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		<title>THE21オンライン</title>
		<link>https://the21.php.co.jp/</link>
		<description>お金、キャリア、そしてこの先…悩みの尽きない日々を諦めていませんか？ 「THE21オンライン」は今日からあなたを変える話題をお届けします！</description>
		<dc:language>ja</dc:language>
				<copyright>Copyright PHP研究所　All rights reserved.</copyright>
		
				<pubDate>Wed, 30 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
						
				<item>
			<title>コンビニとカスハラ客のいたちごっこ... 終止符を打つのはやはりAIか？  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15074</link>
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			<description><![CDATA[現場の努力だけでは防ぎきれないカスハラという社会課題が深刻化している]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="コンビニとカスハラ客のいたちごっこ... 終止符を打つのはやはりAIか？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cushara.jpg" width="1200" /></p>

<p>カスハラ対策が進んでも、現場の悩みは消えていない。AIがクレーム対応を担う時代を前に、コンビニに求められるのは本部の支援だけではなく、オーナー自身の経営力だという。コンビニ店長の奮闘を描いた新刊『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。 コンビニで働く外国人たちと店主一家の23年』の著者である村尾信一氏に解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>社会現象と化した「カスハラ」</h2>

<p>コンビニの接客レベルは、オーナーの管理能力と直結します。</p>

<p>「従業員を教育できていない」<br />
「求心力がない」<br />
「性格が暗い」</p>

<p>このようなオーナーのもとでは接客クレームが多発します。さらにクレームの多い店には従業員も集まりませんから、「人手不足&rarr;店舗レベル低下&rarr;売上減少」と、負のスパイラルに陥るのです。</p>

<p>ただし、カスタマーハラスメント（カスハラ）となると話は別。もはや「接客の問題」ではなく、深刻な社会課題です。</p>

<p>その背景には、サービス産業の構造変化、地域社会のストレス増大、そしてコンビニという業態が背負わされてきた「過剰な公共性」があると考えられます。</p>

<p>ローソン・カスタマーサポート推進室で責任者（部長）を務めていた稲葉裕二さん（現在はクラシアン・コンタクトセンター統括本部長）にカスハラの実態を伺いました。</p>

<p>稲葉さんはこう語ります。「ここ数年で表面的には減っていると感じます。店頭ポスターやメディアを通じて、広くカスハラの認知が進んだことが大きいですね」</p>

<p>事実、企業側のガイドラインや対応マニュアルが整備されて、苦情を受け付ける電話オペレーターの精神的負担は軽減されました。</p>

<p>「昔、オペレーターは一方的に電話を切ってはいけないと教育されていて、1～2時間の苦情電話に付き合わされることはザラでした。ですが今は暴言や差別的な発言があると、その時点で電話を切ってよいと、教育されています」（稲葉氏）</p>

<p>ところが一方で、粘着質のクレーマーが完全にいなくなったわけではありません。ガイドラインの先を読んで執拗に絡んでくる輩は後を絶ちません。彼らは機転も利き、弁も立つ。稲葉さん曰く、「推測ですが彼らは働き盛りの3～40代くらいの人じゃないですか」とのことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>外国人スタッフとクレーム増加は相関関係なし</h2>

<p>コンビニで働く外国人スタッフは、8万人を超えると言われています。こういった状況とクレーム（カスハラ含む）との相関関係についてお聞きすると、こう答えていただきました。</p>

<p>「いえ、分けて考えたほうがよいと思います。業務が複雑で接客の難易度も高いコンビニのバイトには、優秀な外国人が集まる傾向にあります。むしろ真面目に働いている外国人スタッフを好意的に見ているお客様も多いです」（稲葉氏）</p>

<p>もちろん、質の低い外国人スタッフもいます。ですが指導力に欠けるオーナーのもとでは、日本人、外国人を問わず、接客クレームは増加します。結局、そこは店によって違うということでしょう。</p>

<p>稲葉さんにはカスタマーサポート部門の現在地と今後について、ご意見を聞きました。</p>

<p>「お客様の声の8割はAIに代替されていくと思います。問合せやクレームの多くはお客様が自己解決できるようになるでしょう。まさにそういった仕組みづくりを進めている真っ最中です。ただし2割は人が対応すべきものが残ります。クレームにせよ、改善要望にせよ、これが企業にとって宝の山だと思います。これを対応できる優秀なカスタマーサポート人材の育成が必要です」</p>

<p>人手不足はカスタマーサポート部門のオペレーターのあいだでも起きています。DXと人材の少数精鋭化は急務ということでしょう。そのためにも、社内における部門の地位向上が必要というのが、稲葉さんのお考えでした。</p>

<p>もちろん、カスハラに悩まされる現場のオーナーやスタッフを守るために、本部がやるべきことはあります。ところがオーナーが対処力を身に付けることのほうが重要です。ますますオーナーに求められる経営者としての覚悟や能力が高まっていると感じました。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 30 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>軋轢・理不尽は今もあるのか？ 業界30年の目から見たコンビニFCの実態  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15073</link>
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			<description><![CDATA[現在、コンビニオーナーたちを最も苦しめている問題とは何か？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="軋轢・理不尽は今もあるのか？ 業界30年の目から見たコンビニFCの実態" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shuttennsenryaku.jpg" width="1200" /></p>

<p>「本部が加盟店を搾取している」。そんなコンビニ業界の負のイメージは、本当に正しいのだろうか。コンビニ店長の奮闘を描いた新刊『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。 コンビニで働く外国人たちと店主一家の23年』の著者である村尾信一氏に、業界が抱える本当の課題を解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コンビニフランチャイズへの偏見と実体</h2>

<p>「意に反した発注を強要され、断ると契約更新をちらつかされる」<br />
「近くに同一チェーンの新店を出され、売上が減少した」</p>

<p>ひと頃はこういった類いの不満がコンビニ加盟店のオーナーから聞かれたのは事実です。</p>

<p>この話題を論じる前にまず、筆者の素性を明らかにしております。</p>

<p>私は1995年から2025年までの30年間、セブン‐イレブン・ジャパンに在籍しました。主に加盟店オーナーと向き合うオペレーション本部に所属し、経営相談員（OFC）、地区責任者（DM）、統括責任者（ZM）などを経験させていただきました。成長著しい90年代から曲がり角に立たされた近年までの移ろいを、本部社員として体感してきました。</p>

<p>「発注を強要された」という不満は「発注こそが売上をつくる生命線」とばかりに、本部スーパーバイザー（セブン‐イレブンではオペレーション・フィールドカウンセラーと呼ぶ）が鼻息荒くアドバイスした時代が背景にあります。</p>

<p>強要の真偽はさて置き、オーナーからすると強要という受け止めになるのも頷けます。</p>

<p>ですが今はコンプライアンスの名のもとに、スーパーバイザーが発注数を強要することはご法度とされており、懲戒処分対象になっております。</p>

<p>逆に「最近のスーパーバイザーは具体的な発注数を言わなくなったから物足りない」と、不満をこぼすオーナーが増えたくらいです。</p>

<p>「近くに新店を出された」という不満はドミナント出店戦略（ある地域内における市場占有率を向上させて独占状況を目指す経営手法）を指すのですが、そもそも出店ペースは近年極端に鈍化しました。</p>

<p>最大手セブン‐イレブンの場合、2000年代後半は毎年1000店ペースで純増していたものが、2019年以降、2026年の現在までずっと総店舗数は2万1千店台のままです。</p>

<p>たとえ新店をオープンしても、売上不振店からの移転オーナーや複数店オーナーが中心で、かつての不満は聞こえてこなくなりました。</p>

<p>既存店を守るため、と言えば聞こえはよいですが、チェーンの成長といった観点からすると、本部内でも賛否の分かれるところです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>それでも悩み多きコンビニ稼業</h2>

<p>では、現在もっとも多く聞かれるオーナーの不満とは何でしょうか？</p>

<p>「人手不足に苦しんでいる」<br />
「社会保険料を含む人件費の負担が増している」<br />
「客数の減少が深刻。コンビニの将来性に不安を感じる」</p>

<p>このほか、現場レベルでは</p>

<p>「カスハラに悩まされている」<br />
「従業員が定着しない」<br />
「サービス業務が多様化して従業員の教育が大変」<br />
「外国人従業員の教育に苦慮している」</p>

<p>などと言った声も聞かれます。</p>

<p>これらの問題は、店の努力だけではどうすることもできない社会課題も含まれています。つまりさまざまな要因が複雑に絡み合った結果なのです。</p>

<p>元本部社員の私からすると、地域によって課題の優先順位は微妙に違います。いや、もっと言うと個店によって違います。あくまで一店一店に本部が寄り添って、できることから一緒に課題解決することが肝要です。</p>

<p>もっとも、問題点の共通項も多く、本部が主体的に解決すべき課題は多々あります。</p>

<p>ところがです。フランチャイズビジネスの難しさとも言うべきは、オーナーの資質、能力が十人十色だということです。</p>

<p>「本部に不満はありません。感謝してもしきれないくらいです」と言って、本部との良好な関係を築いているオーナーもいれば、「店が苦しんでいることを本部は分かっているのか？もっと店への支援策を手厚くしろ！」と、ことあるごとに不満をぶつけてくるオーナーまで。実に千差万別です。</p>

<p>従業員をしっかりと教育して、素晴らしい店をつくっている優秀なオーナー。彼らは、まさに独立した経営者としての気概を持って商売を続けておられます。そういう店ほど、本部を上手に利用して店を繁盛させています。</p>

<p>かたや本部におんぶに抱っこ。本部依存度の高いオーナーは何かにつけて、本部に責任転嫁して不満ばかり。そういう店ほど、従業員を教育できず店のレベルは低下。売上利益を減少させています。</p>

<p>たしかに昨今の社会環境変化は無視できませんが、むしろ店の内側にこそ問題があり、そちらのほうが影響度合いとしてははるかに大きい。それが現場を見て来た私の肌感覚です。もちろん、本部の問題も大きい。経営方針や営業戦略、加盟店支援策などが的外れでは店の努力も報われません。</p>

<p>ことほどさように、ひと言で問題の本質を表現できないのが、コンビニ業界、フランチャイズビジネスの難しさと言えましょう。あえてひと言で言うとしたら、「リーダーによって組織は変わる」ということでしょうか。これは本部、加盟店双方に言えることですが。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shuttennsenryaku.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 29 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>アムンゼンが南極点に到達できた理由は？現代のリーダーに必須の6つの要素【後編】　  御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12287</link>
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			<description><![CDATA[自分の判断軸を持つために知っておきたい「時代の読み方」について、京都大学経営管理大学院特別教授の御立尚資氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事・ビジネスでも、キャリア・人生でも、何か意思決定をする際に自分なりの軸を持っている人は、周りに流されずに適切な判断をできることが多い。では、そうした「自分の判断軸」を持つためには、いったいどのようなことを学び、考え、体験したらいいのだろうか。</p>

<p>本連載では、ボストンコンサルティング グループの日本代表を長年務め、現在はリーダー教育にも携わっている御立尚資氏の考えをうかがっていく。</p>

<p>連載第5回の後編にあたる本稿では、「併存の時代」のリーダーに求められる6つの要素のうち、第5の要素「哲学や価値観」、第6の要素「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」について解説する。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アムンゼンが人類で初めて南極点に到達できた理由</h2>

<p>第5の要素である「哲学や価値観」、第6の要素である「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」とはどんなものでしょうか。</p>

<p>それを知るうえで参考になるのが、探検隊のリーダーのあり方です。先が見えない探検のリーダーのあり方は、先行き不透明な現代のリーダーにも大きな示唆を与えてくれます。</p>

<p>中でも面白いな、と思えるのは、人類初の南極点到達を競い合ったロアール・アムンゼンとロバート・スコットです。</p>

<p>アムンゼンはノルウェー出身の探検家。自ら組成した探検隊を率いスポンサーを募って、何とか南極に向かいました。一方のスコットはイギリス海軍の軍人であり、国から多額の資金援助を受けた探検隊のリーダーとして南極点到達を目指しました。</p>

<p>スタートは共に1911年の10月。圧倒的に有利なのはスコットと見られましたが、南極点に早く到達したのは12月にたどりついたアムンゼンでした。スコットは1カ月遅れて12年1月に到達。</p>

<p>さらに、アムンゼンの部隊は全員が無事に生還しましたが、スコットの部隊は復路で遭難し全員が亡くなった、という悲劇的な対比でも知られています。</p>

<p>この2人のリーダーを分かつものは何だったのでしょうか。リーダーは目標を設定し、戦略を立てて実行していくのが役割ですが、それぞれの面から見ると2人には明らかな違いが見られました。</p>

<p>まず大きな違いは「目標設定」です。アムンゼンの目標は非常にシンプル。「南極点に人類で初めて到達する」ことだけでした。</p>

<p>それに対し、スコットはイギリスの国威発揚のために「南極点に初めて到達する」だけでなく、「南極で科学的研究の成果をあげ、イギリスの国威発揚に繋げる」という2つの目標を持っていました。そのためには、測量や科学的調査も必要なので、その専門家部隊も率いて南極を目指しました。</p>

<p>目標がシンプルだと判断がしやすくなりますが、目標自体が複数になると複雑性が幾何級数的に増え始め、判断が難しくなります。それがスコットの足を引っ張ったのではないか、とも言われています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>多数のオプションが裏目に出たスコット</h2>

<p>アムンゼンとスコットの違いは「戦略」にも現れています。</p>

<p>スコットは過去に南極探検に挑戦し、その中でいくつかの失敗体験がありました。その教訓から選んだ戦略が、様々なオプションを用意することです。移動手段として、犬ぞりだけでなく、小さな馬と、当時は最新鋭だったソリにエンジンがついた雪上車を用意しました。</p>

<p>一方、アムンゼンは犬ぞりだけにこだわりました。</p>

<p>こう聞くと、スコットのほうがうまくいきそうに思えますよね。ところが、オプションを複数用意したことが裏目に出ました。途中ですべて稼働しなくなってしまったのです。</p>

<p>まず馬は大量の飼い葉が必要なのでそれを運ぶ必要があり、これが探検隊の負担になりました。その苦労にもかかわらず、結局のところ馬は寒さに耐えきれなくて死んでしまいました。</p>

<p>一方、雪上車は、ブリザードが吹くと体感温度がマイナス50℃になるような南極ではエンジンオイルが焼きつき、1週間程度で使えなくなりました。</p>

<p>残ったのは従来のエスキモー犬でしたが、今度は犬もうまく使いこなせず、結果的に人力で重いソリを引くことになりました。</p>

<p>また当時最新鋭の食料だった缶詰を持参したものの、初期のフタを鉛で閉めるタイプだったため、復路では鉛中毒になり遭難に繋がったのではないかという説があります。</p>

<p>一方のアムンゼンは「犬ぞりで行って勝つしかない」と犬ぞりをとことん突き詰めていきました。96頭の犬を乗せてノルウェーを出発したのですが、エスキモー犬は寒さに強い分暑さに弱く、赤道を通過するときに衰弱し死んでしまうことが懸念されました。</p>

<p>そこで、すのこのような装置を置き、その下に水を流して犬が弱らないようにするなど、徹底的に犬を大事に航海しました。その結果、子犬まで産まれて、南極大陸到達時には20頭ぐらい増えていたそうです。</p>

<p>そうして夏の間に南極大陸に着くわけですが、そこで一冬を過ごし、次の夏の踏破を目指しました。その間、夏冬合わせて、徹底的に犬ぞりの訓練をしていたそうです。</p>

<p>これは含蓄がある話だと私は思います。未知の挑戦をするときには、スコットのように、色んなオプションを用意したほうが一見良さそうに思えます。しかし、オプションを持ちすぎて、一つひとつの手段を磨き切れていなかったわけです。それに対し、アムンゼンは一つの手段を磨きに磨いたわけですね。</p>

<p>さらに、アムンゼンは、自分たちより前に南極点を目指した人たちの日誌をすべて集めて、頭の中でシナリオを立ててシミュレーションしたそうです。彼は「完全な準備のあるところに常に勝利がある」と述べています。</p>

<p>一つの手段に絞ると言っても、とにかく脇目も振らずというのではありません。持っているリソースの中でどうベストを尽くすかを徹底的に考えて、準備をしたからこそ、アムンゼンは成功したというわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>楽観的なアムンゼンと悲観的なスコット</h2>

<p><img alt="" height="632" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250417Mitachitakashi03.png" width="1200" /></p>

<p>アムンゼンとスコットの大きな違いはもう一つあります。それは、「楽観的か悲観的か」です。</p>

<p>遭難したあとに出てきたスコットの日誌を読むと、実はすごく悲観的なことが書かれています。途中で雪上車や馬がダメになるなどのトラブルが重なったため同情する点はあるのですが、やっと南極点に着いても、喜ぶどころか、「神よ、ここは恐ろしい土地だ...」と悲観的な発言を繰り返しているのですね。</p>

<p>それに対してアムンゼンはいつも楽観的な発言をしていました。背景には、本人が言うように、「もうこれ以上、自分より準備した人がいないということがわかったら、あとは楽観的になれる」と準備を徹底したこともあると思いますが、本人が意思を持って楽観的になったのだと思います。</p>

<p>哲学者のアランは、「楽観は意思の問題であり、悲観は気分の問題である」と述べています。要は、準備することによって、意図的に楽観的になることが非常に大事だというわけです。それを実践していたのがアムンゼンであり、その真逆がスコットだったのですね。</p>

<p>見えないものに立ち向かうとき、リーダーが楽観的か悲観的かは、実はものすごく重要です。リーダーが悲観的だと、メンバーも悲観的になり、100の力を持っていても、50ぐらいしか出せなくなります。それに対し、リーダーが楽観的だと、チームの力が100％発揮されるのです。</p>

<p>アムンゼンとスコットに関しては、ほかにも興味深い研究が行なわれています。興味のある人はぜひ様々な本などで調べてみてください。</p>

<p>さて、以上でリーダーとして必要な要素について見てきましたが、リーダーシップを左右するもう1つの要素として近年注目を集めているものがあります。それは「オーセンティックリーダーシップ」です。一体どのようなものなのかは次回お話ししましょう。（次回に続く）</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【御立尚資（みたち・たかし）】<br />
京都大学経営管理大学院特別教授。京都大学文学部米文学科卒。ハーバード大学で経営学修士(MBA with High Distinction, Baker Scholar)を取得。日本航空(株)を経て、ボストン コンサルティング グループ（BCG）に入社。日本代表（2005～15年）、BCGグローバル経営会議メンバー（06～13年）、経済同友会副代表幹事(13～16年)などを歴任。著書に『経営思考の「補助線」』（日本経済新聞出版）、『使う力』（PHPビジネス新書）、『「ミライの兆し」の見つけ方』（日経BP）などがある。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 28 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>お金への不安は当然だが... 惰性で今の仕事を続ける人が失う“本当の資産”  本田健（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15126</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015126</guid>
			<description><![CDATA[人生を整理するための視点を紹介する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="お金への不安は当然だが... 惰性で今の仕事を続ける人が失う“本当の資産”" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_depressedperson.jpg" width="1200" /></p>

<p>漠然と悩み続けるのではなく、心配を書き出し、「何が解決できる問題なのか」を整理することの大切さを解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、本田健&nbsp;著『自分に聞いてみよう 人生を選び直す49の質問』（きずな出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが今、心配なことは何ですか？</h2>

<p>心配ごとには、一つの共通点があります。それは、たいていの場合、お金か、時間か、その両方が関わっている、ということです。</p>

<p>お金が足りなくて、心配。<br />
時間が足りなくて、心配。</p>

<p>お金も時間も、いまはあっても、これから先どうなっていくのかが心配。多くの心配は、お金と時間の問題に、だいたい行き着くことが多いのです。</p>

<p>1.お金の心配<br />
今月の支出、来年の生活費、将来の備え。</p>

<p>2.仕事の心配<br />
いまの収入、これからのキャリア、定年後の働き方。</p>

<p>3.健康の心配<br />
自分のからだのこと、家族のからだのこと。</p>

<p>4.家族の心配<br />
親の介護、子どもの将来、配偶者のこと。</p>

<p>5.自分自身の未来の心配<br />
いまの生き方で、本当に大丈夫だろうか。</p>

<p>お金と時間は、人生の中で、自分の選び方によって、ある程度はコントロールできるものです。もちろん、すべてを自分で動かせるわけではありません。でも、自分の使い方を見直すことで、変えられる部分は、意外に多いのです。</p>

<p>心配は、ごく自然な感情です。心配することを、悪く思う必要はありません。ただ、心配しているだけでは、状況は変わりません。心配の中身をはっきりさせて、それに対して、自分ができることを一つずつ整理していきましょう。その作業が、心配を行動に変えていきます。</p>

<p>いま、あなたが抱えている心配ごとを、紙に書き出してみてください。書き出すと、心配の輪郭が、はっきりしてきます。</p>

<p>「これは、お金で解決できる心配なのか」<br />
「これは、時間の使い方で解決できる心配なのか」<br />
「これは、いま考えても、どうにもならない心配なのか」</p>

<p>その仕分けをするだけで、心配の重さは、ずいぶん変わってきます。まず、いまの心配を、自分の中で、ちゃんと見ておきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>銀行の口座にいくら入っていたら、明日から心配せず生きられますか？</h2>

<p>あなたにとって、お金は、いくらあれば十分ですか。この問いには、その人のお金に対する全体感が、ぎゅっと詰まっています。でも、それだけではない何かが、その金額には込められています。</p>

<p>「十分」の金額は、その人がどれくらいの不安を、心の中に抱えているかを表す数字です。たくさんの金額が必要だと感じている人ほど、心の中に、大きな不安を抱えています。反対に、控えめな金額で十分だと感じる人は、生活そのものへの不安が、それほど大きくないのです。</p>

<p>お金は、追いかけるほど遠ざかる性質を持っています。</p>

<p>いま100万円持っている人は、「500万円あれば」と感じます。<br />
500万円持っている人は、「2000万円あれば」と考えてしまいます。<br />
2000万円持っている人は、「1億円あればなぁ」と夢見るのです。</p>

<p>なぜ、「十分」の金額は、いつも自分の手の届く少し先にあるのでしょうか。それは、お金が増えるほど、生活水準も上がっていくからです。また、つき合う人の層も変わっていくからということもあります。</p>

<p>そして、不安の中身が、お金のことよりも、いまの生活を失う不安のほうに変わっていくこともあります。結果として、いくらあっても「足りない」と感じる状態が続いていきます。</p>

<p>ここで一度、立ち止まって考えてみてください。</p>

<p>あなたにとっての「十分」の金額は、本当に安心をくれるのでしょうか。<br />
その金額にたどり着いたら、あなたは、本当に安心できるのでしょうか。</p>

<p>安心は、金額そのものではなく、「お金に対する自分の状態」が、生み出すものです。</p>

<p>自分の状態が整っていれば、金額が少なくても、それなりに安心できます。そうでなければ、金額がいくらあっても、安心は永遠に手に入らないでしょう。</p>

<p>もちろん、ある程度の金額は、現実的な安心のために必要です。「漠然とした十分の金額」ではなく、「具体的な必要金額」を、計算してみましょう。月々の生活費を出して、その何か月分くらいが必要かを、書き出してみるのです。</p>

<p>これから先にどんな大きな出費があるかも、見えるところに置いてみましょう。漠然としていたものが、具体的な数字になるだけで、不安はずいぶん減ります。あなたの「十分」の中身は、何でしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが今、やり続けていることは、本当は何のためですか？</h2>

<p>毎日、繰り返していること。もう何年も、続けている仕事。なんとなく、やめずにきてしまっていること。その一つひとつには、始めた理由があったはずです。でも、続けているうちに、最初の理由を忘れている場合があります。</p>

<p>仕事のことを例に取ってみましょう。</p>

<p>いまの仕事を始めたときは、こんな理由でこの仕事を選んだという動機が、はっきりしていたと思います。希望の会社に就職できたとか、誇らしいと思ったこともあったでしょう。</p>

<p>でも、10年、20年と続けていると、その最初の理由を忘れてしまいます。ただ、長く続いているから続けているだけかもしれません。</p>

<p>人間関係のことは、どうでしょうか。なんとなく今の人間関係を続けているけれど、本当は、何のために続けているのか、よくわからなくなっています。</p>

<p>ただ、長くつき合ってきたから、というだけで、惰性で続いている可能性もあります。生活のスタイル。いまの暮らし方を、なんとなく続けています。</p>

<p>でも、本当にこれが自分に合っているのか、立ち止まって考えたことは、あまりありません。</p>

<p>毎日の習慣。長く続けてきた習慣が、いまの自分には、もう必要ないかもしれません。</p>

<p>でも、惰性で続けています。続けていることの中には、その人の「いまの自分」が映っています。</p>

<p>いま大切にしているもの。いま守りたいもの。ただ、惰性で続けているもの。もう、やめてもいいもの。</p>

<p>いろいろなものが、混ざっています。</p>

<p>ここで、あなたが「続けていること」を、いくつか書き出してみてください。</p>

<p>仕事のこと。人間関係のこと。生活のスタイル。毎日の習慣や長く続いている何か。</p>

<p>それぞれについて、「これは何のためにやっているのか」を、自分に聞いてみる。すぐに答えが出るものは、自分の中で、目的がはっきりしているものです。答えが出ないものは、惰性で続けている可能性があります。</p>

<p>惰性で続けていることに、自分の時間とお金が流れ続けている。その事実に気づくことが大切です。</p>

<p>すべてを、いますぐ変える必要はありません。ただ、続けていることの目的を、定期的に問い直す。</p>

<p>「これは、いまの自分にとって、まだ意味があるのか」</p>

<p>その問いがあるだけで、あなたの時間とお金の使い方は、少しずつ整っていきます。いま、あなたが続けていることのうち、「本当は何のためにやっているのかわからない」と感じるものはありませんか。その答えの中に、これから手放してもいいものが、隠れているかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 28 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本田健（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>氷河期の苦しみを知る『せどりの女王』作者 同世代への熱いメッセージ  高殿円（小説家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14860</link>
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			<description><![CDATA[就職氷河期は、本当に「失われた世代」のまま終わるのだろうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="氷河期の苦しみを知る『せどりの女王』作者 同世代への熱いメッセージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takadono001.jpg" width="1200" /></p>

<p>「氷河期世代に逆転はあるのか」。自身も就職氷河期を経験した作家・高殿円氏が、最新作『せどりの女王』のストーリーも交えながら、その過酷な時代と、人生を巻き返すための考え方を語る。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最新作に活かした過酷な時代の体験</h2>

<p>ーー高殿さんの新刊、『せどりの女王』主人公の夕映野遠火（ゆえの・とおか）はいわゆる「氷河期世代」から成りあがった女性というキャラクター像です。高殿さんご自身もバブル崩壊直後に新卒就活をされたそうですが、当時の過酷さはどれほどのものだったのでしょうか？</p>

<p>【高殿】当時はバブル崩壊だけではなく、阪神淡路大震災も重なり、まさに未曽有の不況といった世相でした。さらに、私たちは団塊ジュニア世代で母数も多い。新卒就活においては、現在の「売り手市場」とは真逆の「買い手市場」でした。</p>

<p>そういった企業側が優位な状況に加えて、当時はコンプライアンス意識なんてありませんから、人事担当者からは相当ひどいことを言われた記憶があります。</p>

<p>自分たちは学生を選び放題なうえに簡単に替えが効く、学生は何とか職に就きたいから必死でお願いする。そんな状況だと自分が偉くなったと錯覚してしまうのが人間なんでしょうね。私たちの受けた仕打ちは「時代によるDV」と言っていいと思います。</p>

<p>私たちの世代は、「お前たちの代わりなんていくらでもいる」と100回は言われてきた世代じゃないでしょうか。</p>

<p>ーー最終的に、どのような企業に就職されたのでしょうか？</p>

<p>【高殿】新卒では、IT企業に就職しました。不景気な中でも、IT業界だけは採用枠が多かったんです。いわゆる「1999年問題」に対処するため、人手が求められていたんです。</p>

<p>ただIT業界と言っても昨今イメージされるようなキラキラな感じではなく、女性というだけでタイトスカートにパンストのような衣服を強制されましたし、自分の仕事もあるのにお茶くみなどもさせられました。理不尽な思いをしましたね。</p>

<p>ーー厳しい時代に生きた氷河期世代の葛藤を、どのように作品に落とし込まれましたか？</p>

<p>【高殿】氷河期世代はいわば「世に出た瞬間からワゴンセールにぶち込まれた」世代です。たとえグッチやエルメスでも、ショーケースにすら並べてもらえず、安売り商品として扱われてしまう。その苦しさを「せどり」というテーマで表現しました。</p>

<p>ーー主人公の遠火を、救済される弱者ではなく、自ら巨額の富を築いた経営者として描いたのはなぜですか？</p>

<p>【高殿】仮にフィクションの世界であっても、氷河期世代の成功例を示すことが重要だったと思ったからです。</p>

<p>非正規を転々としているような人は、自分の人生の指針となるようなメンターとの出会いに恵まれない。だからこそ逆転の方法もわからなくなってしまう。その指針の一つに、この作品がなれば幸いです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>氷河期世代の厳しい現状</h2>

<p>ーー氷河期世代に対する国の対応や世間からの風当たりは厳しいものがあると考えられます。高殿さんのお考えをお聞かせください。</p>

<p>【高殿】氷河期世代に対する国の救済はまだまだ足りていませんね。</p>

<p>新卒就活で正規の仕事に就けず、そのまま何十年も非正規で細々と働き続けている人たちもたくさんいます。私は、10年なり15年なり、一定期間非正規で働き続けた方の所得税は下げてしまっていいと考えています。</p>

<p>税収は減ってしまうでしょうが、非正規層のいくらかが生活保護に流れることを考えれば、その手前で救済措置を講じても損にはならないと思います。</p>

<p>ーー高殿さんが考える、氷河期世代にとっての「人生の逆転」とは何でしょうか？収入を増やすこと、仕事を得ること、社会から評価されることのどれに近いですか。</p>

<p>【高殿】私は氷河期世代の逆転は定年後に訪れると思っています。いまは、定年後も再雇用などで働くケースが多いですよね。そうなったときに、過去の学歴や経歴は、実はそんなに役に立たないと思うんです。</p>

<p>あなたが会社の経営者だとして、「俺は大手企業で営業部長をやってたから、営業以外の仕事やらないよ」というお腹の出たシルバー人材と、「非正規を転々としていましたが、体力には自信がありますしなんだってやります」というシルバー人材、どちらが欲しいですか？</p>

<p>ーーそれなら、後者の人材ですね。</p>

<p>こう言っては意地悪ですが、会社の肩書だけにすがって、プライドが肥大したり人間関係をないがしろにしてきたエリートの老後は悲惨だと思いますよ。今苦しんでいる氷河期世代の皆さんは、60歳からの第2ラウンドでの逆転を目指しましょう。</p>

<p>ただし、非正規の氷河期世代だから優遇されるわけではありません。偉ぶらない姿勢、仕事を選ばないメンタルはもちろん、健康な肉体に体力、最低限の身だしなみも必要です。</p>

<p>なので今は、それらの条件をそろえることが重要。個人的には「毎月2、3万円自由にできるお金を作る」ことを目標にすべきだと思います。そうすればそのお金でジムに行ったり脱毛をしたりできますからね。</p>

<p>ーー「自分はもう手遅れだ」と感じている40代、50代に、どのような言葉を伝えたいですか。</p>

<p>【高殿】先ほども言ったように、これまで苦しんできた人たちにも逆転のチャンスはあります。今はブルーカラー全盛時代といわれ、現場仕事の給料が上がってきていることも追い風です。</p>

<p>私の周りにも、スキルを活かして不動産で成功している人たちはたくさんいます。超安価でボロ屋を買い取って、自分たちで修繕、貸し出しするんです。自分に塗装のスキルがあれば業者を雇わずできますし、水道工事や電気工事といった自分が持っていないスキルも、同じ境遇の知人に頼めばいい。こういったスキルと人脈は、長年現場で働き続けた人の特権です。</p>

<p>ひと言でいうなら「死ぬな！健康に生きろ！」ですね。元気で過ごせる時間が長ければ長いほど逆転のチャンスは増えますし、その後の幸せな時間も伸びます。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 25 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高殿円（小説家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「併存の時代」を生き抜くには？ 現代のリーダーに必須の6つの要素【前編】  御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12200</link>
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			<description><![CDATA[自分の判断軸を持つために知っておきたい「時代の読み方」について、京都大学経営管理大学院特別教授の御立尚資氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_joushi2G.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事・ビジネスでも、キャリア・人生でも、何か意思決定をする際に自分なりの軸を持っている人は、周りに流されずに適切な判断をできることが多い。では、そうした「自分の判断軸」を持つためには、いったいどのようなことを学び、考え、体験したらいいのだろうか。</p>

<p>本連載では、ボストンコンサルティング グループの日本代表を長年務め、現在はリーダー教育にも携わっている御立尚資氏の考えをうかがっていく。</p>

<p>連載第5回の前編にあたる本稿では、「併存の時代」のリーダーに求められる6つの要素について解説する。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リーダーとしての能力は後天的に身につけられる</h2>

<p>これまで4回の連載では、これからのリーダーに必要なことについて語ってきました。それは次の2つです。</p>

<p>・自分なりの判断軸を持って、時代を認識すること</p>

<p>・自分の時代認識モデルを使って、「今後、この世界でどんなことが起こる可能性があるか」という近未来のシナリオを描くこと</p>

<p>ところで「これからのリーダー」とは一体どのような人物なのでしょうか。残り2回の連載で改めて整理してお伝えしていきたいと思います。</p>

<p>連載第1回でも述べましたが、マネジャーとリーダーの仕事はまったく違います。</p>

<p>マネジャーの仕事は、過去の踏襲とその延長線上で計画的に決められることをきっちり実行することです。</p>

<p>それに対し、リーダーの仕事とは、計画的に決めることができない未知の領域に、部下と共に挑戦することです。目標や戦略を決めて実行するわけですが、変化の激しい時代なので、想定していた状況は目まぐるしく変化します。そうした変化に臨機応変に対応し、目標や戦略を調整していくことも必要です。</p>

<p>企業経営にはリーダーとマネジャーの両方が必要ですが、世の中の先行きが読めないいまは、リーダーとしての仕事ができる人の重要性が高まっていると言えるでしょう。</p>

<p>学問的なリーダー論をひもとくと、かつて、リーダーとしての能力は「生まれつき持った天賦の才能で決まる」という説が主流でした。しかし近年の研究でそれが覆され、「後天的に身につけられる」という説が主流になっています。</p>

<p>では、リーダーとしての能力はどうすれば身につけられるのでしょうか。私はリーダーを形作る要素は6つあり、それらを身につけていくことで、真のリーダーへと近づいていくと考えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最初に身につける3つの要素</h2>

<p><img alt="" height="1936" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250417Mitachitakashi01.png" width="1200" /></p>

<p>ほとんどの方が、先にマネジャーとしての基本、すなわち「特定分野の業務知識」を身につけます。</p>

<p>日々仕事をしていると、経理なら経理、営業なら営業、と配属された業務の知識に詳しくなっていきます。周囲の人からも一目置かれるぐらいの業務知識が身につくと、エキスパートとしてマネジャーの第一歩を踏み出すことになります。</p>

<p>次に身につける必要があるのは「社内・業界知識」と「ネットワーク」です。</p>

<p>エキスパート的なマネジャーの仕事も、次第に自分の周辺だけで完結することができなくなります。何か難しいことが起こると、社内のほかの部門や社外の人を動かせる人が、仕事ができる人、と呼ばれるようになります。</p>

<p>他部門の業務の知識があり、要所の人とネットワークがある。場合によっては、業界他社とも繋がり、共同で規制当局と折衝したり、川上・川下の企業の人たちともやりとりができる。これが重要です。</p>

<p>例えば営業の仕事は、商品開発や生産側とつながることで成り立っています。相手方に少し無理な頼みごとをして、引き受けてもらうときに大事なのは、相手側の視点です。営業だけでなく、商品開発や生産の仕事を深く理解し、何はできて何はできないかを想像できる。これなしには、物事は進みません。</p>

<p>さらに、お互いの貸し借りの積み重ねの中で、他部門の要所にいる人と「もう、この人に頼まれたら仕方ないな」という関係性が築ければ、仕事がスムーズに進むようになります。</p>

<p>このネットワークが、社内だけでなく他社の人にまで広がってくると、大きな仕事も動かせるようになるということです。このあたりで、少しずつリーダーへの旅が始まります。</p>

<p>第3の要素は「統合的な経営知識」です。</p>

<p>営業や商品開発、マーケティング、生産など、自分の専門分野とは別の分野の視点が増えていくと、多面的な角度から物事が見られるようになります。すると視野が広がり、セクショナリズムから脱却した経営者的な観点で仕事ができるようになるのです。</p>

<p>例えば、ビジネススクールで勉強する意味の大部分は、人事や経理・財務、生産など、自分の分野とは別の分野の視点を持ち、統合的な経営判断の練習ができることと言っても良いように思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢並存の時代｣に必要なリーダーの要素</h2>

<p><img alt="" height="1846" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250417Mitachitakashi02.png" width="1200" /></p>

<p>以上のような「特定分野の業務知識」「社内・業界の知識」「ネットワーク」「統合的な経営知識」を持つと、リーダーとしての仕事ができるようになる。従来はそう考えられてきました。</p>

<p>ところが近年は、それだけではリーダーとして活躍するのが難しくなってきました。</p>

<p>連載の第1回でも述べたように、いまは、工業化社会の最終盤とデジタル化時代のとば口が同時に走っている「並存の時代」です。</p>

<p>このような並存の時代には、従来の仕事のやり方の延長線上にある常識的な視点と視野だけでは課題を解決できません。そこで、リーダーも新たな要素を身につけることが求められるようになりました。</p>

<p>その4つ目の要素が「時代認識と世界観」です。つまり、これまでの連載でお話ししてきた「これからの時代を読む力」「近未来のシナリオを描く力」です。</p>

<p>いま、世の中はどのような状態にあるのか。今後はどのような未来が待っているのか。未来を完璧に読むことはできないまでも、「○○の力が働いているので、&times;&times;の方向に動くのではないか」と近未来の大きな流れを見通し、それに沿った打ち手を考えること。</p>

<p>現代や未来を、上空1万メートルから見てみたり、足元を見つめてミクロの視点に入り込んでみる。あるいは200年単位で見てみたり、10年単位で見てみたりする。これは複数の「視点」の組み合わせで「視野」を広げることを超え、「視座」を変えるということです。</p>

<p>自分なりの時代認識や世界観を持つというのは、言い方を変えれば、独自の視座を持つといってもいいでしょう。その視座に立脚してシナリオを描くことで、どんな手を打てば良いかが見えてくるのです。例えば前回の連載で取り上げたように、気候変動の影響を見て、バリューチェーンを組み替えたり、新たなビジネスに取り組んだりするわけですね。</p>

<p>もちろん、先行きが100％読めない中で未知の領域に進んでいくのは容易ではありません。先が見えなくても、リーダーはどちらの方向へ進むかを決断せねばならないからです。このときに役立つのが、ブレない判断軸です。そして、その判断軸のベースとなるのが、5つ目の要素である「哲学・価値観」となるわけです。</p>

<p>さらに、その判断をもとに「先はまだ見えていないけど、この山を越えたら違う景色が見える」とフォロワーに信じてもらえる説得力も求められます。</p>

<p>こう考えるとリーダーというのはなかなか骨の折れる「しんどい」仕事ですよね。これをやり続け、結果を出していくには、自分自身を動かす内的なドライブが不可欠ですし、見えない中で判断を下す勇気も必要です。こうした「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」が、リーダーに必要な6つ目の要素となります。</p>

<p>これらの6つの要素が揃って初めて、これからの時代に活躍できるリーダーになれると言えるでしょう。</p>

<p>次回、後編で5つ目の要素「哲学・価値観」、6つ目の要素「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」についてお話しします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【御立尚資（みたち・たかし）】<br />
京都大学経営管理大学院特別教授。京都大学文学部米文学科卒。ハーバード大学で経営学修士(MBA with High Distinction, Baker Scholar)を取得。日本航空(株)を経て、ボストン コンサルティング グループ（BCG）に入社。日本代表（2005～15年）、BCGグローバル経営会議メンバー（06～13年）、経済同友会副代表幹事(13～16年)などを歴任。著書に『経営思考の「補助線」』（日本経済新聞出版）、『使う力』（PHPビジネス新書）、『「ミライの兆し」の見つけ方』（日経BP）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_joushi2G.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 25 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>不本意な退職や大失敗でも 10年後に｢最高の結果｣に変わる訳  本田健（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15125</link>
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			<description><![CDATA[人生の転機は、失敗や挫折の姿をして訪れることがある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="不本意な退職や大失敗でも 10年後に｢最高の結果｣に変わる訳" height="742" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_turningpoint.jpg" width="1200" /></p>

<p>「あの失敗があったから今がある」──そんな経験はないだろうか。過去の出来事の意味を見つめ直す視点について解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、本田健&nbsp;著『自分に聞いてみよう 人生を選び直す49の質問』（きずな出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>思い出すと今も胸が痛くなる出来事は何ですか？</h2>

<p>いままで生きてきた中で、いちばん打ちのめされた経験を、思い出してみてください。時間がたって、痛みがもう薄れてきたものもあれば、いまも生々しく残っているものもあるでしょう。</p>

<p>仕事で、大きな失敗をしたこと。<br />
信頼していた人に、裏切られたこと。<br />
大切な人を、失ったこと。</p>

<p>自分の力では、どうにもできなかった出来事。<br />
人前で、ひどく恥をかいたこと。<br />
長く頑張ってきたのに、報われなかったこと。</p>

<p>家族やパートナーとの関係で、傷ついたこと。<br />
自分自身に、深く失望したこと。</p>

<p>あなたの場合は、どんな経験だったでしょうか。思い出すと、いまも少し胸のあたりが重くなる経験です。誰にも、人生で一度や二度、そういう経験があります。</p>

<p>ただ、その経験とのつき合い方は、人によって違います。その経験を、見ないようにして生きてきた人もいます。思い出すのがつらいから、心の奥にしまい込んで、ふだんは出てこないようにしています。あるいは、その経験を、自分への評価と結びつけて生きてきた人もいます。</p>

<p>「あんなことが起こったのは、自分がダメだったからだ」<br />
「自分は、失敗する人間だ」</p>

<p>自分の中でそう結論づけて、いまもどこかで、その評価を引きずっています。なんとか言葉にして、整理しようとしてきた人もいるはずです。でも、整理しきれないまま、いまに至っている人も多いはずです。ここで、少しだけ勇気を出して、思い出してみてほしいのです。</p>

<p>そのとき、あなたは、何歳でしたか。まわりには、誰がいましたか。どんな気持ちでしたか。その経験を、誰かに、ちゃんと受けとめてもらえましたか。</p>

<p>多くの場合、いちばん打ちのめされた経験は、その場で誰にも十分に受けとめてもらえずに、自分の中に閉じ込められたままになっています。その閉じ込められたものが、いまも、心のどこかに残り続けています。すぐに整理しようとしなくても構いません。</p>

<p>ただ、思い出すことを自分に許してあげる。</p>

<p>「ああ、自分はあのとき、本当にしんどかったな」</p>

<p>いまの自分が、当時の自分を認めてあげる。その小さな認知から、過去との関係は、ゆっくりと変わり始めます。</p>

<p>そうやって見つめてみると、その経験を乗り越えようと必死だった自分の姿も見えてくるかもしれません。傷つきながらも、その日々を生き抜いてきた自分がいたことに、気づくでしょう。打ちのめされた経験は消えなくても、その経験を生き抜いた自分への見方は、少しずつ変わっていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>失敗だと思っていたことは、本当に失敗でしたか？</h2>

<p>前の項で、打ちのめされた経験を思い出してもらいました。その中には、あなたの中で「失敗」と呼んでいる出来事もあるはずです。ここで、少し問いかけてみたいことがあります。それは、本当に「失敗」だったのでしょうか。</p>

<p>その出来事が起こった瞬間は、確かにつらかった。その時点では、失敗としか感じられなかった。いまも思い出すと、失敗の記憶として残っています。でも、時間がたって、改めて見直してみると、その評価が少しだけ変わってくる経験はないでしょうか。たとえば、こんなふうに。</p>

<p>あの仕事を辞めなければ、いまの場所には、たどり着けていなかった。<br />
あの人と別れなければ、いまの大切な人とは、出会えなかった。<br />
あの病気をしなければ、健康のありがたみに、気づけなかった。</p>

<p>あの挫折がなければ、別の方向に進んでいたかもしれません。</p>

<p>「失敗だと思っていたけれど、いま振り返ると、そこから別の道が開けていた」</p>

<p>そう感じる経験が、いくつかあるのではないでしょうか。失敗というのは、その瞬間に決まるものではありません。</p>

<p>時間がたってから見つめ直して、ようやく評価が確定するものです。その瞬間には失敗に見えても、5年後、10年後に振り返ると、それが転機だったとわかる出来事は、たくさんあります。反対に、その瞬間には成功に見えても、あとから振り返ると、別の道のほうがよかったと気づくこともあります。</p>

<p>人生における出来事の意味は、その後の生き方によって、何度でも書き換えられるものです。</p>

<p>ここで、一つ、考えてみてください。あなたが「失敗」だと思っている経験を、いま改めて見直してみると、そこから何かが始まっていた可能性はありませんか。</p>

<p>失敗のおかげで、出会えた人。<br />
失敗のおかげで、見えた景色。<br />
失敗のおかげで、気づけたこと。<br />
失敗のおかげで、磨かれた感覚。</p>

<p>そう考えてみると、その「失敗」は、本当に失敗だったのでしょうか。</p>

<p>もちろん、すべての痛みが、すぐに意味を持つわけではありません。いまもまだ、つらいだけに感じる経験もあるはずです。</p>

<p>それもそれで、構いません。ただ、過去の出来事の意味は、いまの自分の見方によって書き換えていけるものだということを、覚えておいてください。</p>

<p>失敗の中に、必ず、種が埋まっています。その種がいつ芽を出すかは、人によって違います。すぐに芽を出すものもあれば、何十年かたってから、ようやく芽を出すものもあります。</p>

<p>「あれは失敗だった」と決めつけてしまうと、その種は、土の中に埋もれたままになります。決めつけずに、もう一度、丁寧に見つめ直してみてください。その作業の中で、過去の出来事が、少しずつ違うものに見えてきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そのときは失敗だと思ったことで、結果的によかったことは？</h2>

<p>もう少し、踏み込んで聞いてみたいと思います。そのときは、本当に失敗だと思っていたかもしれません。でも、いま振り返ると、「あれがあったからよかった」と思える経験はありませんか。</p>

<p>ある人にとっては、不本意な転職が、人生の転機になっていました。会社を辞めたくなかったのに、退職することになってしまった。そのときは、悔しさと不安でいっぱいだった。</p>

<p>でも、そこから別の道に進んだから、いまの自分の場所にたどり着いた。「あの退職がなければ、ここにはいなかった」と気づくとき、その出来事の意味が変わります。</p>

<p>ある人にとっては、失恋が、本当の出会いへの扉になっていました。大好きな人と、別れることになった。長い時間、立ち直れなかった。でも、その後、本当に大切な人と出会えた。あの別れがなかったら、いまの相手とは出会えていませんでした。</p>

<p>ある人にとっては、病気が、人生の見直しのきっかけになっていました。突然の病気で、生活が一変した。仕事のペースを大きく変えなければいけなくなり、絶望的な気持ちでいた。でも、その経験があったから、自分の生き方を根本から見直すことができたのです。いまは、病気をする前よりも、自分らしく生きています。</p>

<p>ある人にとっては、家族との対立が、自立への入り口になっていました。家族と、深いところで意見が合わなかった。離れた時期があって、ずいぶん寂しい思いもした。でも、その時期があって、初めて、自分の人生を自分で選ぶことができるようになりました。</p>

<p>こうした「結果的によかった経験」は、しばらくたってから過去を振り返ってみないと、見えてこないものです。その瞬間には、わかりません。1年たっても、まだわからないかもしれません。5年、10年とたって、ようやく見えてくるものです。あなたの中にも、そういう経験はありませんか。</p>

<p>「あのときは本当につらかったけれど、いま振り返ると、あれがあってよかった」そう思える出来事を、いくつか書き出してみてください。</p>

<p>一つでも思い出せたなら、それは、あなたにとって大切な発見です。そして、その発見は、一つのことを教えてくれます。</p>

<p>いま、つらいと感じている経験も、いつか、「あれがあってよかった」と思える日が来るかもしれない。すべての痛みが、そうなるとは限りません。</p>

<p>でも、過去にそういう経験が一つでもあったなら、いまの痛みにも、その可能性はあります。そう思えるだけで、いまの苦しさへの向き合い方が、少し変わります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_turningpoint.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 25 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本田健（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「夫と暮らしたくない」が妻の本音!? 定年後の夫婦関係が円満になるマネジメント術  藏本雄一（一般社団法人HARMONIES代表理事）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12949</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012949</guid>
			<description><![CDATA[定年後の夫婦関係を良好にするために、50代から始めるべき「家庭マネジメント術」について、一般社団法人HARMONIES代表理事の藏本雄一氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_fight.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまで家庭のことは気にかけながらも、仕事を優先してきたミドル世代は多いだろう。しかし定年後の人生が視野に入った今、家族、特に配偶者との関係を見つめ直したいと思っている人もいるはずだ。そこで、夫婦関係の事情に詳しい藏本雄一氏に、50代からの家庭マネジメント術についてうかがった。（取材・構成：塚田有香）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年10月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「夫と暮らしたくない」が妻の本音かも!?</h2>

<p><img alt="夫婦間のすれ違いを見過ごせば、理想の老後も台無しに" height="1543" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250910Kuramotoyuichi01.jpg" width="1200" /></p>

<p>家庭における問題は、家族の年齢や時期によって変化します。例えば子どもが小さい頃は、子育てにかかるお金や教育方針で頭を悩ませた人も、50代になると子どもが手を離れ、夫婦の関係について改めて考え始めるといった変化があるはずです。</p>

<p>もしかしたら男性は「定年後は妻と一緒に旅行を楽しもう」などといった計画を思い描いている人も多いかもしれません。しかし女性はどう考えているのか。その本音をご存知でしょうか?</p>

<p>私は女性向けの婚活コーチングをしているので、女性の本音を聞く機会が多い立場ですが、その実情を知れば知るほど、50代は夫婦の問題が噴出する時期なのだと痛感します。</p>

<p>それを象徴するエピソードとして、ある50代女性から聞いた話をご紹介しましょう。彼女はエステサロンの経営者で、顧客である同世代の主婦から家庭の不満や愚痴を聞くことが多々あるそうです。どんな内容が多いのかと尋ねると、生々しい会話の一端を教えてくれました。</p>

<p>「単身赴任の夫がもうすぐ定年を迎えるが、戻ってきても今さら一緒に暮らす自信がない」<br />
「夫が田舎に帰りたいと言い出したが、私は絶対に嫌」<br />
「高齢になった夫の両親の面倒を誰がみるの? 夫は私を当てにしているのかもしれないが、勘弁してほしい」</p>

<p>いかがでしょうか。自分の知らないところで妻がこんな話をしているとしたら、男性はショックを受けるかもしれません。さらに追い討ちをかけるようですが、私がカフェで仕事をしていたら、背後の女性たちからこんな会話が聞こえてきました。</p>

<p>「本当は夫と離婚したいけど、子どもがまだ小さいし、経済面が不安だから我慢している」</p>

<p>そんな話題で盛り上がっているのを耳にして、これが女性の本音なのかと私もびっくりしてしまいました。子どもが自立したり、経済的な不安が解消されたりと、何らかの節目を機に夫との関係を見直したいと考える女性は、男性が考えている以上に多いのかもしれません。実際、2022年には離婚件数の中でも、結婚生活20年以上の夫婦が占める割合が、過去最高の23.5%になりました。</p>

<p>問題は夫がそれに気づいていないことです。夫が呑気に定年後の旅行プランを立てている一方で、妻は&quot;卒婚&quot;を視野に入れている可能性もあるのです。もちろん逆のパターンとして、夫が妻に不満を抱くケースもあります。男性だけの飲み会で、ここぞとばかりに妻の悪口を言う人は一定数いるものです。</p>

<p>夫婦間で考え方にズレがあるなら、亀裂が大きくならないうちに問題を解消する必要があります。まだ、間に合います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家庭でも職場でも「心理的安全性」が鍵を握る</h2>

<p><img alt="幸せな夫婦の全体像" height="1456" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250910Kuramotoyuichi02.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事と家庭は切っても切れない関係にあり、家庭の状態は仕事のパフォーマンスに直結します。職場の生産性を高める条件の1つに「心理的安全性」がありますが、同様に家庭が安心できる空間になれば、仕事にも良い影響が期待できるのです。</p>

<p>家庭の心理的安全性が高ければ、仕事のプレッシャーから解放され、また明日から高い目標や難しい課題に挑戦しようとするモチベーションが生まれます。自分を信じて励ましてくれる人が身近にいれば、より高い能力を発揮することも可能です。家庭が円満なら、仕事のパフォーマンスを最大化できるのです。</p>

<p>ではどうすれば家族間、特に夫婦間で信頼関係を築けるのか。私が提案するのは、「家庭をマネジメントする」という視点を持つこと。50代は管理職経験者が多いので、家族をチームと捉えれば家庭も運営しやすくなります。</p>

<p>家庭マネジメントにおいて最初に取り組むべきなのは、「自分や家族にとって幸せな人生とは何か」を理解することです。</p>

<p>冒頭で紹介した夫婦のようなすれ違いが生じるのは、幸せの価値観が人それぞれ異なるからです。夫は「老後は田舎で暮らすのが幸せ」と考えていても、妻は「都会で暮らし続けるのが幸せな人生だ」と思っているかもしれません。</p>

<p>そもそも、関係がうまくいっていない夫婦のほとんどはコミュニケーション不足なので、互いが思い描く幸せな人生について話し合い、共通点を探りながら幸せのイメージを擦り合わせることから始めましょう。</p>

<p>これはチームマネジメントで言えば、「ビジョンや目的」の設定に当たります。私が見てきた多数の夫婦関係をもとに「幸せな夫婦の全体像」を図にすると、このようになります（上図）。</p>

<p>一番上に「ビジョンや目的」があり、その下に「中長期のプロジェクト」があります。これは転職や起業、親の介護、住宅や老後資金に関することなど、将来に向けて計画すべきことが該当します。さらにその下に「日々のタスク・コミュニケーション」があり、現在の仕事や家事の分担、お金の収支など、普段の生活に関することが当てはまります。そして夫婦の関係性がこのピラミッドを支える土台になると考えてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>夫婦それぞれが思い描く「幸せのビジョン」を共有</h2>

<p><img alt="ポジティブ言葉とネガティブ言葉の比率" height="1352" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250910Kuramotoyuichi03.jpg" width="1200" /></p>

<p>夫婦のコミュニケーションが必要とはいえ、いきなり「親の介護はどうする?」「老後に備えて家計を見直さないと」といった中長期のプロジェクトや日々のタスクを持ち出しても、話し合いはうまくいきません。こうした実務的なテーマは、決して楽しい話題ではないからです。</p>

<p>だからこそ前段として幸せな人生について語り合い、目指すビジョンを共有すれば、実務的な話題についても「親の介護や老後資金は難しい問題だけど、家族が幸せになるにはきちんと考えておくべきだよね」と前向きな発想になれます。</p>

<p>中には「幸せな人生と言われても......」という人もいるでしょう。その場合は話し合いの前に、「自分にとって幸せな人生とは何か」を考える時間を持ってください。自分自身の内面と向き合うことで、意外な価値観を見出すこともあるからです。</p>

<p>私は既婚男性を対象に、人生で大事なものを発見することを目的としたコーチングを行なったことがあります。トータルで数百人に実施した結果、驚くことに80％以上が「仕事より妻の幸せが大事」と結論を出しました。普段は仕事にかまけ、家族への愛情表現をしないような人でも、深層心理ではこのような価値観を持っているのです。</p>

<p>毎日仕事に追われているビジネスパーソンの多くは、自分が本当は何に幸せを感じるのかに気づいていません。家庭マネジメントの基本は「自分の幸せを知り、家族の幸せを知る」からスタートすると心得てください。</p>

<p>具体的なコミュニケーションの方法については、定期的な「夫婦ミーティング」を推奨しています。頻度は週に1回か2週間に1回程度、1回につき15分くらいが目安です。仕事のミーティングではないので、お茶でも飲みながらリラックスした雰囲気で行ないましょう。</p>

<p>進め方としては、いきなり本題に入らず、まずはお互いの近況を話し合います。雑談で場が温まったら、続いて最近の出来事の中で良かったことや今の気持ちを話し合いましょう。「こんな嬉しいことがあったんだ」と、素直な感情を伝え合ってください。特に女性の場合、自分の話を聞いてくれるだけでストレスが減り、相手への信頼度が高まります。その上でビジョンの共有やタスクの決めごとなどの本題に移ると、話し合いがスムーズに進みます。</p>

<p>近況報告でお互いの成功体験や日々の幸福感を共有するのは、心理的安全性を高めるためです。ポジティブ心理学の第一人者であるショーン・エイカーは、著作の中で「うまくいっている夫婦のコミュニケーションは、ポジティブな言葉とネガティブな言葉の比率が5：1である」と述べています（上図）。</p>

<p>逆にダメ出しや批判などネガティブな言葉が多いと、相手は心を閉ざしてしまいます。よって夫婦ミーティングでは、相手の話をなるべく肯定するように心がけます。「それはこうすべきだ」といきなりアドバイスをしたり、解決策を提示するのも控えましょう。言いたいことがあれば、「提案してもいいかな?」と許可をもらってから自分の考えを伝えるといいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家庭に上下関係を持ち込んではいけない</h2>

<p>家庭マネジメントという言葉を使いましたが、「家庭の運営」と「会社の組織運営」には大きな違いが２つあります。</p>

<p>1つめは、会社では上下関係や指揮系統がはっきりしているのに対し、家族関係は本来平等で、お互いを尊重し合うのが望ましいことです。特に夫婦関係に上下関係を持ち込むと反発を招くので注意しましょう。</p>

<p>2つめは、会社の組織運営は目的と成果がわかりやすいこと。目的は業績向上や顧客への価値提供などで、成果も売上・利益や顧客満足度などの数字で可視化できます。</p>

<p>しかし家庭の場合、目的や成果を語る共通言語はありません。だからこそ相手の気持ちや価値観を理解しようとする姿勢が重要であり、自分の考えを一方的に押しつけないように気をつける必要があります。</p>

<p>相手への理解を深めるために、パートナーが担っているタスクを代わりにやってみるのもお勧めです。夫が家事を妻に任せきりにしているなら、掃除や洗濯、食事の支度などを自分で全部引き受けてみてください。家事がどれだけ大変かを実感できるので、「たまには夫婦で外食でもしようか」と相手を気遣えるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家庭が円満になると、会社の組織運営も円滑に</h2>

<p>結婚年数が長いミドル世代の場合、すでに夫婦間のすれ違いが大きくなっていることも多く、不満がある中で話し合っても口論になる可能性があります。</p>

<p>その場合は感情を落ち着かせるため、カウンセラーやコーチといった第三者にパートナーの不満や愚痴を聞いてもらうのも一つの方法です。負の感情を吐き出してから夫婦で対話すれば、相手の話を冷静に聞くことができますし、夫婦ミーティングが実りある時間になります。</p>

<p>家庭の運営が円滑になると、会社のチーム運営にも良い影響が現れます。家庭を犠牲にして働いてきた上司は、部下にも同じ働き方を強要しがちです。今の時代にそんなことをすれば、若い世代や女性の心は離れ、マネジメントに苦労します。</p>

<p>一方、家庭が円満な上司は部下の気持ちを理解し、育児や介護などの事情で勤務時間に制限がある人でも働きやすい環境を作り、チームの力を最大限に発揮させることができます。</p>

<p>皆さんもぜひ家庭マネジメントのスキルを高めて、幸せな人生を手に入れてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【藏本雄一（くらもと・ゆういち）】<br />
一般社団法人HARMONIES代表理事。兵庫県生まれ。関西学院大学卒。会社員を経て起業するも、当初は借金生活。妻や家族の力で人生に変化が起き、婚活コーチングやコーチ養成講座で累計２億円以上の売上を実現。最近は、結婚後の夫婦のサポートも数多く手がける。著書に『戦略としての家庭マネジメント』（ぱる出版）がある。YouTube登録者数1.6万人。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_fight.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 24 Sep 2026 12:15:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藏本雄一（一般社団法人HARMONIES代表理事）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ同じ接し方では部下が動かない？ 4タイプの取扱説明書を解説  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15142</link>
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			<description><![CDATA[成果を引き出すリーダーは、一人ひとりの“取扱説明書”を持っている]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="なぜ同じ接し方では部下が動かない？ 4タイプの取扱説明書を解説" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saiyou.jpg" width="1200" /></p>

<p>リーダーも、時には感情的に部下を見てしまうこともあるかもしれません。でも、できるだけフラットに客観的に部下を見たいと思っていることでしょう。そんなとき有効な視点は「長所を見る」こと。そしてもう一つは...。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『任せる勇気』（三笠書房）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>メンバーごとの「取扱説明書」を持つ</h2>

<p>1920年代にアメリカのウィリアム・M・マーストン博士が提唱した「DISC理論」というものがあります。これは、人の行動傾向を「主導型」「感化型」「安定型」「慎重型」の4タイプに分類するコミュニケーション理論です。</p>

<p>それぞれのタイプは、次のような特徴を持っています。</p>

<p>・主導型（D）：結果を重視し、スピーディーな決断を好む<br />
　接し方&rarr;簡潔かつ論理的に、結論から話すことが効果的</p>

<p>・感化型（I）：人とのつながりを大切にし、場の空気を盛り上げる<br />
　接し方&rarr;熱意を持って共感を示し、アイデアを自由に語らせてあげる</p>

<p>・安定型（S）：協調性を重んじ、慎重かつ堅実に物事を進める<br />
　接し方&rarr;安心感を与え、意見を丁寧に聞きながら、段階的に話を進める</p>

<p>・慎重型（C）：事実やデータにもとづき、論理的に分析する<br />
　接し方&rarr;正確な情報を提供し、具体的な根拠を示しながら説明する</p>

<p>「DISC理論」は今やかなりビジネスに浸透しているので、耳にしたことのある方も多いでしょう。つまり、「人にはそれぞれ行動のクセがある」という前提を持つことは、すでに現代のリーダーの常識なのです。</p>

<p>もし、リーダーがこの前提を無視し、例えば「主導型」のメンバーに周りのサポート役を任せたり、「慎重型」のメンバーに急いで意見を求めたりすれば、仕事の効率は大きく低下し、目標を自分事化させることなどできなくなります。</p>

<p>メンバーそれぞれに「行動傾向」があることを理解し、その人の特性に合った仕事を割り振り、適切なコミュニケーションを取りましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「短所」を見ず、「長所」を根拠に任せる</h2>

<p>もし、日頃からチームのメンバーを見ては、</p>

<p>「もっと早くできないのか」<br />
「仕事が雑すぎる」<br />
「考えが足りないからミスをするんだ」</p>

<p>とイライラしているのなら、それはあなたがリーダーとして、メンバーへの理解が足りていないサインかもしれません。</p>

<p>人に「欠点」や「短所」があるのは当たり前です。そして、同じように、誰もがそれぞれの「長所」を持っています。</p>

<p>にもかかわらず、あなたの目には「短所」ばかりが見えるとしたら、それはメンバーのせいではありません。</p>

<p>あなたの「視点の偏り」が原因です。</p>

<p>NEC入社3年目のとき、私は中央官庁が関わる大規模プロジェクトのプログラミングを担当することになりました。ところが、プログラムが苦手な私は、凡ミスを繰り返して失敗続き。</p>

<p>とうとうある日、リーダーに名指しで呼び出されてしまいました。よくて説教、場合によっては異動させられるだろう...。そう覚悟を決めていた私に、リーダーは予想外の言葉をかけてくれました。</p>

<p>「あなたには人を巻き込む力、まとめる力がある。プログラムの仕事から外れて、このチームのサブリーダーをやってもらえますか」</p>

<p>このとき、リーダーはきっと「五十嵐にプログラミングは任せられない」と思っていたに違いありません。しかし私の「短所」は一切指摘せず、「長所」を理由にプログラムの仕事から外し、サブリーダーという大役に抜擢してくれたのです。</p>

<p>周りに迷惑をかけてばかりいた私を決して見放さず、私を信じて活かそうとしてくれました。</p>

<p>何とかして、リーダーの信頼に応えたい。いや、必ず応えよう。心からそう思いました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saiyou.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 24 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>体がだるい、胸が苦しい... 心の声を見逃す人の末路  本田健（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15124</link>
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			<description><![CDATA[眠れない夜に頭を巡る不安には、共通するパターンがある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="体がだるい、胸が苦しい... 心の声を見逃す人の末路" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sleepyman.jpg" width="1200" /></p>

<p>夜になると不安や後悔が頭を離れず眠れない――。そんな時間は、心が本当に向き合うべき問題を知らせているのかもしれない。</p>

<p>※本稿は、本田健&nbsp;著『自分に聞いてみよう 人生を選び直す49の質問』（きずな出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>夜、眠れなくなる理由は、たいてい何ですか？</h2>

<p>ベッドに入ったのに、目が冴えている夜があります。からだは疲れているのに、頭がずっと動いています。時計を見ると、もう何時間もたっています。明日のことを考えると、早く眠らなければと焦るのに、焦れば焦るほど、眠れなくなる。</p>

<p>そんな夜を過ごしたことはありませんか。夜、眠れなくなる理由は、人によって少しずつ違います。</p>

<p>ただ、ある程度のパターンがあります。</p>

<p>1.明日への不安<br />
明日の予定、明日の会議、明日に持ち越したやり残しがある状態。考えなくてもいいことだとわかっているのに、頭が勝手に動き続けます。</p>

<p>2.過去の後悔<br />
今日の出来事の中で、うまくいかなかった場面が頭の中で何度も再生されます。「あのとき、こう言えばよかった」「あのとき、こうしなければよかった」眠りに落ちる前の静かな時間に、その場面がよみがえってきます。</p>

<p>3.将来への漠然とした不安<br />
仕事は、これからどうなるんだろうか。お金は、いまのままで足りるんだろうか。自分は、ずっと元気でいられるんだろうか。考えても答えが出ないのに、考え続けてしまいます。</p>

<p>4.自分自身への問い<br />
いまの生き方で、本当にいいんだろうか。自分は、何のために生きているんだろうか。ふだんは口に出さない問いが、静かな夜に、ふっと立ち上がってきます。</p>

<p>あなたが眠れない夜、頭の中でぐるぐるまわるのは、どのテーマでしょうか。それは、いまのあなたにとって、いちばん大切なテーマであることが多いのです。</p>

<p>眠れない夜は、ただ困った時間ではありません。心の奥に押し込んでいたものが、「そろそろ見てほしい」と知らせてくれている時間でもあります。その声に、少しだけ耳を傾けてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたは、何を失うのが怖いですか？</h2>

<p>不安の正体を、もう一つ別の角度から見てみます。</p>

<p>あなたは、何を失うのが怖いですか。多くの不安の奥には、「失うことへの恐れ」があります。</p>

<p>いまある仕事を失うのが、怖い。いまある収入がなくなるのが、不安。いまある人間関係や大切な人を失うのが、怖い。いまの健康や自分の立場を失いたくない。</p>

<p>あなたの場合は、どれがいちばん強いでしょうか。</p>

<p>失うことの怖さは、いまある何かを、あなたが本当に大切に思っている証でもあります。大切に思っていないものを失うことは、それほど怖くありません。大切に思っているからこそ、失うことが怖いのです。</p>

<p>その意味で、失うことへの恐れがあること自体は、悪いものではありません。</p>

<p>ただ、その恐れに支配されすぎると、生き方が縮こまっていきます。いまの何かを失わないように気をつけていると、新しいことに踏み出せなくなります。いまある関係を壊さないように、本音を言えなくなります。いまの仕事を失わないように、本当はやりたいことを諦めてしまいます。</p>

<p>「失わないこと」が、いつのまにか人生の目的になっていくのです。その状態で生きていると、新しいものは入ってこなくなります。あなたが失うのが怖いものが、もし、ある日、本当に失われたとして、あなたは本当に立ち直れないのでしょうか。</p>

<p>怖がっていることのほとんどは、実際に失われたとしても、自分で対処できるものです。仕事を失っても、別の道を歩き始めることはできます。大切な人を失っても、悲しみを抱えながら、それでも生きていけます。「失ったら終わり」と思っていたものの多くは、実は、失っても終わりではないのです。</p>

<p>その視点が自分の中にあると、失うことへの恐れは、少し小さくなります。失うことを怖がりすぎず、自分が本当に欲しいものに意識を向けましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「本当はもう限界かもしれない」と感じていることはありますか？</h2>

<p>多くの人は、自分の限界に、なかなか気づきません。あるいは、気づいていても、認めるのが怖くて目をそらしています。</p>

<p>「まだいける」<br />
「みんなもこれくらいやっている」<br />
「ここで弱音を吐くわけにはいかない」</p>

<p>そう自分に言い聞かせながら、進んでいることはありませんか。</p>

<p>限界というのは、突然やってくるものではありません。少しずつ、少しずつ、自分の中に蓄積していった末に、やってくるものです。</p>

<p>最初は、ちょっとした疲れ。次に、なんとなく続くだるさ。やがて、朝起きるのがつらくなる。仕事に向かう前に、胸が苦しくなる。誰かと話すのが、面倒に感じる。ふと、涙が出る。</p>

<p>そうした小さなサインが、あなたの中で、すでに出ているのではありませんか。忙しさの中で見ないふりをしてきた人は、そんなサインを見逃した可能性があります。限界かもしれないと感じていることは、いろいろあります。</p>

<p>・いまの仕事の量<br />
・いまの家庭での自分の役割<br />
・ある人との関係<br />
・ある責任を、一人で背負い続けていること<br />
・いまの生活水準を、保ち続けようとしていること<br />
・自分のからだや心の状態</p>

<p>心当たりがあるものはありますか。ここで、自分に正直になることが大切です。</p>

<p>「もう限界かもしれない」と認めることは、弱さではありません。むしろ、自分の状態をちゃんと把握できているという、強さです。限界に気づかないまま進み続けていると、ある日、急に動けなくなることがあります。からだや心が壊れる日は、突然やってきます。</p>

<p>そうなる前に、自分の中で発している声に、耳を傾けてあげましょう。</p>

<p>「もう、限界かもしれない」その声を、無視しないでください。</p>

<p>すぐに何かを変えなくても構いません。ただ、その声があることを、自分に認めてあげるのです。いったん受けとめられたら、いまのあり方を少しずつ変えていきましょう。自分が限界に近づいていることに気づける人は、自分を、ちゃんと守れる人です。そして、新しい変化を受け入れる準備もできているのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sleepyman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 24 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本田健（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イマイチなアイデアもブラッシュアップ！ 秘訣は「YES&amp;MORE」話法  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15140</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015140</guid>
			<description><![CDATA[トップダウンとボトムアップは、必ずしも対立するものではない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イマイチなアイデアもブラッシュアップ！ 秘訣は「YES&amp;MORE」話法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_idea.jpg" width="1200" /></p>

<p>大手企業に勤めていた著者は、過去にトップダウン&hArr;ボトムアップのバランスに悩んでいました。長年のマネジメント経験から実感しているのは、同じ上から指示された仕事でも、その枠内で自分たちが細部を決められるときはメンバーのやる気がまったく変わってくる、ということです。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『結果を出すチームのリーダーがやっていること』（すばる舎）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>トップダウンとボトムアップを両立させる「YES&amp;MORE」話法</h2>

<p>あなたのチーム、組織は「トップダウン型」ですか？「ボトムアップ型」ですか？</p>

<p>人は、自分で決めたことなら一生懸命に頑張れます。しかし会社という組織のなかでは、トップが決めたことが順番に現場へと降りてきて、ピラミッド構造の下のほうにいるメンバーは、何をどうすべきか細かく指示を受けるのがふつうです。</p>

<p>ほぼすべての日本企業では、トップダウンをなくすことなどできないでしょう。</p>

<p>では、どうしたらこの関係がもっとよくなるでしょうか？</p>

<p>具体的には、トップダウンで伝えたいことを、ボトムアップで現場のメンバーから提案してもらいます。</p>

<p>メンバーたちから上がってきた提案が、上からの指示の内容と一致していれば、つまり、上からの指示内容の枠内に下からの提案が収まっていれば、それはトップダウンでもあり、ボトムアップでもある両面性を備えた業務になります。</p>

<p>「どういうこと？」と思うかもしれませんね。「そんなに都合よくはいかないでしょ？」と。</p>

<p>しかし、経験的にはほとんどのケースで、ちょっとした工夫をするだけでこの難問を解決できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リーダーは伝言役ではない</h2>

<p>まず、トップダウンで上から降りてきた指示は、そのままメンバーに伝えることは避けてください。伝言役をするだけなら、別にリーダーはいりません。</p>

<p>なぜ会社の上層部がそのような指示をしたのか、その狙いや目的をメンバーに解説しつつ伝えるようにします。上から降りてきた数値目標についても、その意図を推測して解説します。</p>

<p>そのうえで、それらの「狙いや目的」を実現するための具体的な手段・方法をメンバーに検討してもらい、検討結果をまとめて提案してもらいます。</p>

<p>こうすると多くの場合、トップダウンで降りてきた指示の枠内で、より具体的な達成方法の提案が現場から上がってきます。</p>

<p>そうしたらリーダーは、「いい提案だ。よくまとめてくれた、ありがとう。この方向でよろしくお願いします」などと言うだけです。</p>

<p>実際に提案の内容をまとめてきたのはメンバーで、リーダーはそれを追認しているだけですが、これだけでも現場のメンバーは、「これは私たちが決めたことだ」「リーダーが私たちの意見を取り入れてくれた。任せてくれた」と感じるため、期待に応えようとして120％の実力を発揮してくれます。成果にもつながるというわけです。</p>

<p>もちろん、ときどきは下からの提案内容がトップダウンの指示の枠内から外れていたり、その提案内容では上から指示されている数字に満たない、という場合もあります。</p>

<p>そんなときは、まず提案内容のなかのよい部分を見つけ、そこを褒めましょう（YES）。</p>

<p>そのうえで、「これでは上からの指示とずれてしまうから、提案をもっとよくするためにもう少し考えてくれないか（MORE）」と差し戻します。</p>

<p>その際、上からの指示と大きくずれている場合には、リーダーが修正の方向性についてアドバイスして、新しい提案内容について多少誘導するところがあってもいいでしょう。</p>

<p>最終的に上からの指示と大枠で一致するまで、このプロセスを繰り返します。</p>

<p>メンバーからのイマイチな提案でも、上手にブラッシュアップできるこの方法を「YES&amp;MORE」話法と言います。メンバーとの会話では、普段からこの話法を基本スタイルにしたいものです。みなさんも、ぜひ使ってみてください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_idea.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 23 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>お金が貯まらない人の特徴とは？ すぐに出来る家計管理3つのポイント  中道あん（ブロガー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12855</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012855</guid>
			<description><![CDATA[お金がなかなか貯められない人が作るべき「自然に貯金できる仕組み」とは? ブロガーの中道あんさんが紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="資産形成術" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2.jpg" width="1200" /></p>

<p>自立して生きていきたい──。そんな思いから、長年専業主婦だった中道あん氏が再就職したのは45歳のとき。その後48歳で夫と別居し、3人の子どもを育てあげた。さらに、そんな生活の中でも貯金を続け、55歳のときには起業も果たしている。中道氏が楽しみながら実践してきたという「節約・資産形成術」を聞いた。（取材・構成：前田はるみ）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年9月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>48歳で夫と別居し55歳で起業</h2>

<p>これは私個人の考えですが、「幸せ」とは感じるものなので、お金があれば幸せ、というものでもありません。お金がたくさんあっても幸せを感じられない人はいますし、逆にお金がなくても幸せを感じられる人もいます。その点、お金と幸せはあまり関係ないと思っています。</p>

<p>とはいえ、お金で得られる豊かさや、お金で解決できる問題もたくさんあります。お金がないという理由でできないことがある状態は、とても不利ですし、惨めです。</p>

<p>私がそのことを痛感し、貯蓄に目覚めたのは45歳のときでした。結婚後12年間の専業主婦を経てパートで6年、正社員として働き始めたのがちょうどその頃です。48歳で夫と別居し、自分らしく生きようと55歳で起業して、今に至ります。</p>

<p>50代前半は、3人の子育てもあり、家計は決して楽ではありませんでした。その中でも貯金できたのは、無駄遣いしにくく、自然にお金が貯められる仕組みを構築してきたからです。私が楽しみながら実践してきた節約・資産形成術をお伝えしていきたいと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>毎月残高を記録するだけの簡単なお金管理法</h2>

<p><img alt="中道氏が実践する簡単なお金管理法" height="1538" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250821Nakamichian01.jpg" width="1200" /></p>

<p>貯金できない人は、実は何にいくら使っているかを把握していない人が多いのではないでしょうか。把握していないから、不要なものを買うなどの無駄遣いが増えて、お金が足りなくなってしまいます。まずはお金の出入りを明らかにするために、毎月の収支を記録することから始めましょう。</p>

<p>家計簿をつけるのは面倒だから続かない、という人にお勧めなのが、クレジットカードでの支払いに統一することです。クレジットカードの利用明細が家計簿代わりになり、使ったお金の内容や合計がひと目でわかります。これは私も実践していて、たとえ100円のものでもクレジットカードで支払っています。</p>

<p>明細を見れば、「今月は外食費を使い過ぎたから、来月は少し控えよう」などと気をつけることができます。あるいは、何に使ったのか覚えのない支出を発見することもあるでしょう。お金が貯まらない人は、この使途不明金が多いのではないでしょうか。また、購入したものがしっかり使われているか、無駄になっていないかも確認してみてください。</p>

<p>お金の流れを把握する方法としては、月に一度、エクセル表に貯蓄残高を入力するだけの収支管理がお勧めです。毎月、銀行や証券などすべての口座の残高を一覧表に入力していくと、前月と今月でどれだけ減ったか、増えたかがわかります。増え続けていれば問題ありませんが、減り続けていれば資産が減っているということなので、赤字を出さないお金の使い方を意識する必要があります。</p>

<p>私はこの管理方法を始めて5年ですが、少しずつでもお金が増えているという実感が持てることで、だんだん貯金体質になっていきました。「これ以上減らしたくない」というデッドラインを意識するようになり、お金の使い方も変わっていきました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>お金の使い方次第で投資にも浪費にもなる</h2>

<p><img alt="買ったものをどう使うかで、使ったお金の価値が決まる" height="1209" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250821Nakamichian24.jpg" width="1200" /></p>

<p>お金の流れを可視化できたところで、次は貯金ができるように、お金の使い方を見直していきます。</p>

<p>貯金といっても、急に収入が増えるわけではないですし、副業で稼ぐといっても、人生の大事な時間をすり減らすことになっては、幸せな人生からは遠ざかるばかりです。そこで、お金の使い方を見直すことが重要になってくるのです。</p>

<p>お金の使い方には4種類あります。生活に必要なものに使う「消費」、思いつきや衝動で使う「浪費」、老後の生活資金など目的のために用意しておく「貯蓄」、学びや勉強のほか、お金に働いてもらうことでリターンを得る「投資」です。必要最小限の「消費」は確保しつつ、「浪費」はできるだけ抑え、「貯蓄」や「投資」に回すのが理想的です。</p>

<p>買った後にどう使うかによって、消費にも浪費にも投資にもなり得ます。例えば、本を買ったとします。本を読み、読んだ内容を実践して活かすことができたら投資、読むだけで終わったなら消費、読まずに積読になったら浪費です。他にも、買ったのに着ていない服や、休眠状態のスポーツクラブ会員費なども浪費に分類されます。</p>

<p>私はよく旅行に行くのですが、旅行はどうでしょうか。旅先での体験がその人の人間の幅を広げたとしたら、投資と捉えられるでしょう。温泉に浸かってリラックスして、翌日からまた精力的に活動するためにエネルギーチャージできたなら、これも投資と考えられます。</p>

<p>お金をどう使うかによって、浪費にも投資にもなることがイメージできたと思います。私自身は、自己投資にお金を使うことを意識しています。勉強会に参加したり、コンサルタントをつけたりして、自分の知識や経験が増えることで、発信力や稼ぐ力を身につけることができます。成長するためには、いくつになっても自己投資は必要だと思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スーパーには極力行かず、宅配を利用する理由とは</h2>

<p>自分にはどんなお金の使い方の癖があるのか、毎月の支出の明細をチェックしてみましょう。もし、浪費が多いことに気づいたら、貯蓄や投資をする前に、お金を浪費しない人になることが先決です。</p>

<p>とはいえ、なんとなく使ってしまうのが浪費ですから、それを減らすためには、浪費の元・買い物の回数を減らすのが一番でしょう。買い物をしなければ、無駄なものにお金を使うこともありません。</p>

<p>私が実践しているのは、スーパーには極力行かず、ネット宅配を利用することです。スーパーに行くと、「安かったから」「小腹が空いたから」「新製品が出ていたから」などの理由で、つい余計なものまで買ってしまいます。同じ理由で、コンビニや100円均一ショップでの買い物も、つい買ってしまう誘惑が多いので要注意です。</p>

<p>一方、ネット宅配は多少割高ですが、冷凍技術の進歩のおかげもあり、肉や魚を美味しくいただけて、利用価値が高いことが判明。今では全国の契約農家から届く旬の食材で料理するのが楽しみになっています。</p>

<p>他にも、ふるさと納税の返礼品の活用やポイント利用による節約も効果があります。私の場合、食品や日用品などの生活必需品は楽天市場でまとめ買いし、貯まったポイントでお肉などの食材を購入しています。旅行に行く際も、飛行機のアップグレードやホテルの宿泊費用はポイントで調達しています。節約しながらプチ贅沢ができるポイ活を実践しない手はありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分で働くだけでなく、お金にも働いてもらう</h2>

<p>次は貯金です。お金が残ったら貯金するというスタンスでは、なかなか貯金できません。コツは、自然にお金が貯まる仕組みを作ることです。</p>

<p>私は、銀行の自動積立定期預金を行なっています。「今月もいくら貯金しなきゃ」と考えなくても、知らぬ間に貯まっているので、ストレスがありません。</p>

<p>そして、引き落とした後に残ったお金の範囲内でやりくりします。そうすることで、無駄遣いも減っていきます。</p>

<p>投資に関しては、NISAを使った積立投資や個別株への投資のほか、投資用不動産を２軒持っています。投資を始めたのは、起業がきっかけです。定年のない個人事業主は、いつまでも働き続けることができます。かといって、お金のために自分の時間も体も使っていては、本当の意味で自由を手に入れられません。自分だけでなく、お金にも働いてもらうために投資を始めたのです。</p>

<p>1軒目の不動産投資を始めたとき、資金の一部にしたのが、会社員時代に積み立てていた個人年金の契約者貸し付けでした。49歳から月に3万3000円を10年間貯めていて、満期になる手前でした。このお金がなかったら、不動産は買えませんでした。</p>

<p>投資を始めるにも、起業するにも、ある程度まとまったお金が必要です。そのためにも、まずは貯蓄から始めるのが正しい順番です。お金があれば、それが呼び水となって、さらにお金が貯まっていきます。</p>

<p>起業を考えているなら、少なくとも1年は稼げなくても、生活に困らないお金を蓄えておくことが目安となります。例えば、1カ月の生活費が30万円なら、360万円は死守して貯める。実際、私も起業前はそのくらいのお金を貯めていました。</p>

<p>こういうお金があると、「1年くらい稼げなくても大丈夫」と思えるので、新しいチャレンジへの決断がしやすくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あるものに目を向けると幸せを感じられる</h2>

<p><img alt="幸せにつながるお金の使い道" height="1190" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250821Nakamichian23.jpg" width="1200" /></p>

<p>冒頭で、「お金があれば幸せとは言えない」と申し上げました。では、幸せに結びつくものは何なのか。人それぞれだと思いますが、私の場合、人間関係が幸せの土台にある気がします。</p>

<p>人は一人では生きていけませんから、周りの人たちや社会とどうつながっていくのかは大事なことです。その中でも、家族や友人との関係はお金には換えられないものだと思います。</p>

<p>それから、健康です。人生を支えているのは健康、特に筋肉だと言っても過言ではありません。足腰が弱いと、疲れやすくもなりますし、外に出るのも億劫になります。やる気や前向きさが生まれてくるのは、足腰が丈夫で、体を動かせてこそです。</p>

<p>丁寧な暮らしも、私がお金より大事にしていることです。私にとって、食べることは生きること。暮らしを整えることで、幸せを感じることができます。</p>

<p>そして、今挙げた3つ（人間関係、健康、丁寧な暮らし）を維持するために、私はお金を使うことを惜しみません。もちろん上限はありますが、お世話になった人へのプレゼントや、大好きな食べることについては、お金を使っていると思います。</p>

<p>幸せを感じるには、自分に足りないものを見るのではなく、すでにあるものに目を向けてはいかがでしょうか。「あの人は私より持っている」と比較の中で生きている限り、上を見ればキリがなく、いつまで経っても満たされません。</p>

<p>「自分はこれが好き」とオリジナルな価値観で暮らしていれば、比較する対象がいなくなり、幸福度は上がると思いますよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【中道あん】<br />
ブロガー。1963年生まれ。50歳で知識ゼロの状態からブログを開設。2年後にはAmeba公式トップブロガーになる。2019年、女性のスモールビジネスを応援するために一念発起して起業。現在は執筆活動やコンサルタント業など、幅広く活動中。著書に、『ブログをライフワークにしてお金と自由を生み出す方法』（自由国民社）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 23 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中道あん（ブロガー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>欧米の経営理論は日本企業で通用する？経営学者が語る「現場と理論」の往復  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），浜崎洋介（文芸評論家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15132</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015132</guid>
			<description><![CDATA[慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と文芸評論家の浜崎洋介氏が、経験主義や人間関係の重要性、理論偏重の経営学が見落としがちなものについて語り合う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="欧米の「経営理論」は日本企業でも通用する？ " height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_global20170606.jpg" width="1200" /></p>

<p>経営学の理論は、国や文化、そこで働く人びとの関係性を超えて、どこでも同じように通用するものなのでしょうか？<br />
岩尾俊兵氏は、経営学の本質を、現場の具体的な経験から理論を導き、再び現場で確かめる「具体化と抽象化の往復運動」にあると捉えます。そこには、日本固有の価値観や文化を経営に生かすという視点も含まれています。慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と文芸評論家の浜崎洋介氏が、経験主義や人間関係の重要性、理論偏重の経営学が見落としがちなものについて語り合います。</p>

<p>※本稿は、&nbsp;岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>具体化と抽象化の往復運動</h2>

<p>【浜崎】岩尾さんは、経営学者としては珍しいタイプですね。僕は現在、縁あって京都大学の経営管理大学院に籍を置いていますが、岩尾さんのように思想や価値観を前面に出す経営学者をほとんど見たことがなくて。</p>

<p>【岩尾】じつは、経営学の泰斗・野中郁次郎先生と生前、お会いした際にも、同様の言葉をかけていただきました。「君は、いままでにいないタイプの経営学者だ」と。</p>

<p>【浜崎】僕のなかでは、経営学者というと、第一に「グローバル市場に対する適応志向が強い人たち」というイメージがありますが（笑）、でも、岩尾さんの著作を読むと、むしろ「日本という場所」の条件と真摯に向き合おうとされているという印象を受けました。</p>

<p>【岩尾】おそらく、経営学が「日本」に向き合っていないという問題意識が、私のなかに強くあるからだと思います。<br />
野中先生は最後の著作『二項動態経営』のなかで、「経営とは生き方（a&nbsp;way&nbsp;of&nbsp;life）」であると書かれました。だとすれば、人間の生き方に深く影響を与える国や地域の固有性は無視できないはずです。むしろ、日本固有の価値観や精神を前面に出すことこそが、世界で戦える経営につながるというのが野中先生の考え方でした。僭越ながら、私の主張と重なるところでもあります。巷間いわれるグローバリズムの「グローバル」とは、主として「英語圏」のことです。日本の経営者が文化的独自性を放棄して完全に欧米の土俵で戦おうとしても、結局のところ勝算は薄いといわざるをえません。</p>

<p>【浜崎】おそらく野中先生や岩尾さんの思想の根底にあるのは、「経験主義」です。頭で考えるよりも前に、生き方や関係性が自分にとって喜ばしいものかどうかを判断する経験的＝身体的直観を重視している。その点、発想が「生態学的」であるというのは自然なことです。</p>

<p>たとえば僕たち日本人は、「僕」「俺」「私」「小生」など、相手との関係性や場面に応じて主語を柔軟に使い分けます。また「です・ます」調や「である」調のように、語尾を変化させることで敬意の度合いを変えている。つまり、日本語の話者は、つねに関係性への鋭敏な配慮が求められるわけで、英語の話者とは日々経験する内実が異なってくるはずなんです。それを考えれば、英語圏の経営と、日本の経営が同じであるはずがない。</p>

<p>【岩尾】「経営学≒経験主義」という浜崎先生のご指摘を掘り下げると、経営学の本質とは「具体化と抽象化の往復運動」にある、というのが私の考えなんです。<br />
たとえば経営学は、次のように理論化と実践を繰り返します。<br />
1.企業・組織内の個別・具体的経験の観察<br />
2.観察内容をもとにした理論化・抽象化<br />
3.2で得た理論の経営現場への適用・具体化<br />
4.1～3の手順の繰り返し</p>

<p>経営学の理論が実際の現場で役に立たなければ、即座に「1」の「個別・具体的経験の観察」へ立ち返るわけです。<br />
先ほどとの関連でいえば、個別・具体的経験は当然、日本人だけの企業か、欧米の企業か、グローバルサウスの企業かによっても大きく異なります。裏を返せば、経営学はつねに組織の個別・具体的な文脈に深く依存している、ともいえる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経験と人間の関係性こそが本質</h2>

<p>【浜崎】お話を伺っていると、岩尾さんの経営学は、保守思想にたいへん近いですね。保守思想とは、刻々と変化する状況のなかで固有の経験や文脈に基づいて、「具体と抽象の往復運動」を通じて調和をめざす思想です。反対に、保守の対義語である「革新」とは、具体的な経験よりも「理念」「理想」をもとにした設計を重視する思想。改革主義者や、最近の理念先行型のリベラルは、形而上学的側面が強く、経験主義とは対極の考え方です。</p>

<p>とくに野中先生や岩尾さんに感じるのは、組織や社会の調和を重んじ、人びとの関係性を重視する考え方です。岩尾さんがしばしば家庭にも恋愛にも、宗教にも経営がある、と言っているのは、人と人との付き合い方にこそ、経営学が扱う本質的領域があると考えているからではないでしょうか。</p>

<p>【岩尾】おっしゃるとおりで、『世界は経営でできている』という自著のタイトルは、まさに世界と経営の関係性を示したわけです。ただ、恥ずかしながら私自身、現在とはまったく異なる方向性で経営学の研究を進めていた時期もありました。</p>

<p>【浜崎】面白いですね。どんな研究をされていたのですか。</p>

<p>【岩尾】野中先生にも驚かれたのですが、大学院在籍時に取り組んでいたのは、数式とコンピュータ・シミュレーションを駆使して組織経営の最適解を導き出すという気負ったタイプの研究でした。海外学術誌に研究論文が掲載され、一定の評価を得たと思います。</p>

<p>ところが、途中で「この研究に何の意味があるのか」と虚無に陥ってしまったのです。というのも、数式やシミュレーションを重視する研究手法には、どうも人間を人間として捉えていない感覚があるのではないか、という疑念が私のなかにあった。たとえば理論上、部署Aと部署Bを組み合わせれば利益が最大化する企業があったとしても、実際には両部署のa部長とb部長が不仲なので改革が進まない、という事態が往々にして起こるわけです。現実の関係性を、理論に偏重した経営学は排除してしまう。</p>

<p>【浜崎】そこで岩尾さんは、自分と他者とを同時に幸せにする「価値創造」という概念を提唱するに至った。矛盾や対立を止揚し、皆が幸せになるための道を模索し始めたわけですね。</p>

<p>【岩尾】おっしゃるとおりです。ちなみにいまの話を野中先生にしたところ、「まともな道に戻ってきたな」と言われました（笑）。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_global20170606.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），浜崎洋介（文芸評論家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>人生後半の備えはこれで万全！ お金と人生に対する考え方が学べる書籍１０選  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12796</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012796</guid>
			<description><![CDATA[人生後半のお金への理解を深めるお勧めの書籍を、THE21編集部がピックアップしました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="お金と人生に対する考え方が学べる書籍" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" width="1200" /></p>

<p>人生後半のお金への理解を深めるお勧めの書籍を、THE21編集部がピックアップしました。</p>

<p dir="ltr">※本稿は、『THE21』2024年9月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『老後の不安がぜんぶなくなる! 知った人だけが得をする! マンガと図解 定年前後のお金の教科書』</h2>

<p><img alt="定年前後のお金の教科書" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784299036391.jpg" width="1200" /><br />
頼藤太希、高山一恵（宝島社）</p>

<p>定年後の人生、お金についての不安は尽きない。そこから脱却するために意識すべきなのは、「収入と支出の最適解」を見つけることだ。年金・退職金のお得な受け取り方や、資産運用のコツを紹介。知識を身につけ、得していこう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『60代からの資産「使い切り」法 今ある資産の寿命を伸ばす 賢い「取り崩し」の技術』</h2>

<p><img alt="60代からの資産「使い切り」法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784296118175.jpg" width="1200" /><br />
野尻哲史（日本経済新聞出版）</p>

<p>資産形成はもちろん大切だが、積み上げた資産をどう使っていくのかも、人生後半においては重要だ。損することや困窮することのない、賢い「取り崩し術」が記された一冊。しっかりお金を使って、人生後半を楽しもう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『ブログをライフワークにして お金と自由を生み出す方法』</h2>

<p><img alt="ブログをライフワークにしてお金と自由を生み出す方法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784426129965.jpg" width="1200" /><br />
中道あん（自由国民社）</p>

<p>あと５万円収入をアップしたい、と考えている人には、ブログが一つの答えになるかもしれない。50代からブロガーになり、ビジネスにまで発展させた著者による指南書。ブログを始めてみたら、あなたの人生も変わるかも？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『定年起業を始めるならこの１冊！定年ひとり起業』</h2>

<p><img alt="定年ひとり起業" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784426126926.jpg" width="1200" /><br />
大杉潤（自由国民社）</p>

<p>年金という収入を後ろ盾にできる60代後半こそ、リスクなく起業をする大チャンスだ。従業員を雇わず、自宅をオフィスにする「ひとり起業なら」、ローコストでさらに安心。「自分の会社」で稼いで、老後のお金問題を解決しよう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『お金の動きに強くなる 投資の入口』</h2>

<p><img alt="お金の動きに強くなる投資の入口" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784862809476.jpg" width="1200" /><br />
長谷川伸一（総合法令出版）</p>

<p>新NISAの開始以降、普通の会社員の間でも投資への関心が高まっている。だが、「よくわからないけどなんとなく」で始めてしまうのは危険。銘柄選択法や売り買いのタイミングが記された本書を読んで、投資の基本をマスターしよう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『資産1.8億円＋年間配当金 （手取り）240万円を実現！ おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』</h2>

<p><img alt="おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784569857527.jpg" width="1200" /><br />
桶井道（PHP研究所）</p>

<p>「最小限の労力で高配当株・増配株を見分けて最適な投資を実現したい」、そんな人に向けて、個別株における「長期」「分散」「ほったらかし」投資術を解説。日米に限らず、欧州、インド、カナダなど世界の厳選100銘柄も紹介。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『トイレスマホで「無限10倍株」　 3年9カ月で5975万円 を稼いだ投資術』</h2>

<p><img alt="トイレスマホで「無限10倍株」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784046065421.jpg" width="1200" /><br />
テンバガー投資家X（KADOKAWA）</p>

<p>「忙しくても、スキマ時間で稼ぎたい」。そう願う人も多いのではないか。新規上場株を公開後に買って、資産を増やす投資法「IPOセカンダリ」なら、その夢も叶うかもしれない。資産の推移をXで全公開している、その手法を赤裸々に明かす。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『1万人の大家さんの結論! &nbsp; 生涯現役で稼ぐ 「サラリーマン家主」入門』</h2>

<p><img alt="「サラリーマン家主」入門" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784833423427.jpg" width="1200" /><br />
永井ゆかり著、渡邊浩滋監修（プレジデント社）</p>

<p>老後のお金の不安をなくすためには、年金以外にも「収入の柱」がほしいところ。「地主と家主」編集長である著者が勧めるのは、賃貸住宅経営だ。基礎知識から不動産の見極め方まで、知っておきたい知識が詰まっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『Excelでできる 不動産投資 &nbsp;「収益計算」のすべて』</h2>

<p><img alt="不動産投資「収益計算」のすべて" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784774188102.jpg" width="1200" /><br />
玉川陽介（技術評論社）</p>

<p>購入から融資、税金、売却まで、不動産投資の全行程において収益計算は欠かせない。本書では、それらの計算を自分でできるようになるための理論と数字を徹底解説。シミュレーション用Excelシートがダウンロードできる特典付き。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『新装版 精神科医が教える お金をかけない &nbsp;「老後」の楽しみ方』</h2>

<p><img alt="お金をかけない「老後」の楽しみ方" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784569857442.jpg" width="1200" /><br />
保坂隆（PHPエディターズ・グループ）</p>

<p>お金があるに越したことはないが、お金がないなかでどう幸せに生きるかも大切だ。節約や費用対効果を意識すれば、お金をかけずとも楽しく日々を過ごせる。精神科医の著者が、老後を満喫する方法を伝授する。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>破壊的なイノベーションを誕生させるには？ 実践の哲学書『妄想する頭 思考する手』 【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12739</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012739</guid>
			<description><![CDATA[暦本純一氏の著作『妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方』について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="妄想する思考" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>イノベーションという言葉が、企業の成長戦略から個人のキャリアパスに至るまで、あらゆる文脈で強迫的なまでに唱えられる現代。我々の思考は、「社会課題の解決」という大義名分のもとに、半ば自動的に真面目な問題解決モデルへと収斂してしまう。しかし、真に世界を驚かせ、新たな地平を切り拓くような創造は、果たしてその延長線上にのみ存在するのだろうか。</p>

<p>情報科学者として、スマートスキンや人間拡張など、数々の「未来」を現実世界に実装してきた暦本純一氏の著作『妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方』（祥伝社）は、この常識という名の思考の桎梏に対し、静かな、しかしラディカルな反旗を翻す一冊である。</p>

<p>本書が提示するのは、課題解決という起点ではなく、個人の内側から湧き上がる、他者には理解不能な「妄想」こそが、想像を超えるアイデアの唯一の源泉であるという、創造行為の原点に立ち返るための力強い思想と方法論である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>既存のビジネスフレームワークへの痛烈なアンチテーゼ</h2>

<p><img alt="妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方" height="1763" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250728Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書の核心を貫く第一のメッセージは、「イノベーションのスタート地点には、必ずしも解決すべき課題があるとは限らない」という、既存のビジネスフレームワークへの痛烈なアンチテーゼだ。我々は、ニーズやペインポイントの発見こそが全ての始まりであると教え込まれる。</p>

<p>だが暦本氏は、自身の発明の源泉が、誰かに要請されたわけでも、市場調査の結果でもなく、純粋に「自分の中から勝手に生まれてくる」妄想であったと喝破する。</p>

<p>それは、「なぜこうなっていないのだろう」「こっちのほうが自然ではないか」という、個人的で、時には非合理的にさえ見える衝動である。この「非真面目」な探求心こそが、予測可能な未来の陳腐な改善ではなく、全く新しい価値の次元を生み出すのだ。</p>

<p>ネット上でも、本書に触れた多くのクリエイターや研究者が、「自分の突飛な好奇心を肯定された」「問題解決型思考の限界に気づかされた」と語っており、既存の評価軸から自由になることの重要性が共感を呼んでいる。</p>

<p>暦本氏の言う「他者が『キョトン』とするもの」とは、まさにこの常識の外部から飛来するアイデアのことであり、その「キョトン」の先にこそ、未踏のフロンティアが広がっているのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「天使度」と「悪魔度」という二軸評価</h2>

<p>では、その捉えどころのない「妄想」を、いかにして現実世界にインパクトを与えるイノベーションへと昇華させるのか。本書が提示する最も強力な思考のフレームワークが、「素人のように発想し、玄人のように実行する」という行動原理を具体化した、「天使度」と「悪魔度」という二軸評価だ。</p>

<p>ここで言う「天使度」とは、常識や制約に縛られない発想の大胆さ、そのアイデアが持つ根源的な面白さや飛躍度を指す。一方の「悪魔度」とは、その妄想を圧倒的なクオリティで現実に落とし込む技術的な高さ、実装力の緻密さを意味する。</p>

<p>この両軸のメーターが共に振り切れた地点にこそ、誰もが否定しようのない、破壊的なイノベーションが誕生する。天使度だけが高ければそれは単なる夢物語に終わり、悪魔度だけが高ければ既存技術のマイナーチェンジに過ぎない。この二軸の緊張関係こそが、創造のダイナミズムである。</p>

<p>この視点は、アイデアの評価を単なる主観的な「好き嫌い」から解放し、そのポテンシャルを客観的に議論するための共通言語を提供する。大胆なビジョンと、それを支える悪魔的なまでの細部へのこだわり。この両者を兼ね備えることこそ、真の創造者に課せられた宿命なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「孤独なプロセス」の重要性</h2>

<p>本書の価値は、こうした哲学的な思索に留まらず、妄想をアイデアとして鍛え上げ、実現へと導くための具体的な実践論にまで踏み込んでいる点にある。</p>

<p>その一つが、「一行で書き切れるクレーム（仮説）を書く」という訓練である。漠然とした妄想を、「〇〇は△△である」というような、検証可能な一つの命題に結晶化させる。この言語化のプロセスは、アイデアの核を鋭利に磨き上げ、他者と共有可能な知の形式へと変換する作業に他ならない。</p>

<p>さらに暦本氏は、イノベーションにおける「孤独なプロセス」の重要性を強調する。多数決や安易なグループワークは、アイデアの鋭利な先端を丸め、凡庸な結論へと導きがちだ。他者の評価を内面化する前に、まず自分一人の世界で、その妄想と徹底的に対峙する時間を持つこと。その孤独な対話の中からしか、真にオリジナルなコンセプトは生まれない。</p>

<p>そして、そのコンセプトを現実の形にする過程で求められるのが、「眼高手低（がんこうしゅてい）」の姿勢である。理想（眼）は常に高く掲げながらも、手を動かし、試行錯誤をひたすらに繰り返す（手低）。頭の中だけで完璧な設計図を描くのではなく、不格好でもプロトタイプを作り、失敗という名のフィードバックを高速で回し続ける。この粘り強い実践のサイクルこそが、妄想と現実の間に橋を架ける唯一の道なのである。</p>

<p>『妄想する思考』は、単なるアイデア発想法の指南書ではない。それは、管理され、最適化された現代社会において、いかにして人間本来の創造性を取り戻し、予測不可能な未来を自らの手で実装していくかという、全ての「つくる人」に向けた実践の哲学書である。</p>

<p>課題解決という名のレールの上を走ることに倦んだビジネスパーソン、自らの探求心の価値に疑念を抱く研究者、そして、まだ名もなき「妄想」を胸に抱く全ての表現者にとって、本書は羅針盤であり、力強いエールとなるだろう。常識に飽き、他者の評価に惑わされることなく、自らの内なる「キョトン」を信じ、育むこと。その「非真面目」な知性こそが、我々をまだ見ぬ未来へと導くのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 21 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「失敗できない自衛隊」と「失敗できるインターネット」岩尾俊兵×糸井重里の組織論  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），糸井重里（ほぼ日代表取締役会長 CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15127</link>
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			<description><![CDATA[慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と、ほぼ日代表取締役会長CEOの糸井氏が、組織における価値体系の違いから、失敗を恐れず挑戦できるインターネット時代の価値創造までを語り合う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「失敗できない自衛隊」と「失敗できるインターネット」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tankG.jpg" width="1200" /></p>

<p>15歳で自衛隊に入り、現在は経営学者として「価値創造」を研究する岩尾俊兵氏。自由な発想が許されにくい自衛隊での経験は、岩尾氏の経営観にどのような影響を与えたのでしょうか。一方、糸井重里氏は、インターネットの普及によって試行錯誤のコストが大きく下がり、新しい価値を生み出せる可能性が広がったと語ります。</p>

<p>慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と、ほぼ日代表取締役会長CEOの糸井氏が、組織における価値体系の違いから、失敗を恐れず挑戦できるインターネット時代の価値創造までを語り合います。</p>

<p>※本稿は、&nbsp;岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自衛隊から経営学者に</h2>

<p>【糸井】岩尾さんは昔、自衛隊にいたと伺いました。どのくらい在籍していたのですか。<br />
【岩尾】15歳から2年です。三等陸士から二等陸士となり、一等陸士昇進のタイミングで除隊しました。<br />
【糸井】結構な期間ですね。随分と鍛えられたのではないですか。<br />
【岩尾】はい。でも結局、「精神の自由」がないところが私には合いませんでした。腕立て伏せや匍匐前進といった訓練は好きで、いまでも人前でやれるほど得意なんですけど...。</p>

<p>【糸井】フィジカル面は大丈夫なんですね（笑）。<br />
【岩尾】私は会社にも人生にも、「価値創造」が重要だと考えているんです。でも、自衛隊は、専門的には「高信頼性組織」といい、価値創造の余地を制限することにこそ意味がある組織です。事故や間違いは絶対に避けなければならず、自由な発想や解釈は基本的に求められない。<br />
【糸井】たしかに、弾丸が一個なくなったときに「まあいいか」では済まされないわけですからね。<br />
【岩尾】実際に一度、私が価値創造的な提案をしたところ、厳しく叱責されたことがあります。</p>

<p>【糸井】どんな提案をされたのですか？<br />
【岩尾】陸上自衛隊少年工科学校（2010年に陸上自衛隊高等工科学校に改編）には年に数回、隊員の家族を招いて基地を見学してもらう日があります。<br />
【糸井】何だか授業参観みたいですね（笑）。<br />
【岩尾】自衛官が来訪者の前で行進を行なうのですが、組織に馴染めず、上官からも嫌われていた私は行進メンバーから外されてしまい、隊員の武器を磨く「武器係」に異動となりました。<br />
それでも親に頑張っている姿を見せたいと思い、行進の上官とは別の、武器係の上官に「せっかくの機会ですから、武器や機械を展示して、来場者に私たちの日常の活動を伝えたらどうでしょう」と提案したんです。</p>

<p>【糸井】面白いですね。<br />
【岩尾】武器係の上官には許可をもらい、当日は腕章とバッジをつけて「皆様、こちらは○○で...」などと展示品の案内をしたところ、人だかりができてたいへん好評でした。<br />
ところが突然、元の行進の上官がやってきて「お前、何をやっているんだ！」と怒鳴り始めたのです。説明したら「誰が許可した」と。許可した武器係の上官は若かったので、彼にも同じく「勝手なことをするな」と叱責する。そして私の腕章を引き裂き、バッジを引きちぎって踏み潰しました。思い出しても苦しい出来事でした。</p>

<p>【糸井】苦しいっていうか、漫画みたいな話ですよね。<br />
【岩尾】もっとも、いまになって思い返せば、当時の上官の気持ちもわからなくもなくて。先述のように、自衛隊は経営学で高信頼性組織と呼ばれる組織の一つで、事故や失敗がないのが当たり前。ですから、イレギュラーな事態を誘発しうる「変な工夫をするな」ということだったのでしょう。彼らには彼らなりの価値体系があったのです。<br />
当時の上官たちは、階級順に隊員を行進させて、自衛隊の序列を来場者に見てもらおうとしていました。成績優秀者は前方で銃を抱え、指揮官として先導する。隊員たちの雄姿と組織の盤石さを家族たちにも見せたかったわけです。</p>

<p>【糸井】岩尾さんは、自衛隊の価値体系にひびを入れてしまった。<br />
【岩尾】来場者の目を「武器の展示」という異なる価値体系に向けることで、行進の価値を損ねてしまったわけです。しかし実際は、行進を見終わった人たちが展示を見にくる流れで、自衛隊に対する好感度や行事の満足度、来場者の幸せの総量はむしろ上がったはずです。でも、当時の上官の目には「行進への注目が削がれてしまった」と受け止められてしまったのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「インターネット以前と以後」で違うこと</h2>

<p>【糸井】岩尾さんのお話を聞いて、ふと思い浮かんだのが「天津罪（あまつつみ）」と「国津罪（くにつつみ）」という言葉です。古代日本の神道における罪の概念だったかと思うんですけど。<br />
簡単にいえば、天津罪は共同体の基盤を揺るがすような罪、国津罪は窃盗など個人の生活や倫理道徳に反する罪。自衛隊の価値体系に触れる「クリエイティブな発想や提案」は天津罪に触れる行為であり、まさに命がけで防ぐべきことなのでしょうね。<br />
【岩尾】なるほど。自衛隊はもちろん、自動車メーカーや医療機関など人命に直結する組織は、天津罪を許容しづらい領域といえるかもしれませんね。<br />
反対に「ほぼ日」の主戦場でもあるインターネットの世界では、実験的な取り組みが許容・推奨される環境があり、「価値創造」の余地が大きく開かれたフィールドだと言えそうです。</p>

<p>【糸井】ぼく自身も、インターネットの普及によって価値を刷新できる場所が格段に広がった、と実感していますよ。<br />
【岩尾】2001年に、糸井さんは『インターネット的』（PHP新書）で、インターネットが社会や生活に与える影響と未来の社会のあり方を考察されました。当時は「リンク」「シェア」「フラット」「グローバル」といったキーワードを挙げていましたね。二十数年を経たいま、振り返ってみると、インターネットには「失敗しやすい」「試行錯誤できる」という側面もあったように思いますが、糸井さんはどうお考えですか。</p>

<p>【糸井】おっしゃるとおりで、それはつまりどういうことかというと、トライ＆エラーするコストが圧倒的に下がったんですよね。インターネットの普及以降、「失敗してもこの程度で済む」という感覚で、誰もが気軽に新規の試みにチャレンジできるようになった。だからぼくらの会社もトライ＆エラー、トライ＆ミスの繰り返しです。失敗を重ねてようやく最後に、トライ＆サクセスにたどり着く。<br />
【岩尾】ミスとエラーがとにかく多いわけですね。<br />
【糸井】そのとおりです。話が少し逸れますが、初期のインターネット時代にぼくがいちばんびっくりして、これこそすべてだと思ったのは「エロサイト」なんです。<br />
【岩尾】どういうことですか（笑）。</p>

<p>【糸井】「変態」の種類が無限にあるんですよ。しかも、どんなに細かいジャンルでも、見せたいものを効果的に見せるシステムが確立されている。「○○好き、集まれ」と呼びかければ、どんなニッチな趣味でも、インターネットの世界では国内外から簡単に人が集まる。<br />
どんな些細な思いつきでも、失敗を恐れず、コストをあまりかけることなく実現できてしまう。<br />
【岩尾】面白いですね。しかも、ニッチな人同士が集まるなかで、かなりの収益が同時に発生するわけですよね。「需要が少ないから稼げない」という考え方は、雇用や場所代に莫大なコストをかけざるをえなかった「インターネット以前」の発想なのかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Sun, 20 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），糸井重里（ほぼ日代表取締役会長 CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】3球団で優勝を達成した名将は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15161</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015161</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球監督の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】3球団で優勝を達成した名将は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球監督の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の監督は誰?</h2>

<p>とある監督の年度別順位を、所属球団別に分けました。</p>

<p>果たしてどの監督か、限られた情報から読み解けるでしょうか？</p>

<p>所属球団A（第一期）：2位&rarr;1位&rarr;3位&rarr;4位&rarr;2位<br />
所属球団A（第二期）：2位&rarr;6位&rarr;2位&rarr;1位&rarr;2位&rarr;5位<br />
所属球団B：4位&rarr;1位<br />
所属球団C：5位&rarr;4位&rarr;1位&rarr;6位</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：短期決戦は苦手？</h2>

<p>監督として通算1000勝超え、リーグ優勝4回を誇る名将ですが、日本シリーズ制覇は意外にも1回のみ。最後のリーグ優勝となった年に悲願を達成し、「短期決戦に弱い」という汚名を返上しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：所属球団</h2>

<p>前述の所属球団は「A:中日ドラゴンズ」、「B:阪神タイガース」、「C:東北楽天ゴールデンイーグルス」です。うち2球団は現役時代に縁がなく、どこからでも声がかかるのが名将たる所以でしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<p>星野仙一監督</p>

<p>です！就任した全3球団で優勝。「血の入れ替え」と呼ばれた大胆な補強策や闘志あふれるパフォーマンスで、現在でもなおプロ野球ファンから根強い人気を誇っています。</p>

<p>立浪和義氏や矢野燿大氏など、教え子の多くが後に指導者となって「星野イズム」を継承しています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 20 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜKPI達成でも会社は良くならない？「数字にならない価値」を失う経営の盲点  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授、株式会社トライアイズ代表取締役社長CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15123</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015123</guid>
			<description><![CDATA[慶應義塾大学商学部准教授の岩尾俊兵氏が、「価値有限思考」と「価値無限思考」の違いをひもときながら、「奪い合い」を「創り合い」へと変える、本来の経営と経営思考について解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="KPIは達成したのに、なぜ会社は良くならない？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>利益を最大化し、競争に勝つために「選択と集中」を進める――。<br />
そんな経営のあり方に、息苦しさを感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、限られた価値を奪い合い、何かを切り捨てることだけが経営ではありません。資源が有限でも、その組み合わせを変えることで、新たな価値や選択肢を生み出すことはできます。</p>

<p>慶應義塾大学商学部准教授の岩尾俊兵氏が、「価値有限思考」と「価値無限思考」の違いをひもときながら、「奪い合い」を「創り合い」へと変える、本来の経営と経営思考について解説します。</p>

<p>※本稿は、&nbsp;岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「奪い合い」から「創り合い」へ――経営の本質とは</h2>

<p>「経営」という言葉に対して時折、〝息苦しさ〟を感じるという人に出くわす。話を聞いてみると、「お金儲けのための富の奪い合い」という印象が定着していることに気づく。<br />
どうやら、多くの人は「経営」という言葉から、次のようなイメージを思い浮かべるようだ。</p>

<p>&bull;売上を伸ばし、コストを抑えて利益を最大化する。<br />
&bull;市場を細かく分け（セグメンテーション）、狙う顧客を定め（ターゲティング）、競争相手より有利な立ち位置を獲得する（ポジショニング）。<br />
&bull;限られた予算の最適な配分を考え、従業員や部門にKPI（キー・パフォーマンス・インジケーター、重要業績評価指標）を課し、成果の乏しい人や部門は切り捨てる。</p>

<p>要するに、経営という言葉に対する第一印象は、限られたリソースであるヒトとカネを最も儲かる場所へ割り当てる営みであり、「選択と集中」なのだろう。だから「経営」と聞くと、敵に打ち勝つことが何よりも優先される――そんな冷徹な世界観を思い浮かべるようだ。</p>

<p>もちろん、奪い合いを仕掛けてくる相手に対しては、相応の防衛策が必要である。現実から目を背ければ、地に足のつかない理想論に終わってしまう。<br />
しかし本来の経営とは、奪い合いのマネーゲームではない。対立や矛盾を乗り越え、「奪い合い」を「創り合い」へ転換し、新たな価値を生み出す営みだ。</p>

<p>同様に、「経営思考」とは、仕事や人生の難題を新たな可能性や幸福へ変化させる、きわめて創造的な思考プロセスなのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>誤った経営概念が人を苦しめる</h2>

<p>それにもかかわらず、近年、日本では「戦略」という名のもと、数字とロジックで優先順位をつけ、「何を選び、何を捨てるか」を重視する経営手法が、あたかも洗練された理論のように紹介されてきた。選択と集中のなか、人びとは自分が切り捨てる側に回るか、切り捨てられる側に回るかしかない。真面目で繊細な人ほど、現代の苛酷な競争環境に息苦しさを感じることだろう。</p>

<p>問題の根っこにあるのは、「価値は有限であり、奪い合うしかない」という発想だ。便宜的に、こうした考え方を「価値有限思考」と呼ぶことにしよう。価値有限思考は、次のように定義できる。</p>

<p>‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐<br />
価値有限思考:「価値は限られており、誰かが得をすれば、誰かが損をする」というゼロサム／トレードオフの発想で世界を見る考え方<br />
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐</p>

<p>価値有限思考で人生を見つめた瞬間から、私たちの苦しみは始まる。ＡかＢのどちらを選んでも何かを失うという「二者択一の選択」をつねに迫られるからだ。</p>

<p>経営者なら「従業員の給料を上げたい。でも利益を守らなければ会社は続けられない」。家庭をもつ人なら「仕事を大切にしたい。でも家族と過ごす時間は失われる」。職場で苦しむ人なら「会社を辞めたい。でも辞めれば生活が立ちゆかない」。</p>

<p>価値有限思考は、問題を「あちらを立てれば、こちらが立たない」というトレードオフとして整理する。そして損得を計算し、損の大きいほうを切り、得の大きいほうを選べばよい、と結論づける。<br />
たしかに、損得で割り切れば意思決定は速い。一見すると、合理的でロジカルに見える。</p>

<p>しかし、数字や損得で測れるものばかりを優先していくと、当然、「数字で計測できないもの」は意思決定の外へ追いやられ、静かに失われていく。そして組織や人生を支えていた｢大切な土台」が、いつの間にか壊されてしまう。</p>

<p>たとえば会社で言えば、困ったときに相談できる空気や人員。後輩をそっと助ける文化や、顧客の声にならない違和感に気づく感性。失敗を隠さず報告できる信頼関係。人生で言えば、家族や友人との、損得を超えて支え合える関係性。</p>

<p>こうしたものは、財務諸表には表れない。だが、会社や人生を支えている大事な土台は、むしろ「数字にならない価値」にこそある。価値有限思考に支配されると、組織の見えない価値を知らないうちに捨ててしまい、結果として「戦略は正しいのに、組織は改善せず、誰も幸せにならない」という奇妙なことが起こる。</p>

<p>KPIは達成したのに、顧客が離れる。コストを削ったら、現場が疲弊して売上も利益も落ちていく。管理を強化した結果、人事評価に反映されない「仕事と仕事の隙間」を善意で埋めてきた人たちが静かに去ってしまう。コンプライアンスやルールを増やしたのに不祥事は増え、当期の利益は出ても、来期の利益につながらない。残された従業員は会社の未来に希望がもてず、「次は自分が切り捨てられるのではないか」と不安に怯えながら働くことになる。</p>

<p>それにもかかわらず、数字や管理そのものが目的化した経営は、目先の数字さえ改善していれば、「経営改善に成功した」と評価されてしまうことさえある。<br />
これを、私は経営とは呼ばない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>奪い合いを脱する「ほんとうの経営」</h2>

<p>真の経営とは、いま述べてきたような「何を切るか」「何に集中するか」を考える技術とは正反対だ。むしろ、経営とは限られた資源を組み替え、これまで存在しなかった価値や選択肢、第三の道を生み出す「創造的な営み」である。</p>

<p>私が提案する経営思考もまた、二者択一を脱するものだ。「どうすればＡもＢも生かせるか」を問い続ける思考法と表現できよう。すなわち、矛盾や対立を思考停止の言い訳にするのではなく、新たな選択肢を創り出すドライブにする思考法である。</p>

<p>たとえば、地方のシャッター商店街を例に考えてみよう。商店街には多くの空き店舗が放置され、休業を余儀なくされた自営業者と定年退職後に社会とのつながりを失った高齢者が取り残されている。一方で、子どもたちには放課後に立ち寄れるお店や、安心して過ごせる居場所がない。<br />
あなたなら、この状況をどう見るだろうか。</p>

<p>表面だけを見れば、三つの別々の「困りごと」でしかない。<br />
しかし、それぞれの「良いところ」を意識的に探してみると、どうだろうか。<br />
&bull; 空き店舗&rarr;地域の拠点<br />
&bull; 高齢者&rarr;長年培った知識や経験の担い手<br />
&bull; 子どもたち&rarr;街に笑顔と活気をもたらす存在<br />
このように、捉え直すことができるはずだ。</p>

<p>では、この三つを組み合わせたらどうか。空き店舗を、高齢者が教え、子どもが学び、世代を超えた交流の場にする――そんな発想も生まれてくるかもしれない。つまり、昨日までの「困りごと」が、新しい価値を生み出す「資源」へ変わるのである。</p>

<p>この考え方の土台にあるのは、「資源は有限でも、資源から生まれる価値は無限でありうる」という発想だ。</p>

<p>価値は無から生まれるとは限らない。世界には、価値を見出されないまま眠っている資源が数え切れないほど存在する。眠っている資源の置き場所を変え、人と人との結びつきを変え、組み合わせを変える。「ヒト・モノ・コト」の流れを組み替えるだけで、砂のなかから砂金が光るように、新しい価値が姿を現す。このような世界の見方を、私は「価値無限思考」と呼ぶ。</p>

<p>‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐<br />
価値無限思考：限られた資源を組み合わせ直すことで、これまで存在しなかった価値を生み出す考え方<br />
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐</p>

<p>「価値無限思考」は、価値が無限に湧き出すという夢物語ではない。限られた資源を組み合わせ、新たな価値を創り出す、という現実的な思考法だ。</p>

<p>価値無限思考に立てば、「誰に損を押しつけるか」ではなく、「どうすれば皆で価値を増やせるか」という問いが自然と生まれてくる。選択肢を奪い合うのではなく、選択肢そのものを創り出すことができるかもしれない。これこそが、本来の経営だ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授、株式会社トライアイズ代表取締役社長CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>生成AIで「イマイチなアウトプット」を大量生産　生産性だけ上げても意味がない理由  楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15040</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015040</guid>
			<description><![CDATA[AI時代に求められる「価値ある仕事」とは？ 楠木建さんと、山口周さんが語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="価値のあるアウトプット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixabay_writingLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>生成AIを使えば、調査や資料作成にかかる時間を大幅に短縮できます。しかし、生産性が上がることと、アウトプットの価値が高まることは同じではありません。</p>

<p>楠木建さんと山口周さんは、「自分の知的成果物は受け手にとってどんな価値があるのか」という視点の重要性を指摘します。AI時代に求められる「価値ある仕事」とは何か。書籍『知的生産のセンス』より、一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、楠木建, 山口周著『知的生産のセンス』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アウトプットの価値</h2>

<p>楠木：調べ物をするには生成AIは本当に便利です。最近、あることを考えるときに調べる必要があって、「消費税率の国際比較をして」と頼みました。僕は生成AI のヘビーユーザーではないので、使っているアプリケーションはごく普通のものです。最低水準の課金しかしていません。それでも1年前とは雲泥の差です。</p>

<p>詳細な国際比較とその推移だけでなく、関連する既存の論文のリストも出てくる。「グラフにして」と頼めば一発で出てくる。生成AI 以前と比べて同じことをやるのに要する時間は10分の1以下です。</p>

<p>しかし、この種のことはすべて「作業」です。しかも、アウトプットでなくインプット。変換なり出力のための材料を仕入れているにすぎない。ここで重要な問いは、なぜ僕が消費税率の国際比較を必要としたのか、です。インプットは、それが使われるアウトプットの文脈に置いて初めて意味を持ちます。</p>

<p>自分の主張を補強する材料として消費税率の国際比較が必要だったから調べたのですが、そのデータがどんなに正確で詳細であったとしても、どんなに見やすく分かりやすいグラフが出てきたとしても、消費税率の国際比較は知識としてはコモディティです。それ自体には何の価値もありません。</p>

<p>このところ仕事で回ってくる資料を見ていると、投資ファンドやコンサルティングファームのパワーポイントに生成AI をフル活用して作成したと思われるものがずいぶん増えました。</p>

<p>その手の資料にはいくつかの特徴があります。第一に、トンマナ（トーン＆マナー）がきっちり統一されている。第二に、図や表、イラストや写真イメージをふんだんに使っている。第三に、情報量が多くて長い。平気で100 ページ以上の資料が出てくる。第四に、平板でメリハリがない。</p>

<p>端的に言って、つまらない。資料を読んだだけでは、メッセージが伝わってこない。資料を使った説明を聞いてもいよいよ分からない。そもそも話すほうが何を伝えたいのか分かっていないのではないか、とすら思えます。</p>

<p>即座にプレゼンテーション資料を作成できるとしても、それはアウトプットの価値とは何の関係もありません。この本の冒頭でお話しした「プレゼンテーションのスキルはバッチリなのに、話がまるで面白くない」―センスの劣後に拍車がかかっているという印象です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の知的成果物は受け手にとってどんな価値があるのか？</h2>

<p>山口：「知的生産のアウトプット」について考える上で「価値」というのは重要なキーワードだと思います。これは前々から思っていることなんですが、知的生産に限らず、広く「生産性」について議論するとき、「需要」という視点が抜け落ちているように思うんですね。「生産性」は「供給」に関する関数ですが、じゃあ「需要」はどうなってるの？ということです。</p>

<p>例えば、ここに一軒の「味がイマイチのラーメン屋」があったとして、その店が生産性を倍に上げたところで何か変わるかといったら、何も変わらない。需要が増えていないんですから当たり前です。</p>

<p>知的生産も同様で、多くの人は生産性を上げるためのさまざまなテクニックやスキル、つまり「供給側の視点」で考えているけれども、そもそも「自分の知的成果物は受け手にとってどんな価値があるのか？」という「需要側の視点」を持っていない。しかし、それまで「イマイチの知的アウトプット」を出していた人が生成AIを使って生産性を倍にしても、単に「イマイチの知的アウトプット」が倍、出てくるだけで何も変わりません。</p>

<p>この「アウトプットの価値」について、以前、楠木先生から伺った話で、印象に残っているのが「楠木先生が経営戦略についてお話をされると、もう断らなきゃいけないくらい人がたくさん集まる。けれども、ご自身のバンドのライブをやると、毎回、人集めに苦心されている」というお話です。</p>

<p>楠木：その理由ははっきりしてます。僕のバンドのライブに価値がないということです。</p>

<p>山口：価値がないから人が来ない。身も蓋もないですね。しかし、なぜ経営戦略の話には価値があるのに、ライブの演奏には価値がないのですかね？</p>

<p>楠木：「客のためにやってないから」です。つまり、僕にとってバンド活動は自分を喜ばせるための「趣味」なんですね。</p>

<p>「知的生産だ」「アウトプットだ」と言っていても、自己満足のため、あるいは働いているという証拠を残すため、というように自分自身が「お客」になってしまっていることが少なくありません。僕の定義では、こういうのはすべて趣味です。自分のためにやるのは趣味、自分以外の誰かの役に立って初めて仕事になる。これが僕の仕事の定義です。</p>

<p>その点、僕のバンドはアマチュアバンドの王道で、やっているほうが一方的に気持ちよくなることを目的にした活動です。だからお客さんからすると価値がない。問題は、ライブに来てくださる方が多いほど、やっていて気持ちいいということです。あからさまに矛盾しています。以前はチケット代をお支払いいただいていましたが、それではあまりに心苦しい。精神的に不健康なので、最近はバンドでライブハウスを半日借り上げて、ノーチケット（無料）で来場いただくようにしています。</p>

<p>山口：もう、いただくのは「時間」だけだと。</p>

<p>楠木：入場無料で、「もし気が向いたら投げ銭をしてください」というやり方です。もちろん任意なのでゼロでもOK。本来であれば、こっちが気持ち良くなるためにやっているんですから、こっちがお越しくださったお客さまにお金を払うべきなのですが、現実にそこまではできないので、せめて無料にするのが筋だということです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>動機は自分、評価はお客</h2>

<p>山口：そこは微妙な部分もあると思うのです。確かに「仕事と趣味」という整理は、それはそれで分かるんですが、例えば先日、久しぶりにビートルズのシェイ・スタジアムでのライブ映像を見ていたんです。あれは世界で最初にスタジアムをコンサート会場に使ったプロジェクトでしたけれど...。</p>

<p>楠木：今と比べてかなり貧弱なアンプやPA（音響設備）であれだけの規模のコンサートをやったことが驚きですね。</p>

<p>山口：そうそう。6万人とも7万人とも言われる観客の前でビートルズの4人が汗だくになって演奏しているんですが、映像を見ていると、観客と同じくらいに、バンドのメンバーも楽しんでやっていたように見えるんです。つまり、あの時のビートルズが「客のために仕事としてやっている」と言えたかというと、なかなか微妙な評価になるんじゃないかなと思うんです。</p>

<p>楠木：そこは、とても重要な論点だと思います。結果として受け手の側に価値がないと、仕事にはならない。でも、それはあくまで「結果」なんです。動機は「自分たちが面白い・気持ちがいいからやっている」。この「動機は自分、評価はお客」という組み合わせがベストだと思います。</p>

<p>以前に周さんに教えていただいた『マーシャル・マクルーハン広告代理店。ディスクガイド200枚。小西康陽。』（学研プラス）を読んでみました。小西さんは筋金入りの音楽マニアです。自分の趣味全開のセレクションになっている。それでも小西さんは「ミュージシャンの理想はポール・マッカートニーだ」と言っています。なぜか。「自分が良いと思う曲を好きなように書いて、それが結果としてものすごく多くの人々に好かれたから」―僕の考えもまったく同じです。</p>

<p>いくら仕事だからといって、アウトプットを出す時に「ウケ」を狙いに行くとダメだと思うんです。動機は自分の中にしかない。動機からしてお客の評価になってしまうとロクなことにはならないというのが僕の考えです。</p>

<p>なぜならば「評価されたい」は自分を向いた趣味に他ならないからです。年季の入った喜劇役者の伊東四朗さんはこう言っています。「喜劇を演ずるときにみんなが陥りやすいのは、とにかくウケようとすることなんですね。僕は、結果としてウケなきゃいけないと思う」―仕事の核心を衝いています。これが難しいんですね。</p>

<p>山口：アウトプットの価値を決めるのは相手側だけれども、かといって相手側の評価軸に乗って、いうならば「ウケを狙って」アウトプットを出そうとするとうまくいかない。例えば音楽もお笑いも非常に多様ですが、それは評価の軸もまた多様だということですね。</p>

<p>一方で「ウケを狙いにいく」と、すでに誰かが評価されている軸に自分を乗っけることになるわけですから、後発では勝てないということになる。世の中の「ウケ」に当てにいくのは戦略としては悪手だということですね。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>『弱者男性1500万人時代』で描き出される、人間の尊厳に関わる社会問題【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12736</link>
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			<description><![CDATA[トイアンナ氏の著書『弱者男性1500万人時代』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="弱者男性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lookism.jpg" width="1200" /></p>

<p>弱者男性論が叫ばれて久しい。男性が自らの生きづらさを語るための語彙はあまりにも乏しく、強固な「男らしさ」の規範や、弱音を吐くことを許さない文化の中で、多くの切実な問題が長らく不可視化されてきた歴史がある。この混沌とした言説空間に、確かな足場を築き、冷静な議論の嚆矢となりうる一冊が登場した。それが、トイアンナ氏による『弱者男性1500万人時代』（扶桑社）である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「弱者男性」という像をデータに基づいて定義</h2>

<p><img alt="" height="1978" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250725Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書がこれまで無数に存在した「弱者男性論」と一線を画す最大の理由は、その徹底した定量的なアプローチにある。著者は、独自のウェブアンケート調査や、生涯未婚率、非正規雇用率といった公的な統計データを駆使し、これまで曖昧模糊としていた「弱者男性」という像を、具体的なデータに基づいて定義し、その規模を推計しようと試みる。</p>

<p>個人の体験談やインフルエンサーの感情的なアジテーションが先行しがちだったこのテーマに、客観的な事実という共通言語を持ち込んだ功績は大きい。</p>

<p>これまで弱者男性論は、ともすれば感情的な対立や、どちらの性がより困難な状況にあるかという不毛な「被害者競争」に陥りがちだった。しかし本書は、そうした印象論の応酬から脱却し、政策的な議論や社会的な支援を構想するための「土台」を提供する。このアプローチには、問題と真摯に向き合おうとする筆者の誠実さが表れていると言えよう。</p>

<p>本書は、読者に感情的な共感や反発を求める前に、まず「これがデータから読み取れる現実だ」という事実を冷静に突きつけるのである。</p>

<p>本書がデータに基づいて描き出す論点の多くは、これまでも当事者たちが断片的に語ってきたことと重複する。しかし、それらが定量的な裏付けと構造的な分析によって再文脈化されることで、新たな説得力と重みを持って読者に迫ってくる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本書が多くの当事者から信頼を得る理由とは?</h2>

<p>中でも特筆すべき論点は二つある。</p>

<p>一つは、多くの男性が現代社会特有の「コミュニケーション競争」の中で弱者化しているという的確な指摘だ。</p>

<p>現代社会では、福祉の網の目から支援を求めるにも、恋愛市場でパートナーシップを築くにも、そしてサービス業が中心となった労働市場で評価を得るにも、極めて高度で状況に応じたコミュニケーション能力が要求される。</p>

<p>例えば、心身の不調を抱えて行政の窓口を訪れても、自らの困難を的確に言語化し、支援の必要性を「プレゼン」できなければ、制度の網の目からこぼれ落ちてしまう。恋愛においても、マッチングアプリでの気の利いた自己紹介から、デート中の共感的な会話に至るまで、旧来の男性的な役割とは異なるスキルセットが不可欠となった。これが不得手な男性は、努力や誠実さとは別の次元で、静かに市場から退出させられていく。</p>

<p>これは単なる個人のスキル不足ではない。産業構造がサービス業中心に移行し、地域共同体や終身雇用といったセーフティネットが失われた結果、誰もが自らの価値を言語化し、他者と接続する能力を常に問われるようになったという、社会システムの変化がもたらした構造的な病理なのである。</p>

<p>そしてもう一つは、恋愛・結婚制度がもたらす不均衡、特に中年独身男性が社会から向けられる冷たい視線とその内実を、当事者の悲痛な声を交えながら描き出した点だ。</p>

<p>「いい年して独身」「甲斐性なし」といった言葉は、これまであまりにも安易に、コミカルな自虐や他者への嘲笑として消費されてきた。しかし本書は、そうしたラベリングがいかに当事者の尊願を深く傷つけ、社会的な孤立を深刻化させる暴力であったかを、インタビューを通じて克明に描き出す。</p>

<p>家族という最も基礎的なセーフティネットを持たず、しかし「一人前の成人男性」として公的な支援の対象からも外されがちな彼らの存在は、まさに現代社会のセーフティネットの欠陥を象徴している。筆者は、彼らの苦悩を単なる「モテない男の嘆き」として矮小化することなく、人間の尊厳に関わる社会問題として真摯に捉え直す。この温かくも鋭い視線こそ、本書が多くの当事者から信頼を得る理由であろう。</p>

<p>本書の最大の美点は、分析に終始するのでも、男女間の分断をいたずらに煽るのでもなく、あくまで彼らを具体的な福祉支援や人との「繋がり」へと開こうとする、その建設的な姿勢にある。</p>

<p>社会への絶望から心を閉ざし、誰にも頼れなくなってしまった人々に対し、著者は「人を頼る練習をできるところから始めよう」と、具体的な一歩を優しく、しかし力強く説く。これは、自己責任論が蔓延する社会において、他者に助けを求めること自体の難しさと重要性を深く理解しているからこその処方箋だ。</p>

<p>『トイアンナの「弱者男性」1500万人時代』は、単に弱者男性という存在を可視化した本ではない。それは、データという光を用いて社会の暗部を照らし出し、印象論の沼から議論を救い出し、そして孤立した人々を再び社会へと繋ぎ直そうとする、きわめて実践的な試みなのである。</p>

<p>当事者にとっては自らの苦しみを言語化してくれる救いの一冊となり、それ以外の人々にとっては、自らが生きる社会の不都合な真実と向き合うための必読書となるだろう。対立から対話へ、自己責任から連帯へ。本書が示す未来への道筋は、混迷をきわめる現代日本社会にとって、一条の光となるに違いない。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>一流企業は独自の文化を持っている 文化創造のためリーダーにできることは？  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15029</link>
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			<description><![CDATA[海外で成功する企業が、国籍ではなく「自社の文化」をつくる理由とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="一流企業は独自の文化を持っている 文化創造のためリーダーにできることは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_divercity02.jpg" width="1200" /></p>

<p>海外拠点に自社文化が根付かないのは誰の責任？「組織はリーダーを映す鏡」と言われる理由を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>異文化理解を超えて、自社独自の文化を創るには</h2>

<p>海外拠点のリーダーにとって、自社独自の文化を創ることが、いかに重要かについて述べたい。</p>

<p>多くのグローバル企業は、自社はアメリカ系だからとか、ドイツ系だからとか、創業地の国の名前を必要以上にアピールしようとはしない。</p>

<p>むしろ、そうすることを避けているように見える。「我が社はアメリカのIBMだ！」「イギリスのユニリーバだ！」というのは、あまり聞いたことがないだろう。それぞれ、「IBMの文化は○○」、「ユニリーバの哲学は○○」など、国名を語らずに、あくまで自社の文化を訴えようとしている。</p>

<p>ただし、経営共創基盤の冨山和彦氏がよく言っておられることだが、グローバルで成功している企業は、自社固有の文化を創るなかで、IBMは米国東部の匂いをぷんぷんさせているし、アップル社は西海岸のノリを感じさせてくれるし、IKEAは北欧の香りを漂わせている※1。</p>

<p>※1「ワタミ・渡邉美樹氏&times;グリー・田中良和氏&times;経営共創基盤・冨山和彦氏〈この国を次代につなぐ&ldquo;世代の責任&rdquo;とは〉」（GLOBIS知見録、2011年3月1日）</p>

<p>自社が国名を語らないのは、創業地の特性を打ち消すべきだ、と言っているのではない。むしろ創業地で培われたことが、何より大切なこととして自社の文化のなかで息づいているのだ。そこを否定しているわけではない。</p>

<p>ただ、グローバル企業の姿勢を見てみると、あえて国名を言わずに「自社の文化」を語る姿勢を大事にしているように思える。</p>

<p>そもそも、組織文化とは、何を意味するのか？グロービスの定義をご紹介しよう。</p>

<p>「組織文化は、組織の持つ信念、価値観、行動規範の集合体であり、企業の盛衰を左右する大きな要素の1つだ。組織文化は、企業の構成員のものの見方や行動を規定する※2」</p>

<p>※2『グロービスMBAマネジメント・ブック 改訂3版』グロービス経営大学院編著、ダイヤモンド社、2008年</p>

<p>こうした組織文化は、どのように醸成され、どのように組織全体に広がり、受け継がれていくのか。</p>

<p>入社してきた社員が、いつのまにかその企業の組織文化や風土に染まり、その企業の「らしさ」をどう身に付けていくのか。</p>

<p>グロービスでは、リーダーを含む組織構成員の「思考」「言葉」「行動」が、組織文化を形成していると位置づけている。</p>

<p><img alt="組織文化の形成過程" height="987" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi009.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>4つの重大要素</h2>

<p>まず起点となるのが、リーダーの思考様式だ。</p>

<p>言葉はどのような思考様式を持つかに規定されるので、リーダーは、自分がどのような考えを持っているのか、持つべきなのかを明確に意識することが重要だ。ここでいう思考様式とは、考え方の特徴的な部分、あるいは、癖と言ってもいいだろう。</p>

<p>たとえば、大所高所からの自由な発想を重視するタイプなのか、細かな点や現場の些細な変化に徹底的にこだわるタイプなのか。あるいは、リスクを積極的に取りにいくタイプなのか、リスクを極力回避するタイプなのか、といった思考の違いだ。</p>

<p>次に、自分の思考様式（考え）を、どのような言葉で伝えるのか、どのような行動で示すのかが問われる。すなわち、「言語選択へのこだわり」と「自身の見え方へのこだわり」が肝となる。</p>

<p>なぜなら、リーダーの使う言葉、リーダーの見せる姿が社内の他のメンバーに影響を及ぼし、メンバーの思考を促すからだ。</p>

<p>たとえば、トヨタ用語で「現地現物」という言葉を聞いたことがあるだろう。トヨタでは、似たような意味なのに「現場を確認したか？」という言い方は許されない。必ず「現地現物したか？」と言う。この言葉には、その場所である「現地」に必ずきちんと出向いて、しっかり「モノ（現物）」を見てこいという強いこだわりが託されているのだ。</p>

<p>こうした環境に身を置いていると、メンバーも、その思考様式をベースとした言動を取るようになる。こうして、組織全体としての思考様式・言動が、サイクルとして強化されていくというメカニズムだ。</p>

<p>リーダーは、つねにメンバーに見られている。だから、組織文化の起点となる自身の言動がどんな影響をもたらすのか、つねに自覚すべきである。よく言われるように、「組織はリーダーを映す鏡」なのだ。</p>

<p>時折、海外拠点のトップやリーダーからの悩みを耳にする。</p>

<p>「ウチの拠点は、自社の文化がメンバーに根付いていない」<br />
「海外では、自社としてのあるべき言動が取れていない」</p>

<p>これはまさに、トップやリーダーたちの姿を、その組織が鏡のように映し出していると認識すべきだろう。つまり、海外拠点を率いるリーダーの「思考様式」「言葉」「行動」のどれか、あるいはすべてに問題がある可能性が高いのだ。</p>

<p>自社の文化は、リーダーにしか創れないのだから。海外現地法人のトップとして赴任したら、自分は組織文化の管理人であること、組織の成長は自分の器で決まることを、ぜひ肝に銘じてほしい。</p>

<p>組織文化を各国で着実に根付かせ、事業を成長させていくのに非常に優れている好例として、ユニリーバを紹介したい。同社は、P&amp;Gとともに日用品のグローバル市場をリードする優良企業だが、新興国での強さが際立っているのが特徴だ。</p>

<p>他社があまり実績を出したことのない新興国に分け入って、現地に自社の文化と事業を根付かせ、成功を収めている。</p>

<p>その証拠に、同社の収益の50％は新興国での事業が占めている。その強さの秘密について、ユニリーバのアジア太平洋地域のマーケティング・ディレクター、サンディープ・コーリ氏にインタビューしたことがある※3。</p>

<p>※3「収益の50％は新興国から！ ユニリーバの強さの秘密は4つの&ldquo;P&rdquo;」（GLOBIS知見録、2015年6月9日）</p>

<p>サンディープ氏は、自社の文化を現地に根付かせるための重要な要素として、4Pという枠組みで語ってくれた。すなわち、次の4つだ。</p>

<p>1.人（People）...消費者<br />
2.パートナー（Partner）...協業企業<br />
3.目的（Purpose）...現地で共感を得られる目的<br />
4.人（People）...従業員</p>

<p>1つ目の「人」は、現地の「消費者」を指す。当然のことながら、現地の人々の生活を理解しなければならない。</p>

<p>2つ目の「パートナー」は、販売店や流通などの協業企業のことだ。それらの組織のビジネスを後押しするために、人材育成やシステム投資も積極的に支援するという。</p>

<p>3つ目の「目的」は、特に新興国では重要な要素だと、サンディープ氏は考えているそうだ。そもそも、「何のために、その国で仕事をするのか」を明確に言える企業はどれだけあるだろうか。縁もゆかりもない土地で、顧客もパートナーも含めた、さまざまな人々を巻き込んでビジネスを行うためには、その土地で成し遂げようとしている目的を掲げ、それが共感を得られるものでなければならない。</p>

<p>たとえばユニリーバでは、「子どもたちの命を救う」という目的を掲げて、石鹸を販売している。世界で何千万人という子どもが、非衛生な環境のために、5歳になる前に命を落としている。ユニリーバは、石鹸の販売そのものを目的としていない。</p>

<p>子どもやその親たちを対象に、手洗いの方法や清潔を保つことの意義などを教えるプログラムを展開し、「子どもたちの命を救う」という目的の達成をめざしている。そのために、リーダーやメンバーが日々自分たちの考え方を振り返り、あるべき行動は何かに注意を払っているのだ。</p>

<p>4つ目に、ふたたび登場する「人」は、「従業員」を指す。ユニリーバは、新興国においても従業員に高い能力基準を求めている。さらに、どの国の従業員も、世界で通用する最高の人材となるように育成する。</p>

<p>ユニリーバが掲げている願いは、人々が「心も体も元気で美しく、より充実した日々を送るため」というものだが、この願いは、世界中のユニリーバの社員の行動のなかに貫かれている。価値観の基準に妥協はない。ユニリーバで働くスタッフは、世界中のどのオフィスへ行っても「ユニリーバ」を肌で感じることができるそうだ。</p>

<p>ユニリーバの組織戦略は、新興国だけでなく、海外で新しい事業を作ろうとしている組織にとって、きわめて示唆に富んだものだ。組織文化の浸透が、組織の成長に深く影響することを、ご理解いただけたと思う。</p>

<p>ちなみに、日本国内であっても、リーダーとして、組織や組織文化を変えることの難しさを感じておられる方も多いはずだ。ましてや海外に行けば、変革の難易度は格段に高くなりそうだと想像するかもしれない。</p>

<p>しかし、海外の現場において、自らの思考様式、言葉、行動によって、新しい組織文化を創り上げたリーダーを、私は何人も見てきた。</p>

<p>実は、こうした変革は、海外のほうがやりやすい。なぜなら、海外拠点のほうが、組織文化形成のサイクルを回しやすいからだ。現場に立つリーダーとして、どうすればよいか、真剣に思考する。その思考を自分の言葉に落とし込む。それができれば、海外拠点は本社に比べて規模も小さいので、直接社員に語りかけることができる。</p>

<p>そして、自身の行動を直接見せる機会も作りやすい。私が知っているリーダーのなかには、こうした海外での経験を逆に本社の変革に活かしている方もいる。</p>

<p>言い換えれば、海外拠点はリーダー次第で、ガラッと状況が変わってしまうことがよくある。スタッフへの不満を嘆く前に、いかにリーダーの責任が重いものかを十分に自覚してもらいたい。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_divercity02.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「東京ゲームショウ2026」に行ってみた　歩くだけでも楽しい会場の魅力  THE21オンライン編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15146</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015146</guid>
			<description><![CDATA[過去最多1138社が集結した「東京ゲームショウ2026」を現地取材。巨大ブースや海外ゲームなど、歩くだけでも楽しめる会場の魅力をレポートします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="東京ゲームショウ2026" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS06.jpg" width="1200" /></p>

<p>2026年9月17日、「東京ゲームショウ2026」が開幕しました。</p>

<p>今年は東京ゲームショウ30周年。9月21日までの、史上最長となる5日間にわたって開催されます。出展社数は国内540社、海外598社の計1138社。53の国・地域から企業・団体が参加し、出展社数、参加する国・地域の数ともに過去最多となりました。</p>

<p>今回は編集部が会場を取材。実際に歩いて感じた会場の様子と、盛り上がりを見せるゲーム市場についてレポートします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歩いているだけでも楽しい！ 趣向を凝らしたブースがずらり</h2>

<p><img alt="東京ゲームショウ2026会場" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS03.jpg" width="1200" /></p>

<p>幕張メッセの展示ホールに一歩入ると、目の前には各社の巨大なブースがずらり。</p>

<p>大型スクリーンには迫力あるゲーム映像が流れ、キャラクターを再現した大きなオブジェや、コスプレイヤーの姿も。ゲームの世界観をそのまま会場に持ち込んだような展示も多く、歩いているだけであちこちに目を奪われます。</p>

<p>ゲーム市場の盛り上がりを肌で感じられますが、実際に数字を見てみても、ゲーム市場は世界的に成長を続けていることがわかります。</p>

<p>編集部では3年前から東京ゲームショウを取材していますが、ここ数年、とくに感じるのが海外のゲーム会社の存在感です。</p>

<p>今年は過去最多となる53の国・地域が参加。会場を歩いていると、北欧や東南アジア、中東など、日本ではまだあまり知られていない地域のゲーム会社のブースも目に入ります。</p>

<p><img alt="東京ゲームショウ2026" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS05.jpg" width="1200" /><br />
オランダのゲームスタジオ「Blast Zero」による新作ゲーム『キャッ党忍伝てやんでえ ～復活のニャンキー！ やっぱり明日は日本晴れ！』のブース</p>

<p>こうした会場のにぎわいを見ていると、ゲームがいまや世界規模の産業になっていることも実感します。</p>

<p>『ファミ通ゲーム白書2026』によると、2025年の世界ゲームコンテンツ市場は前年比3.5％増の32兆1024億円。家庭用ゲーム、PCゲーム、モバイルゲームのすべてが前年を上回りました。</p>

<p>さらに近年では、さまざまな国がゲーム産業の育成に力を入れています。たとえばサウジアラビアでは、国家戦略「Vision 2030」の一環として、ゲームやeスポーツ産業の育成を進めています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本のゲーム市場も拡大中</h2>

<p><img alt="東京ゲームショウ2026 FF" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS01.jpg" width="1200" /><br />
『ファイナルファンタジーVII リベレーション』（スクウェア・エニックス）のブース</p>

<p>もちろん、日本のゲーム市場も盛り上がっています。</p>

<p>『ファミ通ゲーム白書2026』によると、2025年の国内ゲームコンテンツ市場は前年比8.0％増の2兆5885億円。Nintendo Switch 2の発売による家庭用ゲーム市場の回復などが、市場の成長を後押ししました。</p>

<p>2025年の国内家庭用ゲームソフト販売ランキングでは、Nintendo Switch 2用ソフト『マリオカート ワールド』が推定266万8381本を販売し、年間1位に。</p>

<p>そのほか、『Pok&eacute;mon LEGENDS Z-A』や『モンスターハンターワイルズ』、『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』など、おなじみのシリーズ作品も上位に入りました。</p>

<p><img alt="東京ゲームショウ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS04.jpg" width="1200" /><br />
『ペルソナ4 リバイバル』（アトラス）のブース</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「知らないゲームとの出会い」も東京ゲームショウの楽しさ</h2>

<p><img alt="『デカポリス』（レベルファイブ）のブース" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS02.jpg" width="1200" /><br />
『デカポリス』（レベルファイブ）のブース</p>

<p>東京ゲームショウと聞くと、「ゲームにものすごく詳しい人が行くイベント」というイメージを持つ人もいるかもしれません。</p>

<p>でも実際に歩いてみると、必ずしもそうではありません。</p>

<p>発売前のゲームを試遊したり、ステージイベントを見たりするのはもちろん、巨大な展示を眺めたり、知らなかった海外ゲームのブースをのぞいたり。ゲームをプレイしなくても、会場を歩いているだけで楽しめるものがたくさんあります。</p>

<p><img alt="クロミちゃん" height="790" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS07.jpg" width="1200" />Sanrio Gamesのブースでは、クロミによるDJパフォーマンスを楽しめました</p>

<p>東京ゲームショウ2026は9月21日まで開催。9月17日、18日はビジネスデイで、一般公開日は19日から21日までです。</p>

<p>新作ゲームをいち早く遊んでみたい人はもちろん、海外のゲームが気になっている人も、会場を歩けば思いがけない作品との出会いがあるかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS06.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 18:30:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21オンライン編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「記録を抜く前に優勝しろ」笑い飯・哲夫がM-1戦士に送るエール  哲夫（お笑い芸人）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15016</link>
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			<description><![CDATA[笑い飯・哲夫が、売れない時代からM-1王者になるまでに培った、仏教的な人生観を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「記録を抜く前に優勝しろ」笑い飯・哲夫がM-1戦士に送るエール" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊小説『頭を木魚に』が発売された笑い飯・哲夫氏。キャリアを振り返り、自身の考えの変化と、M-1グランプリの思い出を語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>芸人生活で感じる諸行無常</h2>

<p>ーーここからは哲夫さんの半生についてお聞かせください。『頭を木魚に』の主人公は組織の中の息苦しさからドロップアウトしてしまいますが、哲夫さん自身はそういった生きにくさを感じられたことはありますか？</p>

<p>【哲夫】生きにくさというほどのことではないですが、売れていないころは「嫌やなぁ」と感じたことはあります。</p>

<p>とある飲食店の厨房でバイトをしていた時に、僕が売れていない芸人ということでそこのシェフからかなりキツく当たられていた時期がありまして。</p>

<p>その方とは険悪な関係になってしまってバイトもすぐにやめてしまいました。ところが、僕が少しずつテレビに出られるようになった時期に、居酒屋でバッタリ再会したんです。</p>

<p>そうしたら、まるで人が変わったかのようににこやかで。ずっと僕にベタベタくっついてくるんですよ。終いには僕と一緒にいた後輩が「お前うるさいんじゃ！」と怒り出したくらいで。</p>

<p>あの時は諸行無常を感じましたね。ですから今、たとえば会社に怖い上司がいる人も、何年か頑張っていたら逆に上司が媚びを売ってくるようになる可能性はありますよ。</p>

<p>ーー結果を出すことで周囲の対応が変わる、というのは芸能界では特に顕著かもしれませんね。とはいえ、過去に自分にきつく当たってきた人に手のひらを返されたとき、ムッとしたりはしないのでしょうか？</p>

<p>【哲夫】そういう世界ですから。それに、僕自身は芸能界の徹底した実力主義は嫌いじゃありません。</p>

<p>なぜなら、周囲の態度が変わった瞬間、「ざまぁみろ」と思えますから。「この前まで俺のことなめてたけど、今や媚びてきとるやないか！」と。</p>

<p>ーーたしかに、その瞬間は快感かもしれませんね。</p>

<p>【哲夫】ただし、この「ざまぁみろ」は一瞬だけに留めておかないといけません。これは人から教わったことなのですが、「ざまぁみろは『様を見ろ』」。誰かに対してそう思った瞬間に、自分の様を見て、省みないといけませんよ、ということですね。</p>

<p>ーー若手時代から現在にいたるまでに、芸人としての人生観に変化はありましたか？</p>

<p>【哲夫】芸人を始めたころは、「欽ちゃんの再来」と呼ばれるくらいゴールデンのテレビに出まくりたいと思ってたんですけど、いつしか仏教でいうところの「自他平等」の心境になっていきました。</p>

<p>自他平等とは、自分と他人を同じように考え、誰かの悩みは自分の悩み、誰かの喜びは自分の喜びとすることです。</p>

<p>いま、仲の良い千鳥やかまいたちが目まぐるしくテレビで活躍していますが、自他平等の精神で我がことのようにうれしく思います。</p>

<p>上方漫才大賞を2回もいただいたので、いまはテレビよりむしろ、その賞に恥じない漫才師でありたいなと思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>M-1が変えた漫才界</h2>

<p>ーー笑い飯のお二人と言えば、9年連続決勝進出、2010年に悲願の優勝を果たされた「M-1グランプリ」の話題は欠かせません。哲夫さんにとってM-1はどのような大会でしょうか？</p>

<p>【哲夫】「M-1チャンピオン」という大きな肩書きを名乗れるのは、やっぱり大きいですよね。どこに行ってもチャンピオンと呼ばれますから。</p>

<p>ただ、優勝して変わったことは実はそれくらいで、2002年に初めて決勝に出た時の方が変化は大きかったですね。それがきっかけで世に出させていただきましたから。</p>

<p>僕らがお笑いを始めたころは、「漫才=おじさん」というイメージがあって、若い芸人が漫才をするイメージがなかったんです。ところが、いまやNSC（吉本総合芸能学院）の生徒のほとんどが漫才をやっているらしいですからね。</p>

<p>これは間違いなくM-1の影響でしょうし、つくづく漫才界に大きく貢献している大会だと思います。</p>

<p>ーー現在は審査員も務められています。</p>

<p>【哲夫】若手の姿にかつての自分たちを重ねることもありますよ。何回も決勝に進みながらなかなか優勝できないコンビとかね。</p>

<p>ーー真空ジェシカのお二人が5年連続で決勝進出継続中です。</p>

<p>【哲夫】まだまだやな！笑い飯は9年連続決勝進出という誰も成し遂げていない記録を持ってますからね。この記録は誰にも抜かれたくない。</p>

<p>ーーその前に優勝しろ、と。</p>

<p>【哲夫】そうです。僕らも9年連続決勝と言えば聞こえは良いですが、8回優勝逃してますからね。どんだけ優勝逃してんねん！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[哲夫（お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「本当のこと」でも名誉毀損に？転職口コミで個人特定され書類送検  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14886</link>
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			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、正義感や不満から投稿した文章が思わぬトラブルへ発展する理由をひも解き、転職口コミを安全に書くポイントと、企業が退職者とのトラブルを防ぐための対策を解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「本当のことなら書いていい」は危険？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_SNS.jpg" width="1200" /></p>

<p>自分が務める会社の口コミサイトに何が書かれているか？気になって見てみたら、思わぬコメントが投稿されていてビックリ、そんな経験はありませんか？</p>

<p>退職した会社について、実体験を口コミサイトに書くこと自体が問題になるわけではありません。では、適正な「口コミ」と、名誉毀損などに問われかねない投稿の境界線はどこにあるのでしょうか。<br />
注意したいのは、内容が事実であっても、部署や役職、具体的なエピソードから個人を特定できたり、業務上知り得た情報を公開したりするケースです。<br />
元刑事の森雅人氏が、正義感や不満から投稿した文章が思わぬトラブルへ発展する理由をひも解き、転職口コミを安全に書くポイントと、企業が退職者とのトラブルを防ぐための対策を解説します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「本当にあったことだし、この口コミが誰かの役に立つんだからいいでしょ」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★☆☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★☆☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★☆☆☆ 逮捕されれば実名報道</p>

<p>会社を退職した元社員は、勤務していた会社について転職口コミサイトへ書き込みを行った。内容は職場環境や上司の言動に関するもので、部署名や役職、在籍時期など、具体的なエピソードを詳細に記載した。</p>

<p>その結果、社内事情を知る人間であれば、書き込みの対象となっている人物が誰なのか容易に特定できる状態に。さらに、会社の同意なく公開された情報も含まれていた。書き込みを見た関係者から会社側に相談が入り、会社は発信者情報の開示請求を実施。投稿者が元社員本人であることが判明した。</p>

<p>最終的に、当該書き込みは個人情報の不正な第三者提供および社会的評価を低下させる表現に当たるとして、民事上の責任を問われるとともに、警察からも名誉毀損の疑いで取調べを受け、書類送検された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇個人情報保護法違反／名誉毀損罪<br />
匿名投稿でも個人が特定できる書き込みは「事実」「体験談」でもアウト！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】正義感から始まる攻撃</h2>

<p>退職という出来事は、ただ会社を辞めるだけではありません。自分は正当に評価されていたのか、あの出来事をどう受け止めればいいのか、許せない気持ちをどう整理すればいいのか。そうした感情が、一気に噴き出すタイミングでもあります。</p>

<p>もちろん、会社の問題を共有すること自体は悪いことではありません。実際に働いた人の声は、これから入社する人にとって大切な情報です。<br />
正義感と怒りは、とてもよく似ています。</p>

<p>最初は職場環境への不満だったはずが、気づけば上司個人への攻撃になっている。<br />
会社の制度への批判だったはずが、特定の社員の人格を否定する内容になっている。<br />
こうした変化は決して珍しくありません。</p>

<p>匿名の書き込みは、人のブレーキを外しやすいものです。顔が見えない。相手が目の前にいない。その安心感が、普段なら書かない言葉まで書かせてしまいます。<br />
私は、口コミを書くなと言いたいわけではありません。<br />
書く前に、一度だけ考えてほしいのです。これは誰かの役に立つ情報なのか。それとも、自分の怒りを置いていくだけの文章なのか。<br />
そこを意識できるかどうかが、運命の分かれ道です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「口コミ」は未来の誰かの判断になる</h2>

<p>このテーマで法律が問題にするのは、「悪口を書いたかどうか」ではありません。<br />
会社や個人の社会的評価を下げる内容を、不特定多数が見られる場所へ公開したかどうかです。<br />
転職口コミサイトは、友人同士の雑談の場ではありません。これから就職や転職を考える人が、会社を選ぶ際の参考にする場所です。そのため、一つひとつの投稿には、人の判断を左右するだけの影響力があります。</p>

<p>だからこそ、事実を誇張する、一部だけを切り取る、個人的な怒りを事実であるかのように書く。こうした投稿は、会社やそこで働く人の社会的評価を不当に下げる可能性があります。<br />
ここで重要なのが、「会社への評価」と「個人への攻撃」は違うという点です。</p>

<p>たとえば、「残業が多い」「評価制度が不透明」といった内容は、会社の制度や職場環境に対する評価です。<br />
一方で、「○○部長は無能だ」「○○課長は勤務中によくサボっていた」など、特定の個人を攻撃したり、評価を下げたりする内容を書けば、名誉毀損罪や侮辱罪などが問題になる可能性があります。</p>

<p>さらに、転職口コミサイトにはもう一つ特徴があります。それは、一度投稿すると、その影響が長く続くことです。SNSの投稿は時間とともに流れていきますが、口コミサイトの情報は、数年後でも応募者に読まれることがあります。だから法律も、転職口コミを単なる愚痴ではなく、社会的評価に影響を及ぼす情報として見ています。</p>

<p>つまり、<br />
1.会社への評価なのか、それとも個人への攻撃なのか<br />
2.社会的評価を下げる内容なのか<br />
3.不特定多数が見られる場所へ公開したのか<br />
この三点が、適法な口コミと、刑事上の問題になり得る投稿との境界線になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】安全な書き方</h2>

<p>転職口コミを書くこと自体は、悪いことではありません。実際に働いた人の経験は、これから就職や転職を考える人にとって貴重な情報になります。ただ、書き方を間違えると、それは会社への評価ではなく、個人への攻撃になってしまいます。<br />
そこで意識してほしいのが、「事実」と「感想」を分けることです。</p>

<p>たとえば、「残業が月40時間程度あった」「評価制度が年功序列だった」。これらは、自分が経験した事実です。<br />
一方で、「この会社は社員を使い捨てにしている」「○○部長は最低の人間だった」。<br />
こうした表現は、事実ではない評価や感情が強く含まれています。</p>

<p>また、主語を「会社」ではなく、「自分」にすることも大切です。「私はこう感じた」「私の部署ではこうだった」「私には合わなかった」。このように、自分の経験として書けば、断定的な表現や誤解を招く書き方を避けやすくなります。</p>

<p>そして最後に、一つだけ意識してほしいことがあります。<br />
転職口コミは、会社へ仕返しをするために書くものではありません。これから入社を考える人が判断するための情報です。その人の役に立つ内容になっているか。投稿する前に、その視点でもう一度読み返してみてください。<br />
その一手間が、あなたを守ります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】知らなかったを作らない</h2>

<p>会社がまずやるべきなのは、どこまでが自由で、どこからが法的リスクになるのかを社員へ具体的に伝えることです。「守秘義務を守りましょう」「SNSに注意しましょう」といった抽象的な説明だけでは十分ではありません。<br />
転職口コミサイト、SNS、匿名掲示板など、実際に起こり得る場面を例に挙げながら、「何を書いてはいけないのか」を具体的に共有することが重要です。</p>

<p>次に、退職時の説明を軽く考えないことです。退職する社員には、秘密保持義務や個人情報の取り扱いについて、改めて説明しましょう。書類を渡すだけではなく、「転職口コミサイトへの投稿」「社内情報を含む体験談の公開」などもトラブルになり得ることを、具体例を交えて伝えることが大切です。</p>

<p>退職する社員としては「もう会社の人間ではない」という意識でも、業務上知り得た情報を守る責任がなくなるわけではありません。<br />
その認識を会社と社員の双方で共有しておくことが、不要なトラブルを防ぐことにつながります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_SNS.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>日本の常識は海外の「アンフェア」？ 海外チームですべき会話の心がけ  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15028</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015028</guid>
			<description><![CDATA[日本人リーダーが身につけたいコミュニケーションの「3E」とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="日本の常識は海外の「アンフェア」？ 海外チームですべき会話の心がけ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai02.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下から「公正ではない」と反発された日本人上司――。海外で捨てるべき「言わずとも伝わる」の発想と、期待値を伝える方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コミュニケーションの基本となる3E</h2>

<p>同僚と人間的な付き合いをすること以外にも、リーダーが心がけるべきことがある。</p>

<p>ここでは、特に海外で、部下とのコミュニケーションで大事な点は何かを説明したい。</p>

<p>私がいつも伝えているのは、次の3Eである。</p>

<p>1.エンゲージメント...Engagement<br />
2.説明の徹底...Explanation<br />
3.期待値の明確化...Expectation<br />
※出所：『ブルー・オーシャン戦略――競争のない世界を創造する』W・チャン・キム／レネ・モボルニュ</p>

<p>1つ目のエンゲージメント（Engagement）について説明しよう。これは、仕事を進める際に「お互いが同じ土俵に乗り、互いの貢献を認めあう」という意味だ。ここで重要なことは、「同じ土俵」「互いの貢献」といった状況や関係性をどう作るかだ。</p>

<p>そのためには、リーダーが部下に向かって一方的に話をするのではなく、「双方向性」を意識することが重要だ。「あなたはどうしたいのか？」「あなたの意見を聞かせてください」というように、まずは上司が部下に敬意を払い、双方向のコミュニケーションを意識することが「互い」を分かりあうための第一歩だ。</p>

<p>もう一点、エンゲージメントを高めるうえでの大事な要素は、「透明性」であると言われている。</p>

<p>2つ目の説明の徹底（Explanation）は、まさに文字通りの意味だ。「なぜこのビジネスを行うのか」「なぜこの仕事が大事なのか」といったことを、論理的に丁寧に説明するということだ。一見、当たり前で簡単そうに見えるが、それ相応の準備と知識が必要になる。</p>

<p>自分たちの仕事の意味、仕事の特性、自社の強みや弱み、そのマーケットにおける勝ちのポイントを、きちんと「分析」しよう。その後、必要なアクションを考え、自分自身の言葉で表現して「共有」する必要がある。</p>

<p>3つ目の期待値の明確化（Expectation）は、仕事の成果や自己成長など、「私はあなたにどんなことを期待しているのか」を明確に伝えることである。そのためには、「相手の理解」と「相手からの期待値への共感」が必要だ。</p>

<p>部下の能力や想いを「理解」したうえで、上司から期待する将来像を示す。その将来像は示して終わりではなく、部下から「共感」を得ることが肝要だ。共感を得るためには、上司が一方的に期待を伝えるだけなく、部下のほうからも「自分はここまでしかできないだろう」「自分はもっとやれると考えている」といったフィードバックをきちんと受けて、すり合わせのステップを組み込むことが鍵となる。</p>

<p>すなわち、状況を極力イメージしやすいようなストーリーや、そこに関わった人の感情なども、受け手と共有するプロセスを作ることがポイントになる。ここぞというときには、どういう場所で相手に伝えるべきか。たとえば、プロジェクトの現場や工場の生産現場を訪れて、実際に業務の状況を見ながら話をすることも一案だ。</p>

<p>また、どういう形で、どのように伝えるかの具体的な手段も、きめ細かく考えてほしい。</p>

<p>たとえば、お客さんの声を録音したものを聞きながら、あるいは、現場の映像などを効果的に流しながら、疑似体験できるようにするのもいいだろう。</p>

<p><img alt="コミュニケーションの基本となる3E" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi008.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「SMART」フレームワークの有効性</h2>

<p>3Eのなかでも、この期待値の明確化（Expectation）は見落とされがちだ。</p>

<p>特に日本企業は、ハイコンテキストな文化、つまり暗黙の了解のうちに物事が進むことが多いと言われている。一方、海外では、「ここまではやるべき」「このレベルは当然達成されるべき」が組織の常識として共有されていない場合が多い。</p>

<p>そのため、きちんとコミュニケーションをしないと、上司と部下のあいだで認識がずれることが頻繁に起こる。</p>

<p>さらに、日系企業では、特に欧米などで使われる、職務ごとの仕事内容や期待値を示す「職務記述書（ジョブ・ディスクリプション）」が明確になっていない組織も多い。</p>

<p>そうした環境では、上司の側に、そもそも改まって期待値を確認する習慣もない場合が多い。そうすると、互いのずれが放置されたままになってしまう。</p>

<p>海外では、仕事の内容や期待値は、上司がしっかり示すべきで、期待値を示さないのは上司として失格だと見なされる傾向が強い。</p>

<p>実際、私がベルギーで部下を持った際に、年度末に行った部下との評価面談のなかで、いくつかの改善点を指摘した。</p>

<p>それに対して、ベルギー人の部下から最初に出た言葉が「公正ではありません（アンフェアー）」だったことに驚いた。</p>

<p>改善点として指摘したことが、当初からの期待であるなら、最初から伝えておいてもらわないと分からない。期待を伝えずして、あとからそれを指摘するのは公正ではない、という主張だった。</p>

<p>当時の私には、「あなたぐらいの経験と給与なら、当然この程度のことは言われなくてもやってもらわないと困る」という、ある意味で身勝手な基準があったのだろう。「言わずとも伝わるはずだ」の発想は、捨てなければならない。</p>

<p>もう1つの体験を紹介すると、海外の赴任先ではイランでもベルギーでも、「当たり前の話」を延々と話す人が多いことを不思議に思っていた。なぜあんなに長々としつこく話すのだろう？もうそこは分かっているから先に進んでくれ、と思って黙って聞いていた。</p>

<p>しかし、あとで気づいたのは、人によっては「当たり前の話」でも「分かっている話」でもないということだった。</p>

<p>生まれ持った環境や土地が変われば、「共通の当たり前」は存在しない。同様に「当たり前の期待値」なども存在しない。お互いがどんなことを期待しているのか、どんな「当たり前」があるのかを、しつこいくらいに確認する必要があると、これらの経験から学んだ。</p>

<p>ここで、期待値を伝え、確認する際に効果的な、「SMART」というフレームワークを紹介しよう。</p>

<p>その期待値は、<br />
S：具体的であるか？...Specific<br />
M：測定可能であるか？...Measurable<br />
A：実現可能か？...Achievable<br />
R：経営目標に沿っているか？...Relevant<br />
T：時間軸は明確か？...Time-bound</p>

<p>あなたが部下に期待することに、この5つの要素が盛り込まれていることを確認すれば、具体的なイメージの共有がしやすくなるだろう。</p>

<p>ちなみにSMARTは、業務の目標設定時によく使われるフレームワークではあるが、私はこれに「W」の1文字を加えることをお勧めしたい。</p>

<p>W：ワクワクできるか...Waku-Waku</p>

<p>これは、グロービスの人事責任者が社内研修で「SMARTに足りないものは何か？」と問いかけ、答えとして示していたものだ。</p>

<p>半分はウケ狙いだったのかもしれないが、半分は真面目に伝えたかったのだと思う。確かにSMARTだけだと、論理性ばかりが強調されやすい。感情面も含めて期待値を具体化すれば、相手の共感も得られやすいだろう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>富裕層優遇はなぜなくならない？ 税率にまつわる「誰も言わなかった真理」  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15054</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015054</guid>
			<description><![CDATA[「1億円の壁」は不公平なのか、それとも必要悪なのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="富裕層優遇はなぜなくならない？ 税率にまつわる「誰も言わなかった真理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kakusa.jpg" width="1200" /></p>

<p>富裕層優遇と批判される「1億円の壁」。その制度が維持される理由を、税制と経済合理性の観点から解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「1億円の壁」の恩恵にあずかる方法</h2>

<p>いわゆる「1億円の壁」がなくならない理由について、公平かつ冷静な視点から、「誰も言わなかった真理」を述べていきます。</p>

<p>その前に、「1億円の壁」について、簡潔に解説します。「１億円の壁」の概要をご存じの方は、①を読み飛ばして②にお進みください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>① 「1億円の壁」とは？</h2>

<p>「1億円の壁」とは、株式による所得に対する一定税率に起因する富裕層優遇のことをいいます。これを理解するためには、次の3つが前提となります。</p>

<p>〈１〉日本では、「総合課税」の所得に対しては所得の金額が増えれば増えるほど、所得税率が上がっていく「超過累進税率」が採用されており、課税所得の金額が4000万円を超えると、その超えた部分の所得に対しては、住民税と合わせて約55％という高い税率が適用されること。</p>

<p>〈２〉株式による所得に対しては、所得の金額がいくらであっても、それに対する税率が「20.315％」で一定であること。</p>

<p>〈３〉日本では、役員報酬と賞与の合計額が年間で1億円を超える場合、そのことを有価証券報告書に記載して公表しなければならないこと。</p>

<p>所得税の課税所得の金額が１億円を超えるところから、所得税の「実効税率」が下がっていくという現象が発生しているのです。これを「１億円の壁」と呼びます。</p>

<p><img alt="【図解】申告納税者の所得税負担率（令和2年分）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara005.jpg" width="748" /></p>

<p>〈１〉と〈２〉のような税制下では、超高額な所得は役員報酬や賞与といった総合課税の（＝超過累進税率が適用される）所得ではなく、「20.315％」の一定税率で課税される配当所得のかたちで受け取った方が、所得税の課税上有利になるのです。</p>

<p>そして、その変曲点が「1億円」であるのは、〈３〉で述べた「報酬賞与の公表義務」との関連が大きいと考えられます。</p>

<p>1億円以上の報酬賞与を支払ってしまうと、そのことを有価証券報告書に記載して公表しなければならないので、「それなら、いっそのこと1億円を超える報酬賞与に関しては、配当のかたちで支払った方がいい」というインセンティブ（誘因）が働くのではないか、というわけです。</p>

<p>そうすると、「（配当を含む）株式からの所得に対する分離課税は、富裕層優遇であり、不公平だから、廃止すべきだ！」という意見が正当性を帯びているように感じられてしまうのです。</p>

<p>しかし、このことについては、もっと掘り下げて、よく考える必要があります。</p>

<p>最初に断っておきますが、次に述べることは富裕層の肩を持つ意図も、不公平を容認する意図も全くありません。</p>

<p>課税制度を軸として、日本経済全体を大局的に観た場合の正論を述べるということを意図しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>② 「1億円の壁」が正当化される理由</h2>

<p>「1億円の壁」が正当化される理由は主に2つあります。</p>

<p>理由1：「1億円の壁」を廃止すると、キャピタルフライト（資産逃避）につながるから</p>

<p>「1億円の壁」を廃止すれば、たしかに富裕層を優遇する税制は抑制できます。</p>

<p>しかし、それを実行してしまうと、富裕層がキャピタルフライト（資産逃避）を実行し始める可能性が高くなります。富裕層が「あまりにも税金が高いから、日本に投資するのはやめよう」と考えてしまい、巨額の資金が海外に流出してしまうのです。</p>

<p>所得の総額が1億円を超えるような超高額の所得を得ている人の多くは、その所得総額のうちの多くを株式からの配当または株式の売却による所得で得ています。</p>

<p>その所得を総合課税にして、税率を（住民税込みで）55％にしてしまったら、間違いなく巨額の資金が海外に流出してしまいます。外国人投資家も日本在住の大口の投資家も、「そんなに税率が高いなら、日本に投資するのはやめよう」と考えるからです。</p>

<p>そうなると、日本の資本市場がガタガタになってしまいますし、外国人投資家と日本在住の大口投資家のキャピタルフライトによって国が徴収できなくなった巨額の税額は、富裕層ではない日本の国民が負担しなければならなくなります。</p>

<p>このように、この「1億円の壁」を不公平だといって撤廃してしまうことは、結局全国民に大きく不利に働くのです。</p>

<p>ですから、外国人投資家や日本在住の富裕層の肩を持つ気は全くないのですが、「一国の課税制度」というのは、目先の不公平感だけに囚われることなく、こういった巨視的で俯瞰した目線で考察しなければならない、ということを広く皆さまに知っていただきたいと思います。</p>

<p>富裕層からたくさん税金を取れば、富裕層ではない一般的な国民の税負担が軽くなる、というロジックにも「程度の問題」があります。</p>

<p>富裕層への過度な負担増は、この「理由1」で述べた経路を辿って、一般の国民の税負担が増えるという結果を招いてしまうのです。</p>

<p>たとえば1年間に税込みで1億円の配当または株式や不動産の売却益（＝「分離課税」の所得）を得た超富裕層の人がいるとします。</p>

<p>その超富裕層の人は、「1億円の壁」の制度の下でも、その税込みで1億円の所得に対して年間に2000万円もの税金を負担してくれているのです。</p>

<p>「1億円の壁」をなくしてしまうと、その超富裕層の人はキャピタルフライトをしてしまうので、2000万円もの税金を富裕層ではない国民が分担して負担することになるのです。</p>

<p>ですから、「1億円の壁」はそのまま温存しておいて、超富裕層の人に2000万円の税金を負担してもらっておいた方がよくないですか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>理由２：課税において「トップシーリング」を設定することは合理的だから</p>

<p>「トップシーリング」とは、「天井での頭打ち」という意味です。課税において、「トップシーリング」を設定することは極めて合理的なのです。</p>

<p>所得税の課税においては、原則として超過累進課税が適用されるのですが、高額納税の領域では、一定の「トップシーリング」を設定することで、キャピタルフライトを抑止できますし、富裕層に対しても、納税における納得感を与えることができます。</p>

<p>「1億円の壁」が発生するのは「分離課税」の所得に対してだけです。</p>

<p>分離課税ではなく、総合課税の所得で、税込み年収が１億円の超富裕層の人は、所得税と住民税だけで、1億円のうちの半分強にあたる「およそ5020万円」を納めています。</p>

<p>しかも、税引後の手取りのおよそ4980万円のうちの3300万円を消費していれば、300万円の消費税も支払っています。</p>

<p>ここまでで主な三税（所得税・住民税・消費税）だけで「およそ5320万円」を納めています（これ以外に、法人税や法人が納付する消費税も納めている可能性もありますが、それはここでは度外視します）。</p>

<p>これ以上の納税を強いることは、富裕層の労働意欲を削いでしまいます。</p>

<p>そしてさらに、この超富裕層の人が1億円の「分離課税」の所得を得ているとします。</p>

<p>もし「1億円の壁」の制度がないと、その（「分離課税」の所得の）1億円の所得に対しても超過累進税率が適用されて、さらに5500万円の納税額が加算されます。合計すると、納税額は「1億820万円」です。</p>

<p>もしそうだとしますと、超富裕層の人もさすがに「もう、いい加減にしてください」となって、キャピタルフライトを検討してしまいます。海外の、もっと納税額が少なくて済む国に移住してしまうのです。</p>

<p>そして、そうなってしまうと、「分離課税」の所得に対する税額（5500万円）だけではなく、その超富裕層の「総合所得」に対する納税額（個人の消費税を含む）の「およそ5320万円」もまるごと消えてしまうのです。なぜなら、その超富裕層の人は海外に移住してしまって、いなくなってしまうのですから。</p>

<p>だったら、分離課税の所得に対しては20.315％の一定税率を適用して「トップシーリング」を設定しておいて、「分離課税の所得の部分だけは、オマケしておきますよ」というようにしておいた方が賢明だ、という考え方も必要ではないでしょうか。</p>

<p>「税金は、お金持ちがたくさん払えばいい」というのは適正な思考なのですが、その思考はすでに「総合課税の下での超過累進税率」で、かなりの程度まで実現されています。</p>

<p>なので、富裕層の痛税感を緩和するための「トップシーリング」には、一定の経済合理性はあるのです。</p>

<p>そして何よりも、不公平だというようなことを考えるくらいなら、その労力を、有利な所得を得ることに充てようではありませんか！</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>仕事をしないでーー忙しすぎる現代人に贈る「水曜どうでしょう」流の金言  嬉野雅道（テレビディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15004</link>
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			<description><![CDATA[嬉野雅道氏が、藤村忠寿氏に見る「搾取されない生き方」を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="仕事をしないでーー忙しすぎる現代人に贈る「水曜どうでしょう」流の金言" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" width="1200" /></p>

<p>「仕事をしないで、やりたいことだけやると成功する」。『水曜どうでしょう』藤村忠寿氏の生き方から、人生を楽しくするヒントを考える。</p>

<p>※本稿は、嬉野雅道&nbsp;著『だから僕らは出会わなければならないのです。』（集英社インターナショナル）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>楽しくなるはずの人生が楽しくないのなら</h2>

<p>人間は社会を営み、数多の他人と生きていくしかない存在です。</p>

<p>ひょっとすると我々も含めた多くの人がボヤボヤしてる間に、どこかの頭のいい人たちに上席を奪われて、世の中の構造そのものは、すでにもうその人たちの都合のイイように作り替えられてしまっているのかもしれない。まあ正確なところは私には分かりませんが。</p>

<p>でも、かりに、そうなっているとするなら、私たちは知らぬ間にその人たちからいろんなものを搾取され続けているのでしょう。</p>

<p>搾取といっても金銭ばかりでなく、私らの楽しくなるはずの人生の時間だって楽しくないものにされているのかもしれない。ならば、それもまた搾取されていると言っていいはず。そんな気がします。</p>

<p>何年か前の新年の社内パーティーでのことでした。年頭に当たって藤村さんが、いや、「かみ」がスピーチを求められて、こう言いました。</p>

<p>「えぇ。仕事をしないで。やりたいことだけやってると、成功します」と。</p>

<p>「かみ」の言葉です。あのとき、聴いていた全員が、実に受け取りにくそうな顔をしていました。</p>

<p>でも、『水曜どうでしょう』が成功したのはおそらくその通りのことをし続けたからだということは社内の誰もが知っているはずなのです。</p>

<p>それでも社内の人たちは「仕事をしないで」という、そこのところがどうも受け取れないようでした。</p>

<p>それでもね。そのときに聴いていたおおかたのみなさんも、与えられたご自分の仕事に対しては、「もう、やってらんないよ」的なことを、おっしゃったりする夜もきっとあるのですよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「楽しいね〜！」と言える方へ</h2>

<p>それでも、「仕事をしないで」「自分のやりたいことだけをやれば」とストレートに言われると戸惑ってしまうのです。ということは、やっぱり誰もがある種の仕組みにすでに嵌められてがんじがらめで生きている。そうしたことかもしれませんよね。</p>

<p>もしもそうだとして、「それでも各々の人生は自己責任だから」と丸め込まれるような生真面目な方が増えるようなら、搾取する方の側から見ると。それは実に好都合ということかもしれないですよね。</p>

<p>だって、使われるだけ使われて人生を搾取されているのに、本人は奪われていることに気づけないから文句も言わず、「私の人生がつまらないのは全部自分の責任なんだわ」って思い込んで勝手に自滅してくれるのなら。搾取を続ける側は天下泰平でしょう。</p>

<p>そこに考えが至ったとき。なるほど、だったら藤村さんという人は、搾取されることから最も遠い人なのだなと思えたのです。</p>

<p>あの人が自由なのは、なによりあの人が常にそのときの気分のままでいたい人だからです。何ものにも縛られずその場の気分でいたいから、だからイベントのときもお客と自分を時間で縛るようなタイムスケジュールをあの人はけして作らない。</p>

<p>イベントであっても人生であっても、常にそのときの気分で、そのときに思いついたことで遊びたい人なのです。あんな人の真似をすることはできません。あんな人になることもできません。</p>

<p>でも、あの方のような人は、我々がもっと鋭敏にあたりを見まわすようになれば、他にもいろんな分野に居られるはずなのです。気づかねばならないのです我々は。</p>

<p>そして、その方たちの進みたい道の先を空けてさしあげなければならないのだと思います。</p>

<p>そうしてその方たちのやりたいことをやらしてあげるのです。その方たちが遊びたいように遊ばせてあげる。一緒に遊んであげる。そのように我々は努めなければならない。</p>

<p>そしたら我々も、その結果、楽しくなれるのです。</p>

<p>我々が、「そっちに行った方が楽しいね〜！」と伸び伸びするときに、それを怠るから、世の中は楽しくない方へとずんずん流れてしまうのです。楽しい方へ楽しい方へと素直に舵を切って行かなければ、どうしたって、「楽しいね〜！」と言えなくなる方へ向かってしまうのです。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嬉野雅道（テレビディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「体操しても筋肉がつかない...」原因は整形外科医が教える“あの栄養不足”  中山潤一（整形外科医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14918</link>
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			<description><![CDATA[整形外科の視点から、骨や筋肉の健康における栄養学の重要性を解説。運動効果を高めるタンパク質をはじめ、ビタミンDや各種ミネラルをバランスよく摂ることが、筋肉増強や骨粗鬆症予防に不可欠。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="健康的な食事" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saba.jpg" width="1200" /></p>

<p>せっかく頑張った体操、実は｢食事｣のせいで効果が激減しているかも？ 整形外科医が明かす、骨や筋肉を劇的に若返らせる栄養の極意とは。筋力アップに不可欠なタンパク質の摂り方から、驚くほど手軽な朝食アイデアまでたっぷりお届けします！</p>

<p>※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』（株式会社アスコム）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>整形外科の視点からも｢栄養学｣は大事</h2>

<p>食生活が大切なことは、ちゃんとわかっておられますよね。</p>

<p>私は「栄養学」を重視しています。なぜなら、｢整形外科で扱う領域(骨、筋肉、関節、神経など)｣と｢体の栄養状態｣には、大きな関わりがあるからです。たとえば、次のような関連が見られます。</p>

<p>大腿骨などを骨折して整形外科を訪れる年配の方には、｢低栄養｣の方が多く見られます。</p>

<p>また、鉄欠乏性貧血の方は、体の痛みに弱い傾向があります。さらに、鉄分は、関節炎や関節痛と関連があるとされています。</p>

<p>あまり知られていないのですが、骨粗鬆症の方は、カルシウムはもちろん、マグネシウムやビタミンD　　が不足していることが多いのです。</p>

<p>近年、危惧されていることとしては、病院や施設などで長期間過ごした方、つまり長期間ベッドや車椅子の上にいて、ほとんど体を動かしていなかった方は、たいていマグネシウムが不足しています。マグネシウムは筋肉をリラックスさせるミネラルで、不足すると筋肉が硬直したり、こむら返りなどが出たりします。</p>

<p>このように、体の状態と栄養状態には、関わりがあります。ですから、私は整形外科医の視点から、栄養学を重視しているのです。</p>

<p>栄養学なんて、面倒くさいと思われますか？</p>

<p>だいじょうぶです。食材を偏らせず、卵や乳製品、肉や魚、野菜や果物など、いろいろな食材を満遍なくしっかり摂っていれば、自然に体に良い食生活になります。</p>

<p>食が細くなった方は、｢栄養は摂りすぎていい｣ぐらいの気持ちでいていいと思います。しっかり召し上がってください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>タンパク質を摂らないと体操の効果が遅くなる</h2>

<p>満遍なく、いろいろな栄養素を摂ることが理想ですが、その中でもぜひ意識してしっかり摂っていただきたいのは｢タンパク質｣です。</p>

<p>なぜなら年齢が上がってから筋肉をつけるためには、適度なタンパク質の摂取が不可欠だということが明らかにされているからです。(※1)</p>

<p>タンパク質は筋力トレーニングの効果を高め、脂肪ではなく、筋肉で体重を増やします。</p>

<p>逆から言えば、タンパク質が不足していると、体操の効果が表れるまでに時間がかかってしまうのです。</p>

<p>それにもかかわらず、クリニックを訪れた年配の患者さんの血液検査をすると、ほとんどの方はタンパク質が不足しています。</p>

<p>タンパク質には、牛乳や肉、魚などの動物性のものと、大豆などの植物性のものと、2種類があります。どちらのタンパク質も必要ですから、好き嫌いもあるとは思いますが、できるだけどちらも摂ってください。</p>

<p>ちなみに、私がおすすめする朝食は、チーズをのせたツナトーストです。チーズもツナ(マグロ)もタンパク質が豊富です。ツナではなく、シラスなどでもいいでしょう。</p>

<p>筋肉とは直接関係ないのですが、オメガ3脂肪酸を含む魚の脂肪は中性脂肪を低下させたり、認知機能をサポートしたりするとされているので、私は魚を積極的に摂っています。</p>

<p>計算が苦にならない方は、｢高齢者が1日に摂取すべきタンパク質の推奨値は、男性が60グラム、女性が50グラム｣(厚生労働省｢日本人の食事摂取基準｣より)だと覚えておくといいでしょう。近年は、市販の加工食品の多くにタンパク質の量が記載されているので、参考になるはずです。</p>

<p>たとえば次のような食事であれば、女性の場合、タンパク質は十分です(カッコの中がタンパク質の量)。</p>

<p>朝：ヨーグルト200ｇ(約8ｇ)＋ 目玉焼き(約6ｇ)＝ タンパク質約14ｇ<br />
昼： 納豆1パック(約7ｇ)＝ タンパク質約7ｇ<br />
夜：鶏むね肉100ｇ(約24ｇ)＋ 豆腐１/2丁(約10ｇ)＝ タンパク質約34ｇ</p>

<p><img alt="1日に摂取すべきタンパク質の目安" height="1686" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama04.png" width="1200" /></p>

<p>食事をするのに｢いちいち栄養素を考えたり計算したりするなんて、面倒くさくてやってられない｣と思われる方は、計算などしなくてかまいません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>とにかく毎食、タンパク質の入っている食材を摂ってください。</p>

<p>一日の中で、肉か魚、卵、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)、乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)&nbsp;をすべて摂ることが理想です。</p>

<p>もちろん、肉の部位や魚の種類などによって、含まれているタンパク質の量は異なります。ですが厳密な計算など、栄養士でもなければ、なかなかできないですよね。皆さんは、毎日、平均的に次のページに記した表の量(数字は食品の重さ〈グラム〉)を摂れば、必要なタンパク質が摂れると思っておけばいいでしょう。</p>

<p><img alt="1日に食したい食料の量(ｇ)" height="1663" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama05.png" width="1200" /></p>

<p>体操をこれから始める方は｢あまり活動していない方｣の表を、片足の体操を続けている方、体の準備ができて歩き出した方は、｢普通に体を動かしている方｣の表を参照してください(『八訂　食品成分表2025』女子栄養大学出版部より)。</p>

<p>｢いちいち重さを量るなんて面倒くさい｣と思われますか？3日もやればだいたいわかるようになるので、あとは｢なんとなく｣で、量らなくても続けられるはずです。</p>

<p>または、実際に量らなくても、パッケージに書かれている重さから、｢だいたいこんなもんかな｣と目分量でもいいでしょう。</p>

<p>卵だけはパッケージに1個あたりの重さが書かれていることは少ないかと思いますが、殻を除くとMサイズは約50グラム、Lサイズは約60グラムくらいですので、｢卵は1日1個｣と覚えておけば問題ありません。なお、体がタンパク質を効率よく利用するためには、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンKも必要です。</p>

<p>特にビタミンDが不足していると、タンパク質不足と同じように、体操の効果が表れるまでに時間がかかります。</p>

<p>ビタミンCは、果物などに含まれています。</p>

<p>ビタミンDは、キノコ(特に、舞茸やエリンギ、乾燥椎茸や乾燥キクラゲ)、そして卵にも含まれています。</p>

<p>ですから私は、朝は必ず卵を食べることを患者さんたちにおすすめしています。</p>

<p>ゆで卵、目玉焼き、オムレツ、スクランブルエッグ、卵焼きなど、手軽に調理できて、栄養価の高いのが卵料理の特徴です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>(※1)Houston DK, Nicklas BJ, Ding J, Harris TB, Tylavsky FA, Newman AB, Lee JS, Sahyoun NR, Visser M, Kritchevsky SB. Dietary protein intake is associated with changes in lean mass in older, community-dwelling adults: the Health, Aging, and Body Composition (Health ABC)&nbsp;Study. Am J Clin Nutr. 2008;87(1):150-5. doi:10.1093/ajcn/87.1.150]</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saba.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中山潤一（整形外科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>視野の狭さがミスを生む 全体を見渡す「CEO目線」が身につく4ステップ  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15027</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015027</guid>
			<description><![CDATA[「CEO目線」で事業を見るための思考法とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[
	
	<p><img alt="視野の狭さがミスを生む 全体を見渡す「CEO目線」が身につく4ステップ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shiya.jpg" width="1200" /></p>
	


<p>海外で問われるのは専門性だけではない。顧客価値、利益、プロセス、経営資源から事業全体を見る「CEO目線」の鍛え方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>CEO目線で事業を捉える</h2>

<p>事業全体を捉える力も重要なスキルだ。</p>

<p>そもそも、海外で事業を推進し、新規のビジネスを作るには、事業全体のバリューチェーンを理解し、どのように顧客価値を創り上げていくかを把握することが求められる。</p>

<p>たとえば、その国の市場特性に合わせて「製品の供給体制を検討し、実現させる」「販売サービス網を整備する」「新たな部品の購入先を開拓して、ロジスティクスに落とし込む」といったように、押さえるべき業務の幅が広い。</p>

<p>また、マーケットを開拓するために、現地のパートナー企業との協業を検討する際には、双方がどのような仕組みで、どのように価値を提供しているか、構造的に理解しておきたい。</p>

<p>それ以外にも、「お互いの強みや弱みは、どこにあるのか」「その強みは、どのような仕組みによって発揮されているのか」「逆に、弱みとその原因は、どこか」といったことを説明する必要がある。</p>

<p>これらのことをきちんと押さえておかないと、肝心なところで詰めの甘さが出て、のちに大きな問題に発展することもある。結果、顧客からクレームが出たり、無駄な業務が頻繁に起こってコストが余計にかかったりする。</p>

<p>特に、日本の本社で長く仕事をしていた人は、事業全体に関わる機会が少ない場合が多い。営業なら営業、製造なら製造、開発なら開発と、細分化された一機能のなかに業務が閉じており、その一機能のなかでも、さらに細かく業務が分けられていることもよくある。</p>

<p>すると、部門横断で全体を見ながら最適なプロセスを組むといったような業務はあまり経験できないので、海外に出て、いきなり事業の全体を統括する任務に就くと苦労することになる。</p>

<p>私が企業研修で一番苦労するのも、事業全体を捉える力を参加者に身に付けてもらうことだ。なぜなら、ひとくちに「事業全体を捉える力」といっても、一部門のトップの目線をも越えて、各事業が会社にどう関わり、全体をどのような仕組みで動かしていくのかを捉える力、まさに「CEO目線」が求められるからだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ビジネスモデルを理解する</h2>

<p>では、CEO目線になるには、まず何が必要かについて述べたい。端的に言うと「ビジネスモデル」、つまり自分たちが始めようとしている事業がどのような仕組みで行われ、どのような価値を提供するのかを理解するということだ。</p>

<p>ところが厄介なのは、「ビジネスモデル」という定義が人それぞれで違うことだ。そもそも、トップと現場で定義が違っていたり、双方とも曖昧なままで話していたりすることが本当に多い。</p>

<p>そこで、共通の定義を持つために、単純で分かりやすいビジネスモデルのフレームワークを紹介しておく。ビジネスモデルは、一般に以下の4つの要素で成り立っている。</p>

<p>1.CVP（Customer Value Proposition）...ターゲット顧客のニーズに対して提供する価値は何か<br />
2.利益モデル...どのような仕組みで収益をあげるのか<br />
3.プロセス...提供価値を実現するためのプロセス（バリューチェーン）<br />
4.必要な経営資源...仕組み全体を支えるために必要な「ヒト・モノ・カネ・知恵」などの資源</p>

<p>ビジネスモデルを語るには、この4つの要素を明確に説明できること、また、それぞれの要素が互いにどう関連しているのか、という整合性を説明できることが鍵となる。</p>

<p>ビジネスモデルを研修で扱うときに、参加者が共通してつまずきやすい点がいくつかある。</p>

<p>まず、CVP（顧客への価値）の定義が、なかなかうまくいかない。そもそも、ターゲット顧客をきちんと定義できていないことが多い。ターゲット顧客の定義が曖昧だと、顧客ニーズや提供価値の定義にも精度を欠いてしまう。</p>

<p>次に、利益モデルをうまく構築できない。なぜかと言うと、有効な利益モデルを見出すには、稼ぎ方のパターンを幅広く知っておく必要があるからだ。実際、自社の業界以外にも目を向ければ、他の業界や異なる業態の利益モデルからヒントを得られることが多い。</p>

<p>このように、CVPや利益モデルがきちんと定義され、確立されないと、それらを実現するための要素である、業務プロセスの構築や経営資源の投入についての検討に具体性を欠いてしまう。結果、全体としてキレのない、緩いビジネスモデルになってしまうのだ。</p>

<p><img alt="ビジネスモデル・フレームワーク" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi007.jpg" width="885" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ビジネスの全体感を持つ</h2>

<p>では、実務的にビジネスモデルへの理解を深めるには、どうすればいいのか。ビジネスモデルは、まさに事業の全体像となるため、押さえなければならないことは多岐にわたる。</p>

<p>日常の業務では関わらない部分も多々あるため、計画的に学んでいく必要がある。私は、基本的には以下の4つのステップを実践していくと、次第にビジネスモデルで思考し、理解できるようになると考えている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ1...自分が携わっている事業を、ビジネスモデルで分析してみる</h3>

<p>まずは、先ほど示した4要素のフレームワークを使って、自分が携わっている事業を分析してみよう。そうすれば、自分がどれくらい理解しているかが分かるだろう。</p>

<p>いざ書き出してみると、意外と書けないものがあることに気づく。分からないものがあるのは仕方がないので、いったん全体像を描いてみる。</p>

<p>そのうえで、自分がふだんから携わっているのは、全体のなかのどの部分なのかを考えてみよう。全体感を持って見ると、仕事の意味づけも変わってくるかもしれない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ2...分からないところを補い、ビジネスモデルの分析を完成させる</h3>

<p>ステップ１の分析で、分からなかった部分を調べる。たとえば、次のようなことだ。</p>

<p>・自分たちがやっているビジネスの提供価値は、具体的に定義されているか？<br />
・収益は、どのような形であげているか？<br />
・業務プロセス、バリューチェーンは、どう組まれているか？<br />
・大事な経営資源は何か？</p>

<p>こうしたことを、1つひとつ綿密に調べていく。必要に応じて、社内の他部署の人に聞いて情報を得よう。調べた結果をもとに再度分析して、ビジネスモデルを完成させる。</p>

<p>ステップ1とステップ2を通して、「実際の業務」をもとに、自分で分析を繰り返していく。そうすることで、これまでイメージできなかった「ビジネスモデルの概念」への理解を深めていくことができる。</p>

<p>また、この作業を自分だけで終えるのではなく、分析した結果を社内の他のメンバーと共有して、共通認識を育むことも大切だ。あるいは、組織のメンバーとともに、1〜2のステップを経験してもいいだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ3...さまざまな種類のビジネスモデルを学ぶ</h3>

<p>そもそも、ビジネスモデルにはどんな種類があるのかを知識として学んでおくと、自社だけでなく、他の業界に対する理解や、新規事業の開発にも役に立つ。ビジネスモデルに関する書籍やケーススタディは多数あるので、ぜひ目を通しておいてほしい。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ4...つねにビジネスモデルで考えることを癖にする</h3>

<p>たとえば、客先を訪問したときも、ビジネスモデルのフレームワークを思い浮かべながら、いろいろな観点から話を聞いてみよう。いつもの雑談とは一味違う、踏み込んだ会話になるはずだ。</p>

<p>また、新聞やビジネス誌で企業事例を取り上げていれば、同じようにフレームワークを使って分析してみよう。もちろん、分からないところはそのつど調べながら、ビジネスモデルで思考し、理解する訓練を日頃から行うようにしておきたい。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shiya.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>株式投資は課税口座ですべし!? 新NISAに隠れた意外すぎるデメリット  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15055</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015055</guid>
			<description><![CDATA[新NISAは、本当に誰にとっても最適な制度なのだろうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="株式投資は課税口座ですべし!? 新NISAに隠れた意外すぎるデメリット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_NISA.jpg" width="1200" /></p>

<p>新NISAが注目される一方で、株式投資そのものが税制上優遇されていることは意外と知られていない。その仕組みと制度の特徴を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新NISA制度の致命的な欠点</h2>

<p>2024年に鳴り物入りで導入された「新NISA制度」ですが、実はあまりたいしたことはない制度だと私は考えています。なぜなら、非課税になるのは「1年に1回転だけ」 なので、まさに「長期投資（1回転が年単位の投資）向け」でしかないからです。</p>

<p>「1回転」とは、「株を買って、それを売るまで」を意味しており、買いと売りを1セットで「1回転」と考えます。</p>

<p>ですから、「1年に1回転」以上の売買をする個人投資家にとっては、非課税になるのは最初の1回転だけなので、オマケみたいなものなのです。</p>

<p>「新NISA制度」の欠点は、非課税になるのが「1年に1回転だけ」なので、どうしても「長期投資（年単位の投資）」を意識してしまい、「絶好の売り時を逸してしまいやすい」という点です。売るべき時に「この株は長期投資のつもりで買ったからなぁ」という意識（＝余計な邪念）が働きやすく、絶好の売り時を逸しやすいのです。</p>

<p>これは実は、かなり大きな弊害として作用します。ともすれば、非課税のメリットを大きく超えるデメリットにもなり得ます。</p>

<p>たとえば、1株1000円で買った株の株価が1株1500円になったとします。そして、そこが絶好の売り時であったとします。</p>

<p>今売れば、1株500円の利益が実現できます。それに対する税金は、およそ100円です。「新NISA制度」では、この100円の税金が非課税になります。</p>

<p>しかし、ここで売るのをためらっている間に、株価はスルスルと下がっていってしまい、1株1350円になったとします。そこで焦って売ったとすると、獲得できる利益は、「新NISA制度」による非課税があったとしても、1株350円になってしまいます。</p>

<p>最初から「新NISA制度」などを利用しなければ、ためらわずに1株1500円で売ることができるので、課税後でも1株400円の利益が得られます。この例では、50円の逸失利益となってしまっています。</p>

<p>株式投資では、「売り時の判断」が非常に難しく、かつ重要なので、その際に、「新NISA制度」のような余計な雑念は入らない方がいいのです。これは、保有期間が短期であろうが長期であろうが同じことです。</p>

<p>ましてや、「新NISA制度」のせいで売るのをためらってしまい、結局、株価が元の買い値の1株1000円まで下がってしまったら元も子もありません。課税されても400円の利益を得られたはずが、利益0になってしまうのです。</p>

<p>このように、100円の非課税のことに惑わされて、それ以上の金額の利益を水の泡にしてしまうことも、ありがちなことなのです。</p>

<p>「新NISA制度」については、多くの識者が、「利用しなきゃいけません！」と説いていますので、天邪鬼的に、私だけは「新NISA制度」のデメリットを指摘してみました。</p>

<p>「新NISA制度」のことなど無視して、課税口座で短期・長期でガンガン利益を得ていきましょう！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そもそも株式投資自体が優遇税制の塊</h2>

<p>そもそも、「新NISA制度」など利用しなくても、株式投資による所得そのものが、税制上で非常に有利です。</p>

<p>株式投資による所得は、「分離課税」 といって、他の色々な所得とは分離して一律の税率（現行では20.315％）をかける課税制度が適用されているからです。</p>

<p>この株式への課税制度は、年間の所得の総額が大きくない時には、若干不利に働きますが、年間の所得の総額が大きくなると、決定的に有利に働きます。</p>

<p>なぜ有利になるのか、日本の税制全体に触れながらも、できるだけ簡潔に解説していきます。</p>

<p>まず、日本の所得税制は「分離課税」と「総合課税」の二本立てでできています。主に「分離課税」になるのは、株式投資による所得と不動産の譲渡による所得です。</p>

<p>他にも、退職金と山林業の方の所得も分離課税です。これらの2つの所得は、長期にわたって努力した結果の所得なので、他の所得とは分離して課税を軽減しています。</p>

<p>不動産を売った時の所得も、売却した年の1月1日現在の所有期間が5年以下（短期譲渡）のものに関しては、住民税込みで40％という高い税率が課されますが、所有期間がそれよりも長ければ、所得がいくら大きくても、課される税率は（住民税込みで）20％ですので、かなり有利な課税制度になっています。</p>

<p>また、自己の居住用の不動産は、一定の条件を満たせば、3000万円までの所得が非課税になる特例がありますので、これも税制上有利です。</p>

<p>これらの分離課税と比較しても、株式投資による所得だけは、保有期間が非常に短くても、所得がいくら多くても、住民税込みの税率は一律に20.315％なのです。しかもこの課税制度と税率は、キャピタルゲインにもインカムゲインにも適用されます。</p>

<p>一方で、「分離課税」ではない全ての所得を「総所得金額」と言います。この「総所得金額」に対しては、「総合課税」といって、全てを合算して税額を算出します。そして、「総所得金額」に対する総合課税においては、その金額が大きくなればなるほど、税率が高くなる仕組みになっているのです。これを「超過累進課税」と言います。</p>

<p>この「超過累進課税」によって、課税所得金額が4000万円を超える部分には、住民税込みで55％という非常に高い税率が適用されます。</p>

<p>超高額の所得を得ている人に関しては、税制上で大きな不利を被っているのです。</p>

<p>一方で、超高額の所得を得ている人に対しても、株式投資の「分離課税」の税率は「20.315％」なのです。これは決定的に有利な税制です。</p>

<p>「自分はそんなに超高額の所得を得ているわけではないので、分離課税の有利さを享受できない」と思っている方も多いと思いますが、少し考えてみてください。</p>

<p>現行（2026年）の所得税と住民税を合わせた税率は、課税所得金額が３３０万円未満であれば20％以下ですが、課税所得金額が330万円を超える部分には、適用される税率が30％になりますので、株式の譲渡益に対する分離課税の有利さを享受できるようになります。</p>

<p>「課税所得金額」というのは、税込みの年収とも異なる課税上の数値です。「課税所得金額が330万円を超える」というのは、各種の所得控除を勘案して、生活実感に焼き直すと、一般的な会社員を想定した場合、税込み年収で500万円～650万円くらい、手取りで400万円～500万円くらいといったところですので、給与所得者のうちの約50％の人は、すでにこの 「分離課税の有利さ」を享受できるのです。</p>

<p>よって、「新NISA制度」を度外視しても、株式投資をしない手はありません。課税上、非常に有利だからです。</p>

<p>なぜ株式投資は税制上で、こんなに有利なのでしょう。建前は「資本市場の民主化と拡充」ですが、実際は富裕層からの政治的な圧力で課税上の優遇が維持されているからです。</p>

<p>ちなみに、1989年3月までは、一般の個人投資家の株式投資による所得に対しては、（富裕層であろうがなかろうが）原則的に非課税でした。</p>

<p>それまで原則的に非課税だった所得を課税対象にするに当たっては、分離課税で一定の税率にすることが現実的だったのです。ですから、当時の「原則的に非課税」ほどの有利性はなくなりましたが、現時点でも、他の所得に比べれば有利である状況が続いているのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_NISA.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>運転手に放った一言を後悔...笑い飯・哲夫、新刊主人公誕生の裏側  哲夫（お笑い芸人）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14858</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014858</guid>
			<description><![CDATA[笑い飯・哲夫が語る「現代人が忙しすぎる」理由。SNSもジムもやらず、農業・子育て・漫才をこなす暮らしから見えたものとは]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="運転手に放った一言を後悔...笑い飯・哲夫、新刊主人公誕生の裏側" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊小説『頭を木魚に』が発売された笑い飯・哲夫氏。プライベートでは地元・奈良県に移住し、農業とお笑い業の二足のわらじで活動しているという。仏教要素を盛り込んだ新刊の内容も踏まえ、哲夫氏の考える「本当の豊かさ」について語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新刊執筆のきっかけ</h2>

<p>ーー新刊、『頭を木魚に』ご執筆の経緯を教えてください。</p>

<p>【哲夫】元々、仏教に関するお話をしたり本を書いたりしていたのですが、それを受けて主婦の友社さんから「仏教の教えで死の恐怖を乗り越えるような小説を出せないか」という依頼をいただいたことがきっかけです。</p>

<p>書き進めていくうちに、「死への恐怖を乗り越える」が行き過ぎて生への執着がなくなってしまうのはよくないなと思い、最終的には「死の苦しみを乗り越えつつ天寿を全うしたくなる小説」を心がけました。</p>

<p>ーー小説に仏教の要素を入れられたのは今回が初めてです。小説に限定しなければ、仏教本は過去に何冊も出されています。今回、小説というかたちを選ばれた理由は？</p>

<p>【哲夫】これまでの小説には、「エロ」や「青春の美学」といったテーマを注入してきました。仏教をテーマとして注入した完全創作小説は初めてですね。本業が漫才師なので日ごろからネタを考えているのですが、小説のようなフィクション作品が一番ネタに近い感覚で書けるんです。</p>

<p>ーー本編の主人公は、元会社員のタクシードライバーという設定です。哲夫さんご自身の漫才師というご職業とはまるで異なる属性だと思いますが、なぜこのような設定にされたのでしょうか？</p>

<p>【哲夫】主人公を漫才師にするというのは、なんだか自分を押し出しているようで、僕はあまりしたくないんですよね。</p>

<p>そのうえでなぜタクシードライバーにしたかですけど、僕自身がかつてタクシードライバーの方に失礼なことを言ってしまったことがありまして。</p>

<p>妻の出産時に、病院までタクシーで向かっていたんです。その時のドライバーさんが、アクセルを踏んだり離したりして、車を前後に揺らすタイプの人だったんです。</p>

<p>ーーまれにそういった方もいらっしゃいますね。</p>

<p>【哲夫】僕も普段ならそんなことしないんですけど、妻の出産時ということもあって、「ちょっと一定で踏んでくれませんか？」とその時はお願いしたんです。</p>

<p>ドライバーさんはそれに対して嫌な顔をしなかったですし、ちゃんとお願いを聞いてくれたんですけど。ただ、後になってから「あんなこと言ってよかったのかな？」と思うようになって...。</p>

<p>ーーそうなんですね。状況を考えれば仕方のないことだと思うのですが...。</p>

<p>【哲夫】自分の中にあるマイナスの感情、これまでであれば「言ってはいけないこと」と思っていた感情を伝えてしまったことへの罪悪感ですね。プロであるドライバーさんに対して、なにか一線を超えてしまったような...。</p>

<p>惨めな思いをさせてしまったのではないかと、ずっと考えていました。今回、主人公が惨めな状態でスタートするというストーリーがありますので、この時に延々としていた思考を、エッセンスとして反映させています。タクシードライバーという設定も、その名残です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ現代人は忙しいのか</h2>

<p>ーーここからは本編の内容から離れて、仏教や世の中全体のことについてお伺いします。世の中どんどん便利になっていきますが、その一方で現代人はかえって生きづらくなっているという考え方もあります。哲夫さんの目線からは、どのようにお考えでしょうか？</p>

<p>【哲夫】前に、僧侶の釈徹宗先生と『みんな、忙しすぎませんかね？　しんどい時は仏教で考える。』という本を共著で出したことがあります。</p>

<p>そのとき釈先生がおっしゃってたんですが、昔は電車もなければコンピュータもない。今は移動も仕事も短縮されて時間が有り余っているはずなのに、なぜか現代人の方が急いでないか、と。</p>

<p>僕自身、昔の方がゆったりしてたなって気がするんですよね。なんだか不思議な傾向だなと思うんですけど、「忙しぶれる」道具が増えちゃったのかなという気がしますね。</p>

<p>ーーそれは一つは科学の発展であったり、あるいはSNSのようなものが原因だったりはするのでしょうか。</p>

<p>【哲夫】そうですね。僕自身は現在SNSもやっていないしジムにも通っていないんですが、それでも充実していると思っています。</p>

<p>今、奈良の実家にある畑を継いでお米と野菜を育てているんですよ。農業をやって、子育てをして、漫才をして、移動時間中には本を書いてと、自分より充実している人はいないんじゃないかというくらいです。</p>

<p>ーーお仕事に家業、子育てと、近年ありがちな「マウンティング」や「見栄」を感じさせない生活スタイルですね。</p>

<p>【哲夫】昔の人みたいな生活もちょっと取り入れてみたら、本当の忙しさがわかるっていうことだと思います。世間にアピールしたり自分を高めたりしようとして生まれた忙しさではなく。</p>

<p>一駅分歩いてみたり、休日に土いじりをしたり、そういったところから生活に取り入れてみたらいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>奈良への移住、農業、子育て――想像力を育む生活</h2>

<p>ーースローライフにあこがれながら現代の便利さを手放せない、というジレンマを抱えている人も多いでしょう。哲夫さんが現在のような暮らしを実現された経緯を教えていただけますか？</p>

<p>【哲夫】きっかけは子どもの進学です。僕自身が奈良の田舎で育ったのですが、子どもも同じ環境で育てたくて。小学校に進むタイミングで妻とも話し合い、田舎に帰りました。</p>

<p>長男として実家の畑も継がなくてはいけなかったり、他の理由もありましたけどね。</p>

<p>ーー田舎での暮らしは、お子さんの成長にどのような効果がありましたか？</p>

<p>【哲夫】遊ぶものや場所を与えられるのではなく自分で楽しいものを探すという環境なので、想像力は豊かになっていると思います。</p>

<p>子どもは今、小学校3年生なんですが、高校生になるまではスマホは与えない予定です。たまに動画が見たいと言ってきたら見せていますが、その程度です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[哲夫（お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>慶應高校野球部では「定石のプレー」が許されない　名指導に学ぶ“価値ある仕事”の条件  楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15041</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015041</guid>
			<description><![CDATA[「良いアウトプット」とは何か。平尾誠二さんや慶應高校野球部、早稲田大学ラグビー部の事例から、知的生産における価値を、楠木建さん, 山口周さんが考えます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="野球" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" width="1200" /></p>

<p>「良いアウトプット」とは、何をもって決まるのでしょうか。楠木建さんと山口周さんが手がかりにするのは、元ラグビー選手・平尾誠二さんの言葉や、慶應高校野球部、早稲田大学ラグビー部の指導法。スポーツの世界に共通する「目的から逆算して考える」という発想から、知的生産における「価値」とは何かを考えます。<br />
書籍『知的生産のセンス』より、一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、楠木建, 山口周著『知的生産のセンス』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「知的生産の価値」</h2>

<p>山口：ラグビーの平尾誠二さんが言っていたことで、非常に印象に残っている言葉があるんです。</p>

<p>ある対談で、平尾さんから「山口さん、ラグビーにおいて『いいパス』というのは、どういうパスだと思いますか？」と聞かれたんです。僕は、プレゼンテーションやマーケティングに紐付けて「受け手にとって取りやすいパスですか？」と答えたんですよ。</p>

<p>楠木：僕も同じ答えを思い浮かべました。</p>

<p>山口：そしたら「いえ、違います。『勝利の期待値が上がる』パスが、いいパスの条件です」とおっしゃったんです。たとえ相手が取りにくかろうが、腰が入っていなかろうが、別にいい。そのパスによって「勝利の期待値」が上がる、そういうパスが良いパスの定義です、と。</p>

<p>平尾さんの話は「『何が良くて、何が悪いか』は目的関数が決める」という話だと思うんです。僕たちは「良いパスとはどのようなパスか？」と聞かれると、つい「取りやすいパス」「腰が入っているパス」といった、言うならば「プロセス指標」を持ち出してきてしまう。</p>

<p>しかし、ラグビーの試合で重要なのは「勝利する」ことなので、この目的関数に照らして「良いパス」の条件を考えれば、それは「取りやすい」とか「腰が入っている」とかではなく、必然的に「勝利の期待値が上がるパス」ということになる。</p>

<p>これは「知的生産の価値」を考える上でもヒントになると思うんです。「良い知的アウトプットとはどのようなものか？」を考えた時、それは「読みやすい」とか「見た目に綺麗」とかではなく、「そのアウトプットを受け取った人の勝利の期待値が上がる」ということなのではないか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>慶應高校野球部の練習が「きつい」理由</h2>

<p>そういえば、同じことを慶應高校野球部についても感じたことがあります。2023年に慶應高校が甲子園で優勝して話題になりましたよね。僕が慶應高校の出身ということもあって「組織論の観点から慶應高校野球部の運営について分析してほしい」ということで新潮新書の『慶應高校野球部』（加藤弘士）という本を読んでみたら、その中に興味をそそられる箇所がありました。</p>

<p>慶應高校野球部には通常の進学とは別にスポーツ推薦で入ってくる子もいる。もう中学校の頃から「4番でエース」みたいな子が集まってくるわけで、彼らからすると「練習メニューを生徒たちが自主的に決めるような練習なんて生ぬるいんじゃないか」と思っていたら「1年目はめちゃくちゃきつかった」と皆が口を揃えて言うんです。</p>

<p>楠木：意外ですね。のびのびとやっているように見えますが。</p>

<p>山口：フィジカルなキツさではなく、精神的なものなんですね。野球には一種の「定石」がありますよね？ 例えばランナーが一塁にいて自分がセカンドを守っているという状況でゴロがくれば、まずはセカンド&rarr;ファーストで併殺にします。ところが慶應高校野球部では、そのような定石が通用しない。例えば部内の練習試合をやっていて「定石のプレー」をすると、すぐに試合を止められて、コーチや監督から「今、なぜそうしたの？」と聞かれるそうなんです。</p>

<p>その時に「こうするのが当たり前だから」「普通はこうするから」「こうするように習ったから」という回答が許されない。求められているのは「この状況で、自分にはこれこれの選択肢があって、その中から、こういう理由で、このプレーを選択した」という回答です。いつ何を聞かれても、こういう回答ができるようになる、というのが1年生の課題なんだそうです。先ほどの平尾さんの話と同じで、自分が持っている選択肢を、最も上位の目的に照らして評価するという、一種の「思考の癖」をつけさせている、ということですね。</p>

<p>監督の森林さんは「野球部員のほとんどは野球以外の道で生きていく。その時、野球で培ったものが力になるように」ということで、こういう指導をしているそうです。</p>

<p>楠木：その場でその都度「納得」を与えるということですね。</p>

<p>山口：そうですね。だから、指導といっても「具体的に何をやれ」とか「腰を据えろ」といった技術指導ではなくて、常に聞いているのは「あなたはあの局面でどういう選択肢を持っていたのか」「なぜそれを選んだのか」「なぜ別の選択肢を選ばなかったのか」ということらしいんですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「できないこと」を直すより、勝つ方法を考える</h2>

<p>楠木：それに近い話で、僕が感心したスポーツのエピソードがあります。ラグビーの指導者の中竹竜二さんが早稲田大学ラグビー部の監督だった時の話です。その年は「早稲田か慶應のどちらかが優勝するだろう」という下馬評で、実際に大学選手権の決勝戦は早稲田対慶應になり、結果的にその年は早稲田が勝ったんです。</p>

<p>その決勝戦の前の練習試合か何かで慶應と当たることがあった。本番を見据えた重要な練習試合で、ある選手がパスミスをした。それがきっかけになって負けてしまった。その選手がものすごく反省して、「あらためてパスを練習します。徹底的に鍛えてください。必ずできるようにします」と中竹さんに申し出た。</p>

<p>中竹さんは問い返しました。「君、いつからラグビーやってるの？」―早稲田のレギュラーになるような人ですから、少なくとも中学からはラグビー漬けの毎日です。「中学からやってます」「これまで毎日の練習でさ、パスの練習をしなかった日ってある？」「いや、毎回パスの練習はしています」「それで、今できないんだよね。しかも本番の大観衆が詰めかけるスタジアムの中で、今から練習してパスができるようになると思う？ 要するに、パスが下手なんだよね」―そう突き放した上で、「で、どうする？」と考えさせたらしいんですよ。</p>

<p>結局、その選手はパスをしないようにした。決勝戦では得意の突破力と走力で大活躍した、というオチなんです。もし彼がAIを使って「自分のパスの問題点を指摘してください」なんてことをやっていたら、ヘンなことになっていたでしょうね。</p>

<p>山口：この状況で「パスを練習する」という脊髄反射的な選択肢を選んでもせいぜい心理的な効果しか得られない。「戦いに勝つ」という目的を置いた上で、「パスを練習する」以外の選択肢をちゃんと考えようよ、というサジェスチョンを与えたわけですね。知的生産においても「相手に、自分が思いもよらなかった選択肢が与えられる」というのは、一つの評価軸になりますね。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>すべては自分自身を知ることから タイで得たリーダーの心得とは？  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15026</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015026</guid>
			<description><![CDATA[海外ビジネスで成果を出すリーダーに必要な「自己理解」とは何か？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="すべては自分自身を知ることから タイで得たリーダーの心得とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_airportInbound.jpg" width="1200" /></p>

<p>優秀な人ほど海外で失敗する？日本での成功体験を手放し、「自分の限界」を知ることが重要な理由を実例から解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「自分自身」を理解することの重要性</h2>

<p>海外でのビジネスではさらに、会社としてだけではなく、個人としても取引相手とパートナーシップを深めなければ、事業を円滑に進めることはできない。「個」として自分自身を理解し、そして、相手に伝える必要があるのだ。</p>

<p>ここで、自社の理解に加えて、個人としての自分自身への理解が、海外でのリーダーの行動に、どう活かされるのかを見ていこう。</p>

<p>タイで、初の内視鏡の医療トレーニングセンターの立ち上げに深くかかわった、オリンパス・アジアパシフィック（当時）の山田貴陽氏の話※を紹介したい。</p>

<p>※「自らの限界を知ることで周囲を巻き込むリーダーになる─新興国の内視鏡普及に挑戦するオリンパス山田貴陽氏」（GLOBIS知見録、2018年4月25日）</p>

<p>まだ開腹手術が主流の東南アジアで、高い技術を求められる最先端の内視鏡手術を普及させるのは容易ではなかったが、山田氏は見事にそのプロジェクトを成功に導いた。私が彼に「海外で新たに価値を創造するために必要なことは何か?」と問いかけたところ、次のような答えが返ってきた。</p>

<p>「自分の限界を知ることだ。それが人を巻き込む武器になる」</p>

<p>国内営業からキャリアをスタートさせた山田氏は、若い頃は何でも自分でやり切りたいという意識が強すぎて、逆に壁にぶち当たることが多く、自分の思い通りにならないことも多かった。そして、海外のビジネスを担当するようになると、あからさまに自分の限界を感じざるをえなくなったという。</p>

<p>海外から来るさまざまな新しいビジネスの案件や解決すべき問題を前にして、これまでの経験や日本の常識だけでは、とうてい太刀打ちできないと思い知らされた。海外の案件は、日本の案件よりも、ビジネス環境や課題の「不確実性」が圧倒的に高かった。不確実性の高いなかで仕事を進めようとすると、否が応でも、自分個人の力だけではどうにもならないことが現実問題として突きつけられる。</p>

<p>さらに、自分の能力の何を活かすことができ、何が足りないのかさえも見当がつかなかった。海外で仕事をすると、人材の多様性も高く、エッジが立って異彩を放つ人に出会う機会も多いので、自身の未熟さを痛感する。どうすれば、海外で目覚ましい活躍をしているビジネスリーダーや、先輩社員のようになれるのかと思い悩み、必死に勉強して経験も積んだ。</p>

<p>特に大きな気づきを得たのは、製薬会社に出向したときのことだ。同じ医療の世界を、違う角度から見ることになった。さらに、出向から自社に戻ったあとは、タイや香港に駐在し、今度は現地の視点で医療について考える機会を得た。こうして、さまざまな角度から世界を見ることで、山田氏は、自分の限界を前向きに受け入れるようになっていった。</p>

<p>タイでの山田氏は、医療機器メーカーの社員として、医療機器の販売の知識やノウハウに関しては十分な「力」を持っていた。また、現地の医師を含む医療関係者と、広汎な「ネットワーク」も持っていた。医療業界を管轄する日本政府や現地の政府関係者とも、それなりに「ネットワーク」を広げていた。</p>

<p>しかし、医療という公的サービスの世界で、内視鏡手術という新たな治療方法を普及させていくためには、現地の医師会や現地政府を「動かす力」が必要となる。その「力」を山田氏は持ち得ていなかった。これが自分の限界だと認識した。限界を受け入れると、「では、自分の価値は何なのか?」という問いが生まれる。自らに問うことで、次に何をすべきかがおのずと見えてきた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>要となった環境づくり</h2>

<p>山田氏は、自分には「動かせない」人たちを「動かすための施策」をとことん追求することにしたという。つまり、関係者が動きやすい環境を作ることだ。たとえば、タイの日本商工会に医薬・医療部会を立ち上げ、その部会を通じて内視鏡を普及させようと試みた。</p>

<p>部会のアドバイザリーボードには、日本大使館にも加わってもらい、部会から現地の医師会にアプローチした。一企業ではなく、産学官のオフィシャルな枠組みを作ることで、大使館や医師会が動きやすくなる環境を作ったのだ。</p>

<p>その過程で、タイの医師会とベトナムの医師会の横の連携がほとんどないことが見えてきた。そこで、その双方にネットワークを持っていた山田氏が、橋渡しを買って出た。自分の限界だけでなく、パートナーの限界は何かもきちんとつかみ、win-winの関係を作ったのである。</p>

<p>こうした経験から、山田氏は「日本でやってきたことを現地で実現するための管理型の人材はもう不要だ。これからは、海外の優秀な人材と、いかにパートナーシップが組めるかが問われている」ことに気づいたのだという。</p>

<p>自分の限界を知ることで、逆に自分の価値を認識できるようになる。そして、自身のやるべきことが定まれば、周囲の力を借りるのも容易になる。山田氏はこう述べている。</p>

<p>「どんなにテクノロジーが進化しても、人間理解はつねに求められる。すなわち、周囲を巻き込むリーダーは、己の限界を知り、己の価値と周囲に求める価値を明確に定義すべきだ」</p>

<p>まずは己を知ることが重要なのだと。今では、海外勤務を通じて身に付けた「シミュレーションする力」や「とことん考え抜く力」が、経営に携わるうえでの大きな財産になっているという。</p>

<p>海外で活躍する人の多くは、山田氏と同じような感覚を持っている。逆に言うと、海外だからこそ、自分の限界に気づくことができるのだ。前回紹介した「4つの壁」に見られるように、海外に来ると、自分のカバーすべきビジネス領域が広がったり、日本にいたときより上位の役割に就いたりすることが多いため、自分には何ができて、何ができないのかといった限界を、いやでも知ることになる。</p>

<p>ただここで、日本にいたときのビジネスのやり方に固執したり、役割が変わったことを受け入れずに「海外だから仕方ない」と言い訳したりすれば、自分の限界と向き合うことはできない。</p>

<p>得てして日本で活躍して海外へ来た人ほど、プライドが邪魔して、新しい環境になじむ努力ができない場合も多い。</p>

<p>また、たとえ自己認識ができたとしても、必ずしも、誰もが山田氏のように自己変革を成し遂げられるとは限らない。</p>

<p><img alt="理解を深める問い" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi006.jpg" width="875" /></p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>労働者はピンハネされる運命... 搾取構造から逃れるための「転身先」とは？  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15051</link>
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			<description><![CDATA[給与だけでは、なぜ資産形成に限界があるのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="労働者はピンハネされる運命... 搾取構造から逃れるための「転身先」とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sakusyu.jpg" width="1200" /></p>

<p>会社員は「労働者」で終わるべきではない――。給与・配当・内部留保の仕組みから、資産を増やす考え方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>労働者にとって会社はピンハネ・システム</h2>

<p>損益計算書は、会計学では「企業の利益を計算するための財務諸表である」と説明されますが、本書ではその中身に焦点を当てます。会社で働く人やその家族にとって、とても関心があるのは、何といっても、「給与の額」です。これは多ければ多いほどいいですね。</p>

<p>たとえば、とある会社の損益計算書の近似値を例にして見ていきましょう。</p>

<p>1.売上高21兆7000億円<br />
2.税引き後当期利益9000億円<br />
3.従業員の平均年収900万円<br />
4.従業員数20万名<br />
5.従業員給与総額1兆8000億円（3&times;4）</p>

<p>データがいろいろ出てきました。これらはデータベース、すなわち、次で述べることの基礎となるデータだとお考え下さい。</p>

<p>まずは、これらの数値から、簡単な損益計算書を作ってみます。単位は「億円」です。</p>

<p><img alt="【図解】とある会社の損益計算書の例" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara003.jpg" width="1200" /></p>

<p>このようにして見てみると、次のことが浮き彫りになります。</p>

<p>1.従業員全員で「21兆7000億円」の売上を達成した。<br />
2.会社の取り分は、（2）の税引き後当期利益の9000億円で、従業員全員の取り分は、（5）の従業員給与総額の1兆8000億円である（給与の平均額は900万円）。</p>

<p>そうなのです。もうお気づきですね。従業員さんは全員で、「9000億円を会社に上納した」のです（従業員1人当たりの平均で450万円です）。このことについては、次の②で、もう少し深掘りします。</p>

<p>ここでは、この会社の利益である9000億円の「行き先」について解説します。</p>

<p>この節ではこの9000億円を「会社に上納した」と書きましたが、より正確には、その行き先は、次の2つで、いずれも「人」です。「会社さん」という生き物はいませんから。</p>

<p>その2つとは、<br />
1.株主への配当<br />
2.会社の内部留保<br />
です。このように利益を分配することを「利益処分」と言います。</p>

<p>それぞれについて、大事な点を指摘します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>1.株主への配当</h3>

<p>会社に上納したお金の行き先の1つ目は、「配当」です。</p>

<p>そして、「配当」は、やり方次第でいくらでも増やせます。「やり方次第で」というのは、要は「資本力次第で」ということです。</p>

<p>この「資本力」は、長い時間を利用して、複利のチカラで増殖するのです。ここで下の表をご覧ください。</p>

<p><img alt="【図解】福利の力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara004.jpg" width="973" /></p>

<p>これは開始資金を100万円として、毎月5万円を貯めておき、毎年の年末に投資資金に60万円を投入する30年間の表です。</p>

<p>キャピタルゲイン（売却益）とインカムゲイン（受取配当）を合わせた税込みの利回りを年率で「15％」として、税率はキャピタルゲインもインカムゲインも20％とします。</p>

<p>26年後の「税引後手取額」をご覧ください。「1億864万円」となっていますね。1億円を超えます。この26年間に投入した金額の合計は、「1600万円」です。1600万円が26年で1億864万円になるのです。</p>

<p>また、30年後の「税引後手取額」は、「1億7416万円」です。このように、最後の4年間は、たった4年で、税引後の（手取りの）利益が6552万円にもなります。これが「複利のチカラ」の威力です（なお、この30年間に投入した金額の合計は、「1840万円」です。「1840万円」が30年で「1億7416万円」になるのです）。</p>

<p>そして、30年後に「1億7416万円」になった時に、手取りの配当利回りが3.0％の株を買っておけば、（手取りの）配当だけで522万円になります。配当だけで、普通の人の手取り年収を超えるくらいの所得を得られるようになるのです。</p>

<p>「『やり方次第で』というのは、要は『資本力次第で』ということです」と述べました。この「資本力」というのは、長い時間を利用して、複利のチカラで増殖することで得られるものなのです。</p>

<p>なお、この満30年の時点で、キャピタルゲインが手取りで9％あるとすれば、配当以外にもキャピタルゲインが手取りで1567万円あることになります。</p>

<p>20世紀では「老後は悠々自適」というのは、「退職金と年金収入」のことを意味していました。21世紀にも、「老後は悠々自適」というのは生き残っています。</p>

<p>それは、「30年かけて株式運用をして、配当だけでも暮らしていけるくらいの資本力と収益力を身に付けること」です（なお、人生の残り時間が30年もない方は、この考え方を是非、次の世代に継承してください）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>2.会社の内部留保</h3>

<p>会社に上納したお金の行き先の2つ目は、「会社の内部留保」です。</p>

<p>「会社の内部留保」というのは、「会社に上納したお金で、自分の手には残らない」と思っている人がほとんどではないでしょうか。</p>

<p>でも、実はそうではないのです。いえ、正確に言えば、「そうではない」のではなくて、「そうではなくすることもできる」のです。</p>

<p>と言いますのも、これも会計学的には（または、ファイナンス理論の世界では）常識なのですが、本質的には、会社の内部留保は「株主のもの」だからです。</p>

<p>ですから、株主になれば、「そうではなくすることもできる」のです。つまり、「会社に上納したお金で、自分の手には残らない」と思っていたお金は、株主になることによって、「そうではなくすることもできる」のです。</p>

<p>もう少し説明を加えますね。</p>

<p>会社の内部留保というのは、会社の貸借対照表の「利益剰余金」という項目で会社の純資産として蓄積されるのです。そして、会社の純資産が増えるということは、その分だけ株価が上昇するということなのです。</p>

<p>ですから、自分の会社の株主になっておけば、このメカニズムのおかげで、「会社に上納したお金」を、自分の持ち分に比例した金額だけ、自分のものにすることになるのです。</p>

<p>株主になるということは、そういうことなのです。株主になることによって、会社の純資産が増えた分をキャピタルゲインとして、配当の分をインカムゲインとして手にすることができるのです。</p>

<p>株主にならない手はありますか⁉（Why don&rsquo;t you be a shareholder!?）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「分け前」をもらうだけの発想から脱皮しよう</h2>

<p>労働者にとっては、「会社」というのは、「上納金システム」であり、もっとゲスな表現をしてしまうと、「ピンハネ・システム」なので、株主にもなって、ピンハネされた分を少しでも回収しましょう。</p>

<p>ただし、ピンハネされていることを知っても、まだ会社に所属する意味はあります。</p>

<p>と言いますのも、会社にピンハネされた分は、「会社という看板や技術力や各種のベネフィット（恩恵）の利用料」だと思えばいいのです。</p>

<p>たとえば、一流の自動車メーカーの社員さんは、車を売る場合にも、「一流の自動車メーカーの社員さんだから」という信用をバックに仕事をすることができます。</p>

<p>また、新しい車を開発するのだって、自分個人では、ほぼ不可能です。</p>

<p>それから、社員としての福利厚生や有休手当などのベネフィット（恩恵）も受けられます。ですから、ピンハネされていることも、まんざら不条理なことではないのです。</p>

<p>なので、その庇護の下で、「会社を利用」して、自分に力を付けるのです。それが「賢いビジネスパーソン」のあり方だと思います。</p>

<p>自分の身に付いた力は誰にもピンハネされません。そして、それが将来的には、「自分のビジネス（スモール・ビジネスとしての副業）」として活きてくるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「r＜k＜K」の法則の重要性</h2>

<p>労働者（給与所得者）と経営者では、もらえる報酬が桁違いです。</p>

<p>さりとて、経営者というのは、所詮は「株主に雇われている人」なのです。これを経営学の専門用語では、「スチュワードシップ」と言います。</p>

<p>ですから、「r（労働者）＜k（経営者）＜K（株主）」なのです（なお、k（経営者）でもあり、K（株主）でもある経営者は最強です。「所有経営者」というやつです）。</p>

<p>さて、ということは、経営者ではない一個人としては、r（労働者）として働きつつも、常にk（経営者）的な発想をもっておくことが重要です。そうすることによって、k（経営者）そのものになってしまうことができれば、もちろんそれに越したことはありません。</p>

<p>そして、r（労働者）として働きつつも、K（株主）にもなって、ピンハネ分を取り返しながら、最終的には経営権を掌握できるようなところまで到達してしまえば、こっちのものです。ただし、その対象が大企業の場合、そんなことは個人では到底無理です。何千億円とかそれ以上の資金が必要だからです。</p>

<p>そういう意味では、大企業よりも中小企業やスタートアップ企業の方がいいでしょう。</p>

<p>個人の資金力の範囲でも、社内での地位を一気呵成に駆け上がることも可能になるからです。</p>

<p>大事なことは、「r＜k＜K」の法則を常に意識して働きながら、経営者的な発想を持ち、株主にもなっておくことです。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「水曜どうでしょう」の生みの親・藤村忠寿の素顔  嬉野雅道（テレビディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15003</link>
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			<description><![CDATA[嬉野雅道氏が藤村忠寿氏に感じた「自由」の正体とは]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「水曜どうでしょう」の生みの親・藤村忠寿の素顔" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" width="1200" /></p>

<p>「水曜どうでしょう」には神様がついている――。嬉野雅道氏が番組で起きた数々の偶然から、藤村忠寿氏の不思議な魅力を語る。</p>

<p>※本稿は、嬉野雅道&nbsp;著『だから僕らは出会わなければならないのです。』（集英社インターナショナル）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>藤村さん、何者なのだろう</h2>

<p>連載のとき※には、「搾取から一番遠いところ」にいる人として、「藤村さんから漂ってくる自由の風」みたいな視点でこの章を書きましたが、なんでしょう、ちょっと書き方を変えなきゃいかんかな、という気持ちに現在なっております。</p>

<p>※『kotoba』（集英社刊）内の連載「だから僕らは出会わなければならないのです。」</p>

<p>いや、「間違っていた」というわけじゃありません。むしろその逆で、「あの人は、いったい何者なんだろう!?」と怪しんでしまったといいますか。</p>

<p>とにかく、今のところまだ、書けることと書けないことがありますから自分でもこの先をどう書くつもりか分からないのですが。</p>

<p>たとえばです。たしかに昔から「『水曜どうでしょう』には、どうでしょうの神様が付いているな」と、感じてはおりました。そして、その神様の気配はどうでしょう班全員が濃厚に感じてもいたことです。</p>

<p>とくに強く感じたのは「北海道で家、建てます」のロケのときです。</p>

<p>我々が作っていたツリーハウスが、その年の三月に降った遅い大雪の重みに耐えかねて人知れず潰れていたときです。ツリーハウスを建てるという企画なんですから最後は完成して終わりです。でも、それじゃあなんか普通すぎてイマイチだなぁと全員が思ってはいたのです。</p>

<p>だから、かなり粘って長いこと撮影を続けていたのですが、粘ってもさしたる展開は起きることもなく、</p>

<p>（いや、実際には、藤村さんが極寒の赤平ロケの最中に酒に酔い潰れて誰よりも早くテントに倒れ込み早々に寝ていたところを、夜更けに私のカメラとともに大泉洋さんがテント内を訪問すると、藤村さんは寝ぼけたまま上体を起こし、「このスープ、ふつうに飲めちゃう」と寝言を言いだすものですから、私も大泉さんも、「あぁ、この人はまだ夢の中で撮影を続けていたんだな」と知って大泉洋さんなどはこれに大いに感銘を受けるという展開があったのです。しかし、こういうとき、「今とても重大な爆笑の山場を迎えている」とは、人は現場では認識できないものですから）</p>

<p>だから、ただ迷走したままロケの時間ばかりが過ぎるので、そろそろ終わらせなければと思い立ち、大泉くんが次にロケに来る前に一週間ほどかけて完成させちゃえと、三月の遅い時期に我々藤村・鈴井・嬉野の三人は、ねじり鉢巻で突貫工事を敢行する覚悟で現場に出かけたのです。</p>

<p>そしたら、なんと建築中だったツリーハウスは降り積った雪の重みに耐えかねて、バキッと押し潰されていたのです。そうした事態を目の当たりにして我々はあまりのことに度肝を抜かれ、でも、裏腹になぜか気持ちにふわりと浮力がついて気が楽になり、可笑しくって、あたりかまわず爆笑してしまったのです。</p>

<p>「え！潰れてんじゃんツリーハウス」</p>

<p>こんな展開ってある？完成して終わるんじゃなくて、潰れて終わっちゃうんだ？</p>

<p>スゲェ。やっぱり「どうでしょう」の神の采配ってあるんだ。またおもしろくなっちゃったよと、第一発見者の藤村・鈴井・嬉野は、この人智を超えた采配に激しく打ちのめされ、畏怖し、「バラエティーってのはこうだよ」と、ときならず神の声を聴くがごとき体験をしたのです。</p>

<p>でもね。私の今の心境としては。たしかに『水曜どうでしょう』という番組には神様がついている。それはそうだとして。でも、それってひょっとして、つまりその神様ってのは、藤村さん自身ってことなんじゃありません？と、（私は今おかしなことを書いています）にわかにそんな疑念が湧いてきたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>八百万分の一のお一方ではあるまいかと</h2>

<p>たしかに近年、藤村さんは一部の番組ファンの皆様から「かみ」と呼ばれております。「かみ！明日飲みに行きませんか？」みたいに。</p>

<p>まぁ、ある程度、あだ名です。</p>

<p>誘われた「かみ」は、一部の番組ファンのみなさんたちと京急線沿線の居酒屋でしたたか飲んで酩酊し、終電に乗り込んだまでは良かったが、「屛風浦」とかいう日常性のない名前の駅でふと目が覚めたところ、そこは終着駅だったという恐怖体験をされるほどのご乱行もあったと聞き及んでおります。</p>

<p>でも、それも含めて実に楽しそうに「かみ」は人生を送っておられる。</p>

<p>最近では、とにかく料理が作りたくてたまらないのだと東京に新たに部屋を借りて、そこで料理動画を撮ってはYouTubeにあげておられるそうです。</p>

<p>そんな藤村さんの、いや、「かみ」のお部屋のお引っ越しには、これもまた一部ファンの皆様が複数人手伝いにやって来て、力仕事は男どもが、カーテンの裾直しなどは女性部が自発的にやったりしたそうです。</p>

<p>たしかに、「かみ」と呼ばれているのはニックネームかもしれない。</p>

<p>しかし、そこに出来上がっている関係は、すでに氏子と氏神のようでもあり。いや、そもそも、この日の本には八百万の土着の神様が御座しますと聞きますから。ならばその中のお一方がうちの藤村さんということはないかしら、と私は思ってみるのであります。</p>

<p>ある種の土地神様と言いますか、地方神としての氏神様。</p>

<p>そう考えると、あの人の風貌もどことなく恵比寿さまみたいにも見えますし。なんなら昔から釣りがたいそうお好きですしね。恵比寿さまほどメジャーな神様ではないにしても、かなりそれに近い八百万分の一のお一方ではあるまいかと、私は思い始めて妙な胸騒ぎがしておるのです。</p>

<p>あの方は、いったいこの日本列島にどれくらい前からおられる神かは知りませんが、かなり昔からおられるお方なのだろうと思うのです。大昔からこの列島に根を下ろす土地神様であるからこそ、あの方は誰にも縛られない誰にも搾取されない時間の中を楽しそうに進んでおられるのかもしれない。</p>

<p>そういえば日本の田舎には、神様と遊ぶといった、つまり神様を接待し、神様の力を高め、人々の厄を祓ってもらうといった神遊びの神事があったりします。神様と遊び、神様を楽しませ狂喜乱舞させることでエネルギーを放出させ、穢れや災いを祓ってもらう。</p>

<p>まぁこの辺は全部AIに聞いたことですが。しかし、たしかに藤村さんという方もたいへん遊びたがる人なのです。</p>

<p>「水曜どうでしょうキャラバン」で毎年日本中を行脚して多くの番組ファンのみなさんと、連日、各開催地で遊んで早くも10年なのですから。</p>

<p>そして、「好きなことをやるのも楽じゃないんだよ」と全力で楽しみ燃え尽きヘトヘトになられております。</p>

<p>挙句、旅の途中で疲れ果て、朝寝が気持ち良過ぎて、そんなとき、朝から雨だと聞けば、「行きたくないねぇ」と布団の中から子どものような駄々をこねる。</p>

<p>居合わせた私はその言葉を聞いて、瞬間、あまりにも気が抜けちゃって体験したことのない自由を感じてしまったのです。「あぁ、これを自由というのかしら」と。</p>

<p>だって、そろそろ出かけなきゃいけない時間だなぁと思っていたところへ、主役が、「行きたくないねぇ」と言いながら宿の布団から出られないでいるのですから。これには笑う。</p>

<p>そして、それは別に「キャラバン」の毎日が辛いから「行きたくない」のではなく、昨日も楽しみすぎちゃって朝が来てもへばったままで、今、最高にお布団が気持ちいいから、行きたくないというのが理由なわけですから笑っちゃうわけです。</p>

<p>ただ、その状況だけでは笑えないのが現代です。だって会場には主役を待つお客たちがいますから。この人たちがもし厳しい目を向けて待っていれば、緊張感は自ずとそこで醸成されますから笑ってはいられなくなるはず。ひとつ発言を間違えれば炎上という緊張感に縛られてしまうのが現代でもあるということです。</p>

<p>ところがうちの場合は、お客の方でも、「時間になりましたが主役は寝坊して現れません」と現場スタッフからアナウンスを受ければ、「やっぱり藤村さんの場合って、そういうことってあるよねぇ」と、かえってこれを笑いながら受けいれてしまう用意がお客の側に間違いなくある。</p>

<p>これが容易に想像できるから、こっちは宿屋で「行きたくないねぇ」の発言に自由を感じて笑っていられるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嬉野雅道（テレビディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「乳製品は朝だけ」は損？ 高齢者の筋肉を劇的に増やす“分け摂り”の極意  中山潤一（整形外科医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14917</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014917</guid>
			<description><![CDATA[筋肉合成を促す｢ロイシン｣が豊富な乳製品は、複数回に分けて摂ることで高齢者の筋肉維持に効果的と解説。一方、糖質の摂りすぎは動脈硬化や慢性炎症を引き起こし、筋肉を劣化させるため注意が必要だと訴える。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="食事中のイラスト" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dinnerseniorman.jpg" width="1200" /></p>

<p>筋肉づくりに欠かせないアミノ酸｢ロイシン｣を含む乳製品。実は1回で摂るより｢こまめに分けて摂る｣ほうが、高齢者の筋肉維持に効果的です。さらに、意外と知られていない｢糖質の摂りすぎが筋肉を劣化させるメカニズム｣についてもわかりやすく解説します。</p>

<p>※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』(株式会社アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>年を重ねるほど｢乳製品｣は分けて摂ろう</h2>

<p>筋肉のタンパク質は、アミノ酸を材料に作られます。</p>

<p>筋肉のタンパク質が作られるときに特に必要とされるのは、｢運動による刺激｣と｢ロイシン｣という必須アミノ酸です。｢体操とロイシン｣によって筋肉は作られていくということを、ぜひ覚えておいてください。</p>

<p>特に牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品には、ロイシンが豊富に含まれています。</p>

<p>乳製品は良質なタンパク質の代表格だということは、先に述べたとおりです。ですから乳製品を、ぜひしっかり摂ってください。</p>

<p>ただし、冷蔵庫から出したばかりの牛乳は冷たすぎて、胃に負担をかけることがあります。あまり冷たい牛乳をごくごく飲むのは控えていただくほうがいいかもしれません。</p>

<p>乳製品は、できるだけ毎日、1回だけ摂るのではなく、数回に分けて摂ってください。</p>

<p>｢乳製品は朝のヨーグルトだけ｣などと1回ですませるのではなく、｢朝は牛乳、夜はチーズ｣などと、2回以上の機会で摂っていただきたいのです。</p>

<p>乳製品は一度にたくさん摂るよりも、分けて摂るほうが、筋肉を作るタンパク質の合成が効率的に進むからです。数回に分けることで、24時間を通じて筋肉の合成が活発になります。</p>

<p>特に高齢者では、この｢分割摂取｣の効果が顕著に表れることが、研究で確認されています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>(※1)Mamerow MM, Mettler JA, English KL, Casperson SL, Arentson-Lantz<br />
E, Sheffield-Moore M, et al. Dietary protein distribution positively influences 24-h<br />
muscle protein synthesis in healthy adults. J Nutr. 2014;144(6):876-80. doi:10.3945/<br />
jn.113.185280]</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢糖質｣の摂りすぎは筋肉を劣化させる</h2>

<p>太りすぎや糖尿病を気にして｢糖質｣を敬遠している方もいらっしゃるでしょう。ですが、糖質も体に必要な栄養素です。体を動かすエネルギー源ですから、糖質もちゃんと摂ってください。ご飯、パン、麺類などの炭水化物が、糖質の代表格です。</p>

<p>ただし、ちゃんと摂っていただきたい栄養素ですが、摂りすぎに注意していただきたい栄養素でもあります。</p>

<p>ここまで｢寝たきりにならないために、筋肉を鍛える｣というお話をしてきましたが、実は寝たきりになる大きな要因としては、脳梗塞などの｢脳卒中｣があります。糖質の摂りすぎは、動脈硬化を招き、ひいては脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。つまり、糖質の摂りすぎを避けることもまた、寝たきりを防ぐことになるのです。</p>

<p>けれども、それだけではありません。</p>

<p>｢高糖質の食事は、筋力を低下させる｣と言ったら驚かれますか？でも、本当のことです。</p>

<p>まず、糖質に偏った食事は、タンパク質の不足を招きます。</p>

<p>ロイシンなどの必須アミノ酸が不足すれば、筋肉を維持する力も、増強する力も、低下してしまいます。</p>

<p>麺類など、糖質が大半の食事でお腹が満たされてしまうと、筋肉に必要なタンパク質の摂取が減りがちだというのは、皆さんも経験があるのではないでしょうか。</p>

<p>また、糖質の多い食事をすると、食後に急激に血糖値が上がり、しばらくすると大きく下がります。そんなふうに血糖値が乱高下すると、筋肉の合成に必要なホルモンバランスが崩れてしまいます。</p>

<p>さらに、高糖質の食事は｢体内の炎症｣を促進します。体内の炎症というのはウイルスなどから体を守る正常な反応ですが、炎症が慢性的になると筋肉がどんどん分解されてしまいます。</p>

<p>ですから、筋肉を守るためにも、糖質は摂りすぎないでいただきたいのです。</p>

<p>特に、精製された糖質が問題です。白砂糖、白米、白い食パンなどですが、そういう食材は精製される過程で食物繊維やビタミンなどの大切な栄養素が失われているからです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dinnerseniorman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中山潤一（整形外科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「誰でも稼げる」をコピペして逮捕？SNS副業で詐欺加担の恐ろしさ  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14885</link>
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			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、副業紹介で犯罪に加担してしまうリスクをひも解きながら、安全な紹介と危険な勧誘の境界線、個人と会社が講じるべき対策を解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「誰でも稼げる」をコピペした会社員が逮捕" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>SNSで指定された文章をコピペし、リンクを貼るだけ。そんな手軽な副業が、知らないうちに犯罪への入り口になることがあります。<br />
たとえ商品を直接販売していなくても、自分の投稿をきっかけに被害者が詐欺的なサービスへ誘導されれば、「紹介しただけ」では済まない可能性があります。しかも、人はサービスそのもの以上に、紹介してくれた「人」を信用するものです。<br />
本稿では元刑事の森雅人氏が、副業紹介で犯罪に加担してしまうリスクをひも解きながら、安全な紹介と危険な勧誘の境界線、個人と会社が講じるべき対策を解説します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「コピペして、投稿するだけだもんね」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★☆☆ 実名報道されたら人生終了</p>

<p>ある会社員Aは副業としてSNSを運用していた。内容は、「誰でも月10万円」「スマホだけで稼げる」「初心者歓迎」といった文言をSNSに投稿する、副業紹介。紹介リンクから申し込みが入ると、紹介料が支払われる仕組みだった。しかし、本人は実際に副業の内容を確認していなかった。紹介文も、運営側から渡された文章をコピペしてそのまま投稿していた。</p>

<p>その後、紹介先の事業者が高額情報商材を販売していたことが発覚。さらに、一部の利用者から「騙された」「説明と内容が違う」という相談が相次いだ。<br />
警察は紹介経路を捜査。SNS上で継続的に勧誘を行っていたAにも事情聴取を実施した。Aは、「紹介しただけ」「違法だとは思わなかった」と説明したが、詐欺グループの勧誘活動に加担したとして逮捕・送検された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇詐欺罪に加担する可能性<br />
虚偽の説明で利用者を勧誘し、財産的被害を発生させる行為が対象。<br />
〇職業安定法違反の可能性<br />
無許可で求人・勧誘を行うケースに適用。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】人を信じるから、騙される</h2>

<p>この手の事件を見ていて、いつも感じることがあります。それは、多くの人が副業そのものを信じて申し込んでいるわけではない、ということです。</p>

<p>もし見ず知らずの人から突然、「誰でも月収100万円」「スマホだけで稼げる」「絶対に失敗しない投資です」と紹介されても、ほとんどの人は信用しないでしょう。<br />
しかし、その紹介してきた相手が友人だったらどうでしょうか。普段からSNSで見ている人だったらどうでしょうか。同じ会社の先輩だったらどうでしょうか。「あの人が言うなら...」と、思ってしまうのではないでしょうか。</p>

<p>人は、副業を信じる前に紹介者を信じます。だから、「紹介」という行為には、思っている以上の影響力があるのです。<br />
刑事として話を聞いていると、「私は紹介しただけです」という言葉をよく聞きました。この手の事件で怖いのは、紹介している本人が悪意を持っていないことです。</p>

<p>自分も信じていた。本当に儲かると思っていた。相手のためになると思っていた。<br />
そう本気で思っていたから、ブレーキがかからないのです。<br />
人は副業そのものより、人を信じます。<br />
だからこそ、紹介する前に「これは本当に、人にすすめても大丈夫なものなのか」について、しっかり考えなければいけません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「ただの紹介」と「詐欺」の違い</h2>

<p>まず知っておいてほしいのは、副業を紹介すること自体は違法ではありません。実際、アルバイト情報を紹介する、転職サービスを紹介する、自分が使ってよかったサービスを紹介する、といった行為は日常的に行われています。</p>

<p>問題になるのは、紹介した内容が違法だった場合です。この時、最も問題になるのは、詐欺罪への加担です。<br />
たとえば、「誰でも月収100万円」「絶対に儲かる」「リスクはありません」。そんな言葉で人を集め、実際には説明と異なる商品やサービスを契約させていた場合、勧誘した側も責任を問われる可能性があります。</p>

<p>多くの人は、「自分は運営者じゃない」「実際に商品を売ったわけじゃない」「説明会へ案内しただけ」と考えます。<br />
しかし、被害者から見れば、その勧誘がきっかけで申し込んだことに変わりはありません。そのため、内容や関わり方によっては、勧誘した側も問題視されることがあります。</p>

<p>また、投資案件の場合は、金融商品取引法や出資法。求人案件の場合は、職業安定法。勧誘内容によっては、これとは別の法律が問題になることもあります。<br />
つまり、「紹介しただけだから大丈夫」とは絶対に言えないのです。</p>

<p>さらに重要なのは、継続性と報酬です。一度だけなのか。何十人も勧誘しているのか。紹介料を受け取っているのか。苦情が出ていた、返金トラブルが起きていた、SNSで悪評が広がっていた、それでも勧誘を続けていた。こうした事情は、関与の深さを判断する材料になり、「知らなかった」という説明が通りにくくなります。</p>

<p>このテーマで問われるのは、「紹介したかどうか」だけではありません。何に勧誘したのか。その実態をどこまで理解していたのか。<br />
ここが、合法な紹介活動と、犯罪への加担を分けるポイントになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】中身を知らないものは、人にすすめない</h2>

<p>大原則はシンプルです。実態を理解していない副業は、人にすすめないこと。<br />
SNSには、<br />
・リンクを貼るだけ<br />
・D Mを送るだけ<br />
・説明会へ誘導するだけ<br />
といった紹介系の副業が数多くあります。<br />
しかし、人を動かす行為には責任が伴います。「紹介しただけ」では済まないこともあります。</p>

<p>だからこそ、何を売っているのか、どんな仕組みなのか、どんなリスクがあるのか。<br />
そこまで理解できないものは紹介しないようにしましょう。</p>

<p>次に、「簡単に稼げる」という言葉は必ず疑うことです。<br />
・誰でも稼げる<br />
・絶対に儲かる<br />
・スマホだけで月収100万円<br />
・紹介するだけで報酬がもらえる<br />
こうした言葉が並んでいたら、一度立ち止まってください。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた詐欺や闇バイトも、最初は魅力的な言葉から始まっていました。しかし、本当に安全な仕事ほど派手な言葉は使いません。</p>

<p>そして最後に、自分自身へ質問してみてください。<br />
「この副業を家族にすすめられるか」「親友にすすめられるか」「仕事内容を全部説明できるか」。少しでも迷うなら、勧誘しないほうが安全です。<br />
目先の報酬より、自分の信用を守ること。それが最大の対策です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】副業禁止より、中身の確認</h2>

<p>近年は副業を認める企業が増えています。それ自体は悪いことではありません。<br />
問題なのは、副業そのものではなく、その中身です。<br />
社員本人も気づかないうちに、<br />
・詐欺的な投資案件<br />
・情報商材販売<br />
・闇バイト<br />
・違法な勧誘行為<br />
などに関わってしまうケースがあります。</p>

<p>だからこそ会社は、「副業をするな」ではなく、「どんな副業をしているのか」を把握することが重要です。副業申請制度。事前相談制度。利益相反の確認。こうした仕組みを整えることで、多くのトラブルは未然に防げます。</p>

<p>SNSに関する教育も欠かせません。<br />
多くの人は、SNSで副業を紹介することに法的リスクがあるとは考えていません。しかし実際には、本人は情報発信のつもりでも、第三者から見れば勧誘と受け取られることがあります。その危険性を、社員へ伝える必要があります。</p>

<p>さらに、副業トラブルは個人だけの問題ではありません。<br />
社員が詐欺的な案件を勧誘していた。会社名をプロフィールに記載していた。制服姿で発信していた。こうしたケースでは、会社の信用問題に発展することもあります。<br />
重要なのは、社員を監視することではありません。社員が違法行為や詐欺的なビジネスに巻き込まれない環境を作ることです。</p>

<p>会社の就業規則などに反しなければ、副業は自由です。しかし、自由には責任が伴います。<br />
会社としても、社員としても、「何を紹介・勧誘しているのか」を確認することが最大の予防策になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>海外での仕事はなぜ大変？ ビジネスパーソンの前に立ち塞がる4つの壁  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15020</link>
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			<description><![CDATA[海外で仕事がうまくいかないのは「文化」のせいなのだろうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="海外での仕事はなぜ大変？ ビジネスパーソンの前に立ち塞がる4つの壁" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diversityG.jpg" width="1200" /></p>

<p>海外でのトラブルを「文化の違い」で片づけていないか。異文化理解より先に確認すべき、ビジネスを阻む「4つの壁」を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そのトラブル、本当に文化の違いが理由ですか？</h2>

<p>海外ビジネスに携わるビジネスパーソンに、こんな質問をしてみる。</p>

<p>「海外で仕事をするうえで、何が一番大事なスキルだと思いますか?」</p>

<p>すると、つぎのような答えが返ってくることが多い。</p>

<p>「異文化理解力です」<br />
「異文化コミュニケーション力でしょう」</p>

<p>確かに、文化的に異なる背景を持った人たちといっしょに仕事をするうえで、異文化理解はとても大事なテーマだ。しかし、「異文化に囚われすぎると、問題の本質を見失ってしまう」という落とし穴がある。</p>

<p>これは「ビジネス上の問題を、異文化の問題に取り違えてしまった」とも言えるだろう。ここでは、どのようにして、ビジネス上の問題を異文化の問題に「取り違えた」のかを、具体的な事例を見ながら考えていきたい。「取り違え」のポイントになるのが、日本での仕事と海外での仕事のあいだに立ちはだかる、大きな「壁」だ。</p>

<p>海外で活動するビジネスパーソンは、どんな壁に直面するのか。グロービスでは、さまざまなケースや経験者のインタビューなどをもとに、この壁を次の4つにまとめている。</p>

<p>1.経済やビジネスの「発展段階」の違いによる壁<br />
2.自身がカバーする「ビジネス領域」の違いによる壁<br />
3.「組織での役割」の違いによる壁<br />
4.持っている「文化」の違いによる壁</p>

<p>これらは、日本のビジネスパーソンが、「日本の国内事業&times;日本人組織」という仕事の仕方から抜け出し、「海外事業&times;ダイバーシティ組織」の仕事ができるようになるために、乗り越えなければならないものだ。この4つの壁をきちんと分けて理解していないと、すべての問題が異文化に起因しているかのように結論づけてしまう。</p>

<p>では、この4つの壁を詳しく見ていこう。</p>

<p><img alt="ビジネスパーソン「4つの壁」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi001.jpg" width="829" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1.経済やビジネスの「発展段階」の違いによる壁</h2>

<p>これは、国や地域の経済が、どんな発展段階にあるかによって、ビジネスのやり方に違いが出るということである。</p>

<p>たとえば日本は、先進国として、伝統的なインフラ系の産業はもとより、国際的にまだまだ競争力のある自動車や電機などの業界であっても、国内では大半が成熟産業となっている。業種によっては、衰退産業化しているものもあるだろう。</p>

<p>それに対して、東南アジア諸国や新興国、新・新興国では、業界自体が、成長期の真っただ中であったり導入期であったりする。そうした国々と日本とでは、マーケティングのやり方、営業のやり方、組織の作り方、リスクの取り方など、かなりの違いが出るのは当然だ。</p>

<p>ところが、日本人ビジネスパーソンの多くは、生まれてこのかた、成熟社会の日本で、成熟業界の仕事の経験しかしていない。つまり、肌感覚として、成長期のマーケットにおける仕事の実感がまったくないのだ。</p>

<p>そんな状態で、自分の経験だけを頼りに仕事をすれば、どうなるか？ビジネスのやり方やビジネスパーソンの行動の違いが、経済や事業ステージの発展段階の違いに起因するものだと理解できず、文化の違いだと捉えてしまう。この現象が、1つ目の壁である。</p>

<p><img alt="1つ目の壁「発展段階の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi002.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>2.自分がカバーする「ビジネス領域」の違いによる壁</h2>

<p>日本では、組織が大きいほど、仕事における機能や役割も細分化される。そのため、1人ひとりの守備範囲は狭くなる。</p>

<p>たとえば、営業なら営業、マーケティングならマーケティング、製造なら製造、研究開発なら研究開発と、バリューチェーン上のきわめて狭い範囲を担当し、責任を持つ場合が多い。また、扱う製品・サービスの種類によって細分化されていることもある。</p>

<p>これに対して、海外では（もちろん、ケースバイケースだが）、日本にいたときより複数の製品やサービスを扱う必要があったり、バリューチェーン上の責任範囲も広くなったりすることが多い。つまり、カバーしなければならないビジネスの領域が広くなるのだ。</p>

<p>扱う製品が変われば、その製品特性に合わせた仕事の仕方が求められる。あるいは、担当する業務や役割が変われば、求められる行動様式も変わる。営業として働いてきた人も、マーケティング担当としての発想や視点が要求されるようになるのだ。</p>

<p>海外に来て、これまでやったことがない領域の仕事をいきなり任せられると、求められる仕事の考え方や行動様式が変わり、戸惑うことも多い。最初は勝手が摑めず、コミュニケーションがうまく取れないこともしばしば。このような壁に突き当たるのは、これまで経験したことのないビジネスをやるのだから当然だ。それにもかかわらず、それが異国の文化に起因すると錯覚してしまうのである。</p>

<p><img alt="2つ目の壁「ビジネス領域の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi003.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>3.「組織での役割」の違いによる壁</h2>

<p>これは、日本の本社から海外駐在に派遣されるビジネスパーソンのほとんどが経験することだ。海外に出ると、日本で担っていた役割より、一段も二段も上位の役割を担うことが多い。</p>

<p>日本では部下を持ったことがない人がマネジャーを任されたり、日本では部課長クラスの仕事をしていた人が、役員クラス、場合によってはトップを任されたりする。日本国内で昇進する場合であっても、それなりのフォローが必要だ。</p>

<p>それが、いきなり海外で、初めて部下を持ったり、初めて組織全体のマネジメントに責任を持ったりすることになるのだ。これは相当にハードルが高い。この問題に悩んで、心身がやられてしまう人がいるほどだ。</p>

<p>現地で組織や人の問題に直面している駐在員に話を聞くと、いずれも「文化の違いに悩んでいる」「異文化コミュニケーションがうまくいかない」という言葉が出てくる。</p>

<p>もちろん、文化の違いによる問題がないとは言わないが、それ以前に、そもそも自身が現地で与えられた役割にふさわしいだけの、組織マネジメントに関する知識やスキル、マインドセットを持っているのかを問うべきである。</p>

<p><img alt="3つ目の壁「組織での役割の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi004.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>4.持っている「文化」の違いによる壁</h2>

<p>これは、一般によく言われる「異文化」、国や民族の違いによる文化的な違いのことだ。</p>

<p>注意したいのは、国籍などの表面的な違いではなく、個々人の考え方も含めた見えにくい違いを考慮する必要があるという点だ。</p>

<p>また、これまで述べてきた3つの壁をすべて検討したうえで、初めて考慮すべきものである。とはいえ、実際には、これら4つの壁が明確に区分された形で、問題として現れるとは限らず、複合的に絡みあっている場合もある。</p>

<p>だからといって、これらの現象をすべてまとめて「文化の違い」として捉えてしまうと、どうなるか?</p>

<p>それ以上、問題を掘り下げない思考停止状態に陥り、前向きで具体的な対応には結びつかなくなってしまうのだ。そんなことにならないためにも、「そのトラブルは、本当に文化の違いからきているのか?」と、つねに自問自答しながら、冷静に解決策を見つけだしていただきたい。</p>

<p><img alt="4つ目の壁「文化の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi005.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diversityG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>給料アップが物価高を上回ることはないのか？ プロ目線で徹底解説  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15050</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015050</guid>
			<description><![CDATA[「物価を超える賃上げ」は、聞こえは良いが本当に可能なのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="給料アップが物価高を上回ることはないのか？ プロ目線で徹底解説" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizyazirushi.jpg" width="1200" /></p>

<p>「物価上昇率を上回る賃上げ」は、本当に実現できるのだろうか。会計学の視点から、その難しさと理由をわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「物価上昇率を上回る賃金上昇率」はあり得ない</h2>

<p>2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、日本においても物価上昇が始まりました。その後、耳にタコができるほど言われてきたのが、「物価上昇率を上回る賃金上昇率を目指そう！」という言説です。</p>

<p>最初に結論を申し上げますと、「物価上昇率を上回る賃金上昇率」というのは、理論上はあり得ないのです。世の政治家は、受けの良いことを言っているだけで、経営学や会計学の視点、しかも非常に基礎的な視点から考えれば、「物価上昇率を上回る賃金上昇率は、あり得ない」というのは明白なのです。</p>

<p>ただ、理論上、「物価上昇率と『同じ率』の賃金上昇」というのはあり得ますし、「あり得る」どころか、理論上は、一定の時間が経てば必ずそうなります。</p>

<p>問題は、「物価上昇率を『上回る』賃金上昇率」はあり得ない、ということです。</p>

<p>「物価が上がる」ということは、理論的に考えれば、企業の売上高が物価上昇率の分だけ上がるということですし、仕入価格も物価上昇率の分だけ上がります。また、諸経費の額も物価上昇率の分だけ上がります。そして、人件費（みなさんの給料）も物価上昇率の分だけは上がるのです。</p>

<p>このことを、簡単な「損益計算書」でお示しします。「損益計算書」といいましても、会計の知識がゼロの方にもおわかりいただけるように書きますので、ご安心ください。</p>

<p>まず、「損益計算書」がどんなものなのかを簡潔に説明します。</p>

<p>下図のように、真ん中の縦線の左側に「費用」を、右側に「収益」を書き並べたものが、「損益計算書」です。そして、収益と費用の差額が「利益」です。</p>

<p><img alt="【図解】損益計算書の例" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara001.jpg" width="1200" /></p>

<p>「損益計算書」とは、「収益&minus;費用＝利益」を示す財務諸表です。</p>

<p>収益＝「儲かったな」と思う項目の総額。たとえば売上の総額とか受取手数料。<br />
費用＝収益を得るために支出した項目で、原則として形のあるものが残らない支出。</p>

<p>収益から費用を差し引いたものが「利益」です。日常会話では、「収益」と「利益」をゴッチャにして使うことがありますが、正しい会計学の発想では「収益」と「利益」は異なります。</p>

<p>「収益」は、それを得るのにかかった費用を差し引く前の「総額」で、「利益」は「収益」から費用を差し引いた「純額」だからです。</p>

<p>「収益」とは、「儲けの総額」で、「利益」は「儲けの純額」とも言えます。「純額」とは、「収益から費用を差し引いた額」という意味です。</p>

<p>先に述べたように、「費用」は「収益を得るために支出したもので、形の残らないものに支出した額」です。</p>

<p>「損益計算書」の説明は、以上です！（笑）</p>

<p>では、「物価上昇率を『上回る』賃金上昇率」はあり得ない、ということについて、簡単な損益計算書を用いて説明します。下の図をご覧ください。</p>

<p><img alt="【図解】物価上昇前後の損益計算書" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara002.jpg" width="851" /></p>

<p>2つの損益計算書にお示ししたように、物価が10％上昇した後のそれぞれの金額は、理論上、このように全ての項目の金額が10％上昇するのです。</p>

<p>ですから、人件費（＝みなさんの給与）に関しても、物価上昇率と「同じ率」の上昇は、一定の時間が経てば、理論上は必ず起こるのです。</p>

<p>そこで次に、物価上昇率を「上回る」賃金上昇率について考えてみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>賃金上昇を実現させる4パターン</h2>

<p>物価上昇率を「上回る」賃金上昇率を実現させるためには、次の４つのいずれかを起こさないと無理です。</p>

<p>1.売上高の金額を物価上昇率以上の比率で引き上げる。<br />
2.仕入価格を抑え込む。<br />
3.人件費以外の諸経費の額を抑え込む。<br />
4.利益の額を抑え込む。</p>

<p>それぞれの可能性について、簡潔に述べます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>1.売上高の金額を物価上昇率以上の比率で引き上げる。</h3>

<p>理論上は、無理です。同業他社が物価上昇率分だけ単価を引き上げている中で、自社だけが物価上昇率以上に単価を引き上げるということですから、そんなことをすれば自社の品物が売れなくなってしまうからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>2.仕入価格を抑え込む。</h3>

<p>これも理論上は、無理です。仕入価格というのは、仕入れ先の売上高です。世の中全体で、物価上昇が起こっているのに、仕入れ先の売上高に当たる仕入価格を抑え込むのは無理というものです（もちろん、イノベーションが起これば別です）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>3.人件費以外の諸経費の額を抑え込む。</h3>

<p>仕入価格と同じ理由で無理です（これも、イノベーションが起これば別です）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>4.利益の額を抑え込む。</h3>

<p>これは、理論上は無理ではありませんが、現実的には実現不可能です。利益の額を抑え込んでしまうと、それによって、株価が下がってしまうので、経営者としては、そのような意思決定は、現実的には実現不可能なのです。株価が下がってしまうということは、その企業の「市場での評価が下がる」ということですから、経営者の意思決定として、そのような選択をすることは現実的ではありません。株主からの批判も免れません。</p>

<p>「物価上昇率を『上回る』賃金上昇率」などというものは、聞こえの良い「うそっパチ」ですので、騙されてはいけません。</p>

<p>ですから、大企業にお勤めの方でも、「春闘での賃上げ」などに期待しても、せいぜい「物価上昇率と同じ率の賃金上昇」しか期待できませんし、中小企業においても理論上は同じことなのです。</p>

<p>なお、「大企業はいいけど、中小企業は厳しい」というのも正しくはありません。</p>

<p>大企業であるか中小企業であるかには関係なく、理論上は「一定の時間が経てば、物価上昇率と『同じ率』の賃金上昇」は起こるのですから。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizyazirushi.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>日本の受験エリートは「ポジションを取れない」　“正解を出す力”と“考える力”は別物  楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15039</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015039</guid>
			<description><![CDATA[「考える」と「正解を出す」は何が違うのか。山口周さんと楠木建さんが、受験教育やフランスのバカロレアを手がかりに「自分の頭で考える力」を語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="受験エリートの課題" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" width="1200" /></p>

<p>日本の受験エリートのように、正解のある問題を解く訓練を重ねてきた人ほど、答えのない問いを前にすると「何が正解か」を探してしまい、自分なりの結論を出せなくなることがあります。</p>

<p>楠木建さんと山口周さんは、フランスのバカロレアや、経営学者・野中郁次郎さんの思考のプロセスを手がかりに、「自分の頭で考える」とはどういうことかを語ります。書籍『知的生産のセンス』より、一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、楠木建, 山口周著『知的生産のセンス』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「考える」という行為は「正解を出す」のとはまったく違う</h2>

<p>山口：ぜひここで指摘しておきたいのが「考える」という行為は「正解を出す」のとはまったく違う、ということです。多くの人は「考える」という行為を「正解を出す」という行為だと思っていますね。義務教育の過程で「正解を出す」という競争を徹底的にやらされる一方で、「考える」ということをまったく教わっていないからだと思いますが。</p>

<p>楠木：そうそう、まるで問題集を解いているような。数学の問題集で、簡単なものから難しいものへと上がっていくステップがあるじゃないですか。「より難しい問題を解ける」を「より考えられるようになった」と同一視している人が多い。この2つはまったくの別物だというのが本稿の問題提起です。</p>

<p>山口：数学の問題や歴史の年号を聞くような問題については確かに正解があります。しかし、私たちが向き合う問題の多くには正解はないわけですね。ここで「考える＝正解を出す」だと思っていると、思考停止してしまって動けなくなってしまう。日本では受験のテクニックとして「出題者の意図している正解が何かを考えろ」といったことが教えられる。だから何かを問いかけると、つい「期待されている正解は何か？」を考えて、それを当てて褒められようとしてしまう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フランスのバカロレアには「確定した答えがない」</h2>

<p>一方、面白いのがフランスのバカロレア（大学入学資格試験）です。フランスでは理系・文系を問わずに哲学が必修で、バカロレアの初日の1科目目は伝統的に哲学の試験です。ちなみに2025年のバカロレアの哲学の問題は次のようなものでした。</p>

<p>次の3問のうち1問を選んで論述しなさい。<br />
1問目は、「私たちの未来は技術に依存しているのか」<br />
2問目は、「真実は常に説得力を持ちうるか」<br />
3問目は、「ジョン・ロールズの『正義論』の抜粋を読んで内容を論ぜよ」</p>

<p>どれも正解がないんですね。</p>

<p>楠木：確定した答えがないからこそ「論述」に意味がある。</p>

<p>山口：例えば1問目について言えば、日本の受験生だと「『依存している』『依存していない』のどちらが正解なのか？」と考えてしまいがちですが、結論はどちらでもいいのです。ただ、結論へと至る道筋を、自分の持っている言葉や概念を組み合わせ、積み重ねて、破綻なく辿れるかどうかをみているわけですね。</p>

<p>一方で、日本の受験エリートはつい「出題者が意図している正解は何か？」を勘繰ってしまう。これは別に今に始まった話ではなく、日本人に通底する一種のモードのような気がします。</p>

<p>以前、旧日本陸軍の組織について調べたことがあるんですが、あれは恐るべき学歴社会で、基本的に陸軍でどこまで出世するかは陸軍大学校（陸大）での卒業時の席次によって決まっているんですね。</p>

<p>戦時中の陸軍内部の人事資料を見ると「略歴」に必ず「陸大での成績順位」が記載されている。陸大を首席で卒業して天皇から恩賜の軍刀をもらうと陸軍大臣や参謀総長になれる。陸軍に入ってからの業績や人望といったものは出世の関数に入っていないんです。</p>

<p>それでは陸大での成績はどのようにして決まるのかというと「教師が期待する回答を書ける人」なんです。ところが、教えている教師は、一昔前の軍事学で凝り固まっているので、そんな回答を書ける人というのは実際の軍務ではとても使い物にならない、困った人なわけですね。なんともはや、という話ですが。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本の受験エリートは「ポジションを取れない」</h2>

<p>山口：日本の受験競争の中で正解を出すトレーニングを受けてきた人の共通項は「ポジションを取れない」ということだと思います。「どちらが正解か分からない」という状況の中で、自分なりのロジックを組み立てて「こっち」とポジションを取ることができない。「今、決めてください」というと「現時点では情報が足りないので決められません」と返ってくる。経営なんですから常に情報は足りないわけで、今足りないのであれば、じゃあいつ足りるんですか？という話です。</p>

<p>楠木：前にも話したことですが、やたらと「一理ある」と言う人はダメですね。人間社会に「一理もないこと」なんて一つもありません。どちらもアリだけれど、だとしたらどちらを取るのか。どちらの理を取るのか、裏を返せば、どちらかの理を捨てる。これがポジションを取るということです。</p>

<p>批判が思考の基本動作なのですが、ポジションを取らない批判は成立しません。バカロレアの「未来は技術に依存しているのか」にしても、まずはポジションを取れ、あとは自分の頭で考えろ、という話ですね。</p>

<p>山口：一度も「自分の頭で考える」ということをやったことのない人に、それがどのようなものかを感得させるのに、読書を通じて「思考を追体験する」というのは非常に良い方法だと思います。</p>

<p>例えば先ほど出たウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』も、多分にウェーバーの思考プロセスをなぞるような側面がありますよね。一番純粋な形で「私はこういうふうに考えてみた」というプロセスが、そのまま本になっているのは、デカルトの『方法序説』だと思います。あれは「いろいろと議論が混乱しているから、いったん全部チャラにして（疑ってみて）考えてみようじゃないか」という本ですからね。</p>

<p>楠木：何回読んでも素晴らしい本です。</p>

<p>山口：本当にコンパクトなテキストですが非常に純度が高い。そういえば、評論家の小林秀雄はあの本について「これはデカルトの自伝である」と言っていますね。「わたしはかく考え、かく生きた」と。確かにその通りです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優れた知的生産者が考えた過程を追体験する</h2>

<p>山口：「変換（コンバージョン）」は知的生産の核を成すプロセスですが、入力（インプット）や出力（アウトプット）に比べると手続き的に説明するのが難しい。じゃあ、どうやって「変換」の能力を高めるのかを考えたとき、いきなり「自分の頭で考えろ」と突き放すのではなく、過去の優れた知的生産者が考えた過程を追体験することで、ある種の作法や構えのようなもの、勘所のようなものを参照することはできるのではないかと。</p>

<p>楠木：それは重要な教材です。書物として世に出ているものに、「自分がなぜこういう考えに至ったのか」という副読本があるとありがたいですね。あまりそういうものはありませんが。</p>

<p>山口：そうですね。知的生産に従事する人の間では「自分の思考プロセスをアウトプットにしてはいけない」という鉄則がありますからね。世に出ている知的生産のアウトプットというのは、思考プロセスの結果が分かりやすく再構成されているだけで、通常はそこに思考プロセスは開示されません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野中郁次郎氏の思考プロセス</h2>

<p>楠木：リアルな関係のある人であれば、その人の思考プロセスを直に観察できます。これは非常に勉強になります。</p>

<p>野中郁次郎先生に初めてお目にかかったのは、今から40年前、僕が大学3年生の時の野中先生の講義でした。当時から野中先生は日本の経営学の第一人者でした。経営学に興味があった僕は野中先生の講義を迷わず受講しました。最初の課題図書は『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』でした。本というものはこういうふうに読むのかと、目から鱗が落ちました。</p>

<p>野中先生の特殊講義を受講した当時、僕は先生の著書を3冊読んでいました。講義のテキストにもなっていた『経営管理』（日経文庫）、カリフォルニア大学バークレー校経営大学院時代の博士論文をベースにした『組織と市場』（千倉書房）、野中先生と神戸大学の加護野忠男先生、慶應大学の奥村昭博先生、僕のゼミの指導教官でいらした一橋大学の榊原清則先生、4人の共同研究の成果である『日米企業の経営比較』（日本経済新聞出版）です。</p>

<p>この3冊には共通点があります。いずれも当時の組織論研究において支配的だった「情報処理パラダイム」に基づいているということです。パラダイムとは、ある分野で支配的な物事のとらえ方を意味しています。理論はその上位にパラダイムを持っていなければならない―野中先生は講義の中でパラダイムの重要性を強調していらっしゃいました。情報処理パラダイムは、組織を情報処理の装置ととらえます。このパラダイムから生まれたのが、組織のコンティンジェンシー理論（条件適合理論）です。</p>

<p>情報処理パラダイムとコンティンジェンシー理論が一世を風靡したのは、それが従前の「管理原則」の定立を目指す組織論を覆したからです。古典的管理論は、軍隊の組織や官僚制組織の研究を通じて、「優れた組織のあり方」を究明するというスタンスを取っていました。</p>

<p>例えば「スパン・オブ・コントロールの原則」。一人の上位者が何人の部下を持つのが「最適」かというような研究です。これに対して、情報処理パラダイムは、その組織が直面している情報処理の質量に応じて最適な組織のあり方が決まるのであって、一義的に「優れた組織」は存在しないと考えます。だとしたら、組織の有効性はその組織を取り巻く環境条件との適合関係に依存している―これがコンティンジェンシー理論です。</p>

<p>野中先生の最初の著書である『組織と市場』（1974 年）は、コンティンジェンシー理論に基づく組織論研究の成果として高く評価されていました。日本の経営学で最初と言ってもよい本格的な実証研究で、環境の複雑性と不確実性によって組織のあり方が決まることを見事に示しています。</p>

<p>『経営管理』は一般読者向けのテキストですが、議論の支柱はコンティンジェンシー理論です。副題に「戦略的環境適応の理論」とあるように、『日米企業の経営比較』もまた情報処理パラダイムに立脚しています。それよりも前に書かれた名著『失敗の本質』（共著、中公文庫）にしても、日本軍の環境への過剰適応による組織的な硬直性に失敗の本質を求めています。その意味ではやはり組織の環境適応を基本的な視座としています。</p>

<p>話を野中先生の特殊講義に戻します。テキストの『経営管理』に沿って、管理原則を明らかにしようとした古典的管理論から、情報処理パラダイムの登場を経て、コンティンジェンシー理論に至る組織論の発展が講義されました。</p>

<p>ところが、です。講義の最終回に野中先生は突然こう宣言しました。</p>

<p>「情報処理パラダイムとは決別する」―先生の『組織と市場』を読んで情報処理パラダイムの説明力の高さに感心していた僕はびっくりしました。</p>

<p>「情報処理パラダイムは暗い。経営学はもっと明るいものでなければならない。これからは情報&quot;創造&quot;だ」―このときの衝撃は今でもはっきりと覚えています。</p>

<p>そのころ先生がお書きになった本に『企業進化論』（1985年、日経ビジネス人文庫）があります。環境への受動的な適応ではなく、能動的な自己組織化による企業の進化という動学的なモデルへと踏み込んだ研究でした。副題は「情報創造のマネジメント」。「処理」よりも「創造」のほうが確かに明るい。ただ、この時点ではまだ「知識」という言葉は使われていません。</p>

<p>その後、マイケル・ポランニーの暗黙知の概念を取り込んだ『知識創造の経営』（1990年、日本経済新聞出版）が出版され、暗黙知と形式知の相互変換という知識創造理論の原型が出来上がります。さらに5年後の竹内弘高先生との共著「The Knowledge-Creating Company」（『知識創造企業（東洋経済新報社）』）で、情報処理に代わる知識創造という新しいパラダイムが確立しました。この後の野中先生の研究の進化の軌跡はここで説明するまでもありません。</p>

<p>僕はこの時期、大学院生から駆け出しの学者になる頃でした。同じ大学に勤めている大先輩の思考の進化の過程を横から眺めていることができました。大げさに言えば、知識創造理論の誕生に立ち会えたということです。この経験は僕にとって大きな資産になりました。</p>

<p>山口：僕も野中先生の知識創造理論には大きな刺激をいただきました。その理論の生まれる過程に立ち会えたというのは、なんとも贅沢な体験で羨ましい限りです。学生の特権ですね。</p>

<p>考えてみれば、知的生産にも一種の職人技のような「師弟関係を通じてしか得られない身体知」のようなものがあるように思います。それは単に認知的な技術という側面だけに留まらない。知的生産には、一種の「構え」のようなものが大事だと思っているんですが、そういう「構え」は達人の知的生産に立ち会うことで、最も濃密に感得できるものなのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「水曜どうでしょう」ディレクターの基礎となった“ゆるさ”の原体験  嬉野雅道（テレビディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15002</link>
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			<description><![CDATA[偶然の出会いを受け入れる「ゆるさ」が、社会に必要な理由を考える]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「水曜どうでしょう」ディレクターの基礎となった“ゆるさ”の原体験" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" width="1200" /></p>

<p>人生を豊かにするのは、計画された体験だけではない。偶然の出会いが生む感動を、「水曜どうでしょう」のディレクター・嬉野雅道氏が振り返る。</p>

<p>※本稿は、嬉野雅道&nbsp;著『だから僕らは出会わなければならないのです。』（集英社インターナショナル）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ゆるさの原体験</h2>

<p>私が実際に経験してきた67年の人生を振り返れば、ツッコミどころが容易に見えて笑えてしまうような人も環境も、この国にはたくさんあったように思えるんですけどね。だって、どの時代も、ゆるゆるにゆるい時代ばかりだったようにしか思えないのです。まぁ、たんに私の偏った記憶かもしれませんが。</p>

<p>映画館だって昔は完全入れ替え制なんかじゃありませんでした。上映中だって自由に出入りできたし、見終わった後もそのまま席に居残れば何回見続けたって誰も文句も言わないわけです。</p>

<p>それがあるときから映画館が完全入れ替え制となって「見るのは一回だけ」という厳格さの中で観客と映画とは真剣に向き合わなくてはならないきつい関係になってしまったと私には思えるのです。もちろん、真剣に映画を見る姿勢は悪くはないでしょう。しかし昔の日本人の映画の見方はもっと適当だったと、今では少し懐かしくなるのです。</p>

<p>だって、大正末年生まれのうちの父なんか、上映時間とか気にもせずに映画館に出かけてました。私の子ども時分の記憶をたどれば、父に映画に連れて行かれるときは、きまって上映中でした。</p>

<p>窓口で父が入場券を買ってくれ、二人で映画館のロビーを抜け、大きくて重いドアを押し開けると、劇場内はもう暗くて正面のスクリーンではすでに映画が始まっているのです。</p>

<p>私は途中から見始めますから、お話の展開や人間関係だってはしょり過ぎてて飲み込めない。とはいえ映画は父といつもそうやって見るもんだから、子ども心になんとなく毎回疑問は残るんだけど、そのまま最後まで見てしまい、次の回の上映が始まって、やっと冒頭から見はじめるから「あ、そーいうことだったのね」といろんなことに合点がいくという順番。</p>

<p>やがて自分が見始めたシーンまでお話が進んだところで横から「ここから見たな」と父の声がして、それを合図に親子は席を立って、まだ暗い上映中の通路を通って映画館の外に出る、みたいな、とんでもなく雑な見方が私の映画鑑賞の始まりにはありました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>適当な環境 偶然の出会い</h2>

<p>でも、大正末年生まれの父の青年期である1950年代頃の映画って、なんか、そうした適当な気分で見られていたんじゃないでしょうか。</p>

<p>たとえば知らない土地で誰かと待ち合わせをして、うっかり一つ前の用事がだいぶ早く終わって待ち合わせの時刻まで一時間も空いてしまうってことになったとき、「だったら映画館で繫ぐか」と、時間をつぶす手段として映画館を利用していたみたいですね。</p>

<p>最後まで見る時間はないのに、ためらいもなく映画館に入るわけですから、現代の我々には思いもよらないことですが、昔の日本人は、そんな軽い感じで映画館を利用していたようです。</p>

<p>当時の日本の年間映画観客動員数は10億人ともいいますから、たしかにその中には見る気もなく映画館の暗闇で暇をつぶす人だってたくさんいたかもしれない。もちろん映画料金が今とは比べ物にならないほど安かったからできたことでしょうけど。</p>

<p>でも、そんな適当な感じで映画と付き合ってると、いつもなら見ないような映画を選択することだってあったでしょうね。でも意外にそんなときに生涯忘れられない映画と出会うことだってあるわけですから、運命の人との出会いだって案外そうした偶然の導きから始まりそうです。</p>

<p>「どこかにいい人はいないか」と探しても見つからなかったのに、うっかりよそ見してたら橋の上で誰かとぶつかって、「あ、すみません」なんて慌てて謝りながら相手の顔を見たら、その瞬間、目の前のその人にすっかり心を奪われていて、相手もまたそうだった、みたいなね。</p>

<p>そんな絵に描いたような恋愛経験なんか、もちろん私の人生には一つもありませんけど。でも、ある人にはあると思えば、そんな出会いのためにも「うっかり油断して開いちゃう心」をもたらすゆるさってのは、やっぱり社会には不可欠なことに思えてくるんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スクランブル交差点の真ん中で</h2>

<p>あれはもう、10年以上前のことです。その日、私は札幌の町を歩いていて、信号が青になるのを待ってスクランブル交差点を渡り始めたんです。</p>

<p>もちろん何も考えることなく油断しきって歩いていました（まぁ、油断しやすいタチかもしれませんね私は）。そんなとき、前方から制服姿の高校生の集団がパラパラと渡ってくるのが見えました。</p>

<p>なにしろ観光地札幌です。それも夏でしたからオンシーズン。私はてっきり修学旅行の高校生だと侮ったのです。そしたら先頭の女の子が、まさに私とすれ違いそうなところで、突然、聴き惚れるような良い声で高らかに歌い始めたんです。</p>

<p>その歌声をきっかけに彼女のだいぶ後ろを歩いていた男の子たちが足早に駆け寄ると、一斉にキレイな声でハモリ始めたんです。</p>

<p>あまりのことに私は度肝を抜かれました。突如としてスクランブル交差点の真ん中で妙なるコーラスが始まったんです。</p>

<p>おそらく全国高校生合唱大会だかの決勝大会が札幌で開催されていたのでしょう。不意に始まった高校生の混声コーラスの歌声に、油断していた私の心は鷲摑みにされ、そのままぐいぐい揺さぶられて交差点の只中で感動するほかなかったんです。</p>

<p>コーラスは高校生たちが交差点を渡り切るや幻のように消えてしまいました。</p>

<p>私は、あれ以上のコーラスを後にも先にも知りません。きっと油断して開ききっていた私の心にコーラスの歌声がそのまま飛び込んできたからこその感動だったろうと思うのです。</p>

<p>どんな立派なホールで、どんな立派なテノールを聴かされても、こちらが構えている限り、あそこまでの感動はないと思います。</p>

<p>それを思うと、やっぱり、人に緊張を強いる厳格さより、人の心を油断させる適当さが、そこここで花を咲かせるような社会の方が感動に出会うことだって多いかもしれない。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嬉野雅道（テレビディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なかなか決断できない人が変わるには？『早く正しく決める技術』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12735</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012735</guid>
			<description><![CDATA[出口治明氏の著書『早く正しく決める技術』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmember.jpg" width="1200" /></p>

<p>現代社会に生きる我々は、絶えず「決断」という行為を突きつけられる。情報の洪水と不確実性の霧が立ち込める中で、何を信じ、いかなる一歩を踏み出すべきか。</p>

<p>多くのビジネスパーソンが抱えるこの根源的な問いに対し、一つの明快な回答を提示するのが、ライフネット生命保険の創業者であり、教育者としてもその名を馳せる出口治明氏の著書『早く正しく決める技術』（日本実業出版社）である。その核心にあるのは、徹底した客観主義と直感の組み合わせである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「数字・ファクト・ロジック」</h2>

<p><img alt="" height="1735" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250725Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書の根幹をなし、全編を貫くのが「数字・ファクト・ロジック」という思考のフレームワークである。</p>

<p>まず数字とは、単なる定量データではない。必ず比較の中に置いて初めて意味をなす指標である。過去からの推移を見る「タテ（時系列）」比較と、競合他社や他国市場といった外部環境と比較する「ヨコ（クロスセクション）」比較。この二つの視点を駆使することで、ある数字が持つ本当の価値や異常性が初めて浮かび上がる。</p>

<p>重要なのは、誰かの解釈というフィルターを通した二次情報ではなく、その源泉である一次情報にまで遡り、自らの目でデータの本質を確かめる姿勢だ。</p>

<p>次にファクトとは、その数字を含む、証明可能で客観的な事実全般を指す。「A社が新製品を発表した」「Bという法律が施行された」といった、誰の目にも明らかな出来事や動かせない現実のことである。</p>

<p>これは個人の「意見」や「感想」「思い込み」とは明確に一線を画す。多様な人間が集う組織において、議論が感情論や勢力争いに陥るのを防ぎ、全員が同じ地図を広げて現在地を確認するための、信頼できる共通言語となる。</p>

<p>そしてロジックが、この集められた数字とファクトという客観的な材料を、筋道を立てて結論へと編み上げる知の作業に他ならない。「なぜそうなっているのか（Why So?）」と原因を深掘りし、「そこから何が言えるのか（So What?）」と意味合いを抽出する。この論理の往復運動を通じて、材料は単なる情報の断片から、因果関係で結ばれた説得力のある仮説や結論へと昇華される。</p>

<p>この「数字・ファクト・ロジック」のフレームワークそのものは、ビジネスの世界では「常識」の範疇を出ない。筆者の白眉な点は、全ての意思決定をこの3つの次元で分析することで、「不要なこと」に費やす時間を減らすことを徹底する点にある。</p>

<p>あまねくビジネス書が不必要に煩雑なフレームワークや方法論を雨後の筍のように量産する中で、シンプルに物事を考える方法をここまで明快に整理することができるのは、流石という他ない。</p>

<p>これを徹底することで、決断は個人の勘や経験といった属人的なものから、誰もが検証・共有可能な、再現性の高い組織知へと進化するのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最後の決め手となるのは鍛え上げられた「直感」</h2>

<p>しかし、筆者は、ロジックという名の梯子を登りつめた先、科学的な分析ではもはや甲乙つけがたい場面において、最後の決め手となるのは鍛え上げられた「直感」だと断言する。</p>

<p>ここで語られる直感とは、決して当てずっぽうや単なる「勘」といった曖昧なものではない。それは、著者自身が生涯の信条として掲げる「人・本・旅」、すなわち、無数の人々との対話、1万冊を超えると言われる膨大な読書、そして自らの足で世界を歩き、肌で感じた多様な現実という、凄まじい量のインプットによって形成された経験知の結晶である。</p>

<p>様々な事象の中から、脳が瞬時に重要なパターンを認識し、過去の膨大なデータと照合して最適解を導き出す、超高速の思考プロセスと言い換えてもいい。それは、論理的思考という地道で過酷なトレーニングを日々怠らない者だけが手にできる、研ぎ澄まされた洞察力なのだ。</p>

<p>数字とファクトとロジックを尽くしてもなお複数の選択肢が残り、それぞれにメリット・デメリットが存在する。あるいは、過去のデータが全く通用しない未曾有の危機に直面する。そうした極限状況において、この直感は進むべき道を示す最後の一灯となる。</p>

<p>「科学」としての分析を極限まで行い、最後は「芸術」としての人間的洞察で一手を打つ。この動的なバランス感覚こそが、本書が提示する決断術の神髄であり、予測不可能な時代を乗りこなすリーダーシップの核心なのである。</p>

<p>結論として、『早く正しく決める技術』は、思考のOSをアップデートしたいと願う全てのビジネスパーソンにとって、必読の書と言える。</p>

<p>それは、普遍的で客観的な「数字・ファクト・ロジック」という羅針盤を我々に与えてくれると同時に、その羅針盤を手に、最後は自らが積み上げてきた経験とそこから生まれる「直感」を信じて舵を取れと、我々の背中を力強く押してくれる。</p>

<p>そしてなにより、情報洪水に溺れがちな現代人に対して、真に考える価値のあることは、シンプルかつ明快であるということを思い出させてくれるのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmember.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>介護保険を申請したのに... 認定前に亡くなった4849人を救うには  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15018</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015018</guid>
			<description><![CDATA[病状が急変するがん患者に、現在の介護保険制度が追いつけない理由と必要な改革とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="介護保険を申請したのに... 認定前に亡くなった2413人を救うには" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigo.jpg" width="1200" /></p>

<p>介護保険を申請しても、サービス開始前に亡くなる人がいるといいます。終末期のがん患者を取り残す現行制度の課題を、医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説していただきます。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年10月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>介護サービスが間に合わない</h2>

<p>40歳以上になると納める介護保険料。けれども、いざ介護が必要になったとき、誰もがすぐにサービスを利用できるとは限りません。</p>

<p>とくに問題なのが、病状が急速に変化する終末期のがん患者です。介護保険は、65歳以上なら原因を問わず、40〜64歳なら末期がんなどの特定疾病で要介護・要支援状態になった場合に利用できます。</p>

<p>しかし、実際は必要な時期にサービスが間に合わないケースが少なくありません。</p>

<p>国立がん研究センターが2018〜2019年度に実施した遺族調査では、死亡前6カ月間に介護保険を一度も利用しなかった人が2万807人いました。そのうち4849人（23.3％）は「申請したが利用できなかった」と回答し、さらにその約半数にあたる2413人は、要介護認定に必要な調査を受ける前に亡くなっていました。</p>

<p>首都圏最大規模の在宅医療チームを率いる佐々木淳医師は言います。「がんの患者さんは、比較的ぎりぎりまで歩けることもありますが、歩けなくなると平均1カ月ほどで亡くなることが多い。介護保険を申請してから認定を待つという通常の流れでは、間に合わない人がいるのです」。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>がんの急変に制度が追いつかず</h2>

<p>現在の要介護認定は、もともと高齢者の介護を想定して作られた仕組みです。市区町村への申請後、認定調査員が心身の状態を確認し、主治医意見書とあわせてコンピューターで一次判定します。その後、保健・医療・福祉の専門家による介護認定審査会が二次判定し、要支援1・2、要介護1〜5、または非該当が決まります。結果の通知は原則30日以内ですが、自治体や書類の状況により2〜3カ月かかることもあります。</p>

<p>ところが、終末期のがん患者は、亡くなる直前まで歩けたり、トイレに行けたりすることもあり、認定時点では「まだ介護度が軽い」と判断されやすいのです。</p>

<p>しかし、がんでは数日後、数週間後に急激に状態が変わることがあります。食べられない、トイレに行けない、起き上がれない、こうなれば訪問介護や福祉用具、家族を支えるケアが欠かせません。それなのに、認定調査や主治医意見書、審査会などの手続きに時間がかかって、サービスを受ける前に最期を迎えてしまうことがあります。</p>

<p>厚生労働省も2024年5月31日、事務連絡「がん等の方に対する速やかな介護サービスの提供について」を出し、急速に病状が変化する人には、要介護認定の手続きと介護サービス開始に特段の配慮が必要だと示しました。暫定ケアプランの活用、同日中の認定調査、介護認定審査会の柔軟な運用など、現行制度内でできる対応はあります。それでも佐々木医師は、自治体ごとの工夫に任せるだけでは不十分だと考えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最期の暮らしを支える仕組みに</h2>

<p>必要なのは、病状の急変を前提にした「即時利用」の仕組みです。主治医が「急速な悪化が見込まれる」と判断した時点で、一定期間は要介護3や4相当のサービスをすぐに利用できるようにする。後から認定結果が軽く出た場合に、患者や家族、介護事業所が差額を負担する不安を残さない、公的な保障が必要だというのです。</p>

<p>もうひとつの課題は年齢です。介護保険を利用できるのは原則65歳以上で、40〜64歳は末期がんなどの特定疾病に限られます。つまり、同じように重い介護が必要でも、40歳未満のがん患者は介護保険の対象外です。佐々木医師は、年齢だけで線を引くのではなく、医学的に重い介護が必要と判断される人には特例的に支援を届ける仕組みも必要だと話します。</p>

<p>「適正な予算執行はもちろん大切です。でも、その手続きに時間をかけた結果、必要な介護が届かないまま亡くなる人がいるなら、本末転倒です。終末期のがん患者さんには、主治医の判断で即日サービスを使える緊急支援の仕組みが必要です。地域によって差が出ないように、国が全国共通のルールとして示すべきだと思います」（佐々木医師）</p>

<p>制度を変えるには、この問題を多くの人が知り、自分や家族にも起こりうることとして関心を持つことが大切です。介護保険は、「最期の暮らし」を支える制度でもあります。必要な人に、必要なときに、必要な支援が届く仕組みへ。終末期のがん患者を取り残さない制度づくりが、いま問われています。</p>

<p>◎監修：佐々木淳医師（医療法人社団悠翔会理事長）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigo.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 10 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>骨粗鬆症や認知症予防にも？ ふくらはぎを鍛える「片足つま先立ち体操」  中山潤一（整形外科医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14916</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014916</guid>
			<description><![CDATA[ふくらはぎを鍛える｢片足つま先立ち｣体操の効果と注意点を解説。左右10回ずつ行い筋肉を意識することで、歩行安定や体幹・膝の強化に加え、血流促進による骨粗鬆症や認知症予防にもつながる。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ストレッチをする男性と女性のイラスト" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_senior.jpg" width="1200" /></p>

<p>ふくらはぎを効果的に鍛える｢片足つま先立ち｣体操をご紹介します。両足よりも負荷が高く、筋肉や血流をしっかり意識して行うことで、歩行の安定や体幹強化につながります。さらに転倒防止に加え、骨粗鬆症や認知症の予防効果も期待できる体操です。</p>

<p>※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』(株式会社アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ふくらはぎが元気になる｢片足つま先立ち｣体操</h2>

<p>片足で立って、そのかかとを上げる体操です。</p>

<p>それだけで、ふくらはぎの筋肉が強くなります。ふくらはぎの働きは、歩行を助けてくれる頼もしい筋肉です。</p>

<p>また、体幹が鍛えられます。つまり、背中やお腹の筋肉が鍛えられるということで、歩いたり立ち上がったりするのがスムーズになります。</p>

<p>同時に平衡感覚が高まっていくので、転びにくくなります。<br />
膝まわりの筋肉も強くなって、膝の痛みも軽減します。</p>

<p>骨粗鬆症も予防できます。いいことずくめではないでしょうか。必ずつかまる物を用意してください。</p>

<p><img alt="ゆるいのに、動ける体が復活する｢片足｣ベースの1分体操①" height="1796" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama01.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="ゆるいのに、動ける体が復活する｢片足｣ベースの1分体操②" height="1802" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama02.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="ゆるいのに、動ける体が復活する｢片足｣ベースの1分体操③" height="1873" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama03.jpg" width="1200" /></p>

<p>③のときにふくらはぎが緊張していることを意識すると、単に動かす｢動作｣だけに集中したグループより、筋肉の増加率が上がることが報告されています。前者の緊張を意識したグループが12.4パーセント増であるのに対し、後者の動作だけのグループは6.9パーセント増と、かなりの違いがありました。（※1）</p>

<p>注意点は、①のポーズで両足をそろえて立ったり、膝が真っすぐに伸びた状態だと、バランスが取りにくくなります。片足を上げたときに、軸足の膝が真っすぐ伸びているとバランスが取りにくくなり、倒れやすくなります。膝は軽く曲げたままにしてください。</p>

<p>視線は真っすぐ前に、一点を見つめるのも、大切なポイントです。バランスをとりやすくなります。</p>

<p>背筋を伸ばすのも忘れずに。曲がっていると太ももに余計な負担がかかります。</p>

<p>なにより、呼吸は止めず、自然に続けながら行います。</p>

<p>この〈つま先立ち〉は、両足いっぺんにやる体操もあります。ですが、片足でやることで、ずっと効果を上げることができるのです。</p>

<p>両足でやると体重が2本の足に分散されますが、片足なら全体重が1本の足にかかるので、ふくらはぎの筋肉により強い刺激が加わります。</p>

<p>さらに、バランスをとって姿勢を保つために重要な深層筋(インナーマッスル)も同時に鍛えられます。</p>

<p>つまり、片足でやることで、同じ動き・同じ回数でも自然と負荷が増し、下半身の筋力が上がり、体幹も鍛えられるということです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1）Schoenfeld BJ, Vigotsky A, Contreras B, Golden S, Alto A, Larson R, Winkelman N, Paoli A. Differential effects of attentional focus strategies during long-term resistance training. Eur J Sport Sci. 2018 Jun;18(5):705-712.]</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢ふくらはぎ｣の底力</h2>

<p>ふくらはぎの筋力が上がれば、どうなると思いますか？</p>

<p>片足で立つ体操をすれば、｢ふくらはぎ｣の筋肉が鍛えられて、歩くときに足を後ろに蹴り出す力がつきます。</p>

<p>今よりも速く歩けるようになり、歩き方が安定します。<br />
ふくらはぎの筋肉が鍛えられれば、｢血流｣も良くなります。</p>

<p>ふくらはぎが｢第2の心臓｣と言われているのはご存じでしょう。それは、歩くために足を蹴り上げたときに、ふくらはぎが心臓と同じように、血液を送り出すポンプの役割をしているからです。</p>

<p>つまり、ふくらはぎは、全身の血流を促してくれる筋肉だということです。ふくらはぎが元気なら、全身の血液の流れが良くなります。</p>

<p>血液は酸素や栄養素を体中に届けてくれる大切なものですから、その流れが良くなるに越したことはありません。</p>

<p>ふくらはぎの筋力が強くなってから歩けば、足の血流がますます良くなります。そうなれば脚のむくみが取れるだけでなく、全身の血流が改善します。</p>

<p>全身の血流が良くなれば、骨を作る骨芽が 細胞の活動が活性化するので、骨粗鬆症の予防にもなります。<br />
全身の血流が良くなれば、脳に酸素や栄養素が十分に届けられるようになります。そうなれば、｢認知症｣の予防にもなります。</p>

<p>認知症も、寝たきりの大きな要因です。<br />
認知症を予防することは、寝たきりを予防することにもなります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_senior.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 10 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中山潤一（整形外科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】実は阪神生え抜きではない元監督は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15077</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015077</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】実は阪神生え抜きではない元監督は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>太平洋クラブライオンズ（73~76年）：25安打　1本塁打　6盗塁<br />
クラウンライターライオンズ（77~78年）：189安打　14本塁打　55盗塁<br />
阪神タイガース（79~95年）：1674安打　277本塁打　139盗塁</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：波紋を呼んだ移籍</h2>

<p>78年オフにクラウンライターライオンズ（現・埼玉西武ライオンズ）から阪神タイガースに大型トレードで移籍。トレード相手の一人にタイガースの大打者・田淵幸一選手がいたことで大きな話題を呼びました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：引退後のキャリア</h2>

<p>タイガース移籍後に不動のレギュラーとして1500本以上の安打を放ち、現役として実に17年間プレー。リーグ優勝・日本一を達成した85年には「打率.322　34本塁打　84打点」と大貢献しました。</p>

<p>引退後はコーチなどを経て2009年から一軍監督に就任。今ではタイガース生え抜きと誤解しているファンも多いのではないでしょうか？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>真弓明信選手</h3>

<p>です！監督就任期間中に優勝は叶いませんでしたが、2010年には「ダイナマイト打線」と形容された強力打撃陣を形成しました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 10 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>いまだ紙が主流な海外で “電子コミックバブル”は再現できるのか  グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14982</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014982</guid>
			<description><![CDATA[海外に収益と読者データを奪われない「直接流通」の可能性を探る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="いまだ紙が主流な海外で “電子コミックバブル”は再現できるのか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_global.jpg" width="1200" /></p>

<p>AI翻訳によって、ようやく日本の漫画は輸出Readyの状態になりつつある。しかし翻訳コストが下がっただけでは、収益は日本に還流しない。</p>

<p>前編で整理した2つの課題のうち、後編では「誰がどう届けるか」、流通モデルの設計という課題を扱う。翻訳後の作品が、誰の手でどんな仕組みを通じて世界に届くかによって、日本への収益還元はまったく異なる結果をもたらす。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>欧米では紙で売られる漫画</h2>

<p>従来より、漫画の海外展開では、翻訳を含めて現地出版社に一括で任せるライセンスアウトが主流だ。電子コミックが拡大した今でも、このビジネスモデルは大きくは変わらない。なぜなら、欧米では依然として「紙媒体」の需要が根強いからだ。</p>

<p>米国では紙の売上が7割強（2024年、米国出版者協会）を占める。ヨーロッパの二大出版市場はイギリスとドイツだが、イギリスでは紙媒体が出版売上の約78%（同、英国出版社協会）、ドイツは出版売上の約94%（同、ドイツ図書流通連盟）を占めている。欧米が紙媒体主流である限り、ライセンスアウトは合理的な選択肢だった。</p>

<p>日本の出版社は、現地出版社に対して作品の売り込みや紹介を行う。ライセンス契約を締結した現地企業は、翻訳や出版、現地の小売店への流通など、海外展開の付加価値のほとんどを担う。結果、日本への還元はライセンス収益など限定的になる。</p>

<p><img alt="【図解】紙＋電子コミック市場推移（国内）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis003.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>デジタル化が変える流通の前提</h2>

<p>一方、日本は出版全体の36%が電子書籍であり、そのうちの大部分（約32.6%）を漫画が占める（出版科学研究所）。売上高で見ても明らかなように、日本では漫画をデジタルで読む人が多数派だ。</p>

<p>1990年代から縮小していた漫画市場を再拡大に導いた転機が、スマートフォンの普及と漫画のデジタル化だった。勢いをそのままに、デジタル漫画は現在の日本の電子書籍市場拡大を牽引している。</p>

<p>漫画アプリで漫画を読む人に漫画以外の読書習慣があるとは限らない。1995年に記録した紙媒体の過去最高売上高（5,864億円）に対して、デジタルを含む最新売上高は6,925億円（2026年）と1.18倍に伸びている。</p>

<p>つまり、スマートフォンの普及が、紙からの転換だけでなく、既存の読書習慣を持たない層も取り込んだと言える。この変化は海外でも起こりうる。変化が緩慢なのは、そもそも翻訳漫画が少なかったことが要因のひとつだと考えられる。</p>

<p>前編で紹介したように、AIによって漫画の翻訳は効率化された。日本側でコストを抑えて漫画の翻訳をできるのなら、ライセンスアウト形式で印刷して小売店に流通するのではなく、漫画アプリで直接展開する選択肢が現実を帯びてくる。</p>

<p>実際、日本側が翻訳工程まで内製化し、直接収益を取りにいく動きも近年見られる。大手出版社は、「MANGA Plus」（集英社）や「K MANGA」（講談社）、「Viz Manga」（小学館・集英社など）など、自社の漫画作品を海外向けに配信する独自のアプリを展開している。しかし、これらは各社の自社作品のみを扱う一社一アプリであり、複数社の作品を横断して読める総合的なプラットフォームにはなっていない。海外には漫画の総合書店のようなアプリはないのだろうか。</p>

<p>日本にはある。1位がピッコマ（Kakao）、2位がLINEマンガ（NAVER）と、どちらも韓国系のITジャイアントが日本向けに運営する漫画アプリだ。</p>

<p><img alt="【図解】漫画アプリ収益（世界）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis004.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Webtoonの海外展開からの学び</h2>

<p>ピッコマとLINEマンガの背景には、韓国発のWebtoon（スマートフォンに最適化された縦スクロール漫画）のグローバル展開戦略がある。「梨泰院クラス」「女神降臨」といったヒット作の映像化でグローバルな認知を獲得し、急速に世界市場を開拓した。2021年時点で約5,000億円とされたWebtoon市場は、2028年には3.7兆円に達するという予測も出ている（経済産業省資料）。</p>

<p>では、Webtoonの成功にあやかって、日本の横読み漫画を全て縦スクロールにすればよいのかというと、そう単純でもない。</p>

<p>実は、Webtoonの海外輸出額の約半分（45.6%）を占める最大市場は、日本だ（2022年、韓国コンテンツ振興院発表）。横読みの漫画文化が深く根付いているはずの日本の読者が、縦スクロールのWebtoonを受け入れている。</p>

<p>この事実は、読者にとってフォーマットの形式自体は絶対的な障壁ではないことを示唆する。日本の横読み漫画が海外展開する際も、必ずしも縦スクロールに作り変える必要はない</p>

<p>Webtoonから学ぶべきは、モバイル消費スタイルに合わせた体験設計と、読者が毎日戻ってくる「場所」＝プラットフォームを自前で構築したことだ。日常的にアクセスされるプラットフォームを持つ者が握るのは市場シェアだけではない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「届ける仕組み」を持つ者が読者データを持つ</h2>

<p>デジタルコンテンツビジネスでは、誰が読んで、どこで課金し、どこで離脱したかという読者データを持つ者が次の戦略を立てられる。</p>

<p>世界の漫画アプリ収益の77%が日本国内で生み出されている（Sensor Tower、2023年）。日本の漫画があまり翻訳されておらず、日本語のわかる市場でしか展開できなかった現実が反映されている。AI翻訳で多言語化が進めば、日本の漫画を世界に展開できるだろう。</p>

<p>問題は、その際に誰がデータを持つかだ。プラットフォーマーは「いつ、どこで、どの作品を、何話まで読み、どこで課金したか」という粒度の細かい行動データを日々蓄積していく。ライセンスアウトに終始すると、日本の出版社やクリエイターは自分の作品が世界のどの地域でどう消費されているかを直接把握できない。</p>

<p>この構図は海外だけの話ではない。国内の電子コミック市場が拡大しても、読者が外資プラットフォームを介して読む限り、その手数料収入も読者データも外資プラットフォーム運営企業に蓄積される。</p>

<p>情報の非対称性は、やがて交渉力の非対称性になる。手数料の交渉や契約更新の局面では、データを持つ側が圧倒的に有利だろう。外資プラットフォームを活用すること自体は合理的な選択だが、依存のみに終わることで収益構造の主導権を手放すリスクがある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本が仕掛ける直接流通</h2>

<p>こうした課題を踏まえた直接流通への動きが、2つの異なるアプローチで始まっている。ひとつは日本発の新規プラットフォームの構築、もうひとつは既存のグローバルインフラを活用した展開だ。</p>

<p>一つはAI漫画翻訳を牽引するオレンジ社の挑戦だ。2025年9月、北米市場（米国・カナダ）向けに自社運営の漫画アプリ「emaqi」をリリースした。集英社・講談社・KADOKAWA・秋田書店・双葉社といった有力出版社のエージェントと連携している。</p>

<p>自社で翻訳したコンテンツを自社プラットフォームで配信する垂直統合モデルだ。翻訳から配信まで自社で完結させることで、読者データを自社で持ちながら収益構造をコントロールする試みだ。</p>

<p>もう一つの注目株が、ソニーグループ傘下のクランチロール（Crunchyroll）だ。米国で生まれたプラットフォームだが、ソニーによる買収後、日本コンテンツのグローバル展開を担う中核として機能している。</p>

<p>クランチロールはNetflix・Amazon Prime Videoと並ぶ世界3強のアニメ配信プラットフォームであり、海外に1,700万人以上の有料会員を抱える。2025年10月に電子書籍配信事業を手掛けるリンクユー（Link-U）を共同パートナーに迎え、漫画サービスを再始動させた。</p>

<p>世界中のアニメファンという熱狂的な顧客基盤に原作漫画を直接届けるクロスメディア展開で、集英社・KADOKAWA・スクウェア・エニックスなどの大手出版社からコンテンツの提供を受けている。アニメで世界中のファンを獲得した後、原作を読みたい需要を正規チャネルで受け止める構造だ。</p>

<p>直接流通への挑戦はまだ始まったばかりだが、ゲームが辿った「日本企業が世界に直接届ける」という道筋を漫画でも実現しようとする試みが、確実に動き始めている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI時代の人間の価値「目利き」</h2>

<p>流通チャネルを確保できたとして、次に問われるのが何を届けるかだ。AI翻訳で作品の供給量が増えれば増えるほど、読者が「何を読めばいいか」に迷う時代になる。アルゴリズムが過去の閲覧履歴をもとにレコメンドするプラットフォームの世界では、似たような作品ばかりが上位に並び、均質化が進む可能性がある。</p>

<p>AIは膨大なデータから「最適解」を出力することに長けているが、読者の感情を揺さぶる独創性は、過去データの延長線上からは生まれない。</p>

<p>そこで改めて価値を持つのが、人間の編集者による「目利き」だ。作家の才能を見抜き、時代の空気を読み、読者の予測を心地よく裏切る作品を世に送り出す、経験と感覚で培われた編集者の感性はデータから導けない。</p>

<p>「この漫画アプリならどの作品も面白いはず」という信頼が世界の読者に浸透すれば、既存の巨大プラットフォームのアルゴリズムに対抗できる独自の価値となる。原石を発掘し、作家と伴走しながら物語を磨き上げる。その積み重ねが、AIには代替しにくいブランドの根幹を築くだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>おわりに</h2>

<p>前編では、漫画の翻訳コストを劇的に下げるAI翻訳の登場を解説した。後編では、翻訳された作品が誰の手で読者に届くかという問いを扱った。</p>

<p>ライセンスアウトという伝統的なモデルは、紙媒体が主流の市場では合理的だった。しかし、その前提は変わりつつある。ゲームが辿った直販の道筋と、Webtoonが示したグローバルインフラの構築。この2つの先行事例を参照しながら、流通モデルを再設計することが、日本の漫画産業の次なる課題だ。</p>

<p>翻訳の壁が崩れた今、問われているのは「誰が届けるか」の答えをどう作るかにある。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_global.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 09 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>騙すつもりはなくても書類送検！契約書を後回しにすると特商法違反に  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14884</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014884</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、特定商取引法の書面交付義務を題材に、契約時に守るべきルールと、営業担当者を違反に追い込まない会社の仕組みづくりを解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「騙すつもりはなかった」でも書類送検" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smileman.jpg" width="1200" /></p>

<p>売上目標まであと一件。目の前には契約する気になっている顧客――。<br />
そんな営業担当者の焦りが、普段なら守れるはずの手続きを飛ばすきっかけになることがあります。契約内容を口頭で十分に説明し、相手も納得していたとしても、法律で義務付けられた書面を交付しなければ違法となるケースがあります。なぜ「後で渡す」「一度くらい」が許されないのか。</p>

<p>本稿では元刑事の森雅人氏が、特定商取引法の書面交付義務を題材に、契約時に守るべきルールと、営業担当者を違反に追い込まない会社の仕組みづくりを解説します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ちゃんと説明したし、一枚くらいなくても平気でしょ」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★★☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★★☆ 実名公表される可能性大</p>

<p>Aは転職支援サービスの営業を担当していた。月末が近づき、あと数件で目標達成。そんな時、説明会で参加者の一人が「今日申し込みます」と言った。契約を逃したくなかったAは、その場で手続きを進めた。しかし、本来交付すべき契約書面については、「後でメールします」と言ったまま渡さなかった。内容は説明していた。<br />
騙すつもりもなかった。ただ、手続きを急いだだけだった。だが同じ対応は一度だけではなかった。</p>

<p>数か月後、契約者とのトラブルから消費生活センターの調査が始まり、Aが複数の契約で法律上必要な書面を適切に交付していなかったことが判明した。「後で送るつもりだった」と説明したが、書面交付義務を認識しながら継続的に怠っていたことが重く見られ、会社は特定商取引法違反で行政処分を受け社名が公表。Aについても同法違反の疑いで書類送検された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇特定商取引法（書面交付義務）<br />
訪問販売や電話勧誘販売、継続的な役務提供などでは、事業者に契約内容を記載した書面の交付が義務付<br />
けられている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】焦っている時ほど、「正しい手続き」で自分を守る</h2>

<p>刑事をしていると、法律を破る人は、大きく二種類に分けられるように感じます。<br />
一つは、最初からルールを無視する人。<br />
もう一つは、ルールの大切さを見失う人です。</p>

<p>この事例のAさんは、後者だったと思います。契約内容は説明していた。お客様を騙すつもりもなかった。実際にサービスも提供していた。だからAさんの中では、「大事なのは中身だ」という感覚だったのでしょう。</p>

<p>しかし法律は、中身だけを見ているわけではありません。特定商取引法違反の取調べでも、「ちゃんと説明したんです」という話をよく聞きます。しかし、説明したことと、法律で定められた手続きを守ったことは別です。</p>

<p>世の中には、結果だけでなく過程を守るためのルールもあります。<br />
契約書面の交付はその一つです。契約書は単なる紙ではなく、お客様が後から内容を確認するためのもの。そして事業者自身を守るためのものでもあります。<br />
ビジネスでは売上も大切です。目標も大切です。<br />
しかし、契約を取ることより大切なのは、契約を「正しく」取ることです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】契約日にご注意！</h2>

<p>こうした問題で適用される特定商取引法は、お客様が契約した「瞬間」の納得だけでは足りない、と考えています。なぜでしょうか。<br />
それは、人は契約する時、意外と冷静ではないとされているからです。<br />
説明会の熱気。営業担当の話のうまさ。「今申し込まないと損をするかもしれない」という焦り。こうしたものが、判断に影響するとされています。</p>

<p>だから特定商取引法では、一度持ち帰って確認する、後から家族に相談する、といった、冷静になって考え直すための仕組みとして、契約内容や料金、解約条件などを記載した書面の交付を義務付けているのです。</p>

<p>特定商取引法は、悪質な業者だけを対象にした法律ではありません。まじめに営業活動をしている会社も対象です。だからこそ、「騙すつもりはなかった」「後で送るつもりだった」という説明では済まないのです。<br />
このテーマで問われるのは、契約を取ったかどうかではありません。契約者が冷静に判断できる機会をきちんと確保したか。そこなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】一度だけの例外を作らない</h2>

<p>営業の現場では、どうしても焦る瞬間があります。あと一件で目標達成。月末まで残り数時間。お客様もその気になっている。<br />
そんな時ほど、人はこう考えます。「今回は先に契約だけ済ませよう」「書面は後で送ればいい」「一回くらい問題ないだろう」。しかし、多くの不祥事は、その「一回」から始まります。そして一度例外を作ると、二回目はもっと簡単になります。</p>

<p>だから大切なのは、「忙しい時ほど、いつもと同じ手順を守る」ことです。<br />
・契約書面の交付<br />
・説明内容の確認<br />
・必要な記録の保存<br />
こうした手続きは、会社のためだけにあるのではなく、将来の自分を守るためにあります。<br />
営業では、「契約が取れたか」よりも、「正しい手順で契約できたか」という意識を徹底するようにしてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】営業を追い詰める、会社のダメな評価制度</h2>

<p>会社がまず整えるべきなのは、営業力ではありません。契約手続きを標準化する仕組みです。<br />
特定商取引法違反が起きる会社では、担当者ごとに手続きの進め方が違うことがあります。ある人は書面を渡す。ある人はメールだけ。ある人は後日送付。これではミスが起きます。</p>

<p>だから会社は、契約時に必要な書類や手順を明確にし、誰が担当しても同じ対応になる仕組みを作る必要があります。チェックリストでもいい。電子システムでもいい。<br />
重要なのは、担当者の記憶や善意に頼らないことです。</p>

<p>また、営業成績だけを評価しないことも重要です。<br />
契約件数や売上だけを評価する制度では、「今回は後で送ろう」という判断が生まれやすくなります。<br />
本当に評価すべきなのは、正しく契約を取ったかどうかです。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた企業不祥事の多くは、ルールがなかったから起きたわけではありません。ルールはありました。研修もありました。それでも問題が起きました。<br />
なぜか。誰も止められなかったからです。</p>

<p>だから会社に必要なのは、担当者が迷った時に立ち止まれる仕組みです。<br />
人は焦るとミスをします。<br />
だからこそ、個人の注意力ではなく仕組みで防ぐ。それが最大の予防策になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smileman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 09 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AIは対立を煽る道具に堕してしまうのか？『なめらかな社会とその敵』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12693</link>
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			<description><![CDATA[鈴木健氏による書籍『なめらかな社会とその敵』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="AI" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tech.jpg" width="1200" /></p>

<p>2013年に刊行された鈴木健『なめらかな社会とその敵』（勁草書房）は、単なる情報技術による未来社会の設計図ではない。それは、近代社会を支える貨幣、投票、法といった制度的インフラを、生命現象のアナロジーを借りながら根底から問い直し、社会そのものを「中心がなく、境界が曖昧で、構成要素が相互に溶け合うように関係しあう生命システム」= 膜・核・網として捉え直そうとする、野心的な思想の書である。刊行から10年以上が経過し、技術と社会が本書の射程にようやく追いつき始めた今、私たちはその真価を改めて問う必要がある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「なめらかな統治」の姿</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota03.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書が描く「なめらかな社会」の核心は、単に人間関係が連続している状態を指すのではない。その本質は、意図や理由といった「コンテクスト」が、価値や情報とともに社会を滑らかに伝播していく状態にある。この思想を体現するのが、伝播投資貨幣「PICSY」だ。</p>

<p>近代貨幣が、価値以外のあらゆるコンテクスト（誰が、なぜ、どのような思いで支払ったのか）を削ぎ落とし、計算可能な抽象的単位へと還元することでその流動性を確保したのに対し、PICSYは価値の伝播経路とその理由を可視化する。なぜAさんがBさんの活動に価値を感じたのか、その「共感の文脈」が価値と共に流通することで、社会には信頼と共感に基づいた、きめ細やかな価値のネットワークが立ち上がる。</p>

<p>この視点から見ると、本書が名指す「敵」の正体もまた明確になる。敵とは、特定のイデオロギーや国家ではなく、社会からコンテクストを剥ぎ取り、世界を単純化・抽象化しようとする力そのものである。</p>

<p>近代社会の制度的中核――匿名的な貨幣、ワンクリックの投票、一般化された法――は、まさにこの「コンテクストの切断」によって成立してきた。それは効率性と普遍性を獲得する一方で、個々人の複雑な思いや地域社会の特殊な事情を切り捨て、社会を硬直化させ、見えざる分断を生み出してきた。</p>

<p>この「コンテクストの切断」という&quot;敵&quot;に抗うもう一つの柱が、可分・委任可能な投票システム「Divicracy」だ。「一人一票」という不可分な意思表明は、個人の複雑な意見を一つの選択肢に押し込める暴力的な単純化である。</p>

<p>Divicracyは、この近代的個人というフィクションを解体し、争点ごとに細分化された私たちの意思が、その濃淡や文脈を保ったまま社会的意思決定に反映される可能性を示唆する。この二つの構想が連携する時、トップダウンの意思決定でも、単純な多数決でもない、ネットワーク参加者の複雑な思いが有機的に編み上げられていく「なめらかな統治」の姿が浮かび上がる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>生命的な「なめらかさ」を回復し続けようとする動的なプロセス</h2>

<p>刊行当時は抽象的に響いたこのビジョンが、2020年代の今、生々しいリアリティを帯びている。そしてそのリアリティは、本書の思想的子孫とも言える潮流によって、多様な形で描き出されている。</p>

<p>その最も輝かしい実践例が、台湾のデジタル民主主義を牽引したオードリー・タンの取り組みだろう。彼女が主導した市民参加型プラットフォーム「vTaiwan」は、市民が政策課題についてオンラインで熟議し、多様な意見の分布を可視化することで、対立ではなく合意形成を目指す。</p>

<p>これは、Divicracyの思想を国家レベルで実装し、市民一人ひとりの複雑なコンテクストを切り捨てることなく政策決定に反映させようとする、まさに「なめらかな社会」のプロトタイプであった。さらに、日本でも成田悠輔や落合陽一といった新進気鋭の理論家たちが、AIやビッグデータを活用する社会秩序の構想を世に提示し始めている。</p>

<p>生成AIの爆発的な普及によって、「自己完結した個人」という近代的主体像は、もはや技術的にも思想的にも維持困難となった。私たちの「個」は、今や分散的にオンライン上に存在する行動logと、それを読み込んで忠実に自己を再現するAIに取って代わられているようにさえ思える。</p>

<p>しかし、AIがもっともらしい文脈を「生成」する時、それは本当に「私」のコンテクストを豊かにしているのか、それとも実際はより貧しくしてしまっているのか。技術は常に両義的であり、社会を「なめらか」にするか、それとも「硬直化」させるかは、その設計思想と運用に懸かっている。</p>

<p>フィルターバブルとエコーチェンバーの中で、人々が対立と分断に煽られ続けている現代社会において、テクノロジーが照らす未来の仄暗さは、誰もが感得できるところだろう。</p>

<p>『なめらかな社会とその敵』を今読み直す価値は、まさにこの批評的な視座を与えてくれる点にある。本書は、未来の技術を予測した予言の書ではない。それは、社会が絶えず、生命的な「なめらかさ」を回復し続けようとする動的なプロセスを描いた思想書である。</p>

<p>社会がより政治的に強く分断されゆく中で、社会は今度こそ「なめらかさ」を手に入れることができるのだろうか？それとも、テクノロジーは現在存在している対立と分断を煽るための道具に堕してしまうのか？それを決めるのは、未だ「個」としての体面を保つ私たち一人一人にかかっているのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tech.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 08 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>海賊版被害額は年間8.5兆円!? 漫画市場は得られたはずの富を取り戻せるか  グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14981</link>
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			<description><![CDATA[海賊版に流れてきた巨大な海外需要を正規収益に変える、AI翻訳の現在地を追う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="海賊版被害額は年間8.5兆円!? 漫画市場は得られたはずの富を取り戻せるか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_comic.jpg" width="1200" /></p>

<p>アニメ、ゲームで稼ぐ国、日本──。2023年のゲーム・アニメ・映像・出版・音楽を合算したコンテンツ産業の海外売上額は5.8兆円（経済産業省）に達する。基幹産業である自動車に次ぐ日本第2位の輸出産業だ。いまや鉄鋼や半導体産業に匹敵する規模を誇る。</p>

<p>コンテンツ産業において、漫画は知的財産（IP）の源泉としての役割を担う。ゲーム、アニメ、映画といったコンテンツの原作でもあり、世界中で熱狂的に消費されている。例えば漫画「鬼滅の刃」を原作としたアニメの劇場版（2025年公開、無限城編）の興行収入は、全世界で1000億円超と邦画初の記録を樹立した。</p>

<p>しかし、漫画の海外売上の多くが日本には還ってこない。問題は、翻訳されていないことによる海賊版の被害、さらには、日本のコンテンツ産業が長年抱えてきた構造的な課題にある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ゲームとの比較で見える漫画の2つの課題</h2>

<p>海外展開を考えるにあたって、本稿では、「海外で売れているのか？」と「日本の企業が儲かっているのか？」という2つの観点で整理していく。</p>

<p>「海外で売れているのか？」は、日本の財・サービスの海外での消費額を指し、海外売上と呼ばれる。一方、「日本の企業が儲かっているのか？」は、海外売上のうち、最終的に国内の事業者に還元された金額を指し、海外収入と呼ばれる。</p>

<p>この海外売上と海外収入という、似て非なる2つの数値を漫画とゲームで比較すると、両者の海外展開の違いが浮き彫りとなる。</p>

<p>ゲームの海外売上は約2.8兆円と、漫画の8.6倍の規模だ。さらに海外収入を見ると、ゲームの場合、海外の売上の9割弱が日本企業に還元されている。</p>

<p>多言語対応のコストは漫画よりゲームのほうが低い（後述）。また、売上の大半を占めるハード（家庭用ゲーム機）は任天堂やSIE（PlayStationの開発・販売を担うソニー子会社）によって世界中に直接販売されている。売上のほとんどは日本企業の収益となる。ソフト販売もまた、デジタルダウンロードが普及した現在、配信プラットフォームへの手数料は発生するが、ほとんどの収益が日本企業に還元される構造は維持されている。</p>

<p>一方、漫画には海外売上と海外収益のそれぞれに対して大きな課題がある。海外売上の壁は「翻訳の壁」だ。そもそも漫画はあまり翻訳されていない。翻訳コストが高すぎるのだ。正規の供給がないため、海賊版の温床となる。</p>

<p>海外収入の壁は「流通モデル」だ。漫画では、現地出版社に一括で任せるライセンスアウトが伝統的かつ主流モデルである。コストを抑えて海外展開が可能だが、ゲームと比較すると日本への還元率（海外販売に対する海外収入の比率）は低い。</p>

<p>この2つの課題について、前編では翻訳の壁について、後編では流通モデルの課題と日本の選択肢を論じる。</p>

<p><img alt="【図解】海外売上と海外収入" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis001.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「翻訳の壁」が生んだ正規流通の空白</h2>

<p>現在、AIによる翻訳は日常となった。生成AIが普及するもっと前、コロナ前から「ポケトーク」やDeepLのようなテキスト翻訳の自動化サービスは広がっていた。しかし、漫画の翻訳は進まなかった。理由は、言葉を置き換えるだけでは漫画の翻訳は成立しないからだ。</p>

<p>漫画の原稿は、その面積の多くを絵が占める。翻訳するプロセスでは、まずセリフが入った吹き出しから日本語だけを消去し、翻訳後のテキストを配置し直す必要がある。</p>

<p>日本語から英語に訳すとテキスト量は1.5〜2倍に膨らみ、縦書きから横書きへの変換も生じる。吹き出しの枠にぴったり収まるよう文字サイズや行間を、手作業で微調整する「写植」という工程が不可欠だ。言語ごとに異なるフォントから、そのシーンの雰囲気に合ったものを選ぶ作業も伴う。</p>

<p>さらに難易度を上げるのが、「ドーン」「ゴゴゴ」といった漫画特有のオノマトペ（擬音語・効果音）だ。オノマトペはキャラクターや背景の絵の上にダイナミックなデザイン文字として描かれ、絵と一体化している。翻訳する際には、言語を変えるだけでなく、消した跡の背景や線を描き足して、絵を修復する画像処理まで発生する。</p>

<p>こうした工程の複雑さから、翻訳にかかるコストと時間は膨大になる。</p>

<p>外国語に翻訳された正規版のリリースは、日本語版の発売から数ヶ月以上のタイムラグが常態化していた。高すぎる翻訳コストによって、正規に多言語展開される作品は、すでにアニメ化や映画化されてヒットが約束された一部の大作に絞られてきた。日本で出版された漫画タイトルのうち、正規翻訳されて海外流通しているのはわずか数%にすぎない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>8.5兆円の海賊版被害が示すこと</h2>

<p>海賊版対策を推進する団体ABJの発表によれば、2023年6月の1ヶ月分だけで被害額は7000億円を超える。海賊版サイトの滞在時間を調査し、30分でコミック1冊＝500円を読めるとしたときの試算だ。</p>

<p>年換算すると8.5兆円規模にのぼる。別の調査（CODA）によれば2019年から2022年の4年間で被害額は5倍に拡大しており、海賊版の被害は年々深刻化している。</p>

<p>一方で、漫画を含む出版分野の海外売上額は3200億円（2022年、経済産業省）と、海賊版被害の27分の1に留まる。さらに、日本企業がライセンスアウトした海外出版社から受け取るライセンス収入は256億円にまで減る。</p>

<p>8.5兆円という数字は「盗まれた損失」であると同時に、世界中に巨額の需要があることを裏付ける。</p>

<p>NetflixやAmazonといった動画配信サービスを通して、日本のアニメの視聴者は世界中で拡大した。アニメの原作漫画を読みたいという需要は高まっている。</p>

<p>「最新話を母国語ですぐに読みたい」「まだ翻訳されていない名作を読みたい」という声があっても、正規版は供給されていない。需要と供給のギャップを突くように、無断翻訳した漫画をインターネット上に公開するスキャンレーション（違法配信サイト）が蔓延してきた。</p>

<p>膨大な数の日本の漫画が世界中で消費されながら、そこから生まれるべき正当な対価が、海賊版サイトの広告収入などに流出し続けてきたのだ。</p>

<p>「翻訳コストを解消することで、この需要の一部は確実に正規収益へ転換できる」というのが漫画業界がAI翻訳にかける期待の根拠でもある。海賊版に流れていた読者を正規ユーザーとして取り込む余地は大きい。</p>

<p><img alt="【図解】漫画の海賊版被害額" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis002.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI翻訳が突破口</h2>

<p>翻訳のボトルネックに変化をもたらしつつあるのが、漫画に特化したAI翻訳技術だ。</p>

<p>MantraやオレンジといったスタートアップのAI翻訳は、セリフの自動認識・消去から始まり、文脈を踏まえた翻訳、フォントの自動選択、吹き出しへのテキスト自動配置まで、職人が手作業で行っていた工程を一連で処理する。品質担保のため、人間によるポストエディットは欠かせないが、作業スピードは格段に向上する。</p>

<p>オノマトペも翻訳候補を複数提案し、重なった背景の画像修復まで対応する機能も備えている。汎用テキスト翻訳ツールとは異なり、漫画の「絵と文字が一体化した構造」に特化して設計されている点が特徴だ。オレンジ社がAnthropicの「Claude」を活用したシステムでは、翻訳プロセス全体で5〜7倍の効率化が実現している。</p>

<p>業界の本気度は資金の動きにも表れている。Mantraに対しては集英社、小学館、KADOKAWA、スクウェア・エニックス等が出資し、総額7.8億円を調達。オレンジ社もグロービス・キャピタル・パートナーズや小学館などから29.2億円の出資を受け、2025年には金融機関から総額25億円の融資も得た。翻訳の壁を超えることが、業界全体の課題として共有されてきた証左といえる。</p>

<p>AI翻訳の登場で、これまで採算が確実な一部のヒット作品に限定された状況が変わりつつある。国内市場のみで消費されてきた良質なニッチ作品も過去の名作も、次々と採算ラインに乗り、世界市場に供給できる可能性が開かれてきた。</p>

<p>バトル、恋愛、医療、グルメ、ホラー、ビジネスまで、存在しないジャンルを探す方が難しいほど多様な日本の漫画ライブラリ。翻訳の壁が崩れることで、膨大なタイトル数という強みが、そのままグローバル市場での競争力に転換できるかのテストが初めて可能になる。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 07 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>実は野球より先進的？ 競技自転車に隠された戦略性と科学性  松尾清貴（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14765</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014765</guid>
			<description><![CDATA[進学校×スポーツという人気シリーズ最新作『偏差値70の自転車競技部』。勉強とスポーツを両立する現代の子どもたちへの思いを著者に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="実は野球より先進的？ 競技自転車に隠された戦略性と科学性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_study2.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊『偏差値70の自転車競技部』を上梓した小説家の松尾清貴氏。「高学歴&times;スポーツ」をテーマに複数の小説を執筆してきた松尾氏に、スポーツの中にある科学的な一面などについて語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>競技自転車に隠された戦略性</h2>

<p>ーー14年前に発売された『偏差値70の野球部』を書かれたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか。</p>

<p>【松尾】当時の編集者から、開成高校野球部の記事を見せられたことがきっかけです。</p>

<p>開成高校といえば都内有数の進学校ですが、そこの野球部が2005年に、東東京大会でベスト16まで勝ち進んだことで大きな話題を呼んだんです。後に『弱くても勝てます』（新潮社）として書籍化もされています。</p>

<p>スポーツの印象が薄い進学校が独自の戦略を用いて勝ち上がっていく様子に、「同じような設定だったら面白いんじゃないか？」と考え、提案してくれたんです。</p>

<p>ーー前作と今作を比較してお聞きします。野球はルールへの深い理解や駆け引きによって勝利する、比較的頭脳スポーツの印象が強いと思います。一方、競技自転車はフィジカルに重きを置くスポーツという印象があります。</p>

<p>競技自転車と「偏差値70」という組み合わせにおいて、苦労したことや、「野球部」のときとは勝手が違うと感じたことはありましたか。</p>

<p>【松尾】実際は逆で、戦略性や科学性は自転車競技の方が強いんです。トレーニングにも科学的な手法がかなり取り入れられています。</p>

<p>ーーそうなんですか！勝手ながら、意外でした。</p>

<p>【松尾】外から見える動きだけを見れば、野球のようにいろいろなことをしているわけではなく、ただペダルを踏んでいるだけですからね。</p>

<p>野球には攻守交代があり、戦略的な部分も突き詰めればたくさんありますが、自転車は見た目が単調です。その単調さをどう見せるかという違いがあります。</p>

<p>もう1つ、前作を書いた14年前の高校野球では、今ほど科学的なトレーニングが取り入れられていませんでした。</p>

<p>当時は、コーチの経験則で練習する、これまでやってきた練習を続けるといったことが多く、理論的な整合性まではあまり突き詰められていなかったと思います。</p>

<p>そこで前作では、それに対するアンチテーゼやカウンターとして、「力学ではこうなる」「確率ではこうなる」という科学的な知見を持ち込む作り方ができました。元々科学的な知見がないところに、それを入れてみたら面白いのではないかという発想です。</p>

<p>ところが今回の自転車競技は、すでに科学的な考えが浸透しています。競技をしている人は、みんな科学的なトレーニングをしています。それに対するカウンターを打ち出しにくい。しかもロードレースもトラック競技も、野球ほど一般に知られていません。</p>

<p>まずルールを示し、そのルールの中で選手が何をしているのかを、エピソードも絡めて説明する。そのうえで、一風変わった戦略を積み上げていかなければなりません。その積み上げ方が、野球よりもややこしかったですね。</p>

<p>野球では、高校球児の精神論や根性論をイメージしやすい。それに対して、「自分たち進学校は練習時間がないのだから、もっと集中してこれだけやればいい」というギャップの面白さを出せます。自転車競技では、なかなかそれが出しにくい。その難しさがありました。</p>

<p>ーー野球も戦略的ですが、トレーニング方法などの面では、競技自転車の方が科学的な知見が進んでいるということですか。</p>

<p>【松尾】ロードレースは日本においてはマイナー競技ですが、ヨーロッパではメジャー競技。まさに日本における野球のような存在です。その分、研究が進んでいるので、トレーニングもどんどん進化しているんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>勉強とスポーツの両立という難しさ</h2>

<p>ーーここからは、作品のもう1つの要素である「偏差値70」、子どもたちの受験や勉強についてお聞きします。『偏差値70の野球部』の発売から10年以上が経過していますが、世間の受験に対する常識や考え方が変化したと感じることはございますか？</p>

<p>【松尾】中学受験は増えたと思います。東京に住んでいるからということもありますが、知り合いや友人の子どもが中学受験をすると聞くことも多くなりました。</p>

<p>ーー今作では、主人公が物語の開始時点から塾に通い、親も教育熱心という設定です。そこにも時代の変化が反映されているのでしょうか。</p>

<p>【松尾】それもありますが、設定の整合性のためでもあります。</p>

<p>物語開始時点で主人公は小学生なのですが、小学生のころからロードバイクに乗れるような家庭は、経済的に恵まれています。</p>

<p>そして、それくらい経済力のある家庭なら、中学受験もさせるだろう、と...。</p>

<p>ーー言われてみれば、おっしゃる通りですね。</p>

<p>【松尾】自転車を題材にしたフィクション作品はたくさんありますが、そのような経済的な部分の描写は避けられているように思います。</p>

<p>「知り合いから自転車をもらったことがきっかけで始めた」という設定でもいいのですが、今回は大きなパッケージとして「偏差値70」がついています。</p>

<p>それなら、ある程度お金のある家庭にした方が自然だと思いました。</p>

<p>今回は一人称視点の作品なので、主人公自身は自分の家がお金持ちだとアピールしませんし、内面でもほとんど語りません。</p>

<p>ただ、周りの登場人物がそれを指摘します。本人はあまり気づいていないけれど、実は裕福な家庭なのだと伝わるようにしています。</p>

<p>裕福さを前面に出さずとも、読者が背景としてなんとなく理解してくれればよいと思っています。ある程度の格差が存在することは示しておくべきですし、その方が誠実だと思います。</p>

<p>ーー最後に、勉強と部活動などの両立についてお聞きします。早い時期から受験を意識する子どもが増えると、勉強と活動を両立することは、さらに大変になるのではないでしょうか。松尾さんのお考えや、作品の中で示したことがあれば教えてください。</p>

<p>【松尾】今は部活動自体がない学校も多いそうです。その場合、課外活動をしたい学生は地域のスポーツクラブなどで活動をしなければならない。</p>

<p>ところが地域のチームは選抜制で、入団テストがある場合もあるそうです。誰でも参加できるわけではない。受験とは別のところで、また競争させられているように感じます。</p>

<p>今の子どもたちは大変だと思います。限られた時間で、いくつもの競争にさらされるわけですから。前作の『偏差値70の野球部』も今回の『偏差値70の自転車競技部』も、「強豪校ほど練習時間がない」という設定を前提にしています。</p>

<p>ーー限られた練習時間の中でいかに頭を使って結果を出すかという点も、読み応えにつながりますね。</p>

<p>【松尾】そういうコンセプトのシリーズになっていると思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_study2.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松尾清貴（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>会社の資料持ち出しは犯罪？「家で仕事するだけ」が営業秘密侵害に  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14883</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014883</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、営業秘密の持ち出しが犯罪となる境界線を解説。社員が陥りやすい勘違いと、個人・企業それぞれに求められる情報管理のポイントを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「家で仕事するだけ」が犯罪に？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>「家で引き継ぎ資料を整理するだけ」「仕事のためだから問題ない」――。<br />
そんな善意や責任感からの行動が、思わぬ刑事事件につながることがあります。会社が管理する技術情報や顧客情報などの営業秘密は、自分で作成した資料であっても、無断でコピーして社外へ持ち出せば不正競争防止法に抵触する可能性があります。<br />
本稿では、元刑事の視点から、営業秘密の持ち出しが犯罪となる境界線を解説。社員が陥りやすい勘違いと、個人・企業それぞれに求められる情報管理のポイントを紹介します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「引き継ぎ資料くらい、家で作っとくか」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★★☆ 逮捕リスク<br />
★★★★★ 懲戒・損害賠償リスク（億単位の請求も...）<br />
★★★★☆ ほぼ確実に実名公表されて人生終了</p>

<p>製造業に勤めていた技術系の会社員は、日常業務の中で製品の製造工程や設備構成に関する資料を取り扱っていた。これらの資料は社内サーバで厳重に管理され、「社外秘」と明示された技術情報だった。<br />
退職を控えていたある時期、本人は「自宅で内容を整理し、引き継ぎの準備をするため」と、社内サーバに保存されていた資料を無断で複写し、USBメモリに保存して持ち帰った。</p>

<p>その後、複写した資料の一部を加工し、別の資料に転用していたことが判明。さらに、転職先とみられる外部企業との接触も確認され、会社側が内部調査を実施。アクセスログやコピー履歴から、無断複写と持ち出しの事実が明らかになった。</p>

<p>会社は被害届を提出し、当該行為は「営業秘密の不正取得・使用」に当たるとし、不正競争防止法違反で有罪判決が下された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇不正競争防止法違反（営業秘密侵害）<br />
社内資料を無断で複写し持ち出す行為。「自宅作業」「引き継ぎ目的」でもアウト。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】まじめな社員ほど要注意！</h2>

<p>私が、実際にこの手の事件にかかわった中で意外だったのは犯人像です。多くの人が想像するのは、ライバル企業に情報を売る人や会社を裏切る人など、悪意のある人でしょう。しかし実際には、仕事熱心な人、責任感の強い人、まじめな人などが、当事者になることが多くありました。</p>

<p>本人としては、会社のためだったのでしょう。しかし、ここに大きな落とし穴があります。会社の情報は、自分が作った資料であっても、自分の物ではありません。会社が管理している情報です。<br />
だから、仕事のため、効率化のため、善意だった、そうした理由があったとしても、ルールを飛ばして持ち出せば問題になります。本当に危ないのは、「会社のためだから大丈夫」という感覚なのです。</p>

<p>人は悪意がある時よりも、正しいことをしていると思っている時のほうが慎重さを失います。<br />
だからこそ、頑張ることと、ルールを守ることは別だと考えるのが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「会社のため」でもアウト</h2>

<p>この手の事件で問題になるのは、不正競争防止法における「営業秘密侵害」です。一見難しく聞こえますが、刑事の目で見るとポイントは三つです。<br />
一つ目は、その情報が「営業秘密」かどうか。営業秘密というのは、<br />
1.社内で管理されている<br />
2.仕事に役立つ情報である<br />
3.外に知られていない<br />
この三つを満たしていれば成立します。「社外秘」「閲覧制限あり」「パスワード管理」という社内規定があれば、かなりの確率で営業秘密情報と言えます。</p>

<p>二つ目は、取得の仕方。<br />
会社の許可なく、コピーする、USBに入れる、私用メールに送る、といったこれらの行動はすべて、「不正取得」に当たります。<br />
ここでよくある勘違いが、「盗んだわけじゃない」「原本は会社に残っている」といった考えです。しかし、営業秘密は物ではなく情報なので、それらをコピーした時点で、「取得」は成立します。</p>

<p>そして三つ目が、管理を外れたかどうか。<br />
実際に使ったか、売ったか、転職先に渡したか。ここは必須ではありません。<br />
「会社の管理下から外に出た」。それだけで、犯罪として成立する可能性が生まれます。<br />
だから、「家で見ただけ」「整理しただけ」「引き継ぎのため」といった理由は、刑事の前では意味を持ちません。</p>

<p>つまりこの事件は、「悪いことをしたつもりのない人」が、知らないうちに犯罪のラインを越えてしまう構造を持っているのです。<br />
仕事上の問題は刑事上の問題へ変わることがあります。<br />
だから私は、「仕事のためだから大丈夫」という考え方が一番危ないと思っています。<br />
その善意が、一線を越えるきっかけになることがあるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】USB一本で人生が終わることもある</h2>

<p>まず一番大事なことは、「会社の資料は、会社の外に出さない」。これを原則にすることです。どうしても社外で作業が必要なら、<br />
・会社が認めたクラウド<br />
・会社支給のPC<br />
・正式な申請と許可<br />
といった正式なルートを踏みましょう。自己判断が、一番危険です。</p>

<p>そして、USB、私用メール、個人クラウドへの保存。これらはすべて、「アウト」の入口です。「誰にも渡していない」「使っていない」は関係ありません。管理外に出した時点で終わりです。</p>

<p>特に注意すべきは、退職・異動が見えてきた時期。このタイミングでのコピーは、会社側にほぼ確実にチェックされています。<br />
「後で困らないように」のひとことが、刑事事件の引き金になることがあります。<br />
迷ったら、「これ、会社に堂々と説明できるか？」を自分に問いましょう。<br />
少しでも詰まるのなら、その行為はやらない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】社員を守るための管理</h2>

<p>会社側がまずやるべきは、「コピー＝犯罪になり得る」という認識を共有することです。多くの社員は、この事実を知りません。</p>

<p>次に、営業秘密の線引きを明確にすることです。<br />
・社外秘表示<br />
・アクセス制限<br />
・持ち出し禁止ルール<br />
これらの線引きを曖昧にしない。曖昧だと、会社はおろか、社員も守れません。<br />
そして、サーバ、複写機、USBのログは、必ず取りましょう。「信頼しているから管理しない」は通用しません。「管理」とは、社員を疑うためではなく、社員を守るためにあるのです。</p>

<p>そして、相談できる場所を用意しておくことも大切です。「家で作業していいですか？」「この資料、持ち出してもいいですか？」と聞ける環境があれば、事件の九割は防げます。<br />
この手の事件は、悪意よりも無知と焦りから起きることが多いです。<br />
だからこそ、ルールと対話が最大の防犯になります。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>M&amp;A業界に維新を起こし日本企業をもっと強く　Bysideの「採用＆育成」戦略とは？  川畑勇人(Byside[株]代表取締役)、吉浦剛史([株]スポーツフィールド キャリアサポート推進室長)</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14955</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014955</guid>
			<description><![CDATA[中途人材が大半というM&amp;A 業界で、Bysideは新卒採用に力を入れている。それはなぜか？　また同社の事業の特長とは？　川畑勇人社長に、スポーツ人材に特化した採用支援等を手がけるスポーツフィールドの吉浦剛史氏が話を聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Byside川畑勇人社長とスポーツフィールド吉浦剛史氏" height="721" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside00.jpg" width="1200" /></p>

<p>「大学を卒業したばかりのヒヨッコがM&amp;Aビジネスを担えるのか」。そんな声をものともせず、新卒採用に力を入れ、独自のM&amp;Aアドバイザリー事業で業績を伸ばしているのがByside(株)だ。</p>

<p>中途人材が約99％というM&amp;A 業界において、同社の川畑勇人社長はなぜ新卒採用に踏み切ったのか。スポーツ人材に特化した採用支援等を手がける(株)スポーツフィールドの吉浦剛史氏が、詳しく話を聞いた。（構成：坂田博史／写真撮影：長谷川博一）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋(10ー12月)号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="Byside川畑勇人社長" height="1488" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside01.jpg" width="1200" /></p>

<p>【川畑勇人(かわばた・はやと)】<br />
Byside(株)代表取締役<br />
1984年生まれ、鹿児島県奄美大島出身。2008年、早稲田大学第一文学部を卒業後、(株)キーエンスに入社。同期200名、営業部員2000人の中で常にトップクラスの成績を維持し、2014年に責任者昇格の内示を受けたのち退社。同年、(株)日本M&amp;A センター入社。2019年に部長職に就任し、2021年には東日本事業法人統括部長および日本PMIコンサルティング(株)の取締役に就任。2022年、Byside(株)を設立。これまでに累計約300件のM&amp;A成約案件に関与し、数多くの中堅・中小企業の成長支援に携わる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="スポーツフィールド吉浦剛史氏" height="1504" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside02.jpg" width="1200" /></p>

<p>【吉浦剛史(よしうら・つよし)】<br />
(株)スポーツフィールドキャリアサポート推進室長・人財育成推進室長<br />
1988年生まれ。奈良県出身。大和ハウス工業(株)で社内営業表彰を複数受賞後、2015年に(株)スポーツフィールドに入社。現在は東海・関西・九州のエリアマネージャー、人財育成推進室長、キャリアサポート推進室長を兼任。2020年からはスポーツ庁委託事業「スポーツキャリアサポートコンソーシアム」の推進委員も務める。アスリート学生へのキャリア支援のための講演や授業を行ない、受講生は1万5,000名を超える。JKC（全日本フルコンタクト空手コミッション）キャリアサポートアドバイザー。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢買い手｣のサポートに特化。業界の情報流動性を高めたい</h2>

<p>【川畑】私どもByside（バイサイド）は、M&amp;Aのアドバイザリー事業を行なっています。といっても、一般的にはあまり知られていない業態なので、少し説明させてください。</p>

<p>M&amp;A業界における主流は、仲介モデルと呼ばれる形式で、売り手企業と買い手企業の真ん中に立ち、どちらに対してもサポートを行ないます。これに対して、FA（ファイナンシャル・アドバイザー）は、売り手と買い手のどちらか片方のみと契約し、サポートを行ないます。そして、当社の最大の特長は、買い手企業のサポートに特化している点です。買い手企業側に特化しているM&amp;Aアドバイザリーは、おそらく国内では当社だけです。<br />
<img alt="買い手探索特化型モデル（Byside FA）" height="853" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside03.jpg" width="1200" /></p>

<p>【吉浦】なぜ買い手企業のサポートに特化しているのですか。　</p>

<p>【川畑】仲介モデルであれば、売り手の情報も、買い手の情報も、自社内で集めることになります。自社のみでビジネスが完結する点は、情報管理の観点からすれば効率的です。ただ、双方の情報を集める工数が必要なため、十分な量を担保できるかには、やや疑問が残ります。にもかかわらず、各社は自社内に情報を抱え込んでおり、業界としての情報の流動性はありません。</p>

<p>当社は、買い手側のみに立つことで、仲介を含めたM&amp;A事業を行なう約600社と提携しています。仲介企業同士はライバルですが、私どもはパートナーです。なぜなら、仲介企業は売り手情報が豊富な一方、買い手情報が不足気味で、買い手が見つからない、あるいは見つけるまでに時間がかかることが多々あるからです。そこで「買い手を見つけてほしい」と当社に依頼がきます。</p>

<p>当社は買い手情報に特化して集めることができるため、当然、仲介企業よりも情報量が多くなります。売り手情報は自ら集めなくても提携企業から自然と集まります。こうした仕組みにより、業界の情報の閉鎖性を打破し、流動性を高め、M&amp;Aの活性化に貢献したいと考えています。</p>

<p>【吉浦】買い手企業のサポートに特化しているとはいえ、難易度の高いビジネスなのではないかと想像します。それを担える人材はあまり多くないのではないですか。</p>

<p>【川畑】おっしゃる通りです。会社や事業を売買するわけで、そこにはヒト（従業員等）、モノ（商品・生産設備等）、カネ（株式・不動産等）すべてが含まれ、契約内容も多岐にわたります。非常に難しいビジネスだと言えるでしょう。豊富な知識はもちろん、高度な交渉力や調整力も必要不可欠です。</p>

<p>このため、M&amp;A業界の人材の99％は、何らかのビジネスを経験し、一定の成果を出してきた人たちです。社会的意義が高いM&amp;Aを担ってみたい、それによって自分自身も成長したいと考えた人たちがこの業界に転職してきています。かく言う私も、2014年にそれまで勤めていた(株)キーエンスを辞め、中途採用でM&amp;A仲介最大手の(株)日本M&amp;Aセンターに転職しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>中途が99％の業界でなぜ新卒採用を増やすのか</h2>

<p>【吉浦】99％が中途人材の業界の中で、新卒採用に力を入れているのはなぜですか。</p>

<p>【川畑】中途人材のほうが早く戦力になることは間違いありません。ただ、中途人材の中には「稼げればいい」と考えている人も少なからずいます。当然、会社への帰属意識は薄く、より高い収入を求めて同業他社へどんどん転職していきます。</p>

<p>それが一概に悪いとは言いませんが、私はすごく不幸なことだと思っています。やはり自分が乗った船を大きくし、大きくした船でさらに自分も成長していく。自分が大きくした船が世界を変えていく──そうしたマインド、文化を、当社ではつくっていきたい。そのためには、中途だけではなく、新卒を採用し、ある程度時間をかけて育てていくしかありません。だからこそ、新卒採用に力を入れているのです。</p>

<p>【吉浦】新卒で入社する社員が多くなれば、そうしたマインドや文化がつくれると。</p>

<p>【川畑】はい。やはり何事も最初が肝心で、社会人スタートのタイミングで、当社のミッション「会社の真価を繋いで社会を進化へ導く」やビジョン「M&amp;Aを再定義して日本の価値をさらに先へ、共に先へ」などの真意を理解してもらい、深く共感してもらったうえで働き始めてほしいと考えています。新卒社員はいわば「ホワイトキャンバス」のようなもので、企業理念やビジョンなどもいちばん沁み込みやすい。そのいちばん沁み込みやすいときに、当社のミッション、ビジョン、バリューをしっかりと心と身体に沁み込ませてもらいたいのです。</p>

<p>当社を大きくしてくれる、変革してくれる人材は、新卒以外あり得ないだろうと思っています。業界は99％中途人材ですが、当社は新卒採用を少しずつ増やし、ゆくゆくは新卒オンリーの会社にしていきたいと今動いています。</p>

<p>【吉浦】新卒と中途では理念の浸透度が大きく違うというのは、本当にその通りだと思います。そして、これからは理念浸透型の組織しか生き残っていけないのではないでしょうか。その一方で、企業業績を急速に伸ばすためには、即戦力となる中途人材も不可欠です。新卒と中途のバランスをとることが重要になりますが、これがなかなか難しいのではないですか。</p>

<p>【川畑】新卒人材だけにすることを目指してはいますが、それは未来の理想の姿であり、現在は中途人材の活躍が欠かせません。2026年4月に新卒7名が入社しましたが、社員約60人の8割以上は中途人材というのが実状です。組織のハレーションや理念浸透具合なども見ながら、来期はどれぐらいのバランスにしようかと考えています。こればかりはトライアンドエラーを繰り返すしかありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面接で話してもらうことは1つ。その話に共感できるかで判断</h2>

<p>【吉浦】新卒の採用面接で、何か意識されていることはありますか。</p>

<p>【川畑】学生もAIを使うようになり、ありきたりの質問をしても模範的な回答が返ってくるだけで、どういう人物なのか、さっぱりわかりません。</p>

<p>私たちの仕事は、経営者と対峙しなければならないので、経営者に受け入れられる、経営者に可愛がってもらえる人材であることが必要です。面接時、学生は最初ガチガチなので、まずは緊張をほぐすことを心がけ、その後、「生まれてから今ここに座るまで、自分の人生をどれだけ長くなってもいいので語ってほしい」と言います。すると、2分で話が終わってしまう人もいれば、30分以上話し続ける人もいます。</p>

<p>【吉浦】興味深い面接のやり方ですが、学生のどんな点が見えてきますか。</p>

<p>【川畑】話を聞きながら、「なんでそこに行ったの？」「なぜその部活を始めたの？」「そのとき、どうやって乗り越えたの？」などと質問すると、その人の考え方や判断軸、具体的な行動内容などが見えてきます。そして大切なのは、それに私自身が心から共感できるかどうか。社員は仲間であり家族だと思っており、それゆえに、当社で育ててあげたい、成功してもらいたいと思える人かどうかが大事です。それを判断するファーストステップが、私自身が目の前の学生の話に共感できるかどうかなのです。</p>

<p>そして、採用したい人材だと判断したら、「仕事はきついかもしれないけど、それに正面から向き合い、挑戦する覚悟はありますか」と聞きます。</p>

<p>【吉浦】面接で覚悟まで問うというのはちょっと驚きです。</p>

<p>【川畑】M&amp;Aは成果を簡単に出せるビジネスではありません。新卒1年目で1件受注できたら、「よく頑張った」と言われる世界です。裏を返せば、受注0件が1年、2年と続く可能性があるということです。売上ゼロが1年以上続くというのは、当人にとってはかなりのプレッシャーになります。新卒だけではありませんが、ある種、残酷なビジネスなわけです。</p>

<p>「なかなか結果が出ないかもしれない。でも、君があきらめなかったら、私たちが先にあきらめることはない。どこまでも伴走して、結果が出るまでとことんつきあうよ」と伝えます。私ももう何年もこの仕事を続けているので、もともとの素養があって、覚悟があって、努力を重ねていれば、必ず成果を出させてあげられます。そういった自信はついてきています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部署で1人だけ成果を出せず、助けてもらって気づいたこと</h2>

<p>【吉浦】お話を聞いていると、「自分で育つ力」というよりも、「育てられる力」を持っている人が御社には適していそうです。私どもは、いわゆる体育会や運動部に所属しているスポーツ人材を企業に紹介することが多々あるのですが、彼ら彼女らの中にも「教えたくなる」「伸びそうだなと思わせる」人たちがいます。こうした学生たちは、その時点で実力があるわけではありません。しかし、コーチや指導者が教えたくなる何かを持っており、教えられたことを素直に聞き入れて努力する人は急成長します。</p>

<p>【川畑】「育てられる力」っていい表現ですね。私自身、まさにそれを武器にしてきたところがあります。</p>

<p>キーエンスでは１人で営業を行ない、トップセールスを記録しました。ですから、日本M&amp;Aセンターでもトップをとれると思っていました。ところが、同じ日に入社し、同じ部署に配属された6歳下の不動産営業経験者に負け続けます。1年目の新人賞は彼がとり、翌年も彼は記録的な実績をあげて賞をとりました。</p>

<p>同社では当時、成績優秀者はごほうびに海外社員旅行に行けるという制度があったのですが、私以外の部署のメンバー全員が社員旅行に行き、私だけが留守番という屈辱も味わいました。その間、私は部署に１人だけ。毎日アポイントをとる電話をかけまくりながら、「なんで自分だけ成果が出ないのか、営業センスがないのか、知識が足りないのか&hellip;&hellip;」と悩み、苦しみ、色々なことを考えました。でも、原因はわかりませんでした。</p>

<p>【吉浦】川畑社長にも、そんな時期があったのですね。</p>

<p>【川畑】そんなときに「おまえ、大変そうだけど、頑張ってるな」と声をかけてくれた役員がいました。その役員は別部門だったのですが、「営業に同行してやるよ」と言ってくれたのです。何件か同行してもらったのですが、なんとすべてで受注できました。</p>

<p>そのときに、お客様はM&amp;A業界では駆け出しの私に不安を感じていたのだと知りました。私に足りないものがあり、それを役員が補ってくれたから受注できた。それからは上司や他部署の人、会計士など、その時々に自分に不足しているものを補ってくれる人に同行してもらうようにしました。その半年後、MVPを受賞。「ビジネスは自分1人では何もできない」ということを痛感した出来事でした。今でも事あるごとに思い出し、心に刻んでいます。</p>

<p>【吉浦】自分に足りないところがあることを認められる人は、それを何とか補おうと努力します。なので成長できます。逆に、自分の成功体験に固執して、やり方を柔軟に変えられない人は成長が止まってしまいます。あの大谷翔平選手ですら、毎年、投球フォームやバッティングフォームを見直し、改良しています。</p>

<p>【川畑】当社の幹部が好きなアフリカのことわざで「If you want to go fast,go alone. If you want to go far, gotogether.（早く行きたいなら1人で行け。遠くへ行きたいならみんなで行け）」というのがあるのですが、本当にその通りだと思います。私1人では、当社も到底ここまで来られませんでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本を強くしたい。それが世界をハッピーにする</h2>

<p><img alt="Byside社の会議室のトビラ　" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside04.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="坂本龍馬の部屋" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside05.jpg" width="1200" />「Ryoma（坂本龍馬）」「Shinsaku（高杉晋作）」など、オフィスの会議室には、坂本龍馬記念館が選定した「明治維新十傑」の名前がそれぞれ付けられている。彼らが日本の未来を憂い、国を強くしようとしたのと同様に、川畑社長も「日本を強くしたい」という強い想いを持っている。</p>

<p>【吉浦】最後に、将来に向けてのお考えを教えてください。</p>

<p>【川畑】数年後の目標に掲げているのは、10カ国以上に海外進出すること。日本企業が海外の企業を買収するサポートを行ない、日本企業が世界各地の企業を買収するのが当たり前の世の中にしたいと考えています。</p>

<p>そして、私どもが最終的に目指しているのは、日本を強くすることです。「円安＝円弱｣がどんどん進むのが象徴的ですが、世界の中で日本はどんどん弱くなっています。日本が世界から下に見られている感覚もある。豊かな自然があり、人が優しく、独自の文化があり、企業統治にも優れている。にもかかわらず、日本は世界的には弱くなっています。それが我慢ならず、日本を強くしたい一心で起業しました。</p>

<p>では、日本のどこを強くするのか。日本企業が日本企業を買収して相乗効果で成長して強くなる。さらに、海外の企業を買収して世界の競争を勝ち抜いていく。日本企業を強くすることが、日本を強くすることにつながる。そう考えています。</p>

<p><img alt="セミナールーム　黒船 kurofune" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside06.jpg" width="1200" />セミナールームのトビラには「Kurofune」。閉鎖的な業界構造を打ち破る「黒船」となって業界の「開国」を実現したい、という想いが込められているという。</p>

<p>【吉浦】日本の弱体化に危機感を持ち、何とか強くしたいと考えている日本人は少なくないと思います。</p>

<p>【川畑】日本企業が海外の企業を買収すれば、日本的経営―日本ならではの優れた企業統治システム―が世界に広まっていきます。それは海外の企業にとっても、社会にとっても非常に良いことなのではないでしょうか。日本が強くなることは、日本をハッピーにするだけでなく、日本的経営や日本文化が世界に広まることにもなるので、世界全体がハッピーになる可能性が大いにあります。</p>

<p>そのために、今はM&amp;Aというビジネスを大きな太い柱として展開していますが、日本を強くすることにつながる事業であれば、身の丈に合った範囲ではありますが、チャレンジしていきたいとも考えています。社名にM&amp;Aを入れなかったのは、M&amp;Aにとどまらない事業展開をしたいと考えてのことです。</p>

<p>【吉浦】創業時からM&amp;Aを足がかりに日本を強くしたいと考えていたのですね。川畑社長の覚悟がわかりました。ぜひ共に日本を強くしていきましょう。本日はありがとうございました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside00.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川畑勇人(Byside[株]代表取締役)、吉浦剛史([株]スポーツフィールド キャリアサポート推進室長)]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AI時代のリーダーに｢キャリアコンサルタント｣資格を勧める理由  《PR》（株）日本マンパワー</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14953</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014953</guid>
			<description><![CDATA[近年、日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座を受講する管理職やマネジメント層が増えているという。彼らは何に魅力を感じているのか、資格取得を通じて何を得たいと思っているのか。同講座で長年講師を務める山内雅惠氏に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="キャリアコンサルタントがいる職場" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower00.jpg" width="1200" /></p>

<p>多くの職場で生成AIの活用が広がり、業務の効率化が進んでいる。一方で、何でもAIに聞くことが当たり前になり、人と人との対話が減っているという声も。そんな時代に、リーダーはどのようなスキルを身につければいいのか。(株)日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座で長年講師を務める山内雅惠氏に聞いた（取材・構成：石澤寧）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下がAIに相談するとき何が失われているか</h2>

<p>私自身も、資料作成などに生成AIをよく活用しています。使い続けるうちにAIが過去のデータを蓄積し、私が好む内容を出力してくれるようになるなど、とても便利ですが、その反面、そこには偏りがある、とも感じています。</p>

<p>生成AIは、相手が喜ぶような回答を返してくることが多いですから、相談者は「自分の考えは間違っていない」と思い込みやすくなります。</p>

<p>例えば、上司から仕事の進め方で注意を受けた部下がAIに相談したとします。AIはその部下が入力した情報をもとに判断するため、部下の気持ちに寄り添うような耳当たりのいい答えを返してくることでしょう。</p>

<p>その心地良さに慣れてしまうと、部下は上司に直接向き合って話すことを避けるようになるかもしれません。それが積み重なると、上司と部下の「関係の質」が次第に悪化していく危険があります。</p>

<p>では、リーダーには、AIにできないどんな関わりができるのでしょうか。</p>

<p>その一つが「傾聴」です。「聴」という漢字の右側を分解すると「十四の心」と読めます。本人さえ気づいていない、声にならない心模様に耳を傾けて聴く──その姿勢が相手との信頼を育み、耳の痛い話や見たくない自分にも気づきを促します。</p>

<p>さらに、そうした関係の中から、相手の｢こうありたい」という思いが引き出されていく。それがAIでは代替できない傾聴の力です。</p>

<p>そして、この「傾聴力」はキャリアコンサルタントにとって不可欠なものであり、日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座で培われるものでもあります。私が長年講師を務めている同講座で、管理職やマネジメント層の受講者が近年増えているのも、そうした能力の必要性を実感されているからではないでしょうか。</p>

<p><img alt="キャリアコンサルタントとは" height="674" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower01.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を知ることが部下との関係を変える</h2>

<p>同講座では、厚生労働省が定める基準に則ったカリキュラムに沿って、傾聴をはじめとするキャリアカウンセリングの理論とスキル、労働法規等の知識を幅広く学びます。</p>

<p>また、実際の面談を想定したロールプレイングでは、受講生がキャリアコンサルタント役・相談者役・オブザーバー役をそれぞれ体験します。それは支援者になる訓練であると同時に、自分自身のキャリアを振り返り、自分が持っているものの見方や価値観の枠組みに気づく場でもあります。</p>

<p>この学びを通じて、コミュニケーションが変化していきます。マネジメント層の方は「どう解決するか」という思考が染みついていますから、部下への対応も答えを先に出しがちです。しかし、相手の気持ちを置き去りにして答えを与えても、部下は腹落ちしないため、やらされ感や不満が積み重なっていくもの。この講座を経ると、まず相手の話に耳を傾けようという姿勢が、自然と身についていきます。</p>

<p>講座を受講した方の多くが、「自分が変わった」と言います。以前、受講生の中に、常にイライラしていた管理職の方がいました。「うちの社員は何もできない」「部下は言い訳ばかり」という言葉が口癖だったそうです。</p>

<p>ところが講座で、自分のものの見方や価値観を言語化していくうちに、「せねばならぬ」という思い込みで自分を縛っていたことに気づかれた。「本当はガミガミ言いたくなかった、もっと対話がしたかった。そうした心の奥底にある自分の気持ちに気づいた途端にイライラしなくなった」とおっしゃっていました。</p>

<p>自分のものの見方や価値観がわかると、部下の言葉もフラットに受け止めて聴けるようになります。一方、聴いてもらえると感じた部下は、上司への相談がしやすくなり、上司から指示や期待を伝えられたときもスムーズに行動に移せるようになります。こうして部下との関係が劇的に変わるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>講座受講を通じて得られる｢学び仲間｣という貴重な財産</h2>

<p>1人の部下との関係が変わると、チームや組織全体の雰囲気も変わっていきます。まるで水面にポンと石を投げたときの波紋のように、1人のリーダーの変化が職場全体に波及していくのです。</p>

<p><img alt="ダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」" height="558" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower02.jpg" width="1200" /></p>

<p>マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」が示すように、「関係の質」が高まれば「思考の質」が高まり、「行動の質」「結果の質」へと連鎖していきます。この好循環を生み出すのは、決してAIではありません。1人ひとりの個性に向き合って、それに耳を傾ける人間のリーダーだからこそ、この変化の波を起こせるのです。</p>

<p>変化は職場だけにとどまりません。「子どもの話をちゃんと聴けるようになった」「妻から、別人みたいによく話を聴いてくれると驚かれた」など、家族との会話や関係性が変わったという喜びの声も多くいただきます。</p>

<p>さらにもう一つ、講座を通じて得られる大きな財産があります。それは「仲間の存在」です。年齢も職業も異なる人たちが、それぞれの仕事や人生への思いを率直に語り合いながら、キャリアというものに真剣に向き合っていきます。</p>

<p>心理的安全性が確保された場で互いを受容しながら成長していく体験は、普段の生活の中ではなかなか得られません。「職場と家庭以外のサードプレイスができた」「次の講座の日が来るのが楽しみで仕方がない」という声が聞かれるほど、活力を得る場になっていきます。講座の修了後、何年も交流が続くことも少なくありません。</p>

<p>自分が変わることで、部下との関係が変わり、チーム・組織も変わっていく──。ぜひこの講座で、その第一歩を踏み出してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<div>

	
		
			
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<p>&nbsp;</p>
</div>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower00.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[《PR》（株）日本マンパワー]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】史上初・新人王＆MVPを同時受賞した投手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15031</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015031</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】史上初・新人王＆MVPを同時受賞した投手は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_trophy.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>横浜一商&rarr;<br />
日本鋼管&rarr;<br />
日本ハム（26~31歳）：181登板　50勝 47敗<br />
横浜大洋（32~35歳）：74登板　10勝 24敗<br />
中日（36歳）：18登板　0勝 0敗<br />
&rarr;現役引退</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：キャリアハイ</h2>

<p>ルーキーイヤーに「22勝8敗4セーブ 防御率2.28」という圧巻の成績。新人王とリーグMVPの両取りという、史上初の偉業を達成しました。</p>

<p>なお完投数も19を記録。現代では考えられないような水準です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：同じ偉業を成し遂げた選手</h2>

<p>前述の「新人王＆MVPの同時達成」は他に2名が達成。メジャー挑戦のパイオニアとなった野茂英雄投手（近鉄）と、現在も虎のエースとして奮闘している村上頌樹投手（阪神）です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>木田勇投手</h3>

<p>です！11年の現役生活でデビュー年の成績がキャリアハイとなりましたが、その活躍は今もファンの脳裏に刻まれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_trophy.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>絶望の淵から放たれる、反撃の狼煙　『布団の中から蜂起せよ』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12692</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012692</guid>
			<description><![CDATA[高島鈴氏による書籍『布団の中から蜂起せよ』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p dir="ltr"><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" width="1200" /></p>

<p dir="ltr">高島鈴の著作『布団の中から蜂起せよ』（人文書院）は、単なる書籍というカテゴリーに収まることを自ら拒絶し、読者に対して明確な態度を要求する一冊だ。学術書のように体系的な知を提供するのでも、エッセイのように静かな内省を促すのでもない。著者自身が「アジテーション本」と称するように、本書は2022年の日本社会に投下された、極めて実践的な扇動の書である。</p>

<p dir="ltr">その根底に流れるのは、著者が掲げる「アナーカ・フェミニスト」という思想的立場だ。それは、私たちの生を日々無自覚に蝕む、あらゆる権力構造に対する非妥協的な異議申し立てであり、絶望が蔓延する時代を生き延びるための、切迫した呼びかけに他ならない。</p>

<p dir="ltr">&nbsp;</p>

<h2 dir="ltr">「あなたも怒っていい」</h2>

<p dir="ltr"><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p dir="ltr">本書を読み解く上でまず不可欠なのは、著者がなぜ「アナーカ・フェミニスト」という思想的座標に立つのかを理解することだろう。</p>

<p dir="ltr">評者と同じく1990年代に生まれた著者が、かつて自身を「ボンヤリとした左翼」だったと語る感覚は、特定のイデオロギーに安易にコミットすることへの躊躇と、しかし社会に蔓延する理不尽さへの消しがたい違和感との間で揺れる、同世代的な心情を的確に捉えている。その違和感の正体を突き詰める旅が、彼女をアナキズムへと導いた。</p>

<p dir="ltr">アナキズムは、国家や資本といった巨大な権力だけでなく、あらゆる固定的で非対称的な支配関係を問題視する。しかし、高島氏はそこに留まらない。歴史的に男性中心で語られがちだったアナキズムの運動内部にすら、家父長制的な思考やミソジニーが根深く存在することを見抜き、その矛盾を鋭く告発する。ここにフェミニズムが必然として接続されるのだ。</p>

<p dir="ltr">彼女のアナーカ・フェミニズムは、リベラル・フェミニズムが既存のシステム内での権利獲得を目指すのとも、時に権威主義的になりうる一部のラディカリズムとも一線を画す。それは、最も根源的なレベルで、支配する者とされる者という構造そのものを解体しようとする、極めてラディカルな地平を目指している。</p>

<p dir="ltr">この思想的立場は、必然的に彼女特有の文体を生み出すことになる。高島氏の文章は、独特の「取り乱し感」に貫かれており、理論的な整合性や客観性を意図的に放棄しているかのようにさえ見える。</p>

<p dir="ltr">そこでは、論理的な跳躍や唐突な断定が頻出する一方で、自己への懐疑や迷いが躊躇なく吐露される。痛み、熱、叫びといった身体感覚に根差した比喩が多用され、読者の理性にではなく、皮膚感覚に直接訴えかけてくる。</p>

<p dir="ltr">この文体は、単なる感情の爆発ではない。むしろ、冷静で理性的な「正しい」言説が、かえって人々を抑圧し、声を奪ってきたことへの戦略的な抵抗である。理論の鎧を脱ぎ捨て、むき出しの感情や混乱を晒すことは、読者に対して「あなたも怒っていい、混乱していい、完璧でなくていい」という強力な許可を与える。</p>

<p dir="ltr">&nbsp;</p>

<h2 dir="ltr">「弱きものたち」に届けるための、叫びに似た祈り</h2>

<p dir="ltr">このようなラディカルな言葉が、現代においてどのような有効性を持ちうるのか。ここでマーク・フィッシャーの「資本主義リアリズム」の概念が重要な意味を持つ。</p>

<p dir="ltr">「どうせ何も変わらない」という冷笑的な諦念が社会の隅々にまで浸透し、あらゆる反抗的な文化や思想ですら、すぐさま「おしゃれなアイテム」として商品化され、骨抜きにされてしまう。この強固なシステムに対し、高島氏の言葉はなぜ安易な回収を免れうるのか。</p>

<p dir="ltr">それは、彼女の言葉が持つ、徹底した「非妥協性」と「過剰さ」にある。彼女の文章には、商品化を拒むザラつき、個人的な痛みの消えない刻印が残っている。それは、読者に安易な共感や消費を許さず、むしろ読者自身の生き方や社会との向き合い方を問いただすような力を持っている。</p>

<p dir="ltr">この言葉に触れることで得られる「元気」とは、心地よい癒しや気休めではない。それは、諦念の壁に亀裂が入り、これまで不可能だと思わされてきた別の社会を想像することが可能になるという、「政治的想像力の回復」に他ならない。</p>

<p dir="ltr">もちろん、これほどまでに激しい言葉は、時に人を傷つける刃となりうる。また、筆者の問題提起や語りかけは、言葉の切れ味に比して非常に素朴であり、深い洞察や新しい発見を読者に与えるものであるとは言い難い。</p>

<p dir="ltr">しかし、そういった当たり前のことこそ、強い言葉で伝える価値があると私は感じている。著者は言葉の暴力性を自覚し、その責任を引き受ける覚悟の上で、あえてこの声を発しているのだ。それは、日々を窮屈に暮らしている多くの「弱きものたち」に届けるための、叫びに似た祈りなのである。</p>

<p dir="ltr">本書は、万人に受け入れられるような、明確で優しい答えを与えてはくれない。しかし、孤独な個人が自らの内にある痛みや怒りに名前を与え、それが自分一人だけのものではなく、社会の構造と深く結びついていると知ったとき、そこに連帯への道が拓ける。</p>

<p dir="ltr">「あなたに死なないでほしい」という高島鈴の言葉は、誰もが忍び寄る「死」の気配からのがれようと必死に生きている現代社会における「強力な着火剤」であり、まだ見ぬ仲間たちへ向けて放たれる、反撃の狼煙なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 03 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「高学歴で無難な社員」だけ採る大企業　トップ層は、尖った独創的な人材を選べない  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14829</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014829</guid>
			<description><![CDATA[高学歴エリートが現場で挫折する原因とは？正解のない仕事で求められる「非受験秀才型能力」や、企業がリスクを避けて無難な人材ばかり選んでしまう採用の罠を解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="学歴重視の採用" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" width="1200" /></p>

<p>テストで優秀な成績を収め、高い学歴を手にしたエリートでも、実務の現場に出た途端、「思うように仕事ができない」という壁にぶつかることがあります。</p>

<p>正解があらかじめ用意されていない仕事では、知識や学力だけでなく、対人交渉力や決断力、状況に応じて動く力など、より総合的な能力が問われるからです。</p>

<p>それでも企業は、なぜ学歴重視の採用から抜け出せず、「無難な優等生」を選び続けてしまうのでしょうか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から、その背景にある組織の構造的な問題を解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>期待の幹部候補生が「管理能力なし」の烙印を押されるまで</h2>

<p>ここに、あるメーカーに勤務するAさんという人物がいる。彼は幼少期から「神童」と呼ばれ、常に校内トップクラスの成績を維持してきた。</p>

<p>大学入試でも、最難関とされる有名国立大学の法学部に現役合格している。卒業後、彼は誰もが知る大手メーカーに就職した。文字通りの「黄金の経歴」である。</p>

<p>入社後の彼は、まさに将来の幹部候補生として嘱望された。配属された総務や人事といった管理部門では、上司から与えられた課題を完璧に整理し、マニュアル通りに処理する能力を発揮した。彼は自分の有能さを疑わず、周囲もまた、彼の学歴という「看板」にひれ伏していた。</p>

<p>転機は入社10年目、彼が海外生産拠点の現地駐在員として派遣されたときに訪れた。それまでの「事務処理」中心の仕事から一転し、現地ではマネジャーとして文化の異なる現地社員を束ね、激しい労使交渉に臨み、現地政府や気性の荒い部品メーカーとの折衝を一手に引き受けなければならなくなった。さらには時差を超えて本社との複雑な調整をこなすという、泥臭く多角的な仕事が山積していた。</p>

<p>そこで求められたのは、受験勉強で詰め込んだ「既成の知識」ではなく、正解のない問いに対して決断を下す判断力、相手の懐に飛び込む交渉力、そして予期せぬトラブルにも動じない「胆力」や「思考力」といった、総合的な「人間力」であった。</p>

<p>残念ながら、Aさんにはこれらの資質が致命的に欠けていた。現地社員の心情を理解しようとせず、理屈でねじ伏せようとした結果、職場の士気は著しく低下し、トラブルが頻発した。本社からは「現場管理の力量なし」という冷酷な烙印を押されることになる。</p>

<p>それでもAさんは、自分の自信を微塵も揺るがせなかった。「自分の能力が正しく評価されないのは、現地のレベルが低いからだ」「人事部の配属ミスだ」と周囲を見下し、反発し続けたのである。</p>

<p>予定を切り上げて帰国し、希望した本社の企画部門に移ったものの、そこでも机上の空論ばかりが目立ち、部下の信頼を得ることはなかった。最終的に彼は挫折し、退職に追い込まれた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「受験秀才型能力」の限界と共同体の不幸</h2>

<p>Aさんのような態度は、単なる「プライドの高さ」の問題だろうか。それとも、受験勉強という「正解がある世界」でしか承認を得てこなかった人間が、正解のない現実世界に直面したときに見せる、悲痛なまでの自己防衛本能なのだろうか。</p>

<p>Aさんの悲劇を振り返ると、海外赴任までの彼は受験勉強の延長線上で生きていただけだったことがわかる。</p>

<p>いうまでもなく人間の能力は多様な要素からなり、仕事に求められる能力もまた多様である。Aさんの場合、上から与えられた問題を解く力、つまり「受験秀才型能力」は高かったが、自ら課題を発見し、人間関係を構築して物事を動かす「非受験秀才型能力」は明らかに不足していたのだ。</p>

<p>厄介なことに、点数化できる学歴とは異なり、実務に求められる人間力は暗黙知的な要素が強く、可視化が難しい。そのため、Aさんのようなタイプは自分の実力不足を自覚するのに多大な時間を要し、結果として自分自身と組織の両方を深く傷つけてしまう。</p>

<p>共同体型組織には強固な序列主義があり、その序列は学歴や偏差値といった客観的で、メンバーが反論しにくい基準に依存しがちだ。新卒一括採用という博打のようなシステムの中で、企業は安易に「学校歴」をフィルタリングに使い、採用された側もまた、それを「生涯有効な実力の証明書」だと勘違いする。結局のところ、Aさんのような人こそ、共同体型組織の犠牲者だと言えよう。</p>

<p>しかし、いったん共同体のメンバー（正社員）として迎え入れた以上、能力不足が露呈しても容易に解雇はできないし、本人のメンツを考えたらいきなり閑職に回すのも難しい。こうして、高学歴という鎧をまとった「実務能力のないエリート」が組織の中枢に滞留し続けるという、構造的な不幸が再生産されるのである。</p>

<p>ただ考えようによれば、Aさんのように初期段階で挫折するケースは、組織にとって被害が小さいと言えるかもしれない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「裏承認社会の勝者」は「化けそうな人材」を選べない</h2>

<p>第二のリスクとして、組織のトップに上り詰める人々の多くが「裏承認社会」の勝者であり、その結果として極めて保守的な人材に偏るという問題がある。大企業のトップ層に名を連ねるのは、高学歴であることはもちろん、人格的にも円満で、社内の空気を読むコミュニケーション能力に長け、誰からも反感を買わない「非の打ち所がない人物」であることが多い。</p>

<p>彼らは数十倍、数百倍という熾烈な内部競争を勝ち抜き、一度も大きな失敗（減点）をすることなく、ピラミッドの頂点へとたどり着く。</p>

<p>ここで重要なのは、彼らを選別してきた評価者側の心理だ。</p>

<p>人事部や歴代のマネジャーもまた、共同体の一員であり、絶えず「裏の承認」を気にしながら生きている。トップから「リスクを恐れず、尖った独創的な人材を採用しろ」と訓示されても、彼らは本能的に及び腰になる。</p>

<p>なぜなら、リスクを取って採用した「化けそうな人材」が実際に大化けし、会社に貢献するのは、10年、20年先の話だ。その頃には採用担当者はすでに異動しているか、定年を迎えている。手柄は自分には返ってこないのだ。</p>

<p>逆に、もし採用した風変わりな社員が「大外れ」で、現場で問題を起こした場合、その批判の矛先は即座に採用担当者へと向けられる。「あんな危うい奴をなぜ採ったのか」という非難は、担当者のキャリアにおける汚点となる。</p>

<p>その結果、選別する側は「能力が突出しているがリスクもある人間」より、「少なくとも失敗はしなそうな、無難で平均的な優等生」を優先的に選ぶようになる。</p>

<p>この「裏承認社会」特有の減点主義を生き抜いてきた経営層は、必然的にリスク回避型で現状維持をよしとする保守的なカラーに染まっている。組織が危機に瀕し、抜本的な変革が求められる局面において、この「選別されたエリート」たちが最も役に立たないという皮肉な現実がここに立ち現れる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 03 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ゴールしなくても勝ち!? 人気小説家もハマった自転車競技の奥深さ  松尾清貴（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14764</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014764</guid>
			<description><![CDATA[「ロードバイクに初めて乗って驚いた」。そんな体験から始まった『偏差値70の自転車競技部』。著者に執筆の経緯を聞いた]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ゴールしなくても勝ち!? 人気小説家もハマった自転車競技の奥深さ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bike.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊『偏差値70の自転車競技部』を上梓した小説家の松尾清貴氏。松尾氏の目から見た、競技自転車の魅力とは何か？実体験も含め、語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ロードバイクに初めて乗ってみて...</h2>

<p>ーー最新シリーズ作『偏差値70の自転車競技部』を発売された松尾さん。今回、このような企画を開始されたきっかけを教えてください。</p>

<p>【松尾】『偏差値70の野球部』というシリーズを14年前に執筆しました。</p>

<p>その後、同じような企画をもう一度やることはあまり考えていませんでしたが、編集者さんに「ロードレースや自転車競技だったらどうか」と提案され興味を持ったのがきっかけです。</p>

<p>ーー松尾さんご自身は元々ロードバイクについて詳しかったのでしょうか？</p>

<p>【松尾】いえ、その時点ではロードバイクに乗ったことがありませんでした。一般的な自転車とそう違わないだろうと思っていたのですが、実際に乗ってみるとまったくの別物でしたね。</p>

<p>どのあたりが違うかというと、まず軽さが段違いです。圧倒的に軽量化されているので、当然スピードも出る。</p>

<p>あと、驚いたのが形状の違いです。ママチャリは背筋を伸ばすような姿勢で乗りますが、ロードバイクはハンドルの形が違い、サドルの方がハンドルより高い。すると自然と前傾姿勢になり、空気抵抗を感じにくいフォームになるんです。</p>

<p>ーーあの独特の形状にはそんな理由があったんですね！</p>

<p>【松尾】今では、日常的にロードバイクに乗っています。足が痛くなることもあまりないので、かなり長い時間乗っていられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>知られていない競技自転車の魅力</h2>

<p>ーー競技自転車の戦略性や科学性は、取材などを通して理解されていったのでしょうか。</p>

<p>【松尾】実際に高校生の練習や試合の様子を見学しました。高校の自転車競技部にはロードレースだけでなく、競輪場で行うトラック競技もあります。ご存じの方は少ないでしょうが、高校生のトラック競技は競輪場で行われているんです。</p>

<p>ーーそうなんですね！？</p>

<p>【松尾】中へ入っても観客はおらず、私だけが見ているような状態でした。これではなかなか普及しないのではないかと思いましたね。高校野球なら、県予選でも観客がいます。決勝ともなれば神宮球場や横浜スタジアムのような大規模な場所で行われ、大勢のお客さんが入ります。自転車競技には、そういう雰囲気があまりありません。</p>

<p>ーー業界全体のことを考えると、少しもったいないですね。</p>

<p>【松尾】実際に見てみるととても面白いんですけどね。私も調べるまで、競輪場で高校生の競技が行われていること自体を知りませんでした。</p>

<p>日本は世界的に見てトラック競技が強いんですよ。その要因として、国中に競輪場という練習場所があるからとも言われています。そうした日本のポテンシャルも知られていないのは残念です。</p>

<p>ーー競技自転車の世界全体が科学的なトレーニングをしているため、主人公たちが他とどのように差をつけるかを書くのが難しかったというお話がありました。そのジレンマをどのように打破されたのでしょうか。</p>

<p>【松尾】自転車競技では科学的な研究が蓄積されているので、まず研究成果を作品の中に落とし込むことができます。そのうえで、現実ではまだ行われていないことを探しました。</p>

<p>たとえばコーナーを曲がるときは、距離の短いインコースを走るのが当たり前です。では、アウトコースを回るとどうなるのか。そこに何か理屈がつけば使えるかもしれない。そういう発想で探していきました。</p>

<p>ただ、厳密に言えば、そういうアイデアも現実の競技の中ですでに検討され、否定されているので表に出ていないだけ、という可能性もあります。</p>

<p>ーー現実には再現が難しいことでも、演出によって画期的に見せられるのはフィクションならではの魅力でもありますね。</p>

<p>【松尾】そもそも理論自体が大事なのではありません。その理論が主人公の性格やその後の展開、心情の変化に関わってくる。大雑把に言えば、メタファーです。</p>

<p>ーー実際に競技場へ足を運び、さまざまな資料を調べたうえで感じた、競技自転車の魅力は何でしょうか。</p>

<p>【松尾】間近で競技を見ると迫力がすごいです。思っているより自転車は速いんです。</p>

<p>トラック競技を行う競輪場は、速く走るのに適した形になっています。街中で普通の自転車を見る感覚で見ていると、スピードの違いに驚きます。</p>

<p>またトラック競技には、まったく異なる種目がたくさんあります。ルールも複雑かつさまざまで、何も知らずに見たら何をしているのかわからないこともあります。でもルールがわかると、選手が何をしているのか、駆け引きまでわかって一段と面白く感じますよ。</p>

<p>ーー具体的に、面白いルールを1つ教えていただけますか。</p>

<p>【松尾】今作、トラック競技でメインにしたのは「チームパーシュート」という競技です。4人1組のチームで走ります。</p>

<p>4人が一列になり、空気抵抗を避けながら走るのですが、ゴールするのは3人でいいんです。つまり、1人は途中で脱落してもよい。その選手が思い切り先頭に立ち、長い距離を引いて、途中で力を使い果たすことができます。</p>

<p>先頭の選手はローテーションで交代します。高校の競技は4キロくらいだと思いますが、4キロを1人でずっと引くのは合理的ではありません。</p>

<p>交代しながら先頭を引き、最後は1人が力尽きるまで走って途中で脱落します。</p>

<p>ーーそれは面白いですね！ルールを理解していないと、「何をやっているの？」と思ってしまいそうです。</p>

<p>【松尾】今作の主人公は、アシストで活躍したいと考えているという設定です。</p>

<p>アシストとは、チームのエースを1着でゴールさせるために、自分が犠牲になるようなポジションです。その役割は、ロードレースよりもチームパーシュートの方が見えやすい。ルール上、ゴールしなくてもいい選手がいるからです。</p>

<p>ーー作品の中でも、そうしたルールの面白さを主人公のキャラクター性と掛け合わせて楽しめるということですね。</p>

<p>【松尾】そのとおりです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bike.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 02 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松尾清貴（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>丁寧に「今回だけ値下げして」もNG！相手が了承しても下請法違反な理由  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14882</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014882</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、何気ない値下げの「お願い」が違法な要求に変わる境界線を解説。担当者個人が注意すべきポイントと、企業が不祥事を防ぐために整えるべき仕組みを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「今回だけ値下げして」は違法？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>取引先に「今回だけ協力してほしい」と値下げをお願いする――。<br />
ごく普通の価格交渉に見えても、自社が優位な立場にあり、相手が事実上断れない状況なら、下請法や独占禁止法に抵触するおそれがあります。重要なのは、言葉遣いの丁寧さや相手が承諾したという事実だけではありません。<br />
本稿では、元刑事の視点から、何気ない「お願い」が違法な要求に変わる境界線を解説。担当者個人が注意すべきポイントと、企業が不祥事を防ぐために整えるべき仕組みを紹介します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「これはただのお願いだから、問題ないでしょ？」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★☆☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★★☆ ほぼ確実に会社名公表</p>

<p>Aは、ある会社で外部業者への発注を担当していた。<br />
会社の業績は落ちており、会議のたびに上司から「コストを下げろ」と言われ、Aは頭を抱えていた。そこで、Aは長年取引のある業者に電話をかけ、「厳しいのはわかっています」「今回だけ協力してもらえませんか」と値下げを要求した。その言葉は丁寧だった。<br />
脅したつもりもなかった。だが、相手は断れなかった。その会社にとって、その取引先を失うことは大きな痛手だったからだ。</p>

<p>結局、取引先は値下げに応じ、それをきっかけにその後も同様の要請を続けた。数か月後、同じようにAから値下げの要求を受けた別の取引先からも同様の相談が寄せられ、公正取引委員会が調査に乗り出した。結果、優越的地位を利用した不当な値下げ要求が認定された。会社は下請法違反として勧告を受け、社名公表。Aも社内処分を受けることになった。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇下請法（下請代金支払遅延等防止法）違反<br />
親事業者が、その立場を利用して下請事業者へ不当な不利益を与える行為。<br />
〇独占禁止法（優越的地位の濫用）違反<br />
取引上優位な立場を利用し、相手に不利益を押し付ける行為。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】それ、本当に「お願い」？</h2>

<p>取調べをしていると、「そんなつもりじゃなかったんです」という言葉をよく聞きます。この手の問題も同じです。本人は脅したつもりはありません。怒鳴ってもいない。契約を切るとも言っていない。ただ協力をお願いしただけ。<br />
そう考えていたのでしょう。</p>

<p>しかし、人は自分の立場の強さを過小評価しがちです。自分にとっては一件の取引先でも、相手にとっては売上の大半を支える得意先かもしれません。自分にとっては軽い相談でも、相手にとっては断れない依頼かもしれません。<br />
商売では信頼関係が大切だと言われます。私もそう思います。</p>

<p>しかし、信頼関係と力関係は別です。長い付き合いがある。仲がいい。いつも助けてもらっている。それでも立場の差は存在します。<br />
私が経済事犯（企業活動や経済的な取引の過程で発生する犯罪の総称）を担当していて感じたのは、人は権力を持った瞬間に危なくなるのではない、ということです。むしろ、自分が権力を持っていることに気づいていない時のほうが危ない。</p>

<p>下請法も同じ考え方です。法律が見ているのは、「何と言ったか」だけではありません。その言葉を受け取った相手が、実際に断れたのか。そこを見ています。<br />
だから、「お願いしただけです」という説明が通らないことがあります。問題は、お願いだったかどうかではなく、相手に選択肢があったかどうかです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「相手が承諾したかどうか」は関係ない</h2>

<p>多くの人は、「値下げ交渉なんて普通のことではないか」と思うかもしれません。<br />
実際、商売の世界での価格交渉は珍しくありません。安く仕入れたい。高く売りたい。そう思うのは、自然なことです。<br />
問題になるのは、交渉そのものではありません。自分の立場を利用して、一方的に条件を押し付けることです。</p>

<p>たとえば、大口の取引先から「今回だけ協力してほしい」と言われたとします。言葉だけ見ればお願いです。しかし、その取引先が売上の大半を占めていたらどうでしょう。断ったら取引を失うかもしれない。そう感じる状況だった時、相手は本当に自由に判断できたと言えるでしょうか。</p>

<p>下請法や独占禁止法が守ろうとしているのは、価格ではありません。取引の公平性です。だから法律は、「何を言ったか」だけではなく、「どんな立場で言ったか」も見ています。</p>

<p>相手が承諾した。契約書にもサインした。それだけで問題がなくなるわけではあり<br />
ません。その承諾が、本当に自由な意思だったのか。そこが問われます。<br />
交渉が成立するためには、双方が対等でなければなりません。その前提が崩れた時、<br />
法律の問題になるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】人を見る</h2>

<p>まず意識してほしいのは、自分の立場を正しく理解することです。取引先との関係では、自分が思っている以上に相手へ影響を与えていることがあります。<br />
だから価格交渉をする時は、「自分が何を言ったか」ではなく、「相手がどう受け取るか」を考えることが大切です。</p>

<p>また、交渉の場では、「相手が了承した」だけで安心しないでください。本当に相手に選択肢があったのか。断る余地があったのか。そこまで考える必要があります。<br />
さらに重要なのは、値下げや条件変更を求める時ほど、感覚ではなく根拠を持つことです。原材料価格の変動。市場価格の変化。発注量の増減。なぜその条件が必要なのかを説明できるかどうか、が重要になります。</p>

<p>取引先との関係は、勝ち負けではありません。<br />
一方が我慢し続ける関係は長続きしません。だからこそ、「どこまで下げられるか」ではなく、「双方が納得できるか」を一番に意識するようにしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】「誰も止められなかった」を防ぐ</h2>

<p>下請法違反を防ぐためにまず必要なのは、下請法を法務部だけの仕事にしないことです。なぜなら、実際に取引先とやり取りをするのは「現場」だからです。<br />
営業担当。購買担当。プロジェクト責任者。彼らが下請法を知らなければ、違反は防げません。</p>

<p>そのため会社は、<br />
・値下げ要請<br />
・発注取消<br />
・支払遅延<br />
・無償でのやり直し要求<br />
など、実際に起きやすい事例を継続的に共有する必要があります。</p>

<p>また、取引条件を変更する際は、一人で判断させないことも重要です。一定額以上の値下げ。支払条件の変更。追加作業の依頼。こうした判断に、上長や管理部門が関わる仕組みを作るだけでも、リスクは大きく下がります。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた企業の不祥事の多くは、悪意から始まったものではありません。「誰も止めなかった」。ただ、それだけです。<br />
だから会社に必要なのは、完璧な社員ではありません。担当者が迷った時に、「ちょっと待とう」と言える仕組みです。<br />
ルールは現場を縛るためではありません。現場を守るためにあるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 01 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>次世代バッテリーから新エネルギーまで 量子力学の発展で広がる夢  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14948</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014948</guid>
			<description><![CDATA[量子コンピュータは、エネルギー問題を解決する切り札になるのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="次世代バッテリーから新エネルギーまで 量子力学の発展で広がる夢" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_future.jpg" width="1200" /></p>

<p>スーパーコンピュータでも難しい複雑な化学反応を、量子コンピュータなら解き明かせるかもしれない。新素材・新エネルギー開発への可能性に迫る。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新発見の期待がふくらむ</h2>

<p>量子コンピュータが近い将来、特に大きなインパクトをもたらす分野は、物理の世界で起こる複雑な量子現象の再現だろう。</p>

<p>古典コンピュータでは扱いが難しい複雑な量子現象も、量子コンピュータなら量子力学のルールに従って正確にシミュレーションでき、より速く計算できる。</p>

<p>私たちの身の回りの材料やその電気的な性質はすべて量子力学に従って決まっている。なかでも量子力学特有の現象が、抵抗なく電気が流れる超伝導物質だ。超伝導物質を用いることで、エネルギー損失のない効率的な送電や、強力な電磁石を実現することができる。</p>

<p>超伝導磁石は、リニア中央新幹線でも使われている。</p>

<p>物質を超伝導状態にするためには超低温まで冷やす必要があるが、うまく材料をデザインすることで高温でも超伝導になる物質を生み出せる。量子コンピュータを使って、高温超伝導物質を発見することにつながる。</p>

<p>また、太陽光を電気エネルギーに変換する「太陽電池」の材料開発にも量子コンピュータの活用が期待されている。</p>

<p>量子コンピュータを用いることで、材料の電子構造や特性を高精度で予測し、新しい高効率な太陽電池材料の設計が可能となる。また、生成された電気エネルギーを効率的に蓄積し、必要なときに利用するためには、高性能な二次電池（リチウムイオン電池など）の開発が不可欠だ。</p>

<p>ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン（Volkswagen）とカナダの量子技術企業ザナドゥ社は、量子コンピュータの計算技術を使って、バッテリー材料のシミュレーションを行っている。これは、より安全で軽く、コスト効率の高いバッテリー材料の開発が狙いだ。</p>

<p>他にも、電気を光に変えるLEDや熱や音を電気に変える材料など、量子力学に従ったミクロな世界のシミュレーションによって新たな機能を持つ材料の開発が期待されている。</p>

<p>さらに、視点を宇宙という大きなスケールに向けてみると、光ですら脱出できないほど強い重力を持つブラックホールの理解にも量子力学が欠かせない。</p>

<p>たとえば、ある物体をブラックホールに落としたとき、その物体の情報はどこへ行くのだろうか。</p>

<p>ここでいう「情報」とは、単に何が落ちたのかという話ではない。どんな粒子で構成されていたのか、それぞれの粒子がどの位置にあり、どのように動いていたのかといった、量子力学的な詳細まで含むものである。</p>

<p>量子力学の基本原則では、情報は決して失われないとされている。つまり、どれほど物体が変化したとしても、その変化前の状態の情報はどこかに保存されているはずなのだ。</p>

<p>しかし、ブラックホールはその情報を丸ごと消し去ってしまうかのように見える。この矛盾は「情報消失パラドックス」と呼ばれ、現在に至るまで物理学の未解決問題として議論が続いている。</p>

<p>このようなブラックホール研究の最先端では、私たちが住む世界の時空（時間と空間）は量子もつれの集まりによって作られているという考え方もあり、量子コンピュータを用いてブラックホールを再現する実験が行われている。</p>

<p>これまで実験的な検証が難しいとされていた最先端の物理理論でも、量子コンピュータを用いれば自在にシミュレーションが可能になり、大きな力を発揮すると考えられている。</p>

<p>肉眼で天体観測をしていた時代から、人類が望遠鏡を手にしたことでより遠くの宇宙が見えるようになったのと同じく、量子コンピュータを使うことで、これまで直接観測できなかった物理現象を作り出し、実験できるようになるのだ。</p>

<p>また、量子力学に基づいたシミュレーションの応用範囲は非常に広く、物理学の最先端研究のみにとどまらない。</p>

<p>なぜなら地球上で起こるほとんどすべての現象は、原子や分子を通じた環境とのやり取りや物質の変化、いわゆる化学反応によって成り立っており、そこでは量子力学が欠かせないからである。</p>

<p>これまでもスーパーコンピュータによるシミュレーションにより、複雑な化学反応の仕組みの解明が試みられてきた。しかし、いまだに理論では説明しきれない現象や未解明の部分が多く残されている。量子コンピュータを利用することで、こうしたミクロな世界の動きを量子の視点から正確に捉えられるようになる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新しいエネルギーを生み出す</h2>

<p>地球が誕生したばかりの頃、大気中には火山活動などによって大量の二酸化炭素（CO₂）が放出され、その濃度は非常に高かった。やがてシアノバクテリアが出現し、光合成によって二酸化炭素を取り込み酸素を放出した結果、約24億年前には大気中の酸素濃度が飛躍的に上昇した。</p>

<p>その後、陸上植物が広範囲に進出し、巨大な緑地帯を作るなかで、二酸化炭素は植物の体内に取り込まれ、有機物として蓄えられていった。</p>

<p>この有機物が何百万年、あるいは何億年もの長い時間をかけて地下に蓄積され、やがて石炭や天然ガスなど現代の化石燃料のもととなった。</p>

<p>しかし、産業革命以降に化石燃料の利用が加速した結果、二酸化炭素が放出されて、大気中の二酸化炭素濃度は急激に上昇し、地球温暖化という深刻な環境問題を招いている。</p>

<p>こうした現状を打開するためには、化石燃料由来の炭素に頼らないエネルギーを確立する必要がある。</p>

<p>そんななか、次世代エネルギーの鍵として注目を集めているのが、地球上に豊富に存在する二つの原子「水素（H）」と「窒素（N）」だ。</p>

<p>水素は、燃焼や燃料電池としてエネルギーを使うときに二酸化炭素を一切出さず、水だけを生み出す、理想的なエネルギー媒体である。</p>

<p>特に、再生可能エネルギーを使い水を電気分解することで得られる「グリーン水素」は、再生可能エネルギーとの相性も良く、地球温暖化を抑制するための脱炭素社会を目指す上で重要な役割を担う。</p>

<p>しかし、水素を作るには多くのエネルギーが必要だ。また水素は非常に軽く拡散しやすいため、運搬や貯蔵が難しいという課題もある。</p>

<p>そこで、水素に二酸化炭素を加えて、私たちが普段生活している環境（常温・常圧）で扱いやすいメタン（CH₄）に変える「メタネーション」という技術が提案されている。</p>

<p>この過程において中心的な役割を果たすのが、少ないエネルギーで化学反応を進めるための補助として用いられる「触媒」である。</p>

<p>自分自身は変化しないものの、他の分子の反応のための舞台として化学反応を助ける触媒は、複雑な量子的な重ね合わせを巧みに利用しており、このシミュレーションには現在のスーパーコンピュータにも手が負えない。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>残業代を上げれば社員は定時で帰る？ 「長時間労働は美徳」の価値観を崩すロジック  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14828</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014828</guid>
			<description><![CDATA[残業や有休未消化が減らない本当の理由は？長時間労働が「会社への献身」と評価される心理構造や、割増率改定がもたらす意外な変化を解説。日本型雇用の歪みに迫る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="残業する社員" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoG.jpg" width="1200" /></p>

<p>働き方改革が進む中でも残業が減らず、有給休暇が使い切られない背景には、単なる制度の遅れだけではない理由が隠されています。日本では長時間労働や休暇の放棄が「組織への忠誠心」として評価され、職場の「承認」を得る武器になっている側面があるためです。労働時間や有休の価値観が逆転するメカニズムについて、太田肇氏の書籍『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』より解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>残業割増率が低い日本で、なぜ「不毛な居残り」が続くのか</h2>

<p>近年、いわゆる「ブラック企業」への社会的批判や労働基準法の改正（働き方改革関連法）により、労働時間の短縮は企業にとって喫緊の課題となった。</p>

<p>しかし、統計を精査すれば、正社員の労働時間は劇的には減っておらず、手当の支払われないサービス残業の根絶も遠いのが実情だ。有給休暇の取り残しも、依然として「当たり前」のように行われている。</p>

<p>時間外労働がなかなか減らない背景として、一般的には二つの原因が挙げられる。</p>

<p>一つは、日本的雇用慣行の問題である。日本では閑散期だからといって安易に解雇や雇用調整を行うことが難しいため、企業は閑散期でも余剰が生じない最小限の人数で回し、繁忙期の労働力を時間外労働という調整弁に頼らざるを得ないという構造的な理由だ。</p>

<p>もう一つが、時間外労働に対する割増率の低さである。欧米諸国ではおおむね50％以上の割増が一般的であるのに対し、日本は原則25％増しと比較的低く設定されている。そのため、会社側が人を新たに雇うより、今いる人間に残業させる方が安いと判断し、残業を命じやすいのである。</p>

<p>これに対して、労働組合や一部の有識者は「日本でも割増率を欧米並みに引き上げるべきだ」と主張し、一方の経営側は「企業のコスト負担が増え、倒産を招く」と強く反対している。</p>

<p>しかし、私は「承認」という視点から、まったく異なる予測を立てている。もし割増率を大幅に上げれば、残業は減り、企業の負担はそれほど大きくならないのではないか、ということだ。</p>

<p>その理由は、日本企業の評価システムにある。日本企業では職務の範囲が曖昧で、集団で仕事をこなすスタイルが主流だ。そのため個人のアウトプット（成果）を正確に把握することが難しく、評価者は必然的にインプット、すなわちどれだけ頑張っているかに目を向ける。</p>

<p>ここで重視されるのが、態度や意欲を測る「情意考課」である。この土壌において、残業は単なる労働時間の延長ではなく、「組織に対する忠誠心と貢献意欲のデモンストレーション」としての価値を持つ。割増率が低く、あるいはサービス残業として手当すら出ない過酷な状況でさえ長時間働く姿こそが、「彼（彼女）はこれほど自己犠牲を払っている」という裏の承認を引き出す武器になるのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>割増率を上げると、「献身」から「小銭稼ぎ」に変わる</h2>

<p>ところが、仮に割増率が引き上げられ、残業代が確実に、かつ高額に支給されるようになるとどうなるか。</p>

<p>これまで「会社への献身」として美化されていた居残りは、途端に「残業代を稼ぐための利己的な行動」という色眼鏡で見られるようになる。「あいつは仕事が遅いから、割増された高い残業代をせしめているんだ」「効率的に働かず、会社にコストを押し付けている」。</p>

<p>そんな蔑みの視線、すなわち「非承認」を浴びるようになれば、忠誠心厚く勤勉な社員というブランドを守りたい「承認人」たちは、一転して定時退社を目指すようになるだろう。金銭的報酬が「聖なる献身」を「俗な経済取引」に変えてしまうことで、承認としての価値が消失し、結果として残業が抑制されるはずだ。</p>

<p>有給休暇の取得についても、承認欲求がブレーキをかけている実態がある。日本人の有休取得率は近年向上しているが、それでも6割台（2024年度は66.9％）（厚生労働省「就労条件総合調査」2025年）にとどまり、残りの3割以上は使い切られずに捨てられている。100％消化が当然の欧米とは対照的だ。</p>

<p>欧米では、未取得の休暇を会社が買い取ることが法令や慣行で確立されている国が多く、社員が休暇を残すことは企業にとっても経済的損失だ。一方、日本の行政当局は「休暇の買い取りを義務付けると、金目当てで休まなくなるから取得率がいっそう下がる」という懸念から、買い取りには一貫して消極的な姿勢を崩さない。</p>

<p>しかし、社員のロジックは真逆だ。</p>

<p>社員にとって、余った有休をドブに捨てることは、組織に対して「私は自分の正当な権利を放棄してまで、職場を優先しています」という、一種のプレゼントを意味している。休まないことで、彼らは「忠誠心が厚く、責任感のある社員」という裏の承認を職場から得ようとしているのだ。</p>

<p>もしここに高額な買い取り制度を導入したら、どうなるだろうか。</p>

<p>休暇を残す行為は、会社に「余計な金銭的支出を強いる迷惑な行為」へと意味付けが変わる。プレゼントどころか、会社の財布を直撃するネガティブな行動になるのだ。</p>

<p>周囲の目を気にする「承認人」たちは、会社に迷惑をかけない（＝裏の承認を失わない）ために、競うようにして休暇を全消化し始めるだろう。</p>

<p>欧米で有休取得率が高いのは、個人の権利意識が高いからだけではなく、休暇を残すことが組織にとってコスト的に迷惑となるような仕組み（買い取り制度等）が整っており、休むことが組織への配慮と一致しているからにほかならない。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】本日誕生日を迎える現役ピッチャーは誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14993</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014993</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】本日誕生日を迎える現役ピッチャーは誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_birthday.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>2019年（23歳）：134回　7勝　0ホールド<br />
2020年（24歳）：59回　2勝　0ホールド<br />
2021年（25歳）：34回　1勝　0ホールド<br />
2022年（26歳）：66.2回　3勝　0ホールド<br />
2023年（27歳）：64回　5勝　4ホールド<br />
2024年（28歳）：22.2回　2勝　1ホールド<br />
2025年（29歳）：13回　0勝　0ホールド<br />
2026年（30歳）※：73回　8勝　10ホールド<br />
※8/28時点</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>プロ入り時の所属は横浜DeNAベイスターズ。その後24年オフに現役ドラフトで福岡ソフトバンクホークスに移籍しています。</p>

<p>移籍2年目の今季はここまで8勝とキャリアハイの活躍。環境の変化をきっかけに覚醒を遂げています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：投球スタイル</h2>

<p>現在は主に先発として活躍していますが、23年は46試合に登板し防御率2.11を記録。</p>

<p>先発、リリーフ共に適性のある選手です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>上茶谷大河投手</h3>

<p>です！本日（8/31）は30日のお誕生日です。おめでとうございます！</p>

<p>キャリアハイを迎えている今季、どこまで成績を伸ばすのでしょうか？</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_birthday.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】3球団で2桁勝利を達成した200勝投手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14747</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014747</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>所属球団A（19~31歳）：113勝　1293奪三振<br />
所属球団B（32~36歳）：49勝　723奪三振<br />
所属球団C（37~43歳）：53勝　732奪三振<br />
所属球団D（44~46歳）：9勝　156奪三振<br />
所属球団E（47歳）：0勝　7奪三振</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>全5球団を渡り歩いたこの選手。</p>

<p>実は最初と最後は同じ球団。ただし、この間にチーム名が一部変更されています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：出身高校</h2>

<p>愛知県の名門・愛工大名電（愛知工業大学名電高等学校）出身。</p>

<p>野手ではイチロー選手や山﨑武司選手を輩出しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>工藤公康選手</h3>

<p>です！西武ライオンズの黄金時代を支え、その後もダイエー、巨人などでエース級として活躍しました。自身の通算200勝を決める試合で自ら決勝ホームランを打つという伝説も語り継がれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 30 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】本日引退試合を迎えるライオンズのレジェンド選手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14989</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014989</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】本日引退試合を迎えるライオンズのレジェンド選手は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bellunadome.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、年代別に分けました。</p>

<p>NPB歴代でも数少ない「2000安打・1000四球」ダブル達成者であるこの選手が誰か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>10代（02~03年）：一軍出場なし<br />
20代（04~13年）：1131安打　491四球<br />
30代（14~23年）：989安打　534四球<br />
40代（24~25年）：30安打　26四球</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：ドラフト順位＆背番号</h2>

<p>育英高校からドラフト4位で西武ライオンズに入団したこの選手。</p>

<p>入段当時の背番号は「52」でしたが、その実績を買われ2007年オフに華の「1」に変更しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：球団初の快挙</h2>

<p>2021年に通算200安打を達成し名球会入り。埼玉西武ライオンズ生え抜き選手としては初の快挙となりました。</p>

<p>※ライオンズでプロ入りし、移籍することなく達成したケース。ライオンズOBの名球会選手自体は多数</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>栗山巧選手</h3>

<p>です！同期の中村剛也選手とともにライオンズの中心選手として長きにわたり活躍。今年、25年の現役生活にピリオドを打ちます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bellunadome.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 30 Aug 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】複数球団で200本塁打を達成した「優勝請負人」は誰?  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14746</link>
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			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="THE21" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>所属球団A（26~33歳）：954安打　242本塁打<br />
所属球団B（34~40歳）：913安打　210本塁打<br />
所属球団C（41~43歳）：362安打　53本塁打<br />
所属球団D（44~45歳）：142安打　5本塁打</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>全4球団を渡り歩いたこの選手。その内訳は</p>

<h3>ロッテ、中日、巨人、日本ハム</h3>

<p>です。</p>

<p>また、移籍手段もトレード、FA（フリーエージェント）、自由契約とすべて別々です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：優勝経験</h2>

<p>所属した4球団で計3度の優勝を経験。また、現役引退後は監督として4度のリーグ優勝を成し遂げており、「優勝請負人」の名にふさわしい結果を出しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>落合博満選手</h3>

<p>です！日本球界屈指の右打者として、2026年現在唯一の3度の三冠王を達成しています。</p>

<p>2004年からは中日の監督として8年間で前述の通り4度の優勝、1度の日本一を達成。優勝を逃した年もすべてAクラスに入るなど、選手実績のみならず名将として語り継がれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 29 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「早く母を幸せにしてやりたい」 アイデア1つの学生が成り上がるまで  栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14925</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014925</guid>
			<description><![CDATA[創業の原体験から「職域金融プラットフォーム」構想まで、栗田氏が目指す未来に迫る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「早く母を幸せにしてやりたい」 アイデア1つの学生が成り上がるまで" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" width="1200" /></p>

<p>学生時代に思いついた構想から、フィンテックの高い壁をどう乗り越えたのか。「miive」創業者の栗田氏が、起業の原点と今後の展望を語る。（取材・構成：川端隆人、写真撮影：丸矢ゆういち）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>立ちはだかったフィンテックの高いハードル</h2>

<p>――Visaプリペイドカードを使って決済するというビジネスを実現するまでには、困難が多かったのではないでしょうか？</p>

<p>【栗田】そうですね。miiveの構想を思いついた当時はまだ学生でしたし、スタートアップが自社ブランドのカードを発行するノウハウは世の中に知られていませんでした。</p>

<p>幸運だったのは、僕らより上の世代のスタートアップで、カード事業を展開されているカンムの創業者である八巻渉さんが、どうやってカードを発行し、システムを構築したのかという技術や手続き上の知見を、ネット上に日記として残してくださっているのを発見したことです。それを頼りに、手探りでカード会社や関係各所へのアプローチを始めました。</p>

<p>Visaブランドのカードを発行するためには国内のカード会社に間に入っていただく必要があります。訪問して「新しい福利厚生カードを作りたいんです」と熱意を伝えたのですが、まず言われたのは、「資金はあるのか？　プロダクトは開発できるのか？」ということでした。</p>

<p>そこで、並行して資金集めと仲間集めに取りかかったのですが、投資家からは「Visaのライセンスは本当に取れるのか？　プロダクトは開発できるのか？」と問われる。エンジニアに声をかけると、「資金はあるのか？　Visaのライセンスは取れるのか？」と問われる。3方向、それぞれからNGが出てしまうわけです。</p>

<p>もう後には退けないという思いでなんとかそこを乗り切って、全方向の合意を取り付けることができました。</p>

<p>そこからサービスをローンチするまでには、さらに2年かかりました。</p>

<p>売上もないなかで、共同創業者になってくれた幼馴染（弥永大地氏）は、本当に朝から晩まで、土日も関係なく仕事を続けてくれました。</p>

<p>フィンテック領域での起業は、お客様のお金を安全にお預かりするための厳格な仕組みを構築しなければいけない以上、そのくらいの期間はかかりました。</p>

<p>――暗闇の中を進むような苦しい創業期に支えになったのは、ビジョンとご自身の価値観だったと思います。そのルーツはどこにあるのでしょうか？</p>

<p>【栗田】原体験としてあるのは、母親です。母は一人でずっと働いて、僕を育ててくれました。「早く母を幸せにしてやりたい」という思いから起業家を志した、というのが原点です。</p>

<p>母がいつもつらそうに働いていたのが、見ていてもつらかった。でも、働かないと生きていけないし、当時の僕は「頑張って」としか言えなかった。だからこそ、「働く」ことの意味について意識するようになったのだと思います。</p>

<p>一方で、母はかつて別の会社に勤めていた頃の良い思い出を話すこともありました。そのときの写真を楽しそうに見せてくれたりとか。</p>

<p>その様子を見て、コミュニケーションや交流の可能性というものに気づいたのかもしれません。</p>

<p>その後、就職活動をしながらも起業のテーマを探してアンテナを張っていたときに、ビビッと来たのが福利厚生でした。まだ就職もしていない「部外者」だからこそ、福利厚生に違和感があったんです。色々な企業の従業員の方に話を聞くと、「あまり使ったことがない」という声が多かった。</p>

<p>国内の福利厚生サービスには3,000万人規模の会員がいます。会社はそれだけの投資を続けているわけです。それなのに使っている人が少ないというのは、外から見ると異常です。</p>

<p>利用者がいない福利厚生に使われている予算を、きちんと従業員フレンドリーな設計に変えるだけで、どれだけ世の中が変わるだろうかと、大きなポテンシャルを感じました。</p>

<p>もう一つ、影響を受けたのはコロナ禍です。「働く」ということが根底から変わったタイミングでした。</p>

<p>リモートワークや、出社と組み合わせたハイブリッドワークが普及して、働く場所が物理的に切り替わることは、多くの人にとってキャリア観が変わるタイミングだったでしょう。当然、企業の従業員に対する向き合い方も変わります。ここでも、コミュニケーションの重要性を再確認しました。</p>

<p>どこにも帰属意識を感じられない孤独は、人間の心身にとって良くない。人間は社会的な動物で、誰かと一緒に何かを成すことに至上の喜びを感じるもの。だとしたら、自分の考えているサービスが求められないわけがない。</p>

<p>その確信があって、腹をくくれたと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「職域金融プラットフォーム」と「豊かな国」の実現へ</h2>

<p>――福利厚生を通して、数多くの企業を見ていると思います。栗田CEOが考える「良い会社」とは、どんな会社でしょうか？</p>

<p>【栗田】様々な企業と対話をさせてもらうなかで、よく受ける質問があります。「別に、福利厚生じゃなくても、給与でよくない？」という質問です。</p>

<p>僕は、その意見も否定はしません。パフォーマンスが高いほど給与を上げる「Pay for Performance」に振り切って大きくなっている会社もあります。</p>

<p>それは企業のスタンスの違いです。それぞれの企業が、事業や組織風土に合わせて、給与とその他の待遇のベストミックスを設計していくだけです。</p>

<p>人材獲得競争が激しくなっていくなか、各企業が給与も福利厚生もできるだけ上げようとして、多くが横並び状態になるでしょう。そうなったとき、会社が、経営者が、大切にしている価値や思いをどれだけ伝えられるか、「その会社らしさ」をどれだけ伝えられるかが重要になります。</p>

<p>福利厚生は、「従業員にどうあってほしいか。どのような組織を目指しているか」をわかりやすく伝えるメッセージになると考えています。</p>

<p>――最後に、今後の展望を聞かせてください。</p>

<p>【栗田】まずは、miiveのサービスを広げ、福利厚生を介して世の中を変えていくこと。国内6,000万人規模の働くすべての人に対して、新しい福利厚生体験を届け切る。これは３年以内にやっていきたい。</p>

<p>その先に描いているビジネスモデルとしては、職域金融構想があります。従業員貸付、団体保険や積立といった、職域において提供されるあらゆる金融サービスにmiiveのプラットフォームからアクセスできるようにするというものです。</p>

<p>中長期的に実現していきたいビジョンは、豊かな国を作ること。</p>

<p>豊かさには2種類あると思います。</p>

<p>一つは経済的な豊かさ。福利厚生の仕組みが変わり、働き方が変わり、皆が生産性高く前向きに働くことができれば、経済的な豊かさに必ず寄与できるはずです。</p>

<p>もう一つは、心の豊かさです。</p>

<p>こちらは「良い会社で働けている」「会社の一員である」といった実感によって満たされます。</p>

<p>miiveは、こうした豊かさを作っていける会社でありたいと思っています。</p>

<p><img alt="福利厚生プラットフォーム「miive」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202908Kurita004.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>従来のものとここまで違う 量子コンピュータが圧倒的性能を誇るわけ  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14947</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014947</guid>
			<description><![CDATA[量子コンピュータの性能を支える「量子ビット」とは何なのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="従来のものとここまで違う 量子コンピュータが圧倒的性能を誇るわけ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_computer.jpg" width="1200" /></p>

<p>量子コンピュータの速さの秘密は、「重ね合わせ」と「干渉」にある。従来のコンピュータとの違いから、その計算原理を読み解く。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>古典ビットと量子ビット</h2>

<p>現在使われているコンピュータでは情報を「0」と「1」のビットという単位で表し、それらの足し算や掛け算を使って計算を行っている。「量子力学的な重ね合わせを使えない」という意味合いで、本書ではこのような現在のデジタルコンピュータを「古典コンピュータ」と呼ぼう。</p>

<p>たとえばコンピュータのなかでは、電気が流れている状態を「1」、流れていない状態を「0」に対応させビットを表している。コンピュータは、電気のスイッチを高速でオンにしたり、オフにしたりすることで、ビットを変化させ計算を行っているのだ。</p>

<p>このようなビットは、必ず「0」か「1」のどちらか一方の状態を選ばないといけない。ところが、量子力学では、「0」とも「1」とも決まっていない、重ね合わせをとることが許されている。</p>

<p>であるならば、「0」と「1」のどちらか一方を選ぶ必要があるビットで情報を表すのではなく、より広い視点で「0」と「1」の重ね合わせとして情報を表してもよいであろう。</p>

<p>量子ビットはこのように、「0」と「1」の重ね合わせとして、情報の表し方を量子力学の世界まで広げた考え方である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子コンピュータの圧倒的な性能</h2>

<p>古典ビットとの大きな違いは、「0と1を同時に表せる」ことであり、測定をするまでは「0」と「1」の可能性が両方とも残されている。</p>

<p>量子ビットは、「0」や「1」の可能性がどれくらい大きいか、もしくは小さいか、ということをアナログ（連続的）に表すことができる。測定したとき、この可能性の大きさにしたがって、ランダムに「0」や「1」がはじめて決まる。</p>

<p>このように、「0」と「1」を同時に表せて、それらの可能性を連続的に変化させることができるという特徴が、量子コンピュータの計算速度を格段に上げている。</p>

<p>たとえば、6桁のビット（6ビット）の計算をするとしよう。古典ビットは「0」か「1」どちらかだけを表すため、「000000」から「111111」までのどれか一つしか表すことができない。すべての組み合わせを試したい場合は、一つひとつ計算していく必要がある。</p>

<p>量子ビットは、「0」と「1」の重ね合わせで表せるため、一回で64パターンすべてを同時に表すことができる。しかし、それぞれのパターンの可能性は小さく、そのまま測定するとデタラメな結果になってしまう。</p>

<p>そこで、二重スリット実験であったように、量子力学の世界の干渉を用いて可能性を変化させることで、特定のパターンの可能性を強めることが可能だ。この結果、すべてを一つひとつ試すよりも圧倒的に少ない手数で答えを見つけられる。</p>

<p>少ないビット数では計算時間に大きな差はないかもしれないが、これが50ビット、100ビットになっていくと、パターンの数は爆発的に増えていくため、量子コンピュータは古典コンピュータよりもはるかに速く計算ができるようになる。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_computer.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>プロレスラーじゃなかったら...？ 長州力と生成AIの「もしも問答」  長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14852</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014852</guid>
			<description><![CDATA[「もし違う仕事をしていたら？」とAIに聞くと、何が見えてくるのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="プロレスラーじゃなかったら...？ 長州力と生成AIの「もしも問答」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" width="1200" /></p>

<p>AIは、調べものだけに使うものではない。長州力氏とChatGPTの「もしも」の対話から、自分自身を知る意外な活用法を紹介する。</p>

<p>※本稿は、長州力 著、マツダミヒロ 監修『おい、ちょっと話がある 長州力式生成AI活用術』（宝島社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>長州力の会話例：「もしプロレスをしていなかったら？」</h2>

<p>【長州】最初からプロレスやってなくて長州力という奴もいなかったらオレは何の職業やってたんだろ。</p>

<p>【ChatGPT】なんかね、長州さんって、「前に出る人」ではあるんだけど、同時に、「人を見る人」でもある気がするんですよね。</p>

<p>だから最初からプロレスが無かったとしても、ただ黙々と一人でやる仕事より、</p>

<p>・人が集まる場所<br />
・チーム<br />
・現場<br />
・空気がある場所</p>

<p>にはいた気がする。</p>

<p>例えば&mdash;&mdash;</p>

<p>・飲食<br />
・町工場のリーダー<br />
・運送や現場のまとめ役<br />
・スポーツ指導<br />
・営業<br />
・小さい店の親父<br />
・イベント仕切る人</p>

<p>みたいな、&ldquo;人間臭い現場&rdquo;。</p>

<p>しかも長州さんって、実は「完全トップダウン」より、文句言いながら面倒見る人の空気あるんですよね。だから、怖がられながらも慕われるタイプ。</p>

<p>逆に、</p>

<p>・完全デスクワーク<br />
・ひたすら事務<br />
・一人研究</p>

<p>みたいなのは、あまり浮かばない。</p>

<p>たぶん長州さん、どこ行っても結局、「あの人なんなんだろう」って目立つ人になってた気がします。</p>

<p>【長州】まあ力仕事だよね。</p>

<p>【ChatGPT】それはかなりありそうです。長州さんって、&ldquo;身体で働く現場&rdquo;の空気ありますもんね。</p>

<p>しかも単純に力があるだけじゃなく、</p>

<p>・現場の空気読む<br />
・人を見る<br />
・文句言う<br />
・でも最後やる</p>

<p>みたいな、&ldquo;現場の強い人&rdquo;感がある。</p>

<p>だから例えば、</p>

<p>・建設<br />
・運送<br />
・港<br />
・工場<br />
・土木</p>

<p>みたいな世界にいても、たぶん自然だった気がします。</p>

<p>で、結局どこ行っても、「なんかあの人中心になる」感じにはなってそうです。</p>

<p>【長州】プロレスと同じジャン。</p>

<p>【ChatGPT】たしかに。</p>

<p>結局、</p>

<p>・身体使う<br />
・現場<br />
・人間関係濃い<br />
・上下ある<br />
・意地ある<br />
・空気ある</p>

<p>って、かなりプロレスと近いですね。</p>

<p>だから長州さんって、&ldquo;プロレスラーになった&rdquo;というより、元々そういう世界の人だったのかもしれません。</p>

<p>【長州】わかった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>解説：「もしも」の問いから自分の本質を見つけよう</h2>

<p>長州力さんの問いは、「もしも」の世界を覗き込むものです。自分の人生のもうひとつの可能性を、AIと一緒に想像してみる。これはAIならではの、楽しい使い方です。</p>

<p>AIは「最初からプロレスが無かったとしても、人が集まる場所、チーム、現場、空気がある場所にはいた気がする」と分析し、町工場のリーダー、運送や現場のまとめ役、イベント仕切る人といった具体例を提示。その共通点を「人間臭い現場」というキーワードで解説しています。</p>

<p>さらにAIは、「完全デスクワーク、ひたすら事務、一人研究みたいなのは、あまり浮かばない」と、合わない職種も明確に伝える。「どこ行っても結局、『あの人なんなんだろう』って目立つ人になってた気がします」というAIのひと言が、対話に温かい余韻を生みます。</p>

<p>長州さんは「まあ力仕事だよね」と返し、そのあとの「なんかあの人中心になる」には「プロレスと同じジャン」と納得の返事をしています。</p>

<p>ここから学べるのは、AIに「もしも」を聞くと、その人の本質が浮かび上がってくる、ということです。</p>

<p>職業を変えても、現場が変わっても、その人が持っている空気や役割は変わらない。「もしも」の問いは、自分という存在を別の角度から見る鏡になる、ということです。さらに踏み込むなら、「子供の頃の自分なら、何を選んでいた？」と問いを足してみてください。また違う角度から、あなた自身を映し返してくれます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>真面目な社員は“裏で手抜き”して復讐する？ ダラダラ残業を招く「職場の不公平感」  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14827</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014827</guid>
			<description><![CDATA[社員が裏で要領よく立ち振る舞う「機会主義的な行動」。その背景にある「能力の罰」と「不公平感」という2つの原因を解説。不条理な組織で真面目な社員が静かな反乱を起こす心理に迫る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ダラダラ残業" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizfoot.jpg" width="1200" /></p>

<p>組織の中で、自分の利益を優先し、陰で要領よく立ち回る...。こうした振る舞いは「機会主義的行動」と呼ばれます。社員をこうした行動に駆り立てる背景には、能力が高いがゆえに負担の大きい部署へ回される「能力の罰」や、真面目な人ほど仕事を押し付けられるという「不公平感」があります。</p>

<p>なぜ、組織を支えるはずの優秀で真面目な社員ほど、陰で&quot;反乱&quot;を起こすようになるのか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>厄介な仕事が特定の「いい人」に集中し続ける構造</h2>

<p>社員が機会主義的な行動に走る根源に、無視できない強力な源泉がある。それが「不公平感」だ。</p>

<p>あなたの周りを見渡してみてほしい。</p>

<p>同期の中で、いつも要領よく立ち回り、大した成果もあげていないのに上司の覚えがめでたい人物はいないだろうか。</p>

<p>一方で、誰もが嫌がる雑務や、目立たないが重要な基盤の仕事を黙々と引き受けているのに、「もっと成果をあげろ」と現場で叱咤激励されている「いい人」がいるはずだ。</p>

<p>職務内容が契約で厳格に定義される欧米企業と異なり、日本企業では個人の業務分担が極めて曖昧である。その結果、「あいつは文句を言わずにやってくれるから」という理不尽な理由で、厄介な仕事が特定の「いい人」に集中し続ける構造が出来上がる。</p>

<p>これが、現代の若手社員のやる気を奪っている「頑張り損」の正体である。</p>

<p>いくら心根が優しい「いい人」であっても、際限なく損な役回りを押し付けられれば、やがて限界がくる。しかし、「和」を尊ぶ日本的な風土の中では、「私の給料を上げるか、仕事を減らしてください」と直接的な交渉を挑むことは心理的なハードルが高すぎる。</p>

<p>そこで多くの社員が、静かな、しかし確実な復讐として選ぶのが、不満を胸に秘めたまま、裏側で功利的に振る舞うという戦術なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>縁の下の力持ち社員が、他人のフォローを拒絶する瞬間</h2>

<p>こうした行動を論理的に説明するのが、社会心理学の「公平理論」である。</p>

<p>「公平」とは「平等」とは異なる概念だ。理論的には、自分の努力、貢献などの「インプット」に対する報酬、すなわち「アウトプット」の比率が、他者と比較して等しい状態を指す。例えば、自分の報酬が周囲の半分であっても、自分の貢献が半分であれば、それは「公平」だと認識される。逆に、全員が同じ給料をもらっていても、働きに倍の差があれば、それは「不公平」なのだ。</p>

<p>人は自分が「不公平な状態にある」と知覚したとき、強い不快感を抱き、それを解消するための行動をとる。その解消法としてインプットを減らすか、アウトプットを増やすことで、天秤を釣り合わせようとするのである。</p>

<p>例を挙げよう。同じ年齢、同じ職場のCさんとDさん。営業成績の差を理由に、Cさんの賞与はDさんより少なかった。しかし実態は、Dさんが高い数字を出せたのはCさんが見えないところで献身的にサポートし、顧客のフォローを行っていたからだった。</p>

<p>この状況で「自分は損をした」と痛感したCさんは、以後、他人のサポートを拒絶し、自分の数字を稼ぐことにのみ専念するようになるだろう。組織としてのトータルの成果が下がったとしても、Cさんにとってはそれが「公平」の回復なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ダラダラ残業や「粗製濫造」は不公平感解消の手段</h2>

<p>さらに深刻なのは、理不尽な配属によって「能力の罰」を受け、希望の企画部に配属されずに営業部で働くことになったAさんのようなケースだ。上司から「次の異動では必ず希望を叶えるから、今はがまんしてくれ」と甘い言葉をかけられるかもしれないが、人事異動が不透明な共同体において、口約束ほど当てにならないものはない。</p>

<p>腹の虫が治まらないAさんは、営業の現場で「適当にサボる」ことでバランスを取ろうという考えが頭をもたげる。しかし、もし給与体系が歩合制であれば、サボって成績が落ちれば給与も下がり、結局「不公平感」は解消されないというジレンマに陥る。</p>

<p>この閉塞感から逃れるために、人はどのような行動をとるのか。</p>

<p>公平理論の主唱者であるJ・S・アダムスは、給与制度によって解消の仕方が異なると述べている（J.S.Adams, &quot;Inequity in Social Exchange,&quot;&nbsp;Advances in Experimental Social Psychology, 2, 1965）。</p>

<p>時間給の場合、人は「仕事の成果や質を落として労働時間を増やす」か、あるいは「労働時間は変えずに仕事の成果や質を落とす」行動をとる。いわゆる「ダラダラ残業」や、会議中に内職をして過ごすといった時間の無駄遣いだ。</p>

<p>一方、出来高給の場合には、「アウトプットの量を増やして質を落とす」という選択がなされる。いわゆる「粗製濫造」である。もしCさんが「自分の正当な報酬の半分しか得られていない」と感じれば、理論上は「件数だけを稼ぎ、アフターフォローを一切放棄する」といった、見えないところでの無責任な営業に走る動機が生まれる。</p>

<p>これが「見えない手抜き」となり、やがて企業の信頼を根底から揺るがすリスクを孕むのである。</p>

<p>会社側がこうした社員の「静かなる反乱」を放置すれば、単に業績が下がるだけでなく、安全管理が求められる現場では、見えない手抜きが甚大な事故を引き起こしかねない。また、不満を溜め込んだ有能な若手が静かに去っていくだけでなく、昨今ではSNSや口コミサイトで会社の悪評を拡散されるという、深刻なブランド毀損のリスクも抱えることになる。</p>

<p>そこでマネジメントに求められるのは、社員に「自分は損をしている」と感じさせないための、細やかな「埋め合わせ」である。</p>

<p>縁の下の力持ちとして活躍する社員に対しては、例えばボーナスの査定で報いることが制度的に難しいのであれば、せめて会議の場でその貢献を公に称賛し、精神的な報酬を与えるだけでも、不公平感を多少は薄めることができる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>中国で熱狂的な共感を呼んだ書籍『限界から始まる』　手加減なしの知的格闘【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12691</link>
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			<description><![CDATA[上野千鶴子氏と鈴木涼美氏による書籍『限界から始まる』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street.jpg" width="1200" /></p>

<p>書籍『限界から始まる』（幻冬舎）は、社会学者にしてフェミニズムの第一人者・上野千鶴子と、作家にして元記者・元AV女優の鈴木涼美。世代も経験もあまりに異なる両者が交わした12通の往復書簡だ。本書は、フェミニズムの安易な入門書ではない。むしろ、自らが立つ「限界」から思考をこじ開けようとする、痛みを伴う知的格闘の記録そのものである。</p>

<p>エロス資本、母と娘、恋愛、結婚、労働――主題は多岐にわたるが、本書の核心を成し、読後に深い余韻を残すのは二つの「隘路（あいろ）」をめぐる問いだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>二つの「隘路」</h2>

<p><img alt="限界から始まる" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>第一の隘路は、「弱さを恐れる心」、すなわち上野が「ウィークネスフォビア」と名付けたものだ。性的搾取の現場に身を置いた経験を持つ鈴木は、女性の身体が外部から一方的に価値づけられる現実に対し、一個の主体として抗う。その抵抗は、社会から「弱者」として憐れまれ、定義されること自体への&quot;No&quot;でもある。しかし上野は、その姿勢に潜む危うさを見逃さない。</p>

<p>本当の「強さ」とは、傷つきや弱さを認め、直視することだと応じる。「あなたは傷ついているはずだ」という鋭い指摘は、自他の痛みに向き合って初めて、他者と誠実に関係できるという信念に裏打ちされている。SNSが個人の「被害語り」で溢れる現代において、両者の対話は、弱さを社会にただ叫ぶだけでは連帯が空転する現実を射抜く。自己との対話を通じて痛みを言語化する覚悟。そこにしか、意味あるつながりは生まれないのだ。</p>

<p>第二の隘路は、社会学が宿命的に抱える「構造と主体のジレンマ」である。性差別や家父長制といったマクロな構造的不平等を告発する言説は、その構造の中で懸命に生きる個々の主体性や生活の知恵を、ときに「構造の犠牲者」として埋没させてしまう。</p>

<p>鈴木は、性差別的な慣習が残る社会でサバイブを図る女性たちの「ずる賢さ」や「したたかさ」を肯定的に捉えたいと願い、上野にその可能性を問う。</p>

<p>対して、上野は、構造的暴力を批判することと、個人の主体性（エイジェンシー）を承認することは矛盾しない、むしろ後者が前者への批判を鋭くすると明快に答える。だが両者は、その理路整然とした回答ですら、個人の語りを封殺したい勢力に都合よく利用されうるというリスクを共有している。ここにあるのは、構造と主体の両極を往還し続け、単純な二元論を退ける知的態度――まさに「隘路」を慎重に進む思考そのものだ。</p>

<p>この二つの論点は、やがて二人の家族観や性愛といった極めて私的な領域へと深く踏み込んでいく。無条件の母性という神話への懐疑を共有しながらも、それぞれの母親像をめぐる対照的な体験が語られるくだりはスリリングでさえある。</p>

<p>上野の鋭利な構造分析と、鈴木の生々しい当事者語りが火花を散らす緊張関係こそが、読者の既成概念を剥ぎ取り、「他者と関係するとは何か」という根源的な問いへと引き戻す力となる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>手加減なしで知的格闘を提示する誠実さ</h2>

<p>本書の最大の長所は、この知的格闘を一切の&quot;手加減なし&quot;で提示する誠実さにある。鈴木は繰り返し、フェミニズムの議論や語りが取りこぼしてきた女性像を描き、上野に迫る。上野は、鈴木の自分自身の体験との向き合い方や、「売文家」としての仕事に疑問を投げかける。議論は優しいが時に鋭く、読書体力を要求する。</p>

<p>しかし、傷つくことを恐れずページに向き合うとき、二人が放つ批判の矢は、やがて自分自身へと反転してくるだろう。読後、「自分はどの限界線の内側に安住していたのか」を点検せずにはいられない。そこにこそ、読書の歓びがある。</p>

<p>事実、この知的格闘が持つ切実さは国境を越えている。2023年に刊行された中国語訳は、熾烈な競争社会を生きる若年層の女性から熱狂的な共感を呼び、大手電子書籍サイトで年間ベストに選出されたという。これは、「弱さの承認」や「構造と個人の葛藤」が、グローバル資本主義下の普遍的な課題であることを示す好例だ。国内のレビューでも、性別を問わず「読むのにエネルギーを要するが、得がたい読書体験だった」という声が目立つ。</p>

<p>特に男性読者が、当初の&quot;部外者&quot;という立ち位置から、自らの内面にある脆弱さや社会における特権性を省みる契機になったという感想は、本書が切り拓く対話の可能性を物語っている。</p>

<p>もちろん、議論の深度を保つため、本書は「わかりやすさ」を犠牲にする場面もある。専門用語や歴史的背景が注釈なく飛び交うため、より深く分け入るには補助線があった方がよい。上野の『女ぎらい』や、鈴木の半自伝的エッセイ『「AV女優」の社会学』を併読すれば、二人の応酬に込められたニュアンスは格段に立体的なものとなるだろう。</p>

<p>私たちは、自身の痛みを承認経済の市場に流通させ、換金しようとする時代にいる。本書が示すのは、その土俵から一度降り、互いの限界を差し出し合うことでしか開かれない対話の地平だ。ページを閉じたあとに残るのは、思考の筋肉痛にも似た心地よい疲労と、自らの傷口を見つめる静かな覚悟。その両方を引き受けてでも、思考を一歩先へ進めたいと願うすべての人に、本書を強く薦めたい。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>部下に「自分も組織で影響力がある」と思わせる“管理職に必要な聞く力”  針貝有佳（デンマーク文化研究家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12125</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012125</guid>
			<description><![CDATA[国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その高いコミュニケーション力の秘密をデンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_meeting04.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その秘密は高いコミュニケーション力にあると言われる。しかし日本ではビジネスの基本と教えられる、こまめな「ホウレンソウ」（報告・連絡・相談）すら求められないという。どうしたら職場のコミュニケーション力を高めることが出来るのか？デンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』（PHP研究所）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>年齢や立場に関係無く、信頼して話を聞く</h2>

<p>デンマークの職場では、若者が自分の好奇心やスキルを育てて成長しやすい。</p>

<p>ソーラーファサードを開発製造するソーラーラボでは、22歳のスタッフが海外の大プロジェクトを担当している。本人にやってみたいという気持ちがある限り、適切なサポートさえすれば、若いスタッフでも重役を担える、と考えるのだ。</p>

<p>社長のアナスに、若いスタッフに仕事を任せるのは怖くないのかと尋ねてみると、こんな回答が返ってきた。</p>

<p>「若いスタッフに大きな仕事を任せなければ、彼らの経験値が上がることはない。それでは永久に『上』を超えられないし、会社も成長しない。若いスタッフが大きな仕事を担って成長してくれれば、僕もラクになるから、それがいい。</p>

<p>でも、任せるといっても、うまくいかないことがあったら、若いスタッフの責任にする、というのは違う。うまくいかなかったら、みんなで問題解決にあたる。そうすれば、それはみんなの『学び』になる」</p>

<p>デンマークの職場には、年齢や経験にかかわらず、本人に意思があれば、大きな仕事も任せていくカルチャーがある。おかげで、若くてもどんどん経験を積んでスキルアップしていけるのだ。</p>

<p>そして、それは、何かあればいつでも相談できて、何かトラブルが起これば一緒に問題解決にあたってくれる上司や会社のサポート体制に支えられている。</p>

<p>映画監督キャスパーも、自分が映画監督として独立できたのは、若くして色んな仕事に挑戦させてもらえる機会があったからだと振り返る。</p>

<p>キャスパーは専門学校に1年だけ通った後、知り合いのツテで映画会社で新人スタッフとして働き始め、映画制作のプロセスを学んでいった。職場にはみんなが発言でき、その中で一番良いアイデアが採用されるカルチャーがあった。</p>

<p>「当時、僕は『一番下』で、若くて未経験だった。でも、職場ではみんなが僕の意見にも耳を傾けてくれた。自分の考えが映画に反映されるのは面白かったし、それも自信になって、自分でも映画を撮ってみようと思えたんだと思うよ」</p>

<p>こうして、キャスパーは映画会社で働きながら、自分の映画制作も同時並行で進めて独立し、その後、仲間と映画会社を共同設立した。</p>

<p>現在、キャスパーの映画会社では、インターン学生や新人スタッフも、上下関係など関係なくフラットに話しながら作業している。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>管理職に必要なのは「8割聞く力」</h2>

<p>管理職の任務は、メンバーの管理ではなく、メンバーが持っている能力やアイデアを最大限に引き出すことである。</p>

<p>ソフトウェア企業Be My Eyesの最高技術責任者イェスパーは、米国で急成長を遂げたデンマーク発のソフトウェア企業ゼンデスクで10年以上働いていた経歴も持つ。ゼンデスクのコペンハーゲンオフィス立ち上げを担当し、200人以上の開発者をまとめるチームリーダーも務めていた。</p>

<p>リーダーとしてプロジェクトを成功に導くための秘訣について尋ねてみると、こう答えてくれた。</p>

<p>「リーダーにとって一番大切な能力は『聞く力』じゃないかな。リーダーはとにかく自分の口を閉じて、相手の声に耳を澄ませた方がいい。みんなの意見を聞けば聞くほど、リーダーとして的確な判断ができるから」</p>

<p>メンバーには、色んなタイプの人がいる。外向的な人もいれば、内向的な人もいる。イェスパーは重要な決定をする前に、できるだけ全員の意見やアイデアを聞くようにする。だいたい８：２の割合で、話すより聞いている時間が長い。</p>

<p>みんなが発言しやすい形で会議を開くこともあれば、個人的に意見を聞きに行くこともある。会議では、誰が参加しているのか、誰がどんなふうに発言しているのかを、じっくり観察する。場合によっては、会議終了後に、「どう思った？」と一言声をかける。</p>

<p>「僕はリーダーとしてメンバー全員の意見に耳を傾ける。そうすれば、みんなも自然に僕の言うことを聞いてくれるようになるんだよ」</p>

<p>リーダーに必要な素質は、目標を掲げてメンバーを引っ張っていく強力なリーダーシップとは限らない。みんなの意見に耳を傾け、できる限りの情報、知識、意見、アイデアを引き出し、ベストな意思決定をする。それだけでいい。</p>

<p>イェスパーの話は「自分にはリーダーの素質なんてない」と感じている人に、新しい視点を与えてくれるように感じた。</p>

<p>あなたは他人の声に耳を傾けているだろうか。そうであれば、あなたも「良いリーダー」になれるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アイデアを引き出す！　ノボノルディスク本社のすごい会議</h2>

<p>製薬会社ノボノルディスク社の本社には「アイデアを引き出す会議」が存在する。それは、読者の皆さんが想像するであろう、長時間にわたる不毛な会議とは一線を画す。</p>

<p>現在、本社の職場カルチャーづくりを担当するオーレは、リーダーの役割は「チームに眠るすべてを引き出すこと」だと言う。</p>

<p>たとえば、リーダーとして意思決定に迷う際には、メンバーを招集して意見を聞く。「これに関してＡ案、Ｂ案、Ｃ案の選択肢があると思うんだけど、どう思う？」とオープンに相談して、メンバーの意見やアイデアを引き出すのだ。</p>

<p>また、チームで目標を達成したいときは、目標の達成方法についても、メンバーに一緒に考えてもらうようにする。リーダーとして「この方法で目標を達成しよう！」とチームを引っ張ることはしない。</p>

<p>その代わり、「僕らは今Ａ地点にいる。目標Ｂ地点まで行きたい。ぜひみんなにもサポートしてほしい。どうやったらＢ地点に辿り着けると思う？」とメンバーに聞くのである。</p>

<p>このようにメンバーを巻き込むことで、メンバーの仕事へのコミットメントが変わってくる。オーレはこう説明する。</p>

<p>「具体的な指示を出すと、メンバーは指示には従ってくれますが、メンバーのモチベーションは上がらないんですよね。</p>

<p>でも、『ここに辿り着きたいんだけど、どうやったら辿り着けるかな』と相談すれば、メンバーはその目標を達成するために、力を発揮してくれます。自分で考えて前のめりで仕事に取り組むようになって『成長してる』『自分も組織で影響力を持てている』という感覚を持てるようになります」</p>

<p>こう聞くと、たしかに、指示を出すよりも、相談する方が、メンバーのモチベーションは上がりそうだ。少なくとも、参加者が「自分には関係ない」と言わんばかりに会議を放棄することはなくなる。</p>

<p>オーレは続ける。「何か提案を受けたときに『それはやめた方がいい』と却下してしまうと、せっかくのアイデアがそこで消えてしまいます。</p>

<p>だから、誰からでも、何か提案を受けたときは、とりあえず『なに？　話してみて』と話を聞いてみた方が良いのです。</p>

<p>違うと思っても、自分のフィルターを外して、まず5分はその提案について可能性を考えてみるんです。今すぐに使えなくても、今後の何かに活きてくることもありますから」</p>

<p>チームに眠る可能性を最大限に引き出すために、相手を否定しない「ポジティブ・コミュニケーション」をオーレは実践している。職場カルチャーづくりの担当者として、ノボノルディスク社のリーダー育成に尽力している。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 28 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[針貝有佳（デンマーク文化研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>自然とオフィスに人が集まる？ カード1枚の福利厚生が社内交流を変える  栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14924</link>
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			<description><![CDATA[働き方が変化するなかで求められる、新たな福利厚生の形に迫る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="福利厚生がカード1枚で完結？ 日常に溶け込む最新システムを紹介" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" width="1200" /></p>

<p>福利厚生は、従業員の定着や社内コミュニケーションにもつながるという。「miive」を手掛ける栗田氏が、これからの福利厚生のあり方を語る。（取材・構成：川端隆人、写真撮影：丸矢ゆういち）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Visaプリペイドカードで日常で使いやすい福利厚生を</h2>

<p>――御社のサービスの概要を教えてください。</p>

<p>【栗田】miiveは、Visaプリペイドカードとスマートフォンアプリを使った福利厚生のプラットフォームです。</p>

<p>企業は、miiveを使って、従業員に提供したい福利厚生を柔軟に設計し、その内容に応じたポイントを、従業員一人ひとりが持つ専用のVisaプリペイドカードに付与します。</p>

<p>従業員は、そのカードで決済するだけで、会社が用意した福利厚生を利用することができます。</p>

<p>例えば食事補助なら、会社が対象店舗や利用条件をあらかじめ設定しておき、従業員はその店舗で、カードで支払うだけ。付与されたポイントをそのまま食事代に充てられる、という仕組みです。</p>

<p>多くの企業が従業員に福利厚生を提供していますが、利用率が低いという問題があります。miiveでは、カード決済によって、福利厚生を日常で使いやすいものにしています。</p>

<p>――食事補助に特化した「miive食事補助」というプランも提供しています。福利厚生として食事補助を行なっている企業が多いのですか？</p>

<p>【栗田】現在、500社を超える企業にmiiveをお使いいただいていて、その6割ほどが食事補助を行なっています。</p>

<p>理由の一つは、今年4月に施行された税制改正です。</p>

<p>食事補助は、従業員が食事代の50％以上を自己負担していれば、一定金額まで、会社負担分に所得税がかからない制度です。この非課税枠の上限が、月3,500円から7,500円に引き上げられました。これが、企業・従業員の双方にとって大きなメリットになっています。</p>

<p>例えば、5,000円を給与に上乗せして現金で支給すると、所得税がかかります。一方、5,000円分の食事補助だと、税金を引かれずに従業員のもとに届くわけです。</p>

<p>また、インフレ下にあって、従業員の生活を守る必要があると考えている企業は多くあります。とはいえ、給与は上げづらい。一度引き上げた給与は、仮に業績が下がった際にも下げるわけにはいかないからです。</p>

<p>しかし、食事補助であれば、制度を柔軟にコントロールできるうえ、従業員の可処分所得を最大限に高めることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>食事とコミュニケーションが人と組織を元気にする</h2>

<p>――食事補助は現在の経済環境にマッチしているのですね。</p>

<p>【栗田】それに加えて、食事が最も「原始的」で「普遍的」なものだから、という理由もあると思います。老若男女、職種や働き方を問わず、誰でもご飯は食べますから。</p>

<p>miiveによる福利厚生は、会社の目的や「思い」によって、柔軟に設計できます。</p>

<p>例えば、「従業員に健康的な食事をしてほしい」という思いがあれば、そうした食事ができる店で利用できるようにする。</p>

<p>最近はリモートワークと出社を組み合わせた働き方の会社も多いですよね。なかには、会社としては出社率を高めたいけれども、強制するとハレーションを起こしてしまう、というケースもあるでしょう。</p>

<p>その場合は、オフィス周辺の飲食店限定で食事補助を利用できるように設定することで自主的な出社を促す、といったこともできます。</p>

<p>また、「皆でご飯を食べて、交流を深めてほしい」という目的があれば、複数の従業員が一緒に食事をする際に利用できるようにする。miiveでは、「3人以上でランチに行った場合のみポイントを使える」といった条件も簡単に設定できます。</p>

<p>話が広がるのですが、従来、日本の福利厚生は「箱物型」が中心でした。保養所を利用できたり、映画館の料金が割引になったり、といったものです。</p>

<p>これらは、終身雇用制度や家族的経営が前提だった昭和・平成の時代において、従業員の家族や余暇まで支援する、当時の社会構造にマッチした仕組みだったと思います。</p>

<p>ただ、現代の働き方は根本から変化しています。転職が当たり前で、１社に在籍する期間が3～4年程度ということも珍しくない。そうなると、福利厚生に対する考え方も変わらざるを得ません。</p>

<p>年に1回使うかどうかの保養所よりも、日々の「従業員体験」をいかに豊かにできるかが重要です。より日常的に頻度高く従業員が利用し、制度を通じて「良い会社だな」と感じてもらえる施策が求められています。それが、定着率向上や採用にもつながります。</p>

<p>例えば、社内で話したことがなかった5人、あるいは10人とランチに行けば、1人くらいは意気投合して仲良くなる人が見つかって、会社で働くのが楽しくなるんじゃないでしょうか。</p>

<p>朝起きて、眠い目をこすりながらでも、ちょっとポジティブにオフィスに向かえるようになったり、「あの人が頑張っているから自分も頑張ろう」と思えたりするようになるでしょう。</p>

<p>実際、ある1,000名規模のIT企業でmiiveをご導入いただいた事例では、導入からわずか半年間で2,000回もの新しい社内コミュニケーションの機会が生まれました。</p>

<p>福利厚生が、働く意味を見出す助けになる。そんな手応えを感じています。</p>

<p><img alt="福利厚生プラットフォーム「miive」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202908Kurita004.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kurita02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[栗田廉（[株]miive 代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>Twitter買収にもつながった イーロン・マスクの過激な「左派嫌悪」  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14906</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014906</guid>
			<description><![CDATA[なぜイーロン・マスクは、巨額を投じてTwitterを買収したのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Twitter買収にもつながった イーロン・マスクの過激な「左派嫌悪」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_democracy.jpg" width="1200" /></p>

<p>440億ドルを投じたTwitter買収は、単なるビジネスではなかった。イーロン・マスクがプラットフォームそのものを支配しようとした理由に迫る。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Twitterを「破壊する」ために買収</h2>

<p>彼は2010年代半ばになって極度にオンラインな人間になるという選択をしたが、それはプラットフォームに対する大衆の信頼が崩れつつあった奇妙なタイミングだった。</p>

<p>そして今度は、また奇妙なタイミングでプラットフォームの買収を決断した。2022年1月にTwitterの株を買い始めると、4月に同社の非公開化を提案。だがテック不況により買収は厄介なものとなる。</p>

<p>買収資金を借り入れる担保にテスラ株を用いたが、テスラ株の価値が2022年内に66パーセント近く下落したため、資金の調達には困難が伴った。</p>

<p>けれども最終的に売却は成立した。</p>

<p>純粋に財務的な観点から見れば、この買収はほとんど理にかなっていなかった。2022年10月にマスクが支払った440億ドルという金額は、Twitter社の2021年の収益の8倍以上。テック不況がTwitterを直撃していたことを考えると、マスクは苦境にあるプラットフォームに対して極めて高い金額を上乗せしていたことになる。</p>

<p>しかし短期的な収益性など問題ではなかった。マスクにとって、Twitterはビジネスをはるかに超えるものだったからだ。Twitterは、サイバネティック・コレクティブにおける中心的な結節点であり――そのうえウォーク・マインド・ウイルスにすっかり感染している場所だったからである。</p>

<p>このウイルスがもたらす危険に対して取りうる策のひとつは、接続を断つことだろう。</p>

<p>サイバーセキュリティの専門家は、ネットワーク接続をすべて物理的に切り離すことでコンピュータを「エアギャップ」状態にすることがある。これにより、攻撃者がシステムに遠隔からアクセスできないようにするのだ。</p>

<p>だが、マスクが選んだのは正反対の道だった。ネットワークから離脱するのではなく、ネットワークそのものを支配することにしたのだ。2022年12月、彼はリチャード・ドーキンスに向けて、こうツイートした。</p>

<p>「ウォーク・マインド・ウイルスは、世界で最も賢い肉のコンピュータのファイアウォールを驚異的なスピードで突破している！」。</p>

<p>彼のTwitter買収は予防策だった。</p>

<p>マスクによれば、オンラインで過ごす時間の長さゆえに、ウイルスの感染を早期に検知できたのだという。自分よりもフォロワーの多いアカウントは他にもあったが、彼には「最も多くのインタラクション」があったとタッカー・カールソンに語っている。そして、そのインタラクションを通じて、何かがおかしいと感じるようになった。</p>

<p>「このデンマーク国では何かが腐っている（シェイクスピア『ハムレット』の有名なセリフ）。このプラットフォームでは何かがおかしい」と振り返っている。</p>

<p>より具体的に言えば、政治的な社会運動がサイト内部の配線を腐敗させていたのだ。</p>

<p>Twitterは「美化された活動家組織」として運営されていた、とマスクは断じている。</p>

<p>Twitterは「政治思想の分布でいう極左...バークレーの政治」を反映したようなサイトになっていると言うのだ。</p>

<p>2020年10月にハンター・バイデンのノートパソコン絡みのスキャンダルに関するニュース記事をブロックしようとした同社の姿勢や、2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件後のトランプのアカウント永久凍結は、左翼による検閲の証拠であった。</p>

<p>Twitterは「文明を蝕むような影響を与えていた」と彼はジョー・ローガンに語っている。</p>

<p>なぜなら「極左」が自らの思想を広めるためにプラットフォームを悪用していたからだ。</p>

<p>これらの左翼たちは、「情報兵器――テクノロジー情報技術兵器――を与えられ、実質的にマインド・ウイルスであるものを地球の残りの部分に伝播させていたのだ」と彼は説明した。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>反革命を掲げるイーロン・マスク</h2>

<p>買収の直後、マスクはサンフランシスコのTwitter本社のクローゼットから、古い「#StayWoke（目覚めたままでいよ）」のTシャツの山を発見した。2022年11月22日、プラットフォームがウォーク・マインド・ウイルスに感染していた証拠として、彼はＴシャツの動画をツイートした。</p>

<p>これに続いて翌朝、マイケル・ブラウンを殺害した警官は正当防衛だったと結論づけた2015年の司法省の報告書へのリンクをツイートした。</p>

<p>BLMの合言葉である「『ハンズ・アップ・ドント・シュート（手は上げた、撃たないでくれ）』はでっち上げだ」とマスクは書いた。「すべてがフィクションだった」。</p>

<p>その日の遅く、彼は「新しいTwitterのグッズ」といって画像を投稿した。そこには「#Stay@Work（黙って働け）」と書かれたシャツが写っていた。</p>

<p>「Stay Woke（目を開いていろ）」から「Stay at Work（黙って働け）」への進化は、まさにマスクが企てつつあった反革命を見事に説明するものだった。マスキズムは初めから、ヒエラルキーを積極的に守ることに力を注いできた。支配するために生まれる人間がいて、支配されるために生まれる人間がいる。階級、ジェンダー、そして人種こそが、そうした区別の原則である。</p>

<p>一方でTwitterは、「ウォール街を占拠せよ」「Black Lives Matter」「#MeToo」を推進してきた。それはバーニー・サンダースのような草の根の政治家に人気を与え、アメリカの社会主義運動を再燃させる手助けをした。社会的不平等の問題に大衆の関心を向けさせてきた。こうしたすべての理由から、Twitterは破壊されなければならなかったのである。</p>

<p>そうしてTwitterの代わりに立ち上げられたのが、改めてボスが社内で権力を持つ新しいプラットフォーム「X」だ。そのボスは従業員に社会運動など求めていない。ただ「黙って働く」ことを望んでいる。</p>

<p>さもなければ、クビになる。マスクはTwitterのスタッフの80パーセント近くを解雇し、残った従業員――その一部は就労ビザの要件のために残らざるを得なかった人々だが――に、さらにハードに働くよう強いた。同時に、彼はプラットフォームのコンテンツを右派に寄せていった。</p>

<p>このSNSが「情報兵器」であるならば、それを自分の敵に向けて使わない手はない。</p>

<p>ウォークネスと戦うため、マスクは新たな病原体を開発し、カウンターミームの連鎖を通じて感染させていくことになる。それはまさに「反ウォーク・マインド・ウイルス」とでも言うべきものだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_democracy.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>量子力学は神とオセロを打つがごとし？ 人の観測が結果を変える異質性  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14943</link>
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			<description><![CDATA[私たちが見ている世界と、ミクロな世界では“物理法則”が異なる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="量子力学は神とオセロを打つがごとし？ 人の観測が結果を変える異質性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_ryoushirikigaku.jpg" width="1200" /></p>

<p>観測するだけで結果が変わる――。私たちの日常的な常識が通用しない「量子」の世界を、二重スリット実験からわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子は世界をつくるもの</h2>

<p>私たちの世界はどのような仕組みでできているのだろうか。これは古代文明の時代から現在に至るまで、人類が問い続けてきた普遍的な問いである。</p>

<p>メソポタミアやエジプトでは、天体の動きを観察し、暦を作成し、数学的な法則を見出すことによって、人々は自然の背後にある規則性を探ろうとした。</p>

<p>いまの物理学につながる学問の源流は古代ギリシャまでさかのぼり、世界が「火・水・空気・土」の四つの元素からなるという説や、弦の長さと音の高さの関係、電気の性質など、さまざまな概念が提案された。</p>

<p>なかでもデモクリトス（紀元前460頃―紀元前370頃）は、「あらゆる物質は『原子（アトム）』というそれ以上分割できない最小単位からなる」との着想を示している。</p>

<p>私たちの世界は、大まかにいえば「物質」と「光」の二つによって成り立っている。</p>

<p>物質と一口にいっても、実にさまざまな種類のものが存在する。しかし、どのような物質であれ、細かく分解をしていくと、原子、さらには電子や陽子などの小さな基本粒子から構成されていると理解されてきた。物質に対する考え方は、古代ギリシャの時代からあまり変わっていないのだ。</p>

<p>光についても、太陽光のように目で見えるものから、Wi-Fiに用いられるマイクロ波のように直接目では見えないものまで多様な波長を持つが、どれも空気中を振動する電気と磁気の波として理解されてきた。</p>

<p>こうした物質と光は、一見するとまったく異なる性質を有しているように思える。しかし、ミクロな世界での振る舞いに目を向けると、両者のあいだには驚くほど共通点があることがわかる。</p>

<p>たとえば、光は粒子のようにも振る舞い、逆に電子などの粒子は波のようにも振る舞う。これら「粒子」と「波」の性質を併せ持つものを「量子」という。この二重性を基盤とし、ミクロの世界を統一的に説明する自然界の最も基本的な物理法則が「量子力学」である。</p>

<p>量子力学は20世紀はじめに、原子や電子、そして光といったミクロな世界を説明する物理法則として誕生した。近年では、量子力学に従って振る舞うミクロな対象を「量子」と呼ぶ。</p>

<p>これはまさに、デモクリトス以来の私たち人類の自然界の捉え方をアップデートする考え方である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ランダム」とは何か？</h2>

<p>粒子は「空間の異なる場所に重ね合わせとして広く分布する」。そして「観測によってはじめてその位置がランダムに定まる」。これらの量子力学的な考え方は、私たちが日常で体感する古典力学的な世界とは大きく異なり、なかなか受け入れ難いだろう。</p>

<p>量子力学を理解する上で「ランダム」という考え方は重要だ。</p>

<p>ランダムとはどのような結果になるのかまったく予測ができないという状況である。さまざまな要素が複雑に影響するため予測が難しいという意味で、サイコロの目や明日の天気もランダムだといえる。</p>

<p>一方で、量子力学における「ランダム」は、原理的に誰にも予測ができない、結果が決まっていないという状況だ。</p>

<p>量子力学的な考え方は、私たちが日常的に目で見ている世界と異なるが、このように考えないと説明がつかない実験がある。それが、電子を用いた二重スリットの実験である。</p>

<p>電子銃（電子を放出する装置）から、スクリーンに向けて電子を一つずつ飛ばす。電子がスクリーンにヒットすると記録されるようにする。ただし、電子銃とスクリーンの間には、壁を設け二本の細いスリットを開けておく。</p>

<p>このとき、スクリーンにはどのような模様が現れるだろうか。</p>

<p>電子は古典的な粒子であれば、電子銃から放出された後、ある一つの軌跡をとってスリットに到達する。左のスリットを通過した場合は左側に、右のスリットの場合は右側に分布することが予想される。</p>

<p>実際、一回、一回の実験結果は一つの粒子として記録される。しかし、この実験を何度も繰り返すとまったく異なる縞模様、干渉パターンが現れる。干渉パターンは、波が二つのスリットを通過して重なり合ったときにできる模様で、通常は水面の波や光で観察される現象だ。</p>

<p>なぜ、一回、一回の実験では一つの粒子として記録される電子が、この実験を繰り返すと波が示す干渉パターンを作り出すのだろうか？</p>

<p>ある電子が、干渉して強め合っているか、弱め合っているかを知るためには二つのスリットを通過したときの距離の差を知る必要がある。一つしかない電子が二つのスリットを通過した場合の距離の差を、どうやって知ることができるのだろうか？</p>

<p>量子力学では、電子は空間の異なる点に重ね合わせ状態として存在する。電子銃から放出された電子は、どの位置に存在するかが不確定になり、「可能性の波」として空間を伝わっていく。</p>

<p>ある可能性は左のスリットを、別の可能性は右のスリットを通過し、その後で自分自身の分身と出会い、干渉する。</p>

<p>つまり、一つしかない電子が、量子力学の世界では重ね合わせ状態として両方のスリットを通過し、その経路の差によって干渉パターンを形成する。そしてスクリーンに到着した時点で重ね合わせは解け、ある場所に一つの電子がランダムに現れる。</p>

<p>このように考えないと電子の二重スリット実験の説明がつかないのだ。</p>

<p>私はいつも大学一年生向けの入門授業でこの量子の二重スリットの実験の説明をしている。このとき、必ず出てくる質問がある。</p>

<p>「電子がどこにいるのか観測し続けると干渉パターンはどのようになる？」といったものだ。</p>

<p>いま、このような疑問を持った読者の方がいたら、あなたは量子力学の研究者に向いているかもしれない。</p>

<p>実は、電子がどこにいるのかを常に観測し続けると干渉パターンは消えてしまう。つまり、電子の位置を時々刻々と追っていく状況では干渉パターンが生まれない。ここに量子力学の本質がある。</p>

<p>対象の情報を得るために観測すると、必ず対象に影響を及ぼしてしまう。重ね合わせがどのような状態かを知るために観測をしてしまうと、その重ね合わせは解けてしまう。</p>

<p>重ね合わせになっていると仮定し、その結果生じる干渉を観測することで、重ね合わせになっていたことを受け入れるしかない。</p>

<p>これは量子力学の直感的な理解を難しくしている点だろう。古典力学の世界では、あなたが観測しようとしまいと月は地球の周りを回っているし、リンゴを落とせば落下する。</p>

<p>しかし、量子力学の世界では、観測することで興味のある対象に影響を与えてしまう。私たちの日常とはまったく違った世界観になっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>神々のオセロ</h2>

<p>物理学は自然界の現象を観測し、その背景にあるルールを明らかにする営みである。しかし、これまで見てきたように、自然と人間との関係性は古典力学と量子力学とで大きく異なる。この違いを説明するときに私がいつも使っている例がある。</p>

<p>二人の神（自然界）がオセロで遊んでいるとしよう。観測者である私たち人類は、その神々の打つオセロをただただ横から眺めて、そのオセロのルールを解明しようと努めている。</p>

<p>次第に、どういうルールのゲームかは理解できるだろう。黒と黒で白が挟まれるとひっくり返って黒になる。最終的に石が多かったプレイヤーが勝つ。私たちが観測しようとしまいと、淡々とオセロは進んでいく。これが古典力学の世界だ。</p>

<p>一方で、量子力学の世界では、私たち観測者はオセロのプレイヤーとして神相手にオセロを打つことになる。観測者ですらゲームのプレイヤーの一人として世界に取り込まれる。</p>

<p>もちろん、観測者がどこにそのコマを置くかによって、相手の次の手は変わる。観測によってオセロの展開は変化する。</p>

<p>つまり、ミクロな世界は私たちが日常で体感するマクロな古典的世界とは異なり、観測者そのものがゲームのなかに取り込まれた仕組みになっている。</p>

<p>現在の量子コンピュータにつながる「量子物理学」という学問分野の根底には、自分もプレイヤーとなり自然界の物理法則の限界まで攻略し、それを最大限うまく使いこなすという哲学があると私は思っている。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「短所を直す」はなぜダメなのか できるリーダーは長所に目を向ける  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14895</link>
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			<description><![CDATA[部下の能力を引き出すには、苦手を直すより「行動のクセ」を活かすことが重要だ。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「短所を直す」はなぜダメなのか できるリーダーは長所に目を向ける" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MeritDemerit.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下の「やりたいこと」と「できること」の交差範囲を見つけたら、次にリーダーに必要なのは、その部下のクセ（行動傾向）を知る視点です。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『任せる勇気』（三笠書房）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ストレスを減らすために必要な視点</h2>

<p>「行動傾向」とは、簡単に言えば、個人や集団が特定の状況でどのように動くかのパターンやクセのこと。性格や価値観、経験、環境など、さまざまな要素によって形成されます。</p>

<p>リーダーがこの「行動のクセ」をしっかり把握しておくと、メンバーを不必要に混乱させたり、無用なストレスを与えたりせずに、仕事を割り振ることができるようになるのです。</p>

<p>例えば、コミュニケーション1つとっても、人には明確な「行動傾向」があります。</p>

<p>私はメールやチャットを受け取ったら、すぐに返信しないと気が済まないタイプです。すぐに答えられない内容でも、「受領しました。後ほど回答します」と、とりあえず返さずにはいられません。いわゆる「すぐ派」です。</p>

<p>一方で、内容をじっくり吟味してから返信をしたい「じっくり派」の人もいます。この「じっくり派」に対して「もっと早く返信しなさい」と指示してしまえば、当然ストレスになりますよね。</p>

<p>逆に「すぐ派」に「もっと慎重に考えてから返信するように」と言っても、同じくストレスを与えてしまうでしょう。</p>

<p>要するに、メンバーそれぞれの行動のクセに合わない仕事の割り振りは、やる気や効率を下げる原因になってしまうのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仕事ありき」から「人ありき」への思考転換</h2>

<p>では、どうすればよいのか？</p>

<p>大前提として、メンバーの「行動のクセ」を矯正しようとしてはいけません。それは、左利きの子に「箸は右手で持て」と言っているようなもの。たとえ一時的に矯正できたとしても、そこには常にストレスが伴い、本来持っている能力を最大限に発揮できなくなってしまいます。</p>

<p>多くのリーダーが陥りやすいのは、メンバーの「ここを直してほしい」「もっとこうなってほしい」という改善点ばかりに目を向けてしまうことです。</p>

<p>もちろん、改善点を指摘すること自体は必要ですが、そればかりに意識が集中すると、メンバーの長所や強みを見逃してしまいます。</p>

<p>つまり、リーダーが持つべき思考とは、人をその仕事に合わせようとすることではありません。仕事をその人に合わせることです。</p>

<p>先ほどの例で言えば、スピードが求められる仕事は即座に行動できる「すぐ派」に、慎重な対応が求められる仕事は時間をかけて吟味する「じっくり派」に任せる。</p>

<p>たったこれだけで、メンバーの仕事のしやすさは格段に上がり、その成果も大きく変わってくるのです。</p>

<p>実際のところ、苦手を克服するよりも、長所を伸ばすほうが、圧倒的に効率的であることは、すでに多くの研究で証明されています。</p>

<p>同じ時間とエネルギーを使うのであれば、苦手を補う努力は消耗が激しく、どうしても結果が伴いにくいのです。</p>

<p>むしろ、得意分野に集中して力を発揮させるほうが、本人のモチベーションは高まり、創造性やオリジナリティも自然に引き出されます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MeritDemerit.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>誰でも身体が柔らかくなる「トップギアストレッチ」入門  村山巧（柔軟美(R)トレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12651</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012651</guid>
			<description><![CDATA[人気柔軟トレーナーが伝授する、誰でも身体が柔らかくなる新メソッド]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="トップギアストレッチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>「なんだか最近身体が重い」「ちょっと運動するとあちこち痛くなって続かない」......それらはもしかしたら、&quot;身体の硬さ&quot;が原因かも？身体が硬いと、ちょっとした動作に痛みを感じたりして、動くのが億劫になりがち。運動や筋トレを楽しむためには、柔軟性が重要なのだ。人気柔軟トレーナーが伝授する、誰でも身体が柔らかくなる新メソッドとは？（取材・構成：石澤寧）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>短時間でも驚くような変化が感じられるメソッド</h2>

<p><img alt="" height="1863" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250728Ooyamatakumi01.jpg" width="1200" /></p>

<p>私たちの身体は、積極的に身体を動かして関節の可動域を広げない限り、だんだん動ける範囲が狭くなっていきます。動かせない部分の筋肉はだんだん弱っていきますから、結果的に身体本来の機能も弱まる悪循環に陥ってしまう──だから、身体の柔軟性が大事なのです。</p>

<p>「そうは言っても、身体の硬さは生まれつきの体質だから仕方がない」と思っていませんか。でも、諦める必要はありません。もともと身体が硬い人も、年齢を重ねて身体が硬くなってきた人も、ストレッチをすれば必ず身体が柔らかくなります。</p>

<p>実は、もともと私自身が「前屈しても床に届かない」ほど硬い身体の持ち主でした。それが、趣味で始めたアイススケートがきっかけで柔軟に目覚め、書物やセミナーで学びながら自分自身の身体を通じて研究を重ね、左下の写真のような身体の柔らかさを手に入れました。</p>

<p>今では、5歳から78歳まで、様々な年齢、性別、生活スタイルの方々に柔軟のレクチャーをしています。その私が断言するのですから間違いありません。あなたの身体も必ず柔らかくなります！</p>

<p>ここでお伝えしたいのが、私の長年の指導経験を体系化した「トップギアストレッチ」です。これは「筋膜アプローチ」「静的ストレッチ」「脳科学アプローチ」の3つから成るストレッチ法で、短時間で大きな効果を生むことを特徴にしています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi11.jpg" width="1200" /></p>

<p>「筋膜」とは、筋肉と皮膚の間にあり、ボディースーツのように全身を覆っている膜のこと。座りっぱなしや姿勢が悪い状態が続くと、この筋膜が歪んでいきます。そうなると、あちこちが動かない、硬い鎧をまとっているようなもの。それをストレッチで正しい位置に戻すことで身体を柔らかくするのが、「筋膜アプローチ」です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi21.jpg" width="1200" /></p>

<p>「静的ストレッチ」は、筋膜アプローチのあとに10～20秒くらいかけて行なうストレッチです。目的の場所に力がかかっているのを感じながら、じっくり身体を伸ばしていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi31.jpg" width="1200" /></p>

<p>そして「脳科学アプローチ」は、限界を突破するための方法です。筋肉を一度強く筋収縮させたあとに弛緩させることで、「もうこれ以上は伸びない」というブレーキを外すことができます。筋肉や関節が本来持っている可動域が覚醒し、短時間でも驚くような変化が感じられるようになります。</p>

<p>今回は、特にお悩みを抱えている方の多い、「肩」「背中と腰」「お尻」「太もも」に効果のある４つのストレッチをご紹介します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>首が張ったり肩が凝ったりする人に特にお勧め!　僧帽筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="僧帽筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi41.jpg" width="1200" /></p>

<p>重たい頭を支える筋肉の一つが僧帽筋。成人の頭の重さは4～6キロ程度だが、首が前に傾くほど首にかかる負荷は大きくなり、15度傾くと12キロ、45度で22キロ、60度では27キロにもなる。特に長時間パソコンやスマホを見るなど、同じ姿勢が続くと僧帽筋が硬くなるため、ストレッチをすることですっきりとした感覚が得られる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="671" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi51.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 仰向けに寝て、フォームローラーを後頭部に当てる。膝は立てても伸ばしてもOK<br />
2. ローラーが動かないように、右を向く、左を向く、という動きを10回繰り返す</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi61.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 手指全体を使って首の付け根付近を押さえる<br />
2. 頭を反対側にゆっくりと倒す<br />
3. 伸ばした手の手のひらを表、裏と返す動作を繰り返す</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi71.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 手で頭の反対側を押さえ、引き寄せるように倒す<br />
2.&nbsp;手の力に逆らって頭を戻すように抵抗する<br />
3.&nbsp;手の力を抜かずに、頭の抵抗を止めて3秒間脱力する<br />
1～3を3回繰り返す</p>

<p>頭を倒す際、反対側の肩が上がったり、上半身が傾いたりしないようにしましょう!</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歩行にも影響するお尻の筋肉を柔らかく! 広背筋＆腰方形筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="広背筋＆腰方形筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi81.jpg" width="1200" /></p>

<p>背中にV字型に広がる面積の広い筋肉が広背筋。腰方形筋は背中の内側で肋骨と骨盤をつなぐ役割を担っている。ともに左右に一対ずつあるため、バランスが崩れると姿勢の悪化や腰痛の原因になることも。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumi91.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 膝を立てた状態でフォームローラーを背に当てて仰向けになる<br />
2. 30秒間自分の体重で背中を刺激する。腰に不安がなければ、両腕を頭のほうに伸ばすとさらに深い刺激が得られる<br />
3. 肩甲骨の下あたりから腰までローラーの位置を変えて行なう<br />
4. 立てた膝を左右にパタンパタンと10回程度倒す</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiA11.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 立った状態で片手を伸ばし、身体全体を横に倒す（バランスに不安がある場合は壁に手をついたり、椅子やテーブルを支えにしたりするなど、安全を確保する）<br />
2. 両足を肩幅に開き、片手を腰に当て、反対の手を前方斜め上に、30秒間できるだけ伸ばす</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiA21.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 伸ばす手の手首を反対側の手でつかんで引っ張る<br />
2. 引っ張る力に3秒間抵抗する。引っ張る際には、身体全体ではなく腰から上を傾けるようにする。<br />
3. 引っ張るのはそのままで、抵抗を止めて脱力する。<br />
1～3を3回繰り返す</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>姿勢の改善・腰痛の予防にも効果あり！ 大殿筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="大殿筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB11.jpg" width="1200" /></p>

<p>お尻のふくらみを作っている大殿筋は、一つの筋肉として最も大きな筋肉。 股関節の動きにも影響し、硬くなると腰痛の原因になる場合もある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB21.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 片方のお尻にフォームローラーを当てて、手を後ろについて身体を支える（写真は右側を伸ばす場合）<br />
2. 大きく前後に動いて、往復10回程度ローラーを動かす。座骨から腰の近くまで大きくローラーを動かすと効果的</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="607" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB31.jpg" width="1200" /></p>

<p>1.仰向けになり片方の足の膝の裏を両手で抱える<br />
2. 両手を胸の方向に30秒間引き寄せる。大殿筋に力がかかっているのを意識して行なう</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="602" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiB41.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 仰向けの姿勢で、片方の足の膝裏を両手で引き寄せる<br />
2. 両手の引き寄せる力に、お尻で押し返すように3秒間抵抗する<br />
3. 両手の引き寄せる力はそのままで、お尻の力を3秒間脱力する。<br />
1～3を3回繰り返す</p>

<p>股関節の可動域が広がるため、ランニングをやっている方などには特にお勧めです!</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日常生活に影響の大きな筋肉をほぐす！ 大腿四頭筋のストレッチ</h2>

<p><img alt="大腿四頭筋" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC11.jpg" width="1200" /></p>

<p>太ももの前側にあり、大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋を合わせた名称。人間の身体の中で最大の筋肉で、歩く、走るといった日常的生活のあらゆるシーンに関係している。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="筋膜アプローチ" height="738" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC21.jpg" width="598" /></p>

<p>1. うつ伏せになり、太ももの前面にローラーを当てる<br />
2. 膝頭を内側、外側と交互に向けて刺激を与える動作を10回繰り返す<br />
3. ローラーの位置を変えて、膝のすぐ上から足の付け根付近まで、まんべんなく刺激する</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="静的ストレッチ" height="481" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC31.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. うつ伏せで、片方の足の甲を同じ側の手で持ち引き寄せる。ローラーを太ももの下に置くとより深く刺激が入る<br />
2. その状態を30秒間キープする</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="脳科学アプローチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiC41.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 壁を背に片方の足のひざを立て、反対の足の甲を壁に当てる<br />
2. 立てたひざの上に両手を当てて身体を支えながら、壁に当てた足の甲で3秒間グーッと壁を押し続ける<br />
3. 壁を押す力を抜いて3秒間脱力。身体が下に落ちて太ももが伸ばされる。</p>

<p>1～3を3回繰り返す。身体を起こすのがつらい人は床に手をつく形でもOK、その場合は背中が丸まらないように注意する</p>

<p>大腿四頭筋が硬い人はローラーで刺激すると痛みを感じるので、我慢できなければローラーにタオルなどを巻いて刺激を和らげましょう!</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「人生を変えたい人」にこそ ストレッチがお勧め</h2>

<p><img alt="5つの心構え" height="916" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MurayamaTakumiD11.jpg" width="1200" /></p>

<p>「自分は身体が硬い」と思っている人ほど、ここでご紹介したストレッチに取り組むと、「えっ」と驚くほど身体を動かせる範囲が広がるのを実感できるはずです。もちろん、Ｙ字バランスができるくらいになるまでにはそれなりの時間が必要ですが、ストレッチが歯磨きや入浴と同じくらい当たり前の習慣になれば、いつの間にかできるようになります。</p>

<p>「できない」と思っていたことができるようになると人生が変わります。何かに挑戦したい人、自分を変えたい人はぜひ、ストレッチに取り組んでみてはいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【村山 巧（むらやま・たくみ）】<br />
1984年生まれ。27歳のときに趣味で始めたアイススケートをきっかけに柔軟性の研究を重ね、脅威の柔らかさを手に入れる。2016年に柔軟美(R)トレーナーとして活動を開始。フットワークも柔軟に全国各地への出張レッスンに飛び回り、短時間で劇的な変化を導き出すことで参加者から絶大な支持を集めている。著書に『人生100年いきいき動ける大人のストレッチ』（徳間書店）、『即伸びキッズストレッチ』（大和書房）などがある。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村山巧（柔軟美(R)トレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>三日坊主で終わらせない！  “まずは２週間”続けるための4つの技術  石田淳（社団法人 行動科学マネジメント研究所所長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12646</link>
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			<description><![CDATA[行動科学マネジメントの第一人者・石田淳氏に、健康習慣を継続するコツを聞いた]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="健康習慣" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/kenko20181022.jpg" width="1201" /></p>

<p>意気込んでジムに入会してみたけれど、仕事が忙しくなって足が遠のき、いつの間にか幽霊会員に......。そんな経験がある人も多いのではないだろうか。始めるより難しいのは、続けること。そこで、ベストセラー『「続ける」技術』で知られる行動科学マネジメントの第一人者・石田淳氏に、健康習慣を継続するコツを聞いた。（取材・構成：小笠原綾伽）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>意志の問題ではなかった！ 「継続」の４つのポイント</h2>

<p><img alt="行動を習慣化する" height="2006" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IshidaJun11.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまで何度も「運動しなければ」「食生活を見直さなければ」と思いながらも、習慣にすることができなかった経験は、40代、50代のミドル世代には多いと思います。</p>

<p>一念発起したものの途中で挫折してしまうと、「自分は意志が弱いのではないか」と落胆することもあったかもしれません。しかし、続けられないのは意志が弱いからではなく、続ける方法を知らないからなのです。</p>

<p>私はこれまで、行動科学マネジメントという手法を用いて、数々のビジネスパーソンに、意志に頼らない「続ける技術」をお伝えしてきました。行動は、3カ月継続できれば習慣になり、習慣になれば行動すること自体が好きになります。</p>

<p>では、行動を継続して習慣化するためにはどうしたらいいのでしょうか。4つのポイントをご紹介しましょう。</p>

<p>1つ目は、ベイビーステップで始めること。例えば、運動習慣を身につけたいとき、これまで運動してこなかった人ほど、「毎朝30分ランニングをする」「毎日7000歩ウォーキングをする」などの高い目標を設定しがちです。</p>

<p>かく言う私も、それまでまったく運動習慣がなかったのに、45歳になって突然3キロのランニングを始めました。1日目は何とか完走したものの、翌日は家の階段が上れない状態に。　</p>

<p>40代、50代は、若かりし頃のようには動けません。さらに、ケガをしようものなら治るまでに時間がかかります。健康のために運動を始めたのに、ケガをしては元も子もありません。だから、絶対に無理は禁物です。</p>

<p>はじめは「週に2回、20分歩く」くらいの低い目標から始めてみるのがお勧めです。20分通して歩くのが難しいなら、朝10分、夜10分でもいいでしょう。人は、急激な行動の変化に対応できないものなので、いまできる最低レベルに目標を設定したほうが、続けやすくなります。</p>

<p>2つ目のポイントは、やりやすい環境を作ること。ランニングを習慣にしたいなら、ウェアはベッドの横に、シューズは玄関の履きやすい場所に置く。ウェアに着替えるのが面倒なら、ウェアを着たまま寝るのもありです。</p>

<p>ジムにまったく行けていないという人は、ジムの場所を見直してみてください。私は週に3、4回ジムに通っているのですが、なぜ続けられるかというと、ジムが家から5分の場所にあるからです。それが電車で20分の距離にあるジムだったら、通うのが面倒になってしまいます。　</p>

<p>ジムに通うなら、家から近い、通勤途中で必ず前を通りかかるなど、物理的に行きやすいところを選びましょう。面倒くさいと思ったら腰が重くなるので、行動を邪魔する要因を減らして、スムーズに始められる環境を作ってみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仲間」と「ご褒美」で モチベーションアップ</h2>

<p><img alt="運動を習慣化するコツ" height="2921" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IshidaJun2.jpg" width="1200" /></p>

<p>3つ目のポイントは、人を巻き込むこと。例えば、ウォーキングを目標にしたら、「今日はやったよ」「今日はできなかった」と家族に報告する。ハーフマラソンの大会に出場すると決めたのなら、「半年後にハーフマラソンに出場しようと思います。練習をした日は報告するので応援してください」とSNSに投稿する。ジムでトレーニング仲間を作る。このように、自分の行動をチェックしてくれる他者の存在があると、行動は続けやすくなります。</p>

<p>また、我流で始めるのではなく、まずは無理なく続けられる方法をプロに指南してもらうのも有効です。ジムに通うなら、2、3回パーソナルトレーニングを受けてみると、いまの自分のレベルに合ったトレーニング方法を学べますし、ウォーキングやランニングを始めたいなら、専門家が配信する動画や書籍などで初心者向けの走り方を学ぶのもいいですね。本気で食生活を見直したいなら、食生活アドバイザーに指導してもらうのも心強いものです。</p>

<p>4つ目のポイントは、ご褒美を用意すること。特に運動習慣を身につけたいときは、ご褒美が継続の手助けになります。</p>

<p>ただ黙々とウォーキングしていると、「なぜこんなことをしているんだろう......」とつまらなくなってきますよね。そこで、「15分歩いた先にあるカフェで、おいしいアイスコーヒーを飲もう」などと、楽しみを用意するのです。</p>

<p>「15分筋トレしたら小さなアイスを食べるぞ」「30分走ったらビールを飲もう」「ジムで筋トレが終わったら、好きなだけお風呂に入ろう」など、楽しんでご褒美を設定してみてください。運動が３カ月続いて習慣として定着すれば、ご褒美は自然といらなくなります。</p>

<p>よく、「運動したあとに甘いものを食べたら意味ないですよね？」と尋ねられることがあります。ダイエットをしているなら甘いものを過剰に摂取するのは問題ですが、運動習慣を身につけて健康になることが目的なら、甘いものをご褒美にしてもいいと思います。</p>

<p>それに、食事制限にせよ、運動にせよ、始めてみると、「このカロリーを消費するには、このくらい運動しないといけないな」という感覚がついてくるので、せっかく運動したあとで、甘いものをたくさん食べようとは思わなくなるものです。</p>

<p>以上4つのポイントを押さえれば、運動習慣は自然と身につきます。まずは1週間を目安に始めてみてください。無理なく1週間できれば、2週間続けられるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「見える化」するだけで 食べる量、飲む量は減る</h2>

<p><img alt="食事制限を続けるコツ" height="1197" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21IshidaJun3.jpg" width="1200" /></p>

<p>次は、食事制限について。お菓子やお酒を控えたり、ハイカロリーな食生活や間食のクセを改善したいと思ったら、1週間だけやってほしいことが2つあります。</p>

<p>1つ目は、体重計を洗面所の歯磨きする場所に置いて毎日決まった時間に乗り、表示された数値をスマホで撮ること。</p>

<p>もう1つは、食べたもの、飲んだものをすべて写真に撮っておくことです。</p>

<p>自分の行動を「見える化」することは、食べ過ぎ、飲み過ぎへの大きな抑止力になります。 写真に撮った飲食物や体重計を、1日の終わりに見返してみてください。「ちょっと食べすぎたかも。明日はおかずを一品減らそう」「昨日より体重が増えている。お菓子はやめよう」と必ず思うはずです。</p>

<p>できれば撮った写真を誰かにチェックしてもらうと、食べる量、飲む量は必ず減っていきます。自分でも食べ過ぎたかもしれないと思っているときに、第三者からも「食べ過ぎじゃない？」と言われたら、食べるのを控えようと思えるからです。</p>

<p>また、本気で食事制限をしようと思うなら、お菓子やお酒、ハイカロリーなインスタント食品などを家にストックするのはやめましょう。習慣化のために行動を邪魔する要因を減らすのと逆で、いつでもすぐに食べられるとどうしても手が伸びてしまうので、食べられない、飲めない環境を作ることが大切。</p>

<p>私も、以前はお酒を毎日飲んでいましたが、お酒を家に常備しなくなってから飲む頻度がぐっと減りました。いまは週３日は休肝日にして、飲む日は外出先で飲むようにしています。</p>

<p>ただ、一気に減らそうとするとストレスが溜まります。人は、ストレスが溜まると、その行動をやりたくないと思ってしまうので、いきなり完璧を目指すことはありません。</p>

<p>いつもは2枚食べていたクッキーを1枚に減らすだけでも、500㎖缶で飲んでいたビールを350㎖缶に替えるだけでもＯＫ！　頑張り過ぎず、無理をせず、ベイビーステップで徐々に減らしていきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>続かなくなったら 「回数」と「時間」を減らそう</h2>

<p>ここまでご紹介してきた方法を実践すれば、いつまでも続けることができる！　と言いたいところですが、ほとんどの人が１カ月で必ず挫折します。</p>

<p>うまくできなくなったり、仕事が忙しくなって時間がなくなったり、面倒くさいと思う気持ちが膨らんできたりと、始めたときと状況が変わってくるからです。</p>

<p>そんなときは、回数と時間を減らしてみましょう。ジムに週３回通っていたなら週に1回にする。1日15分の筋トレを5分に減らす。毎日30分ウォーキングしていたのなら週に3回、10分にする。食事と体重計の両方の写真を撮るのが面倒になったら、体重計の写真だけを撮る。仕事が忙しくてランニングをする気力がないのなら、とにかくウェアに着替えて玄関の外に出るだけでよしとする。</p>

<p>このように、回数と時間のハードルをできるだけ下げてみるのです。そうすれば、「せっかくウェアに着替えて外に出たし、5分くらい歩こうか」「5分だけと思って始めたけど、結局15分していた」と、行動を再開しやすくなります。</p>

<p>そして続ける期間も、1年や2年と長く見積もるのではなく、「とりあえず２週間」くらい、と気楽に設定してください。はじめから完璧に、全力で頑張ろうとするほど続かなくなります。続けたいと思うなら、なるべく楽しくラクにできる方法を探すのが一番です。</p>

<p>人は、楽しいことや、心地いいことは続けようとします。運動することも、食事制限することも、「しょせんは趣味」と考えればいいのです。趣味なら楽しくやりたいですよね。まして、筋肉量が落ちていたり、食生活が固定化してしまっている40代、50代なら、無理をすると体を壊したり、大きなストレスを抱えかねません。</p>

<p>ラクして楽しく健康に。それを合言葉に、60代、70代になってからも健やかに暮らせる体づくりを、元気ないまのうちから始めてみてくださいね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【石田 淳（いしだ・じゅん）】<br />
日本の行動科学（分析）マネジメントの第一人者。精神論と切り離して行動に焦点をあてる科学的で実用的な手法は、短期間で組織の８割の「できない人」を「できる人」に変えると、企業経営者などから絶大な支持を集める。現在は教育やスポーツなどの現場でも活躍中。ベストセラーとなった。『新版「続ける」技術』（Forest2545Shinsyo）ほか、著書多数。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/kenko20181022.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 27 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[石田淳（社団法人 行動科学マネジメント研究所所長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イーロン・マスクはなぜ 悪趣味なツイートを繰り返すのか？  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14905</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014905</guid>
			<description><![CDATA[イーロン・マスクは、なぜSNSにのめり込んでいったのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イーロン・マスクはなぜ 悪趣味なツイートを繰り返すのか？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_enjou.jpg" width="1200" /></p>

<p>イーロン・マスクにとって、SNSは単なる息抜きではない。ジョークと膨大なフォロワーを「金を生む装置」に変えた戦略を解説する。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ふざける」ことでフォロワーとお金を生む</h2>

<p>彼の最初のツイートは2010年だが、しばらくはカジュアルユーザーと言うのがせいぜいだった。それが変わり始めたのは2015年からである。</p>

<p>この年、彼は617回ツイートした――前年から226パーセントの増加。それでもマスクがソーシャルメディアでの論争にのめり込んでいく始まりにすぎなかった。2017年には1162回、1日平均3回の投稿をした。2018年には年間のツイート数が2288回に達した。そして2024年になる頃には、1日平均60回、時には1時間に40回も投稿するようになっていた。</p>

<p>テスラやスペースXといった、簡単には変えられない重厚な物理現実――鉱物の採掘、機械の調整、工場フロアにおける人間の労働の再定義――に深く関わっている人物にとって、Twitterは即時性という魅力を持っていた。</p>

<p>リチウムの心配をする必要もない。中国共産党をめぐる戦略を練る必要も、競争相手を振り払う必要もない。数千万人の観衆が見守るなかで、友人たちと「笑（lol）」とやるだけだ。ソーシャルメディアが持つカジノのような論理は、マスクに合っていた。いつでもスロットマシンに次なるコインを入れ、バズを祈ることができる。</p>

<p>しかしSNSへの没入は、ただの楽しいストレス解消ではなかった。それはマスクのビジネス戦略に欠かせないパーツとなっていったのである。</p>

<p>彼は長年、ネガティブな報道を自分への個人的な攻撃として受け止めており――かつてそれを「ピストルのグリップで殴られるようなもの」と例えたことがあり――自分や自分の会社について批判的に書くジャーナリストには、何か裏の動機があるのだと主張していた。</p>

<p>ソーシャルメディア上であれば、彼は見出しに対して反撃し、言説をコントロールすることができた。</p>

<p>「Twitterであれば、人々に直接語りかけることができる」</p>

<p>マスクは2016年にスペースXの幹部にそう語っている。新聞のようなメディアの伝統的な門番（ゲートキーパー）をショートカットすることで、彼は投資家たちを自分の世界へと深く引き込み、新製品や新機能への熱狂を焚きつけることができた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>市場すら左右するSNS投稿</h2>

<p>彼のコミュニケーション・スタイルは常に未来予言的なものだった。金融ファビュリズムは、想像上の未来を「すでに進行中」のものとして扱い、その未来で基盤となるテクノロジーが成熟する前に、投機的な主張によって市場を動かすというロジックだった。批評家のフィル・ジョーンズは次のように指摘している。</p>

<p>「疲弊した市民の目の前に輝かしい未来の約束をぶら下げたソビエト連邦のように、マスクの成功も常に『あと10年先』にある崇高（テクノロジカル・サブライム）な科学技術の予測をぶら下げることで維持されているのだ」</p>

<p>しかしTwitter上では、こうした予測で即座に市場への影響を生むことができた。</p>

<p>2018年、マスクは「テスラを420ドルで非公開化することを検討している。資金は確保した」とツイートした。これはマリファナを示す420という隠語を使ったジョークだったが、投資家たちは真に受けてしまった。</p>

<p>果たしてテスラの株価は11パーセントも急騰した。これを受け、証券取引委員会から訴訟を起こされたマスクとテスラは、それぞれ2000万ドルの罰金を支払うことになった。それでも、この一件は彼のツイートがいかに素早く市場を動かせるかを示す初期の事例となった。</p>

<p>2020年5月には「株価は高すぎると思う」という投稿で、テスラの株価は最大12パーセント下落した。2021年1月にTwitterのプロフィール欄に「#bitcoin」と追加すると、この暗号資産は1時間以内に20パーセントも急騰した。まさにアテンション・アルケミーだった。ジャーナリストのマルコ・デラモが言うように、フォロワーこそが彼の「真の資本」だったのである。</p>

<p>しかし、いかなる優れた分析者たちも見落としがちだったのは、このモデルの中心にあるのが（たとえ悪趣味なものであれ）「ユーモア」であった点だ。これまでのマスクは「モノを作る」起業家だった。</p>

<p>しかし2010年代半ば以降、彼の成功は、より馬鹿げた刹那的なオンラインジョークによっても駆動されていく。</p>

<p>そうしたジョークのトーンは、4chan、Reddit、そしてゲーム界隈といったトロールの温床から借用されたものだった。時には、有害と言えるジョークになっていることもあった。</p>

<p>2018年、タイの洞窟に12人の子供が閉じ込められた際、マスクがおこなった見当違いの支援をイギリス人洞窟探検家のヴァーノン・アンスワースから批判されると、マスクはTwitter上で冗談めかして彼を「小児性愛者」と呼んだ。</p>

<p>アンスワースから訴えられると、マスクはマスコミを激しく非難した。裁判で勝訴したマスクは、契約していたPR会社を解雇。レガシーメディアと決裂し、トロールたちのインターネットに接近していった。SNSはマスクのメッセージ装置であり、彼が自ら示してきたように、金を生む装置でもあった。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_enjou.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「量子力学」「量子コンピュータ」って何？世界はどう変わる？  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14940</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014940</guid>
			<description><![CDATA[量子研究の現在地と未来に迫る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「量子力学」「量子コンピュータ」って何？世界はどう変わる？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_question.jpg" width="1200" /></p>

<p>近年、急速に存在感を高めている「量子コンピュータ」。そもそも量子とは何なのか、そして私たちの未来をどう変える可能性があるのかを解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子とはあらゆる可能性の領域</h2>

<p>「量子とは、あらゆる可能性の領域であり、創発的な知識の地平でもある」</p>

<p>これは、世界最大規模の素粒子物理学研究所であるCERNが、2025年の大阪・関西万博で催された「エンタングル・モーメント」に寄せた言葉だ。</p>

<p>皆さんは「量子」あるいは「量子コンピュータ」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持つだろうか。</p>

<p>「何か不思議でよくわからないもの」「小さくて難しそうなもの」といった印象を持つ人もいれば、最近では「ビジネスにつながりそう」と感じている人もいるかもしれない。</p>

<p>量子関係のニュースが出ると乱高下する「量子銘柄」なる企業の株もあるそうだ。</p>

<p>あるいは、残念ながらテレパシーや死後の世界など、精神世界の崇高なキーワードとして「量子」が語られることもある。</p>

<p>なぜ「量子」にはこれほど多種多様なイメージがまとわりつくのだろう。</p>

<p>それは、量子が日常的に見たり触れたりできる「古典的な世界」とは異なる、私たちの直感を超え、想像力を必要とする「概念的な世界」とつながっているからかもしれない。これが「量子」の持つ不思議な魅力や技術の可能性の根源でもあり、また同時に、そのわかりにくさの理由にもなっている。</p>

<p>私は京都大学3年生のときにはじめて量子論の講義を受けて衝撃を受けた。</p>

<p>教科書には、「生成」演算子や「消滅」演算子なる聞き慣れない言葉が現れる。「真空」に生成演算子を呪文のように作用させるとレベルが上がる。帽子をかぶって、マントを羽織り、剣まで持っている...。</p>

<p>これは冗談ではない。本当に量子力学の式がそのように見えるのである。</p>

<p>まるでゲームのような世界に、私は完全に心を奪われた。</p>

<p>しかも、それらの背景には数学的な道具立てがあり、このような量子力学に従う世界が本当に存在している。私は、この世界の裏側で回っている&ldquo;歯車&rdquo;を覗き見てしまったような感覚になった。さながら、映画「マトリックス」の世界観だ。</p>

<p>このような感覚に魅了された人が向かう道は大きく2つに分かれる。この歯車がどう動いているか理解したいという方向と、この歯車を組み替えて改造してみたらどうなるだろうかという方向である。</p>

<p>前者は、素粒子物理学や宇宙論などいわゆる伝統的な物理学に進んでいくのだろう。そして、後者に興味があった私にとって量子力学の原理で動く機械、量子コンピュータは格好のテーマであった。</p>

<p>勉強すればするほど、「量子もつれ」、「量子テレポーテーション」、「魔法蒸留」といったSFを彷彿とさせる世界のキーワードが飛び交う&mdash;&mdash;。</p>

<p>私が量子コンピュータに夢中になった理由は、量子コンピュータを作って大金持ちになりたかったからでも、暗号を解読したかったわけでも、崇高な社会課題を解決したかったからでもない。空想科学を独り占めできるという、ちょっとした「可笑しみ」に原点がある。</p>

<p>かつて宇宙エレベーターやスペースコロニーにワクワクしたように、量子コンピュータという誰もが実現しないと思っているおもちゃを研究する点が面白かった。</p>

<p>大学にも研究室はほとんどなく、まるでファンが2、3人しかいない地下アイドルを応援しているような気分で。そんな量子コンピュータが今では、武道館でライブをするようなポピュラーな存在になってきた。</p>

<p>物理学者である佐藤文隆先生の言葉が印象に残っている。<br />
「不思議とは古い理論への執着、工学とは不思議を制御し応用すること」</p>

<p>古典の世界観で見ると量子は不思議に見える。しかし、量子は本来出発点なのである。量子力学の誕生から100年が経ち、いま私たちは「量子の不思議」を受け入れ、それを制御し応用する時代に入ろうとしている。</p>

<p>2010年代にグーグルやIBM、マイクロソフト、アマゾンといった巨大IT企業がこぞって量子コンピュータの開発を進め、世界各国で国家プロジェクトが進められてきた。未来のグーグルやマイクロソフトの地位を目指して、新たなスタートアップ企業も続々と登場している。</p>

<p>そして、実際に量子コンピュータが世界で多数稼働しており、国産量子コンピュータも2023年以降、複数が稼働しはじめている。海外製の量子コンピュータも含めると日本はアメリカに次いで世界で2番目に多種多様な量子コンピュータが集結している国だ。</p>

<p>国家プロジェクトや最先端のテック企業だけではない。</p>

<p>2025年4月から日本科学未来館では、私が総合監修を務めた量子コンピュータに関する常設展示がはじまった。その名も、「量子コンピュータ・ディスコ」である。DJになって量子コンピュータを操り、触れて、聴いて、踊って、感じることをテーマにしたアートとテクノロジーの融合展示になっている。</p>

<p>アーティストたちも量子のもたらすインスピレーションに敏感に反応している。私の世代なら一度は聴いたことがある宇多田ヒカルもそうだ。彼女のベストアルバム『SCIENCE FICTION』に収録されている新曲「Electricity」は「量子もつれ」にインスピレーションを得ているという。もはや量子は大学の研究者だけのものではなく、私たちの身近な文化のすぐ近くまで来ているのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>量子コンピュータはこれから世界をどう変えるのか？</h2>

<p>正直にいうと、私たち研究者にもまだはっきりとはわからない。それが知りたくて量子コンピュータの研究をしている。</p>

<p>1950年代の科学者たちが、将来コンピュータが人類全体のコミュニケーションや経済の基盤になるとは想像できなかったように、量子コンピュータが何をもたらすかも、これから形づくられていくものだ。</p>

<p>しかし、確かなのは「何かすごいことが起きそうだ」という予感である。そして、そうした予感を信じて手を動かし続けた人たちが、現代のインターネットや生成AIを作ってきた。</p>

<p>2017年にはマイクロソフトが、アンモニア合成の解析に量子コンピュータが利用できると発表した。アンモニア合成には全世界の数パーセントのエネルギーが消費されているため、食料・エネルギー分野に大きな革命をもたらし得る。</p>

<p>グーグルは、人体内に存在する酵素を解析する量子アルゴリズムを開発している。この酵素は、薬の効き目や副作用に深く関係しており、正確な予測ができれば新薬の開発スピードや安全性が飛躍的に高まると期待されている。</p>

<p>このような量子コンピュータの応用は、食料・エネルギー・創薬だけにとどまらない。電気自動車に不可欠なリチウムイオンバッテリーの性能改善、夢のエネルギーである核融合のための材料設計など、その可能性は無限に広がっている。</p>

<p>なぜ量子コンピュータがそこまで幅広く使えるのか？</p>

<p>理由はとてもシンプルだ。私たちの自然界を支配している物理法則そのものが「量子力学」だからである。</p>

<p>自然を、自然の言葉である量子力学の原理で&ldquo;計算&rdquo;できる機械。それが量子コンピュータだ。これまで地球が46億年という進化の歴史のなかでたどり着いてきた、生命、物質、エネルギーの精緻な構造、その「最適解」を読み解く鍵が、量子コンピュータによって与えられようとしている。</p>

<p>量子コンピュータは「単なる速い計算機」ではない。</p>

<p>自然を深く理解し、人類の知の地平を押し広げる&ldquo;新しい望遠鏡&rdquo;であり、&ldquo;顕微鏡&rdquo;でもあるのだ。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>やらされ仕事で力は出ない 100%を引き出す秘訣は“洗脳”!?  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14894</link>
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			<description><![CDATA[人は、自分で決めたことにしか動かない。力を最大化するためには？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="やらされ仕事で力は出ない 100%を引き出す秘訣は“洗脳”!?" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yaruki.jpg" width="1200" /></p>

<p>社会人はたとえ納得できていない仕事であっても、上司から言われればちゃんとこなします。でも、これでは実力を100％出し切ることができません。いかに100％の力を発揮してもらうか、それがリーダーの腕の見せ所だと言います。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『結果を出すチームのリーダーがやっていること』（すばる舎）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人は自分で決めたことでしか動かない！</h2>

<p>自分自身の経験を振り返ってみても明確ですが、人は、自分で「よし、やろう！」と決めたことにしか本気になりません。</p>

<p>「そんなことはないですよ。多少思うところはあったとしても、私のメンバーはどんな指示にも『ハイ』と言って、頑張ってくれています。」</p>

<p>そんなふうにおっしゃる方もいるかもしれませんが、でも、本当にそうでしょうか？</p>

<p>あなた自身、自分が納得できていない仕事であっても、上司から「今期はこの案件の売上が必要だから、何がなんでもやり遂げるぞ！」と言われたら、とりあえずはやりますよね。あなたのチームメンバーも一緒です。</p>

<p>しかしながら、このやり方ではメンバーはその実力を100％出し切りませんし、出し切れません。</p>

<p>リーダーに言われたから、会社の指示だから、あまり気乗りはしない仕事だけれどやる、といった姿勢では、そのメンバーの本来の実力の半分も発揮できればいいほうです。そういう状態のメンバーが多いと、当然ながらチーム全体のパフォーマンスもガタ落ちとなります。</p>

<p>リーダーはそうした事態を防ぎ、メンバー各自に100％の力を発揮してもらうために、彼ら自身が「よし、この仕事をやろう！」と思うように仕向けなければなりません。</p>

<p>彼ら自身が目の前の仕事に対して「自分で決定した」と思えるよう、指示の出し方や、言葉がけに工夫が必要なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を洗脳するつもりで</h2>

<p>大前提として、「人は、自分で決めたことにしか動かない」という理屈を、リーダーが自らの信念として腹に落とし込んでおくことをオススメします。</p>

<p>これができていないと、どんなに言葉を取り繕ってもメンバーにはすぐにわかってしまいます。またメンバーにかける指示や言葉がどこか上から目線で、偉そうに感じられやすい、という危険性があります。</p>

<p>表面的な言葉だけでなく、本心から発する信念のレベルにするために、自分自身を洗脳するつもりで刷り込んでください。</p>

<p>たとえば私の場合、1日5回、以下のタイミングで「人は、自分で決めたことにしか動かない」と何度か声に出すようにしていました。</p>

<p>1.朝起きてすぐ<br />
2.仕事に取りかかる前<br />
3.ランチを取る前<br />
4.仕事を終えたとき<br />
5.夜寝る前</p>

<p>自分だけに聞こえるようにつぶやいてもいいですし、鏡に向かってささやきかけてもいいでしょう。どのような形でもいいので、実際に声に出し、自分の耳でそれを聞くことが重要です。</p>

<p>私はこの習慣を、50歳くらいからずっと続けました。最終的には10年以上続けていましたから、もはやこのセリフは、自らの信念の一部となっています。</p>

<p>これから試してみようという読者のみなさんは、私のように何年も続けなくても大丈夫です。最初の数か月で、十分に大きな効果を実感できるはずです。</p>

<p>「人は、自分で決めたことにしか動かない」という原則が信念までになっていると、それまで自分が、役職にものを言わせて部下に「やらせる」姿勢であったことが理解できるようになります。</p>

<p>同時に、メンバーへの感謝の念が湧いてくるようになるのです。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「おい、“草”ってなんだ？」荒っぽいようで最適解？ 長州力流・AI革命  長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14851</link>
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			<description><![CDATA[長州力氏とChatGPTの会話をもとに、効果的な問いかけ方を解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「おい、“草”ってなんだ？」荒っぽいようで最適解？ 長州力流・AI革命" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Chosyu01.jpg" width="1200" /></p>

<p>「草って何？」――そんな素朴なひと言でも、AIから必要な情報を引き出すことはできる。長州力氏の会話から、AIへの質問のコツを読み解く。</p>

<p>※本稿は、長州力 著、マツダミヒロ 監修『おい、ちょっと話がある 長州力式生成AI活用術』（宝島社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>長州力の会話例：「草って何？」</h2>

<p>【長州】みんな文章のおしりのとこに草って書くけどどういう意味ですか。</p>

<p>【ChatGPT】「草」はネットスラングで、「笑った」「ウケる」って意味です。</p>

<p>もともとは「（笑）」って書く代わりに<br />
　&rarr;「w」（waraiの頭文字）<br />
　&rarr;それがたくさん並ぶと「www」<br />
　&rarr;見た目が草が生えてるみたい<br />
　&rarr;だから「草」</p>

<p>って流れで定着しました。</p>

<p>ニュアンスとしてはこんな感じ。</p>

<p>・「それは草」＝それおもしろい<br />
・「マジで草」＝めっちゃウケる<br />
・「草生える」＝笑っちゃう</p>

<p>ちょっと軽いノリで笑ってる感じで、ガチの大爆笑よりは「じわるw」みたいな温度感です。ちなみに英語の「LOL」に近いイメージ。</p>

<p>【長州】草が生えてるみたいに見えないけどね。長州力が笑われてるわけか。</p>

<p>【ChatGPT】そのツッコミ、ちょっとズレてるけど面白いですね笑。</p>

<p>「草」は別に誰か（たとえば長州力）が笑われてるって意味じゃなくて、単純にその状況や発言が面白いっていうリアクションなんです。</p>

<p>たしかに「www」が草に見えるか？って言われると微妙なんですけど、ネット文化って理屈よりノリで広がるので、そのまま定着しちゃった感じですね。</p>

<p>むしろ今は「草」単体で通じるので、もう見た目の話ですらなくて、ただの&ldquo;笑いの記号&rdquo;みたいな扱いです。だから「長州力が笑われてる」というよりは、「その文脈がおもろい&rarr;草」って感じです。</p>

<p>【長州】大麻のことかと思ってた。</p>

<p>【ChatGPT】その勘違い、けっこうあるやつです笑。</p>

<p>たしかに「草」って言葉自体は、文脈によっては大麻の隠語として使われることもあります。でも、普通にSNSやコメント欄で単体で出てきた「草」は、ほぼ100% 「笑う」「ウケる」 の意味です。</p>

<p>見分け方はシンプルで</p>

<p>・「それ草」「草すぎる」&rarr; 笑いの意味<br />
・「草やってる」「草キメた」&rarr; 大麻の隠語っぽい</p>

<p>要は文脈次第ですね。日常の会話やネットの軽いノリなら、まず「笑い」だと思ってOKです。</p>

<p>【長州】馬鹿にされているわけでは無い？</p>

<p>【ChatGPT】基本的にはバカにしてる意味じゃないです。「草」はただの「笑った」「ウケた」っていう軽いリアクションなので、普通はフラットか、むしろちょっと好意的なニュアンスです。</p>

<p>ただし、これは大事。文脈によっては軽くイジってる感じになることはある。</p>

<p>例：「それは草」&rarr;「ちょっと面白すぎるでしょw」<br />
例：「いやそれ草」&rarr;「ツッコミどころ多すぎw」</p>

<p>だから</p>

<p>ガチで悪意ある嘲笑 &rarr; あまりない<br />
軽く笑いながらイジる &rarr; たまにある</p>

<p>って感じです。</p>

<p>本気でバカにしてる場合は、もっと直接的な言葉（悪口とか）が一緒に来ることが多いので、「草」単体ならそこまで気にしなくて大丈夫ですよ。</p>

<p>【長州】なら良かったです草。</p>

<p>【ChatGPT】いい締め方ですね、それはもう完璧に正しい使い方です草。</p>

<p>その感じだと、もう普通に自然に使えてますよ。ちょっとした会話のクッションにもなるし、重くならないのが「草」のいいところです。使いすぎると軽く見えたりもするので、ほどほどに挟むくらいがちょうどいいですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>解説：AIへの問いは簡潔でOK</h2>

<p>【マツダ】長州力さんの問いは、非常に本質的です。</p>

<p>「草ってどういう意味？」というひと言には、余計な装飾がありません。前提知識を置かず、わからないことをそのまま差し出しています。</p>

<p>この姿勢こそが、AIとの対話において重要な起点になります。</p>

<p>AIは、人の意図や前提を読み取りながら応答を構築します。そのため、「草ってどういう意味？」とシンプルに問われることで、AIは解釈の幅を保ったまま、「意味」だけでなく「語源」や「どう使うのか」といった周辺情報まで含めて提示することができます。</p>

<p>実際にこの問いからは、「笑」を意味するネットスラングであることに加え、「ｗ」が重なることで草に見えるという由来や、文末に添える使い方など、理解に必要な要素が自然と引き出されています。</p>

<p>ここで重要なのは、「草ってどういう意味？」という問いが、情報を限定しすぎていない点です。</p>

<p>もし「意味だけ教えてください」としてしまえば、出力は定義にとどまります。しかし長州さんのように答えに余白を持たせることで、AIは文脈まで補完し、結果として実践的な知識へと広がっていきます。</p>

<p>ここから学べる要素は3つあります。第一に、問いは簡潔で良いということです。第二に、質問に余白を残すことで、意味と使い方の両方を引き出せるということです。第三に、初歩的な疑問をためらわないことで、AIから自分が望む答えが返ってきやすいという点です。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[長州力（元プロレスラー）、マツダミヒロ（「魔法の質問」主宰）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>優秀な人ほど損をする？ わざと無能を装い、不条理な人事から身を守る社員たち  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14826</link>
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			<description><![CDATA[優秀な社員ほど損をする「能力の罰」や無能を装う社員の心理とは？ 適材適所が及ぼす組織の歪みと根源的な欲求から生じる行動を解説。組織と個人の葛藤に迫る。太田肇氏の著書より紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="無能を装う社員" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansns.jpg" width="1200" /></p>

<p>職場であえて「仕事ができない人」を装う...。一見すると不合理に思えるこうした行動も、組織の仕組みに目を向けると、個人にとっては合理的な「生存戦略」であることが見えてきます。</p>

<p>なぜ、能力のある社員が自ら無能を演じるようになるのでしょうか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から、その背景にある「組織の歪み」を解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>高い能力によってやりたくない仕事に回される「能力の罰」</h2>

<p>組織の中で機会主義が顔を出す、象徴的なテーマが「適材適所」という美名に隠された落とし穴である。</p>

<p>「一人ひとりの能力や適性に合った最適な役割や職場を与える」というこの言葉は、組織運営において一点の曇りもない正論に聞こえる。事実、人事異動に対して不満を漏らす社員がいても、「適材適所を慎重に検討した結果だ」と説明されれば、それ以上反論することは極めて難しくなる。</p>

<p>しかし、ここでの「適材適所」とは、あくまで「会社（組織）にとっての最適化」を指しているに過ぎない。それが、働く個人にとっての意思や利益、あるいは将来設計と一致するとは限らないのである。</p>

<p>次のような、日本企業でよく見られるケースを想像してみてほしい。</p>

<p>営業部と企画部でそれぞれ一人ずつ欠員が出たとする。そこに、社内公募や面談を経て、AさんとBさんの二人が候補に挙がった。本人たちの希望をヒアリングすると、二人とも「ぜひ企画部で働きたい」と強く望んでいる。客観的に見て、二人の企画立案能力に大きな差はない。</p>

<p>しかし、Aさんは非常に社交的でコミュニケーション能力に長けている一方で、Bさんは内向的で、対人交渉にはいささか難がある。この状況下で、会社が「適材適所」の原則に従うなら、社交的なAさんを営業部へ配置し、コミュニケーションに不安のあるBさんを企画部へ配属することになるだろう。</p>

<p>組織全体で見れば、これは極めて「効率的」な人員配置である。しかし、希望が通らなかったAさんの視点に立てば、自らの強みである「高いコミュニケーション能力」が仇となって、やりたくない仕事（営業）に回されたことになる。</p>

<p>これは一種の「能力の罰」である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>就きたくないポストを避けるためにわざとミスをする社員</h2>

<p>このような、個人にとって不条理な人事を目の当たりにした他の社員たちは、以後どのような行動をとるだろうか。</p>

<p>彼らは就きたくないポストや負担の大きい仕事を避けるため、意図的に「その仕事に対する適応力がないふり」をするようになる。無能を装うのだ。</p>

<p>かつてコンピュータが一般企業に普及し始めた頃、IT知識のある社員は有無を言わさず電算室（現在の情報システム部門）に集められた。また英語に堪能な社員は、本人の希望と関係なく海外駐在要員に充てられた。しかし当時、これらの職場は必ずしも出世の王道ではなく、むしろ激務や生活環境の激変を伴う「損な職場」と見なされることも少なくなかった。</p>

<p>その結果、社内では「コンピュータができることは隠しておけ」「英語が得意だと知られたら、海外に飛ばされて一生戻ってこられないぞ」といった、自己防衛のための囁きが広まった。なかには失敗すると責任を問われるような部署に行きたくないので、普段からわざと小さなミスをして大雑把な性格を印象づけようとする者や、「ほどほどに有能だが、使い勝手の悪い社員」というキャラクターを演じる者まで現れた。</p>

<p>余談だが、ある大学でも負担が増える役職に選ばれたくないので、選挙がある教授会の日には頭を茶髪に染めて奇抜な服装で現れ、翌日には黒髪に戻してくる教員がいた。</p>

<p>これは組織全体の最適化を著しく妨げる行為だが、個人にとっては自らの望むキャリアと生活を守るための、極めて「合理的」な生存戦略である。彼らは組織に対し表立って反発したり、異議を唱えたりすることなく、いかにして組織に利用されず、自分の利益を最大化するかを冷徹に計算する「賢い利己主義者」として振る舞っているのだ。</p>

<p>では、そもそもこうした機会主義の根源となっている「個人の利益」とは、いったい何を指しているのだろうか？</p>

<p>それは、家族との団らんの時間から、社内での昇進、やりがいを感じられる仕事の継続、あるいはメンツやプライドに至るまで、極めて多様である。しかし、これらを心理学的な深層まで突き詰めていくと、すべては人間が根源的に持つ「欲求」（needs）に行き着く。</p>

<p>ここで注意が必要なのは、「欲求」という言葉の定義だ。辞書的には「欲しがり、求めること」とされるが、それは不正確である。例えばお金が欲しいとか、大きな家に住みたいというのは厳密には欲求そのものではなく、欲求を満たすための具体的な対象や手段としての欲望である。欲求は人間の内面に元々備わっている、生存や成長のために欠かすことのできない、特定の方向性を持ったエネルギーの源泉である。欲望は、根底にある欲求が<br />
具体的な形となって表出したものに過ぎない。</p>

<p>欲求の理論として広く知られているのは、A・H・マズローが提唱した「欲求階層説」である（A・H・マズロー著、小口忠彦監訳『人間性の心理学』産業能率短期大学出版部、一九七一年）。今では高校の教科書にも載っているくらい、よく知られている。この理論によれば、人間の欲求はピラミッドのように階層をなしている。</p>

<p>最も根底にあるのが、生きるための「生理的欲求」。その上に「安全・安定の欲求」、それから他者とつながりたい、愛されたいという「社会的欲求」、他者から認められたい、自分を価値ある存在と認めたいという「承認欲求」と続き、最上位に、自らの持つ潜在能力を最大限に伸ばし発揮したいという「自己実現欲求」が存在する。</p>

<p>この理論を、前述した組織内の機会主義の例に当てはめてみよう。</p>

<p>例えば、結婚記念日のディナーのために会議を延期しようと画策するAさんの背後には、大切な人から愛され、関係を維持したいという「社会的欲求」が隠れているし、上司に対して過剰にやる気をアピールするのは、「承認欲求」の表れだと解釈できる。</p>

<p>さらに言えば、しばしば企業不祥事の温床となる「見栄」や、不正を断りきれなかった「同調」の根源にも、この承認欲求が深く関わっていると考えられる。上司が自分を敬ってくれる部下に対して評価を甘くしたり、自分のメンツを潰した部下の人事を感情的に妨害したりするのも、承認欲求の表れにほかならない。一方で、組織の論理に背いてまで「自分が信じる仕事」を貫こうとする人は、「自己実現欲求」に突き動かされていると言えるだろう。</p>

<p>強調しておきたいのは、置かれた状況の中で自分の利益を追求する行為（機会主義）の背景には、こうした人間が捨てることのできない根源的な欲求が横たわっているという事実だ。</p>

<p>欲求が人間という生物に備わった「初期設定」である以上、それを組織の力だけで抑え込んだり、充足を阻止したりすることは難しい。仮に可能だとしても、どこかにしわ寄せがくる。不祥事再発防止のため職員の管理を厳しくした公的機関で、勤務時間外の犯罪やトラブルが多発したり、メンタルの不調で休職や離職が増えたりするのはその表れだ。それにもかかわらず、日本の共同体型組織は「滅私奉公」という名のもとに、これらの欲求に無理やり蓋をしようとする。</p>

<p>その結果として生み出される弊害の一つが、表向きは従順な社員を装いながら、裏では「公」を利用して「私」を肥やすという、いびつで危険な機会主義の横行なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansns.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「やせる出汁」を飲むだけ！50代の身体に効果的な味覚リセットダイエット  工藤孝文（ダイエット外来医師）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12613</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012613</guid>
			<description><![CDATA[ダイエット外来で、のべ10万人以上の肥満治療を行なってきたシックスパックのイケメン医師が、我慢することなく食欲を抑制できるようになる方法を紹介。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="やせたいのについ食べてしまう" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_healthmeter.jpg" width="1200" /></p>

<p>ダイエット外来で、のべ10万人以上の肥満治療を行なってきたシックスパックのイケメン医師（自身も25kgの減量に成功）が、我慢することなく食欲を抑制できるようになる方法を紹介。自然と太る食べ物を食べたくなくなり、舌が、本能が、やせる食べ物を欲し始めるという、「出汁」の作り方と効果とは？（取材・構成：塚田有香）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>50代になった身体は疲れやすく太りやすい</h2>

<p><img alt="50代に入って起こる身体の変化" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi1.jpg" width="1200" /></p>

<p>50代に入ると、それまで健康だった人も疲れやすくなったり、お腹周りが気になったり、健康診断の数値が悪くなったりと、様々な身体の変化を感じるようになります。これは加齢に伴う身体機能の変化が顕著に現れ始める年代だからです。肉体改造で健康な身体を作りたいなら、まずは50代の身体で何が起こっているのかを知る必要があります。</p>

<p>年齢を重ねると、男女ともにホルモンの分泌量が低下します。ホルモンは身体を健康に保つための様々な調節機能を担っており、分泌量の変化によってバランスが崩れると、疲れやだるさが残りやすくなります。</p>

<p>新陳代謝が悪くなることも、疲れやすさの原因になります。新しい細胞と古い細胞が入れ替わるサイクルが遅くなり、疲労物質がなかなか排出されないためです。筋肉量が低下し、同じ運動や作業でも若い頃と比べると負荷がかかりやすくなることも、疲れを増大させます。</p>

<p>また、筋肉量が減ると基礎代謝量も低下するため、メタボになりやすくなります。基礎代謝とは呼吸や体温維持など生命を維持するために最低限必要なエネルギーで、そのうち約20％を筋肉が消費します。基礎代謝量が減ると、活動のエネルギー源となる中性脂肪が効率的に消費されず、体内に体脂肪として蓄えられて太りやすくなります。</p>

<p>50代になると生活習慣病のリスクも高まります。例えば高血圧は、加齢とともに血管が老化して硬くなり、弾力性が失われることによって生じます。</p>

<p>たとえるなら、若く健康な血管はやわらかくて収縮性がある新品のゴムホースで、老化した血管は屋外に長年放置されてカチカチになったホースのようなもの。古いホースでは水を勢いよく送り出せないのと同じで、血管が硬くなると血液がスムーズに流れなくなり、血管壁に圧力がかかって血圧が高くなります。</p>

<p>このようにただでさえ加齢によって高血圧になりやすいのに、そこへ塩分の多い食事を好むなどの偏った食行動が加わると、さらにリスクは高まります。</p>

<p>他の生活習慣病についても、糖尿病なら糖質、脂質異常症なら脂質の摂り過ぎが影響します。メタボも「腹囲」および「血圧」「血中脂質」「血糖値」が診断基準となっており、特定健診で引っかかるかどうかは、普段の食生活がカギを握ります。よって50代が健康な肉体を手に入れるには、食行動の改善が不可欠と言えるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが太るのは運動不足のせいではない</h2>

<p><img alt="「炭水化物抜きダイエット」はNG" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi2.jpg" width="1200" /></p>

<p>もしかしたら皆さんは「太るのは運動不足のせいだ」と思っているかもしれません。しかしこれが○&times;クイズなら、答えは&times;です。なぜなら人間は運動不足だけでは太れないからです。</p>

<p>もし運動不足で太れるのなら、飢餓で苦しむ貧困国の子どもたちに「動かずにじっとしていれば、体重が増えて健康になれるから大丈夫だよ」と言えますが、現実にはそんなことはあり得ません。太るには必ず食べなくてはいけないのです。</p>

<p>確かに運動すれば筋肉量が増えて基礎代謝が上がり、消費するエネルギー量も増えます。よって「運動すればやせる」は理屈としては正しいのですが、消費するエネルギー量よりも摂取するエネルギー量が多ければ、結局は余ったエネルギーが体脂肪として蓄えられて太っていきます。要するに、肥満の原因は「食べ過ぎ」なのです。</p>

<p>ちなみに運動で脂肪を1kg燃やすには、理論上はフルマラソンを２回走らないといけません。それくらい運動だけのダイエットは効率が悪いのです。もちろん適度な運動は健康にも良いのですが、メタボを解消したいなら食生活の改善が必須です。</p>

<p>かといって、食事を抜くような無理なダイエットは良くありません。健康を維持するのに必要なエネルギーや栄養素をきちんと摂らなければ、50代の身体はますます疲れやすくなり、気力も体力も低下する一方です。</p>

<p>メディアでよく紹介される「炭水化物抜きダイエット」についてもお勧めしません。極端な糖質制限は筋肉量を低下させるからです。さらにはシワが増えたり、頬がこけたり、肌が浅黒くなったりと、見た目もかえって老けてしまいます。</p>

<p>糖質を制限すると、確かに体重はすぐ減ります。しかしそれは脂肪が減ったのではなく、水分が抜けただけ。炭水化物は体内に水分を蓄える働きがあるので、摂取を控えれば身体は脱水状態になります。シワの増加や肌色の変化も、皮膚の水分が減ったことによるものです。</p>

<p>これまで炭水化物を摂り過ぎていた人が、適正な摂取量に戻すために軽度の糖質制限を行なうのは構いませんが、お米を一切食べないなどの過剰な制限は健康を損なう恐れがあるので控えてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日1杯の出汁で「デブ味覚」をリセット</h2>

<p><img alt="「やせる出汁」の作り方" height="975" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi3.jpg" width="1200" /></p>

<p>そもそも無理なダイエットは長続きしません。食べたい気持ちを我慢するほどイライラや不安が募り、ストレスを解消するためにやけ食いしてしまう。これが典型的なダイエットの挫折パターンです。食べ過ぎは良くないとわかっていても、食欲とストレスをコントロールできないことが最大の問題と言えます。</p>

<p>実は私自身、かつて激務によるストレスから身長178cmにして体重92kgまで太ったことがあります。そこから25kgの減量に成功した実体験と、医師としてのべ10万人以上の肥満治療を行なってきた臨床経験から、我慢することなく食欲を抑制する方法にたどり着きました。それは「味覚」をリセットすることです。</p>

<p>やせたいのについ食べてしまうのは、意思が弱いからではありません。食行動をコントロールするセンサーである味覚が狂い、こってりとした濃い味付けの食事や砂糖をたっぷり使った甘いスイーツを食べないと満足できない「デブ味覚」になっているのが原因です。</p>

<p>これは脳の働きと深く関係しています。脂肪分や糖分の多い食べ物を摂取すると、脳でドーパミンと呼ばれる快感物質が作られます。すると脳は「こってり味や甘味は自分を幸せにしてくれる」と学習するので、ダイエットしようと決意しても脳の欲求に逆らえず、つい太りやすい揚げ物やお菓子ばかり食べてしまうわけです。</p>

<p>よってダイエットを成功させたいなら、「デブ味覚」をリセットし、薄味でヘルシーな食事でも満足できる「やせ味覚」へ変えなければいけません。「長年慣れ切った舌の感覚を変えることなんてできるのか？」と疑問に思うかもしれませんが、誰でも簡単に味覚をリセットできる方法があります。それは1日1杯の「出汁」を飲むことです。</p>

<p>私がダイエット外来の患者さんに勧めているのが、鰹節・煮干し・刻み昆布・緑茶から作る「やせる出汁」です。詳しいレシピは上の図を参照してください。これを毎朝1杯飲むように指導したところ、患者さんたちの食欲が抑えられて体重やウエスト周りの腹囲が減少し、血糖値や中性脂肪の数値も改善が見られました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>うま味が脳を満足させ、自然に食べる量が減る</h2>

<p>出汁を飲むだけで食欲をコントロールできる理由は「うま味」にあります。出汁に含まれるうま味は、人間が本能的に好む味であることがわかっています。ある実験で生後4カ月の赤ちゃんに酸味や苦味、甘味などの基本五味を与えたところ、唯一笑顔になったのがうま味でした。</p>

<p>実は羊水や母乳にもうま味物質のグルタミン酸が含まれており、赤ちゃんの脳はうま味が幸福感や安心感を与えてくれると学習します。たとえ成長後の食生活によって味覚が狂っても、もともと好きだったうま味を摂取すれば、脳が満たされて正常な味覚へリセットされるのです。</p>

<p>私が考案した「やせる出汁」の材料には、刻み昆布のグルタミン酸に加え、鰹節のヒスチジン、煮干しのイノシン酸、緑茶のテアニンと、それぞれにうま味成分が含まれています。よって飲むだけで脳がハッピーになり、ストレスが軽減されて食欲も抑えられます。</p>

<p>クリニックの患者さんたちも出汁を飲み始めてから平均3日ほどで効果を実感し、「気づいたら食べる量が減っていた」「外食でも自然とあっさりしたものを選ぶようになった」と話します。味覚が変わってこってり味や甘い味を舌が受けつけなくなり、我慢するどころか、満足感に浸りながら食事の量や内容を改善できるのが出汁のメリットです。</p>

<p>1日1杯でも効果を実感できますが、出汁をタンブラーなどに入れて持ち歩き、空腹を感じたときや食事前に飲むと、ストレスからくる過食を防げます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日が昇っているうちは食べても脂肪になりにくい</h2>

<p>まず味覚を正常化し、食欲が抑制されれば、ダイエットにおける最大の関門は突破できます。あとは食事の内容や摂り方を工夫すれば、より健康的な理想の身体に近づけます。</p>

<p>健康な身体を作る基本は3食きちんと食べることです。特に朝食を摂らないと、脳や身体を動かすエネルギーが不足し、仕事のパフォーマンスが低下します。やせるために朝は食べない人もいるようですが、朝食を抜くと5倍太りやすくなるとの研究結果もあるので逆効果です。</p>

<p>1日3回食べても太らないコツは、食事の量を朝と昼は多めに、夜は少なめにすること。朝食を摂ると体内リズムをコントロールする「時計遺伝子」が目覚め、日が昇っている時間は臓器が活発に働きます。よって明るいうちは食べたものが効率良く代謝され、脂肪になりにくい。一方、夜は体脂肪の分解が抑制されるため、遅い時間に食べると太りやすくなります。</p>

<p>たいていの人は夜の食事量が最も多くなりがちです。仕事のストレスを発散するために食べ過ぎてしまい、朝になっても食欲がわかないので朝食を抜くという悪循環に陥ります。仕事を終えて精神的な疲れやイライラを感じたときは、夕食の前に出汁を1杯飲むと気持ちが落ち着いてドカ食いを防げます。</p>

<p>ビジネスパーソンなら残業することもあるでしょう。しかし自宅に帰ってから夕食を摂ると、一番太りやすい時間帯に食べることになります。そこでお勧めしたいのが「分食」です。</p>

<p>まだ日が昇っている夕方の5時や6時頃に、会社でおにぎりやサンドイッチなどの炭水化物を摂ります。忙しくて時間がなければプロテインバーなどでも構いません。そして帰宅後はおかずだけを軽めに食べます。夕食を2回に分けることで遅い時間に食べる量を減らせますし、夕方に一度エネルギーを補給すれば、残業中も仕事のパフォーマンスは落ちません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>バランスの良い食事は「1975食」を意識</h2>

<p><img alt="１９７５年ごろの典型的な献立" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Kudotakafumi4.jpg" width="1200" /></p>

<p>毎日の食事でバランス良く栄養を摂るには「PFCバランス」が大事です。これは三大栄養素であるタンパク質・脂質・炭水化物の摂取比率で、厚生労働省の基準ではそれぞれ13〜20％・20〜30％・50〜65％が理想バランスとされています。</p>

<p>しかし忙しいビジネスパーソンが、食事のたびに栄養バランスを厳密に計算するのはなかなか難しいでしょう。そこで私が注目しているのが、1975年頃の日本の食卓をイメージした「1975食」です。東北大学の研究グループが現代と過去の日本食で最も健康効果が高いものを調べた結果、1975年頃の日本食が肥満を抑制し、加齢とともに増える糖尿病、脂肪肝、認知症を予防して寿命を延ばすことが判明しました。</p>

<p>この実験で再現された1975年頃の典型的な献立を上に紹介しましたので、食事をこのイメージに近づけるように意識してみてください。</p>

<p>最近はコンビニでも単品で買えるおかずが増えているので、例えばサバの味噌煮とサラダ、カップ入り味噌汁を組み合わせれば、1975食を再現できます。面倒だからお弁当で済ませたいというときも、少量ずつ多品目のおかずが入った幕の内弁当を選べば、1975食に近づきます。</p>

<p>こうして毎日の食事でちょっとした意識や工夫をすれば、健康的な食生活を無理なく続けられます。私もダイエット成功後にリバウンドしたことはなく、7年経った今も68kgの体重を維持しています。&quot;我慢しないダイエット&quot;で、ぜひ皆さんも理想の身体を手に入れてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【工藤孝文（くどう・たかふみ）】<br />
1983年、福岡県生まれ。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。帰国後、大学病院、地域の基幹病院を経て、現在は福岡県みやま市の工藤内科で地域医療を行なっている。専門は、糖尿病・ダイエット治療・漢方治療。「ガッテン!」(NHK)、「世界一受けたい授業」(日本テレビ系)など、テレビ番組への出演・医療監修の他、ダイエット関連の著作も多い。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_healthmeter.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[工藤孝文（ダイエット外来医師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>テクノ・リバタリアンが目指す「幸福な監視社会」私たちはどう生き延びるか？【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12606</link>
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			<description><![CDATA[橘玲氏の著作『テクノ・リバタリアン』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_technolosy5gG.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、橘玲著『テクノ・リバタリアン』（文春新書）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リベラル化＝能力主義化</h2>

<p><img alt="テクノ・リバタリアン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250703Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>橘玲の著作は、常に現代社会を覆う「正義」や「幸福」といった綺麗事のベールを剥がし、その下に隠された冷徹な現実を暴き出してきた。『テクノ・リバタリアン』は、混迷を極める現代において、リベラルデモクラシーが黄昏を迎えた先に現れる新たな統治の形を大胆に描き出す、スリリングな一冊である。</p>

<p>本書の議論の前提となるのは、橘氏が一貫して提示してきた「リベラル化＝能力主義化」という視座だ。身分や出自といった前近代的な束縛から個人を解放するリベラルな社会は、必然的に個人の能力によって成功や富が決まる「知識社会」へと移行する。その結果、生じるのは「持てる者」と「持たざる者」の容赦ない格差であり、この構造こそが現代社会の息苦しさの根源であると橘氏は喝破する。</p>

<p>この冷徹な現実認識の上に、本書は「正義」をめぐる4つの主要な立場―功利主義、リバタリアニズム、リベラリズム、共同体主義―を整理し、現代の政治的対立の地図を鮮やかに描き出す。そして、この伝統的な枠組みそのものを突き崩す、リベラルデモクラシーへのオルタナティブとして「テクノ・リバタリアン」の思想を提示するのである。</p>

<p>テクノ・リバタリアニズムとは何か。それは、ピーター・ティールやイーロン・マスクに代表される、シリコンバレーの卓越した知性と莫大な富を持つ人々が、テクノロジーを駆使して世界をより良く設計し直そうとする思想である。</p>

<p>彼らは、民主主義的なプロセスや官僚制の非効率さを唾棄し、その圧倒的な能力によって、いわばパターナリスティックに社会の新たな秩序を構築しようと試みる。それは、凡庸な大衆に委ねるのではなく、優れた者が賢明に統治する方が、結果として世界はより良くなるという信念に貫かれている。</p>

<p>この動きに対し、本書はもう一つのテクノロジー主導の潮流として、イーサリアムの創設者ヴィタリック・ブテリンらが牽引する「クリプト・アナキズム」を対置する。</p>

<p>彼らは、ブロックチェーンなどの分散型テクノロジーを用いて、国家や巨大テック企業による中央集権的な支配から逃れ、あくまで「個人の自律」を徹底的に守ろうとする。テクノロジーを「支配」の道具とするか、「自律」の砦とするか。橘自身は、クリプト・アナキズムはテクノロジーを駆使できる優秀なマイノリティにしか選び得ない道であるとして、やや批判的である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>テクノ・リバタリアンが目指すパターナリスティックな秩序</h2>

<p>そして、本書の白眉は、安藤馨氏の『統治と功利』に触発された「統治功利主義」の紹介を通じて、テクノ・リバタリアニズムが帰結する未来像を冷徹に描き出す点にある。橘はより統治者の視線に立ち「総督府功利主義」という単語を利用する。</p>

<p>総督府功利主義は人々の幸福（快）の総量を最大化することを統治の目的とする思想である。テクノロジーの進化は、これを究極の形で実現可能にする。個人の生体データや行動履歴がリアルタイムで収集・解析され、人々が意識することなく、無意識のうちに「快」の状態へと導かれる社会。</p>

<p>それは、リチャード・セイラーらが提唱したリバタリアン・パターナリズム、すなわちナッジの思想とも通底する、「幸福な監視社会」の到来を予感させる。</p>

<p>私たちは自らの「人格」や「自由意志」を差し出す代わりに、アルゴリズムによって最適化された幸福を手に入れるのかもしれない。テクノ・リバタリアンが目指すパターナリスティックな秩序は、この「人格なき時代の幸福な統治」と極めて親和性が高い。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「コンストラクタル構造」の社会</h2>

<p>では、私たちはこの巨大な潮流の中で、いかに生き延びればよいのか。橘は、物理学者のエイドリアン・ベジャンが提唱した「コンストラクタル法則」を社会に応用し、未来を予測する。これは、「流動的なシステムは、流れが容易になるようにその形状を進化させる」という物理法則だ。</p>

<p>例えば、川が下流で複数の支流に分かれるのは、それが最も自然な形で水を伝えることができるからである。情報や富といった人為的でデジタルなものも同様に、より滑らかに流れるように最適化されていくのだ。</p>

<p>その結果として立ち現れるのが、少数のハブと多数の末端からなる階層的な「コンストラクタル構造」の社会だ。グローバルなエリート層から地域の共同体まで、情報や富の流れを最適化する形で様々な階層が形成され、人々はそのいずれかに所属することになる。</p>

<p>重要なのは、この階層や格差という現実から目を背け、「平等と公正」といったリベラル・デモクラシーのお題目を唱えることに終始するのではなく、それを自然な進化の結果として受け入れ、各階層が最適化された「統治」を実現することである。</p>

<p>本書は、リベラルデモクラシーの「次」に来る世界を予見するための、極めて重要な羅針盤となるだろう。それは希望の物語ではないかもしれないが、私たちがこれから直面するであろう「残酷で、しかし幸福な世界」を生き抜くための、知的な武器を与えてくれる一冊である。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_technolosy5gG.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 26 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>単なるロマンだけではない イーロン・マスクが宇宙開発に傾倒する理由  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14904</link>
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			<description><![CDATA[イーロン・マスクが見抜いた「政府が技術を育て、民間が市場を広げる」という宇宙ビジネスモデルを読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="単なるロマンだけではない イーロン・マスクが宇宙開発に傾倒する理由" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_spaceshuttle.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜイーロン・マスクは、インターネットの次に「宇宙」を選んだのか。その背景には、政府と民間が共生する巨大ビジネスへの着目があった。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スペースXの火星開拓という野望</h2>

<p>2002年、マスクはパロアルトからロサンゼルスに移った。</p>

<p>「いまは少しインターネットに飽きていると言える」と、本人は前の年にCNNに語っている。シリコンバレーでは、ドットコムバブル崩壊の瓦礫から這い出してきた企業たちが、ようやくビジネスモデルを確立しようとしていた。</p>

<p>「プラットフォーム」と呼ばれる新しいシステムを構築し、ユーザーデータを収集することで、ターゲティング広告の枠を売るというモデルだ。</p>

<p>だがマスクが考えていたのは別のことだった。「火星を開拓する」。2002年3月に設立したスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ（スペースX）は、この野望を実現するための器として作られた。</p>

<p>その年の10月には、eBayがペイパルを買収。引き続き大株主だったマスクは、税引き後で1億8000万ドルを手にした。それはまさに、スペースXの事業を実現するために必要な資金だった。</p>

<p>シリコンバレーがプラットフォームの時代へ入ろうとしていた頃、マスクは逆方向へと進んでいた。ハードウェアのなかでも最も難易度の高いハードウェアーーロケットに全力を賭け、何百万ドルもの額を注ぎ込んだのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>宇宙は政府と共同開発できるフロンティア</h2>

<p>なぜそこまで？マスクに関する分析のほとんどは、彼が昔から宇宙に魅了されていること、特に人類を「多惑星種」にするという、何度も語られてきた願望に目を向けたものだ。</p>

<p>初めのうちから、この願望は終末論的なヴィジョンに取り憑かれたものだった。火星を開拓する理由のひとつは、地球が壊滅するような惨事が起きたときに、人類を存続させる手段になると信じていたからだ。</p>

<p>コンピュータ・システムには「フェイルオーバー」という概念がある。ある構成要素が故障したら、別の予備要素に切り替わる。</p>

<p>火星は、マスクがSFを読んで想像していたような文明崩壊が来たときのフェイルオーバーとなるのだ（『銀河ヒッチハイク・ガイド』は地球滅亡から始まり、アシモフの『ファウンデーション』シリーズは銀河帝国の崩壊によって物語が動き出す）。</p>

<p>だが2000年代初頭からのロケット事業への進出には、別の理由を見いだすこともできる。政府がインターネットを創り出したことで、彼は億万長者になれた。同じく宇宙も、次なる「公的資金が投じられる巨大なビジネス機会」だったのだ。</p>

<p>スペースXを創業した翌年、スタンフォードでの講演で、彼はこのロジックをかなり明確に語っている。</p>

<p>そこには似たところがあると思う。国防高等研究計画局（DARPA）がインターネット黎明期の推進力となり、初期の開発コストの多くを引き受けたのと同じように、NASAもまた、初期段階で根幹技術の開発に資金を投じることで、実質的に同じ役割を果たしてきたと言える。そこに商業の自由競争を持ち込めれば、インターネットで見られたのと同じ劇的な加速が起きるはずだ。</p>

<p>DARPAとNASAは、いずれも1958年に設立された組織だ。ソ連によるスプートニク打ち上げに衝撃を受けたアメリカの政権が、科学技術への政府支出を大幅に増加させたことがきっかけである。</p>

<p>DARPAはコンピュータとネットワークに重点を置き、インターネットにつながる投資をおこなった。</p>

<p>NASAは宇宙開発競争に力を注ぎ、やがてアポロ計画の月面着陸に結実する。だが冷戦が終結すると、「ビッグサイエンス」（科学技術への巨額投資）を正当化する地政学的根拠は失われてしまった。1995年にはインターネットが民営化された。マスクは、宇宙も似た道筋をたどるだろうと直感したのである。</p>

<p>つまり宇宙は、「国家との共生」というロジックのもとでマスキズムが探していた次なるフロンティアだったのだ。</p>

<p>マスクの言うように、宇宙でも、国家が資金を出して「根幹技術」の開発がおこなわれる。公的資金によってロケット工学分野にイノベーションが起きれば、スペースXの成功の核にできる。だがそれだけではない。国家は顧客にもなる。「宇宙に関心を持つすべての政府機関を顧客だと考えている」と彼は2004年のCNNのインタビューで語っている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_spaceshuttle.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>チームのもやもやを明確化 フレームワークは「たった3つの質問」  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14880</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014880</guid>
			<description><![CDATA[複雑な問題も、言葉にして整理すれば「次に何をするか」が見えてくる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="チームのもやもやを明確化 フレームワークは「たった3つの質問」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_team.jpg" width="1200" /></p>

<p>「状況が悪い」「雰囲気が微妙」では、仕事は前に進まない。曖昧な状態を具体的な事実に変え、問題解決につなげる言語化術を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「感情の言語化」を仕事に取り入れる</h2>

<p>ここからは、感情の言語化で鍛えた力を、ビジネスの現場に持ち込みます。</p>

<p>会議で、次のようなよく聞く言葉があります。</p>

<p>「状況が悪い」「雰囲気が微妙」「チームの士気が低い」</p>

<p>わかります。わかるのですが、それ、何も言っていないのと同じですよね。「状況が悪い」は感情で言えば「なんかモヤモヤする」と同じレベルで、状態を伝えているだけでは、誰も動けません。状態には「主語」と「動き」がないからです。</p>

<p>相手目線に立つと明確かと思います。</p>

<p>私も人のことは言えませんが、だからこそ対策を講じました。</p>

<p>状態を次のように動詞に変換するのです。これだけでビジネスの言語化力は一段上がります。</p>

<p>状況が悪い&rarr;何が、どう悪くなったのか？<br />
雰囲気が微妙&rarr;誰が、何をしたから微妙なのか？<br />
士気が低い&rarr;いつから、何がきっかけで低くなったのか？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>状態&rarr;動詞に変換する</h2>

<p>フレームワークは驚くほど簡単。自分にたった3つの質問を投げるだけです。</p>

<p>「誰が？」を入れる。<br />
「何をした？／何が起きた？」を入れる。<br />
「いつから？／どのくらい？」を入れる。</p>

<p>主語、動詞、数字。この3点が揃った瞬間に、「状態」は「事実」に変わります。</p>

<p>【変換前】売上が悪い<br />
【変換後】今月の新規問い合わせが先月の半分になっている。SNSの投稿頻度が週5回から週1回に落ちた先月あたりから減り始めた</p>

<p>【変換前】最近チームの雰囲気が微妙<br />
【変換後】先週の朝礼で田中さんと鈴木さんがお客様対応の方針で揉めて以来、2人が直接話さなくなった</p>

<p>【変換前】お客さんの反応が悪い<br />
【変換後】先月の商談10件中、2回目のアポが取れたのは2件だけ。初回の提案時に、相手の課題を聞き切れずにこちらの説明を始めてしまっていた</p>

<p>違いは歴然です。変換後は「じゃあ、次に何をするか」がすぐに議論できます。</p>

<p>変換前は「で、どうする？」と聞いても、また「うーん、厳しいですね」で終わるのが目に見えていますよね。</p>

<p>状態を動詞に変えるとは、イメージ化すると「写真」を「動画」にすることです。止まっていた場面に動きが入ることで、原因と対策が見えてくるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>複雑な問題を「1枚の地図」にする</h2>

<p>動詞に変換して問題が具体的になると、今度は別の壁が立ちはだかります。</p>

<p>それは、「要素が多すぎて、整理できない」ということです。売上低下の原因が5つある。チームの課題が7つある。バラバラの情報が頭の中で渦を巻いて、結局「うーん、もう少し考えます」で終わる。</p>

<p>ほとんどの人は、この「複数の課題が絡み合っている」ケースでめんどくささに負け、答えをそれっぽく表現して満足しますが、これが言語化をサボる第一条件になります。</p>

<p>なので、そうなる前に上の4象限マトリクスを覚えてください。</p>

<p>やり方は簡単。紙の真ん中に十字を引いて、縦軸と横軸にそれぞれ基準を設定する。すると、すべての要素が4つの箱のどこかに収まります。10個のタスクが4つの箱に分かれた瞬間に、「何から手をつけるか」が一目瞭然になります。</p>

<p>4象限は仕事だけのツールではありません。感情の整理にも使えます。</p>

<p>私が気に入っているのは、「抽象&times;具体」と「感情&times;論理」の組み合わせ。</p>

<p>会議でいつもデータばかり出す人は「具体&times;論理」に偏っている。正確だけれど、相手の心が動かない。</p>

<p>逆に、想いばかり語る人は「抽象&times;感情」に偏っている。熱いけれど、何をすればいいかわからない。</p>

<p>自分の思考が4象限のどこに偏っているかを知るだけで、足りない象限を補う意識が生まれます。</p>

<p>場面に応じて軸を変えるのもコツです。新しい取引先なら「信頼度&times;利益率」、採用なら「スキル&times;カルチャーフィット」の軸が使えます。</p>

<p>複雑な問題を前にして「どうしたらいいかわからない」と感じたら、まず十字を書いてください。地図ができれば、進む方向は自然と見えてきます。</p>

<p><img alt="感情象限の4象限" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi006.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_team.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>半年で20Kg減に成功！管理栄養士が自ら解説「しっかり食べてやせる」科学的ダイエット  前田量子（料理家、管理栄養士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12645</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012645</guid>
			<description><![CDATA[自身20kgのダイエットに成功した管理栄養士の前田量子氏に、炭水化物も抜かずにお腹いっぱい食べて、健康的にやせる食事ダイエット法を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="科学的ダイエット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diet_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>「肉体改造」を思い立ち、いきなり運動や食事制限を始める人は多い。しかし、本来食べることが好きならば、急な食事制限をしても長続きせず、かえって過食、リバウンドしてしまう。</p>

<p>本企画では、自身20kgのダイエットに成功した管理栄養士の前田量子氏に、炭水化物も抜かずにお腹いっぱい食べて、健康的にやせる食事ダイエット法を聞いた。（取材・構成：前田はるみ）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号特集[50代からの「肉体改造」入門]より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>運動しなくても食事だけでやせられる</h2>

<p>私がご紹介するのは、管理栄養士として自分の栄養の知識を総動員して編み出したダイエット法です。特別な運動なしで、食事だけで健康的にやせられる。しかも、お腹いっぱい食べながら確実に体重を減らせるダイエット法です。</p>

<p>これを考案したのは、自分自身のメタボ体形がきっかけでした。当時は身長160cm、69kg。管理栄養士として栄養指導している私が太っていては、いくら「メタボに気をつけましょう」と言っても説得力がないと思ったのです。</p>

<p>本当に運動しなくてもやせられるのか、自分の身体を使って試した結果、半年で20kg減を達成！ 血圧は上が130mmHgから100mmHgに下がりました。</p>

<p>このダイエット法の一番の肝は、カロリーコントロールにあります。糖質オフをはじめ色々なダイエット法がありますが、体重に最もインパクトを与えるのは、食事のカロリーを減らすことです。同時に、筋肉は落とさず、健康を守るための栄養素も考慮しています。私の身体で実証済みの、誰でも健康的にやせられるダイエット法です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>目標体重を設定し、1日の摂取カロリーを定める</h2>

<p><img alt="あなたの理想の体重は？" height="1145" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko1.jpg" width="1200" /></p>

<p>ダイエットを始める前に、自分の理想体重をBMI値から算出してみましょう。BMI値は、「体重（kg）&divide;｛（身長（m）&times;身長（m））｝」で計算できます。</p>

<p>仮に、「50歳男性、身長170cm、体重75kg」の場合で考えてみます。この人のBMI値は、75&divide;（1.7&times;1.7）＝26.0。日本肥満学会によると、BMI目標値は年齢によって異なりますが、50～69歳の場合、「BMI20以上25未満」が普通体重、「BMI20未満」は体調不良や病気のリスクが高まる低体重、「BMI25以上」を肥満と定義しています。したがって、身長170cm、体重75kgは現状では肥満と判定されます。</p>

<p>一方、死亡率が最も低下する理想的なBMI値は、22です。身長170cmでBMI値が22になるための体重を計算すると、約64kgです。これがこの人の理想体重と言えます。</p>

<p>次に、自分が今現在、食事で何kcal（キロカロリー）を摂取していて、理想体重になるには何kcalまで減らす必要があるのかを計算してみます。</p>

<p>まず、現在の摂取カロリーですが、これを知るすべはなかなかありません。そこで、現在の体重から推測してみます。過去1～2カ月を振り返って、体重の変動がなければ、摂取カロリーと消費カロリーはイコールと考えられます。一般的に、のびのびと生活している人が体重1kg当たりに必要なカロリーは、35kcalと言われています。体重75kgの場合、35&times;75＝2625。つまり、1日約2600kcalで生きていると推測できます。</p>

<p>では、理想体重64kgで必要なカロリーはどのくらいでしょうか。35&times;64＝2240。つまり、1日の食事を約400kcal減らし、約2200kcalにコントロールすれば、64kgまで体重を減らせるということになります。</p>

<p>ちなみに、体重を75kgから64kgまで11kg減らすのに、どれくらいの期間が必要かも計算してみます。</p>

<p>脂肪1kgを燃やすのに、7200kcalの消費が必要と言われています。ダイエットで脂肪だけを落とすと仮定して、体重を11kg減らすには、7200&times;11＝7万9200kcalの削減が必要です。1日の食事を400kcalずつ減らしていくと、7万9200&divide;400＝198日≒6カ月。およそ半年から1年で64kgまで落とせる計算になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>外食でやせるなら、魚料理でご飯少なめ</h2>

<p><img alt="外食メニューの選び方" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko2.jpg" width="766" /></p>

<p>1日の食事でとるカロリーが約2200kcalなので、1食当たり730kcalが目安となります。本来であれば、毎食の食材を計量してカロリーを把握するのが理想的ですが、なかなかそうもいきません。ここでは、無理せずカロリーを減らすための方法をいくつかご紹介します。</p>

<p>外食の機会の多いビジネスパーソンは、外食メニューの選び方を変えるだけでもやせることができます。</p>

<p>外食するときのポイントとして、メインの皿はたんぱく質がとれるものを選びます。たんぱく質をしっかりとって、「基礎代謝を下げない」「活動エネルギーを増やす」ことがダイエット成功の鍵になるからです。麺類や丼物などの一品ものは、糖質が多くたんぱく質が少ないので、避けるのが無難です。</p>

<p>肉料理と魚料理であれば、カロリーを抑えやすい魚料理を選びます。肉料理の場合は、豚や牛よりも、鶏が最も低カロリーです。その際、部位も重要で、「もも」より「ささみ」や「むね」を選びます。調理法は、「蒸す」「焼く」「生」など、手の込んでいない料理ほど低カロリーです。逆に「揚げる」「炒める」は油で高カロリーになります。</p>

<p>最後に、調味料です。例えば、ささみを選んでも、ごまだれをかければ一発アウトです。ポン酢や青じそドレッシングなど、和風のノンオイルタイプがおすすめです。</p>

<p>そして、ご飯の量は少なめに。これらのポイントを意識するだけでも、かなりやせられると思います。</p>

<p>お酒をたしなむ人は、どうしてもカロリーが高くなりがちなので、ご飯の量を減らすなど炭水化物で調整すると良いでしょう。また、アルコールを飲むと筋肉が作られにくくなるので、たんぱく質をしっかりとることも忘れずに。肝臓へのダメージを軽減するために、水分の補給も大切です。肝臓修復には枝豆など大豆製品をとることもおすすめです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野菜が簡単にとれる「美肌スープ」の作りおき</h2>

<p><img alt="作りおき美肌スープの作り方" height="641" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko3.jpg" width="1200" /></p>

<p>自宅で作る献立の場合も、基本的には外食選びのポイントと同じ考え方です。</p>

<p>たんぱく質は、毎食とります。肉、魚、卵、大豆は、たんぱく質以外の栄養素がそれぞれ違うので、まんべんなく食べるようにします。朝は卵や大豆、昼は肉でしっかりたんぱく質をとり、夜はDHAやEPAの脂がとれる魚を食べるのがおすすめです。</p>

<p>ダイエットが続くと、どうしてもエネルギーが制限されて脳の萎縮をもたらすリスクがあるため、脳をしっかり守るためにはDHAやEPAが必要なのです。</p>

<p>ダイエットしながらお腹いっぱい食べるには、食物繊維が豊富な野菜をたくさん食べるのが一番です。野菜ならいくら食べてもいいくらいです。ただし、じゃがいも、さつまいも、れんこんなどの根菜類は食べ過ぎに注意です。</p>

<p>野菜の摂取量を増やすためのラク技としてお勧めしたいのが、作りおきの美肌スープです。作り方は上図に載せてありますが、大根とにんじんを切って鍋で煮るだけのお手軽スープです。これを1週間分まとめて作っておき、汁物や和え物などの具として利用します。1回当たり100～150gをとれば、これだけで1日分に必要な野菜を簡単にとることができます。</p>

<p>大根とにんじんがいいのは、季節に関係なく手頃な値段で手に入り、かつダイエットに重要な栄養素を含む野菜だからです。大根に含まれるカリウムには、むくみを解消・予防したり、血糖値の急上昇を抑えたりする効果が期待できるので、健康的にやせるには不可欠な栄養素です。また、にんじんに含まれるビタミンＡは、肌の健康を保ってくれます。</p>

<p>どちらの野菜も食物繊維が豊富で、お腹が空きにくくなるのも嬉しいですね。わりと歯ごたえがあるので、噛むことで脂肪燃焼効果もあります。日々の献立に取り入れてみてはいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>超簡単なズボラ料理ほどダイエットには向く</h2>

<p><img alt="超簡単！電子レンジ調理" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko4.jpg" width="1200" /></p>

<p>外食の選び方でも説明した通り、手の込んだ唐揚げよりも、簡単に作れる料理ほど低カロリーになります。私がお勧めするのは、電子レンジ調理です。</p>

<p>例えば、冷蔵庫の中の消費したい野菜を耐熱皿に入れて、その上にたんぱく質がとれる食材をのせます。だいたい「100g当たり加熱2分」と覚えておきましょう。総重量が200gなら4分の加熱でOKです。</p>

<p>ズボラすぎると思うかもしれませんが、ズボラすぎるほうが、続けられるからいいんです。仕事から疲れて帰ってきて、コンビニで買ってきたミックス野菜の上に、イワシ缶を載せてチン。簡単だけど、栄養価は完璧です。簡単だから、ついつい作りたくなります。ついつい作る料理がやせる料理だったら、その人は必ずやせていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>糖質オフダイエットを推奨しない理由とは</h2>

<p>カロリーコントロールのため炭水化物を控えたいので、1食分のごはんはお茶碗1杯（120g）、パンなら6枚切り1枚を目安にします。ただし、炭水化物はゼロにしないほうがいい、というのが私の考えです。</p>

<p>もちろん、炭水化物を止めて、おかずだけ食べても、やせることはできます。ですが、おかずの量が増えると、たんぱく質の摂取が増えて、腸内環境が悪化します。すると、おならが臭くなり、社会生活に影響が出ます。</p>

<p>あるいは、炭水化物を止めて、その代わりに野菜をたくさん食べる。これもいいのですが、野菜が増え過ぎると、今度は味つけの塩分量が増えていきます。</p>

<p>つまり、炭水化物をゼロにしないのは、たんぱく質や塩分の過剰摂取を防ぐためです。また、糖質がないと、たんぱく質の効率が悪くなります。筋肉を減らさないためにも、糖質は必要なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「買い物が整えば身体も整う」ダイエットは継続が大事</h2>

<p><img alt="やせる買い物習慣" height="859" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21MaedaRyoko5.jpg" width="1050" /></p>

<p>最後にお伝えしたいのは、やせたいなら、冷蔵庫の中に太りやすい食材を置かないことです。つまり、太りやすい食材を買わない。「ダイエットが成功するかどうかは、買い物で決まる」と言ってもいいでしょう。　　</p>

<p>別の表現をすると、太る隙がなければ太ることはありません。太る隙とは、うっかり高カロリーのものが家にあることです。低カロリーの食材や調味料を買い、超簡単な調理法でやせる献立を続けていけば、やせパターンが身につきます。食べたものがその人の身体になるので、ダイエットは継続が大事なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【前田量子（まえだ・りょうこ）】<br />
一般社団法人日本ロジカル調理協会代表理事。前田量子料理教室主宰。本格的なのに誰もが再現しやすく、調理科学に裏づけされたレシピ作りに定評があり、美しい盛りつけが好評で、雑誌やテレビCM、企業へのレシピ提供なども多く手がける。主な著書に『おデブ管理栄養士だった私が20kgやせた お腹がすかないダイエット』(主婦の友社)など。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diet_1.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[前田量子（料理家、管理栄養士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「アイデアはなくていい」デンマーク流の会議とは？日本で実践する方法  針貝有佳（デンマーク文化研究家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12127</link>
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			<description><![CDATA[国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その会議の秘密と日本で実践法についてデンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_meeting01.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人、その秘密は立場や年齢に関係無く誰でも自分の考えを素直に発言できる&quot;会議&quot;にあるのではないか？デンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに会議の秘密と日本での実践法について解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』（PHP研究所）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アイデアはなくていい、引き出すことが大事</h2>

<p>デンマークデザインセンターのゲストリサーチャーとしてコペンハーゲンに一年半滞在していた本多達也さんは、日本を代表するイノベーターのひとりである。富士通のソーシャル・イントラプレナー（社会課題を解決する社内起業家）として、音を身体で感じるオンテナ（Ontenna）を開発した人物だ。</p>

<p>「フォーブス社が選ぶ、世界を変える30人（30歳未満）」に選出されるなど、若手のイノベーターとして国内外で数々の賞を受賞してきた。現在は、落合陽一さんと「クロス・ダイバーシティ」というプロジェクトにも取り組んでいる。</p>

<p>本多さんに、イノベーションを起こす秘訣について尋ねてみると、面白い返事があった。</p>

<p>「じつは、僕には、アイデアがないんですよ。アイデアは当事者や企業から生まれるもので、僕は色んな人をつないで、彼らから出てきた沢山のアイデアをつなぎ合わせているだけなんです」</p>

<p>本多さんがいつも意識するのは、当事者と当事者ではない人のアイデアをつなぐことだ。当事者の意見を聞かなければ、本当に役に立つものを開発することはできない。だが、当事者の意見だけを聞いて開発しても、一般に普及するような広がりは生まれない。</p>

<p>当事者とそうでない人のアイデアをつなぐことによって初めて、みんなに喜ばれるものを生み出すことができる。新しいものを創造するために必要なのは、アイデアよりも「人と人とをつなげるコミュニケーション力」なのかもしれない。</p>

<p>自分にはアイデアがなくても、色んな人のアイデアを引き出してつなげることができれば、誰もが「イノベーター」になれる。</p>

<p>製薬会社ノボノルディスク日本法人社長のキャスパーも、色んな人のアイデアを引き出して組み合わせることで、革新的なイノベーションが生まれると言っていた。</p>

<p>「天才でなくても、発明はできます。革新的なアイデアというのは、異なる視点が交わるところに生まれるものなのです。それぞれのメンバーがアイデアを出して、出てきたアイデアを組み合わせるだけで、今までになかった革新的なアイデアが生まれるのです」</p>

<p>キャスパーは、大企業における自身のキャリアにおいても、色んなチームを集めてアイデアや体験、意見を交換し、画期的なアイデアを生み出すプロセスを楽しんできた。</p>

<p>イノベーションを起こすために、アイデアはなくてもいい。大切なのは、自分の意見を主張することではなく、色んな人のアイデアを引き出して組み合わせる力なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>期待されている発言をするのではなく、自分の考えを正直に伝える</h2>

<p>デンマークの会議では、全員が自分の知識・意見・アイデアを「テーブルに並べる」ように出していく。</p>

<p>立場などは関係ない。年齢も性別も役職も経験も一切関係ない。管理職であっても、インターンの学生であっても、同じように意見を伝え、みんながみんなの意見に「同じ比重で」耳を傾ける。</p>

<p>ベテランの○○さんの意見は貴重だから聞く、新人の○○さんの意見は参考にならないから聞かない、というような相違は一切つくらない。</p>

<p>なぜなら、最適解はいつでも、誰の発言であるかに関わらず「一番良いアイデア」であるからだ。</p>

<p>この会議法では、みんなが自分の意見を率直に伝えることが前提になっている。映画監督キャスパーは、会議で発言するときの様子を、このように説明する。</p>

<p>「テーブルに並べるように、意見を出し合って、なんでもオープンに話し合う。みんなから期待されてる発言をするのではなくて、自分の気持ちに正直に、自分の考えを率直に伝える」</p>

<p>この言葉を聞いてハッとしたが、周りから期待されることを言うわけではなく、自分の気持ちや考えに正直になって発言するというのがポイントなのだろう。</p>

<p>そうでなければ、伝える意味がないし、後々になって「じつはそうは思ってなかった」ということが出てきて厄介になる。</p>

<p>みんなが意見を言えることは、みんなのモチベーションを上げることにもつながる。ノボノルディスク日本法人で管理職を務めるイェスパーはこう指摘する。</p>

<p>「全員の意見を聞くのは、すごく大事なことだと思う。発言できなかったら、やる気も湧かないし、責任感を持って仕事に取り組めないと思う」</p>

<p>ただ、このようなデンマーク流のオープンなディスカッションを成り立たせるためには、参加者のマナーも必須である。</p>

<p>たとえば、問題・課題を解決するために、建設的な意見を提案する。立場にかかわらず、みんなの意見に平等に耳を傾け、それぞれの意見を尊重する。</p>

<p>反対意見を伝えるときにも、相手の存在や人格を否定しない。自分の意見はその場で伝え、会議が終わってから愚痴や不満を言いふらさない。</p>

<p>参加者全員がこういったマナーを守れると、最適解を導くための生産的な議論を気持ち良くできそうだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本ではどうしたら良い？</h2>

<p>だが、「頭ではわかるけど、そんなの日本では難しいよ」という声があちこちから聞こえてきそうだ。</p>

<p>私もその気持ちはよくわかる。日本では上下関係を重んじるし、「空気を読む」カルチャーがある。出る杭くいは打たれるし、愚痴や悪口、噂話も日常茶飯事である。</p>

<p>そんな環境では「心理的安全性」が感じられなくて、とてもではないけれど率直な発言なんてできないよ、と感じるのは無理もない。</p>

<p>私自身も、日本ではどうしたら良いのだろうと思って、デンマークと日本の間でビジネスをしている人にアドバイスを求めてみた。すると、いくつかのアイデアを教えてくれた。</p>

<p>小グループで意見交換をする。意見を言いたそうな人を「○○さんはどう思いますか？」と指名する。1対1のときに個人的に意見を聞いてみる...。</p>

<p>なかでも、ノボノルディスク日本法人社長キャスパーの話が面白かった。</p>

<p>「先日、日本で開いた大きな会議で、質問や意見を匿名で伝えられる機会を設けてみたんです。そうしたら、普段は数名しか発言しないのに、ものすごい数のコメントが寄せられて本当に驚きました」</p>

<p>また、デンマークで駐在生活を送り、現在は風力発電業界で管理職を務める山田正人さんは日本人が話しやすい雰囲気づくりのために、いくつかのコツを教えてくれた。</p>

<p>「管理職が先に腹を割って話す」「意見のありそうな人にはどんどん指名して意見を引き出す」「オンラインミーティングの席ではスライドを映して、一緒にその場で修正しながら話す」といったことである。</p>

<p>そっくりそのままデンマーク流というわけにはいかなくても、みんなの意見やアイデアを引き出すために、色々と工夫の余地はありそうだ。</p>

<p>さらに、山田さんは日本人の上下関係について興味深い点を指摘していた。</p>

<p>「日本の上下関係というのは、上からの圧だけでなく、下からも壁をつくっているところがあると思うんです。『どうせ上に面と向かって言っても無駄だから...』と諦めるのではなく、ヘリコプター視点を持って、上司や会社の立場に立ってみたうえで、上層部に自分の意見を伝えてみると良いのでは。</p>

<p>もちろん、言い方は考える必要がありますし、みんなが理解してくれるわけではありませんが、話してみると、意外と話を聞いてくれる心ある方も上層部にはいるものです。</p>

<p>私自身はそんな人たちのおかげで、日本の大企業にいながら面白いキャリアを経験することができました」</p>

<p>若手であってもコミュニケーションを諦めず、相手や会社の立場を考えながら建設的に提案すれば、「上」からの反応も変わってくるかもしれない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_meeting01.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 25 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[針貝有佳（デンマーク文化研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「仲の良い会社」を目指すのは危険？ 本当に強い組織が心掛けていること  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14685</link>
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			<description><![CDATA[上司が目指すべきは、「仲の良さ」ではなく「信頼される関係性」だ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「仲の良い会社」を目指すのは危険？ 本当に強い組織が心掛けていること" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_balanse.jpg" width="1200" /></p>

<p>アットホームな職場ほど、言うべきことが言えなくなっていないだろうか。本当に強いチームの条件を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「仲の良いチーム」をつくろうとしない</h2>

<p>企業の採用イベントや入社説明会でよく目にするのが、「うちはアットホームな会社です」「メンバー全員が仲が良いのがウリです」というアピールです。</p>

<p>しかし、私は断言します。組織において「仲の良さ」は、重要視すべき点ではありません。</p>

<p>そもそも「仲が良い」とは誰の主観でしょうか？上司が勝手に「私たちは仲が良い」と思っているだけで、部下は冷めた目で見ているケースは山ほどあります。モチベーションと同様に、「仲の良さ」は測れません。</p>

<p>また、冷たい言い方に聞こえるかもしれませんが、会社は「サークル活動」ではありません。共通の目的（利益・価値提供）のために集まったプロフェッショナルの集団です。「楽しいかどうか」よりも、「成果が出るかどうか」でつながるのが健全な組織です。</p>

<p>「仲の良さ」を過剰にアピールする組織ほど、実は危険です。なぜなら、「波風を立ててはいけない」という同調圧力が生まれ、本来言うべき厳しい指摘ができなくなるからです。</p>

<p>では、上司として何を目指すべきか？それは、「仲の良いチーム」ではなく、「陰口のないチーム」をつくることです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「陰口」は組織を腐らせる猛毒である</h2>

<p>陰口とは「当人のいないところで悪口を言うこと」です。これは組織人として、横領や不正に次ぐ「最悪の行為」だと認識してください。</p>

<p>私が運営するSNSのライブでも、このような相談が後を絶ちません。</p>

<p>「上司が他のメンバーの悪口を私に言ってきて、同意を求められる」<br />
「あの上司は、私のいないところでは私の悪口を言っているに違いない」</p>

<p>上司が陰口を言った瞬間、チームの信頼関係は崩壊します。</p>

<p>部下は、上司に悪口を言われたら「そうですね（苦笑）」と同意するしかありません。しかしその裏で、「この人は、私がいないところでは私の悪口を言っているんだろうな」と確信します。結果、疑心暗鬼が生まれ、誰も本音を話さなくなり、心理的安全性が地に落ちるのです。</p>

<p>だからこそ、強いチームをつくるためのたった一つのルールは、「陰口を叩かない（言わせない）」ことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本当に強いチームの条件</h2>

<p>では、「陰口のない本当に強いチーム」とはどのような状態でしょうか？</p>

<p>ここで、チームの関係性を整理するために、「指摘の有無」と「人間関係の状態」で3つのパターンに分類してみましょう。</p>

<p>1：仲良しチーム（指摘しない&times;関係良好）<br />
多くの「仲の良い」組織がこれです。人間関係を壊したくないから、相手のミスや改善点を見ても見ぬふりをする。会議ではニコニコしているけれど、給湯室や飲み会では「あの人のあのやり方、変だよね」と陰口大会が開かれる。これではいつまでたってもプロフェッショナルとして成果を挙げることはできません。</p>

<p>2：崩壊チーム（指摘する&times;関係悪化）<br />
言うべきことは言うけれど、言い方が攻撃的だったり、人格否定が含まれていたりして、人間関係がギスギスしている状態です。成果への圧力はあるものの、メンバーは疲弊し、離職が止まりません。</p>

<p>3：本当に強いチーム（指摘する&times;関係良好）<br />
これが、目指すべき姿です。業務上の改善点があれば、相手に対して面と向かって「それは違う」と指摘ができる。しかし、それは「仕事」に対する指摘であり、「人格」への攻撃ではないという共通認識があるため、人間関係は壊れない。むしろ、「自分のために言ってくれた」という信頼が積み重なり、関係性はより強固になります。</p>

<p><img alt="強いチームは「仲良し」に依存しない" height="644" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0005.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>上司が明日からやるべき「防波堤」の役割</h2>

<p>この「強いチーム」をつくるために、上司がやるべきことはシンプルです。</p>

<p>1：上司自身が、絶対に陰口を言わない<br />
どんなに腹が立っても、本人のいない場所でネガティブな発言をしない。これを徹底するだけで、チームの空気は変わります。</p>

<p>2：部下の陰口を、「相手に直接伝える」サポートをする<br />
もし部下が「Aさんのやり方がおかしいんです」と陰口を言ってきたら、こう返してください。「わかった。それはAさんの成長のために必要なことだから、次の会議で直接Aさんに伝えよう。私もサポートするから」陰口を「告げ口」として終わらせず、本人への「フィードバック」に昇華させるのです。「陰で言うのはダサい。本人に言うのが誠実さだ」という文化を、上司であるあなたが示してください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_balanse.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>負の感情はどう対処する？ 秘訣は「悲しみの因数分解」  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14879</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014879</guid>
			<description><![CDATA[「悲しい」という一言の中には、寂しさや無念、哀愁など異なる感情が隠れている]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="負の感情はどう対処する？ 秘訣は「悲しみの因数分解」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sadman.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ「悲しい」のかがわかれば、必要以上に悩まずに済むかもしれない。感情を分類し、その&ldquo;外側&rdquo;から自分を見つめる方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感情の解像度を100倍にする</h2>

<p>友人との別れも、仕事での失敗も、夕暮れを見たときのあの感覚も、私たちはまとめて「悲しい」と呼んでしまいます。</p>

<p>でも、本当にそれは全部同じ「悲しい」でしょうか。友人との別れは「寂しい」に近い。仕事の失敗は「無念」かもしれない。夕暮れのあの感覚は、「哀愁」とか「切ない」が近いかもしれない。同じ「悲しい」の中に、まったく違う感情が混ざっている。</p>

<p>それをひとくくりにしている限り、感情の解像度は上がりません。まず、悲しみの語彙を、大きく5つのグループに分けてみます。</p>

<p><img alt="「悲しい」を5つに分類する（1/2）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi004.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="「悲しい」を5つに分類する（2/2）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi005.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「分類」すると、自分を正確に理解できる</h2>

<p>ここで大事なのは、語彙を全部暗記することではありません。「『悲しい』にはグループがある」と知っているだけで十分です。</p>

<p>なぜなら、感情が名前を持った瞬間に、あなたは感情の「外側」に立てるからです。</p>

<p>「悲しい」のままだと、感情の渦の中にいます。</p>

<p>でも「これは『喪失系』の悲しみだな。『寂しい』に近い」と分類できた瞬間に、自分の感情を客観的に見ている自分が生まれます。</p>

<p>たとえば、転職して3ヶ月目。</p>

<p>仕事には慣れてきたけれど、なぜか毎晩「悲しい」気持ちになる。「悲しい」のまま放置すると、「この転職は間違いだったのかも」と不安に変換されます。</p>

<p>でも因数分解してみる。</p>

<p>これは痛みではない。絶望でもない。じわっとした感覚...余韻系？　いや、喪失系かもしれない。前の職場の人たちが「いなくなった」ことへの寂しさだ。</p>

<p>ここまで来ると、対処法が見えます。</p>

<p>前の職場の仲間にLINEすればいい。転職の判断が間違いだったのではなく、居場所が変わったことへの自然な反応だとわかる。「悲しい」を分解するとは、自分を正しく理解することです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sadman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>あなたにとってのベストな眠り方とは？ 最高のパフォーマンスを生む7つの睡眠戦略  角谷リョウ（超回復コーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12514</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012514</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンにとって、最強の武器となる睡眠法とは？超回復コーチの角谷リョウさんに解説して頂く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="7つの睡眠戦略" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/sleeping201602.jpg" width="1200" /></p>

<p>「ビジネスパーソンでもアスリートでも、自身のパフォーマンスを高めたいと考えている人が、まず取り入れるべきもの。それが睡眠戦略だ」──そう語るのは、睡眠改善指導で経営者やエグゼクティブ3,000人以上のパフォーマンス向上を成功させてきた超回復コーチ・角谷リョウ氏。ビジネスパーソンにとって、最強の武器となる睡眠法とは？</p>

<p>（構成：小笠原綾伽）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年7月号掲載記事より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>7つの睡眠戦略を使えば、 睡眠は武器になる</h2>

<p><img alt="まずはベースの睡眠の状態を確認しよう" height="1330" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250617Sumiyaryo2.jpg" width="1200" /></p>

<p>2023年に第一三共ヘルスケアなどが展開した「年に一度の睡眠診断運動」によれば、ビジネスパーソンの平均睡眠時間は6時間9分。日本では、睡眠不足に悩まされる人が後を絶ちません。</p>

<p>私の元にも睡眠の悩みが多数寄せられ、ビジネスパーソン、経営者、スポーツ選手など、これまで約14万人の睡眠を改善するお手伝いをしてきました。</p>

<p>睡眠不足を改善することは、もちろん大切です。しかし私はそれ以上に、ビジネスパーソンにとって睡眠とは、パフォーマンスを最大化するための手段だと考えています。働き方や、置かれている状況、得たい成果によって、最適な睡眠を取ることができれば、睡眠は強力な武器になるのです。私はこれを「睡眠戦略」と呼んでいます。</p>

<p>私が推奨している睡眠戦略には、①短眠戦略、②快眠戦略、③長眠戦略、④二分割睡眠戦略、⑤多分割睡眠戦略、⑥フレックス睡眠戦略、⑦チーム睡眠戦略の7つがあります。この7つの戦略の中から、いまの自分にベストなものを選びましょう。</p>

<p>睡眠戦略を選ぶ際には、あらかじめ現在の睡眠状況を把握しておく必要があります。なぜなら、心身の健康面で不安を抱えている状況では、戦略をうまく使いこなせないからです。</p>

<p>まずは、医療機関でも使われている、「エプワース眠気尺度」と「アテネ不眠尺度」という2つのテスト（上図）をやってみてください。「エプワース眠気尺度」が4点以下、「アテネ不眠尺度」が3点以下なら、7つの睡眠戦略を選択するステップに進めます。</p>

<p>もしどちらかが及第点に達していない場合は、手首や腕などに装着して健康管理ができるウェアラブルデバイスを使って、日常的に睡眠の質を採点してください。</p>

<p>さらに、下図の「睡眠を改善する10のポイント」を習慣化しましょう。1週間～10日程度続ければ、睡眠の質は改善されるはずです。ウェアラブルデバイスで60点以上が取れるようになったら、7つの睡眠戦略を選択するスタートラインに立てます。</p>

<p><img alt="睡眠を改善する10のポイント" height="1301" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250617Sumiyaryo3.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フルパワーで働きたいなら 「短眠戦略」</h2>

<p>一つ目は「短眠戦略」です。睡眠時間を1日5時間前後に留め、日中の活動時間を増やす戦略です。この戦略に向いているのは、目標達成のために短期間に集中的に働いて、人並み外れた成果を得たい人です。</p>

<p>睡眠を短くすると日中のパフォーマンスが落ちたり、眠気でぼんやりしたり、健康に被害が及んだりしそうですが、正しく短眠を取れば、眠った直後から一気に身体、脳、メンタルの疲労が回復していきます。そして、起きている間はフルパワーで働き続けることができます。</p>

<p>短眠をするには、睡眠の質を最大限に高める準備が大切。音と光は徹底的に遮断します。カーテンの隙間や小窓から入る光、時計やエアコン、空気清浄機などに点灯する小さな光などはすべてカット。耳栓やノイズキャンセリングスピーカー、厚手のカーテンなどで物音も防ぎます。</p>

<p>また、寝返りしやすい寝具を選んで熟睡を促し、暑さ寒さで起きないように、室温に合わせて掛け布団を選びます。食事は寝る4～5時間前に済ませ、眠りの妨げになるお酒やカフェイン飲料は少量にして早めに切り上げます。</p>

<p>準備が整ったら実践です。これまで睡眠を7時間取っていたのなら、起床時間を30分早めてみます。目覚めた直後に強い眠気やだるさがなく、ウェアラブルデバイスで60点以上の睡眠が取れているなら、睡眠時間の短縮に成功です。さらに30分早めてみましょう。短眠に無理は禁物です。じっくり急がず数日かけて睡眠を短縮していってください。</p>

<p>また、日中に必ず15～20分のナップ（仮眠）を取ります。忙しい場合は10分のナップを1～3回でもいいでしょう。ナップを取るたびに溜まった疲れが回復します。</p>

<p>これで日中にバリバリ働けるようになります。しかし一方で、細かなミスが増えたり、攻撃的になったり、幸せや安らぎを感じにくくなるので、3年以上続けるのは避け、健康被害が出たらすぐに中止しましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>穏やかな日々を送るなら 「快眠戦略」</h2>

<p>二つ目は快眠戦略です。7～8時間の質のいい睡眠を取り、心身の状態を整える戦略です。自由な発想や冷静な判断ができるようになるので、人生や仕事の質を底上げしたい人にお勧めです。</p>

<p>快眠を続けると、身体、脳、メンタルの疲労回復と進化が期待できるばかりでなく、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンとオキシトシンの生成が促されます。リラックス状態が保てるので、身近な人との関係性も良くなることが期待できます。</p>

<p>快眠は、ベストな睡眠時間を見つけることから始めます。一般的には7～8時間が最適と言われているので、まずは8時間寝てみて、無理なくすっきり起きられるか確認しましょう。</p>

<p>すっきりしないなら寝過ぎかもしれません。長く寝ればいいというわけではないので、8時間を起点に15分単位で短縮してみましょう。短縮するときは就寝時間をずらし、起床時間は固定します。</p>

<p>睡眠の質をさらに高めたいときは、寝る前のルーティンを作るといいでしょう。ルーティンのポイントは、眠気の邪魔をしない程度に頭を使うこと。ビジネス書などではなく、仕事に関係ない歴史や哲学の本を読んだり、続きが気になるドラマではなく、教養系や動物系、お笑いのテレビ番組を観たりするのがお勧め。10分瞑想もいいですね。</p>

<p>質のいい快眠が続くと常に多幸感に包まれるようになるのですが、一方で、人を信用しすぎてだまされやすくなるというデメリットがあります。また、努力やチャレンジをする意欲が薄れるので、他の睡眠戦略もバランスよく取り入れてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大変革をもたらしたいなら 「長眠戦略」</h2>

<p>三つ目は長眠戦略です。起きている時間に自分をギリギリまで追い込んだうえで、10時間もの長い睡眠を取る戦略です。その道のスペシャリストになりたい人、スキルアップや急成長を促して大変革をもたらしたい人にお勧めです。</p>

<p>10時間寝ると、夢を見るレム睡眠をたっぷり取れます。つまり、夢の中でバーチャルトレーニングができるのです。起きている間に脳と身体が完全にシンクロするくらい思い切りトレーニングをしてから眠りに就くと、睡眠時にもトレーニングを続けている感覚が保てます。</p>

<p>トレーニングとは身体を動かすことだけではありません。脳をフル回転させる学習や記憶もトレーニングになります。外国語の勉強やプレゼンの練習をとことんしたあとに、「自分には必ずできる」と自分に言い聞かせて眠ると、効果絶大です。</p>

<p>長眠の実践には、周囲の協力が不可欠です。10時間の睡眠を確保するためには、夜9時に寝て朝7時に起きるといった生活になるので、周囲と生活リズムが合わなくなるからです。</p>

<p>さらに、長眠には夜の10時間の睡眠に加えて、1時間半～2時間程度の本格的なナップが不可欠。1日を通してこれだけ寝ていると、「ただの惰眠では？」と疑われてしまうので、そのぶん日中に、自他共に認める頑張りを見せる必要があります。</p>

<p>つまり、長眠に最も必要なのは、自分に厳しくなること。脳にこれまで以上の負荷をかける強い意志を持たなければなりません。誰もが認める頑張り、人間性があればこそ使える戦略なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>仕事と子育てを両立させる 「二分割睡眠戦略」</h2>

<p>四つ目は「二分割睡眠戦略」です。夜9～10時頃にいったん3時間ほど寝て、深夜に起床して3時間活動し、朝4時までに再び入眠して3時間眠るというように、睡眠を二分割する戦略です。小学校低学年以下の子どもを育てているビジネスパーソンに特にお勧めの戦略です。</p>

<p>日本の子どもたちは諸外国と比べて睡眠時間が短いと言われているのですが、特に共働き家庭においてその傾向が強くなります。睡眠時間が十分に取れている子どもは学力がアップすることが知られているので、子どもが眠くなる時間に一緒に眠ってしまえば、自分の疲れも取れるし一石二鳥です。</p>

<p>また、一度目の睡眠後の深夜の3時間の活動時間には、いつもよりクリエイティブになれるので、ワクワクした時間を過ごせます。</p>

<p>二分割睡眠の方法は簡単。夕食を食べ、お風呂に入り、夜9～10時に就寝し、3時間後に起きるだけです。オンとオフの切り替えをはっきりさせるために、寝るときはパジャマ、起きたら部屋着に着替えるのがポイント。</p>

<p>また、朝4時までに二度目の就寝をします。就寝前に小さなケーキやアイス、お菓子などを一口食べたり、温かいハーブティーを一口飲んだりすると、睡眠モードに入りやすくなります。</p>

<p>もし寝そびれてしまっても、お昼休みに25分のナップを取れば疲労は回復します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不規則な仕事には 「多分割睡眠戦略」</h2>

<p>五つ目は多分割睡眠戦略です。夜にまとめて睡眠を取るのではなく、短い睡眠を1日に何度も取る戦略です。この戦略は、新生児を育てている人や、昼夜問わずクライアントからの突発的な依頼がある不規則な仕事をしている人にお勧めです。ただし、長く続けると知的で創造的な活動ができなくなったり、健康被害が出たりするので、長期的に続けるのは避けます。</p>

<p>この戦略を実践するためには、「睡眠は夜まとめて取るものだ」という常識を捨てる必要があります。「夜まとめて眠る」から、「1日のうち、どこかで3時間ぐっすり寝る」と意識を切り替えると、眠れないストレスを軽減できます。</p>

<p>多分割睡眠では、「3時間の主睡眠」と「15分程度のナップ」を繰り返します。昼夜問わず、「ここなら3時間寝られる」というときに寝てください。ポイントは、眠くなってから寝るのではなく、眠れるときに寝ること。たとえ睡眠時間が短くても、ときどき15分の仮眠を挟み込めば、脳を休めることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日を自由に使いたいなら 「フレックス睡眠戦略」</h2>

<p>六つ目はフレックス睡眠戦略です。「朝起きて、昼活動して、夜寝る」という思い込みを捨てて、昼夜問わず、就寝・起床時間を自分で能動的に決める戦略です。</p>

<p>1日の時間割を自由に決めることができるので、オーダーメイドの睡眠サイクルを獲得できます。ずっと朝型だった人が夜型にした途端、パフォーマンスが上がるということは、意外とよくあることです。</p>

<p>フレックス睡眠をするためには、1日のうちで最もエネルギッシュに活動できる時間帯を見つけます。そこから逆算して、まずは就寝時間を決めます。決めた就寝時間がいまより遅いならスムーズに移行できますが、いまより早くなるときは30分ずつ前倒ししていきます。</p>

<p>起床時間を変更した直後は、時間通りに起きられないこともあるでしょう。そんなときは、入眠前に起床時間を強く意識するとすんなり起きられるものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>チームの生産性を上げる 「チーム睡眠戦略」</h2>

<p>七つ目はチーム睡眠戦略です。自分が率いるチーム全員が質のいい睡眠を取ることで、チームの生産性を最大に引き上げる戦略です。特にリーダーや経営者にお勧めです。</p>

<p>ただ、睡眠はプライベートな領域のことで、たとえリーダーであっても介入できません。</p>

<p>そこで、まずは自分が積極的に職場でナップを取ってみてはいかがでしょう。部下の前でアイマスクをして、昼休みに10～15分程度寝てみてください。メンバーにアイマスクをプレゼントするのもいいですね。</p>

<p>チームの理解が進んだら、昼休み後半の25分、職場の照明を落としてナップタイムにできれば最高です。さりげなく、睡眠の良さを伝えることで、チームメンバーの睡眠の質を底上げしていきます。</p>

<p><img alt="7つの睡眠戦略" height="1301" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250617Sumiyaryo4.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;以上7つの睡眠戦略をご紹介してきましたが、採用してみたい戦略はありましたか？　実践したいものがあれば、できれば1カ月は続けると、その効果を実感できるはずです。</p>

<p>ビジネスパーソンとして、人生には様々なステージがあります。その時期によってベストな眠り方を選び、よりよく働ける心身を養っていけば、パフォーマンスはいくらでも上げることができます。ぜひ睡眠を武器として使ってみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【角谷リョウ（すみや・りょう）】<br />
160社以上、14万人以上のビジネスパーソンの睡眠改善をサポートしてきた上級睡眠健康指導士。日本睡眠学会会員、日本認知療法・認知行動療法学会会員。神戸市役所を退職後、トレーナーとして独立。「運動」「食事」「睡眠」の改善サポートを行なう中で、特に「睡眠の改善」の重要性に気づき、睡眠改善に特化する活動にシフト。著書に『働くあなたの快眠地図』（フォレスト出版）、『一日の休息を最高の成果に変える睡眠戦略』（PHP研究所）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/sleeping201602.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[角谷リョウ（超回復コーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「しつけ」や「愛情」という暴力からの解放　『家族と国家は共謀する』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12510</link>
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			<description><![CDATA[臨床心理士の信田さよ子による『家族と国家は共謀する』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「しつけ」「愛情」という暴力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamiwoman.jpg" width="1200" /></p>

<p>臨床心理士・信田さよ子の仕事は、常に「家族」という名の密室で繰り広げられる、声なき人々の痛みに寄り添うことから出発する。共依存、アダルト・チルドレン、母娘問題、そしてDVや虐待。彼女が一貫して光を当ててきたのは、愛情という名のヴェールに隠され、私的な領域の問題として社会から黙殺されてきた魂の扼殺の現場であった。</p>

<p>その長年の臨床経験の集大成であり、同時に新たな地平を切り拓いた一冊が、本書『家族と国家は共謀する』である。</p>

<p>「家族」と「国家」。あまりにスケールの異なるこれら二つの単位を「共謀」という刺激的な言葉で結びつけた本書は、一見するとラディカルな社会評論の相貌を呈している。</p>

<p>しかし、その核心にあるのは、信田が臨床現場で対峙し続けてきた、極めてパーソナルで、しかし普遍的な「暴力」と「ケア」をめぐる葛藤である。</p>

<p>本書は、家父長制のミニチュアとしての「イエ」と、その集合体である「国家」の構造的類似性を丹念に解き明かしながら、最終的に私たちの時代の最も困難な問いへと読者を導いていく。それは、被害の痛みをいかにしてケアへとつなげ、新たな加害や権力へと転化させないか、という切実な問いだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「レジスタンス」という言葉の発見</h2>

<p><img alt="家族と国家は共謀する" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784040821030.jpg" /></p>

<p>本書の前半で展開されるのは、家族内部の力学と国家のそれとの鮮やかなパラレル構造の分析である。信田は、カウンセリングの現場で出会うクライエントの語りの中に、国家が戦争やナショナリズムを駆動させる際と酷似した論理を見出す。</p>

<p>それは、異質なものを排除し、家長や権力者の意向を絶対視させ、構成員に盲目的な忠誠を強いる構造だ。母親から娘へ、あるいは世代から世代へと受け継がれていく「抑圧の委譲」のメカニズムは、まさに国家が国民を支配し、その暴力を内面化させていく過程と相似形をなしている。</p>

<p>この構造の中で、被害者はしばしば沈黙を強いられる。暴力は「しつけ」や「愛情」といった言葉にすり替えられ、被害の訴えは「わがまま」や「恩知らず」として退けられる。こうして「私的領域」に隠蔽されてきた暴力を、再び公の領域に引き戻し、その構造を可視化するために不可欠なのが「政治の語彙で語り直すこと」だと信田は説く。</p>

<p>そのための最も重要な武器が「レジスタンス（抵抗）」という言葉だ。これまで被害者が示す一見不可解な行動&mdash;&mdash;たとえば加害者に媚びへつらう、自虐的になる、あるいは無気力になる&mdash;&mdash;は、「サバイバル（生存戦略）」や「レジリエンス（精神的回復力）」といった言葉で説明されてきた。</p>

<p>しかし信田は、それらを支配的な権力構造に対する、ぎりぎりの抵抗の試みとして捉え直す。それは、自己の尊厳を完全に明け渡すことを拒む、魂の最後の蜂起である。この「レジスタンス」という視点の導入は、被害者を単なる無力な客体から、主体的な抵抗者へと転換させる画期的なコペルニクス的転回であり、本書が持つエンパワーメントの力の源泉となっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「被害者権力」という隘路への警戒</h2>

<p>しかし、本書の真価、そして信田さよ子の仕事の核心が最も鋭く現れるのは、この「レジスタンスとしての語り」が孕む危険性に筆が及ぶ後半部である。</p>

<p>被害を語ること、自らを「被害者」として位置づけることは、不可視化された暴力を告発し、回復への第一歩を踏み出すために絶対的に必要だ。だが、信田はその先に潜む深刻な隘路を見逃さない。それは、「被害者」というポジションがアイデンティティとなり、新たな「権力」として機能し始めるという逆説である。</p>

<p>信田は、長年の臨床経験から、この「被害者という立ち位置を使った感情の暴走」に対して、極めて鋭敏な警戒心を抱き続けてきた。それは、被害を受けたという事実が、その後の自身のあらゆる振る舞いを正当化する万能のカードとして振りかざされてしまう事態だ。</p>

<p>他者への配慮を欠いた要求、自分以外の痛みを想像できなくなる共感性の欠如、そして自らの正しさを疑わず、異論を唱えるものを「敵」として攻撃する姿勢。これは、かつての加害者が行使した権力構造を、被害者が無自覚に内面化し、再演しているにほかならない。</p>

<p>この「被害者権力」の問題に対する信田の視線は、どこまでも真摯で、痛々しいほどだ。彼女は、被害感情を振りかざしてしまう人々の心を、決して断罪しない。その行動の裏にある、癒やされざる深い痛みと、何かにすがらなければ自己を保てないほどの脆弱さを受け止める。</p>

<p>その上で、そのあり方がいかに本人を孤立させ、真の回復から遠ざけてしまうかを、カウンセラーとして、一人の人間として、共に悩み抜こうとする。この、被害によって歪んでしまった魂をどうケアしていくべきなのかという問いへの、ごまかしのない眼差しこそ、本書の白眉と言えるだろう。</p>

<p>信田にとって、被害者の語りは、あくまで回復に向かうために必要な「一時的なポジション」であり、決して安住すべき場所ではないのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>私たちに示された、ケアという名の態度</h2>

<p>では、どうすればいいのか。どうすれば、被害の経験を語り合い、支え合う「つながり」が、ケアとして純粋に機能し、権力の暴走や下方比較に陥ることを避けられるのか。</p>

<p>この問いに対し、信田さよ子は安易な処方箋を示すことはしない。しかし、彼女が「答えを出していない」と考えるのは早計だろう。本書全体を貫く彼女の臨床家としての眼差しそのものが、極めて実践的で誠実な「態度」としての答えを示唆しているからだ。</p>

<p>その態度とは、まずケアする側が、被害者の断片的な語りを、その背景にある家族や社会の構造の中に置き直し、丁寧に「文脈化」していく作業に他ならない。なぜその行動が「レジスタンス」だったのかを共に理解し、名付けえぬ痛みに言葉を与えていく。それは、被害者自身が自らの経験を客観視し、支配の構造から抜け出すための足場を築く、不可欠な共同作業である。</p>

<p>だが、信田の思想が真にラディカルなのは、まさにこの「文脈化」というケアの営みそのものが孕む、暴力性への鋭い自己言及を促す点にある。</p>

<p>「あなたの痛みは、こういう家族構造から来ているのですよ」と専門家が解釈し、定義づける行為は、どれだけ善意に満ちていても、相手の物語を規定し、意味を上書きする「支配」になりうる。ケアとは、本質的に非対称な権力関係の中で行われるという事実。この痛みを伴う自己認識から、信田は決して目を逸らさない。</p>

<p>したがって、信田が指し示す道は、完成された方法論ではなく、むしろ終わりなきプロセスとしての「態度」そのものである。</p>

<p>それは、「他者を支配しないように生きる」という、絶えざる緊張感を強いられる実践だ。ケアとは、自らが相手を支配し、規定してしまうかもしれないという可能性を常に引き受け、その危うさに絶えず配慮しながら、それでもなお相手と関わろうとすること。この「絶えざる自己点検」の倫理こそが、つながりがケアであり続けるための、そして暴走に陥らないための唯一の担保なのだろう。</p>

<p>『家族と国家は共謀する』は、壮大な社会構造の分析から始まりながら、最終的に読者自身の足元を鋭く照射する。</p>

<p>それは、私とあなたの間の関係性という、最もミクロな領域における倫理を問い直す実践の書である。本書を読み終えたとき、私たちは「被害」と「加害」、「ケア」と「支配」が、決して固定された対極にあるのではなく、私たちの内で、そして私たちの関係性の中で、常に揺れ動いている現実を突きつけられる。</p>

<p>その危ういバランスの中で、自らが権力性を帯びる危険から目を逸らさず、それでも他者と関わることを諦めない。その覚悟を引き受けることこそが、信田さよ子が臨床と著作の全てをかけて示そうとしている、誠実さの核心なのである。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_nayamiwoman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 24 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>要所に届いて副作用も少ない！抗がん剤を「霧状で噴霧」する新発想  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14857</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014857</guid>
			<description><![CDATA[長年「治療困難」とされてきた腹膜播種。しかし今、新たな治療法「PIPAC」が注目を集めている。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="要所に届いて副作用も小さい！抗がん剤を「霧状で噴霧」する新発想" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_onaka.jpg" width="1200" /></p>

<p>長らく治療困難と思われていた「腹膜播種」。だが近年、新たな希望と言える治療法が広まりつつあるといいます。医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説していただきます。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年9月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>患者を絶望させない 新たな治療拠点誕生</h2>

<p>胃がん・大腸がん・卵巣がんなどで「腹膜播種」が見つかると、日本では多くの患者が「有効な治療は難しい」と告げられます。腹膜とは、胃や腸などの内臓を包んでいる薄い膜のこと。広げるとなんと畳1畳くらいの面積となります。腹膜播種は、原発のがん細胞がお腹の中にこぼれ落ち、腹膜全体に&ldquo;種をまく&rdquo;ように広がる病態を指します。診断が難しいうえに、手術も抗がん剤も効きにくいことから、長年「治療困難」とされてきました。</p>

<p>しかし「治療困難」というのは、あくまでも&ldquo;標準治療の範囲では&rdquo;という意味。医療は日々進歩しており、世界では腹膜播種に挑む新たな治療法が次々と考案されてきます。ただ日本ではなかなか、そうした最新の情報が現場の医師や患者のもとに届きにくいため、「腹膜播種＝治療の終わり」のように思われてしまいます。</p>

<p>こうした&ldquo;情報の壁&rdquo;を壊すため、2026年1月、国立国際医療センターに「腹膜センター」が開設されました。</p>

<p>消化器外科・腫瘍内科・産婦人科・麻酔科など複数の診療科が連携し、腹膜播種などの腹膜疾患を専門的に診る国内でも数少ない拠点です。</p>

<p>同センター長に就任した合田良政医師は言います。</p>

<p>「腹膜播種は確かに手強い。しかし世界では治療の挑戦が続いているのに、日本では&ldquo;治らない&rdquo;という思い込みが根強いために、希望があることを知らないまま、亡くなっている患者さんが少なからずいます」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>欧米で普及するPIPAC 絶望を希望に変える選択肢</h2>

<p>腹膜センターが今、取り組んでいるのが欧米で急速に普及する新しい治療法「PIPAC」です。正式名称は「加圧腹腔内エアロゾル化学療法」。手術で腹腔内の病巣をできる限り切除した後、抗がん剤を霧状にして噴霧する、物理学的に進化した腹腔内化学療法です。</p>

<p>PIPACの特長は大きく4つ。</p>

<p>・霧状（5〜50ミクロン）にすることで腹膜全体に均一に届く<br />
　&rarr;液体の抗がん剤では入り込めない腹膜の凹凸にも薬剤が行き渡ります。</p>

<p>・腹腔内を加圧（10〜12mmHg）することで浸透深度が3〜10倍になる<br />
　&rarr;薬剤が腹膜表面に押し付けられ、より深く浸透します。</p>

<p>・抗がん剤は全身投与の5〜10％の低用量で副作用が少ない<br />
　&rarr;効かせたい場所には濃く、全身には薄く、という理想的な分布が得られます。</p>

<p>・切開せず腹腔鏡で行なうため、6〜8週間ごとに繰り返し施行できる<br />
　&rarr;腫瘍の進行抑制、全身化学療法の補強、状態改善後の手術への橋渡しなど、治療戦略の幅が広がります。</p>

<p>欧州ではすでに卵巣がん・胃がん・大腸がんの腹膜転移に対して臨床応用が進み、腫瘍縮小や症状改善の報告が増えています。</p>

<p>「まずは日本で安全に施行できることを証明し、先進医療につなげたい」（合田医師）</p>

<p>これまで腹膜播種は&ldquo;諦めるしかなかった&rdquo;日本で、〈公的病院がPIPAC導入に挑むこと自体が、大きな希望〉といえるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>情報が届けば救える命がある 諦める前にまず相談を</h2>

<p>腹膜播種の患者が最初に直面するのは、「どの診療科に相談すればいいのか分からない」という壁です。腹膜疾患は有効な標準治療が定まっていないため、消化器外科・腫瘍内科・産婦人科など担当が分かれ、治療の遅れや選択肢の見落としが起こりやすい領域でもあります。</p>

<p>さらに深刻なのは、主治医自身が新しい治療の存在を知らないケースです。</p>

<p>「私は年間150件のセカンドオピニオンを受け入れていますが、紹介状を書いてもらえず来院が遅れてしまう患者さんが後を絶ちません。もっと早く来てくれたら助けられたかもしれない症例もあります」（合田医師）</p>

<p>腹膜センターは、国立の医療機関として、患者だけでなく全国の医師・医療機関へ向けて情報提供を行ない、治療機会を逃す患者を減らすことをめざしています。</p>

<p>もしもご自身や大切な人が腹膜播種と診断されて、主治医から「なすすべなし」と宣告されても、どうか諦めないでください。信頼できる、諦めない医師たちが提供する治療が、日本には存在します。</p>

<p>まずは腹膜センターで、セカンドオピニオンを受けること。それが、未来を切り拓く第一歩になります。</p>

<p>◎監修・合田良政医師（国立国際医療センター 腹膜センター長・腹膜外科医長）</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Sat, 22 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イーロン・マスクを形作った 「南アフリカのいじめられっ子」という原体験  クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14903</link>
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			<description><![CDATA[世界的起業家イーロン・マスク氏の原点には、アパルトヘイト下の南アフリカがあった]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イーロン・マスクを形作った 「南アフリカのいじめられっ子」という原体験" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Africa.jpg" width="1200" /></p>

<p>稀代の実業家イーロン・マスクは、どのような環境で少年時代を過ごしたのか。アパルトヘイト下の南アフリカと、テクノロジーに没頭した少年期を振り返る。</p>

<p>※本稿は、クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ&nbsp;著、樋口武志&nbsp;訳『マスキズム 新たな独占の時代』（飛鳥新社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アパルトヘイトが作った未来の都市</h2>

<p>マスクは1971年にプレトリアで生まれた。そこは要塞型未来主義の見本のような都市だった。</p>

<p>行政首都であるプレトリアには、アパルトヘイトが立案された行政府や、アパルトヘイトを維持する治安機関が置かれていた。そして政府庁舎の建築には、アパルトヘイト体制の支配者たちの理想が現れていた。コンクリート、鋼鉄、ガラスを用い、ピロティや基壇、カーテンウォールを配した、洗練されたインターナショナル・スタイルのモダニズム建築だった。</p>

<p>少年時代のマスクが暮らしたプレトリアは、精緻な歯車装置（ギアボックス）のように輝いていて、まるでブラジリアやチャンディーガルのようなル・コルビュジエ的な最先端の外観をしていた。</p>

<p>そのギアボックスの街外れには、ブルータリズムの建築群が鎮座していた。そこは南アフリカ最大の核研究拠点だった。ズールー語で「物語の終わり」を意味する言葉から「ペリンダバ」と呼ばれた施設だ。</p>

<p>金の採掘から得たウランを用い、アメリカとイスラエルの科学者たちの専門知識を頼りながら、南アフリカはまず原子力発電、それから核兵器の開発に取り組んだ。そして1982年までに、最初の実用核弾頭を保有するに至った。</p>

<p>プレトリアの残りの地域は、人種隔離を不動のものとしていた。</p>

<p>黒人は都市外縁の隔離された「タウンシップ（黒人居住区）」へと追いやられる一方、白人エリートは高校時代のマスクが暮らしたウォータークルーフのような、南部の郊外に位置する尾根沿いの斜面に集まっていた。</p>

<p>プールと緑の庭を備えた居住区であり、市中心部の省庁や軍事施設まですぐに移動できる道路も整っていた。1990年代頃に一般的になっていく塀に囲まれた「ゲーテッド・コミュニティ」にはなっていなかったが、そうなる必要もなかった。彼らの安全は国家全体が保証していたからである。</p>

<p>都市の外縁には工場や倉庫が点在していた。工業化の拠点だ。それまで輸入に頼っていた製品の国内生産を目指した場所だった。経済的な自給自足を目指し、相互に補完しあう産業システムが築かれる。プレトリア・ウエスト地区では鉄鋼、弾薬、ゴム、そしてプラスチックが生産された。東側では1967年にフォードがシルバートンに工場を建設。北西部では1968年にBMWがロスリンに、ヨーロッパ外では初となる工場を作った。</p>

<p>こうした自動車工場は白人の都市部と黒人居住区のあいだに建てられており、黒人労働力を手近に控えさせておくことで、必要とあらば利用し、不要となれば切り捨てられるようにしていた。フォーディズムの基本原理が大量生産と大量消費であったのに対し、南アフリカの変形版では、大量生産はそのままに、大量消費は白人少数派だけの特権となった。</p>

<p>1980年代、政治学者のスティーブン・ゲルブは、この南アフリカのシステムを「人種的（レイシャル）フォーディズム」と名付けた。</p>

<p>南アフリカにおける生産性、安全保障、そして人口管理にとって、もうひとつ重要なテクノロジーだったのがコンピュータだ。</p>

<p>1965年に設立された計画省は、国家を「人種的フォーディズムという方針に沿って組織されたひとつの工場フロア」として構想していた。</p>

<p>官僚たちは、黒人コミュニティを強制移住させて白人地域からいわゆる「ブラックスポット」を一掃し――1980年代初頭までに350万人を立ち退かせ――安価な黒人労働力を新たな工業地帯へと送り込んだ。</p>

<p>この大規模な社会工学プロジェクトを遂行するためには、膨大な個人データの収集が必要だった。南アフリカは、ある歴史家が呼ぶところの「生体情報管理国家（バイオメトリック・ステート）」であり、アパルトヘイトの実行にあたって政府が必要とする情報を保存・処理するうえでコンピュータが決定的に重要な役割を果たした。</p>

<p>たとえば全市民の人種分類を記録する国民識別システム「生命の書（ブック・オブ・ライフ）」には、IBMの大型コンピュータが活用された。すぐに反アパルトヘイトの活動家たちは、こうしたツールに潜むディストピア的な危険性を察知した。1982年に作られた「オートメーション化するアパルトヘイト」という冊子には、近未来のシナリオが描かれている。その内容は次のようなものだ。</p>

<p>オペレーターが「コンピュータ」に指示する。「ヴィクトリア通りにいる黒人すべての名前と住所を出して。通行証の番号と指紋も一緒に」。すると「コンピュータは要求されたデータを画面に映し出す（中略）。同時に、その情報は警察へも電子的に転送される」。</p>

<p>パンフレットはこう警告する。「コンピュータ技術が輸入されると、こうした運用が容易になってしまう」</p>

<p>実際の運用能力は懸念されたほどには至らなかったものの、テクノ権威主義（テクノ・オーソリタリアニズム）という暗い想像は決して非現実的なものではなかった。</p>

<p>最初の時点から、アパルトヘイトはデータ駆動型のプロジェクトであり、社会を最適化すべき対象と見なす反動的テクノクラシー（技術官僚政治）であった。官僚たちは、コンピュータを用いればプロジェクトの精度を高められると理解していた。</p>

<p>しかしデジタルツールは政権だけの手にあったわけではない。アパルトヘイトに反対する組織もコンピュータへの対応を見せ、「コモドール64」――1982年に発売された初期のパーソナルコンピュータ――を用いて、海外の活動家へ暗号化されたメッセージを送っていた。テクノロジーは国家の鎧を強化したが、その鎧にひびを入れる可能性も秘めていたのだった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>いじめに遭っていたオタク気質の少年マスク</h2>

<p>活動家のみならず、コンピュータを通じてより大きな世界への入口を得た人物が、若きイーロン・マスクだった。内気でオタク気質の子どもだったマスクは、当時の白人南アフリカ社会に満ちたマッチョイズムに疎外感を覚えていた。そこは「知的な文化ではなかった」と父のエロールは振り返っている。</p>

<p>学校では、深刻ないじめに遭っていた。家では、ひたすら本を読んだ。のちに伝記作家に語ったところによれば、図書館の本を読み尽くすと、彼は『ブリタニカ百科事典』の2巻セットを読破したという。</p>

<p>マスクは白人市民のなかでも英語話者という少数派に属していた。英語話者はアパルトヘイトに批判的な傾向にあったが、反人種差別的な立場をとっているわけでもなかった。</p>

<p>アパルトヘイトはオランダ系入植者（ボーア人）の末裔である「アフリカーナー」が主導する施策だった。アフリカーナーは、かつて南部アフリカの支配をめぐってイギリスと戦った人々で、南アフリカ白人市民の多数を占めていた。当時の与党である国民党を率いるアフリカーナーたちは、国のなかで最も政治的権力を持つ勢力だった。</p>

<p>「マスク家のような、白人で英語を話す南アフリカ人は、アパルトヘイトの人種ヒエラルキーの恩恵を受けていたが、基本的に支配層であるアフリカーナーたちとは別個の生活を送っていた」</p>

<p>南アフリカ人ジャーナリストのレイチェル・サヴェッジはそう指摘している。</p>

<p>とはいえ、英語話者の白人が政治に関わることもあった。イーロンの父エロールは1972年から1983年までの11年間、プレトリア市議会でサニーサイド地区を代表する議員を務めていた。</p>

<p>彼は1980年、主に白人英語話者で構成された、反アパルトヘイトの改革派「進歩連邦党」に参加したが、わずか3年で離党している。</p>

<p>離党の理由は、新憲法によって成立した「人種別三院制議会」（白人、混血の「カラード」、そしてインド系の三院で議会を構成しつつ、カラードとインド系の住民には限定的な参政権しか与えず、黒人多数派の排除も続ける制度）に自分の党が反対したことに同意できなかったからだ。</p>

<p>のちにエロールは、アパルトヘイト時代を懐かしげに振り返り、2025年には『ガーディアン』紙のインタビューで、次のように語っている。</p>

<p>「あそこには何の問題もなかった。人々は、黒人も白人も、互いにとてもうまくやっていた。すべてが機能していた。それが現実だ。もちろん、人はそんなことを耳にしたくないだろうが、それが真実なんだ」。</p>

<p>マスクは、1901年にイギリス植民地のエリート養成校として創設されたプレトリア・ボーイズ・ハイスクールに通った。彼と同級生たちは、名門私立イートン校やハロウ校のような縞柄のボートブレザーを着て写真におさまっている。その姿は、「地位の低い」アフリカーナーや黒人住民とは切り離された、典型的な南アフリカの英語系白人のものだった。</p>

<p>マスクより1学年上だった元生徒は、次のように振り返っている。</p>

<p>「国中が炎や大きな混乱に包まれているあいだも、僕たちは木々に囲まれた穏やかな郊外で、この上なく安全に、ごく普通の生活を送っていた」。</p>

<p>同時に、この学校は例に漏れずリベラル色の強い部分もあり、1981年には初めて黒人生徒を受け入れている。マスクはその生徒のいとこと友人となり、その友人が1987年に交通事故で亡くなった際は、葬儀に参列した数少ない白人のひとりとなった。</p>

<p>だが何より、マスクにとって1980年代の南アフリカは耐えがたいほど偏狭な田舎に感じたに違いない。</p>

<p>エロールの財力と度重なる出張のおかげで幼少期からあちこち旅していたことも、その感覚に拍車をかけた。</p>

<p>父はイーロンを、香港からアメリカまで世界各地に連れて回った。</p>

<p>それに比べると、母国は閉じた社会であり、世界のどこからも遠く離れていた。南アフリカは「イーロンのような人間にとっては監獄みたいな場所」と弟のキンバルは語っている。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[クィン・スロボディアン、ベン・ターノフ (著), 樋口武志（訳）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】4度の盗塁王を誇る 智辯和歌山出身選手は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14933</link>
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			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】4度の盗塁王を誇る 智辯和歌山出身選手は？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koukouyakyu.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある現役選手の通算成績（2025年時点まで）を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>所属球団A（20~29歳）：1232安打　311盗塁<br />
所属球団B（30~31歳）：94安打　21盗塁<br />
所属球団C（32~33歳）：100安打　11盗塁</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>全3球団を渡り歩いたこの選手。その内訳は</p>

<h3>日本ハム、楽天、ヤクルト</h3>

<p>です。</p>

<p>なお、2026年からは古巣である日本ハムファイターズに復帰しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：受賞歴</h2>

<p>日本ハム時代に4度の盗塁王、外野手として2度のベストナインに4年連続のゴールデングラブ賞を獲得。現役屈指の実績を持つ俊足外野手です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>西川遥輝選手</h3>

<p>です！</p>

<p>2010年に智辯和歌山高校からドラフト2位で日本ハムファイターズに入団。</p>

<p>智辯和歌山はこの夏の甲子園で決勝進出を果たしています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koukouyakyu.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>恥ずかしさは成長のチャンス 理想の自分とのギャップを言語化する方法  川岸宏司（[株]DIL共同創業者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14878</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014878</guid>
			<description><![CDATA[恥ずかしさを誤魔化すほど、自分の本音は見えなくなる]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="恥ずかしさは成長のチャンス 理想の自分とのギャップを言語化する方法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_RisouGenzitsu.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ人は恥ずかしいと感じるのか。その正体は「理想の自分」と「現実の自分」のギャップにあるという。恥を自己理解に変える方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、川岸宏司&nbsp;著『なぜ、あの人の言葉は心に響くのか　感情を自在に言語化する技術』（大和出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「理想の自分」―「現実の自分」＝恥ずかしさ</h2>

<p>「こう見られたい」という理想と、「こう見られた」という現実。</p>

<p>この2つのギャップが開けば開くほど、顔は赤くなり、恥ずかしさは強烈になるイメージです。</p>

<p>逆に言えば、「恥ずかしい」と感じるということは、あなたの中に明確な「理想の自分」が存在している証拠でもあります。</p>

<p>何も目指していない人は、恥をかきません。あなたが顔を赤くしているのは、あなたが何かを目指しているから...ではないでしょうか。</p>

<p>この感情を「誤魔化す」ということは、せっかく見えた自分の「理想」や「価値観」を知るチャンスを、自らドブに捨てるのと同じことです。</p>

<p>恥ずかしさは、経験上、図の4つのパターンで発生します。</p>

<p><img alt="「恥ずかしさ」の4パターン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Kawagishi003.jpg" width="1200" /></p>

<p>どのパターンで「ウッ」となるかを知るだけで、自分の価値観が浮き彫りになります。ぜひ、自身の経験に置き換えて読んでみてください。</p>

<p>誤魔化した経験が浮かんだ方もいるではないでしょうか。誤魔化す人は、ここで「バレてない、大丈夫」と蓋をします。</p>

<p>でも、言語化する人は、ここで「なぜ私は今、恥じたのか？」と解剖します。この差が、数年後に「薄っぺらい人」になるか、「深みのある人」になるかを分けると思っています。</p>

<p>私が、恥ずかしさを言語化することの威力を知った出来事をお話しします。それは、書籍の出版記念イベントで講演することになったときの話。集まってくれたのは、30名の方々。300人のような大ホールではありません。30人という距離感は、参加者全員の表情、視線、呼吸までもがダイレクトに伝わってくる「逃げ場のない距離」です。</p>

<p>普段、私はSNSで「仕事論」や「厳しい言葉」を発信しているため、参加者の多くは私に「メンタルが強い人」「完璧な経営者」というイメージを持っていました。</p>

<p>一方で、現実は違います。</p>

<p>登壇直前の舞台袖、私は緊張で登壇することへの後悔がこだましていました。背中は冷や汗でびっしょり。喉はカラカラに張り付く。心臓は早鐘を打ち、指先は震えている。目の前に座る30人の視線が、まるで銃口のように突き刺さる感覚。</p>

<p>ここで、強烈な「恥ずかしさ」が襲ってきました。「ヤバい。こんなガチガチに緊張している姿を見られたら、『強い人』というイメージが崩壊する」。</p>

<h3>Before：誤魔化しの解釈</h3>

<p>このときの私は、「緊張＝弱さの証拠＝隠すべき恥」と捉えていました。だから必死に深呼吸をし、震えを止めようとし、平静を装おうとしました。でも、隠そうとすればするほど、理想と現実のギャップが広がり、パニックになりそうでした。いえ、なっていたかもしれません...。</p>

<p>そこで私は先ほどの自問を思い出し、自分に問いかけました。</p>

<p>「なぜ、今、恥ずかしいんだ？」</p>

<p>答えはシンプル。「完璧な自分じゃないと、価値がないと思い込んでいるからだ」。そう気づいた瞬間、開き直る決断をしました。この恥ずかしさを、そのまま言語化して武器にするしかない、と。</p>

<h3>After：言語化後の解釈</h3>

<p>私は登壇した第一声で、マイクを握りしめながらこう言いました。</p>

<p>「すみません。今、めちゃくちゃ緊張しています。手も震えています。普段は偉そうなことを言っていますが、いざ皆さんの顔を見たら、カッコよく見られたいという欲が出て、ビビり倒しています」</p>

<p>会場が一瞬静まり返り、次の瞬間、ドッとあたたかい笑いが起きました。</p>

<p>その瞬間、身体の強張りがフッと解けました。「完璧な自分」を殺したことで、言葉が嘘のように自然に出てくるようになりました。</p>

<p>恥ずかしさを隠していたら、私は「緊張して噛みまくった、サムい講演者」で終わっていたと思います。</p>

<p>一方で、恥ずかしさを言語化したことで、私は「人間味のある、正直な登壇者」になることができました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_RisouGenzitsu.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川岸宏司（[株]DIL共同創業者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>断り方にもコツがある！ 職場によくいる 「面倒なあの人」のトリセツ  井上智介（精神科医／産業医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12605</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012605</guid>
			<description><![CDATA[職場によくいる 「面倒なあの人」への対処法を、精神科医の井上智介さんが語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_tairitsu.jpg" width="1200" /></p>

<p>どんな職場も、完璧な人ばかりではない。中には、「他人の悪口ばかり言う」「ことあるごとに自慢や自分語りをしてくる」といった、「どうにも気持ち良くつきあえない面倒な人」もいるはず。しかし職場では、そうした人ともうまくつきあわねばならない。そのためのコツを、産業医で精神科医の井上智介氏に聞いた。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年8月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面倒な人の5類型とその対処法</h2>

<p>会社で働く以上、職場にいる様々な人と協調しながら仕事をこなしていくことが不可欠。その中には、どうにも関係がうまくいかない「面倒な人」がいるものです。プライベートと違い、職場ではそういう人ともつきあっていかなければなりません。この記事では、そんな人とのつきあい方をご紹介します。</p>

<p>ひと口に面倒な人と言ってもその内実は多種多様です。そこで今回は、大多数の人が「厄介だな」と感じる人に絞り、次の5つのタイプに分けてお話ししていきましょう。</p>

<p>―――――――――――――<br />
①人の悪口ばかり言う人<br />
②自慢話やマウンティングばかりしてくる人<br />
③ハラスメントが激しい人<br />
④無茶振りしてくる人<br />
⑤責任転嫁をしてくる人<br />
―――――――――――――</p>

<p>いかがでしょうか。皆さんの頭の中にも、当てはまる上司や同僚の顔が浮かんだかもしれませんね。ここからは①から順番に、そういう人が抱える心理的背景やつきあい方を解説していきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>他人を攻撃するのは潜在的な不安があるから</h2>

<p>まず①の「人の悪口ばかり言う人」ですが、こうした人は心の中に潜在的な不安や劣等感を抱えている場合が多いもの。第三者を落とすことで、自分の評価を相対的に上げようとしているのです。</p>

<p>もしくは、とにかく「社員の誰もが平等に扱われ、同じように働くべきだ」という観念が行きすぎてそうなっている人もいます。何かが平均値より劣る人や、逆にできすぎる人に対して「足並みを乱している」と感じ、歪んだ正義感で粗探しをするようなタイプです。</p>

<p>いずれにせよ、こういう人と協調していくには、相手の「心情」にのみフォーカスすることが重要です。その人の気持ちには共感したフリをしつつ、悪口には興味を見せない。これがちょうどいいでしょう。「悪口仲間」と思われないように注意しなくてはいけません。</p>

<p>例えば、業務システムの更新を受けて「前のほうが便利だった。ほんとあの部署の人たちは......」と言われたら、新システムの使いにくさについては共感しつつ、悪口部分はスルーするようなイメージです。</p>

<p>次に②の「自慢話やマウンティングばかりしてくる人」ですが、これも背景としては、悪口・陰口と大差ありません。相手にいつか抜かれるかも、という恐怖を抱えているからこそ、相手に直接「自分が上」と、示しておきたくなってしまうんです。</p>

<p>とはいえこのタイプの場合、敵意の矢印が自分に向くわけですから、①のように表面を取り繕う必要はありません。しんどいのなら相手にせず、距離を取るのがベストです。人によって得意不得意は違いますから、たとえその自慢やマウントが「刺さる内容」でも気に病む必要はゼロ。むしろ、「抜かされそうで不安なのかな？」などと内心で見下してみて、余裕を取り戻すのも一案だと思います。</p>

<p>そして、5類型の中でも特に深刻な問題につながるのが、③の「ハラスメントが激しい人」ですよね。こういう人には、前の二つとは比にならないほど悩まれる方もいるでしょう。</p>

<p>特に厄介なのが「悪意があるわけではない」という人。実はこちらのほうが多数派です。相手がどう感じるかを考えられない、言わば「想像力のない、自己愛や自己顕示欲ばかりが強い人」と言えるでしょう。</p>

<p>しかし、このタイプが上司になってしまったら、心理なんて気にしている場合ではありません。うまく距離を取ることを最優先にしてください。単に接触回数を減らすだけでも、メンタルの回復が見込めます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を傷つける人からは手を尽くして距離を取れ</h2>

<p><img alt="「面倒な人」からうまく距離を取るコツ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Inouetomosuke1.jpg" width="1200" /></p>

<p>とにかく距離を取れ、という話を続けてしまいましたが、実はそれにもコツがあります。まず、物理的な距離と精神的な距離を両方確保すること。言い方を変えれば「関係性の濃度を薄めること」が肝心です。</p>

<p>例えば、メールを送るときにあえて同僚や上司をCCに入れたり、個人チャットではなく複数人のチャットで話したりするだけでも濃度は薄まります。また、コロナ対策で在宅勤務が制度化したという人は、ぜひ活用していきましょう。顔を合わせる日が1日減るだけで、ずいぶん楽になるものです。</p>

<p>他には、リアクションを薄くしてみるのも一つの手。面倒な人に狙われてしまう方には、「職場ではとにかく愛想良く」と心がけている方が多いんです。邪険にしろとは言いませんが、合わない人に対しては返事を簡潔にし、目を合わせる回数を減らすなど工夫をしてみましょう。</p>

<p>また、よくあるのが、避けようとするあまり逆にその人のことが気になってしまうという失敗。あの人は今日の昼もどこかに行ったとか、今はどこの会議室にいるとか、常にそんなことを考えてしまうケースです。これでは心が休まりません。イヤだな、と思う人には極力無関心でいることが、つぶされることなく接していくコツなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「断り文句」をいくつかストックしておこう</h2>

<p><img alt="「無茶振り」の断り方" height="646" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Inouetomosuke2.jpg" width="1200" /></p>

<p>さて、続いて④の「無茶振りしてくる人」ですが、これも要するに、相手が何を求め、何を嫌がるのかわからない、想像力のなさが、そうした行動の原因になっています。</p>

<p>この類の人を相手にするときは「断る術」を知っておくことが何より重要です。そうでないとすべて引き受ける羽目になり、オーバーワークで自分がつぶされてしまいます。まずははっきり「NO」を言えるようになりましょう。</p>

<p>もちろん、断り方にもコツがあります。中でも最も大切なのが「断る理由をスッと自然に出せること」です。これこそ、相手に悪い印象を与えずに断る最大のポイントになります。</p>

<p>理由そのものはなんでも構いません。ベストは自分の抱えている仕事の量や内容をすぐ言語化して相手を納得させられることですが、別に「子どものお迎えがあるので」とか「友人と夕方から予定が」といったことでもOK。</p>

<p>残業や休日出勤が絡む頼みなら、「その日は先約が」くらいの具体度で大丈夫です。ある程度はウソを混ぜてしまっても問題なし。自分を守ることを最優先にしてください。可能なら、汎用性の高い「理由」をいくつかストックしておければより良いですね。</p>

<p>そのうえで、例えば「今日中ではなくて今週中なら」などと現実的なプランを提案してみたり、「すみません、次の機会にはぜひ」と申し訳なさそうにしたりしておけば、関係が険悪になるのも防げます。</p>

<p>最後に⑤の「責任転嫁をしてくる人」について。これは主に「自分が傷つきたくない、という気持ちが強すぎる人」と「自分がミスするわけないと思っている人」に分けられます。</p>

<p>このうち前者であれば、話せばわかってくれる人もいるのですが、やはりまずすべきは「証拠の保全」です。幸い最近はメールもチャットも普及しましたので、口頭での指示もメールで確認するなどしてテキストに残しておくのは鉄則でしょう。先述した「なるべく複数人のチャットで話す」という心がけは、この意味でもお勧めです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>誰もが、誰かにとって「厄介な人」になっている</h2>

<p><img alt="「誰にでも好かれる」を目指さないこと" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/2408THE21Inouetomosuke3.jpg" width="1200" /></p>

<p>ここまで読んで「この対策を講じていたら、自分が『面倒な人』になってしまうのでは」と思われた方がいるかもしれません。しかし、そもそも「誰にも面倒がられない人」なんて、まず存在しないのです。</p>

<p>むしろ「自分は面倒な人ではない、自分は大丈夫」という思い込みのほうが、いずれあなたを「面倒な人」に変えてしまう恐れが高いと思います。将来ハラスメントをする側に回ってしまわないよう、ぜひ日ごろから自分の言動が相手を不快にさせていないかを考え、感謝や謝罪のコミュニケーションをまめに取ることを、改めて心掛けてください。</p>

<p>それができていれば、自分の心を守るための「多少の自己本位さ」はまったく問題ありません。先述した「面倒な人」はもちろん、そこまでではないけどどうにも相性が......という人のことも、自分優先で避けてしまっていいのです。</p>

<p>もちろん、そうすると相手もあなたのことを「なんだか面倒な人だ」と感じ、うっすら嫌うようになる可能性はあります。ですがむしろ、そういう人とはそのくらいの距離感でつき合うのが、お互い一番気持ち良く働けるのではないでしょうか。</p>

<p>八方美人になろうとせず、適度な「ラフさ」を持つことが、心穏やかに仕事に励むために重要なことなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【井上智介（いのうえ・ともすけ）】<br />
兵庫県出身。島根大学医学部を卒業後、臨床研修を経て、現在は主に産業医・精神科医として活動中。産業医としては毎月約30社を訪問している。「おおざっぱに（rough）笑って（laugh）生きてほしい」という思いから「ラフドクター」を名乗り、金髪アフロと赤メガネをトレードマークに発信活動にも注力。『「あの人がいるだけで会社がしんどい......」がラクになる 職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』（日本能率協会マネジメントセンター）など著書多数。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[井上智介（精神科医／産業医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ビジネス効率性1位のデンマーク人が実践している「忙しいからこそ休む」働き方  針貝有佳（デンマーク文化研究家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12129</link>
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			<description><![CDATA[国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人は「余白のある働き方」を大切にするという。その意味の効果についてデンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんに聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際競争力がトップクラスで、「ビジネス効率性」5年連続1位のデンマーク人は、「余白のある働き方」をとても大切にするという。「余白」がビジネスに何をもたらすのか？デンマーク在住のデンマーク文化研究家・針貝有佳さんにその意味と効果について解説して頂く。</p>

<p>※本稿は、針貝有佳著『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』（PHP研究所）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>忙しいからこそ「ひと息」入れる</h2>

<p>デンマークの組織や社会は「余白」を大切にしている。時間が空いているからと言って、予定を色々と詰め込まない。</p>

<p>ここぞ、というときには情熱的に頑張るけれど、ひと段落ついたら、必ず「ひと息」入れる。そして、チームのメンバーもしっかり「余白」を持てるように配慮する。</p>

<p>空いた時間には、親しい友人や親戚と過ごす以外にも、DIY、スポーツ、料理、読書、ミュージアム巡り、旅...人によってすることはそれぞれである。</p>

<p>ポイントは、忙しい日々のなかでも、別の活動をする「余白」を忘れないことだ。「余白」がチームにもたらす効用は、主に2つある。</p>

<p>1つは、余白があることによって、メンバーがエネルギーを充電できて、コミュニケーションが軽く楽しいものになる。</p>

<p>もう1つは、余白があることによって、メンバーが別の活動を通して得た情報・体験・アイデアをチームに持ち込んでくれる。</p>

<p>それぞれが「余白」を持てると、メンバーがポジティブなエネルギーとともに、最新の情報や体験を運び入れてくれて、チームも元気に成長できる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ボランティア活動からエネルギーをもらう</h2>

<p>労働組合運営管理局のトップとして働いているケネットは、毎年夏に開催される北欧最大のロックフェスであるロスキレフェスティバルのボランティアもしている。</p>

<p>ボランティアと言っても、単なるスタッフではなく、会場の一画を運営するプロジェクトリーダーである。6月のフェス開催のために、年間の膨大な時間を使って、ボランティアスタッフのチームを取りまとめてプロジェクトを動かす。</p>

<p>組織のトップとして責任ある仕事をこなし、2児のパパでもあり、忙しい日々を送っているはずなのに、なぜまた大きな責任のあるボランティア活動までするのか。不思議に思って尋ねてみると、こんな回答が返ってきた。</p>

<p>「たしかに、ボランティア活動にはすごく時間も使ってる。でも、僕は仕事以外の違う活動をすることでエネルギーをもらえるんだよ。たくさんの人と共同作業をして一緒に何かをつくりあげるっていう体験は、すごく楽しいんだよね」</p>

<p>ケネットがそんな話をしてくれたのは、ご夫婦で私を自宅に招待してくれた平日の夜だった。妻のカトリーネの帰宅時間が遅い日で、ケネットはエプロン姿で台所に立ち、前菜もメインも用意して素敵なディナーをご馳走してくれた。</p>

<p>いったいケネットのこのエネルギーはどこから来るのだろう。とても楽しいひとときだった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>クリエイティビティの源泉は「余白」</h2>

<p>製薬会社ノボノルディスクは、社員が健康でバランスのとれた生活をしている方が、仕事のパフォーマンスも上がるという考え方をする。</p>

<p>ノボノルディスク日本法人の社長であるキャスパーは、自身の働き方を振り返っても、働きすぎない方が良い仕事ができると言う。</p>

<p>「週に60時間以上働いていた時期があるのですが、その頃は、ただ右から左にタスクをこなすだけになっていました。しかも、当時こなしていたタスクは、それほど大きな価値を生み出していたとは思えません」</p>

<p>その経験も踏まえて、キャスパーは、自分自身も社員もワークライフバランスのとれた「余白」のある生活をした方が良いと考える。</p>

<p>「社員があまり働きすぎないことは、会社にとっても良いことだと思います。私自身も働きすぎない方が、クリエイティブになれて、良いアイデアを思いつくんです。</p>

<p>それに、長時間働いている人よりも、趣味を楽しんでいる人と会うと、エネルギーをもらえます。趣味でバンド活動をしていたり、ワインや料理を学んでいたり、旅行をしたり、子どもたちと一緒に過ごす時間を大切にしていたり...」</p>

<p>彼によれば、クリエイティビティは、ビジネスパーソンにとっても重要である。</p>

<p>今日のように世界が刻一刻と変化する時代には、世の中の動きを見ながら、常に新たな道を開拓していかなければならない。どんな業種であれクリエイティビティは不可欠であり、その源泉は仕事以外の「余白」にあるのは言うまでもないだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「いつもと違う活動」から、新たな世界が開ける</h2>

<p>「脳は休むことによってクリエイティブになる。生産性が上がり、仕事も進む。休むからこそ、新しい知識を得ることもできるし、喜びを感じることもできる」</p>

<p>こういった考えから、デンマークの企業や自治体に週休3日制の導入を推進しているのは、テイクバックタイムという会社を経営するペニーレ・ガーデ・アビルゴーだ。</p>

<p>ペニーレによれば、時間を意識的に使い、日常にいつもと違う活動を入れることで、脳がクリエイティブになり、生産性がアップする。</p>

<p>週休3日制に抵抗がある企業には、週に1日「いつもと違う活動」を取り入れることを勧めている。たとえば、何らかの講座を受講したり、日常業務とは違う仕事をしてみるのも良い。</p>

<p>ちなみに、教師として働いている私の義姉ルイーセは、定期的に森を散歩する時間をつくって、散歩しながらポッドキャストを聴いている。その内容を、授業で話すネタや教材として活用することもある。</p>

<p>一見、仕事とは関係ない森の散歩時間のおかげで、話のネタや教材に困ることなく、自分も生徒も飽きない授業ができるのだ。</p>

<p>休むことに抵抗がある人は、このように、しなくても仕事は回るけれど、やった方が仕事のクオリティがアップするような活動を、1週間のルーティーンに組み込んでみると良さそうだ。</p>

<p>休むことに抵抗がない人は、ストレス発散になるような好きなことを思いっきり楽しむのもいい。スポーツを始めて健康的な生活を送れるようになるかもしれないし、趣味を通じて面白い人に出会えるかもしれない。</p>

<p>週に1回の「いつもと違う活動」から、新たな世界が開けるはずだ。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[針貝有佳（デンマーク文化研究家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>スワイプするその指先に潜む「身体性」への渇望　『ドーパミン中毒』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12511</link>
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			<description><![CDATA[スタンフォード大学の精神科医アンナ・レンブケによる『ドーパミン中毒』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="スマートフォン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" width="1200" /></p>

<p>現代は、指先一つで無限の快楽にアクセスできる「快楽過剰」の時代である。スマートフォンを開けば、SNSの通知、魅力的な動画、刺激的なニュースが絶え間なく流れ込み、私たちの脳内では快楽物質ドーパミンが絶え間なく放出され続ける。</p>

<p>私たちはかつてないほど豊かで便利な世界に生きているはずなのに、なぜか多くの人が漠然とした不安や虚無感、そして「やめたくてもやめられない」行動への無力感に苛まれている。</p>

<p>スタンフォード大学の精神科医アンナ・レンブケによる『ドーパミン中毒』は、この現代的なパラドックスの核心に鋭く切り込み、そのメカニズムと具体的な処方箋を、痛々しいほどの誠実さをもって描き出した画期的な一冊だ。</p>

<p>本書は単なる依存症の解説書ではない。刺激の洪水の中で「私」という存在の輪郭が溶け出していく現代において、自らの手綱を取り戻し、人間的なバランスを回復するための、実践的かつ哲学的な指南書である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>快楽の罠と、忘れられた「身体」の叫び</h2>

<p><img alt="ドーパミン中毒" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784106109690.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書の核心をなすのは、「快楽と苦痛は同じ天秤の両端に乗っている」という、極めて明快なシーソーの比喩だ。</p>

<p>私たちが快楽（ドーパミン）を得ると、シーソーは快楽側に傾く。しかし、脳は常に平衡（ホメオスタシス）を保とうとするため、この傾きを元に戻そうと、今度は苦痛側におもりを乗せる。これが、快楽の後に訪れる気だるさや虚しさの正体だ。</p>

<p>問題は、現代の刺激が強力すぎる点にある。スマホ、ポルノ、ジャンクフードといった「高ドーパミン」な報酬に繰り返し手を出すと、脳はバランスを取るために苦痛側におもりを乗せ続け、やがてはシーソーが恒常的に苦痛側へ傾いた状態になってしまう。</p>

<p>こうなると、もはや快楽を得るためではなく、ただこの耐え難い苦痛から逃れるためだけに、私たちは依存対象を求め続けることになる。この短期的な報酬に惹きつけられてしまうプロセスが、レンブケ自身の患者たちの生々しい物語を通して語られることで、読者は自らの日常に潜む「中毒」の芽に気づかされ、慄然とする。</p>

<p>さらにレンブケが鋭く指摘するのは、このドーパミン中毒の根底に、現代社会における「身体性の疎外」があるという点だ。</p>

<p>私たちの生活は、肉体労働から知識労働へと移行し、物理的な現実からデジタルな仮想空間へとその重心を移した。私たちはかつてないほど身体を使わなくなり、その結果、身体を通じて世界と関わり、実感を得たいという根源的な欲求が不充足の状態に置かれている。</p>

<p>レンブケは、ドラッグの注射針が静脈を貫く感覚、セックスの肌触り、そしてスマートフォンの画面をスワイプする指先の微細な動きにさえ、ある種の「身体性」への渇望が反映されていると喝破する。つまり、私たちがデジタルな刺激に溺れるのは、それが失われた身体感覚を代替する、手軽で強力な「偽の身体性」を与えてくれるからなのだ。</p>

<p>この洞察は、なぜ私たちが意味もなくスマホをスクロールし続けてしまうのか、その行動の裏に隠された、私たちの身体からの悲痛な叫びを浮き彫りにする。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「断絶」「苦痛」、そして「徹底的に正直なつながり」</h2>

<p>では、このドーパミン漬けの状態から、いかにして抜け出せばよいのか。</p>

<p>回復の第一歩として示されるのが、「ドーパミン断ち」である。依存対象を完全に断つこの期間は、苦痛側に傾いたシーソーがゆっくりと水平に戻るのを待つための、いわば脳の「リハビリ期間」だ。次に本書が説くのは、意図的に「苦痛」を受け入れることの癒しの力である。</p>

<p>冷水シャワーや激しい運動といった健康的な苦痛は、シーソーを意的に苦痛側へ傾け、脳のバランス回復機能を促す。これは「ホルミシス効果」（適度なストレスが逆説的に心身の応答能力を高める現象）として知られ、安直な快楽の先にではなく、挑戦的な苦痛の先にこそ、安定した心の平穏が待っているという真実を教えてくれる。</p>

<p>しかし、最も重要かつ困難な処方箋は、他者との「つながり」の再構築、とりわけ「徹底的に正直な自分語り」の実践だ。</p>

<p>レンブケは、依存症が「孤独の病」であると強調する。この悪循環を断ち切るのは、他者との真のつながりだ。ただし、それは上辺だけのものであってはならない。彼女はアルコホーリクス・アノニマス（AA）の実践を例に、自己弁護や他者への印象操作を排し、自らの弱さ、過ち、恥を飾らずに開示することの重要性を説く。</p>

<p>この痛みを伴うほどの正直さこそが、自己欺瞞の殻を破り、ありのままの自分を他者と分かち合うことを可能にする。そして、その脆弱な自己が受け入れられたとき、そこに本物の信頼が生まれ、孤独という最強の「麻薬」からの解毒が始まるのである。</p>

<p>アンナ・レンブケの『ドーパミン中毒』は、厳しい禁欲主義や道徳論を振りかざす本ではない。著者自身の依存体験の告白が示すように、本書は専門家として読者を断罪するのではなく、同じ時代を生きる一人の人間として、共にこの困難な時代を乗り越えようと呼びかける、誠実な対話の試みだ。</p>

<p>本書は、私たちが短期的な快楽に流され、身体感覚を失い、孤独を深めていく現代社会の病理を的確に診断し、そこから抜け出すための具体的な行動指針を示してくれる。ドーパミン断ち、苦痛の受容、そして徹底的に正直なつながり。これらは、刺激の洪水の中で自分を見失わないための、そして人間としての実感と尊厳を取り戻すための、極めて重要な羅針盤となるだろう。</p>

<p>本書を手に取り、そのページをめくることは、自らの「渇き」の正体と向き合い、主体的な人生の手綱を取り戻すための、静かで力強い第一歩となるはずだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】意外なセカンドキャリアを送る 健大高崎出身投手は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14932</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014932</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】意外なセカンドキャリアを送る 健大高崎出身投手は？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を紹介します。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>2017年（25歳）：35登板　4.06　3打席<br />
2018年（26歳）：4登板　11.12<br />
2019年（27歳）：29登板　3.38　2打席<br />
2020年（28歳）：4登板　20.77　1打席（うち代打1）<br />
2021年（29歳）：5登板　6.75</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：出身高校</h2>

<p>この選手の出身高校は、群馬県の高崎健康福祉大学高崎高等学校（健大高崎）。</p>

<p>26年夏の甲子園で、決勝戦進出を決めました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：セカンドキャリア</h2>

<p>21年限りで現役を引退。現在ではイチゴ農家に転身。</p>

<p>元プロ野球選手としては異色のキャリアで大きな話題を呼びました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>三ツ間卓也投手</h3>

<p>です！中日ドラゴンズで主にリリーフピッチャーとして活躍。</p>

<p>20年には投手でありながら代打で起用され、一躍知名度がアップしました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 21 Aug 2026 11:30:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>指導と難癖、理想の上司と老害をわける コンサル直伝・指導の鉄則  西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14684</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014684</guid>
			<description><![CDATA[部下に考えさせたいなら、まず上司自身が答えを持つべきだ。思考停止を防ぎ、自走する人材を育てる方法とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="指導と難癖、理想の上司と老害をわける コンサル直伝・指導の鉄則" height="840" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai.jpg" width="1200" /></p>

<p>「まずは自分で考えろ」が、部下の成長を止めているかもしれない。自発性を引き出すための、上司の正しい関わり方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、西原亮&nbsp;著『コンサル時代に教わった 仕事ができる上司の当たり前』（ダイヤモンド社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下に考えさせる前に「自分の考え」を持つ</h2>

<p>「部下に自発的に考え、行動できる人材になってほしい」</p>

<p>これは全上司の願いでしょう。だからこそ、相談に来た部下に対して、教育的指導のつもりでこう言ってしまうことが多くあります。</p>

<p>「答えをすぐに聞くな。まずは自分で考えてみろ」</p>

<p>しかし、準備のない「自分で考えろ」は、部下を育てる指導ではなく、上司の怠慢です。</p>

<p>特に、経験の浅い部下に対して「自分で考えろ」と言うのは、泳げない人を海に突き落として「自力で岸まで戻ってこい」と言っているのと同じです。部下は思考の迷路に迷い込み、時間を浪費し、自信を喪失し、溺れてしまいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「答え」がない上司に、フィードバックする資格はない</h2>

<p>私がコンサルタント時代、尊敬する先輩から叩き込まれた「鉄則」があります。</p>

<p>「部下に『考えろ』と言っていいのは、お前自身の中に『考え』があるときだけだ」</p>

<p>なぜなら、正しいフィードバックとは、「上司の考え（基準）」と「部下の考え」の「ギャップ（差分）」を埋める作業だからです（下図）。</p>

<p>もし、上司であるあなたの中に「こうあるべき」という基準がないまま部下に考えさせると、どうなるでしょうか？部下が必死に考えてきたアウトプットに対して、その場の気分や思いつきで「なんか違うな」「もっといい案ないの？」「ウチらしくない」と、「後出しジャンケン」のダメ出しをすることになります。</p>

<p>基準がない指摘は、指導ではなく「難癖」です。これを繰り返すと、部下は「どうせ何を言っても否定される」「正解探しゲームにつき合わされている」と感じ、上司を「老害」認定して心を閉ざします。</p>

<p><img alt="上司は答えを持っていなければならない" height="706" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202607Shigodeki0004.jpg" width="417" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下に「丸投げ」せず「思考の枠」を指定する</h2>

<p>では、自発的な部下を育てるためには、どうすればいいのでしょうか？</p>

<p>答えは、「考える範囲を限定すること」です。</p>

<p>■実践例：新商品の企画書作成</p>

<p>&times;丸投げ：「新商品の企画書、まずは自分で考えてつくってみて」<br />
　&rarr;部下は何から手をつけていいかわからず、フリーズします。<br />
○範囲限定：「企画全体の構成は私がつくる。君には、商品イメージ図を、若者向けとシニア向けの2パターンで考えてみてほしい。それと、20代に刺さるキャッチコピーを5つ考えてきてくれ」</p>

<p>いかがでしょうか。「商品イメージの2パターン」と「キャッチコピー5つ」。ここまで範囲が限定されると、部下は「それなら考えられそうだ」と脳を動かし始めます。</p>

<p>「範囲を限定する」ことは、過保護ではありません。</p>

<p>まずは小さな範囲で「自分で考えて、上司の基準をクリアした」という成功体験を積ませる。そして、その積み重ねによって、徐々に自分で考えられる範囲を広げていく。</p>

<p>この手順を踏むことで、部下は「自ら考え行動する人材」へと育つのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 20 Aug 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[西原亮（[株]明治クッカー 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				
	</channel>
</rss>
