<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<rss version="2.0"
	xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
	xmlns:sy="http://purl.org/rss/1.0/modules/syndication/"
	xmlns:admin="http://webns.net/mvcb/"
	xmlns:media="http://search.yahoo.com/mrss/"
	xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/"
	xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#">

	<channel>
		<title>THE21オンライン</title>
		<link>https://the21.php.co.jp/</link>
		<description>お金、キャリア、そしてこの先…悩みの尽きない日々を諦めていませんか？ 「THE21オンライン」は今日からあなたを変える話題をお届けします！</description>
		<dc:language>ja</dc:language>
				<copyright>Copyright PHP研究所　All rights reserved.</copyright>
		
				<pubDate>Wed, 27 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
						
				<item>
			<title>氷河期世代は既得権益の犠牲になった 『上級国民／下級国民』が暴く不都合な真実【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12285</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012285</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『上級国民／下級国民』（小学館新書）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="『上級国民／下級国民』" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、橘玲著『上級国民／下級国民』（小学館新書）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『上級国民／下級国民』</h2>

<p><img alt="上級国民／下級国民" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250430Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々のビジネスシーンで、漠然とした閉塞感や、努力が必ずしも報われないような不公平感を覚えることはないか。あるいは、世代間や雇用形態によるコミュニケーションの断絶、価値観のズレに直面し、戸惑うこともあるだろう。それらは単なる景気の波や個人の資質の問題ではなく、もっと根深く構造的な問題の表れなのかもしれない。</p>

<p>橘玲の衝撃作『上級国民／下級国民』は、まさに現代日本社会の水面下に形成されつつある、この見えざる階級構造に鋭いメスを入れる一冊である。</p>

<p>本書が提示する「上級／下級」という区分は、単なるレッテル貼りではなく、私たちが生きる社会のリアルな力学、そして自身の立ち位置を理解するための、避けては通れないキーワードとなりつつある。これは、遠いどこかの話ではなく、あなたの職場、あなたのキャリア、そして日本社会の未来を考える上で、極めて重要な視点を提供するものである。</p>

<p>本書の核心は、現代日本において、経済的な豊かさだけでなく、文化資本や社会関係資本、さらには「魅力資源」といった要素まで含んだ、新たな階級とも呼べる分断が生まれているという指摘にある。</p>

<p>では、なぜこのような事態に至ったのか。その根源は、バブル経済が崩壊し、「失われた時代」へと突入した1990年代の構造改革に遡る。</p>

<p>当時、日本経済の再生のためには、産業構造の転換とそれに伴う労働力の移動が不可欠であると盛んに叫ばれた。しかし、現実に起きたのは、既得権益、とりわけ大企業を中心とした正社員、特に中高年層の雇用を守ることを最優先する動きであった。本来であれば痛みと変化を伴うはずの構造改革は骨抜きにされ、結果として、既存の雇用システム、すなわち長期雇用慣行は温存されることになった。</p>

<p>その「しわ寄せ」は、どこに向かったのか。それは、これから社会に出ようとする若い世代であった。企業は新規採用を大幅に抑制し、やむを得ず非正規雇用という形で若者を受け入れるようになった。これが、後に「就職氷河期世代」「ロストジェネレーション」と呼ばれる層を生み出す直接的な原因となったのだ。</p>

<p>つまり、日本社会は、既存の正社員という「既得権益」を守るために、将来世代の機会を犠牲にするという選択をしたのである。</p>

<p>この結果、世代間の断絶は決定的なものとなり、「おっさんと若者」という対立構造が顕在化した。同時に、同じ職場で働きながらも、待遇やキャリアパス、将来への展望において全く異なる「正社員と非正規」という深刻な分断も固定化されていく。</p>

<p>このような状況下では、欧米で議論されるような「同一価値労働・同一賃金」の原則は、日本ではほとんど機能不全に陥らざるを得なかった。これが、平成という時代が日本社会に残した、重い負の遺産である。</p>

<p>そして今、時代は令和へと移り、平成に蒔かれた格差の種は、さらに深刻な形で私たちの目の前に現れようとしている。</p>

<p>まず直面するのが、人口ボリュームゾーンである団塊ジュニア世代の本格的な高齢化だ。彼らが労働市場から退き、非労働人口へと移行していく中で、年金や医療、介護といった社会保障コストは爆発的に増大することが予想される。十分な備えがないまま高齢期を迎える層が増えれば、社会に依存する形で生活せざるを得ない人々、橘の言葉を借りれば「パラサイト化」する人々が増加するリスクも否定できない。</p>

<p>さらに問題を複雑にするのは、彼らだけではなく、十分なキャリア形成や資産形成の機会を得られなかった氷河期世代もまた、高齢化の時期を迎えることである。</p>

<p>つまり、日本社会は、二つの大きな人口集団に対する社会保障という、二重の巨大な負担に直面することになるのだ。先行する団塊世代が引退したとしても、彼らが享受してきた既得権益を前提とした社会システムが容易に変わるとは考えにくい状況の中、これから社会の中核を担う、あるいはすでに担っている世代は、この莫大なコストをどう負担していくのか、という極めて困難な問いを突きつけられている。</p>

<p>本書が描き出す格差は、単に経済的な側面や世代間の問題に留まらない。現代における「上級／下級」の分断は、より多層的で、個人の内面にまで深く食い込む様相を呈している。</p>

<p>橘が注目するのが、「モテ／非モテ」という、一見すると社会構造とは無関係に見える問題である。しかしデータは、学歴と恋愛市場における成功確率（モテ）との間に、無視できない相関関係があることを示唆する。そして、学歴が相対的に低い、あるいは「非モテ」とされる層においては、自己肯定感が低く、精神的な困難を抱え、場合によっては自殺リスクが高まるという、痛ましい現実も浮かび上がらせる。</p>

<p>これは単なる個人の魅力や努力の問題として片付けられるものではない。教育を受ける機会、文化的な体験、家庭環境といった、本人の選択だけではどうにもならない要素によって偏って分配される「魅力資源」の格差が、人生の様々な局面における機会の差、そして精神的なウェルビーイングの差にまで繋がっているのだ。</p>

<p>経済的な豊かさだけでなく、承認され、尊重され、自己を実現する機会までもが偏在する。これこそが、現代の格差が従来の階級問題とは「位相を変えている」と著者が指摘する核心部分である。富の分配だけでなく、尊厳や希望の分配までもが歪んでいる社会、それが現代日本の姿なのかもしれない。</p>

<p>本書の終盤では、さらに踏み込んで、現代社会におけるリベラリズムのあり方にも問いが投げかけられる。特に指摘されるのが、知識人やエリート層における「豊かさとリベラリズムの結託」という現象である。</p>

<p>社会正義や多様性の尊重、ポリティカル・コレクトネスといったリベラルな価値観は、それ自体としては重要である。しかし、時にそれが、社会の底辺で困難な状況に置かれ、「下級国民」としてある種見捨てられた人々の抱える不満や怒り、切実な声を見えにくくしてしまう、という皮肉な側面を持つことを著者は示唆する。</p>

<p>リベラルな言説が、結果的に既存の格差構造を覆い隠し、エリート層の優位性を正当化するイデオロギーとして機能してしまう危険性がある。近年、世界的に見られるポピュリズムの台頭なども、こうした見過ごされてきた層の不満の噴出と無関係ではないだろう。</p>

<p>この新しい階級構造、見えにくい形で進行する分断、そして社会から切り離されつつある人々の存在に真摯に向き合わなければ、私たちは現代社会で起きている様々な問題の本質を見誤り、有効な処方箋を描くことすらできないだろう。</p>

<p>橘玲の『上級国民／下級国民』は、単なる社会分析や時事評論を超えた、現代を生きる私たち一人ひとりに対する鋭い問いかけである。本書を読むことは、心地よい体験ではないかもしれない。しかし、私たちがどのような社会構造の中に置かれ、どのような力学の影響下にあるのかを知るための、極めて重要な「見取り図」を提供する。</p>

<p>この見取り図を手にすることで、日々のビジネスや社会に対する解像度は格段に上がり、これまで見過ごしてきたかもしれない問題の本質に気づかされるはずだ。</p>

<p>目を逸らさずにこの不都合な真実を直視し、自身の立ち位置を自覚すること。それこそが、変化が難しいとされるこの社会において、私たちが未来に向けて踏み出すための、静かだけれども、確かな第一歩となるのではないだろうか。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_1.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 27 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「32歳のホリエモン」が本気で泣いた日...重鎮・亀井静香に挑んだ伝説の衆院選、その知られざる真相  藤田晋（サイバーエージェント会長）、堀江貴文（実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14269</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014269</guid>
			<description><![CDATA[「老害や旧勢力には抵抗していい」――。堀江貴文氏が、政界挑戦を通じて見えた“古いシステム”との戦いを語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「心を鍛える」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_senkyo.jpg" width="1200" /></p>

<p>「ホリエモン」こと堀江貴文氏が、かつて国政に打って出たことを知っているだろうか。出馬の理由と、政治挑戦で得た&ldquo;視点の変化&rdquo;を振り返った。</p>

<p>※本稿は、藤田晋、堀江貴文 共著『心を鍛える』（角川文庫）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>堀江貴文：老害や旧勢力には抵抗していい</h2>

<p>先の球団買収騒動に続いて、同じく旧態依然の世界に飛び込もうとしたときの話をしてみよう。衆議院選挙に立候補したときの話である。</p>

<p>僕自身は、それまで政治の〝門外漢〞だった。政治家の二世でもなければ、地方選挙に出たこともない。でも、外にいるからこそ、よく見えることだってあるだろう。</p>

<p>また、「おかしいんじゃないの」という思いを抱きつつも行動しないなんて、ストレスがたまる一方だ。精神衛生上よろしくない。もちろん「おかしい」と声を上げるからには、それなりの具体策を提示するのは最低限のルールだが......。</p>

<p>「政治家として日本を変える」、そんな情熱に駆られていた頃の話をしよう。</p>

<p>2005年。32歳の僕は、当時の小泉純郎首相の演説を聞いて感動していた。<br />
「郵政民営化をして数十万人の公務員を一気に減らす」というアイデアにしびれた。</p>

<p>しかし小泉氏は、首相として2期目。もし郵政民営化を成し遂げたら辞めてしまうのではないか、と危惧した。彼の構造改革路線を引き継ぐ人が誰もいないような気がしたのである。</p>

<p>「僕が首相になって小泉首相の跡を継ぐしかない」</p>

<p>本気でそう思い、同年8月に出馬を決めた。選挙に出るために、会社の実務は宮内さんたち経営陣に任せた。そして僕は、どこから立候補をするのか検討を始めた。</p>

<p>小泉さんの後継者を目指していたので、まず自民党に連絡してみたところ、武部勤幹事長と二階俊博総務局長（ともに当時）と面談することになった。出馬への思いを説明すると、話はトントン拍子に進んだ。しかし「公認が欲しい」と要請すると難色を示された。</p>

<p>そこで、当時小泉首相の秘書官だった飯島勲さんと面会した。</p>

<p>飯島さんには「自民党の公認を与えるための条件がある」と言われた。まず「ライブドアの社長を辞めろ」というのである。確かに当選したら、今までのようには働けなくなるかもしれない。でも僕が社長を辞したら、何かあったときに株主らに対して責任が取れなくなるではないか......。結局、押し問答の末、「無所属として出馬し、当選したら公認をもらえる」ことになった。</p>

<p>驚いたのは、自民党のエラい人たちの頭の固さだ。「構造改革を推し進めるべく政治家になりたい」といくら説明しても、理解してもらえない。また、「一企業の社長を辞めろ」と要求してくる点も相当おかしい（笑）。</p>

<p>きっと「経営者なんてすぐ辞められるけれども、国会議員は特別な存在」という特権意識があるのだろう。つまり、政治の世界も「老害」的な世界なのだ。</p>

<p>そんな「老害」の集積である日本を根本的に変えるため、僕は具体的な改革案をたくさん考えていた。</p>

<p>国家のシステムを徹底的に解体してコンパクトにすること。<br />
公務員を大幅に削減すること。<br />
自治体を合併させて広域化をはかること。</p>

<p>自治体が合併することで、職員の数も削減できる。そもそもIT技術が進歩しているから、多くの定型作業はネット化・自動化できるはず。昔と同じ数の人員なんて必要ないはずだ。</p>

<p>さらには、県を「道州制」で廃止すること。そうすれば「広域市」と「道州」のみになり、職員を大幅に減らせる。また、自治体業務はどんどん民営化すればいい。</p>

<p>下部組織の天下り団体も、整理して株式会社などに再編する。<br />
「任意契約」は原則廃止して「完全入札制」にする。</p>

<p>国の機関も同じ。各省庁から必要のない業務を減らして民営化すればいい。その象徴が「郵政民営化」だったはずだろう。特殊法人なども株式を順次売り出して、すべて民営化。政府系金融機関なども同じで、つぶすべき企業はさっさとつぶして延命させないほうが世のためだ......。紙幅に限りがあるので、ここらへんにしておこう。</p>

<p>そして僕は、広島6区から出馬することになった。元自民党の重鎮、亀井静香さんの地盤が強固すぎて、「自民党が対立候補を立てても歯が立たない」と思われていた選挙区だ。空いている選挙区として紹介された大都市の中から選ばせてもらった。</p>

<p>ライバルとなる亀井さんが「郵政民営化反対の急先鋒」であり、ここで倒しておくべきという計算も働いた。彼に勝てば、選挙に強いというイメージもできるはず。</p>

<p>〝旧態依然とした政治家〟対〝堀江貴文〟という、わかりやすい図式ではないか。これまでのプロ野球参入やニッポン放送買収が、単なる〝ビジネス〞という枠組みを超えた世代間抗争に発展したように、ここでもやはり僕は、旧世代の権力の象徴と戦うことになったのだ。</p>

<p>亀井さんが相手というだけで、「分が悪い」「ほかの選挙区を選べなかったのか」という指摘が相次いだ。でも僕としては「亀井さんをつぶさなければ、せっかく走り出した構造改革が元に戻される」と思っていた。傲慢に聞こえるかもしれないが、「亀井さんと戦い、彼に勝ち、引導を渡すのが自分の使命」とすら捉えていた。</p>

<p>選挙戦は1ヶ月に及んだ。地元の熱狂ぶりは、すさまじかった。</p>

<p>当時は朝から晩まで選挙区を回り、分刻みで演説を繰り返していた。握手やサイン、記念撮影の求めに応じ続けた。インターネットでの選挙活動が禁じられていた時代、とにかく体力勝負のドブ板選挙活動だった。どこに行っても多くの人たちが手を振ってくれた。</p>

<p>僕も腕がちぎれるかと思うほど手を振り返した。季節は折しも真夏。炎天下、汗でドロドロになりながら走り回った。祭りのように盛り上がった。</p>

<p>9月11日。亀井さんの当選確実のニュースが流れた。亀井さんが11万票、僕は8万4000票を獲得した。「大善戦」と称してくれる人もいたが、負けは負けだ。</p>

<p>「力及ばず、すみませんでした。そして、ここまでありがとうございました」<br />
挨拶をしながら、悔し涙が流れた。</p>

<p>投票率は全国1位の約79％。それほど有権者の注目を集めた戦いだったようだ。</p>

<p>また、出馬の経験は、僕の視点を大きく変えてくれた。出馬当時は「この国のシステムを変えたい」と考えていた。でも、選挙区を駆け回り、多くの人たちに接するうちに、「僕が変えたいのは、今を生きている人たちの暮らしそのもの」だと気づけた。</p>

<p>杖をつきながら演説を聞いてくれたご老人、子どもの手を引きながら握手を求めてくれたお母さん......。僕は僕の仕事で、彼らの人生に関わっていけるはず。多くの人たちの生活を、より便利で楽しいものに変えていけると今でも信じている。</p>

<p>皆に「立候補せよ」と言いたいわけではない。新旧対立の構図はどこにでもある。黙って古い勢力に従うだけが能じゃないだろう。従うだけではストレスでつぶされかねない。失敗してもいい。行動を起こせば、新たな地平が見えてくるだろう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_senkyo.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 26 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤田晋（サイバーエージェント会長）、堀江貴文（実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>プロが教える「中年太りの解消法」　効果のある２つの筋トレは？  森拓郎（フィットネストレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14058</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014058</guid>
			<description><![CDATA[気になる「中年太り」を解消するには? 効果のある筋トレ「ランジ」について、フィットネストレーナーの森拓郎さんが詳しく解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="筋トレ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_training_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>中年太りの原因の一つは筋肉が減っていること。フィットネストレーナーの森拓郎さんは、まず筋肉をつけて脂肪を減らすメソッドが効果的だと提唱します。では、どんな筋トレを行うのが効果的なのでしょうか。本稿では、効果的な筋トレ「ランジ」と腕立て伏せ。とくにランジの具体的なやり方を書籍『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』よりご紹介します。</p>

<p>※本稿は、森拓郎著『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ、年々太っていくの？</h2>

<p>&rarr;筋肉量が減っている</p>

<p>体のエンジンである筋肉が小さくなることで、基礎代謝および活動代謝の消費エネルギー量は大きくダウン。活動量が減れば、さらに1日全体の消費量が下がり、太りやすくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>・筋肉をつけないことには脂肪を落とすことはできない</p>

<p>筋肉量（除脂肪体重）の消費エネルギーは1kgあたり20～25kcal／1日。これに対して脂肪は約4.5kcal。筋肉が多ければ、脂肪より約4倍近くエネルギーを消費。つまり、筋肉量が減ると消費エネルギーが減って太りやすくなります（※1）。</p>

<p>また、加齢とともに筋肉は落ちやすくなり、食事を減らせば筋肉の材料が減り、活動量が減れば筋肉は衰える。こうして筋肉が減ると同時に脂肪を蓄えやすくなって筋肉と脂肪の内訳が変わると、体重は変わらないのに見た目は全然違うという結果に。大切なのは筋肉を合成できる力をつけて筋肉量を増やすことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1）St-Onge MP et al. Am J Clin Nutr 2000;73:780&ndash;785.</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>筋トレは2種目だけ徹底的に行う</h2>

<p>最も効率よく筋肉量を増やすには、お尻、内もも、背中、胸といった大きな筋肉を鍛えることです。筋肉は繊維状の細胞が束ねられていて、大きな筋肉のほうの筋繊維に多く刺激が入ることで、筋肥大の可能性が高くなるからです。</p>

<p>また、筋肉が多い部位ほどエネルギー消費が大きいので脂肪燃焼が期待できます。そこで、筋肉を増やすこのフェーズでは、「ランジ」と「腕立て伏せ」の2種にあえて絞って行うことを提案します。</p>

<p>ジムでマシンが利用できる、他の筋トレをしたい場合は追加してもかまいませんが、やるべき種目を絞ることで、成果を分かりやすくするのも大切です。決まった種目を疲労困憊まで追い込むことで、数値以外に筋肉がついていると実感できる指標を持っておきましょう。筋肉痛にならなくなった、回数を増やせるようになれたといったことでも筋トレの成果を実感できます。</p>

<p>回数や頻度は、その人の運動レベルによって変化します。まず目安にしたいのは、1セット8〜12回で、13回目はもう動けないという負荷であれば3セットくらいで週2〜3回。1回の負荷と回数の掛け合わせで効果につながるので、負荷が低い場合は、回数またはセットを増やすことが大切です。</p>

<p>期間の目安は3〜6か月程度。もともと筋肉量の少ない人は時間がかかる場合があるので、このフェーズは時間がかかると心しておきましょう。食事量が増えたことで体重が増えていても、筋トレの内容が進歩していれば筋肉量は増えている可能性が高いということも、覚えておいてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ランジ」で下半身の大きな筋肉をつける</h2>

<p>片脚で行うランジは、筋力が足りないとふらつきます。まずは椅子を支えにして、正しいフォームで行うことを心がけましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【レベル1】</p>

<p><img alt="ランジのやり方　レベル1-1" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro01.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 椅子の右側に立ちます。左膝は床につけ、右膝は曲げてお尻を軽く引きます。太ももの裏に張り感が出るように。</p>

<p><img alt="ランジのやり方　レベル1-2" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro02.jpg" width="1200" /></p>

<p>2. 右のかかとで地面を押すようにして立ち上がります。右の膝は伸びきらないように。再び1の姿勢に戻ります。このとき、左膝は床につくギリギリのところまで曲げたら立ち上がりましょう。10回&times;３セット。反対の脚も同様に行います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【レベル2】</p>

<p>ふらつかず体が安定して立てるようになったら、椅子なしで行います。急激に負荷が上がるので、できない場合は回数を少なめにしてOK。</p>

<p><img alt="" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro03.jpg" width="1200" /></p>

<p>1. 左膝は床につけ、右膝は曲げてお尻を軽く引きます。太ももの裏に張り感が出るように。</p>

<p><img alt="" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro04.jpg" width="1200" /></p>

<p>2.&nbsp;右のかかとで地面を押すようにして立ち上がります。右の膝は伸びきらないように。再び1の姿勢に戻ります。このとき、左膝は床につくギリギリのところまで曲げたら立ち上がりましょう。10回&times;３セット。反対の脚も同様に行います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【レベル3】</p>

<p>椅子の支えなく、楽々できるようになったらダンベルを持って負荷を上げます。ダンベルは3kgの重さのものからスタートして、徐々に強度を上げていきましょう。</p>

<p><img alt="" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro05.jpg" width="1200" /></p>

<p>左右の手にダンベルを持って左膝は床につけ、右膝は曲げたままの姿勢から立ち上がります。10回&times;3セット。反対の脚も同様に行います。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_training_1.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 26 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森拓郎（フィットネストレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「年間休日が少ない」 自社の弱みをポジティブに言い換える方法  窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12595</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012595</guid>
			<description><![CDATA[中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="自社の弱みをポジティブに言い換える" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dousuruoffice.jpg" width="1200" /></p>

<p>新しい人を採用したいけれど<br />
知名度がない、休日が少ない、初任給が低い、採用コストもない...</p>

<p>そんな経営者や採用担当者の悩みにこたえる中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？<br />
20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。</p>

<p>※本稿は、窪田司著『小さな会社の採用は「スキマ」を狙え　ライバルより低条件でも人が集まる方法&nbsp;』（秀和システム）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>休日が少ない？　伝え方次第で強みになる</h2>

<p>今まで私は、求職者にとってのベネフィットの重要性についてお伝えしてきました。<br />
頭では理解できたものの「当社には強みというより、むしろ弱みが多くて」という企業もあるかもしれません。</p>

<p>実際、「ウチには強みがない」「弱みばかりだ」とおっしゃる企業は少なくありません。</p>

<p>しかし、安心してください。現在でも従業員が採用・定着しているということは、すでに強みが存在しているということです。少なくとも、事業として成立しているからこそ、採用を必要としているのです。</p>

<p>では、中小企業でよく聞かれる「年間休日が少ない」ケースについて考えてみましょう。私が当初疑問に思ったのは、「労働基準法」の存在です。労働時間についてご存じの方も多いと思いますが、法律では以下のように定められています。</p>

<p>《第32条　使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。》</p>

<p>つまり、年間休日が少ないからといって、その分だけ労働時間が長いわけではないということです。</p>

<p>ただ、求職者が労働基準法に精通しているわけではないため、1日あたりの労働時間ではなく、単純な休日数で企業を評価してしまうことが多いのが実情です。<br />
この点を整理すると、以下のような構図になります。</p>

<p>・年間休日が少ない企業　1日あたりの労働時間が短い<br />
・年間休日が多い企業　　1日あたりの労働時間が長い<br />
結果、労働時間の合計は同じなのです。</p>

<p>年間休日が少ない＝悪と捉えるのではなく、「1日あたりの労働時間が短い」と表現すれば、強みとして伝えることも可能になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ウチの弱み」をポジティブに言い換えるとしたら？</h2>

<p>また「働きやすい職場」という表現にも注意が必要です。<br />
2022年12月15日付の日本経済新聞では「職場がホワイトすぎて辞めたい　若手、成長できず失望」という記事が掲載されました。</p>

<p>このころまでは「ホワイト企業」が持てはやされていましたが、最近では「ゆるい職場＝ゆるブラック」と揶揄されるようになり、価値観が変化してきています。<br />
この点も、以下のように整理するとわかりやすいでしょう。</p>

<p>・やりがい高&times;働きやすい＝プラチナ企業<br />
・やりがい高&times;働きにくい＝モーレツ企業<br />
・やりがい低&times;働きやすい＝ホワイト企業<br />
・やりがい低&times;働きにくい＝ブラック企業</p>

<p>このように整理すると「ホワイト企業＝強み」「モーレツ企業＝弱み」とは限らないことがわかると思います。</p>

<p>実際、日本経済新聞社の調査によると、2012年度～2022年度における売上高成長率上位100社のうち、モーレツ企業の年平均成長率は6.6％で、ホワイト企業の4.6％を上回っています。</p>

<p>また、株価純資産倍率（PBR）もモーレツ企業が2.5倍、ホワイト企業が2.3倍と、数字の面でも「一概には言えない」状況が見て取れます。</p>

<p>私が実施している採用ワークショップでは、ネガティブな言葉をポジティブに言い換えるワークをおこなうことがあります。<br />
たとえば「優柔不断&rarr;思慮深い」のように、表現の切り口を変えるだけで、同じ事実がまったく違った印象を与えるのです。</p>

<p>ある企業では、ライバルが大手企業で「ルール・仕組み」がしっかり整っていることを強みとしていた一方、自社にはそれがなく、ネガティブに捉えていました。</p>

<p>しかし、逆に「個人の裁量が大きく、自由な働き方ができる」と打ち出すことで、クリエイティブ志向の人材には大きなベネフィットとなり、戦略を切り替えた結果、採用に成功しています。</p>

<p>今「これはウチの弱みだ」と思っていることも、別の角度から見ればターゲットにとってのベネフィットになる可能性があります。</p>

<p>たとえば「給与が高くない&rarr;その分、残業が少ない」「仕組みが整っていない&rarr;自分で創れる環境がある」「年間休日が少ない&rarr;1日の労働時間が短く、ワークライフバランスが取りやすい」などのように物事は多面的です。</p>

<p>伝え方一つで、企業の印象はガラリと変わります。<br />
ぜひ一度「ウチの弱みをポジティブに言い換えるとしたら？」と考えてみてください。<br />
そこに、求職者に響くベネフィットが隠れているかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dousuruoffice.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 26 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ドラクエ３が名作である理由　当時のゲーム少年が語る「ラーミアに乗った瞬間の感動」  ジャンクマン（ゲーム配信者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13846</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013846</guid>
			<description><![CDATA[レトロゲーム愛するゲーム配信者・ジャンクマンさんに、『ドラゴンクエストIII 』の魅力について語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ジャンクマンのレトロゲーム1000本ノック" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260511jankman.jpg" width="1200" /><br />
イラスト：ジャンクマン</p>

<p>Twitchを中心に活躍するゲーム配信者、ジャンクマンさん。</p>

<p>「レトロゲーム1000本ノック」という壮大な挑戦を掲げ、膨大な数のタイトルを遊び尽くしてきた、筋金入りのゲーム愛好家としても知られています。本連載では、そんなジャンクマンさんに、今なお色褪せない名作の数々をたっぷりと語っていただきます。</p>

<p>第3回となる今回は、ジャンクマンさんのゲーム遍歴の原点ともいえる「ファミコン」時代にフォーカスします。『ドラゴンクエストIII』の魅力、そしてその成功を支えた偉大なクリエイターの功績について語ってもらいました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>初めて得た「冒険している！」という感覚</h2>

<p>――ジャンクマンさんが最初に手にしたハードは何だったのでしょうか？</p>

<p>ジャンクマン：最初はファミコンでした。ただ、購入したのは1989年頃だったんです。1983年発売のハードですから、世間ではもうスーパーファミコンへの移行期に入っていた頃ですね。うちの母親がゲーム嫌いで、「勉強しなくなる」なんて言われてなかなか買ってもらえなくて（笑）。小3の誕生日にようやく手に入れたのですが、翌年にはもうスーファミが出ましたから、ファミコン末期にようやく遊ぶことができたんです。</p>

<p>正直なところ、ファミコンとスーファミではグラフィックもサウンドもだいぶ違いましたから、少し古さを感じながらプレイしていました。友人からも「まだファミコンやってんの？」なんて言われて劣等感を感じることもありましたが......それでも、ファミコンで遊ぶのは楽しかったですね。</p>

<p>――その当時、特に夢中になったタイトルはありますか？</p>

<p>ジャンクマン：何といっても『ドラゴンクエスト』シリーズですね。当時の子どもたちは大体みんな通ってきた道というか、これでRPGというジャンルを知るような時代でした。中でも一番思い入れがあるのは『ドラゴンクエストIII』です。</p>

<p>ドラクエはファミコンで4作まで出ていましたが、シリーズを重ねるごとにどんどん洗練されていって。僕自身、『I』や『II』もプレイしていましたが、面白かったけれど、どこかハマりきれない部分があったんです。難しかったですし。ところが『III』になって、初めて「冒険している！」という感覚になったんです。機械の向こう側に広がる世界へ、自分が入り込んで冒険しているんだ、という強い没入感。あれは『III』が初めてでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「世界が広がった」不死鳥ラーミアの衝撃</h2>

<p>――『I』『II』と比べて、特に何が違ったのでしょうか。</p>

<p>ジャンクマン： 世界の広がり方ですね。『I』や『II』は、自分の中ではまだどこかこじんまりとした世界という印象でしたが、『III』は今でいうオープンワールドゲームのような感覚でした。マップの範囲がとにかく広くて、それまでのゲームにはなかった自由を感じました。</p>

<p>特に忘れられないのが「ラーミア」という不死鳥が登場するシーンです。ラーミアに乗ると、海を越えて世界中のどこへでも行けるようになる。その瞬間に、視界がぶわっと広がって感動したんです。子供ながらに「飛行機に乗って旅をしているんだ」という感覚で、のめり込むことができました。世界の広がりを感じたという点で、ファミコンで一番印象に残っているゲームです。</p>

<p>――当時の熱狂ぶりは凄かったと聞いています。</p>

<p>ジャンクマン：そうですね。発売自体は88年で、僕が遊んだのは89年だったのでリアルタイムではなかったのですが、当時のニュースを見ても凄まじい大ブームでした。おもちゃ屋さんの前に大人も子供もずらりと行列を作っていて。当時、ドラクエの『I』や『II』でファンになっていた層が『III』で結集し、社会現象にまでなったのだと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>鳥山明という偉大なクリエイター</h2>

<p>――当時のドラクエブームには、キャラクターデザインを務めた鳥山明先生の存在も大きかったのでしょうか。</p>

<p>ジャンクマン：それは間違いなく大きいと思います。当時、鳥山先生は『Dr.スランプ』を経て、84年から始まった『ドラゴンボール』の連載で人気を不動のものにしていました。そんな世界的な作家がキャラクターデザインを手がけたからこそ、あれだけキャッチーな作品になって、人気が出たのだと個人的には確信しています。</p>

<p>当時の子供たちは、ゲーム雑誌だけでなく『週刊少年ジャンプ』でドラクエの情報を得ていました。いつも読んでいるジャンプで情報を知ったことで、より一層「ドラクエをやってみたい」という気持ちになったんじゃないでしょうか。『ドラゴンボール』ファンの子たちも、「鳥山先生が手がけているなら」と興味を持ってゲームに触れたケースも多かったはずです。</p>

<p>何より、モンスターのデザインが秀逸でしたね。本来であれば怖い存在であるはずのモンスターたちを、2〜3頭身のポップで、かわいらしくも格好いいキャラクターに仕上げてくれた。その「絶妙なバランス」こそが、ドラクエを大衆へ広めた一番の要因だと感じます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（取材・文：THE21オンライン編集部）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260511jankman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 25 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ジャンクマン（ゲーム配信者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>“巨大戦力”ホークスの優勝は必然だったのか？ 細部で光った小久保裕紀の修正力  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14237</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014237</guid>
			<description><![CDATA[若手を台頭させながら、主力も活かし切る――。ソフトバンクを日本一へ導いた小久保裕紀氏の組織運営を、ゴジキ氏が読み解く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「プロ野球監督論」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_mizuhopaypay.jpg" width="1200" /></p>

<p>野球評論家のゴジキ氏が歴代の名将を分析し、4刷重版も決まった著書『マネジメント術で読むプロ野球監督論』。今回はその内容より、ソフトバンクホークスを監督として連覇に導いた小久保裕紀氏について分析・解説する。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『マネジメント術で読むプロ野球監督論』（光文社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>逆境が育んだ融合の采配　主力と若手で掴んだ逆転優勝と日本一</h2>

<p>25年シーズン開幕当初、小久保はレギュラー陣を固定し控え選手の役割も明確にした固定メンバーで戦う理想を掲げた。</p>

<p>しかし、開幕直後にそのプランは崩れる。近藤が腰の手術、柳田が右脛骨の骨挫傷で長期離脱し、周東も死球で戦線を離れた。守備の要だった今宮も負傷離脱が相次ぎ、山川は調子の波が激しく、野手陣の主力は厳しい状況に。4月下旬には一時リーグ最下位にまで沈んだ。</p>

<p>しかし、小久保はこれまで培ってきた経験を活かし、主力の不在を埋めるように若手・中堅を台頭させる。柳町達はブレイクを果たし、131試合に出場してチーム最多の129安打。俊足とパンチ力を兼ね備えた野村勇も126試合に出場し、遊撃の先発も任されるなどユーティリティぶりを発揮した。</p>

<p>さらに川瀬晃も102試合に出場し、堅実なプレーを見せた。最終的にチーム打率はリーグ1位、本塁打数はリーグ2位の101本塁打で、複数選手が二桁本塁打をマーク。盗塁数もリーグ2位の98個と、機動力も大きな武器だった。</p>

<p>野村や川瀬、首位打者の牧原、周東といった選手はユーティリティプレーヤーとしても計算できたため、シーズンを通して誰かが欠けても他のポジションで補う起用が徹底された。</p>

<p>甲斐が移籍した捕手には海野隆司が台頭し、105試合に出場。野手陣は世代交代が着実に進んでいることを印象づけた。守備面では失策数こそ多かったものの、海野が捕手に定着して以降は安定した。</p>

<p>首位を巡り日本ハムとデッドヒートを演じた8月下旬には、柳田の戦列復帰を切り札に据えた。小久保は柳田を慌てて起用せず万全なタイミングを待ち、その存在感でベンチの士気を高める。そして、打撃コーチの村上隆行の進言もあって柳田を1番打者として起用。他に適任がいないからとのことだったが、シーズン最終盤のチームに大きな勢いを与えた。</p>

<p>さらに、山川の起用にも小久保の心遣いが光った。前年は4番に固定したがこの年の5月、極度の不振を鑑みて「4番を外す判断はかなり迷ったけれど......」と悩み抜いた末に、「7番DH」に。打順降格でプレッシャーを軽減させる策だった。</p>

<p>また、6月にスタメンを外す決断をする際には、練習前に直接本人へ伝える丁寧な対応を取っている。山川はプレッシャーから解放され徐々に持ち直し、終盤には代打や下位打線で勝負強さを発揮した。</p>

<p>投手陣に関しては、先発投手4人が二桁勝利を挙げる万全の布陣だった。モイネロはこの年も安定し、最優秀防御率を獲得。絶対的エースとして君臨した。有原は最多勝、大関友久は最高勝率のタイトルを獲得。新戦力の上沢も期待に違わぬ働きを見せた。彼らだけで計51勝をマークし、大津も要所でチームを救った。チーム全体で19試合の継投含む完封勝利を挙げているのは先発の安定あってこそだ。</p>

<p>クローザーにはオスナが開幕から起用されていたが、相次ぐ救援失敗で配置転換となり、チームは一時最下位に沈む。この危機を救ったのが藤井と杉山だった。両者は交流戦期間中に8試合無失点の快投を見せ、オスナ離脱後の勝ちパターンを支える立役者となった。</p>

<p>シーズン途中からは杉山がクローザーに定着し、最終的に最多セーブのタイトルを獲得。さらに松本がセットアッパーとして最優秀中継ぎ投手に輝いた。シーズン中盤からの追い上げは、7回以降の藤井、松本裕、杉山の勝ちパターンが確立したことが大きく影響している。</p>

<p>他にも、ヘルナンデスや津森は前年と比較して調子を落としたもののセットアッパーの一角を担い、左のワンポイント等で大江竜聖が結果を残した。松本晴は先発に転向するまでリリーフとして好投し、大山凌も成長を見せた。こうした駒の多さがソフトバンク中継ぎ陣の強みだった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>代表監督経験が活きた日本一</h2>

<p>こうしてリーグ連覇を果たしたソフトバンクは、CSファイナルステージで日本ハムと激突した。前章で解説したように3勝3敗という互角の戦いを繰り広げ、最後はソフトバンクに軍配が上がった。何より、追い込まれた第5戦で中4日起用したモイネロの熱投が決め手だった。</p>

<p>阪神との日本シリーズは、勢いそのままに4勝1敗で阪神を下し、5年ぶりの日本一に輝いた。戦力的には互角もしくは阪神優勢ともいわれていたが、終わってみればソフトバンクが短期決戦の経験値と総合力の差を示す形となった。</p>

<p>不振の山川を第2戦から先発起用すると、ダメ押しの3ラン。甲子園での第3戦・第4戦にも本塁打を放ちチームを勢いづけた。シーズン途中には4番剥奪や二軍調整まで味わったが、小久保が見限らず起用し続けたことが、ここに来て実を結んだ。また、第2戦と予想されていたモイネロを第3戦に起用したり、第4戦で若手の大津を先発に抜擢するなど、小久保の用兵が光った。</p>

<p>小久保がソフトバンクの巨大戦力をここまで巧みに使いこなせている背景には、間違いなく代表監督としての経験が活かされている。</p>

<p>WBCでの采配を通じて得た「多様な個性を束ね、短期間で最大成果を出す」経験は、ホークスの指揮にも落とし込まれている。役割を明確に設計し、誰がどの場面で何を担うのかを事前に共有することで、主力も控えも迷わず動ける状態をつくる。〝型〞が整っているからこそ、層が厚いチームでも機能不全に陥らない。</p>

<p>代表では常に「代替案」を持っておくことが求められたことで、ソフトバンクは勝ち筋を複数持つことができている。仮に誰かが欠けても、別のルートで勝ち切る構造を保つ。さらに、スターと若手を共存させるマネジメントも代表経験の賜物だ。そして何より、WBCの重圧を経験したことで、連敗や不調にも動じない冷静さを身につけている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_mizuhopaypay.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 25 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>自己責任論がもたらす思考停止の危険　『生きることは頼ること』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12283</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012283</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『生きることは頼ること』（講談社）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、戸谷洋著『生きることは頼ること』（講談社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『生きることは頼ること』</h2>

<p><img alt="生きることは頼ること" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250430Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事でミスをすれば「君の自己責任だ」と一蹴される。そんな息苦しい空気に、哲学者・戸谷洋志は〈強い責任〉という概念を投げかける。この責任観は、近代が理想とした「自律的主体」像と、新自由主義的な競争原理が結びつくことで強化されてきた。成功も失敗も個人の能力と選択の結果だと断じることで、構造的な問題や環境要因は見過ごされ、声を上げにくい者はさらに沈黙へと追いやられる。</p>

<p>戸谷はこの〈強い責任〉がもたらす思考停止の危険性を、ハンナ・アーレントの全体主義分析を補助線に描き出す。アーレントが指摘したように、自ら判断することを放棄し、命令にただ従う個人が増えるとき、システム全体の倫理観は麻痺していく。</p>

<p>〈強い責任〉は一見、個人の主体性を尊重するように見えながら、実際には「他者の問題は当人の責」として思考を停止させ、より大きな構造への問いを封じ込める装置となりうる。これが本書の鋭い警鐘だ。</p>

<p>対置されるのが〈弱い責任〉という考え方だ。この責任観の核は、責任が常に具体的な「誰か／何か」との関係性において立ち上がると捉える点にある。この視点を深めるのが、ハンス・ヨナスの〈未来への責任〉論だ。目の前の傷つきやすい存在への応答責任は、時間軸を超えて未来世代へと接続される。</p>

<p>重要なのは、ヨナスがこの責任を「他者へ託す」ことを肯定している点だ。例えば、子育ての責任を親だけが負うのではなく、地域社会や専門機関が分担・連携する。このように、責任を個人に閉じ込めず、ネットワークを通じて適切に配分し、連携によって果たそうとするのが〈弱い責任〉の本質だ。それは決して「無責任」や「軽い責任」ではなく、相互依存を前提とした、むしろ「しなやかで、たくましい責任」のあり方と言えるだろう。</p>

<p>依存は弱さの証明ではなく、むしろ人間が他者や世界と関わるための原点である。アーレントやヨナスの議論を踏まえ、戸谷は私たちが本質的に〈世話される身体〉として存在することを再確認し、孤立を強いる自己責任論的な人間観に揺さぶりをかける。</p>

<p>この〈弱い責任〉の考え方をビジネスの現場に適用すると、チーム運営の新たな視界が開ける。助けを求め、応える関係性を組織文化として育むことは、失敗からの学びを加速させる土台となる。グーグルの調査（プロジェクト・アリストテレス）が示したように、個々の能力以上に「心理的安全性」が高いチームほど成果を上げる。〈弱い責任〉の実践は、まさにこの心理的安全性を醸成し、メンバーが安心して弱さや課題を開示できる環境を作ることに繋がる。</p>

<p>＜弱い責任＞を実践するために私たちが日常的に実践できることには何があるだろうか。例えば、日々のミーティングで「支援が必要な点」をオープンに共有する、ローテーションやペアワークで責任の分散と相互理解を促す、タスク管理において「主担当と副担当」を明確にする、といったプラクティスは、〈弱い責任〉を組織に根付かせる具体的な工夫となる。これらは単なる馴れ合いではなく、挑戦とセーフティネットが両立する、活力ある文化を育むだろう。</p>

<p>また、誰かがミスをしたり、怪我や病気で臥せってしまったり、あるいは出産や育児でケアが必要な時に、その人を「ケアの必要な存在」として集団的に守っていく風土を作るだけでも、チームの雰囲気は大きく変わることだろう。</p>

<p>結果として現れるのは、「困ったときに声を上げること」が非難されるのではなく、むしろ貢献として評価される文化だ。弱さの開示がチームの学習と成長につながると認識されれば、個人は安心してより困難な課題に挑戦できる。これこそが、〈弱い責任〉がもたらす持続可能な生産性向上のかたちなのではないか。</p>

<p>本書が最終的に描き出すのは、「孤高のヒーロー」ではなく、相互依存を力に変える社会と組織の姿だ。強さとは、一方的に背負うことでも、依存することでもなく、頼り頼られる関係性のダイナミズムを粘り強く維持していくことの中に宿る</p>

<p>他者に頼ることは、自由の放棄ではない。むしろ、互いの自由と可能性を守り、拡張するための能動的な選択である。本書は、自己責任という重圧に疲弊した私たちに、互いに向き合い、負い目ではなく責任を健全に分かち合う関係性への扉を開けてくれる。失敗や不完全さをも糧とするしなやかさを、組織と個人にもたらすだろう。</p>

<p>読み終えたとき、肩の荷が少し軽くなると同時に、隣の誰かに「何か手伝えることはありますか?」と声をかけたくなるような、温かな余韻と考えさせる問いを残す一冊だ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 25 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>大企業出身者がITに順応できず...サイバーエージェントが貫く「買わない経営」の原点  藤田晋（サイバーエージェント会長）、堀江貴文（実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14268</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014268</guid>
			<description><![CDATA[周囲に流されず、自社の信念を守り続けるにはどうすればいいのか。藤田晋氏が、迷いと孤独を乗り越えた方法を明かす。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「心を鍛える」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_company.jpg" width="1200" /></p>


	他社が大型買収を繰り返す時代、サイバーエージェントはあえて「逆張り」と言えるような経営戦略を選んだ。藤田晋氏が語る、&ldquo;ブレない経営&rdquo;の重要性とは。


<p>※本稿は、藤田晋、堀江貴文 共著『心を鍛える』（角川文庫）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>藤田晋：不安や迷いを断ち切るために私がしたこと</h2>

<p>〝知名度〞がインターネットメディアにとってどれだけ大事か、堀江さんは熟知していました。知名度があればアクセス数が増えたり、コンテンツや決済などに対するユーザーの信頼度も高まったりします。</p>

<p>だから会社の知名度を上げたかった堀江さんは、無料でプロバイダサービスを提供しテレビCMをよく流していた企業「ライブドア」を買収。自社の名前をわざわざ「ライブドア」に変更しました。これは常識とは正反対の考え方でしょう。</p>

<p>2002年当時、堀江さんがこう話してくれたことがあります。「事業自体は買っても仕方がないようなものだけれど、これだけCMをやっている会社だから買う価値がある。社名を買ったようなものだ」</p>

<p>ですから、2004年のライブドアのプロ野球参入騒動を見ていた私は、堀江さんの真意を理解していたと思います。「ライブドア」という社名が連日報道されることで、彼は1円も使うことなく、社名を全国に知らしめたのです。</p>

<p>また、プロ野球に参入できればライブドアの知名度が抜群に上がるのは当然ですが、参入できなくても得をする。堀江さんはどちらに転んでも負けない、賢い勝負をしたのです。</p>

<p>実際、ライブドアは自社の株価の高騰をうまく利用して、次々と買収をしかけていきました。ソフトウェア会社や決済会社など、技術カンパニーである彼らならではの会社を着実に傘下に収め、業容を広げていきました。自社のビジネスに近い会社、買った後に本業に相乗効果が出そうな会社を買収していったのです。</p>

<p>当時の株式市場は、買収を発表するたびに好反応がありました。ライブドアの株価は上がり続けます。我々はそんな様子を静観するしかありませんでした。その頃から、サイバーエージェントは「大型買収をしない」という方針を打ち出していたからです。</p>

<p>一般論として、「買収が正しくない」というわけではなく、弊社では「事業を自分たちでゼロから創って伸ばす」というモットーを掲げていたのです。</p>

<p>その背景には「時間をお金で買うことはしない」という考え方があります（ですから「大物人材を外部から採用しない」という方針も、同時に掲げていました）。</p>

<p>とはいえ、投資家からは批判もよくいただきました。なにしろ買収を発表するだけで、その会社の株価が上がる時代です。投資家からすると、私たちの方針は不可解だったでしょう。でも現実は、投資家が考えるほど単純なものではありませんでした。</p>

<p>私たちは当時、長く働く人を奨励する会社にしようと企業文化を強化していました。「小が大を吞むような買収」では、せっかく育ててきた企業文化が崩れてしまいます。自社の調子が良いからといって、ブームに乗って買収を行う必要はありません。基本的に大型の買収はせず、自力で事業を育てる方針を貫くことにしました。</p>

<p>苦しかったのは、経営者同士の集まりに顔を出すことです。会話は〝買収話〞でもちきりだったからです。</p>

<p>「藤田君のところは、買収しないんだって?」<br />
「この間、うちが買った◎◎社なんて、たった100億円。安い買い物だったよ」<br />
「株式交換で買えば無料みたいなもんだしなぁ。やらない理由がわからないよ」</p>

<p>このような会話が日常茶飯事だったのです。私は金銭感覚が麻痺しないよう、自分の心を保つのに必死でした。「自分のほうが間違っているのか?」という思いが脳裏をよぎることもありました。卑屈な感情が湧き出てくることもありました。</p>

<p>とはいえ、自社の役員や社員に対して、トップである自分が相談を持ちかけるわけにもいきません。経営者仲間たちとの心の距離を1人で感じながら、私は孤独に耐え続けました。不安に駆られたり、迷ったりすることもありました。</p>

<p>そこで私は、「大型の買収に踏み切らない理由」を自分のブログに書いて公言し、社内外に思いを伝えました。</p>

<p>「宣言効果」という心理学の用語があります。「目標は、ほかの人に伝えることで叶いやすくなる」という心理効果を指します。迷いを断ち切るために、私はこの「宣言効果」をフル活用しました。</p>

<p>やがて、時代に逆行するかのような弊社の方針が珍しがられ、取材が増えます。</p>

<p>「サイバーエージェントは、大型の買収は考えていません」<br />
「基本的に、事業は自分たちでゼロから創って伸ばしていきます」</p>

<p>よく考えると、会社としてごく普通のことを述べているだけ。でも時代が時代だけに、大きく注目してもらえました。そんな流れに感謝をしています。なぜなら、社外の人に明言することで、自分の心がブレなくなっていったからです。</p>

<p>「サイバーエージェントは買収をしない」というイメージが定着すれば、「やはり買収することにします......」なんて前言撤回はしにくくなります。これも今考えれば「宣言効果」でした。</p>

<p>その後、「第2次ネットバブル」とも形容できる株式市場の活況で、各社の買収合戦は激化していきます。楽天やライブドアに限らず、大手ネット企業は買収を繰り返していました。本業とは無関係の企業を買収する経営者も増え始めました。</p>

<p>「ニューエコノミー」と称され、もてはやされていたネット企業が、「オールドエコノミー」と言われる、古くからある会社を買収し始めたのです。たとえば金融、不動産、通販、中古車販売......。そして、その大義名分として「ネットとリアルの融合」という言葉が使われるようになりました。</p>

<p>「将来を期待されるネット企業が、株価が低迷したオールドエコノミーの会社を買収すると、その会社がネットの力で成長企業に様変わりする」そんな〝神話〞を世間が信じ始めたのです。私は「危なっかしいなぁ」という気持ちと、「うまいなぁ」という気持ち、両方を抱えながら市場を見守っていました。</p>

<p>そもそも私は、ネット企業と他業種の企業の融合が難しいことは、当時から皮膚感覚でわかっていました。社内でも、ネットバブルの頃に採用した多くの大企業出身者が、ネット企業の仕事のやり方に順応するのに苦労していたからです。</p>

<p>そんなこともあって、私は行動規範をトイレの壁にまで貼り出しました。</p>

<p>「我々は、成長産業であるインターネットから軸足をずらさない」</p>

<p>結果的に、それは正解だったと思います。ブレないことは大事です。しかし、「ブレないこと」自体がとても難しいのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_company.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 24 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤田晋（サイバーエージェント会長）、堀江貴文（実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「優勝は目指さない」の裏にあった新庄剛志の3年計画  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14236</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014236</guid>
			<description><![CDATA[野球評論家のゴジキ氏が、緻密なデータ分析と育成哲学に裏打ちされた新庄剛志氏の独自マネジメント論を分析する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「プロ野球監督論」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_esconfield.jpg" width="1200" /></p>

<p>野球評論家のゴジキ氏が歴代の名将を分析し、4刷重版も決まった著書『マネジメント術で読むプロ野球監督論』。今回はその内容より、日本ハムファイターズの元スター選手にして現監督・新庄剛志氏について分析・解説する。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『マネジメント術で読むプロ野球監督論』（光文社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野村の知、バレンタインの柔軟性、ヒルマンの対話</h2>

<p>新庄の采配とマネジメントは、3人の名将――野村克也、ボビー・バレンタイン、トレイ・ヒルマンから学んだ要素が見事に融合している。</p>

<p>野村からはデータを基盤とした勝負勘と心理戦術を、バレンタインからは個性を伸ばす柔軟な起用とエンターテインメント性を、ヒルマンからは対話を重んじる組織運営と〝守り勝つ〞野球を受け継いだといえよう。</p>

<p>野村からは阪神時代に、「考える野球」の本質を叩き込まれた。当初は感覚派の新庄と理論派の野村の相性は疑問視されたが、新庄は懸命に取り組み、野村もその才能や努力を認めた。新庄の〝野球脳〞を鍛えるために捕手転向すら勧め、新庄はそれに応えてオープン戦では投手登板まで経験している。</p>

<p>監督となった新庄は、5台のモニターを並べて映像分析を駆使して守備シフトや打順を構築する。SNSで選手に守備指示を送るなど、野村譲りの〝ID野球的手法〞を独自に進化させている。</p>

<p>さらに、野村のもう一つの教え〝メディアを通してチームを動かす〞ことも実践している。発言で選手を奮起させ、ファンの期待を操る姿は、まさに「第二の野村」といえる。野村を「プロ野球の父」と慕い、「教えを自分流で体現したい」と語る新庄の采配には、データと洞察を兼ね備えた勝負師の血が流れている。</p>

<p>バレンタインとはMLBのメッツ時代に共闘し、〝野球を楽しむ〞感覚を取り戻した。上下関係に縛られた阪神時代とは対照的に、メッツでは選手の個性を尊重する空気があった。バレンタインは新庄を日本人初の4番に抜擢し、「彼より守備がうまい外野手を見たことがない」と絶賛。新庄もその信頼に応え12補殺を記録するなど、攻守でファンを魅了した。</p>

<p>新庄の監督就任時の「優勝は目指さない」発言は批判も浴びたが、その真意は育成重視の長期戦略にあった。大胆な打順変更や奇策も、バレンタインが説いた「常識を疑え」「楽しむ野球」の実践である。</p>

<p>そしてヒルマンの下では「守り勝つ野球」と「対話による組織運営」を学んだ。ヒルマンは監督自らロッカー清掃を行い、外国人でありながら日本的な謙虚さと誠実さでチームをまとめた。その姿勢は新庄の心に深く刻まれた。</p>

<p>また、ヒルマンの「守備・走塁・機動力で接戦を制する野球」は、新庄が監督として目指す方向性そのものであり、23年の日本ハムが見せた堅守もその延長線上にある。両者は23年の春季キャンプで再会し、改めて「コミュニケーションの重要性」を語り合った。ヒルマンは「勝つための近道はない。忍耐強く成長を続けるしかない」と助言し、新庄はそれを胸に３年計画を掲げた。</p>

<p>結果より育成を優先した1〜2年目を経て、3年目にチームを飛躍させたプロセスはまさにヒルマン流〝忍耐の哲学〞の結実といえる。</p>

<p>新庄はこのような三者からの教えを、自分流に融合させた。春季キャンプ前夜には花火大会を開催する奇策で選手の心を掴み、練習初日から「楽しませる」空気を醸成。シーズン中もユニークな企画で士気を高めた。</p>

<p>敗戦時のメディア対応でも敵将や相手選手を称える余裕を見せ、自軍の若手にも「もっと伸びる」と前向きな言葉を与える。感情的に怒鳴る場面はほとんどなく、選手自身に考えさせる問いかけで自発的な成長を促した。破天荒に見える演出の裏で選手ファーストの正統派マネジメントを実践し、チーム文化の変革に努めたといえる。</p>

<p>データに裏打ちされた戦略性、選手を信じる包容力、ファンを惹きつける演出力。その三位一体は20年代のプロ野球における、最も新しいマネージャー像である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優勝を目指さない勇気</h2>

<p>新庄はとかく奇抜な采配が注目されがちだが、その根底にはデータ分析と守備重視の基本徹底がある。派手さの裏に理論があり、理論の中に人間味があるのが新庄流である。</p>

<p>この年は新庄の言葉通り、チームは最下位に沈む。ただ、新庄はシーズンを長期のトライアウトと位置づけ、日替わり打線で多くの選手を試し、打順や守備位置を固定せず大胆に入れ替えた。</p>

<p>投手運用でも型破りな策を講じ、オープナーを積極的に導入。開幕戦では新人の北山亘基を抜擢し、2回無失点で降板させる異例のスタートを切っている。北山はその後中継ぎ・抑えにも回り、開幕6日後にはリリーフ登板で無失点投球を披露した。</p>

<p>また、試合中の継投も早めで、好投中の投手も一度綻びが見えると素早くスイッチした。先発が5イニング投げ切る前の投手交代も辞さず、短いスパンで複数投手をつなぐ采配が目立った。抑え投手も固定せず、その時点で最も信頼できる投手を起用する傾向があり、シーズンを通じ投手陣全員を流動的に起用した。</p>

<p>戦術面では、「魅せる野球」を掲げただけあり、犠牲バントに偏重せず、エンドランやスクイズを思い切った局面で敢行している。フルカウントからのスリーバントスクイズで先制点を奪う試合もあった。盗塁や重盗にも積極的で、ダブルスチールで貪欲に追加点を狙った。</p>

<p>こうした起用方針から、例えば万波中正は100試合に出場し14本塁打を記録。翌年大ブレークする土台を築いた。清宮幸太郎、野村佑希ら将来の中軸候補も我慢強くスタメン起用している。失敗しても即二軍に落とすのではなく、一軍の場数を踏ませて伸びしろを引き出す育成方針を貫く。</p>

<p>一方で、試合中にミスをすれば年齢問わず即交代させる厳しさも併せ持ち、プロの緊張感を叩き込んでいる。若手だけではなく、ベテランの中島卓也が試合で2失策を犯した際にも即座に途中交代させ、「ホームランを２本打っていようが、ああいうプレーをしたら代えます」と発言。</p>

<p>年功序列に縛られない起用を徹底した。実績のある近藤に対しても特別扱いはせず、守備固めで交代させるなどチーム事情を最優先した。オフにはその近藤がFA移籍したが、新庄は穴埋めに固執せず、残った戦力の底上げで戦う方針を示している。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_esconfield.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 23 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>藤田晋は「雀荘」で、堀江貴文は「ヒッチハイク」で...20代の”原体験”がその後の人生を変えた  藤田晋（サイバーエージェント会長）、堀江貴文（実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14267</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014267</guid>
			<description><![CDATA[優秀な経営者は、なぜ打たれ強いのか。藤田晋氏と堀江貴文氏が、若き日に経験した「痛み」と、そこから得た教訓を語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「心を鍛える」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hitchhiking.jpg" width="1200" /></p>

<p>「心の強さ」は、生まれつき決まるものではない。2人の一流経営者・藤田晋氏と堀江貴文氏が、&ldquo;人にもまれる経験&rdquo;の価値を語る。</p>

<p>※本稿は、藤田晋、堀江貴文 共著『心を鍛える』（角川文庫）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>藤田晋：No pain, no gain.──痛みなくして得るものなし</h2>

<p>大学1〜2年生のときの雀荘での話をしようと思います。</p>

<p>現在はどうかわかりませんが......当時のバイト先だった厚木の雀荘には、「悪い人」が少なくありませんでした。もう時効でしょうから忌憚なく言わせてもらいます。</p>

<p>騙そうとしてきたり、卑怯なことをやってきたりする人が多かったのです。</p>

<p>たとえば、「お金を貸してほしい」と頼まれたので、お貸しした途端にお店に来なくなる人。「住み込みで働かせてほしい」と言い、そこで働き始めた途端、レジのお金を盗んで消息不明になる人。さらに、1週間泊まり込みで麻雀を打ちっ放しだったあるお客様は、指名手配中の人でした（店側が気づいた瞬間に、その人はいなくなってしまいました）。</p>

<p>つまり、私の郷里である福井の片田舎では、なかなか見かけないタイプの〝アンダーグラウンドな人たち〞が出入りしていたのです。まるでドラマのようでした。</p>

<p>世の中は、いい人ばかりではありません。人当たりが良くニコニコしている人でも、店のお金をこっそり盗んだりするわけです。</p>

<p>まだ若く、ピュアなところが残っていた私は、店でそんな〝事件〞が起こるたびに裏切られたような気分になり、ショックを受けていたものです。しかし、雀荘で働くうちに、「自分の身を守るためにも、店を守るためにも、人を見る目を養うことが大事なんだ」と思えるようになりました。</p>

<p>今思えば、それも「心を強くする」ことだと感じます。</p>

<p>このように、さまざまな出来事に見舞われ、対処して、それでもへこたれずに前を向いて進んでいくこと。それが「生きていく」ということなのでしょう。</p>

<p>だから、心を鍛えるためには、少し痛い目に遭っておくということも必要なのです。</p>

<p>たとえ痛い目に遭ったとしても、「いい筋トレをしたなあ!」くらいに捉えたほうがいいのでしょう。</p>

<p>No pain, no gain.──痛みなくして得るものなし。そう思えてなりません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>堀江貴文：ヒッチハイクで心の殻を破ることができた</h2>

<p>上京を遂げた若き日の藤田さんが、麻雀によって育まれていったのだとしたら、僕を現実社会に適応させ、成長させてくれたのはヒッチハイクだった。</p>

<p>「浪人時代からヒッチハイクでの貧乏旅行にハマってさ」。そんな友人・中谷君の誘いがきっかけで、大学1〜2年の僕は、北海道以外の都府県すべてを彼と回った。</p>

<p>高速道路のサービスエリアやパーキングエリアで、休憩中のドライバーに片っ端から声をかけた。とはいえ1台目から乗せてもらえることは稀だ。</p>

<p>断られたらショックを受けるし、めげそうにもなる。でも10台に1台くらいの確率で乗せてもらえる。どんなときでも30台に声をかければ確実だ。初めて声をかけたときの緊張感、承諾してもらえたときの達成感は、今でも記憶している。</p>

<p>些細なことに思われるかもしれないが、こんな小さな成功体験を積み重ねることで、相手が見ず知らずの人だろうと、堂々と声をかけたり、目を見て話したりできるようになった。そして、生粋の男子校上がりの大学生にありがちな「女性アレルギー」も、少しずつだが克服できるようになっていった。</p>

<p>意外に思われるかもしれないが、僕はヒッチハイクを通じて、自分の殻を破れるようになったのだ。</p>

<p>自分の殻を破りたいとき、言い換えると「誰とでも自信を持って接したい」とき、何もせずにダラダラと過ごしていても現実は変わらない。でも、どんなに小さなことでもいいから、人にもまれる経験を積めば、自分を変えていくことだってできる。</p>

<p>つまり、生まれつき口八丁手八丁で、社交的で、営業や交渉に長けている人なんていないと思ったほうがいい。優秀な営業マンやタフなネゴシエーター（交渉人）に見える人ほど、過去に人にもまれる経験を積み重ねているはずだ。</p>

<p>もちろん、「心を強くしたかったら、今すぐヒッチハイクをしろ」なんて短絡的なことを言うつもりはない。ただ、なんらかの小さな成功体験を積み上げていくことはマストだと思う。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hitchhiking.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤田晋（サイバーエージェント会長）、堀江貴文（実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>円は崩壊するのか？日銀が信用を失う3つの引き金と最悪の未来  藤巻健史（（株）フジマキ・ジャパン代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14231</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014231</guid>
			<description><![CDATA[実際に想定される日銀の信用失墜シナリオについて、藤巻健史氏に解説して頂く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="日銀の信用失墜シナリオ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_money03.jpg" width="1200" /></p>

<p>円安と物価高が加速する2026年。日銀が「金利のある世界」へと舵を切った今、日本の金融システムはかつてない激震に見舞われています。「日本がハイパーインフレに陥るのではないか」――。これまで極論とされてきたシナリオが、日銀の深刻な財務悪化によって現実味を帯び始めました。長年に渡り、警鐘を鳴らし続けてきた藤巻健史氏に、実際に想定される日銀の信用失墜シナリオについて解説して頂きます。</p>

<p>※本稿は、藤巻健史著『物価高・円安はもう止められない！政府と日銀がひた隠す日本経済の不都合な真実』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日銀の信用失墜シナリオ１：長期金利上昇</h2>

<p>私は、日本経済がハイパーインフレに陥る「Ｘデー」が、近い将来やって来るであろうと予想しています。何度も述べていますが、ハイパーインフレは中央銀行の信用失墜で起こります。つまり、日銀の信用が失墜する日はそう遠くないと考えているわけです。</p>

<p>日銀が信用失墜するまでの主なシナリオとして、次の3つが考えられます。<br />
1.長期金利上昇&rarr;長期国債価格が下落&rarr;日銀の含み損が拡大<br />
2.政策金利引き上げ&rarr;補完当座預金制度の支払利息が増大&rarr;損失の継続的計上<br />
3.株価下落&rarr;保有株ETFの運用益喪失&rarr;株ETF売却損の継続的計上</p>

<p>１つめの長期金利の上昇はすでに始まっています。26年2月現在、国債10年の利回りは２％台前半ですが、これが５％になっても何らおかしくありません。</p>

<p>アメリカは4％を超えていますし、イギリスは4.5％を超えています。日本も、1980年代後半のバブル期には5％前後でしたし、80年代前半はさらに高く、8％を超えていました。</p>

<p>長期金利が上昇すれば、長期国債の価格が下がります。日銀が保有する国債の簿価は変わりませんが、時価は下がります。大量の長期国債を保有している日銀はもちろん、長期国債を保有している生命保険や地方銀行などの金融機関も、すでに少なくない評価損が出ていますが、これがさらに大きくなります。</p>

<p>日銀が長期国債の買い入れを減らし、含み損を抱えている金融機関も長期国債を買わなくなれば、いったい誰が長期国債を買ってくれるのでしょうか。買い手が減れば、国債価格は下落し、金利は上昇します。</p>

<p>2026年2月12日の日経新聞「国の借金ノンバンク頼み」という記事によると、最近は意外にもヘッジファンドや海外年金等が日本の長期国債の有力な保有者にのしあがってきたそうです。日本でノンバンクというと消費者金融や信販会社のことをいいますが、ここでいうノンバンクはヘッジファンドや年金等のことです。ヘッジファンドは日本の生保のような安定的な保有者ではありません。何かのきっかけでサーッと引いていきます。さらには、先物の売建で追い打ちをかけることさえしかねません。</p>

<p>そうした評価がさらに拡大していっても、日銀は「簿価会計だから問題はない」と言い張り続けると思いますが、海外の金融機関は中央銀行であっても破綻することを前提に、時価会計で財務内容をチェックします。</p>

<p>外資系金融機関が、日銀に復活の道はないと判断し、日銀当座預金口座を閉鎖するなどしたら、それは日銀の信用が失墜したことと同じで、円の価値が急落し、ハイパーインフレとなるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日銀の信用失墜シナリオ２：政策金利引き上げ</h2>

<p>2つめの政策金利の引き上げは、日銀が決定することですので、自身の財務状況だけを考えれば、上げることはかなり難しいと思います。</p>

<p>しかし、円安と物価高騰が続けば、そうも言ってはいられなくなります。26年中に0.75％から1.0％へと0.25％政策金利を引き上げることは、市場関係者の誰もが予想していることですが、それで物価高騰が収まるかと言えば、まず収まりません。</p>

<p>政策金利が1％になっても、インフレ率が3％だとしたら、1-3＝▲2で、実質金利はマイナス2％と世界ダントツで低いままです。本気で物価高騰を抑え込もうとするなら、政策金利をインフレ率以上に上げて、実質金利をプラスに転じさせることが必須です。</p>

<p>日銀がそれをやらなければ、マイナス金利によって景気が過熱され、インフレ率が4％、5％とさらに上がっていきます。こうなるとインフレのコントロールは不可能になり、6％、7％と上がっていき、どこで止まるかは神のみぞ知ることとなります。</p>

<p>物価高騰に耐えられなくなった国民が、政府と日銀に圧力をかけるといったことが起きるかもしれません。もし日銀がインフレ率以上に政策金利を上げたら、補完当座預金への支払利息が急増するだけでなく、莫大な損失を継続的に計上し続けなくてはなりません。日銀の財務内容はみるみるうちに悪化していきます。</p>

<p>日銀が債務超過に陥り、その状況が何年も続くことが予想されるなら、外資系金融機関をはじめ、世界の誰もが日銀を信用しなくなり、円の価値が急落し、ハイパーインフレとなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日銀の信用失墜シナリオ３：株価下落</h2>

<p>３つめの株価下落がどういった要因で起きるかはわかりませんが、株価というのは思いもよらぬことが起きても下がるものです。</p>

<p>日経平均株価は最高値を更新し続けていますので、それほどの大災害や大事件が起きなくても株価が数十パーセント下がる可能性は十二分にあります。</p>

<p>現在の日銀は、金本位制ならぬ株本位制で、保有する株ETFの含み益で長期国債の含み損を補っており、株ETFの配当などで受取利息と支払利息のマイナス分を補っています。株価が下がれば、含み益も、配当も減ります。先ほどのシナリオ1や2で、日銀が信用失墜まではいかない途中であっても、円安、株安、債券安のトリプル安になれば、株価の下げ幅によって日銀が債務超過に陥るでしょう。</p>

<p>まあ、株価が下がる要因はさておき、株価が下がれば日銀の財務の化粧がはがれ、その危険な実態が財務諸表にさらけ出されます。それを世界各国の政府や金融機関が見過ごすはずはなく、日銀の信用は失墜し、円の価値が暴落し、ハイパーインフレとなることでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>インフレ税による財政再建シナリオ</h2>

<p>日銀の信用が失墜する３つのシナリオを紹介しましたが、仮に日銀の信用が失墜しなくても、ハイパーインフレにはならなくても、私たち日本人が地獄を見る可能性があります。それが、インフレ税によって政府が財政再建するシナリオです。</p>

<p>物価の番人である日銀が物価高騰を抑えることができず、高インフレが続けば、円の価値はどんどん下がっていきます。インフレ率7％なら11年で物価は約2倍になり、インフレ率10％なら7年で物価が2倍になります。</p>

<p>日本政府が、増税することも、歳出を減らすこともできない場合、借金を実質的に減らす唯一の方法がインフレ税になります。高インフレを長期間続けることで、円の価値を下げ、借金を実質的に減らすのです。政府が意図的でなくても、現状を見れば結果的にそうなってしまうのではと思わざるを得ません。</p>

<p>国民の富を政府の富に移管してしまえるのがインフレ税なのです。<br />
この場合、ハイパーインフレと違って、すぐにＸデーが来るわけではありませんが、真綿で首を絞められるようにＸデーに近づいていくというのも、国民にとってはかなり恐ろしいシナリオではないでしょうか。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_money03.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤巻健史（（株）フジマキ・ジャパン代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>トレーナーが教える、体脂肪を減らすための「外食・コンビニ食」の選び方  森拓郎（フィットネストレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14061</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014061</guid>
			<description><![CDATA[筋肉を維持しつつ体脂肪を減らすには、糖質を摂りながら1日300kcalのアンダーカロリーを目指すのが理想です。脂質を抑えるコツや外食・コンビニでの賢い選び方をフィットネストレーナーの森拓郎さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ランチ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lunch1.jpg" width="1200" /></p>

<p>筋肉量を維持しながら体脂肪を落とすには、食事の管理が欠かせません。筋肉のエネルギー源となる糖質はしっかりと確保しつつ、1日300kcal程度のアンダーカロリーを目指すのが着実なダイエットのポイントです。</p>

<p>本稿では、書籍『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』より、脂質を抑えるコツに加え、外食やコンビニでも迷わないメニュー選びの秘訣を解説します。</p>

<p>※本稿は、森拓郎著『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>体脂肪はエネルギー不足によって分解される</h2>

<p>体脂肪が少なくて筋肉が多ければ、引き締まって健康的。スタイルもよく見えるとなると、体脂肪をなんとか落としたいと思いますよね。</p>

<p>では体脂肪はどのように減らしていくのか。体脂肪は、基礎代謝量が上がったり、筋肉量が増えたりするといきなり燃焼するわけではありません。いったん分解されてから燃焼します。</p>

<p>脂肪の分解はエネルギーが不足したときに起こります。このとき血糖や肝臓に蓄えられたグリコーゲン（糖質が分解されたもの）を使います。それでも足りないと、脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪を使います。</p>

<p>その際にさまざまなホルモンが脂肪を分解する酵素に作用して、脂肪細胞から分解された遊離脂肪酸が血液中に放たれます。そして筋肉やそのほかのエネルギーを欲している細胞に運搬され、エネルギーとして使われることで体脂肪は長い道のりを経てようやく燃焼。その結果、脂肪は水と二酸化炭素に分解され、呼気や尿、汗として排出されます。ここでようやく「体脂肪が減る」ことになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>脂肪は分解されても代謝できないと再び脂肪になる</h2>

<p><img alt="体脂肪が燃焼する道のり" height="2022" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260508Moritakuro04.jpg" width="1200" /></p>

<p>エネルギー不足になれば体脂肪の分解が進むということであれば、朝食前の空腹時に運動する、何も食べずに激しい運動をする、1食抜くなど、「摂取エネルギーを大幅に減らせば案外簡単に体脂肪を減らせるのでは」と思ったかもしれません。そうすればたしかに脂肪分解は進みます。</p>

<p>しかし、問題は、脂肪分解を促すホルモンは、実は同時に筋肉も分解する作用があること。過剰な食事制限は、筋肉を減らす要因にもなるのです。さらに、食べる量を減らしすぎるデメリットはそれだけではありません。</p>

<p>短期間で体脂肪を減らそうとすると、過剰に脂肪分解が促され、遊離脂肪酸が細胞を攻撃します（※1）。特に心臓へ負担をかけることにもなりとても危険（※2）。また、血中に脂肪酸が多いとインスリンの効きが悪くなるため、血糖値が上がりやすくなります。</p>

<p>そしてもっと問題なのが、脂肪が分解されたのに、それを代謝するエネルギーが足りないと、分解された脂肪酸は、残念なことに脂肪に再合成されてしまいます。つまり、摂取エネルギーが少ないまま脂肪分解をしても、代謝が低くなって脂肪再合成を繰り返してしまいます。そのような人は、内臓やお腹まわりに脂肪がつきやすく、下腹ぽっこりや脂肪肝のリスクも高くなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1） Unger RH &amp; Orci L. Int J Obes Relat Metab Disord 2000;24(Suppl 4):S28&ndash;S32.<br />
（※2） Lopaschuk GD et al. Circ Res 2010;107:367&ndash;378.</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日1500kcalのエネルギー摂取を目指す</h2>

<p><img alt="1日1500kcalの食事量" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260508Moritakuro03.jpg" width="709" /></p>

<p>体脂肪を減らすフェーズでは、筋肉量を維持しながら体脂肪を減らすことが大切です。そのため、ただ量を減らすだけではなく、筋肉へのエネルギーが不足しないようにすることが大切。しっかり食事で糖質を摂りながらも、1日300kcal程度、摂取エネルギーより消費エネルギーを多くすることがポイントです。</p>

<p>目安は基礎代謝量プラス300kcal。基礎代謝が1200kcalなら、摂取カロリーは1500kcal。基礎代謝量を下げないようにしながら、筋トレは継続します。運動量の多い人なら、100～200kcal多くても問題ありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>脂質の摂取量を意識する</h2>

<p><img alt="脂質を抑えるポイント" height="2028" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260508Moritakuro02.jpg" width="1200" /></p>

<p>ご飯やいも類を抑えるだけで、摂取エネルギーをかなりカットできます。しかし、糖質を減らしすぎてしまうと代謝が落ちるので、全体の摂取エネルギー量の半分以上はキープして。</p>

<p>摂取エネルギーを減らすコツとして、脂質の摂り方に目を向けましょう。脂質は肉や魚、ドレッシングにも含まれていて見た目だけでは把握しづらいので、面倒でも摂取カロリーを記録するアプリなどを使うのがおすすめ。厳密には算出されなくても、自分の食事の傾向が分かるので、対策がしやすくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>外食やコンビニ食は選び方にコツがある</h2>

<p><img alt="外食やコンビニ食の選び方のコツ" height="2025" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260508Moritakuro01.jpg" width="1200" /></p>

<p>外食やコンビニを利用する場合の、選び方のコツを紹介しましょう。</p>

<p>まずは全体量の把握です。1食につきたんぱく質は手のひら1枚分、脂質は調理油大さじ3分の1&nbsp;、ご飯はこぶし1個分、野菜や海藻の小鉢一杯。これくらいの内容を目指すことをイメージしておくと、外食やコンビニでも選びやすくなります。</p>

<p>コンビニやスーパーで惣菜を買うときは、エネルギー表示だけでなく、栄養成分表示もチェックを。脂質やエネルギー量の高さを意識しやすくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lunch1.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森拓郎（フィットネストレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>組織がなぜ機能不全に陥るのか?『組織デザイン』に学ぶ、不変の原理原則【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12278</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012278</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『組織デザイン』（日経文庫）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、&nbsp;沼上幹著『組織デザイン』（日経文庫）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『組織デザイン』</h2>

<p>アジャイル、ティール組織、ホラクラシー...&nbsp;ビジネスの世界は、次々と現れる新しい組織論や経営手法のキーワードで絶えず揺れ動いている。我々は、より速く、より柔軟に、よりイノベーティブになるための解決策を求め、組織の形を時代に合わせて最適化しようと試みる。しかし、その変化の波に乗りながらも、組織がなぜ機能し、あるいはなぜ機能不全に陥るのか、その根本的な「仕組み」を見失ってはいないだろうか?</p>

<p>このような時代だからこそ、経営学者・沼上幹による『組織デザイン』（日経文庫） は、時を超えて参照されるべき羅針盤としての輝きを放つ。本書は、複雑怪奇に見える組織という現象を、「分業」と「調整」という、驚くほどシンプルでありながら普遍的な二つの原理原則から解き明かし 、我々が組織を設計し、理解するための揺るぎない思考の土台を提供する一冊である。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「分業」と「調整」の精緻なメカニズム</h2>

<p>本書が提示する核心的なメッセージは明快だ。組織デザインとは、本質的に「仕事をどのように分け（分業）、それをいかに連携させるか（調整）」という工夫の積み重ねに他ならない 。個人では達成不可能な目標に取り組むために、まず業務を専門化し、分担する（分業）。しかし、分割された活動は、最終的な成果として結実するために、再び統合され、連携されなければならない（調整）。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>著者は、「分業」の様々な形態（垂直、水平、機能別など） と、「調整」を実現するための多様なメカニズム（ルールによる標準化、指示命令系統としてのヒエラルキー、部門間の水平的な連携など） を、豊富な図解を効果的に用いながら 、体系的かつ論理的に解き明かしていく。</p>

<p>なぜ特定の組織構造がある状況では機能し、別の状況では機能しないのか? なぜ厳格なルールだけでは予期せぬ事態に対応できないのか? 本書を通じて、我々が日常的に「組織」と呼んでいるものの、その背後にある構造的な論理が、霧が晴れるように見えてくるのである。&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>流行に流されない「原理原則」という名の礎</h2>

<p>本書の際立った特徴は、一時的な流行や特定の経営手法、いわゆる「流行りのカタカナ組織論」 とは距離を置き、組織設計における普遍的な原理原則の重要性を一貫して強調している点にある 。</p>

<p>著者は、組織のデザインは常に個別具体的な状況に合わせた「特注品」であるべきだが、その設計作業を行う上で、基本となる論理への深い理解がなければ、複雑な現実の中で容易に方向性を見失ってしまう（「迷子」になる）と指摘する 。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>特に、近年しばしば理想化されるフラットな組織形態に対し、本書がヒエラルキー（階層構造）の必要性と有効性を冷静に、かつ肯定的に論じている点は示唆に富む 。</p>

<p>問題は階層構造そのものではなく、しばしばその運用（例えば、決断力のない上司）にあると喝破し 、単純で明確な階層構造と、それを補完する水平的な連携メカニズム（部門間の直接折衝など） のバランスの重要性を説得的に示す。この原理原則に基づいたアプローチこそが、本書に時代を超えた価値を与えていると言えるだろう。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>理論の「骨格」を知り、実践への「応用力」を養う</h2>

<p>では、本書は日々の組織課題に対する即効性のある解決策を提示するのだろうか? この点については、本書の意図を理解しておく必要がある。</p>

<p>本書は、組織デザインの「原理原則」を深く掘り下げる理論書であり、特定の状況に対する具体的な「ハウツー」や、組織改革のステップ・バイ・ステップの手引書ではない 。そのため、目の前の問題に対する直接的な答えや処方箋を求める読者にとっては、期待と異なる読後感を持つかもしれない 。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>また、その理論的な厳密さゆえに、内容は抽象的で難解に感じられる可能性もある 。組織が経験を通じて学習し変化していく動的なプロセスよりも、構造的な設計という「静的」な側面に光を当てている、と感じる向きもあるかもしれない 。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>しかし、これらは欠点というよりも、本書が目指すものの裏返しと捉えるべきだろう。著者が提供しようとしているのは、小手先のテクニックではなく、あらゆる状況に応用可能な「基礎体力」としての原理原則の理解なのである 。実務経験を積んだ後に読み返すことで、その深い洞察や実践的な価値に改めて気づかされる という事実は、本書が理論と現実を結びつけるための強力な「思考のOS」を提供することを示唆している。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>組織に関わるすべての人へ、思考の基盤を</h2>

<p>本書は、経営学を学ぶ学生にとってはもちろん 、組織を実際に設計・運営する立場にある管理職や経営層 、人事や組織開発に関わる専門家 にとって、座右に置くべき一冊と言える。</p>

<p>しかし、その価値は専門家だけに限定されるものではない。組織の一員として働くすべての人々が、自身が属するシステムの構造や意思決定の仕組みを理解し、より主体的に関与していくための「地図」となり得る可能性を秘めているのだ 。&nbsp;&nbsp;</p>

<p>もちろん、本書一冊で組織に関する全ての問いに答えが出るわけではない。組織文化の醸成や変革の推進、個人のモチベーションといった、よりソフトで動的な側面については、他の知見やアプローチも必要となるだろう。しかし、組織という複雑なシステムを構造的に理解し、その問題を分析・診断するための強固な基盤なくして、有効な戦略や施策を立案することは極めて困難である。</p>

<p>沼上幹の『組織デザイン』は、組織という迷宮を歩むための、信頼に足る地図であり、コンパスだ。目まぐるしく変わるトレンドに惑わされず、組織の本質を見抜くための普遍的な知恵を求めるならば、ぜひ手に取ってみることを強く推奨する。組織を見るあなたの解像度は、間違いなく一段、深まるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 22 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「モンハン休暇」は求職者に響くのか？ 会社のアピールポイントの見つけ方  窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12594</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012594</guid>
			<description><![CDATA[中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="求職者のベネフィット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_goalbiz.jpg" width="1200" /></p>

<p>新しい人を採用したいけれど<br />
知名度がない、休日が少ない、初任給が低い、採用コストもない...</p>

<p>そんな経営者や採用担当者の悩みにこたえる中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？<br />
20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。</p>

<p>※本稿は、窪田司著『小さな会社の採用は「スキマ」を狙え　ライバルより低条件でも人が集まる方法&nbsp;』（秀和システム）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自社の強みではなく、求職者のベネフィットを探そう</h2>

<p>採用の成功確率を高める「ゲリラ採用」において、ベネフィットの設計は非常に重要なポイントです。この稿では、ベネフィットの考え方と整理の仕方について、より実践的な内容を詳しくお伝えしていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>求職者はあなたの会社の強みには興味がない</h2>

<p>少し過激なタイトルかもしれませんが、残念ながらこれは事実です。もっと言えば、人は自慢話が好きではないため、強みのアピールは逆効果にすらなる可能性があります。</p>

<p>たとえば、次のような企業プレゼンを聞いたら、どのような気持ちになるでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>《弊社は、1983年に上場企業のエリートグループの一員として誕生し、創業当初から世界最高水準の人材を結集してまいりました。ハーバード大学出身者をはじめ、一流のコンサルティングファームでの経験を持つ人材が在籍し、日本最高峰のサービスを提供してきた実績を誇ります。</p>

<p>3年前には、上場企業グループから独立し、自社単独での上場を果たすという快挙を達成いたしました。さらに、ビジネスプランコンテスト最優秀賞の受賞や「日本の注目ベンチャー企業10選」への選出など、当社の実力は業界内外から高く評価されています。</p>

<p>これらの輝かしい実績は、妥協なき人材戦略と、徹底したプロフェッショナリズムに基づく組織運営の賜物であり、弊社が持つ圧倒的な競争力の証です。</p>

<p>今後も、優秀な人材の採用と育成に力を注ぎ、日本を代表するグローバル企業として、さらなる飛躍を遂げてまいります。》</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>この企業に対して、嫌悪感までは抱かないとしても、親近感を覚えない方は多いのではないでしょうか。一部の例外を除き、多くの人にとっては距離を感じる存在に映るはずです。</p>

<p>これは「人は自分の能力や意見の正しさを確認するために、他者と比較する傾向がある」という社会的比較理論にも通じる反応です。</p>

<p>ここまで極端な例ではないにせよ「当社の強みは◯◯です」「業界トップクラスの技術力があります」といったアピールをがんばった結果、求職者に響かない、あるいは反感を持たれるというケースは非常に多いのです。</p>

<p>たとえば、ある製造業の会社が「当社は、業界をリードする最先端の製造技術と圧倒的な生産力を誇ります」とアピールしていたとしましょう。</p>

<p>これに対して、求職者の心の声は「それって私に何の関係があるんですか？」です。企業が誇る「強み」が、そのまま求職者にとって魅力とは限りません。</p>

<p>・強み = 「特徴や長所」（主に企業視点）<br />
・メリット = 「強みがもたらす利点」（主に企業視点）<br />
・ベネフィット = 「求職者が得られる価値」（主に求職者視点）</p>

<p>この違いを把握していることが大事です。採用企業はどうしても「強み＝アピールポイント」と捉えがちですが、求職者が本当に知りたいのは「この企業で働くと、自分にどんないいことがあるのか？」なのです。</p>

<p>それを伝えるには&quot;企業視点&quot;ではなく、当然&quot;求職者視点&quot;に立った情報発信が不可欠です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「企業の自慢話」になっていませんか？</h2>

<p><img alt="強み・メリット・ベネフィットの違い" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250627Kubotatsukasa3.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、少しトレーニングしてみましょう。それぞれのメリットを考えてみてください。</p>

<p>【練習問題①】<br />
（強み）：当社は創業50年の歴史があり、業界トップクラスのシェアを誇ります。<br />
【練習問題②】<br />
（強み）：当社は数々の受賞歴があり、技術力には絶対の自信があります。</p>

<p>以下は、あくまで一例ですが、解答例になります。<br />
【練習問題①】<br />
（メリット）：安定した経営基盤のもと、長く安心して働ける環境があります。<br />
【練習問題②】<br />
（メリット）：高い技術力があるからこそ、未経験者でもしっかりと学べる教育体制が整っています。</p>

<p>いかがでしょうか？<br />
こうして改めて考えてみれば「企業の特徴（強み）」を「求職者にとっての利点（メリット）」へ変換するのはそれほど難しくないはずです。</p>

<p>しかし、いざ採用コンテンツとなると、強みの羅列になっているものが非常に多いのが現実です。<br />
ナビサイト、求人票、採用パンフレット、採用サイト、説明会スライドなどを、ぜひ見直してみてください。</p>

<p>そこにあるのは「企業の自慢話」になっていませんか？<br />
上の表を参考にして、もう一度見直してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>メリットをベネフィットに変える</h2>

<p><img alt="ベネフィットはメリットの芯" height="557" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250627Kubotatsukasa4.jpg" width="1200" /></p>

<p>では次に、どのようにメリットをベネフィットへと昇華させ、それをどのように活用していくのかを考えていきましょう。</p>

<p>まず、メリットとベネフィットの違いですが、メリットは企業の強みがもたらす利点であるのに対して、ベネフィットは求職者が得られる価値であるという点です。</p>

<p>つまり、ベネフィットは「求職者が得られる価値」であるがゆえに、ターゲットによって異なるのです。</p>

<p>たとえば、学生時代の私は「年間休日」の多さを重要視しており、それは私にとって明確なベネフィットでした。しかし現在、独立して働いている私はワーカホリック気味であり、もはや「年間休日の多さ」はベネフィットとは言えません。</p>

<p>このように「価値のあるメリット」がベネフィットであり「価値のない（薄い）メリット」は単なるメリットにすぎないのです。</p>

<p>たとえば、千葉市のZOZOマリンスタジアムを使って、複数の企業が企業説明会を開催しています。これは野球、特に千葉ロッテマリーンズに興味を持つ層への認知度向上を目的としたプロモーションです。熱烈なファンにとっては大きなベネフィットになりますし、好きな球団と関われる企業で働けることは「働く意味」につながります。</p>

<p>しかし、野球に興味がない人にとっては、さほどメリットにはなりません。</p>

<p>ほかの有名な事例としては、「モンハン休暇」が挙げられます。ある企業が「3月26日はモンスターハンターライズの発売日となり、社員の業務集中が難しいと予想されるため、この日は休暇とする」と社内告知し、SNSを中心に話題を集めました。</p>

<p>ゲーム好きにとっては明確なベネフィットですが、ゲームに興味のない人にとっては、特別感のないメリットでしかありません。<br />
このように、求職者のメリットは「興味があるかどうか」で、ベネフィットに変わるかが決まります。</p>

<p>中小企業の採用活動においては、インパクトの大きいベネフィットを狙うことが重要です。ベネフィットは、スポーツで言うところの「スイートスポット（芯）」のようなもので、最もエネルギー効率のよいポイントです。</p>

<p>このスイートスポットを見つけ、そこに集中してアピールすることが、ゲリラ採用の真髄なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_goalbiz.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 21 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>11.5ゲーム差から大逆転優勝...栗山英樹が「抑え投手を先発転向」させた大胆采配  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14235</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014235</guid>
			<description><![CDATA[大谷選手とともに優勝を成し遂げた栗山英樹氏の采配と組織づくりを、野球評論家のゴジキ氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「プロ野球監督論」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02G.jpg" width="1200" /></p>

<p>野球評論家のゴジキ氏が歴代の名将を分析し、4刷重版も決まった著書『マネジメント術で読むプロ野球監督論』。今回はその内容より、大谷翔平選手の恩師であり、二刀流をともに完成させた栗山英樹氏について分析・解説する。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『マネジメント術で読むプロ野球監督論』（光文社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>二刀流の完成と大逆転優勝</h2>

<p>16年の日本ハムは一つの集大成といってよいだろう。3連覇を狙うソフトバンクに11.5ゲーム差をつけられながらも、球団新記録の15連勝で8月25日に首位へ浮上。9月終盤には敵地でソフトバンクに連勝し、大逆転優勝へたどり着いた。特に、7月1日からのソフトバンク3連戦で高梨裕稔、有原航平、大谷を当てて3タテをしたことがターニングポイントだった。</p>

<p>こうした結果だけ見れば「勢い」の物語だが、中身は違う。チームの打率と防御率はいずれもリーグ首位。作戦・内野守備走塁の白井一幸、投手運用の吉井理人という二人の参謀が選手の良さを引き出して監督を裏から支えた。</p>

<p>白井は攻撃面の作戦立案を担い、俊足巧打の選手を活かした機動力野球や小技を駆使する戦術でチームを盛り立てた。メジャー研修の経験からデータの重要性を理解しており、相手バッテリーの配球パターンや守備の陣形を踏まえたうえで作戦を練ったのだ。</p>

<p>試合ごとに盗塁のタイミングやバントシフトの癖などを分析し、攻略プランを立てていたため、シーズンを通して相手の裏をかく走塁・攻撃が目立った。</p>

<p>一方、メジャーリーグでも活躍した吉井は16年に4年ぶりに日本ハムの投手コーチに復帰。大谷の登板間隔管理や体調面のケアにも細心の注意を払い、投手大谷を無理させず野手大谷の打力を最大限活かす起用法を栗山とともに模索し、増井の先発転向など投手陣の再編と柔軟な起用策でチームに安定感をもたらした。</p>

<p>また、CSや日本シリーズでは相手主力打者の弱点コースや傾向を投手に伝え、リリーフ継投の順番もデータに基づき最適化した。</p>

<p>そして、チームの中心には投打の二刀流で前人未踏の活躍を見せた大谷翔平がいた。シーズンMVPに加えて、NPB史上初となる投手とDHの両部門ベストナインを受賞した。</p>

<p>大谷はこの年、打者として90試合（スタメンDH80試合、先発登板試合で自ら打席に立った試合7、代打起用3）に出場し、打率.322、22本塁打、67打点という主軸級の成績を残している。チームは大谷が打席に立った試合で57勝31敗2分と大きく勝ち越し、特に大谷が先発投手として登板し自ら打席にも立った7試合では全勝という驚異的な強さを誇った。</p>

<p>シーズン中盤には指にマメを作って一時投手登板を離れたが、その期間もほぼ野手に専念させ、約1か月半の間に打率.313、9本塁打、25打点と大活躍させている。二刀流のメリットを最大限に活かす起用法で、投手大谷不在時の穴を打者大谷で埋めた。前述した3年間の積み重ねによって、この前例なき二刀流が成功したといえる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本シリーズで光った栗山采配</h2>

<p>栗山の采配としては、若手選手の積極的起用や、臨機応変な配置転換がこの年のポイントだ。</p>

<p>日本ハムは伝統的に将来を見据えた育成を重んじる球団であり、栗山もその方針の下で大胆な起用を行った。ルーキーの加藤貴之は先発と中継ぎの両面で7勝、新外国人のアンソニー・バースも先発・リリーフを兼ねて8勝を挙げた。さらに、前年0勝だったリリーフの高梨裕稔をシーズン途中から先発に回すと10勝2敗、防御率2.38の飛躍を遂げている。</p>

<p>さらには、抑え投手だった増井浩俊をシーズン途中で先発に転向させるという大胆な策を講じた。増井は難しい調整にもかかわらず先発で6勝1敗、防御率1.10を挙げ、プロ初完封も記録するなど見事な成功を収めた。</p>

<p>投手大谷の離脱した穴を埋める大きな賭けだったが、シーズン途中に守護神を先発へ回してこれほど結果を残したケースは前例がない。同様に、谷元圭介ら複数の投手をシーズン中に先発・中継ぎとフレキシブルに起用し、その都度チーム事情に合わせて役割を変えた。</p>

<p>短期決戦でも、先発投手を早めに見切って第二先発を投入する大胆策や、守護神の配置転換といった栗山の柔軟な起用法が成功を収めた。特にソフトバンクとのCS第5戦、初回にKOされた加藤を即座に諦めロングリリーフ役のバースに4イニングを託した判断もさることながら、DHの大谷をクローザーに〝変身〞させる離れ業は素晴らしかった。</p>

<p>史上初のDH解除セーブ、日本最速165km/hを引き出した起用法には、ソフトバンクの工藤監督も脱帽。また、このシリーズの第2戦でクローザーのマーティンが痛打された際にその起用法を徹底的に見直し、調子の良いバースや谷元を勝ちパターンの中心に据え直した点も勝因となった。実際にバースと谷元はCSファイナル全試合で失点0と安定感抜群だった。</p>

<p>日本シリーズでは広島の完成度に押し込まれ、ビジターで連敗発進。そこで栗山は焦ってゲームを大きく動かすのではなく、壊さずに終盤へ運ぶことを最優先に据え、投手の役割をうまく変えながら走塁・小技を織り交ぜた攻撃で流れを取り戻す。第3戦を大谷のサヨナラ打、第4戦をレアードの勝ち越し弾で勝利してシリーズをタイに戻すと、最大の勝負手が第5戦で打たれた。</p>

<p>この試合、先発の加藤が二回一死満塁で捕まるや、栗山氏は即座にロングリリーフのメンドーサへスイッチする。CSのバースと同様、短期決戦における第二先発の大胆な投入で火消しに成功し、メンドーサは7回まで1安打に封じる力投を見せる。</p>

<p>打線は7回に市川の送りバントと中島の一打で同点に追いつき、9回は広島の守護神・中﨑翔太に対して二死満塁から西川のサヨナラ満塁本塁打。相手の勝ちパターンに対して粘りで球数を重ね、最後は一撃で方程式を崩した。</p>

<p>敵地に戻った第6戦は、栗山の継投戦略と打席管理が表裏一体で機能する最終章となる。同点で迎えた8回、6戦連投のジャクソンに対し二死から西川、中島、岡の三連打で満塁をつくる。</p>

<p>ここで大谷をネクストバッターサークルに置いてプレッシャーを与え、中田に押し出し四球を選ばせて先にスコアを動かすと、投手のバースにも打席を与えて適時打を放つ。さらに、直後にレアードの満塁弾で勝負を決した。</p>

<p>ビジターでDHなしという制約の中、投手交代のトリガーになりがちな投手打席を継投の安定のためにあえて維持し、攻撃面でも得点を生む。この判断は、栗山の現場感覚と設計思想が合致した象徴的な一手だった。</p>

<p>この日本シリーズを通じて栗山は、奇策のように見えて実は必然へと収束する采配をし続けていたのである。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02G.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>従来路線を踏襲する方がむしろ合理的と見えるとき『組織の不条理』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12179</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012179</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『組織の不条理』（中央公論新社）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_glasses.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、菊澤研宗著『組織の不条理』（中央公論新社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『組織の不条理』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784122063914.jpg" width="1200" /></p>

<p>近代経済学が前提とする「完全合理的な人間」は、現実世界では果たしてどこまで通用するのだろうか。企業や官公庁、そして軍隊でさえ、意思決定には常に情報の非対称性や心理的要因が絡む。</p>

<p>本書『組織の不条理 ― 日本軍の失敗に学ぶ』は、そんな&quot;限定合理的&quot;な人間の行動から、組織がいかに「不条理」に陥りうるかを実証的に描き出す名著だ。戦史研究に基づく組織論として『失敗の本質』と並び称される一冊である。</p>

<p>著者の菊澤研宗は、新制度派経済学という枠組みを用いて日本軍の戦史を分析する。この学派では、情報が不完全な中でも自己利得を求める&quot;機会主義的&quot;行動をする人間を前提に、(1)取引コスト理論、(2)プリンシパル＝エージェント理論、(3)所有権理論の3つの概念を軸に据える。</p>

<p>それらを日本軍の実態に当てはめることで、一見「非合理的」と評される作戦が、じつは「限定合理性」ゆえの当然の帰結だった可能性が浮かび上がる。</p>

<p>ガダルカナル戦における白兵突撃の例は、ビジネスにも通じる教訓を含んでいる。</p>

<p>日本陸軍が明治以来、白兵戦に最適化して装備・教育を整備してきたという&quot;歴史的経路依存性&quot;の存在は、いわば巨額のサンクコストを生み、途中で作戦方針を大胆に切り替えることを困難にしていた。</p>

<p>組織が過去の投資や慣行に縛られて柔軟な意思決定を阻まれる様は、経営の現場でもしばしば目にするところではないだろうか。既存の制度や人材配置、取引先との関係を手放すにはコストも説得も必要だ。</p>

<p>わずかな成功の可能性に賭け、従来路線を踏襲する方がむしろ&quot;合理的&quot;と見えてしまう――そこに組織の不条理が潜んでいる。</p>

<p>さらに本書では、戦争末期に日本軍が部分的に分権的組織へ移行し、硫黄島や沖縄の戦いで新たな戦術が試みられた点も紹介される。</p>

<p>画一的な中央集権制から離れ、現場レベルで最適解を探る分権型への移行は、現代ビジネスにおける事業部制やフラットなマネジメントへの示唆としても興味深い。局面によっては分権型が適切だと判断する&quot;限定合理性&quot;のあり方を、菊澤は緻密に論じている。</p>

<p>私たちの組織も、歴史的に積み上げてきた慣行や投資、メンバー間の力関係が大きな影響を及ぼしているはずだ。だからこそ、本書は「過去にとらわれて柔軟性を失うのは、不条理でありながら、ある意味で&quot;当然&quot;でもある」という冷徹な洞察を投げかけてくれる。</p>

<p>企業が激変する環境に合わせて変革を進めようとするとき、このような「限定合理性」を前提とした視点は大いに役立つだろう。</p>

<p>組織論や経営戦略に携わるビジネスパーソンにとって、本書は過去の悲劇から学びつつ、未来へ踏み出すための強力な指針となるはずだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_glasses.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 20 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「はぁ？なんで俺を怒るねん」小籔千豊が「新喜劇で一番声が大きい」と言われるまで  大塚澪（お笑いタレント）、小籔千豊（お笑いタレント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14281</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014281</guid>
			<description><![CDATA[『ゾンビメンタル どんなにへコんでもすぐに復活する人の思考法』（東洋経済新報社）の発売記念イベントに出席した大塚澪、小籔千豊両氏。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="大塚澪・小藪一豊" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605KoyabuOtsuka02.jpg" width="1200" /></p>

<p>吉本新喜劇に所属する大塚澪氏が13日、自身初の著書『ゾンビメンタル どんなにへコんでもすぐに復活する人の思考法』（東洋経済新報社）の取材会に登場した。同取材会には、2022年まで新喜劇の座長を務めた大先輩・小籔千豊も出席。「吉本一怒られてきた芸人」を自称する大塚氏とともに、息の合った掛け合いを披露した。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小籔流・理不尽な叱られへの対処法</h2>

<p>ーー大塚澪氏の新刊、『ゾンビメンタル どんなにへコんでもすぐに復活する人の思考法』では、著者自身の約20年にわたる&quot;怒られデータ&rdquo;をもとにした不屈のメンタルの作り方が語られている。「怒られることを恐れ委縮してしまう人も多いのでは」と問われた小籔氏は、以下のように回答した。</p>

<p>【小籔】世の中にはブラック企業もあったり、わけのわからん上司も山ほどいて...。理不尽な八つ当たりで怒る人らの言うことは別に聞かなくていいと思うんです。でも、世の中はいい人ばかりじゃなくて、この先も同じような人に会う可能性もあるわけじゃないですか。</p>

<p>それなら、次同じようなタイプの人に怒られないように、わけわからんダメ出しでも一回直そうとしてみればいいんじゃないでしょうか。</p>

<p>こっちが悪くないにしても、「あ、こうやって思う奴もおんねんな。こいつのために直すんじゃない、次同じような変な奴が来た時のために直そう」と考える。相手を認めるんじゃなくても、自分の防御のために直せる部分を直していった方がいいのかなとは思ってます。</p>

<p>まあでも大塚ちゃんの方が僕より怒られてきてるし、怒られのプロフェッショナルですから、僕の言うことじゃなく、この本を読んで大塚ちゃんのテクニックを役立てる人がいてくれたらいいなと思います。&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>ーー大塚氏が「苦手なサザエを嫌々食べたら失礼だと指摘された」という叱られエピソードを披露する一幕があった際、「嫌いなもん別に食べんでいいし」とフォローをした小籔氏。自身を「わがままな唯我独尊野郎」と表現し、人からダメ出しされたことは全く聞かないという小籔氏だが、心に響いた先輩からの言葉について語った。</p>

<p>【小籔】若手時代、声が小さいと指摘されることが多くて。漫才師の方とかによく叱られてたんですけど最初は「はぁ？」って思ってたんです。「ウケてるやんけ。声大きくてスベってるやつ叱れよ。まずそっち先ちゃうの？なんで俺を怒るねん」って。</p>

<p>ただある時、大先輩の内場（勝則）さんが「俺、声大きくせなあかんって言われたことあんねん」って突然言ってきて。「一番前の席の人と同じように、2階の奥の席の人にも届けなあかん。5年に1回大阪まで来てくれた人が、あんま聞こえんかったではかわいそうやって言われたんや」と。</p>

<p>その言葉はなぜかスッと自分の心の中に入ってきて。それ以来声を大きくしようと意識したら、何年か後に「お前、新喜劇で一番声大きいからな」と言ってもらえるようになりました。</p>

<p>その時は心の中で内場さんに「こんなこと言われるようになりました。ありがとうございます」とお礼を言いましたね。</p>

<p>優しく芯をついたダメ出しっていうのはやっぱり刺さるし、改善しようと思えるんだなという体験でしたね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605KoyabuOtsuka02.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大塚澪（お笑いタレント）、小籔千豊（お笑いタレント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>円安はもう止まらない？日銀の危険な「含み損」と「やはりドルが強い」と言える根拠  藤巻健史（（株）フジマキ・ジャパン代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14223</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014223</guid>
			<description><![CDATA[日銀が現在どういう財務状況なのか、藤巻健史氏に解説頂きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="今はとにかく資産を守れ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2.jpg" width="1200" /></p>

<p>円安に歯止めがかからない状況が続いています。「なぜ、日本円の価値はここまで下がり続けるのか？」その答えは、日銀が抱える深刻な財務リスクに隠されているかもしれません。日銀が「巨額の含み損」という時限爆弾を抱えていることは、あまり認識されていないのではないでしょうか。では、私たちが取れる生存戦略とは？本記事では、最新の経済状況を元に、日銀の舞台裏で何が起きているのか、そして、大切な資産を円安の波から守るための具体的な防衛策について、藤巻健史氏に解説頂きます。</p>

<p>※本稿は、藤巻健史著『物価高・円安はもう止められない！政府と日銀がひた隠す日本経済の不都合な真実』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年5月時点の情報に基づき、投資に対する考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入の可否を含む投資の判断はご自身の責任で行うようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>国債の評価「損」は前年比2倍以上、過去最大に!</h2>

<p>2025年11月26日、日本銀行は25年度上半期の決算を発表しました。<br />
まず見てほしいのが、保有する国債の評価「損」です。その額、実に32兆8259億円。国債保有残高は簿価（取得時の価格）では556兆7576億円ですが、時価では523兆9317億円。その差32兆8259億円が評価損となります。</p>

<p>前年同期の国債の評価損は、約13.7兆円でしたので、約2.4倍に膨らんだことになり、この評価損の金額は過去最大です。一方、評価「益」を生み出しているのが「金銭の信託（信託財産指数連動型上場投資信託）」で、一般的に株ETF（上場投資信託）と呼ばれるものです。この評価益が、46兆405億円あります。</p>

<p>国債の評価損が約33兆円あっても、株の評価益が約46兆円もあれば、差し引き約13兆円のプラスなので何も問題はないだろう。そう思うかもしれません。<br />
しかし、これは中央銀行としては異常なことであり、実に危険な状態なのです。</p>

<p>伝統的金融論では、「中央銀行は自国通貨の信用を保つために、株などの価格が大きく上下する金融商品を保有してはならない」と教えています。他国の中央銀行はこの伝統的金融論の教えを守り、株などの金融商品を所有していません。<br />
スイスの中央銀行など例外もあります。外貨準備として外国株を保有していますが、これは為替介入などを目的とした特例です。</p>

<p>日銀のように、自国の株をもっている中央銀行は、歴史を見渡しても極めて異例です。<br />
しかも、株ETFを爆買いしたことで、日銀は日本一の株主になってしまっています。</p>

<p>次に国債。日銀が保有する国債の内訳は次の通りです。<br />
短期国債約1.7兆円<br />
利付国債２年約21.3兆円<br />
利付国債５年約90.5兆円<br />
利付国債10年約244.4兆円<br />
利付国債20年約130.6兆円<br />
利付国債30年約51.3兆円<br />
利付国債40年約10.4兆円<br />
物価連動国債約5.3兆円<br />
その他約1.2兆円<br />
長期国債合計約555.1兆円<br />
日銀が保有している国債のほとんどが長期国債であることがわかります。</p>

<p>短期国債は１％金利が上昇しても価格はほとんど下がりませんが、長期国債は価格が大きく下がります。短期国債に比べて長期国債のほうが金利の動きに対して値動きが大きくなります。ですから、伝統的金融論の教えでは、日銀は長期国債をもつことも許されていません。</p>

<p>かつての日銀は、株も長期国債もほとんど保有していませんでした。伝統的金融論の教えを忠実に守っていました。<br />
その日銀が伝統的金融論から逸脱することになったのは、異次元金融緩和政策を実行するためでした。異次元の金融緩和を進めるために、日銀は長期国債を爆買いし、さらに株ETFまで爆買いしたのです。</p>

<p>その結果、25年9月末現在、本来、中央銀行が保有してはならない価格が上下する金融商品である国債を約556.7兆円、株ETFを約37.2兆円、あわせて600兆円弱も、保有しています。<br />
国債という国の借金の評価損を約33兆円も抱え、それをいつ下がるともわからない株ETFによって債務超過を回避しているのが日銀なのです。</p>

<p>日銀が債務超過に陥れば、その信用は失墜し、ハイパーインフレを引き起こしかねません。ハイパーインフレで円の価値が暴落すれば、紙幣は紙くずになってしまいます。日銀は、そうした大きな危険性を抱えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日銀が債務超過に陥ると何が起こるのか</h2>

<p>物価高騰が続く中、それを抑えようと日銀が政策金利を上げれば、日銀自身の財務損失が増え、債務超過に陥ります。<br />
もし日銀が債務超過になったとしても、企業のように資金繰りに行き詰まって倒産するようなことはありません。なぜなら、日銀はいくらでも通貨を発行することができるからです。</p>

<p>ただし、債務超過に陥っている中央銀行が発行する通貨を信用する人がどれだけいるでしょうか。自国民は最後まで信じるかもしれませんが、外国人は早々に信じなくなるでしょう。<br />
世界には通貨は円だけでなく、ドルもユーロもポンドもあるわけですから。</p>

<p>日銀が債務超過になれば、日銀と日銀が発行する円が信用されなくなり、中央銀行の最大の役割であるインフレ抑制もできなくなり、ハイパーインフレになる可能性が高まります。ハイパーインフレは、中央銀行の信用失墜で発生します。</p>

<p>実際、第二次世界大戦の敗戦により、日本は戦後、ハイパーインフレに見舞われました。このとき日本政府が行ったのが、「預金封鎖」と「新円切り替え」です。旧円のままではハイパーインフレを抑えられないため、新円に切り替えることで日銀の財務状況を立て直したのです。旧円は紙くず同然になりました。</p>

<p>ドイツも日本と同様、敗戦後、ハイパーインフレに陥りましたが、ドイツはライヒスマルクを発行していたライヒスバンク（ドイツ帝国銀行）を廃止し、新たにブンデスバンク（ドイツ連邦銀行）を誕生させ、通貨もドイツマルクに切り替えました。</p>

<p>日銀が債務超過に陥り、その信用が失墜すれば、日本は再びハイパーインフレになると私は見ています。もしハイパーインフレになれば、現在の円の価値は暴落し、紙幣は紙くず同然になります。<br />
つまり、円で資産をもっているのは大変危険だということです。</p>

<p>ハイパーインフレに備えるなら、円以外の通貨、私はドルで資産をもつことをおすすめしています。<br />
中央銀行は発行する通貨の信用を守るために、株や長期国債など、価格が大きく上下する金融商品を保有しないというのが伝統的金融論の教えです。そこから大きく逸脱している日銀を信じ、円を信じる人は、円で資産をもてばいいと思います。それは自己責任です。</p>

<p>他方、日銀を信用できないと思う人は、ハイパーインフレに備えて他の通貨に資産を移すことをおすすめします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>世界で「最強の保険」となる国はどこか</h2>

<p>これまで私は、円の暴落に備えて、ドル資産をもつことを一貫して推奨してきました。それに対して、「トランプ政権になり、アメリカにも不安要素が多く、ドルも危ないのではないか」と心配する声があります。<br />
確かに、アメリカとドルを取り巻く状況も良くはありません。直近の１年間、ドルがユーロに対して下がっているのは事実です。それでも私はドル資産をもつことが、最大の資産防衛になると考えています。</p>

<p>大事なことは、現在は資産を積極的に増やそうと攻める時期ではなく、守る時期だということ。守るときに考えるのが保険ですが、保険選びは保険会社選びが重要で、大きな危機に備えたいのであれば、最強の保険会社を選ぶことが重要になります。</p>

<p>では、世界で「最強の保険」となる国はどこでしょうか。<br />
経済力を考えても、軍事力を考えても、アメリカではないでしょうか。<br />
アメリカは資本主義の宗主国であり、これから経済成長に欠かせないエネルギーとITテクノロジーという二大重要資産を確保しています。また、世界の基準通貨であるドルを自分で刷れる国なのです。</p>

<p>「アメリカは世界中にドルをばらまいており、ドルの価値が下がるのではないか」<br />
こうした声も聞こえてきます。それはその通りで、アメリカもお金をばらまき過ぎですからドルの価値は下がっています。ただ、為替は相対的に決まりますから、「弱くなるドル」と「めちゃくちゃ弱くなる円」であれば、ドル高円安に進みます。</p>

<p>たしかに、イラン・米国紛争が勃発する前は「ドルの価値が下がっている」という声もありましたが、紛争勃発後は、「有事のドル買い」が起きています。<br />
4月15日の日経新聞に載ったフィナンシャルタイムズの提携記事にはコラムニスト、ジリアン・テット氏が『トランプ氏の気まぐれな行動が世界中で反米感情と不信感を強めたにもかかわらず外国人がまだ米国資産をむさぼるように買い続けている』と書いています。「むさぼるように」です。</p>

<p>また、ドルは世界の基軸通貨です。世界中、どこに行ってもドルはつかえます。<br />
円は、本来、日本経済の成長に合わせてしか通貨量を増やせませんが、ドルはアメリカ経済の成長ではなく、世界全体の経済成長に合わせてその通貨量を増やすことができます。世界の基軸通貨だからです。</p>

<p>日本は経済成長以上に円を発行しているから円の価値が毀損し、円安が進んでいるわけです。ドルも大量に発行されていますが、世界経済が成長すれば、その分ドルが必要とされます。もしドルの供給が少なければ、ドル不足となり、ドルの価値が上がり、世界経済がデフレ傾向になってしまいます。日本経済にとって円高がデフレ要因であったように、世界経済にとってドル高はデフレ要因です。</p>

<p>ですから、日本とアメリカが同じようにお金をばらまき過ぎているとしても、日本限定の円と、アメリカ限定ではなく世界の基軸通貨であるドルとでは、需要の規模が桁違いです。<br />
ドルが基軸通貨であることは、アメリカにとって最大の国益です。ドルを刷りさえすれば世界中の富が買えます。世界経済の拡大にあわせてドルを刷れるし、刷っても価値が希薄化しないのなら、こんなにすごい国益はありません。もちろん、世界経済の拡大以上にドルを刷ればドルでさえ価値が希薄化しますが、よほど刷らないとそんなことにはなりません。</p>

<p>ですから、貿易のためには多少ドル安のほうがいいと言いながらも、アメリカ政府は最終的にはドルの価値を守るでしょう。強い通貨でなければ、世界中の人々がその通貨での決済をしなくなったり、富の保有通貨として見てくれなくなったりするからです。「アメリカファースト」を叫ぶトランプ大統領なら、なおさらのことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ドルより強い通貨はない</h2>

<p>また、ドルに代わって基軸通貨になり得る通貨があるでしょうか。<br />
世界第２位の経済大国は中国ですが、中国がアメリカよりも強い国だと考える人は少ないのではないかと思います。実際、不動産不況は深刻で、経済成長に陰りが見えます。基軸通貨になれない致命的な理由として、中国には資本統制があり、通貨人民元を国外に自由に持ち出すこともできません。したがって、基軸通貨になる資格すらありません。</p>

<p>世界第３位の経済大国ドイツを含むEUがアメリカよりも強いかと言えば、そんなことはないでしょう。EUは27の加盟国の連合であり、財政は国によって違います。<br />
財政状況は南北で地域格差があり、ギリシャが財政危機に陥ったとき、それをどこが助けるのか大問題になったことを覚えている人も多いのではないでしょうか。</p>

<p>財政が国によって違うのに通貨が同じという状況が変わらない限り、同じ問題がいつ起きてもおかしくありません。<br />
通貨というのは、その国の経済の自動安定化装置の働きがあるのですが、それが働かないEUとユーロがアメリカよりも強いとは、少なくとも私には思えません。</p>

<p>分散投資の投資先の１つとしてユーロ、あるいは英ポンドやスイスフランなどをもつことは、悪くはありません。円でもっているよりは、はるかに安全です。ただ、あえてこうした通貨をもたなくても、ドルで十分なのではないかというのが私の考えです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤巻健史（（株）フジマキ・ジャパン代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>睡眠6時間未満は「肥満の入り口」？ かくれ肥満を脱するための習慣  森拓郎（フィットネストレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14062</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014062</guid>
			<description><![CDATA[かくれ肥満解消の鍵は「代謝できる体作り」から。1日3食、十分な睡眠、適度な運動など、筋肉をつけ脂肪を落とす前段階として必要な生活習慣を、フィットネストレーナーの森拓郎さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ダイエット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diet_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>「1日3食食べられない」「睡眠が6時間未満」「歩数が1日8000歩以下」......。<br />
もし心当たりがあるなら、筋肉をつけたり脂肪を落としたりする前に、まずは生活習慣の見直しが必要です。</p>

<p>本格的なボディメイクの前に欠かせないのが、食べたものを適切に消化・吸収し、スムーズに代謝できる体を作ること。書籍『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』より、かくれ肥満解消の第一歩となる「準備期」の習慣についてご紹介します。</p>

<p>※本稿は、森拓郎著『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日8000歩分の活動をする</h2>

<p>1日8000歩と聞いて、「そんなに？」と思った方もいるでしょう。これは8000歩わざわざ歩くのではなく、掃除機をかける、買い物、子どものお迎えなど活動の積み重ねで8000歩程度の活動の土台が必要という意味です。</p>

<p>テレワークが主流となりオンラインでも打ち合わせができる、ネットスーパーでも買い物ができる便利な時代です。地方だと車移動が多く、外を歩くことは滅多にないという人も多いでしょう。まずは歩数を意識することから。スマホなどを使って普段何歩くらい歩いているのか、定点観測することをおすすめします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ちょこちょこ歩いて歩数を稼ぐ</h2>

<p>8000歩を歩くとなると、平均的な身長の女性で約4km。早歩きなどを意識せずに歩けば約1時間程度かかります。しかし逆をいえば、24時間、睡眠を除いたとしても、1日で1時間〜1時間半も立って活動をしていないのに健康を維持するのは難しいことではないかとも思います。</p>

<p>電車通勤などがある人は意外と簡単にクリアできますが、在宅や車移動の多い人は、あえてその時間を作る必要があります。これは、運動というより最低限の活動量という意味合い。朝に散歩をする時間を作るとか、こまめに外に出る習慣をつける、家の中でも活動量を増やすなど、普段の時間の使い方を考え、どのようにして日常生活に活動を組み込むか、生活スタイル全般の見直しが必要です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1週間でならして8000歩を目指して</h2>

<p><img alt="日常生活で活動量の底上げをする" height="2020" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro31.jpg" width="1200" /></p>

<p>1日8000歩と決めると、5000歩しか歩けなかった日は、次の日は11000歩か......とちょっと億劫になります。これが続くと、せっかく活動量が増えたのに、「面倒だからいいか」という挫折にまっしぐら。もし5000歩しか活動しない日があったら3日間かけて不足分を補うとか、友達との旅行で2万歩歩いた日があれば、その週は多少は少ない日があってもいいなど、1週間の平均で1日8000歩動くことを考えてみましょう。</p>

<p>ただし、8000歩が達成できたところで筋肉は増えません。あくまで1日の基礎代謝量にプラスの活動量を増やすにあたっての目安で、有酸素運動というよりも、最低限必要な量を提示しているにすぎません。逆に、これ以下の活動量では、筋トレで筋肉を増やすという入り口に立つのさえ難しいのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1日最低6時間睡眠を確保</h2>

<p>かくれ肥満と睡眠不足は実は密接に関係しています。その理由は、睡眠不足がホルモンバランスを乱し、代謝を低下させるからです。</p>

<p>睡眠は身体的疲労と、精神的疲労や脳の回復に必須で、睡眠によって日々の体内時計、自律神経のバランスをとっているのです。睡眠が不足すると食欲をコントロールするホルモンのバランスが崩れます。食欲を増進するグレリンが増え、空腹を感じやすくなり過食に走りやすくもなります（※1）。</p>

<p>反対に満腹感を得るレプチンが減り、食べても食べても、満足感が得られない状況に陥ることにも......。</p>

<p>さらには睡眠不足だとストレスを感じやすくなります。これは常に脳が活動状態にあり、自律神経の交感神経が優位になりっぱなしになり、その影響でコルチゾールというホルモンが過剰分泌。すると脂肪をため込みやすくなります。</p>

<p>特に、内臓脂肪はこのホルモンの影響を受けやすいのが特徴です。それだけではありません。コルチゾールはイライラ、不安、焦燥感が高まりやすくなり、メンタルにも大きな影響を及ぼします。</p>

<p>また、睡眠不足によって、糖質を摂ったときに血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなり、日中の血糖値の乱高下が起きやすくなってしまうのです（※2）。</p>

<p>睡眠中は成長ホルモンなどの作用により筋肉の修復・成長が進みます。睡眠不足が続くとその機会が妨げられ、筋肉量や基礎代謝量の低下につながり、結果として脂肪を蓄えやすい体質になる恐れがあります。睡眠の質にこだわる前に、とにかく最低6時間の睡眠時間を確保することに目を向けて生活を整えましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1） Taheri S et al. PLoS Med 2004;1:e62.<br />
（※2） Buxton OM et al. Diabetes 2010;59:2126&ndash;2133.</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>浅い眠りは食事の摂り方に問題がある可能性が</h2>

<p><img alt="夜間に低血糖状態になっている" height="2043" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro32.jpg" width="1200" /></p>

<p>睡眠時間を6時間確保したのに、夜の中途覚醒、朝に体がだるい、体中が痛い場合は、睡眠不足と同じ状況。原因は食事の摂り方にある可能性があります。本来、睡眠中は成長ホルモンやコルチゾールといったホルモンが血糖値を安定させ、寝ている間もエネルギーを生み出してくれます。</p>

<p>しかし、日中に低栄養、低エネルギーの食事や、血糖値の乱高下などがあった場合、睡眠中にエネルギー不足で低血糖状態になり、寝たのに疲れているという体感にもつながります。日中の血糖値の乱高下から、夜間低血糖につながる悪循環には要注意です。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diet_1.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 19 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森拓郎（フィットネストレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ワクチンも「貼る」時代へ 医療人材不足の切り札となるか  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14317</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014317</guid>
			<description><![CDATA[針が“溶ける”ことで、注射の常識が変わろうとしている。医療現場の負担軽減にもつながる「貼る注射」の最前線を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="からだスマイル6月号" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Injection.jpg" width="1200" /></p>

<p>「注射で泣く子をゼロに」そんな思いから生まれた、&quot;貼る麻酔&rdquo;を知っているだろうか？いまや全国1000を超える歯科医院で導入されている新技術について、医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年6月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>医療課題を解決する簡単・安全・痛くない注射</h2>

<p>「痛くない注射で助かるのは、お子さんだけじゃないですよ」。昨秋、高齢のご家族が在宅で緩和ケアを受けている女性が話してくれました。注射痕が硬くなって針が刺しづらくなり、注射のたびに顔をしかめて耐える姿が可哀想だと。</p>

<p>注射にまつわる問題は、痛みだけではありません。急速な高齢化と、それに伴う慢性疾患の増加によって、在宅医療のニーズは高まるばかり。</p>

<p>でも、医療サービスを提供する医師・看護師などの専門職が著しく不足しているため在宅では治療を継続できず、病院から家に戻れない人が今後増えていくと考えられています。「患者本人や家族でも簡単かつ安全に扱える、注射に代わる技術」が今、求められているのです。</p>

<p>昨年の大阪・関西万博に登場して話題を呼んだコスメディ製薬の「貼る注射」はまさに、そうした需要に応えるものです。</p>

<p>それは、ヒアルロン酸でできた長さ数百マイクロメートル（1マイクロメートル※ は1ミリの1000分の1）の超微細針「マイクロニードル」が200本、生け花の「剣山」のように並んでいる1円玉ほどの小さなパッチ。肌に貼ると、針自体が徐々に溶けて肌に浸透していく、世界初の技術です。</p>

<p>※髪の毛の太さの1/100が1マイクロメートル</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「注射で泣く子をゼロに」まずは全国の歯科に普及</h2>

<p>米国などで研究されていた当初の「マイクロニードル」は金属やシリコン製で、痛みや出血、皮膚内の針の残存など、安全性に課題があり、実用化には程遠い状態だったといいます。</p>

<p>「人体最大の臓器・皮膚から薬を吸収させるいい方法はないだろうか」「マイクロニードルの課題を解決したい」。TTS（経皮吸収治療）の研究者である神山文男氏（後に共同創業者となる）の悩みに対し、「それなら皮膚に元々存在する成分で針を作り、溶けるようにしたらいい」と、社長の権英淑氏が提案して生まれたのがヒアルロン酸製の「溶解型マイクロニードル」でした。</p>

<p>結果は上々。まずは、ヒアルロン酸以外にもタウリンやコラーゲンのニードルを配合したスキンケア化粧品が大ヒット。会社がめざす&quot;小さな針で医療の未来を変える&rdquo;を可能にするための原資になりました。</p>

<p>マイクロニードル技術の医療機器第一弾は2023年販売開始の「アネスパッチ」で、「注射で泣く子を、ゼロにしたい」を合言葉に開発されました。虫歯治療の際の麻酔注射の痛みをなくす「貼る表面麻酔」で、特長は最速1分という効果を発揮するまでの速さ。すでに1000を超える歯科医院で使われています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>次の目標は「貼るワクチン」「貼るセンサー」も開発中</h2>

<p>「医薬品は化粧品と違って、薬剤や有効成分の必要量を正確に、必要な部位に届けなければなりません」（権氏）</p>

<p>医療分野で求められるこれらの条件をクリアすべく行き着いたのが、折れずにしっかり刺さり、目的の深さまできちんと届く、富士山のようなコニーデ型形状の「富士山ニードル」です。この設計の針に様々な成分を含ませることで、コスメディ製薬は多種多様な医療課題を解決に導こうとしています。</p>

<p>目下最大の目標は「貼るワクチン」の実用化。現在は医師に注射してもらうしかないインフルエンザなどのワクチンが、絆創膏を貼るように接種できたら、在宅や過疎地域、途上国でも接種が受けやすくなり、病気になる人を減らすことができます。</p>

<p>マイクロニードルを使用した自己投与が期待される病気や疾患は、糖尿病、C型肝炎、骨粗しょう症等々、実に20種類以上。表皮の近くには多くの免疫細胞が存在していることからスピーディな免疫獲得を狙えるメリットもあるそうです。しかもマイクロニードルは液体ではなく固形製剤。輸送・保管が容易で、様々な環境での使用や備蓄に適しているのも大きな利点です。</p>

<p>さらに糖尿病患者の血糖値を測る「パッチ型センサー」の開発なども進んでおり、小さな針が拓いてくれる医療の未来は、明るく果てしなく広がっています。</p>

<p>◎監修：権 英淑（薬学博士／コスメディ製薬株式会社代表取締役社長）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Injection.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>日本の辞書は世界トップレベル？ 英語力を底上げする「英和辞書」活用術  内田諭（九州大学大学院言語文化研究院准教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14240</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014240</guid>
			<description><![CDATA[日本の英和辞書が世界屈指の理由とは？コロケーションをはじめ辞書に秘められた情報の活用法を、AIとの信頼性の違いも踏まえて解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_reading.jpg" width="1200" /></p>

<p>英語学習には、コロケーション、フレーズ、メタファー、コノテーション、語源、意味のネットワーク、フレームといった言語学の知識について知ることが重要だと内田諭氏は指摘します。</p>

<p>実は、辞書にはこのような言語学的な視点からの解説が多く含まれています。世界トップレベルとも評される日本の英和辞書を最大限に活かすには？ 書籍『英単語「1万語」習得法』より解説します。</p>

<p>※本稿は、内田諭著『英単語「1万語」習得法』(PHP新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>辞書は読みもの</h2>

<p>辞書を「引く」という言い方をしますが、辞書を「読んだ」ことはあるでしょうか。単に知りたい単語の意味を確認するだけではなく、読書として辞書を味わう、ということです。</p>

<p>私は辞書が好きで、中学・高校時代は授業中によく読んでいました。いわゆる「内職」ですが、辞書を広げている姿は勉強しているようにも見えますので、堂々とできます。興味のままにページをめくり、「この単語にはこんな意味があるのか」、「この表現、日本語と発想が全然違う」などと発見を重ねていくうちに、いつの間にか時間が過ぎている──そんな経験を何度もしてきました。</p>

<p>辞書には実にさまざまな情報が詰まっています。見出し語の意味はもちろん、発音、語源、コロケーション、類義語との使い分け、文法的な注意点、そして時には文化的な背景まで含まれています。目的の単語の意味だけを見て閉じてしまうのは、宝の山の入口で引き返すようなものかもしれません。</p>

<p>なお、「辞書」と「辞典」はほぼ同じような意味で用いられます。辞書のほうがやや広い意味で用いられることがあり、辞典は特に言葉の意味を解説する書物について用いられます。本稿ではカバータームとして「辞書」を用いることにします（「辞典」は書名で使われることが多いようです）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>辞書の高い信頼性</h2>

<p>AIと辞書には決定的な違いがあります。それは「情報の信頼性」です。AIは膨大なデータから学習した統計的なパターンに基づいて回答を生成します。コロケーションやフレーズについてはかなり有益な情報を提供してくれますが、ときにハルシネーション（誤った情報の生成）を起こすこともあります。</p>

<p>一方、辞書は言語学や英語教育の専門家が、膨大な時間をかけて執筆・編集したものです。すべての記述には裏付けがあり、何度もチェックを経て出版されています。つまり、辞書は「目利きのプロが選んだ情報だけ」が載っている、信頼できる情報源なのです。</p>

<p>現在、私は辞書を「書く側」の立場になりました。『オーレックス英和辞典第3版』（旺文社）では編者として関わることができましたが、辞書を作る過程で改めて実感したのは、一つ一つの用例に込められた「魂」です。「この例文で、学習者にこの単語の本質が伝わるだろうか」「この説明は正確で、かつわかりやすいだろうか」──そんなことを考えながら、執筆者たちは用例の一つ一つを選び抜いています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>進んでいる日本の学習者向け辞書</h2>

<p>日本の英和辞書は、世界的に見ても非常に高い水準にあります。その証左として、書店に行けば数多くの種類の英和辞書を見つけることができます。語法の注記に詳しい『ジーニアス英和辞典』（大修館書店）、コーパスに基づいて意味を記述する『ウィズダム英和辞典』（三省堂）、語用論的な注記を豊富に含む『オーレックス英和辞典』（旺文社）、ビジネスに強い『プログレッシブ英和中辞典』（小学館）、長い伝統を持つ『ライトハウス英和辞典』（研究社）など、実に多岐にわたります。</p>

<p>これらの辞書が日本の英語教育を支えてきたと言えますが、その中で辞書の記述は洗練され、よりユーザーフレンドリーなものへと進化してきました。世界的に見ても、これほど高いレベルで学習者向けの辞書が揃っていることは非常に珍しいことです。</p>

<p>また、和英辞書も充実しています。先に紹介した辞書は、どのシリーズも和英辞書があります。和英辞書はライティングの際に有益なもので、日本語から英語を引くことで適切な表現を見つけることができます。ただし、和英辞書を使う際には注意が必要です。日本語の単語がそのまま英語に一対一で対応するとは限らないからです。</p>

<p>例えば「やさしい」を和英辞書で引くと、kind、gentle、easy、simpleなど複数の訳語が並びます。「人にやさしい」ならkindやgentle、「問題がやさしい」ならeasyやsimpleが適切です。このように、日本語では同じ言葉でも、英語では文脈によって使い分ける必要がありますので、辞書の記述をしっかり確認してください。</p>

<p>和英辞書で見つけた表現は、英和辞書や英英辞書でも確認する「往復引き」をおすすめします。英和辞書で用例やコロケーションを確かめることで、その表現が本当に意図した文脈で自然に使えるかを確認できます。</p>

<p>これらの英和・和英辞書の充実に加えて、辞書に関する手引書が多く出版されていることも注目に値します。</p>

<p>例えば、関山健治（2007）『辞書からはじめる英語学習』（小学館）、磐崎弘貞（2011）『英語辞書をフル活用する7つの鉄則』（大修館書店）などは優れた入門書です。近年も石原健志（2026）『辞書で身につく本当の英語力　ひらけばわかる、最強の学習ツール』（大修館書店）など、辞書に関する書籍が継続的に出ています。つまり、日本の辞書を取り巻く環境は非常に恵まれているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>辞書は情報の宝庫</h2>

<p>英語力を高めるための言語学的な観点として、コロケーション、フレーズ、メタファー、コノテーション、語源、意味のネットワーク、フレームが重要ですが、これらの情報の多くは辞書で得ることができます。しかも、プロの選んだ最高品質の情報が載っています。特に、複数の辞書を調べることで、さまざまな情報を得ることができます。</p>

<p>以下では、「単語と単語の自然な組み合わせ」であるコロケーションに関係する情報が辞書にどのように掲載されているかを見ていきます。主に私が編者として関わっている『オーレックス英和辞典第3版』（旺文社）のアプリ版から例を示します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コロケーションを調べる</h2>

<p><img alt="コロケーションの例" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260430Uchidasatoru01.jpg" width="1200" /><br />
コロケーションの例</p>

<p>「コロケーション辞書」では、網羅的にコロケーションを調べることができますが、英和辞書や英英辞書にもコロケーションは記載されています。例えば、『オーレックス英和辞典第3版』では主要な語に「連語」という欄が設けられており、ここで学習に役立つコロケーションを見つけることができます。図はconclusionの例（アプリ画面）です。</p>

<p>コロケーションに特化したコラムがない場合も、用例を見ると重要なコロケーションが記載されていることが多いです。例えば、『オーレックス英和辞典第3版』のachieve（～を成し遂げる）には連語欄がありませんが、用例を見ると、achieve equality（平等を達成する）、achieve an objective [a goal, an aim]（目的を達する）、achieve victory [fame]（勝利［名声］を得る）など多くのコロケーションを発見することができます。</p>

<p>また、複数の辞書を引き比べてコロケーションを収集すると新しい発見があります。用例には執筆者の魂がこもっていますので、「意味」だけ見て終わりにせず、例文にもぜひ着目してみてください（辞書のクセや好みも見えてくるかもしれません）。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_reading.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内田諭（九州大学大学院言語文化研究院准教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>大手企業に負けない、中小企業ならではの「ゲリラ採用」とは？  窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12592</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012592</guid>
			<description><![CDATA[中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「ゲリラ採用」とは？" height="852" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/50thkabe3G.jpg" width="1200" /></p>

<p>新しい人を採用したいけれど<br />
知名度がない、休日が少ない、初任給が低い、採用コストもない...</p>

<p>そんな経営者や採用担当者の悩みにこたえる中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？<br />
20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。</p>

<p>※本稿は、窪田司著『小さな会社の採用は「スキマ」を狙え　ライバルより低条件でも人が集まる方法&nbsp;』（秀和システム）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>中小企業特化型採用戦略「ゲリラ採用」とは何か？</h2>

<p>「ゲリラ採用」とは&quot;正規軍ではない小部隊が敵の背後で攪乱する&quot;という意味からヒントを得た造語です。この定義を採用活動に置き換えると、次のようになります。<br />
・正規軍でない小部隊で &rArr; 小規模な採用チームで<br />
・敵陣や後方に出没し &rArr; ライバルと違う訴求で勝負する</p>

<p>つまり、普通でない小さな採用チームが、ライバルと違う切り口で人材獲得を仕掛ける戦略、それが「ゲリラ採用」です。大企業のように、潤沢な予算やブランド力で正面から戦うことができない中小企業にとって、王道の採用戦術は不利になりがちです。</p>

<p>そこで、ライバルとは異なるポジションから攻める戦い方＝ゲリラ戦略が必要になるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>特に「採用競合を分析する」を意識せよ</h2>

<p>ゲリラ採用を成功させるには、ライバルの情報をしっかり把握することが前提です。<br />
なぜなら、ライバルの「常套手段」と同じことをしていては&quot;普通の採用チームが、ライバルと同じ訴求をしているだけ&quot;になるからです。</p>

<p>そのためには「採用競合を分析する」という視点が必要です。ライバルの情報を知らなければ、無意識のうちに「ごく普通の小さな採用チームで」「ライバルと同じような訴求活動」をしてしまいます。こういうケースが、じつはとても多いのです。</p>

<p>たとえば、インターンシップフェアのような大規模イベントを見てみてください。<br />
多くの企業が、テーブルクロス・椅子カバー・タペストリーといった、定番のブース装飾を揃えています。一見、整って見えますが、よく見ると皆がほぼ同じスタイル。果たしてこのような装飾で、求職者の記憶に残るでしょうか？</p>

<p>おそらく多くの企業は、他社の動きにアンテナを張ることなく、採用支援会社に言われるままに導入しただけでしょう。<br />
実際に私が支援したある企業では、当初そのようなブース装飾を取り入れ「これで来場者数が増える」と期待して臨んだものの、結果は芳しくありませんでした。</p>

<p>そこで発想を転換し、あえて手作り感のあるブース装飾にしたところ、来場者数を大きく伸ばすことに成功しました。</p>

<p>同じようなことは、合同企業説明会の告知ポスターやウェブサイトにも言えます。参加企業の一覧に、大企業や有名企業の名前は目立つ形で掲載されるものの、その後に続く多くの中小企業の名前は省略され、一括りに「その他」扱いされているケースが大半です。</p>

<p>このため、多くの中小企業は「大企業や有名企業を目当てに来場した求職者」の関心を惹きつける必要があります。そうなると、このイベントに「どのような企業が出展しているのか」「どのようなアピールをしているのか」を事前に把握している企業と、そうでない企業とでは、結果に大きな差が出てくるのは明らかでしょう。</p>

<p>会場図をあらかじめ確認し、自社の出展位置だけでなく、近隣にどの企業が並んでいるかを把握して、求職者の動きを予測したうえで臨むことが、成功への第一歩です。<br />
自社の強みを理解すると同時に、他社、つまり採用競合の動きやアピール方法を知ることが、戦いに勝つ鍵となります。まさに「孫子」にあるとおり、採用においても「彼を知り己を知れば百戦殆からず」の姿勢が重要なのです。</p>

<p>つまり、負けないゲリラ採用を実現することが大切なのです。<br />
「採用競合を分析する」<br />
この意識を常に持って臨みましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小さい会社こそゲリラ採用にトライするべき</h2>

<p><img alt="自社はどのタイプか？" height="637" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250627Kubotatsukasa1.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ、小さい会社ほど「ゲリラ採用」が求められるのでしょうか？</p>

<p>それを明らかにするため、「採用力＝企業価値&times;採用活動力」という考え方に基づき、企業を4タイプに分類しました。採用力とは「企業価値」と「採用活動力」の2軸からなります。企業価値とは、求職者から見た企業の「規模」や「知名度」です。</p>

<p>・企業規模：従業員数300人を基準（ここを境に採用傾向が変わる）<br />
・ 知名度：ランキングやメディア掲載実績などに基づく<br />
※ あくまで「世間一般の価値」ではなく、求職者視点の価値として扱います。</p>

<p>一方、採用活動力は以下のように定義します。<br />
・ 採用担当の人数（採用20人に対して1人が目安）<br />
・ 採用予算（1人あたり100万円を基準とする）</p>

<p>この「企業価値」と「採用活動力」をかけ合わせることで、企業は上図の4タイプに分類されます。当然、各タイプで採用戦略も変化します。<br />
私自身、この挑戦者の採用（Dタイプ）に分類される企業の支援を多くしてきたこともあり、このタイプの採用の難しさは痛感しています。</p>

<p>たとえば、こんな課題に直面します。<br />
・求職者に認知されておらず、そもそも応募が来ない<br />
・採用コストが限られ、十分な情報発信ができない<br />
・条件面で競合に負け、第一志望になれない<br />
・面接精度が低く、問題社員を見抜けない<br />
・ようやく内定を出しても辞退されてしまう<br />
・採用できても定着しない<br />
・採用後に成長できない、活躍しない</p>

<p>企業価値が高い企業や、採用活動力のある企業であれば、こうし<br />
た問題に対してチームでの施策導入や、外部パートナーの活用が可<br />
能です。しかし、人も予算も限られているDタイプの企業は、採用<br />
担当者自身の工夫と行動力が鍵になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Dタイプ企業（挑戦者の採用）の戦略</h2>

<p><img alt="タイプ別採用戦略" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250627Kubotatsukasa2.jpg" width="1200" /></p>

<p>成功しているDタイプ企業の多くに共通するのが、採用担当者自身の魅力＝属人化によって求職者を惹きつけている点です。実際に採用担当者の異動によって、採用力が急に伸びたり、逆に低下したりするケースは珍しくありません。</p>

<p>一般的にビジネスの世界では「属人化＝リスク」とされることが多いです。<br />
しかし、熾烈な人材獲得競争の現場では、リスクを取らず、正攻法だけで勝てる企業はごくわずかです。むしろ、ハイリスクを承知のうえで、ハイリターンを狙いにいかなければ勝ち目がない局面も、確かに存在します。</p>

<p>私自身も過去に、あるセミナーで著名な方にこう質問したことがあります。<br />
「中小企業の採用では、採用担当者の個性や対応力が結果に大きく影響していると感じています。こうした&quot;属人化&quot;について、どのようにお考えですか？」</p>

<p>そのとき返ってきた答えが、とても印象的でした。<br />
「採用は、人（採用担当者）が人（求職者）を惹きつける活動。だから、中小企業に限らず、属人化は当然起こり得ると思います」<br />
この言葉に、私は深く納得しました。</p>

<p>だからこそ、小さな会社が取り組むべきなのは、大企業では実施しにくい&quot;採用担当者の個性や想い&quot;という属人化の性質をも活用したゲリラ採用なのです。</p>

<p>もし、あなたが小さな会社の経営者、人事責任者、あるいは採用担当者であるなら、私は声を大にして言いたい。<br />
「ゲリラ採用に取り組んでください。ゲリラ採用に持ち込めば、大企業よりも中小企業のほうが有利になれます」</p>

<p>それは中小企業ならではの戦略だからこそです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/50thkabe3G.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>酒をやめられない文学研究者と、タバコをやめられない精神科医　本気で語り明かした依存症の話【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12121</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012121</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話 " height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、松本俊彦,&nbsp;横道誠著『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』（太田出版）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話』</h2>

<p><img alt="酒をやめられない文学研究者とタバコをやめられない精神科医が本気で語り明かした依存症の話" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250403Oomurasouta02.jpg" width="1200" /></p>

<p>「依存症」という言葉を聞くと、強い警戒心を抱く人は多いかもしれない。子供の頃から学校で「ダメ、ゼッタイ!」と刷り込まれ、薬物やアルコール、タバコ、リストカットといった具体的な例に直結させてしまうからだ。</p>

<p>しかし、なぜ人はそれほどまでに生活の隅々を捧げてしまうほど何かに依存するのか。本書はその疑問に真正面から答える一冊であり、文学研究者・横道誠氏と精神科医・松本俊彦氏が往復書簡の形式で議論を重ねる。</p>

<p>まず前提として、彼らは「依存」と「依存症」は異なるものだと説く。日常生活を破壊するまでに至った状態を「依存症」と呼ぶのであって、人が夢中になって時間を忘れる行為すべてを病理化する必要はないというわけだ。</p>

<p>著者たちの実体験――タバコや酒、ゲームなどへの没頭――を正直に語ることで、私たちは「依存」が実は身近であり、誰にでも起こり得る現象だと気づかされる。</p>

<p>特に印象的なのは、「依存」のトリガーが気分調節に成功した&quot;快い体験&quot;と、それによって生まれる「自己効力感」から来るという指摘だ。人は、悩みやストレスを忘れられた一瞬の感触を繰り返し求め、いつしか抜け出せなくなる。</p>

<p>本書では、その深みにはまるメカニズムを理解する上で重要な2つの概念――「自己治療仮説」と「ハームリダクション」――が示される。</p>

<p>前者は「人は自らの精神的苦痛を緩和するために無意識に物質を用いる」という考え方であり、いわば自己流の&quot;治療&quot;を試みているのだという。後者は、その行為自体を頭ごなしに否定するのではなく、「リスクを最小化しながら無理なく依存対象から距離を取る」方法論だ。両概念は、私たちが依存症を単純に悪として排除するのではなく、依存に向かう背景を丁寧に理解し、&quot;害の少ない選択肢&quot;へとシフトしていく道筋を示している。</p>

<p>さらに著者たちは、「依存症は孤立によって深まる」という見立てを提示する。周囲の否定的な視線や社会の偏見が、当事者をますます追い詰める結果になるのだ。だからこそ、本書で強調されるのは「健康なつながり」を取り戻す重要性である。</p>

<p>筆者が組織する自助団体の例では、互いの体験を頭ごなしに非難せず受容するコミュニケーションが実践されている。そこでは「真の回復」とは医療的アプローチだけでなく、人と人とのあたたかな関係性があってこそ成り立つのだ。</p>

<p>こうした「共感と受容をベースにしたつながり」が重要なのは、実はビジネスの現場も同じではないだろうか。</p>

<p>もし部下や同僚の言動に孤立の兆しを感じたなら、上司や同僚が頭ごなしに攻撃するのではなく、まずは孤立を解消する方向へ手を差し伸べる余地を考えるべきだ。自分や相手を責め立てるよりも、一歩引いて状況を理解し、安全な対話の場を用意すること――それは、組織の健全なコミュニケーションにも通ずる大切な視点だろう。</p>

<p>本書は、「依存症」という言葉の陰鬱な響きとは裏腹に、痛みを抱える人々がどうすれば再び他者とかかわり合いながら生きられるのか、その具体的なヒントを示している。</p>

<p>ただし著者たちは、あまりに濃密な関係がかえって相互依存を深め、抜け出せない苦しみを生むリスクにも言及する。人との結びつきが希薄すぎても、逆に密着しすぎても行きづまる――だからこそ私たちは、一歩引きつつも見捨てない、ほどよい距離感のコミュニケーションを模索し続けることが大切なのだ。ビジネスの場でも家庭でも、適度な距離と理解あるつながりが、人を追いつめない「余白」として機能するはずである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 18 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>18分間の抗議で空気を変えた...阪神・岡田監督が起こした「JFK」リリーフ革命  ゴジキ（野球評論家・著作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14234</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014234</guid>
			<description><![CDATA[ 派手な言動よりも、再現性ある“勝てる型”を重視した岡田彰布氏。その独自のマネジメント論を、野球評論家のゴジキ氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「プロ野球監督論」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" width="1200" /></p>

<p>野球評論家のゴジキ氏が歴代の名将を分析し、4刷重版も決まった著書『マネジメント術で読むプロ野球監督論』。今回はその内容より、阪神タイガースを日本一に導いた岡田彰布氏について分析・解説する。</p>

<p>※本稿は、ゴジキ著『マネジメント術で読むプロ野球監督論』（光文社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>思考の野村、情熱の星野、仕組みの岡田</h2>

<p>90年代末、長期低迷の只中にあった阪神は99年に野村克也を監督に迎えた。野村はヤクルト時代からの〝ID野球〞を持ち込み、ミーティングやサイン運用、配球を通じて「考える野球」を浸透させようとした。</p>

<p>結果は３年連続最下位と厳しいものだったが、データに基づく検証と役割定義を日常化する〝土づくり〞は確実に進んだ。この土壌で芽を出したのが赤星憲広と井川慶である。赤星は01年に新人王と盗塁王を同時獲得し阪神の機動力文化を方向づけ、井川も同年に防御率2.67で192回を投げ、先発の柱へ台頭した。</p>

<p>この頃、二軍を率いていたのが岡田彰布だ。98年に二軍助監督兼打撃コーチとして復帰、99年は二軍監督兼打撃コーチ、00〜02年は二軍監督を務めた。99年と02年にはファーム日本一を達成し、藤川球児ら将来の一軍戦力に基礎体力と役割意識、状況判断を叩き込んだ。守備走塁の精度、継投の順序、勝ちパターンの運用など、岡田の〝勝ち方の型〞はここで設計された。</p>

<p>一軍に話を戻すと、02年に星野仙一が就任し、金本知憲やウィリアムス、下柳剛、久保田智之らの獲得で戦力を刷新。03年に18年ぶりのリーグ優勝を果たし、日本シリーズは7戦の末に敗れた。星野は勇退してGMへ。03年には一軍内野守備走塁コーチとしてベンチを支えていた岡田が、04年に監督に就任した。</p>

<p>岡田の就任初年度は〝土台づくり〞を意図した采配が中心だった。攻撃は赤星、今岡、金本を主軸に、上位の役割を明確化。赤星の出塁と走塁で相手の内野陣を前に出させ、4番・金本は好不調があっても動かさない〝軸の不変〞を徹底した。</p>

<p>守備では若手の鳥谷を早期に遊撃として実戦投入し、失策のリスクを許容しても中長期の戦力アップを優先した。投手陣は先発の谷間をブルペンで補完する発想を強め、離脱が相次いだ中継ぎを再編。シーズン途中から久保田をリリーフに据えて勝ちパターンを再定義し、翌年の「JFK」につながる分業原則を打ち出した。</p>

<p>マネジメント面ではベテランと若手の役割の線引きを明確にし、競争より〝居場所の確約〞でパフォーマンスを安定させるタイプ。試合後のコメントでも公の場で個人を責めず、課題は内部で修正する。この年の阪神は4位に終わったが、短期的な勝敗よりも役割固定と再現性の向上を優先する姿勢は、翌年の優勝への道筋となった。</p>

<p>派手さはないが、選手が自律的に機能する仕組みを先につくる――それが岡田のマネジメントの核である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>〝阪神戦は6回までが勝負〞と言わしめたリリーフ陣</h2>

<p>05年の阪神はこの年から新設された交流戦でセ・リーグ最多の勝ち星を挙げ、勢いそのままに2年ぶりのリーグ制覇を飾った。ちなみに岡田は阪神の監督として7シーズンの交流戦で5度の勝ち越しを果たしており、短期決戦での調整力や采配の確かさを証明している。</p>

<p>野手はとにかく金本と今岡の4・5番コンビが圧巻だった。金本は125打点に加えて98四球を選び、後ろの今岡が得点圏打率.370、特に三塁走者がいる場面では驚異の.643を記録し、シーズン147打点を挙げた。岡田はこの「金本を歩かせても今岡にやられる」という構図を、シーズンを通して固定。得点731、打点703はともにリーグ1位となった。</p>

<p>キャリアハイの成績を残した赤星、遊撃として独り立ちした鳥谷らの力も大きかった。投手陣は井川、下柳を中心に安藤優也、福原忍、杉山直久らがローテを守り抜いたが、真価を発揮したのはリリーフである。</p>

<p>ジェフ・ウィリアムス、藤川、久保田の「JFK」に加えて、桟原（さじきはら）将司、橋本健太郎、江草仁貴を中心としたシステマチックな鉄壁のリリーフ陣を構築した。JFKが揃って登板した試合は39勝6敗4分け、勝率.867を記録。相手から「阪神戦は6回までが勝負」と言わしめた。</p>

<p>この勝ちパターンの徹底は、プロ野球におけるリリーフ運用の礎をつくり、価値観を変革したとまでいってよい。特に藤川は80登板46ホールドを挙げ、球界屈指のセットアッパーに成長。リリーフ陣をエースと同等の地位に引き上げた起用法は、以後の球界全体に波及していった。組織で勝ち切る仕組みを構築した岡田阪神は、以後のプロ野球における戦術的潮流をも変える存在であった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>天王山で見せた〝勝負師〞としての真価</h2>

<p>岡田が秀でていたのはチームづくりだけではない。その勝負師ぶりが表れたのが9月7日の2位・中日との直接対決だ。2点リードの9回裏、無死二、三塁のピンチの場面で谷繁元信の打球は二ゴロとなり、三塁走者のアレックスが本塁へ突入。判定はセーフとなったが、ここで岡田は即座に審判へ猛抗議し、選手をベンチに引き揚げさせた。</p>

<p>この18分間に及ぶ試合中断は、単なる判定への抗議ではなく、「チームを守る」「空気を変える」狙いを含んでいた。岡田は冷静にこの試合の意味を把握していた。首位攻防戦の土壇場で判定を受け入れれば、士気は一気に下がる。そこで、監督が不服を示し、選手を守る姿勢を見せることでベンチの一体感を高める戦術を選択したのである。中断によって中日の勢いを一旦削ぎ、心理的揺さぶりをかけたのだ。</p>

<p>とはいえ当然判定は覆らず、試合は再開される。犠飛で3対3の同点に追いつかれ、一死一塁の場面で荒木の飛球を中堅の赤星が落球してランナーが二、三塁に進む。そして井端は敬遠して満塁に。阪神側からすれば納得がいかない判定を皮切りに、一気にサヨナラ負けの大ピンチを背負ってしまった。ここで岡田は、このシーズンで初めて自らマウンドに足を運んだ。</p>

<p>「もう、めちゃくちゃやったれ。当ててもええから。インコースを攻めぇ。ええからな。絶対に逃げるな。俺が責任取るからな。（責任は）お前らやないんやから」</p>

<p>すると、久保田の投げるボールが明らかに変わった。阪神はこの絶体絶命のピンチをしのぎ切ると、延長11回に中村豊が決勝ホームランを放ち勝利。天王山でのこの勝利は、単なる1勝以上の価値を持った。勢いをつけたチームはこのまま6連勝し、中日を一気に突き放した。9月7日の一戦は、ルールブックや戦術を超えた、岡田の「空気を掌握する力」を示している。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 16 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ゴジキ（野球評論家・著作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>有害な環境は人をネガティブにする　脱出するための7つの行動  チェイス・ヒル／スコット・シャープ 著、山口真果 訳</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14242</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014242</guid>
			<description><![CDATA[何気ない緊張や不安の背景には、有害な環境という原因が考えられる。ネガティブ思考を減らすための実践法を解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「考えすぎてしまうが～」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusing.jpg" width="1200" /></p>

<p>有害な人間関係や職場環境は、知らぬ間に心をむしばむ悪影響が存在するという。自分の状況を見直し、前向きな行動へ変える方法を紹介する。</p>

<p>※本稿は、チェイス・ヒル、スコット・シャープ著、山口真果訳『「考えすぎてしまう」が一瞬で消える法』（SBクリエイティブ）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>有害性を排除する</h2>

<p>ネガティブ思考は、生き方と関わりがあります。ポジティブな人のそばにいるとポジティブ思考を成長させやすくなるのです。ですが、ネガティブな環境や有害な人のそばにいると、ネガティブな思考と感情が育ちやすくなります。</p>

<p>これといった理由もないのに、ただ座っているだけで緊張を感じることはありませんか？</p>

<p>ときにはそれを受け入れて、「しかたがない、私は緊張しやすいんだ。リラックスしているなんて私らしくない」と思うこともあるかもしれません。</p>

<p>ですがこれは、人生における有害な物事に慣れすぎているのが原因だという場合があります。そして、注意を払っていなければ、有害性はどんなところからも、どんな物事からも生じる可能性があるのです。</p>

<p>誰かと有害な関係を持っていたり、有害な家主がいたり、有害な雇用主のもとで働いていたり、有害な人が親友だったりするかもしれません。</p>

<p>何であれ、自分が有害な状況に身を置いているのかどうかを確認し、もしそうならその環境から抜け出そうと努力する必要があります。</p>

<p>人生から有害性を取り除く7つの行動を紹介します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>1　自分の状況を分析する</h3>

<p>自分の状況を分析して、有害性の根本原因を探ります。</p>

<p>たとえば、最後におだやかな気持ちになったのはいつだったか考えてみましょう。たとえ一瞬でもかまいません。</p>

<p>実家にいるときですか？<br />
今この瞬間のことを考えているときですか？<br />
あなたが幸せでいられる場所はどこでしょう？<br />
内面の調和とはどのようなものだと考えますか？</p>

<p>次に、今この瞬間、この状況で、心の平穏を感じるために何が欠けているのかを突き止めます。ネガティブな気持ちが、一緒に暮らしている人から生まれているなら、この人の何がそれほどネガティブなのか、そこから自由になるにはどうすればいいのかを考えます。</p>

<p>家主に対して緊張していたりストレスを感じたりしているためにネガティブな気持ちになるなら、その関係性から自由になる方法を検討しましょう。</p>

<p>有害性がどのようなものであれ、今すぐ行動しなければなりません。ぐずぐずしていたらもっと悩みが大きくなるだけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>2　ネガティブをポジティブに置き換える</h3>

<p>生活においてどのような有害な状況があるかがわかったら、そのネガティブな気持ちをポジティブな気持ちに置き換えます。</p>

<p>たとえば、家でストレスを感じていて、和らげることができないと思ったら、毎日外でランニングや喜びを感じることをしましょう。喜びを感じることとは、大好きなコーヒーを買うこと、お気に入りの公園やビーチに行くことなどです。</p>

<p>人間関係が有害なら、オンラインでより多くの人に会ってみるべきです。人に会うのが怖いと感じる場合は、ポジティブな影響をもたらす人と会うことで、自分という人間やこれからなりたい姿に対して満ち足りた気持ちになれるのだということを思い出してください。</p>

<p>コップに水が「半分しか入っていない」ではなく、「半分も入っている」と考えるようにしましょう。<br />
もっともストレスを感じるのは職場かもしれません。その場合、別の仕事を探すか、仕事が終わった後に満足感を得られるような趣味に取り組みましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>3　視点を変える</h3>

<p>小さくてもいいので、生活の中でポジティブなことを見つけましょう。友人があなたの夢を応援してくれないとき、自己中心的で一緒にいて疲れるような人ばかりがまわりにいるとき、ポジティブな要素とは、あなた自身は自己中心的ではないということです。</p>

<p>自分が軽視されていると思うということは、あなたには自分が思っている以上に共感力があり、他の人の気持ちになって考えることができるということなのです。</p>

<p>朝、目を覚ましたら、新たな１日が始まったこと、そして病気で入院しているわけではないことに感謝しましょう。おいしいものを食べたら、今日何かを口にできたことに感謝しましょう。</p>

<p>私たちは、多くの人が自分よりずっと苦しんでいることを忘れがちです。受けている恩恵を忘れ、いろいろなことを当たり前だと思い込んでいます。</p>

<p>本書を買いたいと思い、実際に買うだけのお金があったことに感謝しましょう。あなたは、学びたい、いろいろな変化を起こしたいと思っているということです。<br />
視点を変えて、感謝にあふれた人生を送りましょう。そういうことができない人もいるのですから。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>4　夢中になれることとどうしても手に入れたいものを見つける</h3>

<p>多くの人がネガティブ思考におちいる理由は、望みどおりの人生、愛する人生を生きていないからです。</p>

<p>給料がいいから今の仕事を選んだ場合、情熱にあふれた人生を生きているとは言えません。他の人は苦手なようだけれど自分は得意なことについて考えてみてください。</p>

<p>書くことが得意ですか？<br />
コミュニケーション能力がありますか？<br />
お菓子を焼いたり料理をしたりするのが上手ですか？</p>

<p>得意なことが、行動を始めるべき方向を示しています。夢中になれることを見つけ、さらに上達しようとすることで、セルフコンパッション（自分を大事に思うこと）の種がまかれます。</p>

<p>幸せをより感じ、結果的に有害な物事を排除できます。自分が好きなことを仕事にすれば、他のことは何も気になりません。仕事が楽しみになるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>5　ちょくちょく自分にごほうびをあげる</h3>

<p>ドーパミンはエンドルフィンを放出して幸福感をもたらす脳内の神経伝達物質です。ほんの些細なことでも自分にごほうびをあげることは大切です。ドーパミンが放出されるからです。<br />
朝、目を覚ましてありがたさを感じたら、その気持ちを認識して、自分自身にごほうびの言葉をかけましょう。</p>

<p>「よくやった、感謝を感じながら目を覚ますことができたぞ&hellip;&hellip;この練習を続けよう」などのシンプルなものでいいのです。</p>

<p>このひとりごとがドーパミンの量を増やし、それがポジティブな気持ちという健康的な習慣を作り上げます。</p>

<p>そして、休憩を楽しみましょう。これは、自分にごほうびをあげるための簡単かつお金のかからない方法です。あまりにストレスが多いとき、コントロールを失ってしまいそうだと感じたときは、マインドフルな時間をとって幸せな気持ちや記憶について考え、他には何も存在していない、あるいは気にならないかのように、その瞬間に集中しましょう。</p>

<p>他のことはすべて後回しにしてかまいません。</p>

<p>何より大切なのは、この世界で自分が幸せでいることなのですから。幸せなら、世界はあなたとともにほほえんでいます。</p>

<p>自然の中で散歩をする習慣をつけましょう。そうすれば、脳は風景を眺めて、自然のにおいをかぎ、癒しの感覚を取り込むことができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>6　間違えても気にしない</h3>

<p>今すぐ変化が起きるわけではないことを覚えておきましょう。多くの人にとって変化とはゆっくりやってくるもので、実践すればするほど上手になります。変化とは、こちらが望むほど気づきやすくないことがあります。</p>

<p>たとえば、私はネガティブで、これ以上は上を目指せないと考えることがありました。しかし、人生とまわりの環境を変え始めました。身体にいいものを食べ、毎日軽い散歩に出かけ、１日中自分の思考パターンに気を配るようにしたのです。</p>

<p>ネガティブ思考が頭に浮かぶと、そのことを認識し、事実の確認と熟考を行って自分の考えを疑うようにしました。当時の状況は自分の助けにならず、これ以上よくならないと感じたため、引っ越しして自分だけの部屋を借り、あらためて「家」の感覚を取り戻しました。</p>

<p>最初こそ何も気づきませんでしたが、しばらくしてから以前住んでいた場所に戻り、当時のルームメイトに会いました。</p>

<p>彼らは今までと同じパターンの生活を続けていました。しかし、私はあることに気づきました。<br />
それは、私が強くなり、今ではもう彼らと同居していたときのように物事を考えていないということです。</p>

<p>このように、変化は簡単には起きないし気づかないこともありますが、必ず起こります。<br />
うまくいかない日は誰にでもあるものです。だからそういう日には、ただ我慢強くなり、１日、２日どころか３日も連続で嫌なことが起きても別にいいのだと自分に言い聞かせましょう。</p>

<p>過ちは起きるものだし、失敗を通じてこそ前に進めるのだということを受け入れてください。<br />
自分の健全な習慣から学ぶものはなくとも、過ちからは学ぶことができます。その都度新しいことを教えてくれ、健全な習慣を身につけることの大切さを思い出させてくれるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>7　有害な思考をポジティブな行動に変える</h3>

<p>有害な思考は、それが自分に向けられているときでも他者に向けられているときでも、非常に大きいダメージ源となります。</p>

<p>人生に価値はひとつももたらさず、自己疑念、ネガティブなひとりごと、下向きのネガティブスパイラルを生みます。</p>

<p>しかし、いいニュースもあります。自信と自己肯定感を高めると、自然と有害な思考の数が減っていきます。</p>

<p>それまでの間、ネガティブな思考を無駄にしないようにしましょう。こうした思考はポジティブな変化の足がかりにできるのですから。</p>

<p>これにはコツがあります。ネガティブ思考をポジティブなひとりごとに混ぜることです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusing.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[チェイス・ヒル／スコット・シャープ 著、山口真果 訳]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>即戦力は非現実的？ 入社後に成長する「化ける人材」を見分ける方法  窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12591</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012591</guid>
			<description><![CDATA[中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="小さな会社の採用は「スキマ」を狙え" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saiyou.jpg" width="1200" /></p>

<p>新しい人を採用したいけれど<br />
知名度がない、休日が少ない、初任給が低い、採用コストもない...</p>

<p>そんな経営者や採用担当者の悩みにこたえる中小企業特化型の採用戦略「ゲリラ採用」とは？<br />
20年間にわたり中小企業の採用を支援してきた窪田司さんが解説します。</p>

<p>※本稿は、窪田司著『小さな会社の採用は「スキマ」を狙え　ライバルより低条件でも人が集まる方法&nbsp;』（秀和システム）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>即戦力ではなく、化ける人材をターゲットに</h2>

<p>狙うべきは、入社後に大きく成長する「化ける人材」です。<br />
私が定義する「化ける人材」とは「総合的」に優れているのではなく、「部分的」に優れており（必須能力）、「即戦力」ではなく「素材型」である（伸びしろ）人材です。</p>

<p>採用・定着の観点からも「化ける人材」は有利です。<br />
まず、採用についてですが、即戦力の採用には高コストがかかりますが、化ける人材の採用は高倍率な争奪戦にはなりにくく、コストも抑えられます。</p>

<p>さらに、定着率の高さも魅力です。自分に自信のある即戦力人材は、少しでも不満があれば転職を選びがちです。一方、化ける人材は「自分は未熟」と思っているため、成長後に企業への感謝や忠誠心が生まれやすいのです。</p>

<p>これは、YouTube にアップされている「新Ｒ25チャンネル」の動画でも、ビリギャルの著者である坪田信貴氏が語っていた「できない人を採用すると忠誠心（ロイヤルティ）が生まれる」という話にも通じます。</p>

<p>詳細は動画を視聴してほしいのですが、できなかったことができるようになるとほめることができるという点で、できない人材はできないことを自覚しており、ほめるポイントがたくさんあるので、やる気を発生させやすいという内容です。自己効力感の低い人材を育てて化ける人材に導くという考え方は、私の考えと一致するところです。</p>

<p>さらに、ある有名ベンチャー企業では課題に対して「改善幅」で評価しており、これはまさに「伸びしろ」を見て化ける人材を見抜く評価基準と言えます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優秀な人材ではなく、有益な人材を採用する</h2>

<p>即戦力人材ではなく、化ける人材（一芸に秀でた伸びしろの大きい人材）を採用するという考え方をご理解いただいたと思います。しかし、その一芸を何にするか決めるのが難しいという声もあるでしょう。なぜなら、それは画一的な正解があるものではなく、自社の事業内容や組織構造によって異なるからです。</p>

<p>ここで重要になるのが「自社なりの勝ちパターン」を確立することです。<br />
たとえば、以下のような考え方の違いが、それをよく表しています。<br />
・他社が評価する優秀な人材を、競争倍率の高い中、奪い合う採用<br />
・自社にとって有益な人材を、競争倍率が低い状態で、選ばれる採用</p>

<p>この考え方を具体的にイメージしていただくために、私が感動した事例をご紹介します。</p>

<p>ある食品製造業のC社では、工場で障がい者雇用を積極的におこなっていました。私は当初、法定雇用率や社会貢献の一環としての雇用かと思い、社長に聞いてみました。</p>

<p>すると返ってきた言葉は「彼、彼女らは障がい者だから採用しているのではなく、我々の製造を支えてくれるキーマンとして採用しているのです」というものでした。</p>

<p>C社の工場は、騒音が非常に激しく、通常の会話やインカムを使っても、意思疎通が困難な環境です。そうした中で、口話（読唇術）や手話ができる聴覚障がい者の従業員たちは、非常に高いパフォーマンスで業務に貢献していたのです。</p>

<p>まさに、これは「他社が評価する優秀な人材」ではなく、「自社にとって有益な人材」を採用している好事例と言えるのではないでしょうか。</p>

<p>また「総合的」に優れた人材を採用できるなら、それに越したことはありませんが、そうした人材は競争も激しいです。誰からも好かれる人材は、面接でも「落とす理由が見つからない」ために合格しやすい傾向があります。</p>

<p>一方で「部分的」に優れた人材にはリスクもあります。面接官は、自身が次の面接官（上司など）に「なぜ合格にしたのか？」と問われるリスクを恐れるため「疑わしきは不合格」となりがちなのです。「入社後に問題を起こしたらどうしよう」「活躍しなかったら責任を問われるのではないか」といった不安が、判断を鈍らせます。</p>

<p>これは「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれ、ポジティブな情報よりネガティブな情報に注意を向けやすく、記憶にも残りやすいという傾向のことを指します。これらの人間心理を理解したうえで、マインドを整えなければ、他社と同じような普通の採用活動に陥ってしまいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>育成できる企業ほど採用条件が少なくて済む</h2>

<p><img alt="育成できる要素か？を見極める" height="663" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250625Kubotatsukasa1.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、本当に「部分的に優れた人材」が活躍できるのでしょうか。</p>

<p>私が採用に関わったD社では、学力試験をなくしたところ、3年間でトップクラスのセールスが2人も採用できました。<br />
この2人は、従来の採用基準であれば不合格であり、仮に従来のバランス型評価基準では、合格していなかったかもしれません。</p>

<p>スポーツの世界でも、こうしたアプローチはあります。<br />
たとえば、福岡ソフトバンクホークスの３軍は「育成枠」として、一芸に秀でた選手を獲得し、育てています。実際、メジャーでも活躍中の千賀滉大選手（育成ドラフト４位）や、日本代表の周東佑京選手（同２位）は、その代表例です。</p>

<p>ここまで読むと、採用要件にする要素を絞る気になったのではないでしょうか。<br />
絞り込むときには、上のようなフローで判別できます。<br />
採用要件を絞り込む際には、次のように考えると整理しやすくなります。</p>

<p>・変わりやすく、自社で育成できる要素 &rarr; 育成要件<br />
・変わりにくい、もしくは育成が困難な要素 &rarr; 採用要件<br />
つまり、育成できる能力が多い企業ほど、採用で求める能力が少なくて済むのです。</p>

<p>たとえば、求める能力が5項目ある場合、すべてを採用段階で満たす人を探すよりも、2つだけ満たしていればOKで、残りは育成で補うという発想のほうが現実的です。<br />
「育成上手は採用上手」とも言えますし、逆に「育成が苦手な組織は採用にも苦労する」というのが実情です。</p>

<p>なお「変わりやすい能力／変わりにくい能力」の分類については、服部泰宏氏の『採用学』で紹介されているブラッドフォードのTopgradingの理論を参考にするのがオススメです。</p>

<p>【変わりやすいもの】<br />
・リスクに対する志向性　・技術知識的な先端性　・教育の水準　・仕事経験　・自己に対する認識　・コミュニケーション　・第一印象　・顧客志向　・コーチング能力　・目標設定　・エンパワーメント（権限移譲、自立促進）</p>

<p>【変わるものの変わりにくいもの】<br />
・判断能力　・戦略的スキル　・ストレスマネジメント　・適応力　・傾聴力　・チームプレー　・交渉スキル　・チームビルディング　・変革のリーダーシップ　・コンフリクトマネジメント（利益の衝突や対立の解消）</p>

<p>【変わりにくいもの】<br />
・知能　・創造性　・概念的能力　・部下の鼓舞　・エネルギー　・情熱　・野心　・粘り強さ</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saiyou.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[窪田司（コォ・マネジメント株式会社 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>エリートの親ほど「子どものスマホ使用」に厳しい　テクノロジーとの理想的な距離感とは  河原千賀（アメリカ在住ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12279</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012279</guid>
			<description><![CDATA[アメリカのエリートが重要視する「デジタルマインドフルネス」。私たちが手軽にスマホ断捨離を実践する方法を、アメリカ在住ジャーナリストの河原千賀氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="スマホ断ち" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>見た瞬間にドキっとさせる、スマホの赤い通知。実はそれは、テクノロジー企業が仕組んだ巧妙な罠であるかもしれない...。あの世界的CEOたちが、なぜ自分の子どもにテクノロジーを使わせなかったのか? 理由を知れば、きっとスマホとの付き合い方を見直したくなるはずだ。書籍『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』より解説する。</p>

<p>※本稿は『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』（PHPビジネス新書）より抜粋・編集を加えたものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>着信を示す「!」のアイコンはなぜ赤なのか</h2>

<p>テクノロジー企業の開発者は、ユーザーに商品やサービスを使い続けてもらえるように、最新の心理学を研究している。そのことは、米国上院商業委員会での証言でも明らかにされている。</p>

<p>スマホの画面を見てほしい。</p>

<p>メッセージが入っていることを知らせるアイコンに赤色が使われているのは、赤が身体的に興奮を促す色だからだ。着信告知の赤いアイコンにドキッと反応する人は、多いだろう。</p>

<p>「いいね」やフォロアー数が表示されるのも、「人から受け入れられたい」という人間の基本欲求を満たすためだ。</p>

<p>あらゆるSNSが、もっとフォロワー数を増やしたい、「いいね」の数を増やしたい、という「目標達成をしたい欲求」も満たすように設計されている。</p>

<p>ユーチューブは、知らない間に何時間も動画を見続けられるように、「あなたにおすすめの動画」が自動再生される。ソーシャルフィードをスクロールしてなかなか底にたどり着かないのも、注がれ続けるビールを飲み続けるのと同じメカニズムだ。終わりがないのだ。</p>

<p>パブロフの犬の実験を知っている人は多いだろう。犬に餌を与えるときにベルを鳴らす。その行為を続けると、餌がなくてもベルが鳴れば、犬はよだれをたらす、という実験だ。</p>

<p>スマホの着信音にも同じ効果が使われている。あなたは、着信音が鳴ると同時にスマホを確認していないだろうか?</p>

<p>もうひとつ有名なネズミを使った実験がある。確実に餌が出てくる装置では、餌が出なくなると、ネズミはすぐに諦めてレバーを押さなくなる。一方、たまにしか餌が出ない装置では、餌が出なくてもレバーを押し続けた。</p>

<p>毎回報酬があると飽きやすくなるが、たまにしか報酬が得られないと、その報酬を得るまで諦めずに、頑張る効果が見られたのだ。</p>

<p>この心理学的効果を利用して、テック企業は「せずにはいられない」衝動的な行動を促す。スロットマシーンも当たらないことがほとんどなのだが、たまに当たるからやめられなくなる。</p>

<p>不規則な確率で報酬が与えられる環境下では、「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質のドーパミンが発生する。SNSをついついチェックしてしまうのも、不定期な情報のアップデートを見つけることでドーパミンが放出されるからではないだろうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>開発者ですら、子どもにテクノロジーを使わせない</h2>

<p>このようなテクノロジー企業の目論見を、知り尽くしているはずのビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズが、わが子のテクノロジー使用を厳しく監理していたのも納得できる。</p>

<p>ツイッター（現Ｘ）の創設者のひとりエヴァン・ウィリアムズも、子どもに本は与えても、iPadは与えなかったことが知られている。</p>

<p>シリコンバレーにある企業のエグゼクティブたちは、自分の子どもをシュタイナー学校やモンテッソーリ学校に入れたがるのも興味深い。</p>

<p>シュタイナー教育は子どもにテクノロジーを与えず、テレビも見せない。手を使い、体験から学ぶ教育を重視している。</p>

<p>モンテッソーリ教育も、子どもの創造性を育む教育として知られている。コンピュータが創造性を阻害し、身体の動きや人との交わり、そして注意力を長く保つことに悪影響を及ぼすと懸念しているからだ。</p>

<p>テクノロジーは間違いなく、私たちの生活を豊かにしてくれる。仕事の効率も確実に向上した。しかし、テクノロジーに翻弄され、依存してしまっては、生活を豊かにするどころか、大切な人生を台無しにしてしまう。</p>

<p>おそらく、5年後も10年後も、テクノロジーの弊害に関する文献が発表されるだろう。文明の利器に身をゆだね続けるのか、勇気をもって距離を置くか。一日でも早く後者を選択するべきではないか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「スマホ断捨離」7つの習慣</h2>

<p>これから習得するのは、テクノロジーと上手に付き合い、冷静な判断が可能になる「自分軸」を鍛えていく習慣だ。私はこれを「デジタルマインドフルネス」と定義したい。</p>

<p>心配しなくていい。二度とスマホが見られなくなるようなことはない。</p>

<p>スマホを手放すのではなく、「インテンション（意図）」を持って「アテンション（注意）」を払いながらスマホを使う。スマホで暇を埋めてしまう主体性の欠けた生活から、「やりたいこと」「本当に大切なこと」を優先させる生活へ変えていく。</p>

<p>暇になるとついスマホを手にして、無駄な時間を過ごしてしまうなら、そうならないような「仕組み」をつくればいい。ダイエットをしようと思えば厳選した食品だけを冷蔵庫に入れ、身近にジャンクフードを置かず、つい食べてしまう誘惑を断ち切るのが手っ取り早い。同じような工夫が必要だ。</p>

<p>たとえば、次のようなことを実践してみてほしい。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>1. アプリを使って、使用時間を監理する<br />
毎日、スマホを見ている時間を把握しよう。あなたが思っている以上に、スマホを使っているかもしれない。</p>

<p>2. 着信音をオフにする<br />
着信音が鳴るとスマホをチェックする悪習慣を断ち切ろう。「昼休みと夕方だけ」など一日のうちでチェックする時間を数回に絞る。</p>

<p>3. ソーシャルメディアをログインしたままにしない<br />
SNSを使わないときはログアウトしよう。閲覧時にひと手間かけることで、暇なときについチェックする悪習慣を断ち切ることができる。アプリを使うたびに、ダウンロードすればさらに手間になる。</p>

<p>4. 必要のない時間に、スマホを持ち歩かない<br />
玄関に鍵を置いておくように、スマホを触れないときは所定の場所に保管する。</p>

<p>5. スマホを時計として使わない<br />
時間をチェックするつもりが、アプリ通知に気づいてメッセージを読んでいた......なんて経験はないだろうか? 腕時計や目覚まし時計を使う習慣があれば解決するはずだ。</p>

<p>6. アプリの通知設定をカスタマイズする<br />
アプリごとに、通知の有無、バイブレシーション、音をカスタマイズしておこう（私は電話の着信音を&quot;コオロギの鳴き声&quot;に設定している）。</p>

<p>7. 必要ないメールマガジンの配信を解除する<br />
メールの削除は時間がかかるので、配信解除でOk。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>このように些細なことでも「スマホ断捨離」をすれば、時間もエネルギーも節約でき、その時間を本当に大切なことだけに使えるようになる。いまある時間を「意識的」に過ごすことで、リフレッシュして、仕事と私生活の充実につながるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[河原千賀（アメリカ在住ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>SNSに溢れる“わかりやすい答え”の誘惑にどう向き合うか　『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12120</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012120</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力』について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、谷川嘉浩,&nbsp;朱喜哲,&nbsp;杉谷和哉著『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力』（さくら舎）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力』</h2>

<p><img alt="ネガティヴ・ケイパビリティで生きる ―答えを急がず立ち止まる力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250403Oomurasouta01.jpg" width="1200" /></p>

<p>現代社会では、何か問題に直面すると即座に答えを出すことが至上命題のように語られがちだ。特にビジネスの場では、スピーディな決断や短いプレゼン動画といった「一問一答的」思考が称賛され、複雑な背景や文脈はしばしば捨象される。</p>

<p>しかし私たちは、本当にそれでいいのだろうかと首をかしげたくなる瞬間を持っているはずだ。答えを求めてやみくもに検索しても、いざ蓋を開けると&quot;わかりやすい&quot;だけの情報が溢れ、自分自身が「検索汚染」に巻き込まれている感覚に陥ることはないだろうか。</p>

<p>そんな「即断即決」「わかりやすさ」至上主義の風潮をゆるやかに問い直すのが、本書『ネガティヴ・ケイパビリティで生きる』だ。</p>

<p>ネガティヴ・ケイパビリティとは、英国の詩人ジョン・キーツが生み出した概念で、「答えが出ないままの状態」にとどまり続ける力とされる。著者たちは、この&quot;立ち止まる勇気&quot;こそが、複雑な課題に向き合うための鍵だと訴える。問題を簡単に単純化せず、「わからなさ」をあえて抱えたまま観察し続けることでこそ、新しい認識や深い洞察に辿り着けるというわけだ。</p>

<p>この態度は、一問一答的思考が引き寄せる&quot;陰謀論的&quot;な想像力とも対照的だ。陰謀論を信じる人々は、あらゆる事象の背後に&quot;黒幕&quot;を設定してしまうが、それは実のところ、すべてを直線的な因果関係で説明しようとする「簡潔さ」への欲求と表裏一体でもある。</p>

<p>しかし、人間が本来対峙している世界はそんなに単純ではない。理解できない事柄が山積みだからこそ、私たちは容易な回答で安心したくなり、頭の中が「検索汚染」のように軽量な情報で埋め尽くされてしまうのだ。結果、一つでも&quot;それっぽい&quot;理屈を見つければ、複雑な全体像を見ようとする努力を放棄してしまう。これこそ「わからなさ」に耐え続ける力――ネガティヴ・ケイパビリティ――が喪失した状態だといえる。</p>

<p>本書の魅力は、このネガティヴ・ケイパビリティを、哲学・公共政策・心理の専門家たちが多角的な視点から丁寧に論じている点にある。ただ抽象的に「曖昧さを受け入れよう」と語るのではなく、SNSやアテンション・エコノミーに代表される現代社会の構造を見すえつつ、あえて問いを抱え続けることの意味を具体的に提示する。</p>

<p>たとえば、仕事上の難題やチーム内の対立など、今すぐに正解を出せない事柄こそ、焦らず状況を観察してみる。あるいは、相手を「わからないから」と安易に切り捨てるのではなく、彼らが立つ文脈や背景を根気強く汲み取ってみる。そうすることで浮かび上がる&quot;つながり&quot;や&quot;新たな視点&quot;が、実は遠回りに見えて近道だったりする。</p>

<p>このように、「答えを急がずに未決の状態を味わう」姿勢は、何も学術的な世界の話だけではない。作者たちはむしろ、現実のビジネスパーソンや、日々の生活に翻弄される私たちに向けてこの概念を説いている。情報に溢れ、自己アピールや即断を迫られがちな時代だからこそ、片隅にある&quot;わからなさ&quot;を無視せずじっと見つめることが、新たな知と創造の源泉となるのだろう。</p>

<p>本書が提案するのは、いたずらに答えを探すのではなく、問いのなかにとどまる&quot;粘り強さ&quot;だ。そこでは、常に反証可能性に開かれた対話や他者との協働が大切にされる。陰謀論が閉鎖的な思考パターンを生むのに対し、ネガティヴ・ケイパビリティは自分自身や他者を「絶えず撹乱」できる柔軟性を育むのだ。</p>

<p>本書を読み終えると、「わからない」を排除せずに抱え続けることが、いかに豊かな可能性を秘めているかを改めて考えさせられる。何事も即断即決が求められる現在だからこそ、あえて立ち止まって複雑な文脈を見極める力は、まさにこれからの知的サバイバルを支える必須のスキルになるかもしれない。</p>

<p>ネットやSNSにあふれる&quot;わかりやすい答え&quot;の誘惑とどう折り合うか――その問いへの具体的なヒントが、本書の随所に詰まっているはずだ。陰謀論的思考の陥穽を他人事と切り捨てられないからこそ、「一問一答ではない世界の複雑さ」を生き延びるための一冊として、多くの人に手に取ってほしいと思う。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 15 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>50代の副業に特別な才能はいらない 成功に近づくためのシンプルな3ステップ  財部優次郎（[株]まる優 代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14221</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014221</guid>
			<description><![CDATA[50代が副業を始めるうえで、どのような点に注意すればよいのだろうか。数多くの新規事業を開拓してきた財部優次郎氏に、解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="財部優次郎" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>新たな収入の柱として、副業を検討しているビジネスパーソンも多いだろう。今回は㈱まる優代表の財部優次郎に、50代のビジネスパーソンに焦点を当て、副業を始めるうえでの注意点やポイントについて解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>50代会社員が直面する「静かなリスク」</h2>

<p>「副業を始めたいが、何から手をつければいいのか分からない」</p>

<p>そう感じている50代の会社員は、決して少なくありません。役職定年や収入減、社内での役割の縮小は、突然ではなく、静かに進行していきます。会社に依存し続けることへの不安を感じながらも、具体的な一歩を踏み出せない人が多いのが実情です。</p>

<p>実際に、医療資材や設備、教育分野など複数の事業を立ち上げてきた中で、私は多くのビジネスが「相談」を起点に生まれ、継続してきた現場を見てきました。副業についての相談も、この数年で明らかに増えていますが、特に多いのが50代の方々です。</p>

<p>しかし、多くの人が副業を考える際、最初の一歩で共通した&ldquo;思考のズレ&rdquo;によってつまずいてしまいます。それは、「何か面白いアイデアはないか」「好きなことを仕事にできないか」といった発想から始めてしまうことです。</p>

<p>一見すると前向きな考え方ですが、このアプローチから始めた副業は、ほとんどの場合うまくいきません。理由はシンプルで、需要から出発していないからです。本記事では、そのポイントを明らかにしながら、50代からの副業を現実的に成立させるための考え方について解説していきます。</p>

<p>私がこれまで複数の分野で事業を立ち上げ、継続して収益を生み続けているものには明確な共通点があります。それは、例外なく「相談」から始まっているという点です。この原則は、会社員が副業を始める場合にもまったく同様に当てはまります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたはすでに「副業の種」を持っている</h2>

<p>実は多くの人が、自分では気づいていないだけで、すでに副業の種を持っています。これまでの仕事の中で、部下から繰り返し質問されることや、同僚や他部署から頼られる場面、あるいは取引先から相談を受ける機会があったはずです。</p>

<p>これらは単なる日常的なやり取りではなく、そこには必ず「困っている人」が存在しています。相談が発生しているということは、課題が実在し、その解決に対するニーズがあり、それが継続的に発生しているという状態がすでに成立しているということです。</p>

<p>つまり、相談されている時点で、その領域にはすでに市場が存在しており、「売れるかどうか分からない副業」ではなく、「売れる前提がある副業」として成立する可能性を持っているのです。</p>

<p>一方で、「やりたいこと」から始めた副業はどうなるでしょうか。本当にお金を払う人が存在するのかが見えず、最初の顧客像も曖昧なままスタートすることになります。その結果、方向性が定まらず、気づけば時間だけが消耗していくという状態に陥ります。</p>

<p>そして多くの場合、「思ったより稼げない」「続かない」「最終的にはやめてしまう」といった結果に至ります。つまり、時間だけを費やしながら収益化に至らないケースがほとんどなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>50代の副業は「挑戦」ではなく「リスクヘッジ」</h2>

<p>50代にとって、副業は新たな挑戦ではなく、あくまでリスクヘッジとして位置づけるべきものです。会社に依存した状態から徐々に離れ、収入源を分散させていくための現実的な手段として捉える必要があります。</p>

<p>だからこそ、「やりたいこと」ではなく、「すでに求められていること」から始めるという視点が重要になるのです。</p>

<p>では、具体的にどのように進めていけばよいのでしょうか。50代からの副業は、非常にシンプルな三つのステップで考えることができます。</p>

<p>まず第一に、これまで受けてきた相談を書き出すことです。内容の大小に関わらず、繰り返し聞かれることや頼まれることを整理していくことで、自分自身の価値が可視化されていきます。</p>

<p>次に、それらを小さく引き受けてみることが重要です。最初から収益化を急ぐ必要はなく、場合によっては無償でも構いません。単発でも実際に提供してみることで、それが価値として成立するかどうかを確認することができます。</p>

<p>そして最後に、本業とどのようにクロスさせるかを考えます。副業を単独で切り離して考えるのではなく、これまでのキャリアや人脈と結びつけることで、副業は単なる一時的な収入源ではなく、「第二の柱」として機能し始めます。</p>

<p>50代には、若い世代にはない明確な強みがあります。それは、これまで積み上げてきた経験や人脈、そして業界に対する深い理解です。これらは、ゼロから何かを始める人には決して持ち得ない、大きな資産です。</p>

<p>にもかかわらず、それらを活用せずに新しいことを一から始めようとするのは、非常にもったいない選択です。副業のヒントは外にあるのではなく、すでに自分の足元に存在しています。</p>

<p>繰り返し相談されていることや、無意識に対応していること、「それはどうやっているのか」と他者から問われること。これらを「仕事として成立するか」という視点で見直すだけでよいのです。</p>

<p>副業とは、特別な才能や斬新なアイデアを必要とするものではありません。すでに自分が持っている価値を、適切な形で提供することに他なりません。</p>

<p>50代は、「これから何かを成し遂げる年齢」というよりも、「これまで積み上げてきたものを回収する年齢」です。</p>

<p>やりたいことを探し始める前に、一度立ち止まり、自分がこれまで誰に対して、どのような価値を提供してきたのかを思い出してみてください。そこにこそ、会社に依存しない人生を築くためのヒントが存在しています。&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[財部優次郎（[株]まる優 代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ネガティブ思考は無視すれば悪化する⁉　解決するための3つの戦略  チェイス・ヒル／スコット・シャープ 著、山口真果 訳</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14241</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014241</guid>
			<description><![CDATA[ネガティブ思考を無理に変えようとすると、かえって悪化することもある。思考を観察し、根本原因を探る方法を語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「考えすぎてしまうが～」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusion.jpg" width="1200" /></p>

<p>ネガティブ思考は、ただ押しのけても消えるものではない。ネガティブ思考との向き合い方と、心を軽くするための実践法を分析・解説する。</p>

<p>※本稿は、チェイス・ヒル、スコット・シャープ著、山口真果訳『「考えすぎてしまう」が一瞬で消える法』（SBクリエイティブ）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>似て非なるネガティブと心配・考えすぎ</h2>

<p>ネガティブ思考は心配や考えすぎに似ていますが、大きな違いがあります。それは、ただネガティブであるということです。心配もありますが、頭と思考のほとんどを占めているのは、自分自身に言い聞かせるネガティブなことがらです。ネガティブ思考と心配に共通しているのは、どちらも認識することが重要だという点です。</p>

<p>ただ消え去るのを待ったり、押しのけたり、無視したり、それほど悪いことではないふりをしたりはできません。そんなことをすると、さらに悪化するからです。うっとうしいきょうだいのようなものです。あなたが爆発するか、相手が爆発するまで、繰り返し邪魔されます。</p>

<p>では、どのようにネガティブ思考に対処すればいいのでしょうか？存在を認め、注意を払いましょう。分解して、根本的な原因を突き止めます。たとえネガティブ思考を避けたとしても、それは一旦あなたのもとを去ってまた戻ってくるか、より支配的になり長期間とどまるかのどちらかです。</p>

<p>例を挙げると、「私は絶対にあんな人間にはならない」「私は絶対にあんなことをしない」と自分に言い聞かせていると、気づかないうちにそれが自分に返ってくる可能性があります。</p>

<p>特定の人物になることや特定の人物のように振る舞うことを全力で避けていたとしても、いつの間にか避けていたはずの人物そっくりになっていたり同じことをしていたりするものです。これがネガティブ思考の仕組みです。だから避けるのはやめましょう。</p>

<p>ネガティブ思考に対処するためのより効果的な方法は、観察することです。</p>

<p>もし「私は優れた人ではないし、これから先もそんな人にはなれないだろう」と考えているなら、するべきはその思考に気づくことだけです。その考えをネガティブまたはポジティブだと判断しないでください。疑問を抱いたり定義したりしないでください。ただ観察しましょう。</p>

<p>一旦立ち止まり、このネガティブ思考を見て、感じたら、深掘りしてください。人生において何が起きているのか、自分に何が起きているのかを考えます。「自分は優れた人間ではない」という気持ちはおそらく、しようとしていたことに失敗した、望んでいた仕事を手に入れられなかったなどの事実から生じているはずです。</p>

<p>理由を特定し、こう考えましょう。「望んでいた仕事を得られなかったから、自分は優れた人間ではないと考えるのは簡単だ。でも、だからといって同じ分野で別の機会がないとは限らない。私はいつでも好きなときに他の選択肢を検討できる」</p>

<p>観察し、一旦立ち止まって思考を特定し、根本原因を深掘りしたら、どういう気持ちになるか確認します。より建設的だと感じ、気分もよくなっているはずです。</p>

<p>これはアクセプタンス＆コミットメント・セラピー（ACT）（Psychology Today、日付不明）と呼ばれます。ACTが優れているのは、思考を無視したり変えたりしないという点です。そうではなく、自分のものの見方と反応の仕方を変えます。ACTには他にも、ネガティブ思考を減らすためにできるちょっとしたプロセスがあります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ネガティブ思考を減らすための戦略</h2>

<h3>焦点を変える</h3>

<p>笑えるミームを見たり、面白い言い回しを検索したり、ポジティブな影響を与えてくれる人と話したりすると、注意がネガティブ思考から離れます。これは避けているということではありません。後で対処する時間ができるまで、焦点を切り替えているということです。幸せな思い出や、思わず笑顔になる物事に頭を切り替えることに専念しましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>自分を大切にする</h3>

<p>知人が以前こう言っていました。「働いて給料をもらうようになったら、そのうちの10％は貯めておく<br />
か自分のために使うかしなさい」と。これを実践し始めると、私は次第に気分がよくなるのを感じました。</p>

<p>請求書、家賃、食料、他の人の世話などについて頭を悩ませるのは簡単なので、自分自身のことは後回しにしてしまいがちです。自分を大切にするとは、親しい友人や家族を扱うように自分を扱うということです。ネガティブ思考が頭の中から去ろうとしないなら、大切な人がネガティブな発言をしたときにあなたがするであろう反応をしてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ネガティブな気持ちに順応しない</h3>

<p>ネガティブ思考を抑えようとした結果、回避行動をしている可能性があります。どこからともなくネガティブ思考が生まれるとき、あるいは何らかの物事に誘発されるとき、それは侵入思考と呼ばれます。侵入思考に関連する行動変化の例を挙げます。</p>

<p>・ナイフを見たとき、あるいは手にしたときに暴力的な思考が生まれるため、ナイフを捨てるか、二度と触らないようにする。</p>

<p>・子どものそばにいると侵入思考が生まれるため、子どもと関わらないようにして、子どもに目を向ける方法に特別に気を配ったり、世話するのをやめたりすらする。</p>

<p>このうちのいずれかが当たっていると思うなら、止める必要があります。糧を与えれば与えるほど恐れは育ち、悪化します。最終的には家から出られなくなるほどです。</p>

<p>このような考え方をやめれば、思考はあなたをコントロールしているわけではなく、自然に去っていくのだと気づくことができます。思考は、あなたにあれをしろ、これをしろと強制しません。脳の邪魔をする、ごちゃまぜになった言葉や文章でしかないのです。どのような行動をとるかを決められるのはあなただけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>脳で起きていること</h2>

<p>『ジャーナル・オブ・クリニカル・サイコロジー』には、心配とネガティブ思考の影響に関する研究結果が掲載されています。参加者は物事を2つのカテゴリーに分類するように求められます。起きている時間の半分以上を心配しながら過ごしている人は、何かを2つのカテゴリーに分類することがより難しいとわかりました。</p>

<p>この研究は、情報を処理して明晰に考える能力をネガティブ思考が弱めていることを示します。つまり、問題についてネガティブに考えたところで何も解決しないばかりか、ネガティブな考え方を取り巻く不明瞭な思考パターンのせいで、いろいろなことがさらに困難になるということです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>扁桃体</h3>

<p>多くの場合、私たちはネガティブな思考パターンをコントロールできません。これは、脳が私たちのものの考え方や受け止め方に基づき、時間をかけて変化するからです。</p>

<p>すでに紹介したとおり、扁桃体は情動反応の処理と「闘争、逃走、凍結」反応の制御において重要な役割を果たします。ですが、状況に対する反応は、過去の経験に大いに影響されます。</p>

<p>たとえば、渋滞にはまったときにストレスを感じ、危険な目に遭うかもしれないこと、約束に遅れること、事故に巻き込まれることについて心配する人がいるとします。この人にとって渋滞は実際の危険というよりもいら立ちの元にすぎず、たいていの場合、難なく落ち着きを取り戻すことができます。</p>

<p>一方、渋滞に関連する多大なストレスを体験したことがある人にとって、同じ状況はより強い反応を引き起こす恐れがあります。扁桃体は実際の脅威に直面したときと同じシグナルを身体に送るため、警戒が強まります。</p>

<p>こうした強い反応は、過去のネガティブな経験に影響を受けた扁桃体が、実際の脅威と偽の警告をなかなか区別できないために起こります。このように感度が高くなるのは、ストレスとネガティブな思考パターンに長期間さらされたことが原因です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>視床</h3>

<p>視床は感覚信号や運動信号を司ります。これらの信号を身体に送りますが、本物の危険と偽の警告を区別することはできません。扁桃体と視床は連携し、あなたが考えたり思考をコントロールしたりする方法に応じて、身体に送るストレス反応を作ったり消したりします。</p>

<p>偽の警告は、危険があると扁桃体が視床に告げていることを示します。視床はその後、身体にアドレナリン信号を送り、脳が知らせている危険と戦う準備か逃げる準備をするように伝えます。これはどこからともなく生じる現象で、時間を経てたくわえられたネガティブな思考パターンのみに基づいて生まれることもあります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>コルチゾールの変化</h3>

<p>コルチゾールは脳のストレス要因です。気分、意欲、恐怖をコントロールします。不安、うつ、ADHD（注意欠如・多動症）、PTSDなどの気分障害によって、コルチゾール値が上昇することがあります。心の病気を抱える人は、そうでない人に比べてコルチゾール値が高くなるため、なかなか心を落ち着けることができません。こうした人の脳には他にも白質や灰白質などに異常があります。</p>

<p>灰白質は情報を処理する場所で、白質は脳のニューロンがこの情報を脳内の必要な場所に送るためのケーブルのような領域を指します。慢性的なストレス、コルチゾール値の上昇、ドーパミンまたはセロトニン量の低下はすべて、より多くの白質接続の生成につながります。</p>

<p>白質と灰白質のバランスがとれていると、海馬などの気持ちや記憶を司る脳の領域は安定します。これによって身体に偽の警告を送る視床の「トリガー」の数が少なくなります。</p>

<p>白質と灰白質のバランスをとるには、ポジティブ思考を練習し、ネガティブな習慣を変えることです。<br />
いい行動をしたときに自分にごほうびをあげ、自己鍛錬の手法を作り上げることで、脳をトレーニングできます。</p>

<p>たとえば、ある店へひとりで歩いていくことが怖い場合、半分の距離はひとりで歩くことで自己鍛錬し、後の半分は電話をしながら歩くことにします。目標に向けた小さなステップを完了できたら、自分にごほうびをあげます。やがてひとりで家と店を行き来できるようになれば、もっと大きいごほうびをあげます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_confusion.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[チェイス・ヒル／スコット・シャープ 著、山口真果 訳]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>40代以降に「食べずにやせる」は危険　４つの体系別ボディメイクの対策  森拓郎（フィットネストレーナー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14059</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014059</guid>
			<description><![CDATA[標準体重以下でも体脂肪率が高い「かくれ肥満」とは? 肥満・かくれ肥満の4タイプ別対策を、フィットネストレーナーの森拓郎さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="体重計" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/pixta_healthmeterLI.jpg" width="1200" /></p>

<p>体重は標準以下なのに体脂肪率が高い、いわゆる「かくれ肥満」。実は、「肥満」と「かくれ肥満」を合わせると、体型は大きく4つのタイプに分類されます。それぞれの状態に合わせた正しいアプローチを知ることが、効率的なダイエットの鍵となります。書籍『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』より、タイプ別のボディメイク対策についてご紹介します。</p>

<p>※本稿は、森拓郎著『筋肉をつけて脂肪を減らす やせるしくみ化』(アスコム)より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>筋肉不足は老化を加速させる</h2>

<p>年齢を重ねるごとに、意識して食事や筋トレを行わないとどんどん減っていく筋肉。それによってさまざまな支障をきたすことになります。</p>

<p>運動器としてとても重要な役割がある筋肉が減ると、姿勢が保持しづらい、極度な猫背や歩行能力の低下につながります。またつまずきやすくなり、骨折や捻挫のリスクが高まることも。姿勢が崩れたり、颯爽と歩けなくなると、実年齢より老けて見えます。まさに老化まっしぐら。</p>

<p>40代に差し掛かったら、「食べずにやせる」は危険。体脂肪は減りますが筋肉も激減してしまいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>体脂肪多め、筋肉少なめのかくれ肥満は危険</h2>

<p><img alt="自分の体形の現在地を知る方法" height="2108" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro09.jpg" width="1200" /></p>

<p>標準体重以下なのに体脂肪率が高いとか、筋肉量が極端に少ない体型を「かくれ肥満」といいます。特に女性や過度なダイエット経験者に多く、見た目は必ずしも太っているわけではありません。体脂肪が適正範囲より多ければ見た目はぽっちゃり体型になるし、生活習慣病のリスクも高まります（※1）。</p>

<p>また、筋肉量が少なければ、見た目はやせ型の人もいます。さらに、姿勢の崩れが気になる、けがや病気、骨粗しょう症のリスクが高まるなど、実は「かくれ肥満」はかなり危険。</p>

<p>そこで、まずはいまの自分の体重ではなく、体型を把握することから始めましょう。そのためには3つの数字が必要になります。それは、体型の目安になる「体脂肪率」、体格の指標である「BMI」、身長に対して適切な筋肉量かを示す指標である除脂肪量指数（FFMI）です。</p>

<p>体脂肪率を知るには体組成計が必要なので、これを機会に購入するか、設置してある公共のスポーツジムなどで測りましょう。BMIは身長と体重から、除脂肪量指数はBMIと体脂肪率から算出できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1）De Lorenzo A et al. Am J Clin Nutr 2006;84:16&ndash;21.</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の体型を数値で知ると、ボディメイクは失敗しづらい</h2>

<p>女性は40代に入ると、代謝の低下やホルモンの影響で体脂肪が増えやすくなります。しかし、ホルモンバランスの安定にも脂肪は貢献するので減らしすぎは要注意。BMIは21以上、50代なら22以上、体脂肪率は21〜24％を目指しましょう。</p>

<p>特に、BMIが平均以下でも、体脂肪率が30％前後あれば、やせ型に見えるけれど体脂肪量が多く、筋肉量が少ない「かくれ肥満」傾向といえます。</p>

<p>ただし、体脂肪率だけでは見えてこないのが筋肉量の評価です。そこで重要なのが、身長に対して筋肉量が適切であるかという除脂肪量指数（FFMI）です。除脂肪とは、体重から体脂肪量を除いた重さのことで、筋肉、骨、内臓、皮膚、血液や水分の総量を指します。</p>

<p>例えば身長150cmと170cmの人の場合、体重が50kg、体脂肪率20％だとすると、体脂肪量は10kg、除脂肪量は40kgで同じになります。しかし除脂肪量の過不足分の評価は身長によって異なるので、指標が必要です。それが除脂肪量指数（FFMI）で、目指す数値は15.5〜16。</p>

<p>15以下なら、筋肉量が極端に少ない人、16以上の場合は、筋肉は標準だけれど体脂肪が多く、どちらも「かくれ肥満」、もしくは「肥満」の状態といえます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「かくれ肥満」と「肥満」には４つのタイプがある</h2>

<p><img alt="タイプ別ボディメイクの対策" height="2028" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260507Moritakuro08.jpg" width="1200" /></p>

<p>ボディラインを作るのは主に筋肉と体脂肪のバランス。骨格を支え、くびれや脚、お尻、背中の輪郭を作るのが筋肉です。一方、体脂肪は、筋肉に乗り、柔らかで丸みを帯びたラインを作ります。このバランスが崩れると、たるんで見える、姿勢が崩れる、生活習慣病のリスクも高まる「かくれ肥満」、あるいは「肥満」といえます。</p>

<p>条件としては、標準値に対しての体脂肪率や筋肉量によって、4つのタイプに分類できます。自分がどれに当てはまるか、上図でチェックしてみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityLI/pixta_healthmeterLI.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森拓郎（フィットネストレーナー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>言語学者が勧める「効率的な英語学習法」 英単語の暗記にどうAIを活用する？  内田諭（九州大学大学院言語文化研究院准教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14239</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014239</guid>
			<description><![CDATA[ChatGPTやClaudeをフル活用する英単語学習法を、内田諭氏が解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="英語学習" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Study.jpg" width="1200" /></p>

<p>英語を話すのが苦手な日本人が多い理由のひとつに、単語と単語の自然な結びつき、つまり「コロケーション」の知識が不足していることがあります。単語を単体で覚えるだけでは、実際に英語を使う力にはなかなかつながりません。では、このコロケーションをはじめとする英語の深い知識を、最も効率よく学ぶにはどうすればよいのでしょうか。</p>

<p>今、その強力な味方として注目されているのが生成AIです。本稿ではAI英語学習の可能性について、書籍『英単語「1万語」習得法』より解説します。</p>

<p>※本稿は、内田諭著『英単語「1万語」習得法』(PHP新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AIがあなたの英語学習パートナーになる時代</h2>

<p>「この2つの単語のニュアンスって何が違うんだろう？」「この単語はどんな文脈で使うの？」 ──英語学習者なら誰もが抱くこうした疑問に、24時間いつでも答えてくれる優秀な家庭教師がいたらどうでしょうか。</p>

<p>実は、その家庭教師はすでにあなたの手元にあります。</p>

<p>ChatGPTをはじめとする生成AIは、単なる質問応答ツールを超えて、英単語学習における強力なパートナーへと進化しているのです。</p>

<p>本稿ではAIから「コロケーション」の情報を引き出す方法を紹介します。</p>

<p>コロケーションとは、簡単に言えば「単語と単語の自然な組み合わせ」のこと。面白いのは、簡単な単語であってもこの組み合わせが難しいという点です。たとえば school、phone、lunch という誰もが知る単語でも、「学校をさぼる」、「電話にでる」、「昼食を抜く」などの組み合わせとなると途端に出てこない人が多いのではないでしょうか（それぞれcut [skip] school, answer the phone, skip lunchが答えです）。使われている単語自体は基礎レベルなのですが、普段の学習ではその「相棒」にまで意識が向きにくいからです。しかしながら、英語の発信力を高めるためには非常に重要な情報です。</p>

<p>このように、「コロケーション」のような言語学の概念を手がかりにしてAIから必要な情報を引き出す──この戦略こそが、AIを単なる質問応答ツールから本物の学習パートナーへと変える鍵です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>生成AIの精度</h2>

<p>「でも、AIの答えって本当に信頼できるの？」──こう思う方も多いでしょう。実際、私もこの疑問からコーパス言語学と生成AIに関する研究を行いました。（※1）</p>

<p>2024年に発表した論文（Uchida,2024）では、初期の大規模言語モデル（ChatGPT3.5など）の生成結果が、どの程度大規模コーパス（COCA）と一致するかを検証しました。</p>

<p>英語の頻出語上位100語をリストアップさせる実験では、ChatGPT3.5の生成結果は90％以上がコーパスのデータと一致しました。また、「giveの後に来る名詞を頻度順に20個挙げて」（List the top 20 most frequent English nouns that come after the verb &quot;give&quot; sorted by frequency.）といったコロケーション生成タスクでも、約半数がCOCAの実際のデータと一致し、一致しなかったものも教育的価値の高い語彙が多く含まれていました。</p>

<p>つまり、厳密な研究用途には不十分な面もありますが、学習用途としては十分に有益であることが証明されたのです。現在のChatGPTやClaude、Geminiなどの最新モデルは、さらに精度が向上していると考えられます。</p>

<p>ただし、注意点もあります。生成AIには「ランダム性」があるため、同じ質問でも毎回微妙に異なる答えが返ってくることがあります。また、モデルのアップデートによって結果が変わることもあります。</p>

<p>以下では、生成AI（執筆時点の最新モデルであるChatGPT5.1を利用）に入力したプロンプトの例とその結果の一部を示します。言語学的な概念を知っていることで体系的に情報を「引き出せる」ことを実感してください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1）コーパス（corpus）とは、実際に使用された言語を大量に収集し、コンピュータで検索・処理できるように構造化したデータベースのこと。英語学習に最も有用な一般コーパスとして、BNC（British National Corpus）とCOCA（Corpus of Contemporary American English）という2つの代表的なコーパスが存在する。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AIが瞬時に教えてくれる単語の相性</h2>

<p>コロケーションを、AIを使って探索してみましょう。驚くほどシンプルなプロンプト（指示文）で、豊富な情報を引き出すことができます。</p>

<p>［プロンプト例］adviceの直前にくる形容詞のコロケーションを頻度順に20挙げて</p>

<p>ChatGPT5.1が挙げた20個の形容詞は以下の通りです。</p>

<p>good, practical, useful, sound, best, excellent, helpful, invaluable, sensible, detailed, independent, expert, free, legal, financial, medical, friendly, unsolicited, honest, confidential</p>

<p>一方、コーパスの上位20個の形容詞は次の通りです。</p>

<p>good, medical, legal, best, great, financial, bad, practical, sound, professional, little, free, unsolicited, helpful, friendly, excellent, technical, only, other, general</p>

<p>このうち、共通している語はgood, medical, legal, best, financial, practical, sound, free, unsolicited, helpful, friendly, excellentの12個で一致率は60％です。</p>

<p>コーパス側にのみ出現する語はgreat, bad, professional, little, technical, only, other, generalで、ChatGPTのリスト側にのみ出現する語はuseful, invaluable, sensible, detailed, independent, expert, honest, confidentialです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>コーパスには頻度が高いgreat, bad, onlyなどの汎用的な形容詞が含まれているため、これが違いの原因と考えられます。一方、AIのみが挙げたconfidential advice（機密の助言）やexpert advice（専門家の助言）などのほうが、実際の英語使用において重要な場合も多いと考えられます。このようにAIがリストアップしたコロケーションは、十分に学習の役に立つことがわかります。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Study.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 14 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内田諭（九州大学大学院言語文化研究院准教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【2026年版】円安・物価高はいつまで続く？日銀の金利引き上げと為替介入の「限界」  藤巻健史（（株）フジマキ・ジャパン代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14209</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014209</guid>
			<description><![CDATA[なぜ、日銀は政策金利を上げられないのか、円安はなぜ止められないのか、元参議院議員で（株）フジマキ・ジャパン代表取締役の藤巻健史氏に解説して頂きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="なぜ円安は止められないのか？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/nihonginko.jpg" width="1200" /></p>

<p>止まらない円安と、生活を圧迫し続ける物価高ーー連日のように「為替介入」や「金利引き上げ」など、政府や日銀の対策が報じられていますが、果たしてこれらの政策は私たちの暮らしにどう影響するのでしょうか。本稿では、現在の経済状況を整理し、日銀の政策が抱えるジレンマを分かりやすく解説。藤巻健史氏は「インフレを抑制すべき日銀が政策金利を大幅に上げることができず、高インフレ、物価高が続く可能性が高い」と言います。</p>

<p>なぜ、日銀は政策金利を上げられないのか、円安はなぜ止められないのか、解説して頂きます。</p>

<p>※本稿は、藤巻健史著『物価高・円安はもう止められない！ 政府と日銀がひた隠す日本経済の不都合な真実』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>実質金利がマイナスなのは日本だけ</h2>

<p>私は、2026年以後、長期金利も上がりますが、物価がさらに高騰し、多くの人の生活が一層苦しくなるのではないかと憂慮しています。<br />
第一の理由は、円安の進行が止まらないと思うからです。円安を抑制する方法としては、まず政策金利を上げることが考えられます。</p>

<p>25年12月、日銀は政策金利を0.5％から0.25％引き上げ、0.75％にしました。政策金利が0.75％になるのは、1995年9月以来、約30年ぶりのことです。<br />
しかしそれでも、日本の政策金利は主要各国に比べればまだまだ低く、アメリカは3.5～3.75％、ＥＵ2.15％、イギリス3.75％、中国3.0％です。</p>

<p>年国債の長期金利（年利回り）も比較すると、日本約2.0％、アメリカ約4.1％、ＥＵ約2.85％、イギリス約4.5％で日本が最も低いことがわかります。</p>

<p>政策（名目）金利からインフレ率を引いた実質金利についても比較してみましょう。<br />
日本のインフレ率は2.9％なので、0.75-2.9＝▲2.15％<br />
アメリカ3.5～3.75-2.7＝0.8～1.05％<br />
ＥＵ2.15-2.1＝0.05％<br />
イギリス3.75-3.2＝0.55％<br />
中国3.0-0.7＝2.3％</p>

<p>実質金利がマイナスなのは日本だけです。物価が上昇しているときに、実質金利を低く抑える政策がとられることは通常ありません。実質金利を低く抑える金融政策がとられるのは、大不況のときです。<br />
「物価を上げよう」「景気を良くしよう」ととられる政策なので、インフレ時に行うと景気が過熱してしまいます。</p>

<p>また、日銀の最大の役割は、物価上昇、つまりインフレをコントロールすることであり、かつての日銀なら、物価が上昇しそうだと思ったら早め早めに予防的に政策金利を少しずつ引き上げ、金融引き締めに動きました。</p>

<p>同様に、現在の日銀も政策金利を引き上げて実質金利をプラスにすべきなのですが、そこまで金利を上げると、長期国債を大量保有する日銀の財務損失が莫大になり、その結果、日銀が債務超過に陥ってしまいます。だから、金利を上げられない。金利を上げられなければ、円安が無限に続き、物価上昇が大幅に加速します。</p>

<p>日銀が政策金利を上げれば、財務損失が増えて債務超過になり、信用が失墜し、ハイパーインフレになる。一方、政策金利を現在のまま維持すると、実質金利マイナスの状態が続くので円安がどんどん進み、物価もますます高騰していく。</p>

<p>まさに、「前門の虎、後門の狼」。日銀と日本経済はにっちもさっちもいかない、かなりヤバい状況に追い込まれています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>円安が進行しても「為替介入」が効かない理由</h2>

<p>円安抑制のために政策金利を上げられないとすると、円安抑制手段としてほかに考えられるのは「為替介入」ぐらいしかありません。<br />
2026年に入ってからも円安の進行が止まらず、それを見た片山さつき財務相は、「あらゆる手段を含めて断固たる措置をとる」と述べました。この「断固たる措置」が、政府の為替介入を意味しているのは周知の事実でしょう。</p>

<p>では、為替介入を行えば、円安を止めることができるのでしょうか。私はかなり懐疑的です。加えて、そもそも為替介入に使えるドルが十分にあるとも思えません。</p>

<p>財務省が発表している25年末の外貨準備高は、約1兆3700億ドル。このうち約1兆ドルは米国債を中心とする証券です。これを売ってドルを確保することはできません。なぜなら、アメリカの長期金利が上昇してしまうから。ドナルド・トランプ大統領は、アメリカの中央銀行であるFRBに対して、「金利を下げろ」と言っており、日本が米国債を売って金利が上昇したら激怒することは火を見るよりも明らかです。</p>

<p>また、1997年橋本龍太郎首相（当時）がコロンビア大学での講演で「時々、米国国債を売りたい誘惑にかられることがある」と発言し、アメリカ政府やFRBから強く反発を受け、外交問題にもなりました。</p>

<p>米国債を売れないとすると、為替介入に使えるのは約1600億ドル（1ドル158円換算で約25兆円）の外貨預金のみです。<br />
過去最大だった24年4～5月の為替介入は、約9兆7885億円でしたので、為替介入できるだけの十分なドルがあるように見えます。</p>

<p>ここで問題になるのが、25年7月に合意された日米関税合意に基づく5500億ドルの対米投融資です。当然ながら、このためにもドルが必要になります。<br />
外貨預金を為替介入用として対米投融資に使わないのであれば、対米投融資用に円を売ってドルを買う必要があります。しかし、それをやったら自ら円安を加速させてしまいます。</p>

<p>円売りドル買いができないとしたら、外貨預金約1600億ドルで、為替介入と対米投融資の両方を行わなければなりませんが、それはどう考えても無理でしょう。<br />
つまり、為替介入が効くだけの十分なドルが日本にはなく、もし為替介入をやってしまうと対米投融資ができなくなってしまうのです。</p>

<p>日本がこうした状況であることは、マーケットは百も承知です。ですから、円安の進行を止めようと、仮に過去最大の約10兆円規模の為替介入を日本政府が行ったとしても、それ以上の介入ができないとマーケットが判断すれば、円は売り浴びせられ、介入効果がないどころか、円暴落の引きがねを引く結果になってしまうことも十二分にあり得ます。</p>

<p>こうした最悪の事態を招かないためにはアメリカの協力（協調介入）が欠かせません。片山財務相はスコット・ベッセント米財務長官と度々会談を行っていますが、ベッセント財務長官は、私と同時期にジョージ・ソロス氏の投資会社におり、1992年のイングランド銀行の為替介入に勝った男です。</p>

<p>為替介入が効かないことを誰よりもよく知っている人物が、為替介入など行うはずがありません。つまり、アメリカの協調介入の可能性はないということです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/nihonginko.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 13 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤巻健史（（株）フジマキ・ジャパン代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜアメリカのエリートは意図して「ひとりの時間」を持つ？ 創造力を高める習慣  河原千賀（アメリカ在住ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12280</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012280</guid>
			<description><![CDATA[アメリカのエリートは、なぜ意図して「ひとりの時間」を持つのか? アメリカ在住ジャーナリストの河原千賀氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="一人の時間" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_man_lake.jpg" width="1200" /></p>

<p>あなたは「ひとりの時間」に何をしているだろうか? 自分と深く向き合う静かな時間こそ、情報に翻弄されない自分軸を作るための第一歩となる。本稿では、モチベーションや創造性にも影響を与える&quot;ひとりの時間の過ごし方&quot;について、書籍『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』より紹介する。</p>

<p>※本稿は『グーグル社員はなぜ日曜日に山で過ごすのか』（PHPビジネス新書）より抜粋・編集を加えたものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「孤独」と「退屈」に向き合う時間が強い自分を作る</h2>

<p>「ほんの些細なことに、イライラしてしまう」<br />
「自分が何をしたいのか、わからない。ただ、時に流されていくように感じる」<br />
「いろんな行事を入れてるのに、ワクワクしないし、面倒にさえ思える」</p>

<p>そう感じるのならば、ひとりの時間が足りていないのかもしれない。</p>

<p>「ひとり」というと、内気、非社交的、内向的、孤独、と否定的なイメージを持たれやすい。それに、ひとりになると、何となく手持ち無沙汰で、ついスマホに手をしてしまうことも多いのではないだろうか。</p>

<p>しかし、「意図したひとりの時間」は、パフォーマンスを発揮するうえで欠かせない習慣になる。アーティストや作家、研究者など独創的な能力を必要とする人たちは、積極的にひとりの時間を確保してきた。それが仕事だったからだ。</p>

<p>情報が溢れかえるこの時代、すべての人に、ひとりの時間は必要とされている。もはや、アメリカのエリートビジネスパーソンで、ひとりの時間を持たない人など考えられない。</p>

<p>英語では、「Solitude」と「Loneliness」とははっきり区別して使われる。日本語でも「寂しい」と「淋しい」は、区別されて使われている。ひとりでいるからといって、淋しいわけではない。というよりも、ひとりでいても、淋しさを感じないのは立派なスキルである。</p>

<p>それは、自分と向き合うことに、心地良くいられる能力だ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ひとりの時間」に何をするか</h2>

<p>ひとりでいると、自分の心の声が聞こえ始める。その自分の声との対話を楽しめるだろうか。それとも、向き合いたくない思いや感情が現れて、避けたくなるのだろうか。自分との対話は、退屈でしかないのなら、ちょっと悲しい。</p>

<p>変化の著しい世界に生きる私たちは、内観し、自分の頭で考える習慣をつけないと、溢れる情報に振り回され、時代に弄ばれてしまう。</p>

<p>意識的に「ひとりの時間」を持てば、外からの影響を受けずに自分の内面を見つめることができる。</p>

<p>絶え間ないニュース、世論、誰かの意見、広告......溢れかえる情報を遮断し、自分を知るための時間を持つことで、他人からの期待やイメージに応えようとしたり、自分の価値観を曲げて人に合わせようとすることがなくなる。</p>

<p>ひとりの時間は、誰かに評価されるのではなく、自分が自分を評価する時間だ。</p>

<p>・自分の夢、理想はどこにあるのだろうか<br />
・現実と理想のギャップを埋めるには、どんなスキルが必要なのだろうか<br />
・どんな行動を起こせば、より自分の理想に近づけるのだろうか</p>

<p>ひとりになったら、こんな質問を自分自身に投げかけて、自分の軸を確認しよう。「ひとりの時間」は、神経を休めて、気分も明るくなれる。そのうえ、創造力も増す。そして、ひとりになることで、人とのつながりに感謝の気持ちが生まれ、周囲との関係性や結びつきも改善される。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>30分早く起きて「ひとり」になる</h2>

<p>ふらっと好きなときにひとりになれるなら理想だが、家庭を持ち、子育てにも忙しい世代は、どのように時間を作れば良いのだろうか。まず、「ひとりの時間」を計画に入れてしまうことだ。たった1時間でも、数週間先のカレンダーに書き込んでしまおう。</p>

<p>ひとりの時間は、デジタルデバイスからも邪魔されないよう徹底すること。まとまった時間が取れなくても、朝、いつもより30分早く起きることで、ひとりの時間を確保できるかもしれない。</p>

<p>お風呂やシャワーの時間を、完全にひとりの世界に浸れる時間にしてしまうことも可能だ。早めの電車に乗って、出勤時間でひとりになれる静かな場所を見つけるなど、工夫次第で実現できる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_man_lake.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 12 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[河原千賀（アメリカ在住ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「どうせ変わらない」は錯覚? 『資本主義リアリズム』が暴く見えない壁【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12277</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012277</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『資本主義リアリズム』（堀之内出版）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="資本主義リアリズム" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、マーク・フィッシャー著&nbsp;『資本主義リアリズム』（堀之内出版）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『資本主義リアリズム』</h2>

<p><img alt="資本主義リアリズム" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250428Omurasota04.jpg" width="1200" /></p>

<p>「どうせ変わらない」「これが現実だ」――。日々の業務や社会の動きに対し、漠然とした閉塞感や諦めを抱くことはないだろうか。まるで、今の仕組み（資本主義）が唯一絶対の現実で、それ以外の可能性を考えることすら無意味に思えるような感覚。もし、そんな思いに少しでも心当たりがあるなら、マーク・フィッシャーの『資本主義リアリズム』は、思考を揺さぶり、新たな視点を与える一冊となるだろう。</p>

<p>本書は、2017年に惜しくも世を去った英国の批評家マーク・フィッシャーの代表作である。彼が提唱する「資本主義リアリズム」とは、まさに冒頭で触れたような感覚、すなわち「資本主義が唯一存続可能な政治・経済システムであるだけでなく、今やそれに対する代替案を想像することすら不可能だ」という意識が、社会全体に蔓延している状態を指す。</p>

<p>フィッシャーはこの「リアリズム」が単なる経済体制の話ではなく、私たちの働き方、文化、教育、さらには精神状態にまで深く浸透し、思考や行動を縛る「見えざる結界」や「雰囲気」として作用していると鋭く指摘する。有名な「資本主義の終わりを想像するより、世界の終わりを想像する方がたやすい」という言葉は、この状況を象徴的に表している。</p>

<p>本書は、現代のビジネス環境や組織が抱える様々な問題の根源を理解する上で、多くの示唆を与える。特に注目すべきは、フィッシャーが「再帰的無能感（reflexiveimpotence）」と呼ぶ感覚だ。これは、問題の存在を認識していながらも、「どうせ何も変えられない」と感じてしまう無力感を指す。</p>

<p>日々の業務改善が進まないことへの苛立ち、社会が抱える大きな課題（例えば環境問題）に対する諦め。こうした感覚は、単なる個人の性格や能力の問題ではなく、資本主義リアリズムという「雰囲気」がもたらす構造的な病理ではないだろうか。</p>

<p>近年、メンタルヘルスの問題が社会的な関心を集めている。フィッシャーは、この「メンタルヘルス禍」と資本主義システムとの間に深い繋がりがあると喝破する。過剰な競争、不安定な雇用、絶え間ない自己変革への圧力は、人々の精神を蝕む。</p>

<p>しかし、資本主義リアリズムの下では、これらの問題は個人の弱さや脳内の化学的不均衡の問題として矮小化され、「自己責任」として処理されがちだ。フィッシャーは、こうした精神疾患の脱政治化に強く異議を唱える。</p>

<p>メンタルヘルスや、同様に深刻化する環境問題は、単なる外部コストや個人的な悲劇ではなく、利益追求と無限成長を前提とする資本主義システムそのものが内包する限界や矛盾の表れではないのか? 本書は、そうした根本的な問いを突きつける。</p>

<p>さらにフィッシャーは、新自由主義的な思考様式がもたらす弊害にも鋭く切り込む。あらゆる活動を計測可能な指標（KPI）に還元し、効率性やパフォーマンスを数値で管理しようとする現代の風潮。彼はこれを「市場スターリニズム」と呼び、その欺瞞性を暴く。</p>

<p>目標達成や監査のための書類作成に忙殺され、本来の目的が見失われる。見栄えの良い報告書やPR活動ばかりが重視され、実質的な価値がないがしろにされる。これは、単なる非効率の問題ではない。</p>

<p>あらゆる価値をビジネスの論理で捉えようとする「ビジネス・オントロジー」が蔓延し、数値化できない価値や人間的な営みが切り捨てられていく。この「すべてを計測可能にする」という思想は、一見合理的で客観的に見えるが、実は現実の複雑さや豊かさを削ぎ落とし、システム自体を脆弱にする、破綻した思想ではないだろうか。</p>

<p>本書は、現状を打破するための具体的な処方箋や、明確な代替案を提示するものではない。むしろ、その診断の鋭さゆえに、読後、ある種の暗さや無力感を感じる人もいるだろう。</p>

<p>しかし、本書を読む最大の意義は、私たちが無意識のうちに囚われている「資本主義リアリズム」という名の「思い込み」の存在に気づかせてくれる点にある。</p>

<p>現状を「変えられない現実（リアル）」として受け入れるのではなく、それが特定の歴史的・社会的な条件下で構築された「現実主義（リアリズム）」、つまり一種のイデオロギーであり、信仰に近いものであることを見抜くこと。それこそが、思考停止から脱却し、新たな可能性――たとえそれが今は「かすかな光」であっても――を探るための第一歩となるはずだ。</p>

<p>フィッシャー自身も、決して諦めていたわけではなかった。彼は、資本主義が生み出しつつも満たせない人々の欲望に着目し、そこからオルタナティブな社会（「ポスト資本主義」）を構想しようと試みた。</p>

<p>『資本主義リアリズム』は、決して楽観的な本ではない。しかし、私たちが生きる現代社会の「空気」を的確に言語化し、その構造を理解するための強力なツールを提供してくれる。日々の仕事の意味、組織のあり方、そして社会全体の未来について、深く考えさせられる一冊だ。現状に疑問を感じつつも、その正体を見極められずにいるビジネスパーソンにとって、必読の書と言えるだろう。</p>

<p>本書を手に取り、「他に道はないのか?」という問いを、改めて自身に投げかけてみてはどうだろうか。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_1.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 12 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>英文理解には「1万語の暗記」が必要？ 言語学者が明かす英語学習の“科学的根拠”  内田諭（九州大学大学院言語文化研究院准教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14213</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014213</guid>
			<description><![CDATA[3000語で91%、6000語で95%、1万語で98%――言語データベースCOCAの分析が示す英単語学習の現実。高校卒業レベル5000語では足りない事実について、言語学者が解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="英語学習" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_studyEnglish.jpg" width="12001" /></p>

<p>「英語は3000単語で91%カバーできる」といいます。では、実際に英文を正しく理解するには、どのくらいの単語を知っている必要があるのでしょうか。言語学者の研究によると、95%の理解には約6000語、98%の理解には1万2000語が必要だといいます。 高校卒業時の目標4000～5000語では、まだ足りないのが現実なのです。科学的根拠に基づく英単語学習の戦略について、書籍『英単語「1万語」習得法』より解説します。</p>

<p>※本稿は、内田諭著『英単語「1万語」習得法』(PHP新書)より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>英文理解には95%以上の語彙力が必要</h2>

<p>英文を正しく理解するためにはどのくらいの英単語を知っている必要があるか、ということについてはさまざまな研究があります。Laufer(1989)は英文中の約95%の単語を知っていることが理解には必要だと示しています。ただし、これは最低限であって、98%のカバー率が目指すべき語彙力であると示す研究もあります。</p>

<p>比率に直すと、95%は20語に1語、98%は50語に1語の割合で未知語がある、という状況です。</p>

<p>具体的にこの比率で単語が欠けている英文を見てみましょう。43語の英語ですので、95%なら2語わからない、98%なら1語わからないということになります。</p>

<p>-------------------------------</p>

<p>In her lecture, the professor emphasized the [１] between technological innovation and social change. She argued that progress is rarely [２], often shaped by unexpected challenges. Students listened carefully, realizing that a true understanding of such change requires both evidence and thoughtful interpretation.</p>

<p>講義の中で、教授は技術革新と社会変化の [１] を強調しました。彼女は、進歩は決して [２]ではなく、予期せぬ課題によって形づくられることが多いと論じました。学生たちは注意深く耳を傾け、そうした変化を真に理解するには証拠と慎重な解釈の両方が必要であることを認識しました。</p>

<p>-------------------------------</p>

<p>いかがでしょうか。2語欠けた状態でも全体の意味がなんとなく理解できるのではないかと思います。また、文脈をよく考えると、なんとなく入る単語が推測できるかもしれません。ちなみに [１] にはinterplay（相互作用）が、 [２]にはlinear（直線的な）が入ります。</p>

<p>もしこれ以上の穴があると、文章の読解はさらに難しくなります。文脈から英単語の意味を推測しにくい場合もありますので、理想としてはどんな英文でも98%の単語を知っている状態(100語中2語が未知語)を目指すとよいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>英単語のさまざまな数え方</h2>

<p>そうなると、98%の理解率を達成するにはどのくらいの数の単語を知っていればよいか、ということを考えればよいことになります。しかしながら、何を「1単語」と数えるかは実は難問です。</p>

<p>イメージしやすいのは辞書です。辞書には「見出し語」があり、これが一つの英単語の基準となるでしょう。例えば、go-went-gone-goingなどの活用形はすべてgoの項目に書かれていますので、これは別の単語ではなく、一つの単語（go）の変形だとわかります。</p>

<p>次に、「品詞」を考える必要があります。例えば、exerciseという単語は「練習」という意味の名詞と、「&lt;権力などを&gt;行使する」という意味の動詞があります。この単語の場合、品詞によって意味が異なるので、別のものとして扱ったほうが良い場合もありそうです（ただし、empty（形容詞：空の、動詞：空にする）のように意味が密接に関わっているものが多く、辞書では同じ見出し語の下に置かれています）。</p>

<p>このように品詞を区別する数え方は、英語の語彙リストなどで用いられています。例えば、CEFR-J Wordlistという日本の英語学習者が学ぶべき語を集めたもの（約8,000語が含まれています）では、「見出し語＋品詞」が基準となっています。このリストは単語のレベルをCEFRという国際的な言語指標によって分類しています（CEFRにはA1［初級］、A2、B1、B2、C1、C2［上級］の6段階があります）。例えば、動詞のbreak（「～を壊す」などの意味）は初級のA1レベル、名詞のbreak（「休憩」などの意味）は一つ上のA2レベルに分類されています。</p>

<p>さらに細かい分類では、「意味」を基準に単語と考えることも可能です。同じ品詞であってもend（名詞）の「終わり」と「目的」のように、意味同士の関係性が遠いものは別の単語として認定してもよいかもしれません。</p>

<p>English Vocabulary Profileというプロジェクトでは、CEFR-J Wordlistと同様に英単語をCEFRレベルごとに分類して提示していますが、「休憩」（lunch breakなど）の意味のbreakはA2に、「休日」（summer breakなど）の意味の場合はB1に分類しています。ただし、この数え方は「breakをいくつの意味に分類するか」ということにも依存し、カウントするのが難しい場合があります。</p>

<p>本稿では、品詞や意味の区別のない「辞書の見出し語形」を1単語とみなしたいと思います。この数え方が最も揺れが少ないというのが主な理由ですが、近年の研究でこの単位（flemmaと呼ばれます）が学習者の実態を把握しやすいということも示されています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>単語を大括りする概念</h2>

<p>さらに大きな括りとしては、ワードファミリー（word family：語族）というものがあります。これは同じ単語から派生した語を1つとして扱うというものです。例えば、kind, unkind, kindly, kindnessなどはすべてkindから派生しているので、1ワードファミリーということになります。これはkindを知っていれば他の派生形の意味が推測できるという前提に立っており、英語教育の分野で広く用いられてきました。</p>

<p>Laufer and Ravenhorst-Kalovski（2010）ではこのワードファミリーの概念を使ってリーディングに必要な語彙数を推定しています。この研究では95%の単語をカバーするには4,000&nbsp;～ 5,000語族（＋固有名詞）、98%を達成するには8,000語族（＋固有名詞）が必要であることを明らかにしています。しかしながら、英単語によってワードファミリーの大きさが異なるため実数が把握しにくい、特に初級の英語学習者には当てはめにくいなどの批判もあります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>上位3000語で91%をカバー、では98%達成には？</h2>

<p><img alt="英単語のランクと累積カバー率" height="1111" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260430Uchidasatoru02.jpg" width="1200" /></p>

<p>では「98%の理解率」を達成するには何単語覚えておく必要があるのでしょうか。Corpus of Contemporary American English(COCA)という10億語規模の言語データベースの語彙表がありますので、それで確認します（ただし、このデータベースは更新されることがありますので、同じ数字が再現できるとは限りません）。</p>

<p>ここでは「品詞や意味の区別のない辞書の見出し語形」（flemma）で集計します。</p>

<p>表1は、英単語のランクとそのランクまでの単語によるコーパス全体の単語数のカバー率を示したものです。この表を見ると、上位10語で約27%をカバーし、上位3,000語で91%をカバーします。この後はそれぞれの単語の頻度が下がりますので、伸び率は遅くなり、95%に到達するには、約6,000語が必要だとわかります。さらに98%に到達するには12,000語が必要だということになります。</p>

<p>しかしながら、10,001~12,000位では2,000語で0.5%しかカバー率が増えません。現実的なラインとしては、四捨五入して98%と言える10,000語が目標、と言えるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_studyEnglish.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 11 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[内田諭（九州大学大学院言語文化研究院准教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>忙しすぎる管理職を助ける　編集部がお勧めする書籍５選  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12312</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012312</guid>
			<description><![CDATA[管理職に対する現代社会の風当たりはとても強い。そんな管理職が少しでも楽いなれる方法はないものか。忙しすぎる管理職を助ける秘訣が詰まった書籍をTHE21編集部が紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" width="1200" /></p>

<p>管理職に対する現代社会の風当たりはとても強い。そんな管理職が少しでも楽になれる方法はないものか。忙しすぎる管理職を助ける秘訣が詰まった書籍をTHE21編集部が紹介する。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年6月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『罰ゲーム化する管理職 バグだらけの職場の修正法』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784797681345.jpg" width="1200" />小林祐児 著（集英社インターナショナル新書）</p>

<p>この数十年、社会の価値観や制度が変わる中で、こと管理職の労働環境は悪くなっていく一方だという。なぜ管理職は「罰ゲーム」になったのか？　なぜ会社は管理職を助けてくれないのか？　ビジネスの現場における大きな問題に切り込んだ一冊。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『部下に9割任せる！』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784866800295.jpg" width="1200" />吉田幸弘 著（フォレスト出版）</p>

<p>部下に仕事を任せるのは、勇気がいることかもしれない。だからといって管理職が仕事を抱え込めば、いずれパンクしてしまうだろう。本書を読めば、任せ方のコツと考え方が丸わかり。上手に仕事を割り振って、自分の仕事を減らしながらチームを成長させよう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『上司・同僚・部下を味方につける 社内営業の教科書』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784492046111.jpg" width="1200" />高城幸司 著（東洋経済新報社）</p>

<p>管理職としてうまく業務をこなすためには、上司・同僚・部下を味方につけることは必須条件。そのための戦略こそが、「社内営業」である。伝説のトップセールスマンと呼ばれた著者が、自ら実践してきた社内営業メソッドを大胆に公開した一冊。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『トヨタの会議は30分』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784799109496.jpg" width="1200" />山本大平 著（すばる舎）</p>

<p>あなたが日頃出席している会議の中に、無駄なものはないだろうか？　会議の質を見直せば、会社全体のビジネス力も高まっていく。時短会議術の他にも、トヨタ社員に受け継がれる「本質思考」など、一流企業の一流たるゆえんが詰まっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『忙しすぎるリーダーの9割が知らない　チームを動かす　すごい仕組み』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784569854595.jpg" width="1200" />山本真司 著（PHP研究所）</p>

<p>リーダーとして頑張れば頑張るほど、なぜかメンバーが離れていってしまう...。そんな悲しい現象は、組織の仕組みに目を向ければ改善するかもしれない。&quot;頑張らなくても成果が出る&quot;仕組み作りを学び、不条理な激務から解放されよう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 11 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>五月病には「睡眠・朝散歩・食事」　メンタルダウン対策に役立つ３冊  本の要約サービス「flier(フライヤー)」</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14238</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014238</guid>
			<description><![CDATA[五月病への対策はどうしたらいいのか？ 本の要約サービス「flier(フライヤー)」編集部がメンタルダウン対策に役立つ書籍３選を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="五月病の男性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_berandaman.jpg" width="1200" /></p>

<p>ビジネス書を中心に、1冊10分で読める本の要約をお届けしているサービス「flier（フライヤー）」（https://www.flierinc.com/）。これまで約4,300冊の書籍をご紹介してきました。</p>

<p>本記事ではフライヤー編集部が、特にワンランク上のビジネスパーソンに読んでほしい本をピックアップ。今回は「5月のメンタルダウン対策」をテーマに、選りすぐりの3冊をお届けします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>五月病対策に役立つ3つのこと</h2>

<p><img alt="『ブレインメンタル強化大全』（樺沢紫苑／サンクチュアリ出版）" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260430flier01.jpg" width="1200" /></p>

<p>4月の忙しさが一段落し、どっと疲れが出やすい5月。気のゆるみや疲労の蓄積から、心身の不調を感じ始める人も多いのではないでしょうか。</p>

<p>そんな方におすすめしたいのが、『ブレインメンタル強化大全』（樺沢紫苑／サンクチュアリ出版）です。本書では精神科医である著者が、「睡眠」「運動」「朝散歩」「生活習慣」「休息」の5つの観点から、心身を強く健やかにする「100の具体策」を紹介しています。本記事では、その中から3つを厳選してお伝えしましょう。</p>

<p>まずは「睡眠不足の解消」です。睡眠時間が6時間以下の人は、うつ病のリスクが6倍近く高まるのをご存じですか? ほかにも、がんや心筋梗塞、糖尿病など、多方面に悪影響を及ぼす可能性があります。それを回避するためにも、7時間程度の質の良い睡眠を心がけたいものです。</p>

<p>2つ目は「15分の朝散歩」です。精神の安定には、&quot;幸福物質&quot;と呼ばれる脳内物質・セロトニンの分泌が欠かせません。そのために実践したいのが朝散歩です。朝日を浴びたり、リズム運動をしたりすることでセロトニンが活性化し、「今日もがんばろう!」と前向きな気持ちになれるのです。</p>

<p>朝散歩は、できれば毎日、起床から1時間以内に行うのが理想的。さわやかな5月の朝に、始めてみてはいかがでしょうか。</p>

<p>そして最後は「規則正しく食べること」。100歳以上の日本人を対象にした調査では、9割が「3食きちんと食べている」と回答したそうです。栄養バランスのいい食事をしっかり摂ることが、不調改善の基本なのです。<br />
生活リズムを整え、しっかり眠り、適度に体を動かすこと。まずは、できることから始めてみませんか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不安や落ち込みに負けない「脳」の整え方</h2>

<p><img alt="『メンタル脳』（新潮社）" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260430flier02.jpg" width="1200" /></p>

<p>いつも前向きでいようと思っていても、なかなかそうはいかないもの。それは気持ちの弱さではなく、人間の&quot;構造上の問題&quot;かもしれません。</p>

<p>スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンによる『メンタル脳』（新潮社）によると、不安などのネガティブな感情は、人間が生き延びるために必要なものなのだそうです。人間は狩猟採集時代から「不安」という感情を働かせることで、病気や飢え、動物の襲撃といった危険を回避してきました。つまり、人間の脳はもともとメンタルが落ち込みやすい構造になっているのです。</p>

<p>さらに、長期間ストレスにさらされると、脳は危険を察知し、「引きこもって自分を守ろう」とするために「気分の落ち込み」という感情を生み出します。落ち込むと外に出たくなくなるのは、そのためなのです。</p>

<p>とはいえ、その状態が続くのはつらいもの。そこで著者が勧めるのが「運動」です。運動は身体だけでなく、ストレスから脳を守る力も高めてくれるといいます。うつの要因とされるドーパミン不足や扁桃体の過活動、身体の炎症などにも効果があり、もっとも手軽なメンタルダウン改善法だといえるでしょう。</p>

<p>同じ著者の『運動脳』によると、有酸素運動を20分（体力に余裕があれば30〜45分）、週2〜3回行うことで、ストレス耐性の向上につながるとのこと。とはいえ、身体を動かすことであれば種類は問わず、心拍数が上がるような激しい運動でなくても構いません。</p>

<p>本書を読むと、心と身体が密接につながっていることを実感できるはずです。無理のない運動習慣を取り入れ、メンタルを整えていきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>短時間で回復力を高める「シリコンバレー式休息術」</h2>

<p><img alt="『スタンフォード式 最高の休み方』（鈴木亜佐子／すばる舎）" height="1199" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260430flier03.jpg" width="1200" /></p>

<p>3冊目は、シリコンバレー発の最新休息法を紹介した『スタンフォード式 最高の休み方』（鈴木亜佐子／すばる舎）。激しい競争社会を走り続ける現代人に向けて、効率よく心身を整える方法を教えてくれます。</p>

<p>日本には「休みを取りにくい文化」があるといわれますが、シリコンバレーでも似た現象が起きているそうです。ただし、日本のように周囲への遠慮から休めないのではなく、厳しい成果主義が背景にあります。仕事の高い成果や自己成長が求められ、ハードワークが半ば&quot;当たり前&quot;とされているのです。</p>

<p>日本のビジネスパーソンも、同じようなプレッシャーを感じている人は多いはず。休日でも「休めた気がしない」と感じるのは、その影響もあるのかもしれません。</p>

<p>そんな環境でも効率的に休息し、パフォーマンスを高める方法として紹介されるのが、「NSDR（Non-Sleep Deep Rest）」です。グーグルCEOのスンダー・ピチャイ氏も実践しているという、短時間で心身をリラックスさせる休息法です。</p>

<p>まずは椅子に深く腰掛けて背筋を伸ばし、目を軽く閉じます。鼻からゆっくり息を吸ってお腹を膨らませ、口からゆっくり吐く。この動作を1分間で5回繰り返します。続いて、つま先から頭まで順番に緊張をほぐしながら、呼吸に意識を向け、「休息してもいい」と自分に許可を出します。</p>

<p>NSDRを実践すると、深いリラックス状態に入り、短時間でもしっかり休めた感覚を得られるでしょう。職場や外出先でも気軽にできるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_berandaman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 08 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本の要約サービス「flier(フライヤー)」]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』実用書の顔をした、深い社会洞察【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12275</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012275</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』（集英社）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="なぜ働いていると本が読めなくなるのか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、三宅香帆著&nbsp;『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』（集英社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』</h2>

<p><img alt="なぜ働いていると本が読めなくなるのか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250428Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p>「最近、仕事が忙しくてまったく本を読む時間がない」<br />
&nbsp;「家に帰ると疲れてしまって、ついスマホを眺めてしまう」</p>

<p>多くのビジネスパーソンが、そう感じているのではないか。インプットの重要性は理解しているが、日々の業務に追われ、読書が後回しになる。あるいは、読もうとしても集中力が続かない。そんな悩みを抱えるあなたに、ぜひ手に取ってほしい一冊がある。それが、三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』（集英社新書）だ。</p>

<p>タイトルだけを見ると、「読書時間を確保するためのテクニック」や「集中力を高める方法」が書かれた、いわゆる「読書術」の本のように思えるかもしれない。もちろん、あとがきには「働きながらでも読書時間を確保するためのマイルール」が4項目、簡潔にまとめられており、忙しい私たちへの配慮も感じられる。</p>

<p>しかし、本書の真価は、単なるノウハウの提供に留まらない。むしろ、「なぜ、私たちは本を読めなくなってしまったのか?」という問いを、個人の努力不足や怠慢の問題として片付けるのではなく、日本の労働史や読書文化の変遷を丹念に紐解きながら、その構造的な原因に深く切り込んでいく点にある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「読めない」のは、あなたのせいだけではない</h2>

<p>著者の三宅香帆は、かつてリクルートに勤務し、多忙な日々を送る中で「本が読めなくなった」経験を持つ当事者でもある。そのリアルな経験に基づき、本書は「読めないのは個人の問題ではなく、社会の仕組みに根差している」という、ある意味で衝撃的な、しかし多くの読者にとって「救い」となる視点を提示する。</p>

<p>明治期の自己啓発書の登場から、高度経済成長期のモーレツ社員、バブル崩壊後の成果主義、そして現代の「スキルアップ競争」や「学び直し」のプレッシャーに至るまで。本書は、日本の「働き方」がいかにして私たちの時間と精神を蝕み、「読書」という行為から遠ざけてきたのかを、豊富な歴史的資料をもとに解き明かす。</p>

<p>長時間労働、常に成果を求められるプレッシャー、自己投資としての「学び」の強要...。こうした社会全体の圧力が、私たちの心身を疲弊させ、じっくりと本に向き合う余裕を奪っているのではないか。本書を読むと、日々の忙しさの中で感じていた漠然とした息苦しさや、「読めない」ことへの罪悪感が、自分だけの問題ではなかったことに気づかされ、少し肩の荷が下りるような感覚を覚えるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>現代日本の労働環境や社会に対する鋭い批評精神</h2>

<p>本書が多くのビジネスパーソンに支持されている理由は、そのユニークな構造にもある。カバー帯に書かれた「疲れてスマホばかり見てしまうあなたへ」というキャッチコピーは、まさに私たちの日常を言い当てており、思わず手に取ってしまった人も多いだろう。Amazonのレビュー欄には、「会議続きの合間に読めた」「まさに自分のことだと思った」といった共感の声が溢れ、読書会や勉強会の課題図書として選ぶ動きも見られる。</p>

<p>一見すると、忙しいビジネスパーソンの悩みに寄り添う「実用書」のような顔をしている。しかし、その中身は、現代日本の労働環境や社会に対する鋭い批評精神に貫かれているのだ。この「実用性」と「批評性」の二層構造こそが、本書の大きな魅力と言える。</p>

<p>表層的には、私たちの「読めない」という悩みに共感し、具体的なヒントを与えてくれる。しかし深層では、「なぜそうなってしまったのか?」という根本原因を問い、社会全体のあり方について考えるきっかけを与えてくれるのだ。</p>

<p>SNSで「#半身で働く」というハッシュタグが広がりを見せたのも、本書が単なる問題提起に終わらず、「じゃあ、どうすればいいのか?」という問いに対する具体的な方向性を示しているからである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「半身で働く」という、新しい働き方の提案</h2>

<p>本書が最終的に提示するのは、「全身全霊で働くのをやめ、半身で働ける社会へ移行しよう」という提案だ。</p>

<p>これは、単に「もっと楽をしよう」「手を抜こう」ということではない。常に120%の力で走り続けることを強いる社会から距離を置き、仕事に全てを捧げるのではなく、自分の時間や人間らしい営みを取り戻すための、持続可能な働き方へのシフトチェンジを意味する。</p>

<p>ビジネスパーソンにとって、「半身で働く」という考え方は、一見するとキャリアダウンや成長の停滞を招くように感じられるかもしれない。しかし、長期的な視点で見れば、燃え尽きを防ぎ、心身の健康を保ち、結果として創造性や生産性を維持・向上させることに繋がるのではないか。</p>

<p>また、仕事以外の領域（読書、趣味、家族との時間など）にリソースを配分することで、より多角的な視点や発想を得られ、それが仕事にも好影響を与える可能性も秘めている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>読書と働き方を見つめ直す</h2>

<p>私たちはこれまで、「自己成長」「スキルアップ」のために、多くのビジネス書や実用書を読んできた。それ自体は非常に価値のあることだ。しかし、常に「役に立つか」「効率的か」という観点だけでインプットを捉えていると、どこかで息切れしてしまうかもしれない。</p>

<p>本書は、そうした「自己投資」としての読書観に一石を投じ、効率や成果とは別の次元にある、知的好奇心を満たす喜びや、思考を深める楽しさといった、読書本来の豊かさを思い出させてくれる。</p>

<p>『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』は、日々のタスクに追われ、立ち止まることを忘れがちな私たちビジネスパーソンにとって、自身の働き方、そして読書との向き合い方を根本から見つめ直すための、またとない一冊となるだろう。</p>

<p>単なる時間術やノウハウ本では得られない、深い洞察と未来へのヒントが詰まっている。読了後、あなたはきっと、少しだけ軽くなった心で、新しい気持ちで本を手に取りたくなるはずだ。そして、自分らしい「半身」の働き方を探求する旅を始めたくなるかもしれない。忙しい日々を送るすべてのビジネスパーソンに、強くおすすめしたい一冊である。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 08 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>60歳でR-1グランプリ2回戦敗退...直後に「審査員」依頼された村上ショージの本音  村上ショージ（お笑いタレント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14266</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014266</guid>
			<description><![CDATA[芸歴49年・70歳にして、生き言葉展、全国ツアーなどのイベントを控える村上ショージ氏。ライブの予定や今後の意気込みを語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="村上ショージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605MurakamiShoji.jpg" width="1200" /></p>

<p>5月22日から24日までの3日間、大阪・LAUGH&amp;PEACE ART GALLERYにて、初の生き言葉展「村上ショージ生き言葉展～明日より今日～」を開催する村上ショージ氏。さらに、7月からは静岡、長崎、山形、石川、山口、滋賀を巡る「村上ショージ全国ツアー～小さな笑いを全国に～」を敢行する。ビッグイベントの意気込みや、今後の展望について語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>全国ツアーでは豪華ゲストと限定コントを披露予定</h2>

<p>ーー芸歴49年を迎えられた村上ショージさん。5月22日から初の生き言葉展「村上ショージ生き言葉展～明日より今日～」が開催。最終日の24日にはNGK（なんばグランド花月）で記念ライブも執り行われるほか、7月からは全国ツアーも行われるという。意気込みを、次のように語った。</p>

<p>【ショージ】全国ツアーは、マネージャーが「せえ、せえ」と言うから(笑)。積極的に動いてくれるんですよ。</p>

<p>内容はまだはっきりと決まっていませんが、新作のネタやって、喋ってと色々するつもりです。</p>

<p>会場のキャパについては、「小さいところでええよ」とお願いしました。理想は、大体100人くらい。それくらいなら、自分の力で笑わせられる(笑)。300人ならちょっときついかな～。本当は、6人くらいでいる時が一番「お前、おもろいわ」と言われるんですけどね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>ーー盟友・間寛平氏とのユニット「ヤギとひつじ」で「キングオブコント2021」準決勝に進出するなど、大ベテランでありながら度々賞レースに果敢に挑戦してきた。今後も参戦の意欲があるか問われるとーー。</p>

<p>【ショージ】チャレンジしたい気持ちはありますけど、僕はもう賞レースはいいかな。</p>

<p>60歳の時に、マネージャーに「R-1グランプリに出ましょう！60歳が勝ち上がるのはかっこいいですよ！」と勧められたことがあるんですけど、2回戦で落ちて。「どうしてくれんねん！」ですよ。</p>

<p>「お前が出ろ言うから出たら2回戦で落ちたやないか！」と言っていたら申し訳ないと思ってくれたんでしょうね。仕事を取ってきてくれたんですけどそれが3回戦の審査員で。ずっと頭上げずに審査しましたよ。</p>

<p>せめて準決勝とかで落ちたらかっこいいんですけど、2回戦ではね。</p>

<p>賞レースはもういいけど、配信番組には興味があります。昔、「春を見つけに行く」という内容の番組をやったことがあるんですけど、そんな感じの、ほんわかしたものに挑戦したいですね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202605MurakamiShoji.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 08 May 2026 11:12:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村上ショージ（お笑いタレント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「社債は借金」本質から考える、本質へ踏み込む、松下幸之助創業者の価値判断力を思い知らされた言葉の数々  川上徹也（元松下電器産業副社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14179</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014179</guid>
			<description><![CDATA[松下電器産業のCFO（最高財務責任者）を務めた川上徹也氏が、創業者・松下幸之助の経営センスを目の当たりにした実体験について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「実践経営経理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MatsushitaKinenhi.jpg" width="1200" /></p>

<p>世界経済が今、揺れている。およそ半世紀前のオイルショックが想起される。その頃、松下幸之助は日々の経営にどうあたっていたのか。自身の若手時代の記憶の中にある、創業者の経営哲学について、語ってもらった。</p>

<p>※本稿は、川上徹也著『実践経営経理　君はまだ松下幸之助を知らない』（PHP新書）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>オイルショック後、成長拡大期にみせた幸之助創業者の経営センス</h2>

<p>もう半世紀も前の、1975年12月のことです。松下電器が、米国ドル建てで一億ドルの転換社債を発行したのですが、この際に米国の二大格付機関の会社から「AA」「Aa」という非常に高い評価を受けています。</p>

<p>その理由として3点が挙げられたといいます。一つは財務内容。次に業界に占める地位の高さ。そして最後に経営力だったそうですが、幸之助創業者はその評価に喜びつつも、ルイス・ランドボルグ（バンク・オブ・アメリカ元会長）との共著『日米・経営者の発想』の中でこう述べています。</p>

<p>「財務内容のよさとか業界における地位の高さとかは、あくまで結果にすぎず、それらを生み出す根源は経営力にあると思う」</p>

<p>2年前のオイルショックで日本全体が瞬間的なパニックに陥り、危機に陥る企業もあった時期のことです。</p>

<p>また、（当時、今でいうCFOの立場にあった）樋野正二さんによると、その後の79年、当時の国内金融市場では画期的な出来事として称賛されたという完全無担保転換社債の発行に際して、その適債基準を満たす企業といわれたのは、トヨタさんと松下電器だけだったといいます。</p>

<p>ただ、この時期の幸之助創業者が、社内の会合で発したとされている非公式の言葉を聞き及んで、私は「創業者らしさ」を感じつつ、畏敬の念を高めることになりました。</p>

<p>メインバンクの住友銀行（当時）で松下の社外取締役をつとめた方から伝えられている逸話ですが、その社債について「樋野君、高評価と言っているが、それは借金やろ」とコメントされたというのです。</p>

<p>社債や外債といったものは、換言すれば、確かに「借金」です。付帯する条件面での違いはあっても、借金であることには変わりはありません。</p>

<p>時局が激変した際の借金の怖さ、キャッシュがなくなるというリスクを、創業者は長年の経営体験により、肌感覚でわかっていたのでしょう。</p>

<p>そして、「商品は金と同じだ」という現場で叩き上げて身につけた幸之助創業者の商売観も今でも通用する考え方です。お金を生むもとにもなれば、お金を減らすもとにもなるという認識がその前提にあったと考えることができます。</p>

<p>世間の高い評価に浮かれ、有頂天になりかねない組織の雰囲気を引き締める意味もあったとは思いますが、それ以上に、お金に対する考え方、真剣味を共有する効果もあったはずです。そして幸之助創業者のいう「経営力」とは、時代の変化に適応していく力（そこに資金調達力も含まれる）でもあるということを、私は確信しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>体験を通してこそ、仕事の本質がつかめる</h2>

<p>ここでさらに時をさかのぼり、1960年代後半の、私の新人・若手社員時代の仕事のことを思い出してみます。</p>

<p>まず当時の松下電器のブランド名といえば、ナショナルです。専売の販売店は全国津々浦々にあり、ナショナルショップといいました。そのショップ店での販売実習を9月いっぱいで終えると、生産現場の実習として、電池事業本部の灯器事業部にいくことになりました。</p>

<p>ランプなどをつくるこの灯器事業は、二股ソケットと並んで、創業期からの伝統ある事業の一つですが、当時の灯器事業部は、自転車発電ランプと乾電池応用機器をつくっている小さな事業部でした。</p>

<p>プレス工場があり、そこで生産現場の社員と「孔（あな）あけ」の出来高を競争したとき、一日かけて私がつくった分がすべて不良だったという事件を起こしたこともありました。</p>

<p>ものづくりの奥深さを身をもって体験する中、組み立てラインにも入り、メッキ、蒸着などの大変な作業工程も体験しました。</p>

<p>この灯器事業部での実習を終えて、正式配属に向けた役員面談を経て、1966年3月、私は電池事業本部の乾電池事業部経理課に配属されました。そして、乾電池事業部の次の私の異動先は、灯器事業部でした。</p>

<p>最初は、創業期以来の事業である発電ランプ工場の経理担当になりました。工場全体の決算作業を担うのが仕事です。当時の灯器事業部には、製品群が全く違う工場が3つあり、経理も大変で、月次決算では毎回1、2日は徹夜する状況でした。</p>

<p>原価計算から、工程ごとの材料収支、製品収支など、やることはたくさんありましたが、その頃の発電ランプ工場は、慢性的に赤字の経営状態でした。それでも、新しく芳中實さんという方が工場長になり、収支の改善が進み始め、赤字解消までもう一歩というところまできていました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正しい価値判断で、数字の向こうに一歩踏み込んでこそ</h2>

<p>ある月次決算の日のこと、その芳中工場長から「決算の数字がまとまったら、どんなに夜遅くなってもいいから、家に電話をくれ」と言われました。ようやく決算作業を終え、「あと一歩でしたが、今月も残念ながら10万円の赤字でした」と報告すると、「家に帰らず、待っとけ」と命じられました。</p>

<p>決算の中身を縷々説明する中で、配賦費という項目に話が及ぶと、芳中さんは、「そこを見直せないか！」と言うのです。</p>

<p>間接部門の共通費用は一括で計上し、一定の基準で現場に比例配分していて、これを配賦費と呼ぶのですが、その配分比率を変更できないかということでした。</p>

<p>私は即座に「それはできません」と答えました。現代の高度にシステム化された経理であれば、正解を言っているのは芳中さんでなく私のほうです。</p>

<p>しかしよく考えると、配賦費の基準はもともと正確無比なものではなく、形式的に分けている面もあって、完全なる合理性が貫かれた数値ではないのです。</p>

<p>そこで、上司の主任とともに徹夜をしてその基準を見直したところ、なんと工場の決算は30万円の黒字になったのです。経営の観点から見た数字の本質に触れる経験でもありました。</p>

<p>私はこの時期、決算数字が改善するたびに事業部内が活気づいていったのを目の当たりにしました。</p>

<p>決算は社員の汗の結晶であることを再確認するとともに、数字への視点を変えるだけで、違う決算ができるという貴重な体験を学び得たばかりか、仲間と目標達成の喜びをわかち合うこともできたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>製品から商品へ――幸之助創業者の鋭い質問と言葉の数々</h2>

<p>若くして事業部長になられた芳中さんとは、こんな思い出もあります。私はかばん持ちのような形で同道し、とうとう幸之助創業者と直接会う機会を得ました。それは、夜釣りをするときに光る「電池浮き」の新製品を持っていったときです。</p>

<p>芳中さんがその特長などを幸之助創業者に説明すると、創業者は、電池浮きの部位を一つひとつ手にとって、「この部品の原価はなんぼや」「重さは何匁や」「材質は何や」と矢継ぎ早に質問されたのです。</p>

<p>芳中さんも内心は冷や汗ものだったかもしれませんが、てきぱきと回答をしていました。この新製品がお客様に本当に喜ばれ、世の中の役に立てる商品になれるか――。製品から商品へと移行するための最終確認のように思えました。</p>

<p>「商品が語りかけてくる」とか、工場の作業場には「正しい雑音」や「不良品ができている雑音」があってそれがわからないようではいけないといった言葉も、幸之助創業者は残しています。</p>

<p>製品づくりと商品づくりに対する正しい価値判断ができるかどうか―。幸之助創業者に学ぶべき基本的かつ最重要の視点だと私には思えてならないのです。</p>

<p>例えば、「原価」という数字についていえば、その裏や奥にも、様々な人の汗があるわけです。ですから、私はその「原価」が成果へとつながるように、決して「幻価（げんか）」にしてはならないように、経理が「事前に」「厳密に」管理することの必要性をよく説いていました。</p>

<p>原価が成果に結びつくように、目を光らせる。そのいわば直接部門をアシストする影働きこそ、間接部門である経理（経営経理）の仕事の根幹的なものであり、また、そこに仕事の醍醐味があると私は思うのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_MatsushitaKinenhi.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 05 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川上徹也（元松下電器産業副社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜか部下の話を聴くのがうまい上司。その秘密は｢without judgment」の姿勢にあり  篠田真貴子（エール[株]取締役）、岩田彰一郎（[株]フォース・マーケティングアンドマネージメント代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14215</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014215</guid>
			<description><![CDATA[4,800億円企業のアスクルの創業者であり、初の著書も発売された岩田彰一郎氏。オンライン1on1サービスを提供するエール㈱取締役、篠田真貴子氏との特別対談。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「THE21」岩田彰一郎×篠田真貴子" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606IwataShinoda.jpg" width="1200" /></p>

<p>アスクル㈱の創業者であり、初の著書『起業家になる前に知っておいてほしいこと』を3月に上梓した岩田彰一郎氏とゲストとの対談企画第2回。今回は、エール㈱取締役の篠田真貴子を迎え、理想とする組織のかたちとは何か、そしてそれを実現するために経営者にできることについて語り合ってもらった。（取材・構成：杉山直隆、写真撮影＝江藤大作）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年6月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>話を聴くときは｢without judgment」で</h2>

<p>【篠田】岩田さんのお話をおうかがいしていると、「人」をすごく大事にされていると感じます。ご著書で言及されていた「陰陽師の術」も印象に残りました。「囲い込み」や「ターゲット」という言葉を使わないというのは、すごく良いことですね。</p>

<p>【岩田】自分がお客様の立場になったときにそう言われたらいい気持ちはしませんし、普段から使っていると、言っている自分自身が毒されてしまいます。言葉にはすごく力がありますからね。</p>

<p>【篠田】大企業の管理職の方々とお話をする機会が多いのですが、よく「部下の本音を引き出したい」とおっしゃるんです。でも「引き出すなんて、こんな失礼な話ありますか」といつも思います。そこで「皆さんが部下だとしたら、上司に自分の本音を引き出されたいですか？」と聞くのですが、特に反応もなく、不思議そうな顔をされてしまいます。</p>

<p>【岩田】それが多くの人の感覚かもしれませんね。</p>

<p>【篠田】お客様も部下も皆さん「人」ですから、「人としてどうおつきあいするとお互いに気持ちが良いか、失礼がないか」を考えることが仕事上でも大事だと思うのですが、そこが抜け落ちている管理職の方は残念ながら少なくないと思います。</p>

<p>また「部下の話をもっと聴けるようになりたい」というご相談もよくいただきますが、「どういう問いかけをしたらいいですか」「腕を組んで話を聴いちゃいけないんですよね」といったハウツーを気にされる方がすごく多い印象があります。</p>

<p>それも大事ではあるのですが、もっと大事なのは、その手前のあり方。自分と違う考えだったとしても否定しないで、部下が見ている景色を一緒に見るように話を受け取ってみる姿勢が何より大事だと考えています。</p>

<p>【岩田】話を聴くのは難しいですよね。自由に意見を言っても大丈夫だと思ってもらえるように普段から怒らないようにしていましたし、意見を言われたらしっかり聴くようにしていましたが、アスクルで働いていた人たちがそう感じていたかどうかはわかりません。</p>

<p>【篠田】私は「聴く」をテーマにした講演をしているのですが、そのときによくお話ししているのが｢without judgment」の大切さです。人は、相手の話をしっかり聴こうと思っても、つい自分の考えや価値観と照らしながら聴く「with judgment」な姿勢になりがちです。すると話の内容をジャッジする雰囲気が出るので、相手も話しにくくなります。</p>

<p>今日お話しさせていただいた印象では、岩田さんはまさに「without judgment」の実践者だと思ったのですが、いかがでしょうか。</p>

<p>【岩田】私がどこまでできているかはわかりませんが、「すべての人はフラットであり、イコールパートナーである」という意識は常に持っています。もし聴く力が多少でもあるとしたら、そう心がけているからかもしれません。</p>

<p>【篠田】イコールパートナーという考え方は、社員の皆さんを大人扱いしていることだと思うのです。また、実は厳しい世界だとも思います。社員を子ども扱いする会社は「自分で考えられないでしょ？だから会社がルールをつくって、上司が全部決めてあげますよ」とルールで縛りつけますが、このほうが社員は考えなくていいのでラクですからね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>データだけで物事を判断するのはリスクが高い</h2>

<p>【篠田】先ほどの言葉遣いの話と重なりますが、WEBマーケティングの世界には「生け簀（いけす）」という言葉があり、「客をこの生け簀からこの生け簀に移す」みたいに使うそうです。</p>

<p>【岩田】ひどい。</p>

<p>【篠田】どうかと思いますよね。生身の人間というよりデータから抽象化した塊（かたまり）を導き出して、「この塊にもっとクリックさせるためには」と考えるようなのです。</p>

<p>言葉遣いも問題ですが、ここでもう一つ問題なのは「データを見て、表面的に物事を判断する」ことです。</p>

<p>HR（Human Resources）の世界でも、同じようなことが起きています。従業員の満足度調査によって導き出されたデータを見て、｢問3と問18がベンチマークに比べて低いから、対策を打ちましょう」などと短絡的に判断してしまうのです。</p>

<p>本当は、データを見たうえで「問3を低く答えがちな人とはどういう人？」「問18を低く答えがちな人とは？」と背景や文脈を丁寧に見ないと本当のところはわからないし、的確な手も打てないのですが、それをしないのです。</p>

<p>【岩田】データだけで物事を判断するのはリスクが高いですね。それに気づいたのは学生時代。ご家庭に訪問してアンケート調査をするアルバイトをしていたのですが、適当に答えている人が案外多いことや、ひどいときには調査員が自ら書いていることを知り、マスデータを信じなくなりました。アスクル時代、販売データだけで判断せず、お客様に実際にお会いしてお話をうかがうのを大事にしていたのも、そのためです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人間について深く考えることがビジネスにとっていかに大切か</h2>

<p>【篠田】リアルなお客様を見ることが大事なのですね。</p>

<p>【岩田】また、従業員の満足度調査はアスクルでも取っていたのですが、データだけで判断することはしませんでした。先ほど社内をウロウロしていたとお話ししましたが、「この部門、雰囲気が悪いな」「ここはみんな元気がいいな」といったことがなんとなくわかるんですよね。</p>

<p>そうやってリアルとデータの両方を見て初めて、「あそこの部門、このデータがこういう結果になったのは〇〇が原因かもしれないな」といったことが立体的に見えてきます。</p>

<p>データを参考にすることは決して悪いことではありませんが、ビジネスに活用するにはデータを翻訳して、「人間」として見ることが大切だと思います。そのためには人間について深く知ることも必要ですね。</p>

<p>【篠田】岩田さんのご著書を拝読して思ったのは、常に「人間とは何か」と考え続けていることです。ビジネスにとって非常に大切なことだと思うのですが、今の若い方々が現場で賢いやり方として教わっているのは、残念ながらデータを表面的に見ることのほうかもしれません。</p>

<p>マーケティングの世界は、データに基づいて行なった施策が売上や利益などの数字にダイレクトに現れるので、施策の失敗に気づきやすいのですが、HRの世界はそうはいきません。施策を失敗しても、数字によるフィードバックがかかりにくく、社員が簡単にやめないので、データを読み違えていることにいつまでも気づきにくい面があります。だからデータによる悪影響が大きいのです。</p>

<p>岩田さんのご著書を通じて「人」についてどれだけ深く考えるかが、ビジネスにとっていかに大切かが伝わればいいなと思っています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606IwataShinoda.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 05 May 2026 06:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[篠田真貴子（エール[株]取締役）、岩田彰一郎（[株]フォース・マーケティングアンドマネージメント代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>14歳で将棋奨励会入会の中国人が挑む アニメ業界の「監修」を効率化するAI  張鑫（AI Mage[株]代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14137</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014137</guid>
			<description><![CDATA[AI Mage㈱は、生成AIを活用したIPビジネスを展開している。張鑫社長が思い描く、アニメ産業の持つ可能性について解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「THE21」張鑫氏" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/202605Cho01.jpg" width="1200" /></p>

<p>AI Mage㈱代表の張鑫社長は、生成AIを活用したIPビジネスの効率化が、日本文化の多様性を支えると主張する。かつて、将棋棋士を志していたという張社長の生い立ちも交え、語ってもらった。（取材・構成：川端隆人）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年6月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「監修」の属人化がIP活用のボトルネックに</h2>

<p>――アニメ業界で生成AIを活用するというと、アニメの映像をAIで生成するという発想になりがちだと思います。しかし、御社のAGI（Anime General Intelligence)はまったく違います。</p>

<p>【張】私たちのお客様になるのは、アニメの制作スタジオや、アニメのIP（知的財産）を保有し、グッズなどの商品化をする権利を持っている会社、例えばテレビ局などです。</p>

<p>IPビジネスにおいては、「キャラクターを正しく使えているか」を確認する「監修」と呼ばれる作業が不可欠です。しかし、これがワークフロー上のボトルネックになってしまいがちです。</p>

<p>例えば、グッズに描かれているキャラクターの髪の長さは設定と合っているか？髪の色はどうか？瞳のサイズは？手に持っている道具を他のキャラクターと混同していないか？こういうポーズはキャラクターのイメージを損ねないか？こういったチェックはグッズなどを作る際に必ず必要で、とても厳しい。1件につき100個ほどのチェックポイントがあることもよくあります。</p>

<p>そのチェックを誰がやるかといえば、その作品について何でも知っている、経験豊富なスタッフです。</p>

<p>監修のノウハウは、一部の担当者の中に属人化してしまっているのです。</p>

<p>そのため、監修担当者のキャパシティが逼迫していると新たな企画を受け入れられなかったり、人気のある作品なのに積極的な商品展開ができなかったりといった、機会損失が起きています。</p>

<p>今後も監修における最終的な判断は人間がすることになるでしょう。ただ、AIが事前にチェックすることで、人間の作業を効率化することが可能です。それが、当社のAGIのユースケースの一つ、「監修システム」です。</p>

<p>これに加えて、アニメの制作工程でイメージ共有をスムーズにする「参考図検索エンジン」や、二次利用に関心がある人を効率的に探し出してアプローチする「ライセンスプラットフォーム」というプロダクトも展開しています。</p>

<p>――まさに、作品を深く理解し、必要な情報を集めてくれる「アニメオタクなAI」というわけですね。2025年10月に「監修システム」の&beta;版がリリースされました。</p>

<p>【張】お客様と話しながら、より良いものを作っている段階です。監修業務は幅広く、ワークフローが多いので、全部に対応するのにはもう少し時間がかかりそうです。</p>

<p>属人化しているノウハウだけに、現場によってワークフローの違いもあり、それにも対応していく必要があります。</p>

<p>海外展開する場合だと、翻訳が正しいかどうかの監修も必要です。また、商品を発売する国の文化や宗教も考慮して、表現として問題ないのかなど、チェックする項目がさらに増えます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>IPビジネスの効率化は作品の多様性にもつながる</h2>

<p>――AGIによって、アニメビジネスの海外進出も加速されそうですね。</p>

<p>【張】海外も含めて、グッズなどのIPビジネスをより広く展開ができる見込みが立てば、制作できるアニメの数も増えると思います。</p>

<p>作品によりますが、1クール（3カ月）のテレビアニメを作るのに、だいたい4億円かかるとも言われます。それだけの投資が回収できる見込みが立たないと、そのアニメは制作できないわけです。</p>

<p>監修を効率化することでIPビジネスのロードマップが見えやすくなれば、従来なら「資金回収が難しそうだから」と見送られていたアニメの企画も通るようになる可能性があります。</p>

<p>――作品や表現の豊かさにもつながっていくわけですね。</p>

<p>【張】ご存じのように、生成AIの進化によって、アニメーション動画を作るだけなら誰にでもできるようになる時代が近づいてきています。だからこそ、これから価値を持つのは卓越したセンスであり、新しいものを作り出そうという姿勢です。</p>

<p>そうした価値を持っている作り手たちを支えるというのが、私たちのスタンスです。</p>

<p>――張CEOはもともと将棋棋士を目指していたとか？</p>

<p>【張】小学生1年生のとき、たまたま日本の文化を学ぶ機会があって、そこで将棋に触れたのがきっかけです。すごく面白くて、はまりました。</p>

<p>その後、日本の奨励会という制度を知って、海外在住の外国人として初めて入会試験に合格しました。そうして日本に来たのが14歳のときです。</p>

<p>AIとも、将棋を通じて出合いました。将棋AIのPonanzaがプロ棋士に勝つなどして注目を集めていたので興味を持ち、AI研究で有名な東大の松尾豊教授の研究室に入りました。</p>

<p>――アニメ業界で起業した経緯は？</p>

<p>【張】学生時代からアニメ制作スタジオと連携して共同研究をしていて、本当に大変な現場だということがわかりました。そこで、アニメ業界でAIが正しく使われる方法を見つけて、現場に貢献したいという思いがありました。</p>

<p>そもそも、アニメが好きだったこともあります。僕の周りの留学生にはアニメが好きで日本に来ている人も多いです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>世界に「希望」を伝えるアニメというメディア</h2>

<p>――アニメの可能性について、海外からの視点だからこそ気づく部分もありそうですね。</p>

<p>【張】アニメは日本の中でも一番大事な産業の一つだと思います。</p>

<p>例えば、海外でアニメの海賊版が横行していたり、あるいは、アニメのグッズの買い占めや転売が問題になったりといったニュースを、皆さんもご覧になっていると思います。これは、アニメという産業のマーケットのポテンシャルがまだまだあるということでもあると思います。IPを持っている権利者にきちんとお金が還元されるようになれば、アニメ業界にも、日本経済にも、好影響を与えるはずです。</p>

<p>また、生成AIの進歩はIPの価値をもっと大きくするはずです。わかりやすい例を挙げると、キャラクターが動く、キャラクターと会話ができるといったタイプのグッズは、技術の発展でより増えていくでしょう。つまり、コンテンツを楽しむ方法自体が技術の進歩で発展するわけです。</p>

<p>日本でIPを持っている企業が、その市場を本気で取りに行くとなったとき、当社は、技術を携えて伴走できる存在でありたいですね。</p>

<p>――最後に、今後の展望を教えてください。</p>

<p>【張】直近の5年では、日本のアニメ業界が正しくAIを使って、保有するIPの価値を最大化しようとするとき、まず思い浮かぶのが当社であるようになることを目指しています。</p>

<p>日本だけでなく、グローバルからAIのトップレベルの研究者を集めているのも、「あそこなら間違いない」という会社にしていきたいからです。</p>

<p>50年後、100年後の展望となると、当社のビジョンともつながってきますが、アニメ、物語を通じて、夢を世界中に届けたいです。</p>

<p>子どもたちに希望を届けるという意味で、アニメは優れたメディアです。</p>

<p>世界には、貧しい地域もあれば、戦争をしている地域もあります。そこに住む子どもたちがアニメを観て、グッズを手にすることを通じて未来に希望を感じる。そういうことは現実に起きています。</p>

<p>アニメにはそういう力がある。そのインパクトを、世界に届ける手助けができたらいいなと思っています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/202605Cho01.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 04 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[張鑫（AI Mage[株]代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>家康が「信長ではなく信玄」を師とした理由。三方ヶ原の大敗に学ぶ、本当の師の選び方  加来耕三（歴史家・作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14103</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014103</guid>
			<description><![CDATA[歴史家・作家の加来耕三氏いわく、徳川家康が師として参考にしたのは意外にも武田信玄だったという。その根拠を語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「歴史の一流は「師匠」から何を学んだのか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tokugawake.jpg" width="1200" /></p>

<p>天下統一を成し遂げ、250年続く江戸幕府を立ち上げた徳川家康。彼は誰を師匠として、何を学び、どのように活かしていったのだろうか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、加来耕三著『歴史の一流は「師匠」から何を学んだのか』（クロスメディア・パブリッシング）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>信長ではなく、信玄から学んだ家康</h2>

<p>勝海舟と坂本龍馬は、非常に相性の良い師弟でした。</p>

<p>龍馬が海舟の性格まで把握していたかどうかは定かではありませんが、師匠と弟子の間に「合う・合わない」の相性の問題があることは事実であり、この相性は師匠選びの重要な要点（ポイント）になります。とくに、師を尊敬できるかどうかは重要でした。</p>

<p>そのことの重要性を示す例として、徳川家康が挙げられます。彼は当初、のちの豊臣秀吉＝木下藤吉郎同様、織田信長に憧れ、彼を兄とも師匠とも敬い、その言動や考え方を模倣しようとしました。</p>

<p>かつて「桶狭間の戦い」において、2万を超える今川義元軍をわずか3000弱の兵力で討ち果たした信長の姿に、今川軍側として参陣していた若き家康は衝撃を受け、自らも信長の如くありたい、と切実に願ったのです。</p>

<p>その後、家康は当主義元を失った今川家を離れて、織田家と同盟を結びます。</p>

<p>そのおかげで、東の憂いを断った信長は西へと進攻して、畿内を抑え、〝天下布武〟に邁進することができたのですが、元亀3年（1572）、戦国最強と謳われる武田信玄が2万5000の兵を率いて武装上洛を開始し、その途上で家康と衝突しました。12月22日（以下、すべて旧暦）のことです。</p>

<p>このとき、徳川軍の兵力はわずか8000ほどで、織田家からの援軍を加えても1万1000に過ぎませんでした。2倍近い兵力差があるうえ、相手は百戦錬磨の武田信玄であり、質量ともに敵う相手ではありません。徳川の家臣たちは、浜松城での籠城を具申しました。</p>

<p>ところが家康は、自分の領地を敵が踏み荒らしていくことに激昂し、圧倒的な不利を承知で出撃したのです。家康はこのとき31歳という働き盛りで、武将としての自信と多少の慢心もあり、信長が27歳で演じた「桶狭間の戦い」＝奇襲戦を再現しようと、意気込んだのでしょう。</p>

<p>しかし、桶狭間の勝利は、相手に気づかれず、大雨の中の奇襲だったからこそ成功したものであり、武田軍に情報操作されて、浜松城を無視して先を急ぐ、途中の祝田（三方ヶ原の北）で弁当を食べる、などのニセ情報に乗せられて、迂闊にも飛び出し、待ち構えられていた敵に迎え撃たれるのでは、そもそも勝負になりません。</p>

<p>家康本人が生命からがら城に逃げ帰るほどの大敗を喫し、後に「三方ヶ原の戦い」と呼ばれるこの合戦で、徳川方は兵力の10分の1=1180名もの戦死者を出してしまいました。対する武田軍の損害は、その6分の1程度だったといわれています。</p>

<p>家康は、信長ほどの才能がない自分が、信長の真似をしても無理があることを痛感し、猛省しました。そして、凡庸な自分でも学べる新たな見本（モデル）を懸命に探し、ついには自らを打ち負かした武田信玄に行き着いたのです。</p>

<p>武田信玄も信長に劣らぬ名将でしたが、性格（タイプ）が商人気質の信長とは大いに異なり、信玄はどこまでも農耕の民風で自分に似ていて、その手堅さ、慎重さに共感をもったことによるものでした。</p>

<p>信玄は「勝利とは五分をもって上とし、七分をもって中とし、十分をもって下とする」という言葉を残しており、大勝利ではなく、10のうち5を勝てば十分だという手がたく勝つことを信条としている人物でした。</p>

<p>家康は自分のような凡人こそ、信玄の堅実さを学ぶべきだと考え、立居振舞や髭の生やし方、服装の好み、言葉遣いから、さらには軍略・兵法にいたるまでを武田流（甲州流）に改めました。真似をしたのです。</p>

<p>そして常に、「こんなとき信玄ならばどうするか」と自問自答をくり返しながら、着実に力をつけ、ついには天下統一を成し遂げました。</p>

<p>なによりも筆者が驚かされたのは、〝天下分け目〟の関ヶ原の戦いで、家康が用いた戦法が、実はかつて自分が敗れた三方ヶ原の戦いの再現であったことでした。</p>

<p>信玄が自分に対して仕掛けた戦法ー普通ならば、一刻も早く忘れてしまいたい敗戦を、家康は大垣城に立て籠った石田三成を誘き出し、得意の野戦で決着をつけるために真似たのでした。</p>

<p>普通に考えれば、大敗した三方ヶ原の戦いは、家康にとって痛恨の黒歴史であったはずです。けれども家康はそれすらも、信玄を「師匠」とする一環として、忘れることなく学び、応用したのでした。</p>

<p>自分の能力や相性に合った師匠を選び、学ぶことが、家康を天下人へと押し上げた原動力となった、といえるでしょう。具体的な師匠の選び方については、第3章で詳しく見てみたいと思いますので、ぜひ参考にしてください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tokugawake.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 04 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[加来耕三（歴史家・作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>善意でもアウト！ その褒め言葉、もう通用しません  山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14124</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014124</guid>
			<description><![CDATA[複数のマネジメント書籍を出版している山本渉氏が、ハラスメントにならない褒め方について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「できるリーダーはどこをほめるのか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_harassment.jpg" width="1200" /></p>

<p>「自分では褒めたつもりなのにハラスメントだと思われてしまった......」そんな苦い経験をした人も少なくないだろう。では、どう褒めればハラスメントにならないのだろうか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、山本渉著『できるリーダーはどこを「ほめる」のか？』（朝日新聞出版）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ハラスメントにならない褒め方</h2>

<p>「最近は何を言ってもハラスメントになる気がして、うかつに褒められない」。そんな声を聞くことがあります。確かに、善意で発した言葉が相手を不快にさせてしまうことはあります。でも大丈夫です。時代にあった褒め方を習得すればいいだけのことです。</p>

<p>褒めること自体は、相手を認め、信頼関係を深める大切なコミュニケーションです。大事なのは、時代や価値観の変化をふまえてアップデートすることです。ここでは、ビジネスシーンにおいて避けるべき褒め方と、代わりにどのような伝え方が適切なのかを具体的にご紹介します。</p>

<p>まずは、ビジネスシーンで明確にNGとなる例です。「そんなことするわけないでしょ」と思うかもしれませんが、確認の意味でご覧ください。</p>

<h3>&times;NG「外見を褒める」</h3>

<p>たとえば、「痩せたね」「最近、肌きれいだね」といった容姿に関するコメントは、たとえポジティブな意味合いでも絶対に避けましょう。あなたの恋人やパートナーなど、プライベートな関係であれば許されるかもしれませんが、ビジネスの場では適切ではありません。</p>

<h3>&times;NG「年齢や性別に絡めて褒める」</h3>

<p>「女性なのにハードワークすごいね」「紅一点でチームに貢献してくれた」「20代でこの成果は立派だ」といった表現は、相手の属性に焦点を当てているので、差別的と受け取られてしまいます。「多様性のある視点ですね」「限られた経験の中で素晴らしい成果です」というように言い換えれば、属性を意識させず、より公平な評価として伝わります。続いては、つい無意識に使ってしまいがちな、注意すべき褒め方です。</p>

<h3>&times;NG「他の人と比較して褒める」</h3>

<p>他者と比べる褒め方は注意が必要です。「先輩の佐藤くんよりも成績がいいね」と言えば、褒められた本人は気にしないかもしれませんが、比較対象となった人が知ったら不快に感じて、ハラスメントと映る可能性があります。「比較褒め」はチームの雰囲気を悪化させる要因にもなります。あくまでも個人の成長に目を向けましょう。</p>

<h3>&times;NG「上から目線で褒める」</h3>

<p>「やっと一人前になったな」「企画書の出来、悪くはないね」といった言い回しは、相手を見下している印象を与えます。上司や先輩という立場であっても、決して「自分が上で相手は下」という態度は取らないようにしましょう。リーダーやマネージャーはあくまで役割であり、相手を尊重する姿勢が重要です。</p>

<h3>&times;NG「圧迫褒め」</h3>

<p>「君は能力があるから、必ず契約を取ってこれるよね」「君は会社や上司に意見しないからえらいね」これらは褒めている体裁を取った圧迫です。相手を追い込んでいないかに気をつけて、言葉の温度感に注意して褒めていきましょう。自分の都合のいいように相手を動かすのではなく、相手の成長につながるかどうかという基準を持つことが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>NG例をたくさん並べてしまいましたが、褒めることそのものを否定する意図は決してありません。むしろ、褒めることは信頼関係を築くうえで欠かせない重要な技術です。</p>

<p>時代に合った正しい褒め方は、組織作りを支える強力なスキルにもなります。属性ではなく「その人らしさ」を見つめることで、多様性を重んじる今の時代に沿った、より響く承認の言葉となります。臆することなく、自信を持って積極的に褒めコミュニケーションを取っていきましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_harassment.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 04 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>未知を脅威ではなく、伸びしろと見なす覚悟  『他者といる技法』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12274</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012274</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『他者といる技法』（中央公論新社）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="書籍紹介" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmember.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、奥村隆著&nbsp;『他者といる技法』（筑摩書房）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>&nbsp;『他者といる技法』</h2>

<p><img alt="他者といる技法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250428Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>会議で思わぬ異論が飛び出すと、私たちは反射的に「要するにこういうことだよね」と要約し、発言者をわかりやすい箱へ押し込めがちだ。議論は滑らかになるが、切り落とした余白の中にこそ、組織の伸び代や新規事業の芽が潜んでいる。</p>

<p>奥村隆『他者といる技法』は、この&quot;速すぎる理解&quot;が失わせる世界の厚みを、承認・アイデンティティ・葛藤という三枚のレンズで照射する。初版は1998年ながら、リモート環境と多様性が摩擦をむき出しにする現代にこそ、再読すべき書である。　</p>

<p>本書が描く社会は、主体同士が互いに承認を授け合うことで編まれる連帯の場だ。承認とは「あなたはここにいていい」と告げる行為で、贈与を受け取った側はその鏡像をもとに自己像を整える。しかし承認の担い手には拒絶の自由が残るため、交換のたびに摩擦――すなわち葛藤――が生じる。</p>

<p>私たちは不安に耐えきれず、相手の主体性をほどよく縛る小型ツールを起動させる。レッテル貼り、内心の決めつけ、役割の固定化。奥村はこうした日常的操作を「他者といる技法」と命名し、家庭・メディア・公共空間で作動する具体例を緻密に採集してみせる。</p>

<p>技法は円滑さを生む潤滑油だが、同時に相手を「わかった気にさせる」ことで安心を供給し、その分だけ世界の厚みを奪う。多様性を謳う企業が最終局面で少数派の提案を「あなたらしい視点」に縮減し、予定調和で完結する光景は珍しくない。</p>

<p>奥村が導入する「動機の語彙」という概念を手がかりにすれば、行為を正当化する言葉の選択そのものが相手の主体性を縛る装置へ反転する構図が見えてくる。語彙が固定化した組織では異質な動機が排斥され、イノベーションの芽が早々に摘み取られる。外資系でダイバーシティ研修を担当する知人が「多様性を標榜した瞬間、かえって発言が型にはまった」と嘆いていたが、その仕組みが本書を読むと腑に落ちる。</p>

<p>では矮小化をやめたとき何が残るのか。奥村が差し出すオルタナティブは、理解や一致をいったん保留しながら隣に立つ姿勢だ。私はこれを&quot;宙吊り&quot;と呼びたい。相手をカテゴリーに閉じ込めず、承認すら棚上げし、名付けようのない状態で時間を共有する。その結果、他者は操作対象ではなく未知のままのパートナーとして立ち現れる。</p>

<p>ビジネスに引きつければ、結論を急がず揺らぎを許容するリーダーシップや、「ノイズ」と見える異質な意見を保留できる心理的余裕がここから導かれる。現場のケーススタディでも、問いを留め置いた時間が後に製品の劇的改良へ転化した例が報告されている。</p>

<p>もっとも距離をゼロに縮めればいいわけではない。著者は終盤、濃密すぎる関係が生む相互依存の罠を警告する。心理的安全性を掲げてチームを家族化し過ぎると、暗黙の同調圧力が膨張し、新参者が息苦しさを抱える。</p>

<p>宙吊りとは未知を放置する勇気であると同時に、過度な密着を戒める冷静さでもある。適度な距離を可動域として維持し、対話を更新し続ける仕組み――たとえば短期プロジェクト単位のロールスイッチや、業務外の&quot;ゆるい勉強会&quot;――は、本書の示唆を組織へ移植する実践策といえる。</p>

<p>ここで改めて&quot;宙吊り&quot;を掘り下げよう。承認の交換が社会生活に不可欠である以上、私たちは他者を一度像として仮固定し、その像を承認するよう求められる。しかし固定した像は必ず他者を捉え損ねる。本書が開くのは、像の揺らぎを契約として引き受ける道だ。あなたがどんな姿に変わっても私は問い続ける――その約束こそ根源的な承認であり、&quot;宙吊り&quot;の共存を支える梁になる。</p>

<p>組織に置き換えれば、これは人格よりプロセスを、成果より探索を評価する文化である。短期KPIに追われ未知を切り詰めがちな現場こそ、「まだ分からない」を肯定する時間が必要だ。未知を排除した組織は学習を止め、最終的に競合より遅れてしまう。奥村の議論は、効率化に疲弊し革新が伸び悩む職場への処方箋として響くだろう。</p>

<p>ページを閉じると、自分がどれほど安易に「他者の取扱説明書」を書こうとしていたかに気づき、少し言葉を飲み込んでみたくなる。理解を保留し、承認を棚上げする時間は摩擦を増やすようでいて、長い目で見れば学習と創造のインキュベーターとなる。</p>

<p>未知を脅威ではなく伸びしろと見なす覚悟――それが奥村隆の投げかけであり、&quot;宙吊り&quot;のまま隣に立つ勇気を取り戻すことこそ、明日から私たちが実践できる&quot;他者といる技法&quot;の核心である。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmember.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 04 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>アスクル創業者が20年欠かさなかった「週1朝礼」...急成長を支えたのは社長自身の&quot;自分との戦い&quot;だった？  篠田真貴子（エール[株]取締役）、岩田彰一郎（[株]フォース・マーケティングアンドマネージメント代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14212</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014212</guid>
			<description><![CDATA[4,800億円企業のアスクルの創業者であり、初の著書も発売された岩田彰一郎氏。アスクルの組織づくりに強い関心を持っているというエール㈱取締役、篠田真貴子氏との特別対談。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「THE21」岩田彰一郎×篠田真貴子" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606IwataShinoda.jpg" width="1200" /></p>

<p>アスクル㈱の創業者であり、初の著書『起業家になる前に知っておいてほしいこと』を3月に上梓した岩田彰一郎氏とゲストとの対談企画第2回。今回は、エール㈱取締役の篠田真貴子を迎え、理想とする組織のかたちとは何か、そしてそれを実現するために経営者にできることについて語り合ってもらった。（取材・構成：杉山直隆、写真撮影＝江藤大作）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年6月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アスクルを成長させた｢ラグビー型組織｣とは？</h2>

<p>【篠田】私も小さな会社の経営陣の一人として、経営の難問に日々直面しているので、ご著書の内容は共感することばかりでした。アスクルが成長した理由の一つは、「ラグビー型組織」にあるそうですね。</p>

<p>【岩田】はい、「ラグビー型組織」とは、会社組織をスポーツの組織にたとえたとき、ラグビーのチームのように社員が働く組織のことです。</p>

<p>野球は、守るポジションが一人ひとり決まっていて、自分のポジション以外の仕事はほぼしないスポーツですよね。それに対し、ラグビーはいちおうポジションが決まっていますが、選手たちがその時々の状況に応じて、ポジションにこだわらず臨機応変に動くスポーツです。</p>

<p>例えば、相手選手が混戦から抜け出してトライゾーンに迫っていたら、ポジションに関係なく追いかけてタックルをしにいきます。「私はこういうポジションだからタックルはしません」などという選手はいません。攻撃の際もメンバー全員でスクラムやパスなどでボールを前に運んでいき、全員の力でトライを目指します。</p>

<p>【篠田】転じて、会社でも、社員がポジションにこだわらず、臨機応変に動くことで、全員の力でトライを目指すというわけですね。</p>

<p>【岩田】その通りです。会社がどういう状況かを把握しながら、今何をすべきか、何が必要かを、社員一人ひとりが考えて自由に動く組織がラグビー型組織です。必要ならばポジションの枠を超えて仕事をします。皆で助け合って、自分の弱みや足りないものを皆が補完し合う。このような組織を実現したことが、アスクルの成長の原動力になりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢サザエさん症候群｣になりながら週1回の朝礼を20年以上継続</h2>

<p>【篠田】ラグビー型組織は多くの経営者にとって理想的な組織だと思いますが、つくりあげるのは簡単ではありません。アスクルではどのようにつくりあげたのですか。</p>

<p>【岩田】会社や部署が置かれている現状がよくわからなければ、自分で判断して行動することはできません。また当事者意識も湧いてこないでしょう。そこで、良いことも悪いことも、会社の現状に関する情報を全社員と共有するようにしていました。</p>

<p>【篠田】具体的には何をされていたのですか？</p>

<p>【岩田】メインは毎週月曜の朝礼です。この場で、私から直接、社員に様々な情報を伝えるようにしました。「今、どの部署でどんなことを進めているのか」といった現状報告や、お客様から褒められたことやお叱りを受けたこと、「お客様のために進化する」という理念を体現しているエピソードなどを共有するのです。かれこれ20年以上続けました。</p>

<p>【篠田】毎週毎週お話をされるのは、さぞかし大変だったと思います。</p>

<p>【岩田】はい、すごいプレッシャーでした。朝礼の出席は義務付けていなかったので、私の話がつまらないとそのうち誰も来なくなりますから。</p>

<p>【篠田】毎週、朝礼をしていると、社員の皆さんの反応の違いもわかるようになったのでは？</p>

<p>【岩田】そうそう。みんな厳しいですよ。自分自身が「今日は薄っぺらい話をしているな」と思いながら話をしているときなど、しっかりバレています。社長だからといって、本気で伝えたいと思っていないことを口先で話してもまったく届きません。だから日曜日の夕方になると「サザエさん症候群」に（笑）。朝礼直前まで「今、本当に伝えたいことは何か？」「どのように話せばより伝わるか？」とずっと悩んでいました。</p>

<p>【篠田】岩田さんが「サザエさん症候群」になりながらも朝礼を続けたからこそ、アスクルの方たちは岩田さんの視点や視座に触れられ、同じ考えを持てたのでしょうね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>会社のメンバーは一緒にパンを食べる仲間</h2>

<p>【岩田】ラグビー型組織をつくるうえでもう一つ大切にしていたのは、社長も新入社員も、誰でもフラットな関係にあることを浸透させることです。お互い平等な立場であり、役職に関係なく、どんどん発言していいし、積極的に行動していい。そんな雰囲気が会社全体にないと、怖くて思い切ったことができません。</p>

<p>【篠田】フラットな関係づくりも難しいと思いますが、改めて何が重要だとお考えですか？</p>

<p>【岩田】まずは「権威装置」をなくすことです。権威装置とはある人の権威を示すもののこと。「社長室を設ける」「管理職の机の位置を上座にする」「役職者の机やイスを高価にする」といったことも、権威装置の一種です。これらがあると、いくら口先でフラットといっても信用されないので、アスクルでは一切排除しました。</p>

<p>本社オフィスも、皆同じ机とイスを使い、仕切りをなくしてオープンにし、皆が働いている姿を見渡せるように。私自身も、社長室を持たずに、皆と同じフロアで、皆と同じ机とイスで仕事をしていました。</p>

<p>さらに、時間があるときは社内をウロウロと歩き回って「最近どう？」「元気？」と声をかけていくんです。たいていは他愛のない雑談で終わるのですが、時には「ちょっといいですか」といって言いたいことを言ってきてくれることもありましたね。</p>

<p>【篠田】社長が「元気？」と話しかけてきても、普段ガチガチの上下関係があったら、一般社員は恐縮して話せないと思います。岩田さんがいつでも一貫してフラットな姿勢でいたからこそ、社員の皆さんも気軽に話せたのかなと思いました。</p>

<p>【岩田】法律の観点で見ると、社長と従業員は役員と使用人の関係にありますが、「そういう関係性は嫌だなぁ」と思っていました。私がつくりたかったのはカンパニー。カンパニーの語源が「Com」（共に）と「pany」（パンを食べる）で、「一緒にパンを食べる仲間」であるように、アスクルも、メンバーは共に仲間であり、そういう空気の会社にしたかったのです。それが実現できたかなと思っています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606IwataShinoda.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 04 May 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[篠田真貴子（エール[株]取締役）、岩田彰一郎（[株]フォース・マーケティングアンドマネージメント代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ある女性社員の活躍から、元CFO（最高財務責任者）が学び得たこと＜松下幸之助創業者の教えとともに＞  川上徹也（元松下電器産業副社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14178</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014178</guid>
			<description><![CDATA[松下電器のCFO（最高財務責任者）を務めた川上徹也氏が、自身が大きな学びを得たという、一人の女性社員について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「実践経営経理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_busy.jpg" width="1200" /></p>

<p>「部下のじゃまをしない」など心惹かれる言葉を多く残した松下幸之助。この創業者によって育まれた企業文化の中で、ある時期に活躍した一人の女性社員の仕事ぶりに、川上氏が学び得たことを、振り返ってもらった。</p>

<p>※本稿は、川上徹也著『実践経営経理　君はまだ松下幸之助を知らない』（PHP新書）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>上司に学び、部下にも学ぶのが、幸之助流</h2>

<p>私が長く所属した松下電器（現パナソニック ホールディングス）の経理部門には、優れた能力を発揮する先輩が多くいましたが、新しい「学び」を得るのは、なにもそうした先輩からだけではありませんでした。他部門の、しかも後輩社員に学ぶこともあったのです。（※注）</p>

<p>その一人で、日本がジャパン・アズ・ナンバーワンといわれ、多くの日本企業が世界から求められつつも脅威とされた時代に、米国有力企業との難しい交渉に直接あたってくれた人がいました。</p>

<p>弱電メーカーの松下電器が、映画ソフト業界に乗り出すための巨大な挑戦をしたプロジェクトチームの一人でした。斎藤純子さんといいます。</p>

<p>当時、ライバル企業だったソニーさんは映画産業だけでなく、今は他のソフト業界でも大きな影響力を及ぼしている存在ですが、松下電器も、結果として失敗に終わったとはいえ、その新規事業への投資に取り組んでいたのです。1990年の米国のMCA社（当時）の買収はその成果の一つでした。</p>

<p>約8000億円（当時）の買収劇でしたから、世間でも広く知られた案件で、30代だった彼女は、重責を担う役職者ではありませんでしたが、米国MCA社の経営幹部に絶大な信頼を得ることになりました。</p>

<p>一個人として、映画産業や音楽業界への精通と愛情があって、そのうえで卓越した語学力と交渉力が、その良好な人間関係を構築する根底にありました。担当役員の名で提出する親書も彼女が作成すると明らかに先方幹部の反応が違ったそうです。</p>

<p>※注：松下幸之助の「部下から学ぶ」ことについての考えは、『松下幸之助発言集28』（1973年の発言）では以下のように示されている。</p>

<p>≪部下は自分より技術が下だ、だから部下に求めても成長しないだろうと思ったらたいへんな間違いである。半分は先輩から教えてもらう、半分は部下から教えてもらう。その二つの教えを自分が消化をして、みずからそこにものを求めていく、ものをつくりあげていく、わが腕にする、わが技術にするということがなくてはいけないと思うのであります。≫</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>買収やM&amp;Aにかかわる中で、学び得たこと</h2>

<p>しかしながら彼女は、残念にもその事業を軌道にのせる前に、ガンが見つかり、やがて永眠してしまいます。</p>

<p>切迫した健康状況もあったからか、彼女は「危機感」が強く、彼女のノートをいくつか大事に保管していますが、当時の松下が「他社と比較して評価されるものといえば、販売力と資金力・財務体質ぐらい」だとも書いています。</p>

<p>熱意の源泉は、愛情からもあれば、危機感からもある。ときには、ほどよい嫉妬心でもよいのでしょう。嫉妬心は程よく狐色に焼くとよい、という幸之助創業者の言葉は言い得て妙なものだと思います。</p>

<p>その後、この事業自体は、米ユニバーサル映画を傘下に抱えて、『ジュラシック・パーク』などが大ヒットしましたが、その後の業績が伸び悩み、経営陣同士の方針もうまくかみ合わなかったことなどもあって、残念なことに、1995年には、カナダのシーグラム社に、松下から80％の資本を譲渡したことで撤退の道に進むことになりました。</p>

<p>彼女のような存在が多くいたなら、現在のパナソニックグループが、ソフト産業やエンターテインメント産業でも......などと今も夢を見ることもあります。</p>

<p>交渉や提携とその後の経営がうまくいくには、会社全体の各部門の総合力が必要になりますから、軽々に言うべきことではないのですが。</p>

<p>のちの2000年代、松下電器がかつてない経営危機に襲われ、私自身もCFOとして改革にあたることになった際も、この悔恨を忘れることはありませんでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>その仕事に「最高の熱意があるかどうか」にかかっている</h2>

<p>誰にも負けない、最高の熱意があるか―幸之助創業者は、課や部の責任者にそのように問いかけていたようです。それが、簡潔で明快な、成功の秘訣であり絶対的な前提条件であるということでしょう。</p>

<p>今の時代は、役職に関係なく、そのチームの中で最も優れた人が、ある仕事ではリーダーとなり、役職者がフォロワーになる手法をとっても、さほど違和感はないはずです。要はよい結果をもたらせばいいのですから。</p>

<p>ただ、その「優れた」の要件の中の「熱意」という簡単には測り知れないものの有無が、仕事の成果を左右することになるのです。</p>

<p>国際契約部で働いた彼女（斎藤さん）の仕事の進め方で、よい面の一つを挙げると、一つの提案をするにおいても、「WEとI」を常に言える人だったということでした。</p>

<p>「私はこう思う。そして私たちはこう思い、こうして実現をしていきたい」と、仕事の話を、WEで言う。そこに個人的にはこう思うというIによる下支えがあると、仕事の力強さはいっそう増すのです。そもそも、そんな熱意に満ちた言葉を持つ人を、信頼しない人などいないのではないでしょうか。</p>

<p>また彼女の活躍は、米国の映画業界の有力者とエモーション（感動や情緒、気分）が合ったからだという話も聞きました。確かにエモーションが合う人とは、仕事はうまくいくように思います。私も外部の方との交渉でそうした経験は幾度もあります。</p>

<p>ビジネスにはやはり、「和」が必要です。ただ、それは、馴れ合いとは似て非なるものです。対立があって調和するという意味での「和」です。そして、IをWEに重ね合わせ、自らの仕事の中で調和させていくには、やはり熱意が必要です。</p>

<p>外部との交渉だけでなく、社内においても、プロジェクト組織の方針をつくりあげ、他人に伝え、理解し協力してもらうための熱意が欠かせません。例えば彼女は、ハリウッドビジネスの本質をよく知るには何を見るとよいかを考え、そうした素材を紹介し、関心を深めてもらうきっかけづくりにも挑んでいました。</p>

<p>人は、交渉相手と同じ土壌でものを考えることができるようになると、タフな交渉もできるようになるものです。そうした「WE」の変革への貢献は、一社員の立場でも、熱意しだいで可能になるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ある禅僧と幸之助創業者の対話から学び得るもの</h2>

<p>こうした非常に優秀な社員は、自らを律し、練磨していく能力があり、放っておいても、すくすく成長していくものです。</p>

<p>「部下のじゃまをしない」という幸之助創業者の語録もありますが、じゃまさえしなければ、活躍し成長できる人材です。</p>

<p>また、斎藤さんは「たとえ明日世界が終わりになろうとも、私はリンゴの木を植える」という有名な言葉も好きだったようですが、この言葉は、幸之助創業者のことを想起させてくれます。</p>

<p>幸之助創業者は、ある時、有名な禅僧と興味深い対話をしています。まず禅宗の将来はどうなるかと創業者が尋ねると、「そら自然消滅ですな」とその禅僧は答えます。「すべてに寿命があるから、時がくれば禅宗も消滅する」と。</p>

<p>幸之助創業者はまだ血気盛んな時代だったのでしょう。それなら、懸命に布教し、説教をしても仕方ないではないかと聞き直しています。禅僧は、「いやそんなことはない。寿命が尽きる瞬間まで私は禅宗で生きる。それが私のつとめだから......」と返します。</p>

<p>そこで、松下電器もいつかはつぶれることになるとの論理を消化吸収したようで、創業者は「大いに得るところがありました」「その坊さんを偉いと思う」と述べます。</p>

<p>さらには「お互い、人間としてはいずれは必ず死ぬ。だけど、死ぬ瞬間までは、永遠に生きるようなつもりでベストを尽くす。ということには意義がありますね」とも禅僧に語ったというのです。</p>

<p>結局のところ、人生や仕事というものを突き詰めて考えていくと、表現は違えども、同じようなところに行きついていくのだと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_busy.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 03 May 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川上徹也（元松下電器産業副社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>2040年、人間の仕事は「AIがやりたがらない安価な雑務」だけになる？ 未来予測の専門家が鳴らす警鐘  鈴木貴博（経済評論家、経営戦略コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14216</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014216</guid>
			<description><![CDATA[生成AIの急成長により、ビジネス界も進化しつつある。しかし、この潮流によって得られるのは、果たしてメリットだけなのだろうか。未来予測の専門家（フューチャリスト）である鈴木貴博氏が分析する、連載企画第4回。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「THE21」鈴木貴博" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_factory.jpg" width="1200" /></p>

<p>生成AIのさらなる進化により、多くの企業で、職場の様子が変容しつつある。急激に変わり続ける社会で、我々はどのようなリスクを想定するべきなのだろうか。本連載では、未来予測の専門家（フューチャリスト）である鈴木貴博氏に、5回にわたってこれから起こりうる未来について、様々な切り口から読み解いてもらう。</p>

<p>※本稿は、全5回の短期集中連載「2040年の経済学」の第4回です。<br />
『THE21』2026年6月号の内容を一部抜粋・再編集してお届けします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AIの進化に合わせた組織の再設計は可能か？</h2>

<p>2026年に入り、生成AIを仕事で活用しないワークスタイルが時代遅れになりました。その変化によって、職場がどう変貌するのかを考えてみましょう。</p>

<p>AI時代は、一人ひとりの従業員が「デキる社員」かそれ以上の能力を発揮します。報告書は要点を押さえたうえで瞬時に提出できますし、顧客への提案プレゼンの準備は当日十分程度で完成します。これまでのように金曜日の午後、数時間かけて経費精算といったムダな作業も消滅します。</p>

<p>そうなると、大企業の組織は本質的な再設計が必要になります。ただ、ここがポイントですが、ほとんどの企業はそれが苦手です。そこで、今の組織の中で従業員の生産性だけがひたすら上がる状態になります。その先に何が起きるのでしょうか？</p>

<p>このまま事態が進むと仮定すると、伝統的な日本の大企業は3つの誤った方向に進むリスクがあります。3つのリスクタイプを提示します。</p>

<h3>【リスク1】80年代日本航空タイプ</h3>

<p>80年代の日本航空は、長らく文系新卒の人気トップ企業であり続けていました。東大卒の優秀な社員が選りすぐられて、大量に本社に採用されたものです。</p>

<p>その日本航空が組織構造的な問題を抱え始めたのも80年代でした。30代の優秀な課長や課長補佐の世代が、細分化された組織の末端で実権を奮い始めたのです。</p>

<p>それぞれが優秀なプランを企て、様々な施策を打ち出し、顧客サービス向上の名のもとに費用を費やします。会議には大量の社員が参加して、議論は白熱する一方で何も決まらない。根回しのコストと時間だけが大量に消費されていきます。</p>

<p>当時を振り返って、ある役員の方が「船頭多くして船山に上る状況だった」と回顧されていました。頭脳が多すぎたことで、組織が不必要に肥大化していったのです。</p>

<p>AI時代、多くのJTC（伝統的日本企業）が、このタイプの構造問題に直面するリスクを抱えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>好調な業績で幹部は社内政治に注力</h2>

<h3>【リスク2】90年代日産タイプ</h3>

<p>では、業績が好調な日本企業はどうなるでしょうか？日経平均株価が上昇すると共に、日本の大企業全体の業績は再成長期に入っています。</p>

<p>一方、80年代のバブル期に一世を風靡するヒットを連発した日産は、90年代に入ってその咎めを受ける結末を迎えます。</p>

<p>いったん業績が好調で、誰が経営しても儲かる状態になると大組織で何が起きるのか？</p>

<p>幹部社員がビジネスに使う時間を減らして社内政治に多くのエネルギーを費やすようになります。</p>

<p>華々しい社内ポピュリズム的な政策を打ち出す社長派が権力を持ち、それを諫める勢力が粛清されていくのを目撃することで、幹部はより社内力学に注意を振り向けるようになるでしょう。</p>

<p>その間、時代が変貌し、経営の前提が変わり、業績が悪化していくのですが、幹部がビジネスに注力する時間は逆に減少します。</p>

<p>こうしてカルロス・ゴーンが着任する頃には、ゴーン氏が表現したところの「会社が火事になっているのに、誰もそれを気にしない」状況が生まれます。</p>

<p>マクロ環境で業績が上がり、AIによって生産性が上がるこの先のJTCの中では、仕事が早く終わるようになった幹部社員が、残る余力を社内政治に費やす事態が起きる可能性は十分にあります。</p>

<p>その業績好調のJTCの中から、このような闇に転落する企業がいくつも出てくるリスクを私は感じるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AIによる経営者の過信が経営判断を誤らせる</h2>

<h3>【リスク3】2000年代ソニータイプ</h3>

<p>日本経済をけん引する優良大企業の多くが、これからの時代に成功して、経営陣は大いに強い自信をもつことになるでしょう。</p>

<p>AIを武器にすることで、スタッフやコンサルに頼ることなく、重要な問題を経営者が自身で吟味したうえで素早く決断を下せる時代が来ます。かつてないほどに、経営者や幹部役員がその力量を発揮できる新時代です。</p>

<p>地政学的なリスクの高まりやテクノロジーの進化、消費者の生活スタイルの大変化といった要因をすべて機会に変えて、大胆にビジネスを進化させるJTCが次々と時代を彩っていくことでしょう。</p>

<p>90年代の日本経済の失われた10年の時代、インターネットとデジタルによる時代の大変化の中で、花形企業に躍り出たのがソニーでした。他の家電メーカーには真似のできない開発思想と先進的なデザイン、時代の一歩先を行く機能を備えたソニー製品は、当時の若者に大いに支持されたものです。</p>

<p>日本企業の中でいち早くカンパニー制を採り入れた当時のソニーの経営陣は、スターぞろいでした。にもかかわらず2003年にソニーショックが起きます。</p>

<p>主力のエレクトロニクス事業が実はガタガタになっていたソニーショックについては、色々な側面の分析がありますが、一つ象徴的と言われるのが大画面テレビのパネル生産からの撤退の決定です。</p>

<p>パネル生産はコスト競争になるということから、韓国のサムスンに製造を委託するのですが、この経営判断は後に大きな判断ミスだったと批判されます。</p>

<p>実際、その後、サムスンがデジタル化で世界企業に発展する一方で、ソニーは長い冬の時代を迎えます。</p>

<p>ソニーショックについて、AI時代のJTCにも共通するリスクは何でしょうか？それは知力と自信と大きな権限を同時に手にした経営者が引き起こす重大な経営判断ミスのリスクかもしれません。</p>

<p>人工知能によってパワーアップされたことに気づかず、自分の能力の数倍の過信が生まれる中で、少なくないJTC優良企業が落とし穴にはまる未来が危惧されます。</p>

<p><img alt="「THE21」鈴木貴博" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606Suzuki01.jpg" width="1070" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>職場の生産性が上がりAI失業が社会問題に</h2>

<p>ではAI時代の大企業経営は本来どうあるべきなのでしょうか？</p>

<p>本質はスリム化であるべきです。AIを活用することで、社員の生産性が倍になるとします。その段階で本来は社員数を半分に減らすべきです。なぜなら、それでこれまでと同じ製品やサービスを顧客に提供できるのですから。</p>

<p>しかし経営者は、「生産性が上がったぶん、さらに顧客価値を高めたい」と考えるでしょう。それは悪いことではありません。顧客から見て航空機の座席が２倍に広がったり、乗用車の性能が倍に向上したり、テレビが格段に便利なツールになる可能性は否定してはいけないと思います。</p>

<p>しかしかつての日本航空、日産、ソニーは、価値よりもコストが上がってしまったことが反省点でした。</p>

<p>顧客価値を追求してもいいのですが、それと同時にスリム化を追求しなければ、組織は肥大してしまう。ここが大前提となるポイントです。</p>

<p>そうなると、日本経済全体では何が起きるのでしょうか？当然ですがAI失業が社会問題になります。</p>

<p>職場の生産性が上がったことで、自分の仕事がなくなってしまう。会社からいらないと言われる。いたたまれなくなって離職を決断するといったことにホワイトカラーは直面します。</p>

<p>アメリカでは、こういった現象に備えてブルーカラービリオネアという言葉が誕生しました。AIに取って代わられるホワイトカラーを見限って、若いうちに電気工事士や建設工事のスキルを学んでブルーカラーを目指す人が増えています。そのほうが、安定した生活ができるというのです。</p>

<p>そうなると、ここでフィジカルAIの進化が気になってくるでしょう。今、AIの世界ではデジタルAIの競争では勝ち筋がないと見た企業が、次々とフィジカルAIへの投資を始めています。各国で行なわれる最先端のロボットの展示会で披露される二足歩行ロボットの性能はいずれ人間を超えそうな勢いです。</p>

<p>それを考えると、今、ホワイトカラーが思い切ったリスキリングを行なってブルーカラーに転職したとしても、10年後にはまた失職の危機を迎える可能性は十分に考えておかなければいけないと思われます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人型ロボットは人間から仕事を奪うのか？</h2>

<p>さて、2040年の未来から俯瞰して眺めてみます。このAI失業とは、いったい何なのでしょうか？</p>

<p>日本経済に関して予言すると、「AI失業をもう少し早く起こしておけば、もっと経済が発展したのに」と反省されることになるでしょう。</p>

<p>2026年時点での日本経済の最大の課題が何かというと、少子高齢化に伴う極端な人手不足です。経営環境としては、海外からの外国人労働者で不足を補うのも、徐々にままならなくなってきました。中小零細を中心に人手不足廃業が現実に起きています。</p>

<p>「人がいないから経済が成長できない」。これが、2026年以降の日本経済のリアルな成長のボトルネックです。建設コストは高騰し、介護や教育の現場では極端に人が足りない状況です。小売飲食や物流では人材の取り合いが起きています。</p>

<p>本当は、大量の失業が起きれば労働人口の流動化が起きて、人手不足で発展できない産業が発展に転じるはずです。ところがそこに給与のミスマッチがありますから、ホワイトカラーは今の仕事にしがみついて、会社を離れようとはしません。</p>

<p>ここを解決すれば経済は劇的に変わります。しかし、そこに政府は踏み込むことはできないでしょう。</p>

<p>現実の未来においては、まず2030年頃に、世界の趨勢として自動運転が解禁され、日本も追随することで職業ドライバーが大量失業することから状況が変わり始めるでしょう。</p>

<p>次に二足歩行ロボットが工場や建設現場に進出して、やがて介護の現場にも広まるようになります。それは2035年頃ではないでしょうか。そうなるとようやくマンション価格の高騰も収まるようになりますし、中堅の製造業での人材不足も解消するでしょう。</p>

<p>ただ、この段階になっての人間の失業は、社会政策としては遅きに失する結果を生むかもしれません。</p>

<p>そこまでフィジカルAIの性能が向上してしまったあとでは、企業は余剰となった人間を雇うよりもロボットを雇用することを選ぶでしょうから。</p>

<p>実はこの未来に、人間にとっては皮肉な救済が起きます。</p>

<p>AI搭載の人型ロボットがすべての仕事を奪ってしまうかというと、それは起きないのです。理由は生産のボトルネックです。</p>

<p>2026年現在の世界の自動車の生産台数は約9200万台程度と推測されます。人型ロボットがこれから増加するとして、その生産量は2030年代後半では自動車の半分程度までしか生産設備を増やせないでしょう。つまり、人型ロボットの性能は上がるのですが、需要に生産が追いつかないのです。</p>

<p>結果として、人型ロボットは稼げる仕事に集中します。その時代の人間には残念な話ですが、ロボットでは稼げないような安価な仕事が、まだ大量に残されているということになりそうです。</p>

<p><img alt="「THE21」鈴木貴博" height="1346" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606Suzuki02.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_factory.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 02 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[鈴木貴博（経済評論家、経営戦略コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>坂本龍馬と大久保利通に学ぶ「師の教え」の型。大久保が見た、ビスマルクという究極の師  加来耕三（歴史家・作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14102</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014102</guid>
			<description><![CDATA[師匠を見つけ、そこから学ぶことにはどんなメリットがあるのだろうか。歴史家・作家の加来耕三氏に、歴史上の例を交え語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「歴史の一流は「師匠」から何を学んだのか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sitei.jpg" width="1200" /></p>

<p>「師匠」との出会いにより人生を飛躍させた歴史上の偉人たち。彼らは、師から得た学びを、どのようにして自分流に体得していったのだろうか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、加来耕三著『歴史の一流は「師匠」から何を学んだのか』（クロスメディア・パブリッシング）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>師匠に学ぶことの3つのメリット</h2>

<p>なぜ、良い師匠を探し求めて学ばなければならないのか、それほどまでに師は重要なのか、と疑問に思われる方がいるかもしれません。筆者は直接の専門知識や技術の習得を考えるうえでも、師匠を持つことには主に3つの利点（メリット）があると考えてきました。</p>

<p>第一のメリットは、基本となる「型」を教わることができる点です。武道の世界に、「守破離」という言葉があります。</p>

<p>これは上達の段階を示しており、まずは師匠から教わった型を、教わった通りに、徹底してくり返すことが大切であり（守）、その型を身につけて一人前になったならば、それに自らの考えを加える（破）。武道でいえば初段になってから、といえるでしょうか。そして、独自の工夫を凝らして、やがて師の技法から独立する（離）。</p>

<p>そういう3つの手順（プロセス）の、「守」は最初を指します。</p>

<p>もし、師匠のもとで「守」の段階をしっかりと経ずに、いわゆる我流で物事を進めると、いずれ必ず壁にぶつかります。その際、順序立てた基本を学んでいない実践者は、自分の何が悪いのか原因がわからず、不振（スランプ）に陥り、それ以上の成長が望めなくなることが多いのです。</p>

<p>第二の利点として、師匠が何十年もかけて試行錯誤をくり返し、ようやく習得した知見を、弟子は短期間で効率的に修得することが挙げられます。</p>

<p>学びたい、とあなたが願っている事柄について、師匠はすでに長い年月と苦労を重ねて身につけています。さらに、その経験を多くの人に伝えてきた〝教える〟実践経験があるため、相手が理解しやすいように、噛み砕いて教えることが可能となっているのです。</p>

<p>独学であれば、習得に膨大な時間を要する内容であっても、師匠の指導があれば、その期間を大幅に短縮して、効率よく身につけることが可能となります。</p>

<p>例えば、一介の土佐脱藩浪人に過ぎなかった坂本龍馬が、蒸気船を操り、海外貿易と国防を考え、多くの名士と知り合うことができたのは、師匠である勝海舟から、神戸海軍操練所（正確には、隣接していた私設海軍塾）で実務を含む学びを得たことが、極めて大きかったといえます。</p>

<p>薩摩藩士の西郷隆盛と出会えたのも、海舟の紹介状があればこそでした。龍馬の飛躍的な成長は、師匠の海舟なくしては成し得なかったことでしょう。</p>

<p>第三のメリットは、行き詰ったときに現状を打破する助けになることです。神戸海軍操練所が閉鎖されたとき、行き場を失った龍馬を助けたのは、師がこれまでに紹介してくれた人脈のおかげでした。師匠が信用手形の役割を果たしたのです。</p>

<p>幕末から明治にかけて活躍した、西郷の盟友であり、新政府の宰相ともいうべき大久保利通にも、見えなかった道を指し示してくれた師匠がいました。ドイツ帝国の初代宰相であるオットー＝エドゥアルト＝レオポルト＝フュルスト・フォン・ビスマルクです。</p>

<p>大久保は42歳のとき、岩倉具視を統率者（リーダー）とし、木戸孝允（前名・桂小五郎）や伊藤博文ら政府首脳陣総勢170名からなる「岩倉使節団」の一員として、横浜を出発しました。</p>

<p>目的は欧米諸国の視察と条約改正の可能性を探ることでしたが、1年10ヵ月、はるかに進んだ欧米の文化や国力を目の当たりにし、大久保は大きな衝撃を受けます。</p>

<p>「とても日本は、このようにはなれない」絶望的な状況下で、フランスの次に訪れたプロイセン（現・ドイツ北東部）の国都ベルリンで、彼は宰相ビスマルクと対面しました。</p>

<p>ビスマルクは歓迎パーティの後、大久保ら主要メンバーを別室に招き、腹を割って話をしました。彼は、かつてのプロイセンは小国で弱い国であったが、今や大国フランスとの戦争に勝利するほど国力を増した、と語ります。</p>

<p>大久保がその成長の理由を尋ねると、ビスマルクは「富国強兵と殖産興業だよ」と、その秘訣を明快に答えました。</p>

<p>国を富ませて、軍備を増強する。そのためには生産を増やし、産業を盛んにすることが重要である、という教えに、大久保は目の前が開ける思いだったことでしょう。プロシアと同じ政策を遂行すれば、日本もイギリスやフランスといった大国に対抗できるはずだ、と彼はこのとき、確信を得たのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sitei.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 02 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[加来耕三（歴史家・作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>アフリカの路上に学ぶ“もう一つの豊かさ”　『その日暮らしの人類学』【書評】   大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12276</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012276</guid>
			<description><![CDATA[ビジネスパーソンのスキル向上に役立つ書籍『その日暮らしの人類学』について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="その日暮らしの人類学" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_2.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、小川さやか著&nbsp;『「その日暮らし」の人類学　もう一つの資本主義経済』（光文社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2 id="title">『「その日暮らし」の人類学』</h2>

<p><img alt="「その日暮らし」の人類学　もう一つの資本主義経済" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250428Omurasota03.jpg" width="1200" /></p>

<p>ビジネスの世界は、計画、目標設定、KPI、将来予測といった言葉で満ちている。四半期ごとの目標達成、5年後、10年後を見据えた事業計画。私たちは常に未来をコントロールしようと努め、不確実性を可能な限り排除しようとする。だが、現実はどうだろうか? パンデミック、地政学的リスク、技術の破壊的変化...私たちの日常は、予測不能な出来事の連続だ。</p>

<p>そんな時代に、アフリカ・タンザニアの路上でたくましく生きる人々の「その日暮らし」から、私たちは何を学べるだろうか? 文化人類学者の小川さやかによる『その日暮らしの人類学 もう一つの資本主義経済』は、私たちの凝り固まった常識を鮮やかに解きほぐし、新しい生き方、そして「豊かさ」の可能性を提示する刺激的な一冊だ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>タンザニア路上商人のリアルな日常</h2>

<p>本書の舞台は、東アフリカ・タンザニア最大の都市ダルエスサラーム。著者は、そこで零細な商いを営む「マチンガ」と呼ばれる人々の中に長期間飛び込み、彼らと共に生活し、時には自らも路上で商売をしながらフィールドワークを行った。</p>

<p>彼らの多くは、文字通りの「その日暮らし（Living for Today）」を実践している。明日のことは考えず、手元にお金が入れば気前よく使い、将来のために貯蓄するという発想は希薄だ。人間関係は、貸し借りや、時には騙し騙されの関係が複雑に絡み合い、一見すると不安定で刹那的に見えるかもしれない。</p>

<p>しかし、著者の緻密な観察は、それが単なる無計画さや場当たり的な生き方ではないことを明らかにする。彼らは、未来を計画しない代わりに、目の前の状況や人間関係に全身で向き合い、変化に即応するための独自の知恵、いわば「狡知（ウジャンジャ）」を駆使して日々を生き抜いている。そこには、困ったときには誰かが助けてくれるだろうという、独特の相互扶助の感覚と、それを支える「貸し借り」のネットワークが存在するのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「計画信仰」はもう古い?</h2>

<p>本書を読むと、私たちがいかに「計画」や「将来への備え」という価値観に縛られているかを痛感させられる。「老後資金はいくら必要か」「キャリアプランはどう描くべきか」。未来への不安から、私たちは現在を犠牲にしてでも、不確実な未来をコントロールしようとしがちだ。</p>

<p>しかし、タンザニアの商人たちの生き方は、そうした「計画信仰」に揺さぶりをかける。彼らは、未来を予測しコントロールしようとする代わりに、不確実であることを前提として受け入れ、その時々の状況に応じて最も有利な選択肢を選び取る柔軟性と大胆さを持つ。不安定に見える彼らの生活は、実は変化に対する驚くべき「レジリエンス（回復力・しなやかさ）」を秘めているのだ。</p>

<p>ネット上の書評や感想を見ると、「計画を手放す勇気をもらった」「効率や安定だけが価値ではないと気づかされた」「自分の悩みがちっぽけに思えた」といった声が数多く見られる。特に、変化の激しい現代社会でプレッシャーに晒されるビジネスパーソンにとって、彼らの生き様は、既存の価値観から自由になるためのヒントを与えてくれるようだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>損得勘定を超えた「贈与」と「信頼」の力</h2>

<p>彼らの社会を支える重要な要素が「贈与」の習慣だ。手に入れたものを気前よく他人に与え、また他人からも気前よく受け取る。それは必ずしも見返りを期待したものではないが、結果的に「貸し借り」のネットワークが社会全体に張り巡らされ、誰かが困窮したときのセーフティネットとして機能する。</p>

<p>小川氏は、これを「自分の『分身』を作っているようだ」と表現する。他人に「借り」を作っておくことで、自分が困ったときに助けてもらえる可能性を社会の中に分散させておく、という考え方だ。</p>

<p>短期的な損得勘定ではなく、長期的な視点での信頼関係の構築。これは、現代のビジネスシーンで注目されるコミュニティ形成や、ネットワーク資本の考え方にも通じるものがあるのではないか。人を信頼しないことを前提としながらも、結果的に強い相互扶助の関係性が生まれている点は、非常に興味深い。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不確実な未来を「面白がる」ヒント</h2>

<p>もちろん、タンザニアの路上商人たちの生き方を、私たちがそのまま真似ることはできないし、すべきでもないだろう。本書も、彼らの生き方を理想化しているわけではない。</p>

<p>しかし、その根底にある価値観から学べることは多い。未来への過剰な不安やコントロール欲求を手放し、「いま、ここ」の状況と人間関係を大切にする姿勢。変化を恐れず、チャンスがあれば躊躇なく飛び込むフットワークの軽さ。そして、効率や生産性だけではない、人との繋がりの中に豊かさを見出す感性。</p>

<p>これらは、先行き不透明で、計画通りに進まないことの方が多い現代を生き抜く上で、重要なヒントを与えてくれる。不確実な未来をただ恐れるのではなく、むしろそれを「面白がる」くらいの、したたかさとしなやかさを身につけるためのヒントが、本書には詰まっている。</p>

<p>『その日暮らしの人類学』は、文化人類学のスリリングなフィールドワークの記録であると同時に、現代社会、そして日々「計画」と「効率」の中で格闘するビジネスパーソンに、根源的な問いを投げかける一冊だ。常識という名の檻から一歩踏み出し、働き方や生き方のオルタナティブを探りたいと考えるなら、ぜひ手に取ってみることをおすすめする。あなたの価値観は、きっと揺さぶられるはずだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_2.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 02 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「会社がつぶれるかもしれない」存亡の危機にどう向き合うか＜松下幸之助創業者の事例とともに＞  川上徹也（元松下電器産業副社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14177</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014177</guid>
			<description><![CDATA[松下電器産業のCFO（最高財務責任者）を務めた川上徹也氏が、経営危機の中から見出した己の職責について解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「実践経営経理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" width="1200" /></p>

<p>およそ四半世紀前の、あのITバブル崩壊後の景気低迷と混乱の中、会社存続の危機と向き合うことになった、その体験を糧とする「CFO（最高財務責任者）論」を、創業者・松下幸之助の苦境期の逸話も交え、語ってもらった。</p>

<p>※本稿は、川上徹也著『実践経営経理　君はまだ松下幸之助を知らない』（PHP新書）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営危機の中で芽生えた、CFOとしての私の切願</h2>

<p>現役時代の最後の頃、私は松下電器（現パナソニック ホールディングス）の経理担当役員を拝命し、すぐにあのITバブル崩壊に直面しました。それまでの経験値を活かし、自らの責務をまっとうする日々でしたが、当時の企業環境の変化の激しさに、内心では戸惑うことも多かったように思います。</p>

<p>窮地に陥ったITバブル崩壊後の私には、切願がありました。「バランスシート（B/S）に禍根を残さない」というものです。それは当時の中村邦夫社長と私の合言葉にもなった「後輩たちに負の遺産は引き継がない」とひと続きのものでした。</p>

<p>ですからCFOの私にとって、松下幸之助創業者がよく説かれていた「自分の仕事の意義」は、「そこ」にあったといえます。与えられた役割において、私なりの使命と責務を「そこ」に見いだしていたのです。（※注）</p>

<p>それは一人の人間としての意地のようなものでもあり、その願いがなければ、途中で自ら職を辞すこともあったかもしれません。</p>

<p>けれども、窮すれば通ずとか、捨てる神あれば拾う神ありなどといいますが、当時の難局に際し、経営改革の断行を進めていくと、時勢や運が味方をしてくれるようになり、次第に、危機脱出の道がひらけてきました。</p>

<p>そうなると腹もすわってきて、「それでも、30万人近くもの従業員の会社、家族も入れると100万人を超える企業のCFOといえるのか！」と自分を日々叱咤激励するようになりました。</p>

<p>V字回復ともてはやされたのも、もう昔のことです。他人に言えない苦労も多々ありました。ベストの対応ができたのかと問われたなら、自らの能力を最大限発揮したつもりだというほかありません。その評価は世間に委ねるほかありません。</p>

<p>※注：松下幸之助は「仕事の意義」について自著『その心意気やよし』では次のように説いている。</p>

<p>≪与えられた仕事を自分なりにどう消化し、どのようにして自分のものとしていくか、そういうことに興味をもって取り組んでいく。そしてその中から自分の仕事の意義を見出し、やりがいを感じていく。そういう姿において与えられた仕事を行なっていくということが、やはり望ましいのではないだろうか。≫</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>事業存続の危機の中、松下幸之助が信頼する大番頭に語った本心</h2>

<p>幸之助創業者は創業期のまだ会社も小さい頃、仕事を終えた夜、タライに入れたお湯で身体を洗うときに、「自分で自分の頭をなでてやりたい」と思えるほどに働いた日があったといいます。</p>

<p>しかし、そうした濃厚な仕事の日々を重ねて、松下電器を急速に伸展させていたにもかかわらず、あの太平洋戦争があり、戦後は困難を極めることになりました。</p>

<p>やむを得ず、1949年には人員整理も行ないました。その後の朝鮮特需で日本経済が復興の兆しをみせる前の時期でした。</p>

<p>このとき、のちに松下電器副社長になる平田雅彦さんによれば、メインバンクの調査部が調査に入り、結果として、松下電器にモーター事業からの撤退を要望したようです。</p>

<p>防戦につとめた松下側の主張は結局受け入れられたのですが、そうした過去最大の危機に、創業者としては、後にも先にも、初めての人員整理に手を染めるほかなかったのでしょう。</p>

<p>その時期、幸之助創業者は、最も信頼を置く補佐役で経理全般をみる大番頭でもあった高橋荒太郎さんにこう言ったそうです。</p>

<p>「高橋君、どんなことがあっても金を残そう。石にかじりついても残そう。事業のことはわれわれが一番良く知っているんだ。その事業をやらせてもらえない。こんな口惜しい思いをしたことはなかった。もう二度とこんな目にあわないようにしよう。そのためには何としてでも金を残そう」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>CFO（最高財務責任者）の責務と、企業の経営理念</h2>

<p>会社の資金を守り、それに派生する仕事全般を行なう間接部門の金庫番。それが経理・財務部門への通常のイメージでしょう。</p>

<p>ただ経営のグローバル化が進む中で、為替対応や税務戦略、資金調達などは一段と複雑化し、M&amp;A（企業の合併買収）、事業の売却などの戦略が日常化しています。</p>

<p>そうした環境下で企業価値を持続的に高めていくには、会計・ファイナンスの知識を持った専門家集団の存在が必要です。CFOは、その集団を束ねて、成果を生み出していくわけですから、プロデューサー的役割も求められます。そうしたCFOの定義を私なりに一般化してみました。責務の点検に使えるはずです。</p>

<p>一、 経営トップを支えるべく、戦略的な補佐、提言に傾注することで、経理が「経営の羅針盤」としての役割を果たす。経営業績やキャッシュフローの見通しをふまえ、資産のトータルバランスを的確なものにし、ガバナンス強化も主導する。&nbsp;</p>

<p>一、 外部との共存共栄の関係性を構築するための結節点となる。具体的には、株主の立場でものを見る視野を養い、IR活動では的確なディスクロージャー（情報開示）を実現する。M&amp;Aなどの交渉事において、理念と戦略を具現するタフネゴシエーターとなる。&nbsp;</p>

<p>一、 従業員がお互いの職務を「社員稼業」として取り組めるよう、理念や戦略を具体的な施策や経営上の数字に落とし込み、適時適切な情報開示を行なう。同時に、高い倫理観に基づく全員経営を具現するための、いわばプロデューサーとしての役割も担う。&nbsp;</p>

<p>一、 経理とは「経営経理」の略。その具現にあたる経理社員としての誇りをもたせる。財務プロフェッショナルの育成をはかるとともに、部門全体としても、財務・経理・監査の充実をはかり、絶えずIT活用と効率化を推進していく。</p>

<p>この大きく4つの点で、CFOの仕事を最低限、評価することが可能になるはずです。クリアすること自体が無理だと思うのなら、自ら辞したほうが賢明です。後続の人に地位を譲る。そういう決断が必要です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営理念の有難味を感じることができるようになってこそ......</h2>

<p>2番目の項に関して補足すると、CFOとして、私は、情報開示の判断を迫られる場面に何度も直面しました。ときに予想し得ない反響がくる場合もあります。常に「株主の視点」に立って考える習慣、そして経済環境に対する見識を身につけておかないと対応が難しくなるのは間違いありません。</p>

<p>投資家向けの広報活動の一つ、つまりIR説明会での想定していなかった質問などは、あとでよく顧みると、共通している要素があるものです。私がCFOになった初期の頃に味わったのは、松下電器の低い利益率、重たいB/Sへの冷ややかな反応でした。</p>

<p>また、すでに終わった決算の数字を説明しても、先を見ている投資家にはあまり響かないものです。過去の報告よりも、未来の具体的なプラン、将来に向けた成長シナリオ、B/Sのあるべき姿といったものを、これから先の事業戦略とともにわかりやすく示せるかどうか、がポイントになります。</p>

<p>気候変動対策への情報開示、ESG（環境・社会・企業統治）やサステナビリティといった、決算数字などの財務情報ではない、いわば非財務情報を重視する傾向も見られるようです。そして、それらの社会的責任の根源にあるのが企業理念であり、経営理念です。</p>

<p>私自身、50代を超えて、責任者としての重責を担うようになってから、苦しい体験を重ねる中で、経営理念の有難味を感じることが増えてきたのは確かです。20代で意識できていたかというと心もとないところがありますが、経営理念とはそういう性質のものなのではないでしょうか。</p>

<p>逆にその大切さが身に沁みてわかるようになったら、それなりの経験も積んで、それなりの産業人になれたのだ、と思ってもよいのかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 01 May 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川上徹也（元松下電器産業副社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>稀代の名経営者「松下幸之助」の考えを深く知るための書籍8冊  THE21編集部編</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12213</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012213</guid>
			<description><![CDATA[松下幸之助を知るうえで、欠かせない8冊を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" width="1200" /></p>

<p>松下幸之助は生涯で60点にも及ぶ著書を発刊し、560万部超の『道をひらく』をはじめとした数々のベストセラーを生み出した人気作家でもあった。ここではそんな多数の著書の中から、「これだけは外せない」８冊を紹介。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号掲載記事より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最初の１冊はこれ!</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569534077.jpg" width="1200" /></p>

<p>『道をひらく』松下幸之助&nbsp; 著</p>

<p>運命を切りひらくために。日々を新鮮な心で迎えるために──。人生への深い洞察をもとに綴った短編随筆集。50年以上にわたって読み継がれる、発行560万部超のロングセラー。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「会社に使われる人」になりたくない人に</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569575599_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>『社員心得帖』松下幸之助&nbsp; 著</p>

<p>企業組織に生きる者にはいかなる心がまえが必要なのか。新入社員から中堅、幹部まで、働く喜びや生きがいを味わい、自らの能力を高めるためになすべきことを説いた書。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を見つめ直したいときに</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569661629_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>『素直な心になるために』松下幸之助&nbsp; 著</p>

<p>著者が終生求め続けた〝素直な心〞。それは、物事の実相を見極め、強く正しく聡明な人生を可能にする心をいう。素直な心を養い高め、自他ともの幸せを実現するための処方箋。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>すべての「商売」に携わる人に</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569575575.jpg" width="1200" /></p>

<p>『商売心得帖』松下幸之助&nbsp; 著</p>

<p>商売は朝に発意、昼に実行、夕べに反省の繰り返し──。事業一筋半世紀、その豊富な体験と深い思索から説く商売のコツとは。ビジネスの基本と本質がつまった１冊。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>これからリーダーになる人に</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569704104.jpg" width="1200" /></p>

<p>『 リーダーになる人に知っておいてほしいこと』松下幸之助&nbsp; 述松下政経塾&nbsp; 編</p>

<p>松下幸之助が、次代のリーダーを養成すべく設立した松下政経塾で行なった講話を、未公開テープ約100時間から厳選して抜粋、編集。幸之助が語った〝リーダーの心得〞とは。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>常に幸之助の言葉を手元に</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569851624_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>『 [新装版］松下幸之助日々のことば』PHP研究所&nbsp; 編</p>

<p>仕事や経営、人生について深い示唆を与えてくれる松下幸之助の名言を1冊に集約。多くの人々に影響を与えてきた名著、待望の復刊。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>すべての「長」がつく人に</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569561912_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>『指導者の条件』松下幸之助&nbsp; 著</p>

<p>松下幸之助が自らの姿勢を正すために著し、常に座右に置いた１冊。古今の事例から、指導者のあるべき姿を102カ条で具体的に説く。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>幸之助が「自分の考え方の根本はこれに尽きる」と述べた１冊</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569567297.jpg" width="1200" /></p>

<p>『人間を考える』松下幸之助&nbsp; 著</p>

<p>松下幸之助ほど人間について深く思索し、それを経営に活かした人物はいない。その思索の集大成として発表された新しい人間観とは。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 01 May 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部編]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>これを読まずに組織は語れない　50年以上読み続けられるベストセラー『タテ社会の人間関係』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12178</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012178</guid>
			<description><![CDATA[50年以上の長きにわたり読み続けられる日本の社会構造を鋭く析出したベストセラー『タテ社会の人間関係』（講談社）について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="書籍紹介" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>日々、多忙なビジネスパーソン。限られた時間の中で、いかに効率良く知識や教養を身につけるかは、常に頭を悩ませる問題だろう。本連載では、そんな悩みを抱えるビジネスパーソンに、スキル向上に役立つ書籍を厳選してご紹介する。今回は、中根千枝著『タテ社会の人間関係』（講談社）を取り上げる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『タテ社会の人間関係』</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784061155053.jpg" width="1200" /></p>

<p>日本の組織文化を論じるうえで欠かせないキーワードが、&quot;タテ社会&quot;だ。</p>

<p>文化人類学者の中根千枝は、50年以上も前にこの概念を提唱し、「日本社会は&quot;場&quot;の共有によって集団を形成し、その内部で絶対的な&quot;タテ&quot;の序列が生まれる」と指摘した。本書は、その後の日本文化論やビジネス書で繰り返し参照されてきた金字塔である。</p>

<p>まず本書が強調するのは、企業や学校といった&quot;場&quot;への所属が、個人のアイデンティティの中心を形成するという点だ。</p>

<p>たとえば「○○大学出身」「○○商事の社員」といった肩書は、海外のような専門職能や資格よりも強い意味を持つ。</p>

<p>こうした&quot;場&quot;主導の結合は、集団内部に強い一体感を醸成する一方で、外部に対して排他的になりやすいという特徴がある。ビジネスシーンでも社外との連携より社内の論理を優先したり、他者の進言を「ヨソ者」として退けたりする場面は珍しくない。これらは、まさに&quot;場&quot;を重んじる日本的組織ならではの現象だろう。</p>

<p>もう一つの核心が、&quot;タテ組織&quot;特有の序列である。</p>

<p>日本社会では、能力や年齢よりも「いつからその集団に属しているか」という時間軸が、序列を決定づける最重要要素となる。</p>

<p>いわゆる「同期」の概念が代表的で、同じ時期に入社した者同士は互いに対等とみなされる一方、後から入った人間はいかに優秀でも下位に置かれ、上位者に意見を具申しにくくなる。その結果、組織改革が停滞し、必要な意思決定が先送りされるケースも多い。</p>

<p>では、こうした日本型タテ社会のなかでビジネスパーソンが柔軟に行動するためには、どうすればいいのだろうか。</p>

<p>本書は、「複数の場に身を置き、唯一のタテ序列にすべてを委ねない」というアプローチを示唆する。</p>

<p>社内の序列に閉じこもらず、社外コミュニティや職能横断的なネットワークを活用することで、新たな視座や情報を取り込みやすくなるからだ。こうした複線的なキャリアや人的ネットワークを築く社員が増えれば、企業風土そのものにも変化が起こりやすいだろう。</p>

<p>半世紀を経ても色あせない本書の洞察は、リモートワークやグローバル化が進む現代社会だからこそ、いっそう輝きを放つ。オンライン会議によって地理的な制約は薄れても、見えない&ldquo;場&rdquo;への帰属意識やタテのヒエラルキーに縛られた組織の例は少なくない。</p>

<p>本書を読んで自社や自分の働き方を見直せば、私たちがどれほど&quot;場&quot;と&quot;タテ&quot;の論理に支配されているか、あらためて気づくことになるだろう。こうした省察こそ、序列外のアイデアを受け入れ、新たな価値を生む第一歩だ。</p>

<p>リーダーやマネジャーはもちろん、組織文化を変えたいと思うすべてのビジネスパーソンにとって、本書は強力な示唆を与えてくれるはずである。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book_1.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 21:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ「すごいね」だけでは響かないのか？ 一流が実践する&quot;解像度の高い&quot;褒め方の技術  山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14123</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014123</guid>
			<description><![CDATA[複数のマネジメント書籍を出版している山本渉氏が、褒めなれていない人でも実践できる、褒めの秘訣について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「できるリーダーはどこをほめるのか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_marubatsu.jpg" width="1200" />一言で「褒める」といっても、言い方を誤れば逆効果になってしまうこともありえる。現場のリーダーは、どのような褒め方を心がけるべきなのか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、山本渉著『できるリーダーはどこを「ほめる」のか？』（朝日新聞出版）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>どう褒める？言葉選びのコツ</h2>

<p>褒めるスキルを高めるには、「どのような言葉を選び、どう伝えるか」がとても重要です。</p>

<p>「さしすせその法則」をご存じでしょうか？「さすがです」「知らなかった」「すごい」「センスいい」「そうなんだ」といったフレーズだけで褒められるというものです。</p>

<p>酔っぱらったお客さん相手ならこれでいいかもしれませんが、ビジネスや真剣な関係の中では不十分です。相手の心に響き、信頼関係を深める褒め方を目指すなら、もう少し具体的で「解像度の高い」褒め方をしていきたいものです。</p>

<p>ここでは効果的な褒め言葉のコツと、避けるべき表現をお伝えしていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大げさな表現をしない</h2>

<p>褒め慣れていない人が無理して褒めようとすると、つい誇張しすぎた表現になってしまう場合があります。無理してひねり出した大げさな言葉は、相手を戸惑わせたり、不自然に聞こえたりします。また、お世辞や皮肉と捉えられてしまい、逆効果になることもあります。</p>

<p>&times;「部長の仕事っぷりがかっこよくて、日々涙してます」<br />
　（大げさすぎて信憑性が欠落する）<br />
○「部長のアドバイスのおかげで、プロジェクトが役員会で承認されました」<br />
　（実際に感じたことがベースで、敬意や感謝が伝わる）</p>

<p>○の例を見て、「あれ？これって褒め言葉なの？」と思われたかもしれません。でも、これでいいんです。まずは、「ありがたい」と思ったことや、「すごい」と感心したことを素直に口にしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感心を素直に口に出す</h2>

<p>無理して褒めようとせず、まずは自分が「すごい」と思ったことを素直に言葉にすることから始めてみてください。「嬉しかった」「驚いた」「助かった」などをそのまま伝えるだけで、自然な承認の言葉になります。</p>

<p>たとえば、「この資料、データが的確だから説得力があるね」と思ったことを伝えるだけでも、相手は褒められたと認識するものです。「君はすごい！データの入れ方が天才的だ！」と無理に褒め言葉にする必要はありません。</p>

<p>子育てでも同じです。子どもが自発的に宿題をしていたとします。「えらい！」と直接的に褒めてもいいですが、「自分から勉強始めて、パパ（ママ）は嬉しかったよ」と伝えるほうが効果的です。</p>

<p>自分の感情を交えた素直な言葉のほうが、相手のモチベーションを上げる「人を動かす褒め言葉」になります。無理して褒めようとせず、感心したことを口にすることから始めてみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>相手が気持ちよく受け取れる言葉を選ぶ</h2>

<p>褒め言葉はプレゼントと同じです。自分がいいと思っているものを押しつけるのではなく、相手が嬉しいかどうかが大切です。</p>

<p>わたしはかつてこんな「ダメな褒め」をしてしまった経験があります。後輩がプロジェクトを完成させたときに、「この仕事いいね。僕も昔これに似たことを実施したことがあって、それが評判よくてさあ......」と褒めは一瞬で、すぐに途中から武勇伝に変わっていきました。相手は嬉しくもないし、次からも頑張ろうとも思えません。反省する限りです。他にも、相手のモチベーションを上げない褒め言葉があります。</p>

<p>&times;「君にしてはよくやったね」「少しは俺に近づいてきたね」<br />
　（努力や成果を十分に認めていない）<br />
○「初のリーダーでプレッシャーもあったのに、結果が出て素晴らしいね」<br />
　（相手が見てほしい箇所をしっかりと押さえたうえで褒めている）</p>

<p>自分が主役ではなく、相手の価値を誠実に評価する言葉を選びましょう。もちろん、相手が喜べば何を言ってもいいということではありません。「客観的な評価」と「相手が心地よく感じること」の両立が大切です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_marubatsu.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 30 Apr 2026 11:40:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「3年かけて師を選べ」。豊臣秀長が100万石の大名になれた、独学を超えた学びの正体  加来耕三（歴史家・作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14101</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014101</guid>
			<description><![CDATA[古くより、良い師に出会うことが学びにおいて効果的だとされているという。過去の偉人たちの実例も交え語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「歴史の一流は「師匠」から何を学んだのか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_terakoya.jpg" width="1200" /></p>

<p>歴史上の偉人には、「師匠」との出会いにより人生を飛躍させた者も多いという。彼らは師を通じてどのようなことを学んでいったのだろうか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、加来耕三著『歴史の一流は「師匠」から何を学んだのか』（クロスメディア・パブリッシング）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>3年かけて学ぶよりも3年かけて師を選ぶべき</h2>

<p>「三年勤め学ばんよりは、三年師を選ぶべし」という諺があります。これは、3年かけて専門分野を独学で学ぶよりも、まずは3年かけてでも自分に適した良師を選ぶべきだ、という意味です。</p>

<p>同様に「千日の勤学より、一時の名匠」ともいわれ、1000日の間、一人こつこつと独学するよりも、短くても優れた学者について学ぶ方が、効果的であるというのもあります。</p>

<p>なお、この諺には「師に会わざれば、僅かの事にても惑い解けぬものなり」が、その前についています。</p>

<p>いずれの言葉も、学習における師の重要性を説いており、本来「学ぶ」とは「師から学ぶこと」を前提としており、独学では到達できない領域（レベル）があることを示唆しています。</p>

<p>読者の皆さんも、これまでのご自身の人生において、学校や塾の先生、予備校の講師、習い事の師や先輩、部活動の監督や顧問、あるいは会社の上司、父母など、「師匠」と呼べる存在の下で、学んだ経験をお持ちだと思います。</p>

<p>素晴らしい師に巡り合えた経験のある人は、非常に幸運だといえます。一方で、現代はインターネットや動画、専門書などが充実しており、師匠につかずとも、独学で十分に学べるではないか、と考える人も少なくありません。</p>

<p>しかし、歴史を振り返りますと、功成り名を遂げた一流、偉人たちは皆、具体的な師のもとで、生きていくうえで必要な技術に加えて、人生観や生きる目的といったものを学び、その教えを活かして成功をつかんでいます。</p>

<p>徳川家康は敵対していた武田信玄を師として、自らの立居振舞はもとより、軍略・兵法や人心収攬の方法まで学びました。大久保利通はドイツの宰相ビスマルクに、日本の進むべき道を示唆されています。いずれも、いわば師匠のおかげでした。</p>

<p>令和8年（2026）のNHK大河ドラマの主人公の一人、豊臣秀吉の弟・秀長もまた、師から学ぶことで、百万石を超える大大名として、豊臣政権のナンバー2に大成した人物です。秀長はもともと尾張国（現・愛知県西部）で農業に従事している青年にすぎませんでしたが、兄の秀吉に説得され、半ば強引に引き抜かれて、その家来=足軽となりました。</p>

<p>武士としての経験も知識もまったくない状態から、のちに「大和大納言」と称され、秀吉を陰で支える天下の補佐役へと成長できたのは、兄・秀吉、その主君である織田信長、さらには蜂須賀正勝や竹中半兵衛、黒田官兵衛といった稀代の先達、軍師たちから、順々に教えを受け、それを自らのものにしていったからに他なりません。</p>

<p>もちろん、当時はインターネットもSNSもない時代であり、知識を得るためには人から直接・間接に学ぶ以外に、方法がなかったという側面はありました。</p>

<p>しかし、仮にその時代に現代のような情報網があったとしても、彼らはおそらく師から学ぶ道を選んだはずです。なぜならば、師から直接・間接に学ぶことには、単なる情報の習得だけでは得られない、もっと奥深い〝学び〟の本質的な意味合いがあったからです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_terakoya.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 29 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[加来耕三（歴史家・作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「売値は世の中が決める」 戦略コンサルタントが新人時代に学んだ利益創出の絶対原則  山本大平（戦略コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14132</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014132</guid>
			<description><![CDATA[元トヨタ社員であり、戦略コンサルタントとして数多くの企業を見てきた山本大平氏に、利益を上げるための秘訣を語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="THE21オンライン「トヨタの会議は30分」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606YamamotoTaihei005.jpg" width="1799" /></p>

<p>『トヨタの会議は30分』（PHP文庫）の著者である山本大平氏は、「売値は世の中が決める」というトヨタの教えにこそ、企業の生き残りの本質があると指摘する。MBAの教科書が教えない、真の利益創出のメカニズムを解剖する。</p>

<p>※本稿は、累計10万部超のベストセラー『トヨタの会議は30分』（PHP文庫）の内容をもとに、著者が新たに執筆したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>秀才たちが陥る「利益の方程式」の罠</h2>

<p>私が戦略コンサルタントとして数多くの企業の経営陣と対峙し、業績不振の組織にメスを入れる中で、停滞している企業には、極めて残酷な共通点があることに気づかされます。</p>

<p>それは、業績が悪化し利益が圧迫された途端、会議室で「どうやって売値を上げるか（値上げするか）」という安易な議論に終始してしまうことです。</p>

<p>すべてのビジネスにおいて、【利益＝売上&minus;原価】という大原則の方程式が成り立ちます。さらに分解すれば、【売上＝売値&times;販売数】です。つまり、手っ取り早く利益を出したければ「①売値を上げる」か「②販売数を増やす」か「③原価を下げる」しかない。</p>

<p>これはMBA（経営学修士）の授業や一般的なビジネススクールで真っ先に教えられる、いわば経営学における「絶対的な正解」です。秀才が集まる大企業ほど、この数式をこねくり回し、「競合も値上げしているから」「原材料費が高騰しているから」と、自社の都合（原因論）だけで価格転嫁に踏み切ります。</p>

<p>しかし、この「机上の空論」に寄りかかっている限り、その企業は決して持続的な強者にはなれません。事実、世界最強のモノづくり企業と評されているトヨタの内部では、こうした表面的なMBA的思考は、入社直後の段階で徹底的に退けられました。</p>

<p><img alt="「トヨタの会議は30分」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569905587_1.jpg" width="841" /></p>

<p>『トヨタの会議は30分』（PHP文庫）／山本大平 著／935円（税込み）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「あなたは何もわかっていない！」と怒鳴られた日</h2>

<p>私自身、トヨタに入社した当時の新人研修で、この「常識の破壊」を、身をもって経験しました。今でもトラウマになっていますが、入社2年目の泊まり込み研修でのことです。数十人の同期が見守る中、社内講師から突然こう質問されました。</p>

<p>「では山本さん、利益はどうすればつくり出せますか？」</p>

<p>私は当時の「優秀な若手」が答えるべきセオリー通りに、「売上を伸ばすか、原価を下げるかのどちらかです」と即答しました。講師はうなずき、さらに畳み掛けてきます。</p>

<p>「では、売上はどうすれば伸びますか？」</p>

<p>私は自信満々に答えました。</p>

<p>「売値を上げるか、販売数を増やすかのどちらかです」</p>

<p>その瞬間です。講師はものすごい剣幕で私をにらみつけ、「本気で言っていますか？あなたは何もわかっていない！」と、大勢の同期の前で厳しく叱責したのです。研修室の空気は一瞬にして凍りつきました。</p>

<p>誤解のないように言っておきますが、トヨタの人間は決して感情的に人を罵倒したり、人格を否定したりするようなことはしません。その叱責は、若手社員が「経営の本質」を見誤り、自社都合のロジックに溺れようとしていることに対する断罪だったのです。真剣勝負のビジネスの場において、私の薄っぺらい回答は、それほどまでに的を外していました。</p>

<p>一般的な日本企業であれば、私の回答は論理的には正解と言われたでしょう。しかし、トヨタの基準では「致命的な思考停止」とみなされます。</p>

<p>呆然とする私に、講師は静かに、しかし冷徹な事実を言い放ちました。</p>

<p>「売値は世の中、つまり市場が決めるのです。私たちが勝手に決めるのではありません。だから、利益を出すための答えは『販売数を増やす』か『原価を下げる』、この2つしかありません」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>戦略コンサルタントが目撃してきた「死のシナリオ」</h2>

<p>「そんなのは巨大企業だから言える綺麗事だ。商売なのだから、自社の裁量で値上げをして利益を確保して何が悪い」</p>

<p>若かりし頃の私は猛烈に反発しましたし、下請け企業の方や、日々の資金繰りに苦しむ経営者の方も、同じように言いたくなるのではないでしょうか。</p>

<p>しかし、私が戦略コンサルタントとして、これまで数々の企業の盛衰を最前線で見てきた今の経験から言えば、「自社の都合で売値をコントロールできる」と錯覚した企業は、長い時間軸の中で必ず同じ「死のシナリオ」を辿ります。</p>

<p>まず彼らは、自社のコスト事情から逆算して「このくらいの利益が欲しいから」と、市場の期待値を無視した「殿様価格」を設定します。</p>

<p>しかし、市場は残酷です。必ず後発の競合が「同等の品質でより安いもの」をぶつけてくるため、顧客は容赦なくそちらへ流出し、売上は激減します。</p>

<p>すると、次に何が起こるか。焦った経営陣は、今度は利益率を維持したまま無理に価格を下げるため、素材のダウングレードや手抜きといった「品質を犠牲にした安易なコストカット」に走るのです。</p>

<p>しかし、現代の顧客のシビアな目はごまかせません。一時的に売上が戻っても、SNSなどでの悪評やリピート率の低下により、ブランドへの信頼（顧客生涯価値）は完全に崩壊し、市場から退場させられます。</p>

<p>つまり、長い時間軸で見れば、市場は必ず「品質と価格の最適解」へと収束していくのです。企業が自社の都合で売値を決められるというのは、競合が不在の瞬間にだけ許される「危険な幻覚」に過ぎません。</p>

<p>トヨタは「売値は世の中が決める」という絶対的な力学を直視し、原価を下げるという血の滲むような企業努力（原価改善）によって、自らの手で利益を「創造」し続けている、と考えると、あのとき、研修講師に叱責されたことに納得します。</p>

<p>「あのときの私は確かに間違っていた」。経営者になった今だからこそ、「売値は世の中が決める」という真意が痛いほどわかります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>現代の企業が垂れ流す、最も凶悪な「原価」の正体</h2>

<p>「売値は世の中が決める」</p>

<p>この絶対的な市場の審判の前に立たされたとき、企業が生き残るための道はただ一つ、「原価を下げる」ことしかありません。</p>

<p>しかし、ここで多くの企業が致命的な勘違いを犯します。「原価を下げる＝下請けを叩く、安い素材に切り替える」という発想です。これは前述した「死のシナリオ」への直行便に他なりません。</p>

<p>では、市場価格という「動かせない天井」の下で利益を出すために、私たちが血眼になって削り落とすべき真の原価とは何でしょうか。</p>

<p>その一つに「社員の時間」があります。</p>

<p>業績が低迷する企業ほど、「社員の時間は固定費（すでに払っている給料）だからタダ同然」という恐ろしい錯覚に陥っています。「どうにかして値上げできないか」と結論の出ない会議を何時間も繰り返し、誰の責任にもならないように過剰な根回しや言い訳のための資料作りに奔走する。</p>

<p>ハッキリ言います。意思決定を伴わない時間は、会社の利益をドブに捨てているのと同じです。</p>

<p>10人が集まる1時間の定例会議で何も決まらなければ、それは「10時間分の労働コスト」という赤字を垂れ流したことになります。「とりあえず集まって議論しよう」という生ぬるい怠慢は、市場が突きつけてくる厳しい生存競争の中で、自らの首を真綿で絞める自傷行為なのです。</p>

<p>「1秒のムダを憎めない組織に、1円の利益を生み出す資格はない」。怠慢なホワイトカラーが生産性を蝕んでいるとも言い換えられます。独立して自社を創業した今、ときに大手のクライアントの会議に出ると「守られたホワイトカラーって、ええよな」と思ってしまう自分もいて複雑です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>利益とは「乗せる」ものではなく、執念で「削り出す」もの</h2>

<p>「うちの商品は素晴らしいのだから、高く売れて当然だ」<br />
「原材料が高騰しているのだから、顧客にも負担してもらおう」</p>

<p>厳しい言い方をしますが、これらはすべて「自社の都合」を市場に押し付けているだけの、経営陣の甘えです。「値上げ」は、自らの努力不足を棚に上げた、経営の思考停止を隠すための一時的な痛み止め（麻薬）でしかありません。顧客はあなたの会社の台所事情など一切気にしないのです。</p>

<p>企業が唯一、自らの意志で100%コントロールできるのは、コントロール不可能な市場の価格ではなく、自社の内側にある「原価（時間）」だけです。</p>

<p>利益とは、自らが希望して価格の上に甘んじて「乗せる」ものではありません。市場が突きつける絶対的な価格から、他人の時間を奪うような内なるムダを徹底的に排除し、執念で「削り出した結果として残るもの」なのです。</p>

<p>会議室で「どうやって高く売るか」という机上の空論をこねくり回している暇があるなら、まずは目の前の会議の時間を半分に削り、最短で決断を下すことに全集中すべきではないでしょうか。</p>

<p>そこから削り出された1分1秒の時間の蓄積こそが、どんな不況にもビクともしない、あなたの会社の明日を創る「真の利益」へと変わるのですから。</p>

<p>また、「どうすれば利益が上がるか？」と、役割上、よくクライアントから訊かれますが、魔法の杖を求める前に、まずは「1秒のムダを憎めない組織に、1円の利益を生み出す資格はない」と知ってほしいとも思うのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606YamamotoTaihei005.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 18:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本大平（戦略コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>コミッショナー・ダルビッシュ有が誕生する日も？ トクサンTVが語る野球界の未来  トクサンTV（YouTuber）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13925</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013925</guid>
			<description><![CDATA[登録者数87万人超の野球系YouTuber・トクサンTV。その著作より、大谷翔平選手やダルビッシュ有選手のセカンドキャリアについての氏の予想を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「野球ビジネス」THE21" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AngelsStadium.jpg" width="1200" /></p>

<p>近年のプロ野球では、元選手が球団GMのような要職に就く例が増えてきている。野球インフルエンサー・トクサンTVが、近未来の野球界のビジョンについて、展望を語る。</p>

<p>※本稿は、トクサンTV著『野球ビジネス』（クロスメディア・パブリッシング）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>球団フロントに元選手が就任しつつある</h2>

<p>2025年オフに、東京ヤクルトスワローズでは元メジャーリーガーの青木宣親さんがゼネラルマネジャー（GM）に就任しました。</p>

<p>これまで元選手がGMとなった事例は複数あります。1980〜1990年代には〝球界の寝業師〟と呼ばれた根本陸夫さんが西武、ダイエーで事実上のGMを務め、選手獲得に辣腕を振るっています。</p>

<p>北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズでは読売ジャイアンツのV9戦士・高田繁さんがGMを歴任し、元読売ジャイアンツの右腕・木田優夫さんはメジャーリーグ挑戦を経て、2025年は北海道日本ハムファイターズでGM代行を務めました。いずれも、球団の制度や方針を改革するなど尽力された方々です。</p>

<p>ただし、元選手であれば誰でもOK、というわけではない。球団のフロント中枢で元選手が実権を握るようになったこと自体は時代の変化ではありますが、専門家で周りを固める必要もあると思います。</p>

<p>たとえば、日本の政治家にはえてして、社会人経験が少ない人が少なからずいる。でも、アメリカのドナルド・トランプ大統領はもともと不動産王、つまり一流のビジネスパーソンだったわけです。</p>

<p>だから英断もできるし、保留することもできる。改革を起こすことだってできる。一般社会のなかでしっかりとビジネスに向き合い続けてきた人は、すごく重要だと思います。</p>

<p>そういった意味では、NPB機構のコミッショナーが最近、財界のトップクラスだった方が就任されているのは良い傾向ですが、NPBにしても、オーナー会議にしても、もっと機能してほしいですけどね。</p>

<p>将来的にはダルビッシュ有投手（サンディエゴ・パドレス）、大谷翔平選手（ロサンゼルス・ドジャース）、たぶんないかもしれないけれど松井秀喜さんのように、日米で活躍したスーパースターが球界やNPBをもっとより良いものにしていこうと考えたときにコミッショナーとして旗を振り、その脇を経営や事業展開の専門家で固めるようなときが来ることを期待したい。</p>

<p>「プロ野球コミッショナー・ダルビッシュ有」は面白いかなと思います。</p>

<p>私個人の予想でしかありませんが、大谷選手はもしかしたら球団ではなくNPB機構を〝買収〟するのではないかと推測しているんですよ。</p>

<p>1球団を買収したところで球界の仕組みは変わらない。であれば、NPBは一般社団法人なのでどういう方法になるのかはわかりませんが、とにかくNPBを〝買収〟して機構内部から仕組みを大幅に変えて、各球団が持つ力とNPBが持つ力をまずイーブンにして、NPBが通達を出す機関ではなく、しっかりと統括していく組織に生まれ変わらせる。</p>

<p>こんな大がかりなことができて、財力もあるとしたら、もう大谷選手しかいません。</p>

<p>大谷選手は会社も設立していますが、なぜこれ以上お金を増やす必要があるのかと考えると、何か目的があるとしか思えなかったんですよね。たとえば、各球団の株51％を12球団分買うとか、もしかしたらそのあたりなのではないかと。</p>

<p>大谷選手の資金力なら、絶対買えますよ。メジャーリーグで動いているお金は、2024年ワールドシリーズの試合収益が阪神の年間収益を超えるという規模で動いていますから。</p>

<p>その規模感で野球をやって、毎年活躍して、さらには後払い制というとんでもないオプションもあって、CMもあって......彼の価値は、もう数兆円くらいあるかもしれません。そう考えると、プロ野球の12球団の株を買えそうですよね。</p>

<p>あくまで私個人の予想なので、そもそもご本人が聞いたら「バカ言うな、そんな面倒なことするわけないだろ」と言うかもしれないですけどね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AngelsStadium.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 27 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[トクサンTV（YouTuber）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>金利が上がるから家は買うな、は本当か？ “不動産アニキ”が説く逆転の発想  小林大祐（不動産投資家・実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14040</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014040</guid>
			<description><![CDATA[YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。その著作より、金利上昇との適切な付き合い方について解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「2035年　増える富・消える富」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Kyoko.jpg" width="1200" /></p>

<p>資産形成YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。氏は、日本の金利が依然として低いことを挙げつつ、金利上昇は恐れるものではないという。その根拠を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、小林大祐著『2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産戦略』（KADOKAWA）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年3月時点の情報に基づき著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「金利上昇」は恐れるものではない、武器に変える力を持て</h2>

<p>金利が上昇していることでそれを過度に恐れる人もいるようだが、日本の金利は依然として歴史的な低水準にあることは変わらない。過去を振り返れば、バブル絶頂期には金利が8％程度に達しており、今でも金融機関は融資を出すかを判断する際にこれに近い水準を前提にストレステストをかけている。</p>

<p>具体的には、収益不動産を購入するため融資の申し込みがあった場合、金融機関はその物件の空室率や家賃下落率など、一定のリスクシナリオを想定してそれが現実になった場合でも返済できるかどうかを見極める。そのリスクシナリオには「金利8％」に近い「6％」も含まれているのである。</p>

<p>しかし、実際に8％という金利が設定される時代が再びやってくるとは考えにくい。何しろこの水準は万札をヒラヒラさせてタクシーを拾い、新卒内定者をハワイに連れて行って拘束していたような時代の水準であり、あのような狂乱の時代が再来する可能性は現実的には極めて低いからだ。</p>

<p>一方アメリカでは、FRBが日本とは比較にならないほど金利を柔軟に操作している。ゼロ金利から一転して高金利へと政策を変更することもあり得るが、日本が同じようなことをするのは無理だろう。そもそも超高齢の人口減少社会で経済の成長力が乏しい日本は、アメリカのように賃金が物価に連動して上がる環境とは根本的に異なる。</p>

<p>利上げは景気を冷やすだけでメリットはないに等しいし、政府債務も莫大で、金利上昇による国債の利払い負担の増加にも耐えられないだろう。つまり、日本では政治的にも制度的にも、金利上昇には非常に慎重にならざるを得ないのである。</p>

<p>さらに言えば、金利政策は国家戦略の一環であり、住宅ローンを組んでもらって住宅購入を促すことで経済全体を膨張させていくというのは、日本が長い間続けてきた政策だ。金利を一気に引き上げれば住宅需要が冷え込み、経済全体に致命的な悪影響を及ぼしかねない。</p>

<p>実際、現在はスタグフレーション的状況にある。ウクライナ侵攻などの影響で物価は上昇しているのに、実質的な賃金や購買力は減退している。</p>

<p>円安の恩恵を受けて史上空前の好決算を叩き出す企業もあるが、日本の企業の大半は中小零細企業であり、そのほとんどは物価や原材料価格の上昇を補うための価格転嫁ができていない。</p>

<p>このような社会環境下では金利はそう簡単には上げられないだろう。</p>

<p>金利の問題でよく議論になるのが、住宅ローンを固定金利にするか、変動金利にするかという問題である。現状では、変動と固定の金利差はまだ大きく開いている。</p>

<p>この差は何かといえば、金利上昇リスクのプレミアム分だ。</p>

<p>要は固定金利を選択する人が、将来の金利変動リスクをより多く背負わされている構造にある。この差が縮まってくれば固定金利も検討の余地があるが、今の時点では明らかに変動金利一択である。</p>

<p>すでに述べた通り、日本は世界でもまれに見る有利に住宅が買える国であり、この有利すぎる住宅ローン制度を活用しない手はない。ただし、価値が下がらないエリアで住宅を買うというのが絶対条件だ。そうであれば万一返済不能に陥ったとしても、物件を売却すれば済む。</p>

<p>要するに、金利の上昇は警戒すべきテーマではあるが、現実的には急激な上昇の可能性は低い。だからこそ、今の環境下においては変動金利で住宅を購入するという選択は、合理的かつ戦略的な一手であるといえるのである。</p>

<p>ましてや、収益不動産ではなく実際に住む家が欲しいのであれば、欲しいときこそ買いどきであり、金利で躊躇する必要などまったくない。</p>

<p><img alt="「増える資産、消える資産」" height="876" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603HueruShisan04.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Kyoko.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 26 Apr 2026 18:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林大祐（不動産投資家・実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ソニーを再建した平井一夫は なぜ「褒める勇気」を重視したのか  山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14121</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014121</guid>
			<description><![CDATA[複数のマネジメント書籍を出版している山本渉氏が、一流のリーダーが積極的に取り入れているという「褒める習慣」について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「できるリーダーはどこをほめるのか」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kokoroG.jpg" width="1200" /></p>

<p>ビジネス界で結果を出しているリーダーは、「褒め」をうまく活用している人も多いという。そしてその中には、ソニーを再建した平井一夫氏もいる。その詳細を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、山本渉著『できるリーダーはどこを「ほめる」のか？』（朝日新聞出版）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>一流のリーダーは褒めている</h2>

<p>企業を窮地から救ったリーダーの話です。グローバル企業のトップとしてソニーを再建した平井一夫氏は、リーダーは「社員を認め褒める勇気」を持つことが大切だと語っています。ある講演で平井氏は、「あなたのアイデアのほうが、私のよりも10倍いい」と部下に伝える勇気が、組織を前に進めるのだと強調しました。</p>

<p>優秀なリーダーは相手を承認し、しっかり言語化して褒めます。チャレンジを促し、仲間を引っ張るその原動力として「褒め」を活用するのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「褒める」の先にあるもの</h2>

<p>平井氏は著書『ソニー再生』の中で、世界中の拠点を訪ね歩き、社員の声を直接聞いた経験を語っています。その際に大切にしていたのは「異見を認める」ことでした。</p>

<p>自分と異なる考えや価値観を否定せずに受け入れる。これこそが、多様性の時代に必要なリーダーの資質であり、「褒める」前提になるスキルです。</p>

<p>・否定せず、ポジティブに変換する習慣を持つこと。<br />
・相手のよさを見つける視点を持つこと。<br />
・相手を観察し、関係を深める力を磨くこと。</p>

<p>褒め言葉のレパートリーを覚えるだけではなく、物事の見方を根本的に変えるこのような力こそが、褒めることを通じて養われます。</p>

<p>これらのスキルは、仕事ができるリーダーの必要条件になっているのです。「褒める」と共に身につく技術なので、本書の中で随時触れていきます。</p>

<p>経営学の大家ピーター・ドラッカーも著書『マネジメント』の中で、ポジティブに承認する効果をこう述べています。<br />
&ldquo;人は自らを必要とし、価値ある存在と見なしてくれるところで最もよく働く&quot;</p>

<p>もちろん、適当に褒め言葉をかければいいということではありません。周囲への影響力を説いた名著『人を動かす』の中で、デール・カーネギーは次のように書いています。<br />
&ldquo;人を動かすには、まずその人のよい点を見つけ、それを心から認めることである。&quot;</p>

<p>これらの効果はビジネスに限ったことではありません。育児やプライベートの人間関係でも同じです。教育コンサルタントのドロシー・ロー・ノルト博士はこう唱えています。<br />
&ldquo;子どもは批判されて育つと、非難することを学ぶ。子どもは認められて育つと、自信を学ぶ&quot;<br />
家庭でもオフィスでも、「褒める」「承認する」は共通の土台なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>褒める習慣は身を助ける</h2>

<p>2024年12月、ニュースでドナルド・トランプ氏とソフトバンクの孫正義氏の共同記者発表の様子が流れていました。孫さんがアメリカで1000億ドルを投資すると記者の前で発表した際、トランプ氏はその場で「2000億ドルにしよう」と挑発的に提案しました。</p>

<p>イエスと答えればビジネス的に困るし、ノーと拒絶したらせっかくの共同会見に水を差してしまいます。正解がない場面で、孫さんはこのように切り返しました。<br />
&ldquo;彼は素晴らしいネゴシエーターだ&quot;</p>

<p>トランプ氏は満足そうに笑い、場は収まりました。相手を褒めることで窮地を脱したのです。これは単なる機転ではなく、普段から「褒める習慣」が身についているからこそ、とっさに自然に出てきた言葉だと考えられます。</p>

<p>本書の目的は、この﹁褒める習慣﹂を身につけることです。一度だけ誰かを褒めて終わりではなく、物事の捉え方や視点をポジティブに変える技を習得していきましょう。</p>

<p>準備されたフレーズを使うだけでなく、とっさの場面でも自然と褒めが出てくる。そうなれば、あなた自身のコミュニケーション力が格段に高まり、ビジネスでもプライベートでも信頼される存在になるでしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kokoroG.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 26 Apr 2026 11:40:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>空き家は「負債」に変わる。37億円の投資家が教える&quot;グレートリセット&quot;で生き残る不動産の条件  小林大祐（不動産投資家・実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14039</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014039</guid>
			<description><![CDATA[YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。その著作より、グレートリセット後の「富の移転ゲーム」について解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「2035年　増える富・消える富」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_fudosan.jpg" width="1200" /></p>

<p>資産形成YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。グレートリセットが起こった後の社会で成り上がるため、今からできることはないのか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、小林大祐著『2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産戦略』（KADOKAWA）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年3月時点の情報に基づき著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>暴落は〝富の移転ゲーム〞のスタート合図だ</h2>

<p>世界経済は今、大きな転換点に差し掛かっている。長いデフレが終わり、世界はインフレ局面に突入した。特にアメリカでは株式市場が堅調な値動きを見せる一方でインフレが高止まりし、国家債務は38兆ドルに達し、過去最大級に膨れ上がっている。国家債務の膨張は、金融危機の引き金になり得ることはすでに解説した通りだ。</p>

<p>もはやリセットは不可避の状況だ。ひとたび金融危機が起これば、ゴールド以外のあらゆる資産が暴落する。そして各国が一斉に金融緩和に舵を切ったときに、経済は回復する。これまで世界はこのサイクルを繰り返してきた。</p>

<p>グレートリセットをチャンスに変えるエネルギーとして最も力を持つのは、「機動力のある現金」だ。投資の神様といわれるウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが50兆円近い現金を保有しているのは、まさに象徴的だ。</p>

<p>富裕層は、S&amp;P500などのインデックスファンドを中心に機械的に買うという行動はほとんど取らない。極論すれば、S&amp;P500という指数そのものに投資するのではなくその指数を構成している個々の銘柄を一社一社分解して分析し、それぞれの将来性、競争優位性、事業の持続性、そして現在の株価水準とのバランスを見極めた上で、割安性と確実性が両立している銘柄だけを個別に選別して購入する。</p>

<p>さらに、投資対象は個別株に限定されない。株式とは値動きの特性やリスク要因が異なる社債、あるいはインフレ耐性や有事耐性を持つコモディティとしての金などを組み合わせ、資産全体を多層的に分散させる。ここで重要なのは、単なる数量的な分散ではなく、値動きの相関が異なる資産を意図的に組み合わせる「性質の分散」を行っている点だ。</p>

<p>こうした設計によって、富裕層は手元資金を、株式市場の上下動だけに依存させることなく、地政学リスク、金融危機、金利変動、通貨価値の変動といった複合的なリスクをヘッジしながら運用している。つまり、短期的な値上がりを狙うのではなく、不確実性の高い環境下でも資産が毀損しない構造を先につくり、そのうえで資金を働かせていくという考え方だ。</p>

<p>このように、富裕層の資産運用は「指数を買って放置する」という単純な発想ではなく、分析・選別・分散・防御を前提とした高度に設計された資本配分によって成り立っている。結果として、環境が変わっても大きく崩れることなく、長期的に資産を増やし続けることが可能になるのである。</p>

<p>しかし、多額の現金を持っていない者にも、チャンスはある。なにしろ、世界のすべてがリセットされる可能性があるのだから、富める者とそうでない者が固定化してしまった社会でも、それが覆ることは十分にあり得る。二極化された社会がリセットされ、逆転することも可能になる。</p>

<p>そもそも日本は、他国に比べれば格差はさほど深刻ではなく、最も成り上がりが生まれやすい国のひとつだ。今は何も持たない者でも、逆転は十分可能だ。グレートリセットを恐れるか、その混乱に乗じて成り上がるかは、その人次第だ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>狙うのは〝勝ち組都市〞ただひとつ</h2>

<p>全国に空き家があふれかえっている。空き家どころか所有者すらわからない家も多く、もはや資産とは呼べない、不動産の〝負債化〟が全国で進行している。</p>

<p>ただし、すべての地域でそうなるわけではなく、地方であっても「生き残る地域」は存在する。それは産業が集積していて、人口が集積する地域だ。</p>

<p>具体的には、工業団地があって物流拠点がある、あるいは製造業が根を張っているような地域だ。これらの地域では、日本がたとえ人口減少局面にあっても住宅需要が一定以上維持され、空室率は低く、地価も安定するからだ。</p>

<p>産業というのは人の営みそのものであり、人とカネを呼び込む磁場だ。働く場所があり、モノが作られてそれが流れていく、そしてサービスが供給される、こうした機能が集積されている場所には、商業が集まり、人が住み、家庭が形成され、子どもが育ち、生活の需要が生まれる。当然、人が集まる、すなわち人口集積するということは、飲食や医療、教育も必要とされ、住宅の根強いニーズが生まれるのだ。</p>

<p>こうしたエリアの典型例が、トヨタ自動車が本社や工場を置く愛知県豊田市だ。規模の大きい製造業が根を張り、雇用の大きい職場や工場が近隣に存在し、物流の動線もある。</p>

<p>こうした場所では、商業も集積し、それに伴い住宅の根強いニーズがあるうえ家賃も下がりにくく、物件は回転し続けている。日本の地方の中ではこうした地域だけが、生き残るエリアになるのだ。</p>

<p>逆に、産業がない地域では何が起きるのか？雇用はなく、若者は都会へと出ていくため税収が減る一方だ。当然、インフラが維持できなくなる。そしてやがて、そこにある住宅や土地は「資産」ではなく、「処分不能な負債」と化すという悲惨な未来が待っているのだ。</p>

<p>何もないエリアはもちろんだが、観光だけに依存している地方都市や、雇用を支えていた企業が撤退してしまった地域も、資産価値の防波堤を持たないので投資してはいけない。そのエリアに腰を据えて定住する人口が一定規模に達していなければ、道路も鉄道も病院も、間違いなくいずれ維持が難しくなるからだ。</p>

<p>「利回り」や人口、知名度だけで楽観的な判断をするのはご法度だ。「あれ、よく見たら近くに工場も、大きな企業も駅もなかったな」というのでは遅い。もしそんなエリアに不動産を持っているなら、値段が付くうちに一刻も早く手放して、人口集積と産業基盤のある地域に資産を再配置するべきだ。</p>

<p>富裕層はすでに、地方に点在する不動産を、静かに、そして着実に動かし始めている。地方の不動産を売却し、都市部あるいは産業が集積する地域へと再配置しているのだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_fudosan.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 25 Apr 2026 18:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林大祐（不動産投資家・実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>勝てばそれでいいのか？ 元代表監督が教える「やり方より、あり方」の真意  倉嶋洋介（元男子卓球日本代表監督）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14084</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014084</guid>
			<description><![CDATA[元男子卓球日本代表監督である倉嶋洋介氏が、指導者として心がけている「勝敗より大事なこと」について語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「卓球最強メソッド」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/202604Kurashima01.jpg" width="1800" /></p>

<p>元男子卓球日本代表監督である倉嶋洋介氏は、「勝ち負け以上に大切なこと」の存在を説く。卓球のみならず、スポーツを通じて得られる人格形成の重要性とは何か。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、倉嶋洋介著『神コーチが教える卓球「最強」メソッド』（日東書院本社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>勝ち負け以上に大切なこと</h2>

<p>スポーツは勝ち負けを競うものですが、勝敗にこだわるあまり、選手として、そして人として大切なものを失わないようにしてほしい。これは私が指導者として常に心に留めていることのひとつです。</p>

<p>「グッドルーザー（良き敗者）」という言葉があります。どんなに悔しくても勝者をたたえ、試合後には相手の目を見て握手を交わす。そんな選手を指します。中には、負けて機嫌を悪くしたり、イライラを表に出してしまう選手もいますが、それでは選手として失格です。</p>

<p>私自身も監督として悔しい敗戦は何度も経験してきたので気持ちはよくわかります。しかし、そこで感情をぶつけてしまえば、それまで積み重ねてきた努力やチームの姿勢がすべて台無しになってしまいます。だからこそ、私は相手をたたえ、冷静にインタビューを受けるように心がけています。</p>

<p>そして、勝った時の謙虚さも同じくらい大切です。決しておごるような態度を取ってはいけません。勝った時には謙虚に、負けた時には潔く。それが本当のスポーツマンです。若い選手の皆さんにも、ぜひそんな姿勢を忘れずに、勝っても負けても誇れる選手を目指してほしいですし、それこそがスポーツの原点だと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「社会の中に卓球がある」ことを忘れずに</h2>

<p>指導者として、私が選手たちによく伝えている言葉があります。それは「社会の中に卓球界がある」ということです。全国トップレベルの選手になるような人たちは、幼い頃から卓球に打ち込み、まさに卓球漬けの日々を送ってきたケースがほとんどです。</p>

<p>しかしその一方で、学校の勉強がおろそかになったり、社会的な経験が乏しいまま大人になってしまうことも少なくありません。卓球界の中での常識が世の中の常識だと勘違いし、社会に出てから苦労してしまう例もあります。そうならないためにも、「卓球界は社会の中にある」という当たり前のことを、選手自身がしっかり意識すべきだと私は感じています。</p>

<p>卓球人生がどれほど輝かしいものであっても、競技を終えたあとの人生のほうがはるかに長いのです。だからこそ、「競技者としてどこまで強くなれるか」だけでなく、「人としてどう成長できるか」を常に考えてほしいのです。</p>

<p>スポーツを通して学べることは、技術や勝敗だけではありません。努力する大切さ、相手を敬う心、周囲への感謝の気持ち。こうしたことを身につけた選手は多くの人に支えてもらい、社会でも活躍できるはずです。</p>

<p>そして、そういう選手が一人でも増えていくことで、卓球界、スポーツ界そのものがもっと良い方向に成長していくと、私は信じています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「やり方」よりも大切な「あり方」</h2>

<p>ナショナルチームの監督時代、私が常に意識していたのが「やり方よりもあり方」という考え方です。監督に就いた時にまず「監督とはこうあるべきだ」という理想像を自分の中に作り、そのうえで「監督ならどう声をかけるか、どう行動すべきか」を考えながら、日々の言動に落とし込むようにしたのです。</p>

<p>正直、選手時代の自分はあまい部分も多く、今でも未熟なところはあります。しかし、言葉や行動を意識的に変えていくうちに、少しずつ理想の監督像が自分の姿に重なっていく感覚を持てるようになりました。</p>

<p>指導のテクニックという「やり方」ももちろん重要です。ですがそれ以上に、指導者としてどうあるべきかという「あり方」が根幹だと私は考えています。確固たる信念を持ちながらも柔軟であり、状況を見極めながら最適な選択を導く。それが私の理想とする監督の姿です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>指導者の学ぶ姿勢の大切さ</h2>

<p>指導者は「チームや選手は、リーダーの力量以上には育たない」という視点を持つことが大切です。たとえ選手に大きな可能性があっても、監督の指導法に課題があれば、選手は思ったとおりには成長してくれません。</p>

<p>指導の現場では「何度言っても伝わらない」「なかなか強くならない」という指導者の声をよく耳にします。その時にすべてを選手のせいにするのではなく、説明の順序や言葉の選び方、声のかけ方、練習法など、指導者側で改善できることはないか、自分自身を見つめ直してほしいのです。</p>

<p>「選手が伸びない＝自分の指導力にも成長の余地がある」と受け止められるかどうかが大切であり、そのようにして指導者自身が学ぶ姿勢を持つと、チーム全体も成長していくはずです。</p>

<p>サッカーの元フランス代表監督、ロジェ・ルメールの言葉に「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」というものがあります。まさにそのとおりで、指導者が学ぶことをやめた瞬間、チームの成長も止まってしまうと考えています。</p>

<p>強い選手、強いチームを育成するのであれば、誰よりも指導者自身が学び続けること。その姿勢こそが、選手の成長と勝利を導く&ldquo;本当の指導力&rdquo;だと私は思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/202604Kurashima01.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 25 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[倉嶋洋介（元男子卓球日本代表監督）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「高級時計をつける人」ほど自信がない？会議の冒頭5秒で相手の心を見抜く技術  山本大平（戦略コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14131</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014131</guid>
			<description><![CDATA[戦略コンサルタントの山本大平氏は、ビジネスの成否を分けるのは「開始5秒の非言語コミュニケーション」であるという。その詳細を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="THE21オンライン「トヨタの会議は30分」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606YamamotoTaihei004.jpg" width="1200" /></p>

<p>『トヨタの会議は30分』（PHP文庫）の著者である山本大平氏は、「会議室のドアを開けた直後、『冒頭5秒』の非言語コミュニケーションに、すべてが凝縮されている」と言う。トヨタの会議に潜む「5秒の心理戦」を一つの例として、戦略コンサルタントがあらゆるビジネスに通じる勝敗の法則を紹介する。</p>

<p>※本稿は、累計10万部超のベストセラー『トヨタの会議は30分』（PHP文庫）の内容をもとに、著者が新たに執筆したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>会社の利益を溶かす「思考のアイドリング」</h2>

<p>私が戦略コンサルタントとして数多くの企業を再建する中で、停滞している組織には極めて残酷な共通点があります。それは、週末明けの会議で「では、前回のおさらいからはじめましょうか」と、ダラダラと数分から十数分を無駄にしていることです。</p>

<p>厳しい言い方をすれば、これは参加者の人件費という目に見えない多額のコストを、「思い出す」という非生産的な作業に垂れ流している状態です。アドラー心理学では、人間の行動を過去の原因に求める「原因論」を否定し、未来の目的に向かって動く「目的論」を提唱しています。</p>

<p>一般企業の会議は「前回こうだったから」と過去を向く原因論の罠に陥りがちですが、意思決定が圧倒的に速いトヨタの会議は完全に目的論で動いていました。一つ前の会議の段階で「次、何を話し合うか（目的）」が定義されているため、前置きゼロで、いきなり未来に向けた本題に斬り込める。今になって、そう分析しています。</p>

<p><img alt="「トヨタの会議は30分」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/book2/9784569905587_1.jpg" width="841" /></p>

<p>『トヨタの会議は30分』（PHP文庫）／山本大平 著／935円（税込み）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『孟子』も説いた「5秒」の非言語コミュニケーション</h2>

<p>とはいえ、人間は機械ではありません。常に全員のコンディションが完璧とは限らない。そこで重要になるのが、開始直後の「キャリブレーション（状態把握）」です。</p>

<p>例えば、私のクライアントである老舗メーカーの敏腕役員は、気難しい取引先との商談において、冒頭の5秒で「あえて隙を見せる」という誘導を行います。わざと少し不器用な挨拶をし、相手の優越感を意図的にくすぐる。相手が「自分が優位に立った」と思い込み、警戒心を完全に解いた隙を突き、自社の要求を丸呑みさせるのです。</p>

<p>また、別のクライアントである企業再生を担うCEOは、反発の強い現場との会議室に入るなり、無言で机にストップウォッチを置き、一番の抵抗勢力の目を3秒間射抜きます。そして「今日は言い訳を聞く時間はありません」とだけ告げる。言葉を交わす前の5秒間で空気を完全に支配し、相手の思考を強制的に自分へ従属させるのです。</p>

<p>儒教の古典『孟子』に「その眸子（ぼうし）を観れば、人焉（いずく）んぞ廋（かく）さんや」という言葉があります。人間の本性やコンディションは、瞳（目線や表情）を見れば隠し通せるものではない、という真理です。</p>

<p>真に生産性の高い会議でも、主催者は、開始直後の5秒間で参加者の表情や視線の上がり具合を瞬時に見抜きます。</p>

<p>空気がピリッとしていれば、前置きという予定調和を破壊し、即座に本題へ。もし「少し緩んでいる」と察知すれば、即座にアプローチを変え、「前回の流れ、覚えていますね？」と約30秒で全員のマインドを強制的に同期させます。</p>

<p>これは決して親切心からの「おさらい」ではありません。組織のエンジンをトップギアに入れるための、計算し尽くされた「点火」作業なのです。そして、この「5秒で人を見抜く」観察眼は、社内の会議室にとどまらず、やがて社外でのしたたかな「心理戦」においても最強の武器へと変貌していくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>名刺交換は「情報戦」の最前線である</h2>

<p>前述した「冒頭5秒のキャリブレーション（状態把握）」は、身内の会議室で完結する生ぬるいスキルではありません。むしろ、社外とのタフな商談や、初対面の相手との交渉事においてこそ、その真価を発揮する「鋭利な武器」となります。</p>

<p>私がトヨタに在籍していた頃、ある上司から「人は5秒で見抜け」と厳しく叩き込まれました。これは決して、「相手のビジネスマナーが正しいか」を採点するような、表面的なお作法チェックではありません。</p>

<p>相手が身につけている時計、表情、仕草、視線の動き、声のトーン、そして名刺の出し方など、あらゆる非言語情報から相手の内面を瞬時にプロファイリングせよ、という極めて高度な情報戦の教えでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アドラーが暴く「高級時計という名の鎧」</h2>

<p>例えばビジネスの現場で、不自然なほど目立つアクセサリーや、過度に豪華できらびやかな時計を身につけている人物に出会うことがあります。</p>

<p>アドラー心理学では、これを「優越コンプレックス」と呼びます。強い劣等感を抱えている人間が、あたかも自分が優れているかのように振舞い、権威性を誇示する心理状態です。つまり、彼らの過剰な装飾は、自身の能力や実績に本当の意味で自信がないからこそ身にまとった「虚勢の鎧」に過ぎません。</p>

<p>ビジネスのタフな交渉では、つい相手の威圧感に飲まれそうになるものです。しかし、「この人は自分を偽り、無理をしている」と最初の5秒で観察できれば、見え方は180度変わります。</p>

<p>相手の隠れたコンプレックスを見抜けた時点で、相手に「自分が場を支配している」という心地よい錯覚を与えさせることができれば、盤面全体の主導権はこちらが静かに握り続けることができるようになります。</p>

<p>さらに残酷なほど実力差が浮き彫りになるのが、名刺交換といった初対面の瞬間です。相手がこちらの「目（顔）」をまっすぐ射抜くように見るか、それとも「名刺の文字（肩書き）」ばかりを追うか。私はかつてテレビ局で働いていた時期があり、多くの著名人や芸能人の方にご挨拶する機会がありました。</p>

<p>彼らのほとんどは名刺を持たないため、挨拶の瞬間にこちらの顔をじっと覗き込み、強い視線を合わせて力強い握手をしてきます。これは無意識のうちに相手の「底」を測り、自分のペースに引きずり込もうとする本能的なマウントの取り合いです。</p>

<p>仏教には「如実知見（にょじつちけん）」という言葉があります。対象をありのままに、偏見や肩書きというフィルターを通さずに見極めるという教えです。</p>

<p>もしあなたが、名刺という単なる「紙切れ」の情報に気を取られ、目の前にいる人間の「生身の気迫」から目を逸らしたなら、その最初の5秒間で、すでに主導権は完全に相手に奪われているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>億単位の交渉も、ドアが開く「最初の5秒」で勝負は決まる</h2>

<p>この「5秒で見抜く」極意は、企業の命運を分ける修羅場においてこそ、その真価を最も残酷な形で発揮します。</p>

<p>私は戦略コンサルタントとして、企業間のM&amp;Aや事業譲渡といったヒリヒリするような大型交渉の場に立ち会うことがあります。そうした極限のプレッシャーの中、相手企業のトップが会議室のドアを開けて入室してくる最初の5秒間にこそ、財務諸表や事前調査の資料には決して載らない「圧倒的な真実」が露呈します。</p>

<p>足取りの不自然な重さ、同行する側近へ送る視線の泳ぎ、あるいは虚勢を張った側近のぎこちない所作。どれほど分厚く完璧な事業計画書を持参していようと、この「5秒の非言語情報」の前では、彼らの水面下での焦りや、資金繰りの嘘を隠し通すことはできません。</p>

<p>億単位の交渉という極限の修羅場を例に挙げましたが、これは決して特殊な世界の話ではありません。ビジネスの本質とは、数千億円が動く買収劇であっても、明日の定例会議であっても、相手との「情報の非対称性」をいかに読み解き、議論の機先を制するかという一点に集約されるからです。</p>

<p>この「冒頭5秒のプロファイリング」を単なる小手先のテクニックではなく、呼吸をするように当たり前の「思考のOS」へと昇華できるか。そこが、ただただその場に「出席」しているだけの凡人と、対話の軌道をデザインし確実に成果をたぐり寄せるプロフェッショナルとの分かれ道となると思うのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202606YamamotoTaihei004.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本大平（戦略コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>シカゴ・カブスが見せた「褒める組織」の底力。108年ぶりワールドシリーズ制覇の秘密  山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14120</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014120</guid>
			<description><![CDATA[複数のマネジメント書籍を出版している山本渉氏が、モチベーション・パフォーマンス向上に寄与する「褒め」の秘訣を語る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「できるリーダーはどこをほめるのか」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_succesLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>近年、褒められることでのパフォーマンス向上効果が注目されているという。具体的にどのような事象があるのか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、山本渉著『できるリーダーはどこを「ほめる」のか？』（朝日新聞出版）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>チームに奇跡を起こした褒め</h2>

<p>ダルビッシュ有投手など、日本人選手も所属したシカゴ・カブスというメジャーリーグの球団があります。地元でとても愛されているチームですが、成績は振るわず、全球団で最も長くリーグ優勝ができていませんでした。</p>

<p>2016年、カブスはある儀式を導入します。それは、円陣を組んで選手同士がお互いを褒め合うというアクションでした。</p>

<p>選手は仲間からの承認で自信を得て、モチベーションを高めました。チームの空気は前向きに変化し、いきなり71年ぶりのリーグ優勝を果たしたのです。それだけでなく、108年ぶりにワールドシリーズも制覇。観客動員数も過去最高を記録し、まさに奇跡のような成果となりました。</p>

<p>もちろん、褒め合いだけがこれらの成果を生み出したわけではないのですが、チームを強くする一因になったことは間違いないでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>褒めとモチベーション</h2>

<p>例として野球の話を挙げましたが、ビジネスにもそのまま当てはまります。職場で褒め合う文化が育つと、組織の雰囲気はよくなります。褒められた人には自信がつき、新しいことに挑む環境が整い、結果としてイノベーションが生まれやすくなるのです。</p>

<p>また、モチベーション向上にも作用します。モチベーションには「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2種類があります。前者は給与や昇進など外部から与えられる要因、後者は「成長したい」「チームに貢献したい」といった内面から湧き上がる要因です。</p>

<p>褒めること自体は外的な刺激ですが、その承認が内発的な動機づけを呼び起こします。つまり、自ら学び、成長し、活躍しようとする姿勢につながるのです。その結果、個人のパフォーマンスだけでなく、チーム全体の力も底上げされていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>褒める側にもメリットがある</h2>

<p>かつては「厳しく叱責して鍛える」ことが効果的な指導法とされ、威圧や支配によって人を動かすマネジメントも珍しくありませんでした。しかし今、その手法は過去のものになりつつあります。</p>

<p>理由はハラスメント防止だけではありません。過度な叱責は心身の健康を害し、離職や対立を生み、組織の生産性を損なうなどのマイナスの副作用があまりに大きいからです。</p>

<p>もちろん正しい指導や改善のフィードバックは必要です。ただし、本当に人と組織を強くするのは、「追い詰める（ツメ）」よりも「褒めて伸ばす（ホメ）」なのです。</p>

<p>ふつうは「結果が出たから褒める」と考えますが、冒頭のカブスの事例のように、「褒めることによって結果が出る」というアプローチも知っておくと視野が広がります。</p>

<p>褒められた人に自信や意欲が芽生えることは多くの研究でも裏づけられていますが、実は、褒めた側にもよい効果があります。幸福学を専門とするアンソニー・ジャック氏（ケース・ウェスタン・リザーブ大学）は、「人に褒め言葉を贈ることは、ストレス耐性を高める効果がある」と研究で示しています。</p>

<p>マネジメントも育児もストレスがかかるものなので、ぜひ褒めることで自分自身の心を穏やかに保っていきましょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_succesLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[山本渉（マーケティング会社統括ディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>元ファイターズ・加藤豪将さんの次の仕事「日本にはない役職」とは？ MLBでも希少  トクサンTV（YouTuber）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13924</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013924</guid>
			<description><![CDATA[登録者数87万人超の野球系YouTuber・トクサンTV。その著作より、変化を恐れないメジャーリーグの、ルール変更と改革の歴史を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「野球ビジネス」THE21オンライン" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_USAflag.jpg" width="1200" /></p>

<p>日本トップクラスの野球系インフルエンサーにして、新刊『野球ビジネス』が発売されたトクサンTV。多くの世界的プレイヤーが在籍し、日本にはない多くの特徴を持つメジャーリーグの進化の歴史を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、トクサンTV著『野球ビジネス』（クロスメディア・パブリッシング）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>MLBで導入されている先行ルール</h2>

<p>MLBでは、2023年に大きなルール改正を行いました。①ピッチクロック（投球間隔を走者なしの場合は15秒以内、走者ありの場合は20秒以内に短縮）②けん制球の制限（投手のけん制は3度まで）③極端な守備シフトの禁止（塁間に内野手を3人置くなどの守備陣形は禁止）④ベース拡大（15インチ＝約38.1センチ四方から18インチ＝約45.7センチ四方に拡大）が主なところです。</p>

<p>①ピッチクロックは、ケースバイケースでいいのではと思います。野球は試合時間が長いがために途中で飽きられ、ファンが減っていくというデータがあったから導入し、実際にスピード化されて試合自体がエキサイティングになったメリットがある。</p>

<p>日本のプロ野球も取り入れるべきだとは思いますが、それは選手ファーストではなく、野球ファンを拡大していくためであり、スポーツエンターテインメントとしての視点で必要です。一方で、「日本の野球」という文化は、間や静寂をとても重んじる。まさに武士の考え方ですよね。斬り合う前、居合を始める直前の「間」自体も、息をのんで見つめるもの。言い換えれば楽しむものであるという捉え方をします。</p>

<p>その観点から考えると、1試合につきピッチクロック解除を3度まで使える、という感じで日本独自のルールとしてやるのはどうでしょうか。全部が全部、アメリカの言う通り、受け売りではなくてもいい。日本の文化ではこれこれこうだから、ときちんと理由が明確にあったうえで決める。</p>

<p>たとえば、7回や8回の緊張感がある場面になったとき、バッテリーなのか監督なのかはわからないですが、ピッチクロック解除を審判に申告。その打者に対してはじっくり時間をかけて1対1の空間で勝負する――見ているほうも手に汗握りますよね。</p>

<p>ただし、データの進化はやはりアメリカは一歩も二歩もリードしています。2025年1月に、元北海道日本ハムファイターズの加藤豪将さんを北海道で取材しました。加藤さんがトロント・ブルージェイズに就職が決まったタイミングだったので、どんな仕事をするのかを聞きました。</p>

<p>選手とデータをつなげる役割だというんですね。選手たちはパフォーマンスを発揮して、そのデータもいろいろ確認している。一方、アナリストはデータをたくさん蓄積して情報は持っている。でも、選手とアナリスト部隊の間に必要な「データを基に選手の能力を発揮させる人」が不在ということで、加藤さんはそのポストに入ることになったのだと。</p>

<p>選手たちには、データを基にどんな練習やトレーニング、休養をすればその選手のパフォーマンスが上がっていくかを事細かく説明する。逆に、アナリスト部隊には選手たちの感覚みたいなものを伝える。いわば中間管理職みたいな仕事をするという話を聞いて、めちゃめちゃ面白いと思いました。</p>

<p>メジャーにも、まだそんなにいないそうなので、おそらく日本のプロ野球球団には存在していない役割かもしれません。すごく重要な役割ですよね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>イメージとは違うMLBの繊細さ</h2>

<p>2025年のワールドシリーズに進出するあたりを見ると、加藤さんの仕事の効果が遺憾なく発揮されたのでしょう。メジャーリーグは「パワー！」「スピード！」「データ！」というイメージですが、足りていなかった繊細な部分を埋めにかかるところはさすがメジャーリーグ、アメリカのビジネス社会という感じがします。</p>

<p>これも、スポーツエンターテインメントの内部を支える必要な役職ですし、すぐにお金を使って、スペシャリストを集めて舞台をつくっちゃう。トロント・ブルージェイズはそれがハマったのだろうなと思いました。</p>

<p>それこそア・リーグ優勝決定シリーズのシアトル・マリナーズとの壮絶な戦い。王手をかけられながらも引っくり返す、という勝負強さを発揮できた理由にも、そういったことがあったのでしょうね。あれだけ猛打を爆発させていたシアトル・マリナーズがトロント・ブルージェイズによって止められた。</p>

<p>きっと、細部を詰めていった結果、「こうなったときには勝てる」という戦い方が見えていたのかもしれません。本当に強かったですから。</p>

<p>グラウンド外のところでは、MLBは変革を起こせる環境があります。5項の「スポーツビジネス 日米の違い」でも触れましたが、MLBには球団のオーナーになりたい富裕層が山ほどいる一方で、日本では球団を保有することが敬遠されてしまう。そこに、変革が起こせなくなる要因が表れていると思います。</p>

<p>日本のプロ野球には日本のプロ野球の良さも当然あります。前述の通り全て手本にする必要はないと思います。ただ独自色が強すぎることは否めません。日本プロ野球が消滅することはないにしても球団が減ってしまうことは可能性としてゼロではありません。そのためにもオーナー、球団運営に携わる人たちの「野球を面白くさせるんだ！」という熱意は根底に持ってほしいところです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_USAflag.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 24 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[トクサンTV（YouTuber）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>真面目ないい子が「退職代行で突然やめていく」　背景にあった4つの理由  金間大介（金沢大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11979</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011979</guid>
			<description><![CDATA[若者たちは、なぜ予兆なく、静かに退職していくのか...。金沢大学教授の金間大介氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="静かに退職する若者" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" width="1200" /></p>

<p>最近、「退職代行サービス」を利用して会社を辞める若者が増えているという。彼らの上司の多くは、退職の予兆をつかむことさえできず、ある日突然かかってくる退職代行サービスからの電話に心底驚くそうだ。「辞めたいなんて言っていなかったのに」「ひと言相談してくれればよかったのに」――そんなすれ違いは一体なぜ起きてしまうのだろうか。</p>

<p>※本稿は、金間大介著『静かに退職する若者たち　部下との1on1の前に知っておいてほしいこと』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>不可解な印象を与える「いい子症候群」とは?</h2>

<p><img alt="いい子症候群の若者たちの特徴" height="642" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250310Kanamadaisuke1.jpg" width="1200" /></p>

<p>感じよく、そつなく、その場に適した返答をする。しかし、決して本音は明かさない。目立ちたくもないし、その他大勢の中に埋もれていたい......。僕はこれを、若者たちの「いい子症候群」と呼んでいる。</p>

<p>なぜ、若者は本音を明かすことを避けるのだろうか。職場における若者たちの不可解な行動の解像度を上げ、その原因となる現象を深掘りすることで、「今の若者」の実像に迫ってみよう。</p>

<p>まずは「いい子症候群」の特徴について説明したい。それは図①の「行動特性（その①）」のようなものだ。</p>

<p>こうした行動特性から、世間ではよく、最近の若者を「素直でいい子」「まじめでいい子」と評する。ただし、彼らは同時に「行動特性（その②）」のような特徴も併せ持つ。</p>

<p>こういった極めて消極的な姿勢を伴うことから、「素直でまじめ」なのにもかかわらず、「何を考えているのかわからない」「自らの意思を感じない」といった不可解な印象を与える。</p>

<p>とはいえ、昔から消極的で主体性のない若者というのは存在した。彼らと「いい子症候群」とは何が違うのか。</p>

<p>それはキャラのわかりやすさだ。かつての消極的な若者は、「行動特性（その①）」のような振る舞いはあまりしなかった。一見しておとなしく、コミュ力が乏しいことがすぐにわかった。</p>

<p>しかし、今の「いい子症候群」は違う。一見、若者らしい前向きさがある。協調性があり、（表面的な）意欲も見せる。</p>

<p>年配者はこれに騙される。そしてこう言う。「今年の新人は優秀だ」。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「量産型」かつ「唯一無二の存在」</h2>

<p>それではなぜ、今の若者はそんなわかりにくい行動を取るのか。その内面にはどんな心理が隠されているのか。それを端的に表すと図①の「心理特性」のようになる。</p>

<p>例えば、大学の講義で「何か質問はありますか?」と問いかけても、今の大学生からまず返答はない。自分だけが反応すると目立ってしまうからだ。</p>

<p>こうしたいい子症候群の若者たちの話をすると、よく「それって若者だけではなく、日本人全体に言えることでは?」という反応が返ってくる。その通りだが、過去の若者よりもわかりにくくなっていることがポイントだ。</p>

<p>以前の若者はもっとわかりやすく、何らかの形で価値観が表面に現れていた。予想ができる分、若手社員たちのマネジメントは楽だった。「彼女はこっちの部署が合いそう」「彼はこの仕事が合うかも」といったふうに。</p>

<p>それが今は違う。みんなさわやかで、みんなコミュ力高め。表面的に観測できる水準（レベル）は明らかに上がっている。</p>

<p>良く言えば、人材としての質的向上だ。悪く言えば、量産化が進行している。量産化といっても、いわゆる雑魚キャラではない。「あなたは他の誰でもない、唯一無二の存在ですよ」と、ちゃんと教えられてきた世代だ。</p>

<p>ここが重要なポイントだと思うので、しっかり主張しておきたい。僕のこれまでの見立てでは、現在の若者の多くは「量産型」であり、「唯一無二の存在」だ。矛盾する2つの概念を組み合わせて生きるのは、今の若者のお家芸だ。</p>

<p>周りと同じではいけない、個としての貴重な体験こそが君を唯一無二の存在にする、と教わり続け、事実、就職活動でも「隣の人と君との違いは何か」、「隣の人ではなく君を採用する理由は何か」を問われ続ける。</p>

<p>それでもなお、他人と違う自分に自信が持てない。平均値付近にいることの安心感、安定感は手放せない。</p>

<p>その矛盾を内包するように得たスタイルが、「量産型」兼「唯一無二の存在」だ。唯一無二の存在というラベルを貼った量産型と言うべきか。</p>

<p>今の若者は、とても難しい役割を演じているのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>若者が会社を辞める4つの理由</h2>

<p><img alt="最近の若者が会社を辞める4つの理由" height="824" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250310Kanamadaisuke02.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、今の若者はどんな理由から退職を考えるのだろうか。体調不良やパワハラ被害、ブラック企業からの脱出といった理由を除くと、今の若者が会社を辞める理由は、大きく分けて4つある（図②）。</p>

<p>1つ目は、想定と現実のギャップだ。当然のことだが、仕事は楽しいことばかりではない。多くの若者は「普通の職場環境」「普通の待遇」「普通の上司」を想定して職に就く。しかし、現実は「理不尽な職場環境」「不公平な待遇」「意味不明な上司」のうち、1つか2つには当てはまってしまうのが「普通」だ。事前の想定が甘いほど、このギャップを強く実感することになる。</p>

<p>2つ目は、「ゆるブラック」企業からの退職だ。日本企業の多くは、残業を含めた労働時間を着実に減らすとともに、ハラスメントへの対策を強化することで、職場を働きやすくクリーンな場に変えてきた。</p>

<p>ところが、そんな全国クリーン化計画によって、逆に一部の若者にとっては、「成長」の機会が奪われていると感じられるというのだ。</p>

<p>仮に若手に与える仕事を、誰にでもできるような作業に限ってしまえば、身を切られるようなストレスを感じることはないし、彼らから「理不尽だ」「ブラックだ」「搾取だ」と訴えられるような状況にはならない。</p>

<p>ただし、そのような職場環境に身を置くと、新たな仕事に対する知識やスキルが身につかないのは明白だ。一部の若者は、ここに不安や危惧を覚える傾向にある。</p>

<p>若い世代における「働きがい」と「働きやすさ」は反比例しているという分析結果も散見されるようになった。貴重な人材に配慮し、「働きやすさ」を追求することで結果的に働きがいが低下しているとなれば、これは皮肉なことだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>辞める若者が言う「わかりました」の意味</h2>

<p>3つ目は、配属が希望通りにならなかったときの退職だ。そんなことなら昔からあっただろう、と思われる人も多いと思うが、昔と異なるのは若者のリアクションだ。</p>

<p>昨今の特徴としては、その若手になぜ希望通りの配属にならなかったかをしっかりと説明しそれが理不尽ではないことを、時間をかけて理解してもらう必要がある。</p>

<p>そんな一連の努力を重ねて、ようやく「わかりました。ありがとうございます」という返答が返ってくる。そしてその翌週に退職願を持ってくるのだ。</p>

<p>彼らの「わかりました」は、「会社の考えと自分の考えとは違うということがわかりました」という意味なのである。</p>

<p>昨今の若者の潮流として、会社や組織のことを、自分からは遠く離れた大きな流れのようなものと見なす傾向が強くなっている。それが表れたのが、かつて使われていた「配属（異動）ガチャ」という表現だ（もう誰も言わなくなっているが）。</p>

<p>経営者や上司にしてみれば、配属や異動には当然意味や根拠があり、決して「ガチャ」と呼ばれるようなものではない。にもかかわらず、若者は「ガチャに外れたんで、会社辞めるわ」となるのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「手軽に成長したい」進む能力取得のファスト化</h2>

<p>そして4つ目は、「会社は自分に何をしてくれるか」という考えが、若者の間で強くなっていることだ。スキルや能力向上の機会は、会社や上司が「仕組み」として用意すべきものであって、それがない、あるいは自ら作らなければならない会社は理不尽だ、と考えている。</p>

<p>僕はこの背景に、知識やスキル、能力の取得に対する「ファスト化」があると考えている。</p>

<p>2022年9月にレジー著『ファスト教養　10分で答えが欲しい人たち』（集英社新書）という本が出版され、若者を中心とした教養の取得に対するファスト化が話題となった。簡単に言うと、手っ取り早く仕事に役立つ教養を身につけたいという若者が増えている、という主張で、僕もまったく同感だ。</p>

<p>入門書や専門書を何冊も読んだり、大学の講義に参加したりすることは、コスト負担が大きいし、効率も悪い。それだったら、「〇分でわかる△△解説」といった動画はたくさんあるし、何なら詳しい人にさっと教えてもらえれば十分、という考えが強くなっている。</p>

<p>こういった、いわゆるコスパやタイパを計算した行動が目につくようになった。そしてこのファスト化の対象が、教養だけでなくスキルや能力にまで及んでいると、僕は考えている。</p>

<p>そして今の若者の多くは、それらが得られる機会は会社側から提供されてしかるべきであって、それがない会社は良くない会社と考える、というのが僕の主張だ。</p>

<p>今の若者の多くは、成長を実感したい、職業人として通用する能力を身につけたいという気持ちが確かに強い。かといって、がむしゃらに働かなければならないような業務を求めているわけではない。何年もじっくりと時間をかけて身につける職人的下積みを求めているわけでもない。</p>

<p>要するに、今の若者の多くは、「なるべく手軽に成長を実感したい」「周りに遅れないよう効率的に職業人として通用する能力を身につけたい」という気持ちが強いのだ。</p>

<p>だから、スキルや能力向上の機会を無視してこき使う職場を「ブラック」、逆に仕事量が少なく、身につく知識やスキルが少ないと感じる職場を「ゆるブラック」と評して、どちらも敬遠することになる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「見守る」は時代遅れ　若者の理想の上司像</h2>

<p><img alt="今の若者にとっての理想の上司とは" height="1315" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250310Kanamadaisuke03.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、そんな今の若者たちが上司に期待しているのはどんなことだろうか。</p>

<p>多くの調査会社が取得・公表しているデータを解きほぐしていくと、今の新入社員にとっての「理想の上司・先輩像」が、図③のように見えてくる。</p>

<p>「わかりやすい言葉で説明してくれる」「具体的なアドバイスをくれる」「いつでも相談に乗ってくれる」「業務に一緒に取り組んでくれる」「部下の意見・要望に対し、動いてくれる」といった項目が票を集め、逆に「場合によっては叱ってくれる」「仕事の成果にこだわる」といった項目は支持を失っている。</p>

<p>Z世代との間に生じるコミュニケーション・ギャップの大きさに戸惑いながらも、上司という立場上、組織の利益と秩序を守るために、若者を何とかコントロールしようとがんばっている人は多いだろう。</p>

<p>若者たちの行為を「なんで」「おかしい」と思う感覚は否定しない。しかし、若者の目線と立場から考え直すことで、そう思う自分たちこそズレてしまっている可能性はないかと、一度立ち止まって考えてみてほしい。</p>

<p>若者たちは、先輩世代の皆さんのことが嫌いではない。むしろ、できることなら仲良くしたいと思っている。</p>

<p>だからこそ僕は、先輩世代の皆さんに若者たちの気質を理解してもらい、それをそのまま受け入れながら、共に前へ進める社会にしていきたいと、強く願っている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【金間大介（かなま・だいすけ）】<br />
金沢大学教授。北海道生まれ。横浜国立大学大学院卒業（博士）。応用物理学の博士後期課程中にバージニア工科大学にてイノベーション・マネジメントに魅了され、以来イノベーション論、マーケティング論、産学連携論等の研究に従事。「イノベーションのためのモチベーション」研究も行なっており、教育や人材育成の業界との連携も多数。著書に『先生、どうか皆の前でほめないで下さい』（東洋経済新報社）、『静かに退職する若者たち』（PHP研究所）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[金間大介（金沢大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「頑張れ」が部下を追い込む理由　ホークスコーチが教える正しい声かけ  伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13986</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013986</guid>
			<description><![CDATA[上司や指導者であれば、部下のモチベーション管理も仕事の一つ。この難題を、どのように解決していけばよいだろうか。語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「集中力革命」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>福岡ソフトバンクホークスのメンタルパフォーマンスコーチとして、チームの優勝・日本一に貢献した伴元裕氏。指導者や上司の立場で、メンバーの集中力向上を目指すにはどうするべきか。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、伴元裕著『集中力革命　ブレても力を発揮するメンタルの技術』（Gakken）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>仕事に臨む人の頭の中</h2>

<p>スポーツの現場だけでなく、ビジネスシーンでも同じことがいえます。やらなければいけないことは、はっきりしています。締切もわかっているし、この作業を後回しにしても状況が良くならないこともわかっています。それでも、パソコンを開いたまま手が止まり、別のタスクを先に片づけてしまう......。気が進まない、という感覚だけが、静かに残っている状態です。</p>

<p>これまで、何もしてこなかったわけではありません。必要な情報は集めてきたし、段取りも考えています。経験上、どう進めればいいかもわかっています。それなのに、なぜか取りかかれない。自分でも理由がはっきりしないまま、時間だけが過ぎていきます。</p>

<p>気がつくと、意識は少しずつ先へ向かっています。</p>

<p>「この仕事をやった結果、どう評価されるだろうか。中途半端だと思われないだろうか。ちゃんと価値のあるアウトプットになるだろうか」</p>

<p>そんな考えが浮かんだ瞬間、自分の中に「評価する目」が立ち上がります。まだ始めてもいない自分の仕事を、外側から眺め、できそうかどうかを測り始めてしまう、そんな管理者モードに入っていることに、ふと気づきます。</p>

<p>「やる気を出して、ちゃんと集中しなければ......」</p>

<p>そんなふうに自分を整えようとするほど気が進まない感覚は、怠けや甘えのように扱われ、無理に消そうと努力をしてしまうものです。</p>

<p>けれど、そこで一度立ち止まりましょう。</p>

<p>「気が進まないという感覚を、否定しなくていいんだ。面倒だと感じることも重たく感じることも、自然な反応だ」と。</p>

<p>これら自体が、前に進めない原因になっているわけではないのです。</p>

<p>では、このとき「今、自分で、できること」は何でしょうか。ここで求められるのは、やる気を出すことでも、完璧なアウトプットを想像することでもありません。自分がこの仕事で、何を果たそうとしているのかというパフォーマンス目標に、注意を戻すことです。うまくできそうかどうかではなく、少しでもその意図に近づこうとする姿勢を保てているか。その確認が、次の行動を選び直すための土台になります。</p>

<p>そのうえで、注意を置く先は、「今、ここで、実際に手を動かせること」になります。たとえば、資料を一行だけ読み直したり、冒頭の見出しを書き出してみたり、必要な情報を一つだけ整理したりする、などです。完成させようとするのではなく、次につながる最小の行動に注意を向けることが大切です。</p>

<p>注意は、ビジネスシーンでも逸れるものです。メールの通知、別の仕事、評価への不安、うまく進んでいないという感覚......。これらは何度でも顔を出しますが、それでいいのです。集中できているか、やる気があるかどうかが問題なのではありません。良い状態か、悪い状態かを判断する必要もありません。</p>

<p>注意が逸れたことに気づいたら、そのたびに「今、ここで、できる行動」に注意を戻し続けることです。仕事に取りかかれない時間があったとしても、戻る先があれば、行動は必ず再開できるのですから。</p>

<p>注意が逸れたことに気づき、そのたびに戻していく。その過程そのものが、集中なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>導く立場の人の頭の中</h2>

<p>あなたが、スポーツの現場で、あるいは会社で、指導する立場だったとしましょう。目の前の相手が、思うように動けていないことに気づきます。</p>

<p>「やるべきことはわかっているはずなのに、手が止まってしまっているな。準備不足には見えない。けれども、なかなか動けていない」</p>

<p>その様子を見ていると、こちらの中に、落ち着かない感覚が生まれてくるものです。相手の状況も理解しているし、必要なサポートもしてきた。それでも、この沈黙や停滞を前にすると、どう関わるべきか迷いが生じてしまうものです。</p>

<p>気づくと、意識は少しずつ先へ向かっています。</p>

<p>「このままで成果は出せるだろうか。チーム全体に影響はないだろうか。自分の関わり方は正しいだろうか」</p>

<p>そうした考えが浮かんだ瞬間、相手そのものではなく、「結果」や「出来」に注意が向き始めてしまいます。評価する視点が立ち上がり、相手の行動を外側から測り始めていることに、ふと気づきます。</p>

<p>そんなとき、多くの場合、人は何かをしたくなるものです。</p>

<p>「結果への意識を持たせたほうがいいのではないか。確認のチェックリストを増やしたほうがいいのではないか。あるいは、『自信を持て』『落ち着いてやれば大丈夫だ』と感情を整えさせたほうがいいのではないか」</p>

<p>このようにして、相手が止まっている状態を問題として扱い、正しい状態に戻そうとします。</p>

<p>しかし、ここで一度立ち止まって、次のように考えてみましょう。</p>

<p>「相手が今すぐ動けていないことを、否定しなくていいんだ。止まっているように見える時間も、迷っているように見える状態も、この場面では自然な過程かもしれない」</p>

<p>それ自体が、失敗や怠慢を意味しているとは限りません。では、「今、自分にできること」は何でしょうか。</p>

<p>ここで求められるのは、相手を動かすことでも、正解を与えることでもありません。相手がこの場で、何を果たそうとしているのかという意図に、注意を戻してあげることなのです。うまく進んでいるかどうかではなく、相手がその意図に向かう余地があるか。その確認が、関わり方を選び直す土台になるのです。</p>

<p>そのうえで、関わる側ができることはさほど多くありません。注意を適切な場所に戻せる手がかりを、一つ託してあげるだけで十分な場面もあります。すぐに行動を指示するのではなく、戻る先を見えるようにしてあげるのです。</p>

<p>たとえば、「今、どんなプレーをしようとしていたかな」と管理ではなく静かに問いかけるように。このような関わり方が、相手の中にある力を邪魔せずに支える方法の一つなのです。</p>

<p>すでに相手がその「戻る場所」を持っている場合は、静観するという選択がもっとも良い関わり方である可能性もあります。何かを足すよりも、何もしないことで、その人が自分で戻ってくる時間と余白を守るのです。</p>

<p>こちらの注意も、また逸れることもあるでしょう。結果や自分自身の評価への不安、時間的な制約――。これらは何度でも顔を出します。それでも、それを認めましょう。良い関わりができているかどうかを、その場で判断する必要はありません。</p>

<p>注意が逸れたことに気づいたら、そのたびに「相手が意図に戻れる関わり」に注意を戻し続けるのです。関わる側がすべてを整えなくても、戻る先が残っていれば、相手は自分のタイミングで動き出すことができます。</p>

<p>関わるという行為もまた、最初から正しくある必要はありません。相手を動かそうと焦るとき、関わる側の注意もまた、相手の変化や結果のほうへと向いていることがあります。</p>

<p>その注意のズレに気づき、相手が自分で意図や今できる行動に立ち返れるよう関わっていく。そうすることで、相手が自分で動き出せる余地が保たれていきます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>本番で力が出ないのはなぜ？ 元日本代表監督「結局、準備がすべてです」  倉嶋洋介（元男子卓球日本代表監督）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14078</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014078</guid>
			<description><![CDATA[試合で力を発揮できない原因は、技術不足だけではないーー。元男子卓球日本代表監督が、自信の持ち方や試合への向き合い方を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「卓球最強メソッド」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/202604Kurashima02.jpg" width="1800" /></p>

<p>元男子卓球日本代表監督の倉嶋洋介氏は、試合を&ldquo;発表会&rdquo;と捉え、緊張さえも味方につける思考法を持つという。自信の持ち方や試合への向き合い方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、倉嶋洋介著『神コーチが教える卓球「最強」メソッド』（日東書院本社）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>まずは気持ち。自信を持って試合に臨むことが大切</h2>

<p>「本番で実力が発揮できない」というのは、よくある悩みのひとつです。その原因はいくつか考えられますが、まず第一に考えるべきはメンタル。大切なのは自信を持って試合に臨めているかどうかです。</p>

<p>私自身も中学生までは全国大会に出場してもなかなか勝てない時期が続きました。自信がなく、強豪選手と当たると勝てる気がしませんでした。</p>

<p>しかし、ある全国大会で初のランク入りを果たしたところ、「全国でも勝てるんだ」と自信を持ち始めて、その後の大会は自分でも不思議なくらいに勝つことができたのです。</p>

<p>もしかしたら「勝てない」と自分で蓋をしていただけなのかもしれません。そのような経験を通して、やはりメンタルは重要なのだと、改めて感じました。</p>

<p>とはいえ、&rdquo;殻を破って自信をつかむ&rdquo;経験を全員が体験できるわけではありません。試合で結果を出すまでは、練習の中で自信を高めていくしかありません。毎日ひとつでもいいので目標をクリアして、自分の中に自信を溜め込んでください。そうすれば、試合でも理想のプレーができるようになり、いつか殻を破って、大きな結果を残す時が来るはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>試合は「発表会」と思って、自分の卓球をすることに集中しよう</h2>

<p>実力を発揮するために、「自分の卓球をする」ことに集中するというのも非常に大切なポイントです。試合は&ldquo;発表会&rdquo;のようなもの。シンプルに「練習してきたことを出そう」という気持ちがあれば十分です。結果は気にせず、無理に背伸びもせず、いつもの自分のプレーと向き合いながら試合に臨んでみましょう。</p>

<p>メンタル以外の改善点として、日々の練習が試合に活きる内容になっているか見直す必要もあります。よくあるのが、試合で一番多く使うサービス、レシーブではなく、フットワークや切り替えなどのラリー系の練習にたくさんの時間を割いてしまうケース。もちろん基礎練習も大切ですが、実戦的な練習もしっかり取り入れないと、当然ながら試合で勝てる選手にはなりません。</p>

<p>また自分の武器を徹底的に磨くことも重要です。苦手克服の練習ばかりしていると、全体的なバランスは整っても自分の強みが伸びません。特に初・中級者のうちは、できないことに注目しすぎず、「今できる技術でどう戦うか」を考えて、技術を伸ばすことが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>緊張は「目標に近づいている証拠」</h2>

<p>「緊張」も選手にとっては悩ましい問題のひとつです。多くの人は「いかに緊張をなくすか」「どうすれば落ち着けるか」を考えがちですが、無理に打ち消そうとする必要はありません。むしろ、緊張することは良いことだと前向きにとらえたほう良いと私は考えています。</p>

<p>実のところ、緊張は誰もが経験できるものでもありません。本番まで真面目に練習を積み重ね、「絶対に勝ちたい」という強い気持ちを持っているからこそ感じることができるものです。</p>

<p>また、トーナメントの序盤や相手が格下で余裕がある時もあまり緊張しないはずです。本気で勝ちにいく勝負どころ、自分と同じレベル、もしくはそれ以上の相手と対峙した時に緊張感が出てきます。それらを踏まえて考えると、緊張は「本気で卓球をしている証」であり、「努力を重ねて成長してきた証」でもあり、「目標に近づいている証」なのです。</p>

<p>緊張して当然ですし、だからこそ緊張を悪いものと考えず、「こんな緊張を感じられるのは強くなってきた証拠だな」とプラスに考えてください。このような気持ちで緊張と向き合いつつ、あとは「自分の卓球をする」ことに専念すれば、大舞台でも自分らしいプレーができるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>入念な「準備」が力を引き出す一番のカギ</h2>

<p>私自身、選手としても監督としても、数多くの大会を経験してきましたが、結局のところ、一番大切なのは「どれだけ入念に準備をしてきたか」。この一点に尽きると思っています。ここで言う「準備」とは、単に練習を重ねることだけではありません。試合の1球目から最高の集中力と気合いを持って戦うには、細部にまで注意を払い、あらゆる面で準備を整えておく必要があります。</p>

<p>たとえば、対戦相手の研究や戦術の確認。大会の数週間前からのケガ・病気の予防。体調管理や前日の睡眠も気を配らなければなりません。忘れ物がないようにチェックすることも立派な準備の一部です。試合直前のウォーミングアップも非常に重要ですが、これを軽視している選手は少なくありません。</p>

<p>寒い会場で試合直前に選手と握手をした際、手が冷たく「しっかりアップできてない」と感じることがよくあります。実際コートに立っても動きが固く、これはまさに準備不足の典型です。</p>

<p>本気でアップをしていれば、体や手は温まり、手のひらには軽く汗がにじむはずです。同様に心の準備も大切です。試合をイメージし、「戦うモード」を作ってコートに入ることで、スタートから良いパフォーマンスを発揮できます。</p>

<p>「心・技・体」すべての準備を整え、ベストコンディションで試合に臨めてこそ、これまで積み重ねてきた力（もの）が報われます。どれだけ練習を積んでも、準備が不十分では本来の力を発揮できません。だからこそ&ldquo;準備力&rdquo;が勝敗を分ける最大のポイントなのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/202604Kurashima02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 23 Apr 2026 11:15:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[倉嶋洋介（元男子卓球日本代表監督）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>金利6%でもインフレは止まらない？ 世界が「石器時代」に逆戻りする衝撃のシナリオ  小林大祐（不動産投資家・実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14037</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014037</guid>
			<description><![CDATA[YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。その著作より、通貨における信用・価値の消失について、詳細を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「2035年　増える富・消える富」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_SekaiKyokou.jpg" width="1200" /></p>

<p>資産形成YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。とどまるところを知らないインフレと、その根幹に根差す物不足の関係性について、解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、小林大祐著『2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産戦略』（KADOKAWA）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年3月時点の情報に基づき著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ通貨は信用を失うのか</h2>

<p>今さら自給自足の社会が訪れるなんてばかげている、と考える読者がほとんどだろう。しかし、今私たちの財布にある1万円は1万円として機能しているが、たとえばゴールドの価値という信用の裏付けがない以上、その価値を担保するものは何もない。</p>

<p>なにしろ、その価値を担保しているはずの日本政府は、借金まみれだ。財務省によると、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」は、2024年12月末時点で1317兆6365億円と発表されている。この借金は主に国民から借りたカネだが、政府はまさに「お前のものは俺のもの」というジャイアン状態で、返済する気などさらさらないように見える。</p>

<p>これはドルも同様で、アメリカの債務残高は、現在目を覆いたくなるほどの水準にまで膨れ上がっている。2005年には8兆ドル程度だった連邦政府の公的債務残高は、24年には36兆ドルを突破した。</p>

<p>コロナ禍のロックダウン時、日米をはじめ各国の中央銀行は大規模な金融緩和を実施し、大量に紙幣を刷って資金を市場に投入してきた。このため、お金の価値が相対的に薄まり、世界中でインフレが進行してしまった。各国の中央銀行が大量にお金を刷った結果、市場に流通するお金が増えすぎてしまったのだ。</p>

<p>ロックダウンにより人々の活動と経済が凍結状態になった後に、突然それが解放されたため、抑えられていた需要が一気に噴き出したことも、インフレを加速させた。行動を制限されていた人々が一斉に動き出し、商品やサービスの購入に走ったのである。</p>

<p>供給はすぐに増やせるものではない。したがって、需要が供給を上回り、価格が高騰するという、教科書通りのインフレが起きたのだ。</p>

<p><img alt="2035年　増える富・消える富の見分け方" height="877" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603HueruShisan003.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>抑制を振り払い加速するインフレ</h2>

<p>この事態に対し、アメリカのFRB（連邦準備制度理事会）は金利の引き上げに踏み切った。政策金利は0.25％台から、わずか1年5か月で6％近くにまで引き上げられた。金利を上げることで資金調達コストを高め、企業や個人の借り入れを抑制し、流通する通貨量を減らす。結果として、需要を縮小させ、物価の安定につなげるというのが狙いだ。</p>

<p>しかし、現実には金利を引き上げても、インフレは収束しなかった。なぜならこのインフレは、お金が増えすぎただけでなく、ロシアによるウクライナ侵攻やサプライチェーンの混乱によるエネルギーやモノの供給不足も重なって起こったものだからだ。</p>

<p>需要をどれだけ冷やしても、供給が細っていれば価格は下がらない。これは構造的な問題であり、金利を操作する程度の対策ではコントロールしきれないのだ。</p>

<p>したがって、今求められているのは生産力の回復だ。物が作られなければ、価格の安定も、経済の正常化もあり得ない。金融だけで経済を回す時代は、すでに終わりを迎えている。</p>

<p>この視点で見れば、日本の脆弱性も明らかだ。自給率は低下し、食料やエネルギーの多くを海外に依存している。</p>

<p>万一、輸入による供給が断たれれば、国内で何も手に入らない状況が生まれてしまうだろう。</p>

<p>こうした状況が少し悪化するだけでも、モノ不足とインフレは加速する。それがさらにエスカレートしたときに、原始的な自給自足の世界に逆戻りする可能性を否定できる人などいないはずだ。</p>

<p>かつてのアニメ『はじめ人間ギャートルズ』のようなサバイバル世界が、現実味を帯びてきている。</p>

<p>今のところはまだ通貨の信用が保たれていて、カネさえあればなんでも買えるが、その均衡はいつ崩れてもおかしくはない。通貨に実物資産の裏付けがない以上、「これはただの紙切れだ」と誰かが言い出した瞬間、今までの経済システムは崩壊しかねないという危うさをはらんでいる。</p>

<p><img alt="2035年　増える富・消える富の見分け方" height="871" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603HueruShisan002.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="2035年　増える富・消える富の見分け方" height="899" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603HueruShisan001.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_SekaiKyokou.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 22 Apr 2026 18:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林大祐（不動産投資家・実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「察して」が通じない部下にどう接する？ 現代の上司に必須の声かけのコツ  ヴィランティ牧野祝子（国際エグゼクティブコーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12143</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012143</guid>
			<description><![CDATA[現代に必須の「ポジティブフィードバック」のやり方について、国際エグゼクティブコーチのヴィランティ牧野祝子氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ポジティブフィードバック" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizMTG.jpg" width="1200" /></p>

<p>数年前からときどき耳にするようになった「ポジティブフィードバック」という言葉。語句だけ聞くと「褒めればいいのか」と思ってしまいそうだが、国際エグゼクティブコーチのヴィランティ牧野祝子氏によれば、それは大きな誤解だという。リモート時代のマネジャーに不可欠なその基礎知識について、牧野氏に取材した。（取材・構成：林加愛）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「褒めればいい」は大きな勘違い</h2>

<p><img alt="ポジティブフィードバックとは" height="1423" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250407Villanti01.jpg" width="1200" /></p>

<p>40～50代のマネジャーからしばしば聞くのが、「ポジティブフィードバック」という言葉への戸惑いです。叱られて育った世代には、なかなかしっくりこない言葉なのかもしれません。</p>

<p>特によくあるのが「そんな何度も褒めたって、逆に不自然だろう」という誤解。実は、ポジティブフィードバックとはただ褒めることではありません。それどころか、ポジティブフィードバックのうち「褒め」が占めるのは、せいぜい1割程度です。</p>

<p>褒めることよりはるかに大切なのが、肯定的な「対話」。これが9割超と言えます。面談など整った場での対話のみならず、ささやかな雑談や挨拶もその一部。例えば昼休み終わりに「お昼どこ行ったの?」と声をかけるだけでもいいんです。これなら不自然さはありませんよね。</p>

<p>こう説明すると、どこが「ポジティブ」なのかと思われるかもしれませんが、こうしたひと言こそ「あなたを見ているよ」というメッセージ。ポジティブフィードバックとは、ただの褒め殺しではなく、「見ている、認めている、信じている」と伝えることで部下との信頼関係を育む「承認」の技法なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「察して」が通用しない時代にこそ必須のスキル</h2>

<p><img alt="なぜいまポジティブフィードバックなのか" height="1263" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250407Villanti02.jpg" width="1200" /></p>

<p>今後この能力は、従来以上にマネジャーに欠かせないものになっていくでしょう。そこには二つの理由があります。</p>

<p>一つは、働く人の多様性が急速に高まっていることです。</p>

<p>昔の職場は主力の大多数が男性で、しかもそのほとんどが新卒入社。社内の人間関係も「○○大学出身」といった共通項でつながるなど、非常に「似た者同士」が集まる場でした。</p>

<p>そうした場であれば、上司が「それは察しろよ」といった態度でも、部下とそれなりに通じ合うことができたでしょう。多少激しく叱ったり、上司の都合で振り回したりしても、その後の「飲みニケーション」で解決できたのかもしれません。</p>

<p>しかし、女性の社会進出が進み、国籍や経歴もどんどん多様化する今の職場では、上司と部下の間に「普通」が共有されていませんよね。つまり、もはや「察してくれ」のスタンスは通用しなくなっているのです。</p>

<p>そして二つ目の理由は、リモートワークの普及や飲み会の減少により、意識せずとも部下と言葉を交わせる機会が減っていること。これが、上司と部下の対話不足に拍車をかけています。マネジャー側から意識的にコミュニケーションを取らないと、上司の職責を果たせない。そんな時代が、すぐそこまで迫っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小さな存在承認の「数を打つ」のが基本</h2>

<p>ひと口に「承認」と言いますが、実は全部で四つの種類に分けられます。まず一つ目は、具体的な成果についての感謝を伝える「結果承認」。例えば「ついに成約か。君の粘り強さのおかげだね」「今期のこの数字、○○さんの貢献があってこそだったよ」といったことですね。これは、すでにできている方も少なくないかと思います。</p>

<p>二つ目は「行為承認」です。成果の有無に関わらず、プロセスに言及することを指します。例としては「その視点はなかったな」「人を巻き込むのが得意だね」などがあるでしょう。</p>

<p>そして三つ目は「存在承認」。相手がそこにいること自体に肯定的関心を示すことです。前述の「お昼どこ行った?」もその一例。出勤時の挨拶や笑顔、相手の発言にうなずくなどの反応もここに含まれます。</p>

<p>一見些細なようですが、むしろこの「存在承認」こそがポジティブフィードバックの肝。手軽に取り入れられますし、まずはここから挑戦することをおすすめします。「元気?」「忙しいね～」「最近○○だけど疲れてない?」など、とにかく声かけの「数」をこなしましょう。</p>

<p>逆にこれを怠ると、それはそのまま「無関心」というメッセージになってしまいます。厄介なことに、放置されるだけで人の脳はネガティブに傾いてしまうもの。マネジャーが「彼には何も言うことがない。頑張ってるな」と思っていた若手がある日突然「辞める」と言い出す、なんて事態を防ぐためにも、仕事ぶりが良くても悪くても、はたまたいつも通りでも、声かけを欠かしてはいけないのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ネガティブな指摘は「Ｐ&rarr;Ｎ&rarr;Ｐ」で伝える</h2>

<p><img alt="マネジャーが心がけたい「叱る場合のPNP」" height="640" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250407Villanti03.jpg" width="1200" /></p>

<p>最後は「可能性承認」、つまり相手の未来の可能性を信じることです。例えば、何か指摘や叱責をせざるを得ない場合に、「君なら改善できるよね」といった期待感を言い添えること。ネガティブな内容を前向きに伝える重要な要素です。</p>

<p>といっても、難しくはありません。コツは「サンドイッチ方式」の採用です。ネガティブな指摘（N）をポジティブな言葉（P）で挟む「P&rarr;N&rarr;P」の順番を心がけましょう。例えば、「報告書、ありがとう（P）」&rarr;「提出が遅かったけど、何かあった?（N）」&rarr;「OK、じゃあその防止策で行こう。困ったら相談して（P）」と、前後に「承認」を含む発言を挟むことで相手に安心感を与えるのです。</p>

<p>これを習慣化して、日ごろから部下に「理不尽な叱責はされないだろう」という安心感を育めれば、日ごろの雑談の合間に「最近何か困ったことはない?」と聞くだけで、「実は......」と自らの課題やミスについて話してくれるようになるでしょう。</p>

<p>業務をしていると、注意や改善点の指摘が必要になりますが、PNPならこれをも肯定的に行なうことができます。「たまにビシッと言っても大丈夫」な状況を保つのが、ポジティブフィードバックの趣旨なのです。</p>

<p>そのためには、普段から「承認（P）」を投げかけること。強めの「N」が挟まれても、相手を委縮させずに済みます。その場その場の「PNP」だけでなく、長い時間軸で見ての「ヨコのPNP」構造を作り出すことまで心がけられれば、立派なマネジャーと言えるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>業績アップや時短効果も!</h2>

<p>承認の効果は非常に多岐にわたります。まず部下視点で言えば、当然やる気が出ますよね。上司に「認められている」ことで生まれる安心感や自信は、主体性を強く喚起します。また、仕事ぶりに対するコンスタントな言及があることで、仕事への理解度も深まるでしょう。</p>

<p>そしてもちろん、上司側にも大きなメリットがあります。話しやすい雰囲気が醸成されてくれば、部下のほうから細かい報告が上がってくるようになるものです。細々と管理したりせっついたりせずとも、業務状況を把握できるようになります。</p>

<p>あとは「時短効果」もありますね。安心して本音を開示し合える関係性があれば、何の進展もない「無駄な会議」を、大きく減らすことができますから。</p>

<p>意見や指摘を互いに遠慮なく「開示」できる環境さえ出来上がれば、部下にも上司にも、果てはチーム全体にまで、プラスの効果が波及していくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リモートワークでもできる「小さな声かけ」</h2>

<p>最後に、リモートワーク時の声かけ術についてもお話しします。対面の場より難儀しそうに思われがちですが、そんなことはありません。私が働いてきた海外企業には、リモート勤務の体制が数十年前からありましたが、その経験から言って、オンラインと対面にそこまでの差はないはずです。変に構えず、出社時同様に「こまめな承認」を送っていれば、対面同等の話しやすさを確保できるでしょう。</p>

<p>もちろん対面の場合よりも積極的な工夫が必要にはなりますが、例えば毎朝グループチャットで挨拶し、各自の業務を確認する、メールの返信に必ず「助かりました!」と添える、返信不要のチャットにも「いいね」をつけるなど、工夫はいくらでも考えつくはずです。</p>

<p>また、リモート率が高い職場なら、チーム全員が出社する日を定期的に設けることも大切です。例えば「月イチのブレスト会議」のようなものがある職場なら、そこに合わせるのがいいですね。もちろん、皆でランチに行くなどの軽いイベントも、ときどきならアリでしょう。</p>

<p>日々「承認」を繰り返してメンバーとの信頼関係を築き、時代に求められるマネジャーとなっていただければ幸いです。</p>

<p><img alt="リモート時代のポジティブフィードバック" height="2300" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250407Villanti04.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【ヴィランティ牧野祝子】<br />
国際エグゼクティブコーチ。東京都出身、ミラノ在住。INSEAD（インシアード・欧州経営大学院）MBA卒業。国内外10カ国でキャリアを積む。障がいを持つ子が生まれたことを機に個人の能力頼みのビジネスに疑問を感じ、より良い働き方を模索する中でポジティブフィードバックに出会う。現在は独立し、国際エグゼクティブコーチとして活動中。著書に『国際エグゼクティブコーチが教える 人、組織が劇的に変わるポジティブフィードバック』（あさ出版）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizMTG.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 22 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ヴィランティ牧野祝子（国際エグゼクティブコーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AIに負けない思考力を鍛えるには?　理想の未来を実現する「SFプロトタイピング」  樋口恭介（SF作家／ITコンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11997</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011997</guid>
			<description><![CDATA[SF化する社会で生き残るには? AIに代替されない人材になるための思考法「SFプロトタイピング」を、樋口恭介氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI2.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまでは「人間にしかできない」とされてきた仕事がAIに奪われ、人間が労働の場を失う──そんなSFじみた筋書きが、ChatGPTをはじめとするAIの飛躍的な発展によって、今まさに現実になろうとしている。</p>

<p>本連載では、ITコンサルタントとして一般企業に勤めながらSF作家としても活躍する樋口恭介氏に、そんな時代に淘汰されることなく生き残る人材・生き残る組織のあり方を聞く。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号掲載記事より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>理想の未来を想うことが新たなアイデアを生む</h2>

<p><img alt="SFプロトタイピング" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250313Higuchikyosuke01.jpg" width="1046" /></p>

<p>生成AIの急速な発展の中、人間にしかできない仕事をするためには「妄想力」が欠かせません。そしてその力を高めるには、「異質なもの・こと」に触れる機会を増やし、妄想のタネを自分の中に蓄積し続けることが重要です。前回までは、こうしたことをお伝えしてきました。</p>

<p>今回は、その「タネ」をもとにより具体的な「妄想」を引き出し、イノベーションにつなげるための具体的なノウハウ「SFプロトタイピング」についてお話ししましょう。</p>

<p>SFプロトタイピングとは、かいつまんで言えば「SF小説を書く（書こうとする）」ことで思考の自由度を高め、現在の社会の延長線上にはない「ぶっ飛んだ未来」を思い描いて、実現への道筋を探る試みのこと。</p>

<p>妄想を起点に、「この中で、先端技術や最新の理論を応用すればどうにか実現できそうなものがないか」と考えていくことで、新たなプロダクトやサービスのアイデアを生み出すのです。</p>

<p>より端的に表せば、「本当に欲しい未来」を自力で創造するための思考法、とも言えます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>SFプロトタイピングを体現するイーロン・マスク</h2>

<p><img alt="イーロン・マスク" height="1569" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250313Higuchikyosuke02.jpg" width="1200" /></p>

<p>SFプロトタイピングを活用して革新的プロダクトを生み出した人物の代表は、やはりイーロン・マスクでしょう。</p>

<p>彼は相当の変人で、彼が興したどの事業も「このまま地球にいると人類は滅亡する」「人類は火星に移住するほかない」という、唖然とするほど突飛な考えが下敷きになっていると言われています。かの「スペースX」も、元々は火星移住のためのロケットを作るために立ち上げたというのですから驚きです。</p>

<p>もちろん「テスラ」も、地球の環境負荷を下げ、火星移住までの期間を稼ぐために立ち上げたそう。実は彼、気候変動対策をするスタートアップにも相当額の投資をしています。</p>

<p>......もちろん冷静に考えれば「人類滅亡」や「火星移住」など誇大妄想もいいところです。しかしそれでも、彼のしてきた取り組みや事業内容、掲げるビジョンには、かなりの一貫性があります。しかも、非現実的なビジョンを唱えながら、そこから現実的にギリギリ可能なことを抽出して実現し、ビジネスとして成立させているのです。</p>

<p>荒唐無稽な考えを起点に、現実世界にこれまでなかった技術やシステムを生み出すという流れは、まさにSFプロトタイピングそのものと言えます。</p>

<p>ちなみに、彼が強く影響を受けたと公言しているのが、『月は無慈悲な夜の女王』というSF小説。流刑地である月の独立をAIとともに計画し実行に移すという、なんとも彼のお気に入りらしい傑作です。興味のある方はぜひ読んでみてください。</p>

<p><img alt="月は無慈悲な夜の女王" height="643" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250313Higuchikyosuke03.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『ドラえもん』旧主題歌と同じ思考回路で考える</h2>

<p>SFプロトタイピングというと難しそうですが、実はシンプル。たったの3ステップです。</p>

<p>まずステップ1では、ドラえもんの初代主題歌のように「あんなことができたら」と、理想の世界を妄想していきます。自分の仕事と何ら関係ないことでも構いません。自分の「本当にしたかったこと」を、ゼロベースで考えてみてください。</p>

<p>例を挙げると「車椅子がスポーツカーよりも速く移動する」「瞼の動きだけで武器を破壊できる」など。これらは哲学者の小泉義之氏が、著書『「負け組」の哲学』で挙げたものたちです。</p>

<p>古典的なものでは、有史以来至る所で言われてきた「テレパシーがしたい」「地上に天国・楽園を生み出したい」なども類例でしょう。こういったことを自由に妄想してみるわけですね。</p>

<p>僕にも「あんなこと」がいくつもあります。そのうち一つが「身体を分裂させたい」というもの。身体の半分は自宅に、もう半分は仕事場やライブハウスに、といったことが実現したら素晴らしいと思いませんか。</p>

<p>人間、頭の中でなら「仕事のことを考えながら、明日の予定を立てる」なんてこともできるのですから、身体も分裂できて良いように思います。実際、これはメタバース技術を使えば疑似的に再現できそうですよね。</p>

<p>そして、そんな妄想が完成したらステップ2。今度は「私の考えが実現したら、こんな世界になる」というビジョンを共有するための「作品」を仕上げてみてください。小説でもエッセイでも、はたまた絵画でも音楽でも、何を作ってもOKです。</p>

<p>以前まで、このステップは鬼門でした。創作には、多少なりとも時間と労力がかかるものだからです。しかし、生成AIの登場以降は違います。さすがにSFは難しいようですが、エッセイであれば「こんなアイデアがあるから、うまくまとめて」といった頼み方で、ChatGPTがかなりの高水準で出力してくれるようになっています。</p>

<p>音楽にしても、自作の歌詞を入力して曲調を指定するだけで曲を自動生成するようなサービスが登場しているんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「できたらいいな」を分解し現実でできることを考える</h2>

<p>ただ、いくらステップ2でビジョンを共有できたとしても、やはり「ストーリー」に落とし込まないと、プロダクトやサービスの実現には至りません。人の心を動かし、仲間を集めることも難しいでしょう。特にステップ2を生成AIに頼る場合、クオリティ面にはまだ不安がありますからなおさらです。</p>

<p>そこでステップ3では、そこからあらためてストーリーを紡ぎ出していきます。こんなことができたら、という自分の欲望を深掘りし、実際にその欲望の実現に近づくには、どんな道筋があり得るかを考えるのです。</p>

<p>&nbsp;イーロン・マスクの例で言えば「人類滅亡の危機を脱するために、火星移住を実現する（ビジョン）」&rarr;「そのためには高性能で安く飛べるロケットが必要で、そのためにはまず○○や△△から始め......」と、ビジョンを分解し、そこに至る道筋の解像度を高めていくのです。</p>

<p>これが先ほどの「車椅子に乗った人が、スポーツカーよりも速く移動できるように」というビジョンなら、そこから「そもそも、今の車椅子で時速200kmも出したら死ぬよな。専用のスーツを作るか、車椅子そのものの形を変えるか」「あるいは物体転移装置を発明するという手も......」などと考えを進めます。様々な道筋や方向性を、一つひとつ分析していくのです。</p>

<p>このようにして、思い描いた「ぶっ飛んだ未来」に少しでも近づく方法を考えていけば、第三者にはまるで予想できない未来を自ら「創造」することも、まったく夢ではありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>組織で取り組むことにも大きなメリットがある</h2>

<p><img alt="チームで取り組むSFプロトタイピング" height="1452" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250313Higuchikyosuke05.jpg" width="1200" /></p>

<p>組織で、あるいはチームでSFプロトタイピングに取り組むことができれば、一人で取り組むよりなお良いでしょう。一つの部署で協力するのはもちろん、あえて部署を横断してメンバーを集めるのもおすすめです。</p>

<p>というのも、そうすることで組織力を発揮するための基盤ができるから。生成AIは、人間が個人でしていたタスクは代行できますが、多様な人間が協力し合って「組織で」していたことにはまだ無力。組織力を高めていくことの重要性は、今まさに高まっているのです。</p>

<p>この「組織力」を発揮するには、メンバー全員がビジョンを共有し、ある程度同じ方向に向かうことが不可欠。チームで行なうSFプロトタイピングは、これを誘導することができるという点で非常に優秀な手法と言えます。具体的には、先述したステップ1・2に各メンバーが個人で取り組んだ後で、それらを持ち寄り、チームでステップ3を進めるのが良いでしょう。</p>

<p>個々のメンバーの妄想を皆で深掘りするのも相互理解が深まりますし、メンバーたちの妄想をできる限り合体させていくのも面白い。例えば、「火星移住」と「身体を分裂させる」「天国を生み出す」を一緒にしたら、どデカいストーリーが生み出せるかもしれません。</p>

<p>もちろん、そのディスカッションの成果が即座に仕事に直結するわけではありません。しかし、皆がそろって実現したいと思える共通のビジョンが生まれることは、日々の仕事に同じような方向を向いて取り組む、という点で大きな意義があるでしょう。妄想力は、個人だけでなく組織の「AIに対抗する力」までも高めてくれるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【樋口恭介（ひぐち・きょうすけ）】<br />
SF作家／ITコンサルタント。1989年生まれ、岐阜県出身。早稲田大学文学部を卒業後、外資系コンサルティングファームに勤務。2017年、在職のまま『構造素子』で第5回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞し作家デビュー。20年からは「SFを社会に実装する」スタートアップ・アノンにも参画し、同社のメディア「Anon Press」の運営・編集にも携わる。23年からは東京大学大学院客員准教授。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI2.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 22 Apr 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[樋口恭介（SF作家／ITコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>預金1,000万円でも「物々交換」時代に逆戻り？ グレートリセットで変わるお金の常識  小林大祐（不動産投資家・実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14036</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014036</guid>
			<description><![CDATA[YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。その著作より、インフレの末に訪れるというグレートリセットについて解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「2035年　増える富・消える富」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_money03.jpg" width="1200" /></p>

<p>資産形成YouTuber「不動産アニキ」としても活躍する、不動産投資家の小林大祐氏。小林氏は、お金が意味をなさなくなる「グレートリセット」実現の可能性を示唆する。その根拠は何か。解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、小林大祐著『2035年 増える富・消える富の見分け方 インフレ地獄を生き抜く資産戦略』（KADOKAWA）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年3月時点の情報に基づき著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>通貨が崩壊し「お金」が紙くずになる日が来る</h2>

<p>近年の急激なモノの値上がりは、約30年にわたってデフレマインドにどっぷり浸かってきた日本人に強烈なショックを与えた。日本人は速やかにデフレマインドを捨ててインフレマインドに切り替えるべきだが、それでも十分ではない。突然のインフレ到来は、来たる「グレートリセット」の予兆に過ぎないからだ。</p>

<p>グレートリセットとは何か。一般的には社会を構成する金融や社会経済などのさまざまなシステムを一度すべてリセットして、再構築を余儀なくされる事態だと言われている。既存の金融システムが根本から見直され、場合によっては機能停止してしまう可能性を示唆する言葉として語られている。</p>

<p>最近の例では、「100年に一度の金融危機」と言われ、さまざまな金融規制や脱グローバル思考の契機ともなった2008年のリーマンショックや、2020年からの新型コロナウイルスの感染拡大が契機となったパンデミックが、グレートリセットだったといえるだろう。</p>

<p>リーマンショックは、今の日本でいえば三大商社のような、高収入で社会的ステータスも高く、名刺を持っているだけでモテ確定だった証券大手「リーマン・ブラザーズ」という会社が破綻したことが、直接の契機だった。</p>

<p>その衝撃が世界中に伝播して経済はボロボロになり、失業者があふれ（リーマンショック翌年の2009年7月には、失業率は5.5％と戦後最高水準）、株価が半分（2007年10月9日の1万4164ドルから、2009年3月9日には6547ドルまで下落し、下落率は約53.8％）になってしまったのだから、そのインパクトたるや半端ない金融危機だった。</p>

<p>当時の日本では今ほど株式などのリスク投資が一般化していなかったので、資産が半分になったという人はそれほど多くなかったかもしれない。それでも、あらゆる業種で需要が激減し、雇用環境も悪化したので、不況を肌で感じた人は多かったはずだ。</p>

<p>比較的記憶に新しいパンデミックも同様で、生活や価値観がガラリと変わった。今はもうステイホームなどする必要はなく、また飲み会もイベントもできるようになったとはいえ、会議やショッピングなどは一気にオンライン化が進み、この時に変化した私たちの行動は〝コロナ前〟には戻っていないし、もう戻らないものがたくさんある。</p>

<p>そして今、突然のインフレが到来したことで、私たちの消費やお金に対する価値観が強制に近い形で変えられようとしている。このインフレは、これからやってくるであろうグレートリセットの前触れにほかならない。</p>

<p>私は一介の事業家に過ぎないので、次に起こるグレートリセットの中身や時期を言い当てることなどできないが、もはや現状の通貨、すなわちお金が意味をなさなくなるくらい大きな価値観の変化があるかもしれないと考えている。</p>

<p>お金など紙くず同然になって、通貨という存在がなかった太古の昔の、自給自足や物々交換の時代が再びやってくるような社会の大転換が起こっても、おかしくはないのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>物々交換の時代に逆戻りする？</h2>

<p>これはモノのたとえなどではなく、本当に「物々交換の時代」が来る可能性があると私は本気で考えている。要は、お金などいくら持っていたところで意味をなさなくなり、自給自足しないと生きていけない時代が来るということだ。</p>

<p>歴史を振り返れば、人類の始まりはそういう時代だった。人は狩猟採集の社会で自身と家族を養うために、魚を釣って動物を捕らえ、それを食べて生きてきた。</p>

<p>しかし、それだけだと非効率で、この先の生存が難しかったので、多くの人が協力して生きていく共同体が誕生した。そこから農耕を始めたことで食料が安定して供給できるようになり、人類は発展を始めた。</p>

<p>このとき、社会は自給自足から物々交換の世の中に移行し、狩猟がしやすいところに住む人々は動物の肉、農耕に長けた部族の人々は米、海の近くに住む人々は魚などを持ち寄り、交換し始めた。これが物々交換の始まりだ。</p>

<p>しかしそれだけでは保存もきかないし、いつも都合良く物があるわけではないので、貝殻などを貨幣の代わりに使い始めたのが通貨の始まりだ。貝殻そのものに価値はないが、貝殻を価値があるものと交換できるという「信用」をやりとりするようになったわけだ。</p>

<p>これがのちの「金本位制」につながることになる。近代以降、貨幣の信用は金（ゴールド）と結び付けられた。通貨はいつでもゴールドと交換できるという前提が、国家や国際間での取引を支える信任の根拠となっていた。</p>

<p>しかし1929年の世界恐慌や1971年のニクソン・ショックを経て、世界はこの制度を事実上放棄した。貨幣はゴールドという実体の裏付けを失い、信用そのものに依存する存在になってしまった。</p>

<p>現在に至るまで、通貨には本質的な裏付けが存在しない状況が続いている。この貨幣という存在の意味を大きく変えた世界恐慌もまた、当時のグレートリセットだったのだ。</p>

<p>通貨の価値は、それを発行する国の経済力や信用によって支えられている。だから世界一の経済大国であるアメリカが発行する米ドルが基軸通貨として広くやりとりされており、また長い間アメリカに次ぐ経済大国の地位にあった日本の円も、そこそこ信用されてきたわけである。</p>

<p>私たちが今直面している問題は、この信用が揺らぎ始めているということだ。この先やってくるグレートリセットは、これまでのような通貨の信用がいよいよ失われる社会の到来のきっかけになるかもしれない。</p>

<p>それがどんな社会かというと、お店に1万円札を持って行って「1万円の商品を売ってくれ」と言うと、「それはただの紙なので、米か肉を持ってこい」と追い返される世の中だ。</p>

<p>約1世紀にわたって、当たり前のように機能していた信用を前提とした経済システムが、通用しなくなるかもしれないのである。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_money03.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林大祐（不動産投資家・実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>17歳日本人が「野球の神様」から9三振 トクサンTVが&quot;歴史的&quot;と熱弁する伝説の名投手  トクサンTV（YouTuber）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13923</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013923</guid>
			<description><![CDATA[登録者数87万人超の野球系YouTuber・トクサンTV。その著作より、日本のプロ野球を変えた選手たちを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「野球ビジネス」THE21オンライン" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>日本トップクラスの野球系インフルエンサーにして、新刊『野球ビジネス』が発売されたトクサンTV。自身もかつて大学野球の一流選手であり、データや歴史にも深い造詣を持つ氏が、今日の日本野球界の発展に貢献した名選手たちを紹介する。</p>

<p>※本稿は、トクサンTV著『野球ビジネス』（クロスメディア・パブリッシング）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>創世記の名投手・沢村栄治</h2>

<p>これまでさまざまなスター選手がいらっしゃいましたが、日本のプロ野球を変えた歴史的な人物として、1936〜1943年に読売ジャイアンツで活躍された右腕・沢村栄治さんを挙げたいと思います。</p>

<p>プロ野球の創成期である戦前、1937年春（当時は前後期制）に24勝を挙げた剛速球投手。1936年には日本プロ野球初のノーヒットノーランを達成した偉大なる投手で、ノーヒットノーランは合計3度（1936、1937、1940年）達成しました。</p>

<p>しかし、一番すごいのはプロ野球の球団が誕生する前の1934年。日米野球の第9戦で、あのベーブ・ルース（当時ヤンキース）をはじめとするメジャーリーグの強打者打線から9三振を奪った試合です。</p>

<p>このときのメジャーリーグ打線がすごいんですよ。ルースは言わずもがな、この1934年にシーズン三冠王を獲得した〝鉄人〟ルー・ゲーリッグ（同）、前年1933年三冠王のジミー・フォックス（アスレチックス）ら、そうそうたるメンバーがそろって来日したのです。</p>

<p>ゲーリックにソロを被弾して敗れましたが、8回1失点9奪三振。それまで8戦全敗でボコボコにやられているなかで、1失点に抑えて負けるという、とんでもないゲームをやってのけた。沢村投手の活躍によって、体格差があっても「日本もやれるんだ」と希望を抱いた人たちはたくさんいたでしょうね。だからこそ、毎年最も活躍した先発投手に贈られる表彰に「沢村栄治賞」の名前が冠されたわけです。</p>

<p>1944年12月2日、乗船していた輸送船が東シナ海で米軍潜水艦に撃沈されて亡くなられたそうですが、この第9戦が行われた静岡・草薙球場には現在も、当時を記念して沢村投手、ベーブ・ルースの銅像が建っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野球人気を底上げした一流選手たち</h2>

<p>プロ野球を一躍、国民的人気スポーツに押し上げたのは、戦後ではやはり巨人・王貞治さん、長嶋茂雄さんのいわゆる「ONコンビ」ですよね。</p>

<p>長嶋さんは1959年6月25日の阪神戦、昭和天皇が初めてプロ野球を球場で観戦されたという「天覧試合」でサヨナラ本塁打を放ったことで、日本のプロ野球人気を押し上げた――とされています。たしかにそうなのですが、長嶋さんはその前に東京六大学リーグの人気を全国的なものにした功労者でもあるのです。</p>

<p>日本の野球は学生野球が源流となっていることは第1章でも述べた通りで、「職業野球」と呼ばれたプロ野球よりも、戦前戦後はアマチュア野球のほうが人気。東京六大学リーグはラジオで実況中継されたことで、全国的に知れ渡るようになりました。</p>

<p>戦後まもなくは早稲田大学、慶應義塾大学の「早慶」のいずれかが優勝することが多く、当時のラジオを聞いていた方々のなかには、東京に行ったことはないけれど、早稲田大学の校歌、通称「都の西北」を歌える人もいます。</p>

<p>1954年に長嶋さんが立教大学に入学すると、2年秋から5季連続でベストナインを受賞。4年時には早慶の牙城を崩して春秋連覇を果たし、当時新記録の通算8本塁打をマークしました。</p>

<p>長嶋さんきっかけで全国津々浦々に東京六大学の名前が広がり、地方在住の人たちも「早慶は知っていたけれど、立教？東京六大学リーグってすごいわけ？」のようになっていったと思われます。</p>

<p>そして時は経ち、現在のメジャーリーグブームにつながる分岐点をつくった人物が野茂英雄さんです。1995年に、近鉄との契約更改が難航し国内ではプレーできない任意引退選手扱いとなり、野茂さんは日本球界では前例のない旅立ち方、つまり自分の意思でメジャーリーグへ移籍しました。</p>

<p>野茂さんは移籍1年目、奪三振王と新人王を獲得。その後、2度のノーヒットノーランを達成するなど、日本の選手がMLBでも活躍できることを示してくれました。野茂さんが切り開いた道。</p>

<p>2001年にイチローさん、2003年に松井秀喜さんが海を渡り、メジャーリーグのなかでもトップクラスの活躍をしましたよね。日本のプロ野球はけっして内輪のものではなく、メジャーリーグにも通用するものだったことが証明されたわけです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[トクサンTV（YouTuber）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>職人気質な社風のサイゼリヤで、元社長が取り組んだ「言語化」 その効果とは?  堀埜一成（[株]サイゼリヤ元社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12036</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012036</guid>
			<description><![CDATA[暗黙知の形式知化、言語化に10年の時をかけ、業績の急速成長を成し遂げたサイゼリヤ元社長・堀埜一成氏に、言語化の重要性について話を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="堀埜一成" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Horioissei01.jpg" width="1200" /><br />
サイゼリヤ店舗前にて</p>

<p>カリスマ創業者が一代で築いたレストランチェーン「サイゼリヤ」。生産技術の腕を見込まれ、転職した堀埜が目の当たりにしたのは、原価計算もノルマもない、不思議な会社の実態だった。暗黙知の形式知化、言語化に10年の時をかけ、業績の急速成長を成し遂げた同氏に、「言語化」についての考えを聞いた。（取材・構成：川端隆人）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2025年4月号特集[できるリーダーは必ずやっている「言語化」]より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「部下の部下は部下ではない」と肝に銘じる</h2>

<p>――リーダーとして「自分の意図を言葉で伝える」にあたって、堀埜さんが特に気をつけていたことはどんなことでしょう?</p>

<p>【堀埜】ずっと心がけていたのは、「部下の部下は部下じゃない」ということですね。</p>

<p>――と、言いますと?</p>

<p>【堀埜】直接の部下ではなく、部下の部下に「2段飛ばし」で指示をしてしまうと、混乱を招きます。ついやりたくなるものですが。あるいは、指示をするつもりでなくても、そうなってしまうことがあります。</p>

<p>例えば現場へ行って、「この仕事、遅れてるね。急がないと」と「感想」のつもりで言う。本人は「感想」であって、指示や命令をしたつもりはないんです。</p>

<p>ところが、言われた部下の部下は「偉い人に急いでやれと指示・命令をされた」と思ってしまう。そして「大変だ、すぐやらなければ」ということになる。</p>

<p>それで適切に仕事をするならまだいいのですが、たいていは「その上司」と「部下の部下」の間は距離が遠いので、共有している前提が少なく意識のギャップは大きい。その結果、見当違いの作業を急いでやってしまったりするわけです。</p>

<p>私自身、こんな失敗は何度もありました。現場を見に行くと、明らかに無意味な作業をしている。「誰が指示したんだ?」と聞くと、私の指示だと言うんです。「俺、そんなこと言ったっけ?」と思うんですが、そういうときは「感想」のつもりで言ったことが思わぬ受け止められ方をしてしまっているんですね。</p>

<p>――よくある話かもしれません。耳が痛い人も多いでしょう。</p>

<p>【堀埜】私がこの点に気をつけるようになったのは、味の素時代に、ブラジル工場へ出向していたときの経験がきっかけです。現地の部下がとても優秀で、私が「部下の部下」に向かってうっかり何かを言うと、「堀埜さん、だめです」と厳しく「指導」されました。文化が違う中で、ロジックで相手を説得する能力を磨けたのがブラジル時代だったと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>文書にするだけではNG&nbsp;疑問に答えて言語化は完成する</h2>

<p><img alt="明文化" height="1820" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Horioissei04.jpg" width="1200" /></p>

<p>――サイゼリヤに入られてからは、それまで社内になかった言語化・明文化の習慣を根付かせる努力をされたとか。</p>

<p>【堀埜】そもそも、従来のサイゼリヤでは、「来た仕事をこなす」という店のオペレーションの感覚に慣れていて、「自分たちでゴールを決めて、そこに向かっていく」というプロジェクトの文化がありませんでした。そこで、私が社長になってから、専門家を講師に呼んで、プロジェクトマネジメントを叩き込んでもらうことにしたんです。</p>

<p>そのときに始めたのが、オーナー要求書です。プロジェクトのオーナー（責任者）が、ゴールとして何を目指すのかを、1枚の紙に明文化したものがオーナー要求書。</p>

<p>当初はもっぱら私がオーナーとして要求書を書きました。それを部下に渡すと、そこから質問が始まります。私からすれば紙1枚にまとまる内容なのですが、読んだ部下からは「ここはどういう意味ですか?」という疑問が次々と出てくる。紙1枚分の内容について質問に答えると、だいたい1時間かかりました。</p>

<p>つまり、指示する側は、明確な言葉で、わかりやすくまとめているつもりだけれど、実は相手に正しく伝わる表現になっていないということです。例えば6W2Hをチェックすると、だいたいは一つか二つ抜けているものがあったり。そもそも一番重要なWHAT、何をすべきかが曖昧なことも珍しくありません。</p>

<p>――伝える側は言語化できているつもりでも、実はできていないんですね。</p>

<p>【堀埜】「どこに不備があるのか」「相手がどこがわかっていないのか」はわかりませんから、そこを対話で補っていく。すると、一つのテーマについて1時間ほどのやりとりが必要だったということです。</p>

<p>言語化ということで言えばもう一つ、私がよく言っていたのが「技能を技術にしろ」ということ。</p>

<p>技能というのは、見様見真似で継承される技。「背中を見て覚えろ」ということです。これに対して、文字媒体を通して伝えることができるのが技術です。</p>

<p>私は技術者ですから、「技能の会社に技術を導入するのが自分の仕事」だと考えていました。もともとサイゼリヤは職人気質の会社で、報告書を作るとか、報告会を行なうというのを社員たちは嫌っていました。そこで技能を技術に変えることを目指して、文書化やマニュアル化を進めたんです。</p>

<p>――「職人気質」の会社で、全体に言語化の文化を広げていくのは大変だったでしょう。</p>

<p>【堀埜】文書を書くのがみんな嫌いだというのはわかった。でも言語化は大事だから、書かなくてもいいから口頭で発表してくれ、ということで、「発表会」という場をつくったりと、色々な工夫をしましたね。</p>

<p>――前社長の正垣会長のやり方とは違ったやり方を取り入れていくのが、堀埜さんの役目だったんですね。</p>

<p>【堀埜】会長の言葉がまた難しいんですよ。例えば、店で使うレタスにどんな食感を求めるか。会長は「ガラスを噛み砕いた食感にしてくれ」と。わからないでしょう（笑）? 経営会議のあとには必ず会長講演があるんですが、これがまた、とても難解。抽象的で哲学的なんです。</p>

<p>そこで私は、会長の言葉を「翻訳」する担当者を決めて、「社内報に載せられるよう、高校生でもわかる表現に噛み砕いてくれ」と指示して、全社に伝えられるようにしました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>名詞プラス動詞で表現すると、意図は伝わりやすくなる　</h2>

<p>――天才肌のトップの言葉だからこその苦労ですね。わかりやすく、明確に言語化するうえでは、どんなことに留意されたんでしょうか。</p>

<p>【堀埜】バリューエンジニアリングという考え方から学んだのが、物事の「機能」に着目すること。物事には必ず機能があり、機能は必ず名詞プラス動詞で表現されます。「◯◯を◯◯する」というかたちです。言語化するときにはこれを守ると、正確に伝わりやすくなります。</p>

<p>例えば、「私の言ったことを、書き留めてください」と言えば、指示は正確に伝わります。これを、「発言の記録、頼むよ」と言ったとしましょうか。ちょっとした違いのようですが、実は伝わり方は大きく変わります。全部記録するのか、要約なのか。</p>

<p>それとも「俺の言ったことをちゃんとチームに共有しておけよ」という要望まで含んでいるのか......といった混乱が生じてしまうのです。最初に言ったような「したつもりのない命令や指示が伝わってしまう」原因の一つもこれでしょうね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>言語化力を鍛える秘技、ストラテジック・コスモス</h2>

<p><img alt="ストラテジックコスモス" height="1706" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Horioissei03.jpg" width="1200" /></p>

<p>――堀埜さんの言葉としては、社長に就任されたときに「2025年に客数14億人を目指す」というビジョンを掲げられたのも印象的です。</p>

<p>【堀埜】当時の年間客数は1億1千万人ほどで、もう少しで日本の人口を突破するというところ。そこで、次は世界トップの中国の人口を目指そうと考えたんです。</p>

<p>――ずいぶん大きな目標ですよね。</p>

<p>【堀埜】「チェーンストアの目標は大きくしないと潰れる」という現象を見てきたからです。例えば店舗数を2割増やすとか、同業種の中でトップを目指すといった現実的な目標を掲げた会社が、達成したところで失速するというのはよくあります。だから「不可能限界くらいを目標に設定しろ」とよく言われるんです。</p>

<p>トップが大きいことを言うと、ロマンを感じる人が出てきます。「この会社、すごいことをやろうとしてるんだな」「自分はこの会社を選んで良かった」と思ってくれればいい。指示や命令を明確にするのとはまた違って、明るい未来を示す言葉を発するのもリーダーの役割です。</p>

<p>その良い例が2010年に起きたチリのコピアポ鉱山の崩落事故です。33名の作業員が坑道に閉じ込められ、69日間もの救出劇の結果、全員無事に帰還した。このときも、リーダーがみんなに「必ず生きて帰る」という明るい未来を示し続けたからこそ生き残れたわけです。</p>

<p>もちろん、ただ大きなことを言うだけではだめです。目標に向かう施策がそれなりに見えていないと、ロマンは信じられるものになりません。</p>

<p>そこで、年間客数14億人というビジョンに関して、私は「ストラテジック・コスモス」というものを作成したんです。</p>

<p>――聞き慣れない言葉ですが、どういったものでしょう?</p>

<p>【堀埜】戦略の宇宙、という意味ですが、目標達成に向かって考えられる課題、やるべきこと、やりたいこと、などなどを、3日間にわたって思いつくままにしゃべって、記録してもらいました。すると、全部で2000ほどのテーマを書き出すことができた。</p>

<p>2000の要素がそれぞれどうつながっているかを関連づけて、戦略を一つの宇宙のようにまとめたものがストラテジック・コスモスです。</p>

<p>――スケールの大きい言語化の手法ですね。</p>

<p>【堀埜】ちょうど宇宙物理学に興味を持っていたので、そこからの影響です。もちろん、目標に向かっていく中でテーマは増えていく。つまり、膨張していくという意味でも宇宙なわけです。</p>

<p>おそらく、どこの会社でもビジョンをテーマに細分化していったら2000やそこらはあるでしょう。チームや部署を任されている中間管理職の人でも、チームとしての役割を細分化すると、数百個のテーマが出てくるはずです。</p>

<p>これを関連づけて「宇宙」として全体の絵をつくる。これをやっておくと、メンバーに説明するのが楽ですし、自分自身の言語化のトレーニングにもなる。ビジョンなりゴールなりに向かって、関連性がないことをやってしまうこともなくなります。</p>

<p>ちなみに、初めて社長として長期計画を組んだとき、チームのメンバーに選んだうちの一人は、話すのがとても苦手な社員でした。「まったくしゃべらない」というくらいの。</p>

<p>――大抜擢ですね。どうしてまた?</p>

<p>【堀埜】計画は立てるだけではなく、全社に発表しないといけないし、変更があるたびに発表する必要があります。それまで無口だったこの社員は話さざるを得ない仕事についてみるみる成長し、その後の中国進出で活躍してくれるまでになりました。言語化が苦手という人ほど、言語化の機会を増やすと効果があるということです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「共通言語」を生み出すのは一緒に過ごした時間</h2>

<p><img alt="コミュニケーションにたっぷり時間をとる" height="1708" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Horioissei02.jpg" width="1200" /></p>

<p>――堀埜さんは、自分の言葉を明確にすると同時に、一緒に仕事をする人の言葉を引き出すことにも注力していたんですね。</p>

<p>【堀埜】そうですね。私がリーダーとして一番時間を使った仕事は、面接かもしれません。味の素時代から、工場に作業職として入ってきたメンバー一人ひとりと、半年に1回は「能力開発面接」とか「業績面接」をやっていました。長い人だと３時間くらいしゃべるんです（笑）。話を聞いていくと、その人がどういう人間か、どんな仕事をしたいと思っているのか、といったことがわかってきます。</p>

<p>――今風に言うと1on1ですね。サイゼリヤに入ってからも同じように?</p>

<p>【堀埜】ええ。ただ、サイゼリヤにはそういう文化がありませんでしたから、みんなびっくりしていましたね。最初に事業部長として約100店舗を任されたときは、5店舗ごとにいる地区長全員と面接しました。</p>

<p>――コミュニケーションにたっぷり時間をとるわけですね。</p>

<p>【堀埜】みんな最初のうちはビビって何もしゃべれない。コミュニケーションが成り立たないんですよ。でも、この時間が大事です。一見無駄な時間を過ごすことで、だんだん話してくれるようになる。</p>

<p>地区長たちが会議で集まる機会には、午後から一緒にフットサルをしました。チームプレイをすると、メンバーの人間性がわかるんです。一緒に汗を流して気心が知れると、よくしゃべるようになる人もいます。</p>

<p>――なるほど。言葉を使ったコミュニケーションだけでは、言葉は引き出せない、と。</p>

<p>【堀埜】相手を正しく理解して、適切なアドバイスをしたり、その人の力を引き出せる仕事を与えるためにも、フットサルはとても役に立ちました。</p>

<p>仕事以外でのコミュニケーションというと、飲みニケーションを考える人もいるのでしょうが、飲み始めると時間がかかるし、愚痴ばかりになりがちだし（笑）、あまりお勧めしません。</p>

<p>前述した正垣会長の難解な表現にしても、理解できるようになったのは一緒に多くの時間を過ごしたからです。特に最初のうちは、試食会をずっとご一緒していましたね。</p>

<p>結局、コミュニケーションがうまくいかないのは、自分と相手に共通言語がないから。そして、共通言語がないのは、共通の経験が少ないからです。</p>

<p>味の素からサイゼリヤに移って、改めて痛感したのが「会社にはそれぞれ独特の言語がある」ということ。自分が何気なく使っていた言葉は「味の素語」で、サイゼリヤでは全然通じないということが多々ありました。会社を変わらなくても、部署が違えば使う言葉が違う、という経験をされた方も多いでしょう。</p>

<p>そして、共通言語を成り立たせるためには、みんなで一緒に何かをする経験、共通経験を増やすのが一番です。</p>

<p>――そこでフットサルというわけですか。そういう機会があればいいですが、リモートワークが増えて、共通経験が減っていくばかりの現状です。</p>

<p>【堀埜】ですから、それで仕事ができているのはすごいなと思いますよ。</p>

<p>昔は運動会とか社員旅行とか、一緒に働く人たちを理解するためのレクリエーションの機会が頻繁にあったわけです。それに代わる何かを考える必要があるでしょうね。フットサルに限らずチームで競い合うスポーツはお勧めですよ。一人ひとりの特徴が見えてきますから。</p>

<p>ちなみに私は、学生時代にアメリカンフットボールをやっていて、特にスカウティング（敵の視察、分析）が専門でした。この経験が、あとあと「観察して、言語化する」ことに活きたのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Horioissei01.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 21 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[堀埜一成（[株]サイゼリヤ元社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「永久歯はもう生えない」が覆る&quot;歯生え薬&quot;とは  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14130</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014130</guid>
			<description><![CDATA[乳歯、永久歯に続く「第3の歯」の研究が進んでいるという。実用化に向けた研究の詳細について、話を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="からだスマイル26年5月号" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_teeth.jpg" width="1200" /></p>

<p>「大人の歯は、一度抜けたら生え変わらない」そんな常識が、変わりつつあることを知っているだろうか。京都大学発のベンチャー企業が開発に取り組んでいる「歯生え薬」について、医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説していただきます。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年5月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歯の「成長を止めるのを止めれば」歯は生える</h2>

<p>「毛生え薬」ならぬ「歯生え薬」が、もうすぐ実現しそうな段階に来ていることを知っていますか。</p>

<p>取り組んでいるのは京都大学発のベンチャー企業「トレジェムバイオファーマ」です。2030年からの実用化をめざして研究・開発を進めてきましたが、昨年9月、開発中の薬（抗USAG-1抗体「TRG035」）がついに、厚生労働省より希少疾病用医薬品に指定されました。</p>

<p>「まずは、重症型先天性部分無歯症という生まれつき永久歯が6本以上欠如する病気の治療薬として使用し、次のステップとして、虫歯や事故などの後天的な要因で失われた歯の治療に取り組みます」と語るのは、社長の喜早ほのか氏。2024年までは京都大学医学部附属病院に勤務する歯科医師でした。</p>

<p>私たちの歯は、「歯胚」という〝歯の芽〟から生まれます。最初に乳歯の歯胚が、次に永久歯の歯胚が成長することで新しい歯が形作られ、その歯が歯茎を押し上げて、乳歯から永久歯に生え替わるのです。</p>

<p>実は、私たちの顎の骨の中には、乳歯、永久歯に続く「第3の歯」の芽（第三歯堤）があるのですが、その芽が歯として成長することはありません。</p>

<p>しかし、2007年、通常よりも多くの歯が生えているモデルマウスが発見されたのをきっかけに、パラダイムシフト（歴史的転換）が起こりました。そのマウスは歯の芽が歯へと成長するのを阻害するタンパク質「USAG-1」が欠損していることで、歯胚が過剰に育った状態でした。</p>

<p>つまり、歯の発生は、歯の成長を阻害するUSAG-1によってコントロールされていることが判明したわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「第3の歯」を生やしてオーラルフレイルを予防</h2>

<p>そこで元京都大学准教授でトレジェムバイオファーマCTOの髙橋克氏が開発したのが、USAG-1の働きを抑えることで新しい歯を発生させて「歯生え薬」となり得る「抗USAG-1抗体」です。</p>

<p>「実際に、マウスやビーグル犬、フェレットなどの動物の体内に、抗USAG-1抗体を投与したところ、歯が欠如していた箇所から新しい歯が生えることが確認できました」（喜早氏）</p>

<p>現在、先天性部分無歯症に対しては、根本的な治療法は存在せず、義歯（入れ歯）やインプラントを入れる治療が行なわれています。ただし、子どもの場合は顎が成長する段階なのでインプラントではなく義歯を使います。義歯は、顎が大きくなるのに合わせてその都度作りかえなくてはなりません。</p>

<p>また、大人の場合でも、顎の骨の作り直し、骨移植をしてからインプラントを埋入して噛み合わせを矯正して―と大変な手間と時間を要します。</p>

<p>昨今、インプラントの品質は向上しており、噛む力や耐久性は天然歯とそれほど遜色がなくなっているといいます。しかしながら、手入れを怠るとインプラントを支える骨を溶かすインプラント周囲炎になる可能性は依然として高いので、長持ちさせるためには、自分の歯以上に気を付ける必要があります。</p>

<p>「歯科医師として患者さんを診る中で、お子さんの無歯症が分かって悲しむ保護者の方々に多く接してきました。そうした方々に、一筋の光になるような治療薬を1日も早く届けたいと思っています」（喜早氏）</p>

<p>さらに、永久歯が欠損してしまっても、歯生え薬で第3の歯を生やすことが可能になれば、歳をとっても自分の歯で噛めるようになります。すると、加齢等にともなって口腔機能が衰えるオーラルフレイルの予防につながり、認知機能や身体機能が低下するリスクを軽減させて、健康寿命の延伸も期待できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「歯を失うことが怖くない」未来はすぐそこに</h2>

<p>喜早氏たちは、永久歯の次の歯の芽である第三歯堤に抗USAG-1抗体を注射で投与することで、歯が生えそろった大人であっても、永久歯の次の「第3の歯」を生やすことができる可能性があると考えています。</p>

<p>現在、日本国内の先天性無歯症の患者数はおよそ60万人、後天的に歯を失う人の数はおよそ300万人と推定されています。歯の有無は、すぐさま生命にかかわりませんが、健康寿命に大きな影響を与えます。「歯を失うことが怖くない」未来が、すぐそこに来ています。</p>

<p>◎監修：喜早ほのか（歯科医師・医学博士／トレジェムバイオファーマ株式会社代表取締役社長）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_teeth.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ファミコン世代はゲームをどう攻略していた？ ファミ通、友達との情報交換...  ジャンクマン（ゲーム配信者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13844</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013844</guid>
			<description><![CDATA[レトロゲーム愛するゲーム配信者・ジャンクマンさんに、「アナログだったあの頃の」のゲーム情報収集について思い出を語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ファミ通" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260310junkman02.jpg" width="1200" /><br />
「ファミコン通信（現：週刊ファミ通）」1992年1月3日号</p>

<p>Twitchを中心に活躍するゲーム配信者、ジャンクマンさん。</p>

<p>「レトロゲーム1000本ノック」という壮大な挑戦を掲げ、膨大な数のタイトルを遊び尽くしてきた、筋金入りのゲーム愛好家としても知られています。本連載では、そんなジャンクマンさんに、今なお色褪せない名作の数々をたっぷりと語っていただきます。</p>

<p>第2回となる今回は、現代の検索文化とは対極にあった「アナログだったあの頃」のゲーム情報収集について。ファミ通やゲーム情報番組を駆使し、攻略本を立ち読みしては走って帰宅した――そんな、不便だけど楽しかった時代の遊び方についてお話を聞きました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>攻略情報は「雑誌」と「テレビ番組」がすべてだった</h2>

<p><img alt="1000ガバス" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260309junkman01.jpg" width="1200" /><br />
（写真提供：週刊ファミ通）</p>

<p>――今と違って、当時は気軽にネットで攻略法を調べることはできませんよね。ゲームの情報はどこから手に入れていたのでしょうか？</p>

<p>ジャンクマン：もちろん友達との情報交換もありましたが、基本はゲーム雑誌でしたね。特に『ファミ通』は欠かせませんでした。中高生になると自分で買うようになり、読者投稿コーナーにハガキを出す「ハガキ職人」もやっていましたよ。四コマ漫画が掲載されたこともあります。</p>

<p>――それはすごい！どんな四コマを描いていたんですか？</p>

<p>ジャンクマン：『ストリートファイターII』のパロディ漫画を描いていました。当時は「ガバス」というファミ通オリジナルの通貨があって、それを貯めてゲーム機やグッズと交換することができたんです。今の雑誌にはないシステムだと思いますが、当時はあれが大きなモチベーションになっていました。</p>

<p>――週刊で情報を出し続けるというのは、よく考えてみるとすごいことですよね。</p>

<p>ジャンクマン： 本当によくネタが尽きないものだなと思います。誌面の内容は新作紹介が中心でしたが、発売直後のタイトルに関しては攻略情報も載っていました。毎週発売される雑誌を読みながら、「今週はここまで進めよう」と、誌面の進行に合わせてゲームをプレイしていたこともありますね。</p>

<p>他にも編集者の方々が新作に点数をつける「クロスレビュー」を参考に、どのゲームを買うか決めていた時期もありました。自分の好みに合うかどうか、点数やレビューの文章から想像を巡らせていたものです。</p>

<p>――雑誌以外に、何か情報源はありましたか？</p>

<p>ジャンクマン： テレビ番組ですね。テレビ東京系列で放送されていた『スーパーマリオクラブ』という番組は、当時の子供ならみんな見ていたんじゃないかな。新作ゲームの紹介や、子供たちがゲームで対決するバラエティー番組で、学校から帰ってきたらちょうど放送している時間帯だったので、毎週楽しみにしていました。任天堂のゲームが中心だったと思いますが、いつもワクワクしながら見入っていましたね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本屋のおっちゃんに怒られながら...立ち読みの思い出</h2>

<p>――今考えると、ネットでパッと検索するよりも、情報に価値があった気がします。</p>

<p>ジャンクマン：確かにそうですね。圧倒的に不便ではありましたが、その分、試行錯誤のプロセスに達成感がありました。攻略本も当時は高価で、あまり気軽に親に買ってと強請れるものではなかったんですよ。だから、基本的には本屋で「立ち読み」でした...。</p>

<p>――立ち読み、懐かしい響きです（笑）。</p>

<p>ジャンクマン：本屋のおっちゃんに怒られるんですよね。「帰れ！」って（笑）。だから、怒られる前に攻略情報をパッと頭に叩き込んで、家まで猛ダッシュして急いでゲームをプレイする。そして次の日また本屋に行って...の繰り返しです。今考えれば本屋さんには本当に迷惑な話ですが、不便なりに必死で情報を集めていたあの時間は、今思うと楽しかったですね（笑）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>攻略本がないとクリア不能？「嫌がらせ」のような難易度</h2>

<p>――そこまでして攻略本が必要だったということは、当時はクリアが難しいゲームも多かったのでしょうか？</p>

<p>ジャンクマン：多かったですね。ファミコン時代には、プレイヤーへの嫌がらせかとも思えるようなゲームがたくさんありました。攻略本がないと、まずクリア条件すら思いつかないような。</p>

<p>今、ゲーム配信でレトロゲームをプレイしていますが、当時の子供たちがどうやってクリアしたのか謎に思うようなタイトルも多いです。あまりの難解さに、「攻略本を買わせるために、わざと理不尽なクリア条件を導入したんじゃないか？」と疑うレベルのものもあります（笑）。</p>

<p>――それでも、学校で友達と「あそこ、どうやって進むの？」と情報交換するのが、当時の醍醐味だったわけですね。</p>

<p>ジャンクマン：そうなんです。不便だけど、あの場でしか共有できない濃いコミュニケーションがありました。検索して一瞬で答えが出る時代も便利ですが、必死に試行錯誤して、友達と知恵を出し合って辿り着いたその先に、本当の達成感があったような気がします。</p>

<p>今の子供たちも、スイッチで遊ぶゲームの攻略や裏技を友達と話したりしているとは思いますが、あの限られた情報の中で悩み抜いた経験は、今振り返っても特別なものですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（取材・文：THE21オンライン編集部）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260310junkman02.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ジャンクマン（ゲーム配信者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>集中力は「保つ」ものではない？ プロが教える注意を戻し続ける技術  伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13981</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013981</guid>
			<description><![CDATA[仕事を頑張らなければならないのに、どうしても集中できないーー。そんな現実的な悩みに対する解決策を、メンタルパフォーマンスコーチの伴元裕氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「集中力革命」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_biztechG.jpg" width="1200" /></p>

<p>福岡ソフトバンクホークスのメンタルパフォーマンスコーチとして、チームの優勝・日本一に貢献した伴元裕氏。仕事や勉強を前に「集中できていない」と感じる場合、どうすればよいのか。プロの見識を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、伴元裕著『集中力革命　ブレても力を発揮するメンタルの技術』（Gakken）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「集中できていない」という気づきから始まる</h2>

<p>たとえば、勉強しようと机に向かった瞬間、「何から手をつけるんだっけ......」と立ち止まってしまうことがあります。やることがまったくわからないわけではない。</p>

<p>ただ、集中を戻す先がまだ整理されていないと気づく瞬間です。このとき、落ち着かない感覚だけが先に立ち、注意の置き場所が定まらなくなり、周囲の人がとても集中しているように見えることがあります。その瞬間、頭の中でこんな言葉が浮かび始めます。</p>

<p>「集中できていないな」「勉強のペースが遅れているかもしれない」「ちゃんとやれているだろうか」</p>

<p>その言葉が出てきた瞬間、注意は今の行動から離れ、結果や評価のほうへと引き寄せられ始めています。</p>

<p>ここで大切なのは、この状態を「失敗のサイン」だと決めつけなくていいということです。集中できていないと感じたとしても、何かが壊れているわけでも、能力が足りていないわけでもありません。ただ、これから何に注意を向けるかを、整理し直せる地点に立っているだけです。</p>

<p>集中できていない瞬間を切り取ると、注意を向けられる対象はいくつも存在しています。やるべき行動もあれば、うまくやれているかどうかという問いもあります。不安や焦りといった感情もあれば、その瞬間に起きている事実もあるでしょう。私たちは、その中から無意識のうちに一つを選び、そこに注意を向けています。</p>

<p>今、注意がどこに向いていたのかに目を向ける――。選択肢の整理が必要な瞬間に気づくことが、すべてのスタートになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>試合に臨む人の頭の中</h2>

<p>試合に向かう時間は、いつも独特の緊張感があります。会場に入る前、アップを終えたあと、あるいは試合開始や自分の出番を待っている数分間......。まだ何も始まっていないはずなのに、頭の中ではすでに何かが動き始めている、そんな感覚です。</p>

<p>準備を怠ってきたわけではありません。これまで通り練習を重ねてきたし、やるべきこともやってきました。身体の動きも、感覚も決して悪くはありません。少なくとも、自分でわかるほどの不安要素があるわけではない状態です。</p>

<p>それでも、気づくと意識は少しずつ先へ向かっていきます。</p>

<p>「結果はどうなるだろうか」「うまくやれるだろうか」「失敗したらどう見られるだろうか」</p>

<p>こうした考えが頭の中に浮かんだ瞬間、自分の中に「評価する目」が立ち上がります。プレーする前の自分を、外側から眺め、ちゃんとできているかどうかを確認し始めてしまう、そんな、自分を外側から確認する管理者モードに入っていることに、ふと気づいてしまうのです。</p>

<p>そんな意識に気づいたとき、多くの場合、人は焦るものです。このままではいけない、ちゃんと整えなければならない。湧いてきた緊張や不安を、どこか間違ったものとして扱い、正しい状態に戻そうとします。あるいは、感情を否定し、消そうとし、落ち着こうとする人もいるでしょう。</p>

<p>しかし、そこでふと立ち止まってほしいのです。</p>

<p>「違う、感情は否定しなくていいんだ」と。</p>

<p>緊張していることも、不安を感じていることも、この場面では自然な反応なのです。それ自体が、これからのパフォーマンスを壊しているわけではありません。</p>

<p>ではこのとき、「今、自分で、できること」は何でしょうか。ここで求められるのは、結果を変えようとすることではありません。自分がこの場で、どんなプレーをしたいのかというパフォーマンス目標に、注意を戻すことなのです。うまくやれているかどうかではなく、少しでもその意図に近づこうとする姿勢を保てているか。その確認が、次の行動を選び直すための土台になります。</p>

<p>そのうえで、注意を置く先は、「今、ここで、実際に動かせるもの」になります。</p>

<p>たとえばゴルフであれば、うまく打てるかどうかを考える前に、アドレスに入ったときの足裏の感覚に注意を向けます。地面に体重がどう乗っているか、呼吸がどこまで下りてきているかなどを確認します。</p>

<p>あるいは、サッカーやバスケットボール、ラグビーであれば、自分の役割や保ちたいプレーの意図に一度立ち返り、そのうえで、ボールを受ける前の立ち位置、視線の置き方、身体の向きといった、次のプレーにつながる行動に注意を戻します。</p>

<p>注意が再び逸れることもあるでしょう。周囲のノイズ、人の動き、結果への期待や不安、自分のパフォーマンスへの評価......。これらは何度でも顔を出しますが、それでいいのです。できているか、できていないかが問題なのではありません。良い状態か、悪い状態かを判断する必要もありません。</p>

<p>注意が逸れたことに気づいたら、そのたびに「今、ここで、できる行動」に注意を戻し続ける。そのあり方を保てばいいのです。集中とは、保ち続けるものではありません。逸れたことに気づき、戻し続けるものなのです。そして、その過程そのものが、パフォーマンスを支えることになります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_biztechG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 20 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ジャクソン・ポロックの「絵の具を撒き散らす描き方」が揺るがした絵画の根本  末永幸歩（美術教師／アーティスト ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11758</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011758</guid>
			<description><![CDATA[美術教師でアーティストの末永幸歩さんが、ジャクソン・ポロックの描き方について解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ジャクソン・ポロック" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_brush.jpg" width="1200" /></p>

<p>美術教師の末永幸歩です。このコラムでは、アート作品に向き合ったり、小さな子どもがみつめる世界に想いを馳せてみることで、物事を異なる角度からみつめ直し、自分だけの答えをつくる「アート思考」をしてゆきます。本稿では、ジャクソン・ポロックの制作方法について解説します。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年12月号連載「ビジネスパーソンのためのアート思考トレーニング」より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>風変わりな描き方の先にあるもの</h2>

<p>第一次世界大戦直前にアメリカで生まれ、戦後のニューヨークで活躍したのがジャクソン・ポロック（1912〜1956年）というアーティストです。『Number 1A』をはじめとする絵画作品は、今日に至るアートの歴史の中でもとりわけ高く評価されています。</p>

<p>ポロックの制作方法は一風変わっています。彼は部屋の床に大きなキャンバス生地を敷き、絵の具をたっぷりと含ませた筆や棒切れなどを振って、絵の具をキャンバスに撒き散らしました。キャンバスの周りを動き回りながら腕を振って描く変わった制作方法は、アクション・ペインティングと呼ばれます。</p>

<p>しかし、ポロックの作品がアートの歴史に名を刻んでいるのは、単に描き方の斬新さからではありません。その描き方を通じて、絵画の根本を問い直したところにこそあります。</p>

<p>例えば、リンゴが描かれた油絵作品を想像してください。鑑賞者がその絵に目を向けるとき、当然ながら「リンゴ」というイメージを見るはずです。しかし、そのイメージは頭の中の架空のものでしかありません。</p>

<p>鑑賞者の目の前に実際に存在しているのは、絵の具とキャンバスという3次元の物質です。リンゴの絵の正体は、「ある配列の油絵具で覆われたキャンバス」でしかないのです。</p>

<p>「絵は絵の具とキャンバスでできているなんて当然のことだ」と感じられるかもしれません。</p>

<p>しかし、ポロック以前のアートの長い歴史の中で、絵画を描く人も見る人も、そこに実在する絵の具とキャンバスを通り越して、架空のイメージばかりに目を向けていました。</p>

<p>「床に敷いたキャンバスに、ただ絵の具を撒き散らす」という独特の手法で描かれたポロックの作品は、「なんらかのイメージを映し出すもの」という絵画の在り方の根本を揺るがすことになったのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>子どもが答えられなかった質問</h2>

<p><img alt="紙コップを使った工作" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/240114Suenagayukiho03.jpg" width="1200" /></p>

<p>話は転じますが、娘が大人の手を借りずに1人で工作をするようになったのは、3歳になったばかりのときでした。</p>

<p>ちょうどその頃のこと、娘と私は近所の公園で行なわれていた小さなイベントに参加しました。そこでは、その場にある様々な素材や廃材、道具などを自由に使って工作することができます。</p>

<p>娘は材料置き場にあった紙コップを手に取ると、早速工作に取りかかりました。ずいぶんと集中している様子でしたので、私はあえて何も話しかけずにそっと見守っていました。</p>

<p>娘が作ったものはいかにも素朴ですが、よく見ると案外いろいろな細工が施されています。紙コップの飲み口からは、いくつもの切れ込みが入っていて、穴あけパンチで開けた穴もあります。</p>

<p>紙コップの底には、1辺が折れ曲がった正方形の紙が貼りつけられていますし、側面の所々にテープが貼られていたり、紫のペンで何かが描かれていたりもします。</p>

<p>これは一体なんなのか、作品を見た限りではわかりませんが、これだけ一生懸命に作っていたからには、娘の心の中にはなんらかのイメージが湧き上がっていたことでしょう。</p>

<p>制作がひと段落ついたころ、私はようやく「すごいね! 何を作ったの?」と尋ねてみました。</p>

<p>しかし娘は答えてくれません。私は話を引き出そうと、「なんだかタコみたいに見えるなあ」「何に使うもの?」などと言ってみましたが、それでも娘は「そう」とも「違う」とも教えてくれませんでした。</p>

<p>結局わからずじまいで、「あれはなんだったんだろう」とその後も私の頭の片隅に引っかかっていましたが、ポロックの絵画について考えを巡らせていたとき、はっと思い当たりました。</p>

<p>娘は「タコ」を表現しようとしていたわけでも「何かに使うもの」を作っていたのでもなく、それどころか、なんのイメージも抱いていなかったのではないかと思ったのです。</p>

<p>使えるようになったばかりのハサミを手に取る。<br />
大きく開いた紙コップの飲み口は、ハサミの刃を差し込むのにぴったりだ。 ジョキッと切れ込みを入れる。<br />
もう一回やってみよう。カップを回転させて、もう一回、もう一回。<br />
そのハサミを使って、今度は紙を切り取ってみる。<br />
切った紙をどこに貼ろうか。ちょうどいいスペースを見つけた。<br />
紙コップの底の平らなところに紙を貼りつける......。</p>

<p>あのとき娘を熱中させていたものの正体は「切る」「貼る」といった行為そのものだったのではないか。そうして出来上がった作品は「何」と言い表すことはできない、身体を通した行為の痕跡だったのではないか......そう私には思えました。</p>

<p>もちろん本当のところはわかりませんし、仮に娘に問い直してみたところで、雄弁に答えてくれるわけではないでしょう。それでも、少なくとも私の中に、作品を見る視点が1つ増えた気がしています。</p>

<p>子どもの工作に限らず、美術館でアート作品を見るときにも、「何を描いたのか」「どんなイメージを抱いていたのか」という視点だけではなく、「どこから作り始めたのだろう」「どうしてこの行為に至ったのだろう」と、1つの行為が次の行為へと連鎖していく、作者の身体の動きを辿ってみようと思うのです。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_brush.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 19 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[末永幸歩（美術教師／アーティスト ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>対立は成長の証 チームが成熟する4つのフェーズ「タックマンモデル」とは  堀田創（AI×認知科学研究者）、水野貴明（Nexus Frontier Tech共同創業者兼CTO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13885</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013885</guid>
			<description><![CDATA[多彩なメンバーが集まるチームは、組織としてどのような成長曲線を描いていくべきなのか。ビジネス立ち上げ・チームマネジメントに定評のある両氏に解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_casualmeeting.jpg" width="1200" /></p>

<p>単彩チーム以上に複雑で、調整が必要とされる多彩チーム。そんなチームを成長させるうえで、たどるべきプロセスを確認しておくことが重要だろう。堀田創、水野貴明両氏の著書『まとまらないチームのまとめ方』（翔泳社）より解説する。</p>

<p>※本稿は、堀田創、水野貴明著『まとまらないチームのまとめ方』（翔泳社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>チームが成長する4つのフェーズ</h2>

<p>筆者の経験上、多彩チームは本当に大きな成果を出す可能性がある一方で、比較的似たような価値観や能力をもつメンバーからなる単彩チーム以上に成長時のストレスが生じやすく、メンバー間の調整に時間がかかります。しかし、チームの成長には学術的に確かなプロセスが存在します。</p>

<p>チームが形成されてから成熟し、高い成果を出すようになるまでのプロセスを示す理論として有名なのがタックマンモデルです（図表4-1）。</p>

<p>チームビルディングの進行段階を整理したフレームワークで、フォーミング、ストーミング、ノーミング、パフォーミングという4つのフェーズでチームが成熟するとされています。1965年にアメリカの心理学者ブルース・タックマンが提唱し、現代のチームづくりでも根強く指示されている考え方です。</p>

<p>図4-2で示すようにタックマンモデルのフェーズは必ず進捗するわけではありません。新メンバーが入ったりメンバーの心理状態の遷移など、さまざまな理由で振り出しに戻ります。そのたびにその状況を謙虚に受け止めるアンラーニングが重要になります。</p>

<p>なお、タックマンモデルは第5のフェーズとして「アジャーニング（Adjourning）」や「モーニング（Mourning）」とよばれる散会期を経て一連のライフサイクルが集結するという考え方なのですが、本書ではビジネス現場での活用を考慮して上述の4つのステージを中心に解説します。</p>

<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="1179" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603MatomaranaiTeam41.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フェーズ1・フォーミング</h2>

<p>チームメンバーがはじめて集まるとき、お互いの期待や役割を探りあうことが多いのではないかと思います。この段階をフォーミング（Forming：形成期）とよびます。多様なバックグラウンドをもつメンバーが集まることで、まだチームとしての一体感がなく、混乱や不安が生じやすい段階です。</p>

<p>AIプロダクト開発を例に考えてみましょう。チームでキックオフミーティングを実施しました。</p>

<p>プロジェクトマネージャーの佐々木は、大企業で培ったPM経験から「細かな計画を練ってから進めることが重要」と考え、詳細なスケジュールを提案したいと思っていました。一方、シニアエンジニアの山本は過去のスタートアップでの経験から慎重なアプローチを好まず、「まずは行動してから、計画を修正すればいい」と考えていました。ところが、ジュニアエンジニアであるマイケルは、「考えすぎては手が止まる。状況に応じて即座に対応すればいいのでは」となんとなく感じていました。それぞれの考えや思いはありつつも、あまり積極的な意見交換には至りませんでした。</p>

<p>このように、それぞれの意見を引き出して妥協案を探りつつ、プロジェクトは進めていくような状態、各メンバーの働き方や価値観の違いはぼんやり表明されつつも、ディスカッションはあまり深まることなく各自が小さな妥協をしながらチームが形成されようとしている状態がフォーミングです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フェーズ2・ストーミング</h2>

<p>ストーミング（Storming：混乱期）は、メンバーがそれぞれの視点や考え方を積極的に表明しはじめ、対立が生まれやすくなる段階です。</p>

<p>異なる文化や個性をもつメンバー同士の意見の食い違いが明確になり、チーム内で摩擦が生じます。チームが成長するための試練の時期でもあります。</p>

<p>先に紹介したAIプロダクト開発のキックオフミーティングから2週間後の定例会議でのことでした。</p>

<p>シニアエンジニアの山本は「なぜこんなに計画にこだわるのか？もっとスピーディーに進めるべきだ」といい出しました。それに対してプロジェクトマネージャーの佐々木は「計画を守らなければ、信頼を失ってしまう」と主張し、意見が対立しました。</p>

<p>ジュニアエンジニアのマイケルは両者の議論を聞きながら、状況に応じた即座の対応を望んでいたため、計画の詳細に時間をかけることにフラストレーションを感じ、不機嫌な態度をあらわにしはじめました。</p>

<p>このように、ストーミングでは、メンバー同士が自分の意見を強く主張し、コミュニケーションの衝突が激化することが一般的です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フェーズ3・ノーミング</h2>

<p>ノーミング（Norming：統一期）はチームが対立を乗り越え、共通のルールや価値観を形成しはじめる段階です。ここで重要なのは、対立を避けるのではなく、摩擦を建設的に活かし、チームとしての共通のゴールに向けて協力しあうルールを自然に育むことです。メンバーが対立しながらも、それぞれの意見を尊重する対話がはじまるような状態といえます。</p>

<p>AIプロダクト開発のキックオフミーティングから6週間後の定例会議でのことです。</p>

<p>「行動してから、計画を修正すればよい」と主張していたシニアエンジニアの山本は「確かに計画は必要だが、柔軟性をもたせよう」と提案しました。計画を顧客に説明する立場でもあり、これを重んじざるをえないプロジェクトマネージャーの佐々木も「スピード重視の対応も取り入れてみよう、顧客にそのように説明してみる」と歩み寄りました。</p>

<p>「状況に応じて即座に対応することが重要」と考えていたジュニアエンジニアのマイケルも「即時対応を入れながら、全体の進行を確認していく」と柔軟な対応に同意しました。互いの価値観や働き方を理解しあい、チームメンバーが互いに協力できる体制が整いはじめてきました。</p>

<p>このように、ノーミングでは、フィードバックセッションや定期的なミーティングでお互いの意見を確認し、改善を重ねることでチームとしてのまとまりが生まれてきます。チームメンバーは、初期の対立を振り返り、いまではそれが役立ったことを実感しながら、共通のルールに基づいたコミュニケーションをとるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フェーズ4・パフォーミング</h2>

<p>パフォーミング（Performing：機能期）は、チームが完全に成熟し、互いに頼れる仲間としてスムーズに協力できる状態となった段階です。</p>

<p>メンバー同士が信頼しあい、各自の強みを活かしながら、プロジェクトを進めていくことができるようになります。メンバー全員が役割を理解し、各自が自律的に働きつつも、チームとしての成果を常に意識して行動できるような状態です。</p>

<p>「細かな計画を練ってから進めることが重要」と考えていたプロジェクトマネージャーの佐々木は計画を立てることの重要性を認識しながらも、急な変更に柔軟に対応するスキルを身につけました。「まずは行動してから、計画を修正すればいい」と考えていたシニアエンジニアの山本も、スピードだけでなく計画的なアプローチへの対応も許容できるようになりました。</p>

<p>「考えすぎは面倒」と思っていたジュニアエンジニアのマイケルも、全体のバランスを取りながら即時対応と長期的な計画の調整に協力できるようになってきました。</p>

<p>このように、パフォーミングでは、各自が自らの役割を理解し、チームの成功に向けて協力しあうことができます。外から見ても「息がぴったりあっている」「スピード感がある」と評されるようになり、各自が自律的に動いていても、チームとしての方向性はズレにくくなります。多彩チームの強みはこの段階で最大化され、創造的なアイデアや大きなイノベーションも生まれやすくなります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_casualmeeting.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 19 Apr 2026 11:40:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[堀田創（AI×認知科学研究者）、水野貴明（Nexus Frontier Tech共同創業者兼CTO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>美術教師が娘の工作を見て感じた「想像力がいかにも乏しい作品」の豊かさ  末永幸歩（美術教師／アーティスト ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11757</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011757</guid>
			<description><![CDATA[「目に見えないものに意識を向け、想像の世界に足を踏み入れる」ことについて、美術教師でアーティストの末永幸歩さんが解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="紙コップと段ボールでできた「チョコ味のかき氷」（筆者撮影）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250114Suenagayukiho02.jpg" width="1200" /><br />
紙コップと段ボールでできた「チョコ味のかき氷」（筆者撮影）</p>

<p>美術教師の末永幸歩です。このコラムでは、アート作品に向き合ったり、小さな子どもがみつめる世界に想いを馳せてみることで、物事を異なる角度からみつめ直し、自分だけの答えをつくる「アート思考」をしてゆきます。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年10月号連載「ビジネスパーソンのためのアート思考トレーニング」より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>工夫のないかき氷屋さんの工作</h2>

<p>4歳の娘と私は、よく工作をします。 工作といっても、作るものや作り方は特に決まっていません。自宅の部屋の片隅にある段ボール箱には、空き箱や容器などの廃材がストックしてあるので、思いついたときに好き勝手に工作を楽しんでいます。</p>

<p>夏休みのある日、100円ショップで売られていた「氷」ののれんに娘の目は釘付けになりました。使い道のなさそうなのれんを買うことに私は躊躇いましたが、娘はどうしても欲しいと言い張ります。</p>

<p>願いが叶って手に入れたのれんを手に提げて自宅に帰ると、すぐにかき氷屋さんの工作が始まりました。まずは、チョコ味のかき氷を作りたいと言います。</p>

<p>さて、氷の部分を表現するには綿を使おうか、チョコシロップは絵の具で表現するのが良いかな......などと私が思案しているうちに、娘は、廃材置き場から見つけ出した紙コップの上に、段ボールの切れ端を重ねて私に差し出しました。</p>

<p>段ボールの茶色い色から「チョコかな？」と見当はつきましたが、廃材置き場にあった段ボールに手を加えた形跡はなく板状のままでしたので、かき氷とは程遠い見た目をしています。</p>

<p>しかし娘はそんなことはお構いなしに、「そう、チョコ味のかき氷!」と自信ありげに答えました。</p>

<p>私がかき氷を食べるしぐさをしていると、今度は、別のカップの上にピンク色の大きな包装紙が被さったものが手渡されました。</p>

<p>やはり何の加工もない状態でしたが、聞くと「モモ味のかき氷」だそうです。その後もこのやりとりが続きます。かき氷の種類は次々に増えていき、チョコ、モモ、メロン、ブドウ......と豪華な品揃えになっていきました。</p>

<p>しかしどのかき氷も、カップの上に、アンバランスな大きさの段ボールや包装紙が何の加工もなく載せられているだけです。</p>

<p>「どの素材を使えば氷のように見えるかな」と考えたり、「材料を切ったり丸めたりすることでかき氷らしい形に近づけよう」などと工夫したりした形跡もありません。</p>

<p>出来上がったものはごく単純な形態で、お世辞にも「豊かな想像力だ!」とは言い難いような作品です。</p>

<p>先述の通り、娘は普段からよく工作をしていることもあり、器用にハサミやテープを使ったり、カラフルな色彩で絵を描いたりすることもお手の物です。きっとこの日も私の声掛け次第で、もっとかき氷らしい、凝った作品を作ることもできただろうと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>想像力がいかにも乏しい想像豊かな作品</h2>

<p>それでも私には「このままでいいんじゃないかな」という想いがあります。</p>

<p>それはもちろん、自宅で好きに工作を楽しんでいるだけなのだから......ということもありますが、理由はそれだけではありません。単純極まりないようなこの工作こそが、想像力が豊かに発揮された結果と言えるのではないかと感じるからです。</p>

<p>チョコ、モモ、メロン、ブドウ......と夢中になってかき氷を作り続けていたその瞬間、娘は想像の世界に足を踏み入れていたのではないか。「紙コップ」や「段ボールの切れ端」でしかなかったものが、想像の世界では「本当のかき氷」として輝き出していたのではないか......。</p>

<p>私の目に映るのが材料そのままの工夫のない形であったとしても、娘の目に映るのが、その特徴を十分に備えた「本当のかき氷」であったとしたら、わざわざ他の素材を使ったり、素材を切ったり丸めてみたりする必要なんてないわけです。</p>

<p>飽きることを知らずに、かき氷を作ったりお店屋さんごっこに熱中したりする姿からは、娘が想像を豊かに働かせ、私に見えているものとは異なる、もう１つの現実を見ているかのように感じられました。</p>

<p>段ボールの切れ端を通して娘が見ていたかき氷は、どんな姿をしていたのだろう......私にはそれと同じものを見ることはできませんが、心の中でそれを思い描いてみたいと思うのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「自分だけの答え」をつくるということ</h2>

<p>拙著『「自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考』の冒頭で、クロード・モネの『睡蓮』という作品を見て、4歳の男の子が「かえるがいる」とつぶやいたという、大原美術館のエピソードをご紹介しました。</p>

<p>『睡蓮』にはカエルは描かれていません。その場にいた学芸員が「えっ、どこにいるの」と聞くと、男の子は「いま水にもぐっている」と答えたそうです。</p>

<p>「子どもじみた発言だ」とか「実際にはカエルはいない」と言えばそれまでですが、その瞬間に男の子の心に映る『睡蓮』にはカエルが確かに存在していたはずです。</p>

<p>目に見えるものだけを見ようとしていては、決して感じ取れないものがあるはずです。</p>

<p>子どもだけではなく時には大人も、目には見えないものに意識を向け、想像の世界に足を踏み入れて「自分だけの答え」をつくる必要があるように、私には感じられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【末永幸歩（すえなが・ゆきほ）】<br />
美術教師／アーティスト。武蔵野美術大学造形学部卒業、東京学芸大学大学院教育学研究科（美術教育）修了。アートを通して「ものの見方を広げる」ことに力点を置いたユニークな授業を、都内の中学校や高等学校で展開してきた。子どもの創造性を育むワークショップ、大人向けアート思考セミナーなど、アートに関する活動を年間100回以上行なう。プライベートでは4歳児の子育て中。著書に22万部突破のベストセラーとなった『13歳からのアート思考』（ダイヤモンド社）がある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250114Suenagayukiho02.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 18 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[末永幸歩（美術教師／アーティスト ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ柳田悠岐は不調でも打てるのか？ 超一流が実践する「集中力を育てる」3段階  伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13980</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013980</guid>
			<description><![CDATA[「来た球を打つだけ」とたびたび述べる、ホークスのスター・柳田悠岐選手。そう言い切れるだけの集中力は、いかにして身につけられたのか。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「集中力革命」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>福岡ソフトバンクホークスのメンタルパフォーマンスコーチとして、チームの優勝・日本一に貢献した伴元裕氏。氏が実際に目にした、トップアスリートの集中の技術について解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、伴元裕著『集中力革命　ブレても力を発揮するメンタルの技術』（Gakken）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>柳田悠岐選手が証明する「集中とは技術」</h2>

<p>「来た球を打つだけ」――。</p>

<p>柳田悠岐選手は、よくそう表現します。すごい選手ほど、最初から何も考えずにプレーしているように見えるかもしれません。注意が逸れても、無意識のうちに自然と戻せている。そんな印象を受ける人も多いでしょう。ただ、本人に話を聞くと、必ずしもそうではありません。</p>

<p>柳田選手も、若い頃は自分が反応できるゾーンを意識的に絞り、その範囲に来た球だけ、反応しようとしていたと言います。結果を考えないようにするため、というよりも、反応できる場所を限定することで、注意が散らないようにしていたのでしょう。</p>

<p>その積み重ねの中で、反応できる範囲が少しずつ広がっていきました。今は「来た球を打つだけ」と感じられる状態ですが、それはゾーンを意識しなくなった、という意味ではありません。調子が悪いときには、あらためてゾーンを絞ります。</p>

<p>つまり、意識的に注意を戻そうとする段階に、必要に応じて戻しているのです。これは打撃技術の話のように聞こえるかもしれません。しかし実際には、「どこに注意を戻すか」という集中の設計の話でもあります。</p>

<p>このエピソードは、集中とは「あるかないか」で決まるものではないということを教えてくれます。集中とは技術であり、一気に身につくものではないのです。</p>

<p>注意が逸れたとき、その戻り先がわかっていても、実際の場面では、いつもそこに戻れるとは限りません。頭ではわかっているのに、うまく戻れない。むしろ、戻ろうとするほど注意が散っていく。そんな経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。</p>

<p>実際の現場を見ていると、集中の技術には、いくつかの段階があるように見えます。ここからは、その違いを整理していきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「集中の技術」にはいくつかの段階がある</h2>

<p>最初の段階は、自分にとっての「戻り先」がどこにあったのかに気づく段階です。あとから振り返ってみると、その場では「何もできなかった」と感じていても、時間の流れは完全には途切れていなかった、あるいは身体のどこかにかすかな感覚が残っていたなど、注意のすべてが失われていたわけではなかったことに少しずつ気づき始めます。</p>

<p>この段階では、何かを立て直した感覚はありません。それでも、完全に崩れていたと思っていた状況の中に、次につながる手がかりが残っていたことに気づき始めます。</p>

<p>次に見られるのが、注意がズレたときに、意識的に戻り先へ戻そうとする段階です。どこかに戻れる場所があるとわかってくると、人は自然と、そこに注意を戻そうとします。視線を戻そうとする、リズムを整えようとするなど、頭の中では「今はここに注意を戻すべきだ」という理解がはっきりしています。</p>

<p>ただ、この段階では、思った通りに戻れないことも多くあります。戻そうとした瞬間に、「本当にこれでいいのか」「まだズレているのではないか」と確認が入り、注意が再び忙しくなる。戻れないこと自体が問題なのではなく、戻そうとする操作に意識が向きすぎることで、注意が散りやすくなる段階でもあります。</p>

<p>さらに、注意を「戻そう」とする操作そのものが、あまり意識にのぼらなくなる段階があります。ズレたことに気づいても、それを問題として扱わず、評価や確認を挟まずに、出来事の流れにそのまま注意が向き続ける時間が増えていきます。</p>

<p>この場合、注意は特定の戻り先に引き戻されるというより、行動や出来事と同調したまま動いていきます。ここでは、「集中している」という感覚すら、あまりはっきりしません。ただ、行動が途切れず続いている。あとから振り返ったときに、「あの場面は、何も考えていなかった」という言葉が出てくるような状況です。</p>

<p>これらの段階は、一度到達したら、そこから先に進む一方というものではありません。先ほど触れたように、柳田選手でさえ調子が悪いと感じたときは、意図的にゾーンを絞るなど、意識的に注意を特定の戻り先に向けようとする段階に戻ることもあります。</p>

<p>この整理が意味を持つのは、「わかっていても戻れなかった」という経験の捉え方が変わる点にあります。戻れなかったことは、失敗でも、集中力の欠如でもありません。そのときも、戻す技術を育てている過程にいただけなのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball02_MLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 18 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AIに対抗するスキル「妄想力」を鍛える3つの具体的な方策  樋口恭介（SF作家／ITコンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11993</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011993</guid>
			<description><![CDATA[AIに仕事を奪われないために身につけるべき「妄想力」の鍛え方について、樋口恭介氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lightbulb.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまでは「人間にしかできない」とされてきた仕事がAIに奪われ、人間が労働の場を失う──そんなSFじみた筋書きが、ChatGPTをはじめとするAIの飛躍的な発展によって、今まさに現実になろうとしている。</p>

<p>本連載では、ITコンサルタントとして一般企業に勤めながらSF作家としても活躍する樋口恭介氏に、そんな時代に淘汰されることなく生き残る人材・生き残る組織のあり方を聞く。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年4月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>静かに考えるだけでは「妄想力」は高まらない</h2>

<p><img alt="妄想力は沈思黙考では手に入らない" height="1361" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke21.jpg" width="1200" /></p>

<p>連載初回では、長らく人間の領域だった「情報処理」の分野に生成AIが本格的に進出してくる以上、人間にしかできない仕事を再定義し、それに関するスキルを改めて養わねばならない、というお話をしました。</p>

<p>そのスキルとは「妄想力」とそれを引き出す「好奇心」、そして「関係性構築力」の3つ。今回からは、それらのスキルを醸成するには具体的にどんなことに取り組めばいいか、というお話をしたいと思います。</p>

<p>まず扱うのは、中でもとりわけ重要な「妄想力」です。前回のおさらいですが、「妄想力」とは「強い主観によって自分独自のものの見方を構築する力」のこと。思い込みに縛られずに情報を処理できるAIは、その反面「独自の発想」を生み出すことが著しく苦手です。</p>

<p>つまりAIに対抗するためには、客観的な視点より、独自の発想を生み出す「主観的」なものの見方を鍛えることが効果的なのです。</p>

<p>妄想と聞くと「一人静かに部屋にこもり、物思いにふけって内省を重ね......」というイメージを抱く方も多いかもしれませんが、ただ黙々と考えるばかりでは、妄想力は高まりません。</p>

<p>妄想力を高める鍵は、端的に表すなら「外部からの刺激」です。普段自分と関わらないものに、積極的に触れてください。</p>

<p>というのも、人の思考はその人が見聞きしたものや知覚したものに、無意識のうちに影響されるものだから。世に跋扈する「フツーのアイデア」「平凡な文脈」から自由になるには、いまだ出会ったことさえないような「異質なもの・こと」に触れる機会が不可欠なのです。</p>

<p>その手段として手堅いのは、例えば「これまで足を運んだことのない土地への旅」といったことでしょう。風景が変わる様子を眺めながら時間をかけて移動し、初めて通る道を歩き、喧噪や匂いを感じ......といったことですね。</p>

<p>こうした「自分の中になかった知見」を得る経験を重ね、内面に「妄想の種」を蓄積することで初めて、ふとした拍子に斬新なアイデアや革新的な考え方が浮かぶようになるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたも「Bot化」していないか?</h2>

<p><img alt="Bot化した情報にむしばまれていないか?" height="1472" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke23.jpg" width="1200" /></p>

<p>それでなくとも、昨今AIの急速な発展を受け、インターネット上に存在する情報は急速に「Bot化」しつつあります。</p>

<p>Botとは、一定のタスクの処理を自動で行なうプログラムの通称です。近頃のネット空間は、AIを用いたBotが自動生成しただろう低質なアウトプットで溢れています。</p>

<p>ブラウザの検索結果は浅い一般論やコピペだらけのブログに埋め尽くされ、SNSの投稿にも、大衆の耳目が集まるテキストを自動生成・自動投稿しただけのものが少なくありません。</p>

<p>そうした情報ばかり見ていると、人間も次第に「Bot化」していきます。異質な経験が独自性を育むのとは逆に、そうした「平凡な意見や考え方」にばかり接していると、いつの間にかどこかで見たようなありふれたアウトプットしか生み出せなくなってしまうのです。</p>

<p>その意味でも、意識的に未知のもの・ことに触れ続ける習慣の重要性は、日に日に高まっていると言えます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>身のまわりに、あえて「異物」を置いてみる</h2>

<p><img alt="妄想力を養う3つの方策" height="607" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke22.jpg" width="1200" /></p>

<p>先ほど、異質なものに触れるための行動例として「旅行」を紹介しましたが、会社勤めをしている人がそう頻繁に旅に出るわけにもいきませんよね。</p>

<p>そこで思い出したいのが、昨年の「M‒1」で真空ジェシカがつかみとして繰り出した「呪物コレクター」という語句。実は「呪物コレクター」の方は実在するんです。その方曰く、部屋に一つ「呪いの○○」を置くだけで「人生これでいいのか」という謎の緊張感が生まれ、なんでもないはずの生活が適度に乱される、とのこと。</p>

<p>ですので、皆さんもまず「呪物」を買ってください。</p>

<p>......というのは、半分くらいは冗談です。呪物というほどではなく、ちょっとした「異物」で構いません。日々の生活空間（特に自室）に、本来自分が置くはずのないものを置いてみるのです。</p>

<p>すぐできる例としては、自分がまず着ないような色・デザインの服を買い、クローゼットに置いておく、といったことが挙げられます。たとえろくに着なくても、着替えのたびに目に入ればそれでOK。普段の変わり映えしない生活に「裂け目」を生み出せるものならば、十分役目を果たしてくれるでしょう。</p>

<p>他にも、普段使わない交通手段を使う、普段聞かないジャンルの曲を聞く、初めて見る食べ物を買う、創作活動に挑戦するなど、1日1つ「普段と違う経験」をする、というマイルールを設ける方法もおすすめです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>紙の本、特にSFの「呪い性」は段違い</h2>

<p>僕が学生時代に実践していたのは、自分が「ダサいな」と思う本を、あえて本棚に置くという方法でした。例えばデール・カーネギーの『人を動かす』はその一つ。コテコテのビジネス書が、大の苦手だったのです。</p>

<p>しかし不思議なもので、最初は「ネタにして笑ってやる」と思って買ったものでも、いざ読むと「意外といいことも書いてある」と感じてしまうことがよくありました。</p>

<p>その後も、ふとしたときにその内容に影響された考え方をしている自分が確かにいたのです。これもまた「見聞きしたものや知覚したものに思考が影響される」ことの一例かと思います。</p>

<p>やや話が逸れますが、現代魔術研究家のバンギ・アブドゥル氏は「呪った」という意識が当人の中に生まれた時点で、その人のその後の思考や行動に影響するという意味で、呪いは実際に機能し始める、と述べています。それを踏まえると、世のあらゆる情報はすべてが一種の「呪い」なのかもしれません。</p>

<p>特に本は、最初から「人に影響を与える」ために作られたものであり、物質的な存在感も十分。非常に「呪い性」の高い物品でしょう。中でも「まだ存在しないもののビジョンを、読み手に提示する物語」であるSFは別格。読み手のその後の思考やアイデアに与える影響の度合いを考えれば、SFの「呪い性」は他を圧倒するはずです。</p>

<p>実際、現実世界に強く影響を与えたとされるSF作品は多くあります。代表的なのは、ウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』と、ニール・スティーヴンスンの『スノウ・クラッシュ』でしょう。</p>

<p>ギブスンの『ニューロマンサー』は、電脳空間「サイバースペース」の中でどう文化が生まれるかを描いた作品で、黎明期のウェブカルチャーに多大な影響を与えました。一方の『スノウ・クラッシュ』は、現実と異なるもう一つの世界がある未来の世界を描いた作品。こちらは今の「メタバース」概念の生みの親と言われています。</p>

<p>実際に生み出された技術の背景にも、SFという妄想の産物が隠れていることがあるのです。</p>

<p><img alt="実現した技術の背景となった2冊" height="2162" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke24.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スマホを持たずに数日生活してみる</h2>

<p>もう一つ、僕が実践して良かったと思っているのが「スマホを手放してみた」ことです。スマホが故障した際、店に行くのが面倒で......というのが最初のきっかけでしたが、数日してふと生活の調子が良くなったことに気づき、結局そのまま1年持っていませんでした。</p>

<p>スマホを持たないと、時間感覚が非常にゆったりとして、認知リソースが蘇る感覚があります。困ることと言えば、飲み会後にみんなで二次会の店を探すとき、手持ち無沙汰になって気まずくなることくらい。1年と言わず、数日持たずにいるだけでも発見があるかと思います。</p>

<p>そもそも「スマートフォン」という言葉に、万能感がありすぎですよね。その意味では「スマホ」に代わる汎用性の低そうな呼称を考えるのも効果的かもしれません。私自身、スマホのことを「オーディブルマシン」と呼び始めてから、どうでもいいときにスマホが頭に浮かぶことが減りました。</p>

<p>このようにして「妄想力」の源を自分の中に集めていくと、今ビジネスの世界でも注目される「SFプロトタイピング」への道が開けてきます。次回はその技法について、詳しくお話しさせていただきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【樋口恭介（ひぐち・きょうすけ）】<br />
SF作家／ITコンサルタント。1989年生まれ、岐阜県出身。早稲田大学文学部を卒業後、外資系コンサルティングファームに勤務。2017年、在職のまま『構造素子』で第5回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞し作家デビュー。20年からは「SFを社会に実装する」スタートアップ・アノンにも参画し、同社のメディア「Anon Press」の運営・編集にも携わる。23年からは東京大学大学院客員准教授。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lightbulb.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[樋口恭介（SF作家／ITコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「人間にしかできない仕事」は何か?  SF化する社会で生き残るための3つのスキル  樋口恭介（SF作家／ITコンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11992</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011992</guid>
			<description><![CDATA[SF化する社会で生き残るには? AIに代替されない人材になるための3つのスキルを、樋口恭介氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="AI" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまでは「人間にしかできない」とされてきた仕事がAIに奪われ、人間が労働の場を失う――そんなSFじみた筋書きが、ChatGPTをはじめとするAIの飛躍的な発展によって、今まさに現実になろうとしている。</p>

<p>本連載では、ITコンサルタントとして一般企業に勤めながらSF作家としても活躍する樋口恭介氏に、そんな時代に淘汰されることなく生き残る人材・生き残る組織のあり方を聞く。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年3月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人間は生まれながらに「サイボーグ」である</h2>

<p><img alt="生成AI登場までの人間と機械" height="1139" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke01.jpg" width="1200" /></p>

<p>自己紹介の際によく言われるのが、「SF作家とITコンサルタントなんて、両極端の仕事を両立しているんですね」といったひと言です。しかし、僕の中ではSFとコンサルティングはとても近しく、密接に結びつくものだと考えています。</p>

<p>というのも、SFを生み出す想像力は、コンサルティングやビジネスに大変役立つものだからです。そもそも僕は「コンサルティングはSF的であるべきだ」とさえ感じています。</p>

<p>本連載では、SF作家とコンサルタントという2つの視点から、これから来る「AI時代」に求められるビジネススキルや組織のあり方について、お話ししていきたいと思います。&nbsp;</p>

<p>まず扱いたいのは「なぜAIの発展が、組織や人材に変革を迫るのか」ということです。</p>

<p>生成AIの登場により、組織や人材に求められるスキルが変化する、といったことは各所で盛んに言われているものの、その理由については曖昧なことも少なくありません。しかし、それでは何を言われたところで納得感が得られませんよね。</p>

<p>そこで、より確かな理解のために、まずこの理由から、しっかり述べていくことにします。</p>

<p>まず、有史以来、人間社会は「人間ドリブン」のもと発展してきました。人間の優れた身体能力と情報処理能力を基盤に、何をするにも「人間の力」を使うという人体中心主義が、考え方の軸だったわけです。</p>

<p>ただ、その歴史の中で、人類は徐々に「人体以外のツール」に頼ることも覚えていきます。エポックメイキングは「数字の発明」と「文字の発明」によって、世界のあらゆる物事を数字や文字で表し、共有できるようになったことでしょう。</p>

<p>それにより、時間認識能力をアウトソーシングできる「時計」が生まれ、距離や長さの算出能力をアウトソーシングできる「物差し・巻尺」といったものも開発されました。仕事も格段に精密なものになり、一人ひとりに仕事を割り振って、それを組織的に管理することも可能になったのです。</p>

<p>近現代では、食料や衣服の生産を農業機械や工業機械に、移動を自動車や飛行機に、と物理的な行動は軒並みアウトソーシングされています。時代を遡れば人間の身体が行なっていたことを、すっかり機械に移管している。こう考えると、近現代の人間は生まれながらに「サイボーグ」だと表現することもできるように思われます。</p>

<p>ただ、それでも大量の自然言語処理や画像処理、企画力やコミュニケーション力などの領域では、機械は――コンピュータですら――長らく人間の汎用性に勝てませんでした。逆に言えば、そうした作業が必要な仕事こそ、人間に残された「聖域」だったのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>人間だけの抽象情報処理もアウトソーシングが可能に</h2>

<p>ところが今、生成AIの飛躍的な発展が、そんな常識を覆そうとしています。ChatGPTをはじめとするAIが、人間の領域だったはずの言語処理能力で、ついに人間を上回ろうとしているからです。</p>

<p>こう言うと、きっと「AIは言語の並びを予測しているだけで、人間のように理解できているわけではない」という反論が出てくるでしょう。しかし正直なところ、人間の言語処理だって、実際には今のAIとほぼ変わらず、言語の連なりを確率的に処理しているにすぎないように思えてなりません。</p>

<p>ChatGPTをはじめとする生成AIは、膨大な量の書き言葉や話し言葉を学習し、それをもとに「ある言葉の後にどんな言葉が来るか、ある一文の後に次の一文がどう来るか」といったことを予測しています。これに対し、読者の方々は自信をもって「自分はそうではない」と言うことができるでしょうか。</p>

<p>結局人間だって、各人が蓄積した言語コーパス（言葉のデータベース）の中から、その時々で最も妥当に思えるパターンを取り出しているにすぎない。僕は真剣にそう考えています。</p>

<p>であれば、標準的な人間を超える2兆以上の言語パラメータを持ち、そこから適切な言葉をスピーディに、主観や思い込みに邪魔されることなく取り出す能力も備えたChatGPTは、言葉を扱う能力では、すでに人間を上回ってしまっていると考えるのが自然です。</p>

<p>こうなると、人間の聖域の大部分を占めていた自然言語処理も、近く機械（生成AI）にアウトソーシングすることになっていくでしょう。</p>

<p>加えて、早いと半年後にはもう、AGI（汎用人工知能）が市場に展開されると言われています。ここで言うAGIとは、言語に加えて音声情報や視覚情報の処理能力まで備え、かつ長期的な記憶機能まで持った人工知能。まさに「世界のSF化」とでも言うべき事象が、間近に迫っています。</p>

<p>このAGIが本格的に運用できる水準に達し、それが普及し始めれば、論理的思考やコミュニケーションなど、ホワイトカラーの仕事とされてきた抽象的な情報処理までも、そちらに取って代わられていくでしょう。</p>

<p>そうなれば、人間も「人間にしかできない仕事」を再定義して、身につけるスキルの優先度を見直さないと、存在意義を失ってしまうことは自明です。</p>

<p>一人ひとりはもとより、旧来のホワイトカラー中心主義で設計されてきた企業の組織形態や業務プロセスなども、根本的に設計し直さなくてはならないでしょう。</p>

<p>これこそ、「生成AIが、人材や組織に変革を迫る」と僕が考える理由です。そのほうがベターなのではなく、そうでなければ生き残れない時代が、到来しようとしているのです。</p>

<p><img alt="生成AI登場以降の人間と機械" height="2143" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke02.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>技術の進歩が「人間力」の重要性を高める</h2>

<p><img alt="AI時代を生き残る人材の3スキル" height="625" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke03.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、AIには担えない、「人間にしかできない仕事」とはどんなものでしょうか。</p>

<p>結論から言うと、僕はそれを「AIはもちろん、他の人も考えつかないような、独自の企画や提案を考え出すこと」と「他人と親密な関係を築き、それらの企画やアイデアに人を巻き込む（または巻き込んでもらう）こと」だと考えています。</p>

<p>これらの要素は、現在開発中のAGIがどれだけ進化しようと、当面「人間以上」のものにはならないでしょう。</p>

<p>ですが一方で、これらが「人間なら誰でもできる」ことでないことも、おわかりいただけるかと思います。私たちはAIに代替されないためのスキルを、あらためて磨いていく必要があるのです。</p>

<p>端的に言って、そのスキルとは「関係性構築力」「妄想力」「好奇心」の3つだと、僕は考えています。</p>

<p>1つ目の「関係性構築力」とは、文字通り人間関係を構築する能力のこと。いくら技術が進もうと、ビジネスで最後にものを言うのは人間同士のつながりです。そして、そうした関係性を作り出すには、相手に「この人なら」という信頼感、あえて言うなら「幻想」を抱かせる力がなくてはいけません。</p>

<p>それは、肉体や表情を持たないAI・AGIにはできない芸当です。やさしさや共感、そして「上手に秘密を共有する力」のような、1対1で相手と向き合うための「人間力（非常にイヤな言い方ですが）」を持つ人には、今後も「人間ならではの仕事」が巡ってくるでしょう。</p>

<p>その意味では、現代では嫌われがちな「接待会食」や「喫煙所コミュニケーション」といったものも、今後復権してしまうのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『すばらしい新世界』に見る「妄想」の力</h2>

<p>厄介なのは、2つ目に挙げた「妄想力」についての理解。これは、強い主観によって自分独自のものの見方を構築する力のことを指します。「社会を変な角度から見る力」と言ってしまってもよいでしょう。</p>

<p>先述のように、AIには主観がありません。それは偏見や思い込みなく言葉を操れるということである一方、「独自の文脈」「尖ったアイデア」を生み出すことができない、ということでもあります。</p>

<p>つまり、自分だけのアウトプットを生み出す土壌となる強い主観、すなわち「世界観」を持つことこそ、AIにできないことができる人間になるために重要だということです。</p>

<p>SFの世界には、そうしたユニークな世界観がたくさんあります。わかりやすいのは、オルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』です。</p>

<p>この作品が発表されたのは1932年。大量生産・大量消費社会が生まれつつあった時代です。その契機となったのが、フォードが自動車の生産工程を分業化し、まったく同じ規格の車（T型フォード）の大量生産を可能にしたことでした。</p>

<p>徹底的な生産管理体制によって、モノを計画的に大量生産し、そこで働く人も皆同じスケジュールで労働に勤しむ「フォーディズム」が生まれた時代です。</p>

<p>作中では、この大量生産・大量消費社会を極端に推し進めた世界が描かれています。使われる暦は「ポスト・フォード〇〇年」。人々は誰もが国家の管理下にあり、家族制度も解体されていて、すべての赤ん坊は「国家のもの」として工場で計画的にデザイン・生産されています。</p>

<p>階級も固定化されていて、赤ん坊も生産段階から「支配者層に何人、中級階層に何人、被支配者層に何人」と、計画的に振り分けられているのです。育つ場所はもちろん、持って生まれる知能すらも「生産」時点から階級ごとに分けられており、彼らが現実に不満を持つことはありません。生理的な気分の浮沈に対してさえ、政府から合法的なドラッグが定期的に配布されるという徹底ぶりです。</p>

<p>フォーディズムを際限なく拡張して作品世界を創造した結果、少なくとも主観的には、永続的に「幸福」を維持する国家が出来上がっていると言えます。</p>

<p>ハクスリーが示したこの強烈な世界観をフィルターとしてフォード以降の大量生産・大量消費社会を見直すと、世界の見え方が激変することでしょう。</p>

<p>そんな「少しぶっ飛びすぎているものの見方」こそ、新たなアイデアや企画を生み出すヒントであり、それらを実現するための強烈な推力です。</p>

<p>哲学者である千葉雅也氏の言葉を借りれば、どこか「キモい」くらいの信念を得ることが、AI発展後にも必要とされる人間になるためには欠かせません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>抑圧されてきた主観を解放するための「好奇心」</h2>

<p>もっとも、世渡りがうまいビジネスパーソンほど、これまでこうした主観を「抑制」してきたはず。その方針を今から180度転換するのは、簡単なことではないでしょう。</p>

<p>そこで、そんな「抑圧されてきた主観」を解放するために大切なのが、3番目に挙げた「好奇心」です。好奇心とは、未知のものに興奮する力。まさにこれこそ、主観を形成するための「狂気」になり得る力です。</p>

<p>中には、だからと言って誰もがそんなに好き勝手なことを言い始めたら会社が円滑に回らないし、採算も取れなくなってしまう、と考える人がいるかもしれません。</p>

<p>しかし、誰もが主観を極力排して論理的思考によって意思決定し、統率された通りに動くことが是とされてきた従来の会社組織やビジネスプロセス、人材育成の方法は、今後AIによってコモディティ化されていきます。</p>

<p>有り体に言えば、そうしたスタティック（静的）に回転し続けるだけの組織や、そのために有用な人材ばかりを抱えていても、周りと差がつかない＝儲からないということ。</p>

<p>今後ビジネスパーソンに求められるのは、AIによって回る組織に、＋&alpha;のエッセンスを与えて動かしていく力なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「本能の壊れた有機生命体」として生きるために</h2>

<p>最近、文庫化されたことを機に、浅田彰氏の『構造と力』を久々に読みました。約40年前の名著ですが、今回述べたのと似たようなことが書かれています。</p>

<p>この本の冒頭で主張されるのは「人間は本能の壊れた有機生命体」というテーゼです。人間は他の生き物と異なり、プログラム（本能）で命令されたこと以上の行動をしてしまうという点で、狂った生き物である。</p>

<p>しかし、それこそが人間特有の本質ならば、それを抑圧するのではなく、どんどん解放することこそ、人間の本来的な生き方なのではないか──こういったことが提言されています。</p>

<p>まさに現代のビジネスパーソンも、本能に反して主観を解放していくことが必要なのです。</p>

<p>これらの「妄想力」「好奇心」「関係性構築力」を磨くには、具体的に何をすれば良いか。そして、そんな人材を活かすためには、組織をどう変革していくことが必要なのか。これらについては、次回以降で述べさせていただければと思います。</p>

<p><img alt="読むべき2冊" height="2308" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250312Higuchikyosuke04.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【樋口恭介（ひぐち・きょうすけ）】<br />
SF作家／ITコンサルタント。1989年生まれ、岐阜県出身。早稲田大学文学部を卒業後、外資系コンサルティングファームに勤務。2017年、在職のまま『構造素子』で第5回ハヤカワSFコンテスト〈大賞〉を受賞し作家デビュー。20年からは「SFを社会に実装する」スタートアップ・アノンにも参画し、同社のメディア「Anon Press」の運営・編集にも携わる。23年からは東京大学大学院客員准教授。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AI.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[樋口恭介（SF作家／ITコンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>仕事ができる人はなぜ職場で対立しないのか？　感情的にならずに協力を得る伝え方  木暮太一（一般社団法人教育コミュニケーション協会代表理事）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13955</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013955</guid>
			<description><![CDATA[多くのビジネス書を執筆し、著者累計は195万部を誇る木暮太一氏。ビジネスの場において対立を避けるための、「仕事のできる人」の立ち振る舞いを解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「仕事ができる人の頭のなか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizcommunication.jpg" width="1200" /></p>

<p>一つの会社で仕事をしていれば、時に対立の火種も生まれるだろう。そんな時、「仕事ができる人」はどのように対処するのか？木暮太一氏の著書『仕事ができる人の頭のなか』（ダイヤモンド社）より解説する。</p>

<p>※本稿は、木暮太一著『仕事ができる人の頭のなか』（ダイヤモンド社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>たしかに、仕事ができる人は「対立」しなそう</h2>

<p>仕事ができる人は、周囲と協力しながらタスクを進めていきます。他のメンバーと協力するのは当たり前のことに見えて、じつは簡単ではありません。対立してしまうのです。本来であれば助け合わなければいけないチームメイトと対立してしまい、むしろ協力を拒んでいる人はとても多いです。</p>

<p>特に製造部門と営業部門が対立するのは「あるある」の事例で、ぼくがサポートに入っている企業でも「こっちは一生懸命にやっているのに、あっちがちゃんと仕事しないから売れない」という愚痴をよく耳にしています。かつてぼくが所属していた組織でもメンバー同士の対立が常態化していて、何かにつけてお互いに相手の悪口を言っていました。</p>

<p>でも対立しているだけでは仕事は進みませんし、お互いにストレスをためるだけです。仕事ができる人は、仮に相手に対して納得できない感情があってもそれをぶつけることなく、うまく処理をしています。</p>

<p>ぼくが新人のころ、「そんな状況なら絶対に怒ってしまうだろう」という場面でも落ち着いて、相手との協調関係を崩さずに仕事を進めている先輩がいました。どうしてそんなに落ち着いて接することができるのか、イライラしたりしないんだろうか、と半ば不思議に思い、そして自分も精神的に大人にならなければと反省もしていました。</p>

<p>ですが、仕事ができる人が対立を解消できるのは、その人たちが精神的に大人だからではありませんでした。嫌なことがあっても我慢する精神力があるから、対立を解消できるわけではなかったのです。</p>

<p>お互いの立場があり、お互いの事情が違うので意見が合わないことがあっても仕方がないです。しかし、仕事ができる人はそれでも対立せず、相手に頼ることができます。感情的に少し波立っていても、それを抑える方法を知っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の恐怖心を言葉にして伝える</h2>

<p>そもそも対立するのは、お互いに考えていることが違うからです。これを「価値観が違う」と表現するケースが多いですが、それでは言葉としてあいまいです。</p>

<p>違うのは価値観ではなく「べき論」です。自分が「こうするべき」と思っていることを相手がやらないからイラつくんです。自分が「正義」だと思っているものも、相手はそう思っていないケースはよくあります。立場が変われば「正義」も変わりますので、どちらが正しいとも言えません。</p>

<p>こちらが相手に「こうするべきだ！」と強く主張しても、そもそも相手はそう思っていません。だからやりません。そもそも、もしかしたらこちらが間違っている可能性もあります。つまり、ぼくらは勝手に自分の考えを相手に押し付けて、勝手に怒っている可能性があるわけですね。</p>

<p>対立が生まれたとき、相手がこちらを理解しないと怒るのではなく、まずは自分が持っている「べき論」を整理したほうがいいです。何をする「べき」と思っているのか、この案件はどうする「べき」と思っているのか、それを書き出してみましょう。そうすることで、まずは感情的にならずに自分の考えを自分で確認できます。</p>

<p>そして、同時に考えてもらいたいことが「『べき論』の背景にある自分の恐怖」です。自分が何かに対して「べき」と感じるとき、その「べき」の背景には必ず「さもないとこうなってしまう」という恐怖があります。恐怖があるから「これはこうするべき」という発想になるわけです。</p>

<p>そして、その恐怖が強ければ強いほど、持っている「べき」も強くなり、譲れなくなります。譲れなくなれば、その「べき」を守らない人とは強く対立することになってしまいます。</p>

<p>でも、ここで少し考えてみます。その恐怖は本当に起きてしまうものなのでしょうか？もしかしたら自分が勝手にそう思い込んでいるだけで、単なる妄想かもしれません。恐れていることは起きないかもしれませんし、仮に起きたとしても大したことがないかもしれません。</p>

<p>仕事ができる人は、お互いの「べき論」を確認すると同時に、「さもないとこういうことが起きてしまうのではないか？」という自分が持っている恐怖を自覚しようとしています。そして、相手に対して「これをやらないと、こういう事態になってしまうと私は思っているんです」と冷静に伝えています。</p>

<p>相手に伝えることで、相手の認識が変わり、あなたが懸念している恐怖に賛同してくれる可能性もあります。となると、相手も同じように「べき論」を持つことになり、お互いの認識がそろいます。</p>

<p>もしくは相手と話し合うことで、自分の想定が妄想だったと気づけるかもしれません。相手が、あなたが知らなかった新情報を教えてくれ、あなたの恐怖がなくなるかもしれません。もしそれで恐怖がなくなれば、あなたが固持していた「べき論」もなくなり、相手に対して抱いていた対立心も和らいでいきます。</p>

<p>どちらにしても、自分が相手と対立しているのには理由があり、無意味に感情的になっているわけではないことを伝えることができます。</p>

<p>一番いけないのは、言わないことです。自分が考えていることを相手に伝えず、相手に漠然とした嫌悪感を抱くことです。</p>

<p>そうなってしまうと、やがては「あいつは人間的に嫌な奴。もう話もしたくない」と決裂してしまうでしょう。</p>

<p>仕事ができる人は、感情的に大人だから対立しないのではなく、対立をしないように相手に伝えられるから、対立しないのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Bizcommunication.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 17 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木暮太一（一般社団法人教育コミュニケーション協会代表理事）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「情報共有の会議は最もムダ」残業をなくすために必要な徹底的見直し  榊巻亮（ケンブリッジ・テクノロジー・ パートナーズ代表取締役社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12022</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012022</guid>
			<description><![CDATA[ムダな会議は生産性を下げ、チームの残業増加にもつながってしまう。見直すべき会議のポイントを、榊巻亮氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="会議" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_meeting03G.jpg" width="1200" /></p>

<p>ビジネスパーソンであれば誰しも、「会議を何とかしてほしい」「会議が長い」「時間のムダだ」と多かれ少なかれ不満を持っているもの。「会議」のやり方を改善できれば、不要な残業を減らせ、さらに休みも取りやすくなり、同時にチームの生産性も上がるはずだ。ベストセラー『世界で一番やさしい会議の教科書』の著者・榊巻亮氏に、会議見直しのポイントを聞いた。（取材・構成：村上敬）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2025年3月号特集[休みたいのに休めないリーダーを救う「休養術」]より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>情報共有の会議は最初から開催しない</h2>

<p>ビジネスパーソンが生涯に費やす会議時間を計算したことがあります。若手のときは週3回程度でも、職位が上がるごとに回数が増え、マネジャーになると1日中会議ばかり。それを1回2時間だとすると、合計3万時間になりました。すると、なんと人生の時間のうち8年分を会議に費やしていることになります。</p>

<p>ただ、ワークライフバランスを整えるために仕事の生産性を高めようとしている人も、会議の効率化は後回しになっていることが多いでしょう。会議は自分一人のことでなく、必ず他の人がかかわるからです。</p>

<p>だからといって放置するのはもったいない。会議はムダの宝庫。会議の主催者や進行役なら様々な工夫ができますし、参加者としても隠れファシリテーターとして会議を効率化させることは可能です。早速、その方法を紹介していきましょう。</p>

<p>まず考えたいのが、ムダな会議自体を減らすこと。参加者の立場だと会議そのものをなくすことは難しいですが、部署やチームのリーダーなら、自分が主催者となって開催している会議も多いはずです。それらの会議は本当に必要なものなのか、棚卸ししたいところです。</p>

<p>最もムダなのは、情報共有の会議です。今は直接集まらなくても、情報共有できるツールが色々あります。高度なツールである必要はありません。単に情報を知ってもらうことだけが目的なら、資料をメールに添付するだけでも十分に用は足ります。</p>

<p>ただ、情報共有の会議がすべてムダだというつもりはありません。会社として重大な事案や事故が発生した際の対応のように、情報を収集したあとの緊急措置が必要なケースもあれば、ビジョンの共有のようにリーダーが熱を込めて直接語りかけたほうがいいケースもあるでしょう。判断の基準は情報共有を同期で行なう必然性があるかどうか。非同期でもかまわないものは、会議そのものをなくすことを検討すべきでしょう。</p>

<p>中には、「メールは数も多く、読み飛ばすこともあるから、会議を開いて口頭で教えてほしい」という人もいます。しかし、その水準に合わせると、チーム全体の生産性が下がってしまいます。そうした人に対しては、教育も含めて、リーダーが個別にフォローするしかないでしょう。</p>

<p>開催しないと困る会議が残ったら、次は出席者の厳選を検討します。「議論には加わってもらわないものの、情報共有のために呼んでおいたほうがいい」という微妙な立ち位置の人は呼ばないことです。</p>

<p>必要のない人を出席させると、その人の時間を奪うだけでなく、会議自体の熱量が下がります。出席しないと会議の目的が達せられない人だけを呼んで開催すべきです。</p>

<p>自分が呼ばれている場合も、出席するかどうかは、同期でないと困るかどうかで判断しましょう。会議後に議事録を共有してもらえればそれで済むこともありますし、会議の録画データがあるなら、自身でAIツールを使って要約するといった方法もあります。何か代替手段があれば欠席する方向で調整してください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ダラダラ会議になるのは｢終了条件｣が不明だから</h2>

<p><img alt="会議を見直すチェックポイント" height="1837" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250317Sakamakiryo01.jpg" width="1200" /></p>

<p>次は、会議時間を短縮するための考え方を紹介します。会議において、主催者に必ずやってほしいのは会議の設計です。事前に決めておくべきことはたくさんありますが、ここではその中でも重要な二つ、「終了条件」と「時間」について解説しましょう。</p>

<p>会議のノウハウ本には、よく「最初に目的を明確にする」とあります。目的が共有されてない会議は迷走しやすいので、最初に目的を明確にするのは間違いではありません。ただし、目的だけでは不十分。どうなったら会議の目的が達成されたといえるのかがよくわからないからです。</p>

<p>例えば、「今日の会議の目的は議論すること」という目的設定では、おそらく時間いっぱい議論をして、結局何が決まったのかよくわからない状況になりがちです。それを防ぐために「ゴールの設定が必要」と解説する本もありますが、ゴールという言い方もやや抽象的です。「この状態になったら会議が終わる」という終了条件を具体的に設定したほうが出席者は迷わずに済みます。</p>

<p>この終了条件は、「～すること」ではなく、「～の状態になること」で考えます。例えば「議論すること」ではなく、「議論した結果、参加者が感じている課題を出し切った状態になること」「重要度の高い課題三つに絞り込んだ状態になること」というレベルまで明確にすれば、目的が達成できたのかどうか判定しやすくなります。</p>

<p>終了条件がうまく思い浮かばない人は、「この会議で何を変化させたいか」という切り口で考えてください。<br />
会議で変化させられる対象は「人の状態」「物理的なモノ」「意思・合意」の三つです。</p>

<p>具体的には、人の状態とは「誰々さんが&times;&times;の作業ができる状態」「出席者全員が腹落ちした状態」、物理的なモノとは「報告資料が完成した状態」「企画のたたき台ができた状態」、意思・合意とは「案を一つに絞った状態」「決裁者が承認した状態」といった終了条件が考えられます。</p>

<p>終了条件が明確に示されていれば、議論が脇道に逸れることが減り、目的をより早く達せられるはずです。そして1時間を予定していた会議で45分に終了条件をクリアしたら、15分早く切り上げてもかまいません。自分やメンバーを解放して、次の仕事に取りかかってもらったほうが生産的です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>事前に時間配分を決めて、出席者に意識させる</h2>

<p>さらに、会議時間を何時間にするかという設計も重要です。</p>

<p>会議に必要な時間はケースバイケースであり、一律に時間を決めるのは乱暴です。ただ、「慣例だから1時間」とやっていると、時間が足りなくてまた追加の会議を調整する必要に迫られたり、逆に余裕がありすぎて間延びしてしまうこともあります。主催者なら、議題や出席者数などから、あらかじめ適正な時間を割り出しておきたいものです。</p>

<p>最初は時間の見積もりに苦労するかもしれません。コツは会議全体ではなく、プロセスごとに時間を見積もって積み上げること。</p>

<p>例えば、「最初の情報共有に5分」「課題の洗い出しに20分」「課題の絞り込みに10分」というように時間配分を決めていけば見積もりやすくなります。慣れないうちはプロセスごとの見積もりにもズレが生じると思いますが、会議の経験を積んでいくうちに精度は上がっていきます。</p>

<p>時間配分を決めたら、出席者にも共有します。必ずしも事前に決めた通りにはいかないかもしれませんが、時間配分を共有することで出席者にも「20分で課題の洗い出しを終わらせないといけない」という意識が芽生えます。</p>

<p>この締切があるかないかで会議の密度は大きく変わります。できれば会議進行中にも「10分経過しました」「あと5分」と経過時間や残り時間をアナウンスして、出席者に時間を意識させましょう。</p>

<p>あらかじめ決めた時間配分が、途中で多少ズレていくのは仕方ないことです。ただ、各プロセスが押して会議全体が終了予定時間までに終わらなければ問題です。ファシリテーターは、時間オーバーが見えてきた段階で「延長するのかしないのか」「延長するとしたら何分か」「延長しない場合は次にどうするか」を確認してください。</p>

<p>「このまま終了条件をクリアできなければ来週また会議となります」と言えば、参加者全員の時間に対する意識も高まるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>プレゼンは禁止! 代わりに黙読時間を設定</h2>

<p><img alt="会議時間を短くするテクニック" height="2000" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250317Sakamakiryo02.jpg" width="1200" /></p>

<p>会議時間を短くするテクニックは他にも色々あります。ぜひ実践してほしいのは、資料の読み上げの禁止です。本来、資料は事前に配布して共有しておくことが望ましいですが、配布しても読まずに出席する人は少なくありません。かといって資料をその場で誰かが時間を取って説明するのは非効率です。</p>

<p>共有しておきたい資料がある場合、私は会議の冒頭に黙読の時間を設けるようにしています。プレゼンすると1枚1分かかる資料も、各自に黙読してもらえば1枚10～20秒で済みます。10枚の資料なら2～4分。時間を区切って読んでもらい、そのあとに「わからないところがあれば説明します」とやったほうが早く議題に入れます。</p>

<p>ファシリテーターの腕の見せ所になるのが、発言が長い人や脱線する人への対応です。この類の出席者をうまくコントロールできないと、独演会が始まって時間配分が狂います。</p>

<p>対応策としては、事前に「発言は2分以内」というように会全体のルールを決めておくことや、終了条件を盾に発言を遮ることなどが考えられます。ただ、直接的な言い方は角が立ちます。</p>

<p>「〇〇さんの話、とても興味深いですね。今日の終了条件をクリアしたあとにもう一回お話ししてもらっていいですか」</p>

<p>このように相手を否定することなく、終了条件に意識を向けさせる言い方を心がけると良いでしょう。</p>

<p>雑談の扱いも難しいところです。単に時間短縮だけを考えたら雑談禁止が効率的です。しかし、雑談の中から新たなアイデアが生まれたり、普段顔を合わせないメンバー同士が雑談で関係構築するといった効果もあります。雑談を全面禁止にするのはやりすぎだと思います。</p>

<p>ここでファシリテーターがコントロールすべきは、雑談のタイミングではないでしょうか。私がファシリテーターをやるときは、会議の開始時刻になったら雑談は原則禁止。終了条件をクリアしたら、予定されていた終了時間まで好きなだけ雑談オーケーにしていました。</p>

<p>もちろん忙しい人は退出してもかまいません。その旨を告げたあとで、「せっかく集まったのだから、他に気になることがある人は何でもどうぞ。プライベートの話でもいいですよ」と促します。話が長い人や脱線する人も、この時間に発散してもらえばいいので一石二鳥です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>会議の生産性を下げる「内職」を撲滅せよ</h2>

<p><img alt="会議では「議論の可視化」が重要" height="2226" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250317Sakamakiryo03.jpg" width="1200" /></p>

<p>会議の時間を短縮できたとしても、もともとの目的の達成度が弱いと意味がありません。</p>

<p>例えば「情報は一応理解したが、理解度が浅い」「課題に対して対応策を決めたが、他にも方法がある気がする」だと、結局もう一度会議をやることになりかねません。大切なのは会議の密度を上げること。時間を短縮しても中身の濃い会議を実現すべきです。</p>

<p>会議の質を下げる敵の一つが「内職」です。当然ですが、内職すると集中力が下がって理解や議論が浅くなります。時間短縮の方法として「資料の読み上げ禁止」を挙げましたが、これは内職をやめさせるためでもあります。時間をかけて誰かがプレゼンしているのに、出席者は内職して説明をろくに聞いていない――。これでは二重のムダになります。各自に黙読させれば資料の理解に集中できます。</p>

<p>パソコンを禁止する手もあります。パソコンはうまく活用すると強力な武器になりますが、反面、内職に向いたツールでもあります。例えば、活発に議論してもらいたいときなどは「いったんパソコンを閉じて議論しましょう」と禁止タイムを設けるのもいいと思います。</p>

<p>一方で、パソコンの使い方としてお勧めなのは、リアルタイムの議事録作成です。会議の質を高める特効薬は、発言を書いて可視化し、みんなで共有すること。誰がいつ何を言ったのか、その場で確認できるようにすることで、議論を整理しやすくなります。</p>

<p>これまでのリアルの会議の場ではホワイトボードを活用することが多かったと思いますが、オンラインのメモソフトをホワイトボード代わりにしてもいい。全員がパソコンを見ると内職が発生しやすいので、ファシリテーターや書記役がメモを書き、会議室の大きなモニターに映すというやり方がいいと思います。</p>

<p>メモソフトでリアルタイムに議事録をつくるテクニックを磨けば、リモート会議でもそのまま使えます。リモート会議のコツは「会議資料」「議事録」「出席者全員の顔」を同時に表示すること。出席者の表情が見えないとファシリテーションが難しいし、リアルタイムの議事録がないと議論が混乱しやすい。リモートでもできるだけ対面と変わらない環境をつくりましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>議論を活性化させる3つの基本質問</h2>

<p>出席者からの発言が少なく、どうも議論が盛り上がらない――。このような状況になるのは、心理的安全性を出席者に感じさせられなかったファシリテーターの責任です。まずは普段から、安心して意見を言いやすい職場づくりをすることが大切です。</p>

<p>会議の場でできることもたくさんあります。私がよく使うのが、出席者に自分が考えたことを逐次メモしてもらうこと。そしてそれを議論の合間に時間を取って読み上げてもらうのです。</p>

<p>いきなり「Aさんはどう思いますか」と質問すると、相手は「考える」と「話す」という作業を同時にやらなくてはいけません。</p>

<p>一方、「メモにどんなことを書きましたか。一つ選んで発表してください」なら二つの作業が分割されます。階段を二段上がるのは大変ですが、一段ずつなら上がりやすい。抵抗感が薄れて意見が出やすくなるでしょう。</p>

<p>応用編として、事前に宿題を出しておくのもいいでしょう。「課題を５個書いてきて」「アイデアを一人三つ発表してもらいます」と事前に伝えておけば、たいていの出席者は真面目に宿題をやってきます。その場でいきなり振るよりスムーズにいくはすです。</p>

<p>発言の数はあるものの、一つひとつの意見が浅いと感じるときは、三つの質問で深掘りしましょう。</p>

<p>「具体的には?」<br />
「なぜそう思うのですか?」<br />
「他にありませんか?」</p>

<p>これらの質問は、発言の正確さや真意、漏れの有無を確認するためのもの。フワッとした意見も、これらの質問を投げかけることでシャープになります。</p>

<p>ファシリテーターと出席者が一対一で会話を繰り返し、出席者同士の議論にならないパターンも避けたいところです。</p>

<p>「今のAさんの意見、Bさんはどう思いますか?」</p>

<p>このようにファシリテーションすることが基本ですが、実はここでも先ほどの三つの質問が意味を持ちます。Aさんの意見がフワッとしたままではBさんも答えようがありません。まずは意見を深掘りしてから外間の人に振るという流れを意識しましょう。</p>

<p>そして会議の最後には、必ず「確認」をしてください。確認するのは「決まったこと」「やるべきこと」「決まらなかったこと」の三つ。やるべきことは「担当者」「期限」も漏れなく確認します。</p>

<p>ファシリテーターが確認するのもいいですが、人材育成を兼ねて、この役は若手にやらせてもいいと思います。事前にその役回りを伝えておくと、任されたメンバーは、いつも以上に会議に真剣に参加するでしょう。</p>

<p>確認をしたうえでまだ時間があれば、会議自体の振り返りをすることをお勧めします。</p>

<p>「今日の会議、どうだった?」<br />
「気になることがあったら教えてほしい」</p>

<p>心理的安全性があれば、メンバーから忌憚のないフィードバックがくるはず。これを会議のたびに繰り返すことで、会議はより密度の高いものへと進化していくでしょう。</p>

<p>＊</p>

<p>このように「参加不要な会議には参加しない」「会議時間を短縮しつつ質を高めていく」などを意識して実践すれば、残業も減らせ、休暇を取る余裕も生まれるはず。その時間で生活の質を高められたら、それは仕事の質の向上にもつながります。「自分のチームでは無理」と思いこまず、まずはできるところからチャレンジしてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_meeting03G.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊巻亮（ケンブリッジ・テクノロジー・ パートナーズ代表取締役社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ミドル世代が転職で必ず押さえるべき「面接・書類」アピール術  中園久美子（キャリアクレッシェンド代表）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11924</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011924</guid>
			<description><![CDATA[ミドル世代が転職を成功させるために有効な「面接・書類」アピール術を、キャリアクレッシェンド代表の中園久美子氏が教える。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ミドル世代の転職" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tenshoku.jpg" width="1200" /></p>

<p>転職におけるミドルの強みは、なんといっても経験の豊富さ。しかし「話せること」が多いからこそ、アピールの仕方が勝負を分ける。そこで面接での話し方や書類の書き方のコツについて、関連する著作を多く持つキャリアコンサルタントの中園久美子氏に取材した。（取材・構成：横山瑠美）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年3月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>転職活動の第一歩は「職務経験の棚卸し」から</h2>

<p><img alt="まずは強みを整理する" height="1416" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250221Nakazonokumiko01.jpg" width="1200" /></p>

<p>転職を目指すミドルには、若手に真似できない、長年の経験で培われたスキルが必ずあります。転職活動を始める前に、これまでの職務経験の棚卸しを進め、自分の強みを理解しておくことが欠かせません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>①経験の「棚卸し」を進める</p>

<p>新卒で入った会社でずっと同じ職務に就いている人でも、携わるプロジェクトの変遷や「このときはとりわけ頑張った」といった仕事が必ずあるはず。それらを振り返り、書き出すことから始めましょう。複数の部署を渡り歩いた人は、部署ごとに書き出してください。</p>

<p>厚生労働省が提供する無料のツール「ジョブ・カード」でも職務経験の整理ができますので、ぜひ活用してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>②強みを「ひと言」で表す</p>

<p>書き出した経験を眺めてみると、複数の経験に共通する、あなたの強みが見えてくると思います。長々と説明しなければわからない強みではなく、例えば「交渉力」や「周囲を巻き込む力」のように、ひと言のキーワードで表現できる形で見つけておくのが理想です。</p>

<p>なお、ここで若手と同じ土俵で勝負するつもりになってはいけません。マネジャーとして培ってきた能力や、数十年にわたりプレイヤーを続けたことで得たスキルをアピールするほうが、ミドルの転職では得策と言えます。面接官の印象にも、残りやすくなるでしょう。</p>

<p>また、強みのキーワードは、1つや2つではなく5つ程度は準備していただきたいと思います。なぜなら「どの会社にも同じ強みをアピールする」のは悪手だから。</p>

<p>若手であれミドルであれ、転職活動の際に肝となるのは、求人を出している企業が「どんなスキルを求めているか」を、求人内容や公開情報から分析し、把握することです。</p>

<p>会社が変われば、当然求められる強みも変わります。応募先の企業に合わせて強みの組み合わせやアピールの優先順位を変え、担当者に「この人はウチにぴったりの人材だ」と思わせる必要があるわけです。</p>

<p>そのためには、カードゲームの「手札」のように相手に合わせた様々な見せ方、戦い方ができなくてはいけません。そうなると、やはり5枚程度は手札が欲しいように思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>③「PREU法」でまとめる</p>

<p>強みを見つけることができたら、次はその強みをアピールするための「予定稿」を作りましょう。ここで意識してほしいのが「結論&rarr;理由&rarr;事例&rarr;活かし方」の順番で内容を伝える「PREU法」です。</p>

<p>例えば「調整力」をアピールしたいとき、ただ「調整力があります」と言うだけでは説得力がありません。重要になるのは「何を通してその力を獲得したか」「その力を発揮した事例はあるか」「それを応募先の会社でどう活かすか」の3つ。これらを漏れや滞りなく、自然に語れるようにしておきましょう。</p>

<p>1つの応募先ごとに2～3個ほど、その会社にフィットしそうな「強み」を考え、準備しておけば十分かと思います。PREU法については、下の図も参考にしてくださいね。</p>

<p><img alt="PREU法で相手に伝わるアピール" height="2169" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250221Nakazonokumiko02.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>職務経歴書はわかりやすく、A4で2ページ以内に</h2>

<p><img alt="職務経歴書のNG" height="1158" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250221Nakazonokumiko05.jpg" width="1200" /></p>

<p>また、転職の際に多くの方がつまずくのが応募書類、特に職務経歴書です。面接に呼んでもらうには「会って話を聞いてみたい」と思われるような、わかりやすい書類づくりを心がけねばなりません。</p>

<p>まず問題なのが、文字の大きさが一定のまま、用紙を文字で埋め尽くす人。自分が最も伝えたい強みやアピールポイントに視線が集まるよう、文字の大きさにメリハリをつけたり、見出しを設けたりといった「仕事で資料をまとめるとき」同様の工夫を重ねてください。</p>

<p>また、ミドルは職務経験豊富だからこそ、こうした書類の枚数が増える傾向にあります。しかし、何ページも続けるのは完全にNG。多くてもA4で2ページにとどめるのが鉄則です。</p>

<p>それに、実績だけを羅列するのもいけません。先述したPREU法を応用し、その実績を挙げられた要因（理由）や、そこで得た経験やスキルを応募先でどう活かすかについても、必ず言及してください。</p>

<p>そして最後に、応募書類が完成したら、必ず第三者に読んでもらうことを勧めます。可能なら、自分と年齢や性別といった属性が異なる人にしてください。そのほうが、古い価値観や仕事のやり方がにじみ出ていないか、強みのアピールが単なる自慢になっていないかなど、指摘してもらいやすいからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ミドルの面接で頻出する年齢に関する質問への対応</h2>

<p><img alt="採用担当者がよく抱きがちな疑問" height="1377" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250221Nakazonokumiko04.jpg" width="1200" /></p>

<p>ミドル世代を採用する際、企業の採用担当者が気にしがちなのが「この人は、ウチにいる年下上司や社員とうまくやっていけるのか」という点です。そのため、ミドルの面接では「あなたは弊社の平均年齢よりだいぶ上ですが、どう思いますか」といった質問が頻出します。</p>

<p>そこで大事なのは、相手の言葉をいったん受け入れること。ここで「まだ衰える歳ではありません。若い者には負けないですよ」などと、妙にやる気を前面に出したり、ムキになったりするのは逆効果です。面倒な人と思われかねません。</p>

<p>この質問をされたときは、まず「自分の年齢」を客観的に捉え、若い人と協働して仕事にあたりたいと考えていることを、自己PRも織り交ぜながら伝えるのが最適解。とっさの返しは難しいので、こういったよくある疑問・質問への答えは、前もって準備しておきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「話しやすい面接」は面接官の罠かもしれない</h2>

<p><img alt="「話しやすい面接」は面接官の罠" height="1160" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250221Nakazonokumiko06.jpg" width="1200" /></p>

<p>面接でミドルにありがちなのは、自分の過去の実績や「武勇伝」を長々話してしまうことです。中にはパワハラまがいの手法で実績を上げたことを自慢げに語ったりする人もいて、そうなると目も当てられません。</p>

<p>面接官は応募者に気持ちよくしゃべらせて、人柄を見抜くのに長けた人たちです。過去の実績を聞かれたときや、面接中に「今日はやけに話しやすいな」と思ったときは、面接官による「トラップ」が張られていると疑ったほうがいいでしょう。実績は軽く語るに留め、それを「この会社でどう活かすか」を中心に、簡潔に語ることを意識してください。</p>

<p>また、転職においては当然清潔感や笑顔、ビジネスマナーといったことが必須ですが、ミドルの場合はそれらに加えて「偉そうでないか」「デキる感を出しすぎていないか」にも、気をつける必要があります。</p>

<p>特に、部長以上の役職を経験した人や「自分はハイパフォーマー」という意識がある人は要注意。どこか「お客」のような態度が見えて、面接官を怒らせるケースもしばしばです。新卒の頃の謙虚な姿勢を、意識的に取り戻していただければと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>転職に成功するのは「執着」がない人</h2>

<p>この仕事をする中で、転職に成功するミドルの方には、ある特徴があると感じています。それは「過去の肩書きや自分のこだわりに、必要以上に固執しない」ということです。</p>

<p>私の知る中で、かつて企業の部長や役員をしていたのに、退職後は大幅に給料が下がる銀行の駐車場管理の仕事に応募し、採用された方がいました。</p>

<p>私も少し驚きましたが、週3日の駐車場管理という名目で採用されたにもかかわらず、しばらく経つとその能力を見込まれて、銀行の業務も一部請け負うようになり、結果的に待遇も良くなったとか。このように、無用な頑固さを捨て去れば、転職先で仕事が自然と広がっていく、といったこともあるのです。</p>

<p>長年の職務経験は、学生や若手にはない「誇れるもの」であることは間違いありません。ですが一方で、転職活動ではそうしたものを「リセット」できる素直さも、ときには必要になることを知っておきましょう。</p>

<p>最後になりますが、転職活動は誰にとっても精神的負担の大きい活動です。悩みは溜め込まず、家族や友人、そしてキャリアコンサルタントにどんどん相談してください。私たちの仕事には、そういったことも含まれていると思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【中園久美子（なかぞの・くみこ）】<br />
キャリアクレッシェンド代表。経理専門学校を卒業後、大手通信社勤務を経てパソコン講師として活動。子育てや夫の転勤に伴い、何度も転職を余儀なくされた経験をもとに、2012年にキャリアコンサルタントの資格を取得。17年に独立し現職。面接指導を得意とし、これまでに1万人以上への指導実績を持つ。著書に『それでも採用される! 転職面接の受け方・答え方』（日本実業出版社）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tenshoku.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中園久美子（キャリアクレッシェンド代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>自信がなくても結果は出せる！ プロ野球選手が本番で実践する「注意の向け方」  伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13979</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013979</guid>
			<description><![CDATA[大事な物事の前に不安や緊張を覚えることは多い。それらの感情は、本当によくないのだろうか？プロ野球選手の実例も交え、語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「集中力革命」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_breath_.jpg" width="1200" /></p>

<p>福岡ソフトバンクホークスのメンタルパフォーマンスコーチとして、チームの優勝・日本一に貢献した伴元裕氏。氏は、「自信をもって臨めばよい結果が出る」という考え方は正確ではないという。その理由を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、伴元裕著『集中力革命　ブレても力を発揮するメンタルの技術』（Gakken）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「自信」は過大評価されている</h2>

<p>正しく対処しようとするほど余裕が削られたり、本番で思うように力が出せなかったりします。そんなとき、私たちはその原因をどこに求めようとするのでしょうか。</p>

<p>多くの場合、そこで持ち出されるのが「自信」という言葉です。「自信を持って臨めた」「自信がなかったから崩れた」「まずは自信を持とう」。競技の現場でも、仕事の場面でも、こうした言葉が交わされる光景は珍しくありません。</p>

<p>実力が発揮できたかどうかは、「自信があったか、なかったか」と結びつけて語られがちです。振り返りの場面でも、状態を一言で表す言葉として、「自信」という表現が選ばれることがあります。</p>

<p>確かに、自信があると感じているときは、注意があちこちに飛び回りにくくなる側面があります。余計な確認や評価が入りにくくなり、目の前の行動に腰を落ち着けやすくなる。そうした感覚があること自体は否定しません。</p>

<p>ただし、ここで押さえておきたいのは、実力を発揮できるかどうかを決めているのは、自信そのものではないということです。</p>

<p>本当に影響しているのは、注意がどこに向いているかです。注意が「今、やるべきこと」に戻り続け、行動が途切れなければ、力は発揮されます。自信があってもなくても、注意が戻り続けていれば、力は自然と発揮されていきます。</p>

<p>問題になるのは、自信を「必要な条件」として扱い始めたときです。「自信を持てているかどうか」が確認項目になると、「今の自分は自信を持てているのだろうか」「まだ自信が足りないのではないか」といったチェックが入りやすくなります。その瞬間、注意は行動から内側へと引き戻されます。自信という言葉が、ここで〝うまくやれているかどうかを測る指標〟として機能し始めてしまうのです。</p>

<p>すると、「まずい、自信を持てていない」という新たな焦りが生まれ、その状態をどうにかしようとする意識が強まります。その結果、注意はさらに目の前から離れ、「管理者モード」のスパイラルに入っていきます。正しくやろうとしているのに、かえって余裕が削られていく構造は、ここでも繰り返されてしまうのです。</p>

<p>自信を持てているかどうかよりも、そのとき注意はどこに向いていたのか、どんな感情や思考があり、何に注意を向けていたのかという点に注目してみましょう。自信が十分だとはいえない状況の中でも、適切な注意と行動によって力が発揮されていた経験があったことに、きっと気づくはずです。</p>

<p>そういう意味で、「自信」は過大評価されていると感じています。実力を引き出しているのは、自信という感覚ではなく、注意の向きと、そこから選ばれる行動なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>感情を否定しないという選択肢</h2>

<p>誰もが、本番が近づくにつれて、呼吸が浅くなったり、視界が狭く感じられたりなど、体の感覚が少しずつ変わっていくのを感じたことがあると思います。スポーツの試合前でも、プレゼンの直前でも、あるいは大事な話を切り出す直前でも、似た感覚が訪れることがあります。</p>

<p>多くの場合、その変化は「緊張しているから」「不安になっているから」と説明されます。そしてその瞬間、自分の中で、こんな評価が立ち上がります。「今日は硬いな。このままだと失敗しそうだ。集中できていない......」</p>

<p>注意が未来や評価に向いていると、同時に目の前の動きや感覚から注意が離れていきます。呼吸の深さやリズム、足裏の接地感、手の感覚や重さといった五感を経た情報が、以前ほどはっきり届かなくなり、視野が狭まり、周囲の音も感じにくくなっていきます。</p>

<p>不安や緊張には、注意を動かす働きがあります。さらに、危険や失敗の可能性を知らせ、視野を狭め、あちこちを確認させます。その意味では、不安や緊張は、注意を「今」から離れやすくする反応でもあるといえるでしょう。</p>

<p>ここで大切なのは、不安や緊張を抑えようとしすぎないことです。不安や緊張は、突然どこからか表れて体を支配しているわけではありません。注意が未来や評価に向き、目の前の動作から離れ続けた結果として、あとから立ち上がってくる感覚のまとまりのようなものです。</p>

<p>問題になるのは、その感情を消そうとしたり、抑え込もうとしたり、戦おうとしたときです。その瞬間、注意はさらに内側へ引き戻され、「今の自分は大丈夫か」という確認と評価が増えていきます。その結果、注意はますます目の前から離れてしまいます。</p>

<p>実際、同じくらいの緊張感の中でも、体の感覚が保たれている人はいます。呼吸が浅くなりながらも、一定のリズムで話すことができている。胸がざわついていても、目の前の動作に集中できている。その違いは、メンタルの強さではありません。性格でも、意志の強さでもありません。どんな感情があっても、注意をどこに戻せばいいのかがわかっているかどうかの違いです。</p>

<p>「緊張しているからダメ」「不安があるから集中できない」、そう結論づけてしまうと、体に起きている変化が、すべて敵のように見えてきます。そして、余計にそれを消そう、抑えよう、整えようとする方向へ進んでしまいます。</p>

<p>けれど、体に起きている変化そのものは、何かが壊れたサインではありません。ただ、注意が別の場所に居続けた結果として、自然に起きている反応です。</p>

<p>「不安があるから集中できない」のではありません。注意が未来や評価にとどまり続け、そして、その状態をどうにかしようと感情と戦い始めた結果、注意がさらに「今」から離れていくのです。</p>

<p>たとえば、2025年にパ・リーグ最高出塁率のタイトルを獲得した柳町達選手は、シーズン序盤のみならず、終盤になっても試合前、私のところに来ては「伴さん、僕、緊張しています」と話してくれました。</p>

<p>ただそれは、「緊張しているから、何とかしてほしい」という意味ではありません。自分が緊張している状態を把握したうえで、その中で何をすべきか、何に注意を向けるべきかを整理するためでした。</p>

<p>スポーツの世界では、「緊張すること」自体がタブーとされがちです。そのため、本当は緊張しているのに、「していない」と自分に言い聞かせてしまう選手も少なくありません。</p>

<p>一方で、柳町選手は、「緊張している」という事実を否定せずに受け取りながら、その状態の中で、どこに注意を向ければ自分のパフォーマンスが出せるのかを理解していました。だからこそ、シーズンを通して安定したプレーを続けることができたのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_breath_.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「企業命令の異動が最も多い国」　日本でキャリア自律が難しい本当の理由  小林祐児（パーソル総合研究所上席主任研究員）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11878</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011878</guid>
			<description><![CDATA[なぜ日本では「キャリア自律」が難しいのか? パーソル総合研究所上席主任研究員の小林祐児氏に話を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility2/pixta_hukyou.jpg" width="1200" /></p>

<p>パーソル総合研究所の小林祐児氏は、「日本でのキャリア自律は難しい」と言い切る。それは、日本の労働市場の伝統的な仕組みと、海外から持ち込まれた「キャリア自律」という概念にねじれが生じているからだ。誰もが感じていながら言語化しきれていないモヤモヤの正体を明らかにしてもらった。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年3月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>上がっていない転職率大きく変わった「意識」</h2>

<p><img alt="転職者比率はどの年代でも大きくは変化していない" height="949" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250207Kobayashiyuuji01.jpg" width="1200" /></p>

<p>「終身雇用が崩壊し、会社員も自律的にキャリアを考えなくてはならなくなった」と言われるようになってしばらく経ちます。</p>

<p>しかし、実は終身雇用自体、もともと「大卒・男性・大企業勤め」というごく限られた人々にしか当てはまらないもので、転職率は現在のミドルシニア層が社会人になってからそう大きく変化していない、と言ったら、意外に思われるでしょうか。</p>

<p>そもそも転職率は景気の動向に合わせてかなり上下するものですが、どのデータを見ても、この30年ほどの間で転職率が大きく上がったという事実は確認できません（図①）。ただし、転職に対する「意識」は大きく変わっています。</p>

<p>通勤電車の広告で、テレビCMで、あるいはウェブ広告で、今や転職情報を目にしない日はありません。インターネット転職も当たり前になり、転職やキャリア形成についての言説が盛んになって、実際に行動するかどうかは人それぞれでも、転職情報に圧倒的に囲まれて生きるような社会になっているのです。私はこれを「転職情報社会」と呼んでいます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>キャリア自律が進まない日本企業の特殊性とは?</h2>

<p>そうした中で、いまの40代・50代を取り巻く状況を難しくしているのが、「キャリア自律」という言葉とムーブメントです。</p>

<p>いまも昔も、海外とは異なる日本企業の特徴は、「企業主導でジョブを決める」ということです。安定雇用と引き換えに、企業命令による異動がこれほど行なわれる国はほとんどありません。これが、日本のキャリア自律推進の落とし穴だと、私は考えています。言ってしまえば、日本でのキャリア自律は難しいのです。</p>

<p>その理由は、単純に言えば、日本には、企業横断的な賃金調整機能とスキルの維持・獲得機能がないからです。賃金相場を調整する組合と職業資格、教育制度──国ごとのグラデーションはありつつも、欧米先進国にはこの3つが企業横断的に揃っています。</p>

<p>アメリカでは労働組合は衰退してきていますが、コンサルティング会社によって、職種別のかなり細かい給与データが提供されています。要するに、海外では自分のジョブの価値はどのくらいか、何を学べばそれが上がるのかが、だいたいわかるのです。</p>

<p>雇用の流動性は国によって異なりますが、ドイツは日本ほどではないにしてもそこそこ長期雇用の国です。しかし、会社勤めの人々は、会社人であると同時に、企業横断的な労働組合員であるし、それ以上に自分のジョブに対してプロフェッショナリティーを持ちやすくなっています。</p>

<p>「自分はこの会社に勤めるんだ」ではなく、「自分はこの仕事をやるんだ」というキャリア観を、ホワイトカラーもブルーカラーもみんな持っているのです。ですから、「キャリア自律」のようなことは会社からわざわざ言いません。</p>

<p>一方、日本の企業は、賃金相場の調整、職業資格、教育制度のすべての機能を内部で調達してきた「内部労働市場」です。業界他社の水準はある程度意識されるにしても、社内の調整で賃金が決まり、職業資格が必要とされるのは超ハイグレードな一部の専門職だけ。社会人向けの教育制度は手薄で、社会人大学院はあっても、実際に行く人は圧倒的少数派です。</p>

<p>会社員からすれば、企業が配属先を決めて、スキルのない状態から育ててくれる、キャリア自律を必要としない環境であったわけです。ところがそこに、海外からキャリア自律という概念だけが持ち込まれてきたのです。そのねじれの中で、みんなモヤモヤしつつも、キャリア自律について考えなければならないような気がして焦っている。これが前提の構図だと私は考えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>能動的でも完全に受動的でもない日本のキャリア</h2>

<p><img alt="日本のキャリアは受け身ではなく中動態的" height="1682" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250207Kobayashiyuuji02.jpg" width="1200" /></p>

<p>日本の、特にミドルシニア世代のキャリアを考えるとき、「受け身のキャリア構築から能動的なキャリア構築へ」と二分法で語られることも多いのですが、私はこれも間違っていると思っています。</p>

<p>比較言語学の話になってしまいますが、古代の言語体系には受動態と能動態のほかにもう一つ、「中動態」というものがありました。例えば、「I love you.」は能動態ですが、「I fall in love with you.」ならどうでしょうか。恋に落ちているのは自分だし、文法的にもたしかに能動態ですが、「落とされている」という受け身の感覚も含まれますよね。これが中動態的な感覚です。</p>

<p>日本のキャリアも同じで、とても中動態的なのです。特に正社員の場合、企業が配属先やジョブ、賃金を決めるけれど、従業員側も完全に受け身ではありません。そこでどのくらい頑張るかは従業員次第だからです。</p>

<p>訓練を受けて適応するのも、皆勤賞を目指すのも、査定評価のために目標管理をするのも、全部従業員側の意思によるもの。ジョブに対するwillはなくても、主体性を発揮する余地はものすごくあるのです。</p>

<p>だから「あなたたちのキャリアは受け身だ」と言われてもピンと来ません。これまで中動態的に生きてきたミドルシニアは、主体的にジョブを選んだり学んだりはしてこなかったけれど、仕事は楽しかったし給与も上がってきたし、人との出会いを通じて成長もしてきたという感覚がある。突然キャリア自律を突き付けられて戸惑うのは、その感覚の裏返しでもあるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>お勧めは社会人大学院　積極的な他者との対話を</h2>

<p>では、ミドルシニア世代はこれからどうしていけばいいのでしょうか。端的に言えば、「自分の意思を信じないこと」が大事です。</p>

<p>いまお話ししたような環境の中では、主体的にキャリアを考えようとしても続きません。個人の意思なんてそんなものだと思います。できることと言えば、なるべく人と話をして、社会関係資本を増やしていくこと。</p>

<p>世界価値観調査によると、日本人は圧倒的に他者に対する信頼がないという結果が出ています。初めて会う人をまったく信頼しないのです。一方、もともと知っている人に対する信頼度は高いので、すでに所属しているコミュニティに閉じこもりがちな傾向があります。</p>

<p>しかし、何かやりたいことを見つけてチャレンジしている人は、ほぼ例外なく既存のコミュニティの外に出たり、コミュニティの外の人と交流したりといった経験をしています。</p>

<p>会社の中でも外でも、自分のキャリアや仕事について、腹を割って話し合える人はどのくらいいますか？　もし一人も浮かばないのであれば、おそらくあなたの中でやりたいことも見つからないと思います。自分のキャリアについて一人でじっと考える暇があったら、キャリアについて話し合える友達をつくりにいきましょう。</p>

<p>一番のお勧めは社会人大学院です。大学院は最強です。仕事上の力関係が一切存在しない他者ばかりですから、視野が一気に広がります。お金はかかりますが、ほとんど確実に人生観、キャリア観が変わるはずです。</p>

<p>他者との対話というものの効果をいかに信じられるか──これが中動態的に生きてきたミドルシニア世代の皆さんの、キャリア自律への一歩になると思います。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility2/pixta_hukyou.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 16 Apr 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[小林祐児（パーソル総合研究所上席主任研究員）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>中高年専門のアドバイザーが解説する「定年後の独立」に向けた具体的準備  木村勝（中高年専門ライフデザインアドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11864</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011864</guid>
			<description><![CDATA[中高年専門ライフデザインアドバイザーの木村勝氏がおすすめする、定年後の&quot;半&quot;個人事業主とは。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="半個人事業主" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_middleman.jpg" width="1200" /></p>

<p>「サラリーマン以外の働き方がしたい」とは思っても、会社員しか経験していない人にとってはなかなかハードルが高いもの。中高年専門ライフデザインアドバイザーの木村勝氏は、定年を迎えたら&quot;半&quot;個人事業主になることをおすすめしている。リスクを抑えながら、会社員の経験が活かせて、さらには長く活躍もできる働き方とは？（取材・構成：石澤寧）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年3月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>独立への扉を開くカギは目の前の仕事の中にある</h2>

<p>&quot;半&quot;個人事業主を目指すにはどうしたらいいのか。時間的には５年ほどあれば十分でしょう。55歳の人が60歳の定年時に&quot;半&quot;個人事業主になるイメージです。まずは意識の面から変える必要があります。</p>

<p>「一人事業主宣言」と私は呼んでいますが、「これまでの経験、スキル、知識を徹底的に活用し、個人で付加価値を創造できる存在になる」と自らに宣言することです。人に言う必要はありません。自分が持っているものを、暗黙知も含めて見える化し、自分の商品・武器として磨き上げるのです。</p>

<p>より具体的には、「現場、現物、現実＆原則、原理、原点」の「６ゲン主義」を大切にして、目の前にある仕事の問題を自分の力量を磨く機会と捉えてより真剣に向き合うことです。「いまの職場に自分はコンサルタントとして契約して入ってきた」とイメージしてもいいでしょう。</p>

<p>そのうえで、例えば、いまの仕事を10分の１以下の時間で終わらせることを真剣に考えてみる。10％や20％の改善では現状を打ち破るアイデアは出てきませんから、ドラスティックな改革案を考えてみるのです。慣れ親しんだ仕事であっても、こうして自分のスタンスを変えることで、独立にふさわしいマインドに近づいていきます。</p>

<p>あわせて取り組みたいのが「キャリアの棚卸し」です。自分のスキルや経験、知識などの「自己資産」を振り返り、確認する作業を行ないます。その際に有効なのが「ブレインダンプ」です。学習指導者の谷澤潤さんが紹介している方法で、頭にあるものを片っ端から紙に書いて吐き出すことで、脳を空っぽにし、必要なアイデアや行動イメージを引き出すことができます。これにより、自分の現状や強みが再確認でき、取るべき行動が見えてきます。</p>

<p>そして、準備としてもう一つ大切なのが「人脈」です。実は、独立に役立つのは、サラリーマン時代の人脈です。独立後に人脈を作ろうとすると、相手はなんとなく「売り込まれ感」を感じてしまいますが、会社員同士の間ではそれがありません。ですから、会社員の立場にあるうちに人脈形成を意識すべきです。</p>

<p>特に効果的なのは、自分と同職種の他社の人とつながること。例えば人事部門の人なら、別の会社の人事部門の人と、社外の勉強会などを利用して親しくなる。懇親会などにも積極的に顔を出し、名刺交換だけで終わらないように、SNSなどでつながっておくとよいでしょう。そうして個人的な親交のある人のネットワークを広げていくことが、独立する際の貴重な財産になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今の会社との交渉・契約で注意すべきポイントは？</h2>

<p>&quot;半&quot;個人事業主となるには、こうした準備を進めつつ、会社に業務委託契約を受け入れてもらう必要があります。それには、自分自身が個人事業主の特徴を十分理解し、双方にメリットがあることを会社にきちんと説明し、理解してもらうことが重要になります。</p>

<p>会社の人事部は雇用契約には慣れていても、個人事業主との業務委託契約は経験がない場合もありますから、自ら知識や情報を収集・提供し、契約に必要な書類等も準備するなど、主体的に動く必要があります。</p>

<p>契約を提案するタイミングも重要です。時系列で言えば、①役職定年、②定年退職、③定年後再雇用の毎年の契約更新、④65歳での再雇用契約満了時の４つの大きなチャンスがありますが、実現のしやすさから言えば、④&rarr;③&rarr;②&rarr;①の順に可能性が高いと言えます。</p>

<p>ただ、業務委託契約が成立するかどうかは、本人の能力はもちろん、会社の状況にも左右されますから固執しないことも大切です。「業務委託契約ができなければ辞めます」というニュアンスで会社に伝わってしまうと元も子もありません。②や③でＮＧの場合には、通常通り再雇用での勤務を希望することをきちんと伝えておきましょう。こうした柔軟な姿勢は、報酬の設定についても同様です。</p>

<p>&quot;半&quot;個人事業主の報酬のベースとなるのは、「そのまま雇用契約で働いていたら会社はいくら負担するか」という&quot;実質&quot;給与です。社会保険など様々な費用があるため、会社は給与の約１.４倍の金額を実質的に負担していると言われます。</p>

<p>これをベースに個別条件を加味して交渉する形になりますが、支払う金額が同じなら会社に経済的なメリットはありません。「手間が増えるだけ」と思われては契約が難しくなりますから、会社側にメリットがあると思わせる条件設定をすることも、&quot;半&quot;個人事業主として必要な駆け引きになります。</p>

<p>個人事業主の報酬は、「出した成果」が市場原理によって評価され、決定されるのが原則です。しかし特に最初の契約に関しては、市場相場で決めることは難しいのが実情です。私も最初は会社員時代からはずいぶん減額になりました。まずは定期的な収入源を確保し、&quot;半&quot;個人事業主としてスタートを切ることを優先したほうがいいでしょう。</p>

<p>業務の効率化や高付加価値化に努め、その実績を元に新しいクライアントを開拓していけば、個人事業主として本格的に独り立ちできるようになり、会社員時代を超える収入を得ることも可能になります。</p>

<p>東京大学先端科学技術研究センター准教授の熊谷晋一郎氏は、「自立とは依存先を増やすことである」と言っています。私も自分の経験から同じように感じます。独立とはたった一人で立つことではありません。今いる会社という大事な&quot;取引先&quot;の役に立ちながら、自分の力で貢献できる先を少しずつ増やしていく。それこそが、ビジネスパーソンとしての自立につながっていくと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【木村勝（きむら・まさる）】</p>

<p>1961年生まれ。日産自動車(株)で長年人事畑を歩む。2006年、人事専門の関連会社に転籍。中高年のセカンドキャリア支援業務に従事。14年、人事を専門とする独立業務請負人として独立。中高年サラリーマンのキャリアの悩みに対し、個別面談やセミナーを通じて支援を行なっている。著書に『老後のお金に困りたくなければ今いる会社で「&quot;半&quot;個人事業主」になりなさい』（日本実業出版社）など。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_middleman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木村勝（中高年専門ライフデザインアドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「鬼ごっこ」がなぜビジネスになるのか？遊びを&quot;人とお金が集まるコミュニティ&quot;に変える仕組み  嶋村吉洋（実業家・投資家・映画プロデューサー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13938</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013938</guid>
			<description><![CDATA[新刊『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』を上梓した、実業家の嶋村吉洋氏。これからの時代にこそ、コミュニティに属することが重要だという。その理由を解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「億万長者のコミュニティ資本論」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizpplrun.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまでいくつものコミュニティに属してきた嶋村吉洋氏。嶋村氏の考える、コミュニティの原型とは何か。氏の著書『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』（プレジデント社）より解説する。</p>

<p>※本稿は、嶋村吉洋著『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』（プレジデント社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>子どもが「鬼ごっこ」をする理由はなんだろう？</h2>

<p>私が24時間365日、ずっとコミュニティの拡張をしてきた理由は、子どもの頃に夢中になった「鬼ごっこ」を思い出していただくと、わかりやすいかもしれません。</p>

<p>公園で鬼ごっこを夢中になっている子どもに、「どうしてそんなに頑張っているの？」と聞いたとき、「鬼ごっこを頑張って社長になるんだ！」と答える子はいないと思います。たぶん、その瞬間が楽しいから、ただ鬼ごっこをしているだけなのでしょう。ほかに目的があるわけではなく、「面白いからやる」、それだけなのだと思います。</p>

<p>私がコミュニティづくりをしてきたのも、多くの仲間が私のコミュニティに集まっているのも、同じことです。</p>

<p>鬼ごっこを楽しんでいると、仲間がどんどん増えて、公園が手狭になることもあるでしょう。そうなったら、みんなでお金を出し合って、もう一つ新しい公園をつくればいい。遊具が古くなったら、みんなで新しいものを選んで買い替えればいいのです。</p>

<p>鬼ごっこで汗をかいたら、「スーパー銭湯があったら便利だよね」とみんなで投資してつくってみるのもいいかもしれません。お腹が空いたら、レストランをつくるのも一つの方法です。</p>

<p>鬼ごっこをしていた子どもが大人になり、今度は自分の子どもを育てるようになったとしても、やっぱり鬼ごっこは続けたい。それなら、隣に託児所をつくるのもありだと思います。</p>

<p>こんなふうに、仲間と「もっと楽しもう」と思う気持ちが、「コミュニティ&times;ビジネス」になり、「社会資本」「人的資本」「金融資本」を手に入れるという目標につながったのです。</p>

<p>私たちは、何か大きな目的のために、皆で我慢しているわけではありません。外から見ると、「このコミュニティは一体何をしているのだろう？」と思われるかもしれません。</p>

<p>実際、あまりにもいろいろなビジネスに取り組んでいる人がいるので、何の集まりなのかわかりにくいと感じる人もいるでしょう。</p>

<p>でも、本質はとてもシンプルで、「コミュニティづくりが面白い！」と感じる人たちの集まりなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ビジネスが難しい時代だからこそコミュニティが生きる</h2>

<p>現在、ビジネスモデルの寿命はどんどん短くなり、流行のサイクルも加速しています。法人の平均寿命も、日米で20年ほどと、以前より短くなっているようです。また、消費者の関心は移ろいやすくなり、新たな商品やサービスもすぐに飽きられてしまう傾向が強まっています。</p>

<p>大会社ならともかく、小さな会社や個人事業では、何度も失敗する余裕はありません。一度失敗すると、再起までに時間がかかることが多いと思います。</p>

<p>しかし、コミュニティで始めるビジネスの場合、前述したように、最初は「内部消費」、次に「リファラル（紹介）」、「一般売上」という流れで、仲間が支えてくれます。</p>

<p>コミュニティ内で十分なテストマーケティングを行うこともできます。たとえ最終的に撤退することになっても、リスクはかなり抑えられます。コミュニティのアシストがある分、再起も早いのです。</p>

<p>法人の寿命は約20年とも言われてきましたが、今や大会社でさえ時代の変化から逃れることは難しくなっています。</p>

<p>これまでも建設業界や電気業界では再編が続いてきましたが、今やその波は自動車業界などの基幹産業にも及んでいます。</p>

<p>こうした状況の中で、会社に人生を預けることは、どう考えてもリスクが高い選択なのではないでしょうか。</p>

<p>有名企業に勤めていたとしても、いつ業績が悪化し、会社が解散に追い込まれるかわかりません。そのとき、誰かがあなたを支えてくれる保証はあるのでしょうか。</p>

<p>その点、コミュニティを基盤にしていれば、たとえ失敗しても、死ぬまで一緒に活動を続けられる可能性が高いです。</p>

<p>自分が関わっているビジネスがうまくいかなくても、コミュニティのどこかには成功しているビジネスがあります。メンバーが増えれば、まるで巨大な財閥のようにリスクを分散できるのです。</p>

<p>ある企業が拡張し、衰退する。<br />
ある技術が流行り、陳腐化する。<br />
あるビジネスモデルが世の中を席巻し、衰退する。</p>

<p>そんな中で、変わることがない価値を提供するのがコミュニティなのだと私は確信しています。私はコミュニティこそが世界で最も価値のある資産だと感じています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizpplrun.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嶋村吉洋（実業家・投資家・映画プロデューサー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>欧米では謝罪≒弱さ？ 国によってここまで違う、仕事への向き合い方  堀田創（AI×認知科学研究者）、水野貴明（Nexus Frontier Tech共同創業者兼CTO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13883</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013883</guid>
			<description><![CDATA[多彩な価値観を持つメンバーが集まるチームにおいては、自分の「当たり前」を疑うことも大切であるという。ビジネス立ち上げ・チームマネジメントに定評のある両氏に解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_worldmap.jpg" width="1200" /></p>

<p>多彩なメンバーが集まるチームでは、時に理解できないような他者の価値観に驚かされることもあるだろう。不和やすれ違いを避けるために、どのような心構えをすべきだろうか？堀田創、水野貴明両氏の著書『まとまらないチームのまとめ方』（翔泳社）より解説する。</p>

<p>※本稿は、堀田創、水野貴明著『まとまらないチームのまとめ方』（翔泳社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>世界中全員クセが強い</h2>

<p>もしいま、あなたの職場やチームで「あの人の行動が理解できない」「なんか裏があるんじゃないか」といったように相手の行動が理解しがたいと感じる場面があるなら、いま一度自分の思考を疑ってみてください。</p>

<p>「もしかしたら文化や個性・価値観の違いでそう考えているのではないか？」<br />
「これは認知的フュージョンやホスタイル・アトリビューションの影響ではないか？」<br />
「本当に悪意があるのか？」</p>

<p>こう問い直すだけでも、世界は少し違って見えるはずです。余計な憶測や怒りを抑制できます。深呼吸していったん立ち止まり、実際に相手と対話してみることで「なるほど、そういう事情があったのか」と気づけるのです。</p>

<p>自分の当たり前を疑い、相手の行動に過剰に負の意図を投影しないだけで、はるかに生産的なやりとりが実現できるのです。常識なんて幻想です。日本人・外国人に限らず、世界中全員クセが強いのです。</p>

<p>これを前提に、自分の思考と現実を混同しない姿勢をもてば、多彩チームの摩擦や衝突は驚くほど減っていきます。そしてなにより、背筋が凍るような人間関係の対立から抜け出して、「そうか、こういうやり方もありなのか」と新たな可能性に目を向ける余裕が生まれます。</p>

<p>こうした痛みを越えた先にある開放感こそ、多彩チームへと生まれ変わるための大きな一歩となるでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分たちの特異性を客観視してみよう</h2>

<p>ここで、「時間」「謝罪」「場の空気」「意思表示」「根回し」といった観点で、筆者が経験したことのあるさまざまな常識をA、B、Cと3つのタイプに分類したものを紹介します（図表1-1）。「あるある」「確かにそうだ」と感じたなら、ぜひそれを出発点にして自分自身のクセを振り返ってみてください。</p>

<p>もしかすると、それが誤解や衝突の原因になっているかもしれません。チームメンバーからすれば「そこまで謝るのはどうして？」「空気を読みすぎて本当の意思が見えないんだけど」といった違和感を覚えているかもしれないのです。</p>

<p>図表1-1はあくまで多様な常識の一端を示したそれぞれの一例に過ぎません。実際には常識B（ややアジア的な価値観）に近い日本人もたくさんいますし、外資系での就労経験が多い人は日本人であっても常識C（やや欧米的な価値観）をもつ人も多くいます。あるいは業種や世代などによっても異なり、変化するものです。</p>

<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603MatomaranaiTeam11.jpg" width="1078" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「当たり前」をあえて疑う</h2>

<p>チームをまとめようとするとき、私たちはつい「この行動様式は当たり前だから、メンバーみんなに説明しなくても伝わるはずだ」と思い込んでしまいがちです。</p>

<p>ところが、ここまで見てきたように、「当たり前」は性別や年代、出身地や文化的背景、さらに個人単位で大きく異なります。互いに当たり前を押しつけてしまうと、衝突や誤解を生む原因になってしまいます。</p>

<p>そこで重要になってくるのが、自分が普通と信じて疑わなかった前提や常識をいったん手放し、あらためて学び直す「アンラーニング」です。文化や個性・価値観が異なるメンバーからなる多彩チームでは、次のような姿勢が、問題が起こった際の解決の出発点になります。</p>

<p>「自分が正しいと決めつけない」<br />
「相手が悪いのではなく異なる可能性をあえて疑ってみる」</p>

<p>図表1-2は、相手の行動が気にさわったときの考え方の大まかな流れを示しています。最初は「なんでそんなことをするの？」という苛立ちや違和感が生まれるかもしれません。</p>

<p>しかし、それを即座に「悪意だ」と断定するのではなく、「文化の違いでは？」「価値観のすれ違いでは？」と疑ってみる。加えて「なにかを訴えているのでは？」と、相手の意図や背景を探るうちに、「実はまったく悪意など存在せず、単に価値観のすれ違いだった」という結論に至ることが少なくありません。</p>

<p>もし本当に悪意があるなら、その原因を見極めて別の対処が必要になりますが、ほとんどの場合は存在しない悪意を相手の中に一方的に見出してしまっているだけなのです。</p>

<p>相手と話しあう過程で「朝9時の始業は当然だと思っていたが、そもそも渋滞事情や交通インフラといった前提が自分の常識とは異なっていた」ことに気づければ、お互いが納得できるルールをあらためて設定できるでしょう。</p>

<p>会議中に電話に出る習慣が「ある文化圏では失礼でもなんでもない」という事実を知れば、「一度はやめてほしいが、どうすればスムーズに変えてもらえるだろう」と建設的な対話を進められます。</p>

<p>こうしたやりとりが日常的に起こるのが、多彩チームの特徴です。一見するとコミュニケーションの手間がかかるように思えますが、その過程で「こんな視点もありなのか」「こうしたやり方が実はよいかもしれない」と自分の視野が広がり、新たな発想を得られるメリットがあります。</p>

<p>いったんコツをつかめば、組織がよりいっそう寛容になり、自然とイノベーションが生まれやすくなるのです。「自分の当たり前をあえて疑う」姿勢こそが、コミュニケーションの壁を越える第一歩です。</p>

<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603MatomaranaiTeam12.jpg" width="965" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_worldmap.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 11:40:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[堀田創（AI×認知科学研究者）、水野貴明（Nexus Frontier Tech共同創業者兼CTO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>活かされない人材はいない...パソナマスターズ社長が語る「要となる管理職の役割」  中田光佐子（[株]パソナマスターズ代表取締役社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12034</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012034</guid>
			<description><![CDATA[パソナマスターズ代表取締役社長の中田光佐子氏は、リーダーとして、これまでどのようにキャリアを積んできたのか。自己成長論を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="中田光佐子" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Nakatamisako02.jpg" width="1200" /></p>

<p>(株)パソナマスターズは、総合人材サービス大手のパソナグループの一社として、中高年・シニア人材の能力開発と活躍機会の創出を支援する会社だ。人生100年時代に注目されているこの会社を率いるのが中田光佐子氏。「かつてはリーダーになんてなれないと思っていた」と語る中田氏は、なぜ経営トップとなったのか。リーダーとしての自己成長論を伺った。（取材・構成：石澤寧、撮影：まるやゆういち）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2025年3月号[私の体験的リーダー論]より、内容を一部抜粋・再編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「自分が応える」決意がリーダーの基礎力に</h2>

<p>――中田さんの最初のリーダー経験とはどんなものでしたか?</p>

<p>【中田】20代後半に、営業支援担当の内勤メンバーを束ねる役割が最初でした。営業職のスケジュール調整や派遣スタッフの方々に仕事を依頼したあとのセットアップなど、部門全体の支援業務を行なうチームのチーフです。人数は6人程度でした。</p>

<p>――当時はどんなことを心がけていましたか?</p>

<p>【中田】それまで私は外勤の営業職だったのですが、当時の役員から言われたんです。「この仕事は、チームのメンバーや営業マンから、1日に何回質問や相談を持ち掛けられるかが大切。その数が、あなたがチーフの役割を果たしているかどうかの指標になるから」。それで、「そうか、声を掛けられるのがチーフの仕事なのか」と。</p>

<p>私は素直なので、その日から声を掛けられたくて仕方なくて（笑）。「何かない?」と自分から動き回って、相談や頼まれた仕事には、絶対にノーと言わないと決めて取り組みました。</p>

<p>――リーダーになりたての頃から強い気持ちがあったんですね。</p>

<p>【中田】私がリーダーになったのは、決して早いほうではなかったんです。同期でも早い人なら入社3年目くらいでなるところを、私は6年目くらいでした。でも、それがかえって良かった。それだけ自分自身の体験からメンバーの気持ちを理解できるようになりましたから。だから、自分がリーダーとしてできることは精一杯やろうと心に決めていました。</p>

<p>とはいえ、内勤の仕事は初めてですから、相談されたり頼まれたりしても、知らないこと、できないことがたくさんあります。そこで今度は私が人に聞いたり相談に行ったりするわけです。</p>

<p>すると、この件ならこの部署に聞けばいい、こういう問題なら○○さんに相談するといい、というのがわかってくる。自分一人でわかること、できることも増えてきます。そのうち別の部門からも相談がくるようになりました。　</p>

<p>人からの頼まれごとや相談でも、自分がボールを持って応えると決めたことで、自分の知識が増えて、社内人脈もできて、人から頼られるようにもなった。リーダーとしての基礎力を鍛えることができたのが、このときの経験だったと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「自分の中のプロ」のアラートに従う</h2>

<p><img alt="中田氏のリーダー術" height="1814" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Nakatamisako03.jpg" width="1200" /></p>

<p>――担当する組織が大きくなるにつれて、直接目が届かないメンバーも増えてくると思います。どんな工夫をなさっていましたか?</p>

<p>【中田】コミュニケーションがないと仕事は絶対にうまくいきませんから、直接話す機会をできる限りつくるようにしていました。地方の支店にも定期的に足を運んでいましたし、メールだけでなく、電話でこまめに連絡するようにしていました。</p>

<p>私は「ある人が心に浮かんだら、その人に必ず電話を入れる」ということを習慣にしているんです。</p>

<p>営業職時代に、取引先の担当者の方や派遣スタッフさんの顔がふと思い浮かぶことがあり、そのままにしていたら何らかのトラブルが起きてしまった、という経験が何度かありました。これは、私の中にいる「人材のプロ」が、私に対してアラートを出していると自己理解しました。それ以来、私の中にいるプロを信頼してこの習慣を続けています。</p>

<p>思い起こせば、私がメンバーだったときも、急に上司から電話がかかってくることがありました。当時は気づきませんでしたが、そうやって見守られて私は育ってきたのだと、今になってわかります。</p>

<p>私も同じように、そばにいないメンバーについても、いつも目に見えないところから見守る気持ちを持っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「活かされない人材」なんていない</h2>

<p>――中田さんのような頼れるリーダーになるには、どんな能力を鍛えればいいのでしょうか。</p>

<p>【中田】リーダーとしてまだまだの私が、それでも社長を務めさせていただいているのは、「自己認知」に努めてきたからだと思います。自分がどういうときに喜びを感じて力を発揮できるのか。逆に、何が苦手で不得意なのか。自分の観察を重ねてそれがわかり、自分で力を入れるべき仕事と人にアサインすべき仕事の区別がついたのです。それでチームとしての成果を挙げることができました。</p>

<p>自己理解で養った観察眼は、メンバーの理解にも役立ちます。例えば、毎朝誰よりも早く出社するのに、営業成績がなかなか上がらないメンバーがいました。早朝出社の意味がない、と周りの人は言うのですが、私はそうは思いませんでした。従来の評価軸から外れたところにこそ、人の可能性が眠っています。</p>

<p>このメンバーは、しっかりと準備して仕事に取り組みたいタイプ。そういう人は数をこなすスピード重視の営業は苦手だけれど、時間をかけて企画を進める仕事には向いています。実際このメンバーも企画重視の仕事に変わったら、見違えるような活躍を見せてくれました。</p>

<p>リーダーに、「メンバーをしっかり見てその人の良さを活かそう」という意識があれば、「活かされない人材」なんていないんですよ。</p>

<p>――リーダーの立場にある人は、肝に銘じておきたい話です。</p>

<p>【中田】私はこれまでたくさんのメンバーと一緒に仕事をしてきましたが、その中で影響を受けなかった人は一人もいません。誰と話をしても必ず気づきや学びがあります。誰もがオリジナルですから。</p>

<p>私はメンバーの話を聞くときは必ず「なるほど」と言って聞くようにしています。そう意識して言うことで聞く姿勢が整います。</p>

<p>しっかり向き合って聞いていると、そこには新しい事業につながるすごいアイデアが含まれているかもしれない。リーダーの見識が浅ければ組織のリスクになりますから、常に学ぶ姿勢で聞くことが大切だと思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>マネジメントのやり方が劇的に変わったきっかけ</h2>

<p>――最近は、年上の部下や、派遣社員や外部スタッフ、外国人のメンバーでチームが構成されるなど、多様性が増しています。今のリーダーにはどんな態度が必要でしょうか。</p>

<p>【中田】推進する方向性の芯は持ちつつ、メンバーに合わせて、リーダーは自らの姿勢を変化させることも必要だと思います。私自身も壁にぶつかり、自分のリーダーシップを見直した経験があります。</p>

<p>それは30代後半にパブリック事業部の部長になったときです。メンバーの多くは40代、50代で、私の先輩や元上司もいました。私よりも経験が豊富な人たちですから、指示がすんなりとは通りません。私も「べき論」を振りかざしてしまい、ぶつかることも少なくありませんでした。</p>

<p>そこで当時の上司に、「10も15も年上のメンバーが相手だと言いづらい」「会社としてもっとやりやすいかたちを整えてほしい」と相談をしたんですね。</p>

<p>するとその上司から、中田は勘違いしていないか、と言われました。</p>

<p>「部長は一つの役割に過ぎないのに、相手が年上だから言うべきことを言えないのは、部長は上だという驕りがあるからではないのか。それに、会社がもっとうまくやってくれと言うが、メンバーから見たらお前が会社そのものだ」と、私の甘さをはっきりと指摘されたのです。</p>

<p>「そうか、私は会社なんだ」と遅まきながらリーダーの立場を認識したのがこのときです。私＝会社なら、その会社をもっと知らなくてはなりません。経営陣が発信するメッセージを読み込み、自部署の事業とのつながりを再確認して、メンバーに自分の言葉で伝えるように努めました。</p>

<p>メンバーの経験に敬意を持ちながらも、部長として言うべきことは言う。ただし、借りてきたような言葉ではなく、腹落ちしたものを自分の思いとして伝える。このやり方に変えてから、マネジメントが劇的にうまくいくようになりました。</p>

<p>同質性の高いチームなら勢いで促すこともできるかもしれませんが、多様性の高いチームでは通用しません。メンバーの役割、ミッションを言語化して、相手が納得するまで説明する。その姿勢が、今のリーダーには必要だと思います。</p>

<p>――最近は、リーダーになることに消極的な人も増えています。</p>

<p>【中田】私も管理職になることに消極的という時期がありましたから、気持ちはよくわかります。会社に取り込まれて、自分を失うような気持ちになるのでしょう。</p>

<p>でもそれは、「社会の一部になりたくない」と言うのと同じでは、と思うのです。どんな会社も、社会に役立っているから存在しています。そこで働く人はその一部を担っているのですから、すでに会社の一部になっているわけです。</p>

<p>それに、リーダーになるということは役割が変わるということであって、自分が失われるわけではありません。実はその逆で、自らの役割を自覚したうえで、「自分ならどうするか?」と自分に軸を置いて答えを出していくのがリーダーだと思います。</p>

<p>リーダーになれば、仕事の大変さや責任の重さに増して、より広い視野を手に入れることができます。それは、より大きな自由を手にすることでもあります。</p>

<p>メンバーとお互いに助け合い、成長し合いながら、より自分らしい働き方を追究できる。それがリーダーという仕事だと私は思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【中田光佐子（なかた・みさこ）】<br />
(株)パソナマスターズ代表取締役社長。1997年、(株)パソナに入社。人材に関わる様々なビジネス経験を経て、2018年4月、(株)パソナマスターズの代表取締役社長に就任。新会社にて「生涯現役社会」の実現に向けて、ミドル・シニア層の活躍機会の創出や企業のセカンドキャリア施策の支援に取り組んでいる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250318Nakatamisako02.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中田光佐子（[株]パソナマスターズ代表取締役社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「日本人は我慢して働いている」　仕事がつらい状態を脱するための3Cとは?  藤井薫（リクルート HR統括編集長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11877</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011877</guid>
			<description><![CDATA[仕事に対するエンゲージメントが低い日本人。「我慢して働く」状態から脱するには? リクルート HR統括編集長の藤井薫氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_ningenkankei.jpg" width="1200" /></p>

<p>国際調査の結果から、日本では職場や仕事に不満を持ちながらも辞めることは考えず、「我慢しながら働いている」人が多いことがわかっている。一方で、リクルートの調査によると、50代のおよそ6割は転職経験者だという。我慢しながらいまの職場に留まり続ける人と、キャリアシフトに積極的な人は一体何が違うのだろうか。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年3月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>同世代の中での二極化が進んでいる</h2>

<p>いま50代の人々が就職したばかりの頃と比べると、現在の日本全体の社会構造は大きく変わりました。年齢別労働人口は逆ピラミッド型になり、商品やサービスは目まぐるしく入れ替わり、それらを提供する企業も海外資本になったり事業を売ってしまったりと、様々な形で企業や事業が短命化しています。</p>

<p>ビジネスパーソンのキャリアの考え方も変わりました。「仕事を一律化して、みんなで同じようなユニフォームを着て同じ時間に出勤して、同じだけ残業して横並びに昇進して幸せになっていた」のが30年前だとすると、いまは一人ひとり介護や子育てなど異なる事情を抱えて働いています。</p>

<p>そうした変化の中で、ミドルシニア世代の人々も、同じ仕事を連続的に積み重ねていけば確実な未来が見えた時代と違って、不確実で非連続な働き方やキャリア形成を強いられるようになっています。そのことに不安を覚えている人も多いでしょう。</p>

<p>ただ、シニア世代でもデジタル化社会にまったくついていけないと嘆く人もいれば、80代になってプログラミングを学び、スマホアプリをつくってしまうような方もいます。同じ世代の中でも、前向きにチャレンジする人と、不安に陥って身動きが取れなくなる人の二極化が進んでいるとも言えるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>終身雇用より「終身自在」50代の約6割が転職を経験</h2>

<p><img alt="" height="951" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250207fujiikaoru01.jpg" width="1200" /></p>

<p>二極化の傾向は、転職の動向でも同じです。「50代で転職なんて現実的ではない」と言ってまったく活動しない方もいる一方、「いまこそチャンスだ」と言って、自分の経験や才能を活かせる転職先を積極的に探している人もいます。</p>

<p>実際、私たちが実施した転職や価値観に関する実態調査の結果からは、二極化が浮き彫りになりました（図③）。</p>

<p>50代で転職経験のある人は58％。一方、転職活動自体をまったくしたことがないという50代も、35.8％いました。転職経験のある50代では、4回以上転職を経験しているという人も29.7％に上ります。</p>

<p>また、いまの会社にずっといられるかどうかより、自由であることを重視する感覚を持つ人が年々増えています。この「終身雇用より終身自在」を求める傾向は若い世代だけでなく40代・50代も同様ですが、年代によって転職の際に重視する項目は少し違います。</p>

<p>50代以上になると、自分がそれまで培ってきたものを社会に役立てたいと考える人が多くなるのです。若い世代だと、親の期待もあって規模の大きな有名企業に入りたい、という人も多いかもしれませんが、ミドルシニアになると企業の知名度や規模は気にしないという人が多く見受けられます。</p>

<p>例えば大手ゼネコンで30年やってきたけれど、これからは地元密着型の中堅企業で地域に貢献していきたいとか。自分の能力が活かせるのであれば、お給料はそんなに高くなくてもいい、という方が多いのも、ミドルシニア世代の転職の特徴です。そういう意味で、ミドルシニアのキャリアシフトは、人材不足で困っている中堅中小企業からしてもチャンスだと思うことがあります。</p>

<p>また、別の調査でミドルシニア世代とほかの世代の差が大きかったのが、「大規模な製品やサービスの一部を担うよりも、小規模な製品やサービスの決定権を持てるほうが嬉しい」という項目を選ぶ人が多かったことです。裁量権を持って自分で自分のハンドルを握りたい、そう望むミドルシニアがとても多いことがわかります。</p>

<p>企業側もこうしたミドルシニア世代のキャリア観を重視して採用活動をすると、マッチングがうまくいくのではないでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>いまの仕事や職場が嫌でも会社を辞める気はない理由</h2>

<p><img alt="現在の働き方に対する満足度" height="1682" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250207fujiikaoru02.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、転職に積極的な人とそうでない人の違いはどこにあるのかといえば、環境の違いです。これは転職前の職場環境に不満があるかどうか、ということではありません。</p>

<p>社外に出た場合の自分の選択肢を具体的にイメージし、主体的に何かを選択する経験をたくさんできる環境かどうか、ということです。選択肢をたくさん持てる人、選択の経験をたくさん積んできた人ほど、転職に積極的なのです。</p>

<p>一方、転職なんて考えたことがないという人の多くが、いまの会社や仕事を積極的に選んで残っているわけではないようです。日本人は、ほかの国々の調査結果と比較しても会社に対するエンゲージメントが極端に低いという特徴があり（図④）、「みんなが我慢して働いている」のです。</p>

<p>会社の経営理念に共感しているわけではないし、仕事にのめり込んでいるわけでもない、給与も不満、人間関係にも不満。自分のスキルや才能が活かされているとも思っていない。だけど、会社を辞めようとも思っていない――これは、会社の外に出たところで、自分が何をしたいか、何ができるのかわかっていない人が多いからです。</p>

<p>実際、1万人に対する実態調査の結果では、「キャリア自律といっても自分のスキルや能力に対する評価基準もあいまいだし、どこでどんなことができるか自分でキャリアを考えるなんてできない」「勤め先のキャリアパスが不明瞭で、自分の未来も描けない」「将来のキャリア展望について上司と話をする機会なんてない」といった回答が多く見られました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>働く喜びを取り戻す「3C」とは?</h2>

<p>では、転職するにしても、今の仕事を続けるにしても、仕事への前向きな気持ちを取り戻すためにできることはないのでしょうか。リクルートでは毎年5000人以上を対象とした「働く喜び調査」を約10年行なっているのですが、働く喜びを感じている人たちには、3つの共通項「3C」があることがわかりました。</p>

<p>1つ目のCは「クリア」。自分のやりたいことや持ち味がはっきりわかっていること。<br />
2つ目のCは「チョイス」。持ち味を発揮できる仕事や職場を選択していること。<br />
3つ目のCは「コミュニケーション」。顧客や上司、同僚と密なコミュニケーションを取り、自分が期待されていると感じられること。</p>

<p>転職活動を一度もしたことがないと、自分のキャリアを本格的に棚卸しする機会もないので、自分の持ち味を知らないまま50代になっている人も多いでしょう。その場合は、3つのCを逆回しにしてみましょう。</p>

<p>社内外の人とたくさんコミュニケーションを取り、得た情報をヒントに選択肢を広げ、その中からチョイスする経験を重ねていく。そうするうちに、自分の持ち味や、やりたいこと、 働くうえで重視する価値観がクリアになってくるはずです。</p>

<p>もちろん、ほかの選択肢も認識したうえで、いまの仕事を選択している人もいるでしょう。ですが、ずっと同じ仕事をしてきた人の場合、ほかの選択肢を知らないだけで、もっと自分が生き生きと働ける仕事があるかもしれません。少なくともいまあなたが「我慢して働いている」状態であれば、自分のやりたいことをクリアにすることは、そこから抜け出すための第一歩にはなるはずです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【藤井薫（ふじい・かおる）】<br />
リクルートHR統括編集長。1988年、リクルートに入社。以来、人と組織、テクノロジーと事業、今と未来の編集に従事。『B-ing』、『TECH B-ing』、『Digital B-ing（現『リクナビNEXT』）』、『Works』、『Tech総研』の編集、商品企画を担当。TECH B-ing編集長、Tech総研編集長、アントレ編集長・ゼネラルマネジャーを歴任。2016年、リクナビNEXT編集長に就任（現職）、19年からはHR統括編集長を兼任（現職）。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_ningenkankei.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 15 Apr 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井薫（リクルート HR統括編集長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>年収260万円が10倍に...経済アナリストが実践した「収入アップ勉強法」  馬渕磨理子（経済アナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11794</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011794</guid>
			<description><![CDATA[「年収を上げる勉強法」とはどんなものか? 経済アナリストの馬渕磨理子氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="年収を上げる勉強法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_goalbiz.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事の傍ら、勉強を始めようとしている社会人は多いだろう。同じ勉強をするのなら、「年収を上げる勉強法」で取り組んではどうだろうか? それを自ら実践し、現在は「日本一忙しい経済アナリスト」として活躍する馬渕氏に、その極意を聞いた。</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年2月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>手っ取り早く年収を上げるために身につけたいスキル</h2>

<p>皆さんは「年収を上げる勉強法」をご存じでしょうか? 私自身、その勉強法を実行することで、駆け出し時代の年収約260万円を、10倍近くにすることに成功しました。</p>

<p>信じられない人も多いでしょう。もちろん、ただ闇雲に勉強するだけではいけません。定期テストや受験のために仕方なく行なっていた「学生の勉強」から決別し、主体的な意識を持った「社会人の勉強」にシフトする必要があります。</p>

<p>学生の勉強と社会人の勉強の最大の違いは、社会人の勉強は「誰かのためにやるもの」という点です。勉強して得た知識と経験を活かして周りに喜んでもらうこと。これが社会人がやるべき勉強です。</p>

<p>では、周りに喜んでもらうために勉強すべきこととは、どんなことでしょうか。</p>

<p>例えば、私の肩書である経済アナリストに必要とされているのは、次のような能力です。</p>

<p>・ 様々な情報を大量に集め、的確に「分析する能力」<br />
・ 積極的に情報収集を行なう「好奇心」<br />
・ 効率良く必要な情報を「拾い上げる能力」<br />
・ 誰にでもわかりやすくプレゼンできる「情報発信力」<br />
・ 金融行政の担当者や経営者などにインタビューするための「コミュニケーションスキル」<br />
・ 最新情報をすぐにキャッチし素早く活用する「判断スピード」</p>

<p>実はこれらのスキルは、経済アナリストに限らず、あなたが手っ取り早く年収を上げるために身につけるべきものでもあります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経済アナリストが実践する4つの勉強法</h2>

<p>では、これらの能力を身につけるには、どんな勉強をしたらいいのでしょうか。私が実践している勉強法は、主に次の4つです。</p>

<p>① 基礎のインプット：専門的な新聞・雑誌・本を読む<br />
② 現場でのインプット：仕事に関連する人に会う、現場に行く、モノに触れる<br />
③ 現場の再現：仕事現場で出会った人のやり方を真似して、真似を超える<br />
④ 独自性を活かす：自分だけの切り口を持ち、他人に伝わるように発信する</p>

<p>一つずつ見ていきましょう。</p>

<p>まず、①基礎のインプット。基礎から何かを学ぼうとするとき、まず本を読もうと考える人が多いのではないでしょうか。</p>

<p>ですが、最初に読むべきものは、「雑誌や新聞のコラム」です。本から読んではいけません。</p>

<p>本から入ると勉強は長続きしにくいもの。本は著者によって考え方や理論が様々で、必ずしも読んだ本の理論がリアルな現場と一致しているとは限りません。そのため、実践の現場で使えず、勉強がいやになってしまいがちなのです。</p>

<p>一方の雑誌や新聞のコラムは、各分野のトレンド情報で構成されています。リアルなビジネスの現場に直結する情報を得ることができるので、学びの取っかかりとして最適だと言えるでしょう。そして、新聞や雑誌を充分に読み込んだ後に、本を読むのがベター。新聞や雑誌を読んでいれば、目を引く意見や専門家が出てくるでしょう。それについて、本を読むことで深掘りをすればよいのです。</p>

<p>次に②現場でのインプット。結果を出し続ける人は、常に現場とデータの両方を大事にしています。データ分析ばかりして現場を疎かにしていると、実態と認識が乖離してしまいますし、現場にだけ張りついていると、俯瞰的な視点が欠けがちになります。常に現場を走りながら、俯瞰してデータを分析することを意識しましょう。</p>

<p>例えば経済アナリストの仕事なら、経済トレンドを把握するのに、株式市場の話題が役立ちます。金融・株式市場は、実態経済より少しだけ先の未来を予想して、その期待で動くからです。</p>

<p>そのため、株式投資をしなくても株式の動きをチェックしている人は、ビジネスでも大きな成果を出しやすくなります。</p>

<p>一方で、ビジネスの「事実」「現実」は、現場にあります。ですから私は、株式市場の動向をチェックするのと同じくらい、企業取材を大事にしています。企業を訪れて人に会い、話を聞く。現場の苦悩やお困りごとをヒアリングする。</p>

<p>そうして実態に即した事例を豊富に分析・ストックし、そこに俯瞰の視点もかけ合わせることで、「ほかの企業ではこんな取り組みをして成功していますよ」といった提案をすることもできるようになり、それが信頼や実績につながっていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>できる人の「真似」で学びのスピードを上げる</h2>

<p>続いて、③現場の再現。学びの効率を上げるためには、一人で学ぶことに加え、「知の共有」によって学びを増幅させていく必要があります。</p>

<p>例えば、自分と同じ専門職の頼れる先輩や上司を「お手本」にして、考え方の手法などを真似すると、学びのスピードは飛躍的に高まります。彼らに読むべき本などを紹介してもらうのもお勧めです。成果を出している人から紹介された情報は、成果が保証されていて、無駄がないからです。</p>

<p>同じプロジェクトを進めている仲間も、「壁打ち相手」として頼りになる存在です。プレゼン資料なども、最初から最後まで一人で完成させるより、8割程度の完成度で仲間と共有し、違う視点からフィードバックをもらったほうが、最終的にいいものができあがります。</p>

<p>そうして知の共有によって学びのスピードを上げていくと、あなたの知識やスキルは雪だるま式にどんどん大きくなり、それがあなた独自の強みになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スキルを稼ぎにつなげる「伝える力」の磨き方</h2>

<p>最後に、④独自性を活かす。あなただけの強み＝独自性があると、会社の仕事以外に、副業でも収入を得ることができるようになります。</p>

<p>副業になり得るスキルは、エンジニアリング、マーケティングなど多種多様ですが、どの分野にも共通して必要な要素は「書くこと」と「話すこと」です。この2つのスキルがあるかないかで、収入は２倍変わってくると言ってもいいでしょう。スキルは、伝わらなければ意味がないからです。</p>

<p>この2つのスキルを磨くためにお勧めなのは、SNSで発信することです。</p>

<p>情報をコンパクトに要約する力もつきますし、どんな言葉を使えばよりわかりやすいかなど、伝える力がブラッシュアップされていきます。そうするとプレゼンのスキルにも大いに役立ちますし、内容に対するコメントをもらえれば、自分の学びも深まります。</p>

<p>今回ご紹介した勉強法はほんの一部ですが、この内容を参考に、皆さん一人ひとりに合った勉強法を確立していただければ幸いです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【馬渕磨理子（まぶち・まりこ）】<br />
1984年、滋賀県生まれ。2013年、某関西医療法人に入社後、資産運用トレーダー業務を始める。15年からアナリストに転身。現在は講演やセミナーのほか、雑誌・webでの連載でも精力的に活動中。著書に『日本一忙しい経済アナリストが開発! 収入10倍アップ超速仕事術』（PHP研究所）など。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_goalbiz.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 18:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[馬渕磨理子（経済アナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>70代前半の就業率は30％超に...「会社に残り続ける人」に待ち受ける未来  木村勝（中高年専門ライフデザインアドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11858</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011858</guid>
			<description><![CDATA[70代まで働く時代。会社員はいつまで続けるべきか。中高年専門ライフデザインアドバイザーである木村勝氏に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="65歳以降の働き方" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizstress.jpg" width="1200" /></p>

<p>「サラリーマン以外の働き方がしたい」とは思っても、会社員しか経験していない人にとってはなかなかハードルが高いもの。だが、そんな人でもお勧めの方法があるという。リスクを抑えながら、会社員の経験が活かせて、さらには長く活躍もできる働き方とは？（取材・構成：石澤寧）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年3月号より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>会社員のまま働き続けるという選択をすると？</h2>

<p><img alt="会社に残り続けた場合の収入シュミレーション" height="1180" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250205kimuramasaru01.jpg" width="1200" /></p>

<p>2023年に総務省が発表した調査によれば、65～69歳の就業率は10年連続で上昇し、50.８％と半数を超えました。また、70～74歳でも33.５％と過去最高を同様に更新。今や「働けるうちは働く時代」です。</p>

<p>背景にあるのは深刻な懐事情です。年金だけで豊かな生活を送ることは難しく、また、退職金制度も廃止や減額の動きが加速しています。定年後も教育費や住宅ローンの負担が続くという人も少なくありません。「70歳くらいまでは定期収入を確保したい」と切実に願う人も多いのではないでしょうか。</p>

<p>しかし、そうした願いにもかかわらず、何の準備もないまま、大勢に流される働き方を続けてしまう人が多いのが実情です。上の図は、役職定年と60歳の定年退職を経て、65歳まで契約社員として働いて最後まで会社に残り続けた場合の収入シミュレーションです。</p>

<p>この場合、収入は役職に就いていた頃をピークに、役職定年でピーク時のおよそ75％、60歳定年でピーク時の50％と、段階的に下がるのが一般的です。そして、65歳で企業に雇用の義務はなくなりますから、再就職の当てがなければ、イチから新しい仕事を探さなくてはなりません。</p>

<p>この年齢で希望に合う仕事に出会える人は決して多くないでしょう。会社員のままで働き続けるという選択は、決して安泰とは言えないのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今の会社を顧客にする「&ldquo;半&rdquo;個人事業主」</h2>

<p><img alt="60歳の定年退職時に&quot;半&quot;個人事業主となった場合の収入のシミュレーション" height="648" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250205kimuramasaru02.jpg" width="1200" /></p>

<p>では、どうしたらいいのか。私がお勧めするのは、独立して「一人社長」になるという選択です。といっても、いきなり会社を立ち上げるわけではありません。今の会社の仕事を業務委託で請け負いながら、スキルアップや新しい取引先の開拓を目指す「&quot;半&quot;個人事業主」というやり方を提案しています。</p>

<p>「独立起業」という言い方がありますが、「独立」と「起業」は別物です。私は会社員時代の専門である人事の仕事で個人事業主として「独立」しましたが、新たな事業を「起業」したわけではありません。「起業」しなくても「独立」は可能なのです。</p>

<p>若い世代ならともかく、定年を迎えるシニアが、未経験の事業や多額の初期投資が必要な事業を起こすのはかなり無理があります。肉体的に負担の大きい仕事や過剰なストレスのある仕事も長続きしないでしょう。</p>

<p>しかし、いままでの仕事を続けての独立なら無理がありません。独立の最大の課題は「顧客の確保」ですが、&quot;半&quot;個人事業主の場合、自分が働いている会社が顧客ですから、ニーズも課題もわかっています。未経験の分野での起業を「清水の舞台から飛び下りる」とたとえるなら、&quot;半&quot;個人事業主の独立は、「２階から手すり付きの階段を下りてくる」ようなもの。気をつけていればそうそう失敗がありません。</p>

<p>収入の面でも期待が持てます。上の図は、55歳で役職定年を迎え、60歳の定年退職時に&quot;半&quot;個人事業主となった場合の収入のシミュレーションです。一時的には会社に残り続けた場合の収入を下回るものの、スキルアップや顧客の開拓を行なうことで、反転して収入をアップすることは十分可能です。また、働けるうちはいつまででも働くことができます。65歳まで会社に残り続けるよりも、生涯収入を大きく増やせる可能性もあるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>時代の追い風が吹いている「業務委託｣という働き方</h2>

<p>&quot;半&quot;個人事業主という働き方には法律面でも追い風が吹いています。高齢者雇用安定法により、希望者全員を65歳まで雇用することが企業の義務になっています。</p>

<p>その方法として、①「定年延長」、②「定年の廃止」、③「契約社員などでの再雇用」があり、多くの企業で③が採用されているのはご存じの通りです。あわせて、65～70歳の雇用者については、先の３つに加えて、④「業務委託契約を締結」、⑤「事業主自らが、あるいは委託、出資（資金提供）する団体が行なう社会貢献事業」という５つの形で70歳まで雇用することを、企業の「努力義務」としています。</p>

<p>努力義務とはいっても、65～70歳を一律で雇用し続けることは企業にとって負担が大きいですから、多くの人は65歳で会社を離れることになります。しかし、まだまだ活躍できる人、会社の側も活躍してほしい人には、「業務委託」という選択肢が加わりました。国もこの働き方を推奨している、とも言えます。</p>

<p>また、企業の側の意識も変化しています。経団連が2022年に行なったアンケート調査では、回答企業の30.２％が、社外からの副業・兼業人材の受け入れを認めている、もしくは認める予定だと答えています。常用労働者が300人未満の企業に限れば、37.７％とさらに多くなります。</p>

<p>伝統的な企業が多く、正社員を重視する傾向のある経団連の会員企業でさえ、雇用以外の働き方（＝業務委託）を受け入れるようになっています。この傾向は今後もさらに進んでいくでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>特別な資格や能力は不要注目の「リリーフマン型」</h2>

<p>「業務委託は特別な資格や能力がなければ難しいのでは？」と考える人もいるでしょう。しかし必ずしもそうではありません。</p>

<p>確かにこれまでは法務部などの専門職やITの専門家、公認会計士など、特別な資格やスキルを持った人たち（「スペシャリスト型」）が、業務委託契約の主役でした。しかし最近では、それとは異なる個人事業主へのニーズも増えてきています。</p>

<p>例えば、「会社の業務プロセスを熟知し、実務能力と人間関係、人柄などによる信頼感をベースに仕事を請け負う」「実務の即戦力として、実力をよく知る人からの依頼で仕事を行なう」「誰かが対応しなくてはならないエッセンシャルワークを担う」といった業務委託です。</p>

<p>こうした性格の個人事業主を私は「リリーフマン型」と呼んでいます。これまで企業は、契約社員や派遣社員を活用してリストラや人手不足に対応してきました。しかし、2013年の労働契約法の改正で５年間契約更新を繰り返した契約社員に無期転換権が発生するようになり、15年の派遣法改正で派遣社員は同じ職場で３年以上の勤務ができなくなりました。言葉は悪いですが、企業は非正規社員を都合よく利用できなくなったのです。</p>

<p>また、シニア社員を雇用し続けることも企業にとってリスクになります。「働かないおじさん」問題はその典型です。こうしたギャップを埋めるのが&quot;半&quot;個人事業主であり、とりわけ「リリーフマン型」はその主役となり得ます。</p>

<p>企業は雇用リスクを抱えることなくベテランの経験やスキルを活かせますし、&quot;半&quot;個人事業主の側も、フルタイムではなく、稼働日を限定した勤務によって自由な時間を得られます。業務委託契約は企業と対等な関係で交わすものですから、指揮命令を受けることもなく、年下上司との微妙な関係も解消されます。</p>

<p>現在、多くの企業が「介護・育児休業の社員の業務をどうカバーするか」に頭を悩ませています。例えば、男性の育休は人によって数週間～年単位と期間が一定ではなく、その期間の仕事を非正規社員に依頼するのがなじまない場合もあります。育児や介護で休業する人は今後さらに増えるでしょうから、それに伴って、特にリリーフマン型の&quot;半&quot;個人事業主の活躍の場も増えていくと思われます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【木村勝（きむら・まさる）】</p>

<p>1961年生まれ。日産自動車(株)で長年人事畑を歩む。2006年、人事専門の関連会社に転籍。中高年のセカンドキャリア支援業務に従事。14年、人事を専門とする独立業務請負人として独立。中高年サラリーマンのキャリアの悩みに対し、個別面談やセミナーを通じて支援を行なっている。著書に『老後のお金に困りたくなければ今いる会社で「&quot;半&quot;個人事業主」になりなさい』（日本実業出版社）など。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizstress.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 17:30:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木村勝（中高年専門ライフデザインアドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>社会人が勉強のモチベーションを保つには? リスキリングを成功させるポイント  柿内秀賢（Reskilling Camp Company代表）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/11577</link>
						<guid isPermaLink="false">0000011577</guid>
			<description><![CDATA[働きながらリスキリングをする際に重要なポイントとは? 柿内秀賢氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="リスキリング" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_superbusinessman.jpg" width="1200" /></p>

<p>リスキリングを始めても、働きながら勉強をすることは大変なもの。学習のモチベーションを維持し続けるのは簡単なことではない。本稿では、Reskilling Camp Company代表の柿内秀賢氏が教える「リスキリングメソッド」を、書籍『リスキリングが最強チームをつくる』より紹介する。</p>

<p>※本稿は、柿内秀賢著『リスキリングが最強チームをつくる　組織をアップデートし続けるDX人材育成のすべて』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「受け身」の学習から「アウトプット中心」の学習へ</h2>

<p>実際に新たなスキルや知識を得るためには、Udemyなどのオンラインサービスや書籍といった学習コンテンツが役に立ちます。</p>

<p>しかし、ここで知識習得上の問題が発生します。そうしたコンテンツをただ受け身で享受しているだけでは、内容を本当に理解できているか不安になってしまうという問題です。</p>

<p>たとえば、ニュースで流れてくる政策の内容を自分では分かっているつもりでも、いざ人に話そうとするとうまく説明できなかったり、子どもの無邪気な質問にうまく答えられなかったりといった経験は、皆さんもお持ちではないでしょうか。</p>

<p>学習においても同じことが起こります。この問題を解消するためには、学習の早い段階で、定期的にアウトプットすることが重要になります。</p>

<p>リスキリングの支援の事例では、資格を獲得する前段階で、模擬試験を定期的に受けていただきました。最初は合格点に程遠くとも、出題された内容の意味が理解でき、何について答えればいいのかが分かったうえで解答できた問題があれば、それだけで自信になります。</p>

<p>逆に、あてずっぽうで解答して間違えた問題に対しては、どの程度の深さで理解しておかなければ解けないのか、学習するうえでの大きなヒントになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>モチベーションの維持は3つの視点で</h2>

<p>これまで、業務時間内での学習や、業務後の自主的な学習をほとんどしたことがない場合、習慣がなければ、とても大変です。</p>

<p>実際の支援でも、3日、1週間、1か月......と学習が止まってしまうことがありました。やらなくてはいけないのは分かっているのだけれど、今日は忙しかったし、トラブルもあって疲れたし、明日頑張ろう......。誰もが一度は経験したであろう自分への言い訳が、ほとんどすべての方に発生します。本稿で紹介するリスキリングメソッドには、この問題を解決するための3つの視点が盛り込まれています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>①最初に決意を自問自答する機会を持つこと</p>

<p>②誰かと約束を交わすこと</p>

<p>③楽しくなるまで信じて続けられるよう伴走すること</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>①は学習開始時の上司との対話の中で行われます。学習することについて対話することが、その後のモチベーションにつながります。</p>

<p>忙しい日々の中で、ある日を境に、他人が立てた学習計画に従って学習を続けるのは、容易なことではありません。人が決めたことをやらされていると感じている状態では、学習を続けることはおろか、開始することすら難しいでしょう。自分でやると決めて、学習計画に従うと腹落ちすることが大事なのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>②についていえば、自分でやると決める、つまり自分と約束するだけでは不十分です。中には意志の固い方がいて、自分とした約束を何が何でも守り切れるという人もいるかもしれません。そのような資質を当てにしないのが、このメソッドの考え方です。</p>

<p>自分に甘くて、やらない言い訳、今日サボってもよい理由、それを押し返しきれない人でも、意外と人は誰かと約束したことは守れたりします。</p>

<p>だらしがない人間だと思われたくない、言い訳ばかりしている人間だと思われたくない、あの人も頑張っているのだから自分も頑張ろう、認めてもらいたいから頑張ろう、一緒にやっていると楽しいから頑張ろう&hellip;&hellip;このように、誰かと約束することは継続のモチベーションになるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>③についていえば、学習の最初の頃は分からないことがたくさんあります。分からないことを楽しめといわれても、普通はなかなか難しいものです。</p>

<p>趣味やスポーツにおいて、最初はうまくできなくても、少しずつできることが増えて、人から褒められたり、試合で結果が出たりといった過程を経るうちに、次第に楽しさを感じるようになってきます。学習もそれと似ています。楽しくなるまで信じて続けることが重要なのです。</p>

<p>そのためにも、分からないことを分からないまま放置することや、分かったのか分かっていないのか曖昧な状態で続けないことが大事です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>ある支援の事例では、3か月で80時間以上、多い人は120時間学習しましたが、もっと継続的に学習したいかどうか聞くと、80％から「はい」という答えが返ってきました。</p>

<p>「もうやりたくない、うんざりだ」と学習が終わる日を心待ちにする人も、中にはいらっしゃいます。しかし、「次はこれを学びたい」と、さらなる目標を自ら設定する人も少なくありません。これまでさまざまな方を拝見してきましたが、成長することに強い喜びを感じる人は、実はとても多いのです。</p>

<p>最初は三日坊主で終わりそうになって嘆いていた人も、何とか続けて、終わる頃には喜びに変わっている。日々の学びが楽しい時間に変わっている。学びの成果が出たら喜んでいる。これらは性格や行動特性、能力によらず発生する感情のように感じられます。成長に喜びを感じるのは人の性なのかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_superbusinessman.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[柿内秀賢（Reskilling Camp Company代表）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>単語でメモする人は仕事ができない理由とは？ 思考を変えるメモ術  木暮太一（一般社団法人教育コミュニケーション協会代表理事）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13954</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013954</guid>
			<description><![CDATA[多くのビジネス書を執筆し、著者累計は195万部を誇る木暮太一氏。仕事ができる人は備えている、言語化力の鍛え方を解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「仕事ができる人の頭のなか」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>木暮太一氏は、言語化を「明確化」と定義する。では、言葉を明確に使えるようになるためには、どのようなトレーニングが必要なのだろうか？木暮氏の著書『仕事ができる人の頭のなか』（ダイヤモンド社）より解説する。</p>

<p>※本稿は、木暮太一著『仕事ができる人の頭のなか』（ダイヤモンド社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>意味がわからない言葉は、その場で確認をする</h2>

<p>仕事ができる人は、不明確な言葉をそのまま放置しておきません。自分で調べたり、相手に確認したりして、自分の中で明確にしています。</p>

<p>「早めに来て」と言われたら、「早めとは、8時半くらいでしょうか？」と確認をします。「心理的安全性を高める施策を考えて」と指示されたら、「自分の中で『心理的安全性』の理解があいまいなので、確認させてください」と相手に質問をします。</p>

<p>質問しづらいときもあるかもしれませんが、その場で確認したほうが相手の負荷は小さくて済みます。「なんとなく」で進めてしまうと、あとで軌道修正に時間がかかり、より相手に負担をかけてしまいます。</p>

<p>確認すべきなのは相手からの指示だけではありません。たとえば、みんなで雑談をしているときに、「最近、子どもが減ってきている」という話題が出たとしましょう。少子高齢化と言われてから久しいので、みんな「子どもが減ってきている」という共通認識は持っています。でも、どのくらい減っているか、去年は何万人生まれたのかはあやふやかもしれません。</p>

<p>そのとき、仕事ができる人は「減ってきた」を明確にするためにスマホで検索をします。とにかくすぐ調べます。</p>

<p>去年生まれた赤ちゃんの数を調べることが大事なのではなく、あいまいな認識をそのままにせず、自分の中で明確になるまで調べるクセがついていることが重要なんです。</p>

<p>「SNSで○○がバズっている」と聞いたら、それがどのくらいを指すのかすぐに調べます。Googleトレンドでキーワードの検索回数の増え方を調べたり、SNSでその関連キーワードを検索して何がヒットするかを見たりします。</p>

<p>「みんなこう考えている」「みんなこれをやっている」「最近はこうだから」など、一見もっともらしい総論を聞いたときには、そのまま受け入れずに、「流行ってる」「みんなやってる」などがどういう意味なのかを確認します。そうすることで、ものごとをより明確に理解しようとしています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>単語ではなく、文章でメモする</h2>

<p>言葉を明確に捉えるために習慣づけていただきたいのが、「文章でメモすること」です。ぼくは仕事柄、多くのビジネスパーソンとお会いします。</p>

<p>そしてみなさんに質問を投げかけています。ここで仕事ができる人と、そうでない人は明確に答え方が違うことを強く実感しています。</p>

<p>「仕事ができる人は、本質を突いた回答をする、斬新なアイディアを持っているに違いない」と感じるかもしれません。でも、そういうことではありません。仕事ができる人とそうではない人は、答えの内容ではなく、答え方が違うんです。</p>

<p>仕事ができる人は、文章で答えます。一方で、そうでない人は単語で答えます。</p>

<p>たとえば、「経営に重要なものは？」と質問した場合、「人材！」など単語で答える人も多いです。この回答をする人はなかなか仕事ができる人に成長していきません。というのは、「単語で答える≒単語で考えている≒何をどうすればいいかを考えていない」から、です。</p>

<p>「人材」がなんなのでしょうか？人材を育てることなのか、人材を辞めさせないことなのか、そもそもいい人材を採用することなのか、単語で考えている人は自分の中で明確にしていません。でも、単語だけならあいまいなままでも回答できてしまいます。本人も「なんとなく」で考え、それ以上つきつめて考えてはいません。</p>

<p>単語で答えるクセがついてしまっている人は、そもそも単語で考えるクセがついてしまっています。そしてさらにその前に単語でメモるクセがついています。会議で何か重要なことを聞いたとき、単語でメモをします。セミナーや研修で勉強するときも、重要なキーワードを書くだけで終わっているケースが多いです。</p>

<p>キーワードを書くことがいけないのではなく、キーワードしか書かないことが問題なんです。単語だけをメモし、それが大事だと思えたとしても、それをどうすればいいのか、何につなげればいいのかがわからなくなっています。これでは意味がありません。</p>

<p>ぼくは、自分の仕事をほぼGoogleカレンダーで管理しています。打合せや講演の予定を入れるのはもちろんですが、その時間に作業することもそこに書いています。ただ、このときに自分がやることを必ず文章で残します。</p>

<p>たとえば、「○月○日10時　A社のデータ」ではなく、「○月○日10時　A社のデータを確認して、プレゼン資料に反映させる」と文章で書き入れます。こうすることで自分が何を考え、何をしなければいけないかが明確になるんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>漠然とした言葉は分解する</h2>

<p>あいまいな言葉が「あいまい」なのは、いろんな意味合いや解釈を含んでしまっているからです。なので、その言葉を明確にするためには、分解しなければいけません。たとえば、「商品のブランディングをしたいんです。何を勉強すればいいですか？」と聞かれたとします。あなただったら、この質問にどう答えますか？</p>

<p>自分が過去に読んだ本を紹介するかもしれないし、YouTubeなどの動画を勧めるかもしれません。もしくは、タスクをこなしながら現場で覚えていくことを推奨するかもしれませんね。どれも正解と思いたいですが、じつはどれも「不正解」の回答です。</p>

<p>というのは、「ブランディング」という言葉がいろんな要素を包括した概念だからです。</p>

<p>つまり、相手が何を目的にし、何を学びたいのか、そもそも「ブランディング」をどういう意味で使っているのか、いろんな可能性があります。そしてあなたはまだそれを特定していません。それがわからないのに「これをやったほうがいいよ」と勧めてしまうと、方向性を間違える可能性があります。</p>

<p>相手は高くても買ってもらえるようになることをイメージして「ブランディング」と言っているかもしれません。でもあなたは「口コミを発生させる方法」が書いてある本を勧めてしまうかもしれません。もしくは、ブランディング総論のような基礎から応用まですべて学べるものを紹介しちゃうかもしれませんね。</p>

<p>わからない言葉はだいたい「幅が広い言葉」です。いろんな要素を含んでいて、いろんな側面があります。そのときはまず分解し、小分けして「どの部分を指しているのか」を考えることが必要です。</p>

<p>仕事ができる人は、言葉を分解して考えています。言葉を明確に定義すると同時に、その中のどれを話題にしているのか、どれを指しているのかを分解して考えているのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_writing_1.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 14 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木暮太一（一般社団法人教育コミュニケーション協会代表理事）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「緊張するな」と念じるほど逆効果？ ホークスコーチが教える&quot;心理の罠&quot;の解き方  伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13978</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013978</guid>
			<description><![CDATA[緊張を消そうとすればするほど心が乱れる......。そんな経験をしたことのある人も多いだろう。メンタルコントロールのプロが、本番に強い意識の向け方を解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「集中力革命」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_busyBizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>福岡ソフトバンクホークスのメンタルパフォーマンスコーチとして、チームの優勝・日本一に貢献した伴元裕氏。アスリートに限らず、誰しもが頭を悩ませる「緊張」とどう向き合うべきか。プロの目線で解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、伴元裕著『集中力革命　ブレても力を発揮するメンタルの技術』（Gakken）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「考えないようにする」はうまくいかない</h2>

<p>大事な場面を前にして、頭の中でこんな言葉を繰り返した経験はないでしょうか。</p>

<p>「緊張するな」「不安になるな」「余計なことを考えるな」</p>

<p>スポーツでも仕事でもプレゼンでも、自分を整えようとして、こうした言葉を自分にかけるほど、胸の奥がざわつき、呼吸が浅くなり、かえって余裕がなくなっていく。そんな感覚を味わったことがある人は、決して少なくないはずです。</p>

<p>私たちはこれまで、「冷静に考えられればうまくいく」「不安を抑えられれば結果につながる」と教わってきました。その努力自体が間違っていたわけではありません。ところが、実際の心理学の分野では、以前からこんな逆説が知られています。</p>

<p>「考えないようにしよう」と思った時点で、私たちはすでに、そのことについて考えている――。</p>

<p>「今は緊張してはいけない」と意識した瞬間、頭の中にはまず「緊張」という言葉や感覚が浮かんでいます。「不安になるな」「ネガティブなことは考えるな」と自分に言い聞かせるほど、私たちは無意識のうちに、不安やネガティブな考えを何度も確認することになるのです。結果として、それらはかえって存在感を強めていきます。</p>

<p>これは、スポーツの場面でもよく起こります。たとえばゴルフで、右側に池があるホールに立ったときのことを想像してみてください。池が視界に入った瞬間、「あそこだけは避けたい」「池には入れないようにしよう」と頭の中で言い聞かせます。</p>

<p>すると、意識の中では、避けたいはずの池のイメージを、知らないうちに何度もなぞることになります。その結果として、実際には池に入る確率が高まっていく。そんな経験に、心当たりがある人もいるかもしれません。</p>

<p>この性質を、春季キャンプの中でホークスの選手たちにも体験してもらったことがあります。まず、ある写真を見せました。黄色いジープが写っています。形も色もはっきりした、少し目を引く車を、数秒間しっかり見てもらいました。そのあと、こう伝えます。</p>

<p>「これから1分間、黄色いジープのことを一切考えないでください」</p>

<p>1分が経過したあとに聞いてみると、試してもらった60人ほどの選手の中で、本当に一度も思い出さなかったと言えたのは、数名だけでした。多くの選手が、「ダメだと思った瞬間に浮かんできた」「消そうとしたら、逆に頭に残った」と口を揃えていました。これまで、黄色いジープのことなど、特別に考えたことがなかったにもかかわらずです。</p>

<p>ゴルフの池の例も、黄色いジープの実験も、起きていることは同じです。考えないようにしよう、避けようとしようとした対象に、注意が強く向いてしまう。その結果として、頭の中では何度もそのイメージが再生され、現実の行動にも影響を及ぼしてしまう。これは、意志が弱いからでも、メンタルが弱いからでもありません。人の心に備わっている、ごく自然な反応です。</p>

<p>これまで見てきたように、感情は出来事そのものから直接生まれているわけではありません。出来事と感情の間には、注意や捉え方といった段階があります。「考えないようにする」というアプローチは、その対象にかえって強く注意を向けてしまいます。だからこそ、良かれと思ってやっていることが、うまくいかない場面が生まれてしまうのです。</p>

<p>では、どうすればいいのでしょうか。考えないようにするのではなく、無理に前向きに捉え直すのでもありません。大事な場面で力を発揮するためには、これまでとは少し違う視点が必要になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>大切なのは「注意がどこに向いているか」</h2>

<p>これまで見てきたように、「考えないようにしよう」とするほど、かえってその対象が頭から離れなくなる、という逆説があります。</p>

<p>緊張するな、余計なことを考えるなと自分に言い聞かせた瞬間、私たちはすでに、その対象を意識の中心に置いてしまっている。これは人の注意が持っている、ごく自然な性質です。</p>

<p>また、スポーツの現場では、こんな声かけもよく交わされます。</p>

<p>「自信を持っていけ」「ミスを気にするな」「楽しめ」</p>

<p>これらの言葉が、選手を楽にすることも確かにあります。しかし同時に、こうした言葉が、思いがけず別の反応を引き起こす場面もあります。</p>

<p>自信を持とうとした瞬間に、ふと「今の自分は本当に自信を持てているだろうか」と浮かんでしまう。あるいは、楽しもうとしたはずなのに、「楽しめていない自分」に気づいてしまう。そんな経験に、心当たりがある人もいるかもしれません。</p>

<p>どちらの例でも起きているのは、捉え方をコントロールしようとしたときに、かえって考えたくなかった思考が浮かんでくるという現象です。</p>

<p>考えないようにしようとすると、そのことを考えてしまう。自信を持とうとすると、本当に持てているかを意識してしまう。良かれと思って行っているはずの試みが、意図とは別の方向へ注意を動かしてしまう。ここでは、まずその構造がある、という点を押さえておきましょう。</p>

<p>不安や緊張そのものが悪いわけではありません。それらは、本気で取り組んでいるときに、自然に起こる反応です。大切なのは、その中身をどうにかしようとすることよりも、そのとき注意がどこに向いているかです。</p>

<p>私たちの内側では、出来事があり、そこに注意が向き、その先で捉え方が生まれ、感情が立ち上がり、行動へとつながっていく流れがあります。</p>

<p>「考えないようにする」「整えようとする」という試みは、この流れの途中で、注意の向きに影響を及ぼしやすくします。その結果として、注意が当初とは違うところへ向いてしまうことがあるのです。</p>

<p>このように、注意は私たちが思っている以上に揺れ動きます。良かれと思って行ったことが、意図とは別の方向へ注意を動かしてしまうこともあります。不安や緊張、浮かんでくる思考そのものが問題なのではありません。大切なのは、「今自分の注意がどこに向いているのか」という点なのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_busyBizman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 13 Apr 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伴元裕（福岡ソフトバンクホークスメンタルパフォーマンスコーチ）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>10代で「早朝5時のジム」に通い詰めた結果 成功者と出会い、人生を変えるコミュニティの見つけ方  嶋村吉洋（実業家・投資家・映画プロデューサー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13937</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013937</guid>
			<description><![CDATA[新刊『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』を上梓した、実業家の嶋村吉洋氏。かつては、フィットネスクラブに通い詰め、コミュニティに参加した経験もあるという。当時の記憶を回想してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「億万長者のコミュニティ資本論」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yoga.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまでいくつものコミュニティに属してきた嶋村吉洋氏。はじめてのコミュニティづくりは、どのような経緯で行われたのか。氏の著書『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』（プレジデント社）より解説する。</p>

<p>※本稿は、嶋村吉洋著『人生100年時代を生き抜くための億万長者のコミュニティ資本論』（プレジデント社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>まずは世にあるコミュニティに参加してみることから</h2>

<p>第1章と第2章で、コミュニティとは何か、そしてなぜ今後ますます重要になるのかについて、ある程度ご理解いただけたのではないかと思います。</p>

<p>次の課題は、「どのようにコミュニティに参加し、また、どのようにして自分を中心としたコミュニティをつくっていくか」という点です。</p>

<p>これを説明するには、私自身の経験をお話しするのが一番わかりやすいかもしれません。私は子どもの頃からコミュニティづくりを意識していました。そのせいか、就職や学校教育にまったく興味がありませんでした。</p>

<p>その代わりに学校では教えてくれないビジネスや経済については、できるだけ早く学びたいと考えていました。そして、自分の考えに賛同してくれる仲間と一緒に、何か事業を始めてみたいという気持ちが強かったのです。</p>

<p>もちろんオフィスなどはなく、集まる場所といえば、ファミレスくらいしかありませんでした。</p>

<p>そこで、私が本で読んだことを話したり、仕事で成功している人を呼んで話を聞いたりして、勉強会を開くことからコミュニティを始めました。</p>

<p>当時は今のようにネットやSNSで簡単に集客できる時代ではありませんでした。告知はほとんど口コミに頼るしかなく、集まるのは昔からの遊び仲間が中心です。</p>

<p>そうなると、付き合いも長く、お互いのこともよく知っていますから、コミュニティの発展には都合がよいように思えます。</p>

<p>しかし、実際にはそうした昔馴染みの人がビジネスに興味を持つとは限りません。私の話を何度聞いても、特に刺激を受けることもなく、遊び仲間としては最高でも、理念を共有するには距離があると感じました。これは、パートナーや家族、親友であっても、必ずしも自分の理念に共感してくれるとは限らないのと同じです。ビジネスの現場でも、よくある話ではないでしょうか。</p>

<p>そこで私が考えたのは、自分から積極的に外に出て新しい人と出会ったり、他のコミュニティに参加して人に会ったりすることでした。</p>

<p>運が良ければ、自分の考え方に賛同してくれる人と手を組めますし、そうでなくてもコミュニティ運営のノウハウを学ぶことができます。</p>

<p>もちろん、他のコミュニティに参加するよりも自分でつくったほうが全体を把握しやすく、勉強になる面が多いと思います。</p>

<p>ただ、知識がないまま始めても限界がありますし、1人で集められる人の数にはどうしても限界があります。ですから、自分のコミュニティをつくりたいと考えるなら、まずは多くのコミュニティに参加してみるのが一番手っ取り早い方法かもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フィットネスクラブで人脈を探す！</h2>

<p>私が勉強や人脈づくりのために参加したコミュニティの多くは、異業種交流会や勉強会でした。ただし、それだけではありません。</p>

<p>今でもよく覚えているのは、フィットネスクラブでの経験です。10代のときの話ですが、早朝から営業しているフィットネスクラブの会員になり、運動の合間に更衣室で他の会員に積極的に声をかけていました。</p>

<p>「おはようございます」<br />
「私、商売で成功したいと思っています」<br />
「もしよろしければ、仕事について教えていただけませんか？」<br />
こんな感じです。</p>

<p>なぜそんなことをしたかというと、「早朝のフィットネスクラブには、成功している経営者が多く通っている」という話を聞いたからです。たしかに、健康の大切さを理解している経営者は多いですが、夕方や夜は忙しくて時間が取れません。だから運動するなら朝早くになるのだと思います。</p>

<p>実際、朝5時や6時に声をかけてみると、夜に行われる異業種交流会や勉強会では出会えないような、成功した経営者と知り合うことができました。</p>

<p>私は当時まだ10代でしたので、珍しがられて可愛がってもらえたのだと思います。その場で「頑張っているね」とアドバイスをくれる人もいれば、「事務所に来てみなよ」と誘ってくれる人もいました。</p>

<p>いざ事務所に行ってみると、中には少し怪しげなビジネスをしている人もいましたが、ほとんどの経営者が素晴らしい人たちでした。</p>

<p>私がすでにビジネスを始めていることを知ると、知り合いを紹介してくれる人もいました。若い頃に成功した人から聞いた話は、今でも自分の中で大きな財産になっています。</p>

<p>たとえば、<br />
・どんなきっかけで今の仕事を始めたのか<br />
・成功してどうなったか<br />
・成功の要因は何だと思うか<br />
・若い自分にアドバイスするとしたら、何を伝えるか</p>

<p>こうしたことを多くの人から聞くだけでも、自分の成長に大きく役立ちました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yoga.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 12 Apr 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嶋村吉洋（実業家・投資家・映画プロデューサー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>多様性を収益に変える多彩チームの運用術 イノベーションとリスク分散を両立する具体策  堀田創（AI×認知科学研究者）、水野貴明（Nexus Frontier Tech共同創業者兼CTO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13895</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013895</guid>
			<description><![CDATA[価値観や国籍の異なるメンバーが多く在籍する「多彩チーム」によって、ビジネスにどのようなイノベーションが起こせるのだろうか。ビジネス立ち上げ・チームマネジメントに定評のある両氏に解説してもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_meeting04LIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>異なる背景を持つメンバーが集まる「多彩チーム」。それによって得られるメリットについて、１つ１つ詳細に解説。堀田創、水野貴明両氏の著書『まとまらないチームのまとめ方』（翔泳社）より紹介する。</p>

<p>※本稿は、堀田創、水野貴明著『まとまらないチームのまとめ方』（翔泳社）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>イノベーションの確率が上がる</h2>

<p>AIは急速に発展し私たちのやりたいことを軽々とサポートしてくれるようになっています。と同時に、AIはあくまで使い手の想像力を超えられません。人間が「こんなものをつくりたい」「こういう世界を築きたい」という意志とビジョンがなければ、AIはただの道具にとどまってしまいます。</p>

<p>だからこそ、「チームでなにかをつくり上げる」ことの価値がさらに大きくなる時代になります。誰かひとりの想像力を超えてイノベーションを生むためには、多彩チームのメンバーがそれぞれ想像もしなかったアイデアをぶつけあうことが欠かせません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>包容力のあるプロダクトがつくれる</h2>

<p>多彩チームではプロダクトのアイデアに対して、さまざまな価値観で評価できるようになります。その結果、多様なペルソナの「当たり前」が議論の俎上に上がるようになります。</p>

<p>日本国内での開発プロジェクトにおいて、ウェブサイトに表示する文字の大きさを議論したときのことです。若手エンジニアの渡辺は大きなディスプレイにできるだけ小さな文字で情報を詰め込むスタイルで仕事をするので、文字はできる限り小さい方がよい、現在は文字が大きすぎるから使いづらいと主張しました。</p>

<p>筆者は文字はある程度大きい方が見やすいと思っていましたし、情報を詰め込んで表示するという使い方はまったく想定していなかったので、自分の視野の狭さに気づかされることとなりました。同じ日本人で同じエンジニア職であっても感じ方の違いはあるのですから、職種や文化・価値観が違えばなおのこと、さまざまな違いが出てくるはずです。</p>

<p>自分の思考の殻を打ち破り、他者への想像力を働かせられるようになり、結果として包容力のあるプロダクトをつくれるようになるのです。</p>

<p>また多彩チームでは同調圧力がかかりにくく、反証・反論が出やすい環境にもなるため、拙速な合意や安易な楽観視を抑制できることも期待できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優秀な人材を探しやすくなる</h2>

<p>多彩チームであれば、当然「外国人の採用」についてもハードルが低くなります。</p>

<p>たとえばソフトウェアエンジニアは、よい人材を確保するのが非常に難しいといわれてきました。しかし、日本国外に目を向ければ、より多くの人材を探すことができます。</p>

<p>実際、筆者はロシアや中央アジア、ネパールなどでソフトウェアエンジニアの採用活動を行い、多くの優れた人材を確保してきました。さらに、優秀な人材は多くの優秀な人材とつながっています。多彩チームのメンバーが新たな人材を連れてきてくれるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コンテクストの言語化が資産となる</h2>

<p>単彩チームでは、メンバーそれぞれが比較的似たような価値観や能力をもっているため、コンテクストは自ずと共有されている状態になりやすい傾向にあります。しかし多彩チームでは、そう簡単ではありません。多彩チームにおけるリーダーの役割は、まさにコンテクストの合意・共有です。</p>

<p>多彩チームでコンテクストをあわせるには暗黙知を言語化せざるを得ず、その「合意されたコンテクスト」が手順・原則として文書化されて蓄積されていくことになります。その結果、オンボーディングや組織拡張の再現性が高まり、より安定したチーム運営を行えるようになります。</p>

<p>本書でも繰り返し述べていきますが、多彩チームでは暗黙の了解はチーム運営の大きな障害となるため、必然的に言語化が進んでいきます。そしてそのこと自身が、チームをさらに強くするための大きな資産となるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>24時間365日を最適化できる</h2>

<p>多彩チームの究極系は、日本に住む外国人をメンバーにするどころではなく、外国に住む日本人や外国人もメンバーとして迎え入れられる状態です。</p>

<p>パキスタン、日本、アメリカの3か国にいるメンバーで共同プロジェクトをやっていたときのことです。アメリカ西海岸とパキスタンでは12時間の時差があったため、リモート会議の時間をパキスタンは朝8時、日本は昼12時、アメリカは夜8時に設定しました。</p>

<p>たとえばコールセンターでは、世界中に拠点を置いて24時間対応を実現しているところがありますが、プロダクト開発においても、アメリカ西海岸でのタスクが終わったあとに、パキスタンで引き継ぐことでチームとして24時間稼働できる、といった効率化が図れます。</p>

<p>正月や祝日も国によって異なり、たとえば1月1日は休日でも1月2日から通常業務するところもあります。筆者はかつて正月気分に浸っていた1月2日に「今日の定例会議、はじまってるから早く来て」とパキスタンのメンバーから連絡があり、冷や汗をかきましたが、このことを逆手に取れば、祝祭日の違いを利用して効果的なタスク配分もできるでしょう。</p>

<p>また補足的なことですが、多様な国のメンバーからなるチームで働いていると、紛争や内戦、政変や災害の影響でメンバーと連絡が取りづらくなったりすることも起こりえます。</p>

<p>筆者もこれまで、ロシア、ミャンマー、エチオピアなどにいたチームと連絡が取りづらくなったり、送金が難しくなったりした経験があります。もちろん平和が一番なのはいうまでもありませんが、チームがさまざまな地域に分散していれば、プロジェクトが止まってしまうリスクを抑えることができます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>雑多チームに注意しよう</h2>

<p>さてここで多彩チームにおいて、コンテクストの共有がうまく行えていない場合のことにもふれておきましょう。</p>

<p>コンテクストがそろっていないと、メンバーそれぞれが自分のもっている文化・価値観で判断して動いてしまい、チームとしてのまとまりがない状態となってしまいます。</p>

<p>もちろん明らかにメンバー間の衝突をしている場合もありますが、表面上なんとなく当たりさわりない会話をしながらも、相互にそれほど信頼していない、という場合もよく見かけます。こうした場合、多彩チームとしてのメリットを活かすことができません。</p>

<p>これはいわば雑多チームともよぶべき状況といえます（図）。雑多チームでは、リーダーや調整の得意な人が調整役を担い、メンバー間の齟齬を解消していくようなマネジメントが行われることになります。</p>

<p>しかしコンテクストの共有ができていないと、こうした調整にかけるコストがとても高くなってしまうのです。</p>

<p><img alt="「まとまらないチームのまとめ方」" height="1084" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202603MatomaranaiTeam02.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_meeting04G.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 12 Apr 2026 11:40:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[堀田創（AI×認知科学研究者）、水野貴明（Nexus Frontier Tech共同創業者兼CTO）]]></dc:creator>			
		</item>
				
	</channel>
</rss>
