を傾け、できる限りの情報、知識、意見、アイデアを引き出し、ベストな意思決定をする。それだけでいい。</p>

<p>イェスパーの話は「自分にはリーダーの素質なんてない」と感じている人に、新しい視点を与えてくれるように感じた。</p>

<p>あなたは他人の声に耳を傾けているだろうか。そうであれば、あなたも「良いリーダー」になれるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アイデアを引き出す！　ノボノルディスク本社のすごい会議</h2>

<p>製薬会社ノボノルディスク社の本社には「アイデアを引き出す会議」が存在する。それは、読者の皆さんが想像するであろう、長時間にわたる不毛な会議とは一線を画す。</p>

<p>現在、本社の職場カルチャーづくりを担当するオーレは、リーダーの役割は「チームに眠るすべてを引き出すこと」だと言う。</p>

<p>たとえば、リーダーとして意思決定に迷う際には、メンバーを招集して意見を聞く。「これに関してＡ案、Ｂ案、Ｃ案の選択肢があると思うんだけど、どう思う？」とオープンに相談して、メンバーの意見やアイデアを引き出すのだ。</p>

<p>また、チームで目標を達成したいときは、目標の達成方法についても、メンバーに一緒に考えてもらうようにする。リーダーとして「この方法で目標を達成しよう！」とチームを引っ張ることはしない。</p>

<p>その代わり、「僕らは今Ａ地点にいる。目標Ｂ地点まで行きたい。ぜひみんなにもサポートしてほしい。どうやったらＢ地点に辿り着けると思う？」とメンバーに聞くのである。</p>

<p>このようにメンバーを巻き込むことで、メンバーの仕事へのコミットメントが変わってくる。オーレはこう説明する。</p>

<p>「具体的な指示を出すと、メンバーは指示には従ってくれますが、メンバーのモチベーションは上がらないんですよね。</p>

<p>でも、『ここに辿り着きたいんだけど、どうやったら辿り着けるかな』と相談すれば、メンバーはその目標を達成するために、力を発揮してくれます。自分で考えて前のめりで仕事に取り組むようになって『成長してる』『自分も組織で影響力を持てている』という感覚を持てるようになります」</p>

<p>こう聞くと、たしかに、指示を出すよりも、相談する方が、メンバーのモチベーションは上がりそうだ。少なくとも、参加者が「自分には関係ない」と言わんばかりに会議を放棄することはなくなる。</p>

<p>オーレは続ける。「何か提案を受けたときに『それはやめた方がいい』と却下してしまうと、せっかくのアイデアがそこで消えてしまいます。</p>

<p>だから、誰からでも、何か提案を受けたときは、とりあえず『なに？　話してみて』と話を聞いてみた方が良いのです。</p>

<p>違うと思っても、自分のフィルターを外して、まず5分はその提案について可能性を考えてみるんです。今すぐに使えなくても、今後の何かに活きてくることもありますから」</p>

<p>チームに眠る可能性を最大限に引き出すために、相手を否定しない「ポジティブ・コミュニケーション」をオーレは実践している。職場カルチャーづくりの担当者として、ノボノルディスク社のリーダー育成に尽力している。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[針貝有佳（デンマーク文化研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>自然とオフィスに人が集まる？ カード1枚の福利厚生が社内交流を変える  栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14924</link>
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			<description><![CDATA[働き方が変化するなかで求められる、新たな福利厚生の形に迫る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="福利厚生がカード1枚で完結？ 日常に溶け込む最新システムを紹介" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" width="1200" /></p>

<p>福利厚生は、従業員の定着や社内コミュニケーションにもつながるという。「miive」を手掛ける栗田氏が、これからの福利厚生のあり方を語る。（取材・構成：川端隆人、写真撮影：丸矢ゆういち）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Visaプリペイドカードで日常で使いやすい福利厚生を</h2>

<p>――御社のサービスの概要を教えてください。</p>

<p>【栗田】miiveは、Visaプリペイドカードとスマートフォンアプリを使った福利厚生のプラットフォームです。</p>

<p>企業は、miiveを使って、従業員に提供したい福利厚生を柔軟に設計し、その内容に応じたポイントを、従業員一人ひとりが持つ専用のVisaプリペイドカードに付与します。</p>

<p>従業員は、そのカードで決済するだけで、会社が用意した福利厚生を利用することができます。</p>

<p>例えば食事補助なら、会社が対象店舗や利用条件をあらかじめ設定しておき、従業員はその店舗で、カードで支払うだけ。付与されたポイントをそのまま食事代に充てられる、という仕組みです。</p>

<p>多くの企業が従業員に福利厚生を提供していますが、利用率が低いという問題があります。miiveでは、カード決済によって、福利厚生を日常で使いやすいものにしています。</p>

<p>――食事補助に特化した「miive食事補助」というプランも提供しています。福利厚生として食事補助を行なっている企業が多いのですか？</p>

<p>【栗田】現在、500社を超える企業にmiiveをお使いいただいていて、その6割ほどが食事補助を行なっています。</p>

<p>理由の一つは、今年4月に施行された税制改正です。</p>

<p>食事補助は、従業員が食事代の50％以上を自己負担していれば、一定金額まで、会社負担分に所得税がかからない制度です。この非課税枠の上限が、月3,500円から7,500円に引き上げられました。これが、企業・従業員の双方にとって大きなメリットになっています。</p>

<p>例えば、5,000円を給与に上乗せして現金で支給すると、所得税がかかります。一方、5,000円分の食事補助だと、税金を引かれずに従業員のもとに届くわけです。</p>

<p>また、インフレ下にあって、従業員の生活を守る必要があると考えている企業は多くあります。とはいえ、給与は上げづらい。一度引き上げた給与は、仮に業績が下がった際にも下げるわけにはいかないからです。</p>

<p>しかし、食事補助であれば、制度を柔軟にコントロールできるうえ、従業員の可処分所得を最大限に高めることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>食事とコミュニケーションが人と組織を元気にする</h2>

<p>――食事補助は現在の経済環境にマッチしているのですね。</p>

<p>【栗田】それに加えて、食事が最も「原始的」で「普遍的」なものだから、という理由もあると思います。老若男女、職種や働き方を問わず、誰でもご飯は食べますから。</p>

<p>miiveによる福利厚生は、会社の目的や「思い」によって、柔軟に設計できます。</p>

<p>例えば、「従業員に健康的な食事をしてほしい」という思いがあれば、そうした食事ができる店で利用できるようにする。</p>

<p>最近はリモートワークと出社を組み合わせた働き方の会社も多いですよね。なかには、会社としては出社率を高めたいけれども、強制するとハレーションを起こしてしまう、というケースもあるでしょう。</p>

<p>その場合は、オフィス周辺の飲食店限定で食事補助を利用できるように設定することで自主的な出社を促す、といったこともできます。</p>

<p>また、「皆でご飯を食べて、交流を深めてほしい」という目的があれば、複数の従業員が一緒に食事をする際に利用できるようにする。miiveでは、「3人以上でランチに行った場合のみポイントを使える」といった条件も簡単に設定できます。</p>

<p>話が広がるのですが、従来、日本の福利厚生は「箱物型」が中心でした。保養所を利用できたり、映画館の料金が割引になったり、といったものです。</p>

<p>これらは、終身雇用制度や家族的経営が前提だった昭和・平成の時代において、従業員の家族や余暇まで支援する、当時の社会構造にマッチした仕組みだったと思います。</p>

<p>ただ、現代の働き方は根本から変化しています。転職が当たり前で、１社に在籍する期間が3～4年程度ということも珍しくない。そうなると、福利厚生に対する考え方も変わらざるを得ません。</p>

<p>年に1回使うかどうかの保養所よりも、日々の「従業員体験」をいかに豊かにできるかが重要です。より日常的に頻度高く従業員が利用し、制度を通じて「良い会社だな」と感じてもらえる施策が求められています。それが、定着率向上や採用にもつながります。</p>

<p>例えば、社内で話したことがなかった5人、あるいは10人とランチに行けば、1人くらいは意気投合して仲良くなる人が見つかって、会社で働くのが楽しくなるんじゃないでしょうか。</p>

<p>朝起きて、眠い目をこすりながらでも、ちょっとポジティブにオフィスに向かえるようになったり、「あの人が頑張っているから自分も頑張ろう」と思えたりするようになるでしょう。</p>

<p>実際、ある1,000名規模のIT企業でmiiveをご導入いただいた事例では、導入からわずか半年間で2,000回もの新しい社内コミュニケーションの機会が生まれました。</p>

<p>福利厚生が、働く意味を見出す助けになる。そんな手応えを感じています。</p>

<p><img alt="福利厚生プラットフォーム「miive」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202908Kurita004.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>Twitter買収にもつながった イーロン・マスクの過激な「左派嫌悪」  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14906</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014906</guid>
			<description><![CDATA[なぜイーロン・マスクは、巨額を投じてTwitterを買収したのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Twitter買収にもつながった イーロン・マスクの過激な「左派嫌悪」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_democracy.jpg" width="1200" /></p>

<p>440億ドルを投じたTwitter買収は、単なるビジネスではなかった。イーロン・マスクがプラットフォームそのものを支配しようとした理由に迫る。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Twitterを「破壊する」ために買収</h2>

<p>彼は2010年代半ばになって極度にオンラインな人間になるという選択をしたが、それはプラットフォームに対する大衆の信頼が崩れつつあった奇妙なタイミングだった。</p>

<p>そして今度は、また奇妙なタイミングでプラットフォームの買収を決断した。2022年1月にTwitterの株を買い始めると、4月に同社の非公開化を提案。だがテック不況により買収は厄介なものとなる。</p>

<p>買収資金を借り入れる担保にテスラ株を用いたが、テスラ株の価値が2022年内に66パーセント近く下落したため、資金の調達には困難が伴った。</p>

<p>けれども最終的に売却は成立した。</p>

<p>純粋に財務的な観点から見れば、この買収はほとんど理にかなっていなかった。2022年10月にマスクが支払った440億ドルという金額は、Twitter社の2021年の収益の8倍以上。テック不況がTwitterを直撃していたことを考えると、マスクは苦境にあるプラットフォームに対して極めて高い金額を上乗せしていたことになる。</p>

<p>しかし短期的な収益性など問題ではなかった。マスクにとって、Twitterはビジネスをはるかに超えるものだったからだ。Twitterは、サイバネティック・コレクティブにおける中心的な結節点であり――そのうえウォーク・マインド・ウイルスにすっかり感染している場所だったからである。</p>

<p>このウイルスがもたらす危険に対して取りうる策のひとつは、接続を断つことだろう。</p>

<p>サイバーセキュリティの専門家は、ネットワーク接続をすべて物理的に切り離すことでコンピュータを「エアギャップ」状態にすることがある。これにより、攻撃者がシステムに遠隔からアクセスできないようにするのだ。</p>

<p>だが、マスクが選んだのは正反対の道だった。ネットワークから離脱するのではなく、ネットワークそのものを支配することにしたのだ。2022年12月、彼はリチャード・ドーキンスに向けて、こうツイートした。</p>

<p>「ウォーク・マインド・ウイルスは、世界で最も賢い肉のコンピュータのファイアウォールを驚異的なスピードで突破している！」。</p>

<p>彼のTwitter買収は予防策だった。</p>

<p>マスクによれば、オンラインで過ごす時間の長さゆえに、ウイルスの感染を早期に検知できたのだという。自分よりもフォロワーの多いアカウントは他にもあったが、彼には「最も多くのインタラクション」があったとタッカー・カールソンに語っている。そして、そのインタラクションを通じて、何かがおかしいと感じるようになった。</p>

<p>「このデンマーク国では何かが腐っている（シェイクスピア『ハムレット』の有名なセリフ）。このプラットフォームでは何かがおかしい」と振り返っている。</p>

<p>より具体的に言えば、政治的な社会運動がサイト内部の配線を腐敗させていたのだ。</p>

<p>Twitterは「美化された活動家組織」として運営されていた、とマスクは断じている。</p>

<p>Twitterは「政治思想の分布でいう極左...バークレーの政治」を反映したようなサイトになっていると言うのだ。</p>

<p>2020年10月にハンター・バイデンのノートパソコン絡みのスキャンダルに関するニュース記事をブロックしようとした同社の姿勢や、2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件後のトランプのアカウント永久凍結は、左翼による検閲の証拠であった。</p>

<p>Twitterは「文明を蝕むような影響を与えていた」と彼はジョー・ローガンに語っている。</p>

<p>なぜなら「極左」が自らの思想を広めるためにプラットフォームを悪用していたからだ。</p>

<p>これらの左翼たちは、「情報兵器――テクノロジー情報技術兵器――を与えられ、実質的にマインド・ウイルスであるものを地球の残りの部分に伝播させていたのだ」と彼は説明した。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>反革命を掲げるイーロン・マスク</h2>

<p>買収の直後、マスクはサンフランシスコのTwitter本社のクローゼットから、古い「#StayWoke（目覚めたままでいよ）」のTシャツの山を発見した。2022年11月22日、プラットフォームがウォーク・マインド・ウイルスに感染していた証拠として、彼はＴシャツの動画をツイートした。</p>

<p>これに続いて翌朝、マイケル・ブラウンを殺害した警官は正当防衛だったと結論づけた2015年の司法省の報告書へのリンクをツイートした。</p>

<p>BLMの合言葉である「『ハンズ・アップ・ドント・シュート（手は上げた、撃たないでくれ）』はでっち上げだ」とマスクは書いた。「すべてがフィクションだった」。</p>

<p>その日の遅く、彼は「新しいTwitterのグッズ」といって画像を投稿した。そこには「#Stay@Work（黙って働け）」と書かれたシャツが写っていた。</p>

<p>「Stay Woke（目を開いていろ）」から「Stay at Work（黙って働け）」への進化は、まさにマスクが企てつつあった反革命を見事に説明するものだった。マスキズムは初めから、ヒエラルキーを積極的に守ることに力を注いできた。支配するために生まれる人間がいて、支配されるために生まれる人間がいる。階級、ジェンダー、そして人種こそが、そうした区別の原則である。</p>

<p>一方でTwitterは、「ウォール街を占拠せよ」「Black Lives Matter」「#MeToo」を推進してきた。それはバーニー・サンダースのような草の根の政治家に人気を与え、アメリカの社会主義運動を再燃させる手助けをした。社会的不平等の問題に大衆の関心を向けさせてきた。こうしたすべての理由から、Twitterは破壊されなければならなかったのである。</p>

<p>そうしてTwitterの代わりに立ち上げられたのが、改めてボスが社内で権力を持つ新しいプラットフォーム「X」だ。そのボスは従業員に社会運動など求めていない。ただ「黙って働く」ことを望んでいる。</p>

<p>さもなければ、クビになる。マスクはTwitterのスタッフの80パーセント近くを解雇し、残った従業員――その一部は就労ビザの要件のために残らざるを得なかった人々だが――に、さらにハードに働くよう強いた。同時に、彼はプラットフォームのコンテンツを右派に寄せていった。</p>

<p>このSNSが「情報兵器」であるならば、それを自分の敵に向けて使わない手はない。</p>

<p>ウォークネスと戦うため、マスクは新たな病原体を開発し、カウンターミームの連鎖を通じて感染させていくことになる。それはまさに「反ウォーク・マインド・ウイルス」とでも言うべきものだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_democracy.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>量子力学は神とオセロを打つがごとし？ 人の観測が結果を変える異質性  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14943</link>
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			<description><![CDATA[私たちが見ている世界と、ミクロな世界では“物理法則”が異なる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="量子力学は神とオセロを打つがごとし？ 人の観測が結果を変える異質性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ryoushirikigaku.jpg" width="1200" /></p>

<p>観測するだけで結果が変わる――。私たちの日常的な常識が通用しない「量子」の世界を、二重スリット実験からわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子は世界をつくるもの</h2>

<p>私たちの世界はどのような仕組みでできているのだろうか。これは古代文明の時代から現在に至るまで、人類が問い続けてきた普遍的な問いである。</p>

<p>メソポタミアやエジプトでは、天体の動きを観察し、暦を作成し、数学的な法則を見出すことによって、人々は自然の背後にある規則性を探ろうとした。</p>

<p>いまの物理学につながる学問の源流は古代ギリシャまでさかのぼり、世界が「火・水・空気・土」の四つの元素からなるという説や、弦の長さと音の高さの関係、電気の性質など、さまざまな概念が提案された。</p>

<p>なかでもデモクリトス（紀元前460頃―紀元前370頃）は、「あらゆる物質は『原子（アトム）』というそれ以上分割できない最小単位からなる」との着想を示している。</p>

<p>私たちの世界は、大まかにいえば「物質」と「光」の二つによって成り立っている。</p>

<p>物質と一口にいっても、実にさまざまな種類のものが存在する。しかし、どのような物質であれ、細かく分解をしていくと、原子、さらには電子や陽子などの小さな基本粒子から構成されていると理解されてきた。物質に対する考え方は、古代ギリシャの時代からあまり変わっていないのだ。</p>

<p>光についても、太陽光のように目で見えるものから、Wi-Fiに用いられるマイクロ波のように直接目では見えないものまで多様な波長を持つが、どれも空気中を振動する電気と磁気の波として理解されてきた。</p>

<p>こうした物質と光は、一見するとまったく異なる性質を有しているように思える。しかし、ミクロな世界での振る舞いに目を向けると、両者のあいだには驚くほど共通点があることがわかる。</p>

<p>たとえば、光は粒子のようにも振る舞い、逆に電子などの粒子は波のようにも振る舞う。これら「粒子」と「波」の性質を併せ持つものを「量子」という。この二重性を基盤とし、ミクロの世界を統一的に説明する自然界の最も基本的な物理法則が「量子力学」である。</p>

<p>量子力学は20世紀はじめに、原子や電子、そして光といったミクロな世界を説明する物理法則として誕生した。近年では、量子力学に従って振る舞うミクロな対象を「量子」と呼ぶ。</p>

<p>これはまさに、デモクリトス以来の私たち人類の自然界の捉え方をアップデートする考え方である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ランダム」とは何か？</h2>

<p>粒子は「空間の異なる場所に重ね合わせとして広く分布する」。そして「観測によってはじめてその位置がランダムに定まる」。これらの量子力学的な考え方は、私たちが日常で体感する古典力学的な世界とは大きく異なり、なかなか受け入れ難いだろう。</p>

<p>量子力学を理解する上で「ランダム」という考え方は重要だ。</p>

<p>ランダムとはどのような結果になるのかまったく予測ができないという状況である。さまざまな要素が複雑に影響するため予測が難しいという意味で、サイコロの目や明日の天気もランダムだといえる。</p>

<p>一方で、量子力学における「ランダム」は、原理的に誰にも予測ができない、結果が決まっていないという状況だ。</p>

<p>量子力学的な考え方は、私たちが日常的に目で見ている世界と異なるが、このように考えないと説明がつかない実験がある。それが、電子を用いた二重スリットの実験である。</p>

<p>電子銃（電子を放出する装置）から、スクリーンに向けて電子を一つずつ飛ばす。電子がスクリーンにヒットすると記録されるようにする。ただし、電子銃とスクリーンの間には、壁を設け二本の細いスリットを開けておく。</p>

<p>このとき、スクリーンにはどのような模様が現れるだろうか。</p>

<p>電子は古典的な粒子であれば、電子銃から放出された後、ある一つの軌跡をとってスリットに到達する。左のスリットを通過した場合は左側に、右のスリットの場合は右側に分布することが予想される。</p>

<p>実際、一回、一回の実験結果は一つの粒子として記録される。しかし、この実験を何度も繰り返すとまったく異なる縞模様、干渉パターンが現れる。干渉パターンは、波が二つのスリットを通過して重なり合ったときにできる模様で、通常は水面の波や光で観察される現象だ。</p>

<p>なぜ、一回、一回の実験では一つの粒子として記録される電子が、この実験を繰り返すと波が示す干渉パターンを作り出すのだろうか？</p>

<p>ある電子が、干渉して強め合っているか、弱め合っているかを知るためには二つのスリットを通過したときの距離の差を知る必要がある。一つしかない電子が二つのスリットを通過した場合の距離の差を、どうやって知ることができるのだろうか？</p>

<p>量子力学では、電子は空間の異なる点に重ね合わせ状態として存在する。電子銃から放出された電子は、どの位置に存在するかが不確定になり、「可能性の波」として空間を伝わっていく。</p>

<p>ある可能性は左のスリットを、別の可能性は右のスリットを通過し、その後で自分自身の分身と出会い、干渉する。</p>

<p>つまり、一つしかない電子が、量子力学の世界では重ね合わせ状態として両方のスリットを通過し、その経路の差によって干渉パターンを形成する。そしてスクリーンに到着した時点で重ね合わせは解け、ある場所に一つの電子がランダムに現れる。</p>

<p>このように考えないと電子の二重スリット実験の説明がつかないのだ。</p>

<p>私はいつも大学一年生向けの入門授業でこの量子の二重スリットの実験の説明をしている。このとき、必ず出てくる質問がある。</p>

<p>「電子がどこにいるのか観測し続けると干渉パターンはどのようになる？」といったものだ。</p>

<p>いま、このような疑問を持った読者の方がいたら、あなたは量子力学の研究者に向いているかもしれない。</p>

<p>実は、電子がどこにいるのかを常に観測し続けると干渉パターンは消えてしまう。つまり、電子の位置を時々刻々と追っていく状況では干渉パターンが生まれない。ここに量子力学の本質がある。</p>

<p>対象の情報を得るために観測すると、必ず対象に影響を及ぼしてしまう。重ね合わせがどのような状態かを知るために観測をしてしまうと、その重ね合わせは解けてしまう。</p>

<p>重ね合わせになっていると仮定し、その結果生じる干渉を観測することで、重ね合わせになっていたことを受け入れるしかない。</p>

<p>これは量子力学の直感的な理解を難しくしている点だろう。古典力学の世界では、あなたが観測しようとしまいと月は地球の周りを回っているし、リンゴを落とせば落下する。</p>

<p>しかし、量子力学の世界では、観測することで興味のある対象に影響を与えてしまう。私たちの日常とはまったく違った世界観になっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>神々のオセロ</h2>

<p>物理学は自然界の現象を観測し、その背景にあるルールを明らかにする営みである。しかし、これまで見てきたように、自然と人間との関係性は古典力学と量子力学とで大きく異なる。この違いを説明するときに私がいつも使っている例がある。</p>

<p>二人の神（自然界）がオセロで遊んでいるとしよう。観測者である私たち人類は、その神々の打つオセロをただただ横から眺めて、そのオセロのルールを解明しようと努めている。</p>

<p>次第に、どういうルールのゲームかは理解できるだろう。黒と黒で白が挟まれるとひっくり返って黒になる。最終的に石が多かったプレイヤーが勝つ。私たちが観測しようとしまいと、淡々とオセロは進んでいく。これが古典力学の世界だ。</p>

<p>一方で、量子力学の世界では、私たち観測者はオセロのプレイヤーとして神相手にオセロを打つことになる。観測者ですらゲームのプレイヤーの一人として世界に取り込まれる。</p>

<p>もちろん、観測者がどこにそのコマを置くかによって、相手の次の手は変わる。観測によってオセロの展開は変化する。</p>

<p>つまり、ミクロな世界は私たちが日常で体感するマクロな古典的世界とは異なり、観測者そのものがゲームのなかに取り込まれた仕組みになっている。</p>

<p>現在の量子コンピュータにつながる「量子物理学」という学問分野の根底には、自分もプレイヤーとなり自然界の物理法則の限界まで攻略し、それを最大限うまく使いこなすという哲学があると私は思っている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ryoushirikigaku.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「短所を直す」はなぜダメなのか できるリーダーは長所に目を向ける  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14895</link>
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			<description><![CDATA[部下の能力を引き出すには、苦手を直すより「行動のクセ」を活かすことが重要だ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「短所を直す」はなぜダメなのか できるリーダーは長所に目を向ける" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MeritDemerit.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下の「やりたいこと」と「できること」の交差範囲を見つけたら、次にリーダーに必要なのは、その部下のクセ（行動傾向）を知る視点です。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『任せる勇気』（三笠書房）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ストレスを減らすために必要な視点</h2>

<p>「行動傾向」とは、簡単に言えば、個人や集団が特定の状況でどのように動くかのパターンやクセのこと。性格や価値観、経験、環境など、さまざまな要素によって形成されます。</p>

<p>リーダーがこの「行動のクセ」をしっかり把握しておくと、メンバーを不必要に混乱させたり、無用なストレスを与えたりせずに、仕事を割り振ることができるようになるのです。</p>

<p>例えば、コミュニケーション1つとっても、人には明確な「行動傾向」があります。</p>

<p>私はメールやチャットを受け取ったら、すぐに返信しないと気が済まないタイプです。すぐに答えられない内容でも、「受領しました。後ほど回答します」と、とりあえず返さずにはいられません。いわゆる「すぐ派」です。</p>

<p>一方で、内容をじっくり吟味してから返信をしたい「じっくり派」の人もいます。この「じっくり派」に対して「もっと早く返信しなさい」と指示してしまえば、当然ストレスになりますよね。</p>

<p>逆に「すぐ派」に「もっと慎重に考えてから返信するように」と言っても、同じくストレスを与えてしまうでしょう。</p>

<p>要するに、メンバーそれぞれの行動のクセに合わない仕事の割り振りは、やる気や効率を下げる原因になってしまうのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仕事ありき」から「人ありき」への思考転換</h2>

<p>では、どうすればよいのか？</p>

<p>大前提として、メンバーの「行動のクセ」を矯正しようとしてはいけません。それは、左利きの子に「箸は右手で持て」と言っているようなもの。たとえ一時的に矯正できたとしても、そこには常にストレスが伴い、本来持っている能力を最大限に発揮できなくなってしまいます。</p>

<p>多くのリーダーが陥りやすいのは、メンバーの「ここを直してほしい」「もっとこうなってほしい」という改善点ばかりに目を向けてしまうことです。</p>

<p>もちろん、改善点を指摘すること自体は必要ですが、そればかりに意識が集中すると、メンバーの長所や強みを見逃してしまいます。</p>

<p>つまり、リーダーが持つべき思考とは、人をその仕事に合わせようとすることではありません。仕事をその人に合わせることです。</p>

<p>先ほどの例で言えば、スピードが求められる仕事は即座に行動できる「すぐ派」に、慎重な対応が求められる仕事は時間をかけて吟味する「じっくり派」に任せる。</p>

<p>たったこれだけで、メンバーの仕事のしやすさは格段に上がり、その成果も大きく変わってくるのです。</p>

<p>実際のところ、苦手を克服するよりも、長所を伸ばすほうが、圧倒的に効率的であることは、すでに多くの研究で証明されています。</p>

<p>同じ時間とエネルギーを使うのであれば、苦手を補う努力は消耗が激しく、どうしても結果が伴いにくいのです。</p>

<p>むしろ、得意分野に集中して力を発揮させるほうが、本人のモチベーションは高まり、創造性やオリジナリティも自然に引き出されます。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>誰でも身体が柔らかくなる「トップギアストレッチ」入門  村山巧（柔軟美(R)トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12651</link>
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			<description><![CDATA[人気柔軟トレーナーが伝授する、誰でも身体が柔らかくなる新メソッド]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="トップギアストレッチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>「なんだか最近身体が重い」「ちょっと運動するとあちこち痛くなって続かない」......それらはもしかしたら、&quot;身体の硬さ&quot;が原因かも？身体が硬いと、ちょっとした動作に痛みを感じたりして、動くのが億劫になりがち。運動や筋トレを楽しむためには、柔軟性が重要なのだ。人気柔軟トレーナーが伝授する、誰でも身体が柔らかくなる新メソッドとは？（取材・構成：石澤寧）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>短時間でも驚くような変化が感じられるメソッド</h2>

<p><img alt="" height="1863" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250728Ooyamatakumi01.jpg" width="1200" /></p>

<p>私たちの身体は、積極的に身体を動かして関節の可動域を広げない限り、だんだん動ける範囲が狭くなっていきます。動かせない部分の筋肉はだんだん弱っていきますから、結果的に身体本来の機能も弱まる悪循環に陥ってしまう──だから、身体の柔軟性が大事なのです。</p>

<p>「そうは言っても、身体の硬さは生まれつきの体質だから仕方がない」と思っていませんか。でも、諦める必要はありません。もともと身体が硬い人も、年齢を重ねて身体が硬くなってきた人も、ストレッチをすれば必ず身体が柔らかくなります。</p>

<p>実は、もともと私自身が「前屈しても床に届かない」ほど硬い身体の持ち主でした。それが、趣味で始めたアイススケートがきっかけで柔軟に目覚め、書物やセミナーで学びながら自分自身の身体を通じて研究を重ね、左下の写真のような身体の柔らかさを手に入れました。</p>

<p>今では、5歳から78歳まで、様々な年齢、性別、生活スタイルの方々に柔軟のレクチャーをしています。その私が断言するのですから間違いありません。あなたの身体も必ず柔らかくなります！</p>

<p>ここでお伝えしたいのが、私の長年の指導経験を体系化した「トップギアストレッチ」です。これは「筋膜アプローチ」「静的ストレッチ」「脳科学アプローチ」の3つから成るストレッチ法で、短時間で大きな効果を生むことを特徴にしています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi11.jpg" width="1200" /></p>

<p>「筋膜」とは、筋肉と皮膚の間にあり、ボディースーツのように全身を覆っている膜のこと。座りっぱなしや姿勢が悪い状態が続くと、この筋膜が歪んでいきます。そうなると、あちこちが動かない、硬い鎧をまとっているようなもの。それをストレッチで正しい位置に戻すことで身体を柔らかくするのが、「筋膜アプローチ」です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi21.jpg" width="1200" /></p>

<p>「静的ストレッチ」は、筋膜アプローチのあとに10～20秒くらいかけて行なうストレッチです。目的の場所に力がかかっているのを感じながら、じっくり身体を伸ばしていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi31.jpg" width="1200" /></p>

<p>そして「脳科学アプローチ」は、限界を突破するための方法です。筋肉を一度強く筋収縮させたあとに弛緩させることで、「もうこれ以上は伸びない」というブレーキを外すことができます。筋肉や関節が本来持っている可動域が覚醒し、短時間でも驚くような変化が感じられるようになります。</p>

<p>今回は、特にお悩みを抱えている方の多い、「肩」「背中と腰」「お尻」「太もも」に効果のある４つのストレッチをご紹介します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>首が張ったり肩が凝ったりする人に特にお勧め!　僧帽筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="僧帽筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi41.jpg" width="1200" /></p>

<p>重たい頭を支える筋肉の一つが僧帽筋。成人の頭の重さは4～6キロ程度だが、首が前に傾くほど首にかかる負荷は大きくなり、15度傾くと12キロ、45度で22キロ、60度では27キロにもなる。特に長時間パソコンやスマホを見るなど、同じ姿勢が続くと僧帽筋が硬くなるため、ストレッチをすることですっきりとした感覚が得られる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="671" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi51.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 仰向けに寝て、フォームローラーを後頭部に当てる。膝は立てても伸ばしてもOK<br />
2. ローラーが動かないように、右を向く、左を向く、という動きを10回繰り返す</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi61.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 手指全体を使って首の付け根付近を押さえる<br />
2. 頭を反対側にゆっくりと倒す<br />
3. 伸ばした手の手のひらを表、裏と返す動作を繰り返す</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi71.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 手で頭の反対側を押さえ、引き寄せるように倒す<br />
2.&nbsp;手の力に逆らって頭を戻すように抵抗する<br />
3.&nbsp;手の力を抜かずに、頭の抵抗を止めて3秒間脱力する<br />
1～3を3回繰り返す</p>

<p>頭を倒す際、反対側の肩が上がったり、上半身が傾いたりしないようにしましょう!</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歩行にも影響するお尻の筋肉を柔らかく! 広背筋＆腰方形筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="広背筋＆腰方形筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi81.jpg" width="1200" /></p>

<p>背中にV字型に広がる面積の広い筋肉が広背筋。腰方形筋は背中の内側で肋骨と骨盤をつなぐ役割を担っている。ともに左右に一対ずつあるため、バランスが崩れると姿勢の悪化や腰痛の原因になることも。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi91.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 膝を立てた状態でフォームローラーを背に当てて仰向けになる<br />
2. 30秒間自分の体重で背中を刺激する。腰に不安がなければ、両腕を頭のほうに伸ばすとさらに深い刺激が得られる<br />
3. 肩甲骨の下あたりから腰までローラーの位置を変えて行なう<br />
4. 立てた膝を左右にパタンパタンと10回程度倒す</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiA11.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 立った状態で片手を伸ばし、身体全体を横に倒す（バランスに不安がある場合は壁に手をついたり、椅子やテーブルを支えにしたりするなど、安全を確保する）<br />
2. 両足を肩幅に開き、片手を腰に当て、反対の手を前方斜め上に、30秒間できるだけ伸ばす</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiA21.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 伸ばす手の手首を反対側の手でつかんで引っ張る<br />
2. 引っ張る力に3秒間抵抗する。引っ張る際には、身体全体ではなく腰から上を傾けるようにする。<br />
3. 引っ張るのはそのままで、抵抗を止めて脱力する。<br />
1～3を3回繰り返す</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>姿勢の改善・腰痛の予防にも効果あり！ 大殿筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="大殿筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB11.jpg" width="1200" /></p>

<p>お尻のふくらみを作っている大殿筋は、一つの筋肉として最も大きな筋肉。 股関節の動きにも影響し、硬くなると腰痛の原因になる場合もある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB21.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 片方のお尻にフォームローラーを当てて、手を後ろについて身体を支える（写真は右側を伸ばす場合）<br />
2. 大きく前後に動いて、往復10回程度ローラーを動かす。座骨から腰の近くまで大きくローラーを動かすと効果的</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="607" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB31.jpg" width="1200" /></p>

<p>1.仰向けになり片方の足の膝の裏を両手で抱える<br />
2. 両手を胸の方向に30秒間引き寄せる。大殿筋に力がかかっているのを意識して行なう</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="602" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB41.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 仰向けの姿勢で、片方の足の膝裏を両手で引き寄せる<br />
2. 両手の引き寄せる力に、お尻で押し返すように3秒間抵抗する<br />
3. 両手の引き寄せる力はそのままで、お尻の力を3秒間脱力する。<br />
1～3を3回繰り返す</p>

<p>股関節の可動域が広がるため、ランニングをやっている方などには特にお勧めです!</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日常生活に影響の大きな筋肉をほぐす！ 大腿四頭筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="大腿四頭筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC11.jpg" width="1200" /></p>

<p>太ももの前側にあり、大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋を合わせた名称。人間の身体の中で最大の筋肉で、歩く、走るといった日常的生活のあらゆるシーンに関係している。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="738" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC21.jpg" width="598" /></p>

<p>1. うつ伏せになり、太ももの前面にローラーを当てる<br />
2. 膝頭を内側、外側と交互に向けて刺激を与える動作を10回繰り返す<br />
3. ローラーの位置を変えて、膝のすぐ上から足の付け根付近まで、まんべんなく刺激する</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="481" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC31.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. うつ伏せで、片方の足の甲を同じ側の手で持ち引き寄せる。ローラーを太ももの下に置くとより深く刺激が入る<br />
2. その状態を30秒間キープする</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC41.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 壁を背に片方の足のひざを立て、反対の足の甲を壁に当てる<br />
2. 立てたひざの上に両手を当てて身体を支えながら、壁に当てた足の甲で3秒間グーッと壁を押し続ける<br />
3. 壁を押す力を抜いて3秒間脱力。身体が下に落ちて太ももが伸ばされる。</p>

<p>1～3を3回繰り返す。身体を起こすのがつらい人は床に手をつく形でもOK、その場合は背中が丸まらないように注意する</p>

<p>大腿四頭筋が硬い人はローラーで刺激すると痛みを感じるので、我慢できなければローラーにタオルなどを巻いて刺激を和らげましょう!</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「人生を変えたい人」にこそ ストレッチがお勧め</h2>

<p><img alt="5つの心構え" height="916" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiD11.jpg" width="1200" /></p>

<p>「自分は身体が硬い」と思っている人ほど、ここでご紹介したストレッチに取り組むと、「えっ」と驚くほど身体を動かせる範囲が広がるのを実感できるはずです。もちろん、Ｙ字バランスができるくらいになるまでにはそれなりの時間が必要ですが、ストレッチが歯磨きや入浴と同じくらい当たり前の習慣になれば、いつの間にかできるようになります。</p>

<p>「できない」と思っていたことができるようになると人生が変わります。何かに挑戦したい人、自分を変えたい人はぜひ、ストレッチに取り組んでみてはいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【村山 巧（むらやま・たくみ）】<br />
1984年生まれ。27歳のときに趣味で始めたアイススケートをきっかけに柔軟性の研究を重ね、脅威の柔らかさを手に入れる。2016年に柔軟美(R)トレーナーとして活動を開始。フットワークも柔軟に全国各地への出張レッスンに飛び回り、短時間で劇的な変化を導き出すことで参加者から絶大な支持を集めている。著書に『人生100年いきいき動ける大人のストレッチ』（徳間書店）、『即伸びキッズストレッチ』（大和書房）などがある。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村山巧（柔軟美(R)トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>三日坊主で終わらせない！  “まずは２週間”続けるための4つの技術  石田淳（社団法人 行動科学マネジメント研究所所長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12646</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012646</guid>
			<description><![CDATA[行動科学マネジメントの第一人者・石田淳氏に、健康習慣を継続するコツを聞いた]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="健康習慣" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/kenko20181022.jpg" width="1201" /></p>

<p>意気込んでジムに入会してみたけれど、仕事が忙しくなって足が遠のき、いつの間にか幽霊会員に......。そんな経験がある人も多いのではないだろうか。始めるより難しいのは、続けること。そこで、ベストセラー『「続ける」技術』で知られる行動科学マネジメントの第一人者・石田淳氏に、健康習慣を継続するコツを聞いた。（取材・構成：小笠原綾伽）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>意志の問題ではなかった！ 「継続」の４つのポイント</h2>

<p><img alt="行動を習慣化する" height="2006" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IshidaJun11.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまで何度も「運動しなければ」「食生活を見直さなければ」と思いながらも、習慣にすることができなかった経験は、40代、50代のミドル世代には多いと思います。</p>

<p>一念発起したものの途中で挫折してしまうと、「自分は意志が弱いのではないか」と落胆することもあったかもしれません。しかし、続けられないのは意志が弱いからではなく、続ける方法を知らないからなのです。</p>

<p>私はこれまで、行動科学マネジメントという手法を用いて、数々のビジネスパーソンに、意志に頼らない「続ける技術」をお伝えしてきました。行動は、3カ月継続できれば習慣になり、習慣になれば行動すること自体が好きになります。</p>

<p>では、行動を継続して習慣化するためにはどうしたらいいのでしょうか。4つのポイントをご紹介しましょう。</p>

<p>1つ目は、ベイビーステップで始めること。例えば、運動習慣を身につけたいとき、これまで運動してこなかった人ほど、「毎朝30分ランニングをする」「毎日7000歩ウォーキングをする」などの高い目標を設定しがちです。</p>

<p>かく言う私も、それまでまったく運動習慣がなかったのに、45歳になって突然3キロのランニングを始めました。1日目は何とか完走したものの、翌日は家の階段が上れない状態に。　</p>

<p>40代、50代は、若かりし頃のようには動けません。さらに、ケガをしようものなら治るまでに時間がかかります。健康のために運動を始めたのに、ケガをしては元も子もありません。だから、絶対に無理は禁物です。</p>

<p>はじめは「週に2回、20分歩く」くらいの低い目標から始めてみるのがお勧めです。20分通して歩くのが難しいなら、朝10分、夜10分でもいいでしょう。人は、急激な行動の変化に対応できないものなので、いまできる最低レベルに目標を設定したほうが、続けやすくなります。</p>

<p>2つ目のポイントは、やりやすい環境を作ること。ランニングを習慣にしたいなら、ウェアはベッドの横に、シューズは玄関の履きやすい場所に置く。ウェアに着替えるのが面倒なら、ウェアを着たまま寝るのもありです。</p>

<p>ジムにまったく行けていないという人は、ジムの場所を見直してみてください。私は週に3、4回ジムに通っているのですが、なぜ続けられるかというと、ジムが家から5分の場所にあるからです。それが電車で20分の距離にあるジムだったら、通うのが面倒になってしまいます。　</p>

<p>ジムに通うなら、家から近い、通勤途中で必ず前を通りかかるなど、物理的に行きやすいところを選びましょう。面倒くさいと思ったら腰が重くなるので、行動を邪魔する要因を減らして、スムーズに始められる環境を作ってみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仲間」と「ご褒美」で モチベーションアップ</h2>

<p><img alt="運動を習慣化するコツ" height="2921" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IshidaJun2.jpg" width="1200" /></p>

<p>3つ目のポイントは、人を巻き込むこと。例えば、ウォーキングを目標にしたら、「今日はやったよ」「今日はできなかった」と家族に報告する。ハーフマラソンの大会に出場すると決めたのなら、「半年後にハーフマラソンに出場しようと思います。練習をした日は報告するので応援してください」とSNSに投稿する。ジムでトレーニング仲間を作る。このように、自分の行動をチェックしてくれる他者の存在があると、行動は続けやすくなります。</p>

<p>また、我流で始めるのではなく、まずは無理なく続けられる方法をプロに指南してもらうのも有効です。ジムに通うなら、2、3回パーソナルトレーニングを受けてみると、いまの自分のレベルに合ったトレーニング方法を学べますし、ウォーキングやランニングを始めたいなら、専門家が配信する動画や書籍などで初心者向けの走り方を学ぶのもいいですね。本気で食生活を見直したいなら、食生活アドバイザーに指導してもらうのも心強いものです。</p>

<p>4つ目のポイントは、ご褒美を用意すること。特に運動習慣を身につけたいときは、ご褒美が継続の手助けになります。</p>

<p>ただ黙々とウォーキングしていると、「なぜこんなことをしているんだろう......」とつまらなくなってきますよね。そこで、「15分歩いた先にあるカフェで、おいしいアイスコーヒーを飲もう」などと、楽しみを用意するのです。</p>

<p>「15分筋トレしたら小さなアイスを食べるぞ」「30分走ったらビールを飲もう」「ジムで筋トレが終わったら、好きなだけお風呂に入ろう」など、楽しんでご褒美を設定してみてください。運動が３カ月続いて習慣として定着すれば、ご褒美は自然といらなくなります。</p>

<p>よく、「運動したあとに甘いものを食べたら意味ないですよね？」と尋ねられることがあります。ダイエットをしているなら甘いものを過剰に摂取するのは問題ですが、運動習慣を身につけて健康になることが目的なら、甘いものをご褒美にしてもいいと思います。</p>

<p>それに、食事制限にせよ、運動にせよ、始めてみると、「このカロリーを消費するには、このくらい運動しないといけないな」という感覚がついてくるので、せっかく運動したあとで、甘いものをたくさん食べようとは思わなくなるものです。</p>

<p>以上4つのポイントを押さえれば、運動習慣は自然と身につきます。まずは1週間を目安に始めてみてください。無理なく1週間できれば、2週間続けられるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「見える化」するだけで 食べる量、飲む量は減る</h2>

<p><img alt="食事制限を続けるコツ" height="1197" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IshidaJun3.jpg" width="1200" /></p>

<p>次は、食事制限について。お菓子やお酒を控えたり、ハイカロリーな食生活や間食のクセを改善したいと思ったら、1週間だけやってほしいことが2つあります。</p>

<p>1つ目は、体重計を洗面所の歯磨きする場所に置いて毎日決まった時間に乗り、表示された数値をスマホで撮ること。</p>

<p>もう1つは、食べたもの、飲んだものをすべて写真に撮っておくことです。</p>

<p>自分の行動を「見える化」することは、食べ過ぎ、飲み過ぎへの大きな抑止力になります。 写真に撮った飲食物や体重計を、1日の終わりに見返してみてください。「ちょっと食べすぎたかも。明日はおかずを一品減らそう」「昨日より体重が増えている。お菓子はやめよう」と必ず思うはずです。</p>

<p>できれば撮った写真を誰かにチェックしてもらうと、食べる量、飲む量は必ず減っていきます。自分でも食べ過ぎたかもしれないと思っているときに、第三者からも「食べ過ぎじゃない？」と言われたら、食べるのを控えようと思えるからです。</p>

<p>また、本気で食事制限をしようと思うなら、お菓子やお酒、ハイカロリーなインスタント食品などを家にストックするのはやめましょう。習慣化のために行動を邪魔する要因を減らすのと逆で、いつでもすぐに食べられるとどうしても手が伸びてしまうので、食べられない、飲めない環境を作ることが大切。</p>

<p>私も、以前はお酒を毎日飲んでいましたが、お酒を家に常備しなくなってから飲む頻度がぐっと減りました。いまは週３日は休肝日にして、飲む日は外出先で飲むようにしています。</p>

<p>ただ、一気に減らそうとするとストレスが溜まります。人は、ストレスが溜まると、その行動をやりたくないと思ってしまうので、いきなり完璧を目指すことはありません。</p>

<p>いつもは2枚食べていたクッキーを1枚に減らすだけでも、500㎖缶で飲んでいたビールを350㎖缶に替えるだけでもＯＫ！　頑張り過ぎず、無理をせず、ベイビーステップで徐々に減らしていきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>続かなくなったら 「回数」と「時間」を減らそう</h2>

<p>ここまでご紹介してきた方法を実践すれば、いつまでも続けることができる！　と言いたいところですが、ほとんどの人が１カ月で必ず挫折します。</p>

<p>うまくできなくなったり、仕事が忙しくなって時間がなくなったり、面倒くさいと思う気持ちが膨らんできたりと、始めたときと状況が変わってくるからです。</p>

<p>そんなときは、回数と時間を減らしてみましょう。ジムに週３回通っていたなら週に1回にする。1日15分の筋トレを5分に減らす。毎日30分ウォーキングしていたのなら週に3回、10分にする。食事と体重計の両方の写真を撮るのが面倒になったら、体重計の写真だけを撮る。仕事が忙しくてランニングをする気力がないのなら、とにかくウェアに着替えて玄関の外に出るだけでよしとする。</p>

<p>このように、回数と時間のハードルをできるだけ下げてみるのです。そうすれば、「せっかくウェアに着替えて外に出たし、5分くらい歩こうか」「5分だけと思って始めたけど、結局15分していた」と、行動を再開しやすくなります。</p>

<p>そして続ける期間も、1年や2年と長く見積もるのではなく、「とりあえず２週間」くらい、と気楽に設定してください。はじめから完璧に、全力で頑張ろうとするほど続かなくなります。続けたいと思うなら、なるべく楽しくラクにできる方法を探すのが一番です。</p>

<p>人は、楽しいことや、心地いいことは続けようとします。運動することも、食事制限することも、「しょせんは趣味」と考えればいいのです。趣味なら楽しくやりたいですよね。まして、筋肉量が落ちていたり、食生活が固定化してしまっている40代、50代なら、無理をすると体を壊したり、大きなストレスを抱えかねません。</p>

<p>ラクして楽しく健康に。それを合言葉に、60代、70代になってからも健やかに暮らせる体づくりを、元気ないまのうちから始めてみてくださいね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【石田 淳（いしだ・じゅん）】<br />
日本の行動科学（分析）マネジメントの第一人者。精神論と切り離して行動に焦点をあてる科学的で実用的な手法は、短期間で組織の８割の「できない人」を「できる人」に変えると、企業経営者などから絶大な支持を集める。現在は教育やスポーツなどの現場でも活躍中。ベストセラーとなった。『新版「続ける」技術』（Forest2545Shinsyo）ほか、著書多数。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/kenko20181022.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[石田淳（社団法人 行動科学マネジメント研究所所長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イーロン・マスクはなぜ 悪趣味なツイートを繰り返すのか？  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14905</link>
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			<description><![CDATA[イーロン・マスクは、なぜSNSにのめり込んでいったのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イーロン・マスクはなぜ 悪趣味なツイートを繰り返すのか？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_enjou.jpg" width="1200" /></p>

<p>イーロン・マスクにとって、SNSは単なる息抜きではない。ジョークと膨大なフォロワーを「金を生む装置」に変えた戦略を解説する。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ふざける」ことでフォロワーとお金を生む</h2>

<p>彼の最初のツイートは2010年だが、しばらくはカジュアルユーザーと言うのがせいぜいだった。それが変わり始めたのは2015年からである。</p>

<p>この年、彼は617回ツイートした――前年から226パーセントの増加。それでもマスクがソーシャルメディアでの論争にのめり込んでいく始まりにすぎなかった。2017年には1162回、1日平均3回の投稿をした。2018年には年間のツイート数が2288回に達した。そして2024年になる頃には、1日平均60回、時には1時間に40回も投稿するようになっていた。</p>

<p>テスラやスペースXといった、簡単には変えられない重厚な物理現実――鉱物の採掘、機械の調整、工場フロアにおける人間の労働の再定義――に深く関わっている人物にとって、Twitterは即時性という魅力を持っていた。</p>

<p>リチウムの心配をする必要もない。中国共産党をめぐる戦略を練る必要も、競争相手を振り払う必要もない。数千万人の観衆が見守るなかで、友人たちと「笑（lol）」とやるだけだ。ソーシャルメディアが持つカジノのような論理は、マスクに合っていた。いつでもスロットマシンに次なるコインを入れ、バズを祈ることができる。</p>

<p>しかしSNSへの没入は、ただの楽しいストレス解消ではなかった。それはマスクのビジネス戦略に欠かせないパーツとなっていったのである。</p>

<p>彼は長年、ネガティブな報道を自分への個人的な攻撃として受け止めており――かつてそれを「ピストルのグリップで殴られるようなもの」と例えたことがあり――自分や自分の会社について批判的に書くジャーナリストには、何か裏の動機があるのだと主張していた。</p>

<p>ソーシャルメディア上であれば、彼は見出しに対して反撃し、言説をコントロールすることができた。</p>

<p>「Twitterであれば、人々に直接語りかけることができる」</p>

<p>マスクは2016年にスペースXの幹部にそう語っている。新聞のようなメディアの伝統的な門番（ゲートキーパー）をショートカットすることで、彼は投資家たちを自分の世界へと深く引き込み、新製品や新機能への熱狂を焚きつけることができた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>市場すら左右するSNS投稿</h2>

<p>彼のコミュニケーション・スタイルは常に未来予言的なものだった。金融ファビュリズムは、想像上の未来を「すでに進行中」のものとして扱い、その未来で基盤となるテクノロジーが成熟する前に、投機的な主張によって市場を動かすというロジックだった。批評家のフィル・ジョーンズは次のように指摘している。</p>

<p>「疲弊した市民の目の前に輝かしい未来の約束をぶら下げたソビエト連邦のように、マスクの成功も常に『あと10年先』にある崇高（テクノロジカル・サブライム）な科学技術の予測をぶら下げることで維持されているのだ」</p>

<p>しかしTwitter上では、こうした予測で即座に市場への影響を生むことができた。</p>

<p>2018年、マスクは「テスラを420ドルで非公開化することを検討している。資金は確保した」とツイートした。これはマリファナを示す420という隠語を使ったジョークだったが、投資家たちは真に受けてしまった。</p>

<p>果たしてテスラの株価は11パーセントも急騰した。これを受け、証券取引委員会から訴訟を起こされたマスクとテスラは、それぞれ2000万ドルの罰金を支払うことになった。それでも、この一件は彼のツイートがいかに素早く市場を動かせるかを示す初期の事例となった。</p>

<p>2020年5月には「株価は高すぎると思う」という投稿で、テスラの株価は最大12パーセント下落した。2021年1月にTwitterのプロフィール欄に「#bitcoin」と追加すると、この暗号資産は1時間以内に20パーセントも急騰した。まさにアテンション・アルケミーだった。ジャーナリストのマルコ・デラモが言うように、フォロワーこそが彼の「真の資本」だったのである。</p>

<p>しかし、いかなる優れた分析者たちも見落としがちだったのは、このモデルの中心にあるのが（たとえ悪趣味なものであれ）「ユーモア」であった点だ。これまでのマスクは「モノを作る」起業家だった。</p>

<p>しかし2010年代半ば以降、彼の成功は、より馬鹿げた刹那的なオンラインジョークによっても駆動されていく。</p>

<p>そうしたジョークのトーンは、4chan、Reddit、そしてゲーム界隈といったトロールの温床から借用されたものだった。時には、有害と言えるジョークになっていることもあった。</p>

<p>2018年、タイの洞窟に12人の子供が閉じ込められた際、マスクがおこなった見当違いの支援をイギリス人洞窟探検家のヴァーノン・アンスワースから批判されると、マスクはTwitter上で冗談めかして彼を「小児性愛者」と呼んだ。</p>

<p>アンスワースから訴えられると、マスクはマスコミを激しく非難した。裁判で勝訴したマスクは、契約していたPR会社を解雇。レガシーメディアと決裂し、トロールたちのインターネットに接近していった。SNSはマスクのメッセージ装置であり、彼が自ら示してきたように、金を生む装置でもあった。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_enjou.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「量子力学」「量子コンピュータ」って何？世界はどう変わる？  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14940</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014940</guid>
			<description><![CDATA[量子研究の現在地と未来に迫る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「量子力学」「量子コンピュータ」って何？世界はどう変わる？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_question.jpg" width="1200" /></p>

<p>近年、急速に存在感を高めている「量子コンピュータ」。そもそも量子とは何なのか、そして私たちの未来をどう変える可能性があるのかを解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子とはあらゆる可能性の領域</h2>

<p>「量子とは、あらゆる可能性の領域であり、創発的な知識の地平でもある」</p>

<p>これは、世界最大規模の素粒子物理学研究所であるCERNが、2025年の大阪・関西万博で催された「エンタングル・モーメント」に寄せた言葉だ。</p>

<p>皆さんは「量子」あるいは「量子コンピュータ」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持つだろうか。</p>

<p>「何か不思議でよくわからないもの」「小さくて難しそうなもの」といった印象を持つ人もいれば、最近では「ビジネスにつながりそう」と感じている人もいるかもしれない。</p>

<p>量子関係のニュースが出ると乱高下する「量子銘柄」なる企業の株もあるそうだ。</p>

<p>あるいは、残念ながらテレパシーや死後の世界など、精神世界の崇高なキーワードとして「量子」が語られることもある。</p>

<p>なぜ「量子」にはこれほど多種多様なイメージがまとわりつくのだろう。</p>

<p>それは、量子が日常的に見たり触れたりできる「古典的な世界」とは異なる、私たちの直感を超え、想像力を必要とする「概念的な世界」とつながっているからかもしれない。これが「量子」の持つ不思議な魅力や技術の可能性の根源でもあり、また同時に、そのわかりにくさの理由にもなっている。</p>

<p>私は京都大学3年生のときにはじめて量子論の講義を受けて衝撃を受けた。</p>

<p>教科書には、「生成」演算子や「消滅」演算子なる聞き慣れない言葉が現れる。「真空」に生成演算子を呪文のように作用させるとレベルが上がる。帽子をかぶって、マントを羽織り、剣まで持っている...。</p>

<p>これは冗談ではない。本当に量子力学の式がそのように見えるのである。</p>

<p>まるでゲームのような世界に、私は完全に心を奪われた。</p>

<p>しかも、それらの背景には数学的な道具立てがあり、このような量子力学に従う世界が本当に存在している。私は、この世界の裏側で回っている&ldquo;歯車&rdquo;を覗き見てしまったような感覚になった。さながら、映画「マトリックス」の世界観だ。</p>

<p>このような感覚に魅了された人が向かう道は大きく2つに分かれる。この歯車がどう動いているか理解したいという方向と、この歯車を組み替えて改造してみたらどうなるだろうかという方向である。</p>

<p>前者は、素粒子物理学や宇宙論などいわゆる伝統的な物理学に進んでいくのだろう。そして、後者に興味があった私にとって量子力学の原理で動く機械、量子コンピュータは格好のテーマであった。</p>

<p>勉強すればするほど、「量子もつれ」、「量子テレポーテーション」、「魔法蒸留」といったSFを彷彿とさせる世界のキーワードが飛び交う&mdash;&mdash;。</p>

<p>私が量子コンピュータに夢中になった理由は、量子コンピュータを作って大金持ちになりたかったからでも、暗号を解読したかったわけでも、崇高な社会課題を解決したかったからでもない。空想科学を独り占めできるという、ちょっとした「可笑しみ」に原点がある。</p>

<p>かつて宇宙エレベーターやスペースコロニーにワクワクしたように、量子コンピュータという誰もが実現しないと思っているおもちゃを研究する点が面白かった。</p>

<p>大学にも研究室はほとんどなく、まるでファンが2、3人しかいない地下アイドルを応援しているような気分で。そんな量子コンピュータが今では、武道館でライブをするようなポピュラーな存在になってきた。</p>

<p>物理学者である佐藤文隆先生の言葉が印象に残っている。<br />
「不思議とは古い理論への執着、工学とは不思議を制御し応用すること」</p>

<p>古典の世界観で見ると量子は不思議に見える。しかし、量子は本来出発点なのである。量子力学の誕生から100年が経ち、いま私たちは「量子の不思議」を受け入れ、それを制御し応用する時代に入ろうとしている。</p>

<p>2010年代にグーグルやIBM、マイクロソフト、アマゾンといった巨大IT企業がこぞって量子コンピュータの開発を進め、世界各国で国家プロジェクトが進められてきた。未来のグーグルやマイクロソフトの地位を目指して、新たなスタートアップ企業も続々と登場している。</p>

<p>そして、実際に量子コンピュータが世界で多数稼働しており、国産量子コンピュータも2023年以降、複数が稼働しはじめている。海外製の量子コンピュータも含めると日本はアメリカに次いで世界で2番目に多種多様な量子コンピュータが集結している国だ。</p>

<p>国家プロジェクトや最先端のテック企業だけではない。</p>

<p>2025年4月から日本科学未来館では、私が総合監修を務めた量子コンピュータに関する常設展示がはじまった。その名も、「量子コンピュータ・ディスコ」である。DJになって量子コンピュータを操り、触れて、聴いて、踊って、感じることをテーマにしたアートとテクノロジーの融合展示になっている。</p>

<p>アーティストたちも量子のもたらすインスピレーションに敏感に反応している。私の世代なら一度は聴いたことがある宇多田ヒカルもそうだ。彼女のベストアルバム『SCIENCE FICTION』に収録されている新曲「Electricity」は「量子もつれ」にインスピレーションを得ているという。もはや量子は大学の研究者だけのものではなく、私たちの身近な文化のすぐ近くまで来ているのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子コンピュータはこれから世界をどう変えるのか？</h2>

<p>正直にいうと、私たち研究者にもまだはっきりとはわからない。それが知りたくて量子コンピュータの研究をしている。</p>

<p>1950年代の科学者たちが、将来コンピュータが人類全体のコミュニケーションや経済の基盤になるとは想像できなかったように、量子コンピュータが何をもたらすかも、これから形づくられていくものだ。</p>

<p>しかし、確かなのは「何かすごいことが起きそうだ」という予感である。そして、そうした予感を信じて手を動かし続けた人たちが、現代のインターネットや生成AIを作ってきた。</p>

<p>2017年にはマイクロソフトが、アンモニア合成の解析に量子コンピュータが利用できると発表した。アンモニア合成には全世界の数パーセントのエネルギーが消費されているため、食料・エネルギー分野に大きな革命をもたらし得る。</p>

<p>グーグルは、人体内に存在する酵素を解析する量子アルゴリズムを開発している。この酵素は、薬の効き目や副作用に深く関係しており、正確な予測ができれば新薬の開発スピードや安全性が飛躍的に高まると期待されている。</p>

<p>このような量子コンピュータの応用は、食料・エネルギー・創薬だけにとどまらない。電気自動車に不可欠なリチウムイオンバッテリーの性能改善、夢のエネルギーである核融合のための材料設計など、その可能性は無限に広がっている。</p>

<p>なぜ量子コンピュータがそこまで幅広く使えるのか？</p>

<p>理由はとてもシンプルだ。私たちの自然界を支配している物理法則そのものが「量子力学」だからである。</p>

<p>自然を、自然の言葉である量子力学の原理で&ldquo;計算&rdquo;できる機械。それが量子コンピュータだ。これまで地球が46億年という進化の歴史のなかでたどり着いてきた、生命、物質、エネルギーの精緻な構造、その「最適解」を読み解く鍵が、量子コンピュータによって与えられようとしている。</p>

<p>量子コンピュータは「単なる速い計算機」ではない。</p>

<p>自然を深く理解し、人類の知の地平を押し広げる&ldquo;新しい望遠鏡&rdquo;であり、&ldquo;顕微鏡&rdquo;でもあるのだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_question.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>やらされ仕事で力は出ない 100%を引き出す秘訣は“洗脳”!?  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14894</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014894</guid>
			<description><![CDATA[人は、自分で決めたことにしか動かない。力を最大化するためには？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="やらされ仕事で力は出ない 100%を引き出す秘訣は“洗脳”!?" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yaruki.jpg" width="1200" /></p>

<p>社会人はたとえ納得できていない仕事であっても、上司から言われればちゃんとこなします。でも、これでは実力を100％出し切ることができません。いかに100％の力を発揮してもらうか、それがリーダーの腕の見せ所だと言います。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『結果を出すチームのリーダーがやっていること』（すばる舎）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人は自分で決めたことでしか動かない！</h2>

<p>自分自身の経験を振り返ってみても明確ですが、人は、自分で「よし、やろう！」と決めたことにしか本気になりません。</p>

<p>「そんなことはないですよ。多少思うところはあったとしても、私のメンバーはどんな指示にも『ハイ』と言って、頑張ってくれています。」</p>

<p>そんなふうにおっしゃる方もいるかもしれませんが、でも、本当にそうでしょうか？</p>

<p>あなた自身、自分が納得できていない仕事であっても、上司から「今期はこの案件の売上が必要だから、何がなんでもやり遂げるぞ！」と言われたら、とりあえずはやりますよね。あなたのチームメンバーも一緒です。</p>

<p>しかしながら、このやり方ではメンバーはその実力を100％出し切りませんし、出し切れません。</p>

<p>リーダーに言われたから、会社の指示だから、あまり気乗りはしない仕事だけれどやる、といった姿勢では、そのメンバーの本来の実力の半分も発揮できればいいほうです。そういう状態のメンバーが多いと、当然ながらチーム全体のパフォーマンスもガタ落ちとなります。</p>

<p>リーダーはそうした事態を防ぎ、メンバー各自に100％の力を発揮してもらうために、彼ら自身が「よし、この仕事をやろう！」と思うように仕向けなければなりません。</p>

<p>彼ら自身が目の前の仕事に対して「自分で決定した」と思えるよう、指示の出し方や、言葉がけに工夫が必要なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を洗脳するつもりで</h2>

<p>大前提として、「人は、自分で決めたことにしか動かない」という理屈を、リーダーが自らの信念として腹に落とし込んでおくことをオススメします。</p>

<p>これができていないと、どんなに言葉を取り繕ってもメンバーにはすぐにわかってしまいます。またメンバーにかける指示や言葉がどこか上から目線で、偉そうに感じられやすい、という危険性があります。</p>

<p>表面的な言葉だけでなく、本心から発する信念のレベルにするために、自分自身を洗脳するつもりで刷り込んでください。</p>

<p>たとえば私の場合、1日5回、以下のタイミングで「人は、自分で決めたことにしか動かない」と何度か声に出すようにしていました。</p>

<p>1.朝起きてすぐ<br />
2.仕事に取りかかる前<br />
3.ランチを取る前<br />
4.仕事を終えたとき<br />
5.夜寝る前</p>

<p>自分だけに聞こえるようにつぶやいてもいいですし、鏡に向かってささやきかけてもいいでしょう。どのような形でもいいので、実際に声に出し、自分の耳でそれを聞くことが重要です。</p>

<p>私はこの習慣を、50歳くらいからずっと続けました。最終的には10年以上続けていましたから、もはやこのセリフは、自らの信念の一部となっています。</p>

<p>これから試してみようという読者のみなさんは、私のように何年も続けなくても大丈夫です。最初の数か月で、十分に大きな効果を実感できるはずです。</p>

<p>「人は、自分で決めたことにしか動かない」という原則が信念までになっていると、それまで自分が、役職にものを言わせて部下に「やらせる」姿勢であったことが理解できるようになります。</p>

<p>同時に、メンバーへの感謝の念が湧いてくるようになるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yaruki.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「おい、“草”ってなんだ？」荒っぽいようで最適解？ 長州力流・AI革命  長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14851</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014851</guid>
			<description><![CDATA[長州力氏とChatGPTの会話をもとに、効果的な問いかけ方を解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「おい、“草”ってなんだ？」荒っぽいようで最適解？ 長州力流・AI革命" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" width="1200" /></p>

<p>「草って何？」――そんな素朴なひと言でも、AIから必要な情報を引き出すことはできる。長州力氏の会話から、AIへの質問のコツを読み解く。</p>

<p>※本稿は、長州力 著、マツダミヒロ 監修『おい、ちょっと話がある 長州力式生成AI活用術』（宝島社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>長州力の会話例：「草って何？」</h2>

<p>【長州】みんな文章のおしりのとこに草って書くけどどういう意味ですか。</p>

<p>【ChatGPT】「草」はネットスラングで、「笑った」「ウケる」って意味です。</p>

<p>もともとは「（笑）」って書く代わりに<br />
　&rarr;「w」（waraiの頭文字）<br />
　&rarr;それがたくさん並ぶと「www」<br />
　&rarr;見た目が草が生えてるみたい<br />
　&rarr;だから「草」</p>

<p>って流れで定着しました。</p>

<p>ニュアンスとしてはこんな感じ。</p>

<p>・「それは草」＝それおもしろい<br />
・「マジで草」＝めっちゃウケる<br />
・「草生える」＝笑っちゃう</p>

<p>ちょっと軽いノリで笑ってる感じで、ガチの大爆笑よりは「じわるw」みたいな温度感です。ちなみに英語の「LOL」に近いイメージ。</p>

<p>【長州】草が生えてるみたいに見えないけどね。長州力が笑われてるわけか。</p>

<p>【ChatGPT】そのツッコミ、ちょっとズレてるけど面白いですね笑。</p>

<p>「草」は別に誰か（たとえば長州力）が笑われてるって意味じゃなくて、単純にその状況や発言が面白いっていうリアクションなんです。</p>

<p>たしかに「www」が草に見えるか？って言われると微妙なんですけど、ネット文化って理屈よりノリで広がるので、そのまま定着しちゃった感じですね。</p>

<p>むしろ今は「草」単体で通じるので、もう見た目の話ですらなくて、ただの&ldquo;笑いの記号&rdquo;みたいな扱いです。だから「長州力が笑われてる」というよりは、「その文脈がおもろい&rarr;草」って感じです。</p>

<p>【長州】大麻のことかと思ってた。</p>

<p>【ChatGPT】その勘違い、けっこうあるやつです笑。</p>

<p>たしかに「草」って言葉自体は、文脈によっては大麻の隠語として使われることもあります。でも、普通にSNSやコメント欄で単体で出てきた「草」は、ほぼ100% 「笑う」「ウケる」 の意味です。</p>

<p>見分け方はシンプルで</p>

<p>・「それ草」「草すぎる」&rarr; 笑いの意味<br />
・「草やってる」「草キメた」&rarr; 大麻の隠語っぽい</p>

<p>要は文脈次第ですね。日常の会話やネットの軽いノリなら、まず「笑い」だと思ってOKです。</p>

<p>【長州】馬鹿にされているわけでは無い？</p>

<p>【ChatGPT】基本的にはバカにしてる意味じゃないです。「草」はただの「笑った」「ウケた」っていう軽いリアクションなので、普通はフラットか、むしろちょっと好意的なニュアンスです。</p>

<p>ただし、これは大事。文脈によっては軽くイジってる感じになることはある。</p>

<p>例：「それは草」&rarr;「ちょっと面白すぎるでしょw」<br />
例：「いやそれ草」&rarr;「ツッコミどころ多すぎw」</p>

<p>だから</p>

<p>ガチで悪意ある嘲笑 &rarr; あまりない<br />
軽く笑いながらイジる &rarr; たまにある</p>

<p>って感じです。</p>

<p>本気でバカにしてる場合は、もっと直接的な言葉（悪口とか）が一緒に来ることが多いので、「草」単体ならそこまで気にしなくて大丈夫ですよ。</p>

<p>【長州】なら良かったです草。</p>

<p>【ChatGPT】いい締め方ですね、それはもう完璧に正しい使い方です草。</p>

<p>その感じだと、もう普通に自然に使えてますよ。ちょっとした会話のクッションにもなるし、重くならないのが「草」のいいところです。使いすぎると軽く見えたりもするので、ほどほどに挟むくらいがちょうどいいですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>解説：AIへの問いは簡潔でOK</h2>

<p>【マツダ】長州力さんの問いは、非常に本質的です。</p>

<p>「草ってどういう意味？」というひと言には、余計な装飾がありません。前提知識を置かず、わからないことをそのまま差し出しています。</p>

<p>この姿勢こそが、AIとの対話において重要な起点になります。</p>

<p>AIは、人の意図や前提を読み取りながら応答を構築します。そのため、「草ってどういう意味？」とシンプルに問われることで、AIは解釈の幅を保ったまま、「意味」だけでなく「語源」や「どう使うのか」といった周辺情報まで含めて提示することができます。</p>

<p>実際にこの問いからは、「笑」を意味するネットスラングであることに加え、「ｗ」が重なることで草に見えるという由来や、文末に添える使い方など、理解に必要な要素が自然と引き出されています。</p>

<p>ここで重要なのは、「草ってどういう意味？」という問いが、情報を限定しすぎていない点です。</p>

<p>もし「意味だけ教えてください」としてしまえば、出力は定義にとどまります。しかし長州さんのように答えに余白を持たせることで、AIは文脈まで補完し、結果として実践的な知識へと広がっていきます。</p>

<p>ここから学べる要素は3つあります。第一に、問いは簡潔で良いということです。第二に、質問に余白を残すことで、意味と使い方の両方を引き出せるということです。第三に、初歩的な疑問をためらわないことで、AIから自分が望む答えが返ってきやすいという点です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>優秀な人ほど損をする？ わざと無能を装い、不条理な人事から身を守る社員たち  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14826</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014826</guid>
			<description><![CDATA[優秀な社員ほど損をする「能力の罰」や無能を装う社員の心理とは？ 適材適所が及ぼす組織の歪みと根源的な欲求から生じる行動を解説。組織と個人の葛藤に迫る。太田肇氏の著書より紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="無能を装う社員" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansns.jpg" width="1200" /></p>

<p>職場であえて「仕事ができない人」を装う...。一見すると不合理に思えるこうした行動も、組織の仕組みに目を向けると、個人にとっては合理的な「生存戦略」であることが見えてきます。</p>

<p>なぜ、能力のある社員が自ら無能を演じるようになるのでしょうか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から、その背景にある「組織の歪み」を解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>高い能力によってやりたくない仕事に回される「能力の罰」</h2>

<p>組織の中で機会主義が顔を出す、象徴的なテーマが「適材適所」という美名に隠された落とし穴である。</p>

<p>「一人ひとりの能力や適性に合った最適な役割や職場を与える」というこの言葉は、組織運営において一点の曇りもない正論に聞こえる。事実、人事異動に対して不満を漏らす社員がいても、「適材適所を慎重に検討した結果だ」と説明されれば、それ以上反論することは極めて難しくなる。</p>

<p>しかし、ここでの「適材適所」とは、あくまで「会社（組織）にとっての最適化」を指しているに過ぎない。それが、働く個人にとっての意思や利益、あるいは将来設計と一致するとは限らないのである。</p>

<p>次のような、日本企業でよく見られるケースを想像してみてほしい。</p>

<p>営業部と企画部でそれぞれ一人ずつ欠員が出たとする。そこに、社内公募や面談を経て、AさんとBさんの二人が候補に挙がった。本人たちの希望をヒアリングすると、二人とも「ぜひ企画部で働きたい」と強く望んでいる。客観的に見て、二人の企画立案能力に大きな差はない。</p>

<p>しかし、Aさんは非常に社交的でコミュニケーション能力に長けている一方で、Bさんは内向的で、対人交渉にはいささか難がある。この状況下で、会社が「適材適所」の原則に従うなら、社交的なAさんを営業部へ配置し、コミュニケーションに不安のあるBさんを企画部へ配属することになるだろう。</p>

<p>組織全体で見れば、これは極めて「効率的」な人員配置である。しかし、希望が通らなかったAさんの視点に立てば、自らの強みである「高いコミュニケーション能力」が仇となって、やりたくない仕事（営業）に回されたことになる。</p>

<p>これは一種の「能力の罰」である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>就きたくないポストを避けるためにわざとミスをする社員</h2>

<p>このような、個人にとって不条理な人事を目の当たりにした他の社員たちは、以後どのような行動をとるだろうか。</p>

<p>彼らは就きたくないポストや負担の大きい仕事を避けるため、意図的に「その仕事に対する適応力がないふり」をするようになる。無能を装うのだ。</p>

<p>かつてコンピュータが一般企業に普及し始めた頃、IT知識のある社員は有無を言わさず電算室（現在の情報システム部門）に集められた。また英語に堪能な社員は、本人の希望と関係なく海外駐在要員に充てられた。しかし当時、これらの職場は必ずしも出世の王道ではなく、むしろ激務や生活環境の激変を伴う「損な職場」と見なされることも少なくなかった。</p>

<p>その結果、社内では「コンピュータができることは隠しておけ」「英語が得意だと知られたら、海外に飛ばされて一生戻ってこられないぞ」といった、自己防衛のための囁きが広まった。なかには失敗すると責任を問われるような部署に行きたくないので、普段からわざと小さなミスをして大雑把な性格を印象づけようとする者や、「ほどほどに有能だが、使い勝手の悪い社員」というキャラクターを演じる者まで現れた。</p>

<p>余談だが、ある大学でも負担が増える役職に選ばれたくないので、選挙がある教授会の日には頭を茶髪に染めて奇抜な服装で現れ、翌日には黒髪に戻してくる教員がいた。</p>

<p>これは組織全体の最適化を著しく妨げる行為だが、個人にとっては自らの望むキャリアと生活を守るための、極めて「合理的」な生存戦略である。彼らは組織に対し表立って反発したり、異議を唱えたりすることなく、いかにして組織に利用されず、自分の利益を最大化するかを冷徹に計算する「賢い利己主義者」として振る舞っているのだ。</p>

<p>では、そもそもこうした機会主義の根源となっている「個人の利益」とは、いったい何を指しているのだろうか？</p>

<p>それは、家族との団らんの時間から、社内での昇進、やりがいを感じられる仕事の継続、あるいはメンツやプライドに至るまで、極めて多様である。しかし、これらを心理学的な深層まで突き詰めていくと、すべては人間が根源的に持つ「欲求」（needs）に行き着く。</p>

<p>ここで注意が必要なのは、「欲求」という言葉の定義だ。辞書的には「欲しがり、求めること」とされるが、それは不正確である。例えばお金が欲しいとか、大きな家に住みたいというのは厳密には欲求そのものではなく、欲求を満たすための具体的な対象や手段としての欲望である。欲求は人間の内面に元々備わっている、生存や成長のために欠かすことのできない、特定の方向性を持ったエネルギーの源泉である。欲望は、根底にある欲求が<br />
具体的な形となって表出したものに過ぎない。</p>

<p>欲求の理論として広く知られているのは、A・H・マズローが提唱した「欲求階層説」である（A・H・マズロー著、小口忠彦監訳『人間性の心理学』産業能率短期大学出版部、一九七一年）。今では高校の教科書にも載っているくらい、よく知られている。この理論によれば、人間の欲求はピラミッドのように階層をなしている。</p>

<p>最も根底にあるのが、生きるための「生理的欲求」。その上に「安全・安定の欲求」、それから他者とつながりたい、愛されたいという「社会的欲求」、他者から認められたい、自分を価値ある存在と認めたいという「承認欲求」と続き、最上位に、自らの持つ潜在能力を最大限に伸ばし発揮したいという「自己実現欲求」が存在する。</p>

<p>この理論を、前述した組織内の機会主義の例に当てはめてみよう。</p>

<p>例えば、結婚記念日のディナーのために会議を延期しようと画策するAさんの背後には、大切な人から愛され、関係を維持したいという「社会的欲求」が隠れているし、上司に対して過剰にやる気をアピールするのは、「承認欲求」の表れだと解釈できる。</p>

<p>さらに言えば、しばしば企業不祥事の温床となる「見栄」や、不正を断りきれなかった「同調」の根源にも、この承認欲求が深く関わっていると考えられる。上司が自分を敬ってくれる部下に対して評価を甘くしたり、自分のメンツを潰した部下の人事を感情的に妨害したりするのも、承認欲求の表れにほかならない。一方で、組織の論理に背いてまで「自分が信じる仕事」を貫こうとする人は、「自己実現欲求」に突き動かされていると言えるだろう。</p>

<p>強調しておきたいのは、置かれた状況の中で自分の利益を追求する行為（機会主義）の背景には、こうした人間が捨てることのできない根源的な欲求が横たわっているという事実だ。</p>

<p>欲求が人間という生物に備わった「初期設定」である以上、それを組織の力だけで抑え込んだり、充足を阻止したりすることは難しい。仮に可能だとしても、どこかにしわ寄せがくる。不祥事再発防止のため職員の管理を厳しくした公的機関で、勤務時間外の犯罪やトラブルが多発したり、メンタルの不調で休職や離職が増えたりするのはその表れだ。それにもかかわらず、日本の共同体型組織は「滅私奉公」という名のもとに、これらの欲求に無理やり蓋をしようとする。</p>

<p>その結果として生み出される弊害の一つが、表向きは従順な社員を装いながら、裏では「公」を利用して「私」を肥やすという、いびつで危険な機会主義の横行なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansns.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「やせる出汁」を飲むだけ！50代の身体に効果的な味覚リセットダイエット  工藤孝文（ダイエット外来医師）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12613</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012613</guid>
			<description><![CDATA[ダイエット外来で、のべ10万人以上の肥満治療を行なってきたシックスパックのイケメン医師が、我慢することなく食欲を抑制できるようになる方法を紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="やせたいのについ食べてしまう" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_healthmeter.jpg" width="1200" /></p>

<p>ダイエット外来で、のべ10万人以上の肥満治療を行なってきたシックスパックのイケメン医師（自身も25kgの減量に成功）が、我慢することなく食欲を抑制できるようになる方法を紹介。自然と太る食べ物を食べたくなくなり、舌が、本能が、やせる食べ物を欲し始めるという、「出汁」の作り方と効果とは？（取材・構成：塚田有香）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>50代になった身体は疲れやすく太りやすい</h2>

<p><img alt="50代に入って起こる身体の変化" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi1.jpg" width="1200" /></p>

<p>50代に入ると、それまで健康だった人も疲れやすくなったり、お腹周りが気になったり、健康診断の数値が悪くなったりと、様々な身体の変化を感じるようになります。これは加齢に伴う身体機能の変化が顕著に現れ始める年代だからです。肉体改造で健康な身体を作りたいなら、まずは50代の身体で何が起こっているのかを知る必要があります。</p>

<p>年齢を重ねると、男女ともにホルモンの分泌量が低下します。ホルモンは身体を健康に保つための様々な調節機能を担っており、分泌量の変化によってバランスが崩れると、疲れやだるさが残りやすくなります。</p>

<p>新陳代謝が悪くなることも、疲れやすさの原因になります。新しい細胞と古い細胞が入れ替わるサイクルが遅くなり、疲労物質がなかなか排出されないためです。筋肉量が低下し、同じ運動や作業でも若い頃と比べると負荷がかかりやすくなることも、疲れを増大させます。</p>

<p>また、筋肉量が減ると基礎代謝量も低下するため、メタボになりやすくなります。基礎代謝とは呼吸や体温維持など生命を維持するために最低限必要なエネルギーで、そのうち約20％を筋肉が消費します。基礎代謝量が減ると、活動のエネルギー源となる中性脂肪が効率的に消費されず、体内に体脂肪として蓄えられて太りやすくなります。</p>

<p>50代になると生活習慣病のリスクも高まります。例えば高血圧は、加齢とともに血管が老化して硬くなり、弾力性が失われることによって生じます。</p>

<p>たとえるなら、若く健康な血管はやわらかくて収縮性がある新品のゴムホースで、老化した血管は屋外に長年放置されてカチカチになったホースのようなもの。古いホースでは水を勢いよく送り出せないのと同じで、血管が硬くなると血液がスムーズに流れなくなり、血管壁に圧力がかかって血圧が高くなります。</p>

<p>このようにただでさえ加齢によって高血圧になりやすいのに、そこへ塩分の多い食事を好むなどの偏った食行動が加わると、さらにリスクは高まります。</p>

<p>他の生活習慣病についても、糖尿病なら糖質、脂質異常症なら脂質の摂り過ぎが影響します。メタボも「腹囲」および「血圧」「血中脂質」「血糖値」が診断基準となっており、特定健診で引っかかるかどうかは、普段の食生活がカギを握ります。よって50代が健康な肉体を手に入れるには、食行動の改善が不可欠と言えるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが太るのは運動不足のせいではない</h2>

<p><img alt="「炭水化物抜きダイエット」はNG" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi2.jpg" width="1200" /></p>

<p>もしかしたら皆さんは「太るのは運動不足のせいだ」と思っているかもしれません。しかしこれが○&times;クイズなら、答えは&times;です。なぜなら人間は運動不足だけでは太れないからです。</p>

<p>もし運動不足で太れるのなら、飢餓で苦しむ貧困国の子どもたちに「動かずにじっとしていれば、体重が増えて健康になれるから大丈夫だよ」と言えますが、現実にはそんなことはあり得ません。太るには必ず食べなくてはいけないのです。</p>

<p>確かに運動すれば筋肉量が増えて基礎代謝が上がり、消費するエネルギー量も増えます。よって「運動すればやせる」は理屈としては正しいのですが、消費するエネルギー量よりも摂取するエネルギー量が多ければ、結局は余ったエネルギーが体脂肪として蓄えられて太っていきます。要するに、肥満の原因は「食べ過ぎ」なのです。</p>

<p>ちなみに運動で脂肪を1kg燃やすには、理論上はフルマラソンを２回走らないといけません。それくらい運動だけのダイエットは効率が悪いのです。もちろん適度な運動は健康にも良いのですが、メタボを解消したいなら食生活の改善が必須です。</p>

<p>かといって、食事を抜くような無理なダイエットは良くありません。健康を維持するのに必要なエネルギーや栄養素をきちんと摂らなければ、50代の身体はますます疲れやすくなり、気力も体力も低下する一方です。</p>

<p>メディアでよく紹介される「炭水化物抜きダイエット」についてもお勧めしません。極端な糖質制限は筋肉量を低下させるからです。さらにはシワが増えたり、頬がこけたり、肌が浅黒くなったりと、見た目もかえって老けてしまいます。</p>

<p>糖質を制限すると、確かに体重はすぐ減ります。しかしそれは脂肪が減ったのではなく、水分が抜けただけ。炭水化物は体内に水分を蓄える働きがあるので、摂取を控えれば身体は脱水状態になります。シワの増加や肌色の変化も、皮膚の水分が減ったことによるものです。</p>

<p>これまで炭水化物を摂り過ぎていた人が、適正な摂取量に戻すために軽度の糖質制限を行なうのは構いませんが、お米を一切食べないなどの過剰な制限は健康を損なう恐れがあるので控えてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日1杯の出汁で「デブ味覚」をリセット</h2>

<p><img alt="「やせる出汁」の作り方" height="975" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi3.jpg" width="1200" /></p>

<p>そもそも無理なダイエットは長続きしません。食べたい気持ちを我慢するほどイライラや不安が募り、ストレスを解消するためにやけ食いしてしまう。これが典型的なダイエットの挫折パターンです。食べ過ぎは良くないとわかっていても、食欲とストレスをコントロールできないことが最大の問題と言えます。</p>

<p>実は私自身、かつて激務によるストレスから身長178cmにして体重92kgまで太ったことがあります。そこから25kgの減量に成功した実体験と、医師としてのべ10万人以上の肥満治療を行なってきた臨床経験から、我慢することなく食欲を抑制する方法にたどり着きました。それは「味覚」をリセットすることです。</p>

<p>やせたいのについ食べてしまうのは、意思が弱いからではありません。食行動をコントロールするセンサーである味覚が狂い、こってりとした濃い味付けの食事や砂糖をたっぷり使った甘いスイーツを食べないと満足できない「デブ味覚」になっているのが原因です。</p>

<p>これは脳の働きと深く関係しています。脂肪分や糖分の多い食べ物を摂取すると、脳でドーパミンと呼ばれる快感物質が作られます。すると脳は「こってり味や甘味は自分を幸せにしてくれる」と学習するので、ダイエットしようと決意しても脳の欲求に逆らえず、つい太りやすい揚げ物やお菓子ばかり食べてしまうわけです。</p>

<p>よってダイエットを成功させたいなら、「デブ味覚」をリセットし、薄味でヘルシーな食事でも満足できる「やせ味覚」へ変えなければいけません。「長年慣れ切った舌の感覚を変えることなんてできるのか？」と疑問に思うかもしれませんが、誰でも簡単に味覚をリセットできる方法があります。それは1日1杯の「出汁」を飲むことです。</p>

<p>私がダイエット外来の患者さんに勧めているのが、鰹節・煮干し・刻み昆布・緑茶から作る「やせる出汁」です。詳しいレシピは上の図を参照してください。これを毎朝1杯飲むように指導したところ、患者さんたちの食欲が抑えられて体重やウエスト周りの腹囲が減少し、血糖値や中性脂肪の数値も改善が見られました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>うま味が脳を満足させ、自然に食べる量が減る</h2>

<p>出汁を飲むだけで食欲をコントロールできる理由は「うま味」にあります。出汁に含まれるうま味は、人間が本能的に好む味であることがわかっています。ある実験で生後4カ月の赤ちゃんに酸味や苦味、甘味などの基本五味を与えたところ、唯一笑顔になったのがうま味でした。</p>

<p>実は羊水や母乳にもうま味物質のグルタミン酸が含まれており、赤ちゃんの脳はうま味が幸福感や安心感を与えてくれると学習します。たとえ成長後の食生活によって味覚が狂っても、もともと好きだったうま味を摂取すれば、脳が満たされて正常な味覚へリセットされるのです。</p>

<p>私が考案した「やせる出汁」の材料には、刻み昆布のグルタミン酸に加え、鰹節のヒスチジン、煮干しのイノシン酸、緑茶のテアニンと、それぞれにうま味成分が含まれています。よって飲むだけで脳がハッピーになり、ストレスが軽減されて食欲も抑えられます。</p>

<p>クリニックの患者さんたちも出汁を飲み始めてから平均3日ほどで効果を実感し、「気づいたら食べる量が減っていた」「外食でも自然とあっさりしたものを選ぶようになった」と話します。味覚が変わってこってり味や甘い味を舌が受けつけなくなり、我慢するどころか、満足感に浸りながら食事の量や内容を改善できるのが出汁のメリットです。</p>

<p>1日1杯でも効果を実感できますが、出汁をタンブラーなどに入れて持ち歩き、空腹を感じたときや食事前に飲むと、ストレスからくる過食を防げます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日が昇っているうちは食べても脂肪になりにくい</h2>

<p>まず味覚を正常化し、食欲が抑制されれば、ダイエットにおける最大の関門は突破できます。あとは食事の内容や摂り方を工夫すれば、より健康的な理想の身体に近づけます。</p>

<p>健康な身体を作る基本は3食きちんと食べることです。特に朝食を摂らないと、脳や身体を動かすエネルギーが不足し、仕事のパフォーマンスが低下します。やせるために朝は食べない人もいるようですが、朝食を抜くと5倍太りやすくなるとの研究結果もあるので逆効果です。</p>

<p>1日3回食べても太らないコツは、食事の量を朝と昼は多めに、夜は少なめにすること。朝食を摂ると体内リズムをコントロールする「時計遺伝子」が目覚め、日が昇っている時間は臓器が活発に働きます。よって明るいうちは食べたものが効率良く代謝され、脂肪になりにくい。一方、夜は体脂肪の分解が抑制されるため、遅い時間に食べると太りやすくなります。</p>

<p>たいていの人は夜の食事量が最も多くなりがちです。仕事のストレスを発散するために食べ過ぎてしまい、朝になっても食欲がわかないので朝食を抜くという悪循環に陥ります。仕事を終えて精神的な疲れやイライラを感じたときは、夕食の前に出汁を1杯飲むと気持ちが落ち着いてドカ食いを防げます。</p>

<p>ビジネスパーソンなら残業することもあるでしょう。しかし自宅に帰ってから夕食を摂ると、一番太りやすい時間帯に食べることになります。そこでお勧めしたいのが「分食」です。</p>

<p>まだ日が昇っている夕方の5時や6時頃に、会社でおにぎりやサンドイッチなどの炭水化物を摂ります。忙しくて時間がなければプロテインバーなどでも構いません。そして帰宅後はおかずだけを軽めに食べます。夕食を2回に分けることで遅い時間に食べる量を減らせますし、夕方に一度エネルギーを補給すれば、残業中も仕事のパフォーマンスは落ちません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>バランスの良い食事は「1975食」を意識</h2>

<p><img alt="１９７５年ごろの典型的な献立" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi4.jpg" width="1200" /></p>

<p>毎日の食事でバランス良く栄養を摂るには「PFCバランス」が大事です。これは三大栄養素であるタンパク質・脂質・炭水化物の摂取比率で、厚生労働省の基準ではそれぞれ13〜20％・20〜30％・50〜65％が理想バランスとされています。</p>

<p>しかし忙しいビジネスパーソンが、食事のたびに栄養バランスを厳密に計算するのはなかなか難しいでしょう。そこで私が注目しているのが、1975年頃の日本の食卓をイメージした「1975食」です。東北大学の研究グループが現代と過去の日本食で最も健康効果が高いものを調べた結果、1975年頃の日本食が肥満を抑制し、加齢とともに増える糖尿病、脂肪肝、認知症を予防して寿命を延ばすことが判明しました。</p>

<p>この実験で再現された1975年頃の典型的な献立を上に紹介しましたので、食事をこのイメージに近づけるように意識してみてください。</p>

<p>最近はコンビニでも単品で買えるおかずが増えているので、例えばサバの味噌煮とサラダ、カップ入り味噌汁を組み合わせれば、1975食を再現できます。面倒だからお弁当で済ませたいというときも、少量ずつ多品目のおかずが入った幕の内弁当を選べば、1975食に近づきます。</p>

<p>こうして毎日の食事でちょっとした意識や工夫をすれば、健康的な食生活を無理なく続けられます。私もダイエット成功後にリバウンドしたことはなく、7年経った今も68kgの体重を維持しています。&quot;我慢しないダイエット&quot;で、ぜひ皆さんも理想の身体を手に入れてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【工藤孝文（くどう・たかふみ）】<br />
1983年、福岡県生まれ。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行なっている。専門は、糖尿病・ダイエット治療・漢方治療。「ガッテン!」(NHK)、「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)など、テレビ番組への出演・医療監修の他、ダイエット関連の著作も多い。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[工藤孝文（ダイエット外来医師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>テクノ・リバタリアンが目指す「幸福な監視社会」私たちはどう生き延びるか？【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12606</link>
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			<description><![CDATA[橘玲氏の著作『テクノ・リバタリアン』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_technolosy5gG.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、橘玲著『テクノ・リバタリアン』（文春新書）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リベラル化＝能力主義化</h2>

<p><img alt="テクノ・リバタリアン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250703Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>橘玲の著作は、常に現代社会を覆う「正義」や「幸福」といった綺麗事のベールを剥がし、その下に隠された冷徹な現実を暴き出してきた。『テクノ・リバタリアン』は、混迷を極める現代において、リベラルデモクラシーが黄昏を迎えた先に現れる新たな統治の形を大胆に描き出す、スリリングな一冊である。</p>

<p>本書の議論の前提となるのは、橘氏が一貫して提示してきた「リベラル化＝能力主義化」という視座だ。身分や出自といった前近代的な束縛から個人を解放するリベラルな社会は、必然的に個人の能力によって成功や富が決まる「知識社会」へと移行する。その結果、生じるのは「持てる者」と「持たざる者」の容赦ない格差であり、この構造こそが現代社会の息苦しさの根源であると橘氏は喝破する。</p>

<p>この冷徹な現実認識の上に、本書は「正義」をめぐる4つの主要な立場―功利主義、リバタリアニズム、リベラリズム、共同体主義―を整理し、現代の政治的対立の地図を鮮やかに描き出す。そして、この伝統的な枠組みそのものを突き崩す、リベラルデモクラシーへのオルタナティブとして「テクノ・リバタリアン」の思想を提示するのである。</p>

<p>テクノ・リバタリアニズムとは何か。それは、ピーター・ティールやイーロン・マスクに代表される、シリコンバレーの卓越した知性と莫大な富を持つ人々が、テクノロジーを駆使して世界をより良く設計し直そうとする思想である。</p>

<p>彼らは、民主主義的なプロセスや官僚制の非効率さを唾棄し、その圧倒的な能力によって、いわばパターナリスティックに社会の新たな秩序を構築しようと試みる。それは、凡庸な大衆に委ねるのではなく、優れた者が賢明に統治する方が、結果として世界はより良くなるという信念に貫かれている。</p>

<p>この動きに対し、本書はもう一つのテクノロジー主導の潮流として、イーサリアムの創設者ヴィタリック・ブテリンらが牽引する「クリプト・アナキズム」を対置する。</p>

<p>彼らは、ブロックチェーンなどの分散型テクノロジーを用いて、国家や巨大テック企業による中央集権的な支配から逃れ、あくまで「個人の自律」を徹底的に守ろうとする。テクノロジーを「支配」の道具とするか、「自律」の砦とするか。橘自身は、クリプト・アナキズムはテクノロジーを駆使できる優秀なマイノリティにしか選び得ない道であるとして、やや批判的である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>テクノ・リバタリアンが目指すパターナリスティックな秩序</h2>

<p>そして、本書の白眉は、安藤馨氏の『統治と功利』に触発された「統治功利主義」の紹介を通じて、テクノ・リバタリアニズムが帰結する未来像を冷徹に描き出す点にある。橘はより統治者の視線に立ち「総督府功利主義」という単語を利用する。</p>

<p>総督府功利主義は人々の幸福（快）の総量を最大化することを統治の目的とする思想である。テクノロジーの進化は、これを究極の形で実現可能にする。個人の生体データや行動履歴がリアルタイムで収集・解析され、人々が意識することなく、無意識のうちに「快」の状態へと導かれる社会。</p>

<p>それは、リチャード・セイラーらが提唱したリバタリアン・パターナリズム、すなわちナッジの思想とも通底する、「幸福な監視社会」の到来を予感させる。</p>

<p>私たちは自らの「人格」や「自由意志」を差し出す代わりに、アルゴリズムによって最適化された幸福を手に入れるのかもしれない。テクノ・リバタリアンが目指すパターナリスティックな秩序は、この「人格なき時代の幸福な統治」と極めて親和性が高い。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「コンストラクタル構造」の社会</h2>

<p>では、私たちはこの巨大な潮流の中で、いかに生き延びればよいのか。橘は、物理学者のエイドリアン・ベジャンが提唱した「コンストラクタル法則」を社会に応用し、未来を予測する。これは、「流動的なシステムは、流れが容易になるようにその形状を進化させる」という物理法則だ。</p>

<p>例えば、川が下流で複数の支流に分かれるのは、それが最も自然な形で水を伝えることができるからである。情報や富といった人為的でデジタルなものも同様に、より滑らかに流れるように最適化されていくのだ。</p>

<p>その結果として立ち現れるのが、少数のハブと多数の末端からなる階層的な「コンストラクタル構造」の社会だ。グローバルなエリート層から地域の共同体まで、情報や富の流れを最適化する形で様々な階層が形成され、人々はそのいずれかに所属することになる。</p>

<p>重要なのは、この階層や格差という現実から目を背け、「平等と公正」といったリベラル・デモクラシーのお題目を唱えることに終始するのではなく、それを自然な進化の結果として受け入れ、各階層が最適化された「統治」を実現することである。</p>

<p>本書は、リベラルデモクラシーの「次」に来る世界を予見するための、極めて重要な羅針盤となるだろう。それは希望の物語ではないかもしれないが、私たちがこれから直面するであろう「残酷で、しかし幸福な世界」を生き抜くための、知的な武器を与えてくれる一冊である。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_technolosy5gG.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>単なるロマンだけではない イーロン・マスクが宇宙開発に傾倒する理由  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14904</link>
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			<description><![CDATA[イーロン・マスクが見抜いた「政府が技術を育て、民間が市場を広げる」という宇宙ビジネスモデルを読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="単なるロマンだけではない イーロン・マスクが宇宙開発に傾倒する理由" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_spaceshuttle.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜイーロン・マスクは、インターネットの次に「宇宙」を選んだのか。その背景には、政府と民間が共生する巨大ビジネスへの着目があった。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スペースXの火星開拓という野望</h2>

<p>2002年、マスクはパロアルトからロサンゼルスに移った。</p>

<p>「いまは少しインターネットに飽きていると言える」と、本人は前の年にCNNに語っている。シリコンバレーでは、ドットコムバブル崩壊の瓦礫から這い出してきた企業たちが、ようやくビジネスモデルを確立しようとしていた。</p>

<p>「プラットフォーム」と呼ばれる新しいシステムを構築し、ユーザーデータを収集することで、ターゲティング広告の枠を売るというモデルだ。</p>

<p>だがマスクが考えていたのは別のことだった。「火星を開拓する」。2002年3月に設立したスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ（スペースX）は、この野望を実現するための器として作られた。</p>

<p>その年の10月には、eBayがペイパルを買収。引き続き大株主だったマスクは、税引き後で1億8000万ドルを手にした。それはまさに、スペースXの事業を実現するために必要な資金だった。</p>

<p>シリコンバレーがプラットフォームの時代へ入ろうとしていた頃、マスクは逆方向へと進んでいた。ハードウェアのなかでも最も難易度の高いハードウェアーーロケットに全力を賭け、何百万ドルもの額を注ぎ込んだのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>宇宙は政府と共同開発できるフロンティア</h2>

<p>なぜそこまで？マスクに関する分析のほとんどは、彼が昔から宇宙に魅了されていること、特に人類を「多惑星種」にするという、何度も語られてきた願望に目を向けたものだ。</p>

<p>初めのうちから、この願望は終末論的なヴィジョンに取り憑かれたものだった。火星を開拓する理由のひとつは、地球が壊滅するような惨事が起きたときに、人類を存続させる手段になると信じていたからだ。</p>

<p>コンピュータ・システムには「フェイルオーバー」という概念がある。ある構成要素が故障したら、別の予備要素に切り替わる。</p>

<p>火星は、マスクがSFを読んで想像していたような文明崩壊が来たときのフェイルオーバーとなるのだ（『銀河ヒッチハイク・ガイド』は地球滅亡から始まり、アシモフの『ファウンデーション』シリーズは銀河帝国の崩壊によって物語が動き出す）。</p>

<p>だが2000年代初頭からのロケット事業への進出には、別の理由を見いだすこともできる。政府がインターネットを創り出したことで、彼は億万長者になれた。同じく宇宙も、次なる「公的資金が投じられる巨大なビジネス機会」だったのだ。</p>

<p>スペースXを創業した翌年、スタンフォードでの講演で、彼はこのロジックをかなり明確に語っている。</p>

<p>そこには似たところがあると思う。国防高等研究計画局（DARPA）がインターネット黎明期の推進力となり、初期の開発コストの多くを引き受けたのと同じように、NASAもまた、初期段階で根幹技術の開発に資金を投じることで、実質的に同じ役割を果たしてきたと言える。そこに商業の自由競争を持ち込めれば、インターネットで見られたのと同じ劇的な加速が起きるはずだ。</p>

<p>DARPAとNASAは、いずれも1958年に設立された組織だ。ソ連によるスプートニク打ち上げに衝撃を受けたアメリカの政権が、科学技術への政府支出を大幅に増加させたことがきっかけである。</p>

<p>DARPAはコンピュータとネットワークに重点を置き、インターネットにつながる投資をおこなった。</p>

<p>NASAは宇宙開発競争に力を注ぎ、やがてアポロ計画の月面着陸に結実する。だが冷戦が終結すると、「ビッグサイエンス」（科学技術への巨額投資）を正当化する地政学的根拠は失われてしまった。1995年にはインターネットが民営化された。マスクは、宇宙も似た道筋をたどるだろうと直感したのである。</p>

<p>つまり宇宙は、「国家との共生」というロジックのもとでマスキズムが探していた次なるフロンティアだったのだ。</p>

<p>マスクの言うように、宇宙でも、国家が資金を出して「根幹技術」の開発がおこなわれる。公的資金によってロケット工学分野にイノベーションが起きれば、スペースXの成功の核にできる。だがそれだけではない。国家は顧客にもなる。「宇宙に関心を持つすべての政府機関を顧客だと考えている」と彼は2004年のCNNのインタビューで語っている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_spaceshuttle.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>チームのもやもやを明確化 フレームワークは「たった3つの質問」  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14880</link>
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			<description><![CDATA[複雑な問題も、言葉にして整理すれば「次に何をするか」が見えてくる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="チームのもやもやを明確化 フレームワークは「たった3つの質問」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_team.jpg" width="1200" /></p>

<p>「状況が悪い」「雰囲気が微妙」では、仕事は前に進まない。曖昧な状態を具体的な事実に変え、問題解決につなげる言語化術を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「感情の言語化」を仕事に取り入れる</h2>

<p>ここからは、感情の言語化で鍛えた力を、ビジネスの現場に持ち込みます。</p>

<p>会議で、次のようなよく聞く言葉があります。</p>

<p>「状況が悪い」「雰囲気が微妙」「チームの士気が低い」</p>

<p>わかります。わかるのですが、それ、何も言っていないのと同じですよね。「状況が悪い」は感情で言えば「なんかモヤモヤする」と同じレベルで、状態を伝えているだけでは、誰も動けません。状態には「主語」と「動き」がないからです。</p>

<p>相手目線に立つと明確かと思います。</p>

<p>私も人のことは言えませんが、だからこそ対策を講じました。</p>

<p>状態を次のように動詞に変換するのです。これだけでビジネスの言語化力は一段上がります。</p>

<p>状況が悪い&rarr;何が、どう悪くなったのか？<br />
雰囲気が微妙&rarr;誰が、何をしたから微妙なのか？<br />
士気が低い&rarr;いつから、何がきっかけで低くなったのか？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>状態&rarr;動詞に変換する</h2>

<p>フレームワークは驚くほど簡単。自分にたった3つの質問を投げるだけです。</p>

<p>「誰が？」を入れる。<br />
「何をした？／何が起きた？」を入れる。<br />
「いつから？／どのくらい？」を入れる。</p>

<p>主語、動詞、数字。この3点が揃った瞬間に、「状態」は「事実」に変わります。</p>

<p>【変換前】売上が悪い<br />
【変換後】今月の新規問い合わせが先月の半分になっている。SNSの投稿頻度が週5回から週1回に落ちた先月あたりから減り始めた</p>

<p>【変換前】最近チームの雰囲気が微妙<br />
【変換後】先週の朝礼で田中さんと鈴木さんがお客様対応の方針で揉めて以来、2人が直接話さなくなった</p>

<p>【変換前】お客さんの反応が悪い<br />
【変換後】先月の商談10件中、2回目のアポが取れたのは2件だけ。初回の提案時に、相手の課題を聞き切れずにこちらの説明を始めてしまっていた</p>

<p>違いは歴然です。変換後は「じゃあ、次に何をするか」がすぐに議論できます。</p>

<p>変換前は「で、どうする？」と聞いても、また「うーん、厳しいですね」で終わるのが目に見えていますよね。</p>

<p>状態を動詞に変えるとは、イメージ化すると「写真」を「動画」にすることです。止まっていた場面に動きが入ることで、原因と対策が見えてくるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>複雑な問題を「1枚の地図」にする</h2>

<p>動詞に変換して問題が具体的になると、今度は別の壁が立ちはだかります。</p>

<p>それは、「要素が多すぎて、整理できない」ということです。売上低下の原因が5つある。チームの課題が7つある。バラバラの情報が頭の中で渦を巻いて、結局「うーん、もう少し考えます」で終わる。</p>

<p>ほとんどの人は、この「複数の課題が絡み合っている」ケースでめんどくささに負け、答えをそれっぽく表現して満足しますが、これが言語化をサボる第一条件になります。</p>

<p>なので、そうなる前に上の4象限マトリクスを覚えてください。</p>

<p>やり方は簡単。紙の真ん中に十字を引いて、縦軸と横軸にそれぞれ基準を設定する。すると、すべての要素が4つの箱のどこかに収まります。10個のタスクが4つの箱に分かれた瞬間に、「何から手をつけるか」が一目瞭然になります。</p>

<p>4象限は仕事だけのツールではありません。感情の整理にも使えます。</p>

<p>私が気に入っているのは、「抽象&times;具体」と「感情&times;論理」の組み合わせ。</p>

<p>会議でいつもデータばかり出す人は「具体&times;論理」に偏っている。正確だけれど、相手の心が動かない。</p>

<p>逆に、想いばかり語る人は「抽象&times;感情」に偏っている。熱いけれど、何をすればいいかわからない。</p>

<p>自分の思考が4象限のどこに偏っているかを知るだけで、足りない象限を補う意識が生まれます。</p>

<p>場面に応じて軸を変えるのもコツです。新しい取引先なら「信頼度&times;利益率」、採用なら「スキル&times;カルチャーフィット」の軸が使えます。</p>

<p>複雑な問題を前にして「どうしたらいいかわからない」と感じたら、まず十字を書いてください。地図ができれば、進む方向は自然と見えてきます。</p>

<p><img alt="感情象限の4象限" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi006.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_team.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>半年で20Kg減に成功！管理栄養士が自ら解説「しっかり食べてやせる」科学的ダイエット  前田量子（料理家、管理栄養士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12645</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012645</guid>
			<description><![CDATA[自身20kgのダイエットに成功した管理栄養士の前田量子氏に、炭水化物も抜かずにお腹いっぱい食べて、健康的にやせる食事ダイエット法を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="科学的ダイエット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diet_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>「肉体改造」を思い立ち、いきなり運動や食事制限を始める人は多い。しかし、本来食べることが好きならば、急な食事制限をしても長続きせず、かえって過食、リバウンドしてしまう。</p>

<p>本企画では、自身20kgのダイエットに成功した管理栄養士の前田量子氏に、炭水化物も抜かずにお腹いっぱい食べて、健康的にやせる食事ダイエット法を聞いた。（取材・構成：前田はるみ）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号特集[50代からの「肉体改造」入門]より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>運動しなくても食事だけでやせられる</h2>

<p>私がご紹介するのは、管理栄養士として自分の栄養の知識を総動員して編み出したダイエット法です。特別な運動なしで、食事だけで健康的にやせられる。しかも、お腹いっぱい食べながら確実に体重を減らせるダイエット法です。</p>

<p>これを考案したのは、自分自身のメタボ体形がきっかけでした。当時は身長160cm、69kg。管理栄養士として栄養指導している私が太っていては、いくら「メタボに気をつけましょう」と言っても説得力がないと思ったのです。</p>

<p>本当に運動しなくてもやせられるのか、自分の身体を使って試した結果、半年で20kg減を達成！ 血圧は上が130mmHgから100mmHgに下がりました。</p>

<p>このダイエット法の一番の肝は、カロリーコントロールにあります。糖質オフをはじめ色々なダイエット法がありますが、体重に最もインパクトを与えるのは、食事のカロリーを減らすことです。同時に、筋肉は落とさず、健康を守るための栄養素も考慮しています。私の身体で実証済みの、誰でも健康的にやせられるダイエット法です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>目標体重を設定し、1日の摂取カロリーを定める</h2>

<p><img alt="あなたの理想の体重は？" height="1145" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko1.jpg" width="1200" /></p>

<p>ダイエットを始める前に、自分の理想体重をBMI値から算出してみましょう。BMI値は、「体重（kg）&divide;｛（身長（m）&times;身長（m））｝」で計算できます。</p>

<p>仮に、「50歳男性、身長170cm、体重75kg」の場合で考えてみます。この人のBMI値は、75&divide;（1.7&times;1.7）＝26.0。日本肥満学会によると、BMI目標値は年齢によって異なりますが、50～69歳の場合、「BMI20以上25未満」が普通体重、「BMI20未満」は体調不良や病気のリスクが高まる低体重、「BMI25以上」を肥満と定義しています。したがって、身長170cm、体重75kgは現状では肥満と判定されます。</p>

<p>一方、死亡率が最も低下する理想的なBMI値は、22です。身長170cmでBMI値が22になるための体重を計算すると、約64kgです。これがこの人の理想体重と言えます。</p>

<p>次に、自分が今現在、食事で何kcal（キロカロリー）を摂取していて、理想体重になるには何kcalまで減らす必要があるのかを計算してみます。</p>

<p>まず、現在の摂取カロリーですが、これを知るすべはなかなかありません。そこで、現在の体重から推測してみます。過去1～2カ月を振り返って、体重の変動がなければ、摂取カロリーと消費カロリーはイコールと考えられます。一般的に、のびのびと生活している人が体重1kg当たりに必要なカロリーは、35kcalと言われています。体重75kgの場合、35&times;75＝2625。つまり、1日約2600kcalで生きていると推測できます。</p>

<p>では、理想体重64kgで必要なカロリーはどのくらいでしょうか。35&times;64＝2240。つまり、1日の食事を約400kcal減らし、約2200kcalにコントロールすれば、64kgまで体重を減らせるということになります。</p>

<p>ちなみに、体重を75kgから64kgまで11kg減らすのに、どれくらいの期間が必要かも計算してみます。</p>

<p>脂肪1kgを燃やすのに、7200kcalの消費が必要と言われています。ダイエットで脂肪だけを落とすと仮定して、体重を11kg減らすには、7200&times;11＝7万9200kcalの削減が必要です。1日の食事を400kcalずつ減らしていくと、7万9200&divide;400＝198日≒6カ月。およそ半年から1年で64kgまで落とせる計算になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>外食でやせるなら、魚料理でご飯少なめ</h2>

<p><img alt="外食メニューの選び方" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko2.jpg" width="766" /></p>

<p>1日の食事でとるカロリーが約2200kcalなので、1食当たり730kcalが目安となります。本来であれば、毎食の食材を計量してカロリーを把握するのが理想的ですが、なかなかそうもいきません。ここでは、無理せずカロリーを減らすための方法をいくつかご紹介します。</p>

<p>外食の機会の多いビジネスパーソンは、外食メニューの選び方を変えるだけでもやせることができます。</p>

<p>外食するときのポイントとして、メインの皿はたんぱく質がとれるものを選びます。たんぱく質をしっかりとって、「基礎代謝を下げない」「活動エネルギーを増やす」ことがダイエット成功の鍵になるからです。麺類や丼物などの一品ものは、糖質が多くたんぱく質が少ないので、避けるのが無難です。</p>

<p>肉料理と魚料理であれば、カロリーを抑えやすい魚料理を選びます。肉料理の場合は、豚や牛よりも、鶏が最も低カロリーです。その際、部位も重要で、「もも」より「ささみ」や「むね」を選びます。調理法は、「蒸す」「焼く」「生」など、手の込んでいない料理ほど低カロリーです。逆に「揚げる」「炒める」は油で高カロリーになります。</p>

<p>最後に、調味料です。例えば、ささみを選んでも、ごまだれをかければ一発アウトです。ポン酢や青じそドレッシングなど、和風のノンオイルタイプがおすすめです。</p>

<p>そして、ご飯の量は少なめに。これらのポイントを意識するだけでも、かなりやせられると思います。</p>

<p>お酒をたしなむ人は、どうしてもカロリーが高くなりがちなので、ご飯の量を減らすなど炭水化物で調整すると良いでしょう。また、アルコールを飲むと筋肉が作られにくくなるので、たんぱく質をしっかりとることも忘れずに。肝臓へのダメージを軽減するために、水分の補給も大切です。肝臓修復には枝豆など大豆製品をとることもおすすめです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野菜が簡単にとれる「美肌スープ」の作りおき</h2>

<p><img alt="作りおき美肌スープの作り方" height="641" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko3.jpg" width="1200" /></p>

<p>自宅で作る献立の場合も、基本的には外食選びのポイントと同じ考え方です。</p>

<p>たんぱく質は、毎食とります。肉、魚、卵、大豆は、たんぱく質以外の栄養素がそれぞれ違うので、まんべんなく食べるようにします。朝は卵や大豆、昼は肉でしっかりたんぱく質をとり、夜はDHAやEPAの脂がとれる魚を食べるのがおすすめです。</p>

<p>ダイエットが続くと、どうしてもエネルギーが制限されて脳の萎縮をもたらすリスクがあるため、脳をしっかり守るためにはDHAやEPAが必要なのです。</p>

<p>ダイエットしながらお腹いっぱい食べるには、食物繊維が豊富な野菜をたくさん食べるのが一番です。野菜ならいくら食べてもいいくらいです。ただし、じゃがいも、さつまいも、れんこんなどの根菜類は食べ過ぎに注意です。</p>

<p>野菜の摂取量を増やすためのラク技としてお勧めしたいのが、作りおきの美肌スープです。作り方は上図に載せてありますが、大根とにんじんを切って鍋で煮るだけのお手軽スープです。これを1週間分まとめて作っておき、汁物や和え物などの具として利用します。1回当たり100～150gをとれば、これだけで1日分に必要な野菜を簡単にとることができます。</p>

<p>大根とにんじんがいいのは、季節に関係なく手頃な値段で手に入り、かつダイエットに重要な栄養素を含む野菜だからです。大根に含まれるカリウムには、むくみを解消・予防したり、血糖値の急上昇を抑えたりする効果が期待できるので、健康的にやせるには不可欠な栄養素です。また、にんじんに含まれるビタミンＡは、肌の健康を保ってくれます。</p>

<p>どちらの野菜も食物繊維が豊富で、お腹が空きにくくなるのも嬉しいですね。わりと歯ごたえがあるので、噛むことで脂肪燃焼効果もあります。日々の献立に取り入れてみてはいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>超簡単なズボラ料理ほどダイエットには向く</h2>

<p><img alt="超簡単！電子レンジ調理" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko4.jpg" width="1200" /></p>

<p>外食の選び方でも説明した通り、手の込んだ唐揚げよりも、簡単に作れる料理ほど低カロリーになります。私がお勧めするのは、電子レンジ調理です。</p>

<p>例えば、冷蔵庫の中の消費したい野菜を耐熱皿に入れて、その上にたんぱく質がとれる食材をのせます。だいたい「100g当たり加熱2分」と覚えておきましょう。総重量が200gなら4分の加熱でOKです。</p>

<p>ズボラすぎると思うかもしれませんが、ズボラすぎるほうが、続けられるからいいんです。仕事から疲れて帰ってきて、コンビニで買ってきたミックス野菜の上に、イワシ缶を載せてチン。簡単だけど、栄養価は完璧です。簡単だから、ついつい作りたくなります。ついつい作る料理がやせる料理だったら、その人は必ずやせていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>糖質オフダイエットを推奨しない理由とは</h2>

<p>カロリーコントロールのため炭水化物を控えたいので、1食分のごはんはお茶碗1杯（120g）、パンなら6枚切り1枚を目安にします。ただし、炭水化物はゼロにしないほうがいい、というのが私の考えです。</p>

<p>もちろん、炭水化物を止めて、おかずだけ食べても、やせることはできます。ですが、おかずの量が増えると、たんぱく質の摂取が増えて、腸内環境が悪化します。すると、おならが臭くなり、社会生活に影響が出ます。</p>

<p>あるいは、炭水化物を止めて、その代わりに野菜をたくさん食べる。これもいいのですが、野菜が増え過ぎると、今度は味つけの塩分量が増えていきます。</p>

<p>つまり、炭水化物をゼロにしないのは、たんぱく質や塩分の過剰摂取を防ぐためです。また、糖質がないと、たんぱく質の効率が悪くなります。筋肉を減らさないためにも、糖質は必要なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「買い物が整えば身体も整う」ダイエットは継続が大事</h2>

<p><img alt="やせる買い物習慣" height="859" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko5.jpg" width="1050" /></p>

<p>最後にお伝えしたいのは、やせたいなら、冷蔵庫の中に太りやすい食材を置かないことです。つまり、太りやすい食材を買わない。「ダイエットが成功するかどうかは、買い物で決まる」と言ってもいいでしょう。　　</p>

<p>別の表現をすると、太る隙がなければ太ることはありません。太る隙とは、うっかり高カロリーのものが家にあることです。低カロリーの食材や調味料を買い、超簡単な調理法でやせる献立を続けていけば、やせパターンが身につきます。食べたものがその人の身体になるので、ダイエットは継続が大事なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【前田量子（まえだ・りょうこ）】<br />
一般社団法人日本ロジカル調理協会代表理事。前田量子料理教室主宰。本格的なのに誰もが再現しやすく、調理科学に裏づけされたレシピ作りに定評があり、美しい盛りつけが好評で、雑誌やテレビCM、企業へのレシピ提供なども多く手がける。主な著書に『おデブ管理栄養士だった私が20kgやせた お腹がすかないダイエット』(主婦の友社)など。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diet_1.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[前田量子（料理家、管理栄養士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「アイデアはなくていい」デンマーク流の会議とは？日本で実践する方法  針貝有佳（デンマーク文化研究家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12127</link>
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			<description><![CDATA[国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その会議の秘密と日本で実践法についてデンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_meeting01.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その秘密は立場や年齢に関係無く誰でも自分の考えを素直に発言できる&quot;会議&quot;にあるのではないか？デンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに会議の秘密と日本での実践法について解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』（PHP研究所）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アイデアはなくていい、引き出すことが大事</h2>

<p>デンマークデザインセンターのゲストリサーチャーとしてコペンハーゲンに一年半滞在していた本多達也さんは、日本を代表するイノベーターのひとりである。富士通のソーシャル・イントラプレナー（社会課題を解決する社内起業家）として、音を身体で感じるオンテナ（Ontenna）を開発した人物だ。</p>

<p>「フォーブス社が選ぶ、世界を変える30人（30歳未満）」に選出されるなど、若手のイノベーターとして国内外で数々の賞を受賞してきた。現在は、落合陽一さんと「クロス・ダイバーシティ」というプロジェクトにも取り組んでいる。</p>

<p>本多さんに、イノベーションを起こす秘訣について尋ねてみると、面白い返事があった。</p>

<p>「じつは、僕には、アイデアがないんですよ。アイデアは当事者や企業から生まれるもので、僕は色んな人をつないで、彼らから出てきた沢山のアイデアをつなぎ合わせているだけなんです」</p>

<p>本多さんがいつも意識するのは、当事者と当事者ではない人のアイデアをつなぐことだ。当事者の意見を聞かなければ、本当に役に立つものを開発することはできない。だが、当事者の意見だけを聞いて開発しても、一般に普及するような広がりは生まれない。</p>

<p>当事者とそうでない人のアイデアをつなぐことによって初めて、みんなに喜ばれるものを生み出すことができる。新しいものを創造するために必要なのは、アイデアよりも「人と人とをつなげるコミュニケーション力」なのかもしれない。</p>

<p>自分にはアイデアがなくても、色んな人のアイデアを引き出してつなげることができれば、誰もが「イノベーター」になれる。</p>

<p>製薬会社ノボノルディスク日本法人社長のキャスパーも、色んな人のアイデアを引き出して組み合わせることで、革新的なイノベーションが生まれると言っていた。</p>

<p>「天才でなくても、発明はできます。革新的なアイデアというのは、異なる視点が交わるところに生まれるものなのです。それぞれのメンバーがアイデアを出して、出てきたアイデアを組み合わせるだけで、今までになかった革新的なアイデアが生まれるのです」</p>

<p>キャスパーは、大企業における自身のキャリアにおいても、色んなチームを集めてアイデアや体験、意見を交換し、画期的なアイデアを生み出すプロセスを楽しんできた。</p>

<p>イノベーションを起こすために、アイデアはなくてもいい。大切なのは、自分の意見を主張することではなく、色んな人のアイデアを引き出して組み合わせる力なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>期待されている発言をするのではなく、自分の考えを正直に伝える</h2>

<p>デンマークの会議では、全員が自分の知識・意見・アイデアを「テーブルに並べる」ように出していく。</p>

<p>立場などは関係ない。年齢も性別も役職も経験も一切関係ない。管理職であっても、インターンの学生であっても、同じように意見を伝え、みんながみんなの意見に「同じ比重で」耳を傾ける。</p>

<p>ベテランの○○さんの意見は貴重だから聞く、新人の○○さんの意見は参考にならないから聞かない、というような相違は一切つくらない。</p>

<p>なぜなら、最適解はいつでも、誰の発言であるかに関わらず「一番良いアイデア」であるからだ。</p>

<p>この会議法では、みんなが自分の意見を率直に伝えることが前提になっている。映画監督キャスパーは、会議で発言するときの様子を、このように説明する。</p>

<p>「テーブルに並べるように、意見を出し合って、なんでもオープンに話し合う。みんなから期待されてる発言をするのではなくて、自分の気持ちに正直に、自分の考えを率直に伝える」</p>

<p>この言葉を聞いてハッとしたが、周りから期待されることを言うわけではなく、自分の気持ちや考えに正直になって発言するというのがポイントなのだろう。</p>

<p>そうでなければ、伝える意味がないし、後々になって「じつはそうは思ってなかった」ということが出てきて厄介になる。</p>

<p>みんなが意見を言えることは、みんなのモチベーションを上げることにもつながる。ノボノルディスク日本法人で管理職を務めるイェスパーはこう指摘する。</p>

<p>「全員の意見を聞くのは、すごく大事なことだと思う。発言できなかったら、やる気も湧かないし、責任感を持って仕事に取り組めないと思う」</p>

<p>ただ、このようなデンマーク流のオープンなディスカッションを成り立たせるためには、参加者のマナーも必須である。</p>

<p>たとえば、問題・課題を解決するために、建設的な意見を提案する。立場にかかわらず、みんなの意見に平等に耳を傾け、それぞれの意見を尊重する。</p>

<p>反対意見を伝えるときにも、相手の存在や人格を否定しない。自分の意見はその場で伝え、会議が終わってから愚痴や不満を言いふらさない。</p>

<p>参加者全員がこういったマナーを守れると、最適解を導くための生産的な議論を気持ち良くできそうだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本ではどうしたら良い？</h2>

<p>だが、「頭ではわかるけど、そんなの日本では難しいよ」という声があちこちから聞こえてきそうだ。</p>

<p>私もその気持ちはよくわかる。日本では上下関係を重んじるし、「空気を読む」カルチャーがある。出る杭くいは打たれるし、愚痴や悪口、噂話も日常茶飯事である。</p>

<p>そんな環境では「心理的安全性」が感じられなくて、とてもではないけれど率直な発言なんてできないよ、と感じるのは無理もない。</p>

<p>私自身も、日本ではどうしたら良いのだろうと思って、デンマークと日本の間でビジネスをしている人にアドバイスを求めてみた。すると、いくつかのアイデアを教えてくれた。</p>

<p>小グループで意見交換をする。意見を言いたそうな人を「○○さんはどう思いますか？」と指名する。1対1のときに個人的に意見を聞いてみる...。</p>

<p>なかでも、ノボノルディスク日本法人社長キャスパーの話が面白かった。</p>

<p>「先日、日本で開いた大きな会議で、質問や意見を匿名で伝えられる機会を設けてみたんです。そうしたら、普段は数名しか発言しないのに、ものすごい数のコメントが寄せられて本当に驚きました」</p>

<p>また、デンマークで駐在生活を送り、現在は風力発電業界で管理職を務める山田正人さんは日本人が話しやすい雰囲気づくりのために、いくつかのコツを教えてくれた。</p>

<p>「管理職が先に腹を割って話す」「意見のありそうな人にはどんどん指名して意見を引き出す」「オンラインミーティングの席ではスライドを映して、一緒にその場で修正しながら話す」といったことである。</p>

<p>そっくりそのままデンマーク流というわけにはいかなくても、みんなの意見やアイデアを引き出すために、色々と工夫の余地はありそうだ。</p>

<p>さらに、山田さんは日本人の上下関係について興味深い点を指摘していた。</p>

<p>「日本の上下関係というのは、上からの圧だけでなく、下からも壁をつくっているところがあると思うんです。『どうせ上に面と向かって言っても無駄だから...』と諦めるのではなく、ヘリコプター視点を持って、上司や会社の立場に立ってみたうえで、上層部に自分の意見を伝えてみると良いのでは。</p>

<p>もちろん、言い方は考える必要がありますし、みんなが理解してくれるわけではありませんが、話してみると、意外と話を聞いてくれる心ある方も上層部にはいるものです。</p>

<p>私自身はそんな人たちのおかげで、日本の大企業にいながら面白いキャリアを経験することができました」</p>

<p>若手であってもコミュニケーションを諦めず、相手や会社の立場を考えながら建設的に提案すれば、「上」からの反応も変わってくるかもしれない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_meeting01.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[針貝有佳（デンマーク文化研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「仲の良い会社」を目指すのは危険？ 本当に強い組織が心掛けていること  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14685</link>
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			<description><![CDATA[上司が目指すべきは、「仲の良さ」ではなく「信頼される関係性」だ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「仲の良い会社」を目指すのは危険？ 本当に強い組織が心掛けていること" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_balanse.jpg" width="1200" /></p>

<p>アットホームな職場ほど、言うべきことが言えなくなっていないだろうか。本当に強いチームの条件を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仲の良いチーム」をつくろうとしない</h2>

<p>企業の採用イベントや入社説明会でよく目にするのが、「うちはアットホームな会社です」「メンバー全員が仲が良いのがウリです」というアピールです。</p>

<p>しかし、私は断言します。組織において「仲の良さ」は、重要視すべき点ではありません。</p>

<p>そもそも「仲が良い」とは誰の主観でしょうか？上司が勝手に「私たちは仲が良い」と思っているだけで、部下は冷めた目で見ているケースは山ほどあります。モチベーションと同様に、「仲の良さ」は測れません。</p>

<p>また、冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、会社は「サークル活動」ではありません。共通の目的（利益・価値提供）のために集まったプロフェッショナルの集団です。「楽しいかどうか」よりも、「成果が出るかどうか」でつながるのが健全な組織です。</p>

<p>「仲の良さ」を過剰にアピールする組織ほど、実は危険です。なぜなら、「波風を立ててはいけない」という同調圧力が生まれ、本来言うべき厳しい指摘ができなくなるからです。</p>

<p>では、上司として何を目指すべきか？それは、「仲の良いチーム」ではなく、「陰口のないチーム」をつくることです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「陰口」は組織を腐らせる猛毒である</h2>

<p>陰口とは「当人のいないところで悪口を言うこと」です。これは組織人として、横領や不正に次ぐ「最悪の行為」だと認識してください。</p>

<p>私が運営するSNSのライブでも、このような相談が後を絶ちません。</p>

<p>「上司が他のメンバーの悪口を私に言ってきて、同意を求められる」<br />
「あの上司は、私のいないところでは私の悪口を言っているに違いない」</p>

<p>上司が陰口を言った瞬間、チームの信頼関係は崩壊します。</p>

<p>部下は、上司に悪口を言われたら「そうですね（苦笑）」と同意するしかありません。しかしその裏で、「この人は、私がいないところでは私の悪口を言っているんだろうな」と確信します。結果、疑心暗鬼が生まれ、誰も本音を話さなくなり、心理的安全性が地に落ちるのです。</p>

<p>だからこそ、強いチームをつくるためのたった一つのルールは、「陰口を叩かない（言わせない）」ことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本当に強いチームの条件</h2>

<p>では、「陰口のない本当に強いチーム」とはどのような状態でしょうか？</p>

<p>ここで、チームの関係性を整理するために、「指摘の有無」と「人間関係の状態」で3つのパターンに分類してみましょう。</p>

<p>1：仲良しチーム（指摘しない&times;関係良好）<br />
多くの「仲の良い」組織がこれです。人間関係を壊したくないから、相手のミスや改善点を見ても見ぬふりをする。会議ではニコニコしているけれど、給湯室や飲み会では「あの人のあのやり方、変だよね」と陰口大会が開かれる。これではいつまでたってもプロフェッショナルとして成果を挙げることはできません。</p>

<p>2：崩壊チーム（指摘する&times;関係悪化）<br />
言うべきことは言うけれど、言い方が攻撃的だったり、人格否定が含まれていたりして、人間関係がギスギスしている状態です。成果への圧力はあるものの、メンバーは疲弊し、離職が止まりません。</p>

<p>3：本当に強いチーム（指摘する&times;関係良好）<br />
これが、目指すべき姿です。業務上の改善点があれば、相手に対して面と向かって「それは違う」と指摘ができる。しかし、それは「仕事」に対する指摘であり、「人格」への攻撃ではないという共通認識があるため、人間関係は壊れない。むしろ、「自分のために言ってくれた」という信頼が積み重なり、関係性はより強固になります。</p>

<p><img alt="強いチームは「仲良し」に依存しない" height="644" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0005.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>上司が明日からやるべき「防波堤」の役割</h2>

<p>この「強いチーム」をつくるために、上司がやるべきことはシンプルです。</p>

<p>1：上司自身が、絶対に陰口を言わない<br />
どんなに腹が立っても、本人のいない場所でネガティブな発言をしない。これを徹底するだけで、チームの空気は変わります。</p>

<p>2：部下の陰口を、「相手に直接伝える」サポートをする<br />
もし部下が「Aさんのやり方がおかしいんです」と陰口を言ってきたら、こう返してください。「わかった。それはAさんの成長のために必要なことだから、次の会議で直接Aさんに伝えよう。私もサポートするから」陰口を「告げ口」として終わらせず、本人への「フィードバック」に昇華させるのです。「陰で言うのはダサい。本人に言うのが誠実さだ」という文化を、上司であるあなたが示してください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_balanse.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>負の感情はどう対処する？ 秘訣は「悲しみの因数分解」  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14879</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014879</guid>
			<description><![CDATA[「悲しい」という一言の中には、寂しさや無念、哀愁など異なる感情が隠れている]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="負の感情はどう対処する？ 秘訣は「悲しみの因数分解」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sadman.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ「悲しい」のかがわかれば、必要以上に悩まずに済むかもしれない。感情を分類し、その&ldquo;外側&rdquo;から自分を見つめる方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感情の解像度を100倍にする</h2>

<p>友人との別れも、仕事での失敗も、夕暮れを見たときのあの感覚も、私たちはまとめて「悲しい」と呼んでしまいます。</p>

<p>でも、本当にそれは全部同じ「悲しい」でしょうか。友人との別れは「寂しい」に近い。仕事の失敗は「無念」かもしれない。夕暮れのあの感覚は、「哀愁」とか「切ない」が近いかもしれない。同じ「悲しい」の中に、まったく違う感情が混ざっている。</p>

<p>それをひとくくりにしている限り、感情の解像度は上がりません。まず、悲しみの語彙を、大きく5つのグループに分けてみます。</p>

<p><img alt="「悲しい」を5つに分類する（1/2）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi004.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="「悲しい」を5つに分類する（2/2）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi005.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「分類」すると、自分を正確に理解できる</h2>

<p>ここで大事なのは、語彙を全部暗記することではありません。「『悲しい』にはグループがある」と知っているだけで十分です。</p>

<p>なぜなら、感情が名前を持った瞬間に、あなたは感情の「外側」に立てるからです。</p>

<p>「悲しい」のままだと、感情の渦の中にいます。</p>

<p>でも「これは『喪失系』の悲しみだな。『寂しい』に近い」と分類できた瞬間に、自分の感情を客観的に見ている自分が生まれます。</p>

<p>たとえば、転職して3ヶ月目。</p>

<p>仕事には慣れてきたけれど、なぜか毎晩「悲しい」気持ちになる。「悲しい」のまま放置すると、「この転職は間違いだったのかも」と不安に変換されます。</p>

<p>でも因数分解してみる。</p>

<p>これは痛みではない。絶望でもない。じわっとした感覚...余韻系？　いや、喪失系かもしれない。前の職場の人たちが「いなくなった」ことへの寂しさだ。</p>

<p>ここまで来ると、対処法が見えます。</p>

<p>前の職場の仲間にLINEすればいい。転職の判断が間違いだったのではなく、居場所が変わったことへの自然な反応だとわかる。「悲しい」を分解するとは、自分を正しく理解することです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sadman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>あなたにとってのベストな眠り方とは？ 最高のパフォーマンスを生む7つの睡眠戦略  角谷リョウ（超回復コーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12514</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012514</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンにとって、最強の武器となる睡眠法とは？超回復コーチの角谷リョウさんに解説して頂く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="7つの睡眠戦略" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/sleeping201602.jpg" width="1200" /></p>

<p>「ビジネスパーソンでもアスリートでも、自身のパフォーマンスを高めたいと考えている人が、まず取り入れるべきもの。それが睡眠戦略だ」──そう語るのは、睡眠改善指導で経営者やエグゼクティブ3,000人以上のパフォーマンス向上を成功させてきた超回復コーチ・角谷リョウ氏。ビジネスパーソンにとって、最強の武器となる睡眠法とは？</p>

<p>（構成：小笠原綾伽）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年7月号掲載記事より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>7つの睡眠戦略を使えば、 睡眠は武器になる</h2>

<p><img alt="まずはベースの睡眠の状態を確認しよう" height="1330" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250617Sumiyaryo2.jpg" width="1200" /></p>

<p>2023年に第一三共ヘルスケアなどが展開した「年に一度の睡眠診断運動」によれば、ビジネスパーソンの平均睡眠時間は6時間9分。日本では、睡眠不足に悩まされる人が後を絶ちません。</p>

<p>私の元にも睡眠の悩みが多数寄せられ、ビジネスパーソン、経営者、スポーツ選手など、これまで約14万人の睡眠を改善するお手伝いをしてきました。</p>

<p>睡眠不足を改善することは、もちろん大切です。しかし私はそれ以上に、ビジネスパーソンにとって睡眠とは、パフォーマンスを最大化するための手段だと考えています。働き方や、置かれている状況、得たい成果によって、最適な睡眠を取ることができれば、睡眠は強力な武器になるのです。私はこれを「睡眠戦略」と呼んでいます。</p>

<p>私が推奨している睡眠戦略には、①短眠戦略、②快眠戦略、③長眠戦略、④二分割睡眠戦略、⑤多分割睡眠戦略、⑥フレックス睡眠戦略、⑦チーム睡眠戦略の7つがあります。この7つの戦略の中から、いまの自分にベストなものを選びましょう。</p>

<p>睡眠戦略を選ぶ際には、あらかじめ現在の睡眠状況を把握しておく必要があります。なぜなら、心身の健康面で不安を抱えている状況では、戦略をうまく使いこなせないからです。</p>

<p>まずは、医療機関でも使われている、「エプワース眠気尺度」と「アテネ不眠尺度」という2つのテスト（上図）をやってみてください。「エプワース眠気尺度」が4点以下、「アテネ不眠尺度」が3点以下なら、7つの睡眠戦略を選択するステップに進めます。</p>

<p>もしどちらかが及第点に達していない場合は、手首や腕などに装着して健康管理ができるウェアラブルデバイスを使って、日常的に睡眠の質を採点してください。</p>

<p>さらに、下図の「睡眠を改善する10のポイント」を習慣化しましょう。1週間～10日程度続ければ、睡眠の質は改善されるはずです。ウェアラブルデバイスで60点以上が取れるようになったら、7つの睡眠戦略を選択するスタートラインに立てます。</p>

<p><img alt="睡眠を改善する10のポイント" height="1301" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250617Sumiyaryo3.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フルパワーで働きたいなら 「短眠戦略」</h2>

<p>一つ目は「短眠戦略」です。睡眠時間を1日5時間前後に留め、日中の活動時間を増やす戦略です。この戦略に向いているのは、目標達成のために短期間に集中的に働いて、人並み外れた成果を得たい人です。</p>

<p>睡眠を短くすると日中のパフォーマンスが落ちたり、眠気でぼんやりしたり、健康に被害が及んだりしそうですが、正しく短眠を取れば、眠った直後から一気に身体、脳、メンタルの疲労が回復していきます。そして、起きている間はフルパワーで働き続けることができます。</p>

<p>短眠をするには、睡眠の質を最大限に高める準備が大切。音と光は徹底的に遮断します。カーテンの隙間や小窓から入る光、時計やエアコン、空気清浄機などに点灯する小さな光などはすべてカット。耳栓やノイズキャンセリングスピーカー、厚手のカーテンなどで物音も防ぎます。</p>

<p>また、寝返りしやすい寝具を選んで熟睡を促し、暑さ寒さで起きないように、室温に合わせて掛け布団を選びます。食事は寝る4～5時間前に済ませ、眠りの妨げになるお酒やカフェイン飲料は少量にして早めに切り上げます。</p>

<p>準備が整ったら実践です。これまで睡眠を7時間取っていたのなら、起床時間を30分早めてみます。目覚めた直後に強い眠気やだるさがなく、ウェアラブルデバイスで60点以上の睡眠が取れているなら、睡眠時間の短縮に成功です。さらに30分早めてみましょう。短眠に無理は禁物です。じっくり急がず数日かけて睡眠を短縮していってください。</p>

<p>また、日中に必ず15～20分のナップ（仮眠）を取ります。忙しい場合は10分のナップを1～3回でもいいでしょう。ナップを取るたびに溜まった疲れが回復します。</p>

<p>これで日中にバリバリ働けるようになります。しかし一方で、細かなミスが増えたり、攻撃的になったり、幸せや安らぎを感じにくくなるので、3年以上続けるのは避け、健康被害が出たらすぐに中止しましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>穏やかな日々を送るなら 「快眠戦略」</h2>

<p>二つ目は快眠戦略です。7～8時間の質のいい睡眠を取り、心身の状態を整える戦略です。自由な発想や冷静な判断ができるようになるので、人生や仕事の質を底上げしたい人にお勧めです。</p>

<p>快眠を続けると、身体、脳、メンタルの疲労回復と進化が期待できるばかりでなく、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンとオキシトシンの生成が促されます。リラックス状態が保てるので、身近な人との関係性も良くなることが期待できます。</p>

<p>快眠は、ベストな睡眠時間を見つけることから始めます。一般的には7～8時間が最適と言われているので、まずは8時間寝てみて、無理なくすっきり起きられるか確認しましょう。</p>

<p>すっきりしないなら寝過ぎかもしれません。長く寝ればいいというわけではないので、8時間を起点に15分単位で短縮してみましょう。短縮するときは就寝時間をずらし、起床時間は固定します。</p>

<p>睡眠の質をさらに高めたいときは、寝る前のルーティンを作るといいでしょう。ルーティンのポイントは、眠気の邪魔をしない程度に頭を使うこと。ビジネス書などではなく、仕事に関係ない歴史や哲学の本を読んだり、続きが気になるドラマではなく、教養系や動物系、お笑いのテレビ番組を観たりするのがお勧め。10分瞑想もいいですね。</p>

<p>質のいい快眠が続くと常に多幸感に包まれるようになるのですが、一方で、人を信用しすぎてだまされやすくなるというデメリットがあります。また、努力やチャレンジをする意欲が薄れるので、他の睡眠戦略もバランスよく取り入れてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大変革をもたらしたいなら 「長眠戦略」</h2>

<p>三つ目は長眠戦略です。起きている時間に自分をギリギリまで追い込んだうえで、10時間もの長い睡眠を取る戦略です。その道のスペシャリストになりたい人、スキルアップや急成長を促して大変革をもたらしたい人にお勧めです。</p>

<p>10時間寝ると、夢を見るレム睡眠をたっぷり取れます。つまり、夢の中でバーチャルトレーニングができるのです。起きている間に脳と身体が完全にシンクロするくらい思い切りトレーニングをしてから眠りに就くと、睡眠時にもトレーニングを続けている感覚が保てます。</p>

<p>トレーニングとは身体を動かすことだけではありません。脳をフル回転させる学習や記憶もトレーニングになります。外国語の勉強やプレゼンの練習をとことんしたあとに、「自分には必ずできる」と自分に言い聞かせて眠ると、効果絶大です。</p>

<p>長眠の実践には、周囲の協力が不可欠です。10時間の睡眠を確保するためには、夜9時に寝て朝7時に起きるといった生活になるので、周囲と生活リズムが合わなくなるからです。</p>

<p>さらに、長眠には夜の10時間の睡眠に加えて、1時間半～2時間程度の本格的なナップが不可欠。1日を通してこれだけ寝ていると、「ただの惰眠では？」と疑われてしまうので、そのぶん日中に、自他共に認める頑張りを見せる必要があります。</p>

<p>つまり、長眠に最も必要なのは、自分に厳しくなること。脳にこれまで以上の負荷をかける強い意志を持たなければなりません。誰もが認める頑張り、人間性があればこそ使える戦略なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>仕事と子育てを両立させる 「二分割睡眠戦略」</h2>

<p>四つ目は「二分割睡眠戦略」です。夜9～10時頃にいったん3時間ほど寝て、深夜に起床して3時間活動し、朝4時までに再び入眠して3時間眠るというように、睡眠を二分割する戦略です。小学校低学年以下の子どもを育てているビジネスパーソンに特にお勧めの戦略です。</p>

<p>日本の子どもたちは諸外国と比べて睡眠時間が短いと言われているのですが、特に共働き家庭においてその傾向が強くなります。睡眠時間が十分に取れている子どもは学力がアップすることが知られているので、子どもが眠くなる時間に一緒に眠ってしまえば、自分の疲れも取れるし一石二鳥です。</p>

<p>また、一度目の睡眠後の深夜の3時間の活動時間には、いつもよりクリエイティブになれるので、ワクワクした時間を過ごせます。</p>

<p>二分割睡眠の方法は簡単。夕食を食べ、お風呂に入り、夜9～10時に就寝し、3時間後に起きるだけです。オンとオフの切り替えをはっきりさせるために、寝るときはパジャマ、起きたら部屋着に着替えるのがポイント。</p>

<p>また、朝4時までに二度目の就寝をします。就寝前に小さなケーキやアイス、お菓子などを一口食べたり、温かいハーブティーを一口飲んだりすると、睡眠モードに入りやすくなります。</p>

<p>もし寝そびれてしまっても、お昼休みに25分のナップを取れば疲労は回復します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不規則な仕事には 「多分割睡眠戦略」</h2>

<p>五つ目は多分割睡眠戦略です。夜にまとめて睡眠を取るのではなく、短い睡眠を1日に何度も取る戦略です。この戦略は、新生児を育てている人や、昼夜問わずクライアントからの突発的な依頼がある不規則な仕事をしている人にお勧めです。ただし、長く続けると知的で創造的な活動ができなくなったり、健康被害が出たりするので、長期的に続けるのは避けます。</p>

<p>この戦略を実践するためには、「睡眠は夜まとめて取るものだ」という常識を捨てる必要があります。「夜まとめて眠る」から、「1日のうち、どこかで3時間ぐっすり寝る」と意識を切り替えると、眠れないストレスを軽減できます。</p>

<p>多分割睡眠では、「3時間の主睡眠」と「15分程度のナップ」を繰り返します。昼夜問わず、「ここなら3時間寝られる」というときに寝てください。ポイントは、眠くなってから寝るのではなく、眠れるときに寝ること。たとえ睡眠時間が短くても、ときどき15分の仮眠を挟み込めば、脳を休めることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日を自由に使いたいなら 「フレックス睡眠戦略」</h2>

<p>六つ目はフレックス睡眠戦略です。「朝起きて、昼活動して、夜寝る」という思い込みを捨てて、昼夜問わず、就寝・起床時間を自分で能動的に決める戦略です。</p>

<p>1日の時間割を自由に決めることができるので、オーダーメイドの睡眠サイクルを獲得できます。ずっと朝型だった人が夜型にした途端、パフォーマンスが上がるということは、意外とよくあることです。</p>

<p>フレックス睡眠をするためには、1日のうちで最もエネルギッシュに活動できる時間帯を見つけます。そこから逆算して、まずは就寝時間を決めます。決めた就寝時間がいまより遅いならスムーズに移行できますが、いまより早くなるときは30分ずつ前倒ししていきます。</p>

<p>起床時間を変更した直後は、時間通りに起きられないこともあるでしょう。そんなときは、入眠前に起床時間を強く意識するとすんなり起きられるものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>チームの生産性を上げる 「チーム睡眠戦略」</h2>

<p>七つ目はチーム睡眠戦略です。自分が率いるチーム全員が質のいい睡眠を取ることで、チームの生産性を最大に引き上げる戦略です。特にリーダーや経営者にお勧めです。</p>

<p>ただ、睡眠はプライベートな領域のことで、たとえリーダーであっても介入できません。</p>

<p>そこで、まずは自分が積極的に職場でナップを取ってみてはいかがでしょう。部下の前でアイマスクをして、昼休みに10～15分程度寝てみてください。メンバーにアイマスクをプレゼントするのもいいですね。</p>

<p>チームの理解が進んだら、昼休み後半の25分、職場の照明を落としてナップタイムにできれば最高です。さりげなく、睡眠の良さを伝えることで、チームメンバーの睡眠の質を底上げしていきます。</p>

<p><img alt="7つの睡眠戦略" height="1301" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250617Sumiyaryo4.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;以上7つの睡眠戦略をご紹介してきましたが、採用してみたい戦略はありましたか？　実践したいものがあれば、できれば1カ月は続けると、その効果を実感できるはずです。</p>

<p>ビジネスパーソンとして、人生には様々なステージがあります。その時期によってベストな眠り方を選び、よりよく働ける心身を養っていけば、パフォーマンスはいくらでも上げることができます。ぜひ睡眠を武器として使ってみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【角谷リョウ（すみや・りょう）】<br />
160社以上、14万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた上級睡眠健康指導士。日本睡眠学会会員、日本認知療法・認知行動療法学会会員。神戸市役所を退職後、トレーナーとして独立。「運動」「食事」「睡眠」の改善サポートを行なう中で、特に「睡眠の改善」の重要性に気づき、睡眠改善に特化する活動にシフト。著書に『働くあなたの快眠地図』（フォレスト出版）、『一日の休息を最高の成果に変える睡眠戦略』（PHP研究所）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/sleeping201602.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[角谷リョウ（超回復コーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「しつけ」や「愛情」という暴力からの解放　『家族と国家は共謀する』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12510</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012510</guid>
			<description><![CDATA[臨床心理士の信田さよ子による『家族と国家は共謀する』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「しつけ」「愛情」という暴力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamiwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>臨床心理士・信田さよ子の仕事は、常に「家族」という名の密室で繰り広げられる、声なき人々の痛みに寄り添うことから出発する。共依存、アダルト・チルドレン、母娘問題、そしてDVや虐待。彼女が一貫して光を当ててきたのは、愛情という名のヴェールに隠され、私的な領域の問題として社会から黙殺されてきた魂の扼殺の現場であった。</p>

<p>その長年の臨床経験の集大成であり、同時に新たな地平を切り拓いた一冊が、本書『家族と国家は共謀する』である。</p>

<p>「家族」と「国家」。あまりにスケールの異なるこれら二つの単位を「共謀」という刺激的な言葉で結びつけた本書は、一見するとラディカルな社会評論の相貌を呈している。</p>

<p>しかし、その核心にあるのは、信田が臨床現場で対峙し続けてきた、極めてパーソナルで、しかし普遍的な「暴力」と「ケア」をめぐる葛藤である。</p>

<p>本書は、家父長制のミニチュアとしての「イエ」と、その集合体である「国家」の構造的類似性を丹念に解き明かしながら、最終的に私たちの時代の最も困難な問いへと読者を導いていく。それは、被害の痛みをいかにしてケアへとつなげ、新たな加害や権力へと転化させないか、という切実な問いだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「レジスタンス」という言葉の発見</h2>

<p><img alt="家族と国家は共謀する" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784040821030.jpg" /></p>

<p>本書の前半で展開されるのは、家族内部の力学と国家のそれとの鮮やかなパラレル構造の分析である。信田は、カウンセリングの現場で出会うクライエントの語りの中に、国家が戦争やナショナリズムを駆動させる際と酷似した論理を見出す。</p>

<p>それは、異質なものを排除し、家長や権力者の意向を絶対視させ、構成員に盲目的な忠誠を強いる構造だ。母親から娘へ、あるいは世代から世代へと受け継がれていく「抑圧の委譲」のメカニズムは、まさに国家が国民を支配し、その暴力を内面化させていく過程と相似形をなしている。</p>

<p>この構造の中で、被害者はしばしば沈黙を強いられる。暴力は「しつけ」や「愛情」といった言葉にすり替えられ、被害の訴えは「わがまま」や「恩知らず」として退けられる。こうして「私的領域」に隠蔽されてきた暴力を、再び公の領域に引き戻し、その構造を可視化するために不可欠なのが「政治の語彙で語り直すこと」だと信田は説く。</p>

<p>そのための最も重要な武器が「レジスタンス（抵抗）」という言葉だ。これまで被害者が示す一見不可解な行動&mdash;&mdash;たとえば加害者に媚びへつらう、自虐的になる、あるいは無気力になる&mdash;&mdash;は、「サバイバル（生存戦略）」や「レジリエンス（精神的回復力）」といった言葉で説明されてきた。</p>

<p>しかし信田は、それらを支配的な権力構造に対する、ぎりぎりの抵抗の試みとして捉え直す。それは、自己の尊厳を完全に明け渡すことを拒む、魂の最後の蜂起である。この「レジスタンス」という視点の導入は、被害者を単なる無力な客体から、主体的な抵抗者へと転換させる画期的なコペルニクス的転回であり、本書が持つエンパワーメントの力の源泉となっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「被害者権力」という隘路への警戒</h2>

<p>しかし、本書の真価、そして信田さよ子の仕事の核心が最も鋭く現れるのは、この「レジスタンスとしての語り」が孕む危険性に筆が及ぶ後半部である。</p>

<p>被害を語ること、自らを「被害者」として位置づけることは、不可視化された暴力を告発し、回復への第一歩を踏み出すために絶対的に必要だ。だが、信田はその先に潜む深刻な隘路を見逃さない。それは、「被害者」というポジションがアイデンティティとなり、新たな「権力」として機能し始めるという逆説である。</p>

<p>信田は、長年の臨床経験から、この「被害者という立ち位置を使った感情の暴走」に対して、極めて鋭敏な警戒心を抱き続けてきた。それは、被害を受けたという事実が、その後の自身のあらゆる振る舞いを正当化する万能のカードとして振りかざされてしまう事態だ。</p>

<p>他者への配慮を欠いた要求、自分以外の痛みを想像できなくなる共感性の欠如、そして自らの正しさを疑わず、異論を唱えるものを「敵」として攻撃する姿勢。これは、かつての加害者が行使した権力構造を、被害者が無自覚に内面化し、再演しているにほかならない。</p>

<p>この「被害者権力」の問題に対する信田の視線は、どこまでも真摯で、痛々しいほどだ。彼女は、被害感情を振りかざしてしまう人々の心を、決して断罪しない。その行動の裏にある、癒やされざる深い痛みと、何かにすがらなければ自己を保てないほどの脆弱さを受け止める。</p>

<p>その上で、そのあり方がいかに本人を孤立させ、真の回復から遠ざけてしまうかを、カウンセラーとして、一人の人間として、共に悩み抜こうとする。この、被害によって歪んでしまった魂をどうケアしていくべきなのかという問いへの、ごまかしのない眼差しこそ、本書の白眉と言えるだろう。</p>

<p>信田にとって、被害者の語りは、あくまで回復に向かうために必要な「一時的なポジション」であり、決して安住すべき場所ではないのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>私たちに示された、ケアという名の態度</h2>

<p>では、どうすればいいのか。どうすれば、被害の経験を語り合い、支え合う「つながり」が、ケアとして純粋に機能し、権力の暴走や下方比較に陥ることを避けられるのか。</p>

<p>この問いに対し、信田さよ子は安易な処方箋を示すことはしない。しかし、彼女が「答えを出していない」と考えるのは早計だろう。本書全体を貫く彼女の臨床家としての眼差しそのものが、極めて実践的で誠実な「態度」としての答えを示唆しているからだ。</p>

<p>その態度とは、まずケアする側が、被害者の断片的な語りを、その背景にある家族や社会の構造の中に置き直し、丁寧に「文脈化」していく作業に他ならない。なぜその行動が「レジスタンス」だったのかを共に理解し、名付けえぬ痛みに言葉を与えていく。それは、被害者自身が自らの経験を客観視し、支配の構造から抜け出すための足場を築く、不可欠な共同作業である。</p>

<p>だが、信田の思想が真にラディカルなのは、まさにこの「文脈化」というケアの営みそのものが孕む、暴力性への鋭い自己言及を促す点にある。</p>

<p>「あなたの痛みは、こういう家族構造から来ているのですよ」と専門家が解釈し、定義づける行為は、どれだけ善意に満ちていても、相手の物語を規定し、意味を上書きする「支配」になりうる。ケアとは、本質的に非対称な権力関係の中で行われるという事実。この痛みを伴う自己認識から、信田は決して目を逸らさない。</p>

<p>したがって、信田が指し示す道は、完成された方法論ではなく、むしろ終わりなきプロセスとしての「態度」そのものである。</p>

<p>それは、「他者を支配しないように生きる」という、絶えざる緊張感を強いられる実践だ。ケアとは、自らが相手を支配し、規定してしまうかもしれないという可能性を常に引き受け、その危うさに絶えず配慮しながら、それでもなお相手と関わろうとすること。この「絶えざる自己点検」の倫理こそが、つながりがケアであり続けるための、そして暴走に陥らないための唯一の担保なのだろう。</p>

<p>『家族と国家は共謀する』は、壮大な社会構造の分析から始まりながら、最終的に読者自身の足元を鋭く照射する。</p>

<p>それは、私とあなたの間の関係性という、最もミクロな領域における倫理を問い直す実践の書である。本書を読み終えたとき、私たちは「被害」と「加害」、「ケア」と「支配」が、決して固定された対極にあるのではなく、私たちの内で、そして私たちの関係性の中で、常に揺れ動いている現実を突きつけられる。</p>

<p>その危ういバランスの中で、自らが権力性を帯びる危険から目を逸らさず、それでも他者と関わることを諦めない。その覚悟を引き受けることこそが、信田さよ子が臨床と著作の全てをかけて示そうとしている、誠実さの核心なのである。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamiwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>要所に届いて副作用も少ない！抗がん剤を「霧状で噴霧」する新発想  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14857</link>
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			<description><![CDATA[長年「治療困難」とされてきた腹膜播種。しかし今、新たな治療法「PIPAC」が注目を集めている。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="要所に届いて副作用も小さい！抗がん剤を「霧状で噴霧」する新発想" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_onaka.jpg" width="1200" /></p>

<p>長らく治療困難と思われていた「腹膜播種」。だが近年、新たな希望と言える治療法が広まりつつあるといいます。医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説していただきます。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年9月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>患者を絶望させない 新たな治療拠点誕生</h2>

<p>胃がん・大腸がん・卵巣がんなどで「腹膜播種」が見つかると、日本では多くの患者が「有効な治療は難しい」と告げられます。腹膜とは、胃や腸などの内臓を包んでいる薄い膜のこと。広げるとなんと畳1畳くらいの面積となります。腹膜播種は、原発のがん細胞がお腹の中にこぼれ落ち、腹膜全体に&ldquo;種をまく&rdquo;ように広がる病態を指します。診断が難しいうえに、手術も抗がん剤も効きにくいことから、長年「治療困難」とされてきました。</p>

<p>しかし「治療困難」というのは、あくまでも&ldquo;標準治療の範囲では&rdquo;という意味。医療は日々進歩しており、世界では腹膜播種に挑む新たな治療法が次々と考案されてきます。ただ日本ではなかなか、そうした最新の情報が現場の医師や患者のもとに届きにくいため、「腹膜播種＝治療の終わり」のように思われてしまいます。</p>

<p>こうした&ldquo;情報の壁&rdquo;を壊すため、2026年1月、国立国際医療センターに「腹膜センター」が開設されました。</p>

<p>消化器外科・腫瘍内科・産婦人科・麻酔科など複数の診療科が連携し、腹膜播種などの腹膜疾患を専門的に診る国内でも数少ない拠点です。</p>

<p>同センター長に就任した合田良政医師は言います。</p>

<p>「腹膜播種は確かに手強い。しかし世界では治療の挑戦が続いているのに、日本では&ldquo;治らない&rdquo;という思い込みが根強いために、希望があることを知らないまま、亡くなっている患者さんが少なからずいます」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>欧米で普及するPIPAC 絶望を希望に変える選択肢</h2>

<p>腹膜センターが今、取り組んでいるのが欧米で急速に普及する新しい治療法「PIPAC」です。正式名称は「加圧腹腔内エアロゾル化学療法」。手術で腹腔内の病巣をできる限り切除した後、抗がん剤を霧状にして噴霧する、物理学的に進化した腹腔内化学療法です。</p>

<p>PIPACの特長は大きく4つ。</p>

<p>・霧状（5〜50ミクロン）にすることで腹膜全体に均一に届く<br />
　&rarr;液体の抗がん剤では入り込めない腹膜の凹凸にも薬剤が行き渡ります。</p>

<p>・腹腔内を加圧（10〜12mmHg）することで浸透深度が3〜10倍になる<br />
　&rarr;薬剤が腹膜表面に押し付けられ、より深く浸透します。</p>

<p>・抗がん剤は全身投与の5〜10％の低用量で副作用が少ない<br />
　&rarr;効かせたい場所には濃く、全身には薄く、という理想的な分布が得られます。</p>

<p>・切開せず腹腔鏡で行なうため、6〜8週間ごとに繰り返し施行できる<br />
　&rarr;腫瘍の進行抑制、全身化学療法の補強、状態改善後の手術への橋渡しなど、治療戦略の幅が広がります。</p>

<p>欧州ではすでに卵巣がん・胃がん・大腸がんの腹膜転移に対して臨床応用が進み、腫瘍縮小や症状改善の報告が増えています。</p>

<p>「まずは日本で安全に施行できることを証明し、先進医療につなげたい」（合田医師）</p>

<p>これまで腹膜播種は&ldquo;諦めるしかなかった&rdquo;日本で、〈公的病院がPIPAC導入に挑むこと自体が、大きな希望〉といえるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>情報が届けば救える命がある 諦める前にまず相談を</h2>

<p>腹膜播種の患者が最初に直面するのは、「どの診療科に相談すればいいのか分からない」という壁です。腹膜疾患は有効な標準治療が定まっていないため、消化器外科・腫瘍内科・産婦人科など担当が分かれ、治療の遅れや選択肢の見落としが起こりやすい領域でもあります。</p>

<p>さらに深刻なのは、主治医自身が新しい治療の存在を知らないケースです。</p>

<p>「私は年間150件のセカンドオピニオンを受け入れていますが、紹介状を書いてもらえず来院が遅れてしまう患者さんが後を絶ちません。もっと早く来てくれたら助けられたかもしれない症例もあります」（合田医師）</p>

<p>腹膜センターは、国立の医療機関として、患者だけでなく全国の医師・医療機関へ向けて情報提供を行ない、治療機会を逃す患者を減らすことをめざしています。</p>

<p>もしもご自身や大切な人が腹膜播種と診断されて、主治医から「なすすべなし」と宣告されても、どうか諦めないでください。信頼できる、諦めない医師たちが提供する治療が、日本には存在します。</p>

<p>まずは腹膜センターで、セカンドオピニオンを受けること。それが、未来を切り拓く第一歩になります。</p>

<p>◎監修・合田良政医師（国立国際医療センター 腹膜センター長・腹膜外科医長）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_onaka.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 22 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イーロン・マスクを形作った 「南アフリカのいじめられっ子」という原体験  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14903</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014903</guid>
			<description><![CDATA[世界的起業家イーロン・マスク氏の原点には、アパルトヘイト下の南アフリカがあった]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イーロン・マスクを形作った 「南アフリカのいじめられっ子」という原体験" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Africa.jpg" width="1200" /></p>

<p>稀代の実業家イーロン・マスクは、どのような環境で少年時代を過ごしたのか。アパルトヘイト下の南アフリカと、テクノロジーに没頭した少年期を振り返る。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アパルトヘイトが作った未来の都市</h2>

<p>マスクは1971年にプレトリアで生まれた。そこは要塞型未来主義の見本のような都市だった。</p>

<p>行政首都であるプレトリアには、アパルトヘイトが立案された行政府や、アパルトヘイトを維持する治安機関が置かれていた。そして政府庁舎の建築には、アパルトヘイト体制の支配者たちの理想が現れていた。コンクリート、鋼鉄、ガラスを用い、ピロティや基壇、カーテンウォールを配した、洗練されたインターナショナル・スタイルのモダニズム建築だった。</p>

<p>少年時代のマスクが暮らしたプレトリアは、精緻な歯車装置（ギアボックス）のように輝いていて、まるでブラジリアやチャンディーガルのようなル・コルビュジエ的な最先端の外観をしていた。</p>

<p>そのギアボックスの街外れには、ブルータリズムの建築群が鎮座していた。そこは南アフリカ最大の核研究拠点だった。ズールー語で「物語の終わり」を意味する言葉から「ペリンダバ」と呼ばれた施設だ。</p>

<p>金の採掘から得たウランを用い、アメリカとイスラエルの科学者たちの専門知識を頼りながら、南アフリカはまず原子力発電、それから核兵器の開発に取り組んだ。そして1982年までに、最初の実用核弾頭を保有するに至った。</p>

<p>プレトリアの残りの地域は、人種隔離を不動のものとしていた。</p>

<p>黒人は都市外縁の隔離された「タウンシップ（黒人居住区）」へと追いやられる一方、白人エリートは高校時代のマスクが暮らしたウォータークルーフのような、南部の郊外に位置する尾根沿いの斜面に集まっていた。</p>

<p>プールと緑の庭を備えた居住区であり、市中心部の省庁や軍事施設まですぐに移動できる道路も整っていた。1990年代頃に一般的になっていく塀に囲まれた「ゲーテッド・コミュニティ」にはなっていなかったが、そうなる必要もなかった。彼らの安全は国家全体が保証していたからである。</p>

<p>都市の外縁には工場や倉庫が点在していた。工業化の拠点だ。それまで輸入に頼っていた製品の国内生産を目指した場所だった。経済的な自給自足を目指し、相互に補完しあう産業システムが築かれる。プレトリア・ウエスト地区では鉄鋼、弾薬、ゴム、そしてプラスチックが生産された。東側では1967年にフォードがシルバートンに工場を建設。北西部では1968年にBMWがロスリンに、ヨーロッパ外では初となる工場を作った。</p>

<p>こうした自動車工場は白人の都市部と黒人居住区のあいだに建てられており、黒人労働力を手近に控えさせておくことで、必要とあらば利用し、不要となれば切り捨てられるようにしていた。フォーディズムの基本原理が大量生産と大量消費であったのに対し、南アフリカの変形版では、大量生産はそのままに、大量消費は白人少数派だけの特権となった。</p>

<p>1980年代、政治学者のスティーブン・ゲルブは、この南アフリカのシステムを「人種的（レイシャル）フォーディズム」と名付けた。</p>

<p>南アフリカにおける生産性、安全保障、そして人口管理にとって、もうひとつ重要なテクノロジーだったのがコンピュータだ。</p>

<p>1965年に設立された計画省は、国家を「人種的フォーディズムという方針に沿って組織されたひとつの工場フロア」として構想していた。</p>

<p>官僚たちは、黒人コミュニティを強制移住させて白人地域からいわゆる「ブラックスポット」を一掃し――1980年代初頭までに350万人を立ち退かせ――安価な黒人労働力を新たな工業地帯へと送り込んだ。</p>

<p>この大規模な社会工学プロジェクトを遂行するためには、膨大な個人データの収集が必要だった。南アフリカは、ある歴史家が呼ぶところの「生体情報管理国家（バイオメトリック・ステート）」であり、アパルトヘイトの実行にあたって政府が必要とする情報を保存・処理するうえでコンピュータが決定的に重要な役割を果たした。</p>

<p>たとえば全市民の人種分類を記録する国民識別システム「生命の書（ブック・オブ・ライフ）」には、IBMの大型コンピュータが活用された。すぐに反アパルトヘイトの活動家たちは、こうしたツールに潜むディストピア的な危険性を察知した。1982年に作られた「オートメーション化するアパルトヘイト」という冊子には、近未来のシナリオが描かれている。その内容は次のようなものだ。</p>

<p>オペレーターが「コンピュータ」に指示する。「ヴィクトリア通りにいる黒人すべての名前と住所を出して。通行証の番号と指紋も一緒に」。すると「コンピュータは要求されたデータを画面に映し出す（中略）。同時に、その情報は警察へも電子的に転送される」。</p>

<p>パンフレットはこう警告する。「コンピュータ技術が輸入されると、こうした運用が容易になってしまう」</p>

<p>実際の運用能力は懸念されたほどには至らなかったものの、テクノ権威主義（テクノ・オーソリタリアニズム）という暗い想像は決して非現実的なものではなかった。</p>

<p>最初の時点から、アパルトヘイトはデータ駆動型のプロジェクトであり、社会を最適化すべき対象と見なす反動的テクノクラシー（技術官僚政治）であった。官僚たちは、コンピュータを用いればプロジェクトの精度を高められると理解していた。</p>

<p>しかしデジタルツールは政権だけの手にあったわけではない。アパルトヘイトに反対する組織もコンピュータへの対応を見せ、「コモドール64」――1982年に発売された初期のパーソナルコンピュータ――を用いて、海外の活動家へ暗号化されたメッセージを送っていた。テクノロジーは国家の鎧を強化したが、その鎧にひびを入れる可能性も秘めていたのだった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>いじめに遭っていたオタク気質の少年マスク</h2>

<p>活動家のみならず、コンピュータを通じてより大きな世界への入口を得た人物が、若きイーロン・マスクだった。内気でオタク気質の子どもだったマスクは、当時の白人南アフリカ社会に満ちたマッチョイズムに疎外感を覚えていた。そこは「知的な文化ではなかった」と父のエロールは振り返っている。</p>

<p>学校では、深刻ないじめに遭っていた。家では、ひたすら本を読んだ。のちに伝記作家に語ったところによれば、図書館の本を読み尽くすと、彼は『ブリタニカ百科事典』の2巻セットを読破したという。</p>

<p>マスクは白人市民のなかでも英語話者という少数派に属していた。英語話者はアパルトヘイトに批判的な傾向にあったが、反人種差別的な立場をとっているわけでもなかった。</p>

<p>アパルトヘイトはオランダ系入植者（ボーア人）の末裔である「アフリカーナー」が主導する施策だった。アフリカーナーは、かつて南部アフリカの支配をめぐってイギリスと戦った人々で、南アフリカ白人市民の多数を占めていた。当時の与党である国民党を率いるアフリカーナーたちは、国のなかで最も政治的権力を持つ勢力だった。</p>

<p>「マスク家のような、白人で英語を話す南アフリカ人は、アパルトヘイトの人種ヒエラルキーの恩恵を受けていたが、基本的に支配層であるアフリカーナーたちとは別個の生活を送っていた」</p>

<p>南アフリカ人ジャーナリストのレイチェル・サヴェッジはそう指摘している。</p>

<p>とはいえ、英語話者の白人が政治に関わることもあった。イーロンの父エロールは1972年から1983年までの11年間、プレトリア市議会でサニーサイド地区を代表する議員を務めていた。</p>

<p>彼は1980年、主に白人英語話者で構成された、反アパルトヘイトの改革派「進歩連邦党」に参加したが、わずか3年で離党している。</p>

<p>離党の理由は、新憲法によって成立した「人種別三院制議会」（白人、混血の「カラード」、そしてインド系の三院で議会を構成しつつ、カラードとインド系の住民には限定的な参政権しか与えず、黒人多数派の排除も続ける制度）に自分の党が反対したことに同意できなかったからだ。</p>

<p>のちにエロールは、アパルトヘイト時代を懐かしげに振り返り、2025年には『ガーディアン』紙のインタビューで、次のように語っている。</p>

<p>「あそこには何の問題もなかった。人々は、黒人も白人も、互いにとてもうまくやっていた。すべてが機能していた。それが現実だ。もちろん、人はそんなことを耳にしたくないだろうが、それが真実なんだ」。</p>

<p>マスクは、1901年にイギリス植民地のエリート養成校として創設されたプレトリア・ボーイズ・ハイスクールに通った。彼と同級生たちは、名門私立イートン校やハロウ校のような縞柄のボートブレザーを着て写真におさまっている。その姿は、「地位の低い」アフリカーナーや黒人住民とは切り離された、典型的な南アフリカの英語系白人のものだった。</p>

<p>マスクより1学年上だった元生徒は、次のように振り返っている。</p>

<p>「国中が炎や大きな混乱に包まれているあいだも、僕たちは木々に囲まれた穏やかな郊外で、この上なく安全に、ごく普通の生活を送っていた」。</p>

<p>同時に、この学校は例に漏れずリベラル色の強い部分もあり、1981年には初めて黒人生徒を受け入れている。マスクはその生徒のいとこと友人となり、その友人が1987年に交通事故で亡くなった際は、葬儀に参列した数少ない白人のひとりとなった。</p>

<p>だが何より、マスクにとって1980年代の南アフリカは耐えがたいほど偏狭な田舎に感じたに違いない。</p>

<p>エロールの財力と度重なる出張のおかげで幼少期からあちこち旅していたことも、その感覚に拍車をかけた。</p>

<p>父はイーロンを、香港からアメリカまで世界各地に連れて回った。</p>

<p>それに比べると、母国は閉じた社会であり、世界のどこからも遠く離れていた。南アフリカは「イーロンのような人間にとっては監獄みたいな場所」と弟のキンバルは語っている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Africa.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】4度の盗塁王を誇る 智辯和歌山出身選手は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14933</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014933</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】4度の盗塁王を誇る 智辯和歌山出身選手は？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koukouyakyu.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある現役選手の通算成績（2025年時点まで）を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>所属球団A（20~29歳）：1232安打　311盗塁<br />
所属球団B（30~31歳）：94安打　21盗塁<br />
所属球団C（32~33歳）：100安打　11盗塁</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>全3球団を渡り歩いたこの選手。その内訳は</p>

<h3>日本ハム、楽天、ヤクルト</h3>

<p>です。</p>

<p>なお、2026年からは古巣である日本ハムファイターズに復帰しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：受賞歴</h2>

<p>日本ハム時代に4度の盗塁王、外野手として2度のベストナインに4年連続のゴールデングラブ賞を獲得。現役屈指の実績を持つ俊足外野手です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>西川遥輝選手</h3>

<p>です！</p>

<p>2010年に智辯和歌山高校からドラフト2位で日本ハムファイターズに入団。</p>

<p>智辯和歌山はこの夏の甲子園で決勝進出を果たしています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koukouyakyu.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>恥ずかしさは成長のチャンス 理想の自分とのギャップを言語化する方法  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14878</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014878</guid>
			<description><![CDATA[恥ずかしさを誤魔化すほど、自分の本音は見えなくなる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="恥ずかしさは成長のチャンス 理想の自分とのギャップを言語化する方法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_RisouGenzitsu.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ人は恥ずかしいと感じるのか。その正体は「理想の自分」と「現実の自分」のギャップにあるという。恥を自己理解に変える方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「理想の自分」―「現実の自分」＝恥ずかしさ</h2>

<p>「こう見られたい」という理想と、「こう見られた」という現実。</p>

<p>この2つのギャップが開けば開くほど、顔は赤くなり、恥ずかしさは強烈になるイメージです。</p>

<p>逆に言えば、「恥ずかしい」と感じるということは、あなたの中に明確な「理想の自分」が存在している証拠でもあります。</p>

<p>何も目指していない人は、恥をかきません。あなたが顔を赤くしているのは、あなたが何かを目指しているから...ではないでしょうか。</p>

<p>この感情を「誤魔化す」ということは、せっかく見えた自分の「理想」や「価値観」を知るチャンスを、自らドブに捨てるのと同じことです。</p>

<p>恥ずかしさは、経験上、図の4つのパターンで発生します。</p>

<p><img alt="「恥ずかしさ」の4パターン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi003.jpg" width="1200" /></p>

<p>どのパターンで「ウッ」となるかを知るだけで、自分の価値観が浮き彫りになります。ぜひ、自身の経験に置き換えて読んでみてください。</p>

<p>誤魔化した経験が浮かんだ方もいるではないでしょうか。誤魔化す人は、ここで「バレてない、大丈夫」と蓋をします。</p>

<p>でも、言語化する人は、ここで「なぜ私は今、恥じたのか？」と解剖します。この差が、数年後に「薄っぺらい人」になるか、「深みのある人」になるかを分けると思っています。</p>

<p>私が、恥ずかしさを言語化することの威力を知った出来事をお話しします。それは、書籍の出版記念イベントで講演することになったときの話。集まってくれたのは、30名の方々。300人のような大ホールではありません。30人という距離感は、参加者全員の表情、視線、呼吸までもがダイレクトに伝わってくる「逃げ場のない距離」です。</p>

<p>普段、私はSNSで「仕事論」や「厳しい言葉」を発信しているため、参加者の多くは私に「メンタルが強い人」「完璧な経営者」というイメージを持っていました。</p>

<p>一方で、現実は違います。</p>

<p>登壇直前の舞台袖、私は緊張で登壇することへの後悔がこだましていました。背中は冷や汗でびっしょり。喉はカラカラに張り付く。心臓は早鐘を打ち、指先は震えている。目の前に座る30人の視線が、まるで銃口のように突き刺さる感覚。</p>

<p>ここで、強烈な「恥ずかしさ」が襲ってきました。「ヤバい。こんなガチガチに緊張している姿を見られたら、『強い人』というイメージが崩壊する」。</p>

<h3>Before：誤魔化しの解釈</h3>

<p>このときの私は、「緊張＝弱さの証拠＝隠すべき恥」と捉えていました。だから必死に深呼吸をし、震えを止めようとし、平静を装おうとしました。でも、隠そうとすればするほど、理想と現実のギャップが広がり、パニックになりそうでした。いえ、なっていたかもしれません...。</p>

<p>そこで私は先ほどの自問を思い出し、自分に問いかけました。</p>

<p>「なぜ、今、恥ずかしいんだ？」</p>

<p>答えはシンプル。「完璧な自分じゃないと、価値がないと思い込んでいるからだ」。そう気づいた瞬間、開き直る決断をしました。この恥ずかしさを、そのまま言語化して武器にするしかない、と。</p>

<h3>After：言語化後の解釈</h3>

<p>私は登壇した第一声で、マイクを握りしめながらこう言いました。</p>

<p>「すみません。今、めちゃくちゃ緊張しています。手も震えています。普段は偉そうなことを言っていますが、いざ皆さんの顔を見たら、カッコよく見られたいという欲が出て、ビビり倒しています」</p>

<p>会場が一瞬静まり返り、次の瞬間、ドッとあたたかい笑いが起きました。</p>

<p>その瞬間、身体の強張りがフッと解けました。「完璧な自分」を殺したことで、言葉が嘘のように自然に出てくるようになりました。</p>

<p>恥ずかしさを隠していたら、私は「緊張して噛みまくった、サムい講演者」で終わっていたと思います。</p>

<p>一方で、恥ずかしさを言語化したことで、私は「人間味のある、正直な登壇者」になることができました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_RisouGenzitsu.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>断り方にもコツがある！ 職場によくいる 「面倒なあの人」のトリセツ  井上智介（精神科医／産業医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12605</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012605</guid>
			<description><![CDATA[職場によくいる 「面倒なあの人」への対処法を、精神科医の井上智介さんが語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_tairitsu.jpg" width="1200" /></p>

<p>どんな職場も、完璧な人ばかりではない。中には、「他人の悪口ばかり言う」「ことあるごとに自慢や自分語りをしてくる」といった、「どうにも気持ち良くつきあえない面倒な人」もいるはず。しかし職場では、そうした人ともうまくつきあわねばならない。そのためのコツを、産業医で精神科医の井上智介氏に聞いた。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面倒な人の5類型とその対処法</h2>

<p>会社で働く以上、職場にいる様々な人と協調しながら仕事をこなしていくことが不可欠。その中には、どうにも関係がうまくいかない「面倒な人」がいるものです。プライベートと違い、職場ではそういう人ともつきあっていかなければなりません。この記事では、そんな人とのつきあい方をご紹介します。</p>

<p>ひと口に面倒な人と言ってもその内実は多種多様です。そこで今回は、大多数の人が「厄介だな」と感じる人に絞り、次の5つのタイプに分けてお話ししていきましょう。</p>

<p>―――――――――――――<br />
①人の悪口ばかり言う人<br />
②自慢話やマウンティングばかりしてくる人<br />
③ハラスメントが激しい人<br />
④無茶振りしてくる人<br />
⑤責任転嫁をしてくる人<br />
―――――――――――――</p>

<p>いかがでしょうか。皆さんの頭の中にも、当てはまる上司や同僚の顔が浮かんだかもしれませんね。ここからは①から順番に、そういう人が抱える心理的背景やつきあい方を解説していきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>他人を攻撃するのは潜在的な不安があるから</h2>

<p>まず①の「人の悪口ばかり言う人」ですが、こうした人は心の中に潜在的な不安や劣等感を抱えている場合が多いもの。第三者を落とすことで、自分の評価を相対的に上げようとしているのです。</p>

<p>もしくは、とにかく「社員の誰もが平等に扱われ、同じように働くべきだ」という観念が行きすぎてそうなっている人もいます。何かが平均値より劣る人や、逆にできすぎる人に対して「足並みを乱している」と感じ、歪んだ正義感で粗探しをするようなタイプです。</p>

<p>いずれにせよ、こういう人と協調していくには、相手の「心情」にのみフォーカスすることが重要です。その人の気持ちには共感したフリをしつつ、悪口には興味を見せない。これがちょうどいいでしょう。「悪口仲間」と思われないように注意しなくてはいけません。</p>

<p>例えば、業務システムの更新を受けて「前のほうが便利だった。ほんとあの部署の人たちは......」と言われたら、新システムの使いにくさについては共感しつつ、悪口部分はスルーするようなイメージです。</p>

<p>次に②の「自慢話やマウンティングばかりしてくる人」ですが、これも背景としては、悪口・陰口と大差ありません。相手にいつか抜かれるかも、という恐怖を抱えているからこそ、相手に直接「自分が上」と、示しておきたくなってしまうんです。</p>

<p>とはいえこのタイプの場合、敵意の矢印が自分に向くわけですから、①のように表面を取り繕う必要はありません。しんどいのなら相手にせず、距離を取るのがベストです。人によって得意不得意は違いますから、たとえその自慢やマウントが「刺さる内容」でも気に病む必要はゼロ。むしろ、「抜かされそうで不安なのかな？」などと内心で見下してみて、余裕を取り戻すのも一案だと思います。</p>

<p>そして、5類型の中でも特に深刻な問題につながるのが、③の「ハラスメントが激しい人」ですよね。こういう人には、前の二つとは比にならないほど悩まれる方もいるでしょう。</p>

<p>特に厄介なのが「悪意があるわけではない」という人。実はこちらのほうが多数派です。相手がどう感じるかを考えられない、言わば「想像力のない、自己愛や自己顕示欲ばかりが強い人」と言えるでしょう。</p>

<p>しかし、このタイプが上司になってしまったら、心理なんて気にしている場合ではありません。うまく距離を取ることを最優先にしてください。単に接触回数を減らすだけでも、メンタルの回復が見込めます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を傷つける人からは手を尽くして距離を取れ</h2>

<p><img alt="「面倒な人」からうまく距離を取るコツ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Inouetomosuke1.jpg" width="1200" /></p>

<p>とにかく距離を取れ、という話を続けてしまいましたが、実はそれにもコツがあります。まず、物理的な距離と精神的な距離を両方確保すること。言い方を変えれば「関係性の濃度を薄めること」が肝心です。</p>

<p>例えば、メールを送るときにあえて同僚や上司をCCに入れたり、個人チャットではなく複数人のチャットで話したりするだけでも濃度は薄まります。また、コロナ対策で在宅勤務が制度化したという人は、ぜひ活用していきましょう。顔を合わせる日が1日減るだけで、ずいぶん楽になるものです。</p>

<p>他には、リアクションを薄くしてみるのも一つの手。面倒な人に狙われてしまう方には、「職場ではとにかく愛想良く」と心がけている方が多いんです。邪険にしろとは言いませんが、合わない人に対しては返事を簡潔にし、目を合わせる回数を減らすなど工夫をしてみましょう。</p>

<p>また、よくあるのが、避けようとするあまり逆にその人のことが気になってしまうという失敗。あの人は今日の昼もどこかに行ったとか、今はどこの会議室にいるとか、常にそんなことを考えてしまうケースです。これでは心が休まりません。イヤだな、と思う人には極力無関心でいることが、つぶされることなく接していくコツなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「断り文句」をいくつかストックしておこう</h2>

<p><img alt="「無茶振り」の断り方" height="646" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Inouetomosuke2.jpg" width="1200" /></p>

<p>さて、続いて④の「無茶振りしてくる人」ですが、これも要するに、相手が何を求め、何を嫌がるのかわからない、想像力のなさが、そうした行動の原因になっています。</p>

<p>この類の人を相手にするときは「断る術」を知っておくことが何より重要です。そうでないとすべて引き受ける羽目になり、オーバーワークで自分がつぶされてしまいます。まずははっきり「NO」を言えるようになりましょう。</p>

<p>もちろん、断り方にもコツがあります。中でも最も大切なのが「断る理由をスッと自然に出せること」です。これこそ、相手に悪い印象を与えずに断る最大のポイントになります。</p>

<p>理由そのものはなんでも構いません。ベストは自分の抱えている仕事の量や内容をすぐ言語化して相手を納得させられることですが、別に「子どものお迎えがあるので」とか「友人と夕方から予定が」といったことでもOK。</p>

<p>残業や休日出勤が絡む頼みなら、「その日は先約が」くらいの具体度で大丈夫です。ある程度はウソを混ぜてしまっても問題なし。自分を守ることを最優先にしてください。可能なら、汎用性の高い「理由」をいくつかストックしておければより良いですね。</p>

<p>そのうえで、例えば「今日中ではなくて今週中なら」などと現実的なプランを提案してみたり、「すみません、次の機会にはぜひ」と申し訳なさそうにしたりしておけば、関係が険悪になるのも防げます。</p>

<p>最後に⑤の「責任転嫁をしてくる人」について。これは主に「自分が傷つきたくない、という気持ちが強すぎる人」と「自分がミスするわけないと思っている人」に分けられます。</p>

<p>このうち前者であれば、話せばわかってくれる人もいるのですが、やはりまずすべきは「証拠の保全」です。幸い最近はメールもチャットも普及しましたので、口頭での指示もメールで確認するなどしてテキストに残しておくのは鉄則でしょう。先述した「なるべく複数人のチャットで話す」という心がけは、この意味でもお勧めです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>誰もが、誰かにとって「厄介な人」になっている</h2>

<p><img alt="「誰にでも好かれる」を目指さないこと" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Inouetomosuke3.jpg" width="1200" /></p>

<p>ここまで読んで「この対策を講じていたら、自分が『面倒な人』になってしまうのでは」と思われた方がいるかもしれません。しかし、そもそも「誰にも面倒がられない人」なんて、まず存在しないのです。</p>

<p>むしろ「自分は面倒な人ではない、自分は大丈夫」という思い込みのほうが、いずれあなたを「面倒な人」に変えてしまう恐れが高いと思います。将来ハラスメントをする側に回ってしまわないよう、ぜひ日ごろから自分の言動が相手を不快にさせていないかを考え、感謝や謝罪のコミュニケーションをまめに取ることを、改めて心掛けてください。</p>

<p>それができていれば、自分の心を守るための「多少の自己本位さ」はまったく問題ありません。先述した「面倒な人」はもちろん、そこまでではないけどどうにも相性が......という人のことも、自分優先で避けてしまっていいのです。</p>

<p>もちろん、そうすると相手もあなたのことを「なんだか面倒な人だ」と感じ、うっすら嫌うようになる可能性はあります。ですがむしろ、そういう人とはそのくらいの距離感でつき合うのが、お互い一番気持ち良く働けるのではないでしょうか。</p>

<p>八方美人になろうとせず、適度な「ラフさ」を持つことが、心穏やかに仕事に励むために重要なことなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【井上智介（いのうえ・ともすけ）】<br />
兵庫県出身。島根大学医学部を卒業後、臨床研修を経て、現在は主に産業医・精神科医として活動中。産業医としては毎月約30社を訪問している。「おおざっぱに（rough）笑って（laugh）生きてほしい」という思いから「ラフドクター」を名乗り、金髪アフロと赤メガネをトレードマークに発信活動にも注力。『「あの人がいるだけで会社がしんどい......」がラクになる 職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』（日本能率協会マネジメントセンター）など著書多数。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_tairitsu.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[井上智介（精神科医／産業医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ビジネス効率性1位のデンマーク人が実践している「忙しいからこそ休む」働き方  針貝有佳（デンマーク文化研究家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12129</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012129</guid>
			<description><![CDATA[国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人は「余白のある働き方」を大切にするという。その意味の効果についてデンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人は、「余白のある働き方」をとても大切にするという。「余白」がビジネスに何をもたらすのか？デンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんにその意味と効果について解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』（PHP研究所）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>忙しいからこそ「ひと息」入れる</h2>

<p>デンマークの組織や社会は「余白」を大切にしている。時間が空いているからと言って、予定を色々と詰め込まない。</p>

<p>ここぞ、というときには情熱的に頑張るけれど、ひと段落ついたら、必ず「ひと息」入れる。そして、チームのメンバーもしっかり「余白」を持てるように配慮する。</p>

<p>空いた時間には、親しい友人や親戚と過ごす以外にも、DIY、スポーツ、料理、読書、ミュージアム巡り、旅...人によってすることはそれぞれである。</p>

<p>ポイントは、忙しい日々のなかでも、別の活動をする「余白」を忘れないことだ。「余白」がチームにもたらす効用は、主に2つある。</p>

<p>1つは、余白があることによって、メンバーがエネルギーを充電できて、コミュニケーションが軽く楽しいものになる。</p>

<p>もう1つは、余白があることによって、メンバーが別の活動を通して得た情報・体験・アイデアをチームに持ち込んでくれる。</p>

<p>それぞれが「余白」を持てると、メンバーがポジティブなエネルギーとともに、最新の情報や体験を運び入れてくれて、チームも元気に成長できる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ボランティア活動からエネルギーをもらう</h2>

<p>労働組合運営管理局のトップとして働いているケネットは、毎年夏に開催される北欧最大のロックフェスであるロスキレフェスティバルのボランティアもしている。</p>

<p>ボランティアと言っても、単なるスタッフではなく、会場の一画を運営するプロジェクトリーダーである。6月のフェス開催のために、年間の膨大な時間を使って、ボランティアスタッフのチームを取りまとめてプロジェクトを動かす。</p>

<p>組織のトップとして責任ある仕事をこなし、2児のパパでもあり、忙しい日々を送っているはずなのに、なぜまた大きな責任のあるボランティア活動までするのか。不思議に思って尋ねてみると、こんな回答が返ってきた。</p>

<p>「たしかに、ボランティア活動にはすごく時間も使ってる。でも、僕は仕事以外の違う活動をすることでエネルギーをもらえるんだよ。たくさんの人と共同作業をして一緒に何かをつくりあげるっていう体験は、すごく楽しいんだよね」</p>

<p>ケネットがそんな話をしてくれたのは、ご夫婦で私を自宅に招待してくれた平日の夜だった。妻のカトリーネの帰宅時間が遅い日で、ケネットはエプロン姿で台所に立ち、前菜もメインも用意して素敵なディナーをご馳走してくれた。</p>

<p>いったいケネットのこのエネルギーはどこから来るのだろう。とても楽しいひとときだった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>クリエイティビティの源泉は「余白」</h2>

<p>製薬会社ノボノルディスクは、社員が健康でバランスのとれた生活をしている方が、仕事のパフォーマンスも上がるという考え方をする。</p>

<p>ノボノルディスク日本法人の社長であるキャスパーは、自身の働き方を振り返っても、働きすぎない方が良い仕事ができると言う。</p>

<p>「週に60時間以上働いていた時期があるのですが、その頃は、ただ右から左にタスクをこなすだけになっていました。しかも、当時こなしていたタスクは、それほど大きな価値を生み出していたとは思えません」</p>

<p>その経験も踏まえて、キャスパーは、自分自身も社員もワークライフバランスのとれた「余白」のある生活をした方が良いと考える。</p>

<p>「社員があまり働きすぎないことは、会社にとっても良いことだと思います。私自身も働きすぎない方が、クリエイティブになれて、良いアイデアを思いつくんです。</p>

<p>それに、長時間働いている人よりも、趣味を楽しんでいる人と会うと、エネルギーをもらえます。趣味でバンド活動をしていたり、ワインや料理を学んでいたり、旅行をしたり、子どもたちと一緒に過ごす時間を大切にしていたり...」</p>

<p>彼によれば、クリエイティビティは、ビジネスパーソンにとっても重要である。</p>

<p>今日のように世界が刻一刻と変化する時代には、世の中の動きを見ながら、常に新たな道を開拓していかなければならない。どんな業種であれクリエイティビティは不可欠であり、その源泉は仕事以外の「余白」にあるのは言うまでもないだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「いつもと違う活動」から、新たな世界が開ける</h2>

<p>「脳は休むことによってクリエイティブになる。生産性が上がり、仕事も進む。休むからこそ、新しい知識を得ることもできるし、喜びを感じることもできる」</p>

<p>こういった考えから、デンマークの企業や自治体に週休3日制の導入を推進しているのは、テイクバックタイムという会社を経営するペニーレ・ガーデ・アビルゴーだ。</p>

<p>ペニーレによれば、時間を意識的に使い、日常にいつもと違う活動を入れることで、脳がクリエイティブになり、生産性がアップする。</p>

<p>週休3日制に抵抗がある企業には、週に1日「いつもと違う活動」を取り入れることを勧めている。たとえば、何らかの講座を受講したり、日常業務とは違う仕事をしてみるのも良い。</p>

<p>ちなみに、教師として働いている私の義姉ルイーセは、定期的に森を散歩する時間をつくって、散歩しながらポッドキャストを聴いている。その内容を、授業で話すネタや教材として活用することもある。</p>

<p>一見、仕事とは関係ない森の散歩時間のおかげで、話のネタや教材に困ることなく、自分も生徒も飽きない授業ができるのだ。</p>

<p>休むことに抵抗がある人は、このように、しなくても仕事は回るけれど、やった方が仕事のクオリティがアップするような活動を、1週間のルーティーンに組み込んでみると良さそうだ。</p>

<p>休むことに抵抗がない人は、ストレス発散になるような好きなことを思いっきり楽しむのもいい。スポーツを始めて健康的な生活を送れるようになるかもしれないし、趣味を通じて面白い人に出会えるかもしれない。</p>

<p>週に1回の「いつもと違う活動」から、新たな世界が開けるはずだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[針貝有佳（デンマーク文化研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>スワイプするその指先に潜む「身体性」への渇望　『ドーパミン中毒』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12511</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012511</guid>
			<description><![CDATA[スタンフォード大学の精神科医アンナ・レンブケによる『ドーパミン中毒』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="スマートフォン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" width="1200" /></p>

<p>現代は、指先一つで無限の快楽にアクセスできる「快楽過剰」の時代である。スマートフォンを開けば、SNSの通知、魅力的な動画、刺激的なニュースが絶え間なく流れ込み、私たちの脳内では快楽物質ドーパミンが絶え間なく放出され続ける。</p>

<p>私たちはかつてないほど豊かで便利な世界に生きているはずなのに、なぜか多くの人が漠然とした不安や虚無感、そして「やめたくてもやめられない」行動への無力感に苛まれている。</p>

<p>スタンフォード大学の精神科医アンナ・レンブケによる『ドーパミン中毒』は、この現代的なパラドックスの核心に鋭く切り込み、そのメカニズムと具体的な処方箋を、痛々しいほどの誠実さをもって描き出した画期的な一冊だ。</p>

<p>本書は単なる依存症の解説書ではない。刺激の洪水の中で「私」という存在の輪郭が溶け出していく現代において、自らの手綱を取り戻し、人間的なバランスを回復するための、実践的かつ哲学的な指南書である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>快楽の罠と、忘れられた「身体」の叫び</h2>

<p><img alt="ドーパミン中毒" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784106109690.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書の核心をなすのは、「快楽と苦痛は同じ天秤の両端に乗っている」という、極めて明快なシーソーの比喩だ。</p>

<p>私たちが快楽（ドーパミン）を得ると、シーソーは快楽側に傾く。しかし、脳は常に平衡（ホメオスタシス）を保とうとするため、この傾きを元に戻そうと、今度は苦痛側におもりを乗せる。これが、快楽の後に訪れる気だるさや虚しさの正体だ。</p>

<p>問題は、現代の刺激が強力すぎる点にある。スマホ、ポルノ、ジャンクフードといった「高ドーパミン」な報酬に繰り返し手を出すと、脳はバランスを取るために苦痛側におもりを乗せ続け、やがてはシーソーが恒常的に苦痛側へ傾いた状態になってしまう。</p>

<p>こうなると、もはや快楽を得るためではなく、ただこの耐え難い苦痛から逃れるためだけに、私たちは依存対象を求め続けることになる。この短期的な報酬に惹きつけられてしまうプロセスが、レンブケ自身の患者たちの生々しい物語を通して語られることで、読者は自らの日常に潜む「中毒」の芽に気づかされ、慄然とする。</p>

<p>さらにレンブケが鋭く指摘するのは、このドーパミン中毒の根底に、現代社会における「身体性の疎外」があるという点だ。</p>

<p>私たちの生活は、肉体労働から知識労働へと移行し、物理的な現実からデジタルな仮想空間へとその重心を移した。私たちはかつてないほど身体を使わなくなり、その結果、身体を通じて世界と関わり、実感を得たいという根源的な欲求が不充足の状態に置かれている。</p>

<p>レンブケは、ドラッグの注射針が静脈を貫く感覚、セックスの肌触り、そしてスマートフォンの画面をスワイプする指先の微細な動きにさえ、ある種の「身体性」への渇望が反映されていると喝破する。つまり、私たちがデジタルな刺激に溺れるのは、それが失われた身体感覚を代替する、手軽で強力な「偽の身体性」を与えてくれるからなのだ。</p>

<p>この洞察は、なぜ私たちが意味もなくスマホをスクロールし続けてしまうのか、その行動の裏に隠された、私たちの身体からの悲痛な叫びを浮き彫りにする。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「断絶」「苦痛」、そして「徹底的に正直なつながり」</h2>

<p>では、このドーパミン漬けの状態から、いかにして抜け出せばよいのか。</p>

<p>回復の第一歩として示されるのが、「ドーパミン断ち」である。依存対象を完全に断つこの期間は、苦痛側に傾いたシーソーがゆっくりと水平に戻るのを待つための、いわば脳の「リハビリ期間」だ。次に本書が説くのは、意図的に「苦痛」を受け入れることの癒しの力である。</p>

<p>冷水シャワーや激しい運動といった健康的な苦痛は、シーソーを意的に苦痛側へ傾け、脳のバランス回復機能を促す。これは「ホルミシス効果」（適度なストレスが逆説的に心身の応答能力を高める現象）として知られ、安直な快楽の先にではなく、挑戦的な苦痛の先にこそ、安定した心の平穏が待っているという真実を教えてくれる。</p>

<p>しかし、最も重要かつ困難な処方箋は、他者との「つながり」の再構築、とりわけ「徹底的に正直な自分語り」の実践だ。</p>

<p>レンブケは、依存症が「孤独の病」であると強調する。この悪循環を断ち切るのは、他者との真のつながりだ。ただし、それは上辺だけのものであってはならない。彼女はアルコホーリクス・アノニマス（AA）の実践を例に、自己弁護や他者への印象操作を排し、自らの弱さ、過ち、恥を飾らずに開示することの重要性を説く。</p>

<p>この痛みを伴うほどの正直さこそが、自己欺瞞の殻を破り、ありのままの自分を他者と分かち合うことを可能にする。そして、その脆弱な自己が受け入れられたとき、そこに本物の信頼が生まれ、孤独という最強の「麻薬」からの解毒が始まるのである。</p>

<p>アンナ・レンブケの『ドーパミン中毒』は、厳しい禁欲主義や道徳論を振りかざす本ではない。著者自身の依存体験の告白が示すように、本書は専門家として読者を断罪するのではなく、同じ時代を生きる一人の人間として、共にこの困難な時代を乗り越えようと呼びかける、誠実な対話の試みだ。</p>

<p>本書は、私たちが短期的な快楽に流され、身体感覚を失い、孤独を深めていく現代社会の病理を的確に診断し、そこから抜け出すための具体的な行動指針を示してくれる。ドーパミン断ち、苦痛の受容、そして徹底的に正直なつながり。これらは、刺激の洪水の中で自分を見失わないための、そして人間としての実感と尊厳を取り戻すための、極めて重要な羅針盤となるだろう。</p>

<p>本書を手に取り、そのページをめくることは、自らの「渇き」の正体と向き合い、主体的な人生の手綱を取り戻すための、静かで力強い第一歩となるはずだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】意外なセカンドキャリアを送る 健大高崎出身投手は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14932</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014932</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】意外なセカンドキャリアを送る 健大高崎出身投手は？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を紹介します。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>2017年（25歳）：35登板　4.06　3打席<br />
2018年（26歳）：4登板　11.12<br />
2019年（27歳）：29登板　3.38　2打席<br />
2020年（28歳）：4登板　20.77　1打席（うち代打1）<br />
2021年（29歳）：5登板　6.75</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：出身高校</h2>

<p>この選手の出身高校は、群馬県の高崎健康福祉大学高崎高等学校（健大高崎）。</p>

<p>26年夏の甲子園で、決勝戦進出を決めました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：セカンドキャリア</h2>

<p>21年限りで現役を引退。現在ではイチゴ農家に転身。</p>

<p>元プロ野球選手としては異色のキャリアで大きな話題を呼びました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>三ツ間卓也投手</h3>

<p>です！中日ドラゴンズで主にリリーフピッチャーとして活躍。</p>

<p>20年には投手でありながら代打で起用され、一躍知名度がアップしました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 11:30:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>指導と難癖、理想の上司と老害をわける コンサル直伝・指導の鉄則  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14684</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014684</guid>
			<description><![CDATA[部下に考えさせたいなら、まず上司自身が答えを持つべきだ。思考停止を防ぎ、自走する人材を育てる方法とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="指導と難癖、理想の上司と老害をわける コンサル直伝・指導の鉄則" height="840" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai.jpg" width="1200" /></p>

<p>「まずは自分で考えろ」が、部下の成長を止めているかもしれない。自発性を引き出すための、上司の正しい関わり方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下に考えさせる前に「自分の考え」を持つ</h2>

<p>「部下に自発的に考え、行動できる人材になってほしい」</p>

<p>これは全上司の願いでしょう。だからこそ、相談に来た部下に対して、教育的指導のつもりでこう言ってしまうことが多くあります。</p>

<p>「答えをすぐに聞くな。まずは自分で考えてみろ」</p>

<p>しかし、準備のない「自分で考えろ」は、部下を育てる指導ではなく、上司の怠慢です。</p>

<p>特に、経験の浅い部下に対して「自分で考えろ」と言うのは、泳げない人を海に突き落として「自力で岸まで戻ってこい」と言っているのと同じです。部下は思考の迷路に迷い込み、時間を浪費し、自信を喪失し、溺れてしまいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「答え」がない上司に、フィードバックする資格はない</h2>

<p>私がコンサルタント時代、尊敬する先輩から叩き込まれた「鉄則」があります。</p>

<p>「部下に『考えろ』と言っていいのは、お前自身の中に『考え』があるときだけだ」</p>

<p>なぜなら、正しいフィードバックとは、「上司の考え（基準）」と「部下の考え」の「ギャップ（差分）」を埋める作業だからです（下図）。</p>

<p>もし、上司であるあなたの中に「こうあるべき」という基準がないまま部下に考えさせると、どうなるでしょうか？部下が必死に考えてきたアウトプットに対して、その場の気分や思いつきで「なんか違うな」「もっといい案ないの？」「ウチらしくない」と、「後出しジャンケン」のダメ出しをすることになります。</p>

<p>基準がない指摘は、指導ではなく「難癖」です。これを繰り返すと、部下は「どうせ何を言っても否定される」「正解探しゲームにつき合わされている」と感じ、上司を「老害」認定して心を閉ざします。</p>

<p><img alt="上司は答えを持っていなければならない" height="706" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0004.jpg" width="417" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下に「丸投げ」せず「思考の枠」を指定する</h2>

<p>では、自発的な部下を育てるためには、どうすればいいのでしょうか？</p>

<p>答えは、「考える範囲を限定すること」です。</p>

<p>■実践例：新商品の企画書作成</p>

<p>&times;丸投げ：「新商品の企画書、まずは自分で考えてつくってみて」<br />
　&rarr;部下は何から手をつけていいかわからず、フリーズします。<br />
○範囲限定：「企画全体の構成は私がつくる。君には、商品イメージ図を、若者向けとシニア向けの2パターンで考えてみてほしい。それと、20代に刺さるキャッチコピーを5つ考えてきてくれ」</p>

<p>いかがでしょうか。「商品イメージの2パターン」と「キャッチコピー5つ」。ここまで範囲が限定されると、部下は「それなら考えられそうだ」と脳を動かし始めます。</p>

<p>「範囲を限定する」ことは、過保護ではありません。</p>

<p>まずは小さな範囲で「自分で考えて、上司の基準をクリアした」という成功体験を積ませる。そして、その積み重ねによって、徐々に自分で考えられる範囲を広げていく。</p>

<p>この手順を踏むことで、部下は「自ら考え行動する人材」へと育つのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 20 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>言語化するならとにかく急ぐ！ 感情はたった3分で冷めていく  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14877</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014877</guid>
			<description><![CDATA[なぜ、時間が経ってから振り返ると、本音は取り繕われてしまうのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="言語化するならとにかく急ぐ！ 感情はたった3分で冷めていく" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_timelimit.jpg" width="1200" /></p>

<p>「イラッとしたら6秒待つ」は、言語化には逆効果かもしれない。感情が理性に加工される前に、本音を言葉にする重要性を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感情の賞味期限は3分</h2>

<p>世の中ではアンガーマネジメントが推奨されています。これは、「イラッとしたら6秒数えましょう。そうすれば理性が働き、衝動的な行動を抑えられる」というものです。</p>

<p>社会生活を円滑にする防衛術としては、正しい。というより、必須です。</p>

<p>私自身、元来は非常に気性が荒い人間です。</p>

<p>中卒から経営者になり、舐められないように必死だったこともあり、社会で生き残るためにアンガーマネジメントを徹底的に磨いてきました。</p>

<p>ですが、言葉を紡ぐ人間として言わせてもらうと、この「6秒待て」はクリエイターへの死刑宣告に等しい行為です。</p>

<p>たとえば、Zoomで失礼な態度を取る経営者と話しているとき。私は大人の対応として「それは少し失礼ではありませんか？」と冷静に諭します。しかし、私の腹の底、防腐剤のかかっていない本音はこうです。</p>

<p>「今に見てろ、3年後に札束で引っ叩いてやる」</p>

<p>汚い言葉ですが、これが嘘偽りのない、熱量を持った「生データ」です。でも、多くの人はこの感情をなかったことにします。</p>

<p>そして3年後、成功したときにこう語ります。</p>

<p>「あのときの悔しさが、私を強くしてくれました。彼には感謝しています」</p>

<p>美しいですね。中卒から這い上がった経営者のきれいなサクセスストーリーの完成です。ですが、はっきり言います。そんな綺麗事に、人の心を動かす力など1ミリもありません。</p>

<p>人が読みたいのは、美化された「感謝」ではなく、その裏にあった「札束で引っ叩いてやる」というドロドロとした執念のほうだからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>脳によって感情が加工される</h2>

<p><img alt="採れたての感情が加工されるまで" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi002.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ、私たちの感情はすぐに「いい話」になってしまうのでしょうか。それは、脳が「認知的不協和」を嫌う臓器だからだと思っています。</p>

<p>強烈な感情が発生すると、脳はストレスを感じ、すぐに理性でその感情を片づけようとする。言葉の価値は、上の図のように発生直後は高いものの、3分を境に急降下し、底辺を這うL字型の曲線を描いて死滅するイメージです。</p>

<p>でも、言語化において最も価値があるのは、0分の時点にある「生データ」です。</p>

<p>これをわかりやすく食に例えて比較してみます。</p>

<p>①採れたての感情（0分）<br />
比喩（メタファー）：【獲れたての刺身】食あたりする危険はあるが、旨味があり、食べた人を感動させる。<br />
成分：偏見・怒り・欲望・嫉妬・絶望<br />
言語化例：「あの会議、全員の時間をドブに捨ててる感覚で死にたくなった」<br />
読み手の反応：「わかる！痛いほど刺さる！」</p>

<p>②腐って加工された正論（1時間後）<br />
比喩（メタファー）：【工場の缶詰】安全で日持ちするが、味は画一的で感動がない。<br />
成分：配慮・道徳・常識・反省・感謝<br />
言語化例：「本日の会議は、タイムマネジメントの重要性を学ぶいい機会でした」<br />
読み手の反応：「まあ、正しいですね（棒読み）」</p>

<p>あなたは率直に、どちらの言葉を書きたいですか？</p>

<p>「正論」という防腐剤でガチガチに固められた言葉は、ビジネスの報告書には最適ですが、あなたという人の言葉ではありません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_timelimit.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 20 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜメールの即レスはいけないのか...世界で加速する「境界線を引く働き方」  河原千賀（アメリカ在住ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12281</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012281</guid>
			<description><![CDATA[世界で広がる「境界線を引く働き方」とは。アメリカ在住ジャーナリストの河原千賀氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="一人の時間" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixabay_writingLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>見た瞬間に「返信しなきゃ!」と焦燥感に駆られる、メールやSNSの通知。しかし、その「即レス」という習慣が、あなたの心身を蝕んでいるかもしれない。本稿では、アメリカ在住のジャーナリスト・河原千賀氏が、現代人が実践すべき「境界線を引く働き方」について、「つながらない権利」法制化の動きから考える。</p>

<p>※本稿は『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』（PHPビジネス新書）より抜粋・編集を加えたものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>メールやSNSに「即レス」してはいけない</h2>

<p>メールやSNSに即、返信してはいけない。</p>

<p>そもそも、メールやSNSを頻繁にチェックしてしまう理由のひとつには、「返事はすぐにしなくてはいけない」という固定観念があるからだ。そんな緊張が続けば、自律神経が乱れて心身ともに疲れてしまう。集中力も続かず、不安や憂鬱を引き起こす原因にもなる。</p>

<p>即レスするなと言ったところで、「無理を言うな」と反論されるのがオチである。</p>

<p>そこで、「石、小石、砂」の話をしよう。これは、ビジネスのタイムマネージメントでよく使われる、架空の大学教授によるデモンストレーションである。</p>

<p>ガラスの瓶の中に石を入れていく。学生たちに「瓶はいっぱいですか?」と尋ねると、学生は「はい、いっぱいです」と答える。</p>

<p>次に、小石を同じ瓶に入れていく。瓶を少し振ると石と石の間に隙間ができて、小石はコロコロと瓶に収まっていく。「瓶はいっぱいですか?」「はい、いっぱいです」。</p>

<p>最後に、砂を入れる。瓶を振れば、隙間ができて砂はサラサラと瓶に流れる。別の瓶を用意して今度は、順番を反対にする。まず砂から、続いて小石、石と入れていく......が、砂の段階で瓶がいっぱいになる。</p>

<p>イメージできただろうか?</p>

<p>瓶は「あなたの人生」、石は、「あなたの人生で大切なこと（健康、家族、友だち）」。小石は「しなくてはいけないこと（学校や仕事）」。そして、砂は「そのほかのこと」だ。</p>

<p>企業の研修などでは、「やるべきことを最初にやりなさい」と教えられる。しかし優先順位がハッキリしていたら、小石すなわち「しなくてはいけないこと」は、ちょっと後になっても良いのだ。</p>

<p>むろん、砂すなわち「そのほかのこと」を優先するということではない。大切なのは、あなたの石は何かを知ることだ。あなたがビジネスパーソンなら、</p>

<p>「私のするべきメインの仕事は何なのか」<br />
「具体的に何を達成すればいいのか」<br />
「いつまでに終えるのか」</p>

<p>を明確にして、石、小石、砂を決めていこう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「おかしい」と思う要求に境界線を引け!</h2>

<p>「やるべきことを後回しにしていいのか?」と不安になっても、心配はいらない。たとえ優先順位が後になっても、しっかりとその仕事を完成させれば、信頼を失わずに済む。</p>

<p>もし、何もかも即座に対応することを求められる立場だとしたら、その状況を生み出した側にむしろ問題があるのだ、と考えても良いくらいだ。</p>

<p>ここで、ちょっと恥ずかしい、私の経験話をさせてほしい。</p>

<p>私は、日本の学校ではいわゆる体育会の部活動に所属していたので、「なんでも即実行」というメンタリティを叩き込まれてきた。30分前行動は当たり前。先輩がグラウンドに来る前に掃除をするのも自分の役割だと思っていた。</p>

<p>しかしアメリカで不動産業に就き、物件をご案内する際、お客様より先にドアの鍵を開けようと小走りすると、「そんなに急がなくてもいいよ!」と笑われたことがしばしばあった。ある社会では当たり前なことも、環境が変わればじつはおかしく見える、と気づくのにしばらくかかった。</p>

<p>カリフォルニア州議会でも、「Right to Disconnect（つながらない権利）」の法制化を目指す法案（AB2751）が、2024年2月に提出された。</p>

<p>「労働者が勤務時間外には仕事のメールや電話などへの対応を拒否できる権利」で、法律化されれば、違反した雇用者には罰金が課されることになる。フランスをはじめ13カ国ですでに制定されており、今後この流れが世界でも加速していくと思われる。</p>

<p>リモートワークの普及により、仕事と家庭生活の境界を曖昧にしてしまう欠点が生じてしまう。終業後にもかかわらず、上司から急に電話がかかってきてストレスに感じる若手社員も少なくない。そういったことにも堂々と「ノー」を言える権利が認められてきたわけだ。</p>

<p>企業や雇用者の無理な要求を受け入れ続けるのではなく、おかしいと思う要求に対して、一人ひとりがしっかり自分の境界線を引く。こうした姿勢を見せ続ければ、組織は必ず変わる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 20 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[河原千賀（アメリカ在住ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「そりゃ少し乱暴じゃありませんか」取引先を驚愕させた、松下幸之助の型破りな要求  PHP理念経営研究センター</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12211</link>
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			<description><![CDATA[稀代の名経営者 松下幸之助にまつわるエピソードを３つ紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="松下幸之助" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>「きみだったら必ずできる！」──部下の心をつかみ、取引先が感激する、その「一言」。人生への深い知恵と洞察、仕事や経営を成功に導く松下幸之助にまつわる秘話を、『松下幸之助感動のエピソード集』（PHP理念経営研究センター編著）より3つお届けする。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号掲載記事より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>もう一杯おかわりを</h2>

<p>昭和40年代の初め、日本の家庭に電気炊飯器がひとわたり普及し終えたころ、炊飯器事業部では、学校や病院の給食、将来の外食産業の需要を見越して、業務用炊飯器の開発に着手し、試作品を完成させた。</p>

<p>それは、一度に大量のご飯が炊けるのはもちろんのこと、フタも軽く、ハンドル1つで炊きたてのご飯を取り出すことができたし、水洗いも簡単にできるものであった。</p>

<p>技術者たちは、試作品を持ち、勇んで本社での重役会に臨んだ。開発のねらい、新製品の特徴などについて熱のこもった説明が行なわれたが、重役たちの反応はもうひとつ盛り上がったものではなかった。</p>

<p>やがて昼食の時間が来て、弁当が配られた。そこには、試作品で炊いたご飯が試食のために添えられていたが、そのご飯をおかわりした人が一人だけいた。幸之助である。</p>

<p>「この炊飯器のご飯、おいしいな。もう一杯おかわりを」</p>

<p>そのひと言は、技術者たちにとって、どのような激励やほめ言葉より嬉しいものだった。そのとき、この会議に出席していた技術者の一人は、「食が細いということを聞いていたのに、&quot;もう一杯おかわりを&quot;と言われたときは、ほんと、もう胸がいっぱいになりましたね」と、のちに語っている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>雨が降ったら傘をさす</h2>

<p>幸之助が会長になってまもないころ、ある新聞記者が取材に訪れて、こう質問した。</p>

<p>「松下さん、あなたの会社は急速な発展を遂げてこられましたが、どういうわけでそうなったのか、その秘訣というようなものをひとつ聞かせてもらえませんか」</p>

<p>「秘訣と言われても、特にそういうものはありませんが、あえて言えば、天地自然の理法に基づいて仕事をしてきたということですかな」</p>

<p>「それはいったいどういうことですか」</p>

<p>「いや、別にむずかしいことではありません。たとえば、あなたは雨が降ったらどうされるかというと、傘をさすでしょう。雨が降れば傘をさす、それが私は天地自然の理法に則した行き方だと思うのです」</p>

<p>「......」</p>

<p>「つまり、そうした行き方の中に商売のコツというか、経営のコツがあるのではないかということです」</p>

<p>「......」</p>

<p>「雨が降っているのに傘をささなかったら、濡れてしまう。だからだれもが傘をさす。そうすれば濡れないですむ。これは当然の話です。</p>

<p>経営とか商売でも同様で、原価1円のものは、1円10銭とか1円20銭という適正な価格で売る。そして、それを売ったら、必ず集金をするといっただれでも考える当然なことをきちんとしていくことが大事です。</p>

<p>ところが現実の商売となると、原価以下で売ったり、売っても集金をしなかったり、あたかも傘をささずに歩きだすようなことを、しばしばしがちなんですね。</p>

<p>ごく当たり前のことを適時適切に行なっていけば、商売なり、経営というものは、もともと成功するようになっている。私はそう考えて、そのように努めてきたのですよ」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>乾電池を1万個タダでください</h2>

<p>「ハハア⁉タダで乾電池を1万個、あなたにあげる？」</p>

<p>幸之助の計画を聞くと、東京の乾電池会社の社長はそう言って驚いた。</p>

<p>驚くのも無理はない。幸之助の計画とは、新しい自転車用ナショナルランプを開発したが、その販売にあたっては、宣伝見本として各方面に1万個を配りたい、ついてはその見本に入れる乾電池1万個をぜひ提供してほしい、というものであった。</p>

<p>「松下さん、そりゃ少し乱暴じゃありませんか」</p>

<p>「社長さん、あなたが驚かれるのも無理はありませんが、私はこの方法に非常な確信を持っているのです。しかし、1万個もの電池を故なくタダでもらおうとは思っていません。それには条件をつけましょう」</p>

<p>その条件とは、今は4月だが、年内に乾電池を20万個売る。そのときに1万個まけてほしい。もちろん売れなかった場合にはその代金は支払う、というものであった。</p>

<p>「私が商売を始めてからこのかた、こんな交渉はただの1度も受けたことがない。よろしい、年内に20万個売ってくれるのなら、1万個はのしをつけてきみにあげよう」</p>

<p>いよいよ乾電池とともにナショナルランプ1万個を市場に配ることになった。しかし、1万個という数はいかにも大きい。また、ランプそのものが高価なものである。あげるにしても、もらうにしても1個ずつであった。</p>

<p>だから、1000個ほども配ったと思う時分には、その見本が注文を呼んで、次々と注文が殺到した。そしてその年の12月までに、松下電器は47万個の乾電池を引き取っていたのである。</p>

<p>翌昭和3（1928）年1月2日、幸之助の家を訪ねる人がいた。紋付羽織、袴に威儀を正した乾電池会社の社長がわざわざ東京から大阪まで出向いてきたのである。</p>

<p>「松下さん、きょうはお礼を言いに来ました」</p>

<p>社長は感謝状を渡すとともに、「わずかのあいだに47万個も販売されるというのは、わが国電池界始まって以来ないことだ」と口をきわめて賞賛し、幸之助を感激させたのだった。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 20 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[PHP理念経営研究センター]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>自分は頑張っているのに... 過剰な自己評価に気づくためのチェック5選  白石慶次（非認知能力トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14806</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014806</guid>
			<description><![CDATA[「こんなに頑張っているのに評価されない」──その原因は、努力不足ではなく自己理解のズレかもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="自分は頑張っているのに... 過剰な自己評価に気づくためのチェック5選" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_minolity.jpg" width="1200" /></p>

<p>自分では長所だと思っていることが、周囲には短所として映っていることがある。仕事や人間関係を好転させるために欠かせない「他者評価を含めた自己理解」の重要性を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、白石慶次 著『「好かれる人」のこれだけ　いつも選ばれる人に変わる非認知能力のトリセツ』（すばる舎）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自己理解の本質とは</h2>

<p>多くの人は、「自分を理解すること（自己理解）」を「自分の内面を深く知ること」だと考えています。</p>

<p>確かに、自分の性格や感情のクセ、価値観、才能などを把握しておくことは大切です。</p>

<p>しかしながら、自己理解の本質はもっと立体的で、もっと社会的なものです。</p>

<p>本当の自己理解とは、&ldquo;自分がどう見られているか？&rdquo;という他者評価を含めて、自ら理解できている状態です。</p>

<p>なぜなら、人間は他者評価を避けては生きることができない、社会的な生物だからです。</p>

<p>どれだけ「他人がどう思うかなんて、私は気にしない」と言ったとしても、現実の社会では、他者からの評価・信頼・好意・不信・期待・誤解といった、&ldquo;他者からのまなざし&rdquo;を避けて生活することはできません。それらの他者評価は、常に自分の人生に影響を与え続けます。</p>

<p>昇進や仕事の依頼、チャンス、信頼、人間関係の満足度...すべては「自分が他者からどう見られているか」の影響から逃げられないのです。</p>

<p>「他者評価なんてどうでもいい状態」は、哲学的にはありえても現実には成立しません。</p>

<p>さらに言えば、たとえ本人が「他者評価になんて興味がない」と思っていても、周囲は勝手にあなたを評価し、その評価によってあなたの未来の一部は勝手に決まります。興味があろうとなかろうと、現実的に他者評価はあなたを動かしてしまう&ldquo;社会の力&rdquo;なのです。</p>

<p>特にビジネスの世界では、他者評価しか意味がない、と言っても過言ではありません。</p>

<p>自分で「よくできた」「頑張った」と評価しても、取引先や上司が「できていない」と感じたなら、ビジネスではそちらのほうが&ldquo;事実&rdquo;となります。</p>

<p>「こんなに頑張っているのに」「自分ではできているつもりなのですが...」といった自己評価は、残念ながら職場ではほとんど影響しません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>見られ方のズレは他者のなかにある</h2>

<p>なぜ自己評価だけでは不十分なのか、もう少し深掘りしてみましょう。</p>

<p>人間は「自分が思う自分」と、「他者が見ている自分」の両方を材料にして、初めて現実的な自己理解をつくることができます。そのため、後者を無視していると、自分の姿が&ldquo;自分のなかだけで完結したイメージ&rdquo;に歪んでいきます。</p>

<p>この歪みこそが努力の方向性を狂わせ、評価を下げ、信頼を損ない、「頑張っているのに報われない人」を量産してしまいます。</p>

<p>たとえば、あなたが「自分は仕事が速い」と思っているとします。</p>

<p>しかし、他者からは「決して速くはない」「段取りが甘い」と評価されていたとしたら、本来あなたがすべき努力は&ldquo;スピードと段取りを改善する努力&rdquo;です。</p>

<p>ところが、自己評価がズレていると「私はスピードは十分だから、次は品質を上げよう」と、まったく別方向に努力してしまいます。結果、スピードが遅いまま品質にこだわるので、周囲からはますます仕事が遅く見え、評価は下がる一方です。</p>

<p>このように、自己評価と他者評価のズレは、本人の努力を逆方向に向かわせてしまう原因となります。努力の量が問題ではなく、努力の方向が問題です。</p>

<p>他者評価を無視すると、自己理解は必ず歪みます。</p>

<p>自分は落ち着いていると思っていても、他者は「こちらのことには興味がなくて、どうでもいいと思ってるんだろうな」と感じるかもしれません。</p>

<p>自分は積極的だと思っていても、他者は「出しゃばりで、自己アピールがキツいな」と思っているかもしれません。</p>

<p>自分は柔軟だと思っていても、他者は「頼りない」と見ているかもしれません。</p>

<p>こうした&ldquo;見られ方の誤差&rdquo;は、本人がいくら内面を整えても消えません。</p>

<p>なぜなら、その誤差は他者の世界のなかに存在するからです。</p>

<p>だからこそ、他者評価を取り込んだ自己理解こそが、唯一「現実のあなた」を映し出す鏡になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>2つの評価を両取りすべし</h2>

<p>では、自己評価と他者評価が一致すると、何が起きるのでしょうか？</p>

<p>自分の強みがどこで発揮されているかがわかり、自分の弱みがどこで邪魔をしているかがわかるようになります。</p>

<p>また、どの行動がもっとも効果的か、どの姿勢が信頼につながっているかがわかるようになります。</p>

<p>結果、あなたのする努力が&ldquo;報われる方向&rdquo;に集約されていき、人生が好転したり、仕事で成果を上げたり、人間関係のなかで好かれる人に変わったりできるでしょう。</p>

<p>だからこの一致は、あなたの人生にとって大きな分岐点となります。</p>

<p>自己理解の本質は、内面分析ではありません。「自分はこうだ」という自己評価と、「他者からはこう見えている」という外側からのリアルな他者評価、この2つが一致したとき、あなたは初めて社会のなかでズレずに生きられるようになります。</p>

<p>人はひとりでは生きられません。</p>

<p>そして、誰もが&ldquo;他者のまなざしのなか&rdquo;で生きています。</p>

<p>この現実から目をそらした瞬間、努力はズレ、評価はズレ、未来もズレていきます。</p>

<p>だからこそ、自己理解には必ず他者評価が必要なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リアルな他者視点を入手する</h2>

<p>では、具体的にはどのようにすれば他者評価を知ることができるのでしょうか？</p>

<p>もっとも強力かつ簡単な方法は、各種の「無記名アンケート」ツールを使うことです。</p>

<p>たとえばグーグルフォームなどの無料ツールを使えば、&ldquo;いますぐ・0円で・誰でも・簡単に&rdquo;他者評価を集めることができます。無記名で行えば、あなたについて周囲がどのように見ているのか、本当の姿が露わになります。</p>

<p>人は、対面ではなかなか本音を言いません。</p>

<p>特にその人の内面や繊細な部分について触れるような発言はめったにしません。</p>

<p>相手を傷つけたくないし、気まずくもなりたくないし、関係が壊れたら困るからです。</p>

<p>あるいは、本音を言ったあとの相手の反応が怖いのです。場合によっては怒り出したり、泣き出したりして、自分にも不利益があるかもしれません。</p>

<p>こうした心理が働くため、強く感じていることほど、相手には直接は言えない構造になっています。</p>

<p>ところが無記名になると、周囲の人は&ldquo;あなたのために&rdquo;正直になれます。</p>

<p>建前が消え、配慮のフィルターがはずれ、あなたにとってはもっとも必要な&ldquo;本音の視点&rdquo;が出てくるのです。</p>

<p>つまりは、「無記名＝もっとも本音に近い他者評価が手に入る」ということです。</p>

<p>ここで、アンケートの効果を100倍にする方法をお伝えしましょう。</p>

<p>周囲の人にアンケートを送る前に、まずはあなた自身が、そのアンケートに&ldquo;自分で回答&rdquo;してみるのです。このステップを入れるか入れないかで、大袈裟でもなんでもなくアンケートの効果が劇的に変わってきます。</p>

<p>これは同じ質問を使って、あなた自身の「自己評価」を把握するためのステップです。</p>

<p>そのうえで、周囲の人にもアンケートを送り、協力を依頼します。</p>

<p>このとき返ってくるのは、純粋な「他者評価」です。2つの結果を比較することで、あなたと周囲との認識のズレが衝撃的なほど明確に浮かび上がるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アンケート実施のコツはこれ！</h2>

<p>具体的な質問例も紹介しておきます。これらの質問をアンケートにすれば、&ldquo;あなたについての全体像&rdquo;がスムーズに浮き上がってきます。</p>

<p>質問例①私は、あなたから見て、どんな人に見えますか？<br />
　&rarr;ぱっと見の印象、普段のふるまい、コミュニケーションのクセなど。<br />
質問例②私の改善したほうがいいところはどこですか？<br />
　&rarr;ひとつだけでＯＫ。複数回答も歓迎。<br />
質問例③私にもっと期待していることはなんですか？<br />
　&rarr;もっとこうしてほしい、こう動いてくれたら嬉しい、伸びしろを感じているところなど。<br />
質問例④前から言いたかったけど言えていなかったことはありますか？<br />
　&rarr;これが、もっとも周囲の人の本音を引き出す&ldquo;神質問&rdquo;です。<br />
質問例⑤私の強みだと思うことはなんですか？<br />
　&rarr;どんな部分を信頼しているのか、続けてほしいふるまいなど。</p>

<p>この5つを聞くだけで、あなたが周囲の他者からどんな人間として評価されているのか&ldquo;立体的な見られ方マップ&rdquo;が完成します。</p>

<p>では、アンケートは誰に送ればいいのでしょうか？お勧めは次の&ldquo;３方向&rdquo;です。</p>

<p>①あなたをよく知る人（家族・同僚）&rarr;あなたのクセや裏側がわかる<br />
②適度な距離の人（友人・取引先）&rarr;印象・空気感がわかる<br />
③あなたを評価する立場の人（上司・クライアント）&rarr;信頼・成果・期待がわかる</p>

<p>この３方向の声がそろうと、あなたの気づいていない「見られ方の真実」が一気に明らかになります。</p>

<p>人数は多ければ多いほど望ましいのですが、少なくとも３方向それぞれに1名ずつはほしいところです。</p>

<p>次ページに、そのまま使える「依頼メッセージ」のテンプレートも用意しましたので、対応の依頼時にコピーして使うと便利です。</p>

<p>実はこうしたアンケートを依頼する時点で、すでにあなたは成長し始めています。</p>

<p>主体性、問題解決、謙虚さ、勇気、課題への向き合い方や他者を尊重する姿勢...こうした力を使っているのです。つまり、「アンケートを依頼する」という行為そのものが、あなたを成長させ、あなたの見られ方を変え始めているということです。</p>

<p><img alt="無記名アンケート依頼テンプレート" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shiraishi001.jpg" width="538" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_minolity.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 19 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[白石慶次（非認知能力トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「実は今○○です」 講演前の著者を緊張から解放した“たった一言”  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14876</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014876</guid>
			<description><![CDATA[講演前に震える原因は、準備不足ではなく「虚栄心」だった――]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「実は今○○です」 講演前の著者を緊張から解放した“たった一言”" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kincho.jpg" width="1200" /></p>

<p>胃が痛い、喉が詰まる、手足が冷える...。そんな身体の「不快」に名前をつけ、本当の原因と正しい対策を見つける方法を紹介する。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「風邪」の解像度でわかること</h2>

<p>少し唐突ですが、「風邪」をひいたときのことを思い出してください。</p>

<p>解像度の低い人は、脳だけで「昨日、薄着だったからだ」と安易な判断を下し、厚着をして寝ます。でも、また風邪をひく。</p>

<p>一方で、解像度の高い人は、「喉の奥が熱く、関節が鉛のように重い。これは、ここ数日の睡眠不足で免疫が下がっているサイン」と分析し、食事と睡眠を見直します。これを構造化すると、下の図のようになります。</p>

<p><img alt="解像度の低い人と高い人の思考の差" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi.jpg" width="1200" /></p>

<p>前者は「外気」のせいにしていますが、後者は「自分」に原因を見出している。身体の声を翻訳して初めて本質的な解決にたどり着く例です。</p>

<p>このロジックは、仕事やメンタルの悩みでもまったく同じことが言えます。</p>

<p>私の実体験をお話しします。</p>

<p>私は周囲から「メンタルが強そう」「完璧主義」と思われがちですが、講演会や登壇の前には、手足が冷たくなるほどガチガチに「緊張」する肝っ玉の小さいタイプです。</p>

<p>数年前までの話ですが、この身体反応を「武者震いだ」とか「準備不足かな？」と脳で誤魔化し、「もっとスピーチを練習しなきゃ」と自分を追い込んでいました。</p>

<p>ですが、いくら練習しても震えは止まりません。</p>

<p>そこで、この身体の震えを「2つのタネ（WhatとWhy）」を使って徹底的に言語化したところ、驚くほど恥ずかしい「真犯人」が見えてきました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>【感覚】の解像度を上げる（What）</h3>

<p>まず、「この身体の震えはなんだ？」と問います。「ワクワク」ではない。失敗を恐れる「恐怖」に近い。では、何が怖い？&rarr;「人が怖い」</p>

<h3>【発生源】の解像度を上げる（Why）</h3>

<p>なぜ、聴衆という「人」が怖いのか？取って食われるわけでもないのに、なぜ胃が痛くなる？&rarr;「失敗して、がっかりされたくないから」さらに深掘ります。なぜ、がっかりされたくない？&rarr;「『すごい人』だと思われたいから。自分がよく見られたいだけだから」</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>ここまで言語化して、私は愕然としました。</p>

<p>緊張の正体は、高尚なプロ意識などではなく、「周囲の期待に応えたい」という他者視点のフリをした、単なる「自分の虚栄心」とわかったからです。</p>

<p>身体がガチガチに固まっていたのは、「等身大の自分」以上のものを無理やり見せようとして、身体が「嘘つくな、無理だぞ」と悲鳴を上げていただけでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なんとも言えない「不快」に名前をつける</h2>

<p>このプロセスを、先の風邪の例と同じように整理してみます。</p>

<h3>ケース：「講演会前、ガチガチに緊張して震える」</h3>

<p>【Low：解像度が低い状態】<br />
・What：「あー、緊張してきた。心臓がバクバクする」<br />
・Why：「失敗するのが怖いからだ」<br />
・対策：「もっと練習して、完璧に振る舞おう」<br />
・結果：虚勢を張るため、余計に緊張が増す。</p>

<p>【High：解像度が高い状態】<br />
・What：「これは武者震いではない。自分を大きく見せようとして、身体が拒絶している『萎縮』だな」<br />
・Why：「失敗が怖いのではなく、『すごくない自分』がバレるのが怖いだけ」<br />
・対策：「『すごい人』を演じるのをやめる。冒頭で緊張を公言してしまう」<br />
・結果：等身大の自分で話せるようになり、震えが止まる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>原因が「準備不足」なら、対策は「練習」です。しかし、原因が「虚栄心」だと特定できたならば、対策は「カッコつけるのをやめる」の一択になります。</p>

<p>だから私は、講演会の冒頭でこう公言することにしました。</p>

<p>「すみません、今、めちゃくちゃ緊張しています」</p>

<p>そう口にして、カッコつけようとしている自分を自ら殺してしまう。すると不思議なことに、身体の強張りがフッと解け、いつもの言葉が出るようになりました。</p>

<p>身体の反応は嘘をつきません。もし、胃が痛い、喉が詰まる、足が重い...そんな反応が出たら、慌てて鎮痛剤を探さないでください。</p>

<p>それは、あなたの足元に落ちてきた「言語化のタネ」そのものだからです。</p>

<p>その痛みは、どんな言葉になりたがっているのか？<br />
その重みは、本当は何を訴えているのか？</p>

<p>不快な身体反応を拾い上げ、名前をつけてあげること。それが、自分でも気づいていない「本当の感情」に気づくための、最初の一歩だと思ってください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kincho.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 19 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ナチュラルローソンもここから生まれた 失敗を恐れない果敢な企業方針  石井昭人（[株]ツナグ. 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14846</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014846</guid>
			<description><![CDATA[ローソンでの経験と60歳での再起業を通じて、石井昭人氏が挑戦の本質を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ナチュラルローソンもここから生まれた 失敗を恐れない果敢な企業方針" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yazirushi.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜローソンでは、現場発の挑戦が次々と生まれたのか。石井昭人氏が語る企業風土と、起業に懸けた思いを紹介する。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>挑戦を促すローソンの企業風土</h2>

<p>ーーローソンに移籍されるにあたって、セブンイレブンとの違いで驚いた点はありますか？</p>

<p>【石井】ローソンに移籍して驚いたのは、現場の社員に挑戦させようという風土が根付いている点です。</p>

<p>ナチュラルローソンというブランドをご存じですか？あれは実は、現場社員のアイデアから生まれたものなんです。</p>

<p>ーーえ!?そうなんですか！</p>

<p>【石井】そうなんです。この事例だけでも、挑戦を受け入れる風土がわかりますよね。失敗することよりむしろ、挑戦しないことに対して叱責されるような企業でした。</p>

<p>私が役員になった後、ある会議の場で「ちょっと今は失敗できない状況なので...」と進言してしまい、経営陣からこっぴどく叱られたことがあります。</p>

<p>「リーダーたるあなたが失敗できませんなんて言葉を使ったら、みんながそういった考えになってしまいますよ！」というお叱りは、今でも強く印象に残っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リスクを計算した新しい出店への挑戦</h2>

<p>ーーローソンは非常に積極的な企業戦略を取られているということで、石井さんの専門分野である出店戦略においても、大胆な戦略を取られた実例を伺ってもよろしいでしょうか？</p>

<p>【石井】例えば、1つのビルの別の階に複数店舗を出店したことがあります。</p>

<p>日本にはすでに無数にコンビニが存在し、飽和状態であると指摘され続けています。ただそれでも、人々は新しいものを求めますから新規出店を続ける必要があるので、こういった手を打つ必要があるんです。</p>

<p>この「1つのビルへの複数出店」戦略ですが、私はやってよかったと思います。</p>

<p>というのも、ビルの上層階に出店した店は、すべてセルフレジだったんです。当時はまだセルフレジが浸透しきっておらず、お客様も慣れていないという状況でした。そんな時期に完全セルフレジの店舗を展開し、お客様に慣れていただけたことは、回りまわってよい影響を与えられたのではと自負しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>60歳での再起業と株式会社ツナグ.の設立</h2>

<p>ーー現在はローソンを退社され、出店戦略や営業戦略のアドバイスを行う㈱ツナグ.を設立されました。その理由をお伺いしてもよろしいでしょうか？</p>

<p>【石井】冒頭でも申し上げましたが、私は20代で独立に失敗しています。それ以降、心のどこかで「いつか必ずリベンジする」という思いを抱いていました。そのリベンジが、ツナグ.の設立なんです。いわば、自分の人生における最後の宿題です。</p>

<p>ーー事業において最も力を入れている部分はどこでしょうか？</p>

<p>【石井】ローソン在籍時代、いろいろな業種業態の方とお付き合いをさせていただき、「出店をしたいけど、やり方がわからない」というお悩みを多く聞いていました。</p>

<p>もう一つ、特にスタートアップの中小企業や若手の経営者の方々から、「いい商品、いいサービスはできたのに売り方がわからない」「人脈がなくてとっかかりがつかめない」という相談も多かったです。当時はローソンの社員という手前、そういう方に対して何もできなかったのが心残りでした。</p>

<p>なので、やっぱりこの二つに対してきちんと伴走をしながら、一緒になって成功に向かえるようなビジネスができないかなっていうふうに考えて立ち上げたのがこの会社でした。</p>

<p>ーーノウハウを持たない若手経営者に、ご自身の知見を伝えていらっしゃるんですね。ご著書の中でもそういった内容が盛り込まれているのでしょうか？</p>

<p>【石井】はい。私自身、この本の執筆過程を経て自分自身の理論を整理することができました。また、流通・小売りに限った話ではなく、ビジネス全般に通じる内容となるよう心掛けました。業界を問わず、あらゆるビジネスマンに手に取っていただきたいです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yazirushi.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 19 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[石井昭人（[株]ツナグ. 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>人はなぜ、依存症から抜け出せなくなる？　『世界一やさしい依存症入門』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12509</link>
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			<description><![CDATA[依存症の本質と社会全体で取り組むべき課題を明確に示す『世界一やさしい依存症入門』（河出書房新社）を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「ダメ。ゼッタイ。」は孤立を生む" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_NO.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、松本俊彦著&nbsp;『世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい?』（河出書房新社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>依存症の本質に鋭く迫る</h2>

<p><img alt="世界一やさしい依存症入門" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784309617343.jpg" width="1200" /></p>

<p>松本俊彦の著作『世界一やさしい依存症入門 やめられないのは誰かのせい？』は、その平易なタイトルとは裏腹に、現代社会が抱える根深い問題としての依存症の本質に鋭く迫る一冊である。</p>

<p>本書を貫く核心的なメッセージは、依存症とは単なる個人の意志の弱さや道徳的欠陥ではなく、耐え難い「孤独」と、その苦痛から逃れるための必死の「自己治癒」の試みであるという視点だ。</p>

<p>そして、その回復の鍵は、罰や排除ではなく、温かな「つながり」と、現実的な「ハームリダクション」の思想にあることを、著者は繰り返し、そして力強く訴えかける。</p>

<p>まず強調したいのは、本書が依存症を「孤独の病」として捉え直している点である 。人はなぜ、ある特定の物質や行為に囚われ、抜け出せなくなってしまうのか。</p>

<p>松本氏は、その根源には、他者に頼ることができず、社会の中で孤立し、深い心の痛みを抱えている状態があると指摘する。この「痛み」は、過去のトラウマ、過度なプレッシャー、安心できる居場所の欠如など、様々な要因から生じうる。</p>

<p>そして、依存対象となる物質や行為は、この耐え難い苦痛を一時的にでも和らげるための「こころの応急処置」として機能してしまうのだ 。これは、エドワード・カンツィアン医師が提唱した「自己治療仮説」にも通じる考え方であり 、依存行動は快楽の追求というよりも、苦痛からの解放という側面が強いことを示唆している 。</p>

<p>つまり、依存症者は「困った人」なのではなく、誰にも頼れず「困っている人」なのである。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>しかし、社会はしばしば、この「困っている人」に対して、「ダメ。ゼッタイ。」というスローガンや厳罰主義で応じようとする 。</p>

<p>松本氏は、このようなアプローチが、当事者をさらに孤立させ、問題の解決を遠ざけてしまう危険性を警告する 。罰は恐怖心を与えるかもしれないが、根本にある苦痛や孤独を取り除くことはできない。</p>

<p>むしろ、社会的なスティグマは、彼らが助けを求めることを一層困難にし、大切な人との「つながり」を断ち切ってしまう。</p>

<p>そして、この「つながり」の喪失こそが、物質や行為への依存をますます深める悪循環を生み出すのだ 。ブルース・アレクサンダー博士の「ネズミの楽園」実験が示すように、孤立した環境が依存を助長し、豊かなつながりのある環境が回復を促すという事実は、この点を明確に裏付けている 。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>ここで重要な光となるのが、「ハームリダクション」という思想である 。</p>

<p>これは、依存対象の使用を直ちに完全に止めることが難しい場合でも、使用に伴う健康被害や社会的な不利益をできる限り少なくすることを目的とする、現実的かつ人道的なアプローチだ 。完璧な禁欲を性急に求めるのではなく、まずは安全な使用方法を指導したり、相談しやすい環境を提供したりすることで、当事者の尊厳を守り、少しでも害の少ない方向へと導く。</p>

<p>これは、「罰ではなく支援を」という松本氏の一貫した姿勢の表れであり、依存症者を社会から排除するのではなく、再び社会の一員として受け入れ、支えていこうとする温かい眼差しに他ならない。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>そして、本書が最も力強く訴えかけるのは、「アディクションの反対は、コネクション」というメッセージである 。孤立が依存症の温床であるならば、その治療と回復の道は、安心できる他者との「つながり」を再構築することにある。</p>

<p>それは、適切なコミュニケーションを通じて、自分の苦しみや弱さを安心して開示できる関係性を育むことであり、信頼できる誰かに「助けて」と手を伸ばす勇気を持つことだ。また、同じ苦しみを抱える仲間と出会える自助グループの存在も、孤立感を和らげ、回復への大きな力となることが示唆されている 。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>松本氏の優しい筆致は、時に専門的な内容を含みながらも、10代の読者にも理解できるように工夫されている 。しかし、そのメッセージは、年齢や立場を超えて、現代を生きるすべての人々の心に響く普遍性を持っている。なぜなら、程度の差こそあれ、誰もが何らかの「生きづらさ」や「孤独」を感じうるからだ。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>この本は、今まさに依存という苦しみの中にいる当事者にとって、一条の光となるだろう。あなたは一人ではない、助けを求めてもいいのだと、優しく背中を押してくれる。同時に、依存症に苦しむ人の周りにいる家族、友人、同僚、そして社会全体に対して、深い理解と共感、そして具体的な支援のあり方を示してくれる。</p>

<p>大切な人が何かに囚われているとき、必要なのは非難や説教ではなく、その人の苦しみに寄り添い、安全な「つながり」を提供することなのだと。</p>

<p>『世界一やさしい依存症入門』は、依存症という複雑な問題を解きほぐし、私たち一人ひとりが持つべき視点と、社会全体が取り組むべき課題を明確に示してくれる羅針盤のような一冊だ。</p>

<p>この本に込められた切実な願いが、一人でも多くの「孤独」を抱える人、そしてその周りにいる人々に届き、温かな「つながり」の輪が社会全体に広がっていくことを、心から願わずにはいられない。それは、誰もが安心して生きられる、より優しい社会への確かな一歩となるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_NO.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 19 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「今の若者は大人しい」では済まない 自信のない部下を生む上司の思い違い  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14683</link>
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			<description><![CDATA[仕事は順調なのに、自信がなさそうな部下はいないだろうか。その不安は能力不足ではないかもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「今の若者は大人しい」では済まない 自信のない部下を生む上司の思い違い" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoyoungM.jpg" width="1200" /></p>

<p>「最近元気がないな」と感じた部下を、ただ励ましていないだろうか。成長を加速させる&ldquo;期待と階段&rdquo;の示し方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「次の期待」と「そこへの階段」を示す</h2>

<p>仕事はきっちりできているのに、なぜか自信がなく漠然とした不安を持っている部下を見たことはありませんか。</p>

<p>伸び悩む部下に対しては「一体何が原因だろう？」と問題を探す上司が大半です。</p>

<p>しかし、原因分析をしていくうちに、仕事以外のプライベートの悩みなどが出てきたら、もはや上司では何も解決することができず、沼にハマってしまうことになります。</p>

<p>大事なのは、部下の問題解決をする前に「次の期待」と「そこへの階段」を明確に示すことです。</p>

<p>コンサルティング会社時代、私は部下のAさんにクライアントとの会議の議事録を作成するよう依頼していました。部下のAさんはみるみるうちに議事録作成の時間を短縮し、質も高まっていきました。一般的なコンサル1年生と比べてもAさんの成長は早いほうでした。</p>

<p>一方で、Aさんは、「このままでいいのか、自分に力がついているのかわからない。評価されているのだろうか」という仕事への漠然とした不安を感じていたのです。</p>

<p>なぜ、仕事ができているにもかかわらず、Ａさんは不安を感じていたのでしょうか？それは、「この仕事の先に何があるのか」という未来の景色がまったく見えていなかったからです。</p>

<p>たとえるなら、Ａさんは暗闇の中でランニングマシーンの上を走っているような状態でした。上司である私から見れば「スピードが上がっている」「フォームがきれいになっている」と成長が手に取るようにわかります。</p>

<p>しかし、走っている本人からすれば、景色は変わらず、どこに向かっているのかもわからず、ただ「走り続けなければならない」という疲労感と、「いつまで走ればいいのか」という恐怖感しかありません。この状態で「君は速くなっているから大丈夫だ」と声をかけても、不安が払拭されるはずがないのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>成長への地図を渡す</h2>

<p>そこで私は、Aさんとの面談で、明確な「成長の地図」を渡すことにしました。それが「次の期待」と「そこへの階段」です。</p>

<p>私はAさんにこう伝えました。</p>

<p>「Aさん、あなたの議事録はもう完璧で、チームで一番信頼している。だからこそ、次のステージに進んでほしい。私が期待しているのは、この会議のファシリテーター（進行役）をできるようになることだ。議事録で議論の構造を誰よりも理解しているＡさんなら、絶対にできる」</p>

<p>Aさんは驚いた顔をしていました。「ただの議事録係」だと思っていた自分の仕事が、チームを動かす「ファシリテーター」という役割につながっているとは想像もしていなかったからです。</p>

<p>とはいえ、いきなり「明日からファシリテーターをやってくれ」と言えば、新たな不安を生むだけです。そこで、具体的な「階段」を示しました。</p>

<p>例えば次のようなことです（下図）。</p>

<p>1段目は、会議の決定事項とネクストアクションを構造化して捉える力（Aさんはもうこれを手に入れています）。</p>

<p>2段目は、「アジェンダ（議題）の作成」。会議のゴールを設定し、どのような順番で話せば結論が出るかを設計する力です。来週からはここをAさんに任せたいと伝えます。</p>

<p>3段目は、「タイムキーパー」。限られた時間の中で、アジェンダ通りに議論が進んでいるか、時間を管理する力です。</p>

<p>そして4段目が、「ファシリテーター」。場の空気を読み、意見を引き出し、合意形成を図る力です。</p>

<p>これらを伝えた瞬間、Aさんの表情から「漠然とした不安」が消え去ったのを鮮明に覚えています。「今の議事録作成という仕事は、単なる作業ではなく、ファシリテーターになるための基礎トレーニングだったんだ」と、自分の仕事に「意味」と「方向性」が生まれたからです。</p>

<p>翌日からAさんの働き方は劇的に変わりました。ただ議事録をとるのではなく、「次のアジェンダはどう組み立てればいいか？」「今の議論は時間が押していないか？」という、ファシリテーターの視点を持って会議に参加するようになったのです。</p>

<p>結果として、Aさんは数ヶ月後には見事に会議の進行を仕切るようになり、クライアントから「Aさんがいないと会議が締まらない」と言われるまでに成長しました。</p>

<p>多くの上司は、部下が悩み始めると、つい「飲みに行こうか」と誘ったり、「最近どうだ？」とメンタルケアをしようとしたりします。</p>

<p>しかし、伸び悩む部下が抱える「漠然とした不安」は、人間関係や待遇への不満ではなく、「自分の現在地と目的地がわからないこと」による迷子状態からくるものがほとんどです。</p>

<p>必要なのは、慰めや励ましではありません。「あなたは今ここにいて、次はあそこを目指してほしい。そのために、まずはこの一歩を踏み出そう」という、「期待」と「階段」をセットにしたクリアな成長の地図を示すことなのです。</p>

<p>もし部下が、仕事は順調なのにどこか浮かない顔をしていたら、「地図が欲しい」という無言のサインです。そのときこそ、上司であるあなたの出番です。迷子から抜け出した優秀な部下は、自分の力で歩き出してくれるはずです。</p>

<p><img alt="具体的な「階段」を示す" height="571" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0003.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoyoungM.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 18 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>初心者でもできる“質の高い動画”作り　登録者数95万人YouTuberが教えるコツは？  学識サロンまぁ～（YouTubeチャンネル運営者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12614</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012614</guid>
			<description><![CDATA[動画編集スキルを一段上に押し上げる様々な秘訣を、登録者数95万人超の書籍解説チャンネルを運営する学識サロンまぁ～氏に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ゼロから動画が作れる" height="744" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/youtuber201802.jpg" width="1200" /></p>

<p>動画投稿を始めるのなら、少しでもクオリティの高いものにし、叶うなら再生回数も伸ばしたいもの。登録者数95万人超の書籍解説チャンネルを運営する学識サロンまぁ～氏によれば、今では初心者でも扱いやすいツールがたくさんあり、それらを駆使すれば誰でも質の良い動画を作れるという。<br />
動画編集スキルを一段上に押し上げる、様々な秘訣を聞いた。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>動画編集・投稿の間口は急速に広がっている</h2>

<p><img alt="学識サロンまぁ～とは何者" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260817Gakushikisalon01.jpg" width="1200" /></p>

<p>「動画投稿＝若者の文化」と思われている人は多いかもしれません。事実、動画の作り手は若い人が多いですが、ミドル世代にも挑戦しやすい環境になりつつあると、私は考えています。 一つ目の理由は、視聴者にミドル～シニア世代の人が増えているということです。自分と近い年代の視聴者が増えているということは、興味や共感を呼びやすく、その分有利と言えます。</p>

<p>もう一つの理由が、動画編集のためのソフトやサイトが充実してきていることです。中には無料のものも多く、動画の作り方を解説する動画もたくさんあるため、お金もかかりません。</p>

<p>アニメーション動画を作ることができるソフトも増えてきているため、顔出しをせずに活動することも十分可能です。今や、仕事でパソコンを長く使ってきた人なら、誰でも難なく動画を作ることができる時代になったと言えるでしょう。</p>

<p>この記事では、動画編集に役立つツールや、お勧めの動画形態を紹介します。動画投稿を始めることで、同じ趣味を持つ視聴者と繋がりを持ったり、副業として収入を得られるようになるかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アニメから音声までお勧めの編集ソフト</h2>

<p><img alt="最新動画編集ツール" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IGakushikisaron2.jpg" width="804" /></p>

<p>私は「学識サロン」をはじめ、複数のYouTubeチャンネルでアニメーション動画を投稿していますが、その編集に用いているのはビデオスクライブ（VideoScribe）というソフトです。</p>

<p>このソフトでは、ホワイトボードに絵や文字を描く様子を動画にする、いわゆる「ホワイトボードアニメーション」を作ることができます。私の運営するチャンネルでは書籍の内容や歴史を解説しているため、ホワイトボードアニメーションと相性が良いのですが、有料であることも踏まえれば、初心者にはあまりお勧めできないかもしれません。</p>

<p>一般的に有名なのは、ビヨンド（VYOND）というアニメーション制作ソフトです。先述のホワイトボードアニメーションをはじめ、様々な形式のアニメーションを編集できます。キャラクターデザインも数多く用意されており、非常に幅広いジャンルで用いることができますが、こちらも有料です（値段はお高めです）。</p>

<p>セリフを読み上げる音声ソフトも、今や様々な種類のものがあります。今、最も使用されているように感じるのは、ボイスボックス（VOICEVOX）という無料のAI音声合成ツールでしょうか。より人間の声に近い音声にしたいなら、有料のボイスピーク（VOICEPEA K）もお勧めです。</p>

<p>最近の音声ソフトはどれも性能が良く、音域などの調整がうまい人だと、人間が本当に話していると視聴者が勘違いするレベルの音声が作れます。</p>

<p>アニメ・音声ソフトをいくつかご紹介しましたが、私が最も強くお勧めするのはゆっくりムービーメーカー4（ゆっくりMovieMaker4）です。</p>

<p>ゆっくりムービーメーカー4の利点の一つは、無料であるということ。初めて動画編集に挑戦する人にはうってつけです。</p>

<p>そして何より、最大の利点は、「キャラクターの個性が確立されている」という点です。ゆっくりムービーメーカー4では数多くのキャラクターを使用できますが、それらのキャラクターが掛け合いをする動画はインターネット上に無数に存在し、「ゆっくり解説（ゆっくり茶番劇）」として一大ジャンルとなっています。キャラクターごとの大まかな性格や口調のクセもパターン化されているため、これらを考えずに済むというのは、初心者にとっては非常にありがたいことと言えるでしょう。</p>

<p>また、視聴者にとっても、見覚えのあるキャラクターが登場しているというのは安心感となります。「同じ形式の動画に埋もれてしまうのでは」と思われるかもしれませんが、奇抜な動画のほうが敬遠されるものです。</p>

<p>ゆっくりムービーメーカー4の他にも、キャラクター性を持たせた読み上げ用音声合成ソフト（いわゆるボイスロイド）も人気です。近年では特に「ずんだもん」というキャラクターが人気で、「ずんだもんが調子に乗る&rarr;しっぺ返しを喰らって痛い目を見る」という流れがお決まりになっています。そういった大まかな流れの中に、自分の伝えたい情報やメッセージを込めれば、それだけでそれなりの動画になります。</p>

<p>ここまで様々なソフトを紹介してきましたが、どのソフトを使うにしても、利用規約があります。それをよく読んで規約を遵守する必要があることは言うまでもありません。くれぐれもお気をつけください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>聞き心地が大事に！マイク・BGMの選び方</h2>

<p>良い動画を作るためには、音声にこだわることも大切です。</p>

<p>視聴者は、何気なく動画を視聴しているようで、耳から入ってくる情報の良し悪しに非常に敏感です。多少の画質の悪さは気にならなくても、音声にノイズが混ざっていると強い不快感を抱いたりします。視聴者は、目よりむしろ耳が肥えているのです。</p>

<p>顔出しをしないスタイルの動画でも、声だけは自分の声を使うという場合は多いです。その場合は、スマホのマイクで妥協せず、録音用のマイクを購入したほうが良いでしょう。</p>

<p>また、ポップガードの購入もお勧めします。ポップガードをマイクに装着すれば、息が直接マイクにかかることを防ぐことができ、話したときに生じる破裂音などのノイズを軽減することができます。それだけで、聴き心地は変わってきます。</p>

<p>自分の声で動画を作る場合の音声編集ソフトとしては、オーダシティ（Audacity）を私はずっと使っています。ノイズキャンセルや、音のバランスを取るコンプレッサーといった加工を施すことのできるソフトで、無料で使えるのも嬉しいです。</p>

<p>「音」という観点では、BGMも忘れてはなりません。話し声や環境音だけの動画というのも寂しいもの。今や無料で利用できるフリーのBGMが数多くありますので、積極的に使ってみましょう。</p>

<p>フリー音源・音楽素材がダウンロードできるサイトとしては、ドーバシンドローム（DOVA‐SYNDROME）、甘茶の音楽工房、魔王魂などが有名です。サイトごとにクレジット表記の仕方など使用ルールがありますが、それらを守れば無料で音声を動画に使用できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>見る人たちの感情を想像してみる</h2>

<p><img alt="アイデアの出し方のコツ" height="1164" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IGakushikisaron3.jpg" width="1200" /></p>

<p>「自分が好きなジャンルの動画を作りたい。視聴者は少なくてもいい」と言って動画制作を始めても、再生回数やチャンネル登録者数が少ないと張り合いがなくなり、数カ月後にはやめてしまう人が大半です。せっかく手間暇かけて作った動画ですから、見てもらわないとやはり楽しくありません。長く続けるためにも、再生回数や登録者数は多いに越したことはないのです。</p>

<p>ではどうすれば再生回数や登録者数を増やすことができるのか。最も手っ取り早いのは、「人気のあるジャンルに乗っかる」ことでしょう。</p>

<p>人気があるのはどんなジャンルなのかを調べ、それらの中で、自分も興味や知識があるジャンルがあれば、そのジャンルの動画づくりから始めるのが一番良いと思います。</p>

<p>ジャンルが決まったら、そのジャンルを見ている人たちをイメージしてみてください。</p>

<p>例えば、一人ぼっちで飲む「ぼっち飲み」動画が人気を博したことがありました。ぼっち飲み動画を見ている人たちは、どんな人たちなのか。「自分も一人ぼっちで、同じような人がいることに安心したい」「自分よりも大変そうな人を見て、自分のほうがまだマシだと思いたい」「単純に他人の不幸を見たい」......こうした視聴者の感情まで想像できると、どのような動画を作れば見てもらえるのか、アイデアが生まれてきます。</p>

<p>動画のアイデアに困っている人には、「自分のコンプレックスを題材にしてみたら」とアドバイスすることもあります。例えば、若いのに禿げているとしたら、それを動画のメインキャラクターの特徴にしてみる、といったようにです。YouTubeでは、背伸びをして自分を大きく見せようとするよりも、等身大で頑張っている姿を見せて、応援してもらおうと思ったほうが成功しやすいかもしれません。</p>

<p>アイデアを思いついたら、そのアイデアに近い動画がないかリサーチします。たいていの場合、同じようなアイデアを思いついた人はすでにいて、動画があります。その動画の再生回数もわかりますので、多ければ、どこが人気の理由なのかを探り、逆に少なければ、どこが悪いのかを考えます。</p>

<p>動画のシナリオを考えるときに参考になるのも、同ジャンルの動画です。YouTubeには文字起こし機能があり、動画の音声を文字として読むことができます。どのような構成で話が展開しているか。どのような言い回しをしているか。色々と参考になることがあるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>サムネイルと冒頭の30秒で決まる</h2>

<p>多くの人に見てもらえるかどうかは、サムネイルと最初の30秒で決まると言っても過言ではありません。サムネイルに興味を持った人が、その動画をクリックしてくれて、動画を見始めて30秒以内に、見るか、見るのをやめるかを決めると言われています。</p>

<p>ですから、冒頭の30秒にサムネイルと関係のない話をしたら、すぐに視聴終了となります。いかにサムネイルの内容を膨らませて、さらに見たくなるような内容を伝えるか。</p>

<p>「2024年9月に〇〇が変わります」という新情報を伝えるサムネイルだとしたら、「それには申請が必要で、申請しないと大損することになるかもしれません」と最初の30秒で伝えれば、その申請方法などを知りたくなり、そのまま見てくれるのではないでしょうか。</p>

<p>新制度や変更点、申請方法などを解説した動画は多数あり、解説のわかりやすさも重要なポイントですが、正直に言って、それほど大きな違いはありません。どの動画を見ても、同じ程度に理解できます。それでも再生回数に差が出るのは、サムネイルと冒頭の30秒の内容の違いなのです。</p>

<p>サムネイルのコツとしては、「数字を入れる」「疑問文にする」「言い切る」「『損する』といったネガティブ訴求」「口語を加える」など、いくつもありますので研究してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【学識サロンまぁ～（がくしきさろんまぁ）】<br />
2019年6月より、ホワイトボードアニメーションを用いた書籍解説チャンネル「学識サロン」をYouTubeで開始。一切顔出しをしないスタイルで、計20チャンネル以上の収益化に成功。現在は、YouTuber向けのオンラインサロン「学識サロン（顔出しせずにYouTube攻略）」も運営している。著書に『&ldquo;顔出しナシ&rdquo;でYouTubeで稼ぐ本』（大和出版）などがある。<br />
<br />
YouTubeチャンネル「学識サロン」https://www.youtube.com/channel/UCC4NkFV-L-vVYD5z_Ei5dUA<br />
オンラインサロン「学識サロン（顔出しせずにYouTube攻略）https://community.camp-fire.jp/projects/view/362663</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/youtuber201802.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 18 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[学識サロンまぁ～（YouTubeチャンネル運営者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>信頼は観察から生まれる 相手の小さな変化に気づくための3つのコツ  白石慶次（非認知能力トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14805</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014805</guid>
			<description><![CDATA[「あれ、髪切った？」「今日は少し元気がないね」。そんな何気ないひと言が、人との距離を縮める秘訣だ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="信頼は観察から生まれる 相手の小さな変化に気づくための3つのコツ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_talking.jpg" width="1200" /></p>

<p>信頼は、大きな親切よりも小さな気づきの積み重ねで生まれる。相手の表情や声の変化を見逃さず、安心感を与えられる人に共通する習慣を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、白石慶次 著『「好かれる人」のこれだけ　いつも選ばれる人に変わる非認知能力のトリセツ』（すばる舎）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小さな変化に気づける人が信頼される</h2>

<p>「あ、髪切った？」</p>

<p>こうしたひと言で、相手の表情がパッと明るくなることがあります。</p>

<p>「また会いたい」と思われる人は、必ずしも特別な話術や華やかな魅力を持っているわけではありません。&ldquo;違い&rdquo;を生むのは、他者のほんの小さな変化に気づけるかどうかです。</p>

<p>相手の表情、声のトーン、行動のちょっとした違い。そうした変化を察知し、言葉や態度に反映できる人は、周囲から強く信頼されます。</p>

<p>大きな変化には誰でも気づけます。体調を崩して休んだり、声を荒らげて怒ったりといったわかりやすい変化です。でも、大きな変化に気づくだけでは信頼を生むことはできません。</p>

<p>信頼を生むのは、その前段階に潜んでいる&ldquo;小さなサイン&rdquo;に気づけるかどうかにかかっています。たとえば以下のような変化です。</p>

<p>・いつも明るい同僚が、今日は少し笑顔が少ない<br />
・元気に見える部下だが、会議中やけに発言が少ない<br />
・声のトーンが、いつもよりわずかに沈んでいる<br />
・雑談で普段より言葉が短い</p>

<p>これらはネガティブな変化ですが、ポジティブな変化であっても同じです。</p>

<p>こうした小さなサインや変化は、本人が「気づいてほしい」と言えるようなものではありません。だからこそ、あなたが気づいて、声をかけられるかどうかが大きな差を生みます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>声をかけるときは具体的に聞く</h2>

<p>では、小さな変化に気づくにはどうすればいいでしょうか？コツを3つお伝えします。</p>

<p>小さな変化に気づくコツ①基準を知る<br />
相手の普段の表情や話し方を、よく観察しておくことです。普段の&ldquo;基準&rdquo;を知っているからこそ、「今日はどこかが違うな」と気づけます。</p>

<p>小さな変化に気づくコツ②全体より個人に注目する<br />
会議では議題に集中しがちですが、同時に「発言していない参加者はいないか？」「落ち着きをなくしている参加者はいないか？」などと個人を見る意識を持つことが大切です。</p>

<p>小さな変化に気づくコツ③違和感を言葉にする<br />
他者の小さなサインや変化に気づいたら、「今日は元気なさそうだけど、大丈夫？」などと、軽く声をかけることを習慣化しましょう。気づいた変化を言語化して言葉にすることで、相手が事情を話すきっかけをつくることができ、信頼構築に役立ちます。なお、声かけの仕方にもコツがあります。</p>

<p>・「大丈夫？」と漠然とした聞き方よりも、「今日は少し元気なさそうに見えたけど、何かあった？」と具体的に伝えたほうが効果的です。<br />
・「何か困っていることある？」と単に質問するだけでなく、「もし、私も一緒に考えられることがあれば、協力するから言ってね」などと、さらなる協力の申し出の言葉を添えると、相手がより大きな安心感を得られます。<br />
・「無理してない？」と相手を気遣う言葉をかけると、「サインに気づいてくれた」と相手に安心感を与えられます。</p>

<p>仮に、伝えた言葉が間違っていたとしても心配ありません。大事なのは、「あなたの小さな変化を、私は見ているよ」というメッセージを相手に届けることです。</p>

<p>これは「あなたに関心を持っているよ」というメッセージなので、その意図さえちゃんと伝わったのであれば、決して悪い印象にはなりません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>信頼は「気づきの積み重ね」</h2>

<p>好かれる人は、決して派手なことをしているわけではありません。</p>

<p>「おはよう」の声に元気がなければ、「体調、大丈夫？」と聞いたり、プレゼンの前に緊張している様子を見れば、「失敗しても大丈夫だから、思いっ切りいこう！」とひと言を添えたりしているだけです。</p>

<p>しかし、こうした気づきの積み重ねが、「この人と一緒なら安心できる」という信頼を育てるのです。</p>

<p>相手の小さな変化に気づける人は、特別なスキルを持っているわけではなく、ただ観察力と関心を持っている人です。大げさなことをしなくても、「気づいて声をかける」だけで、誰でも十分に信頼を得られるでしょう。</p>

<p>そして、信頼を積み重ねた人が、結果として「また会いたい人」や「好かれる人」になっていくのです。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 17 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[白石慶次（非認知能力トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>2000店舗出店をなしとげたプロの根底にある セブンイレブンの教え  石井昭人（[株]ツナグ. 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14844</link>
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			<description><![CDATA[一度の独立失敗を経て、なぜ石井昭人氏はセブン‐イレブンへ飛び込んだのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="2000店舗出店をなしとげたプロの根底にある セブンイレブンの教え" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shuttennsenryaku.jpg" width="1200" /></p>

<p>独立の失敗、セブンイレブンへの転職、そして東進、ローソンへ――。石井昭人氏に、自身のキャリアを変えた決断と成長の原点を語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>独立失敗からセブンイレブン入社へ</h2>

<p>ーー大手アパレルを経て、コンビニ大手のセブンイレブンからキャリアをスタートされた石井さん。その入社の経緯を伺ってもよろしいでしょうか？</p>

<p>【石井】セブンイレブンの前は、新卒でアパレル業界に入りました。当時はまだバブルの終焉期でしたね。世の中がものすごく賑やかで、経済活動も活発で...といった時代です。</p>

<p>私もそんな空気に当てられて、「人の下で働くのではなく、独立してビジネスを立ち上げたい」と思い、20代の中盤で一度独立にチャレンジしました。</p>

<p>ところがこれが絵に描いたような大失敗で。明日食べるお金もなくて困り果てているときにもう一度自分自身を鍛え直そうと考え、当時破竹の勢いで成長していたコンビニ業界に飛び込むことにしたのです。</p>

<p>ーー当時は今のように、転職や中途採用の門戸が広く開かれていたわけではなかったと思います。ご自身で探したとおっしゃいましたが、大変ではなかったですか？</p>

<p>【石井】日本経済新聞の募集欄にたまたまセブンイレブンの求人が掲載されていたのが幸運でした。</p>

<p>当時いろんな媒体でセブンイレブンのことが取り上げられていたのですが、私には躍進の秘密がわからなかったんです。なので、それならば自分が飛び込んでやろうと決心したことを覚えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>セブンイレブンで学んだ「顧客第一」</h2>

<p>ーー実際にセブンイレブンに中途入社をされて、成長の秘訣に確信を得られましたか？</p>

<p>【石井】セブンイレブンの何より大きな特徴が、お客様第一の姿勢です。あらゆる経営判断において「お客様がどう思うか」を基準としているところが強みだったのだと、当時を振り返り改めて思います。</p>

<p>ーーそのお客様目線でのジャッジというのは、やはり他の企業だとなかなか実践できていないことなのでしょうか。</p>

<p>【石井】経営判断の基準をお客様に徹底してフォーカスするという思い切った判断はセブンイレブンならではでしょう。</p>

<p>ただ、そうしていない企業が悪いということではなく、他の企業は他の企業で、別の判断基準を持っています。</p>

<p>各企業、それぞれに風土や文化があって、みな、それぞれに素晴らしさを持っているんですね。私がセブンイレブンの後に在籍した東進やローソンも同様です。</p>

<p>ーーその後、別業界の東進に転職されました。この時点では、コンビニ業界で学べることはもう学んだというご認識だったんでしょうか。</p>

<p>【石井】そういった慢心はありませんでした。ただ、自分なりに約15年間セブンイレブンで仕事をさせていただいて、やりきったという感覚があったのは事実だったかもしれません。</p>

<p>ーー当時のお気持ちとしては、「そろそろ新しいことに挑戦したい」といった心持ちだったのでしょうか？</p>

<p>【石井】いえ、実はセブンを辞める気は全くなくて。そんな中でもお声がけいただいた東進の社長に凄い熱意で勧誘していただいたんです。</p>

<p>ーー社長さんの勧誘の、どこが決め手になりましたか？</p>

<p>【石井】「この日本を一緒に変えよう」というお言葉です。その言葉から、圧倒的なリーダーシップを感じたことを覚えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>二度目のコンビニ業・ローソンへの転職</h2>

<p>ーーその後、東進を経てローソンへ転職されます。この経験も、現在の考え方につながっているのでしょうか。この経緯などについてもお聞かせください。</p>

<p>【石井】知人を通じて、ローソンの重役の方にお会いしたのが始まりです。</p>

<p>初対面時、私はまさか転職の話になるとは思っていなかったのですが、先方は私について「元セブンですごい面白い奴がいるよ」と聞かされていたようで。</p>

<p>ありがたいことに人材として興味を持っていただいていました。「一緒に日本の小売業界を良くしていこう！」と熱い言葉をかけていただいたことを強く記憶しています。</p>

<p>ーーローソンに転職をされるときの最終的な決め手はどのような点だったのでしょうか。</p>

<p>【石井】お話が進んでいくなかで、ハッキリと覚えている言葉があります。</p>

<p>「石井さん、これから先のビジネスキャリアを決定づけるのが、きっとこの瞬間ですよ」と。</p>

<p>このときの私はお誘いに魅力を感じてはいたのですが、もともとセブンイレブンの人間ということで、競合他社に移籍することへの引け目を感じ、決断しきれずにいました。そんな私に対して、残りの人生がここで決まるよ、と背中を押していただいたんだと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shuttennsenryaku.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 17 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[石井昭人（[株]ツナグ. 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>快適な農奴と化した我々へ突きつけられた、資本主義の死亡診断書『テクノ封建制』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12470</link>
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			<description><![CDATA[異端の経済学者・ヤニス・バルファキスが社会の大転換を看破した、世界的ベストセラー『テクノ封建制』（集英社）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizfoot.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、ヤニス・バルファキス著&nbsp;『テクノ封建制』（集英社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>奇妙な説得力に満ちた「死亡診断書」</h2>

<p><img alt="テクノ封建制" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250609Omurasota06.jpg" width="1200" /></p>

<p>我々はいつの間にか、資本主義の「次」を生きていたらしい。しかもその行き着いた先は、輝かしい未来などではなく、中世を思わせる新たな身分制社会である。</p>

<p>元ギリシャ財務大臣という異色の経歴を持つ経済学者ヤニス・バルファキスが叩きつける『テクノ封建制』は、巷にあふれるGAFA批判の書とは明確に一線を画す。</p>

<p>「テック企業の支配が強まっている」などというありふれた指摘に留まらず、我々が生きる経済システムのOSそのものが書き換えられてしまったことを告げる、ラディカルで、しかし奇妙な説得力に満ちた「死亡診断書」なのだ。本書を読み解くことは、現代という名の&quot;マトリックス&quot;から目覚めるための、苦くも刺激的な知の冒険に他ならない。</p>

<p>まず特筆すべきは、著者が「テクノ封建制」という核心に至るまでの助走――すなわち近代経済史のダイナミズムを、鮮やかかつ大胆に描ききっている点だ。経済史の叙述は往々にして無味乾燥になりがちだが、バルファキスはマルクス主義的な「資本家対労働者」という骨格を踏まえつつ、そこに彼独自のスパイスを加え、壮大な知的ドラマとして再構築してみせる。</p>

<p>とりわけ圧巻なのは、第二次大戦後からリーマン・ショックに至る経済の軌跡をたどる前半部だ。彼はアメリカが覇権を握ったブレトン・ウッズ体制を、世界経済のOSバージョン1.0として描き出す。ドルを基軸通貨とし、世界経済をコントロールするこのシステムは、アメリカの「双子の赤字」という矛盾を抱えながらも、しばしのあいだ機能していた。</p>

<p>しかしその矛盾が限界に達したとき、ニクソンは突如ドルと金の兌換を停止する。この「ニクソン・ショック」こそが、支配者アメリカによるOSの強制アップデートだった。世界はここで、管理された通貨体制から、奔放な「金融資本主義」へと叩き込まれることになる。</p>

<p>バルファキスはこのアメリカ中心の金融資本主義を、世界中から資本を貪る怪物「ミノタウロス」に喩える。そして、そのミノタウロスが自壊した瞬間こそが、2008年のリーマン・ショックだったと喝破する。彼にとって、これは単なる景気後退ではなく、資本主義そのものの「死」を意味していた。</p>

<p>アメリカ政府が金融機関に注ぎ込んだ莫大な救済資金は、もはや生産的な投資先を見出せず、結果として新たな支配者――GoogleやAmazonといった「クラウド資本」へと流れ込んでいく。こうして資本主義の死後に訪れた新世界が、彼の言う「テクノ封建制」なのである。</p>

<p>では「テクノ封建制」とは何か。バルファキスが「資本主義は終わった」と断じる根拠は、富の創出メカニズムの変質にある。従来の資本主義では、資本家は市場での競争によって利潤を追求していた。競争が革新を促し、それが経済を駆動していた。</p>

<p>しかし「クラウド領主」たちはもはや、その土俵に立っていない。彼らは市場でモノを売るのではなく、取引そのものが行われる&quot;市場&quot;＝プラットフォームを私有化し、デジタル空間という「封土」を支配しているのだ。</p>

<p>我々ユーザーは、この封土で生活する「農奴」に他ならない。Amazonで買い物をし、Googleで検索し、Instagramに写真を上げる。我々のすべての行動はデータとして吸い上げられ、気づかぬうちに「レント（地代）」としてクラウド領主に献上されている。このレントの徴収こそが彼らの目的であり、利潤はその副産物にすぎない。</p>

<p>この構造を、バルファキスは資本主義とは異なる新たな支配形態と定義する。彼らが所有するのは生産手段ではなく、情報と関係性を媒介する「場」そのもの。それはまさしく封建制の構図である。</p>

<p>しかし、この見立てがどこまで既存概念を更新しているのかには検討の余地がある。彼のいう「テクノ封建制」は、既存の「プラットフォーム資本主義」や「レント資本主義」といった概念と本質的に異なるものなのか。また、バルファキスは彼らが「利潤を目的としない」と述べるが、GAFAとて株主資本主義のルールからは逃れられず、レントの追求は結局、効率的な利潤最大化の一形態にすぎないのではないか。資本主義が死んだのではなく、より狡猾で支配力の強い形へと進化しただけ――そう考えることも可能だろう。</p>

<p>そして、より根源的な問いは、我々「クラウド農奴」の側に向けられる。バルファキスは終盤、ギグワーカーに象徴される「クラウド・プレカリアート」の団結による抵抗を呼びかけるが、それは果たして現実的な呼びかけなのだろうか。搾取されているはずの多くの人々が、自らの状況を団結を要するほどの危機と捉えているかは疑わしい。むしろ、テクノロジーが提供する「自由」や「柔軟性」を享受している者も少なくない。</p>

<p>本書が突きつける最大の不安は、この支配が「快適さ」というかたちで我々に内面化されていることにある。Google Mapがなければ道に迷い、Amazonの翌日配送がなければ生活は不便になる。我々はこの快適さと引き換えに、自らのデータを差し出している。支配はもはや外部からの強制ではなく、内面化された選好として機能しているのだ。</p>

<p>『テクノ封建制』は、完成された理論や明確な解決策を提示する書ではない。むしろ、それは我々の時代を撃ち抜くための鋭い「問い」の束である。現代社会をマッピングし直す高解像度の地図として、本書は圧倒的に有効だ。読後、我々はもう無邪気にスマートフォンをスワイプできないだろう。その指先が、見えざる領主への「貢ぎ物」を差し出していると知ってしまった以上は。</p>

<p>すべての「快適な農奴」たちに、この書を強く薦めたい。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizfoot.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 17 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>5分早く起きるだけでOK！ 自分を認められるようになる3つの方法  白石慶次（非認知能力トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14804</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014804</guid>
			<description><![CDATA[努力しているのに前向きな気持ちになれない――。その原因は、結果ではなく「できたこと」を自分で認めていないからかもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="5分早く起きるだけでOK！ 自分を認められるようになる3つの方法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_stepup.jpg" width="1235" /></p>

<p>大きな成功だけを成果だと思ってないだろうか。実は、成長し続ける人ほど「小さな達成」を見逃さず、自分で承認しているという。自己効力感を高める3つの習慣を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、白石慶次 著『「好かれる人」のこれだけ　いつも選ばれる人に変わる非認知能力のトリセツ』（すばる舎）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小さな達成を承認することの重要性</h2>

<p>「今日、何か達成したことはありますか？」</p>

<p>こう聞かれると、多くの人は「特に何も...」と答えます。大きな成果を出したわけでもない。目標を達成したわけでもない。普通の一日だった、と。</p>

<p>でも、本当にそうでしょうか？</p>

<p>朝、時間どおりに起きた。出勤して、仕事をこなした。メールを返した。会議に出た。資料をつくった。帰宅して、夕食をつくってお風呂に入った。こうして本を読んでいる。</p>

<p>これらは、すべて「達成」です。</p>

<p>「いやいや、そんなの当たり前のことでしょう」と思うかもしれません。</p>

<p>でも、その「当たり前」ができていることを、あなたはちゃんと認めていますか？</p>

<p>自分を認めることができるようになると、不思議と、次に「何かやってみよう」という気持ちが生まれてきます。人は&ldquo;できたこと&rdquo;を自覚したときに、次の行動を起こすエネルギーが自然に湧いてくるからです。</p>

<p>けれど、多くの人は日常のなかでそのエネルギーを生み出すチャンスを自分で奪っています。</p>

<p>それは、「この程度ではまだ達成とは言えない」と、自分が成し遂げた小さな成果を無視してしまうからです。</p>

<p>努力が報われないと感じるとき、人は「結果が出ていない」と思いがちです。</p>

<p>でも、実際には「自分の進歩を確認していないだけ」な場合が多いのです。</p>

<p>どんなに小さな前進でも、それを&ldquo;自分で承認する&rdquo;こと。それこそが未来に向かう力の源泉になります。</p>

<p>・昨日よりも５分早く、朝起きることができた<br />
・言葉に詰まらずに意見を伝えられた<br />
・苦手な相手にも笑顔で挨拶できた</p>

<p>たったこれだけのことでも、確実に前に進んでいます。そのため、その瞬間を「よし」と言葉にして残すことが、自分の成長を&ldquo;見える化&rdquo;する行為になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>承認のエネルギーサイクルをぐるぐる回せ！</h2>

<p>自分の小さな達成を承認すると、不思議なことが起きます。</p>

<p>次に挑戦するエネルギーが湧いてくるのです。</p>

<p>人は、自分の「できた」を認識した瞬間に、脳のなかで小さな報酬（ドーパミン）を受け取ります。それが、「もっとやってみよう」と思う原動力になります。</p>

<p>つまり自分を承認することは、単なる慰めではなく&ldquo;心理的なエネルギー補給&rdquo;なのです。</p>

<p>私はこれを「承認のエネルギーサイクル」と呼んでいます。</p>

<p>小さな達成を認める&rarr;達成感を味わう&rarr;エネルギーが湧く&rarr;次の行動ができる&rarr;また小さな達成が生まれる&rarr;認める&rarr;...</p>

<p>この好循環が回り始めると、人は自然と前に進めるようになります。</p>

<p>小さな承認がもたらすのは、満足ではなく「自己効力感」です。自己効力感とは、「自分はできる。自分が動けば変えられる」と感じられる力のことです。</p>

<p>この感覚があると、挑戦へのハードルが下がります。大きな挑戦は、いつも小さな成功体験の積み重ねの上に成り立っているのです。</p>

<p>反対に、完璧を求めて「もっと大きな成果を出さなければ」などと思うほど、挑戦の機会を失ってしまいます。</p>

<p>行動するたびに&ldquo;合格・不合格&rdquo;で判断していては、誰でも疲れてしまうからです。</p>

<p>再度、私自身の体験を紹介します。20代の頃の私は、「バカだと思われたくない」という考えから、会議で話題についていけなくなっても、わかったふりをしてその場をやり過ごしていました。</p>

<p>結果、あとから調べる時間が必要になり、仕事が遅れるなんてこともありました。</p>

<p>ですが、自分が知らないことを受け入れ、その場で質問をして解決できるようになってからは、仕事が捗るようになりました。</p>

<p>これは、「その場で質問をする」というとても小さな行動、ある意味で当たり前の行動なのですが、当時の私にとっては大きな前進であったその小さな&ldquo;達成&rdquo;を、きちんと自分で認めてあげたことによって成し遂げたものです。</p>

<p>小さな達成を、そのつど自分で認めていく積み重ねが、現在の自分にまでずっとつながっているのを感じています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小さな達成を見逃さないための3つの方法</h2>

<p>具体的には、どうやって小さな達成を承認すればいいのか。3つの方法を紹介しておきます。</p>

<p>いずれも少し難しく感じるかもしれませんが、頑張った自分自身を感じながら行うと、より効果的です。</p>

<h3>小さな達成の承認法①1日の終わりに「達成できたこと」を3つ書く</h3>

<p>寝る前に、今日自分が達成できたことを、手帳などに3つ書き出してください。内容は、まったく大きなことでなくてかまいません。それこそ「朝ごはんを食べた」「電車で席を譲った」「笑顔で挨拶した」など、どんな小さなことでもかまいません。書くことで、「自分は、今日も何かを達成した」のだと認識できます。これを続けると、自然と「できたこと」に目が向くようになります。もちろん、紙に書き出すのではなく、デジタルなツールを利用して記録してもかまいません。</p>

<h3>小さな達成の承認法②「よくやった」を口グセにする</h3>

<p>何かを終えたら、心のなかで「よくやった」と言ってください。メールを送ったら「よくやった」。会議が終わったら「よくやった」。家事をひとつ片づけたら「よくやった」。最初は違和感があるかもしれませんが、口グセにすることで、自然と自分を認める習慣がつきます。</p>

<h3>小さな達成の承認法③「当たり前」を疑う</h3>

<p>「こんなのは、当たり前のことだな」と思ったら、一度、立ち止まってください。それは、本当に当たり前のことでしょうか？たとえば、「体調が少し悪かったが出勤した」...これは当たり前のことではありません。「苦手な人とも笑顔で話した」...これも当たり前のことではありません。「疲れていたが、家族のために料理をつくった」...もちろん、これも当たり前のことではありません。あなたが「当たり前だ」と思っていることの多くは、実は「あなたが頑張って、結果として達成したこと」なのです。それを素直に認めるようにしましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_stepup.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 14 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[白石慶次（非認知能力トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>たった15分の相談が成功率を変える 上司が知るべき5つの「任せる技術」  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14682</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014682</guid>
			<description><![CDATA[「任せる」と「丸投げ」はまったく違う。部下が自ら考えて動くチームをつくる、5つの任せ方とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="たった15分の相談が成功率を変える 上司が知るべき5つの「任せる技術」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_banso02.jpg" width="1200" /></p>

<p>「任せたほうがいい」と分かっていても、つい口を出してしまう――。そんなリーダーに必要な「任せる技術」を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>5つの「任せる技術」を使う</h2>

<p>「任せるより、自分でやった方が早い」<br />
「任せたのに、結局クオリティが低くて私が巻き取ってしまった」</p>

<p>初めて部下を持ったとき、誰もがこの壁にぶつかります。</p>

<p>私自身、コンサルタント時代も、家業を継いだ当初も、「任せる」と言いながら、部下のやり方が気になって口を出し、最後には「もういい、貸して！」と仕事を奪い取ってしまった経験がたくさんあります。</p>

<p>その結果、部下は「どうせまた仕事を奪われる」「言われた通りにやればいいや」と思考停止になり、私はいつまでもプレイヤー業務から抜け出せませんでした。</p>

<p>まさに「負のループ」にはまってしまったのです。</p>

<p>なぜ、多くの上司は部下に仕事を任せられないのでしょうか？</p>

<p>部下の能力不足？いいえ、違います。</p>

<p>上司である私たちが、「任せる技術（設計図）」を持っていないからです。そこで、部下に仕事を任せ、チームを回すために不可欠な「5つの技術」をお伝えします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1：「範囲」を限定する</h2>

<p>「お客様窓口のクレーム対応、任せたよ」</p>

<p>これは任せているのではなく、「丸投げ」です。任せる仕事の範囲があいまいになると、部下は独自の判断で動きます。それが上司の想定とズレるので「なんでそんな対応をしたんだ！」と感じてしまうのです。</p>

<p>任せるときは、「部下が決めていい範囲」と「相談すべき範囲」を明確に線引きしなければなりません。</p>

<p>&times;あいまいな任せ方：「クレーム対応は任せる」<br />
○範囲を限定する：「配送ミスや遅延に関するお詫びは、君の判断で進めていい。ただし、『金銭的な補償』や『商品品質』に関わるクレームが来たら、自分で判断せずに必ず私に相談してくれ」</p>

<p>こうすることで、部下は「ここまでは自分でやっていいんだ」と安心してアクセルを踏むことができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>2：成果が出るまでの「期間」を長く設定する</h2>

<p>新しい業務を任せるとき、上司はつい「最短期間」での成果を求めてしまいます。</p>

<p>例えば、「SNSでの集客を任せる。3ヶ月でフォロワー1万人を目指してくれ」といった具合です。</p>

<p>しかし、部下に短期的な成果を求めると、すぐに上司には焦りが生まれ、少しでも数字が悪いと「やっぱり任せられない」と介入する原因になります。</p>

<p>育成とは、時間を投資することです。</p>

<p>「最初の半年は試行錯誤の期間でいい。数字は出なくていいから、勝ちパターンを見つけてくれ」と、「待てる期間」を提示してください。期間に余裕があれば、上司も「失敗も経験のうち」と腹をくくることができ、部下の仕事を奪う頻度が激減します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>3：「困りごと解決」の時間を定例化する</h2>

<p>任せた仕事に関しては、「強制的な相談タイム（1on1）」をスケジュールに組み込んでください。上司の「何かあったら言って」は機能しません。部下は「こんなことで上司に時間を取らせていいのか」と遠慮するからです。</p>

<p>例えば、「毎週金曜の13時から15分間」。この時間は、進捗報告ではなく、「困りごとの相談」だけに使います。さらに、事前に「今週の判断に迷ったこと」「解決したい悩み」を１行でもいいのでドキュメントに書いてもらいます。</p>

<p>「相談のアポを取る」というハードルをなくし、定期的に軌道修正を行うことで、大きな事故を防ぎながら部下に任せ続けることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>4：部下の仕事の「価値」を言語化して伝える</h2>

<p>部下が仕事を任されるのを怖がるのは、自分の仕事の価値を「成功か失敗か」だけで捉えているからです。</p>

<p>しかし、上司であるあなたが真っ先に伝えるべき、部下の仕事の最大の価値は別にあります。</p>

<p>それは、「上司の時間を空けること」です。</p>

<p>多くの上司はこの事実を言語化していません。そのため部下は「自分が成果を出さなきゃ」とプレッシャーに潰されそうになります。</p>

<p>そうならないためにも、部下にはこう伝えてください。</p>

<p>「この仕事を任せる一番の目的は、私の時間を空けて、私が未来の仕事（重要案件）に取り組めるようにすることだ。だから、たとえ完璧な成果じゃなくても、君が動いてくれているだけで、私にとってはすでに価値があるんだよ」</p>

<p>このように部下の仕事の価値を言語化するだけで、部下のプレッシャーは「貢献感」に変わります。</p>

<p>「自分でやった方が早い」と仕事を巻き取るのは、部下が提供しようとしている「時間の価値」を否定する行為です。まずは彼らがつくり出してくれた時間に感謝し、その価値を言葉にして伝えてあげてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>5：「完了」の味を覚えさせる</h2>

<p>任せる技術として最も重要なのは、部下に「最後までやり切った（完了した）」という経験を積ませることです。</p>

<p>どんなに小さなタスクでも、自分の責任でゴールテープを切らせる。その積み重ねだけが、次の大きな<br />
仕事を任せられる自信をつくります。</p>

<p>もし部下が溺れそうになっていたら、仕事を小さな範囲に分解して渡し、自力で泳ぎ切らせてください<br />
（下図）。</p>

<p>仕事を「奪う」のではなく「分解」する。それが、部下を潰さずに仕事を任せる上司の行動です。</p>

<p><img alt="まずは部下に「やりきること」を体験させる" height="621" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0002.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_banso02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 13 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>経営には愛と合理性のバランスが大切 最適解は「娘婿社長」？  福田淳（連続起業家）、大塚久美子（[株]大塚家具元代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14819</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014819</guid>
			<description><![CDATA[「熱狂」と「合理性」は、なぜ両立しなければならないのか。福田淳氏と大塚久美子氏が、長く挑戦を続ける思考法を明かす]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="経営には愛と合理性のバランスが大切 最適解は「娘婿社長」？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka01.jpg" width="1200" /></p>

<p>『結局、熱狂できる人がうまくいく。』（PHP研究所）を上梓したプロ経営者・福田淳氏と、昨年11月に『後継者不足時代の事業承継』（集英社新書）を出版した大塚家具元社長・大塚久美子氏の特別対談。前編では、逆境を乗り越えるための「楽観する意志」について語り合った。後編では、福田氏の著書のテーマでもある「熱狂」の正体に迫る。</p>

<p>（取材・構成：井尾淳子、写真撮影：織田桂子）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「熱狂」と「愛」こそが、理不尽を乗り越える原動力</h2>

<p>【大塚】福田さんのご著書のタイトルには「熱狂」という言葉が入っていますね。私はビジネスにおいて、多分これと似たような感情を「愛情」と呼んでいるんです。</p>

<p>【福田】プリミティブ（根源的）な意味で、ですか？</p>

<p>【大塚】はい。「それだけ自分のエネルギーをつぎ込めるかどうか」という意味です。</p>

<p>ファミリービジネスであろうとなかろうと、仕事にはこの感情的なコミットメントが絶対に必要だと思います。仕事をしていると、楽しくないこと、退屈なこと、理不尽なこともたくさんやらなきゃいけないじゃないですか。辛い仕事だからこそ、根底に愛情や熱狂がなければ絶対に続かないんですよ。</p>

<p>【福田】本当にそう思います。楽しいことばかりやりたいと思っても、現実は楽しくないことの方が多い。その根底を支えるのが「愛」であり、「熱狂」なんですよね。</p>

<p>だから僕は、愛情を注げなかったり、熱狂できなかったりするような仕事のために、毎日満員電車に揺られて通うのはやめなさいと言いたいんです。僕自身、生まれてからそんな働き方はしたことがありません。何かを見つけたら、大切に育てて、水やりを欠かさない。そうやって熱狂を注いできました。</p>

<p>【大塚】どこかで「没頭する部分」があるからこそ、退屈なことにも我慢できる。熱狂は、ビジネスにおける絶対の必要条件だと思います。</p>

<p><img alt="連続起業家として多くの事業を手掛けてきた福田淳氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka04.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>愛情と合理性のベストバランス「娘婿理論」</h2>

<p>【大塚】ただ、面白いのは「熱狂（愛情）」だけでは経営はできないということです。熱狂の一方で、どこかに必ず「冷静な部分（合理性）」がなければいけません。福田さんはそこのバランスが絶妙な方ですよね。</p>

<p>【福田】悩みながらやっていますけどね（笑）。でも、愛と合理性のバランスというのは非常に面白い視点です。</p>

<p>【大塚】実はファミリービジネスの研究の中には、「お婿さん（娘婿）」が社長になった時の経営が、業績が良いというデータを示しているものがあるんです。</p>

<p>【福田】面白いですね！娘婿だと、創業家からの岩盤のようなプレッシャーがすごいから頑張るんでしょうか？</p>

<p>【大塚】それもあるかもしれませんが、やはり「愛情と合理性のバランス」が一番取りやすい立ち位置だからだと思います。</p>

<p>娘婿は第三者として外から入ってきますから、生まれた時からその家の価値観に&ldquo;洗脳&rdquo;されきっていません。だから客観的にビジネスを見る「冷静さ（合理性）」を持っています。</p>

<p>一方で、自分の子どもが将来その後を継ぐわけですから、家族やその家に寄り添い、盛り立てようとする「愛情（熱狂）」も自然と湧いてくる。血縁がなくても、愛情や熱狂を持つことができれば、大きな成果を上げられるという証明ですよね。</p>

<p>【福田】なるほど、「娘婿理論」ですね。与えられた環境に対して真剣になり、愛を持ちながらも、合理的に判断できる。ビジネスパーソンにとっても非常に参考になるスタンスです。</p>

<p><img alt="大塚家具の代表を務めた大塚久美子氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka05.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「日常の再点検」が飛躍を生む。バッターボックスに立ち続けよ</h2>

<p>【福田】僕はいろいろな経営者から相談を受けることが多いのですが、外からはわからない基本的なこと――例えば「借金はいくらですか？」「どんな新規事業がありますか？」と質問したとき、スパッと答えられない人が意外と多いんです。</p>

<p>【大塚】自社の状況を正しく把握できていないのですね。</p>

<p>【福田】そうなんです。みんな「日常ってそんなに簡単には変わらない」と思い込んでいますが、僕はけっこう変わると思っています。</p>

<p>注意深く毎日を観察し、日常を「再点検」しなければ、ビジネスの飛躍はありません。会議ひとつとっても、そこに必ずヒントは落ちています。</p>

<p>だからこそ、大塚家具をどうリブランディングするかと久美子さんとお話ししていた時は、すごくワクワクしました。久美子さんには愛もあるし、知識も経験もある。「ここには飛躍の条件が揃っている！」と感じたからです。</p>

<p>【大塚】失敗したとしても、なぜ失敗したのかと「問い続ける」ことが大事ですよね。結果が表面的には失敗に見えたとしても、そこから得るものが、学びになる。そうしてまた、バッターボックスに立ち続けることが一番大切なんだと、今回自身の本を書いて、改めて感じました。</p>

<p>【福田】久美子さんには、世間にあまり知られていない「ものすごいひたむきなエネルギー」がある。それが今回のご著書を通じて、多くの人に伝わっているのを感じます。</p>

<p>【大塚】ありがとうございます。私の経験を言語化し、整理したことが、事業承継やビジネスの壁に悩む方々の力になれれば嬉しいです。</p>

<p>【福田】熱狂って、特別な才能じゃないんですよね。今日またバッターボックスに立ってみようと思えること。その積み重ねなんだと思います。</p>

<p>【大塚】結局、またバッターボックスに立つしかないんですよね。</p>

<p>【福田】本当に（笑）。だから僕は、100回失敗しても101回目に立てばいいと思っています。</p>

<p>【大塚】そのくらいの気持ちでいた方が、人生はずっと楽しいですよね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka01.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 13 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[福田淳（連続起業家）、大塚久美子（[株]大塚家具元代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>偏差値至上主義の社会から抜け出すには？『サヨナラ、学校化社会』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12458</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012458</guid>
			<description><![CDATA[フェミニズムの旗手として知られる、上野千鶴子氏による『サヨナラ、学校化社会』について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="『サヨナラ、学校化社会』" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>ふと、息苦しさを覚えることはないだろうか。常に何かに追われ、評価され、未来のために「今」を切り売りしているような感覚。上野千鶴子氏が約20年前に警鐘を鳴らした『サヨナラ、学校化社会』（太郎次郎社エディタス）は、まさにこの息苦しさの正体――社会の隅々にまで浸透した「学校的価値観」――を白日の下に晒し、私たちに「本当にそれで良いのか?」とラディカルな問いを突きつける一冊だ。</p>

<p>フェミニズムの旗手として知られる著者が、東大での教育実践を通して見つめたこの社会の構造は、刊行から時を経た現代において、むしろその根深さとアクチュアリティを増しているようにさえ感じられる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「学校化社会」の呪縛　偏差値という名の万能神話</h2>

<p><img alt="サヨナラ、学校化社会" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250604Omurasota07.jpg" width="1200" /></p>

<p>上野氏の言う「学校化社会」とは、学校で刷り込まれる価値観、とりわけ「偏差値」という単一のモノサシが、社会全体の評価システムを支配し、私たちの生き方や思考様式までも規定してしまっている状況を指す。それは、「良い成績を取り、良い学校に入り、良い会社に就職する」という一本のレールこそが人生の成功であり、そこから外れることは許されないという強迫観念を生み出す。</p>

<p>この価値観は、「明日のために今日の我慢を厭わない」未来志向と、「頑張れば必ず報われる」という努力至上主義によって、私たちの内面に深く浸透している。</p>

<p>しかし、このシステムの中で、私たちは本当に幸福なのだろうか。常に未来の「成功」のために現在の喜びを後回しにし、隣人との競争に明け暮れる。その結果、手にするのは一時の達成感と、次なる競争への不安ではないか。</p>

<p>上野氏は、エリートとされる東大生ですら、この偏差値至上主義に毒され、システムに適応するあまり、自ら問いを立て、主体的に生きる力を削がれていると鋭く指摘する。彼らが抱える一見華やかな経歴の裏の空虚さは、まさにこの社会の病理を象徴している。</p>

<p>この「学校的価値観」の最大の問題点は、「今を生きる」という人間にとって根源的な喜びを徹底的に疎外することにある。現在は常に未来のための手段であり、今日の我慢は明日の栄光のためにある。かつての日本社会であれば、会社に身も心も捧げれば将来は安泰という「同じレール」が幻想として機能したかもしれない。</p>

<p>しかし、ネオリベラリズムが席巻し、終身雇用が崩壊し、将来への不確実性が増大した現代において、このような旧来的な価値観にしがみつくことは、もはやリスクでしかない。それでもなお、私たちは「学校化社会」の価値観から容易には自由になれない。なぜなら、それは社会の「空気」のように私たちの意識と無意識を包み込んでいるからだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>KJ法と「自分で考える力」の再起動</h2>

<p>では、この息苦しい「学校化社会」の呪縛から、私たちはどうすれば解放されるのだろうか。上野氏は、その具体的な処方箋として、自身の授業実践で用いたKJ法を紹介する。これは、バラバラに見える情報や意見の中から、対話や共同作業を通じて本質的な問いや新たな視点を発見していく手法だ。</p>

<p>重要なのは、与えられた「正解」を効率よく見つけるのではなく、答えのない問いに対して、仲間と共に悩み、考え、創造するプロセスそのものを楽しむこと。これにより、画一的な評価軸に縛られていた思考は解き放たれ、「自分で考える力」「自分たちで意味を創り出す喜び」が再起動される。</p>

<p>これは、単なる思考訓練に留まらない。それは、他者との対話の中で、自分の考えを表明し、異なる意見に耳を傾け、共に新しい「知」を編み上げていくという、民主的で創造的なコミュニケーションの作法を学ぶことでもある。</p>

<p>個人の知恵や力には限界がある。しかし、多様な他者との出会い、対話、協働作業を通じて、アイデアは磨かれ、深まり、時には予想もしなかった化学反応が起こる。他者との相互作用の中で自分自身を表現し、吟味し、成長させていく。このプロセスこそが、硬直化した自己イメージを打ち破り、多角的でしなやかな自己を育む土壌となる。</p>

<p>「学校化社会」が個人を分断し、競争へと駆り立てるのに対し、上野氏の提案は、むしろ横の「つながり」を再構築し、その中で個々の力をエンパワーしていくことを目指す。それは、孤独な自己責任論ではなく、共に支え合い、学び合う共同体への信頼に基づいている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今こそ、「生き方の多角化」というラディカルな選択を</h2>

<p>本書のメッセージは、20年という歳月を経て、むしろ現代においてこそ、より切実な響きを持つ。「未来のために今を我慢してはいけない。今をこそ、生きよ」という叫びは、先の見えない時代を生きる私たちへの強力なエールだ。旧来の成功モデルが機能不全に陥っている今、私たちが真剣に考え直すべきは、「今、自分が本当に何をやりたいのか」「どのような生を選びたいのか」という根源的な問いである。</p>

<p>そのための具体的な戦略として、上野氏は「生き方の多角化」を提唱する。それは、一つの会社や組織に依存するのではなく、稼ぎ口を複数持つこと（複業）。一つの価値観や生きる軸に固執するのではなく、多様な軸を持つこと。そして何よりも、所属するコミュニティや人間関係を多様化し、「つながり」のネットワークを豊かにしていくことだ。</p>

<p>これは単なるリスク分散ではない。多様な「つながり」は、私たちに多様な視点と価値観をもたらし、世界をより豊かに、そして複雑なままに捉えることを可能にする。それは、変化の激しい時代を生き抜くためのレジリエンスそのものと言えるだろう。</p>

<p>『サヨナラ、学校化社会』は、単なる教育論・社会評論に留まらない。それは、私たち一人ひとりが自らの生の手綱を取り戻し、より自由に、より創造的に生きるための手引きである。</p>

<p>偏差値という名の呪縛から解き放たれ、未来への過剰な不安を手放し、「今、何をしていきたいのか」に目を開くことこそが、「生きる力」の根源なのだ。読み終えたあと、あなたはきっと、ずっと心にしまって忘れたつもりでいた「何か」を、見つめ直すことになるだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 13 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>大切なのは自己否定？ 承認欲求の無限地獄から抜け出すには  白石慶次（非認知能力トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14802</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014802</guid>
			<description><![CDATA[なぜ、些細な失敗で深く落ち込んでしまうのでしょうか。その原因は自己肯定感の低さではなく、「理想の自分」と「現実の自分」のギャップにあるかもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="大切なのは自己否定？ 承認欲求の無限地獄から抜け出すには" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusion.jpg" width="1200" /></p>

<p>失敗するたびに落ち込み、後悔を引きずってしまう人には共通点がある。それは「虚像の自分」を信じてしまうこと。落ち込みグセから抜け出すヒントを解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、白石慶次 著『「好かれる人」のこれだけ　いつも選ばれる人に変わる非認知能力のトリセツ』（すばる舎）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>落ち込みグセがある人の特徴</h2>

<p>少し刺激の強い話をします。人によっては「そんなことない！」と反発したくなるかもしれません。でも、ここが「自分を受け入れる」うえでの最大のポイントです。</p>

<p>心の準備はいいですか？いきますよ。</p>

<p>落ち込みグセがある人ほど、自分のことを&ldquo;デキる人&rdquo;だと過大評価しています。</p>

<p>「いやいや、過大評価どころか、自信なんてないし、自分に厳しくて自己評価は低めですよ」</p>

<p>と思うかもしれません。ですが、落ち込むということは、あなたのなかに自分に対する&ldquo;期待&rdquo;があるということです。</p>

<p>「自分はもっとうまくできるはず」という理想があるからこそ、現実とのギャップにショックを受けているのです。</p>

<p>落ち込みのメカニズムを整理しましょう。人はなぜ落ち込むのか？</p>

<p>それは、期待していた結果と、現実の結果にギャップがあるからです。</p>

<p>「うまくいくと思っていたのに、失敗した」<br />
「評価されると思っていたのに、されなかった」<br />
「できると思っていたのに、できなかった」</p>

<p>つまり、落ち込みの正体は「期待はずれ」です。</p>

<p>では、なぜ期待はずれが起きるのか？</p>

<p>それは、期待値が高すぎるからです。そして期待値が高いということは、「自分なら、これくらいはできるはずだ」と思っているのです。つまり、自分を過大評価しています。</p>

<p>落ち込むのは、期待しているから。</p>

<p>期待しているのは、自分を過大評価しているから。</p>

<p>この仕組みで落ち込みが発生します。</p>

<p>極端な話、キムタクや長澤まさみさんと結婚できないことで思い悩み、落ち込む人は（普通は）いません。自分にその可能性があると&ldquo;自己評価&rdquo;していないからです。落ち込むということは、「自分にはその可能性がある」と無意識に信じているということなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>虚像の自分と現実の自分には差異がある</h2>

<p>誰のなかにも、「こうありたい」という理想の自分が存在します。</p>

<p>そして多くの場合、&ldquo;その理想の自分でふるまっているつもり&rdquo;になっています。</p>

<p>でも、周囲の人が見ているのはあなたの理想像ではなく、「現実のあなた」そのものです。</p>

<p>私は、この理想の自分を、「虚像の自分」と呼んでいます。</p>

<p>問題は、この虚像の自分と現実の自分を区別できていないこと。それにより、無意識に現実より高すぎる自己評価を持ってしまうことです。</p>

<p>多少のギャップは問題ないのですが、その差が大きくなり、虚像の自分に取り憑かれてしまうと、「自分はもっとできるはずなのに」「もっと評価されるはずなのに」と、理想との差に必要以上に落ち込むことになります。</p>

<p>また、現実の自分に対しても、常に不足を感じるようになってしまいます。</p>

<p>私自身、昔はひどい落ち込みグセがありました。失敗をするたびに、「なんで自分は、こんなこともできないんだろう」と自分を責めていました。</p>

<p>でも、この言葉をよく見てください。</p>

<p>「こんなこともできない」──これは、「本来の自分ならできるはずだ」という前提があるから出てくる言葉です。</p>

<p>つまり私は、虚像の自分に取り憑かれていたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>できない自分も認めてあげよう</h2>

<p>虚像による悪影響はほかにもあります。</p>

<p>まず、自分の努力を自分で認められなくなります。</p>

<p>なぜなら、努力の基準が&ldquo;虚像の自分&rdquo;にあるからです。</p>

<p>どれだけ頑張っても、虚像の自分からすると物足りないように感じ、その努力を誰かにほめられたり認められたりしたときでも、「いえいえ、自分なんてまだまだです」と素直に受け取ることができません。その人は現実のあなたを基準にして、本心からほめたり、認めたりしているにも関わらず、です。</p>

<p>虚像の自分に囚われていると、自分でも自分を認められず、他者からも認められていないと感じてしまうので、承認欲求が永遠に満たされません。これでは、自分が可哀想です。</p>

<p>さらに、この虚像の自分に囚われていると、後悔も増えます。</p>

<p>「もっと勉強しておけば...」「あのとき、別の選択をしていれば」と、過去の自分をいつまでも責めてしまいます。</p>

<p>確かに、当時の選択よりも、もっとよい選択肢があったのかもしれません。</p>

<p>けれど、そう思えるのは&ldquo;いまの自分が成長している証拠&rdquo;なのではないでしょうか？</p>

<p>いまの自分から見ると、当時の自分は物足りないと感じるかもしれませんが、おそらく当時のあなたには、それが精一杯だったのです。「あのとき、もっと本気を出しておけば...」──いえ、本気を出せないくらいの実力だったのです。</p>

<p>数年後のあなたも、きっといまの自分を見て「もっとできた」と思うでしょう。</p>

<p>でもそれは、&ldquo;成長した自分&rdquo;だからこそ感じるのです。</p>

<p>だって、いまのあなたも一生懸命に生きていますよね（受け入れてくださいね）。</p>

<p>当時の自分も、その時点での最善を尽くしていたはずです。このように考えると、後悔はなくなります。</p>

<p>虚像の自分を手放し、現実の自分を受け入れる。</p>

<p>このプロセスを、私は「健全な自己否定」と呼んでいます。</p>

<p>健全な自己否定とは、「ダメな自分を否定すること」ではありません。</p>

<p>「理想と現実を明確に区別し、現実の自分を認めること」です。これこそが、自分を受け入れている状態です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>目標は高く、でも足もとの確認は現実的に</h2>

<p>誤解しないでほしいのですが、これは「自分に期待するな」とか「夢を持つな」という話ではありません。</p>

<p>目標は高く持っていいけれど、「いまの自分」を過大評価しないことが大切なのです。</p>

<p>「いまの自分」も発展途上であり、失敗することもあると認めてあげましょう。</p>

<p>目標と現在地は違います。</p>

<p>目標は高くていい。でも、現在地は正確に把握することが必要です。</p>

<p>この区別ができると、落ち込みグセから解放されます。</p>

<p>これができるとよい意味で諦めがつけられるようになり、変えられないことにエネルギーを使わず、未来をよりよくするための行動に集中できるようになります。</p>

<p>落ち込みやすい自分を責める必要はありません。</p>

<p>虚像の自分を手放し、現実の自分を受け入れる。それだけで、驚くほどラクになります。</p>

<p>そして、そんな人はどこか清々しく、魅力的です。</p>

<p>好かれる人はみな、「虚像ではなく現実の自分」を生きているのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusion.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 12 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[白石慶次（非認知能力トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>“鈴木イズム”は消えたのか？ カリスマ不在のセブンイレブンを襲った苦難  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14817</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014817</guid>
			<description><![CDATA[鈴木敏文氏の退任は、セブン‐イレブンに何をもたらしたのか。新体制で相次いだ試練と組織改革の歩みを追う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「上げ底弁当」に訴訟問題... カリスマ不在のセブンイレブンを襲った苦難" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chess.jpg" width="1200" /></p>

<p>カリスマ経営者が去った後、組織はどう変わるのか。鈴木敏文氏退陣後にセブン‐イレブンに降りかかった様々な困難について、当時の現場の空気も交えながら解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、村尾信一&nbsp;著『鈴木敏文の遺言』（ビジネス社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>カリスマ不在の新経営体制</h2>

<p>2016年4月7日、取締役会において鈴木が発議した人事案が否決された。前述のとおり、鈴木はその日に辞任を表明。会社は慌ただしく新体制に移行した。空位になったセブン＆アイ・ホールディングス社長には井阪が就任。セブン‐イレブン・ジャパン社長には古屋が昇格した。</p>

<p>この当時の心境を古屋はこう語っている。</p>

<p>「あまりにも突然のことで、鈴木さんの辞任には驚いた。だけど、私たちは鈴木イズムをしっかりと受け継いでいるから不安はなかった。これまでどおり、上手くいくと信じていたよ」</p>

<p>だが、古屋の想いとは裏腹に、以後セブン‐イレブンに押し寄せる荒波は予想を超えるものだった。</p>

<p>2019年、東大阪の加盟店が人手不足を理由に24時間営業を拒否。これを発端として訴訟問題となり、社会的な議論にまで発展していった。</p>

<p>さらにセブンペイの二段階認証の未実施により不正利用が発覚。セブン＆アイは決済事業からの撤退を余儀なくされ、グループの信用は失墜した。</p>

<p>この年は受難続きだったが、一連の問題の詰め腹を切らされる格好で古屋をはじめとした鈴木チルドレンたちは姿を消す。もしくは影響力を失っていった。このときの社員たちの心境は複雑だった。</p>

<p>もはや誰かが責任を取らなければならなかったのだが、経営陣の世代交代と相まって、鈴木色が薄れていくような奇妙な違和感を覚えたからだ。</p>

<p>ともかく、2020年以降のセブン‐イレブンは名実ともに井阪体制となった。だが皮肉にも苦難はとどまることを知らなかった。訴訟問題の後続対応、海外アクティビストからの圧力、SNSによるバッシングなど、「守り」に注力せざるを得ない状況が続いた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>批判が相次いだ新体制</h2>

<p>鈴木時代は「攻め」を得意としていた会社が、ひとたび「守り」に徹した瞬間、弱点を晒していくことになる。</p>

<p>従来は泰然自若とセブン‐イレブンの威風を示しておけばよかったものが、「黙して語らず」は、「上から目線」と逆効果になった。</p>

<p>「上げ底弁当」の問題などが典型例で、完全に説明不足が招いた悪手になった。いつしかセブン‐イレブンに対する負のイメージが定着して、新経営体制への批判的な見方が世の中を覆っていくことになる。</p>

<p>「リスクを優先するばかりで、新しい発想のイノベーションが起きない組織だ」<br />
「トップの意向が強すぎて、社員たちの自由な発想を封じている」<br />
「会社は加盟店やお客様より株主を優先している」<br />
「トップの好き嫌い人事が横行している」</p>

<p>社内外から、あること、ないこと、風聞が広まっていった。2023年、アメリカのアクティビスト、バリューアクトがそごう・西武、イトーヨーカ堂の分離と井阪の退陣を要求した。</p>

<p>同年、フォートレス・インベストメントへのそごう・西武売却をめぐって、西武池袋本店で労働組合がストライキを決行する。きわめつきは2024年、カナダの流通大手アリマンタシォン・クシュタールから、総額7兆円にも及ぶ買収提案（2025年に買収提案撤回）。好むと好まざるにかかわらず、井阪はこれらの対応に追われた。</p>

<p>混迷をきわめた2025年。井阪と伊藤創業家が導き出した結論は、経営体制の全面刷新だった。セブン＆アイ・ホールディングスでは、井阪が社長を退任。後任社長には社外取締役のスティーヴン・デイカスが就任。創業家の伊藤順朗が代表取締役会長に就いた。</p>

<p>一方のセブン‐イレブン・ジャパンでは、68歳の永松文彦が社長を退き、54歳の阿久津知洋へと大幅な若返りが敢行された。併せて若い役員陣に刷新された。これら一連の混乱劇は、本書のテーマから逸れるので論評を差し控える。</p>

<p>2016年以降、鈴木は名誉顧問という立場であったが、経営に対して口を挟むことは一切していないし、メディアの取材に答えて、何か公にコメントを発信することもしていない。それも含めて、実に鈴木らしい。</p>

<p>だから、2016年以降鈴木に去来した想いを、私が軽々と文字にすることなど、できようはずもない。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 12 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>成功の秘訣はIQでは測れない ノーベル賞受賞者が発見した3つの力  白石慶次（非認知能力トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14801</link>
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			<description><![CDATA[学歴やIQよりも、人生の幸福度や年収を左右する力がある──。40年にわたる追跡調査で明らかになった「非認知能力」とは何か]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="成功の秘訣はIQでは測れない ノーベル賞受賞者が発見した3つの力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_couple.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ、頭がよくても評価されない人がいるのか。好かれる人に共通する3つの力を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、白石慶次 著『「好かれる人」のこれだけ　いつも選ばれる人に変わる非認知能力のトリセツ』（すばる舎）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>好かれる人が使っている「3つの見えない力」</h2>

<p>2000年に、ひとりの経済学者が衝撃的な研究結果を発表しました。シカゴ大学のジェームズ・ヘックマン博士。後にノーベル経済学賞を受賞する彼の研究は、「人生の成功を決める要素は、IQ（知能指数）だけではない」という事実を明らかにしました。</p>

<p>ヘックマン博士は、幼児期に特別な教育を受けた子どもたちを40年間、追跡調査しました。</p>

<p>その結果、驚くべきことがわかったのです。</p>

<p>成人後の年収、持ち家率、逮捕率、生活保護受給率──あらゆる指標で差が出ていましたが、その差はIQの違いだけでは説明できませんでした。では、何が違いを生んだのか？</p>

<p>ヘックマン博士が注目したのは、「非認知能力」と呼ばれる力です。</p>

<p>テストでは測れず、数値化もできない。でも、人生の成功には決定的な影響を与える力。それこそが「非認知能力」であるとヘックマン博士は言います。</p>

<p>より具体的には、博士は「自分を律する力」「他者と協力する力」「粘り強くやり抜く力」「感情をコントロールする力」などを例示しましたが、これらに限らず、「数値化できない人間力」全般のことを指していると考えていいでしょう。</p>

<p>そのうえで、こうした「見えない力」が学歴や知能よりも、その人の年収や社会的地位、さらには人生における幸福度までを大きく左右することを示したのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜかいつも好かれる人たちの秘密</h2>

<p>言い換えれば、非認知能力とは「人生の幸福度に格差を生み出す、見えない力」です。</p>

<p>私はこの研究を知ったとき、長年の疑問が解けた気がしました。</p>

<p>・なぜ、頭がよいのに評価されない人がいるのか？<br />
・なぜ、スキルがあるのに出世しない人がいるのか？<br />
・なぜ、真面目なのに周囲から人が離れていく人がいるのか？</p>

<p>過去の自分にも通じるこれらの問いに対する答えは、「見えない力＝非認知能力」にあったのです。</p>

<p>あなたの周りにも、「なぜかいつも好かれる人」がいませんか？</p>

<p>特別にイケメンでも美人でもなく、話がめちゃくちゃうまいわけでもない。でも、なぜかみんなから信頼され、チャンスが集まってくる人たち。</p>

<p>そんな人たちを観察していくと、ある共通点が見えてきます。彼らはみな、さまざまな非認知能力のなかでも、次の「3つの見えない力」を上手に使っているのです。</p>

<p>ひとつ目は、「気づく力」です。</p>

<p>自分の状態に、相手の変化に、場の空気のゆらぎに気づける力です。</p>

<p>前節でお伝えしたとおり、気づくことこそがすべての始まりです。気づけなければ、ズレは修正できません。誤解もほどけません。</p>

<p>逆に、気づくことができれば、そこから変化が始まります。</p>

<p>2つ目の力は、「受け入れる力」です。</p>

<p>自分の弱さや、相手の考え、つらい現実もありのままに受け入れる力です。</p>

<p>私たちは、「こうあるべき」という理想に縛られて苦しむことがあります。受け入れる力がある人は、その縛りから自由になれます。だから、柔軟でいられます。</p>

<p>柔軟に対応できるから、人が近づきやすいのです。</p>

<p>そして3つ目の力は、「与える力」です。</p>

<p>自分には優しさを、相手には価値を与え、場に安心感を与えます。</p>

<p>好かれる人は常に「与える側」にいます。奪う人には人が集まりません。</p>

<p>おしみなく与える人にこそ、人は引き寄せられます。</p>

<p>また、この3つの力はそれぞれが個別に存在するものではありません。「気づく」から「受け入れる」ことができ、「受け入れる」から「与える」ことができます。3つの力は連動していると言えるでしょう。</p>

<p>さらに言えば、この3つの力には「順番」があります。</p>

<p>まずは自分に気づき、自分を受け入れ、自分に与えることが必要です。</p>

<p>自分が満たされて初めて、他者に気づき、他者を受け入れ、他者に与えることができるからです。自分が空っぽのまま他者に与えようとしても、長続きしません。だから、自分を満たすことが最優先です。</p>

<p>あなたの周りにいる「好かれる人」を思い浮かべてみてください。</p>

<p>その人は、あなたの小さな変化に気づいてくれる人ではありませんか？<br />
あなたの意見を否定せず、受け入れてくれる人ではありませんか？<br />
そのうえで、答えを押しつけず、一緒に考えてくれる人ではありませんか？<br />
そして、いつも何かを与えてくれる人ではありませんか？</p>

<p>好かれる人は、この「3つの見えない力」を無意識に（ときには意識して）順番どおりに使っているからこそ、周りの人に好かれている、というカラクリがあります。</p>

<p>次の章からは、この3つの力を自然に強化するさまざまな習慣について、ひとつずつ丁寧にお伝えしていきます。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 11 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[白石慶次（非認知能力トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>社長は非合理な商売... 2人の経営者がそれでも火中の栗を拾った理由  福田淳（連続起業家）、大塚久美子（[株]大塚家具元代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14818</link>
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			<description><![CDATA[なぜ、あえて「火中の栗を拾う」のか。福田淳氏と大塚久美子氏が、逆境に飛び込む覚悟と人生を前向きに生きる思考法を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="社長は非合理な商売... 2人の経営者がそれでも火中の栗を拾った理由" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka01.jpg" width="1200" /></p>

<p>ブランドコンサルタントとして数々の企業の再建を手掛け、『結局、熱狂できる人がうまくいく。』（PHP研究所）を上梓した福田淳氏。そして、大塚家具の元社長であり、『後継者不足時代の事業承継』（集英社新書）を出版した大塚久美子氏。</p>

<p>かつてリブランディング事業で共闘した二人は、ともに「火中の栗を拾い続ける」経営者でもある。悲観することは簡単だ。それでも「もう一度バッターボックスに立とう」と思える人がいる。その違いは、どこから生まれるのか。二人が語ったのは、仕事だけではない。人生で何度でも立ち上がるための思考法だった。</p>

<p>（取材・構成：井尾淳子、写真撮影：織田桂子）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「経済合理性」だけなら、火中の栗は拾わない</h2>

<p>【福田】今回の対談は、僕の本が「キャリアやビジネスノウハウ」で、久美子さんの本が「事業承継」と、表面的には違うテーマに見えます。でも、根底にある共通点は「火中の栗を拾う」ということですよね。</p>

<p>【大塚】そこから行きますか（笑）。たしかに、お互いにそういうところはありますね。私は10年前に、ものすごく大きな火中の栗を拾いました。</p>

<p>【福田】早い段階で大火傷の経験をされていますよね。</p>

<p>僕の本は、若い人やサラリーマンに向けて、「社会でどう価値を発揮して給与を得ていくか」をテーマにしていますが、プロフィールにある「100戦連勝」の裏で、実はその100倍くらい失敗しているんです。その失敗談からどう逃れたかを中心に書きました。</p>

<p>久美子さんの場合、事業承継というまさに「火中」に飛び込まれたわけですが、継ぐ側からすれば、経済合理性だけで考えたら割に合わないことも多いですよね？</p>

<p>【大塚】おっしゃる通りです。例えば、子ども側がちゃんとした教育を受けて大企業に勤めていたり、医師や弁護士などの専門職に就いていたりすれば、そのまま働いていた方が経済的にも安定します。</p>

<p>下手に親の企業を継ぐと、株を引き継ぐために借金を負うこともありますし、会社の借入の保証人になることもあるかもしれない。先代の頃からの番頭さんなど、複雑な人間関係も引き継がなければならない。個人の経済合理性だけで言えば、継がない方が正解というケースは多いと思います。</p>

<p><img alt="連続起業家として多くの事業を手掛けてきた福田淳氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka03.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人生の意味付けと、自分の「存在価値」を試す戦い</h2>

<p>【福田】それでも、久美子さんは火中の栗を拾った。そして僕も、プロ経営者という&ldquo;臨時ピッチャー&rdquo;として、歴史ある会社のドロドロとしたマウンドに何度も上がってきました。なぜ私たちは、わざわざ火中の栗を拾うのだと思いますか？</p>

<p>【大塚】やはり人生って、損得や「楽しい・楽しくない」だけではないと思うんです。</p>

<p>私自身、大塚家具をやっている時は、トータルで言えば葛藤ばかりで、不幸な目に遭うことの方が多かった。</p>

<p>でも「じゃあ、やらなきゃよかった」と思うかというと、そんなことはありません。人と違う経験ができたり、どん底を経験したりしても、それを自分が後になってどう整理するかで、「価値ある時間だった」と意味付けができる。</p>

<p>だからこそ、火中の栗を拾う意味はあるのだと思います。福田さんはどうですか？</p>

<p>【福田】何もしないよりは、絶対にやった方がいいと僕も思います。なぜ火中の栗を拾ってまで自分の腕を試すのかと言えば、それは「自分の存在価値の証明」なんですよね。</p>

<p>「自分はビジネスパーソンとして本当に成立しているのだろうか？」ということを、いくつもの角度から試したい。失敗して世間に叩かれることもあるけれど、意味があると自分で思えたら、それは肯定していい。誰のためでもなく、自分のために生きているわけですから。</p>

<p>【大塚】なるほど、存在価値の証明ですか。</p>

<p>【福田】人生の一番の価値観は、自分の全人生の時間を肯定的に捉えられるかどうかです。三浦友和さんの『相性』(小学館文庫)を読んだ時、「死ぬときにプラスマイナスが『プラス1』だったら、それは成功の人生だ」と書かれていて、素晴らしい考え方だと思いました。</p>

<p>逆に、端から見れば何不自由なくうまくいっているように見えるのに、「不幸だ、不幸だ」と言い続けている人もいますよね。</p>

<p>【大塚】本当ですね。「不幸だ」と思いながら生きていて、良いことはありません。</p>

<p><img alt="福田淳、大塚久美子両氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka02.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>悲観は簡単。「楽観的になること」こそ意志と努力</h2>

<p>【福田】メディアの報道も同じです。久美子さんも当時はマスコミからひどいバッシングを受けました。表面的に見えるところはプラスでも、実は内情はマイナスだったり、その逆もある。本当に起きている出来事は、メディアを通じては全然伝わりません。</p>

<p>【大塚】10年前と今で大きく違うのは、マスメディアが流す情報が「必ずしも正しくないのでは」と疑う人が増え、情報が相対化されたことです。だからこそ、こうして著書を書いて、「本当はこうだったのだ」と真相を伝えられるようになったのは、とても良い環境だと思います。</p>

<p>【福田】僕の本を読んだ人から、「福田さんみたいにポジティブにはなれないよ」と言われることがあります。みんな、どうすればそんな風に前向きになれるのかと悩んでいる。</p>

<p>【大塚】多くの方は「ポジティブ（楽観的）というのは、自然とそうなれる性格のものだ」と勘違いしているのではないでしょうか。何も考えずにポケッとしていれば、楽観的になれるわけではありません。私がずっと大事にしている言葉があります。それは、「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」つまり「楽観的になることこそが難しく、努力が必要だ」ということです。</p>

<p>【福田】なるほど、楽観は努力ですか！</p>

<p>【大塚】そうです。少し油断すれば、人は簡単に悲観的になれますし、鬱々とした気分になれます。特に日本人は、悲観的に考える方が「賢い」と見なされる文化的な雰囲気すらあります。でも、だからこそ逆張りをして、「希望を持つんだ、楽観的に考えるんだ」と意志を持って努力する人がいなければ、会社も社会も落ちていくばかりではないでしょうか。楽観的であることは、強い意志なのです。</p>

<p>【福田】まさにそれだ！それが僕の本のテーマでもあります。日常のビジネスの現場で、どうやってその「意志」を持ち、熱狂につなげていくか。後半は、その「熱狂」の正体について深く掘り下げていきましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608FukudaOtsuka01.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 11 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[福田淳（連続起業家）、大塚久美子（[株]大塚家具元代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>使った時点で指示出し失敗!? 部下へのNGワードと正解例4パターン  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14681</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014681</guid>
			<description><![CDATA[「なるべく早く」「いい感じに」――その一言が、部下との認識のズレを生んでいるかもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="使った時点で指示出し失敗!? 部下へのNGワードと正解例4パターン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Shizidashi.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下とのすれ違いは、能力ではなく言葉が原因かもしれない。曖昧な指示を減らし、チームの生産性を高める方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>指示出しには「形容詞」や「副詞」を使わない</h2>

<p>「もっときれいに資料を修正して」<br />
「なるべく早くやっておいて」</p>

<p>日本人が最も多用し、上司と部下の間に最も深刻な「認識のズレ」を生む言葉。それが、「形容詞」と「副詞」です。</p>

<p>これらの言葉は、自分の頭の中にあるニュアンスを伝えるのに大変便利です。</p>

<p>しかし、部下に指示を出す際、この便利な言葉を使った瞬間に、ズレは確定すると思ってください。「きれい」や「早い」の定義が、他人と一致することはないからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>100％ズレる「あいまいな指示」のメカニズム</h2>

<p>具体的に見てみましょう。</p>

<p>■「もっときれいに資料を修正して」</p>

<p>○上司の意図：ミニマリストのように、余計な色を削ぎ落としてシンプルにしてほしい。<br />
○部下の解釈：パステルカラーを使って、もっと華やかに装飾してほしい。<br />
○結果：「全然違う！派手にしろなんて言ってない！」</p>

<p>■「なるべく早くやっておいて」</p>

<p>○上司の意図：今日の15時くらいまでには欲しい（お客様への中間報告があるから）。<br />
○部下の解釈：今週の金曜日の18時まででいいかな（他にもタスクがあるし）。<br />
○結果：「まだできてないのか！遅すぎる！」</p>

<p>このように、形容詞と副詞は「解釈の余地」が無限大であるため、使った瞬間に100％の確率で認識のズレを生んでしまうのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あいまいな言葉は「意思決定からの逃げ」である</h2>

<p>では、なぜ上司はリスクのあるあいまいな言葉を使いたがるのでしょうか？</p>

<p>それは、具体的な数字や条件を決めることに「ストレス」を感じているからです。</p>

<p>「金曜の18時まで」と言い切るには、勇気がいります。</p>

<p>「もし無理だったらどうしよう？」「部下を追い詰めないか？」「自分の見積もりが甘かったら？」。</p>

<p>そうした迷いや責任から逃れるために、「なるべく早く」という便利な言葉に逃げ込み、「いつまでにやるべきか」の判断を部下に丸投げしているのです。</p>

<p>しかし、その「一瞬の逃げ」が、あとで何倍ものストレスになって返ってきます（下図）。「ちゃんとやってるかな？」「まだ出てこないな」という不安が、上司の脳内メモリを食い潰し続けるからです。</p>

<p><img alt="意思決定を保留することで増大するストレス" height="613" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0001.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>勇気を持って「翻訳」せよ</h2>

<p>具体的な言葉にするということは、上司が自分で決断をするということです。決断のコストを上司が先払いすることで、その後の「待つストレス」や「やり直しの手間」はゼロになります。</p>

<p>「形容詞・副詞」を使いそうになったら、すべて具体的な「数字・固有名詞」に翻訳してください。</p>

<p>■上司のための翻訳リスト</p>

<p>&times;「なるべく早くお願いします」<br />
○「明日の14時までに提出してください」</p>

<p>&times;「丁寧に対応してください」<br />
○「お客様の話を遮らず、メモを取りながら聞いてください」</p>

<p>&times;「いい感じにまとめておいて」<br />
○「A4・1枚で、箇条書きでまとめてください」</p>

<p>&times;「随時報告してください」<br />
○「毎朝10時と、夕方17時にチャットをください」</p>

<p>「形容詞」と「副詞」を捨てること。それは、部下への指示をクリアにし、お互いのストレスをなくすための、上司としての作法であり「責任」なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Shizidashi.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 10 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>コンビニの神様の大勝負！ 金融庁、孫正義らも巻き込んだセブン銀行誕生秘話  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14816</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014816</guid>
			<description><![CDATA[セブン銀行は、なぜ誕生したのか。その裏には、既存の銀行の常識を覆そうとした鈴木敏文氏の決断があった]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[
	
	<p><img alt="コンビニの神様の大勝負！ 金融庁、孫正義らも巻き込んだセブン銀行誕生秘話" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_businessman(1).jpg" width="1200" /></p>
	
	
	<p>銀行を買うのではなく、自ら銀行をつくる。その大胆な決断は、どのように生まれたのか。セブン銀行誕生秘話に迫る。</p>
	
	
	<p>※本稿は、村尾信一&nbsp;著『鈴木敏文の遺言』（ビジネス社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>
	


<p>&nbsp;</p>

<h2>乗り合いバスのような銀行をつくろう</h2>

<p>1990年11月12日、日本経済新聞の一面トップで「ヨーカ堂　銀行参入へ」と報じられた。</p>

<p>社員は皆、寝耳に水だった。それまで社内では一切の噂すら聞こえてこなかったからだ。報道を見た加盟店オーナーからOFCは説明を求められたが、「私たちは何も聞かされていないので、今はお答えできません。確認のうえ、あらためてご説明しますので、それまでお待ちください」</p>

<p>そう答えるのがやっとだった。上司からは、「報道に対するオーナーの反応を報告するように」という指示は受けたが、それより「本部からの声明が先だろう」、そんなことを思った。</p>

<p>決してネガティブな報道ではないのに、なぜか本部は混乱しているようだった。</p>

<p>今思えば、問い合わせが殺到し、さまざまなステークホルダーへの説明に追われていたのだと思う。</p>

<p>だが、後年、『私の履歴書』で初めてその舞台裏を知ったときは、無理もないことだと思った。金融庁も巻き込んで、ギリギリの攻防が展開されていたということだ。セブン‐イレブン創業の瞬間という偉業を知らない私たちが、鈴木敏文の真の凄さを実感した出来事だった。</p>

<p>1999年のある日、「日債銀の買収にヨーカ堂も参加しませんか」ソフトバンクの社長・孫正義氏から、鈴木宛に入った一本の電話がはじまりだった。</p>

<p>詳しく聞くと、国有化されていた日本債券信用銀行（現あおぞら銀行）をソフトバンク、オリックス、東京海上火災保険（当時）が共同で買収するので一緒に出資しないかとの誘いだったという。</p>

<p>折しも当時の鈴木は、セブン‐イレブン店舗へのATM設置を検討している真っ最中だった。</p>

<p>1987年から開始した公共料金などの収納代行サービスは、利便性がお客様から評価されて取扱額が増加の一途を辿っていた。1999年時点の受付件数は約6億4000万件、取扱額は約860億円に達していた。これらを銀行で支払おうと思ったら、営業時間内に行かなければならないが、コンビニではそれを心配する必要はない。</p>

<p>「店舗にATMを設置すれば間違いなく、お客様に喜んでいただける」</p>

<p>鈴木にとっては確信とも言える仮説だった。</p>

<p>銀行各社とATM共同運営会社を設立するか、既存銀行を買収して主体的に銀行ビジネスにかかわっていくか。孫氏からの誘いは、鈴木がまさにその決断を迫られている只中だったのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コンビニATM導入までの紆余曲折</h2>

<p>実は当初構想したATM共同運営会社は、いくつかの難題に直面していた。</p>

<p>設置場所の選定や、手数料の設定において、銀行サイドとの交渉が難航した。全店舗に均一な利便性をもたらしたい。加盟店に手数料収入が充分還元されるようにしたい。そう考える鈴木の意向は、必ずしも銀行側の意向と一致するものではない。</p>

<p>きわめつけは、金融庁から「現行の銀行法では預金の取扱いは免許を得ている銀行にしかできない」という判断が示されたことだ。既存銀行の買収案を並行して探っていたのは、そんな背景があったからだ。</p>

<p>実は、孫氏からの誘いの前に、日債銀の子会社・日債銀信託銀行の買収が候補に挙がっていたという。</p>

<p>資本金50億円、買収コストは大型スーパー1店舗分相当。</p>

<p>「日債銀に出資する気はないが、日債銀信託なら欲しい」</p>

<p>孫氏の誘いに鈴木はこう答えると、返す刀で「ならば、買収後に分離してはどうでしょうか」と提案してきた。</p>

<p>このとき、鈴木の気持ちはほとんど日債銀買収に傾いていた。ところが、日本経済新聞がこの一件をスクープした。</p>

<p>1999年11月12日の紙面には、一面トップに大見出しが躍った。</p>

<p>「ヨーカ堂　銀行参入へ／日債銀買収名乗り　ソフトバンクなど3社と」</p>

<p>ATM共同運営会社構想がまだ生きていただけに、セブン‐イレブン・ジャパン社内は混乱した。だが、鈴木の腹は決まっていた。共同運営方式では店内ATMは各銀行の出張所でしかなくなる。鈴木はあくまで、主導権を握ることにこだわったのである。</p>

<p>ところが事態は急転する。日債銀買収後の分離に５年以上かかることが判明。孫氏の提案も断念せざるを得ない状況になってしまった。</p>

<p>時間をかけて準備を進めてきたふたつの構想は、ほぼ同時にあえなく霧散したのである。並みの経営者なら、ATM構想はここで頓挫したことだろう。だが、ここからが鈴木の鈴木たる所以だ。自社で銀行免許を取得し、あくまで独自で銀行参入の道を目指す決断をした。見事な決意と覚悟である。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_businessman(1).jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 10 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>コンビニおにぎりもここで生まれた！ セブンイレブン誕生の瞬間  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14815</link>
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			<description><![CDATA[今やコンビニの定番となった「おにぎり」は、どのような時代背景のもと誕生したのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="コンビニおにぎりもここで生まれた！ セブンイレブン誕生のとき" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_onigiri_2.jpg" width="1200" /></p>

<p>コンビニがまだ知られていなかった時代、セブン‐イレブンは何で存在感を示したのか。その答えとなった「おにぎり」発売当初の様子を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、村尾信一&nbsp;著『鈴木敏文の遺言』（ビジネス社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>豊洲で始まったセブン‐イレブン</h2>

<p>1974年にオープンしたセブン‐イレブンの1号店・豊洲店で初めて売れた商品がサングラスであったことはあまりにも有名な話である。オープン直後の早朝7時ごろ、立ち寄ったトラックドライバーのお客様が買い求めたものだ。</p>

<p>今でも残されている当時の店内を撮影した写真を見ると、陳列棚には洗剤の大きな箱、トイレットペ―パーなどの大ぶりな雑貨品、食料品ではカップラーメン（まだ袋ラーメンのほうが多い）や調味料、お菓子などが並んでいる。雑貨や食料品といった日用品を扱った小さなお店という印象だ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1978年、おにぎりを始める</h2>

<p>きっと当時のお客様は何を売っているお店なのかわからず、恐る恐る店内に入ってきたのだろう。</p>

<p>豊洲店オープンの翌年には、福島県での出店を開始しているのだが、70年代の黎明期を知る福島県のとある古参オーナーから、こんな話を聞いたことがある。</p>

<p>「田舎のお店なんで、地元の人たちは、誰もセブン‐イレブンやコンビニというものを知りませんでした。だから、みんな入口で靴を脱いでから店内に入ってくるんです。床があまりにも白くて綺麗だったので、土足で上がってはいけないと勘違いしたんでしょうね」</p>

<p>今でこそ、コンビニを知らない人はいない。だが、まだ存在を認識されていない時代では無理もないことだと思う。そんなセブン‐イレブンが存在感を高めることにひと役買ったのは、まちがいなく「おにぎり」だったのではないだろうか。</p>

<p>その後も、さまざまなイノベーションによって画期的な商品を次々と世に送り出していくセブン‐イレブンだが、最初にして、最大の商品開発こそが「おにぎり」だったと断言できる。</p>

<p>事実、今でも最強の主力商品として売れ続けている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_onigiri_2.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 07 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>姿勢1つでこんな差が？ 感じが悪い人に共通する「決定的な特徴」とは  内藤誼人（心理学者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14790</link>
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			<description><![CDATA[人間関係で損をする人は、話の内容ではなく、姿勢や視線、振る舞いに原因があるのかもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="姿勢1つでこんな差が？ 感じが悪い人に共通する「決定的な特徴」とは" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_iyami.jpg" width="1200" /></p>

<p>「なんとなく感じが悪い」と思われる人には、共通する特徴がある。心理学の研究から見えてきた、無意識のうちに相手へ不快感を与えてしまう行動と、今日からできる改善法を、心理学者の内藤誼人氏に紹介してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>研究で判明した嫌な人の共通点</h2>

<p>一緒にいると、何となく相手に不快感を覚えることはありませんか。どうして自分がそれほど不快になってしまうのかの理由はよくわからなくとも、「何となくイヤな奴」「何となく気分が悪いんだよな」と感じることはよくあります。</p>

<p>では、どういうときに私たちは不快感を覚えるのでしょうか。</p>

<p>そのひとつ目は、相手の姿勢。感じが悪い人は、次のような姿勢をとることが知られています。</p>

<p>〇こちらに顔を向けてくれない（ずっと横を向いたまま）<br />
〇こちらの目を見つめてくれない（アイコンタクト、ゼロ）<br />
〇後傾姿勢（後ろにふんぞり返った姿勢をとっている）</p>

<p>米メンフィス大学のナイア・ドゥエルは、男性2名、女性2名のセラピストが5分間の診察をしているビデオを実験的に作成してみました。なお、ビデオには2つのバージョンがありました。</p>

<p>1つ目のビデオでは、セラピストは感じのいい姿勢をとりました。すなわち、①患者ときちんと真正面に向き合って座る、②ずっと患者を見つめる、③患者のほうに前傾姿勢をとる、です。2つ目のビデオでは、モデル役のセラピストは同一人物でしたが、机の上のパソコンのほうに身体を向け、患者と目を合わせようともせず、しかもふんぞり返ったような姿勢をとりました。</p>

<p>そのビデオをたくさんの人に見せて評価を求めたところ、後者のバージョンのビデオのセラピストは、思いやりがない、治療も信用できない、など非常に悪い評価を受けることが明らかにされたのです。</p>

<p>感じの悪い人は、話しかけられてもそちらの相手に顔を向けません。どこかそっぽをむいたまま話そうとするのです。こういう人は、たいていの人に嫌われます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>すぐ実行できる感じのいい人の行動</h2>

<p>また、感じの悪い人には、どこか横柄で、威張っているような姿勢をとる、という特徴もあります。</p>

<p>感じのいい人は、相手と目線を同じにして話そうという姿勢をとるのですが、感じの悪い人は、いつでも「上から目線」で話そうとするのですね。</p>

<p>米イリノイ州にあるベネディクティン大学のジーナ・レオドロは、とあるステーキ店に実験の協力を依頼し、お客の注文を受ける店員に２つの姿勢で接客をお願いしました。</p>

<p>お客さまがやってくると店員はカードを引きます。「赤」のカードを引いたときには立ったまま注文を受け、「黒」のカードを引いたらお客のテーブルの横で腰をかがめ、しゃがんだ姿勢で注文を受けることになっていました。</p>

<p>最後にお客がチップを払ってくれるかどうかを調べたところ、立ったまま接客したときよりも、しゃがんでお客と目線を同じにしたときのほうがたくさんチップを払ってもらえることがわかりました。</p>

<p>日本語にも「腰が低い」という表現がありますが、相手に対して謙虚な姿勢を示したほうが、確実に相手からのウケはよくなるのです。これは日本でもアメリカでも変わりはありません。</p>

<p>さらに、感じの悪い人には、自分のことをほとんど話さない、という特徴もあります。どこか秘密主義なところがあるので、親しみを感じることができないのです。感じのいい人は、たとえ初対面でも、あけっぴろげに何でも自分の話をするのとは好対照です。</p>

<p>スイスにあるローザンヌ大学のケオウ・カジは、架空の人物についてのプロフィールを2つ作りました。片方のバージョンは自分のことをたくさん話すもの、もう片方のバージョンは自分のことを何も話さないバージョンです。</p>

<p>そのシナリオを207名の大学生に読んでもらい、印象を尋ねると自分のことを話さない人にはネガティブな印象を持つことがわかりました。そういう人には「こちらも自分の話をしたくない」し、「二度と会いたくない」という気持ちにさせてしまうこともわかりました。</p>

<p>もしみなさんに「私って感じが悪いよな」とか、「私って人間関係で損をしているよな」という自覚があるのなら、人に会って話すときには、きちんと相手のほうに身体を向け、相手の目をしっかり見つめ、しかも会話をするときには自分の趣味であるとか、出身地であるとか、自分のことについても話してみてください。お互いに意外な共通点があったりすると、いっぺんに仲良くなれますし、好印象を与えることもできますよ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_iyami.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 03 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤誼人（心理学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「みなし残業代」はとても損した気持ちになる仕組み　【禁断の会社用語辞典】  岡本努（株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14316</link>
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			<description><![CDATA[「長時間労働」「裁量労働制」「みなし残業代」...どこか引っかかりを覚える「禁断の会社用語」を、岡本努氏が皮肉たっぷりに解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イラスト・川崎タカオ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260713Okamototsutomu01.jpg" width="1200" /><br />
イラスト・川崎タカオ</p>

<p>「長時間労働」「裁量労働制」「みなし残業代」「フレックスタイム制」......。</p>

<p>日本企業で働く人なら誰もが耳にし、どこか引っかかりを覚える言葉の数々。</p>

<p>本稿では、25年以上にわたり組織・人事の裏側を見てきたコンサルタント・岡本努氏が、みんなが薄々気づきつつもモヤモヤしている「会社の現実」をユーモアたっぷりに言語化。綺麗事だらけの建前を剥ぎ取り、理不尽だけどなぜかまかり通る日本企業特有のリアルな構造を笑い飛ばします。</p>

<p>※本稿は、岡本努著『禁断の会社用語辞典　組織・人事コンサルタントが教える企業の現実』（日経BP）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 長時間労働 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・法定や所定の労働時間を大きく上回る時間外労働が、一定期間以上にわたって高い水準で継続している状態<br />
・一般的に月に80時間超の残業は健康面で危険とされる</p>

<p>■現実</p>

<p>・仕事ができない上司によってもたらされる、社員にとってのとんでもない不幸<br />
・（管理職側）「なんであいつは残業が多いんだ?」という発言が会議で横行<br />
・（管理職側）長時間労働は「本人のせい」という認識がいまだにある<br />
・（社員側）仕事をたくさんして、「やってるぜ!」感を味わえる方法<br />
・（社員側）社内でお金を稼ぐ方法<br />
・（社員側）意図的に法律や協定に違反し、上長や役員に懲戒処分を食らわせる技</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 フレックスタイム制 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・会社が定める総労働時間を超えないように、社員が始業・終業時刻を決められる制度<br />
・社員の高いプロ意識が求められる</p>

<p>■現実</p>

<p>・ラクをしよう、ズルをしようとする社員が多いと運用が難しくなる<br />
・業務量が増えるタイミングでも、自身の都合を優先する社員が増えて大変<br />
・会議の出席者が激減する事態に</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 裁量労働制／疑似裁量労働制 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・裁量労働制―特定の専門・企画業務に限り、仕事の進め方や労働時間の投入を労働者本人の裁量に委ねる。あらかじめ決めた「みなし労働時間」に基づき賃金が支払われる</p>

<p>・疑似裁量労働制―「裁量労働制」とは異なり、みなし時間や固定的な時間外労働手当を設けることで、社員に労働時間の投入の仕方に裁量権があるようなイメージで運用すること。労働時間管理や（固定手当を超える分の）割増賃金の支払いは必要</p>

<p>■現実</p>

<p>・本来は「時間」で働いていないのに、時間が空いていると仕事を詰め込まれる<br />
・会社が、労働時間管理や割増賃金の計算・支払いをまぬがれようとする技法</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>企画・専門業務型の（法律に則った）裁量労働制を導入する企業は数少ない。</p>

<p>一方で、時間外手当の固定額をあらかじめ設定し、その労働時間を超えると、超過分の残業代を支払う方式にしている企業もある。これを「疑似裁量労働制」のように呼び、実労働時間管理や時間外の割増賃金の計算をきちんと実施していないケースも少なくない。</p>

<p>法的要件を満たさない「疑似」とはいえ、「裁量労働制」かのように運用するため社員も誤解する。そんな社員と、時間が余っているなら仕事をさせようとする会社との間にすれ違いが生じ不信感の原因にもなっている。ごまかさず、曖昧にせず、丁寧に仕組みを説明し、仕組み下での適切な働き方を管理職も含めて全社員がきちんと学ぶべきである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 みなし残業代 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・一定の残業が発生したとみなして、その分の残業代を固定額で支払う取り決め<br />
・実際に残業していなくてももらえる<br />
・想定残業時間を超過した分の残業代は支払われる</p>

<p>■現実</p>

<p>・月額給与が残業代込みで表示され、区別されていない。社員も残業代をきちんともらえているか正しく認識していない<br />
・固定残業代を上回る分を支給していない会社も多い<br />
・残業すると、とても損した気持ちになる仕組み</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260713Okamototsutomu01.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 03 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岡本努（株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ハーバード＆MITでMBAを取得した経営者が語る 日本が伸びない理由とは  山田哲（[株]タイトー前取締役会長）、聞き手：真田幸光（嘉悦大学学長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14777</link>
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			<description><![CDATA[ハーバードとMITで学び、外資系企業でも活躍した山田哲氏が語る日本復活へのヒントとは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ハーバード＆MITでMBAを取得した経営のプロが語る 日本衰退の原因" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MBA.jpg" width="1200" /></p>

<p>ハーバードでの挫折を乗り越え、MITでMBAを取得。その後、特例でハーバードMBAも手にした山田哲氏。2つの名門大学で学んだからこそ見えた、日米の教育と企業文化の違いを語ってもらった。</p>

<p>※本稿は、真田幸光氏とPHP研究所の共同運営サロン「経済新聞が伝えない世界情勢の深相～真田が現代の戦国絵図を読む～」より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>2つのMBAが実社会での会議に活きた</h2>

<p>ーー山田さんは、ハーバード大学とMIT（マサチューセッツ工科大学）の両方でMBAを取得しています。東京銀行でも、両校のMBAを取って帰国した人は、山田さんだけだったと思います。</p>

<p>【山田】最初に留学したのはハーバードでした。ハーバードではMBA課程の1年目が終わるタイミングで相対評価による選抜があるのですが、私はそこで落とされてしまい...。</p>

<p>銀行からは「2年間でMBAを取得すること」と辞令を与えられていたため、残り1年で学位を取れる大学を探さなければならなくなり、そこで入りなおしたのがMITのビジネススクールです。</p>

<p>結果、残りの1年でMBAを取得。ハーバードのMBAも、後に銀行に特例を認めてもらい、追加の留学期間で取得しました。</p>

<p>ーーハーバードではケースメソッドが中心で、MITは講義形式が中心だと聞きます。実際に両方で学び、どちらが役立ったと感じますか。</p>

<p>【山田】ハーバードはほぼすべての授業がケースメソッドです。ケースメソッドとは、現実の経営事例（ケース）を教材にして議論を行いながら、&ldquo;現実と同等の状況で意思決定を行う&rdquo;訓練を積み重ねることで経営スキルを修得する経営教育です。</p>

<p>翌日に授業が3つあれば、3つのケースを想定して準備しなければなりません。その際、学生はスタディグループを作って協力しながら準備します。日本人は英語を読む速度が遅いため、グループへ入れてもらいにくいこともあり、人間関係の難しさもありました。</p>

<p>ーーMITはいかがでしょうか？</p>

<p>【山田】MITでもハーバードのケース教材を使います。しかし、教員がケースディスカッションを進めることに慣れていない場合、結局は「重要なポイントはこれです」と説明する講義形式になりがちです。</p>

<p>ファイナンスなどの基礎知識を学ぶなら、講義形式のほうが理解しやすいと思います。例えば、ディスカウントキャッシュフローのような計算をケースだけで学ぶと、基礎をわかっていない学生がメチャクチャな式を出したりして議論が違う方向へ進み、結局、何を学ぶ授業だったのか分からなくなることがあります。</p>

<p>一方、ケースメソッドは実社会に近いという長所があります。</p>

<p>外資系企業の会議では、発言すればするだけ評価されます。最後に議論をまとめる発言ができれば高く評価されますが、議論が自分の予想どおりに進む保証はありません。そのため、発言回数を確保しようと、最初や2番目に話す人もいます。</p>

<p>また、内容を十分理解していなくても上司へアピールするために必ず話す人や、時間がないのに発言を続ける人がいるのも、ハーバードの教室と同じ光景です。</p>

<p>外国人が3分の1、あるいは半数ほどいる会議では、ケースメソッドで鍛えられた経験が役立ちました。議論が本筋から逸れそうな時に軌道修正し、限られた時間で結論へ導く力につながったと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日米の教育の違い</h2>

<p>ーーハーバードやMITで学ばれた経験から、日本の教育でも取り入れたほうがよいと思う方法や制度はありますか。</p>

<p>【山田】日本の教育では、落ちこぼれを作らないこと、勉強できる子をもっと伸ばすこと、どちらも重視している印象があります。そのような日本の教育に比べると、アメリカの教育では学習が遅れている子のフォローは不足しているかもしれません。</p>

<p>私は父の転勤で、12歳から15歳までアメリカで暮らしました。</p>

<p>渡米直後の私は英語の読み書きができず、問題自体は解けるのに、問題文の英語が理解できないので正解できないことがよくありました。例えば数学のテキストに分数や小数が出てきて、「大きい順に並び替える」問題かと思って答えたら「小さい順に並び替える」問題だったり...。</p>

<p>そのため勉強が苦手なクラスに入れられ、学習が遅れているアメリカ人の生徒と机を並べて勉強をすることになりました。「授業は理解できるのに英語がわからない」自分が「英語がわかっているのに授業が理解できない」生徒と一緒にされていることに疑問を感じていました。</p>

<p>その一方で、アメリカの「得意な部分を伸ばす」教育は徹底しています。</p>

<p>アメリカの高校では、生物や化学などで良い成績を取ると、高校在学中に大学の単位を取得できます。この単位は全米どの大学に入っても有効で、高校時代に取得した単位の授業をスキップして、2年生の授業から出席することができます。</p>

<p>付け加えると、アメリカの大学では教授が学生と面談する「オフィスアワー」を設けていました。学生はその時間に教授を訪ね、質問や相談をします。</p>

<p>ーー日本の大学にもオフィスアワーはありますが、学生があまり来ません。</p>

<p>【山田】アメリカでは、普段から教授へ相談していることが、成績評価の際に多少有利に働くという意識もあったかもしれません。それでも、学生が教授との接点を積極的に作る文化はあったと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「日本は違う」が日本経済を停滞させた</h2>

<p>ーー外資系企業と日本企業の両方を経験されている山田さん。日本経済が輝きを失い、相対的に衰退した原因を、どのように考えていますか。</p>

<p>【山田】私が勤務経験のあるコカ・コーラやスターバックスにはアメリカ本社があり、本社の方針を各国へ導入しようとします。</p>

<p>その際、日本側は最初に「日本は違う」と説明しようとする傾向があります。初めて日本へ来た外国人は、「日本は特別だ」という説明を繰り返し聞かされ、嫌になってしまうこともあるほどです。</p>

<p>違いから話し始めると、相手も身構え、日本側も防御的になります。私がコカ・コーラで市場調査や経営企画を担当した時は、「日本の消費者も基本的にはアメリカの消費者と同じです。ただし、少し違うところもあります。家で靴を脱ぐとか」という順序で説明し、相手が身構えないよう工夫をしていました。</p>

<p>かつて日本の製品品質や接客が欧米より優れていると言われた時期がありました。その成功体験から、外から学ぶことを忘れてしまったように感じます。流行だけをまねるのではなく、本質を学び、盗み、ヒントを得る姿勢が弱くなったのでしょう。</p>

<p>例えば、iPhoneに使われる基礎技術の多くは、日本企業も持っていたと言われています。しかし、それらをユーザーが使いやすい一つの商品にまとめる発想と実行力が不足していました。</p>

<p>海外から学べることが多くあったにも関わらず、それを日本流にうまく調整して取り入れるのではなく「日本は違う」と退けてしまったことが停滞の原因でしょう。</p>

<p>ーー日本は、従来の仕組みをすべて否定するのではなく、良いところを残し、悪いところを捨てる知恵を働かせるべきでした。株式の持ち合いなどにも、悪い面だけでなく、企業の長期的な関係を支える良い面があったと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

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]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MBA.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 01 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山田哲（[株]タイトー前取締役会長）、聞き手：真田幸光（嘉悦大学学長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>エジソンもモーツァルトも実践した 「本当に頭がいい人」だけの思考3選  内藤誼人（心理学者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14787</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014787</guid>
			<description><![CDATA[「頭のいい人」は知識が豊富な人ではない。その思考の共通点を心理学研究とともに紹介する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="エジソンもモーツァルトも実践した 「本当に頭がいい人」だけの思考3選" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_elite.jpg" width="1200" /></p>

<p>頭のいい人は、最初から「正解」を狙いません。アイデアは質より量、海外経験が発想を育てる――。心理学研究から見えてきた、創造性の高い人に共通する思考習慣を心理学者の内藤誼人氏に紹介してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>頭がいい人は質より量を重視する</h2>

<p>世の中には素晴らしいアイデアを生み出す頭のいい人がいます。他の人には思いつかないような発想を得たり、優れた洞察力で新しい解決法を見出したりすることのできる人が「本当に頭のいい人」だといえるでしょう。</p>

<p>けれども、本当の頭のいい人は、いわゆる&ldquo;良いアイデア&rdquo;だけを何とかして得ようとする人ではありません。逆です。むしろ次のような考え方をするものです。</p>

<p>「俺（私）は、クオリティはどうでもいいや、数で勝負！」</p>

<p>人を驚かせるような発想のできる頭のいい人は、「質」より「量」にこだわります。とにかく人の何倍ものアイデアを出そうとするのです。たくさんの量を出そうとしていれば、そのうちに運よく質の高いアイデアも出てくるだろう、という姿勢を取ります。</p>

<p>ニューヨーク市立大学のアーロン・コズベルトは、65名の著名な作曲家の15657曲を分析するという研究を行っています。</p>

<p>5年ごとの期間にわけて見ると、もっともたくさん曲を書いている時期に、後年、名曲と呼ばれる曲も生まれることがわかりました。とにかく大量に創作すればこそ、オリジナリティのある作品も生まれるというわけです。</p>

<p>ちなみに、モーツァルトは35歳で死去するまでに600曲、ベートーベンは生涯で650曲、バッハは1000曲以上も作っていますが、高く評価されているのはそのうちのいくつかにすぎません。素晴らしい曲は狙って得られるのではなく、努力によって得られるのですね。</p>

<p>発明王のエジソンもそうです。エジソンは、生涯で1300件以上もの特許をとりました（米国の特許だけでは1093件）。その発明の中には、白熱電球や蓄音機、映画用カメラなどの素晴らしいものもありましたが、死体復活マシンやら、コンクリート製のピアノなど、悪ふざけとしかいいようがない、ろくでもない発明もたくさんあるのです。決してクオリティの高い発明ばかりではないのです。クオリティなど二の次、三の次でよく、とにかく量にこだわるのが頭のいい人の発想です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>頭のいい人は柔軟性がある</h2>

<p>本当に頭のいい人には、次のような思考のクセもあります。</p>

<p>「○○（外国の地名）では&hellip;」</p>

<p>外国での生活を経験している人ほど、同じ国でずっと暮らしてきた人に比べて、柔軟な発想ができます。同じ国で暮らしていると、どうしてもモノの考え方が固定化されてしまい、杓子定規な発想しかできません。</p>

<p>その点、外国で暮らして異文化に接していると、いろいろな考え方があることに気づかされますので、思考の柔軟性も高まるのです。</p>

<p>欧州経営大学院（INSEAD）のフレデリック・ゴダートは、ファッション業界で働くクリエイティブ・ディレクターについて、11年間分のコレクションに対するバイヤーとファッション評論家の評価について調べてみました。</p>

<p>すると「もっとも創造的」と評価されたコレクションは、海外経験の豊富なディレクターのものであることがわかったのです。海外に長く住むほど、新しいコンセプトを生み出すことができます。1番オリジナリティが高いとされたコレクションは、海外勤務歴が35年のディレクターのものであることもわかりました。</p>

<p>本当に頭がいい人なのかどうかは、その人の海外滞在歴を調べればおおよそ予想ができると考えてよいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>頭のいい人には子どもっぽさもある</h2>

<p>最後にもうひとつ、本当に頭のいい人がよく口にするセリフを注意して聞いていると、「子どもっぽい」という特徴があることにも気づかされます。たとえば、次のセリフです。</p>

<p>「あのね～、これがね～、こうなっててね～」<br />
「え～、ヤダヤダ！まだまだ止めないよ～」</p>

<p>知的で頭のいい人は、非常にクールな思考をとるのかというと、現実にはそうではありません。むしろ子どもっぽいのです。</p>

<p>米メーン大学のコリン・マーチンデールが50名ずつの男女について調べてみると、子どもっぽい人ほど創造性テスト（新聞紙のユニークな使い方などを考えるテスト）で高得点を挙げたそうです。</p>

<p>子どもっぽい人というのは、常識はずれの思考をとりやすく、それゆえ発想が豊かなのです。私たちは、一般に大人になるほど発想が貧困になってゆくものですが、本当に頭のいい人は子どもの頃の発想を大人になってもつづけるのです。</p>

<p>普段はとてもクールに見える人が、いきなり幼児語などを口にするとギョッとしてしまうかもしれませんが、本当に頭のいい人はそういう言動をとることもある、ということを知っていれば、そんなに驚かずにすみます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_elite.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 31 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤誼人（心理学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>スタバ店頭から経営まで...転職7回で得た「中途入社マネージャーの極意」  山田哲（[株]タイトー前取締役会長）、聞き手：真田幸光（嘉悦大学学長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14774</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014774</guid>
			<description><![CDATA[銀行、コカ・コーラ、スターバックス、USJ、ローソン、タイトー――。7度の転職で異業種を渡り歩いた山田哲氏は、新しい環境でどのように信頼を築き、成果を上げてきたのだろうか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="銀行の人事からスタバの店頭まで... 波乱万丈なキャリアとそこから得たもの" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg2.jpg" width="1200" /></p>

<p>40歳でスターバックスの店舗に立ち、執行役員でありながらアルバイトと同じ現場で働いた山田哲氏。転職7回の経験から見えてきた、中途入社の苦悩とは。</p>

<p>※本稿は、真田幸光氏とPHP研究所の共同運営サロン「経済新聞が伝えない世界情勢の深相～真田が現代の戦国絵図を読む～」より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>様々なキャリアを経験した山田哲氏</h2>

<p>ーーこれまでのキャリアを簡単に振り返っていただけますか？</p>

<p>【山田】東京銀行（現・三菱UFJ銀行）勤務時にアメリカ留学を経験。帰国後は名古屋支店で為替や資金に関する業務を担当しました。円高と円安の両方の要因を整理しお客様が判断するための材料を説明する仕事です。</p>

<p>名古屋で3年間勤務した後、本店の人事部へ移りました。給与制度や年俸制などの企画に携わっていた時期に三菱銀行との合併が決まり、最後の1年間は合併後の新銀行の規程や制度を作る仕事を担当しました。</p>

<p>三菱銀行側には同じ仕事をする担当者が3人いましたが、東京銀行側は私1人だったこともあり、そのため合併前の1年間は非常に忙しく、平均睡眠時間が2～3時間ほど。倒れて点滴を受けたこともあります。激務で二度倒れたこともあり、疲れ切ってしまい、合併の約1週間前に退職しました。</p>

<p>新たな転職先として外資系金融機関や事業会社の人事職を勧められることが多かったのですが、せっかく辞めたからにはそれまで経験したことのない仕事をやりたい。メーカーのマーケティングか経営企画の方向で次の仕事を探して、コカ・コーラ社のマーケティングとして果汁飲料「Qoo（クー）」の開発に携わったり、当時（2000年）としては珍しい、価格比較サイトの立ち上げに関わったりしました。</p>

<p>その後、スターバックスやUSJ（ユニバーサル・スタジオ・ジャパン）、ローソンなど計7回の転職を経て、アミューズメント企業・タイトーの取締役会長を務めていました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>現場に届かない「経営層からのお知らせ」</h2>

<p>ーーキャリアの中で、特に印象深いエピソードはありますか？</p>

<p>【山田】スターバックス時代ですね。コカ・コーラでマーケティングを担当していたため、当初はマーケティング職の話もありましたが、せっかくスターバックスで働くなら店舗の商売を経験したいと考えました。</p>

<p>当時の社長に「時間が許す限り店舗で働かせてください」とお願いし、約9か月間エプロンを着けて現場に入りました。店舗の仲間は私が執行役員として採用されたことを知っていましたが、肩書を気にせず、自然に接してくれました。</p>

<p>一方で、お客様から「大変ですね」と声をかけられることもありました。40歳ほどで店舗に立っていたため、「どこかの会社を辞めさせられて、アルバイトをしている」と思われていたようです。</p>

<p>その後、約2年間は店舗関連の仕事を担当し、さらに約4年間事業開発に携わります。コンビニで販売する「スターバックス ディスカバリーズ」、アスクルでのコーヒー豆販売、駅や空港などへの出店の仕組みづくりなどを行いました。</p>

<p>店舗で働いたことで、本社が発信した方針が、現場へどれほど伝わりにくいかを理解できました。経営陣は、社内メールを出せば数日から1週間ほどで全員へ届くと思いがちです。</p>

<p>しかし、アルバイトのスタッフは勤務日もバラバラで、店長用のシステムを見られないことがあります。今日発信した情報が2か月後に全員へ届いていれば良いほうで、実際には届かないことも多くあります。</p>

<p>ーースターバックスに限った問題ではないでしょうね。</p>

<p>【山田】はい。本社から現場へ情報を伝える難しさを実感できたことは、大きな経験になりました。<br />
そうしてフルタイムの転職を計7回経験し、最後にフルタイムで働いた会社が取締役会長を務めたタイトーです。</p>

<p>最初の事業はロシアからウォッカを輸入することで、その後ジュークボックスやピンボールマシンを取り扱い、後にビデオゲーム「スペースインベーダー」の開発にいたった企業です。</p>

<p>ゲーム開発だけでなく、ゲームセンターの運営も大きな事業としており、私が在籍していた時期は、売上の6～7割ほどをゲームセンターが占めていました。</p>

<p>再来年が「スペースインベーダー」50周年です。開発した西角友宏さんもご健在なので、何か仕掛けられるかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>既存社員からの信頼を得るには</h2>

<p>ーーこれまでまったく異なる業界をいくつも勤められている山田さん。新しい業界や会社を理解するために、最初に心がけていることはありますか？</p>

<p>【山田】上場企業かどうかによって得られる情報の深さは違いますが、通常は秘密保持契約のもと、過去3期の財務諸表や中期経営計画などに一通り目を通します。<br />
分からないことを隠さないことも大切です。毎週、毎月の会議に参加させてもらい、違和感を持った点を質問。外から来た人間だから気づける疑問を大切にし、メモに残すようにしています。</p>

<p>ーー経歴への期待が大きい中で、初歩的なことを聞くのが恥ずかしいと感じることはありませんか。</p>

<p>【山田】ありません。分からないものは分からないからです。</p>

<p>ただ、現場の同僚が必ずしも好意的に受け止めてくれるとは限りません。中途で採るのは、採用に携わった上司や株主が「社内にその仕事ができる人がいない」と感じているからですが、現場にいる社員は「自分がいるのにこの人は何をしに来たのか」と思うものです。</p>

<p>自分より給与の高い中途採用者への不満もあれば、「どうせ3年ほどで辞めるのだろう」という品定めもあります。</p>

<p>そのような中途採用者の肩身の狭さを解消するために、エグゼクティブコーチをしている知人からアドバイスされたことがあります。</p>

<p>それが、「社員に自分を知ってもらうため、毎週何かメッセージを発信したほうがいい」ということ。<br />
そこで、タイトーに入ったのがラグビーワールドカップの時期だったので「One for all, All for one」の意味や、その組織論的な意味など、社員に気づきを持ってもらえる内容を発信しました。</p>

<p>頻度は途中から毎月になりましたが、約10年間続けました。退任直前には「ここまで中途入社者に冷たい会社は初めてだ」と書き記したことも。同じ中途採用の方から「よく分かります」という反応も寄せられました（笑）</p>

<p>中途採用者に対して「お手並み拝見」となるのは自然な反応ですが、基本的な情報がどこにあるかくらいは教えるべきです。せっかく外部から人を採っても、必要な情報を開示しなければ、能力を発揮できず、会社にとっても無駄になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>真田幸光オンラインサロンでは対談の全編を配信中。<br />
国際金融の専門家がビジネスに役立つコンテンツをお届けするオンラインコミュニティです。https://lounge.dmm.com/detail/1094/</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg2.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 31 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山田哲（[株]タイトー前取締役会長）、聞き手：真田幸光（嘉悦大学学長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>高齢者雇用は大きなお世話？ 気を遣う中堅、居づらいシニア【禁断の会社用語辞典】  岡本努（株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14318</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014318</guid>
			<description><![CDATA[「役職定年」「定年延長」「定年後再雇用」...どこか引っかかりを覚える「禁断の会社用語」を、岡本努氏が皮肉たっぷりに解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イラスト・川崎タカオ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260713Okamototsutomu04.jpg" width="1200" /><br />
イラスト・川崎タカオ</p>

<p>「役職定年」「定年延長」「定年後再雇用」......。</p>

<p>日本企業で働く人なら誰もが耳にし、どこか引っかかりを覚える言葉の数々。</p>

<p>本稿では、25年以上にわたり組織・人事の裏側を見てきたコンサルタント・岡本努氏が、みんなが薄々気づきつつもモヤモヤしている「会社の現実」をユーモアたっぷりに言語化。綺麗事だらけの建前を剥ぎ取り、理不尽だけどなぜかまかり通る日本企業特有のリアルな構造を解説します。</p>

<p>※本稿は、岡本努著『禁断の会社用語辞典　組織・人事コンサルタントが教える企業の現実』（日経BP）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 役職定年 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・あらかじめ定められた年齢になった段階で、役職から外れること</p>

<p>■現実</p>

<p>・誰もが（内心はどうあれ、本人ですら）、当たり前に受け入れ納得する不思議な制度<br />
・気分よく、役職から退かせるための発明<br />
・役職者の（役定直前の）2、3年間のパフォーマンスを著しく下げる仕組み</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>年齢を根拠にして、社員の役割や待遇を決めるというのは、不合理なようで、意外に合理的に機能していることも多い。それは、「退く／退かせる」という判断は非常に難しいものだからだ。スポーツであれば試合に出場できなくなるというわかりやすい基準がある。しかし、会社組織ではそうはいかない。しかも、当事者も自ら「退く」という判断をしないことがほとんどだ。</p>

<p>本人も「まだまだ自分は考える力もあるし、行動力もある。そもそも自分がいないと、この部門、このサービス、この専門性は成り立たない。だから、会社のためにがんばるのだ。だって、年齢なんか関係ないんだから！」と言いがちで、ずるずると歳を重ねてしまう。しかし、そう思っているのは本人だけかもしれない。自分のことを、自分基準のみで考えないようにしたいものだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 定年／定年退職 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・あらかじめ定めた年齢に到達した時点で労働契約を終了させる制度<br />
・日本では、60歳未満の定年は禁止されている<br />
・65歳までの雇用確保（定年引き上げ・継続雇用・定年廃止のいずれか）が義務付けられており、さらに70歳までの就業機会の確保が努力義務となっている（2025年9月現在）</p>

<p>■現実</p>

<p>・あらゆる制度・ルールの中で非常に納得感が高い<br />
・定年引き上げは国策だが、誰を幸せにしているかよくわからない<br />
・定年がじわじわ引き上がるトレンドは、「一体、何歳まで働かされるのだろう?」と人を不安に陥れる</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>「年齢なんかで活躍可能性は決められない。個人の実力や能力を見て決めるべきだ」という「正論」により定年を撤廃する事例も少しずつ増えている。ところが若手や中堅は、自身の活躍可能性が小さくなる、活躍機会が遅くなると落胆するばかり。しかも50代以上は、何歳まで働かされるのだろうと、それはそれで引退のきっかけを失い（定年前の退社は家族にも説明しにくい）、やはり落胆する人も多い。</p>

<p>ではどうすべきなのか。年齢を口実にした人材マネジメント（役職定年、等級別の最低在籍年数、年齢を理由にした昇格可否判断、そして定年など）を早々にやめて、若手・ベテランの区別なく真の実力主義による人事運用にチャレンジし、社員からの信頼を得るしかない。今のままでは「どうせうちの会社は、（年齢不問なんて）正論は無理でしょ」と思われるだけなのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 定年延長 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・定年となる年齢を引き上げる制度変更<br />
・正社員の身分を維持したまま継続的に雇用される</p>

<p>■現実</p>

<p>・「自分も定年まであと◯年」とカウントダウンして働いていた人ががっかりする<br />
・「あと〇年で、あの人がいなくなる」とカウントダウンしていた現役世代ががっかりする</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>多くの会社では「他社もやっているし、認められているから」という理由で年齢のみを基準に役割変更や年収の大幅カットを行っている。一方、定年延長は処遇を大幅に切り下げるきっかけを失うので、あまり行いたくないという会社も多い。</p>

<p>しかし労働力確保、さらには社会保障関連費用の制約という観点から、国の方針として雇用義務となる年齢が65歳から引き上げられる可能性は非常に高い。</p>

<p>こうした状況下では、今後、年齢のみを根拠にした人事政策は好ましくない。定年後再雇用にしろ、定年延長にしろ、年齢ではなく、本人の実力と希望、ノウハウや業務の継承状況、担っている役割、さらには会社のニーズなどを基準に、60歳になる手前から処遇を考えていくことをさらに徹底していく必要がある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 定年後再雇用 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・定年年齢に達し、希望する社員が、引き続き雇用されること<br />
・雇用形態や役割を変更する場合もある<br />
・一律（もしくは役割別の減額割合）で給与をカットし、1年間の有期雇用で毎年更新が一般的</p>

<p>■現実</p>

<p>・合法的に給与を大減額するための発明<br />
・国も、会社も、本人も、（内心穏やかではないが）ぎりぎり折り合いがつき、納得できる絶妙な落としどころ<br />
・そろそろやめないと将来の火種になる</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 高齢者雇用安定法 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・企業に「65歳までの雇用確保」を義務づけ、「70歳までの就業機会確保」を努力義務として求める法律（2025年9月現在）</p>

<p>■現実</p>

<p>・大きなお世話<br />
・若手・中堅はがっかり<br />
・現場は、シニアな部下を抱えて窮屈で大変<br />
・人事部は、何の仕事をさせるのかが悩みの種<br />
・財務部は、コストがどれくらい膨らむか冷や冷や<br />
・当事者は、会社に迷惑をかけるのではないかと戦々恐々<br />
・国は、社会保障コストを企業に押しつける大義名分ができて安心</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>もちろん働き方の選択肢が広がると考えれば、プラス面も多い。会社は、年齢ではなく、実力を基準にしてマネジメントする力を磨くことが肝要だ。社員は、「会社が仕事を用意してくれる」という発想ではなく、自らの市場価値を常に見定めて、アップデートさせていく、もしくは市場価値に見合う仕事をする意識を持つべきである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260713Okamototsutomu04.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 31 Jul 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岡本努（株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>北島康介のあの名言も!? 「地頭がいい人」がよく使う口グセ・ベスト3  内藤誼人（心理学者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14786</link>
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			<description><![CDATA[いいアイデアが浮かぶ人には、意外な共通点がある。それは知識量ではなく、自分の気分や行動を上手にコントロールする「言葉」だ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="北島康介のあの名言も!? 「地頭がいい人」がよく使う口グセ・ベスト3" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zatsudan.jpg" width="1200" /></p>

<p>「地頭がいい人」は、知識量ではなく普段の言葉や行動に特徴がある。心理学の研究をもとに、創造性や発想力を高める人が無意識に使っている「3つの口グセ」を、心理学者の内藤誼人氏に紹介してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「地頭がいい人」がよく使う3つの口グセ</h2>

<p>私たちは、一流大学を卒業しているとか、学校で習う知識が頭に詰まっている人を指して「頭がいい」という形容をします。しかし社会に出てから本当に必要なのは、&ldquo;地頭のよさ&rdquo;。</p>

<p>辞書に出てくるような知識をたくさん覚えていることは素晴らしいことではあるものの、それは単なる「物知り」なのであって、仕事には直接役に立ちません。</p>

<p>その点、「地頭がいい人」は、だれも思いつかなかったような突飛なアイデアを思いつく発想力や、思考の柔軟性などに優れていますので、現状の問題や大きな障壁を突破するブレイクスルー能力が高いと言えます。</p>

<p>では、どういうところに注目すれば「地頭がいい人」なのかどうかを判断できるのでしょうか。地頭がいい人がよく使う言葉には、ある共通点が見られますので、しばらく話をしていればすぐにわかります。まず1つ目は以下のようなセリフです。</p>

<p>「ちょー気持ちいい！！」</p>

<p>「えっ！？これって2004年のアテネ五輪で水泳の北島康介選手が金メダルを獲得したときに放った言葉なのでは？」と思った人がいるかもしれませんね。はい、たしかにそのときの北島選手の言葉です。</p>

<p>しかし、冗談でも何でもなく、この言葉は地頭がいい人がよく使う言葉でもあるのです。頭の中の電球がピカッと光るというか、素晴らしいひらめきを得ることができるかどうかには、私たちの心理状態が関係しています。そういうひらめきは私たちが「ハッピーな気分」のときに訪れやすいのです。</p>

<p>オランダにあるアムステルダム大学のカーステン・ド・ドリューは、ハッピーな気分の人と、悲しい気分の人に、「心理学の授業を面白くするアイデア」を考えてもらうという実験をしてみました。</p>

<p>するとハッピーな気分の人ほど、たくさんのアイデアを思いつき、しかもそのアイデアの内容を別の判定者に見せると、「オリジナリティが高い」と評価されました。</p>

<p>気分が抑うつ的であったり、落ち込んでいたりすると、いいアイデアは生まれません。ハッピーな気分だからこそ私たちの頭は柔軟になり、よく働いてくれるのです。というわけで、「ちょー気持ちいい！」ですとか、「毎日、楽しくてしょうがない！」ですとか、そういうハッピーな言葉を頻繁に口にする人ほど、「この人は地頭がよさそうだ」と判断できるわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自らテンションを上げる口グセ</h2>

<p>「地頭がいい人」の口グセには、次のようなものもあります。</p>

<p>「よーし、燃えてきた！」</p>

<p>何だか最初のものと似たようなセリフで申しわけないのですが、地頭がいい人には「テンションが高い」という共通点もあるのです。</p>

<p>米テンプル大学のロバート・ワイズバーグは、作曲家のシューマンについての研究を行っています。シューマンが躁鬱病であったことはよく知られていますが、それぞれの時期と、作曲数との関連を調べてみたのです。</p>

<p>すると、うつ時期における年間作曲数の平均は2.7曲にすぎなかったのに、躁期では平均12.3曲もの作品を残していることがわかりました。およそ4.6倍です。</p>

<p>テンションがあがり、気分がハイになっていると、私たちの頭脳はものすごく回転が速くなります。ですので、「絶好調！」といった言葉をよく口にするようなら、そういう人ほど地頭がよさそうだと推測できるわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>停滞をリセットできる口グセ</h2>

<p>最後の口グセは以下です。</p>

<p>「ちょっと、外、歩いてくるわ」</p>

<p>地頭がいい人は、とにかく動くのです。私たちのイメージとはちょっと食い違うかもしれませんが、椅子に座ってじっくり沈思黙考するというよりは、たえず歩き回っているようなタイプなのです。</p>

<p>米スタンフォード大学のマリリー・オペッツォは、48名の大学生に、座った状態、あるいはトレッドミルで歩きながら創造性テストを受けてもらいました。</p>

<p>この実験の創造性テストでは、「ボタン」のユニークな使い方を4分間考えてもらいました。たとえば、「ボタンを人形の&ldquo;目&rdquo;として使う」「歩いている最中に1つずつ地面に落として道しるべとして使う」などです。</p>

<p>その結果、トコトコ歩いている条件では、座った状態よりも高得点を挙げることができました。私たちは、動き回っているときに頭がよく働くことが明らかにされたといえます。</p>

<p>「もし私も地頭がよくなりたい！」と思うのなら、いつでもハッピーな状態を保ち、ちょっぴりテンションを上げてつねに動き回るようにするといいかもしれませんね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zatsudan.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 29 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内藤誼人（心理学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>誰でも言葉巧みに思いのまま!? 駆け引きのテクニック3選  齊藤勇（心理学者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14657</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014657</guid>
			<description><![CDATA[自分のお願いを聞いてもらうためには、確かなテクニックが存在する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「人間の攻略法」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kakehiki.jpg" width="1200" /></p>

<p>誰かにお願いをするとき、真正面からぶつかる以外にも方法はある。ほんのわずかな工夫で、自分の意志が通る可能性はグッと上がるかもしれない。</p>

<p>※本稿は、齊藤勇 監修『人間の攻略法 ココロ研究所へようこそ』（Gakken）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小さなお願いから始めて！：フット・イン・ザ・ドア</h2>

<p>街でいきなり呼び止められて、「今すぐウチの会社のスマホに契約しませんか」とせまられたらどう？「怖いな」と思っちゃうよね。でも「1分だけお時間もらえませんか？スマホのお悩みがあれば、お話しください。景品もお渡ししますよ」なんていわれたら、どうかな？ちょっと困っていることもあるし、景品ももらえるなら...と話をするんじゃない？その結果、スマホのお試しプランを契約してしまったりするかもね。</p>

<p>実はこれ、「フット・イン・ザ・ドア」というテクニックが隠されているんだ。人は最初に簡単なお願いごとに応えると、次のお願いごとが断りにくくなるんだよ。もし、誰かに何かをお願いしたいなら、簡単なお願いから始めるのがいいんだ。</p>

<p>ちなみに、「フット・イン・ザ・ドア」の由来は、訪問販売員の様子から来ている。セールスを断るつもりでドアを閉めようとすると、ドアの隙間に足をはさんで「30秒だけお話を！」などと訪問販売員は食い下がる。お客さんは必死な様子に「少しだけなら...」と話を聞いてしまい、結局は契約までしてしまうのさ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>無理なお願いをふっかける！：ドア・イン・ザ・フェイス</h2>

<p>「ヤバい、今日は宿題がいっぱいだ！でも早く遊びたい。友達に手伝ってもらおう」なんて思うときはあるかな？宿題は自分でやるのが基本だが、どうしても手伝ってほしいときは、友達にこうやってお願いしてみよう。「ごめん、今日は大事な用があるんだ。今日の宿題、僕の代わりにぜんぶやってくれない？」ってね。</p>

<p>友達は「えー、ぜんぶなんてやだよ」というだろう。そんな無理なお願いは断られるに決まっている。しかし、重要なのはその後だ。「じゃあ、少しだけ宿題を手伝ってくれない？」とお願いするのさ。するとどうだろう？友達は「少しだけならいいよ」と手伝ってくれるはずだ。</p>

<p>これはドア・イン・ザ・フェイスというテクニックだ。人はお願いを断り続けるのが苦手なんだ。「断ってしまって悪いな」という罪悪感があるからね。最初にわざわざ大きなお願いをして断らせる、そして本命のお願いを引き受けてもらうっていう裏ワザさ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「つい」やりたくなっちゃう。：ナッジ理論</h2>

<p>コンビニのレジの前、床に足跡のマークがついていることがあるよね？レジに並ぶとき、なんとなくその上に立っていないかな。実はそれ、店員さんにあやつられているのさ。お客さんが勝手に並んでくれれば、店員さんが「こちらに並んでください」と声をかける必要がなくなるからね。これは「ナッジ理論」をうまく使った例だ。ナッジとは、英語で「ヒジで軽くつつく」という意味。無理やりやらせるのではなく、やってもらうために&quot;ちょっとだけつつく&rdquo;というのがポイントだ。</p>

<p>また、「いつもきれいに使ってくれてありがとうございます」とトイレに貼り紙がしてあるのを見たことはないかな？「きれいに使え！」と命令をされるとイヤな気がするけど、お礼をいわれたら「きれいに使わなきゃ」って思うだろう。これもナッジ理論の応用さ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kakehiki.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 29 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[齊藤勇（心理学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>家族、お金、恋愛... 今日から覚えるべきNG話題リスト  吉井奈々（一般社団法人JCMA代表理事・コミュニケーション講師）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14704</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014704</guid>
			<description><![CDATA[人間関係は、距離が近ければ深まるわけではない。家族にも踏み込みすぎず、失敗した人には逃げ道を残す]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「感じのいいひと～」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_brokenheart.jpg" width="1200" /></p>

<p>良かれと思って踏み込んだ一言が、相手を苦しめてしまうことは少なくない。感じのいい人はどのような立ち振る舞いを意識しているのだろうか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、吉井奈々&nbsp;著『なぜか、また会いたくなる 感じのいい人の心がけ帳』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家族とも「ほどよい距離感」を保つ</h2>

<p>親だからといって、子どもの悩みをすべて解決しなくてはいけないわけではありません。</p>

<p>近い関係だからこそ、気持ちが入りすぎて適切な判断ができなくなることもあります。</p>

<p>そんなときは、「専門家に相談したほうがいいかもね」と、そっと別の提案を差し出す。それは突き放すのではなく、相手を大切に思う誠実さです。</p>

<p>歯が痛いと歯医者へ行くように、心のこともプロにゆだねていい。</p>

<p>抱え込みすぎず、ほどよい距離を保つことが、家族の関係を長く支えてくれます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「相手の聖域」に踏み込まない</h2>

<p>「仲よくなりたい」という気持ちから、つい距離を詰めすぎてしまうことがあります。</p>

<p>けれど本当に感じのいい人は、相手の「踏み込まれたくないところ」に、無理に入っていきません。自分から話していないプライベートなことには、あえて触れない。そのさりげない距離感が、お互いの呼吸をもっとラクにしてくれます。</p>

<p>触れないほうがいい話題集<br />
・家族構成やパートナー、恋愛事情<br />
・学歴や以前の仕事、収入のこと<br />
・体型や外見、筋肉など身体に関すること<br />
・年齢や婚姻状況のこと<br />
・過去の恋愛や人間関係のこと<br />
・宗教や政治的な考え方</p>

<p>これらは、その人が「プライバシーの箱」に大切にしまっているものだったりします。</p>

<p>よかれと思ったひとことが、相手の心に触れすぎてしまうことも。</p>

<p>だからこそ、あえて聞かない。そのやさしさが、信頼を育てていきます。</p>

<p>親しさと無遠慮さは違うもの。距離があるからこそ生まれる安心感があります。その余白を大切にできる人のそばは、なぜか長くいたくなるものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ミスした人に逃げ道をつくる</h2>

<p>ミスをした人にとって一番つらいのは、追い詰められてしまう瞬間です。</p>

<p>感じのいい人は、そんな空気を敏感に察して、そっと逃げ道をつくります。</p>

<p>「私も前に同じことをやったことがあるよ」と、自分の失敗談を軽く差し出す。それだけでその場の空気はやわらぎ、安心できるようになります。</p>

<p>責めるでも、正すでもなく、まずは居場所を守ること。そのやさしさが、相手の「もう一度やってみよう」という前向きな気持ちを引き出していきます。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 29 Jul 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[吉井奈々（一般社団法人JCMA代表理事・コミュニケーション講師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>得したつもりが無駄遣い!? 知らず知らず陥りがちな心理効果3選  齊藤勇（心理学者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14647</link>
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			<description><![CDATA[お金を使う時の人間の心理は、必ずしも得するものばかりではない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「人間の攻略法」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_wallet.jpg" width="1200" /></p>

<p>お金の損得勘定は、意外とアバウトになってしまいがち。自分では賢くお金を使っているつもりでも、実は全くの逆...なんてことも起こりえる。その理由を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、齊藤勇 監修『人間の攻略法 ココロ研究所へようこそ』（Gakken）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>もったいない！：サンクコスト効果</h2>

<p>「あともうちょっとだったのに！次こそは...」クレーンゲームをやっていると、夢中になってしまうことはないか？なかなか取れないのに、あきらめられない。もうやめなきゃと思うけど、「ここまでお金と時間をかけたからやめたくない」とも思うよな。それを、「サンクコスト効果」というぞ。人間は、お金や時間をたくさんかけるほど、途中でやめるのがもったいなくなるんだ。</p>

<p>クレーンゲームやおもちゃのくじ引きがやめられなくなりそうだし、長い行列に並ぶと、途中でやめにくくなるのも同じだ。思い切って「あきらめる」っていうのは、なかなかできないことなのさ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>このお金は使っていいやつ！：メンタルアカウンティング</h2>

<p>やった！たまたま行った親戚の家で、お小遣いに1000円もらった！さてさて、何に使おうか？お菓子を買ってもいいし、新しいマンガを買ってもいいし...。なーんて、すぐに使うことばかり考えてるんじゃないか？</p>

<p>でも、どうだろう？一生懸命お手伝いをしてためた1000円だったら、同じようにパーッと使おうとするかい？しないだろう？同じ金額なのに変だよな。</p>

<p>これは「メンタルアカウンティング」という人間の心のクセさ。思わぬ臨時収入はパーッと使っていいもの、コツコツ働いて得たお金は大事にするものと、同じ金額でも、心の財布でお金の種類を分けているんだな。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>980円って安くない⁉：端数効果</h2>

<p>お店で&quot;980円&rdquo;なんて値札の商品を見たことない？1000円と20円しか違わないんだけど、なんだかグッと安い気がするよな。これは「端数効果」というものさ。「1000円には届いていない」と意識させることで、お客さんが買いやすくなるんだ。</p>

<p>お店の人もこの効果はよく知っている。たとえば900円で利益が出る商品だとしても、「980円にして売っちゃおう」なんて考える店主もいるはずさ。でも、お客さんがお得に感じるならいいじゃないか。お客さんも主せもうれしいんだから、幸せな取り引きといえるだろう？</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 28 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[齊藤勇（心理学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>若手の意見なら「陳腐でも絶賛」 大昔から続く“ベテランの悩みの種”　【禁断の会社用語辞典】  岡本努（株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14319</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014319</guid>
			<description><![CDATA[「心理的安全性」「傾聴」「オーナーシップ」...どこか引っかかりを覚える「禁断の会社用語」を、岡本努氏が皮肉たっぷりに解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イラスト・川崎タカオ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260713Okamototsutomu03.jpg" width="1200" /><br />
イラスト・川崎タカオ</p>

<p>「心理的安全性」「傾聴」「オーナーシップ」......。</p>

<p>日本企業で働く人なら誰もが耳にし、どこか引っかかりを覚える言葉の数々。</p>

<p>本稿では、25年以上にわたり組織・人事の裏側を見てきたコンサルタント・岡本努氏が、みんなが薄々気づきつつもモヤモヤしている「会社の現実」をユーモアたっぷりに言語化。綺麗事だらけの建前を剥ぎ取り、理不尽だけどなぜかまかり通る日本企業特有のリアルな構造を解説します。</p>

<p>※本稿は、岡本努著『禁断の会社用語辞典　組織・人事コンサルタントが教える企業の現実』（日経BP）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 心理的安全性 】</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260713Okamototsutomu02.jpg" width="1200" /></p>

<p>■本来の意味</p>

<p>・組織やチームにおいて自分の意見（特に疑問・反対など何らかのマイナスのこと）を、周囲の反応や自身の不利益を気にすることなく、表現できる状態</p>

<p>■現実</p>

<p>・特に日本企業の重要な会議においては存在しないもの<br />
・雑談や飲み会をすれば自然と醸成できると思われている<br />
・「みんな、仲良し」と勘違いされ、間違いの指摘や批判ができない雰囲気に......<br />
・「何でも言ってね」と言われたので、正直に口にすると、みるみる不機嫌になる<br />
・「どう? なんかある? いつでも言ってね!」と言えばいいと思っている</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>心理的安全性の確保はとても難しい。勤続年数が短い人や部下が何にストレスや恐怖を感じるのか、先輩や上司の立場になると、なぜか忘れてしまうからだ。</p>

<p>多くの人は「自分はどのような意見も受け止め、サポートしている」と思い込んでいる。しかし、後輩や部下は想像するよりずっと繊細である。</p>

<p>心理的安全性は、雰囲気や空気といったものでは実現できない。会議であれば進め方、日常の報連相であれば耳の傾け方、日常の指示であれば具体的な話し方、それら一つひとつの状況において、心理的安全性が確保されるための工夫を設計して組み込む必要がある。「何でも言ってね」と口だけで言っても意味がないのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 若手の主張・意見 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・斬新で、古いものに縛られず、新しいものを生み出す、貴重な発想<br />
・シンプルゆえに、本質的で核心をついているものも多い</p>

<p>■現実</p>

<p>・大昔から、ベテランの悩みの種<br />
・陳腐で稚拙でも、「やっぱり若手の意見はいいよね」と言わないといけない空気<br />
・主張・意見の質に着目せず、年齢だけで良し悪しを判断してしまう</p>

<p>※誰が悪いわけではないけれど、「最近増えている」とよく聞く若手のセリフ</p>

<p>「定時なんで帰っていいですか?」<br />
「それは、わたしの仕事じゃないです」<br />
「仕方ないですよね、初めてやるんで」<br />
「具合が悪くてできません」<br />
「なんでこんなに評価が低いんですか?」<br />
「わたしの賞与が低いのはおかしいと思います」<br />
「あの人ばっかりずるい」<br />
「自分も異動したい」<br />
「やめます。やっぱりやります」<br />
「今日は休みます」<br />
「男性優遇ですよね?」<br />
「女性ばっかりずるくないですか?」<br />
「在宅でいいですか?」<br />
「オンラインは画面オフにします」<br />
「わかるように教えてください」<br />
「それはやる意味ありますか?」<br />
「コミュニケーションが少ないと思います」<br />
「部門間のコミュニケーションが足りません」<br />
「研修してほしいです」<br />
「なんで昇格するのか／できないのかわかりません」<br />
「他社のほうが給料が高いです」</p>

<p>・なぜこのような発言をしているのか（してしまうのか）、その背景・事情・心理状態に考えを巡らせないまま、切り捨ててしまっている（あるいは、恐れてしまっている）現実</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 傾聴 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・相手の話を共感的に聴き、理解に努める姿勢<br />
・適切な信頼関係を築くために、理解内容を丁寧に確認し、質問し、共感を示すことで、相手の本音を引き出すことが重要</p>

<p>■現実</p>

<p>・黙って聴けばいいと誤解する上司と、「この人、ほんとに聴いてるのかな?」と不信を覚える部下<br />
・適切な質問を望む部下と、「なんでも聞くよ、どんどん話して!」でいいと誤解する上司<br />
・我慢できずに主張・意見・アドバイスする上司ばかり（例「「それはさー、だからさー、そうじゃなくてさー、この前も言ったと思うけどー」）<br />
・傾聴と「取り調べ」の違いがわからない（例「何が? いつ? どこで? 何を? なぜ? どのように? 目的は?」）<br />
・パソコンで仕事をしながら聴く上司（例：「えっ、いま何て言ったんだっけ?」）<br />
・突然、切り上げる上司（例：「あっ、ごめん、もう時間だ。また、別の機会に」）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【 オーナーシップ 】</h2>

<p>■本来の意味</p>

<p>・任されたあらゆる仕事に対し、「自分が最終責任者だ」と捉え、完遂までやり切ろうとする姿勢や行動</p>

<p>■現実</p>

<p>・ないときに使われ、あるときに使われない言葉<br />
・マネジメント能力のない上司が、部下のせいにするときに使う言葉<br />
・「オーナーシップ＝気合い」と思っているマネジャーもいる</p>

<p>＜解説＞</p>

<p>「オーナーシップがない」「オーナーシップを持て!」という発言があったら、その内容を注意深く聞きたい。単なる号令や精神論になっていないか。目的・成果・権限・リソース・制約条件・達成基準などが曖昧な「オーナーシップを持て!」は仕事の丸投げ、管理職の責任逃れ・マネジメント放棄である。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 28 Jul 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岡本努（株式会社人的資本イノベーション研究所代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>知らなきゃ損する!? 消費者心理を揺さぶる心理効果3選  齊藤勇（心理学者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14646</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014646</guid>
			<description><![CDATA[消費者の思考回路は、お店側によって意図的に操作されている可能性も？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「人間の攻略法」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shopping.jpg" width="1200" /></p>

<p>買い物や外食で選択をするとき、自分の意志で選んでいるつもりでも、実は「選ばされている」かもしれない。消費者として知っておきたい心理学の研究を紹介する。</p>

<p>※本稿は、齊藤勇 監修『人間の攻略法 ココロ研究所へようこそ』（Gakken）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>真ん中を選んじゃう？：妥協効果</h2>

<p>飲食店にとって食材費の値上がりは大問題！「今まで800円で定食を売っていたのに、1000円で売らないと利益が出ない。でも、1000円にしたらお客さんが来なくなるかも...」。お店を経営するって大変だよね。</p>

<p>だがしかーし！こんなとき、心理学のテクニック「妥協効果」が役に立つのさ。まずは、メニューを1300円、1000円、800円の3つのランクに分けるぞ。今まで出していた定食は、素直に値上げして1000円にする。そして、定食からサラダを抜いたものを800円で、小鉢を追加して豪華にしたものを1300円で売ってみるんだ。</p>

<p>するとどうだろう。多くのお客さんは、800円や1300円の定食ではなくて、1000円の定食を選ぶんだよ。人はいくつか選べるとき、真ん中の選択肢を選ぶのが心のクセなんだ。こうすれば、値上げしたことが意識されにくくなるだろう。</p>

<p>ちなみにこの妥協効果、選択肢が2つだとうまくいかない。800円の定食と1000円の定食だけだと、「お、800円のほうがお得だな」となるからね。3つの選択肢があることで、人間には&quot;いちばん高い&rdquo;と&quot;いちばん低い&rdquo;を避ける心理が働くんだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>少ないものほど気になっちゃう！：希少性の原理</h2>

<p>少し前まで行列ができていたクレープ屋さん、「すごく気になるなぁ」と思っていたけど、最近は行列ができなくなっちゃった。そうなると「別に買わなくていいか」って気がしてきた。こういう、「簡単には手に入らないからこそ気になる！」という気持ちは誰にでもあって、「希少性の原理」といわれるんだ。</p>

<p>お店からしたら大変だ。一度人気がなくなったら、もう人は集まらないんだろうか？いいや、そんなことはないぞ。簡単なことさ、希少性を演出すればいいんだ！</p>

<p>たとえば、期間限定メニューを作る。春にしか食べられない桜のクレープなんてどうだ？数量限定メニューもいいね。1日限定10食のスペシャルメニューを考えてみよう。限定メニュー欲しさの行列ができれば、通りがかりの人も行列に並ぶようになって、またたくさんクレープが売れるようになるよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>絶対に損したくない！：損失回避性</h2>

<p>おじさんが通う美容室は、行くたびに100円引きのクーポンをくれる。でも、そのクーポンの期限は1か月で切れちゃうんだって。だから、おじさんはクーポンを使うために毎月通ってる。</p>

<p>でも、よく考えてみてよ。髪って1か月でそれほど伸びる？1年間で計算したら、1か月半や2か月に一回行くくらいのほうが散髪代は安くなるはず。それなのに、「クーポンを使わなきゃもったいない」っておじさんは毎月髪を切りに行っちゃうんだ。</p>

<p>実は人間には100円を得るうれしさより、100円を失う苦痛の方が大きく感じる性質がある。これを「損失回避性」というよ。損をしたくないという気持ちが人間は強いんだね。「もらったクーポンを使わないと、100円損をしてしまう」という気持ちが、おじさんを美容室に向かわせるんだな。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 27 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[齊藤勇（心理学者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>インスタ映え料理を斬る！ 佐々木俊尚が家庭料理の“粋”を考察  佐々木俊尚（文筆家・ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14693</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014693</guid>
			<description><![CDATA[家庭料理は、いつの間にか「重い仕事」になってしまった。レシピも品数も増え続ける日本の食卓を見直す鍵は、ヨーロッパのシンプルな食文化にある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「名もなき料理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Sasaki03.jpg" width="1200" /></p>

<p>品数を増やし、彩りを整え、時間をかけて作る――。そんな「頑張る家庭料理」が当たり前になっていないだろうか。毎日続けるために必要なのは、豪華さではなく、もっと軽やかな発想であるという。</p>

<p>※本稿は、佐々木俊尚 著『人生を救う 名もなき料理』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヨーロッパ流「コールドミール」に学ぶ</h2>

<p>ヨーロッパにはコールドミール（冷たい食事）というものもある。ドイツのカルテスエッセン（直訳すれば同じ「冷たい食事」）が有名だが、パンとハム、チーズ、ヨーグルトなど火を使わない料理だけを組みあわせた献立のことだ。</p>

<p>職場と自宅が近接していることが多いドイツでは、昼食を自宅でとる人が多く、昼食が一日の食事のメインになっているという。その代わりに夜はカルテスエッセンで軽く済ませる。</p>

<p>わたしも自分ひとりの夕食などは、コールドミールにしてしまうことが多い。パンを買いに行くのさえ面倒なときは、台所に常備しているプレーンクラッカーを食べる。それにハムとチーズ。気が向けばそれにスクランブルエッグかゆで卵ぐらいはホットなものを追加することもある。</p>

<p>和食のコールドミール化もわたしはときどき試している。白いご飯は電子レンジで温めてもいいが、夏なら冷たいお茶漬けも良い選択だ。冷やご飯を水で洗ってぬめりを取って（気にならなければ洗わなくても全然かまわない）、丼に盛る。かつお節と塩昆布をのせて醤油を回しかけ、冷水を注ぎ入れるだけ。麦茶などの冷たいお茶でもいい。</p>

<p>これだけでじゅうぶん美味しいが、おかずも用意する。マヨネーズをかけたハムや、ケチャップとウスターソースをかけたソーセージなど。その辺のコンビニやスーパーで売っている安物のほうが、ベタな味に合う。おまけにマヨネーズやケチャップ、ウスターソースは白米にぴったりである。</p>

<p>それに野菜の浅漬け。わが家の冷蔵庫には自家製の浅漬けが常備されている。月に二回、茨城の久松農園から野菜をまとめて宅配してもらっており、夫婦ふたりではなかなか食べきれないほどの野菜が来る。傷まないうちに、浅漬けにできるものは漬けてしまう。</p>

<p>浅漬けは古くなって発酵が進みすぎたら、刻んでしまって茶漬けにのせるのもとても美味しい。酷暑が延々と続く最近の日本の夏は、料理でさえ火を使うのがつらいときがある。日本でも夏場はコールドミールがもっと広まってほしい。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>重すぎた家庭料理と決別しよう</h2>

<p>コールドミールを見習いたいと思うのは、その「手軽さ」だ。日本の家庭料理は何というか、重すぎるのである。レシピが多いだけでなく、作る手順も多く、色数も多く、献立の皿の数も多く、とにかく多くて重い。この多くて重いところから、家庭料理を解き放てないものか。それを考えて行き着いたのが、本書の「名もなき料理」である。</p>

<p>そもそも家庭で食べる料理なんて、短時間でさっと作ったほうが粋である。たとえば知人の家に遊びに行って、昼食などをごちそうになるときに、前の日から延々と煮込んだり凝ったスパイスをいっぱい使ったりしたカレーやシチューを出されたら、ちょっと重すぎないだろうか。</p>

<p>昔は、そういう料理のことを「日曜日のお父さん料理」とよく揶揄していた。スパイスなどに凝りすぎているわりには全体最適化がきちんとできていないので、食材がたくさん余ってしまったり、汚れた鍋やフライパンなどの洗いものがシンクに山積みになったままになってしまったり。「結局わたしが片づけなきゃいけないじゃないの！」とお母さんに怒られて、という四コマ漫画が昭和のころにはたくさんあった。</p>

<p>日曜日のお父さん料理だけではない。女性が作る料理も、いまだにけっこう重いパターンが多い。よく目にするのは、やたらと飾りつけを気にした料理である。たとえば豚肉の冷しゃぶを皿に盛りつけたら、まわりにぐるりとミニトマトを丸いままで飾りつけるようなあれだ。食べにくいし、豚しゃぶとトマトの味がそもそも重ね合わされていない。単なる飾りでしかなく、味覚に何も寄与していない。</p>

<p>そんな余計な色を加える暇があるのだったら、たとえば豚しゃぶの下に千切りにしたキャベツを敷いたほうがいい。そしてたれはうま味の強い市販のものを使わず、醤油と酢、砂糖、ニンニクチューブ、ごま油をさっとかき混ぜて豚しゃぶに和えたほうがいい。これを千切りキャベツの上に並べれば、たれがキャベツにも染みこんでしみじみとした美味しさになる。</p>

<p>「インスタ映え」とかつて呼ばれていたような、派手な見た目を重視するのは、もはや古い。SNSの世界でさえも、外観を着飾って強く華美に見せることよりも、内面の自分の弱さをさらけ出し共感や親しみを得るほうが良いという方向に進んできている。料理も同じだ。</p>

<p>豚しゃぶを視覚でも美味しそうに見せたいのなら、ミニトマトではない。てらてらと脂の光る豚しゃぶと角の立った千切りキャベツ、それらをまとめて美味しさを醸し出している、薄茶色の粘りのあるたれ。その渾然一体となった美しさの視覚にこそ求めるべきなのだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Sasaki03.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Jul 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[佐々木俊尚（文筆家・ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「5秒で直せないアドバイス」はNG？ 嫌味にならない指摘のマナー  吉井奈々（一般社団法人JCMA代表理事・コミュニケーション講師）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14703</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014703</guid>
			<description><![CDATA[人間関係の差は、大げさな行動ではなく、何気ない振る舞いに表れる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「感じのいいひと～」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_feedback.jpg" width="1200" /></p>

<p>スマホの置き方、あいづちの打ち方、気まずいときの振る舞い。同じ時間を過ごしていても、「感じのいい人」は細かな気遣いで相手に安心感を与えている。誰でも今日から実践できる習慣を紹介する。</p>

<p>※本稿は、吉井奈々&nbsp;著『なぜか、また会いたくなる 感じのいい人の心がけ帳』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>５秒で直せないアドバイスはしない</h2>

<p>「ネクタイが曲がってるよ」「靴紐がほどけてるよ」</p>

<p>5秒で直せることへの指摘は、相手を助ける「親切」です。</p>

<p>一方で、性格や体型などすぐには変えられないことへのアドバイスは、相手を追い詰めてしまうことがあります。たとえ正しくても、今すぐどうにかできないことを言われるのは、ただつらいだけです。</p>

<p>感じのいい人は、正しさよりも「相手の心」を大切にします。伝えることで傷つけてしまうなら、それは親切とは言えないからです。変えられないことにはあえて触れない。それも立派な思いやりです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>失敗談で安心を渡す</h2>

<p>ミスをしたとき、人が一番欲しいのは正論よりも「自分だけじゃない」という安心感です。そうした場面では、自分の失敗談を先に差し出す。それは、相手と同じ目線に立つというやさしさです。</p>

<p>責められる不安ではなく、わかってもらえる安心が、前向きな気持ちを引き出します。失敗の場面こそ、安心を渡せるチャンスなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スマホの「置き方」を意識する</h2>

<p>会話中、スマホの画面を上に向けて置いていませんか？通知のたびに光る画面は、言葉にしなくても相手の意識をそらしてしまいます。画面を伏せる、またはバッグにしまう。そのひと手間だけで、相手に「今はあなたとの時間を大切にしています」という気持ちが伝わります。</p>

<p>物の置き方には、意識の向きがあらわれるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リアクションで安心感をつくる</h2>

<p>話し上手じゃなくても、感じのいい人の「聞き方」にはあたたかな体温が宿っています。笑いたいときにはちゃんと笑う。驚いたときには目を大きく開く。</p>

<p>相手の言葉にうなずき、表情豊かに応える。</p>

<p>それは「あなたの言葉を大切に受け取っていますよ」という心のギフト。豊かなリアクションが安心感を生み、相手の言葉をさらに引き出します。</p>

<p>「聞き上手」とは、相手が「この人と話せてよかった」と感じる、あたたかな時間をプレゼントできる人のことです。</p>

<p>そこで意識したいのが、「あいうえお」のリアクション。</p>

<p>・「あ」　ああ！という驚きや納得<br />
・「い」　いいですね！の笑顔<br />
・「う」　深くうなずく<br />
・「え」　えぇ!?という関心<br />
・「お」　おぉ！という感嘆</p>

<p>特にオンライン上では反応が見えにくいからこそ、少しオーバーなくらいの反応やうなずきが場を支えます。雑談や相談でも、話の腰を折らずに「うんうん、それで？」とあたたかいあいづちを打つ。その姿勢から生まれる安心感こそが、信頼の正体です。</p>

<p>あなたの豊かな反応が、誰かの「話したい」という気持ちに、そっと火を灯します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>気まずいときこそいつも通りにする</h2>

<p>喧嘩や言い合いをした後。相手が謝るのを待つのではなく、あえて「いつも通り」の自分で接する。それは負けを認めることではなく、「この関係を大切にしたい」というサインです。</p>

<p>無理に話し合いで解決しようとせず、お茶を淹れたり、何気ないあいさつを交わしたりする。そんな変わらない日常のリズムが、固くなった相手の心を少しずつゆるめていきます。</p>

<p>わざわざ言葉にしなくても、気づけばいつもの空気に戻っていることもある。そんな、気まずさを引きずらない強さが、関係をそっと守っていきます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_feedback.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Jul 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[吉井奈々（一般社団法人JCMA代表理事・コミュニケーション講師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「スペックの呪縛」を脱し、ワインで相手の心を掴む一流の戦術  今野有子 (株式会社アルムンド代表取締役／Philosophy Technologies inc. Co-CEO)</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14635</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014635</guid>
			<description><![CDATA[評価や点数といった「スペックの呪縛」に縛られ、ワインを偏差値で選ぶ二流を卒業。「なぜそれを選ぶのか」という自分軸の言葉とソムリエを巻き込む戦術で、ビジネス社交を成功させる極意を解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="喜ばれるワインを選ぶ方法とは？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility2/pixta_WinetoRYORI.jpg" width="1200" /></p>

<p>「ワインはよくわからない......」と苦手意識を持っている人は多いのではないでしょうか。<br />
「美味しい」「好き」という自分の感覚ではなく、パーカーポイントや格付けなどの数字に「正解」を求めてしまいがちな日本人。しかし本当に人の心を動かすのは数字ではありません。世界中のワイナリーを訪ね歩いたワインの目利き今野有子氏が、自分軸の言葉で相手の心を震わせるワインの選び方を紹介します。</p>

<p>※本稿は、今野有子著『エグゼクティブはなぜワインにはまるのか？』（クロスメディア・パブリッシング）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「西洋文化の象徴」という呪縛</h2>

<p>1980年代後半、バブル経済の絶頂とともに訪れた「イタメシブーム」が、日本人が食事にワインを飲むようになったきっかけのひとつです。キャンティを筆頭とする赤ワインはトレンディドラマやメディアで紹介され「おしゃれなファッションアイテム」として広まりました。<br />
さらに1980年代後半から本格化したボジョレー・ヌーボーのキャンペーンが日本人の「スペック愛」を決定的なものにします。</p>

<p>解禁日に空輸で届くワイン。<br />
「新酒を世界で最初に飲める、日本」</p>

<p>このマーケティングは社会現象にもなり、「ヴィンテージ」という概念や「解禁日」、本来は実りの記録や収穫を祝う素朴な祝祭にすぎなかった情報を、日本人は「スペック」という名のエンターテインメントへと変質させ、熱狂したのです。</p>

<p>そして1990年代後半、小説・映画『失楽園』の大ブームが起こります。</p>

<p>主人公の男女が、ボルドーの最高峰「シャトー・マルゴー」を飲み干し心中するシーンは、日本人に「高価なワイン＝究極の官能と贅沢」という強烈なインパクトを焼き付けました。</p>

<p>また、同時期に巻き起こった「ポリフェノール・ブーム」もワイン消費に拍車をかけます。赤ワインに含まれる成分が健康にいいという報道により、これまでワインに目もくれなかった層までが、「健康にいいという免罪符」を求めて一斉に赤ワインを飲み始めました。</p>

<p>赤ワインに含まれるポリフェノールが心疾患予防に効果があるため、フランス人は赤身肉やチーズのような脂肪分の多い食事をしても心疾患にかかりにくいというフレンチ・パラドックス説ですが、後に効果を疑問視する論文が出ています。2000年代になるとチリやオーストラリアのワインが大量に輸入されるようになり、コスパの良いワインが店頭に並ぶようになります。</p>

<p>安価で買える手軽さや、力強く分かりやすい味わいが支持され、ワインは一気に日常の飲み物へと民主化されました。しかし、この「ニューワールド・ブーム」においてさえ、日本人の関心は「いかに安くて、いかに高得点か」という、コストパフォーマンスという名の「数値」に集約されていきました。</p>

<p>このように、日本におけるワインは常に、西洋の洗練を象徴する特別な意味を持つ「記号」「数値化可能なもの」として導入されてきました。</p>

<p>今でも、私たちはどこかでワインを「よそもの」と感じています。<br />
その心理的な距離が、「知らないと恥をかく」「間違えたら格が下がる」という不安を生み、その不安を埋める防衛手段として、パーカーポイントや格付けといった「客観的な数字（カンニングペーパー）」を盾にするようになってしまったのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>主体的に味わう</h2>

<p>少し視点を変えてみましょう。<br />
私たちが日本酒や焼酎を酌み交わすとき、これほどまでにスペックに固執するでしょうか。日本酒や焼酎を飲むとき、私たちはもっと自由で、自分の感性に正直で、堂々としています。</p>

<p>しかし、ワインは「西洋の洗練された文化の象徴」として、私たちの生活に割り込んできました。だから「知識という二次情報を知らないと馬鹿にされる」と構えてしまうのです。</p>

<p>日本酒を頼む時、「この大吟醸は精米歩合が〇％で、日本酒度がプラス〇で......」そんな数字を延々と並べ立てて、相手を圧倒しようとする人はまずいません。いたとしても、その場が冷え切ってしまうことを私たちは本能的に知っています。日本酒や焼酎の席で私たちが語るのは、もっと主観的で、血の通った言葉です。</p>

<p>「新潟もいいけど、広島や京都の酒もいいよね」<br />
「いつもは冷酒だけど、この季節は熱燗が飲みたくなる」</p>

<p>日本酒を選ぶときに大事にしているのは「自分はどう感じるか」という主観と「相手は何に関心があるか」という想像力です。</p>

<p>私は山形県出身なので、メニューに山形の日本酒を見つけると、「あ、これ私の実家の隣町の蔵です。飲みましょう！」と自然に声をかけます。<br />
そこにあるのは、山形が優れた産地かというスペック論ではなく、「あなたに私の故郷の味を楽しんでほしい」という純粋な思いと、楽しい会話のきっかけです。<br />
これこそが、相手の心に届くスペックを超えた言葉の力です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「偏差値」からの卒業</h2>

<p>なぜ、ワインとなった途端、自分自身の「美味しい」「好き」という感覚を棚に上げ、誰かが決めた「点数」という採点表を必死に読み上げようとしてしまうのでしょうか。</p>

<p>日本人のワイン史は、常に誰かが用意した「正解」があり、ブームに後押しされてきました。その結果、自分の味覚よりも偏差値を気にする「受験生のような飲み手」が大量生産されてしまったのです。</p>

<p>スペックは「二次情報」です。誰かが調べ、誰かが評価した、あなたの外側にある数字です。<br />
本物の社交場において求められているのは、調べればわかるワインの知識ではなく、山形の酒を勧める時のような「自分軸の言葉」です。つまり、「なぜ、私はあなたのためにこのワインを選んだのか（Why）」を、自分の言葉で語れるかどうかです。<br />
そのために必要なのは、暗記した知識を披露することではなく、自分の感性を信じる勇気と、相手のコンテキストに寄り添う知性なのです。</p>

<p>本稿では、この「スペックの呪縛」を解き放ち、ワインという名の「魔法の杖」を使い、相手の心を掴み、場をデザインするための具体的なヒントをお伝えします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「Why」の問いを大切にする</h2>

<p>誰かのためにワインを選ばなければいけない時、人は大きく2つのグループに分かれます。ワインはわからないと意思決定を放棄するグループと、「正解」を探し始めるワインに詳しい人のグループ。</p>

<p>前者は、なんでもいいやと予算に合わせる、他の人に決めてもらうという手段をとります。後者は「この料理にはこの品種」「この予算なら、この格付け」と持てる知識を総動員し、教科書的な正解を探します。</p>

<p>どちらも通常の飲み会では問題ないですが、エグゼクティブとして振る舞いたいのであれば、どちらも惜しい。</p>

<p>ここで大事なのは、「Why」という問いです。<br />
なぜ、今日、あなたのために、私はこれを選ぶのか？</p>

<p>何のワインを選ぶかという「What」は、あなたの「Why」を具現化するための、手段に過ぎません。「他者の評価が高いから」「有名シャトーだから」こうした外部の基準に判断を委ねるのは、自分の意思を放棄しているのと同じです。<br />
それは、「自分では判断できません。権威が言っていることが私の正解です」という、敗北宣言に他なりません。</p>

<p>ワインを選ぶ真髄とは、ワインのスペックではなく、その選択に至った「あなたの思考のプロセス」とその伝え方にあります。<br />
ワインを通じて、私たちは相手の人生の断片を拾い上げ、それに「色」を添えるという、極めて高度なコミュニケーションができます。</p>

<p>例えば、私がある投資家夫婦にワインを手渡した時はこう言いました。<br />
「先日、新婚旅行はギリシャだったと伺ったので、今日はギリシャワインをお持ちしました。ギリシャは個性豊かなワインがたくさんある、面白い産地ですね。その時お二人がどんなワインを飲まれたのかな、と想像しながら探していたら、私もとても楽しかったです。奥様とぜひ楽しんでください」</p>

<p>このイギリス人夫婦はとても喜び、サントリーニの海の青さや、ミコノスのビーチの話など、にこにこしながら話してくれました。</p>

<p>このような一言を添えて渡されたとき、相手が受け取っているのは「ワイン」という目にみえる物質ではありません。「自分の話を覚えていてくれた」という、あなたへの深い信頼感という目に見えない価値です。<br />
価格が高いワインであることよりも、相手の「ハネムーン」という一次情報にアクセスしたことの方が、何百倍も価値があるのです。</p>

<p>例えば、イタリアワインのように20州すべてに土着のワインがある産地は、物語の宝庫です。「イタリアのワインです」とひと括りにせず、話題に出た地名や、相手のゆかりの地を「地図」で追いかける。</p>

<p>シャルドネやカベルネ・ソーヴィニヨンといった国際品種は、確かに安心感はあります。しかし、相手に「おっ、やるな」と思わせるのは、そこでしか作られていない、その土地の個性が爆発している土着品種です。</p>

<p>ワインボトルには限られた情報しかありません。しかし、産地は必ず書いてあります。ワインショップを「ボトルの列」としてではなく、「立体的な世界地図」として眺めてみてください。</p>

<p>「あの人は今度イタリアのプーリアに行くと言っていたな」<br />
「あのプロジェクトはスペインのバルセロナに関連していたな」</p>

<p>地図をイメージしながらワインを選ぶ。そのプロセス自体が、あなたの世界観を広げる最高に知的なエンターテインメントになるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ソムリエを「戦略パートナー」にする</h2>

<p>レストランでの会食の場合、「Why」が決まったら、次にすべきことは自分でワインリストを読み込むことではありません。ソムリエを、会食を成功させるための戦略的なプロジェクトメンバーとして巻き込むことです。</p>

<p>多くの日本人は、ソムリエを単にワインの注文を取る人だと思っています。<br />
しかし、自ら場をデザインできる人は彼らに「パス」を出します。その際のポイントは、教科書に書いてあるような知識（二次情報）ではなく、あなたにしか語れない「一次情報（目的と背景）」を伝えることです。</p>

<p>リストを睨みつけるのはやめましょう。ソムリエを静かに呼び、あなたの「Why」を伝えてみてください。</p>

<p>「今日は大切な投資家と一緒です。シリコンバレーでの長年の功績を祝い、今後のより良い関係性作りに繋げたいです。少し意外性があって、それでいて芯の強い一本を。予算はこのあたりで、今まさに飲み頃だと思われるものをいくつか提案していただけますか？」</p>

<p>自分の「目的（Why）」を共有し、選択の「権限」をプロに委譲する。ソムリエはあなたから信用されて初めて、戦略パートナーとして腕を振るうことができます。彼は、リストに載っていない秘蔵の一本をセラーから出してくるかもしれませんし、そのワインにまつわる最高のストーリーを、あなたの代わりに語ってくれるでしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility2/pixta_WinetoRYORI.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Jul 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[今野有子 (株式会社アルムンド代表取締役／Philosophy Technologies inc. Co-CEO)]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>PL対横浜から25年以上...神奈川勢が大阪勢に勝てなくなったのはなぜか？  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14615</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014615</guid>
			<description><![CDATA[高校野球は、いま東西二極化の時代を迎えている。関東と近畿が優勝を分け合う背景には、才能だけでは説明できない育成や投資の格差が存在する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="甲子園" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien_loser.jpg" width="1200" /></p>

<p>過去25年間、高校野球の頂点は関東と近畿によってほぼ独占されてきた。なぜ二大勢力への集中は進んだのか。そして、王者同士の直接対決では何が勝敗を分けるのか。野球評論家のゴジキ氏に解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『システムで読む甲子園　25年分のデータで解き明かす「勝利と成長」の条件』（カンゼン）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>東西に二極化した高校野球の勢力図</h2>

<p>「強い県はどこか」という問いは、長く感覚で語られてきた。名門の数、激戦区のイメージ、スター選手の輩出数ーー。だが本章で扱うのは、その〝印象論〞を超えた現実である。</p>

<p>過去25年の全国大会データを並べると、関東が9回、近畿が8回優勝し、両地域だけで全体の約68％を占めている。これは単なる好不調の波ではない。覇権が二つの巨大圏域に収斂し続けているという、構造の問題だ。</p>

<p>なぜ、二極集中が起きたのか。答えは「才能」だけでは説明できない。1990年代後半以降、野球の勝ち方は精神論から、データ化・科学的トレーニング・全国規模のスカウティングへ移行した。ここで最も早く、最も大きく投資できたのが、資本・指導者・設備が集まる関東と近畿のトップ層だった。結果として、地方から有望な中学生が越境し、都市圏の強豪校に吸い寄せられる〝人材の引力〞が生まれる。</p>

<p>地域内ですでに全国準々決勝級の密度を持つ内部競争が、代表校を鍛え上げ、そのまま全国の勝率へ転化していくーー本章はこの寡占化のメカニズムを、資本・育成・人口動態という複数のレイヤーで解剖していく。</p>

<p>さらに、データはもう一段深い事実を突きつける。2011年から2021年の10年間、優勝は関東と近畿以外から生まれていない。投手分業制と球数管理への早期適応、スカウト網の全国化、弾道測定や動作解析の導入といった「近代化の勝ち筋」が、この期間に一気に標準化された。</p>

<p>つまりこの10年は、才能の争いというより、近代化への適応速度の争いだった。そして、その先行者利益を最大化したのが、二大都市圏のエコシステムだったのである。</p>

<p>ただし、本章の焦点は「二強の強さ」を礼賛することではない。二強が強いのなら、次の問いが立つ。二強同士がぶつかったとき、何が起きるのか。実際、関東&times;近畿の直接対決は、時代ごとに力学が変わっている。2000年代は関東が僅かに勝ち越し、2010年代は五分、そして2021〜2025年は近畿が勝率6割6分7厘で上回っている。</p>

<p>この〝揺れ〞は偶然ではなく、関東の「剛（システムとパワー）」と近畿の「柔（適応と撹乱）」というスタイル差が、時代とともに再配合されてきた結果として読める。</p>

<p>そして本章の後半では、最も象徴的な相性の問題である「神奈川（横浜）は大阪に弱い」というパラドックスに踏み込む。勝率では互角に近い〝王者同士〞が、直接対決では一方的になる。</p>

<p>そこには戦術のミスマッチだけでなく、甲子園という地理的条件が生むアウェーの心理、トーナメント構造が生む消耗度の非対称、そして〝仮想・大阪〞を日常で再現できない免疫の欠如といった、複数の要因が絡合っている。相性は運ではなく、構造として生まれる―この章の結論は、その一点に収束していく。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>25年間の覇権推移と寡占化のメカニズム</h2>

<p>データが示す最も顕著な事実は、過去25年間の全国大会において、関東勢が9回、近畿（関西）勢が8回の優勝を果たしているという圧倒的な寡占状態である（下図）。</p>

<p>両地域を合わせると25年間で17回の優勝となり、全体の約68％を占めている。日本全国の頂点が事実上、この二つの巨大経済圏・人口密集地域によって独占されている構造が長らく続いていることがわかる。</p>

<p>この覇権の集中は、決して偶然の産物ではない。1990年代後半から現在に至る25年間は、日本のスポーツ界における「データ化」「科学的トレーニングの導入」「スカウティングの全国化」が急速に進んだ時期と完全に一致する。関東および近畿の強豪校は、潤沢な資金力を背景に、最新のトレーニング機器（弾道測定器、動作解析システムなど）をいち早く導入してきた。</p>

<p>また、専門のフィジカルトレーナーや外部の技術指導者を招聘し、選手の身体能力と技術を最大化する高度なシステムを構築したのである。</p>

<p>結果として、個人の先天的な才能や精神論に依存していた時代から、組織的かつ科学的にアスリートを育成する時代へと移行し、その膨大なインフラ投資に耐えうる関東・近畿の私立強豪校が必然的に上位を独占する構造が完成した。</p>

<p>少子化が進行する日本において、地方の競技人口は減少の一途を辿っているが、プロを目指す、あるいはより高いレベルでの指導を求める有望な中学生選手は、最先端の設備と激しい競争環境を求めて関東や近畿の強豪校へ越境入学する傾向が加速した。</p>

<p>この「人材の強烈な引力」が、過去25年の間に両地域のチーム力を地方のそれとは比較にならないレベルへと押し上げた根本要因である。</p>

<p>関東と近畿は、それぞれの地域内で、すでに全国大会の準々決勝レベルに匹敵するほどの密度を持っており、この極限の内部競争を勝ち抜いたチームが全国の舞台に立つことで、常に高い勝率を維持している。</p>

<p><img alt="夏の甲子園優勝校（2000~2025年）" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Goziki004.jpg" width="850" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ神奈川勢は大阪勢に負けるのか？</h2>

<p>データのなかで最も具体的かつ強烈なインサイトを含んでいるのが、「神奈川勢は大阪勢に弱い」という特定の相性の悪さである。この対戦は、1998年の80回記念大会準々決勝の横浜対PL学園の死闘が高校野球ファンの印象に残っているだろう。</p>

<p>その横浜がいる神奈川は日本屈指の激戦区であり、過去25年間の関東9勝のうち複数回を占める絶対的な強豪地域である。しかし、この期間に全体成績では圧倒的な強さを誇りながら、対大阪となると全く勝てないという奇妙なパラドックスが存在する。</p>

<p>過去25年間で、神奈川勢は勝率7割0分6厘、大阪勢は勝率7割2分8厘と、どちらも全国の他地域を全く寄せ付けない驚異的な成績を残している。全国大会において、この両地域は他県にとって文字通り「絶対王者」として君臨している。</p>

<p>しかし、この両者が直接対決した際のデータは、その全体成績からは想像もつかないほど一方的なものとなっている（下図）。</p>

<p>過去25年間の夏の甲子園で実現した3回の直接対決において、神奈川勢は大阪勢に対して全敗を喫している。対戦母数こそ少ないものの、常に全国の頂点を争う両地域の対戦において、一方が他方を完全に封じ込めているという事実は、明確な「相性の悪さ」の存在を裏付けている。この0勝3敗の内訳を詳しく見ると、さらに興味深い事実が浮かび上がる。参考データに基づく対戦の詳細は以下の通りである。</p>

<p>・2006年（1回戦）：神奈川（横浜）6対11大阪（大阪桐蔭）<br />
・2008年（準決勝）：南神奈川（横浜）4対9北大阪（大阪桐蔭）<br />
・2016年（2回戦）：神奈川（横浜）1対5大阪（履正社）</p>

<p>この3試合すべてにおいて神奈川代表として出場しているのは、日本高校野球界の代名詞とも言える超名門「横浜」である。対する大阪は、2000年代以降に絶対的な力を手にした新興の覇者「大阪桐蔭」と「履正社」である。</p>

<p>特筆すべきは、スコアの内容である。横浜は伝統的に、卓越した投手力と鉄壁の守備力をベースにした「守り勝つ野球」を得意としてきたチームである。</p>

<p>しかし、大阪勢との対戦においては、2006年に11失点、2008年に9失点、2016年に5失点と、自慢のディフェンス陣がことごとく粉砕されている。</p>

<p>特に2006年と2008年の大阪桐蔭戦では、横浜の精密な野球が、大阪桐蔭の規格外の破壊力の前になす術なく打ち崩された歴史的試合として語り継がれている。2016年の履正社戦でも、優勝候補筆頭と目されていた横浜が、序盤から履正社の小刻みな攻撃と堅守に翻弄され、1点しか奪えずに完敗を喫した。</p>

<p><img alt="神奈川勢VS大阪勢　過去25年の戦績" height="688" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Goziki005.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien_loser.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 26 Jul 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ジョブズの右腕も持っていた ナンバー2に求められる4つの資質  荒井宏行（社会福祉法人みなみ福祉会 副理事長・人事課長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14666</link>
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			<description><![CDATA[目立つことより、組織全体が前へ進むことを優先する。その姿勢こそが、優れたナンバー2の条件である]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「No2の戦略」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>組織における「ナンバー2」という言葉に、どのような人物を思い浮かべるだろうか。トップの補佐役、裏方、黒子的存在といったイメージを持つことも少なくない。自分が直接的な成果を出すのではなく、誰かの働きを支えることに価値を見出す「裏方」としての生き方と組織戦略を、社会福祉法人みなみ福祉会副理事長の荒井宏行さんに解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、荒井宏行 著『No.2の戦略 トップを活かし、現場をつなぐ「水を運ぶ人」の仕事』（扶桑社）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>成果の陰で流れを整える「水を運ぶ人」の哲学</h2>

<p>「水を運ぶ人」という言葉は、元サッカー日本代表監督のイビチャ・オシム氏が残した表現に由来します。サッカーの世界では華やかなゴールや巧みなプレーに注目が集まりがちですが、チームの陰には、走り続け、ボールを奪い、パスをつなぎ、仲間を支える地道な役割を果たす選手がいます。</p>

<p>これは組織運営のあり方にもまったく同じことが言えます。表に立つ人の姿が注目される一方で、その周囲には必ず流れを整え、摩擦を和らげ、日々の営みを支えている人がいます。</p>

<p>目立たない努力や働きがあるからこそ、全体が前に進むことができるのであり、ナンバー2という立場は、まさにこの陰で支える力を象徴するポジションなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ナンバー2として磨くべき「4つの資質」</h2>

<p>この役割を全うするために必要な資質は、決して特別な才能ではありません。日々の仕事のなかで少しずつ磨くことができる、4つの力を意識することが重要です。</p>

<p>まず1つ目は、トップの抽象的・直感的な発言やビジョンを、現場の言葉に変えて誤解なく共有する「翻訳力」です。</p>

<p>2つ目は、得手不得手を支え合い、トップの欠けている部分を実務面で自然に補う「補完力」です。</p>

<p>3つ目は、理念と現場の間に立ち、制度変更などに不安を抱く現場に対し、相手の立場に立って伝える「共感力」です。</p>

<p>そして4つ目は、現場の声を受け止める感度を持ち、感情や空気のずれを微調整しながら方針を進める「柔軟力」です。</p>

<p>これら4つの力が、組織の安定を強固に支える土台となります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不確実な時代における、組織の「重力」としての理念</h2>

<p>現代の組織は、制度の変更や社会環境の変化など、昨日まであたりまえだったことが突然なくなるような不確実性に直面しています。</p>

<p>このような激しい変化の時代にあって、唯一変わらないのが組織の「理念」です。制度や仕組みが変わっても、理念は未来を進むための「羅針盤」であり、組織がバラバラに散らばらないための「重力」として機能します。</p>

<p>世界的な巨大企業・GAFAの事例を見ても、製品開発に集中するスティーブ・ジョブズの傍らには、サプライチェーンの魔術師と呼ばれ、クリエイティブな構想を現実的なスケジュールや品質管理に落とし込んだティム・クックという卓越したナンバー2がいました。理念を描く者と実現に導く者が両輪となって進む構造は、どのような規模の組織であっても変わらない普遍的なものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>実務の「運用」から、次世代への「継承」へ</h2>

<p>キャリアを重ねたマネジメント層におけるナンバー2の役割は、自らその理念を実務に落とし込んで運用する段階から、次の世代へ継承することへとシフトしていきます。</p>

<p>トップが現場の実務をすべて握り、園の鍵ひとつ人に預けられないような状態では、中長期的な課題に十分な時間を割くことができません。役割と責任を整理し、権限を現場に委譲する組織体制を導入することで、組織の中に自律と再現性が生まれます。</p>

<p>トップが現場のすべてを握る実務から離れ、理念を灯して方向性を示す象徴的な役割に専念できるよう、裏方として「次の水を運ぶ人」が育つ環境を整えること。それこそが、未来に向けた組織運営の本質となります。</p>

<p>自分の立場や役割に迷いながら働いている人であっても、組織をなめらかに動かす自分の役割には意味があると肯定し、支える力の可能性を信じることが、チームとしての一体感を生む原動力となるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 25 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[荒井宏行（社会福祉法人みなみ福祉会 副理事長・人事課長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>精神論による酷使からの脱却 医療現場とSNSの声が動かした甲子園のかたち  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14613</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014613</guid>
			<description><![CDATA[「エースが全試合を投げ抜く」という高校野球の常識は、球数制限の導入によって過去のものとなった。継投前提の運用への移り変わりを解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ゴジキ氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>高校野球のルール変更は、試合時間だけを変えたわけではない。投手起用やチームづくり、監督に求められる資質まで一変させた。データから現代高校野球の新たな戦い方を、野球評論家のゴジキ氏に検証してもらった。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『システムで読む甲子園　25年分のデータで解き明かす「勝利と成長」の条件』（カンゼン）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>球数制限、タイブレーク変わりゆく高校野球のルール</h2>

<p>2020年代に向けた投手起用の抜本的な変化を理解するためには、背景にあるルールの変更と医学的見地の進化を分析する必要がある。</p>

<p>第一に、タイブレーク制度の導入と変遷である。長らく夏の甲子園では、同点の場合、延長18回（のちに延長15回へ短縮）まで試合が行われ、それでも決着がつかない場合は翌日以降に引き分け再試合となる規定が存在した。これが2006年の斎藤佑樹のような歴史的投球回を生む温床となっていた。</p>

<p>しかし、投手の健康保護の観点から2018年にタイブレーク制度が導入され、延長回数が無制限に戻されるとともに、早期決着が促されるようになった。</p>

<p>この制度は2023年にも改定が行われている。無死一・二塁という極端なピンチから始まるタイブレークでは、疲労した先発投手を続投させるリスクは極めて高い。必然的に、最初から全力投球できるリリーフ専用投手の需要が飛躍的に高まり、チーム作りそのものに影響を与えた。</p>

<p>第二に、そして最も決定的な要因が、2020年春の選抜大会から正式に導入された「1週間の投球数を500球以内に制限する」というルールの制定である。1週間に500球という制限は、1イニングを15球で計算した場合、約33イニングしか投げられないことを意味する。</p>

<p>夏の甲子園で優勝するためには約2週間の間に6試合（54イニング）を戦う必要があるため、数学的に「一人の投手が全試合を完投する」ことは事実上不可能となった。</p>

<p>第三に、医療現場からの警鐘と意識改革である。</p>

<p>ベースボール＆スポーツクリニックの馬見塚尚孝医師によれば、近年、肘や肩の痛みを訴えて受診する高校球児の数は顕著に減少しているという。これは、500球制限のルール化に加え、SNSの発展等により「怪我＝指導者の責任」という認識が社会的に広まったことが大きい。</p>

<p>かつての「組織のために今（身体）を犠牲にする」という精神論から、「個を尊重し、未来を見据えた運用を行う」という合理的なマネジメントへの移行が、現場の指導者にも強く求められるようになったのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>球数制限導入後のイニング数の劇的変化</h2>

<p>データ分析に基づき、球数制限導入の前後で高校野球の戦術的基盤がどのように変容したかを多角的に比較・総括する。</p>

<p>最も明白な変化は、個人の投球イニングの上限値にある。2000年代の明徳義塾・田辺（51回2/3）や早稲田実業・斎藤（69回）、2010年代の興南・島袋（51回）や前橋育英・高橋（50回）に見られるような、一人の投手が50イニング前後を投げるという現象は、2021年以降完全に消失した。</p>

<p>2021年以降の個人の最多投球回は、2025年沖縄尚学・末吉の34回、2024年京都国際・中崎の31回であり、かつての約60％程度の水準にまで劇的に抑え込まれている。これは、ルールの物理的な制約が現場の起用法を強制的に正常化させた最も強力な証左である（下図）。</p>

<p>また、導入前の時代において、エース投手がマウンドを降りる主な理由は「疲労の限界による球威低下」または「大量失点」というネガティブな要因であった。控え投手の登板は、敗戦処理やエースを休ませるための消化イニングとしての意味合いが強かった。</p>

<p>しかし、導入後の現代においては、継投は極めてポジティブかつ戦略的な意味を持つ。仙台育英の事例に見られるように、「打者の目先を変えるため」「次のイニングから全力投球できる新鮮な腕（フレッシュアーム）を投入するため」に、先発投手が好投していても容赦なく交代させる。これは、プロ野球（NPB）におけるブルペン運用に極めて近づいている。</p>

<p>さらに、イニングが分散され、ペース配分の必要性が薄れたことで、各投手がイニングごとに最大出力を発揮できるようになった。その結果、140㎞/ｈを超えるストレートや鋭い変化球を投じる投手が複数人登場し、チーム全体の防御率を押し上げる効果をもたらしている。</p>

<p>かつては大会終盤にエースの疲労から乱打戦になるケースが散見されたが、近年は決勝戦に至るまでハイレベルな投手戦が繰り広げられる傾向が強まっている。</p>

<p>ルールの変更は、監督・指導者に求められる能力の根本的な定義を変えた。かつての名将の条件が「厳しい練習に耐えうる強靭なエースと強打線を育成する」ことであったとすれば、現代の指導者に求められるのは「複数の投手のコンディション、球数、対戦相手との相性を総合的に勘案し、最適なタイミングで起用する高度なマネジメント能力」である。</p>

<p>1週間500球という限られた資産（投球数）を、いかに無駄なく、最大効率でトーナメント表に投資し、リターン（勝利）を得るかという思考が必須となっている。</p>

<p><img alt="優勝校の投手成績" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Goziki003.jpg" width="1200" /></p>
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						<pubDate>Sat, 25 Jul 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>レシピ解禁！ 佐々木俊尚流・まったく飽きない自家製レモンサワー  佐々木俊尚（文筆家・ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14692</link>
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			<description><![CDATA[ラーメンや缶チューハイは感動するほど美味しいのに、なぜ毎日食べたくはならないのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「名もなき料理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Sasaki01.jpg" width="1200" /></p>

<p>「美味しい料理ほど飽きる」という、一見矛盾した現象がある。毎日続く家庭料理だからこそ、「感動する一皿」ではなく「飽きない一皿」が健康と料理の負担を減らす鍵になるという。</p>

<p>※本稿は、佐々木俊尚 著『人生を救う 名もなき料理』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>飽きる家庭料理は破綻する</h2>

<p>名もなき料理の第二原則「過剰な美味しさを求めない。毎日食べ続けられるひと皿を」のメリットとして、「健康に良くて飽きない」ということを挙げた。</p>

<p>強いうま味には、その料理に飽きやすいという問題がある。この問題を乗り越えることが、日々の食事にはとても大事なのだ。なぜなら飽きてしまうと、日々の食事を用意するのがたいへんになる。手を替え品を替え、新しい料理を編み出さないといけなくなる。</p>

<p>それは面倒だし、頭も使う。そんな面倒に手を染めないで、水が自然に流れるように日々の料理をできるようにしたほうが良い。そのためには飽きない料理を食べることが大事なのだ。</p>

<p>この「うま味が強いと飽きる」問題は、書籍『コクと旨味の秘密』でも指摘されている。ラーメンの流行りからそれがわかるというのだ。引用しよう。</p>

<p>「お客の行列の方向は強烈なコクとあっさりしたコクとの間を周期的に振れているようにも見えます。実は強烈すぎるコクは、誰にでも強い感激を与えられるパワーの反面、飽きられやすい弱点があります。あまりにも満足しすぎると人間は飽きというやっかいな感覚を抱くようです。誰もが求めるコクなのにコクが強すぎると飽き易いのは不思議です。ポテトチップスなどのスナック菓子でも業界では同様のことが言われています。あんまりおいしすぎると飽きられやすいのだそうです」</p>

<p>たまに食べに行くラーメンなら飽きても問題ないが、日々の家庭料理で「飽きやすい」というのは重要問題である。</p>

<p>なぜなら飽きてしまったら、他の料理を考えなければならないからだ。淡々と続いていく日常の暮らしの中で、なるべく料理はシンプルにしたい。できれば毎日同じものでもいい。たくさんのレシピを覚えなくてもいいし、作るのにも頭を使わないで済む。</p>

<p>知人に「朝ごはんは毎日毎日、卵かけご飯。1年365日、卵かけご飯」という人がいる。</p>

<p>最初に聞いたときは驚いたが、よく考えてみればこれは素晴らしい朝食だ。生卵はタンパク質と脂質、ビタミンBなどがたっぷりだ。うま味であるグルタミン酸も少量含まれている。これに適度な塩分のある醤油と炭水化物の米を合わせるのだから、すぐれた完全栄養食ではないだろうか。そして何より、卵かけご飯は決して飽きない。生卵のうま味が強すぎないからだ。</p>

<p>わたしは卵かけご飯はときどきにしか食べないが、朝ごはんはいつも同じような献立ばかりである。</p>

<p>白米か玄米のご飯と味噌汁、自家製の浅漬け、それにハムかソーセージか卵焼きを添える。あるいはうどんかそば。つるんとした喉ごしが好きなので、冬でも冷水で締めてざるにあげる。醤油とみりん、水を1：1：4にして昆布とかつお節を入れて弱火で五分ほど煮た自家製の麺つゆ。夏はキンキンに冷やして、冬は熱くして豚肉や鶏肉、刻んだ小松菜などと一緒に食べる。</p>

<p>こういう朝ごはんをもう二十年以上も繰り返し食べているが、「飽きた」と感じたことは一度もない。うま味調味料や市販の麺つゆ、だし入り味噌などは使わないようにして、過剰なうま味を避けているからだ。</p>

<p>わたしは原稿を書く仕事をメインにしているので、長くパソコンの前に座っていると脳が疲労してくる。そういうときに、糖の入ったものを少し食べると脳が元気になるのだが、ここでも「うま味に走りすぎないように」と自制している。</p>

<p>常備しているのはひと口サイズの羊羹や、カカオ成分の多いチョコレート、素焼きのミックスナッツ。さらには乾パンまでガラス瓶に入れて置いてある。「乾パンって非常食のあれを...日常的に食べるんですか？」と聞かれることがあるが、乾パンは意外に美味しい。昔はもっと不味かったような記憶があるが、企業努力で美味しくなったのだろう。かみしめるととても味わい深い。そして飽きない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>まったく飽きない自家製レモンサワーの話</h2>

<p>飽きないと言えば、お酒の話もしてみよう。</p>

<p>わが家の晩酌の定番は、手ごろなワインや日本酒だ。軽く飲みたい、というときには缶チューハイにも手を出すことがある。</p>

<p>このジャンルの進化はものすごい。21世紀に入ったころにキリンが「氷結」を発売したときには「すごい、生のレモンの味がする！」と驚愕したのを覚えているが、そこからどんどん味は進化し続け、2019年にコカ・コーラが「檸檬堂」を出したときには「これはもう完成形ではないか」とさらに驚愕した。実にうまいのは間違いない。</p>

<p>ところが、である。何日も連続してこの手の缶チューハイを飲んでいると、だんだんと飽きてくる。美味しすぎて、疲れてくる感じがするのだ。</p>

<p>最近の缶チューハイは焼酎と生のフルーツの果汁が主成分だが、それ以外に香料や酸味料などが加えられ味に工夫がなされている。とにかく「美味しくする」という創意工夫が凄まじいのだが、その凄まじい美味しさが逆に人の舌を飽きさせてしまうのである。</p>

<p>そこでわが家では近年、缶チューハイはやめて自家製のレモンサワーを作っている。</p>

<p>作り方としては、まず1リットルぐらいの密閉できるガラス瓶を用意する。レモンは輪切りにはせず、リンゴの皮をむくようにして黄色い皮だけをぐるりと切り取って瓶に入れる。濁ってしまうので、実の部分は使わない。実は別にとっておいて、サラダなどを作るときに使うのだ。</p>

<p>氷砂糖を、大さじ2杯か3杯ぐらい。入れすぎると甘ったるくなり、かといって皆無だとちょっと飲みにくい。うっすらと甘いぐらいがちょうど良い。そこに焼酎をたっぷりと注ぎ、ふたをして常温で保管する。3日目ぐらいから美味しく飲めるようになる。</p>

<p>そしてこの自家製レモンサワーは、まったく飽きないのだ。シンプルで何の創意工夫もしていないから、ものすごく美味しいという要素は皆無。だからこそ飽きないのである。</p>

<p>先ほど紹介した『美味しんぼ』のエピソードで、主人公の山岡はこう言っている。</p>

<p>「どんなに素晴らしいレストランでも、一週間通えばウンザリするけれど、ちゃんとした家庭のお惣菜は毎日食べ続けても飽きないよね」</p>

<p>もう一度言っておくが、わたしはうま味を否定しているのではない。うま味は料理に必要なものなのだが、今の日本の家庭料理はあまりにもうま味を過剰に求めすぎていると思う。だからうま味が強い調味料を使いすぎるのではなく、食材からにじみ出るうま味を中心にして料理を考えたいと思っている。これならうま味は過剰にならず、依存することもなく、飽きないからだ。</p>

<p><img alt="佐々木俊尚さん特製・自家製レモンサワー" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Sasaki02.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 24 Jul 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[佐々木俊尚（文筆家・ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>経営戦略は“かぜ薬”？ 星野リゾート代表がどんな時もぶれない理由  星野佳路（星野リゾート代表）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14752</link>
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			<description><![CDATA[星野リゾートの代表であり、現在は温泉旅館ブランド「界」を手掛ける星野佳路氏。そんな星野氏の内面を深堀りする特別インタビュー。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ガイアの夜明け　星野氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Hoshino001.jpg" width="1200" /></p>

<p>リゾート運営会社「星野リゾート」の代表である星野佳路氏。温泉街の復興という新たなチャレンジに挑む今、何を語るのか。</p>

<p>※本稿は、7月25日放送「ガイアの夜明け&times;テレ東BIZ 連動特別番組ガイアの夜明け Beyond The Story」（テレビ東京）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>実業家・星野佳路の知られざる内面</h2>

<p>ーー星野さんご自身の性格を一言で表すと、どういう性格だと思いますか？</p>

<p>【星野】どうでしょう。自分の性格はよくわからないですね。</p>

<p>ただ、どちらかといえば僕はあまりリスクはとらない方だと思いますね。心配性ですし、最悪なケースを想定して経営しています。</p>

<p>ーー人と違う経営をされているというか、むしろリスクを取っているようにもお見受けしますが？</p>

<p>【星野】反対で、人と違う方が安全を感じるんですよね。</p>

<p>ホテルを運営する際も、他と違う際立つ魅力がないと生き残れないんですよね。</p>

<p>ホテルを1回建てると減価償却まで15~20年かかりますから、それまで集客し続けるだけの魅力が必要なんです。</p>

<p>ーー人と違うことをしていると、天邪鬼にも見られてしまいそうですね。</p>

<p>【星野】学校の先生からはよく、天邪鬼だと言われていました。自分自身、そういった一面はあると思います。</p>

<p>常識といいますか、「これが一般的だよね」ということに対して「そんなことないでしょ」という気持ちが自分の中にあるんです。そして、その気持ちが間違っていないと論理的に説明できるように考えると。</p>

<p>ーー反骨心のようなものでしょうか？</p>

<p>【星野】反骨心というと、「失敗してしまったけどもう一回頑張ろう」みたいな前向きな響きがありますが、私の場合は少し違う気がしていて...。何の意味もない、ただの反抗心のほうが近いですかね。</p>

<p>ーー負けず嫌いとはまた違うんですか？</p>

<p>【星野】ちょっと違いますね。無意識のうちに「これは実は間違っているんじゃないか」と考える、タブーとされていることに対して何がダメなのかと考える。理屈に合わない天邪鬼さだと思います。我ながらよくない部分だと思いますが。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ビジネス理論との向き合い方</h2>

<p>ーー競争は好きですか？</p>

<p>【星野】競争は好きですよ。好きって言うか競争せざるを得ないと思ってますから。</p>

<p>ーーそれは仕事に関するお話ですか？それとも人生全般？</p>

<p>【星野】仕事です。企業としてはやはり競争にさらされていますからね、私たちは。そこからはやっぱり逃げられないですね。</p>

<p>競争はあるという前提で、その競争原理に従って行動しなきゃいけないというのが経営者の役割だと考えています。</p>

<p>ーー競争に勝つためには、何が必要でしょうか？</p>

<p>【星野】戦略が必要ですよね。そして、確度が高い戦略を作っていくには、世界で証明されている理論を活用する方が可能性は高まると僕は思ってます。</p>

<p>理論通りにやれば必ず成功するということはありませんが、理論を無視する方がリスクは高まると思っているわけですね。</p>

<p>ですから、理論から外れるってことはリスクが高いんだよってことを理解しておくということはすごく大事だと思ってますね。</p>

<p>ーーこれまで星野リゾートをやってこられて何か最大の失敗はありますか？</p>

<p>【星野】最大の失敗、あまりそこも感じていないんですよね。</p>

<p>最初の10年の、軽井沢時代が一番時間がかかったところですね。</p>

<p>だからあそこをもう少しスピーディーに進められていたら、今の姿も少しは変わってたかもしれないとは思います。</p>

<p>ただあそこに時間をかけたことによる良かった面もいっぱいあるわけですよ。ですから、昔に戻ってタラレバの話をしても仕方ないと思ってますね。</p>

<p>ーー星野さんは以前、教科書通りにやってうまくいくのは、うまくいくまで継続するからだとおっしゃっていました。理論の部分だけでなく、根性というか、やり遂げる力も星野さんはお持ちなんじゃないかなと思います。</p>

<p>【星野】理論通りにやり続ける力というのは、実は根性じゃないんですよね。薬と同じなんですよ。</p>

<p>病気の時に薬を飲む。最初は効かなくても飲み続ける。なぜ飲み続けることができるかといえば、効くと証明されているからですよね。</p>

<p>ビジネスの理論も同じです。理論に基づいた正しい戦略でも最初は効果が出ないですから。効果が出るのに3年4年5年とかかるわけですね。　　　</p>

<p>この時、その理論の正しさが証明されていなかったら、戦略が間違っていたかもしれないと思って方針を変えたがるわけですよね。</p>

<p>結果が出ない中で1つの方針を続けられるのは、別に根性で続けているんじゃなくて、正しさが証明されているからなんです。</p>

<p>ーー仮に効果が証明されていたとしても、自分にあまり効かなかったりすると、自信を失っちゃう人が結構多いんじゃないかなと思います。星野さんはご自身を信じ続ける力が強いのではないでしょうか？</p>

<p>【星野】私は自分自身ではなく、理論を信じています。</p>

<p>「理論通りにやっているのに成果が出ない」という風に疑うのではなくて、自分が理論通りにできていないんじゃないかと疑います。自分の方が理論の方にアジャストできていないんじゃないかと。</p>

<p>理論に基づいて自分のビジネスに合うようにアジャストし続ける、これがすごく大事になるんだなと思います。</p>

<p><img alt="ガイアの夜明け" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Hoshino003.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Hoshino001.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Jul 2026 13:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[星野佳路（星野リゾート代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>医師が食べている「ささみ」と「納豆」　シニアの体力を底上げする優秀食材  吉原潔（整形外科専門医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14645</link>
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			<description><![CDATA[体力低下を防ぐには食事の見直しも重要です。高齢者に不足しがちなたんぱく質を効率よくとる方法を解説します。
]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dinnerseniorman.jpg" width="1200" /></p>

<p>体力を底上げするには、食事の見直しが欠かせません。中でも重要なのが、体の土台を支えるたんぱく質です。しかし、高齢になるほど食が細くなり、必要量を十分にとれていないケースも少なくありません。では、無理なく効率よくたんぱく質を補うにはどうすればよいのでしょうか。本記事では、書籍『疲れない、回復できる、速く・長く歩ける 体力低下を食い止める30秒習慣』より、体力低下を防ぐ食事のポイントを解説します。</p>

<p>※本稿は、吉原潔著『疲れない、回復できる、速く・長く歩ける 体力低下を食い止める30秒習慣』（アスコム）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>体力の底上げは「食事」から</h2>

<p>70代の母親が、『運動をしないでやせた。食事も減らしていない』と言って喜んでいるのですが、大丈夫でしょうか？」</p>

<p>知り合いの40代の女性から、こんな相談を受けました。この場合、まず2つの可能性が考えられます。</p>

<p>①運動をしていないので、筋肉量が減って体重も減った<br />
②病気で体に異常をきたしている</p>

<p>①についてですが、加齢により、もともと毎年1％程度の筋肉が減るのですが、運動しないとそのスピードはさらに加速します。ですから、この場合の「体重が減った」は喜ばしいことではなく、むしろ逆。</p>

<p>特に、高齢の方の筋肉量が減ると、歩くのがおっくうになり、引きこもりがちになり、それによりさらに筋肉量が減る、という負のループに陥ってしまうので注意が必要です。</p>

<p>②に関しては、食欲減退や体調不良がないか確認してください。少しでも違和感があれば、医療機関で検査を受けることをおすすめします。がんなどのこともあるので、「私は大丈夫」という過信は危険です。</p>

<p>それから、高齢の方で意外に多いのが、「知らず知らずのうちに食事量が減っている」ということ。</p>

<p>年齢とともに食が細くなるので、本人は意識していなくても食べる量が減っていることはよくあります。その結果、必要な栄養素が十分にとれず、筋肉量が減ってしまうことが問題となります。</p>

<p>ダイエットをするとき、食事を抜くとよくないのは、ご存じの方も多いでしょう。</p>

<p>エネルギー不足だと体が判断すると、脂肪より先に筋肉を分解してエネルギーにしてしまうからです。食が細くなると、図らずも「食事抜きダイエット」をしているような状態になっているかもしれません。</p>

<p>高齢の方が「食事を減らしていない」と言っているときは、実際に量が減っていないか様子を確かめてみるとよいでしょう。</p>

<p>また、「食が細くなった」という自覚のある方も、筋肉を維持するのに必要な栄養素、特にたんぱく質が十分にとれていない可能性もあります。</p>

<p>食事や栄養は、筋肉量の維持という面だけでなく、「細胞」という根本的なレベルから見ても非常に重要です。</p>

<p>私たちの体を維持しているのは、37兆個の細胞です。正常な細胞は、古くなったら死んで、新しい細胞と入れ替わります。死んでいく細胞の数は毎日億単位ですが、それとほぼ同数の新しい細胞に入れ替わっています。この新しい細胞をつくるためには材料が必要であり、それが栄養素、つまり食事です。</p>

<p>ですから、普段の食事に問題があれば、いくら30秒習慣を実践したところで、思うように体力はついていきません。それどころか、栄養不足の状態で筋トレをすると、逆に筋肉が減ってしまうことさえあります。とにかく、細胞レベルで体力をつけるには、食事に気を遣う必要があるのです。</p>

<p>具体的には、五大栄養素、特にたんぱく質をしっかりとること。</p>

<p>五大栄養素とは、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル。当たり前のことですが、なかなかバランスよくとれていないのが現状です。そのなかでも特に、不足しがちな、たんぱく質を積極的にとるとよいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>たんぱく質を意識してとったほうがいい理由</h2>

<p>「たんぱく質が大事なのは知っているんですけど、お肉って硬いし、量も食べなきゃでしょう? 食欲も昔みたいにないし、結局、うどんとか柔らかいもので簡単に済ませちゃうんですよ」</p>

<p>高齢の患者さんと接していると、よくこんなことを聞きます。</p>

<p>1日に最低限必要なたんぱく質の量は、体重1kgあたり約1gです。体重が60kgなら、60g程度のたんぱく質が必要ということになります。</p>

<p>ただ、これは「たんぱく質の量」です。肉や魚でとろうとすると、100gあたりに約20gのたんぱく質が含まれているので、脂肪を除いた量で300g。けっこうな量ですよね。</p>

<p>高齢の方では、たんぱく質不足が顕著に見られます。これは、食欲の低下、かむ力の衰え、消化&middot; 吸収能力の低下などが影響しているためです。たんぱく質をしっかりとるには、ちょっとした&quot;作戦&quot;を立てる必要がありそうです。</p>

<p>作戦①　食べやすいメニューでたんぱく質の量を増やす<br />
作戦②　たんぱく質を効率よく吸収させる</p>

<p>この2点です。</p>

<p>それにしても、なぜ、こんなにたんぱく質にこだわるのか。それは、人間の体の約60％は水分ですが、残りの約40％のうち、たんぱく質が半分近くを占めるからです。髪の毛、爪、皮膚、血液、内臓、筋肉など、体のあらゆる組織の材料になるのがたんぱく質です。</p>

<p>この材料が不足すると、新しい細胞をつくることができず、髪や爪が伸びにくくなるなど新陳代謝が滞り、体調の悪化につながります。また、たんぱく質は免疫細胞の材料にもなるため、免疫力も低下してしまいます。</p>

<p>もう1つ注意すべき点は、たんぱく質は、炭水化物や脂質とは異なり、貯蔵ができないのです。したがって、定期的に補充する必要があるのです。</p>

<p>ただし、腎臓の機能が低下している方は、たんぱく質の量に注意が必要です。適正量は医師と相談してください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ささみ」と「納豆」はたんぱく質の優等生</h2>

<p>たんぱく質には、動物性と植物性があり、理想は1：1の割合でとることです。</p>

<p>動物性たんぱく質を含む食材＝肉や魚、卵、牛乳&middot; 乳製品<br />
植物性たんぱく質を含む食材＝大豆や大豆製品</p>

<p>ですが、堅苦しく考えず、「肉や魚、卵だけではなく、納豆や豆腐などの大豆製品を、3食のどこかで食べよう」くらいに思ってください。</p>

<p>それでは、動物性たんぱく質と、植物性たんぱく質をバランスよくとるために、私が実際に食べている「ささみめかぶ」（動物性たんぱく質）と「酢納豆」（植物性たんぱく質）をご紹介しましょう。「もう1品」として、食事に取り入れてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>・ささみめかぶ</p>

<p>動物性たんぱく質を含む食品は脂質も多く、どうしてもカロリーが高くなりがちですが、ささみなら脂質が少ないので、その心配がありません。</p>

<p>一緒に和えるめかぶは、海藻特有の食物繊維、フコイダンを含みます。フコイダンは、細胞を活性化させ、風邪やインフルエンザなどに対する免疫力を高める効果があるとされます。パサつきがちのささみを、めかぶのネバネバが包んで食べやすいのもよい点。ささみはひと切れを小さくするか、スライスすると、さらに食感がよくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>・酢納豆</p>

<p>納豆は調理もお皿も必要なく、とにかく手軽でありながら、たんぱく質だけでなく、ビタミンや食物繊維も豊富な、栄養価にすぐれた発酵食品です。酢を加えると、ふわっと泡立ち糸引きが弱くなって、納豆特有のにおいも抑えられます。</p>

<p>また、納豆に酢を加えることで、大豆に含まれる鉄分や、カルシウムの吸収率を向上させたり、血糖値の上昇を穏やかにしたりする作用が期待されます。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dinnerseniorman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Jul 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[吉原潔（整形外科専門医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>甲子園7回制は誰のため？ 危惧すべき「人材流出」と「文化否定」の未来  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14612</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014612</guid>
			<description><![CDATA[高校野球だけが7イニング制へ移行したとき、変わるのは試合時間だけではない。制度変更は、日本独自の野球文化や育成システムそのものに大きな影響を及ぼす可能性がある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ゴジキ氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_scoreboard.jpg" width="1200" /></p>

<p>7イニング制の導入は、高校野球をより安全な競技へ変えるのだろうか。それとも、トップカテゴリーとの断絶や「絶対的エース依存」の復活を招くのだろうか。制度変更が競技全体にもたらす影響を、野球評論家のゴジキ氏に解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『システムで読む甲子園　25年分のデータで解き明かす「勝利と成長」の条件』（カンゼン）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>トップカテゴリーとの乖離と日本の野球文化の自己否定</h2>

<p>現在、大学野球、社会人野球、そしてプロ野球（日本のNPBやアメリカのMLB）に至るまで、世界の主要なトップカテゴリーは例外なく9イニング制を採用し続けている。</p>

<p>高校野球だけが独自に7イニング制へ移行した場合、高校球児は次のカテゴリーへ進学・入団する際に「未知の2イニング」への適応という巨大な壁に直面することになる。</p>

<p>とりわけ投手にとって、7イニングを前提として身体を作り上げるスタミナ配分と、9イニングを投げ切る、あるいは終盤の最もタフな場面でリリーフ登板するスタミナとでは、要求されるフィジカル能力やペース配分のロジックが根底から異なる。</p>

<p>結果として、将来プロを目指すような有望な才能を持つ選手たちが、高校の部活動という歪な枠組みを避け、9イニングで継続して試合が行われる独立リーグのユース組織や、クラブチームへと流出する可能性が強く指摘されている。</p>

<p>これは、高校野球全体の競技レベルの低下と、人材の空洞化を招く深刻な事態である。</p>

<p>高野連のワーキンググループは、導入の根拠の一つとして「WBSC（世界野球ソフトボール連盟）などの国際基準に対応できる」点を挙げている。</p>

<p>確かにWBSCはＵ‐18などの国際大会で7回制を導入しているが、その背景には、オリンピック種目として生き残るための「放送時間の厳格なパッケージ化」と、野球後進国が強豪国に対して番狂わせ（ジャイアントキリング）を起こしやすくするための「戦力差の圧縮」という、極めて政治的かつ戦略的な意図が存在する。</p>

<p>日本の高校野球は、全国に数千の加盟校を持ち、世界でも類を見ない特異な発展を遂げた巨大な国内エンターテインメントであり、圧倒的な競技人口と選手層の厚さを誇る。</p>

<p>この充実した独自の生態系に対して、競技の普及途上にある国々を救済するために作られたWBSCの基準を無批判に適用することには、強い論理的矛盾が生じる。国際基準という名目に安易に追従することは、日本が独自に築き上げてきた高度な野球文化の自己否定に他ならない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>イニング減少がもたらす「絶対的エース依存」への逆行</h2>

<p>9回制の環境下では、先発投手が1試合を完投した場合の球数は、平均して120球から140球程度に達する。</p>

<p>大会期間中、特に過密日程となる地方大会の終盤や甲子園において、この「1週間で500球以内」という制限枠に抵触せずに勝ち上がるためには、一人の絶対的なエースに頼り切ることは物理的に不可能であった。</p>

<p>結果として、各チームは複数の投手を育成し、細かくイニングを刻む「複数投手制」や「小刻みな継投策」を強いられ、これが近年の高校野球における戦術の基本トレンドとして定着しつつあった。</p>

<p>しかし、7回制となればこの前提条件が劇的に変化する。7イニング制において、先発投手が1イニングあたり13球から15球のペースで投球した場合、完投に必要な球数は約90球から105球程度に収まる可能性が高い。</p>

<p>これは、週に500球という制限枠内において、一人の投手が先発・完投できる試合数が飛躍的に増加することを意味する。</p>

<p>具体的に計算すれば、1試合90球で完投できるのであれば、1週間で最大5試合に登板することが理論上可能となってしまう（90球&times;5試合＝450球〜500球制限）。</p>

<p>すなわち、7回制と球数制限の組み合わせは、皮肉なことに「複数の投手を育成して負担を分散する」という近代的なトレンドを逆行させ、再び「一人の傑出したエース投手がすべての試合を投げ抜く」という旧来の属人的なスタイルを助長・復権させる危険性を秘めているのである。</p>

<p>これは、投手の健康を守るという本来の目的に対して、完全に逆効果（意図せざる結果）をもたらす矛盾である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ショートスターター」と「イニング細分化」による分業の先鋭化</h2>

<p>一方で、投手陣の層が厚く、複数の実力ある投手を抱える強豪校においては、21アウトという短いイニングを逆手に取った、プロ顔負けの先鋭化された継投策が誕生する。</p>

<p>9回制では、先発投手が最低でも5回から6回まで試合を作り、試合の主導権を握らなければ、リリーフ陣の負担が過大となり試合が崩壊するリスクがあった。</p>

<p>しかし7回制においては、先発投手が「最初の3回（わずか9アウト）」を全力で抑えきれば、試合はすでに半分終了したことになる。</p>

<p>このため、長いイニングを投げるスタミナには欠けるものの、立ち上がりから圧倒的な球威と変化球を持つ投手を先発させ、短いイニングで交代させる「ショートスターター」や「オープナー」という戦術が、高校野球レベルでも極めて有効に機能し始める。</p>

<p>残りの4イニング（12アウト）の処理についても、二人のリリーフ投手が2イニングずつ担当する、あるいは一人の絶対的なクローザーがロングリリーフとして最後まで投げ切るといった戦術が定石化する。</p>

<p>「3回・2回・2回」といった極端に短いスパンでの分業制が確立されれば、各投手はスタミナのペース配分を一切考慮する必要がなくなり、対峙する全打者に対して最初から最後まで全力投球を行うことが可能になる。</p>

<p>結果として、打者にとっては常にフレッシュで最高球速の投手を相手にしなければならず、打線の繋がりが分断され、ロースコアで膠着した試合展開が頻発することがデータおよび戦術的観点から強く予想される。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 24 Jul 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>現地の若者と共鳴した星野リゾート代表 温泉街復興プロジェクトの現在地  星野佳路（星野リゾート代表）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14754</link>
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			<description><![CDATA[星野リゾートの代表であり、現在は温泉旅館ブランド「界」を手掛ける星野佳路氏。そんな星野氏の内面を深堀りする特別インタビュー。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="星野氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Hoshino001.jpg" width="1200" /></p>

<p>リゾート運営会社「星野リゾート」の代表である星野佳路氏。温泉街の復興という新たなチャレンジに挑む今、何を語るのか。</p>

<p>※本稿は、7月25日放送「ガイアの夜明け&times;テレ東BIZ 連動特別番組ガイアの夜明け Beyond The Story」（テレビ東京）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>再生を手がける長門湯本温泉</h2>

<p>ーー今回街の再生に乗り出しているということで、どういった趣旨かということもご説明いただければと思います。よろしくお願いします。</p>

<p>【星野】「オソト天国」というコンセプトなんですよね。この街の各温泉旅館が、自分のところに泊まっている方だけではなくて、他の温泉旅館に泊まっている方も含めてサービスを提供するという街ぐるみの概念です。</p>

<p>いろいろな温泉旅館、経営者、地元の人もいますけど、その人たちを含めて一つのリゾートとしてデザインしていくイメージです。</p>

<p>ーーかつて施設の再生をいくつも手がけられてきた星野さんですが、「施設の再生」と「まちの再生」は何が違いますか？</p>

<p>【星野】ステークホルダーと言いますか、関与しなきゃいけない方々の数が圧倒的に多いですね。その分、合意形成の難易度ははるかに高まります。</p>

<p>「夏に花火大会をやろう」みたいなことは合意できるんですよ。</p>

<p>そうではなく、もっとハード面を含めて「コンセプトを変えていこう」とか、それを「世界にプロモーションしていこう」とかですね。戦略面で「本質的にこの温泉街を変えていこう」というような合意をとるのは、すごく難易度は高いですね。</p>

<p>これは観光の分野でいうと面的再生というのですが、点ではなくて面で再生していくわけですね。この面的再生の難易度というのはすごく高くなります。</p>

<p>ーー具体的な目標をお伺いしてもよろしいでしょうか？</p>

<p>【星野】国内の人気温泉ランキングで、10位以内に入ることですね。始めた頃は86位で今30位ぐらいになっているんじゃないですか。ただここから先はちょっと大変。トップ10は草津を筆頭に強豪が並んでいますからね。でも、不可能ではないと思っています。</p>

<p>ーーこの街の川では、子どもと犬が一緒に泳いでいる光景も見られますね。</p>

<p>【星野】川で泳ぐという行為はなかなか今できなくなっちゃって、都会のお子さん達なんかは、川で泳いだ経験なんてほとんどないんじゃないでしょうか？</p>

<p>私がデザインに入る前は護岸工事がされていまして、とても水に近づけなかったんです。それをこれだけ水に近づけるような通路を整備したというところは、私たちが最もこだわった部分です。</p>

<p>他にも足湯など、温泉街ならではの過ごし方を提案しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>若い世代に訴えかけた理論</h2>

<p>ーースタッフやチームの方に情熱を伝えるうえで、心がけていらっしゃることはありますか？</p>

<p>【星野】私は情熱や根性より理論を大事にしています。熱くなるのは趣味のスキーくらいのもので(笑)。</p>

<p>どんなに情熱を持っていても、理論に基づいた計画やマスタープランがない限りどうしても説得力に欠けるんですよ。</p>

<p>ですから、「みんなで熱く一緒にやっていこう！」と情熱に訴えるのは推進力としてはプラスになると思いますが、まずは正しい戦略が必要です。</p>

<p>ーーこの街の再生における、いわば教科書のようなものはありますか？</p>

<p>【星野】温泉街の教科書って世界のビジネスの研究者が研究しているわけじゃないので、私たちが何十年もかけて色んな場所で温泉地を見てそこから学んだことをマスタープランのなかに盛り込みました。</p>

<p>ーーじゃあ、むしろそのマスタープランは今後、教科書になっていくかもしれない？</p>

<p>【星野】そうですね。長門湯本には今、全国からの視察が集まり始めています。</p>

<p>なので、成功事例として認識していただける時代も来るんじゃないかなと思ってます。</p>

<p>ーー星野さんのなかで、「うまくいくかもしれない」と確信されたタイミングはありますか？</p>

<p>【星野】元からこの街で事業をしていた大谷さんという方が、自ら手を挙げて「自分の仕事として引き継ぎたい」と言ってくれたタイミングですね。このようないい人材がいたのは、本当に幸運でしたね。</p>

<p>大谷さんのような現地の方からしたら、集客が落ちて一軒、また一軒と旅館が倒産していくところを目の当たりにしてきたわけですよね。どうにかしなければならない、でもどうすればいいかわからない。伝統と若い感性のすれ違いもあったはずです。</p>

<p>そんな時に、私のような部外者が突然入ってきて再生プランを打ち立てた。</p>

<p>長門湯本温泉の若い世代の方々にとっては、みんなで乗るいいチャンスだったんだと思いますね。</p>

<p>こういう言い方をすると怒る人もいるかもしれませんが、沈みかけている古い船があって、そこに新しい船が現れたので、若い世代の人たちがこれに賭けてみようという風に思ってくれたという。そんな心理状況があったのではという私なりの解釈です。</p>

<p>ーー星野さんの提案のどのあたりが、若い人たちに響いたのでしょうか？</p>

<p>【星野】世界の観光地の事例と、それから観光地のマーケティング戦略の理論に基づいた提案だったからではないでしょうか。「理論的にこれは正しいはずだ。この戦略以外、長門湯本温泉のV字回復というのはあり得ない」と理論立てて説明しましたから。</p>

<p>「星野リゾートの代表が言っていたから」という理由ではないと思います。</p>

<p>やはり最後は理論の強さですね。</p>

<p><img alt="ガイアの夜明け" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Hoshino002.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 24 Jul 2026 11:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[星野佳路（星野リゾート代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>良かれと思ったのに... トップの善意が現場を悩ませる“あるある”パターン  荒井宏行（社会福祉法人みなみ福祉会 副理事長・人事課長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14665</link>
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			<description><![CDATA[業務改善のために始めた施策が、現場では「また変わるのか」という不満につながることがある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「No2の戦略」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizdistrust.jpg" width="1200" /></p>

<p>理想の方針を掲げるトップと、日々の実務を担う現場との間に生じるギャップ。社長が良かれと思って進めた新しい方針が、なぜ現場の混乱や反発を招いてしまうのか。社会福祉法人みなみ福祉会副理事長の荒井宏行さんに解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、荒井宏行 著『No.2の戦略 トップを活かし、現場をつなぐ「水を運ぶ人」の仕事』（扶桑社）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>良かれと思った施策がなぜ「現場の不満」に変貌するのか</h2>

<p>組織のトップが業務改善や近代化を目的に、良かれと思って進めた試行錯誤が、かえって現場の負担や反発を招くケースは少なくありません。</p>

<p>実際、当法人でも理事長が業務改善を目的にチャットツールを次々と導入していた時期がありました。トップとしては良かれと思っての試行錯誤でしたが、結果として現場からは「また変わった」「慣れた頃に変えられる」といった職員の不満を招くことになりました。</p>

<p>また、ICTに不慣れな職員にとって設定やアプリの操作自体が大きな負担となり、使いこなせないことへの戸惑いが生じたほか、導入のたびに「自分たちに相談もなく決められた」と感じる職員も現れました。これらの背景にあったのは、理事長の意図と現場の受け取り方との間にある「翻訳不足」でした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>トップの「直感」を実務に落とし込む翻訳術</h2>

<p>現代のように多様な価値観や働き方が混在する社会においては、トップの構想と現場の現実をつなぎ、橋渡しをする「翻訳者」のような役割が欠かせません。トップの発言や方針には、抽象的な表現や直感的な言い回しが含まれることがあります。</p>

<p>たとえばトップが「これはもういらない」と言ったとき、その背景には「もっとよい形を目指したい」という前向きな意図が隠れていることもあります。</p>

<p>ナンバー2が担うべきは、その真意を正しくくみ取り、管理職と丁寧に共有することで、現場に誤解が生まれないように調整することです。理論やフレームを正解として現場にそのまま押しつけるのではなく、日々の実務に耐えうる形に噛み砕いて伝える力が求められます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>階層を飛び越えない「組織の構造」に沿った情報共有</h2>

<p>ギャップを埋めるための現場とのやりとりにおいて、ナンバー2が守るべき鉄則は、組織の階層を飛び越えないことです。</p>

<p>当法人では、主に園長や主任といった管理職層との連携を軸に据えました。理事長の意図や方針を管理職層と丁寧に共有した上で、それが各職員にどう伝わるかを一緒に考えるプロセスを徹底しています。</p>

<p>組織構造の整備は単なるマネジメントの話ではなく、理念を現場に届けるための土台づくりでもあります。組織図に沿って、納得感のある情報共有を地道に重ねることこそが、結果として組織内の信頼関係へとつながっていくのです。理念は上から一方的に伝えるだけのものではなく、組織の意思決定や日々の行動に地に足のついた形で示し、ともに育てるものだからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「個人の物語」から「組織の構造」へ</h2>

<p>もともと家族経営の色が残る組織などでは、役職よりも特定の個人の歴史や「家族の物語」が優先される空気が自然と残ってしまうことがあります。</p>

<p>ベテラン職員ほど「先代ならこうしていた」「あの頃はうまくいっていた」という鮮明な記憶に縛られやすく、現在のトップを無意識のうちに後継者として見てしまう傾向があります。</p>

<p>組織として将来を考えようとした際の前例も、家族が引き継ぐという形しか手元にないことが、後継の問題をより難しくします。</p>

<p>しかし、公的な社会福祉法人として信頼され、永続的に続いていくためには、どこかで判断の軸足を「家族の物語」から「組織の構造」へと移さなければなりません。この過程において必要とされるナンバー2とは、前に立って華やかに導く人ではなく、組織が続く形をなめらかに整える人なのです。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 23 Jul 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[荒井宏行（社会福祉法人みなみ福祉会 副理事長・人事課長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>部下のやる気はどう引き出す？ リーダーがやるべきことはただ1つ！  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14717</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014717</guid>
			<description><![CDATA[部下の本音を引き出したいなら、リーダーは評価してはいけない。やる気を高める第一歩は、話すことではなく「評価せずに聞くこと」にある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="五十嵐氏「THE21」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Meeting02.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下のやる気を引き出すには、「やりたいこと」を聞き出し、取り組ませるのが一番。しかし、部下はなかなかリーダーに本音を言うことはありません。そんなとき、もっとも適したリーダーの振る舞いとは？</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『任せる勇気』（三笠書房）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本音を知りたいなら「評価」は停止せよ</h2>

<p>部下の本音を知るために、リーダーがやるべきことはただ1つ。</p>

<p>「とにかく聞き役に徹する」これだけです。</p>

<p>もちろん、誰かを傷つける発言、コンプライアンスに違反するような発言、また目標そのものを否定するような発言があれば、それは指導する必要があります。</p>

<p>しかし、そうでない限りは、たとえちょっとズレた発言であっても、口出しは控えてください。逆に、いい発言だったとしても、ことさら褒めることはしません。</p>

<p>なぜなら、いいも悪いもリーダーから発せられると、その場での「評価」が確定してしまうからです。もし他のメンバーが別の意見を持っていたとしても、リーダーの評価に忖度してしまうかもしれません。</p>

<p>すると、「メンバーの本心とかけ離れた同調」がその場に生まれ、聞くべき声が聞けなくなってしまいます。</p>

<p>だから、本音を知る場では「評価」を停止させましょう。リーダーは黙って、ただ頷きながら聞くのが一番です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自由な発言を認めることで 初めて知れる本音</h2>

<p>私の講演会に参加してくださったある企業のリーダーは、チームのメンバーが目標に対する考えを自由に発言できる場を設けたところ、次のような声を聞き出すことができたと言います。</p>

<p>「交渉は得意でも、書類作成は苦手です」<br />
「残業は辞さない覚悟ですが、プロジェクトが終わったら長期休暇が欲しいです」<br />
「新しい分野ではなく、慣れた分野で力を発揮したい」</p>

<p>そして、これらの思いを丁寧にメモしておくことで、そのプロジェクトでは、各メンバーの能力や希望に合った仕事を割り振ることができたそうです。</p>

<p>結果、メンバーのモチベーションは高まり、進行も驚くほどスムーズになったと言います。</p>

<p>具体的に仕事を割り振るときのファーストステップは、メンバー自身の「できること」「やりたいこと」を正しく理解することです。</p>

<p>そのために、日頃の仕事ぶりをチェックするだけでなく、<br />
「目標を達成するために貢献できること」<br />
「目標達成のためにやりたいこと」<br />
を安心して吐き出せる場を作りましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Meeting02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Jul 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				
	</channel>
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