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		<title>THE21オンライン</title>
		<link>https://the21.php.co.jp/</link>
		<description>お金、キャリア、そしてこの先…悩みの尽きない日々を諦めていませんか？ 「THE21オンライン」は今日からあなたを変える話題をお届けします！</description>
		<dc:language>ja</dc:language>
				<copyright>Copyright PHP研究所　All rights reserved.</copyright>
		
				<pubDate>Tue, 20 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
						
				<item>
			<title>会社は大きくするな!? 今の時代だからこそ小規模経営を貫く合理的理由  鬼塚 忠（[株]アップルシード・エージェンシー代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15193</link>
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			<description><![CDATA[鬼塚忠氏が、会社を大きくすることの落とし穴を明かす]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="組織拡大を目指し失敗... 社長がたどり着いた「円卓の10人」という結論" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Onitsuka02.jpg" width="1200" /></p>

<p>㈱アップルシード・エージェンシーの代表取締役であり、新刊『会社は大きくするな！』が発売された鬼塚忠氏。起業家・代表としての知見を、過去の失敗談も交え語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>会社の拡大が招いた負の側面</h2>

<p>ーー鬼塚さんの新刊のタイトルは『会社は大きくするな！』。刺激的なタイトルですがどういった思いを込められたのでしょうか。</p>

<p>【鬼塚】会社を大きくしようと必死に突き進んだ末に、自らが潰れそうになったからです。</p>

<p>海外の作家のエージェント業から、日本人作家のエージェントとして設立したのが、アップルシード・エージェンシーの始まりでした。</p>

<p>ところが、会社を大きくしようといろいろなものに手を出していった結果、次第に歯車が狂っていってしまった過去があるんです。</p>

<p>ーー会社の規模が大きくなっていく過程で、具体的には何を失っていきましたか？</p>

<p>【鬼塚】数字を追うほど現場が遠くなり、社員一人ひとりの顔が見えなくなっていきました。</p>

<p>売上も人数も増えたのに、大切にしていた社員や作家は一人また一人と離れ、終いには、無茶がたたって秘書が体を壊してしまい...。</p>

<p>あろうことか、当時の私はそれを本人の自己管理不足だと考えていました。今にして思えばとんだ思い上がりです。社員の健康を犠牲にする働き方を強いていたのは、ほかでもない私自身だというのに。</p>

<p>会社が大きくなって失うのは、たいてい一番守るべきだったものです。一人を大切にできない会社が、百人を幸せにできるはずがない。当たり前のことを、私は痛い代償を払って思い出しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>小規模だからこそ見えるもの</h2>

<p>ーー一方、組織を大きくしないと会社としてできることの範囲が狭まってしまうのでは、とも考えられます。</p>

<p>【鬼塚】もちろん、小さい会社のままでいるデメリットはあります。特にスケールメリットで大企業に比べて不利になるのは避けられません。</p>

<p>ただ、大企業も大企業で、人が増えることによるコミュニケーションコストの増大というリスクを抱えています。</p>

<p>それならば、たとえできることは少なくても、経営者自身が現場に目が届く範囲で、自分たちの好きなことを追求していく方が良いのではと考え、現在の規模感にいたっています。</p>

<p>社員数はパート、アルバイトを含め10~11人程度でキープしていますが、私はこれを「円卓に座れる10人」と表現しています。</p>

<p>この言葉は、組織におけるマネジメント可能な人数を表現した言葉です。10人程度で中華料理屋の円卓に座った時、不思議なことに全員の顔が等しく見えるんです。組織運営においても同様で、社員一人ひとりの顔が見える規模感がベストだと考えています。</p>

<p>また、現代は人口減少が続いており、またAI時代でもあり、かつてのような「成長=正義」という時代ではありません。そんなパイが縮小していく時代に会社の規模拡大を追えば、値下げ競争と人手不足の消耗戦に巻き込まれかねません。</p>

<p>人が減るからこそ、少人数で濃く戦う会社が有利になるんです。</p>

<p>会社を大きくしないのは、後ろ向きの縮小ではなく、この時代を幸せに生き抜くための一番前向きな戦略なんです。</p>

<p>ーー「AIは円卓の11人目」と表現されています。</p>

<p>【鬼塚】AIは使い方次第で百人力の成果を出せますので、小さい企業にとっては特に心強い味方です。</p>

<p>リスクや危険性があるから使わない、という方針の人や企業もあるようですが、それは交通事故を怖がって自動車に乗らないことと同じようなものではないでしょうか。</p>

<p>AIの出現はまさに自動車の出現と似ていて、以前の世の中にはもう戻れないわけですから、どんどん使って慣れていかないとものすごい損をすることになると思います。</p>

<p>ーー社内でAIの使用法に対する取り決めなどは設定されていますか？</p>

<p>【鬼塚】AIの進化は日進月歩で状況は日々目まぐるしく変化しています。そのため、決まったルールというよりは、その都度試行錯誤を繰り返しているという段階です。</p>

<p>使用法に関しても、社員個々人の裁量に任せています。各々の業務内容に合わせて、「こんなこともできるんだ」と発見をし、それを共有し合うことで会社全体の効率化を図っています。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 20 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[鬼塚 忠（[株]アップルシード・エージェンシー代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>経営者は“他者巻き込み型ナルシスト”であれ。岩尾俊兵×片石貴展が説く「AI時代の組織論」  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），片石貴展（yutori代表取締役社長）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15346</link>
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			<description><![CDATA[AI時代に価値を増す「未加工の感情」や「生きた言葉」の重要性を岩尾俊兵氏と片石貴展氏が対談。過度な数値管理や二元論を排し、人を巻き込みエンパワーメントする「野性の経営」と美学の本質を提示する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="岩尾俊兵氏は、AI時代の経営者は「他者巻き込み型ナルシスト」であれ、と語る" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg3.jpg" width="1200" /></p>

<p>「波動が伝わる言葉を企業理念やビジョンに据えるべきだと思うんです」「つまり、歌のようにロジックを超えて人びとの心を震わせ、感動させなければいけない」――。そう熱く語る片石貴典氏に深く共感する岩尾俊兵氏は、「言葉を通して人をエンパワーメントするのが、経営という仕事の本質」だと言い切る。2人の経営者の熱狂対談から見えてきたものとは――。</p>

<p>※本記事は岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP新書）より一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営で生き残るには、「AIが読み込めないもの」を蓄積しなければならない</h2>

<p>【片石】 生成AIの進歩によって、冷笑的な世の中の風潮も変わっていくかもしれません。若い世代の支持を集めるエビデンス・ロジック偏重の「頭の良さ」やインスタントな論理的思考は、AIによって代行可能で、著しく価値が下がっていく。</p>

<p>すると、岩尾さんのお話にあった、言葉にはできないけれども「この人からエネルギーをもらえる」「ついていきたい」と思わせるような非科学的で人間的な情緒が、価値をもつ気がします。</p>

<p>【岩尾】 おそらく今後は、会社経営の流れも変わっていくでしょう。AIを使って高度な知的労働を提供するハイパーエリート経営と、スポーツやマッサージなどAIが代替しにくい「身体」を使ったビジネスや消費者に愛される「好感」のサービスを提供する経営。この二極化が進んでいくと私は見ています。</p>

<p>後者の経営で生き残るには、「AIが読み込めないもの」を蓄積しなければいけない。AIが読み込めないものとは「データになる前のデータ」、すなわち頭のなかにあってまだアウトプットされていない、脳内の「加工前のデータ」です。</p>

<p>【片石】 未加工の感情や印象のようなものですね。</p>

<p>【岩尾】 まさにそうです。「あれ、かっこいいよな」「これ、こうしたほうがいいんじゃない」という漠（ばく）たる感覚、明文化できない思いが高い価値をもつようになる。なぜなら、それらはウェブ上に存在しないからです。</p>

<p>【片石】 すると今後、経営で考えなければならないのは、言葉にしづらいイメージやデータになる前の感情をいかに社員と共有していくかです。</p>

<p>最近は大企業やスタートアップでも、企業理念やミッションが大事だという雰囲気がだいぶ浸透してきました。でも、企業が掲げるミッションやビジョンには、空虚で薄っぺらいと思うものがあります。ミッションやビジョンを先行して考えると、どうしても浮き足立った言葉になってしまう。</p>

<p>本来、経営者が大事にすべきなのは継続的かつ中長期的に利益を上げ、従業員を守ることです。地に足をつけて自分の言葉や物語を紡ぐことが必要なのに、自社のホームページ向けにつくられたような言葉が多い気がします。</p>

<p>【岩尾】 「ホームページ的」に収まりのよい外向きの言葉と、従業員向けの言葉に乖離があってはいけない。ところがいまは株主や投資家、銀行に受けのよい言葉で説明するほうが融資を受けられ、時価総額も高く見えてしまう。外向きのイメージを重視する、悲しい風潮になっています。</p>

<p>【片石】 わかりやすくいえば、「波動」が伝わる言葉を企業理念やビジョンに据えるべきだと思うんです。言葉には波をもって伝わるものと伝わらないものの2種類があって、波動のある言葉の最たる例が歌詞です。つまり、歌のようにロジックを超えて人びとの心を震わせ、感動させなければいけない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営で「本当に大事なことが数字で伝わるはずがない」</h2>

<p>【岩尾】 片石さんのいう波動のある言葉とは、まさに「生きた言葉」のことです。そして生きた言葉というのは「知行合一」で、実践が伴っています。決して空論ではなく、確信をもって実行できる。心の底から共感して「やってやろう」と思える言葉です。</p>

<p>「最近、流行だから」という表現や、本心から信じていない言葉は、たとえ現代風であっても「死んだ言葉」なのです。</p>

<p>経営者が発するのは、心から信じている言葉でなければならない。自分が行動し、皆にも同じ行動をとってほしいと心から信じる「生きた言葉」を使わないと、中長期的に見た企業の利益や成長はありません。</p>

<p>【片石】 波動のある言葉、生きた言葉というのは、僕が経営の肌感覚でやっと気づいたことなんです。普通にビジネスをしていると、どうしても時価総額や売上高のほうが従業員や株主は安心するし、見映えもよい。つい経営っぽい表現を使おうという思考に陥ってしまう。</p>

<p>感覚が鋭敏な人なら、長期的に考えて「本当に大事なことが数字で伝わるはずがない」とわかるはずなんです。シックスセンス（第六感）に近いものかもしれない。経営者から「身体性」が失われているように感じていて、違和感が拭（ぬぐ）えませんでした。</p>

<p>【岩尾】 野中郁次郎先生が亡くなられる直前、最後の対談の機会に私は恵まれました。その際、話題になったのが「野性の経営」というもので、まさに片石さんの指摘につながるお話でした。</p>

<p>野中先生いわく、いまの時代はオーバーアナリシス、オーバープランニング、オーバーコンプライアンスになっている。だからこそ、経営者は「野性」に戻るべきだと。</p>

<p>野中先生の「野性」の定義として、一つは「二元論を脱した状態」。頭でっかちな数値と体感する理念のようなものを分けない、ということでしょう。</p>

<p>野中先生が東洋哲学の影響を受けていたかは不明ですが、頭と体を分化させないという発想は、東洋思想的です。いわば陽明学の「知行合一」に基づく言行一致であり、知っていることはできる必要があるし、できないことは知にならない。</p>

<p>【片石】 なるほど。僕も中国思想の「タオ」（老子（ろうし）が説く思想）が好きで、東洋思想的な発想に強く共感します。</p>

<p>【岩尾】 また、孟子（もうし）の「性善説」の解釈として、生命力が大きいほど善をなせる、と読むこともできます。裏を返せば、生命力が弱まれば「悪」になる。自分を棚に上げて冷笑的に語る文化人や、目先の数字に翻弄されて従業員をオーバーコントロールする経営者は、自らに善をなすエネルギーがない状態にある、といえます。</p>

<p>情熱がないのにトップの座だけを求める人が増えると、構成員の全員が苦しむことになってしまう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営者は良いナルシストでなければならない</h2>

<p>【片石】 岩尾さんのお話を伺うと、若い世代のあいだでスピリチュアル（精神世界）ブームが再燃しているのも必然ではないかと感じます。</p>

<p>昨今はいわば言語化ブームで、何でも言葉にすることが良しとされます。けれど実際の僕たちは、言語化されない無意識の選択で行動することが多く、意識的な行動のほうが少ない。にもかかわらず「すべては言語化できる」という全能感を抱くと、無意識の力を抑圧してしまい、結果的に生命力を弱めてしまうと思うんです。</p>

<p>この世界は自分が知らないことで満ちあふれているという感覚、「地球のどこかにネッシーがいるかもしれない」という神秘的な好奇心をもう一度、取り戻す必要があるのかもしれない。</p>

<p>【岩尾】 神秘主義は、理性を否定して生命の力強さを取り戻す、というところから勃興（ぼっこう）するわけですからね。</p>

<p>【片石】 理性と感性のように相反するもの、アンビバレント（両価的）なものを掛け合わせたとき、初めて価値が生まれる、と僕は考えているんです。二元論でものを考える人は、片方の余地を否定することで自我を保っている印象を受けます。だから何となく余裕や色気がない。そういう男はそれこそモテない（笑）。</p>

<p>【岩尾】 二元論の合理主義で世界を見ると、世の中にある価値や資源は有限であり、人から奪うことでしか豊かになれない、という思い込みが生まれます。我執（がしゅう）に囚われた人は「かっこよくない」。同感です。</p>

<p>【片石】 だから極論すると、経営者は良いナルシストでなければならない。ナルシストはいまや冷笑の対象ですが、会社にふさわしいミッション、ビジョンを打ち出すには、独自の美学が必要です。僕が定義するナルシストとは、①盲目的に自分を信じきれる、②俯瞰（ふかん）して自分を捉えられる、という矛盾した2つの要素を兼ね備えた人間です。</p>

<p>【岩尾】 なるほど、それは興味深い独自の見方ですね。大半の人は、ナルシストに対して自分しか見ていない人、他人はどうでもいい人というイメージがあります。しかし本当にかっこいいナルシストは違う、と。</p>

<p>片石さんがおっしゃるとおり、ナルシシズムが成立するには主観と客観の両方が条件となります。なぜなら、自分を見てもらうには他人の存在が必要だからです。したがって、必然的に他人を幸せにしなければならない。本当に良いナルシストは周りを幸せにする人になれます。対して、悪いナルシストは他人を不幸にしてしまう。</p>

<p>【片石】 「自己完結型のナルシスト」ですね。僕が理想とするのは「他者巻き込み型ナルシスト」。イメージとしては、ミュージシャンに近いんです。</p>

<p>【岩尾】 スティーブ・ジョブズによるiPhoneのプレゼンテーションなど、まさにミュージシャンのごとく、聴衆を巻き込んだライブでした。舞台で届くような生きた言葉を聞くことで、エンジニアも協力企業も彼に惚（ほ）れ込み、素晴らしいプロダクトが生まれたのかもしれない。</p>

<p>【片石】 ミュージシャンの一部の能力を尖（とが）らせた存在が経営者。そして、言葉を通して人をエンパワーメントするのが、経営という仕事の本質だと僕は思うんです。</p>

<p>【片石貴展（かたいし・たかのり）】<br />
yutori代表取締役社長。1993年、神奈川県生まれ。明治大学商学部卒業後、株式会社アカツキにて新規事業の立ち上げに従事。<br />
2017年、個人の活動としてInstagram アカウント「古着女子」を開設し、人気を博する。18年4月、株式会社yutori創業。20年にはZOZOグループ入りを発表する。23年12月にZOZO傘下を離れ、アパレル業界では最年少（当時30歳）＆最短（創業から5年8カ月）で東京証券取引所グロース市場に上場を果たした。著書に『若者帝国 好きな人たちと、好きなことに熱狂して働く』（KADOKAWA）、『自分の言葉で話せるようになりましょう。』（ダイヤモンド社）がある。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 20 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），片石貴展（yutori代表取締役社長）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>トランプはなぜグリーンランドを欲しがる？ 経済・軍事にかかわるメリットとは  伊藤敏（代々木ゼミナール世界史講師）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15228</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015228</guid>
			<description><![CDATA[世界経済を動かす“地理の力”を分析する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_USA.jpg" width="1200" /></p>

<p>世界の物流や安全保障を左右する地理が、なぜ国際情勢の焦点となるのか。新刊『地図で学ぶ「深読み」世界史』の著者である伊藤敏氏に、その重要性をわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>まだまだある経済の重要地点</h2>

<p>ーーホルムズ海峡のように、地理的要因が重なった結果、不安定な情勢の引き金となってしまうという例はあるのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】わかりやすいのがエジプトのスエズ運河ですね。</p>

<p>2021年に日本の大型コンテナが座礁して航行不能になってしまったのが記憶に新しいですが、その時も地中海とインド洋をつなぐ他の航路がろくに存在せず問題となりました。</p>

<p>スエズ運河以外だと南アフリカ共和国の喜望峰を通るルートくらいしかないのですが、明らかに遠回りでコストがかかってしまいます。</p>

<p>現在も、イスラエル情勢の緊迫化に伴い不安定な状況が続いていますが、これによって世界中でコストがかかっているはずです。</p>

<p>あとはパナマ運河ですね。</p>

<p>パナマ運河は大西洋と太平洋を結ぶ最短ルートに位置しており、現在の大型船のサイズはパナマ運河を通れるよう定められるほどです。この運航可能サイズは「パナマックス」と呼ばれ、世界の船舶設計にも大きな影響を与えています（2016年の拡張により「ネオパナマックス」に規格拡大）。</p>

<p>90年代はパナマが麻薬の供給国であるとしてブッシュ父政権時のアメリカから軍事侵攻を受けましたが、現在は政情が安定しています。</p>

<p>ただ、もし今後国際テロ組織に封鎖されるような事態が発生すれば、世界経済への影響は避けられないでしょう。</p>

<p>ーー太平洋と大西洋をつなぐ運河というのは、それだけ重要なのですね。</p>

<p>【伊藤】パナマ運河を最も重要視しているのはアメリカでしょう。</p>

<p>といいますのも、アメリカの国土は太平洋と大西洋両方に接しているんです。つまり、国内の物資輸送のためにパナマ運河は必要不可欠なんです。</p>

<p>そして、もともとパナマはアメリカの圧力で独立した国であり、パナマ運河もアメリカ主導でつくられた運河です。</p>

<p>ーーそうなんですか!?</p>

<p>【伊藤】はい。もともとはコロンビア領だったのですが、アメリカが独立を支援したんです。そして独立後、支援に対する見返りとして、パナマ運河の建設管理権を要求したと。</p>

<p>ですので、先ほど「パナマ運河はアメリカにとって重要」と言いましたが、「自国にとって重要たりえる場所に運河をつくった」が正確なところです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>グリーンランドの未来はどっち</h2>

<p>ーーアメリカの介入と言えば、トランプ大統領がグリーンランド買収を目論んでいる旨の発言をしています。そもそも、アメリカはなぜグリーンランドをほしがっているのでしょうか？そして、買収は可能なのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】9月22日に米国・デンマーク・グリーンランドで新たな安全保障協定が署名されるなど、事態は刻一刻と変化しています。</p>

<p>グリーンランドは現在、一応デンマークの領土ではありますが、2009年から独自の政府の設置が認められるなど、大幅な自治権を手にしています。実質独立国に近い状況になっています。</p>

<p>さてアメリカの買収の目的ですが、まず、グリーンランドにはアメリカ軍の基地があります。日本国内の基地と同じようなイメージです。</p>

<p>なぜグリーンランドに基地を構えているかといいますと、冷戦時代の名残です。当時にらみ合っていたソ連が北極圏に領土を持っていたため、そこに対してスパイ機を放つ空軍基地として、グリーンランドが重宝されたんです。</p>

<p>もちろん、スパイ機に限らず戦闘機や爆撃機の基地としても使えます。現在、アメリカの対ロシア最前線拠点の1つは、ベーリング海峡を挟んでロシアに近いアラスカとされていますが、モスクワやレーニングラードといった中心都市への距離という観点ではグリーンランドはアラスカ以上です。</p>

<p>そういった軍事的圧力以外にも、北西航路としての可能性も示唆されています。</p>

<p>北の北極海域を通って大西洋と太平洋を結ぶ航路を北西航路と呼ぶのですが、大西洋から太平洋に抜ける距離でいえば、実は先のパナマ運河より早いと言われています。さらに、「パナマックス」のような横幅の制限もありません。</p>

<p>かつては氷河が多く船が通れないと言われていたのですが、近年地球温暖化の影響で北極圏の氷が後退し、航路としての現実味が生まれました。その航路の中継点として注目されているのがグリーンランドです。</p>

<p>ーーグリーンランドの実効支配を目論んでいるのは、アメリカだけなのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】実効支配というわけではありませんが、中国資本の進出はかなり進んでいます。</p>

<p>ですのでトランプ大統領としては、中国資本に完全に侵食される前にグリーンランドを丸ごとぶんどってしまおう、という意図があるのではないでしょうか。</p>

<p>ーーグリーンランド市民にとって、今回の件はメリットがあるのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】多分ないんじゃないでしょうか。アメリカに依存するのか中国資本に依存するのか、苦しい岐路に立たされていると言えるでしょう。今後グリーンランドの自治政府がどのような舵取りをするのか、注目したいですね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_USA.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 19 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伊藤敏（代々木ゼミナール世界史講師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>初代「FF」は、とにかく音が凄かった！ 飛空艇のプロペラ音から感じた担当者のこだわり  ジャンクマン（ゲーム配信者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/13854</link>
						<guid isPermaLink="false">0000013854</guid>
			<description><![CDATA[レトロゲーム愛するゲーム配信者・ジャンクマンさんに、『ファイナルファンタジー 』シリーズの魅力について語ってもらった。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="896" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261015Junkman03.jpg" width="1200" /><br />
(C) SQUARE ENIX</p>

<p>Twitchを中心に活躍するゲーム配信者、ジャンクマンさん。</p>

<p>「レトロゲーム1000本ノック」という壮大な挑戦を掲げ、膨大な数のタイトルを遊び尽くしてきた、筋金入りのゲーム愛好家としても知られています。本連載では、そんなジャンクマンさんに、今なお色褪せない名作の数々をたっぷりと語っていただきます。</p>

<p>第4回は、ファミコン時代から現在まで続くRPGの金字塔『ファイナルファンタジー』（以下FF）に迫ります。当時、社会現象となっていた『ドラゴンクエスト』とは一線を画した、FFの「大人っぽい世界観」について語ってもらいました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>どこか「大人な感じ」がするRPG</h2>

<p><img alt="" height="896" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261007FF101.jpg" width="1200" /><br />
(C) SQUARE ENIX</p>

<p>――ファミコン時代に『ファイナルファンタジー』の1作目をプレイされていたそうですね。当時、どのような印象を持っていましたか？</p>

<p>ジャンクマン：&nbsp;子供心に「少し対象年齢が高めなのかな」と感じていましたね。天野喜孝先生の手がける美しいイメージイラストの効果もあり、全体から洗練された雰囲気が漂っていたんです。</p>

<p>FFはどこか「大人な感じ」がするRPGでした。ストーリーも「クリスタルを取り戻す」という壮大なテーマで、中学生、高校生と成長するにつれて、その世界観へさらにどっぷりハマっていきました。</p>

<p>――グラフィック面でも、他の作品とは違う凄みがあったのでしょうか？</p>

<p>ジャンクマン： ファミコンのキャラクター表現って、8&times;8ドットや16&times;16ドットという非常に限られた領域で作られているんです。天野先生が描くあの綺麗な青年のキャラクターを、わずか2頭身のドット絵に落とし込むなんて、まさに至難の業ですよ。</p>

<p>ドット絵って点描画みたいに一マス一マス色を置いていくんですが、僕自身も昔挑戦したことがあるので、その大変さがよく分かります。ファミコンの少ない色数で天野先生のイラストを見事に表現しきっていたスクウェア（当時）のグラフィック担当者の方々の凄さを、大人になった今改めて実感しますね。</p>

<p>――バトル画面も特徴的だったようですね。</p>

<p>ジャンクマン： そうですね。自分が操作するパーティが画面右側に並び、左側の敵と向かい合う形式でした。巨大なボスが現れたとき、自分のキャラクターとの対比で「敵のデカさや威圧感」がダイレクトに伝わってくるんです。「今、自分は強大な敵と対峙しているんだ」という視覚的な没入感を得られたのは、当時の僕にとってすごく新鮮でした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「じゃっき」と挑んだ、容赦のないモンスターたち</h2>

<p><img alt="" height="896" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261015Junkman02.jpg" width="1200" /><br />
(C) SQUARE ENIX</p>

<p>――ジャンクマンさんはどのようなパーティ構成でプレイしていましたか？</p>

<p>ジャンクマン：僕のパーティ構成は「戦士・モンク・赤魔道士・白魔道士」でした。途中でジョブ変更ができない仕組みだったんですが、僕自身「ひとつの職業を極めたい」タイプだったので特に不満もなく、自分とは相性が良いシステムだったと思いますね。</p>

<p>ちなみに格闘家タイプのモンクには、必ず「じゃっき」と名前をつけていました（笑）。当時、週末になるとテレビでジャッキー・チェンの映画がよく放送されていて、月曜日になると学校でみんなカンフーの真似をしていたんですよ。だから格闘家キャラには絶対「じゃっき」。同世代の子供たちはみんなそうしていたんじゃないかな。</p>

<p>――可愛らしいエピソードですね（笑）。そして、当時のモンスターは結構骨太なデザインですね。</p>

<p>ジャンクマン：FF1のモンスターって全然デフォルメされていなくて、可愛げがないんです（笑）。グリーンスライムなんかも、かなりリアル寄りでちょっと気持ち悪い見た目をしている。</p>

<p>なかでも、飛空艇に乗るために必要な「浮遊石」を探しに入った「氷の洞窟」は本当に大変でした。モンスターが強い上に、数も多い。でも、あのリアルで怖いモンスターを乗り越えて浮遊石を手に入れ、ついに飛空艇を入手できた瞬間の達成感と開放感はすごかったですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>音とアニメーションに宿る、職人技のこだわり</h2>

<p><img alt="" height="900" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261007FF104.jpg" width="1200" /><br />
(C) SQUARE ENIX</p>

<p>――苦労して手に入れた飛空艇ですが、乗ったときの感想はいかがでしたか？</p>

<p>ジャンクマン： 演出がとにかく凄かったですね。プロペラが回転するアニメーションはもちろん、特に驚いたのは「音」のこだわりでした。離陸時と着陸時で、異なるプロペラ音が使われていたんですよ。</p>

<p>離陸するときは、停止していたプロペラが徐々に回転数を上げていき、音のトーンが高くなっていく。逆に着陸するときは、高速回転していたプロペラがゆっくり落ちていき、音が低くなっていく。ファミコンの音源でその使い分けを表現していて、子どもながらに「リアルさ」を感じて圧倒されました。音楽やBGMも含めて、FF1は一作目の時点で既に「音」に対する並々ならぬこだわりが詰まっていたと感じます。</p>

<p>FFは、後に『VII』で世界的な社会現象を起こすわけですが、そうした時代を先取りするポテンシャルが初代の時点からありました。ハードの進化とともにFFというシリーズがどう変貌を遂げていったのか、それをリアルタイムで体験できたことは、僕のゲーム人生にとって本当に大きな財産です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（取材・文：THE21オンライン編集部）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261015Junkman01.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 19 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[ジャンクマン（ゲーム配信者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>S＆P500が正解とは限らない？ 投資前に確認したい1つのこと  新井和宏 （実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15208</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015208</guid>
			<description><![CDATA[「S&amp;P500に投資すれば安心」と考えていませんか。投資信託には商品ごとに異なる特性とリスクがあります。投資で後悔しないために知っておきたい、投資信託の特徴と向き合い方を解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tyoukitoushi.jpg" width="1200" /></p>

<p>昨今の日本では、「S&amp;P500に投資しておけば間違いない」といった語られ方をすることもあります。しかし、投資信託にはそれぞれ異なる特性があり、当然ながらリスクも一様ではありません。投資に不安を感じるのであれば、まずはその商品の特徴やリスクを正しく把握することが大切です。書籍『投資がうまくいく人の当たり前』より解説します。</p>

<p>※本稿は、新井和宏著『投資がうまくいく人の当たり前』(アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年10月時点の情報に基づき、投資に対する考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入の可否を含む投資の判断はご自身の責任で行うようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「結い2101」が支持された理由</h2>

<p>投資信託には、それぞれに特性があります。</p>

<p>リスクの取り方や運用方針、運用者の考え方によって、得られる成果も、投資家の満足感も違ってきます。値動きが大きい商品は刺激的ですが不安も大きく、安定運用を志向する商品には派手さはないものの安心感があります。</p>

<p>その違いを理解しておくことが、落ち着いて投資を続けるための条件です。</p>

<p>私が独立系の運用会社を立ち上げた頃、目指したのは株式市場よりもリスクを抑えた安定運用でした。基準価額の変動リスク（さまざまな要因で、金融資産の価格が上下に動く可能性のこと）をおおむね10％以内（株式市場の値動きの半分ほど）にする。</p>

<p>かつて私が信託銀行に勤めていた時（1990年代前半）の利回りは、定期預金で年5％前後。長期で預ければ自然に財産が増えていく、そんな時代がありました。</p>

<p>市場平均を上回るような高いリターンを狙うのではなく、投資先企業の実力に見合った成長を着実に反映させ、基準価額の下落幅を抑えることを重視したのです。</p>

<p>日本の多くの投資家は「株は怖い」「損をしたくない」と感じており、リスク資産に慣れていません。投資に慣れていない人でも始めやすく、長く安心して持ち続けられるようにするのが狙いです。</p>

<p>こうした設計の「結い2101」は急上昇する相場では他のファンドほどのリターンを上げません。しかしその分、相場が下落したときに安定性を発揮します。大きく跳ねることよりも、下げを抑えながら資産を増やしていく考え方です。</p>

<p>値動きの幅を小さく抑えることで、受益者が不安にならずに長期保有を続けられるようにする。それが「結い2101」の特性です。</p>

<p>実際に運用していた当時、東日本大震災など市場全体が大きく揺れた局面では、「結い2101」への支持が高まりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>投資信託の「性格」を知らないから不安が消えない</h2>

<p>運用方針やリスクの設計は、投資信託によってまったく異なります。高いリターンを狙う投資信託もあれば、値動きを抑えて安定性を重視するファンドもあります。</p>

<p>その違いを知らずに「なんとなく有名だから」「人気だから」と選んでしまうと、上がれば安心、下がれば不安という値動きだけの投資になってしまいます。</p>

<p>「この投資信託は、もともとこういう値動きを想定している」と知っているだけで、不安の感じ方がまるで違います。逆に「なぜ上がったのか、なぜ下がったのか」がわからない状態は、投資を継続するうえでもっとも危険です。</p>

<p>多くの投資信託は、目論見書や運用報告書に方針やリスクが書かれています。目論見書では「何に投資するのか・手数料はいくらか・どんなリスクがあるか」を確認でき、運用報告書では「実際に何に投資し、成績や運用状況がどうだったか」を確認できます。しかし、こうした書類は金融庁の定型フォーマットで作成されているため、どうしても無機質になりがちです。運用者の考えや哲学までは伝わりにくい。</p>

<p>ですから、とくにアクティブファンドに関しては「説明会に足を運ぶ」のが得策です。どんな人がどんな思いで運用しているのか、直接感じることで、その投資信託が自分に合っているかどうかがわかるはずです。</p>

<p>「インデックスファンドと、アクティブファンドのどちらがよいか」は、たびたび議論の的になりますが、優劣の問題ではありません。</p>

<p>インデックスファンドは市場全体の動きに合わせて成果を得たい人に向いており、アクティブファンドは「どんな企業を応援したいか」を重視する人に向いています。</p>

<p>入り口としてインデックスファンドから始め、次にアクティブファンドを検討し、さらに関心が深まれば個別株に進む。自分の考えに合わせて投資のスタイルを変えていくのもひとつの成長プロセスです。</p>

<p>投資信託はプロに運用を任せる商品ですが、そのお金の行き先には実際の企業があります。投資先の企業がどんな活動をしているのかに目を向けると、投資信託にお金を預けることは、社会で挑戦する人たちを支える行為へと変わります。</p>

<p>どんなに優れた商品でも、その特性を理解せずに持っていると、不安は消えません。</p>

<p>たとえば、S＆P 500は日本では唯一の正解のように語られがちです。もちろん優れた指数ですが、時期によって特定の業種の比重が大きくなることがあります。</p>

<p>近年はIT系（例：ソフトウェア、半導体、ネット関連など）の大型企業の影響が強く、指数全体の値動きがITの調子に引っぱられやすい状態です。分散しているように見えても、裏側では「ITが崩れると全体も揺れやすい」というリスクを含みます。</p>

<p>上げ下げに一喜一憂せずに長く投資を続けるためには、「その商品がどんな考えで運用されているのか」「どのような場面で強いのか」を知ることが欠かせません。商品の設計思想を知り、自分の考えと合っているかを確認する。それだけで、投資との向き合い方が変わります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tyoukitoushi.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 19 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[新井和宏 （実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>内視鏡とはまったく違う？ 医師も患者もwin-winな「外視鏡手術」とは  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15322</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015322</guid>
			<description><![CDATA[手術用顕微鏡の進化形である「外視鏡」は、医療をどう変えるのか]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hospital_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>脳神経外科などの手術現場で、導入が進みつつある「外視鏡」。従来の手術用顕微鏡とは何が違うのか。その仕組みやメリットを、医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説していただきます。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年11月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>内視鏡ではなく顕微鏡の進化</h2>

<p>「内視鏡」という言葉は、検査でも手術でも身近になりました。一方で、「外視鏡」と聞いてすぐイメージできる人はまだ少ないかもしれません。名前だけ見ると体の中に細いカメラを入れる内視鏡に代わる新しい道具のようですが、実際には役割が違います。</p>

<p>外視鏡は、脳神経外科などで使われてきた手術用顕微鏡を、さらに進歩させた手術支援システムと考えるとわかりやすいでしょう。</p>

<p>手術用顕微鏡は、執刀医が接眼レンズをのぞき込み、細い血管や神経を拡大して見る装置です。1960年代以降、精密な脳神経外科手術を支えてきました。</p>

<p>外視鏡では、その「のぞき込む姿勢」が大きく変わります。小型の高性能カメラで術野（手術を行なう部分）を撮影し、拡大された立体画像を大画面の3Dモニターに映し出し、医師は画面を見ながら手術を進めます。</p>

<p>戸田弘紀医師は「執刀医は大きく体勢を変えずに、カメラを動かすだけで自在な角度から術野を確認できます」と話します。</p>

<p>この変化は、患者からは見えにくいものです。ロボット支援手術のように「傷が小さい」「入院期間が短い」といった利点が前面に出るわけではありません。しかし、手術室の中では大きな意味を持ちます。</p>

<p>従来は、執刀医は見たい角度に合わせて首や腰を曲げ、無理な姿勢をとることもありました。長時間の精密な手術では、こうした負担が集中力にも影響します。しかし、外視鏡では正面のモニターを見ながら行なうため、戸田医師は「真正面を見て行なう、いわばヘッドアップサージェリー（顔を上げた姿勢で行なう手術）です」と表現します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>鮮明な画像をチーム全員で共有できる</h2>

<p>もう一つの特長は、手術に関わる人全員が同じ画像を共有できることです。顕微鏡では、実際にのぞき込んでいる医師にしか術野の像が見えません。しかし外視鏡では、執刀医、助手、看護師、若手医師が同じ鮮明な画像を見ながら進められます。</p>

<p>「同じものを見て、ここはこうですから、こうしてくださいとコミュニケーションを取りながら手術できることは大きなメリットです」と戸田医師。安全性を支えるチームワークや、若い医師の教育にも役立ちます。</p>

<p>外視鏡が役立つ手術の一つに、顔面けいれんや三叉神経痛などに行なう微小血管減圧術があります。神経を圧迫している血管をそっと動かす、非常に細かな操作が必要な手術です。脳の神経や血管のまわりには「くも膜」という薄い膜があります。その膜の綿の繊維のように細いすじを少しずつほどくように切り分けて、血管を動かします。すぐそばには傷つけてはいけない細い神経も走っています。</p>

<p>戸田医師は外視鏡の画面について「大画面モニターには、そこに入り込むような没入感があります。遠くを見ているというより、すぐそこにあるものを見ている感じです」と話します。微細な構造を立体的かつ鮮明に見られることが、慎重な手技を支えています。</p>

<p>また、従来の脳神経外科の手術では、患者は横向きなどの体勢でしたが、外視鏡を使う手術ではカメラの角度を工夫することで、仰向けに近い姿勢で行なえる場合があります。「本来、人間は仰向けが一番負担の少ない姿勢です。そうした姿勢を中心に手術できることは、患者さんの負担軽減にもつながると思います」（戸田医師）。</p>

<p>活用が広がっているのは、脳神経外科だけではありません。これまで顕微鏡を使ってきた脊椎手術、耳鼻科、形成外科などでも導入が進みつつあります。脊椎手術では、患者はうつぶせで、執刀医と助手が両側に立ち、それぞれ正面のモニターを見ながら進められます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>医師にやさしく患者にもやさしく</h2>

<p>脳神経外科は、精密な技術が求められる一方で、医師の負担も大きい分野です。若い医師が技術を学び、次の世代へ受け継いでいくためにも、外視鏡は重要な役割を担う可能性があります。「世代が変わっていくと、画像がきれいで共有しやすい外視鏡は、非常に普及すると思います」（戸田医師）。</p>

<p>患者が直接変化に気づくことは少なくても、医師にやさしい手術は、結果として患者にやさしい医療にもつながります。外視鏡手術という言葉を耳にする機会は、今後増えていくでしょう。</p>

<p>◎監修：戸田弘紀医師（医学研究所北野病院副院長 兼 脳神経外科主任部長）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_hospital_1.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 17 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ホルムズ海峡封鎖でイランも苦しい？ 石油輸出大国が抱えるジレンマ  伊藤敏（代々木ゼミナール世界史講師）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15225</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015225</guid>
			<description><![CDATA[ホルムズ海峡の戦略的価値と、封鎖が各国経済に与える影響を読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tanker.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ、ホルムズ海峡が封鎖されるだけで世界経済は大混乱に陥るのか。新刊『地図で学ぶ「深読み」世界史』の著者である伊藤敏氏に、その重要性をわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>世界経済を握るホルムズ海峡</h2>

<p>ーー現在渦中のホルムズ海峡。なぜ、ホルムズ海峡が封鎖されることで、世界中がここまで混乱するのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】ホルムズ海峡の奥にはペルシャ湾が位置しており、そのペルシャ湾が世界的な石油の埋蔵地域だからです。</p>

<p>従って、石油のような物資を海外に輸出するにあたっては、どうしてもタンカーのような大型船を使わなければいけない。その産地であるペルシャ湾の出入り口に当たるのがホルムズ海峡であると。</p>

<p>たまたまここが本当に狭いものですから、石油を世界中に輸送するうえで、ホルムズ海峡は非常に重要な場所なんです。ですから、ここが封鎖されるような事態になると、世界経済の喉元に匕首を突きつけることにもなりかねないわけですね。</p>

<p>ーーペルシャ湾は石油の大きな原産地とのことですが、地球全体における現在の石油の採掘量でいうと、どれぐらい大きなシェアを占めているんでしょうか。</p>

<p>【伊藤】ペルシャ湾に面しているイランに限定した話をしますと、イランの原油は一日当たり330万～360万バレルです。これは世界的に見れば、OPEC加盟国の中では第3位、世界全体の石油供給量の大体4.5%を占めると言われています。</p>

<p>ーー4.5%と聞くと、一見少なめで、何なら他のところから取り寄せればなんとかなりそうな印象を持ってしまいます。</p>

<p>【伊藤】そうですね。というのも、世界で一番原油の生産量が多いのがアメリカで、ロシア、サウジアラビアと続きます。これらはいずれもイランの生産量の3～5倍程度の生産量があるのですが、特にアメリカやロシアに関しては、国内での消費量も多いため、生産量の多さがそのまま輸出余力の大きさを意味するわけではない、という点に注目しなければいけません。</p>

<p>ですから、結果としてイランやサウジアラビアといった中東の国々が石油の輸出に特化し、世界経済にとっては欠かせないということになってくるわけですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>イランにとってもデメリット？</h2>

<p>ーーこのホルムズ海峡以外にペルシャ湾につながる海峡は地理的に存在しないのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】海でつながっているのは、ホルムズ海峡以外には存在しえません。</p>

<p>ですから、ホルムズ海峡の封鎖という事態が断続的に続いている中で、例えばオマーン政府などのアラビア半島諸国がホルムズ海峡を迂回する運河水路を作ろうかという話が盛り上がっています。</p>

<p>しかしながら、それが実現するとなると国際運河になりますから、建設費や管理負担をどの国がどの程度負うのかといった問題も大きく、これまではなかなか実現化が難しかったという背景があります。</p>

<p>ですけれども、今回のような事態が今後も長く続くのであれば、ホルムズ海峡に代わる新たな国際運河の可能性も現実味を帯びてくるんじゃないかと個人的には考えています。</p>

<p>ーー新たに国際運河が完成すれば、イランは困ってしまいますか。</p>

<p>【伊藤】そうとは限りません。ホルムズ海峡の交通量は間違いなく減るでしょうからアメリカへの圧力はかけにくくなります。</p>

<p>一方、ペルシャ湾への運航量そのものは間違いなく増えます。現状、唯一の航路であるホルムズ海峡が狭く渋滞しがちなので、それが解消されるのは輸出国としてはメリットになります。</p>

<p>ーーホルムズ海峡が閉鎖されることによって、イランにはデメリットは生まれないのでしょうか？</p>

<p>【伊藤】実はイラン側も結構頭を悩ませているのではないでしょうか。というのも、イランにとって石油は国の財政を支える「目玉商品」なんです。石油が手に入らずアメリカや日本が困るのは当然なのですが、その間外貨が得られないイランも苦しいんです。</p>

<p>アメリカに圧力をかけたいという意思はあれど、どこまで長引かせるものかというのは、また違った問題でしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tanker.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 16 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[伊藤敏（代々木ゼミナール世界史講師）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「黒字なのにお金がない」はなぜ起きる？ 損益計算書に出てこない“1億円”  太田朝子（経営アドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15198</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015198</guid>
			<description><![CDATA[「黒字なのに、お金がない」――その原因は、損益計算書に書かれていない数字にある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「黒字なのにお金がない」はなぜ起きる？ 損益計算書に出てこない“1億円”" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_wallet.jpg" width="1200" /></p>

<p>損益計算書の利益は、本当の利益とは限らない。借入金返済や在庫が生む「黒字なのに現金が減る」仕組みを解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、太田朝子&nbsp;著『売上が下がっても利益が増える 会社のお金の残し方』（日本実業出版社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>損益計算書の「利益」は、本当の利益なのか？</h2>

<p>損益計算書の利益を分析することはとても大切です。しかし、そこに書かれた利益は、「本当の利益とズレている」ことがあります。</p>

<p>名づけて「損益計算書の罠」。これにハマると、「利益は出ているのにキャッシュがない⁉」という摩訶不思議な現象が起きます。私も最初のころは、この罠に見事に引っ掛かり、通帳を見て青ざめた1人でした。損益計算書の利益を信じすぎるのは危険です。ここでは代表的な2つの罠、「借入金返済」と「在庫」を見ていきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「借入金返済」は損益計算書の「外」で消える</h2>

<p>経営に本格的に携わって2年目の決算。「やった！赤字脱出、純利益1800万円！通帳残高も増えているはず...」</p>

<p>ワクワクしながら数字を見た瞬間、目を疑いました。</p>

<p>「...あれ？増えるどころか減ってる⁉」</p>

<p>そのとき、私は典型的な「損益計算書の罠」にハマっていたのです。残高が減った理由は実に単純です。損益計算書には借入金の「返済元本」が出てこないからです。しかし、そうとも知らず、当時の私は、頭の中がお花畑でした。</p>

<p>「損益計算書に『利息』の記載はある。利息があるなら、元本もどこかに書かれているはず。私が、たまたま見つけられないだけだろう」本気でそう信じていました。</p>

<p>しかし、残念ながら元本はどこにも書かれていません。利息は経費になるので損益計算書に出てきますが、元本は経費にならないので損益計算書には出てこないのです。</p>

<p>一方、通帳のなかでは次のようなことが起きています。</p>

<p>話をわかりやすくするために、「利益」と「返済元本」だけで「ざっくり」計算すると、利益が1800万円出ていても、同じ年に元本を1億円返していたら、通帳の残高は8200万円分減ることになります。</p>

<p>黒字なのにお金が減る。これを損益計算書の罠と呼ばずに、何と呼びましょう。</p>

<p>まるで、満席で大忙しの飲食店なのに、閉店後のレジに現金がほとんど残っていない。そんな状態です。</p>

<p>「じゃあ元本はどこへ行ったの？」と思いますよね。</p>

<p>答えは、損益計算書の「外」。貸借対照表の借入金が減っているだけです。</p>

<p>つまり、損益計算書は「どれだけ儲けたか」はわかっても、「キャッシュが増えたか」はわかりません。</p>

<p>私は当時、「利益＝キャッシュ」と無邪気に信じていましたが、この経験で視点が変わりました。</p>

<p>利益とキャッシュは別物です。だからこそ「返済元本」の存在を忘れてはなりません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>利益を狂わせる「見えない敵」</h2>

<p>在庫が増えると、帳簿上の利益はなぜか増えて見えます。</p>

<p>この在庫と利益の関係を理解していないと、損益計算書を見たときに大きな勘違いをして、罠にはまります。もちろん、私もモレなくはまった１人です。</p>

<p>まず前提として、在庫とは「会社に残っている商品や材料」のことです。</p>

<p>まだ売れていない、まだ使いきっていない、いわば「会社のなかで待機中のもの」です。この「在庫」は、「会社の持ち物」なので貸借対照表に載ります（貸借対照表は持ち物リストでしたね）。</p>

<p>そのため、「在庫」そのものは損益計算書には登場しません。代わりに登場するのは、「今期に売った分の原価」です。ここでいう原価とは、今期に売れた分にかかった「仕入代」や「材料代」などのことを指します（損益計算書でわかるのは今期の成績でしたね）。</p>

<p>では、売れ残った分はどうなるか。そう、「在庫」として残ります。</p>

<p>つまり、「売れた分」は原価になり、「残った分」は「在庫」になるのです。</p>

<p>たとえば、商品を100万円分仕入れ、そのうち60万円分が売れたら、その60万円は今期の原価になりますが、倉庫に残った40万円分の商品は在庫になります。</p>

<p>一方、同じ100万円分を仕入れても、60万円分の在庫がある場合は、40万円が今期の原価になります。</p>

<p>このように、在庫と原価はシーソーのように連動して動きます。</p>

<p>帳簿上では、在庫が増えるほど今期の原価は小さくなり、在庫が減るほど今期の原価は大きくなります。</p>

<p>原価は、利益を計算するときに売上から差し引かれる金額です。</p>

<p>そのため、原価が増えれば利益は減り、原価が減れば利益は増えます。</p>

<p>これを踏まえると、在庫と利益の関係は次のようになります。</p>

<p>・在庫が増えると、原価が減り、利益が増える<br />
・在庫が減ると、原価が増えて、利益が減る</p>

<p>つまり、在庫が増えると利益が増えるという理屈になるわけです。そのため、在庫を高く評価しすぎると、利益が実態より大きく見えてしまうことがあります。</p>

<p>ただし、これはあくまで帳簿上の理屈です。現実には、仕入れた時点でお金はすでに出ていることを忘れてはいけません。</p>

<p>先ほどの例でいえば、売れた分が60万円で在庫が40万円分でも、仕入にかかったお金は100万円です。売れた分が40万円で在庫が60万円分でも、同じく100万円が出ていっていることに変わりはありません。</p>

<p>そのため、損益計算書上で利益があるからといって、通帳の中の現金が増えているとは限らないのです。しかも、帳簿上の利益が増えれば、税金という名のキャッシュが多く出ていく場合もあります。</p>

<p>つまり、在庫を抱えすぎると「帳簿では黒字なのに、通帳の残高は減っていく」という罠にはまってしまうのです。この状態を放っておくと、「黒字倒産」という、「会計界のホラー映画」の上映がスタートしてしまいます。</p>

<p><img alt="【図解】在庫が増えたら・減ったらどうなる？（イラスト：しゅんぶん）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ohta005.jpg" width="1073" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_wallet.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 16 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田朝子（経営アドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>投資がうまくいく人の「当たり前の習慣」　レポートを読むべき理由  新井和宏 （実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15210</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015210</guid>
			<description><![CDATA[投資信託を選ぶとき、何を確認すればいいのでしょうか。鎌倉投信創業者・新井和宏氏が、「月次レポート」や「運用報告書」を読む重要性と、投資判断で見るべきポイントを解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_toushi.jpg" width="1200" /></p>

<p>投資がうまくいく人は、投資信託を選ぶときに何を見ているのでしょうか。鎌倉投信の創業者の一人である、新井和宏氏は、「月次レポート」や「運用報告書」を読む習慣が重要だと語ります。書籍『投資がうまくいく人の当たり前』より解説します。</p>

<p>※本稿は、新井和宏著『投資がうまくいく人の当たり前』(アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年10月時点の情報に基づき、投資に対する考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入の可否を含む投資の判断はご自身の責任で行うようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>レポートを読まない投資は「目隠し運転」と同じ</h2>

<p>ファンドの投資先の情報をつかみたいときに、基本となるのは運用会社が出している「レポート」です。レポートは、運用状況についてのお知らせで、自分が託したお金が今どのように働いているかを把握できます。</p>

<p>多くのファンドでは、定期的にレポートを発行しています。</p>

<p>レポートは大きく4種類に分かれます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【ファンドのレポートの種類】</p>

<p>・月次レポート<br />
1か月ごとの運用状況をまとめたもの。どんな会社に投資しているか、値動きや今後の見通しなどが簡潔に書かれている。</p>

<p>・四半期レポート<br />
3か月ごとの詳細な報告。市場動向や、ファンドマネジャー（運用責任者）の考えなどがより丁寧に書かれている。</p>

<p>・年次レポート（運用報告書）<br />
1年の総まとめ。利益や損失の結果、資産の増減、今後の方針を網羅的に報告する。</p>

<p>・インパクトレポート<br />
「お金の結果」だけでなく、「社会への影響」を伝える報告。社会貢献や環境への取り組みを重視するファンドで発行される。</p>

<p>かつて私が在籍していた独立系の運用会社や、一部の金融機関のファンドのように、「社会を良くする投資」を重視している会社は、このインパクトレポートを大切にしています。</p>

<p>数字だけでなく、「なぜこの会社に投資したのか」「どんな未来を目指しているのか」という思いの部分まで書かれているのが特徴です。</p>

<p>初心者が良く混同するのが、「目論見書」との違いです。</p>

<p>目論見書は、「これから投資信託を買う前」に読む資料です。ファンドの仕組み・手数料・リスクなどが書かれた「契約の説明書」のようなものです。</p>

<p>一方のレポートは、「買ったあと」に定期的に届く運用報告。お金がどのように運用され、どんな成果や考え方があるのかを伝える「進捗報告書」のようなものです。レポートは単なる報告書ではなく、資産が育っていく道筋を確認するための資料でもあります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>レポートは数字より文章を見ろ</h2>

<p>レポートの中には、「販売促進のための資料」にとどまるものもありますが、投資哲学を明確に持ち、丁寧に発信している会社もあります。そうしたレポートを読み続けると、「お金の流れ」だけでなく、その会社がどのような考え方で運用しているのかが見えてきます。</p>

<p>市場が大きく下落したときにどう受け止めているのか、どんな価値を大切にしているのか。姿勢の違いが言葉の端々から自然に読み取れます。</p>

<p>運用方針を「イングリッシュガーデン（英国式の庭）」になぞらえて説明する会社もあります。「少しずつ手を入れ、美しく整えていく」「何があっても慌てず、自然の変化を受け止めながら育てる」。</p>

<p>こうした表現からは、長期的な視点と落ち着いた運用姿勢が感じられます。</p>

<p>数字やチャートでは伝わらない、運用会社ならではの世界観や哲学を知る。それが、レポートを読む醍醐味です。結局、資産の増減を分けるのは短期の値動きではなく、こうした運用の軸の強さなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>状況がわかると、下げ相場でも不安にならない</h2>

<p>インパクト投資は、社会や環境に良い影響（インパクト）を与えることを目的とした投資です。利益だけでなく、社会課題の解決を目指します。</p>

<p>りそな銀行が手がける「インパクト投資」のファンドもその一例で、非常に丁寧な「インパクトレポート」を作成しています。日本や海外の社会課題を整理し、</p>

<p>・どんな課題を解決したいのか<br />
・なぜこの会社に投資したのか<br />
・投資によってどんな変化が生まれたのか</p>

<p>これらを具体的に示しています。</p>

<p>地味に見えるファンドほど、社会と誠実に向き合っている証拠が隠れていることもあります。そんなレポートを見つけると、「この人たちを応援したい」と心が動くのではないでしょうか。</p>

<p>私がいた運用会社も、月次レポートを大切にしています。数字だけでなく、「どんな思いで投資しているのか」「何を大切にしているのか」を語る。それは単純な報告ではなく、投資家との信頼をつなぐ役割を果たしています。</p>

<p>こうしたレポートを読み続けると、ファンドの値動きに一喜一憂して振り回されなくなります。状況がわかっていると、下げ相場でも「安心してお金を託せる」と思えるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アクティブファンドのレポートは人の温度が感じられる</h2>

<p>ファンドには次の２種類があります。</p>

<p>・インデックスファンド（市場全体の動きに連動するタイプ）<br />
・アクティブファンド（プロが銘柄を選んで市場平均以上を目指すタイプ）</p>

<p>インデックスファンドは、どんな状況でも「指数に沿って動く」仕組みです。コストが低く効率的に投資ができる一方で、レポートでは、運用者の思想やストーリーは感じにくいのも事実です。</p>

<p>「指数に沿っているから」といわれればそれまでですが、良くも悪くも淡々としています。もちろん、インデックスファンドは年金など、他人のお金を客観的に管理する目的にはとても優れています。</p>

<p>一方のアクティブファンドのレポートには、運用者の判断の背景や価値観が強く表れます。自分のお金を自分の意志で託すなら、この「人の温度」から得られる充実感も、投資を続けるうえで大切な要素になります。納得して続けられる投資こそ、長期的にはお金を増やす最大の条件です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_toushi.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 16 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[新井和宏 （実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>売上100億円でも自慢にならない 経営者が見るべき本当の数字  太田朝子（経営アドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15197</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015197</guid>
			<description><![CDATA[経営者がつまずきやすい「利益とお金」のズレを読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="売上100億円でも自慢にならない 経営者が見るべき本当の数字" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_company.jpg" width="1200" /></p>

<p>「黒字なのに、お金がない」――多くの経営者が抱える、この矛盾はなぜ起きるのか。利益とキャッシュの違いをわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、太田朝子&nbsp;著『売上が下がっても利益が増える 会社のお金の残し方』（日本実業出版社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>利益とお金が噛み合わない？</h2>

<p>ここからは、「黒字なのに通帳の残高が減る」理由をお伝えします。読み終えるころには、損益計算書を「キャッシュ目線」で読めるようになります。</p>

<p>ここまで、仕分のルールと運用の仕方をお伝えし、正しい数字の土台は整いました。経営において本当に大切なのは、この整えた数字を「どう読むか」です。</p>

<p>ところがここで、多くの人に「利益が出ているのに、なんでお金が減っているんだ⁉」という謎が立ちはだかります。税理士さんに確認しても「ほら、『損益計算書』を見てください。ここにちゃんと利益が書いてありますよね」といわれ、あなたは「うーん、そうですね...」といぶかしげにその書類を見つめます。</p>

<p>たしかにそこには「利益」が載っています。でも通帳を見ると、残高は去年の今ごろよりずっと減っています。利益と通帳の残高が、どうにも噛み合わない。</p>

<p>この不思議な現象の謎を解き明かしていきます。</p>

<p>損益計算書は、テストの「解答用紙」のようなものです。ただし、解答用紙の価値は「点数」だけではありません。点数の上げ方が書いてあるところに、本当の役目があるのです。</p>

<p>まずは、損益計算書が「何を示す書類なのか」を、もう一度整理しておきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>損益計算書は利益を増やすための「分析ノート」</h2>

<p>損益計算書には1年間（一定期間）の売上・経費・利益が表としてまとまっています。</p>

<p>わかりやすくするために、学園祭でジュースを販売する例で考えてみましょう。たとえば、学園祭でジュースを1万円分売ったとします。材料費やコップ代に8000円かかったら、残りが儲け。つまり2000円が利益です。この形が、損益計算書の基本です。</p>

<p>実際の損益計算書には、さらに経常利益などの項目が出てきますが、「売上&minus;経費＝利益」とシンプルにとらえれば、まずは十分です。</p>

<p>ただし、この算数で終わらせてしまっては、もったいない。</p>

<p>なぜなら、損益計算書は、点数（利益）を確認する「解答用紙」であると同時に、次のテストで点数を上げるための「分析ノート」でもあるからです。もし、同じジュースを売って自分たちの2000円より1000円多い3000円儲けたクラスがあったらどうでしょう。</p>

<p>「どこが違った？」を分析すれば、次の学園祭では、もっと利益を出せます。経営もまったく同じ。数字を見直せば、次の手が見えてくるのです。</p>

<p>思い出してください。学生時代のテスト。点数を見て一喜一憂し、答案をカバンに突っ込んで終わり...。そんなこと、ありませんでしたか？</p>

<p>恥ずかしながら、私は常習犯でした。でも、間違えた問題を見直して、苦手分野を潰し、ミスのパターンを分析していたら...きっと神童と呼ばれていたことでしょう（完全にタラレバですが）。</p>

<p>経営も同じです。損益計算書を見て「売上が伸びた」「利益が出た」で終わってしまうと、経営は行き当たりばったり。最後は「神頼み経営」になってしまいます。神童にはなれなくても、せめて神頼みからは卒業したいものです。</p>

<p>特に危険なのは、「売上」だけを追いかけることです。</p>

<p>「うちの会社、売上100億円あるんだ！利益はゼロだけどね」</p>

<p>これ、自慢になっていませんよね。</p>

<p>会社の売上＝キャッシュではありません。大切なのは「売上」より「利益」。いくら解答欄を埋めても、正解できなければ点数は伸びないように、どれだけ売上が大きくても、利益が減っていたら、それは「経営の方向」がズレているサインです。</p>

<p>売上を上げるために大幅な値引きをしたり、過剰なサービスをして「売れば売るほど赤字になる」ような現場もあります。</p>

<p>テストは全部間違えても0点止まり。でも、経営にはマイナスがあります。</p>

<p>キャッシュは利益があってこそ。キャッシュを生み出すのは売上ではなく「利益」です。この原則を忘れてはいけません。</p>

<p>損益計算書は、点数を見るための解答用紙です。しかし、本当の役割は「なぜ、その点数になったのか」を、読み解くことにあります。</p>

<p>「なぜこの売上だったのか」「お金の使い方は適切だったか」「利益を増やすためには、どうすればよかったのか」を考えることで、経営の改善点が見えてきます。解答用紙を見直して勉強法を変えれば点数が上がるように、損益計算書を見直せば利益も伸ばせます。</p>

<p>だからこそ、損益計算書は、次の利益を生むための「経営分析のツール」なのです。</p>

<p><img alt="【図解】利益こそが最大の成果" height="595" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ohta004.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_company.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 15 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田朝子（経営アドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>大企業がなぜ倒産？ 貸借対照表に隠れた「お金の出どころ」のカラクリ  太田朝子（経営アドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15196</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015196</guid>
			<description><![CDATA[貸借対照表から見える、本当の経営状態とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="大企業がなぜ倒産？ 貸借対照表に隠れた「お金の出どころ」のカラクリ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜ大企業でも倒産するのか。その答えは、貸借対照表の見方にある。会社の&ldquo;持ち物&rdquo;と&ldquo;お金の出どころ&rdquo;をやさしく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、太田朝子&nbsp;著『売上が下がっても利益が増える 会社のお金の残し方』（日本実業出版社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>貸借対照表を例えると？</h2>

<p>貸借対照表は、「利益」とは別に、「今この瞬間、会社に何が残っているか」を見る書類です。日々の経営の結果が、今どんな形で残っているかを示します。学校でいえば、「今の机の中の持ち物リスト」です。</p>

<p>学校の机の中にはいろんな物が入っています。教科書やノートのように自分の物もあれば、図書室から借りた本や、友達から借りたマンガも入っています。</p>

<p>当然、借りている物は返さなくてはいけません。</p>

<p>そこで、「自分の物」と、「借りている物」がひと目でわかるように整理すれば、返すときもスムーズになります。</p>

<p>会社の貸借対照表もまったく同じ仕組みです。貸借対照表を見れば「今、会社にどんな財産（資産）がある」のか、そしてその財産は返さなくてもよいお金（純資産）でそろえたものか、あるいはいつか誰かに返さなくてはならないお金（負債）でそろえたのかが、わかります。</p>

<p>左側に「現金、在庫、土地、機械などの会社の持ち物」が並び、右側にその持ち物をそろえたお金の出どころが示されています。つまり「今の持ち物」と、その「出どころ」をペアで確認できるのが貸借対照表なのです。</p>

<p><img alt="【図解】貸借対照表のイメージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ohta003.jpg" width="990" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>お金と経営状況のトリック</h2>

<p>ここで気をつけたいのは、「持ち物が多い会社＝優秀な会社」ではないという点です。持ち物が少なくても、返さなくてもよいお金でそろえていれば健全な会社です。</p>

<p>逆に、持ち物がどんなに多くても、そのほとんどが借りたお金で買ったとなると...。そう、返せなくなった瞬間に「ゲームオーバー」です。</p>

<p>だから、大企業でも倒産するのです。「あれだけ大きな会社なのに、なぜ？」というニュースの裏には、借りた物でパンパンの机が隠れていることが多いのです。</p>

<p>なお、少々専門的な話になりますが、ここで忘れてはいけないのが「在庫（まだ売っていない＝まだ使っていない物）」や「前払費用（家賃や保険料など、先に払って、あとから使うお金）」という持ち物です。</p>

<p>貸借対照表に載るこれらの金額は、製造原価報告書や販管費内訳書の数字から決まります。</p>

<p>つまり、貸借対照表もまた、この２つの書類と切っても切れない関係にあるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2_1.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 14 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田朝子（経営アドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>武藤敬司は木村政彦に師事していた!? vs力道山の一考察も  Gスピリッツ編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15098</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015098</guid>
			<description><![CDATA[木村政彦と力道山の違いを、武藤敬司がプロレスラーならではの視点で分析する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="武藤敬司は木村政彦に師事していた!? vs力道山の一考察も" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh002.jpg" width="1200" /></p>

<p>木村政彦vs力道山は、なぜ今なお語り継がれるのか。武藤敬司が、柔道とプロレス、それぞれの強さと哲学を読み解く。</p>

<p>※本稿は、Gスピリッツ編集部&nbsp;著『Gスピリッツ選集 第三巻「武藤敬司」』（辰巳出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※初出：『Gスピリッツ』2012年6月号「戦評―&ldquo;昭和の巌流島&rdquo;力道山vs 木村政彦」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>木村政彦と力道山 伝説の一戦</h2>

<p>【武藤】昔、柔道をやっていた時に木村先生の指導を受けたことがあって、高校時代に3～4回はお会いしているんですよ。</p>

<p>ちょうど『空手バカ一代』なんかにハマっていた時代に、その中にも登場する木村政彦が来たわけだから興奮するよね。当時の木村先生は拓殖大学の柔道部の監督で、もう還暦は過ぎていたと思うけど、やっぱり「昔は凄い強かったんだろうな」というオーラはありましたよ。</p>

<p>この一戦は「これが事実だ！」みたいなことがいろいろ語られる伝説の試合だけど、最後の場面に行くまでは、この展開からどう決着つけようとしているのかイマイチ見えてこないよな。今のプロレスと違うからさ。当時のプロレスは突発的に終わっていたんだろうなというのは、想像できるよね。</p>

<p>だって、この試合にしたって、どう相手を追い詰めていくかという戦略、組み立てが見えないんだよ。きっと終盤で木村先生が動けなくなっちゃったフロントネックロックで終わったとしても、お客は不満を言わないんじゃない？</p>

<p>まだプロレスが日本に入ってきたばかりの時期だから、きっと試合の過程や中身を楽しむというのは、まだ観る側になかったと思うよ。ある意味、いい時代といえば、いい時代ですよね。お客さんは勝敗だけに集中してくれているから、やる側としたら、とりあえず勝ちゃあいいわけだからさ。俺らが言うサイコロジーは必要なかったかもしれない。</p>

<p>まあ、この試合は〝柔道の木村〟と〝相撲の力道山〟の対決というニュアンスが強かっただろうから、お互いに倒れることを毛嫌いしているような展開だよね。そんな中でも力道山の方が人に見られている意識というかさ、人にどう見せるかということには長けていたと思うよ。</p>

<p>何気なく相手をカナディアン・バックブリーカーの形で持ち上げてエプロンに下ろす場面があったけど、あれも視覚的にはお客を驚かせる見せ場でもあるし、暗に木村先生との格の違いを見せているよね。終盤の空手チョップの構えもそうだよ。「行くぞ！」と見せているだけで、当たる距離になっても打ちに行かないもん。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>両者にとってのプロレス</h2>

<p>【武藤】きっと木村先生の方が純粋というか、ストイックなんだよ。もっと武士的というかさ。だから、木村先生は「力道山のプロレスはジェスチャーの多いショーだ」と言ったんじゃないの？　</p>

<p>でも、実際にはプロレスのサイコロジーという面では力道山の方が長けているんだよね。だから、日本にプロレスという新しいものを持ち込んで成功したんだと思うよ。試合をするプレイヤーとしてはもちろんだけど、興行の仕組みやプロデュースの仕方までプロレス全体の仕組みを丸ごと学んで、ひとつのビジネスとして日本に持ってきたわけだからね。</p>

<p>木村先生はプロレスを始めたのは力道山より早かったのかもしれないけど、競技としてのプロレスしか頭になかったんだと思うよ。木村先生は柔道家として凄く強くて、「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」と言われていたくらいだから競技者としてのプライドが強かったんだよ、きっと。</p>

<p>柔道という括りの中では、最強だったはずなんですよ。柔道に関しては、本当にストイック。ただ、逆に言ったらプロレスはそこから外れている世界だから、その脆さがあったかもしれないですね。</p>

<p>でもまあ、残っている映像は木村先生が攻められているシーンばっかりだよな。これ、やっぱりかなり編集されているよね？</p>

<p>中盤の木村先生が腕緘み（ダブルリストロック＝チキンウイング・アームロック）に行って、力道山が<br />
堪えるシーンの最後の方もカットされてない？そこを見たかったよ。だってアレ、木村先生の得意技だからね。</p>

<p>どっちが強かったかという比較は難しいよ。やっぱり、それぞれに特性ってものがあるよね。柔道をやっていた側からすれば、寝かせてしまえば腕を取るだけじゃなくてチョークもあるよね。</p>

<p>昔の柔道だったら足関節...足緘み（ヒールホールド）もあっただろうし。木村先生は、寝技がメチャクチャ強かったというしね。寝技ばっかりの高専柔道というのでも強かったって聞いてるよ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh002.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 13 Oct 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[Gスピリッツ編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>複雑怪奇な会計書類 学校生活で例えるとどうなる？  太田朝子（経営アドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15195</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015195</guid>
			<description><![CDATA[学校の調理実習や学園祭を例に、決算書の役割をやさしく読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="複雑怪奇な会計書類 学校生活で例えるとどうなる？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_classroomLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>決算書を難しく感じるのは、専門用語が多いからかもしれない。学校生活を例に、経営判断に欠かせない会計書類の役割をわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、太田朝子&nbsp;著『売上が下がっても利益が増える 会社のお金の残し方』（日本実業出版社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>学校生活でたとえる会計書類</h2>

<p>ここから学校生活にたとえながら、書類を1枚ずつ見ていきましょう。</p>

<p>まずは、「製造原価報告書」と「販売費及び一般管理費内訳書」です。</p>

<p>学校は授業料が無償でも、実習にはお金がかかります。家庭科の調理実習でハンバーグをつくる場合、ひき肉・玉ねぎ・卵、パン粉などを買わねばなりません。これが材料費です。</p>

<p>調理中はガス代や電気代もかかりますし、調理する生徒の「手間」も必要です。これらも含めて「ハンバーグをつくるためにかかったコスト」と考えます。</p>

<p>このハンバーグを学園祭で売るとしたら、最低でもこのコストを上回るように値段を決める必要があります。</p>

<p>製造業も同じです。物をつくるためにはお金が必要です。材料費、工具代、機械を動かす電気代、そして工場で働く従業員の人件費...。これらの金額がわからないと、「物をつくるのにいくらかかったか（原価）」がわかりません。</p>

<p>だから、製造原価報告書が必要になるのです。</p>

<p>逆に製造原価報告書がなければ、いくらで売れば利益が出るのかがわからず、経営は勘と気合い頼みの、危ういものになってしまいます。</p>

<p>つまり製造原価報告書とは、「商品をつくるのに、台所でいくら使ったか」を見える化した表、いわば、ものづくりのための「台所帳簿」なのです。</p>

<p>ちなみに調味料は、前回の残りと今回の購入分のうち使った分だけが材料費になります。</p>

<p>残りは次回に回します。そして会計用語では、材料費の欄にあるように、前回の残りのことを「期首材料棚卸高」、残って次回に回す分を「期末材料棚卸高」と呼びます。</p>

<p><img alt="【図解】製造原価報告書のイメージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ohta002.jpg" width="801" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>販売費及び一般管理費内訳書を例えると？</h2>

<p>「販売費及び一般管理費内訳書」略して、「販管費内訳書」。名前だけで、お腹いっぱいになりそうですが、要は「学園祭を運営するためにかかったお金のリスト」のようなものです。</p>

<p>学園祭の屋台でモノを売る場合、チラシ代、看板代、連絡に使う電話代、屋台の設置代などがかかります。お客さんに売って、学園祭を無事に成り立たせるには、こうした裏方のお金が必要です。</p>

<p>会社も同じです。商品をつくるお金とは別に、「売るためのお金」と「会社を支えるお金」がかかります。</p>

<p>たとえば、事務所の家賃、営業車の維持費、電話代、コピー代などです。このような、見えにくい会社の裏方コストをまとめたものが販管費内訳書です。</p>

<p>いってみれば、販管費内訳書は、会社の「運営帳簿」。製造原価がどれだけ正確でも、この運営帳簿を把握していなければ、裏方の費用がいつの間にか膨らんで静かに赤字の道に...。</p>

<p>逆に、この帳簿を見れば「この売値で、本当に利益が残るのか」と気づけます。まさに「裏方コストの見える化リスト」です。</p>

<p>ここまでの2つが「①つくる」「②売る」ためのお金を見る書類だとすれば、これから登場する損益計算書と貸借対照表は、その結果、「③いくらもうかり」「④何が残ったか」を確認するための書類です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>損益計算書を例えると？</h2>

<p>損益計算書は、学校でいえば「テストの解答用紙」です。</p>

<p>返ってきた解答用紙には、〇・&times;・空欄、そして点数が書かれています。</p>

<p>時間内に何問解いて、何問間違えて、何問正解したか、結果がひと目でわかりますね。</p>

<p>会社でも同じです。損益計算書を見れば、一定期間に、どれだけ売ったか（売上）、どれだけお金を使ったか（経費）、そして最終的にどれだけ残ったか（利益）がわかります。つまり損益計算書は、会社の１年間（一定期間）の成果がわかる「テストの解答用紙」です。</p>

<p>会社がどれだけ頑張ったかを「利益」という結果で確認できるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_classroomLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 13 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田朝子（経営アドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>優秀な人ほど部下に教えるのがヘタなのはなぜか？「できる人」がはまる指導の罠  奥村友裕（株式会社クラフトアール代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15213</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015213</guid>
			<description><![CDATA[優秀な人ほどうまく部下を育てられないのはなぜか。そこには「暗黙知」と「言語化」の壁があった。「個人の才能」を「組織の資産」にするための方法を、実例をもとに解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="優秀な人ほど部下に教えるのがヘタな理由とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg3.jpg" width="1200" /></p>

<p>営業成績はトップ。顧客からの信頼も厚い。ところが部下を育てる段になると、なぜかうまくいかない。「相手をよく見ろ」「空気を読め」と言うばかりで、部下は何をすればいいのかわからない――。多くの組織に、こうした「教えられないエース」がいるのではないでしょうか。</p>

<p>これは本人の性格や指導力の問題ではありません。大手コンサルティング会社で3年連続の年間受注記録を更新し、殿堂入りを果たした奥村友裕氏は、「優秀な人ほど、自分が何をやっているのか、本人がつかめていない」と語ります。</p>

<p>※本稿は、奥村友裕著『決断の正体　説得しなくても相手が動き出す条件』（Publish &amp;）の内容を基に書き下ろしたものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>頭の中で曲が鳴っている人には、相手にも聞こえているように思える</h2>

<p>スタンフォード大学のエリザベス・ニュートンが行った有名な実験がある。参加者を「叩き手」と「聞き手」に分け、叩き手が有名な曲のリズムを机で叩き、聞き手に曲名を当てさせる。実験の前、叩き手たちは「半分くらいは当ててもらえるだろう」と予測した。実際に当たったのは、2.5％だった。</p>

<p>頭の中で曲が鳴っている人には、それが相手にも聞こえているように感じられる。だが相手に届いているのは、机を叩く音でしかない。私はこの実験を知ったとき、かつての自分を思い出した。営業として結果を出していたころの私は、後輩に向かって、まさに「相手をよく見ろ」と言っていたからだ。</p>

<p>エースが「相手をよく見ろ」と言うとき、エースの頭の中では、具体的な観察と判断の流れが鳴っている。相手の視線がどこで動いたか、声の調子がどこで変わったか、どの一言で押すのをやめたか。だが部下に届いているのは、「よく見ろ」という4文字だけだ。多くのエースは、自分の頭の中の曲が聞こえていないことに、気づけない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「できる側」から「伝える側」に回って、初めてわかったこと</h2>

<p>私は大手コンサルティング会社で営業として結果を出したあと、社内でトップエバンジェリストと呼ばれる役割に就いた。コンサルティング業界を代表する立場として、導入に抵抗のある経営者にその価値を伝え、経営にコンサルティングを取り入れることを当たり前にしていく役割である。</p>

<p>一方、営業の現場で部下を指導する中では、別の壁にもぶつかった。<br />
「自分ができること」と、「なぜできるのかを言語化して他人に渡すこと」は、まったく別の能力だったのである。</p>

<p>商談の場では、私は相手の反論しかけた瞬間に別の角度から問いを置く、ということを自然にやっていた。だが「なぜあの瞬間にその問いを出したのか」と聞かれると、出てくる答えは「なんとなく、あそこで押しちゃいけない気がした」だった。それ以上の説明が、自分の中から出てこなかった。</p>

<p>私が伝えていたのは、「相手をよく見ろ」「懐に入れ」「空気を読め」。どれも間違ってはいない。だが、これらの言葉で育つ人は一人もいなかった。何を見ればいいのか、どこで何を判断すればいいのかがまったく含まれていないからだ。優秀な人ほど、相手の表情、声色、間の取り方を無意識に読み取っている。それがあまりに自然なので、本人はそれを「技術」だと思っていない。私自身がそうだったのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「語れる以上のことを知っている」という厄介さ</h2>

<p>科学哲学者マイケル・ポランニーは、「我々は語れる以上のことを知っている」と述べ、これを「暗黙知」と呼んだ。自転車に乗れる人が、なぜ倒れないのかを説明できないのと同じで、熟練者の技能は本人の言語化能力を超えたところで働いている。「なんとなく押しちゃいけない気がした」は、まさにこの暗黙知である。</p>

<p>ここに、優秀な人ほど教えられないという現象の本当の理由がある。教える気がないのではない。教え方がヘタなのでもない。自分が何をやっているのかを、本人がつかめていないのだ。「当たり前のことをやれと言っているだけなのに、なんでできないのか」。エースたちが口にするこの言葉は、部下への苛立ちではなく、自分の技術が見えていないことの告白なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の頭の中を「解剖」する</h2>

<p>私が部下の指導でやっていたのは、実際の商談に同席させ、受注できたあとに、その商談をかなり細かく振り返ることだった。「なぜあのタイミングであの質問をしたのか」「なぜあそこで説明をやめたのか」「なぜあの言葉を使ったのか」。一つずつ解説した。</p>

<p>正直に言えば、これはかなり骨の折れる指導だった。自分では無意識にやっている判断を、あとから言葉にしなければならないからだ。最初は「なんとなく」としか言えない。だが問いを重ねていくと、少しずつ言葉が出てくる。自分でも驚いた。こんなことを考えていたのか、と。</p>

<p>このとき意識したのは、「見たもの」と「解釈したもの」を分けることだった。相手が急に黙った。これは事実である。「責任を恐れている」「納得していない」。これは解釈である。優秀な人ほど、この二つを無意識に一瞬で処理している。だからこそ、一度切り分けて言葉にすると、初めて他人に渡せる形になる。</p>

<p>そして、こうして出てきた判断の一つひとつに、名前をつけていった。「相手が資料から目を上げたら、その論点は終わり」「一般論が出てきたら、本当の論点は別にある」。抽象的な「相手をよく見ろ」が、具体的な観察項目に変わった。伝えるべきものが、ようやく手の中に現れた瞬間だった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下が真似したのは「言葉」だった。渡すべきは「判断」だった</h2>

<p>ここで私の失敗談を紹介しよう。</p>

<p>私の商談に何度か同席していた部下が、私の言葉遣いや態度をそのまま真似するようになった。私が経営者に少し強い言葉を使ったり、かなり踏み込んだことを言ったりするのを見て、「経営者にはここまで踏み込んでいいんだ」と理解したのだと思う。</p>

<p>ところが私の中では、その言葉だけが単独で存在していたわけではない。そこまでの対話で信頼関係をつくり、相手の反応を見ながら、「この関係性なら、ここまで言っても大丈夫だ」と判断したうえで発している言葉だった。だが部下から見えていたのは、最後に私が発した「言葉」と「態度」だけだった。</p>

<p>結果、彼は単独で営業に行った際、信頼関係のできていない経営者に私と同じ言葉と態度で接してしまい、見事に炎上して帰ってきた。彼が真似したのは、私の「言葉」だった。だが本当に伝えなければならなかったのは、その言葉を選ぶまでの「判断」だった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「できる人」から「できる理由を渡せる人」へ</h2>

<p>組織が本当に必要としているのは、一人の天才ではない。天才が生み出した成果を、再現できる仕組みである。個人としてどれほど正しい答えにたどり着けても、その思考が他者に共有されなければ、組織には何も蓄積されない。エースが辞めた瞬間に技術ごと消えてしまう。</p>

<p>もしあなたが「自分はできるのに、なぜ部下はできないのか」と感じているなら、それは部下の問題ではなく、あなたの技術がまだ言語化されていないというサインだ。「なんとなく」でやれてしまう人ほど、言語化の必要に迫られてこなかっただけである。</p>

<p>商談を細かく振り返る。見たものと解釈を分ける。判断に名前をつける。この地味な作業を通じて、「個人の才能」は「組織の資産」に変わる。教えるのがヘタなのは、能力が足りないからではない。自分が何をやっているのかを、まだ知らないからだ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmtg3.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 13 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[奥村友裕（株式会社クラフトアール代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>田舎の柔道少年だった武藤敬司 猪木より相手を応援してた幼少期  Gスピリッツ編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15096</link>
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			<description><![CDATA[武藤敬司が、猪木vsルスカ戦の記憶と伝説の柔道家・木村政彦との交流を明かす]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="田舎の柔道少年だった武藤敬司 猪木より相手を応援してた幼少期" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh002.jpg" width="1200" /></p>

<p>柔道少年だった武藤敬司は、アントニオ猪木vsウィリエム・ルスカ戦をどう見ていたのか。プロレスとの出会いと原点を振り返る。</p>

<p>※本稿は、Gスピリッツ編集部&nbsp;著『Gスピリッツ選集 第三巻「武藤敬司」』（辰巳出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※初出：『Gスピリッツ』2009年6月号「戦評―アントニオ猪木vs モハメド・アリ」</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>少年・武藤敬司から見たアントニオ猪木</h2>

<p>ーー武藤さんがプロレスを観るようになったきっかけは、この一戦の4ヵ月前、76年2月6日に行われたアントニオ猪木vsウィリエム・ルスカ戦だったと聞いていますが。</p>

<p>【武藤】うん、俺はルスカを応援していたよね。あれはプロレスvs柔道という形だったでしょ。俺、小学校2年から柔道をやっていたから。始めたきっかけは、『柔道一直線』かな。</p>

<p>俺らの時代はアニメーションから入るから、『空手バカ一代』にも感化されたよ。でも、住んでいたのが山梨の田舎だから空手なんてないじゃん。柔道の方が身近だったよね。</p>

<p>ーープロレスラーには憧れなかったんですか？</p>

<p>【武藤】プロレスというのは、やっぱりファンタジーの世界だったね。あくまでもブラウン管の中の世界という感じで。身近にないもん、プロレスというものは。</p>

<p>今でこそブラウン管の中の人たちも身近になっちゃって真のスターと呼べる人はいないし、プロレスでも総合格闘技でもピンで客を呼べる人材が段々いなくなってさ。新たなスターを作るのは難しい状況だけど、当時はプロレスラーになりたいというのはウルトラマンになりたいというのと同じ感覚だよね。</p>

<p>ーーでは、柔道をやっていた武藤少年の目に猪木vsルスカは、どう映りましたか？</p>

<p>【武藤】当時は、〝あんなバックドロップで何で柔道家が...〟なんて思ったりして。</p>

<p>ーー最後は、猪木さんがバックドロップ3連発で勝利しました。<br />
【武藤】〝柔道だって裏投げがあるんだからさ〟と思ってたよ。逆十字にしても、かなりの実力差がなければ腕を戻せないからね。当たり前じゃん、背筋力と腕の力が違うわけだから。</p>

<p>ーーじゃあ、納得がいかなかった？</p>

<p>【武藤】当時はね。ただ、またそこにファンタジーを感じたし。逆に言うなら。</p>

<p>ーーその頃、柔道をやりながら、〝一体、どの格闘技が一番強いんだろう？〟という疑問なり、興味なりは持ちました？</p>

<p>【武藤】ガキの頃にテレビで『姿三四郎』がやっていて、空手とかがヒールになったりして&hellip;でも、おそらく一競技をやっている人はね、どの格闘技が一番強いかなんて思わないですよ。例えば、俺は柔道をやっていたけど、メチャクチャ強かったわけじゃなくて、先輩の方が強いわけであって。</p>

<p>そんな俺より強い人がナンボでもいる中で、〝空手とやったら、どうやって勝つか？〟なんて思ったらチャンチャラおかしいって。本当に強い人は強いよ。何をやっても勝てない、柔道というカテゴリーの中だったら。だって、こっちは立っていられないんだからさ。</p>

<p>いや、俺もメチャクチャ強かったとは言わないけど、中学3年の時には県で一番強かったし、関東大会に行っても、そこそこ強かったんだよ。しかも、指導者がいない中でだよ。普通に学校の柔道部でやっていてだからね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>伝説の柔道家に師事した過去</h2>

<p>ーー高校生の時には、木村政彦さんに会われていますよね。</p>

<p>【武藤】山梨は国体とかがあるから柔道連盟と関係の深い企業があって、そこと拓殖大学のコネクションが強くてね。拓殖大学の合宿というと山梨に来ていたから、そこで一緒に練習をやらされましたね。</p>

<p>ーー直接、柔道を教わったんですか？</p>

<p>【武藤】教わったというか、打ち込みの受けぐらいはしたことがあるよ。ゴツイって感じがした。あの人はまさしく、その時代の本当のパワー柔道という感じだったんだろうね。本来の〝柔よく剛を制す〟とは逆の〝剛よく柔を断つ〟という柔道をやっていたんじゃないかなって組んでいて思いましたよ。</p>

<p>それに教えることがそういう感じだもん。あとは〝普通の人が1時間やるんだったら、俺はドン臭いから2時間は普通だし、3時間ぐらい練習した〟とか言っていましたね。</p>

<p>ーープロレスの話はしていましたか？</p>

<p>【武藤】していましたよ。その時、俺もちょっとプロレスに興味があったからね。どんな話？言えねえよ（苦笑）。ただ、力道山戦のこととかには一切触れられない。周りの人が〝その話は絶対にするな〟という感じだったから。</p>

<p>極真空手の大山倍達さんの話はちょこっと聞いたというか、木村先生から話をしていたけどね。プロレスは好きじゃなかったですね、おそらく。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 12 Oct 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[Gスピリッツ編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>床のゴミを拾わない社員ばかりの会社は滅びる…内田樹が語る「縁の下の力持ち」が去る理由  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），内田樹氏（思想家・合気道凱風館師範）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15250</link>
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			<description><![CDATA[思想家・武道家の内田樹氏と経営学者の岩尾俊兵氏が対談。誰にも知られず組織を救う「アンサングヒーロー」や、給料以上に働く「オーバーアチーバー」を手がかりに、成果主義の落とし穴を語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="会社を去る人のイメージ" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shukkinG.jpg" width="1200" /></p>

<p>「アンサングヒーローがいる集団は強い」「オーバーアチーバーは管理する必要も、査定する必要もない」と語る思想家・武道家の内田樹氏。東京大学史上初の経営学博士で、上場企業の社長も務める岩尾俊兵氏との対談からは、成果主義や能力主義の組織が見落としがちなものが浮かび上がります。</p>

<p>各界のプロフェッショナル7人との対話から「経営する力」の本質に迫った岩尾氏の著書『武器としての経営思考』より、内田氏との対談の一部を紹介します。<br />
※本稿は、岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP新書）より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>床に落ちているゴミさえ拾わない人たちばかりの集団はいずれ滅びる</h2>

<p>【内田】経営学や組織論ではまず見ることのない文字列があります。「アンサングヒーロー（歌われざる英雄）」です。誰にも知られず、本人さえ気づかないまま集団を救う存在のことです。</p>

<p>たとえば、堤防から水が漏れているのを見て、なんとなくそこに小石を詰めておいた。その人のおかげで、その集落は台風のときに堤防決壊せず洪水を免れた。でも、この人が村を救ったことを誰も知らない。本人も知らない。でも、そういう人がいる集団は強い。</p>

<p>ビジネスでも、ほとんどのトラブルは「ジョブとジョブのあいだ」に起きます。誰の仕事でもないのだけれど、「誰もやらないなら、オレがやっとくわ」と言ってさりげなく引き受けた人のおかげで会社に大損害をもたらすトラブルが未然に防げたというようなことは現実にしばしばあるわけです。</p>

<p>でも、その人が会社にもたらした利益を誰も知らない。本人も知らない。あらゆる集団はこの「歌われざる英雄」によって、「起きたかもしれないトラブル」を免れています。でも、「歌われない」から誰も知らない。</p>

<p>成果主義や能力主義が基本の組織では、「歌われざる英雄」が貢献度をゼロ査定されるということもありえます。</p>

<p>「歌われざる英雄」たちがひそやかに集団を支えているのだということに考えが至らない人たちが評価する組織では、トラブルが顕在化する前に補正して、その後の大きなダメージを回避してくれる人はしだいにいなくなります。「そんなのは私のジョブ・ディスクリプションには書かれていない」と言って、床に落ちているゴミさえ拾わない人たちばかりの集団は遠からず滅びます。</p>

<p>【岩尾】強く同意します。たとえば、真に創造的な仕事が生まれるときは、皆が盛んにアイデアを出し合うので、誰の貢献かが見えづらいことが多い。誰とはなしにいつの間にか三々五々、仲間が集まり、知らないうちに良いプロダクトやサービスができていた――。そんな環境が、じつはいちばん理想的です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アンサングヒーロー、オーバーアチーバーがいなくなると&hellip;&hellip;</h2>

<p>【岩尾】しかしながら、多くの経営者は活躍の「場」をつくった偶然や関係者をあまり評価しません。株主も「目に見える実績が出ていない人はプロとして即クビ」と平然と言い放ったりする。その結果、善意で組織を維持していたアンサングヒーローがいなくなり、残っても組織のために貢献する意欲をなくします。そして最終的に、会社は慢性的な赤字に陥っていく。</p>

<p>【内田】組織に利益と発展をもたらすうえで欠かせない存在がもう一人います。それが「オーバーアチーバー（over-achiever）」です。「給料以上の仕事をする人」、期待され指示された以上の仕事を進んで行なう人のことです。</p>

<p>組織を牽引（けんいん）し、利益をもたらすのはこのオーバーアチーバーなのですが、組織論の本でも、ビジネス書でも、まず「オーバーアチーバー」という文字列を目にすることはありません。</p>

<p>逆に、多くの組織では、評価・査定制度によって「給料以下の働きしかしていない」アンダーアチーバーの検出と処罰にリソースを割いています。まことに愚かなことだと思います。そんな暇があったら、どうやってオーバーアチーバーに気分よく仕事をしてもらうか、それを考えるべきなのに。</p>

<p>どんな組織にも「フリーライダー」はいます。これは根絶できません。全体の20%くらいは必ず、「ぶら下がるやつ」がいる。そんなのは放っておけばいいんです。フリーライダーを探し出して、処罰しても、何の価値も生まれません。</p>

<p>莫大な「管理コスト・評価コスト」をかけて「働く気のないやつ」をいじめるよりも、オーバーアチーバーが好きに仕事ができる環境を整備するほうが、生産性がはるかに高い。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営者の仕事の根本は「モラル」を高めることにある</h2>

<p>【内田】オーバーアチーバーたちは手がかからないんです。だって彼らが求めるのは何よりも「自由」だからです。「好きにさせてくれ」というのが彼らの最優先の要求で、それさえ満たされたら、ほとんど文句はないんです。管理する必要も、査定する必要もない。放っておけばいい。</p>

<p>アンダーアチーバーもオーバーアチーバーも、どちらも「放っておけばいい」んです。つまり、マネージャーはほとんどする仕事がないというのが理想的な組織なんだと僕は思います。</p>

<p>そもそも経営者の最優先の仕事は「未来を見ること」です。仮にいまのビジネスモデルが成功していたとしても、決して「勝ちに居着かない」で、連続的な自己刷新をめざす。遠い目をしてぼうっとしていること、そのような「無刀流」が経営においては理想だと僕は思います。</p>

<p>【岩尾】内田先生のお話をほぼすべて首肯（しゅこう）しながら伺っていましたが、「経営の本質は無刀流」という点について一言、補足させてください。</p>

<p>管理をせずに裁量を任せればうまくいくと考えるのは、先生が根本となる道徳や哲学をおもちだからではないでしょうか。</p>

<p>仮に道徳や哲学に乏しい経営者が同じことをすると、社長も含めて誰も働かない風土だけが形成されてしまう。アンサングヒーローもオーバーアチーバーも現れず、社員が次々と去っていく組織になってしまう恐れがあります。</p>

<p>その意味で、やはり経営者の仕事の根本は「モラル」を高めることにあるように思います。</p>

<p>【内田】そうですね。経営者やリーダーに必要なのは「本気で遠い目標をめざしている」ということだと思います。それを「道徳」と呼んでもいいし、「哲学」と呼んでもいい。</p>

<p>ふつうの人なら恥ずかしくて口にできないような「きれいごと」を本気で実現しようとしている。そのスケールの大きさが人を牽引し、組織を結束させる。そういうものだと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shukkinG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 12 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），内田樹氏（思想家・合気道凱風館師範）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>投資のプロが教える「売るタイミング」　最悪の一撃を避ける考え方  新井和宏 （実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15209</link>
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			<description><![CDATA[投資のリスクを抑える基本とされる「分散投資」。実は、投資先だけでなく売却するタイミングを分散することも重要です。鎌倉投信創業者・新井和宏氏が、売り時を分ける考え方を解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Kyoko.jpg" width="1200" /></p>

<p>投資にリスクはつきものですが、そのリスクを抑えるための基本とされるのが「分散投資」です。ただし、鎌倉投信の創業者の一人である、新井和宏氏は、購入時だけでなく、売却するタイミングも分散することが重要だと指摘します。書籍『投資がうまくいく人の当たり前』より解説します。</p>

<p>※本稿は、新井和宏著『投資がうまくいく人の当たり前』(アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年10月時点の情報に基づき、投資に対する考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入の可否を含む投資の判断はご自身の責任で行うようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>分散しない人ほど、市場から一発退場していく</h2>

<p>投資のリスクをゼロにすることはできませんが、リスクを減らす方法はあります。その代表的な方法のひとつが、分散投資です。</p>

<p>分散投資とは、株式と債券、国内と海外など、複数の投資先に、時間をずらして投資を行うことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>・複数の投資先に投資する</p>

<p>ひとつの銘柄だけに資金を集中させると、その銘柄が暴落したときに、大きな損失を被る可能性があります。</p>

<p>しかし、複数の銘柄に分けておけば、ある銘柄が値下がりしても、別の銘柄の値上がりが下落分を一部吸収し、全体としてリスクを抑えやすくなります。値動きの波をならすことで、資産は大きく増えすぎることも、大きく減りすぎることも避けながら、着実に育ちやすくなります。</p>

<p>株式、債券、不動産、金など、値動きの異なる資産や性質の異なる対象を組み合わせるのが基本です。</p>

<p>投資信託は複数の株式や債券をひとつにまとめた「福袋」のような仕組みなので、自然に分散が利く利点があります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>・時間をずらして投資する</p>

<p>分散投資の手法のひとつに「時間の分散」があります。</p>

<p>金融商品の価格は常に変動します。一度にまとめて投資するのではなく、購入のタイミングを分けるのが賢明です。</p>

<p>たとえば、毎月一定額を積み立てる「積立投資」は、価格が高いときは購入量を減らし、安いときは多く買うことになるため、結果として購入単価が平準化されます（平準化とは水準の違いによる差がなくなること）。時間を分けることでタイミングのぶれをならし、長期のリスクを抑えられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>100株を複数回に分けて売る。迷ったら結局一番強いのはこれ</h2>

<p>投資の世界では「買うタイミング」（いくらのときに買うか）ばかりが語られますが、じつは売り時の判断こそ難しいものです。</p>

<p>上がっているときは「まだまだ上がるかもしれない」と欲が出て売れず、下がっているときは「損を確定させたくない」とためらってしまう。</p>

<p>この心理的な揺れを抑える有効な方法が、「売るタイミングの分散」です。買い時と同様に、売り時も分散させることでリスク回避につながります。</p>

<p>積立投資が「購入価格の平準化」を狙うように、売却も複数回に分けることで売却価格の平準化が起こります。</p>

<p>たとえば、「価格が高いときに少し多めに売り、安いときは少なめに売る（高いときは売却株数が少なくなり、安いときは売却株数が多くなる）」と、極端な高値や安値の影響を受けにくくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【分散して売却する一例】<br />
100株を4回に分けて25株ずつ売るケース</p>

<p>・相場の推移／900円 &rarr;1000円 &rarr;1200円&rarr;1100円<br />
・4回の平均売却単価＝（900＋1000＋1200＋1100）&divide;4＝1050円</p>

<p>最初の900円のときに一括売却すると不利になりやすい。1200円のときに一括売却できれば最良ですが、「いつ最高値になるのか」をピンポイントで当てるのは難しい。分散しておけば、極端な高値狙い・安値回避の成否に左右されにくくなり、結果として「ほどよい価格」に近づけます。価格を読み切れなくても、安定したリターンを確保しやすくなるのが分散の強みです。</p>

<p>心理的にも、一度で決断するプレッシャーが減り、「あのとき全部売っておけば」「あのとき売らなければ」という後悔が小さくなります。</p>

<p>分散売却は、「最高の一撃」を狙うのではなく、「最悪の一撃を避ける」ための設計です。売却を一度に行わず、用途や時期に合わせて段階的に資金を戻すことで、</p>

<p>「老後資金の一部を取り崩す」<br />
「子どもの教育費をまかなう」<br />
「再投資に回す」</p>

<p>といった、ライフイベントに応じた柔軟な出口戦略を取ることができます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_Kyoko.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 12 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[新井和宏 （実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「新日本vsUWF」伝説の10.9決戦 武藤敬司の意外な心境とは？  Gスピリッツ編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15095</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015095</guid>
			<description><![CDATA[なぜ武藤敬司vs髙田延彦は、30年近く経った今も語り草なのか。試合を分けたドラゴンスクリューの真意を明かす]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「新日本vsUWF」伝説の10.9決戦 武藤敬司の意外な心境とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh001.jpg" width="1200" /></p>

<p>「あの試合がターニングポイントだった」。武藤敬司が、髙田延彦との頂上決戦と、その後のレスラー人生を支えた戦い方を振り返る。</p>

<p>※本稿は、Gスピリッツ編集部&nbsp;著『Gスピリッツ選集 第三巻「武藤敬司」』（辰巳出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今でも語り草の髙田延彦戦</h2>

<p>ーー10月9日、東京ドームで行われたUWFインターナショナルとの全面対抗戦で髙田と対峙します。</p>

<p>【武藤】その年の髙田延彦戦はもう何十年も経っているのに、いまだにさ、それの取材を受けたり、Xなんかでも〝今日、10月9日は...〟とか騒がれてるよね。プロレス大賞のベストバウトでも何でもないのに、いまだに語られたりしてるんだよ。</p>

<p>ーーこの時の全面対抗戦は長州‐髙田のトップ会談で電撃決定し、しかもいきなり武藤vs髙田の頂上決戦が実現しました。</p>

<p>【武藤】やらざるを得ないよ。俺ら、サラリーマンじゃん（笑）。まあ、やっぱりプレッシャーは他の試合とは比べてもあったと思うよ。ただ、まだ少し若かったし、膝も調子は悪かったけど、それでもまだ動けていたし。</p>

<p>ーー例えば、プレッシャーで眠れないというようなことは？</p>

<p>【武藤】そんなことを言ってたら、プロレスラーは試合がいっぱいあるんだから痩せちまうよ（笑）。で、あの試合で猪木さんに怒られてるんだから、俺。入場して両手でポーズを作ったりしたら、〝何だ、ありゃ！〟って怒られてるんだよ。</p>

<p>猪木さんはその日の1試合目（永田裕志＆石沢常光vs金原弘光＆桜庭和志）みたいなガチガチしたのが好きで、ああいうのを求めたんだけど、俺も髙田さんも大人のレスラーじゃん。もしかしたら、あの試合でムーンサルトを出したのも怒ってるかもしれないよ。</p>

<p>ーー武藤vs髙田は団体対抗戦、しかも頂上決戦ならではの緊張感はありましたが、いわゆるギスギスした試合ではなかったですよね。</p>

<p>【武藤】そうそう。だって、髙田さんもプロレスラーじゃん、一流の。若い奴には、そういうのを教えていなかったかもしれないけど。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>試合を分けたドラゴンスクリュー</h2>

<p>ーーあの一戦が語り草になっているのはドラゴンスクリューという古い技が試合の流れを左右するキーポイントになり、最後も古典的なプロレス技の足4の字固めで決着をつけたことにあると思います。なぜ、あのフィニッシュをチョイスしたんですか？</p>

<p>【武藤】若手の頃に何度か使ったことあるんだよ、ドラゴンスクリューって。あれって要は柔道の一本背負いみたいなものじゃん。俺としては得意とする回転であり、何回も反復練習している動きじゃん。だから、たぶん自信を持ってできる技だったんですよ。足4の字はリック・フレアーと何回も試合をしている中で、〝これは便利な技だな〟ってずっと思ってたんだよ。</p>

<p>あれは試合を構成するにあたって、非常に便利だよ。それに足4の字ってホント痛いしね。</p>

<p>ーーあの技は仕掛けている選手とやられて苦悶している選手の両方の顔が見えますし、反転すれば仕掛けている方が痛くなるという攻防の妙もありますよね。</p>

<p>【武藤】結果的にはあのドラゴンスクリューと足4の字があったからこそ、その後30年近く持ったんだよ、俺。あの技があったからこそ、試合を構成できた。膝が動かなくなっても、納得できるような感じにうまくできたんだ。</p>

<p>これをやれなかったのが棚橋（弘至）だよね。棚橋はチャラチャラしたイメージで、エクステンションを付けたりして美少年みたいなイメージで、動きもずっと変えないでさ。俺なんか途中から禿げたりして、ジジイなりの動きになっていっているのに、あいつは変わらないイメージをやったから苦しくなっちゃったよな、途中で。</p>

<p>俺なんかムーンサルトを年に1回か2回しか出さなかったよ、後半なんか。だから、95年の髙田延彦戦が俺のひとつのターニングポイントだったよね。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh001.jpg" />
						
						<pubDate>Sat, 10 Oct 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[Gスピリッツ編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球トリビア】田中将大も山本由伸も...チーム全体の25%以上の勝ち星を挙げた投手・パ編  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15271</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015271</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AngelsStadium.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介します。</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>沢村賞級エースが群雄割拠したパ・リーグ</h2>

<p>「個人の勝ち星／チームの勝ち星＝25%以上」を達成した選手を、2000年以降のパ・リーグに限定し紹介。</p>

<h3>2008年<br />
岩隈久志：21勝　東北楽天ゴールデンイーグルス：65勝（5位）<br />
21/65＝32.3％</h3>

<p>08年の楽天は創設4年目。他球団と比較してまだまだ戦力に差がある時代だった。そんな中エースとして一人気を吐き続けたのが岩隈。この年は両リーグトップの21勝を挙げ、なんとチーム全体の勝利の3割以上を一人で稼いだ。リーグMVPにも輝いた岩隈だが、優勝チーム以外から選出されるのは日本では稀で、それだけ岩隈が傑出していたということだろう。</p>

<h3>2011年<br />
田中将大：19勝　楽天：66勝（5位）<br />
19/66＝28.8％</h3>

<h3>同11年<br />
ダルビッシュ有：18勝　北海道日本ハムファイターズ：72勝（2位）<br />
18/72＝25.0％</h3>

<p>パ・リーグの2大エースとして一時代を築いた田中とダルビッシュ。この年はハイレベルな最多勝争いで、ともにチームの大黒柱として活躍した。最終的に田中が勝利・勝率・防御率、ダルビッシュが奪三振とタイトルを分け合った。なお、ダルビッシュはこの年のオフにメジャーリーグに挑戦。2人が日本で相まみえた最後のシーズンとなった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優勝チームのMVP投手</h2>

<h3>2013年<br />
田中将大：24勝　楽天：82勝（優勝）<br />
24/82＝29.3％</h3>

<p>「24勝0敗1セーブ」という伝説的なシーズンを送った13年の田中。チームが82勝と大勝しリーグ優勝を遂げたなかで、なおそのうち約3割の勝利数を記録した。ちなみに、この年の楽天は貯金23。田中が貯金24のため、単純計算では田中一人でチームの貯金すべてを稼いだことになる。</p>

<h3>2021年<br />
山本由伸：18勝　オリックスバファローズ：70勝（優勝）<br />
18/70＝25.7％</h3>

<p>現在ロサンゼルス・ドジャースで活躍する山本も、チームの優勝シーズンに25%以上の勝利を挙げた。21年は新型コロナ対策で延長戦が行われない特例シーズンだったため引き分けが増加し、優勝ラインが下がったことも要因だろう。山本はこの年投手四冠をはじめ各賞を独占。押しも押されぬ日本最強投手となった。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_AngelsStadium.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 09 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>闘魂三銃士の名シーンが生まれた瞬間 武藤敬司は何を思っていた？  Gスピリッツ編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15093</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015093</guid>
			<description><![CDATA[藤波辰爾からの初勝利、ベイダー撃破、そして闘魂三銃士のブレイク――。武藤敬司が、新時代到来の舞台裏を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="闘魂三銃士の名シーンが生まれた瞬間 武藤敬司は何を思っていた？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh001.jpg" width="1200" /></p>

<p>G1クライマックスでの躍進を機に、一気に時代の主役へと駆け上がった闘魂三銃士。武藤敬司が、新日本プロレスの転換点を振り返る。</p>

<p>※本稿は、Gスピリッツ編集部&nbsp;著『Gスピリッツ選集 第三巻「武藤敬司」』（辰巳出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>闘魂三銃士 一躍大ブレイク</h2>

<p>ーー闘魂三銃士が大きくクローズアップされたのは、91年夏に初開催された『G1クライマックス』でした。まず公式戦では、武藤さんが藤波さんからシングル初勝利を挙げましたよね。</p>

<p>【武藤】しんどかったんだよ、藤波さんとの試合の時。何かで熱を出しちゃっててさ。だるくてだるくて、その中で試合をしてるから、しんどかったというのだけは憶えてるんだよ。試合をやっちまったら、もうどうでもいいんだけど、試合前は億劫で億劫で。</p>

<p>ーー執念の首固め3連発で勝利しましたが、武藤さんにとって藤波辰爾というレスラーはどういう存在でしたか？スペース・ローン・ウルフの凱旋帰国第1戦の相手でもありましたが。</p>

<p>【武藤】やっぱり新日本プロレスの昭和のストロングスタイルの基礎というか、全部を持っている人だよね。そういう部分では長州さん以上にいろんな技術というか、テクニックを持っていましたよ。</p>

<p>試合をまとめるのも非常に上手かったし、ガイジンとも試合ができるし。だから、WWEのホール・オブ・フェイマーになってるんだよ、たぶん。</p>

<p>藤波さんに勝った次の日、ベイダーにも勝ったんだよな。それでお客の投げた座布団に埋まっちゃったんだ。あれがベイダーに初勝利だったはずだよ。</p>

<p>ーーそして8月11日、両国国技館の最終日ではAリーグ代表の武藤さんと橋本との進出者決定戦に勝ち上がってBリーグ代表になった蝶野が優勝戦で激突しました。最後は蝶野が優勝し、橋本が2人の手を挙げて三銃士が並び立つ絵が生まれましたが、あれは新時代到来を告げる名シーンでしたよ。</p>

<p>【武藤】これ、1人じゃないからいいんだよね。3人いるからさ、厚みがあるよ。1人だけだと薄っぺらくて、崩れたら終わっちまうもん。あのインパクトがあって、それがいまだに続いてるんだから。</p>

<p>ーー3人で手を挙げて、館内が歓声で包まれた時に〝俺らの時代が来たな〟と思いました？</p>

<p>【武藤】思わないよ、そんなの（苦笑）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>WWE殿堂も果たしたグレート・ムタ</h2>

<p>ーーその1年後の92年8月16日、福岡国際センターで長州力に勝利し、三銃士で最初にIWGPヘビー級王者（グレーテスト18クラブ王座も奪取）になりましたが、武藤敬司ではなくグレート・ムタでの戴冠でした。それは本人の中では、どうだったのかなと。</p>

<p>【武藤】どっちにしろ俺だから、別にいいんだけど。俺はムタを作っておいて、本当に良かったと思って。必然的に生まれたんだけど、今でもWWEからムタのステッカーが600枚以上送られてきて、それにサインを書いて返すんだよ。グレート・ムタって顔がいくつも違うから、フィギュアにしても何個も出るんだよ。</p>

<p>ーーそうしたロイヤリティ収入は大きいですよね。</p>

<p>【武藤】馬鹿にできないよ。WWEは世界を相手に商売しているわけだから。nWoムタのフィギュアが売り切れとかさ。大きいよ、これ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202610Mutoh001.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 09 Oct 2026 17:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[Gスピリッツ編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>難しい会計用語は覚えなくていい？ パン屋でわかる決算書の仕組み  太田朝子（経営アドバイザー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15194</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015194</guid>
			<description><![CDATA[中小企業経営者が押さえるべき4つの会計書類の役割を紹介する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="難しい会計用語は覚えなくていい？ パン屋でわかる決算書の仕組み" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment.jpg" width="1200" /></p>

<p>漢字だらけの会計資料に苦手意識はないだろうか。経営判断に必要な4つの書類を、わかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、太田朝子&nbsp;著『売上が下がっても利益が増える 会社のお金の残し方』（日本実業出版社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>漢字の羅列も怖くない</h2>

<p>さて、これから「残念な決算書」を修正して、会社の未来を導く「経営の地図」に変えていく方法をお伝えしていきます。</p>

<p>でも、その前に、会計資料の全体像を整理しておきましょう。</p>

<p>「えっ、待ってください。会計資料って『貸借対照表（たいしゃくたいしょうひょう）』『損益計算書（そんえきけいさんしょ）』...あの呪文みたいな漢字の羅列ですよね。もうやめてくださいよ」</p>

<p>そんな声が聞こえてきそうですが、安心してください。</p>

<p>見た目の圧は強くても、中身は意外とシンプル。いわば「難しい言葉を使っていばっている先生」みたいなものです。大まかなイメージさえつかめれば、経営の味方になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面倒くさい書類カルテットの登場</h2>

<p>中小企業の経営者が押さえておくべき会計書類は、次の4つです。</p>

<p>・販売費及び一般管理費内訳書（販管費内訳書）<br />
・製造原価報告書（※製造業のみ）<br />
・損益計算書<br />
・貸借対照表</p>

<p>登場しました、「面倒くさい書類カルテット」。</p>

<p>会計に詳しい人からは「え、普通は貸借対照表からでしょ？（でもそこで挫折するんだよね...）」というツッコミが入りそうですが、ごもっともです。</p>

<p>ただ、私の経験上、中小企業にとって本当に大切なのは、最初の2つ。</p>

<p>「販管費内訳書」と「製造原価報告書」です。</p>

<p>「なにそれ？もっと聞いたことがないんだけど？」という人もいらっしゃるかもしれませんが、この2つはとても身近な数字が並んだ書類なので安心してください。</p>

<p>なお、販管費内訳書について、1つ補足です。この本では、わかりやすさを重視して、販管費内訳書は1つの書類として扱います。ただ本来は、損益計算書の「販管費」を詳しく示した明細です。いわば、損益計算書の一部を虫めがねで拡大したものだと考えてください。</p>

<p>そしてここまで何度も「正しい数字を確保しましょう」とお伝えしてきましたが、この本でいう「正しい数字」で特に重要なのは、まさにこの2つの書類の数字です。この数字が正しければ、自ずと他の書類の数字も正しくなります。</p>

<p>理由はシンプルです。</p>

<p>この4つの書類は別々に見えて、実は1本の流れでつながっているからです。書類の細かい説明は、のちほどにして、まずは全体像をパン屋さんの事例でつかみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>パン屋さんの事例で見る「4つの書類の流れ」</h2>

<p>あなたがパン屋さんを始めるとしたら、どのようにお金を管理するでしょうか？</p>

<p>まずは、「①つくる」工程です。</p>

<p>パンをつくるために必要な小麦粉・砂糖・調理器具にかかる費用、人件費、光熱費などの経費をまとめます。これこそが、製造原価報告書です。ここを把握しないと「1個100円で売ったら、実は120円かかってました！」という悲劇が待っています。</p>

<p>なお、商品ごとの細かい原価は後回しで構いません。まずは「パンをつくるのに、全部でいくらかかっているのか」を知ることが大切です。</p>

<p>パンは焼いただけでは、ただの趣味。売らなければ商売になりません。そこで、次に「②売る」工程に移ります。売るためにも、お金が必要です。</p>

<p>そこで、つくったパンを売るために必要な店舗の家賃・包装紙・販売スタッフの人件費などの経費をまとめます。これが販売費及び一般管理費内訳書（販管費内訳書）です。</p>

<p>ここを見落とすと「おしゃれな紙袋に全部利益が吸い込まれてた！」なんてことにも。そうならないために、トータルの経費（パンづくりの経費＋パンを売るための経費）を上回るように、パンの値段を決めます。</p>

<p>ここまで来たら、いよいよ開店です。開店したら売上と経費を整理して、「③いくら儲かったかを確認」します。このときに使うのが損益計算書です。</p>

<p>そして、パン屋さんを開店して無事に1年が経過したとき。パン屋さんに、「④今、何が残っているかを確認」してみましょう。</p>

<p>厨房には、オーブン、冷蔵庫、調理器具。まだ使っていない小麦粉や砂糖などの材料もあります。冷凍庫の中には、明日、焼くためのパン生地も入っています。お店を見回すと、パン棚、トレー、包装紙。レジの中には現金。銀行の口座には売上金が入っています。さらに、お店を開店するときに銀行から借りたお金、親から借りたお金。これは、まだ返せていません。</p>

<p>これらをまとめて、「左側＝持ち物」「右側＝ずっと返さなくてもよいお金と、返さなくてはいけないお金」に分けて整理したものが貸借対照表です。</p>

<p>どうでしょう。一見バラバラに見える4つの書類。実は「つくる&rarr;売る&rarr;利益&rarr;残す」という1本の流れでつながっています。</p>

<p>そして、この流れからわかるように、スタートは「つくる（製造原価報告書）」と「売る（販管費内訳書）」です。この2つの書類の数字が正確でなければ、妥当な値決めも、利益の見極めもできません。</p>

<p>つまり、この2つの書類の数字を正確に出し「正しい経費の分類」ができなければ、決算書は見かけは立派でも、中身は「残念な決算書」のまま終わってしまうのです。</p>

<p><img alt="【図解】パン屋さんでみる会計書類" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ohta001.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 09 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田朝子（経営アドバイザー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>友人の「一緒に事業を」を断れるか？ 内田樹×岩尾俊兵が語る「やせ我慢」の必要性  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），内田樹氏（思想家・合気道凱風館師範）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15249</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015249</guid>
			<description><![CDATA[思想家・武道家の内田樹氏と経営学者の岩尾俊兵氏が対談。三島由紀夫が見た昭和天皇の自制心や武道の教えを手がかりに、経営者に求められる「やせ我慢」と道徳、「遠い目標」の意味を語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="悩む経営者のイメージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sadman.jpg" width="1200" /></p>

<p>思想家、教育論者、フランス文学者、武道家&hellip;&hellip;多方面で活躍し続ける内田樹氏。一見すると経営学や資本主義に距離を置く思想家でありながら、経営学が「見失いつつあるもの」を最も鋭く見つめている人――岩尾俊兵氏は対談を通じて、そう確信したといいます。</p>

<p>それは一体何なのか。各界のプロフェッショナル7人との対話から「経営する力」の本質に迫った岩尾氏の著書『武器としての経営思考』より、内田氏との対談の一部を紹介します。</p>

<p>※本稿は、岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP新書）より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>三島由紀夫を感動させた、昭和天皇の超人的な自制心</h2>

<p>【岩尾】内田先生のお話を伺って思い出されるのが、三島由紀夫が自決前に記した、「果たし得てゐない約束――私の中の二十五年」の次の一節です。</p>

<p>「此（こ）のまま行ったら日本はなくなって、其（そ）の代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或（あ）る経済的大国が極東の一角に残るのであろう」</p>

<p>私はかつて文学少年で、三島由紀夫の小説はすべて読みました。三島が最期に危惧（きぐ）していたのは、まさにかつてこの国がもっていた「強み」、すなわち道義や美意識、精神的な支柱が、戦後のアメリカニズムや経済合理主義の浸透とともに失われていくことだったのではないでしょうか。そして、その危機を乗り越える拠り所として、最後に希望を託したのが「天皇制」だった。</p>

<p>【内田】おっしゃるとおりです。三島が「天皇制」に求めていたのは、歴史的条件によって揺らぐことのない「道義性と美」だったと思います。</p>

<p>三島が学習院の生徒だったころ、昭和天皇が行幸したことがありました。儀式のあいだ、白馬にまたがって三時間ほど微動だにしない天皇の姿を見て、三島は強い感動を覚えたそうです。</p>

<p>疲れや不快感が表情に表れるはずなのに、彫像のように動かない。この人は人間の生理的反応や生物的な弱さを意志の力で抑え込んでいる。三島を感動させたのはこの超人的な自制心でした。</p>

<p>この例からわかるように、道義性とは「やせ我慢」のことです。人の上に立つ者は、自分の情動や欲望、私利私欲を抑え、おのれに負託された公的使命を演じ切らなければならない。そのためにも、死力を尽くさなければなりません。その覚悟のうちに三島は天皇の道義性を見たのだと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営者は、誰が見ても公明正大に見える金の使い方をしなければならない</h2>

<p>【岩尾】私がお伝えしたかったのも、まさに人の上に立つ経営者に求められる道義性、モラルです。内田先生の言葉を借りれば「やせ我慢」ということです。天皇陛下は資本主義社会のなかで、唯一、私有財産から超越した存在です。</p>

<p>私は現在、経営学者と二足の草鞋を履き、上場企業の社長として会社経営に取り組んでいます。自分が何をすべきかは明確で、端的にいえば「道徳を体現した経営者になる」ことです。</p>

<p>たとえば経営者になれば、しばしば友人や知人から「一緒に事業をやりましょう」などの申し出を受けます。土下座（どげざ）に近いことをされることもあります。</p>

<p>しかし経営者は、私情を抜きにして、誰が見ても公明正大に見える金の使い方をしなければならない。友人の誘いを断るのは一見、単純なことのように感じますが、毎日毎日これに類したことが起こるので、公明正大な意思決定にはやはり相当な「やせ我慢」が必要なのです。</p>

<p>日本ではマネジメントの専門知が求められないうえ、精神的なやせ我慢ができる経営者も多くない。むしろ自分の欲望のままに他者を傷つける、道徳が崩壊した経営者が増えているような気がしてなりません。</p>

<p>つまるところ、国も経営も、最後は「道徳」に行きつくのです。多様な個人が一つの共同体となるためには、リーダーが多少なりともやせ我慢をして、公的な役割に徹する姿勢を見せなければならない。</p>

<p>【内田】「やせ我慢」とは「公共への気遣いを私利私欲よりも優先させること」ですが、それだけの自制心をもつ人は決して多くはありません。誰だって本音では自分がかわいい。</p>

<p>でも、その自然な感情を抑制して、「きれいごと」に身体を張る人が集団には一定数必要です。別に全員に「やせ我慢しろ」と命じる必要はありません。公益を私益に優先させられる人なんてそんなにたくさんはいませんし、たくさんいる必要もない。器の大きい人が何人かいればいい。でも、その「やせ我慢」ができる人だけが公権力を行使し、公共財を分配する要路に立っていなければならない。</p>

<p>いまの日本のシステムはそうなっていません。権力をもっている人たちは、単なる「権力をもった私人」であって、「公人」と呼べるほどの器の人はもうほとんどいなくなりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>武道の教え、ドラッカーからの学び</h2>

<p>【内田】「やせ我慢する公人」のほかに、もう一つ共同体を構築するうえで重要なものがあります。それは実現困難な「遠い目標」です。</p>

<p>何光年も遠いシリウスを目標に進む者は、周りを見て「俺はあいつより10メートル先を行っている」とか「区間記録でいちばん速かった」などと思いません。目標が遠いときには相対的な優劣は意識にさえのぼらない。相対的な優劣が気になるのは目標がすぐ目の前にある場合だけです。</p>

<p>大きな目標をもつ人間は、他人と自分を比較してその優劣や強弱を気にしない。現代の日本人が相対的な優劣ばかり気にするのは、要するに「目標が目の前のもの」だけだからです。</p>

<p>共同体を安定的に運営するうえで、メンバー同士が相対的な優劣を競うことに意味はありません。ですから、武道では「天下無敵」を目標に掲げる。どんな武道家も「天下無敵」の境位には達せません。でも、あえてそれをめざす。全員が同じ目標に向かって歩む「道友」になる。勝敗・優劣・巧拙を論じない。</p>

<p>それは企業組織でも変わらないと思います。「幸福な社会を実現する」といった遠い目標を本気で掲げる企業内では、勝ち負けや優劣は論じられないはずです。</p>

<p>武道では「勝負を争わず」ということが最初に教えられます。敗（ま）けると「敗けに居着く」し、勝てば「勝ちに居着く」。敗けると、そのトラウマ的経験に居着いて、次の一歩を踏み出せなくなる。勝つとそれが成功体験になり、手離せなくなる。結果、同じ「勝ちパターン」を繰り返すことになる。しかし、修行とは連続的な自己刷新のことです。</p>

<p>生き物の本性は変化することです。「居着く」というのは変化を止めて、ある時点での自分に釘付けになることですが、われわれはこれを「我執（がしゅう）」と呼んで嫌います。武道修行の目的は「我執を去って、自在を得る」ことです。</p>

<p>【岩尾】経営学者のピーター・ドラッカーも似たことを述べています。「経営の本質とは人の悪いところではなく、良いところを見ることだ」と。しかしながら、多くの組織は他者の悪い面にのみ注目し、減点方式で評価を進めています。誰かの短所を別の誰かの長所で補い合う「加点方式」の発想が必要でしょう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sadman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 09 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），内田樹氏（思想家・合気道凱風館師範）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「最後は勇気なんです」 『電波少年』の仕掛け人・土屋敏男が制作で貫いてきた信念  土屋敏男（テレビプロデューサー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15229</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015229</guid>
			<description><![CDATA[「電波少年」シリーズで一世を風靡した、テレビプロデューサーの土屋敏男さんに、制作の根底にある信念を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="土屋敏男" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261005tsuchiyatoshio02.jpg" width="1200" /><br />
写真：イッツコムのマスコットキャラクター&quot;コムゾー&quot;と土屋敏男さん</p>

<p>平成初頭、日本テレビで伝説的な人気を博した「電波少年」シリーズ。手がけたのは、テレビプロデューサーの土屋敏男さんだ。同局を離れた後も、映画のプロデュースやローカル番組の企画など、精力的に活動を続けている。</p>

<p>そんな土屋さんの代表作の一つが、映画『わたのまち、応答セヨ』。愛知県蒲郡市を舞台に、かつて栄えた繊維産業にフォーカスを当てたドキュメンタリーだ。2025年に全国の劇場で上映された本作が、10月に全国112社のケーブルテレビ局で一斉放送、うち97社で10月12日（月・祝）に同時放送される。</p>

<p>土屋さんはなぜ、人の「本気」にこだわり続けるのか。イッツコム主催の取材会で、作品づくりの根底にある信念を聞いた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リスクを超えた先にしかないもの</h2>

<p>――過去のインタビューで「奇跡は運と努力と才能と勇気があるところにしか降りてこない」というご発言がありました。努力や才能があっても、なかなか最後の勇気を出せずに足踏みしてしまっている方も多いと思うんですが、土屋さんご自身はそういうリスクがある場面で、どうやって勇気を振り絞ってきたのでしょうか。</p>

<p>【土屋】リスクを超えたところの先にしかやっぱり面白いものはない、というのが自分の中の実感でしょうね。みんながやること、みんながやりそうなこと、みんなが賛成することの先には、大したものはないんですよ。</p>

<p>――予定調和には面白みがない、というご実感なのですね。</p>

<p>【土屋】自分にしか見つけられていないものの先にしか、やっぱりない。僕の場合は電波少年がそうでした。大人たちは「テレビでこれ?」と思っていたんだけど、当時の中学生・高校生たちは最初「こんなのテレビでやっていいの?」って言いながらも、熱心に見続けてくれて、それが次のテレビになったわけです。</p>

<p>だから、今、地上波テレビが元気がなくなってきているのは、要は新しいテレビを生んでいないからだと思うんですよ。今うけているもの、みんなが当たっているものを、ある種、焼き直していいると思うんです。それだと次のテレビが生まれない。テレビ自体が過去のものになったら困りますよね。</p>

<p>――確かに、焼き直しは多いですもんね。どこの局の番組かわからない、個性がない感じは確かにあります。</p>

<p>【土屋】必要なのは&quot;個の強さ&quot;なんですよね。みんなで相談するとか、上からOKをもらうとか、そういうことから離れたものだと思うんです。でも最後は勇気なんですよ。ちゃんと一歩出て、そこに地面があるかどうかわからないんだから。落ちるかもしれない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>保見団地のブラジル人に声をかけ続け、生まれた感動</h2>

<p>――みんながやってるものじゃダメなんだ、という信念ですね。</p>

<p>【土屋】だから、失敗ももちろんしますよね。失敗もするけど、やっぱりそれが未来を作るんだと思うので。愛知県豊田市（ひまわりネットワーク）で僕がやっていた番組にしても、今までのケーブルにはない番組を作ろうとしていて、「地域吸着番組」というものを作っていたんですよね。</p>

<p>――地域吸着番組。どんな番組ですか。</p>

<p>【土屋】ケーブルテレビって地域密着って言うじゃないですか。その上をいかなきゃダメだな、と。吸い付く、街を変える、ということをやろうとしていたんです。</p>

<p>豊田市に保見団地という、映画にもなった団地があるんですけど、トヨタなど自動車産業がどんどん大きくなっていくと下請けが増えて、日本人だけでは足りなくなってブラジル人を連れてきて働かせる、という三次下請けの時代が1980年代、90年代くらいにあったんですね。一番安いから団地に住むわけです。保見団地は結構大きいところなんですけど、6割、7割が実はブラジル人ということになっていた。</p>

<p>そこは孤立していくし、教育レベルも低かったりして、地元の暴走族とそこで育った若い子たちで喧嘩が起こるような、ものすごく荒れている時代もあって。「あそこには近づいちゃいけない」という、触れてはいけないエリアみたいなところだったんです。</p>

<p>もう一方で、年に一回豊田で「豊田おいでんまつり」というのがあって、いろんな人がチームを作って踊りを競い合う祭りがあるんですよね。これに保見団地のチームを作って参加させようと。ブラジル人だからリオのカーニバル、ダンスが好きに違いない、と一年かけてやったんです。</p>

<p>――面白い発想ですね。それは、どうやって進めていったんですか。</p>

<p>【土屋】毎週毎週、ロケに行って、何の手がかりもないところで「こういうお祭りに出ませんか?」ってずっとやっていったんですよ。それこそ全身タトゥーの若い子に脅されたりもしたんですけど、優しい人たちもいて「私たちのチームで出るわ」って言ってくれたりして。豊田出身のお笑い芸人をレポーターとして毎週行かせていたんですけど、ブラジル人のチームが出場して、準優勝するんです。</p>

<p>感動でしたね。密着しているとディテールが見えてくるんです。人を知ることもそうだし、もう一歩先へ行って、街を良くする、街を変えていくことをドキュメントバラエティとしてやっていました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>予算や場所よりも「本気が面白い」</h2>

<p>――第三者としての密着じゃなくて、第二者のような形で関わっていく。面白いですね。<br />
もう一つお伺いしたいんですけれども。土屋さんというと、日テレでメディアの最前線に立ち、大きな予算でムーブメントを起こしてきた方というイメージがとても強いんです。そんな中で地域で働くこと、地場産業、ローカルな仕事が持つ面白さ、あるいはこんなところに可能性があるなと思ったところは何でしょうか。</p>

<p>【土屋】どこにでも本気の人はいるということです。電波少年って何かというと、人をいかに本気にさせるかということなんです。「猿岩石」もやりましたけど、「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」で社交ダンスの大会に芸能人たちがチームを組んで本気で挑む、ドーバー海峡を横断する、とても無理だと思われるようなことにチームを組んで必死に練習して挑む、というのもそうじゃないですか。本気が面白いと思っているんです。</p>

<p>だから「わたのまち、応答セヨ」も、地元の繊維業者の鈴木さんや石川さんをはじめ、本気の人たちがいたし、さっきの豊田市の番組も、あいつが本気になるから保見団地のブラジル人たちも本気になって挑戦して練習して、準優勝した時に泣くわけですよ。</p>

<p>――本気だからこそですよね。</p>

<p>【土屋】それはやっぱり見せるに値するものになるわけですよね。どこでも本気が撮れれば面白くなる、というのは、僕が何十年と作ってきたテーマでもあるかなと思いますね。</p>

<p>――予算の大きさや、どこで何を発表するかというのはもちろん重要ではあるけれど、それよりも。</p>

<p>【土屋】そうです。人間の本気は人を動かすんだな、というのを今回もすごく感じさせられました。それを見てくれた若い子たちが、自分も本気で何かやろうと思ったら、いろんなことが変わると思うんですよね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【放送概要】<br />
番組名：映画『わたのまち、応答セヨ』<br />
放送日時：2026 年 10 月 12 日（月・祝）20:00～ ※伊豆急ケーブルネットワークは 21:00～<br />
放送チャンネル：<br />
[イッツコム] イッツコムチャンネル 10（地デジ 10ch）<br />
[ケーブルテレビ品川] シナガワン TV10 チャンネル 10 しながわ（地デジ 10ch）<br />
[伊豆急ケーブルネットワーク] いるかチャンネル（地デジ 12ch）<br />
ほか上記3社含む全国のケーブルテレビ局97社で10月12日（月・祝）に同時放送。また、全国112社で10月に一斉放送。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261005tsuchiyatoshio02.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 09 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[土屋敏男（テレビプロデューサー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球トリビア】チーム全体の25%以上の勝ち星を挙げた投手・セ編  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15261</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015261</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher02.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介します。</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>チーム低迷期に孤軍奮闘したエース</h2>

<p>本日（10/8）をもって2026年のレギュラーシーズンも終了。</p>

<p>気の早いファンは来季の構想を思い描き、「Aで15勝、BとCでそれぞれ10勝、新外国人も10勝...締めて80勝でリーグ優勝間違いなしだな！」とすでに皮算用をし始めているかもしれない。</p>

<p>勝ち星の計算できるエースはファンにとっても心の支え。過去には、チームが低迷するなかでも一人気を吐き、チーム全体の勝ち星の多くを一人で稼いでしまった投手もいる。</p>

<p>「個人の勝ち星／チームの勝ち星＝25%以上」に限定し、紹介していく。</p>

<h3>2005年<br />
黒田博樹：15勝　広島東洋カープ：58勝（最下位）<br />
15/58=25.9%</h3>

<p>この年の黒田は15勝で最多勝を獲得。同僚の新井貴浩も本塁打王を獲得するなど投打の柱がそろったが、チーム成績は振るわなかった。</p>

<h3>2007年<br />
グライシンガー：16勝　東京ヤクルトスワローズ：60勝（最下位）<br />
16/60=26.7%</h3>

<p>韓国リーグを経由し同年ヤクルトに入団したグライシンガー。いきなりの16勝で最多勝に輝いたがチームは無念の最下位。古田敦也選手兼任監督（当時）は引責辞任・引退となった。グライシンガーはこの年限りでヤクルトを退団し巨人に移籍。主砲のラミレスも同じく巨人に移籍し、ヤクルトファンにとっては踏んだり蹴ったりのシーズンとなってしまった。</p>

<h3>2010年<br />
前田健太：15勝　広島東洋カープ：58勝（5位）<br />
15/58=25.9%</h3>

<p>奇しくも05年の黒田と同じ勝利数で同じく58勝のチームを支えたのが次世代エースの前田健太。広島在籍時代は実働8年でBクラス6度、最高順位3位と不遇な印象も強いかもしれない。この年は投手三冠で自身初の沢村賞を受賞。日本を代表する投手として覚醒を遂げた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Aクラスチームの大黒柱</h2>

<h3>2011年<br />
内海哲也：18勝　読売ジャイアンツ：71勝（3位）<br />
18/71=25.4%</h3>

<p>ここまで紹介した3例はいずれもチームが5位以下に低迷していた年のエースだが、11年の内海はチームが首位と3.5G差の3位につけたにもかかわらずその25%の勝ち星を稼いだ。17勝で迎えたシーズン最終戦は5回からリリーフ登板。9回裏に長野久義が劇的なサヨナラホームランを放ち、吉見一起（中日）と並び最多勝に輝いた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ルーキーがいきなりの大活躍</h2>

<h3>2013年<br />
小川泰弘：16勝　東京ヤクルトスワローズ：57勝（最下位）<br />
16/57=28.1%</h3>

<p>12年ドラフトで2位指名を受けヤクルト入りした小川。ルーキーイヤーからいきなり16勝を挙げる大活躍を見せた。菅野智之（巨人）や藤浪晋太郎（阪神）を抑えて新人王に輝いた。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 08 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>T部長・土屋敏男が「もうやめたい」と思った瞬間　蒲郡の地域ドキュメンタリーに懸けたもの  土屋敏男（テレビプロデューサー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15230</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015230</guid>
			<description><![CDATA[テレビプロデューサーの土屋敏男さんが手がけたドキュメンタリー映画『わたのまち、応答セヨ』の制作秘話を聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="土屋敏男" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261005tsuchiyatoshio01.jpg" width="1200" /><br />
写真：イッツコムのマスコットキャラクター&quot;コムゾー&quot;と土屋敏男さん</p>

<p>衰退した地方の街に、映画は何を起こせるのか。「電波少年」シリーズを手がけた土屋敏男さんが企画・プロデュースしたドキュメンタリー映画『わたのまち、応答セヨ』が、10月に全国112社のケーブルテレビ局で一斉放送、うち97社で10月12日（月・祝）に同時放送される。愛知県蒲郡市の繊維産業を追った本作の制作過程について、イッツコム主催の取材会で土屋さんに話を聞いた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>蒲郡市に出した条件は「一切口出しをしない」こと</h2>

<p>――土屋さんが『わたのまち、応答セヨ』という、どちらかというと硬めな印象のドキュメンタリーの企画に関わられたのは意外かもしれません。「蒲郡市の繊維産業に光を当てる映画を作ってほしい」と聞いた時は、どう思われたんですか。</p>

<p>【土屋】僕は頼まれると、あんまり嫌とは言わないんです。そこには何かあるんだろうなと思うから、「やります」って。それで岩間玄という監督がいて、日本テレビ時代は一緒に仕事をしたことはないけど、なんとなく馬が合うというか。その時期、彼ももう日本テレビを辞めていてドキュメンタリーを撮っていたので、彼に声をかけて蒲郡に一緒に行きましょう、と。</p>

<p>制作にあたって、市には条件を一つだけ出しました。&quot;一切口出しをしない&quot;こと。彼らは基本的に市民全体のバランスを考えるじゃないですか。すると「ここを取り上げるならここもやってくれ」とか、「ここが気になるから切ってくれ」とか、際限ないですよね。それはもう作品にならないな、と。</p>

<p>これは電波少年をやってる頃から僕のスタイルで。一切報告しない、連絡しない、相談しない、いわゆる報連相をしない形でやっていたんです。もし会社に「誰も知らない若手芸人（猿岩石／有吉弘行・森脇和成）に香港からロンドンまでヒッチハイクでいかせますけど、どうですかね」と相談してたら「なんじゃそりゃ？ 危ないだろうからやめとけ」となりますよね。今回は特に相手が行政だからこそ、それを条件にしました。ケーブルテレビ局（三河湾ネットワーク株式会社）が間に入ってくれたのも良かったと思います。</p>

<p>――最初は東京ガールズコレクションの若者たちを追うようなシナリオがありましたが、途中から地元で三河木綿を織る職人・鈴木さんに焦点を当て、その後、繊維業者の石川さんへと視点を変えていきましたよね。</p>

<p>【土屋】当初、東京ガールズコレクションを軸にと思っていたんですけど、これだけじゃ映画にならないなと思ったんです。それで岩間監督が走り回って鈴木さんに出会い、そのことで蒲郡の繊維産業の人たちがざわざわし始めた。</p>

<p>石川さんが「三河木綿って何?」と気になって、自分で資料を見つけて、「これか、自分たちが何百年も前にこんなものを作っていたんだ」ということに行き着く。それを現代に復刻して世界に持っていこうという話が、偶然いろんなところでバラバラに起きていったんです。</p>

<p>ロンドン・デザインウィークに三河木綿復刻プロジェクトとしてギャラリーを借りて出したことも、蒲郡市には伝えなかった。たぶん僕のインスタか何かを見て、どうもロンドンに行ってるらしいと知った、くらいの感じです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「余計なことをするな」と言われ、くらった瞬間も</h2>

<p>――制作の中でへこんだ瞬間もあったそうですね。それを乗り越えようと思えたきっかけはあったのでしょうか。</p>

<p>【土屋】現在、繊維産業に携わっている会社は、最盛期に約1000あったのが今は10社ほどになっちゃっているんですよね。その10社の人たちは、今でも繊維産業に関わっているある種のサバイバーで、皆さんすごく戦っているんですよ。ガーゼを使って工夫してみたり、いろんなことをやっている。それはそれで面白いんですけど、バラバラなんです。</p>

<p>だから、皆さんが作っているのは間違いなく良いものだから世界に出ていきましょうよ、という話をしたら、「そんなことは考えない、自分たちはこれが精一杯だから、そんなお金もないし」という反応で。「俺たちはそんな風に考えてない、余計なことするな」と言われてしまったんです。</p>

<p>こちらとしては、なんとかいいものを作りたいし、蒲郡に未来があることを地域の子どもたちに見せたいと思っていたので、「余計なことをするな」と言われた瞬間は結構こたえました。</p>

<p>監督と二人でそれを食らって、本当に黙って帰ってきて、LINEのやりとりを朝までしました。その中で僕は「もうやめよう、あんなこと言われてまでやることはない、今まで使った金は返す」と言ったんです。</p>

<p>そしたら監督は「もう一回考えさせてください」と言って。彼がもう一度考えたとき、鈴木さんという人物にかけることにしたそうなんです。「この人をさらに追って、種から三河木綿を作る人を撮ってみよう」となったんです。</p>

<p>――鈴木さんの人柄としてにこやかながらも、芯がある部分を感じました。</p>

<p>【土屋】そうなんですよ。やっぱり町の変わり者なんです、良い意味で。繊維産業のサバイバーの方たちは、あくまでも自分たちが生き残るため、商売のために戦っている。鈴木さんは、ここに綿が伝来した、その綿にこだわることが自分たちの根っこなんだという、ある種のフィロソフィーを持っている人なんです。</p>

<p>商売になるのかという話もあるし、毛足も短くてゴワゴワするような風合いで、今は柔らかいものが求められている中で、「それは商売にならない、やったってしょうがない」と言う人たちとの戦いがありました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>三河木綿職人・鈴木さんと土屋さんの中にあった共通点</h2>

<p>――土屋さんがものを作る際に大切にしている「本気」というのが、鈴木さんにはあった。</p>

<p>【土屋】もちろん鈴木さんにもあったし、さっきのサバイバーの方たちにもあったんですよ。ただ、それは目先の自分たちの生活のためのものでもあって、それは決して悪いことじゃない。テレビだって視聴率を取らないと続かないですよね。見てもらって、買ってもらってなんぼの商売ですから。</p>

<p>でももう一つ、フィロソフィーとか哲学が必要ですよね。テレビって何だ、今やっているテレビだけがテレビでいいのか、と。僕が電波少年でやろうとしたのは、見たことのないテレビを作りたいということで、アポなしにしてもヒッチハイクにしても懸賞生活にしても、それまでの常識を破ろうとしていた。それが大事だと思うんです。</p>

<p>今まで見たことのないものや未来を作るということは、自分たちのビジネスを優先することとは違って、自分たちがこだわるものやルーツみたいなものだと思うんです。その強さが鈴木さんの中にあったし、そこをとらえて一緒に世界に出てみようと。それに石川さんが呼応してくれた、というかたちですね。</p>

<p>――長年守られてきた地綿へのこだわりは、まさに目先の利益ではなく哲学ですよね。</p>

<p>【土屋】自分たちのルーツで、それが世界中どこにもないリソース、根っこなんだ、という考え方ですよね。</p>

<p>――そういう意味では、まさに土屋さんと通じる部分があったんですね。</p>

<p>【土屋】共通している部分はすごくありました。僕の場合は、いかに猿岩石を本気にさせるか、なすびを本気にさせるか。死にたくないから必死に生きる姿を番組にするわけですけど、その必死さですよね。鈴木さんの中にもそれがあった。</p>

<p>鈴木さんも一人でやってきた、奥さんと二人である種の孤立無援の中でやってきた。「これで一生終わるのかな」と思ったところに、よそ者が来て、最初は「こいつらが何ができるんだ」と思ったけれど、「どうもこいつらも本気だぞ」と。「よし、じゃあその本気の奴に俺の本気を見せてやる」となったんですよね。</p>

<p>岩間監督が本気で毎週蒲郡に通って、自転車で走り回って話を聞いている。「あ、こいつ本気だな」と思ってもらえた。それこそ地場産業を持っている日本中の地方の町に見ていただいて、自分たちの本気を思い出してほしいですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「綿の神様と映画の神様がいるんだ、と思った」</h2>

<p><img alt="わたのまち、応答セヨ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261005watanomachi02.jpg" width="1200" /><br />
(c)Gontents</p>

<p>――鈴木さんのその本気な部分に感化され、石川さんもこの三河木綿復刻プロジェクトに携わってロンドンに向かうことになったんですね。その辺りは制作の中でどう感じていましたか。</p>

<p>【土屋】本気でやっていたら、そんな奇跡が起きるんだなという感じですね。ロンドンの生地屋さんに復刻した木綿生地を持っていった時の感触がまるで違うわけです。「これすごいね」って言われて。イギリスにも歴史があるから、こちらにも歴史が裏付けとしてあると、ものすごく心を打たれるわけです。1000年以上の歴史の中でこれを復刻したところに、イギリス人は感激してくれたんですよね。</p>

<p>それが入り口になって、値段の付き方も変わっていって。まさに僕らも奇跡に遭遇しているように見ていました。そしてあのラストシーンですよね。最後にそれはもう、ぞわっとする感じでした。</p>

<p>――試行錯誤の末に、自分たちの根っこにあるものへ立ち返った。それを新たな舞台に持っていったところ、実はそれこそが求められていたわけですよね。本当に奇跡だと思います。</p>

<p>【土屋】恐ろしいですよ、本当に。この円環が本当にぴたっと合う感じというか。綿の神様と映画の神様がいるんだ、と思いました。ドキュメンタリーの醍醐味というのは、もちろん撮りたいと思って監督が撮っていくんだけど、撮らせてくれるというのもあるんですよね。何に出会えるかということじゃないですか。こっちを進んでいったら、あれに出会ったところで、「お前らが頑張ったからここで待ってたぜ」みたいな。</p>

<p>――改めて、見どころを伺ってもよろしいでしょうか。ぜひここに注目してほしい、というところを教えてください。</p>

<p>【土屋】最後にとんでもない奇跡が起きます。なんとなく地方都市の、それも渋めな作品かと思うかもしれないですけど、それをずっと見続けて追っかけてきたら、最後にとんでもない奇跡が起きます。それをぜひ観てほしいですね。それを見せてくれたのは、そこに集まってきた人たちの本気が連なった時に現れたものだから。</p>

<p>最後のシーンで映画館でも涙してくれる人が結構いたんですよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【放送概要】<br />
番組名：映画『わたのまち、応答セヨ』<br />
放送日時：2026 年 10 月 12 日（月・祝）20:00～ ※伊豆急ケーブルネットワークは 21:00～<br />
放送チャンネル：<br />
[イッツコム] イッツコムチャンネル 10（地デジ 10ch）<br />
[ケーブルテレビ品川] シナガワン TV10 チャンネル 10 しながわ（地デジ 10ch）<br />
[伊豆急ケーブルネットワーク] いるかチャンネル（地デジ 12ch）<br />
ほか上記3社含む全国のケーブルテレビ局97社で10月12日（月・祝）に同時放送。また、全国112社で10月に一斉放送。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/261005tsuchiyatoshio01.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 08 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[土屋敏男（テレビプロデューサー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「投資がうまくいく人」の性格とは？ 失敗する人との違い  新井和宏 （実業家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15207</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015207</guid>
			<description><![CDATA[投資は、性格によって向いている方法が異なります。鎌倉投信創業者・取締役の新井和宏氏が、ほったらかし型・こまめに確認する型など、自分に合った投資法の選び方を解説します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="投資をする人" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmoney.jpg" width="1200" /></p>

<p>鎌倉投信の創業者の一人である、新井和宏氏は、「性格によって向いている投資は異なる」と指摘します。無理なく資産形成を続けるには、自分の性格に合った方法を選ぶことが大切です。書籍『投資がうまくいく人の当たり前』から解説します。</p>

<p>※本稿は、新井和宏著『投資がうまくいく人の当たり前』(アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年10月時点の情報に基づき、投資に対する考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入の可否を含む投資の判断はご自身の責任で行うようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>性格によって、向いている投資は違う</h2>

<p>投資を始めると、人によって驚くほど反応が違います。価格が上下しても平然としている人もいれば、数字を見るたびに落ち着かなくなる人もいます。ほったらかしが得意な人もいれば、株価や基準価額を何度も確認する人もいます。</p>

<p>こうした違いには、知識や経験だけでは埋めにくい「性格」の影響が大きく表れます。値動きが気になるタイプが個別株を頻繁に売買すると、日々の上下に合わせて感情が揺さぶられます。</p>

<p>「今日も下がっていないか」「売るべきか」と落ち着かず、心が休まる暇がありません。値動きが気になりやすいなら、インデックスファンドを毎月コツコツ積み立てる方が合っています。インデックスファンドは市場平均に連動するため、個別株より手間を抑えやすく、長期の積み立てと相性が良い商品です。</p>

<p>反対に、数字を追うのが好きな人なら、自分で企業を調べ、短期的な変化を楽しむ投資も悪くありません。</p>

<p>大切なのは、どんな手法が正しいかではなく、「自分に合っているかどうか」です。性格に合わない投資はストレスが大きく、いずれ続けられなくなります。続けられなければ、資産は増えません。自分に合った方法を選ぶことが、結果として資産を育てる近道になります。</p>

<p>投資は数字の世界であると同時に、心理に左右される世界でもあります。人は損失局面では冷静さを失い、利益局面ではリスクを過小評価しがちです。</p>

<p>「自分の性格を知る」とは、自分の感情の傾向を知ることです。自分がどんなときに焦るのか、どんな状況で欲が出やすいのかを知っておけば、感情に流されずに判断できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ほったらかしにできる金額はいくらか？</h2>

<p>立ち直れないほどのダメージを受けないためには、自分の「リスク許容度」を知っておくことが大切です。リスク許容度とは、「どの程度の価格変動や損失なら、生活や心の安定を損なわずに受け止められるか」の度合いです。</p>

<p>ここで１分チェック あなたの&quot;心が揺れる境界線&quot;はどれに近い？</p>

<p>次の中から、「自分が一番しっくりくる」ものを1つ選んでください。</p>

<p>Ａ：2000円の想定外の出費でも、わりと気になって引きずる（例：予定外の雑費、カフェ代など）<br />
Ｂ：1万円くらいから、不安や後悔が出てくる（例：急な修理、なくした小物の買い直しなど）<br />
Ｃ：10万円くらいだと、気持ちが大きく揺れて生活にも影響しそう（例：家電の故障、スマホ破損など）<br />
Ｄ：100万円規模でも、気持ちは揺れるが冷静に対処できる（例：まとまった修理、予想外の大きな出費など）</p>

<p>選んだ記号が、あなたの「境界線の目安」です。ここで選んだ金額に正解はありません。大事なのは、どのラインから心が揺れるのかを自分で知っておくことです。</p>

<p>リスク許容度を超えた資産運用をしていると、値下がりが発生した際、不安な気持ちが続いたり、生活に支障が出るほどの損失を抱えてしまったりすることがあります。</p>

<p>同じ金額の損失でも、感じ方は人それぞれです。ポイントは「金額」ではなく「心の耐性」です。2000円なら平気でも、1万円で不安になることはありますし、10万円で眠れなくなる人もいれば、100万円でも冷静に見守れる人もいます。</p>

<p>どの金額から心が揺れるのか、その境界線を知っておくことで、自分に合った投資のスタイルが見えてきます。</p>

<p>大切なのは、他人の基準ではなく、自分の基準で考えること。どのくらいの金額なら、値下がりしても生活や気持ちが乱れないか。それを把握していれば、投資の選択肢が自然に定まります。</p>

<p>自分にとって「このくらいなら大丈夫」と思える範囲で運用額を決めることが、長く続けるための心の安全装置になります。</p>

<p>投資とは、数字を読むだけでなく、自分を知ることでもあります。理論や平均値に頼るより、自分のライフスタイルや心の癖に合った方法を見つけた人ほど、安心して投資を続けられるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>我慢強くない人ほど、短期のノイズで自爆する</h2>

<p>社会を支える事業の多くは、成果が出るまでに時間がかかります。</p>

<p>新しい技術の開発、環境や地域に根ざした取り組み、人を育てる活動。どれも短期間で結果が出るものではありません。</p>

<p>社会にとって意味のある挑戦ほど、時間とともに実を結んでいくものです。</p>

<p>だから投資家には「忍耐」が求められます。時間は、企業の成長を通じて資産を増やす力になります。</p>

<p>価格が下がったからといって慌てて手放すのではなく、「なぜ自分はこの会社に投資したのか」という原点を思い出す。</p>

<p>企業が倒産したり、思うような成果が出なかったりすれば、金銭的には損失を抱えることもあります。けれど、「学び」や「つながり」が残っていれば、その経験は決して無駄ではありません。</p>

<p>忍耐強く応援を続けるためには、心のゆとりが欠かせません。そのためには、損をしても人生が揺らがない配分で投資することが大切です。</p>

<p>たとえば投資総額100万円のうち、「特定の1社に5万円」という配分なら、万一その会社が倒れても生活は揺らぎにくい。</p>

<p>一方で、全財産を1社に預けてしまうと、その会社の行方が人生を左右してしまいます。「応援していた会社がなくなってしまった」とき、それが自分の生活の崩壊につながってしまえば、せっかくの投資が悲劇に変わってしまいます。</p>

<p>応援する気持ちを大事にしながらも、どれくらいの範囲で託すかを先に決めておくことが大切です。</p>

<p>投資とは、誰かを応援する行為です。応援を続けるには、自分自身の安定が前提です。どんなに共感できる企業でも、投資額の割合を調整し、自分の生活が脅かされない範囲で関わることが大切です。</p>

<p>その余裕があってこそ、相手を思いやる投資ができます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmoney.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 08 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[新井和宏 （実業家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>人間関係が良ければ仕事も進む 「組織の成功循環モデル」のカラクリとは？  北 宏志（人材育成コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15186</link>
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			<description><![CDATA[チームの成果を高めたいなら、まず改善すべきは「人間関係」かもしれない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="人間関係が良ければ仕事も進む 組織を前進させる「成功循環モデル」とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_junkan.jpg" width="1200" /></p>

<p>成果ばかりを追い求める組織ほど、なぜ失速してしまうのか。ダニエル・キム氏の「組織の成功循環モデル」から、強いチームの条件を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、北 宏志&nbsp;著『新しい任せ方の教科書　Z世代の部下が動き出す全技術』（ぱる出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>組織における成功と失敗の循環</h2>

<p>部下に興味を持ち、知ろうとすることから築き始めた人間関係を、より良いものにしていく。それは、組織の強化につながります。</p>

<p>皆さんは「組織の成功循環モデル」をご存じですか。</p>

<p>これはダニエル・キム氏が提唱した組織開発のフレームワークです。組織には「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」という4つの質があり、「関係の質」を高めることが、組織に好循環をもたらすと言われています。</p>

<p>もう少し深掘りしてみましょう。</p>

<p>関係の質が高い、つまりコミュニケーションが促進され、良い人間関係が構築できている状態になれば、必然的にさまざまな意見が飛び交い、思考の質が向上します。思考の質が高くなれば、ポジティブ思考になり、自発的な行動が増え、行動の質が向上します。</p>

<p>行動の質が高くなれば、結果に結び付きやすくなり、結果の質が向上します。良い結果が出れば、さらに信頼関係が良くなり、関係の質の向上につながります。これが好循環の例です。</p>

<p>このモデルには、悪循環の例もあります。</p>

<p>こちらの起点は結果の質です。結果を追い求めることばかりに着目している組織は、目先の成果を得るためのノルマや命令が増え、関係の質が低下します。</p>

<p>関係の質が低くなれば、活発なコミュニケーションが生まれづらくなり、思考の質も低下します。</p>

<p>思考の質が低くなれば、自発的な行動が生まれづらくなり、行動の質も低下します。</p>

<p>行動の質が低くなれば当然、良い結果は生まれづらくなり、結果の質も下がります。これが悪循環です。</p>

<p><img alt="【図解】組織の成功循環モデル" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Kita003.jpg" width="520" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>良好な人間関係を築くには</h2>

<p>組織の強化というと、大きな結果を出すことに目が向きがちです。しかし、結果よりも前に、関係の質を高めることこそが、今、上司がすべきことなのだと、私は考えています。</p>

<p>全ての組織の肝は、良好な人間関係です。上司と部下というのは、組織上与えられた役割であって、そこに人としての〝上下〞はありません。また、いくら年齢が離れていても、人は人。どちらかが上であるとか、一方だけが正しいということはありません。</p>

<p>今、Z世代の部下を育成していく上司に求められているのは、Z世代を理解し、寄り添い、彼らと対等で良好な人間関係を構築できる能力です。</p>

<p>いつまでも〝かつての会社像や上司像〞を引きずっていては、上司として失格の烙印を押されてしまうかもしれません。皆さんにはそれくらいの危機感を持って、自らを変えていける上司であっていただきたい。そのような願いを込めて、本章を結びたいと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_junkan.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 08 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[北 宏志（人材育成コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「好き嫌い人事」をやめたら3カ月で黒字に…経営学者が語る「理と情」の力  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），浜崎洋介（文芸評論家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15246</link>
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			<description><![CDATA[赤字続きだった会社を3カ月で黒字化した経営学者・岩尾俊兵氏と、文芸批評家・浜崎洋介氏が対談。「ギバー」や福田恆存の「利己心のすすめ」、九鬼周造の「いき」を手がかりに、理と情のバランスを語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="スピーチする人のイメージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_speech01.jpg" width="1200" /></p>

<p>福田恆存の「利己心のすすめ」、九鬼周造の『「いき」の構造』といった日本の名作に示される思想や哲学を取り上げつつ、現代の組織に求められる発想について議論を重ねる浜崎洋介氏。その見解と、岩尾俊兵氏が提示する「経営思考」とが重なり合い、響き合うなかで見えてきた、組織と経営者のあるべき姿とは――。<br />
※本稿は、岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP新書）より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>組織に必要になる「ギバー」「ギブの思想」とは何か</h2>

<p>【浜崎】今回、岩尾さんと深く話したいのは、「価値創造」の話なんです。じつのところ、価値創造の重要性に人びとが気づくには、もう一段階、考えの変容が必要なのではないかと思ったんです。</p>

<p>たとえば、組織内でＡ氏とＢ氏が対立している状況を考えてみましょう。2人に「皆が幸せになるような共通の目標を掲げて実行しよう」と説くだけでは、行動変容は起きないでしょう。</p>

<p>なぜなら、そもそもの問題はＡ氏とＢ氏が「自分のやり方が正しい」という思い込みに囚われていることだから。つまり、どうやって「思い込み」を解くのか、それが最も困難な課題なのではないかと。</p>

<p>【岩尾】頭ごなしに「対立はよくない」と伝えるだけでは、互いに強固な価値観をもっている以上、価値創造に向かわないと。</p>

<p>【浜崎】ええ。「価値創造」の一歩手前の段階で、その「価値創造」こそが価値であることを納得し、互いが自然と歩み寄れるような発想が求められるわけです。</p>

<p>【岩尾】どのような考え方がありうるでしょうか。</p>

<p>【浜崎】これは釈迦（しゃか）に説法なんですが（笑）、以前、岩尾さんにお会いしたときにご紹介いただいた、組織心理学の研究者アダム・グラント著『ＧＩＶＥ ＆ ＴＡＫＥ 「与える人」こそ成功する時代』（三笠書房）が、ヒントになる気がします。</p>

<p>アダム・グラントは、人間の行動様式を以下の3類型に分類します。</p>

<p>1、ギバー（ＧＩＶＥＲ=与える人）</p>

<p>2、テイカー（ＴＡＫＥＲ=受け取る人）</p>

<p>3、マッチャー（ＭＡＴＣＨＥＲ＝ギブとテイクの量的なバランスをとる人）</p>

<p>グラントがフォーカスしたのが、1のなかでもとくに、「自己犠牲ギバー」のほうではなく、「他者志向ギバー」のほうです。つまり、他者と組み合うことの喜びに基づいて、見返りをカッコに入れても、まずは与える人。そして、このとき重要なのは、ギバーは、図らずもどこからかお返しがやってくるということを予（あらかじ）め知っているということです。</p>

<p>この議論は、マルセル・モースの『贈与論』（岩波文庫ほか）とも重なりますが、ギブによって人びとの頑（かたく）なさはほぐされていく。モノは有限ですが、相手への配慮や心配りには限界がない。グラントの研究が正しければ、ギブから始めることで、「価値創造」の道が開かれるのではないかと。</p>

<p>ギブの生き方に転じると、限られた資源やお金を奪い合うという発想が解かれ、共同体に余裕が生まれます。そして、その余裕がまた人びとを活気づけ、ともに折り合うことの意味や調和をもたらすのではないでしょうか。</p>

<p>【岩尾】大きな共通目標を掲げる前に、ギブの思想を人びとのあいだに醸成することが大事ではないか、ということですね。たしかにギバーが増えることで、組織や社会に信頼感や安心感が生まれ、「他者は全員で一緒に幸せになる仲間だ」という意識が芽生えてくるのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>さらにギブを考える――利己心と偽善、欲望と精神的充足、快楽と幸福&hellip;&hellip;</h2>

<p>【浜崎】ただ誤解のないように申し上げれば、僕は「自分を犠牲にしてでも、皆を幸せにしたい」という偽善者は嫌いなんですよ（笑）。</p>

<p>【岩尾】えっ、なぜでしょうか。</p>

<p>【浜崎】自己犠牲の念に駆（か）られる人は、往々にして自分自身の経験的な喜びをカッコに入れて、道徳的な理念によって動いてしまうからです。</p>

<p>善いことを「しなければならない」という義務感や道徳心に基づいたギブは、むしろ見返りという概念に囚われた「テイカー」の行動に近い。</p>

<p>戦後日本を代表する保守思想家の福田恆存には、「利己心のすすめ」というエッセイがありますが、それは、利己心を徹底することで、逆説的に偽善のないかたちで他者に開かれることを説いています。</p>

<p>というのも、利己心を追求していけば、どこかで必ず他者の問題、調和の問題に突き当たるからです。要するに「情けは人のためならず」ということですが、自分の心に噓をつかない贈与こそ「成功」への道であり、それこそ私たちの実感ともズレていません。</p>

<p>【岩尾】福田先生の言葉に寄せるのは畏れ多いですが、じつは私も経営者向けの講演会で、利己心のすすめならぬ「強欲のすすめ」をあえて語ることがあります。もちろん逆説で、いわゆる強欲は嫌悪しています。</p>

<p>まず「人は欲望を突き詰めたらどうなるか」を問い掛ける。すると第一に「金銭的な制約」に直面する。仮に1億円を得て第一の制約を乗り越えても、第二の「時間の制約」が現れる。自由を得て時間の制約がなくなったとしても、やがて第三の「肉体の制約」に突き当たる。</p>

<p>では、肉体的な限界を超える欲求とは何か。じつは、他者への貢献などによってもたらされる「精神的な充足」だというのが結論です。利己心を追求した場合も、やはり同じ道をたどるのではないでしょうか。</p>

<p>【浜崎】おっしゃるとおりです。金銭的・肉体的な欲求の充足は、福田の言葉を借りれば「快楽」だと言い換えられます。快楽は末梢神経の刺激でしかないし、行きすぎれば中毒となる。その点、金銭はまさしく快楽という毒です。</p>

<p>他方で「幸福」とは、「私の人生はこのためにあったんだ」と納得して死ぬことができるような自足した状態です。僕の解釈でいえば、「他者と組み合った際の調和感」こそが、人間にとっての幸福であり、善悪の基準でしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営では、「いき」の思想、精神が生かせるのではないか</h2>

<p>【岩尾】自分で言うのは気が引けますが、私はよく周囲から「ギバー（与える人）」だと言われるんです（笑）。一方、実際、上場企業の経営再建に携わるなかで、「岩尾社長は冷たい」と言われることもたびたびありました。</p>

<p>私が社長に就任する前は、社内に情実や気分で動く人事や金の流れが横行しており、その体制を刷新してしまったからです。皆が幸せになるという最大目標を達成するために「公明正大な人の流れ、金の流れが何より大切」と毎日社内で訴え、不合理な仕組みはすべて廃止を宣言、実行しました。</p>

<p>「情」から「理」への転換を図った結果、赤字続きだった会社は3カ月で黒字になり、売上高も2・2倍に急増しました。このように、組織が理で動くようにすると、組織が豊かになり、その結果として働く個人も豊かになります。</p>

<p>短期的には情が働くと個人も満足度を上げるように見えますが、それは長期的には成り立たないかもしれない。しかし、情も使いどころでは必要で、バランスが大事だと。それ以来、私にとって最大のテーマが「理と情の経営」となりました。</p>

<p>【浜崎】いまの話で思い起こされるのが、哲学者の九鬼周造（くきしゅうぞう）の『「いき」の構造』（岩波文庫ほか）ですね。僕は、人と人との関係をマネジメントする経営には、「いき」の思想が生かせるのではないかと考えていて。</p>

<p>九鬼によれば、「いき」は媚態（びたい）、意気地（いきじ）、諦めの3つの要素で構成されています。目の前の人への最低限の「媚態」＝サービスは必要ですが、でも、空気に流されると野暮（やぼ）になる。</p>

<p>だからときには武士のような「意気地」が必要になるんですが、これも行きすぎると自己絶対化に陥って野暮に堕（だ）す。そして、意気地を相対化するために「諦念（ていねん）」が必要になるんですが、しかし、これも行きすぎるとシニシズムに陥って野暮になる。で、最後にはまた、目の前の人に対する「媚態」へと戻ってくると。</p>

<p>つまり「いき」とは、媚態にも意気地にも諦めにも偏ることなく、それらを時と処（ところ）と立場で使い分けて生きていくことなんです。岩尾さんの話に即していえば、まさに「理と情」のバランスが重要なのではないかなと。</p>

<p>【岩尾】情に流されすぎてもいけないし、理に偏りすぎても野暮になると。糸井重里さんとの対談では、「ダサい」という言葉が経営者にとって最もこたえるという話になりました。浜崎先生のお話と重ね合わせると、経営者は「ダサさ」を避け、「いき」の精神で行くべきかもしれない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_speech01.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 08 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），浜崎洋介（文芸評論家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>Z世代にとって「会社は学校」!? いま求められている理想の上司像  北 宏志（人材育成コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15185</link>
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			<description><![CDATA[Z世代が上司や会社に求めるものを読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Z世代にとって「会社は学校」!? いま求められている理想の上司像" height="840" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_wakateshidou.jpg" width="1200" /></p>

<p>なぜZ世代は、「厳しい上司」より「育ててくれる上司」を求めるのか。価値観の違いから考える、これからのリーダー像を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、北 宏志&nbsp;著『新しい任せ方の教科書　Z世代の部下が動き出す全技術』（ぱる出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Z世代の重要視ポイント</h2>

<p>Z世代は自身の成長、つまりスキルアップやキャリアアップを重要視する世代です。一方で、かつての日本企業のように〝背中を見て学べ〞〝察しろ〞といった学び方は、彼らの不得意な部分です。</p>

<p>Z世代の部下を組織の戦力としていくためには、上司側が彼らに歩み寄る必要があります。つまり、上司側が自身の考えを変えることが必要です。その意識変革の筆頭が、「会社とは」「上司とは」という固定観念の転換です。</p>

<p>「会社とは」と聞かれて皆さんの頭に浮かぶのはどんな言葉でしょうか。「人生」「生活」「鍛錬の場」...さまざまな答えがあるでしょう。</p>

<p>Z世代の若者にとって、会社とは「学校」です。研修などを受講させ、成長させてほしい。丁寧に仕事を教えてほしい。がんばったら褒めて認めてほしい。こういった考え方をするのが、Z世代の若者たちの特徴です。</p>

<p>会社は、学びを〝与えて〞くれる場。逆に言うと、自ら〝学ぶ〞場ではないということになります。上司が〝背中を見て学べ〞〝察しろ〞と思って接していると、部下は「上司は何も教えてくれない」という発想になるわけです。</p>

<p>このような考え方のギャップを埋めるためにも、上司は〝会社は学校〞だと認識を改める必要があります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>いま求められる上司像は？</h2>

<p>もう1つ、「上司とは」も、上司世代が持つイメージと、Z世代の若者が持つイメージとでは大きく異なります。上司とは、「理想像」「従うべき存在」「厳しい」...皆さんの頭にはこのようなイメージが浮かぶかと思います。</p>

<p>一方、Z世代の若者にとっての上司像は、「よく働き、よく遊ぶ」。仕事面で言えば、丁寧に仕事を教えてくれて、言動が一致している上司に憧れます。</p>

<p>プライベート面では、趣味や家族との時間を大切にしている上司ですね。逆に、猛烈に残業し、休みも返上して働いて成果を出している上司の姿を見ても、「ああはなりたくない」と感じるだけで、憧れることはありません。</p>

<p>まとめると、理想の上司は「成長を促す教育者」。会社が学校であるのと同様に、Z世代の若者たちは上司に〝先生〞のように伴走し、自らを成長させてくれることを望んでいるのです。</p>

<p>このように、上司世代とZ世代の若者とは、会社や上司に求めるものが大きく異なります。会社や上司に対する価値観が一致していないうちは、部下が成長する土台も整いません。上司側が自身の認識をZ世代に寄せることができて初めて、良い関係を築くスタートラインに立てるのです。</p>

<p>皆さんはこのことを肝に銘じ、部下の成長を促す良き先生になっていただければと思います。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_wakateshidou.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 07 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[北 宏志（人材育成コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ職場の「類人猿」は協力しあえないのか？ 経営学者が説く回り道  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授、株式会社トライアイズ代表取締役社長CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15237</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015237</guid>
			<description><![CDATA[経営の目的はたった1つ、新たな価値を創り出すこと。ニワトリや犬、類人猿の「回り道」を例に、経営学者の岩尾俊兵氏が、ヒトを類人猿から分かつ「経営する力」の本質を説きます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="会議室のイメージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" width="1200" /></p>

<p>たった1つしかない経営の目的とは？ なぜ人は組織をつくり出すのか？ 経営学者の岩尾俊兵氏は、ニワトリや犬、類人猿が檻の外のエサにどう近づくかを例に、ヒトだけがもつ「回り道」の力を説きます。各界のプロフェッショナル7人との対話から「経営する力」の本質に迫った著書『武器としての経営思考』より、その考えに触れた一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP新書）より、内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>力なき時代を生きる</h2>

<p>人は、経営者に「なる」のではない。すべての人は生まれながらに「経営人」なのである。だが、誰もがもっているはずの「経営する力」は、現代ではあまりにも弱く、深い眠りについてしまっている。核となる「経営思考」、すなわち「価値無限思考」もまた、人びとから失われつつあるといえよう。</p>

<p>経営思考とは、いったい何なのか。</p>

<p>経営思考とは「金儲け」の道具ではない。</p>

<p>考えてもみてほしい。イギリス東インド会社やオランダ東インド会社に始まる株式会社の歴史など、せいぜい400年あまりにすぎない。「経営」の語源は、古代中国の徳治政治にあり、3000年以上前に遡る。経営という言葉が「企業の金儲け」を想起させるようになったのは、ほんの最近の、しかも誤った流行にすぎない。</p>

<p>元来、経営とは、社会集団を共同体としてまとめ上げ、協働して価値創造を実現する営みを指していた。かつては、国家にも、都市にも、学校にも、病院にも、ボランティア団体にも、家庭にさえも経営があった。経営という思考法を身につけたからこそ、あるいは進化のなかで経営に適した脳を手に入れたからこそ、人は分断され孤立して生きるよりも、互いに協働し、集団として生きるほうがより幸せに生きられるようになった。</p>

<p>経営の目的は、1つしかない。それは新たな価値を創り出すことだ。既存の資源を組み替え、製品市場・労働市場・資本市場で評価される価値を提供することで、顧客が集まり、従業員が集まり、株主が集まり、ヒト・モノ・カネ・情報といった資源がより多く集まり、価値が循環していく。価値あるものに新たな価値が付加され、より多くの人びとが惹きつけられていく。結果、1人では不可能な仕事が、組織では可能となる。</p>

<p>こうした経営という営為は、ヒトという種に特殊な、ヒトを類人猿から分かつものである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒトという種を特徴づける経営思考</h2>

<p>喩えるなら、経営とは、「回り道」だ。</p>

<p>ヒトという種は本来、目先の利益を奪うほうが短期的には得に思えても、長期的な共同体全体の利益のために、苦労の多い道を選べる生き物である。反対に、単純な動物ほど、「回り道」は難しい。</p>

<p>ニワトリを例に考えてみよう。ニワトリは、檻の外側にエサをまかれたとき、檻の裏の扉がたとえ開け放されていても、そのことに気づかないまま、目の前のエサをめがけて金網に頭をぶつけ続ける。やがて金網に小さな穴があき、わずかばかりのエサは口にできるかもしれない。しかし同時に、哀れにもこうして破れた金網の針金が、そのニワトリの頭を血だらけにしてしまうだろう。</p>

<p>犬ならどうか。犬も最初は、檻の向こう側にあるエサに飛びつこうとする。だが、しばらく周囲を見回すうちに、裏の扉が開いていることに気づく。目でエサを捉えたまま裏の扉から外に出て、回り道をして無傷で手に入れる。チンパンジーやボノボといった類人猿なら、迷わずに裏の扉から外に出るだろう。</p>

<p>では、裏の扉が開いておらず、檻から1メートル以上離れてエサが置かれていたらどうか。檻のなかには、棒やロープが落ちているとする。ニワトリや犬は、途方に暮れるだけだ。彼らはエサを諦め、恨めしそうににらむ。</p>

<p>ところが、類人猿は違う。棒やロープを使って、エサを手に入れる。1つの道具では届かない場合も、複数の棒やロープを組み合わせ、新たな道具をつくってエサを手に入れることさえできる。</p>

<p>高等動物になるほど、物理的な回り道だけでなく、道具をつくるという精神的な回り道も可能になる。高等動物は、目的にたどり着くまでに、何度も迂回できるのだ。</p>

<p>ただし、類人猿が不得意な「回り道」もある。それは、「他者との協力」だ。</p>

<p>2匹の類人猿が、別々の檻に入れられているとする。離れた場所にあるエサにはロープがかかっており、両端はそれぞれ2匹の類人猿のもとに置かれている。試行錯誤の末、「2匹で同時に引っ張れば、エサを手前に引き寄せられる」と気づく。だが、気づいてもなお、類人猿はうまく協力して実行することができない。</p>

<p>ヒトであれば、エサを折半することを約束するなどして、協力できるだろう。協力したほうが得、もしくは、協力しなければ両方ともエサは手に入らないと理解しているからだ。</p>

<p>もちろん、なかには、エサが手に入る最後の瞬間に相手を裏切り、エサを独り占めしようとする者もいるかもしれない。だが、大抵の人間は、裏切れば次からは周囲の信頼を失い、協力を得られなくなることを理解している。</p>

<p>私が思うに、現代の人間から失われているのは、この「回り道の力」ではないか。目先の利益を優先し、他者を出し抜き、奪い、騙すことさえ厭わない短絡的な利己主義が、社会を覆いつつある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経営思考に必要な「回り道」と「パズル」</h2>

<p>別の言葉で喩えるならば、経営とは「パズル」のようなものだ。その場所ではありふれたものでも、組み合わせや場所を変えれば新しい価値になる。1時点・1地点・1形態では希少性が低いものを、それを求める人が多い別の時点・別の地点・別の形態へ移すことで、突如として価値が生まれる。何を、どこへ、いつ、どのようなかたちで移すのか――ピースを集め、パズルを解くことで商売が成立する。</p>

<p>世の中の資源も「組み合わせ」、すなわち設計を変えることで、新たな機能を生み出せる。たとえば、ただの土の塊も、くぼみをつくれば水を貯える機能が新たに生まれるだろう。</p>

<p>さらに、機能Ａと別の機能Ｂを掛け合わせれば、新たな別の機能Ｃが生まれる。こうした機能のなかに、人間が価値を見出すものがあれば、価値はさらに増大していくわけだ。</p>

<p>組織づくりも同様である。どんな人にも強みと弱み、長所と短所が必ず存在する。だから、誰かの弱みを別の誰かの強みで補い合う。Ａさんの弱みをＢさんの強みが補い、Ｂさんの弱みをＣさんの強みが補い、Ｃさんの弱みをＡさんの強みが補えば、3人というチームで見たときの「組織の弱み」は消える。これこそが、人が組織をつくり出す理由だ。</p>

<p>たとえば、絵は下手だが文章は上手い人と、文章は苦手だが絵は上手い人が協力すれば、素晴らしい絵本を生み出せる。だが、彼らがバラバラに生き、互いに協力し合わなければ、そこから良い絵本は生まれない。出来事への対処も同じである。どんな出来事にも、必ず良い点と悪い点がある。良い点で悪い点を補い、トータルで見たときに「悪い面」を打ち消すような継続的な一手、次なる工夫が求められる。</p>

<p>経営においても、想定外の出来事、想定していた出来事の意外な副作用、思わぬ幸運、思わぬ事故など、さまざまなことが起こる。一時点では幸運だったはずのことが、あとから振り返れば不運だったり、不運に苦しんだことがのちに幸運へと変わったりもする。だからこそ、人間は回り道とパズルを繰り返しながら価値を生み出してきた。</p>

<p>もちろん、営利企業の金儲けもまた、本来はここでいう経営の本質、すなわち自他ともの幸せを追求するためにあったといえるだろう。また、株式会社が、現代における経営の最も発達した形態であることも、否定するつもりはない。</p>

<p>だが、経営の本質とは、やはり「回り道」と「パズル」なのだ。他のどんな動物にもできない二つを難なくやってのけるのが、真の経営者であり、人間であろう。</p>

<p>経営とは、ヒトをヒトたらしめている根源的な力だ。だが、この力は世界において、とりわけ日本において、急速に弱体化してしまった。経営する力の本質にある経営思考、すなわち価値無限思考。これを取り戻すために、私たちはどう生きるべきか。</p>

<p>本稿をきっかけに、皆さんのそれぞれの人生の現場で、この難問に一緒に取り組んでいきたい。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 07 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授、株式会社トライアイズ代表取締役社長CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「どう説得するか」を考えた時点で負け 「検討します」で終わる営業が見落とすサイン  奥村友裕（株式会社クラフトアール代表取締役）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15211</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015211</guid>
			<description><![CDATA[提案に対し「検討します」と答える人の心理とは？大手コンサルティング会社で3年連続の年間受注記録を更新した奥村友裕氏が、営業マンが陥りがちなミスについて解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「検討します」で終わる人と、その場で相手に決断させる人の違いとは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmeeting.jpg" width="1200" /></p>

<p>提案を聞いた相手は何度もうなずき、質問にも的確に答えてくれた。ところが最後に返ってきたのは、「社内で検討します」のひと言。その後、何度連絡しても返事はない――。営業や商談の場で、こうした経験に心当たりのある方は多いのではないでしょうか。</p>

<p>「検討します」で終わる人と、その場で相手に決断させる人。両者を分けるものは、話術でも提案の質でもありません。大手コンサルティング会社で3年連続の年間受注記録を更新し、殿堂入りを果たした奥村友裕氏は、「違いはたった1つ。説明を始める前に、何を見ているかだ」と語ります。</p>

<p>※本稿は、奥村友裕著『決断の正体　説得しなくても相手が動き出す条件』（Publish &amp;）の内容を基に書き下ろしたものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「検討します」と言われてからがセールスだと思っていた</h2>

<p>私は長いあいだ、人が「決める瞬間」と「決められない瞬間」を観察してきた。営業として、コンサルタントとして、そして経営者として。</p>

<p>その中で、ほぼ確信をもって言えることがある。<br />
「検討します」は、断りの意思表示ではない。</p>

<p>多くの人はこの言葉を「やんわりとした拒否」と受け取り、追加の資料を送り、事例を足し、値引きを持ちかける。だがその大半において、相手は提案を退けているのではなく、「決めたい気持ちはあるのに、決めきれない」状態に置かれている。</p>

<p>これを裏づける調査がある。営業研究の古典であるニール・ラッカムの「SPIN」研究は、35,000件超の商談を分析し、「大型案件ではクロージング技術を多用する営業ほど成約率が下がる」という結果を報告した。説得の圧力を高めるほど、相手は決められなくなる。「検討します」の正体は、説明不足ではないのである。</p>

<p>とはいえ、私がこのことを本当に理解したのは、ずいぶん後になってからだ。若いころの私は、「『検討します』と言われてからがセールスだ」と、本気で思っていた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>5時間の商談を経て届いた一通のメッセージ</h2>

<p>コンサルティング会社で営業をしていたころ、ある地方都市の経営者との大型商談に、期待していた部下を同席させたことがある。「目の前で受注する姿を見せることが、彼の飛躍の一助になれば」という気持ちもあった。かなり息巻いて、その商談に臨んだのを覚えている。</p>

<p>私は導入すべき理由を理路整然と並べた。それでも相手が迷えば、別の角度から説明した。最後には、「今やらないと男じゃない」というくらい感情にも訴えた。論理でも感情でも、四方八方から受注に向けて攻め続け、商談は合計で約5時間に及んだ。そして結果として、私は大型の受注を取りつけた。</p>

<p>ところが、帰りの地方路線バスに揺られていると、その経営者からショートメッセージが届いた。</p>

<p>「先程の話は、白紙に戻してください」</p>

<p>その瞬間、私はめちゃくちゃに腹が立った。「あれだけ営業したのに」と。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「あれだけ営業したのに」という怒りが、すべてを物語っていた</h2>

<p>振り返ると、この「あれだけ営業したのに」という感情そのものが、当時の私が完全に自分本位だったことを象徴している。5時間も話していながら、私はずっと「どうすればこの人を説得できるか」を考えていた。「この人は何を守ろうとしているのか」を、一度も考えていなかったのだ。</p>

<p>さらに、今でも引っかかっていることがある。その経営者は商談の途中で、息子さんの話をしていた。将来的には息子に経営を継がせたい。しかし、まだ会社に馴染めておらず、今は社内で別の仕事をさせている、と。私はその話を聞き流した。それが白紙撤回の直接の理由だったかどうかは今もわからない。ただ、今の私なら、その言葉を絶対に素通りしない。</p>

<p>息子に会社を継いでもらいたい経営者にとって、新しいシステムやサービスを入れるという判断は、「自分が決めること」ではなく、「息子の代に何を残すか」という判断だったのかもしれない。もしそうなら、そこにはためらいがあり、社内への配慮があり、時間軸があったはずだ。もちろん、それが本当の理由だったかどうかは本人に確かめていない以上、予測の範囲を出ないだろう。だが、相手の言葉からそうした仮説を置き、決めつけずに問いかけて確かめる。それが、当時の私にはできていなかったのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「どう説得するか」を考えた時点で、もう負けている</h2>

<p>「検討します」で終わる人は、「どう説明すれば納得してもらえるか」を考えている。一方でその場で決断させられる人は、「この人は何を守ろうとしているのか」を考えている。これが両者を分ける、唯一の違いである。</p>

<p>人は、目の前の提案が客観的に優れているかどうかで決めているわけではない。自分が抱えている制約の中で、「これなら大丈夫だ」と感じられるかどうかで決めている。だとすれば、必要なのは提案の優位性を証明することではない。相手が何を失うことを恐れ、何を守ろうとしているかを理解し、その内側で安心して踏み出せる道筋を示すことだ。</p>

<p>前述の商談で言えば、息子さんの話が出た瞬間に、私は説明をやめて、こう尋ねるべきだった。「息子さんが継がれることを考えると、今のタイミングで新しい仕組みを入れることに、迷いがありますか」。</p>

<p>相手が強く反応すれば、仮説は当たっている。反応が薄ければ、別の角度から問い直せばいい。相手から出る懸念や、ふと漏れる余談は、反論ではなく、その人の判断構造を読むための最良の手がかりなのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>YESは取れたけれど、決断は取れていなかった</h2>

<p>あの日の私は、持っている営業技術を総動員して、YESを取りにいった。そしてYESは取れた。だが、本当の意味での決断は、取れていなかった。相手は説得に押されてうなずいただけで、自分の中で「やる理由」を完成させていなかったのだ。だから、私が視界から消えた瞬間に、YESは消えた。</p>

<p>私の言う「即決」とは、その場でイエスを取りつけることではない。相手の内側で引っかかっていたものが言葉になり、本人が自分で決められる状態をつくることだ。構造が見えると、相手は「この人は、自分が守ろうとしているものをわかっている」と感じる。人は、自分の事情を理解していない相手に判断を委ねようとは思わない。逆に、理解してくれる相手には自然と信頼を寄せ、その信頼の上でなら、自ら一歩を踏み出せる。そのとき「検討します」は出てこない。検討すべき論点が、もうその場で言語化されているからである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>追加資料を送る前に、自分に問うべきたった一つのこと</h2>

<p>「検討します」と言われたら、資料を送る前に一つだけ問い直してほしい。自分は「どう説明するか」を考えていなかったか。「この人は何を守ろうとしているのか」を、先に考えていたか。その順番の違いが、たった1つの違いである。</p>

<p>これは営業に限らない。会議での合意形成も、部下への指示も同じだ。人が動くのは説得されたときではなく、自分の中で「やる理由」が完成したときであり、その理由は、相手が守ろうとしているものの延長線上にしか生まれない。5時間かけてYESを取り、バスの中でそれを失った日から、私はそのことを考え続けている。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmeeting.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 07 Oct 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[奥村友裕（株式会社クラフトアール代表取締役）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球トリビア】初代ミスタータイガースを襲った不遇とは？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15234</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015234</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介します。</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ミスタータイガース・藤村富美男</h2>

<p>もの干し竿と形容された長いバットを操りホームランを量産し、「初代ミスタータイガース」と呼ばれた藤村富美男。</p>

<p>当時の球界トップ打者だった藤村は、1949年シーズンに複数の打者指標で当時のプロ野球記録を更新した。</p>

<h3>本塁打：46本<br />
打点：142点<br />
塁打：366</h3>

<p>ところがこれらの記録はすべてその翌年に塗り替えられることになる。激動の1950年を振り返る。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>プロ野球の転機となった年</h2>

<p>前提として、50年はプロ野球全体の構造が大きく移り変わった年だ。</p>

<p>それまで1リーグ8球団だったのが2リーグ15球団に再編され、現在の2リーグ12球団制の原型となっている。</p>

<p>新規球団の参入もあり、前年と比べ対戦相手も大きく変わったであろうことが予測される。そのうえで藤村が残した記録の行く末を見ていこう。</p>

<h3>本塁打<br />
藤村：46本　&rarr;　小鶴誠（松竹）：51本</h3>

<h3>打点<br />
藤村：142点　&rarr;　小鶴：161点<br />
※50年藤村：146点</h3>

<h3>塁打<br />
藤村：366　&rarr;　小鶴：376</h3>

<p>49年に更新した3部門、すべて小鶴誠に更新されてしまった。</p>

<p>打点にいたっては藤村自身が新記録を出したにもかかわらず、さらにその上の数字を出される事態に。</p>

<p>藤村の不遇はこれに留まらない。</p>

<h3>得点<br />
別当薫（阪神）：129　&rarr;　小鶴：143<br />
※50年藤村：130</h3>

<p>本来であれば得点のプロ野球記録を更新していたはずが、ここでも小鶴に阻まれる。</p>

<p>50年の藤村は、「自身の保持していた記録」「自分自身で更新するはずだった記録」「塗り替えるはずだった記録」のすべてを、小鶴という一人の選手に塗り替えられたことになる。</p>

<p>ちなみに、小鶴の「打点・塁打・得点」はいずれも、26年現在でもプロ野球記録。</p>

<p>日本プロ野球の節目となった50年は、小鶴が最も偉大な打者成績を残し、藤村が最も不運だった年かもしれない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 06 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>細かすぎるくらいがちょうどいい？ Z世代部下への指示出しのコツ  北 宏志（人材育成コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15182</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015182</guid>
			<description><![CDATA[成果につながる5W1Hを使った指示出しのコツを紹介する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="細かすぎるくらいがちょうどいい？ Z世代部下への指示出しのコツ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shizi.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下に仕事を任せるなら、「あとはよろしく」では伝わらない。5W1Hと「守破離」を活用した指示の出し方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、北 宏志&nbsp;著『新しい任せ方の教科書　Z世代の部下が動き出す全技術』（ぱる出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>細かい指示出しはダメ？</h2>

<p>前述した、指示出しの方法に悩みを抱えていたFさん。部下に寄り添った指示出しを試行錯誤し始めた段階で、新たなご相談をいただきました。</p>

<p>「何をどこまでやるかを伝えることを意識すると、どうしても指示が細かくなってしまって、話も長くなりがちです。これでは部下に嫌がられてしまうのではないでしょうか」</p>

<p>たしかに、Fさんの気持ちもよく分かります。私も若い頃、上司から仕事の指示を受ける際、今となっては大変失礼ですが、「もっと簡潔に説明してくれればいいのに、話が長いなぁ」と思ったことがありました。</p>

<p>あまりにも細かい指示が毎回続くと、とられる時間も増えてしまい、相手が負担に感じることも起こり得ます。しかし、業務を任せ始めた段階では、やはり細かく、丁寧な指示を出すことが重要です。</p>

<p>とくにZ世代の若者たちは仕事の目的からゴール、その先のイメージまで、〝これが正解〞という答えを事前に把握しておきたいと考えています。そのため、新しい業務に着手する際に、上司側が細かすぎるほどしっかりとした指示を出したり、丁寧に確認したりすることを嫌がりません。</p>

<p>むしろ、細かな指示を出してもらった方が安心だと考えているのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>指示出しは「5W1H」で</h2>

<p>そこで私はFさんに「5W1H」での指示出しを意識することを提案しました。5W1Hとは、When（いつ）、Where（どこで）、Who（誰が）、What（何を）、Why（なぜ）、How（どのように）で物事を考え、伝えるためのフレームワークです。</p>

<p>先ほどから何度か例に挙がっている年間提案のたたき台づくりでもう少し考えてみましょう。</p>

<p>年間提案のたたき台づくりの5W1Hには次のようなものが考えられます。</p>

<p>いつ：たたき台の提出日や提案資料の完成予定日、年間提案の日やその結果が分かる日など<br />
どこで：たたき台をつくる場所や提案を行う場所、あるいは作成したたたき台を〝どこに〞保存しておくかなど<br />
誰が：たたき台をつくる人、チェックする人、提案をする人、あるいは提案相手についてなど<br />
何を：新たなたたき台、あるいはベースにすべき昨年のたたき台など<br />
なぜ：提案の目的<br />
どのように：新規作成するのか昨年のものをベースにするのか、ファイル形式に指定はあるか、メール送付か郵送かなど</p>

<p>指示を出す際には常にこの5W1Hが足りているかを意識すると良いでしょう。</p>

<p>さらに、指示を出す際に気を付けるべき点があります。それが「守破離」です。守破離とは、武道や茶道などの世界における修行のプロセスで重視すべきことを示した言葉で、師の教えを忠実に守り、それを破って自身で工夫をし、やがて師の下を離れ、自身の新しい世界を確立することを意味します。</p>

<p>そんな守破離における基本となるのが「守」、すなわち教えに忠実であることです。学ぶは真似る、物事の習得は真似ることから始まります。</p>

<p>これをZ世代の部下への指示出しに当てはめると、どうなるか。5W1Hで細かく丁寧に伝えたうえで、「最初はこのやり方をそのまま真似してください」と言い添えるのです。</p>

<p>ポイントは〝完コピ〞となります。正解を知ってから取り組み始めたいZ世代の若者たちにとって、自己流で進めるように言われ、失敗をするのはもっともNGなこと。最初はあくまでも絶対に失敗しない、正解のスタイルで取り組ませるべきなのです。</p>

<p><img alt="【図解】5W1H" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Kita002.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shizi.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 06 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[北 宏志（人材育成コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球トリビア】2年連続で更新された昭和／令和の投手記録は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15227</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015227</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介します。</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>昭和初期だからこその完投記録</h2>

<h3>1939年　スタルヒン（巨人）、野口二郎（セネタース）：38完投<br />
&darr;<br />
1940年　亀田忠（黒鷲）：43完投</h3>

<p>投手分業制が進んで以降、めっきり減った完投。</p>

<p>25年は床田寛樹（広島）、伊藤大海（日本ハム）の6完投が両リーグ最多。</p>

<p>沢村賞の旧選考基準である10完投はほぼ見なくなり、今年から8完投に基準が引き下げになったのも頷ける。</p>

<p>反面、ひたすらに完投していたのが昭和初期。毎年のように歴代ランキング入りする完投数が記録され、1位更新も珍しくなかった。</p>

<p>現在の歴代1位記録は別所昭（南海）が47年に記録した47完投。この年は実に448.1回を投げたが、それでもシーズン投球回では歴代7位。昭和の恐ろしさを感じる記録となった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>今年更新されたばかりの連続記録</h2>

<h3>2025年　及川雅貴（阪神）：18試合連続ホールド<br />
&darr;<br />
2026年　ウィンゲンター（西武）：20試合連続ホールド</h3>

<p>先発完投の減少とともに重要度が増していったのがリリーフ投手の存在。現在では馴染み深いホールドやセーブといった記録もその過程で注目されるようになった。</p>

<p>そんなリリーフ投手の偉大な記録が、昨年、今年と連続して生まれていた。</p>

<p>25年の及川はこの年リーグ2位の52HP（ホールドポイント）を記録。最優秀中継ぎのタイトルこそ54HPの大勢（巨人）に譲ったが、歴代6位タイにつけた。</p>

<p>今年、その及川の連続ホールド記録をいきなり更新したのが西武の助っ人・ウィンゲンター。夏場に大車輪の活躍を見せたが、その後コンディション不良で戦線離脱。10月5日現在、シーズンでは24HPに留まっている。来季の完全復活に期待だ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 05 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>Z世代は「優先順位決め」が苦手？ 若手に身につけさせたいタスク管理術  北 宏志（人材育成コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15181</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015181</guid>
			<description><![CDATA[チームをうまく回すための「仕事の重さ」という考え方を紹介する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Z世代は「優先順位決め」が苦手？ 若手に身につけさせたいタスク管理術" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下への仕事の任せ方に迷うなら、まず自分の業務を見える化しよう。成果につながる優先順位の付け方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、北 宏志&nbsp;著『新しい任せ方の教科書　Z世代の部下が動き出す全技術』（ぱる出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1週間の仕事を可視化しよう</h2>

<p>自身の仕事内容の棚卸しが終わったら、次はそれらの業務を時間軸で分解していきます。</p>

<p>仕事における比較的分かりやすい時間軸は、1週間という単位です。土日がお休みの場合は、月曜日から金曜日までを1つのスパンと考え、自身の業務を分解しましょう。</p>

<p>例えば、月曜日には定例会議があり、そのための資料準備は金曜日までに仕上げる必要がある。実際に自分の手元で作業が発生するのは水曜日で、木曜日には上司にチェックを仰ぐ、修正があれば金曜日に対応するといったように、1つ1つの業務を行うタイミングを洗い出し、可視化します。</p>

<p>このように時間軸で業務を可視化する中で、同じ1つの業務であっても、その〝重さ〞が異なることが見えてくるでしょう。急いでやらなければいけないもの、やるタイミングが決まっているもの、すぐにアウトプットする必要はないが時間をかけて成果を出さなければいけないものなど、業務にはそれぞれ〝重さ〞があるのです。</p>

<p>さて、皆さんは「時間管理のマトリックス」をご存じでしょうか。これはスティーブン・R・コヴィー氏が著書『7つの習慣』で提唱したものです。このマトリックスでは重要度と緊急度の2つの軸を基に、タスクを4つの領域に分類、そのうえで優先順位を判断します。</p>

<p>簡単に分類すれば、重要度が高く緊急度も高いものは、すぐに着手する必要があり、重要度が低く緊急度も低いものは、後回しにしても問題がないと判断ができるわけです。</p>

<p>このマトリックスは、仕事を任せる際にも有用な判断軸となります。重要度の高いものとは、任せることで部下の成長に直結する業務や、できるようになることで他の業務もスムーズに進めることができる業務を指します。</p>

<p>重要度の低いものには、例えば、アルバイトや派遣社員などでもすぐに代行できるような業務、外部に委託をしてもクオリティに変化なくアウトプットが可能な業務などがあるでしょう。</p>

<p>緊急度の高いものとしては、納期が迫っているのに人手不足で回っていない業務や、短い期間で特定のスキルを身につける必要がある業務などが考えられます。</p>

<p>緊急度の低いものとしては、長いスパンで取り組むべき業務や、多くの人が同じスキルを持っているため現状は問題なく進められている業務などがあるでしょう。</p>

<p><img alt="【図解】時間管理のマトリックス" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Kita001.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>マトリックスの注意点</h2>

<p>なお、ここで1つ注意すべき点を示しておきます。</p>

<p>このマトリックスでは、重要度が高く緊急度が低いものを「第2領域」、重要度が低く緊急度が高いものを「第3領域」と呼んでいますが、皆さんならこの2つのどちらから着手しますか。多くの方が緊急度が高い第3領域から着手しがちですが、本来優先すべきは第2領域、重要度が高いものになります。この点を念頭に置いておきましょう。</p>

<p>では、この2軸で任せるべき業務を可視化していきます。前述した既存顧客のフォローを、改めてこのマトリックスで考えてみましょう。</p>

<p>例えば、今顧客にトラブルが発生しており、すぐに対応が必要な場合は、重要度も緊急度も高いと言えます。一方で、顧客が今のサービスに満足している場合、慌てて新規のサービスを提案する必要はなく、緊急度は低いと判断できます。</p>

<p>しかし、長期的な視点を持つと、より上位のサービスを提案していくことは非常に大切であり、重要度は高いと考えることができますね。</p>

<p>では、重要度も緊急度も高いものをすぐに部下に任せることは正解でしょうか。例えば、先ほどの顧客のトラブル解決。これをいきなり部下に任せて「解決してこい」と言うのは、少し無理があります。</p>

<p>ここでポイントとなるのが〝重さ〞です。任せる仕事を判断する際には、重要度と緊急度に加え、その業務の〝重さ〞までランク分けをすることが必要です。それでこそ、部下に適切に仕事を任せることが可能になります。</p>

<p>まずは自身の1週間の仕事内容やスケジュールを見える化し、重要度と緊急度と重さで評価して優先順位を付ける。こうして自身の頭の中を整理整頓することが大切です。</p>

<p>ここで少し余談を挟みましょう。日頃、Z世代向けの人材育成プログラムを受け持っていて感じるのは、多くの若手社員が仕事の優先順位付けが非常に苦手だということです。</p>

<p>優先順位を判断するクセを付けるには、トレーニングが必要になります。私が担当する「自己管理力養成研修」には、仕事の優先順位が明確になるTODOリストのつくり方や、タスク・時間管理の方法を学ぶプログラムもあります。</p>

<p>業務の優先順位付けは任せる上司側だけでなく、任せられる部下側にも不可欠ですので、このようなトレーニングを活用することもご一考ください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 05 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[北 宏志（人材育成コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球トリビア】自身のプロ野球記録をたった1年で更新した選手は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15218</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015218</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球トリビア】自身のプロ野球記録をたった1年で更新した選手は？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_yazirushi_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介します。</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「世界の王」の圧倒的記録</h2>

<h3>王貞治（巨人）<br />
1965年：138四球　&rarr;　1966年：142四球</h3>

<p>長距離砲の宿命とも言える「四球攻め」。通算868本塁打を誇る王貞治選手も当然、勝負を避けられ続けた。</p>

<p>65年、自身の保持していた123四球を更新するシーズン138四球をたたき出すと、翌年は142四球であっさり記録更新。</p>

<p>さらにその8年後には158四球でさらに記録を伸ばし、これは現在でもプロ野球記録。</p>

<p>そもそも、2026年現在、シーズン記録トップ20のうち13は王選手の記録。そのほかは村上宗隆選手（ヤクルト）や松井秀喜選手（巨人）ら錚々たる面々が並んでいるが、いずれもトップ20には一度きりのノミネートである。</p>

<p>当然、通算四球数でも王選手は2390で断トツの歴代1位。2位の落合博満選手（ロッテなど）には900以上の差をつけている。</p>

<p>通算437本塁打の名プレイヤー、秋山幸二選手（西武など）が通算910四球なので、2人の間には秋山選手丸1人分の差があることになる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>破壊力抜群の三振王</h2>

<h3>R.ブライアント（近鉄）<br />
1989年：187三振　&rarr;　1990年：198三振</h3>

<p>本塁打王やMVPを獲得し、近鉄バファローズの優勝に貢献した助っ人、R.ブライアント選手。</p>

<p>本塁打を量産した代償か三振も異常に多く、26年現在、シーズン記録トップ3を独占している。</p>

<p>89、90年の連続記録更新もそのうちに含まれる。三振数だけでは11の増加だが、出場試合数は「129&rarr;108」とむしろ減少しており、見かけの数値以上に三振率が増している。</p>

<p>ちなみに現在の歴代1位は90年の記録ではなく、93年に記録した204三振。プロ野球の歴史上唯一の200三振超である。</p>

<p>2019年に村上宗隆選手が歴代4位の184三振をマークしブライアント選手の記録に肉薄したが、翌年は115三振まで減らし打率.307を記録。22年には自身初の首位打者を獲得し、確実性を兼ね備えたホームランバッターに覚醒した。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 02 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>Z世代が仕事に積極的になる「ある条件」をコンサルタントが解説  北 宏志（人材育成コンサルタント）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15179</link>
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			<description><![CDATA[Z世代が求める“成長できる仕事”とのギャップを読み解く]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Z世代が仕事に積極的になる「ある条件」をコンサルタントが解説" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chat.jpg" width="1200" /></p>

<p>Z世代は、仕事を「負担」ではなく「成長の機会」と捉えている。リーダー世代との価値観の違いと、仕事の任せ方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、北 宏志&nbsp;著『新しい任せ方の教科書　Z世代の部下が動き出す全技術』（ぱる出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Z世代の意外な本音</h2>

<p>一定数のリーダーの方から「部下がネガティブな感情を持つのではないか」と懸念する声が上がります。これは、リーダー世代にとって当然の反応です。</p>

<p>なぜなら、自分たちが仕事を「面倒」で「負担になるもの」だと考えて仕事をしてきたから。だからこそ、部下に仕事を任せることを躊躇してしまうのです。</p>

<p>ところが、Z世代の若者たちは違います。彼らは仕事を負担だとは思っていません。</p>

<p>むしろ、彼らにとって仕事は「新しいスキルを身につけられる大きなチャンス」であり「大切な成長の機会」なのです。だからこそ、「キャリアにつながることにはどんどんチャレンジしたい」と考えています。</p>

<p>上司がそんな若者たちの考えを理解せず、「負担になると思われたくないから仕事を任せない」というスタンスのままでいては、永遠にミスコミュニケーションが続きます。これでは、双方にとって良いことはまったくありません。</p>

<p>新卒で入ったIT系企業を2年足らずで退職し、第二新卒として入社した物流業で営業職を務めるCさん。私がこの企業の人材育成をお手伝いさせていただいているため、Cさんとも月に一度、1on1面談をしています。初めての1on1面談で目標設定について話をしていると、彼はこんなことを言いました。</p>

<p>「最初に入った会社は1年経っても新人扱いで、ちっとも仕事を任せてもらえませんでした。もちろん迷ったり、失敗したりすることもあるかもしれませんが、自分でできる、やってみたいと思う仕事をする機会が与えられなかったことが不満で、退職したんです」</p>

<p>新卒1年目であれば、上司やリーダーが手取り足取り指導をしながら少しずつ業務に慣れ、できることを増やしていく期間です。</p>

<p>1年を通じて指導をすることで、定期的な業務と不定期の業務のどちらも経験することができます。そして2年目は、1年目で学んだことをいよいよ発揮する時期。そのはずが、そうではなかったことが、Cさんの不満につながりました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>黒でも白でもない「パープル企業」</h2>

<p>皆さんは「パープル企業」という言葉をご存じですか。これは働きやすいホワイト企業でありながら、働きがいのないブラック企業である会社を指しています。Cさんが勤めていた企業は、まさにこのパープル企業だと言えます。</p>

<p>多くのリーダー世代の方たちは、仕事に対するネガティブなイメージを捨てられないまま、Z世代の部下たちに接してしまいます。すると、適切に仕事を任せることができず、却って部下たちのフラストレーションを増幅させてしまいます。繰り返しお伝えします。</p>

<p>Z世代の若者たちは、キャリアにつながる仕事にはどんどんチャレンジしたいと考えています。そのことを改めてしっかりと認識しましょう。</p>

<p>その一方、仕事を任せる際、気を付けるべき点もあります。それは、何でも任せればいいというわけではないこと。重要なのは〝キャリアにつながる〞という点です。</p>

<p>部下から見て無駄だと感じる仕事は、任せられれば任せられるほど、不満につながってしまう危険もあります。その代表格が、何となく継承されているアナログな業務でしょう。</p>

<p>最初からデジタルが当たり前のZ世代にとって、無駄が多く感じるアナログな業務は、任せられたところで迷惑でしかない。そのことも念頭に置いた仕事の任せ方が必要になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_chat.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 02 Oct 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[北 宏志（人材育成コンサルタント）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球トリビア】たった1年で更新されてしまったプロ野球記録は？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15215</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015215</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球トリビア】たった1年で更新されてしまったプロ野球記録は？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_medal.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球のシーズン記録に関するトリビアを紹介します。</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>もっとも有名？本塁打記録</h2>

<h3>1963年　野村克也（南海）：52本<br />
&darr;<br />
1964年　王貞治（巨人）：55本</h3>

<p>戦後初・そして捕手として唯一の三冠王を成し遂げた野村克也選手。小鶴誠選手（松竹）が保持していたシーズン51本塁打の記録を13年ぶりに更新しました。</p>

<p>ところが翌年、「世界の王」王貞治選手がいきなりの記録更新。このときの55本塁打という記録は、2013年にバレンティン選手（ヤクルト）が更新するまで実に49年間破られず、日本球界の金字塔となりました。</p>

<p>野村選手は通算記録においても偉大な数字を残しながら王選手の後塵を拝すことが多く（本塁打、打点、塁打数などが王選手に次ぐ歴代2位）、当時の人気格差なども踏まえ自身を目立たない「月見草」と称しました。</p>

<p>後年はこれらの不遇な経験が「ボヤキ」の格好のネタとなり、それゆえに、更新された記録としてはもっとも有名な１つではないでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>セ・パの三冠王が立て続けに更新した長打率</h2>

<h3>1985年　落合博満（ロッテ）：.763<br />
&darr;<br />
1986年　R.バース（阪神）：.777</h3>

<p>「塁打数 &divide; 打数」の計算式で算出され、文字通り長打力を測ることのできる指標が長打率です。</p>

<p>王選手の保持していた記録「.761」を更新したのが、85年の落合博満選手。この年は「打率.367&nbsp;本塁打52 打点146」という圧倒的な成績で自身2度目となる三冠王に輝きました。</p>

<p>翌年、その記録をいきなり破ったのも三冠王でした。伝説の助っ人外国人、R.バース選手が長打率記録を一気に1分以上更新。主要打撃成績も「打率.389&nbsp;本塁打47&nbsp;打点109」で2年連続2度目の打撃三冠を獲得しました。（なお、シーズン打率.389は2026年現在もなおプロ野球記録です）</p>

<p>ちなみに86年は落合選手もパ・リーグで3度目の三冠王を獲得。2年連続で両リーグに三冠王が生まれるという歴史的な期間でした。</p>

<p>また、落合選手の誕生日は1953年12月9日、バース選手の誕生日1954年3月13日。生まれ年の違いはあれど、実は同級生の2人なのでした。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_medal.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 01 Oct 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>コンビニはオリジナリティ勝負の時代へ 大物経営者の注目ポイントは？  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15075</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015075</guid>
			<description><![CDATA[コンビニの競争は、もはや「接客」や「品揃え」だけではない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="コンビニはオリジナリティ勝負の時代へ 大物経営者の注目ポイントは？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_OSAKA_SG.jpg" width="1200" /></p>

<p>AI、キャッシュレス、データ活用――。コンビニ各社は次の成長戦略へとかじを切っている。コンビニ店長の奮闘を描いた新刊『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。 コンビニで働く外国人たちと店主一家の23年』の著者である村尾信一氏が、コンビニの未来を読み解く。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>激しい変化を遂げるコンビニ像</h2>

<p>コンビニといえば、つねに身近にあって、馴染みの店には会話できる従業員さんがいて...。筆者はそんな日常を心地よく感じます。</p>

<p>ですが都会ではもはや、そんな接客は求められていません。むしろ会話を避ける客さえ多く、そそくさと買い物を済ませると、ビジネスパーソンたちはオフィスビルの谷間に消えて行きます。（もちろん地方や下町にはまだまだ人情は残っていますが...）</p>

<p>昨今のコンビニ報道を眺めていると、省人化設備の導入、AI開発による店舗運営の効率化、キャッシュレス決済の促進、従業員の負担軽減、といったトピックスが並びます。</p>

<p>もっと言うと、それらを推進するために外部資本との提携など、企業目線の大きな話が中心です。</p>

<p>コンビニ成長期には、現場の接客、清掃、品揃えといった店舗レベルの向上に力が注がれました。商品開発も各社が切磋琢磨して、オリジナリティの高い高付加価値商品が数多く生まれました。</p>

<p>今日、訪日外国人が日本コンビニに羨望の眼差しを向けています。それは長年に渡る各社の努力の賜物です。ところが今、コンビニ各社の視点は別のところにあるようです。競合他社と争うより、自社の強みを磨いて独自性を出すという発想です。</p>

<p>たとえば、ローソンはエンタメ、KDDIとの連携、店内調理。ファミマはアパレル、デジタルサイネージ、ユニークな商品開発。セブンはデイリー商品の品質向上。これらが意味するところとはいったい何でしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>世界に羽ばたく日本のコンビニ</h2>

<p>ソフトバンクの孫正義氏や伊藤忠商事の岡藤正弘氏のような大物経営者の、過去のインタビュー記事やメディア発表などを辿ると、彼らが描いている壮大な構想の輪郭がうっすらと浮かび上がります。</p>

<p>7月31日、セブン＆アイ・ホールディングスはソフトバンク、PayPayなどとの資本提携を発表しました。PayPayと顧客データを統合するほか、人工知能（AI）の活用でも協業を広げるそうです。孫氏の構想にコンビニが重要なプラットフォームとして存在することは間違いありません。</p>

<p>また、8月26日に開催された「ファミマフェス」、テーマは「コンビニではたらく」。「ファミマではたらく」とは言ってないところがミソです。</p>

<p>一年前、岡藤氏はセブン＆アイ・ホールディングスへのⅯVO参画を断念した際、報道陣の取材に対し、コンビニの未来像や「国益」の観点を熱く語っていました。</p>

<p>もはや大手コンビニは自社の利益だけを追求していては駄目だと。そういう時代に入っていくことを示唆しています。事実、この一年で報じられた、こまぎれのコンビニ報道を繋いだだけで、理に聡い人は、業界に何が起ころうとしているかは察しがつくはずです。</p>

<p>そのうえで現場に眼を転じると、社会保険料や人手不足に起因する人件費の負担増。これらはやはり加盟店オーナーの大きな心配材料です。</p>

<p>本部は加盟店の痛みを理解して、攻防一体の成長戦略を描かなければなりません。たしかに、このようなグランドデザインを描けるのは、前述の巨人たちなのかもしれません。</p>

<p>しかし現場を正確に捉えているのは、あくまで日々加盟店と接している本部経営相談員（スーパーバイザー）です。彼らに発言力や権限を与えるのか。もしくは効率を優先してAIに代替させるのか。これがコンビニの未来を占ううえで分かれ道になりそうな気がします。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_OSAKA_SG.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 01 Oct 2026 10:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>コンビニとカスハラ客のいたちごっこ... 終止符を打つのはやはりAIか？  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15074</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015074</guid>
			<description><![CDATA[現場の努力だけでは防ぎきれないカスハラという社会課題が深刻化している]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="コンビニとカスハラ客のいたちごっこ... 終止符を打つのはやはりAIか？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cushara.jpg" width="1200" /></p>

<p>カスハラ対策が進んでも、現場の悩みは消えていない。AIがクレーム対応を担う時代を前に、コンビニに求められるのは本部の支援だけではなく、オーナー自身の経営力だという。コンビニ店長の奮闘を描いた新刊『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。 コンビニで働く外国人たちと店主一家の23年』の著者である村尾信一氏に解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>社会現象と化した「カスハラ」</h2>

<p>コンビニの接客レベルは、オーナーの管理能力と直結します。</p>

<p>「従業員を教育できていない」<br />
「求心力がない」<br />
「性格が暗い」</p>

<p>このようなオーナーのもとでは接客クレームが多発します。さらにクレームの多い店には従業員も集まりませんから、「人手不足&rarr;店舗レベル低下&rarr;売上減少」と、負のスパイラルに陥るのです。</p>

<p>ただし、カスタマーハラスメント（カスハラ）となると話は別。もはや「接客の問題」ではなく、深刻な社会課題です。</p>

<p>その背景には、サービス産業の構造変化、地域社会のストレス増大、そしてコンビニという業態が背負わされてきた「過剰な公共性」があると考えられます。</p>

<p>ローソン・カスタマーサポート推進室で責任者（部長）を務めていた稲葉裕二さん（現在はクラシアン・コンタクトセンター統括副本部長）にカスハラの実態を伺いました。</p>

<p>稲葉さんはこう語ります。「ここ数年で表面的には減っていると感じます。店頭ポスターやメディアを通じて、広くカスハラの認知が進んだことが大きいですね」</p>

<p>事実、企業側のガイドラインや対応マニュアルが整備されて、苦情を受け付ける電話オペレーターの精神的負担は軽減されました。</p>

<p>「昔、オペレーターは一方的に電話を切ってはいけないと教育されていて、1～2時間の苦情電話に付き合わされることはザラでした。ですが今は暴言や差別的な発言があると、その時点で電話を切ってよいと、教育されています」（稲葉氏）</p>

<p>ところが一方で、粘着質のクレーマーが完全にいなくなったわけではありません。ガイドラインの先を読んで執拗に絡んでくる輩は後を絶ちません。彼らは機転も利き、弁も立つ。稲葉さん曰く、「推測ですが彼らは働き盛りの3～40代くらいの人じゃないですか」とのことです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>外国人スタッフとクレーム増加は相関関係なし</h2>

<p>コンビニで働く外国人スタッフは、8万人を超えると言われています。こういった状況とクレーム（カスハラ含む）との相関関係についてお聞きすると、こう答えていただきました。</p>

<p>「いえ、分けて考えたほうがよいと思います。業務が複雑で接客の難易度も高いコンビニのバイトには、優秀な外国人が集まる傾向にあります。むしろ真面目に働いている外国人スタッフを好意的に見ているお客様も多いです」（稲葉氏）</p>

<p>もちろん、質の低い外国人スタッフもいます。ですが指導力に欠けるオーナーのもとでは、日本人、外国人を問わず、接客クレームは増加します。結局、そこは店によって違うということでしょう。</p>

<p>稲葉さんにはカスタマーサポート部門の現在地と今後について、ご意見を聞きました。</p>

<p>「お客様の声の8割はAIに代替されていくと思います。問合せやクレームの多くはお客様が自己解決できるようになるでしょう。まさにそういった仕組みづくりを進めている真っ最中です。ただし2割は人が対応すべきものが残ります。クレームにせよ、改善要望にせよ、これが企業にとって宝の山だと思います。これを対応できる優秀なカスタマーサポート人材の育成が必要です」</p>

<p>人手不足はカスタマーサポート部門のオペレーターのあいだでも起きています。DXと人材の少数精鋭化は急務ということでしょう。そのためにも、社内における部門の地位向上が必要というのが、稲葉さんのお考えでした。</p>

<p>もちろん、カスハラに悩まされる現場のオーナーやスタッフを守るために、本部がやるべきことはあります。ところがオーナーが対処力を身に付けることのほうが重要です。ますますオーナーに求められる経営者としての覚悟や能力が高まっていると感じました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_cushara.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 30 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>軋轢・理不尽は今もあるのか？ 業界30年の目から見たコンビニFCの実態  村尾信一（フリーライター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15073</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015073</guid>
			<description><![CDATA[現在、コンビニオーナーたちを最も苦しめている問題とは何か？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="軋轢・理不尽は今もあるのか？ 業界30年の目から見たコンビニFCの実態" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shuttennsenryaku.jpg" width="1200" /></p>

<p>「本部が加盟店を搾取している」。そんなコンビニ業界の負のイメージは、本当に正しいのだろうか。コンビニ店長の奮闘を描いた新刊『店長、パスタに箸をつけたらお客様がキレました。 コンビニで働く外国人たちと店主一家の23年』の著者である村尾信一氏に、業界が抱える本当の課題を解説してもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コンビニフランチャイズへの偏見と実体</h2>

<p>「意に反した発注を強要され、断ると契約更新をちらつかされる」<br />
「近くに同一チェーンの新店を出され、売上が減少した」</p>

<p>ひと頃はこういった類いの不満がコンビニ加盟店のオーナーから聞かれたのは事実です。</p>

<p>この話題を論じる前にまず、筆者の素性を明らかにしております。</p>

<p>私は1995年から2025年までの30年間、セブン‐イレブン・ジャパンに在籍しました。主に加盟店オーナーと向き合うオペレーション本部に所属し、経営相談員（OFC）、地区責任者（DM）、統括責任者（ZM）などを経験させていただきました。成長著しい90年代から曲がり角に立たされた近年までの移ろいを、本部社員として体感してきました。</p>

<p>「発注を強要された」という不満は「発注こそが売上をつくる生命線」とばかりに、本部スーパーバイザー（セブン‐イレブンではオペレーション・フィールドカウンセラーと呼ぶ）が鼻息荒くアドバイスした時代が背景にあります。</p>

<p>強要の真偽はさて置き、オーナーからすると強要という受け止めになるのも頷けます。</p>

<p>ですが今はコンプライアンスの名のもとに、スーパーバイザーが発注数を強要することはご法度とされており、懲戒処分対象になっております。</p>

<p>逆に「最近のスーパーバイザーは具体的な発注数を言わなくなったから物足りない」と、不満をこぼすオーナーが増えたくらいです。</p>

<p>「近くに新店を出された」という不満はドミナント出店戦略（ある地域内における市場占有率を向上させて独占状況を目指す経営手法）を指すのですが、そもそも出店ペースは近年極端に鈍化しました。</p>

<p>最大手セブン‐イレブンの場合、2000年代後半は毎年1000店ペースで純増していたものが、2019年以降、2026年の現在までずっと総店舗数は2万1千店台のままです。</p>

<p>たとえ新店をオープンしても、売上不振店からの移転オーナーや複数店オーナーが中心で、かつての不満は聞こえてこなくなりました。</p>

<p>既存店を守るため、と言えば聞こえはよいですが、チェーンの成長といった観点からすると、本部内でも賛否の分かれるところです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>それでも悩み多きコンビニ稼業</h2>

<p>では、現在もっとも多く聞かれるオーナーの不満とは何でしょうか？</p>

<p>「人手不足に苦しんでいる」<br />
「社会保険料を含む人件費の負担が増している」<br />
「客数の減少が深刻。コンビニの将来性に不安を感じる」</p>

<p>このほか、現場レベルでは</p>

<p>「カスハラに悩まされている」<br />
「従業員が定着しない」<br />
「サービス業務が多様化して従業員の教育が大変」<br />
「外国人従業員の教育に苦慮している」</p>

<p>などと言った声も聞かれます。</p>

<p>これらの問題は、店の努力だけではどうすることもできない社会課題も含まれています。つまりさまざまな要因が複雑に絡み合った結果なのです。</p>

<p>元本部社員の私からすると、地域によって課題の優先順位は微妙に違います。いや、もっと言うと個店によって違います。あくまで一店一店に本部が寄り添って、できることから一緒に課題解決することが肝要です。</p>

<p>もっとも、問題点の共通項も多く、本部が主体的に解決すべき課題は多々あります。</p>

<p>ところがです。フランチャイズビジネスの難しさとも言うべきは、オーナーの資質、能力が十人十色だということです。</p>

<p>「本部に不満はありません。感謝してもしきれないくらいです」と言って、本部との良好な関係を築いているオーナーもいれば、「店が苦しんでいることを本部は分かっているのか？もっと店への支援策を手厚くしろ！」と、ことあるごとに不満をぶつけてくるオーナーまで。実に千差万別です。</p>

<p>従業員をしっかりと教育して、素晴らしい店をつくっている優秀なオーナー。彼らは、まさに独立した経営者としての気概を持って商売を続けておられます。そういう店ほど、本部を上手に利用して店を繁盛させています。</p>

<p>かたや本部におんぶに抱っこ。本部依存度の高いオーナーは何かにつけて、本部に責任転嫁して不満ばかり。そういう店ほど、従業員を教育できず店のレベルは低下。売上利益を減少させています。</p>

<p>たしかに昨今の社会環境変化は無視できませんが、むしろ店の内側にこそ問題があり、そちらのほうが影響度合いとしてははるかに大きい。それが現場を見て来た私の肌感覚です。もちろん、本部の問題も大きい。経営方針や営業戦略、加盟店支援策などが的外れでは店の努力も報われません。</p>

<p>ことほどさように、ひと言で問題の本質を表現できないのが、コンビニ業界、フランチャイズビジネスの難しさと言えましょう。あえてひと言で言うとしたら、「リーダーによって組織は変わる」ということでしょうか。これは本部、加盟店双方に言えることですが。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shuttennsenryaku.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 29 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[村尾信一（フリーライター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>アムンゼンが南極点に到達できた理由は？現代のリーダーに必須の6つの要素【後編】　  御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12287</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012287</guid>
			<description><![CDATA[自分の判断軸を持つために知っておきたい「時代の読み方」について、京都大学経営管理大学院特別教授の御立尚資氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事・ビジネスでも、キャリア・人生でも、何か意思決定をする際に自分なりの軸を持っている人は、周りに流されずに適切な判断をできることが多い。では、そうした「自分の判断軸」を持つためには、いったいどのようなことを学び、考え、体験したらいいのだろうか。</p>

<p>本連載では、ボストンコンサルティング グループの日本代表を長年務め、現在はリーダー教育にも携わっている御立尚資氏の考えをうかがっていく。</p>

<p>連載第5回の後編にあたる本稿では、「併存の時代」のリーダーに求められる6つの要素のうち、第5の要素「哲学や価値観」、第6の要素「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」について解説する。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アムンゼンが人類で初めて南極点に到達できた理由</h2>

<p>第5の要素である「哲学や価値観」、第6の要素である「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」とはどんなものでしょうか。</p>

<p>それを知るうえで参考になるのが、探検隊のリーダーのあり方です。先が見えない探検のリーダーのあり方は、先行き不透明な現代のリーダーにも大きな示唆を与えてくれます。</p>

<p>中でも面白いな、と思えるのは、人類初の南極点到達を競い合ったロアール・アムンゼンとロバート・スコットです。</p>

<p>アムンゼンはノルウェー出身の探検家。自ら組成した探検隊を率いスポンサーを募って、何とか南極に向かいました。一方のスコットはイギリス海軍の軍人であり、国から多額の資金援助を受けた探検隊のリーダーとして南極点到達を目指しました。</p>

<p>スタートは共に1911年の10月。圧倒的に有利なのはスコットと見られましたが、南極点に早く到達したのは12月にたどりついたアムンゼンでした。スコットは1カ月遅れて12年1月に到達。</p>

<p>さらに、アムンゼンの部隊は全員が無事に生還しましたが、スコットの部隊は復路で遭難し全員が亡くなった、という悲劇的な対比でも知られています。</p>

<p>この2人のリーダーを分かつものは何だったのでしょうか。リーダーは目標を設定し、戦略を立てて実行していくのが役割ですが、それぞれの面から見ると2人には明らかな違いが見られました。</p>

<p>まず大きな違いは「目標設定」です。アムンゼンの目標は非常にシンプル。「南極点に人類で初めて到達する」ことだけでした。</p>

<p>それに対し、スコットはイギリスの国威発揚のために「南極点に初めて到達する」だけでなく、「南極で科学的研究の成果をあげ、イギリスの国威発揚に繋げる」という2つの目標を持っていました。そのためには、測量や科学的調査も必要なので、その専門家部隊も率いて南極を目指しました。</p>

<p>目標がシンプルだと判断がしやすくなりますが、目標自体が複数になると複雑性が幾何級数的に増え始め、判断が難しくなります。それがスコットの足を引っ張ったのではないか、とも言われています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>多数のオプションが裏目に出たスコット</h2>

<p>アムンゼンとスコットの違いは「戦略」にも現れています。</p>

<p>スコットは過去に南極探検に挑戦し、その中でいくつかの失敗体験がありました。その教訓から選んだ戦略が、様々なオプションを用意することです。移動手段として、犬ぞりだけでなく、小さな馬と、当時は最新鋭だったソリにエンジンがついた雪上車を用意しました。</p>

<p>一方、アムンゼンは犬ぞりだけにこだわりました。</p>

<p>こう聞くと、スコットのほうがうまくいきそうに思えますよね。ところが、オプションを複数用意したことが裏目に出ました。途中ですべて稼働しなくなってしまったのです。</p>

<p>まず馬は大量の飼い葉が必要なのでそれを運ぶ必要があり、これが探検隊の負担になりました。その苦労にもかかわらず、結局のところ馬は寒さに耐えきれなくて死んでしまいました。</p>

<p>一方、雪上車は、ブリザードが吹くと体感温度がマイナス50℃になるような南極ではエンジンオイルが焼きつき、1週間程度で使えなくなりました。</p>

<p>残ったのは従来のエスキモー犬でしたが、今度は犬もうまく使いこなせず、結果的に人力で重いソリを引くことになりました。</p>

<p>また当時最新鋭の食料だった缶詰を持参したものの、初期のフタを鉛で閉めるタイプだったため、復路では鉛中毒になり遭難に繋がったのではないかという説があります。</p>

<p>一方のアムンゼンは「犬ぞりで行って勝つしかない」と犬ぞりをとことん突き詰めていきました。96頭の犬を乗せてノルウェーを出発したのですが、エスキモー犬は寒さに強い分暑さに弱く、赤道を通過するときに衰弱し死んでしまうことが懸念されました。</p>

<p>そこで、すのこのような装置を置き、その下に水を流して犬が弱らないようにするなど、徹底的に犬を大事に航海しました。その結果、子犬まで産まれて、南極大陸到達時には20頭ぐらい増えていたそうです。</p>

<p>そうして夏の間に南極大陸に着くわけですが、そこで一冬を過ごし、次の夏の踏破を目指しました。その間、夏冬合わせて、徹底的に犬ぞりの訓練をしていたそうです。</p>

<p>これは含蓄がある話だと私は思います。未知の挑戦をするときには、スコットのように、色んなオプションを用意したほうが一見良さそうに思えます。しかし、オプションを持ちすぎて、一つひとつの手段を磨き切れていなかったわけです。それに対し、アムンゼンは一つの手段を磨きに磨いたわけですね。</p>

<p>さらに、アムンゼンは、自分たちより前に南極点を目指した人たちの日誌をすべて集めて、頭の中でシナリオを立ててシミュレーションしたそうです。彼は「完全な準備のあるところに常に勝利がある」と述べています。</p>

<p>一つの手段に絞ると言っても、とにかく脇目も振らずというのではありません。持っているリソースの中でどうベストを尽くすかを徹底的に考えて、準備をしたからこそ、アムンゼンは成功したというわけです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>楽観的なアムンゼンと悲観的なスコット</h2>

<p><img alt="" height="632" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250417Mitachitakashi03.png" width="1200" /></p>

<p>アムンゼンとスコットの大きな違いはもう一つあります。それは、「楽観的か悲観的か」です。</p>

<p>遭難したあとに出てきたスコットの日誌を読むと、実はすごく悲観的なことが書かれています。途中で雪上車や馬がダメになるなどのトラブルが重なったため同情する点はあるのですが、やっと南極点に着いても、喜ぶどころか、「神よ、ここは恐ろしい土地だ...」と悲観的な発言を繰り返しているのですね。</p>

<p>それに対してアムンゼンはいつも楽観的な発言をしていました。背景には、本人が言うように、「もうこれ以上、自分より準備した人がいないということがわかったら、あとは楽観的になれる」と準備を徹底したこともあると思いますが、本人が意思を持って楽観的になったのだと思います。</p>

<p>哲学者のアランは、「楽観は意思の問題であり、悲観は気分の問題である」と述べています。要は、準備することによって、意図的に楽観的になることが非常に大事だというわけです。それを実践していたのがアムンゼンであり、その真逆がスコットだったのですね。</p>

<p>見えないものに立ち向かうとき、リーダーが楽観的か悲観的かは、実はものすごく重要です。リーダーが悲観的だと、メンバーも悲観的になり、100の力を持っていても、50ぐらいしか出せなくなります。それに対し、リーダーが楽観的だと、チームの力が100％発揮されるのです。</p>

<p>アムンゼンとスコットに関しては、ほかにも興味深い研究が行なわれています。興味のある人はぜひ様々な本などで調べてみてください。</p>

<p>さて、以上でリーダーとして必要な要素について見てきましたが、リーダーシップを左右するもう1つの要素として近年注目を集めているものがあります。それは「オーセンティックリーダーシップ」です。一体どのようなものなのかは次回お話ししましょう。（次回に続く）</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【御立尚資（みたち・たかし）】<br />
京都大学経営管理大学院特別教授。京都大学文学部米文学科卒。ハーバード大学で経営学修士(MBA with High Distinction, Baker Scholar)を取得。日本航空(株)を経て、ボストン コンサルティング グループ（BCG）に入社。日本代表（2005～15年）、BCGグローバル経営会議メンバー（06～13年）、経済同友会副代表幹事(13～16年)などを歴任。著書に『経営思考の「補助線」』（日本経済新聞出版）、『使う力』（PHPビジネス新書）、『「ミライの兆し」の見つけ方』（日経BP）などがある。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_jyoushibuka.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 28 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>お金への不安は当然だが... 惰性で今の仕事を続ける人が失う“本当の資産”  本田健（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15126</link>
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			<description><![CDATA[人生を整理するための視点を紹介する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="お金への不安は当然だが... 惰性で今の仕事を続ける人が失う“本当の資産”" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_depressedperson.jpg" width="1200" /></p>

<p>漠然と悩み続けるのではなく、心配を書き出し、「何が解決できる問題なのか」を整理することの大切さを解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、本田健&nbsp;著『自分に聞いてみよう 人生を選び直す49の質問』（きずな出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが今、心配なことは何ですか？</h2>

<p>心配ごとには、一つの共通点があります。それは、たいていの場合、お金か、時間か、その両方が関わっている、ということです。</p>

<p>お金が足りなくて、心配。<br />
時間が足りなくて、心配。</p>

<p>お金も時間も、いまはあっても、これから先どうなっていくのかが心配。多くの心配は、お金と時間の問題に、だいたい行き着くことが多いのです。</p>

<p>1.お金の心配<br />
今月の支出、来年の生活費、将来の備え。</p>

<p>2.仕事の心配<br />
いまの収入、これからのキャリア、定年後の働き方。</p>

<p>3.健康の心配<br />
自分のからだのこと、家族のからだのこと。</p>

<p>4.家族の心配<br />
親の介護、子どもの将来、配偶者のこと。</p>

<p>5.自分自身の未来の心配<br />
いまの生き方で、本当に大丈夫だろうか。</p>

<p>お金と時間は、人生の中で、自分の選び方によって、ある程度はコントロールできるものです。もちろん、すべてを自分で動かせるわけではありません。でも、自分の使い方を見直すことで、変えられる部分は、意外に多いのです。</p>

<p>心配は、ごく自然な感情です。心配することを、悪く思う必要はありません。ただ、心配しているだけでは、状況は変わりません。心配の中身をはっきりさせて、それに対して、自分ができることを一つずつ整理していきましょう。その作業が、心配を行動に変えていきます。</p>

<p>いま、あなたが抱えている心配ごとを、紙に書き出してみてください。書き出すと、心配の輪郭が、はっきりしてきます。</p>

<p>「これは、お金で解決できる心配なのか」<br />
「これは、時間の使い方で解決できる心配なのか」<br />
「これは、いま考えても、どうにもならない心配なのか」</p>

<p>その仕分けをするだけで、心配の重さは、ずいぶん変わってきます。まず、いまの心配を、自分の中で、ちゃんと見ておきましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>銀行の口座にいくら入っていたら、明日から心配せず生きられますか？</h2>

<p>あなたにとって、お金は、いくらあれば十分ですか。この問いには、その人のお金に対する全体感が、ぎゅっと詰まっています。でも、それだけではない何かが、その金額には込められています。</p>

<p>「十分」の金額は、その人がどれくらいの不安を、心の中に抱えているかを表す数字です。たくさんの金額が必要だと感じている人ほど、心の中に、大きな不安を抱えています。反対に、控えめな金額で十分だと感じる人は、生活そのものへの不安が、それほど大きくないのです。</p>

<p>お金は、追いかけるほど遠ざかる性質を持っています。</p>

<p>いま100万円持っている人は、「500万円あれば」と感じます。<br />
500万円持っている人は、「2000万円あれば」と考えてしまいます。<br />
2000万円持っている人は、「1億円あればなぁ」と夢見るのです。</p>

<p>なぜ、「十分」の金額は、いつも自分の手の届く少し先にあるのでしょうか。それは、お金が増えるほど、生活水準も上がっていくからです。また、つき合う人の層も変わっていくからということもあります。</p>

<p>そして、不安の中身が、お金のことよりも、いまの生活を失う不安のほうに変わっていくこともあります。結果として、いくらあっても「足りない」と感じる状態が続いていきます。</p>

<p>ここで一度、立ち止まって考えてみてください。</p>

<p>あなたにとっての「十分」の金額は、本当に安心をくれるのでしょうか。<br />
その金額にたどり着いたら、あなたは、本当に安心できるのでしょうか。</p>

<p>安心は、金額そのものではなく、「お金に対する自分の状態」が、生み出すものです。</p>

<p>自分の状態が整っていれば、金額が少なくても、それなりに安心できます。そうでなければ、金額がいくらあっても、安心は永遠に手に入らないでしょう。</p>

<p>もちろん、ある程度の金額は、現実的な安心のために必要です。「漠然とした十分の金額」ではなく、「具体的な必要金額」を、計算してみましょう。月々の生活費を出して、その何か月分くらいが必要かを、書き出してみるのです。</p>

<p>これから先にどんな大きな出費があるかも、見えるところに置いてみましょう。漠然としていたものが、具体的な数字になるだけで、不安はずいぶん減ります。あなたの「十分」の中身は、何でしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたが今、やり続けていることは、本当は何のためですか？</h2>

<p>毎日、繰り返していること。もう何年も、続けている仕事。なんとなく、やめずにきてしまっていること。その一つひとつには、始めた理由があったはずです。でも、続けているうちに、最初の理由を忘れている場合があります。</p>

<p>仕事のことを例に取ってみましょう。</p>

<p>いまの仕事を始めたときは、こんな理由でこの仕事を選んだという動機が、はっきりしていたと思います。希望の会社に就職できたとか、誇らしいと思ったこともあったでしょう。</p>

<p>でも、10年、20年と続けていると、その最初の理由を忘れてしまいます。ただ、長く続いているから続けているだけかもしれません。</p>

<p>人間関係のことは、どうでしょうか。なんとなく今の人間関係を続けているけれど、本当は、何のために続けているのか、よくわからなくなっています。</p>

<p>ただ、長くつき合ってきたから、というだけで、惰性で続いている可能性もあります。生活のスタイル。いまの暮らし方を、なんとなく続けています。</p>

<p>でも、本当にこれが自分に合っているのか、立ち止まって考えたことは、あまりありません。</p>

<p>毎日の習慣。長く続けてきた習慣が、いまの自分には、もう必要ないかもしれません。</p>

<p>でも、惰性で続けています。続けていることの中には、その人の「いまの自分」が映っています。</p>

<p>いま大切にしているもの。いま守りたいもの。ただ、惰性で続けているもの。もう、やめてもいいもの。</p>

<p>いろいろなものが、混ざっています。</p>

<p>ここで、あなたが「続けていること」を、いくつか書き出してみてください。</p>

<p>仕事のこと。人間関係のこと。生活のスタイル。毎日の習慣や長く続いている何か。</p>

<p>それぞれについて、「これは何のためにやっているのか」を、自分に聞いてみる。すぐに答えが出るものは、自分の中で、目的がはっきりしているものです。答えが出ないものは、惰性で続けている可能性があります。</p>

<p>惰性で続けていることに、自分の時間とお金が流れ続けている。その事実に気づくことが大切です。</p>

<p>すべてを、いますぐ変える必要はありません。ただ、続けていることの目的を、定期的に問い直す。</p>

<p>「これは、いまの自分にとって、まだ意味があるのか」</p>

<p>その問いがあるだけで、あなたの時間とお金の使い方は、少しずつ整っていきます。いま、あなたが続けていることのうち、「本当は何のためにやっているのかわからない」と感じるものはありませんか。その答えの中に、これから手放してもいいものが、隠れているかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 28 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本田健（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>氷河期の苦しみを知る『せどりの女王』作者 同世代への熱いメッセージ  高殿円（小説家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14860</link>
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			<description><![CDATA[就職氷河期は、本当に「失われた世代」のまま終わるのだろうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="氷河期の苦しみを知る『せどりの女王』作者 同世代への熱いメッセージ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takadono001.jpg" width="1200" /></p>

<p>「氷河期世代に逆転はあるのか」。自身も就職氷河期を経験した作家・高殿円氏が、最新作『せどりの女王』のストーリーも交えながら、その過酷な時代と、人生を巻き返すための考え方を語る。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最新作に活かした過酷な時代の体験</h2>

<p>ーー高殿さんの新刊、『せどりの女王』主人公の夕映野遠火（ゆえの・とおか）はいわゆる「氷河期世代」から成りあがった女性というキャラクター像です。高殿さんご自身もバブル崩壊直後に新卒就活をされたそうですが、当時の過酷さはどれほどのものだったのでしょうか？</p>

<p>【高殿】当時はバブル崩壊だけではなく、阪神淡路大震災も重なり、まさに未曽有の不況といった世相でした。さらに、私たちは団塊ジュニア世代で母数も多い。新卒就活においては、現在の「売り手市場」とは真逆の「買い手市場」でした。</p>

<p>そういった企業側が優位な状況に加えて、当時はコンプライアンス意識なんてありませんから、人事担当者からは相当ひどいことを言われた記憶があります。</p>

<p>自分たちは学生を選び放題なうえに簡単に替えが効く、学生は何とか職に就きたいから必死でお願いする。そんな状況だと自分が偉くなったと錯覚してしまうのが人間なんでしょうね。私たちの受けた仕打ちは「時代によるDV」と言っていいと思います。</p>

<p>私たちの世代は、「お前たちの代わりなんていくらでもいる」と100回は言われてきた世代じゃないでしょうか。</p>

<p>ーー最終的に、どのような企業に就職されたのでしょうか？</p>

<p>【高殿】新卒では、IT企業に就職しました。不景気な中でも、IT業界だけは採用枠が多かったんです。いわゆる「1999年問題」に対処するため、人手が求められていたんです。</p>

<p>ただIT業界と言っても昨今イメージされるようなキラキラな感じではなく、女性というだけでタイトスカートにパンストのような衣服を強制されましたし、自分の仕事もあるのにお茶くみなどもさせられました。理不尽な思いをしましたね。</p>

<p>ーー厳しい時代に生きた氷河期世代の葛藤を、どのように作品に落とし込まれましたか？</p>

<p>【高殿】氷河期世代はいわば「世に出た瞬間からワゴンセールにぶち込まれた」世代です。たとえグッチやエルメスでも、ショーケースにすら並べてもらえず、安売り商品として扱われてしまう。その苦しさを「せどり」というテーマで表現しました。</p>

<p>ーー主人公の遠火を、救済される弱者ではなく、自ら巨額の富を築いた経営者として描いたのはなぜですか？</p>

<p>【高殿】仮にフィクションの世界であっても、氷河期世代の成功例を示すことが重要だったと思ったからです。</p>

<p>非正規を転々としているような人は、自分の人生の指針となるようなメンターとの出会いに恵まれない。だからこそ逆転の方法もわからなくなってしまう。その指針の一つに、この作品がなれば幸いです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>氷河期世代の厳しい現状</h2>

<p>ーー氷河期世代に対する国の対応や世間からの風当たりは厳しいものがあると考えられます。高殿さんのお考えをお聞かせください。</p>

<p>【高殿】氷河期世代に対する国の救済はまだまだ足りていませんね。</p>

<p>新卒就活で正規の仕事に就けず、そのまま何十年も非正規で細々と働き続けている人たちもたくさんいます。私は、10年なり15年なり、一定期間非正規で働き続けた方の所得税は下げてしまっていいと考えています。</p>

<p>税収は減ってしまうでしょうが、非正規層のいくらかが生活保護に流れることを考えれば、その手前で救済措置を講じても損にはならないと思います。</p>

<p>ーー高殿さんが考える、氷河期世代にとっての「人生の逆転」とは何でしょうか？収入を増やすこと、仕事を得ること、社会から評価されることのどれに近いですか。</p>

<p>【高殿】私は氷河期世代の逆転は定年後に訪れると思っています。いまは、定年後も再雇用などで働くケースが多いですよね。そうなったときに、過去の学歴や経歴は、実はそんなに役に立たないと思うんです。</p>

<p>あなたが会社の経営者だとして、「俺は大手企業で営業部長をやってたから、営業以外の仕事やらないよ」というお腹の出たシルバー人材と、「非正規を転々としていましたが、体力には自信がありますしなんだってやります」というシルバー人材、どちらが欲しいですか？</p>

<p>ーーそれなら、後者の人材ですね。</p>

<p>こう言っては意地悪ですが、会社の肩書だけにすがって、プライドが肥大したり人間関係をないがしろにしてきたエリートの老後は悲惨だと思いますよ。今苦しんでいる氷河期世代の皆さんは、60歳からの第2ラウンドでの逆転を目指しましょう。</p>

<p>ただし、非正規の氷河期世代だから優遇されるわけではありません。偉ぶらない姿勢、仕事を選ばないメンタルはもちろん、健康な肉体に体力、最低限の身だしなみも必要です。</p>

<p>なので今は、それらの条件をそろえることが重要。個人的には「毎月2、3万円自由にできるお金を作る」ことを目標にすべきだと思います。そうすればそのお金でジムに行ったり脱毛をしたりできますからね。</p>

<p>ーー「自分はもう手遅れだ」と感じている40代、50代に、どのような言葉を伝えたいですか。</p>

<p>【高殿】先ほども言ったように、これまで苦しんできた人たちにも逆転のチャンスはあります。今はブルーカラー全盛時代といわれ、現場仕事の給料が上がってきていることも追い風です。</p>

<p>私の周りにも、スキルを活かして不動産で成功している人たちはたくさんいます。超安価でボロ屋を買い取って、自分たちで修繕、貸し出しするんです。自分に塗装のスキルがあれば業者を雇わずできますし、水道工事や電気工事といった自分が持っていないスキルも、同じ境遇の知人に頼めばいい。こういったスキルと人脈は、長年現場で働き続けた人の特権です。</p>

<p>ひと言でいうなら「死ぬな！健康に生きろ！」ですね。元気で過ごせる時間が長ければ長いほど逆転のチャンスは増えますし、その後の幸せな時間も伸びます。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takadono001.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 25 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高殿円（小説家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「併存の時代」を生き抜くには？ 現代のリーダーに必須の6つの要素【前編】  御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12200</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012200</guid>
			<description><![CDATA[自分の判断軸を持つために知っておきたい「時代の読み方」について、京都大学経営管理大学院特別教授の御立尚資氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_joushi2G.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事・ビジネスでも、キャリア・人生でも、何か意思決定をする際に自分なりの軸を持っている人は、周りに流されずに適切な判断をできることが多い。では、そうした「自分の判断軸」を持つためには、いったいどのようなことを学び、考え、体験したらいいのだろうか。</p>

<p>本連載では、ボストンコンサルティング グループの日本代表を長年務め、現在はリーダー教育にも携わっている御立尚資氏の考えをうかがっていく。</p>

<p>連載第5回の前編にあたる本稿では、「併存の時代」のリーダーに求められる6つの要素について解説する。（取材・構成：杉山直隆）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年5月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リーダーとしての能力は後天的に身につけられる</h2>

<p>これまで4回の連載では、これからのリーダーに必要なことについて語ってきました。それは次の2つです。</p>

<p>・自分なりの判断軸を持って、時代を認識すること</p>

<p>・自分の時代認識モデルを使って、「今後、この世界でどんなことが起こる可能性があるか」という近未来のシナリオを描くこと</p>

<p>ところで「これからのリーダー」とは一体どのような人物なのでしょうか。残り2回の連載で改めて整理してお伝えしていきたいと思います。</p>

<p>連載第1回でも述べましたが、マネジャーとリーダーの仕事はまったく違います。</p>

<p>マネジャーの仕事は、過去の踏襲とその延長線上で計画的に決められることをきっちり実行することです。</p>

<p>それに対し、リーダーの仕事とは、計画的に決めることができない未知の領域に、部下と共に挑戦することです。目標や戦略を決めて実行するわけですが、変化の激しい時代なので、想定していた状況は目まぐるしく変化します。そうした変化に臨機応変に対応し、目標や戦略を調整していくことも必要です。</p>

<p>企業経営にはリーダーとマネジャーの両方が必要ですが、世の中の先行きが読めないいまは、リーダーとしての仕事ができる人の重要性が高まっていると言えるでしょう。</p>

<p>学問的なリーダー論をひもとくと、かつて、リーダーとしての能力は「生まれつき持った天賦の才能で決まる」という説が主流でした。しかし近年の研究でそれが覆され、「後天的に身につけられる」という説が主流になっています。</p>

<p>では、リーダーとしての能力はどうすれば身につけられるのでしょうか。私はリーダーを形作る要素は6つあり、それらを身につけていくことで、真のリーダーへと近づいていくと考えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最初に身につける3つの要素</h2>

<p><img alt="" height="1936" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250417Mitachitakashi01.png" width="1200" /></p>

<p>ほとんどの方が、先にマネジャーとしての基本、すなわち「特定分野の業務知識」を身につけます。</p>

<p>日々仕事をしていると、経理なら経理、営業なら営業、と配属された業務の知識に詳しくなっていきます。周囲の人からも一目置かれるぐらいの業務知識が身につくと、エキスパートとしてマネジャーの第一歩を踏み出すことになります。</p>

<p>次に身につける必要があるのは「社内・業界知識」と「ネットワーク」です。</p>

<p>エキスパート的なマネジャーの仕事も、次第に自分の周辺だけで完結することができなくなります。何か難しいことが起こると、社内のほかの部門や社外の人を動かせる人が、仕事ができる人、と呼ばれるようになります。</p>

<p>他部門の業務の知識があり、要所の人とネットワークがある。場合によっては、業界他社とも繋がり、共同で規制当局と折衝したり、川上・川下の企業の人たちともやりとりができる。これが重要です。</p>

<p>例えば営業の仕事は、商品開発や生産側とつながることで成り立っています。相手方に少し無理な頼みごとをして、引き受けてもらうときに大事なのは、相手側の視点です。営業だけでなく、商品開発や生産の仕事を深く理解し、何はできて何はできないかを想像できる。これなしには、物事は進みません。</p>

<p>さらに、お互いの貸し借りの積み重ねの中で、他部門の要所にいる人と「もう、この人に頼まれたら仕方ないな」という関係性が築ければ、仕事がスムーズに進むようになります。</p>

<p>このネットワークが、社内だけでなく他社の人にまで広がってくると、大きな仕事も動かせるようになるということです。このあたりで、少しずつリーダーへの旅が始まります。</p>

<p>第3の要素は「統合的な経営知識」です。</p>

<p>営業や商品開発、マーケティング、生産など、自分の専門分野とは別の分野の視点が増えていくと、多面的な角度から物事が見られるようになります。すると視野が広がり、セクショナリズムから脱却した経営者的な観点で仕事ができるようになるのです。</p>

<p>例えば、ビジネススクールで勉強する意味の大部分は、人事や経理・財務、生産など、自分の分野とは別の分野の視点を持ち、統合的な経営判断の練習ができることと言っても良いように思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢並存の時代｣に必要なリーダーの要素</h2>

<p><img alt="" height="1846" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250417Mitachitakashi02.png" width="1200" /></p>

<p>以上のような「特定分野の業務知識」「社内・業界の知識」「ネットワーク」「統合的な経営知識」を持つと、リーダーとしての仕事ができるようになる。従来はそう考えられてきました。</p>

<p>ところが近年は、それだけではリーダーとして活躍するのが難しくなってきました。</p>

<p>連載の第1回でも述べたように、いまは、工業化社会の最終盤とデジタル化時代のとば口が同時に走っている「並存の時代」です。</p>

<p>このような並存の時代には、従来の仕事のやり方の延長線上にある常識的な視点と視野だけでは課題を解決できません。そこで、リーダーも新たな要素を身につけることが求められるようになりました。</p>

<p>その4つ目の要素が「時代認識と世界観」です。つまり、これまでの連載でお話ししてきた「これからの時代を読む力」「近未来のシナリオを描く力」です。</p>

<p>いま、世の中はどのような状態にあるのか。今後はどのような未来が待っているのか。未来を完璧に読むことはできないまでも、「○○の力が働いているので、&times;&times;の方向に動くのではないか」と近未来の大きな流れを見通し、それに沿った打ち手を考えること。</p>

<p>現代や未来を、上空1万メートルから見てみたり、足元を見つめてミクロの視点に入り込んでみる。あるいは200年単位で見てみたり、10年単位で見てみたりする。これは複数の「視点」の組み合わせで「視野」を広げることを超え、「視座」を変えるということです。</p>

<p>自分なりの時代認識や世界観を持つというのは、言い方を変えれば、独自の視座を持つといってもいいでしょう。その視座に立脚してシナリオを描くことで、どんな手を打てば良いかが見えてくるのです。例えば前回の連載で取り上げたように、気候変動の影響を見て、バリューチェーンを組み替えたり、新たなビジネスに取り組んだりするわけですね。</p>

<p>もちろん、先行きが100％読めない中で未知の領域に進んでいくのは容易ではありません。先が見えなくても、リーダーはどちらの方向へ進むかを決断せねばならないからです。このときに役立つのが、ブレない判断軸です。そして、その判断軸のベースとなるのが、5つ目の要素である「哲学・価値観」となるわけです。</p>

<p>さらに、その判断をもとに「先はまだ見えていないけど、この山を越えたら違う景色が見える」とフォロワーに信じてもらえる説得力も求められます。</p>

<p>こう考えるとリーダーというのはなかなか骨の折れる「しんどい」仕事ですよね。これをやり続け、結果を出していくには、自分自身を動かす内的なドライブが不可欠ですし、見えない中で判断を下す勇気も必要です。こうした「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」が、リーダーに必要な6つ目の要素となります。</p>

<p>これらの6つの要素が揃って初めて、これからの時代に活躍できるリーダーになれると言えるでしょう。</p>

<p>次回、後編で5つ目の要素「哲学・価値観」、6つ目の要素「人を説得し動かす力」「勇気とドライブ」についてお話しします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【御立尚資（みたち・たかし）】<br />
京都大学経営管理大学院特別教授。京都大学文学部米文学科卒。ハーバード大学で経営学修士(MBA with High Distinction, Baker Scholar)を取得。日本航空(株)を経て、ボストン コンサルティング グループ（BCG）に入社。日本代表（2005～15年）、BCGグローバル経営会議メンバー（06～13年）、経済同友会副代表幹事(13～16年)などを歴任。著書に『経営思考の「補助線」』（日本経済新聞出版）、『使う力』（PHPビジネス新書）、『「ミライの兆し」の見つけ方』（日経BP）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 25 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[御立尚資（京都大学経営管理大学院特別教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>不本意な退職や大失敗でも 10年後に｢最高の結果｣に変わる訳  本田健（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15125</link>
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			<description><![CDATA[人生の転機は、失敗や挫折の姿をして訪れることがある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="不本意な退職や大失敗でも 10年後に｢最高の結果｣に変わる訳" height="742" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_turningpoint.jpg" width="1200" /></p>

<p>「あの失敗があったから今がある」──そんな経験はないだろうか。過去の出来事の意味を見つめ直す視点について解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、本田健&nbsp;著『自分に聞いてみよう 人生を選び直す49の質問』（きずな出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>思い出すと今も胸が痛くなる出来事は何ですか？</h2>

<p>いままで生きてきた中で、いちばん打ちのめされた経験を、思い出してみてください。時間がたって、痛みがもう薄れてきたものもあれば、いまも生々しく残っているものもあるでしょう。</p>

<p>仕事で、大きな失敗をしたこと。<br />
信頼していた人に、裏切られたこと。<br />
大切な人を、失ったこと。</p>

<p>自分の力では、どうにもできなかった出来事。<br />
人前で、ひどく恥をかいたこと。<br />
長く頑張ってきたのに、報われなかったこと。</p>

<p>家族やパートナーとの関係で、傷ついたこと。<br />
自分自身に、深く失望したこと。</p>

<p>あなたの場合は、どんな経験だったでしょうか。思い出すと、いまも少し胸のあたりが重くなる経験です。誰にも、人生で一度や二度、そういう経験があります。</p>

<p>ただ、その経験とのつき合い方は、人によって違います。その経験を、見ないようにして生きてきた人もいます。思い出すのがつらいから、心の奥にしまい込んで、ふだんは出てこないようにしています。あるいは、その経験を、自分への評価と結びつけて生きてきた人もいます。</p>

<p>「あんなことが起こったのは、自分がダメだったからだ」<br />
「自分は、失敗する人間だ」</p>

<p>自分の中でそう結論づけて、いまもどこかで、その評価を引きずっています。なんとか言葉にして、整理しようとしてきた人もいるはずです。でも、整理しきれないまま、いまに至っている人も多いはずです。ここで、少しだけ勇気を出して、思い出してみてほしいのです。</p>

<p>そのとき、あなたは、何歳でしたか。まわりには、誰がいましたか。どんな気持ちでしたか。その経験を、誰かに、ちゃんと受けとめてもらえましたか。</p>

<p>多くの場合、いちばん打ちのめされた経験は、その場で誰にも十分に受けとめてもらえずに、自分の中に閉じ込められたままになっています。その閉じ込められたものが、いまも、心のどこかに残り続けています。すぐに整理しようとしなくても構いません。</p>

<p>ただ、思い出すことを自分に許してあげる。</p>

<p>「ああ、自分はあのとき、本当にしんどかったな」</p>

<p>いまの自分が、当時の自分を認めてあげる。その小さな認知から、過去との関係は、ゆっくりと変わり始めます。</p>

<p>そうやって見つめてみると、その経験を乗り越えようと必死だった自分の姿も見えてくるかもしれません。傷つきながらも、その日々を生き抜いてきた自分がいたことに、気づくでしょう。打ちのめされた経験は消えなくても、その経験を生き抜いた自分への見方は、少しずつ変わっていくのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>失敗だと思っていたことは、本当に失敗でしたか？</h2>

<p>前の項で、打ちのめされた経験を思い出してもらいました。その中には、あなたの中で「失敗」と呼んでいる出来事もあるはずです。ここで、少し問いかけてみたいことがあります。それは、本当に「失敗」だったのでしょうか。</p>

<p>その出来事が起こった瞬間は、確かにつらかった。その時点では、失敗としか感じられなかった。いまも思い出すと、失敗の記憶として残っています。でも、時間がたって、改めて見直してみると、その評価が少しだけ変わってくる経験はないでしょうか。たとえば、こんなふうに。</p>

<p>あの仕事を辞めなければ、いまの場所には、たどり着けていなかった。<br />
あの人と別れなければ、いまの大切な人とは、出会えなかった。<br />
あの病気をしなければ、健康のありがたみに、気づけなかった。</p>

<p>あの挫折がなければ、別の方向に進んでいたかもしれません。</p>

<p>「失敗だと思っていたけれど、いま振り返ると、そこから別の道が開けていた」</p>

<p>そう感じる経験が、いくつかあるのではないでしょうか。失敗というのは、その瞬間に決まるものではありません。</p>

<p>時間がたってから見つめ直して、ようやく評価が確定するものです。その瞬間には失敗に見えても、5年後、10年後に振り返ると、それが転機だったとわかる出来事は、たくさんあります。反対に、その瞬間には成功に見えても、あとから振り返ると、別の道のほうがよかったと気づくこともあります。</p>

<p>人生における出来事の意味は、その後の生き方によって、何度でも書き換えられるものです。</p>

<p>ここで、一つ、考えてみてください。あなたが「失敗」だと思っている経験を、いま改めて見直してみると、そこから何かが始まっていた可能性はありませんか。</p>

<p>失敗のおかげで、出会えた人。<br />
失敗のおかげで、見えた景色。<br />
失敗のおかげで、気づけたこと。<br />
失敗のおかげで、磨かれた感覚。</p>

<p>そう考えてみると、その「失敗」は、本当に失敗だったのでしょうか。</p>

<p>もちろん、すべての痛みが、すぐに意味を持つわけではありません。いまもまだ、つらいだけに感じる経験もあるはずです。</p>

<p>それもそれで、構いません。ただ、過去の出来事の意味は、いまの自分の見方によって書き換えていけるものだということを、覚えておいてください。</p>

<p>失敗の中に、必ず、種が埋まっています。その種がいつ芽を出すかは、人によって違います。すぐに芽を出すものもあれば、何十年かたってから、ようやく芽を出すものもあります。</p>

<p>「あれは失敗だった」と決めつけてしまうと、その種は、土の中に埋もれたままになります。決めつけずに、もう一度、丁寧に見つめ直してみてください。その作業の中で、過去の出来事が、少しずつ違うものに見えてきます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そのときは失敗だと思ったことで、結果的によかったことは？</h2>

<p>もう少し、踏み込んで聞いてみたいと思います。そのときは、本当に失敗だと思っていたかもしれません。でも、いま振り返ると、「あれがあったからよかった」と思える経験はありませんか。</p>

<p>ある人にとっては、不本意な転職が、人生の転機になっていました。会社を辞めたくなかったのに、退職することになってしまった。そのときは、悔しさと不安でいっぱいだった。</p>

<p>でも、そこから別の道に進んだから、いまの自分の場所にたどり着いた。「あの退職がなければ、ここにはいなかった」と気づくとき、その出来事の意味が変わります。</p>

<p>ある人にとっては、失恋が、本当の出会いへの扉になっていました。大好きな人と、別れることになった。長い時間、立ち直れなかった。でも、その後、本当に大切な人と出会えた。あの別れがなかったら、いまの相手とは出会えていませんでした。</p>

<p>ある人にとっては、病気が、人生の見直しのきっかけになっていました。突然の病気で、生活が一変した。仕事のペースを大きく変えなければいけなくなり、絶望的な気持ちでいた。でも、その経験があったから、自分の生き方を根本から見直すことができたのです。いまは、病気をする前よりも、自分らしく生きています。</p>

<p>ある人にとっては、家族との対立が、自立への入り口になっていました。家族と、深いところで意見が合わなかった。離れた時期があって、ずいぶん寂しい思いもした。でも、その時期があって、初めて、自分の人生を自分で選ぶことができるようになりました。</p>

<p>こうした「結果的によかった経験」は、しばらくたってから過去を振り返ってみないと、見えてこないものです。その瞬間には、わかりません。1年たっても、まだわからないかもしれません。5年、10年とたって、ようやく見えてくるものです。あなたの中にも、そういう経験はありませんか。</p>

<p>「あのときは本当につらかったけれど、いま振り返ると、あれがあってよかった」そう思える出来事を、いくつか書き出してみてください。</p>

<p>一つでも思い出せたなら、それは、あなたにとって大切な発見です。そして、その発見は、一つのことを教えてくれます。</p>

<p>いま、つらいと感じている経験も、いつか、「あれがあってよかった」と思える日が来るかもしれない。すべての痛みが、そうなるとは限りません。</p>

<p>でも、過去にそういう経験が一つでもあったなら、いまの痛みにも、その可能性はあります。そう思えるだけで、いまの苦しさへの向き合い方が、少し変わります。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 25 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本田健（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「夫と暮らしたくない」が妻の本音!? 定年後の夫婦関係が円満になるマネジメント術  藏本雄一（一般社団法人HARMONIES代表理事）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12949</link>
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			<description><![CDATA[定年後の夫婦関係を良好にするために、50代から始めるべき「家庭マネジメント術」について、一般社団法人HARMONIES代表理事の藏本雄一氏が解説する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_fight.jpg" width="1200" /></p>

<p>これまで家庭のことは気にかけながらも、仕事を優先してきたミドル世代は多いだろう。しかし定年後の人生が視野に入った今、家族、特に配偶者との関係を見つめ直したいと思っている人もいるはずだ。そこで、夫婦関係の事情に詳しい藏本雄一氏に、50代からの家庭マネジメント術についてうかがった。（取材・構成：塚田有香）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年10月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「夫と暮らしたくない」が妻の本音かも!?</h2>

<p><img alt="夫婦間のすれ違いを見過ごせば、理想の老後も台無しに" height="1543" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250910Kuramotoyuichi01.jpg" width="1200" /></p>

<p>家庭における問題は、家族の年齢や時期によって変化します。例えば子どもが小さい頃は、子育てにかかるお金や教育方針で頭を悩ませた人も、50代になると子どもが手を離れ、夫婦の関係について改めて考え始めるといった変化があるはずです。</p>

<p>もしかしたら男性は「定年後は妻と一緒に旅行を楽しもう」などといった計画を思い描いている人も多いかもしれません。しかし女性はどう考えているのか。その本音をご存知でしょうか?</p>

<p>私は女性向けの婚活コーチングをしているので、女性の本音を聞く機会が多い立場ですが、その実情を知れば知るほど、50代は夫婦の問題が噴出する時期なのだと痛感します。</p>

<p>それを象徴するエピソードとして、ある50代女性から聞いた話をご紹介しましょう。彼女はエステサロンの経営者で、顧客である同世代の主婦から家庭の不満や愚痴を聞くことが多々あるそうです。どんな内容が多いのかと尋ねると、生々しい会話の一端を教えてくれました。</p>

<p>「単身赴任の夫がもうすぐ定年を迎えるが、戻ってきても今さら一緒に暮らす自信がない」<br />
「夫が田舎に帰りたいと言い出したが、私は絶対に嫌」<br />
「高齢になった夫の両親の面倒を誰がみるの? 夫は私を当てにしているのかもしれないが、勘弁してほしい」</p>

<p>いかがでしょうか。自分の知らないところで妻がこんな話をしているとしたら、男性はショックを受けるかもしれません。さらに追い討ちをかけるようですが、私がカフェで仕事をしていたら、背後の女性たちからこんな会話が聞こえてきました。</p>

<p>「本当は夫と離婚したいけど、子どもがまだ小さいし、経済面が不安だから我慢している」</p>

<p>そんな話題で盛り上がっているのを耳にして、これが女性の本音なのかと私もびっくりしてしまいました。子どもが自立したり、経済的な不安が解消されたりと、何らかの節目を機に夫との関係を見直したいと考える女性は、男性が考えている以上に多いのかもしれません。実際、2022年には離婚件数の中でも、結婚生活20年以上の夫婦が占める割合が、過去最高の23.5%になりました。</p>

<p>問題は夫がそれに気づいていないことです。夫が呑気に定年後の旅行プランを立てている一方で、妻は&quot;卒婚&quot;を視野に入れている可能性もあるのです。もちろん逆のパターンとして、夫が妻に不満を抱くケースもあります。男性だけの飲み会で、ここぞとばかりに妻の悪口を言う人は一定数いるものです。</p>

<p>夫婦間で考え方にズレがあるなら、亀裂が大きくならないうちに問題を解消する必要があります。まだ、間に合います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家庭でも職場でも「心理的安全性」が鍵を握る</h2>

<p><img alt="幸せな夫婦の全体像" height="1456" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250910Kuramotoyuichi02.jpg" width="1200" /></p>

<p>仕事と家庭は切っても切れない関係にあり、家庭の状態は仕事のパフォーマンスに直結します。職場の生産性を高める条件の1つに「心理的安全性」がありますが、同様に家庭が安心できる空間になれば、仕事にも良い影響が期待できるのです。</p>

<p>家庭の心理的安全性が高ければ、仕事のプレッシャーから解放され、また明日から高い目標や難しい課題に挑戦しようとするモチベーションが生まれます。自分を信じて励ましてくれる人が身近にいれば、より高い能力を発揮することも可能です。家庭が円満なら、仕事のパフォーマンスを最大化できるのです。</p>

<p>ではどうすれば家族間、特に夫婦間で信頼関係を築けるのか。私が提案するのは、「家庭をマネジメントする」という視点を持つこと。50代は管理職経験者が多いので、家族をチームと捉えれば家庭も運営しやすくなります。</p>

<p>家庭マネジメントにおいて最初に取り組むべきなのは、「自分や家族にとって幸せな人生とは何か」を理解することです。</p>

<p>冒頭で紹介した夫婦のようなすれ違いが生じるのは、幸せの価値観が人それぞれ異なるからです。夫は「老後は田舎で暮らすのが幸せ」と考えていても、妻は「都会で暮らし続けるのが幸せな人生だ」と思っているかもしれません。</p>

<p>そもそも、関係がうまくいっていない夫婦のほとんどはコミュニケーション不足なので、互いが思い描く幸せな人生について話し合い、共通点を探りながら幸せのイメージを擦り合わせることから始めましょう。</p>

<p>これはチームマネジメントで言えば、「ビジョンや目的」の設定に当たります。私が見てきた多数の夫婦関係をもとに「幸せな夫婦の全体像」を図にすると、このようになります（上図）。</p>

<p>一番上に「ビジョンや目的」があり、その下に「中長期のプロジェクト」があります。これは転職や起業、親の介護、住宅や老後資金に関することなど、将来に向けて計画すべきことが該当します。さらにその下に「日々のタスク・コミュニケーション」があり、現在の仕事や家事の分担、お金の収支など、普段の生活に関することが当てはまります。そして夫婦の関係性がこのピラミッドを支える土台になると考えてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>夫婦それぞれが思い描く「幸せのビジョン」を共有</h2>

<p><img alt="ポジティブ言葉とネガティブ言葉の比率" height="1352" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250910Kuramotoyuichi03.jpg" width="1200" /></p>

<p>夫婦のコミュニケーションが必要とはいえ、いきなり「親の介護はどうする?」「老後に備えて家計を見直さないと」といった中長期のプロジェクトや日々のタスクを持ち出しても、話し合いはうまくいきません。こうした実務的なテーマは、決して楽しい話題ではないからです。</p>

<p>だからこそ前段として幸せな人生について語り合い、目指すビジョンを共有すれば、実務的な話題についても「親の介護や老後資金は難しい問題だけど、家族が幸せになるにはきちんと考えておくべきだよね」と前向きな発想になれます。</p>

<p>中には「幸せな人生と言われても......」という人もいるでしょう。その場合は話し合いの前に、「自分にとって幸せな人生とは何か」を考える時間を持ってください。自分自身の内面と向き合うことで、意外な価値観を見出すこともあるからです。</p>

<p>私は既婚男性を対象に、人生で大事なものを発見することを目的としたコーチングを行なったことがあります。トータルで数百人に実施した結果、驚くことに80％以上が「仕事より妻の幸せが大事」と結論を出しました。普段は仕事にかまけ、家族への愛情表現をしないような人でも、深層心理ではこのような価値観を持っているのです。</p>

<p>毎日仕事に追われているビジネスパーソンの多くは、自分が本当は何に幸せを感じるのかに気づいていません。家庭マネジメントの基本は「自分の幸せを知り、家族の幸せを知る」からスタートすると心得てください。</p>

<p>具体的なコミュニケーションの方法については、定期的な「夫婦ミーティング」を推奨しています。頻度は週に1回か2週間に1回程度、1回につき15分くらいが目安です。仕事のミーティングではないので、お茶でも飲みながらリラックスした雰囲気で行ないましょう。</p>

<p>進め方としては、いきなり本題に入らず、まずはお互いの近況を話し合います。雑談で場が温まったら、続いて最近の出来事の中で良かったことや今の気持ちを話し合いましょう。「こんな嬉しいことがあったんだ」と、素直な感情を伝え合ってください。特に女性の場合、自分の話を聞いてくれるだけでストレスが減り、相手への信頼度が高まります。その上でビジョンの共有やタスクの決めごとなどの本題に移ると、話し合いがスムーズに進みます。</p>

<p>近況報告でお互いの成功体験や日々の幸福感を共有するのは、心理的安全性を高めるためです。ポジティブ心理学の第一人者であるショーン・エイカーは、著作の中で「うまくいっている夫婦のコミュニケーションは、ポジティブな言葉とネガティブな言葉の比率が5：1である」と述べています（上図）。</p>

<p>逆にダメ出しや批判などネガティブな言葉が多いと、相手は心を閉ざしてしまいます。よって夫婦ミーティングでは、相手の話をなるべく肯定するように心がけます。「それはこうすべきだ」といきなりアドバイスをしたり、解決策を提示するのも控えましょう。言いたいことがあれば、「提案してもいいかな?」と許可をもらってから自分の考えを伝えるといいでしょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家庭に上下関係を持ち込んではいけない</h2>

<p>家庭マネジメントという言葉を使いましたが、「家庭の運営」と「会社の組織運営」には大きな違いが２つあります。</p>

<p>1つめは、会社では上下関係や指揮系統がはっきりしているのに対し、家族関係は本来平等で、お互いを尊重し合うのが望ましいことです。特に夫婦関係に上下関係を持ち込むと反発を招くので注意しましょう。</p>

<p>2つめは、会社の組織運営は目的と成果がわかりやすいこと。目的は業績向上や顧客への価値提供などで、成果も売上・利益や顧客満足度などの数字で可視化できます。</p>

<p>しかし家庭の場合、目的や成果を語る共通言語はありません。だからこそ相手の気持ちや価値観を理解しようとする姿勢が重要であり、自分の考えを一方的に押しつけないように気をつける必要があります。</p>

<p>相手への理解を深めるために、パートナーが担っているタスクを代わりにやってみるのもお勧めです。夫が家事を妻に任せきりにしているなら、掃除や洗濯、食事の支度などを自分で全部引き受けてみてください。家事がどれだけ大変かを実感できるので、「たまには夫婦で外食でもしようか」と相手を気遣えるようになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>家庭が円満になると、会社の組織運営も円滑に</h2>

<p>結婚年数が長いミドル世代の場合、すでに夫婦間のすれ違いが大きくなっていることも多く、不満がある中で話し合っても口論になる可能性があります。</p>

<p>その場合は感情を落ち着かせるため、カウンセラーやコーチといった第三者にパートナーの不満や愚痴を聞いてもらうのも一つの方法です。負の感情を吐き出してから夫婦で対話すれば、相手の話を冷静に聞くことができますし、夫婦ミーティングが実りある時間になります。</p>

<p>家庭の運営が円滑になると、会社のチーム運営にも良い影響が現れます。家庭を犠牲にして働いてきた上司は、部下にも同じ働き方を強要しがちです。今の時代にそんなことをすれば、若い世代や女性の心は離れ、マネジメントに苦労します。</p>

<p>一方、家庭が円満な上司は部下の気持ちを理解し、育児や介護などの事情で勤務時間に制限がある人でも働きやすい環境を作り、チームの力を最大限に発揮させることができます。</p>

<p>皆さんもぜひ家庭マネジメントのスキルを高めて、幸せな人生を手に入れてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【藏本雄一（くらもと・ゆういち）】<br />
一般社団法人HARMONIES代表理事。兵庫県生まれ。関西学院大学卒。会社員を経て起業するも、当初は借金生活。妻や家族の力で人生に変化が起き、婚活コーチングやコーチ養成講座で累計２億円以上の売上を実現。最近は、結婚後の夫婦のサポートも数多く手がける。著書に『戦略としての家庭マネジメント』（ぱる出版）がある。YouTube登録者数1.6万人。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_fight.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 24 Sep 2026 12:15:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藏本雄一（一般社団法人HARMONIES代表理事）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜ同じ接し方では部下が動かない？ 4タイプの取扱説明書を解説  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15142</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015142</guid>
			<description><![CDATA[成果を引き出すリーダーは、一人ひとりの“取扱説明書”を持っている]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="なぜ同じ接し方では部下が動かない？ 4タイプの取扱説明書を解説" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saiyou.jpg" width="1200" /></p>

<p>リーダーも、時には感情的に部下を見てしまうこともあるかもしれません。でも、できるだけフラットに客観的に部下を見たいと思っていることでしょう。そんなとき有効な視点は「長所を見る」こと。そしてもう一つは...。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『任せる勇気』（三笠書房）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>メンバーごとの「取扱説明書」を持つ</h2>

<p>1920年代にアメリカのウィリアム・M・マーストン博士が提唱した「DISC理論」というものがあります。これは、人の行動傾向を「主導型」「感化型」「安定型」「慎重型」の4タイプに分類するコミュニケーション理論です。</p>

<p>それぞれのタイプは、次のような特徴を持っています。</p>

<p>・主導型（D）：結果を重視し、スピーディーな決断を好む<br />
　接し方&rarr;簡潔かつ論理的に、結論から話すことが効果的</p>

<p>・感化型（I）：人とのつながりを大切にし、場の空気を盛り上げる<br />
　接し方&rarr;熱意を持って共感を示し、アイデアを自由に語らせてあげる</p>

<p>・安定型（S）：協調性を重んじ、慎重かつ堅実に物事を進める<br />
　接し方&rarr;安心感を与え、意見を丁寧に聞きながら、段階的に話を進める</p>

<p>・慎重型（C）：事実やデータにもとづき、論理的に分析する<br />
　接し方&rarr;正確な情報を提供し、具体的な根拠を示しながら説明する</p>

<p>「DISC理論」は今やかなりビジネスに浸透しているので、耳にしたことのある方も多いでしょう。つまり、「人にはそれぞれ行動のクセがある」という前提を持つことは、すでに現代のリーダーの常識なのです。</p>

<p>もし、リーダーがこの前提を無視し、例えば「主導型」のメンバーに周りのサポート役を任せたり、「慎重型」のメンバーに急いで意見を求めたりすれば、仕事の効率は大きく低下し、目標を自分事化させることなどできなくなります。</p>

<p>メンバーそれぞれに「行動傾向」があることを理解し、その人の特性に合った仕事を割り振り、適切なコミュニケーションを取りましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「短所」を見ず、「長所」を根拠に任せる</h2>

<p>もし、日頃からチームのメンバーを見ては、</p>

<p>「もっと早くできないのか」<br />
「仕事が雑すぎる」<br />
「考えが足りないからミスをするんだ」</p>

<p>とイライラしているのなら、それはあなたがリーダーとして、メンバーへの理解が足りていないサインかもしれません。</p>

<p>人に「欠点」や「短所」があるのは当たり前です。そして、同じように、誰もがそれぞれの「長所」を持っています。</p>

<p>にもかかわらず、あなたの目には「短所」ばかりが見えるとしたら、それはメンバーのせいではありません。</p>

<p>あなたの「視点の偏り」が原因です。</p>

<p>NEC入社3年目のとき、私は中央官庁が関わる大規模プロジェクトのプログラミングを担当することになりました。ところが、プログラムが苦手な私は、凡ミスを繰り返して失敗続き。</p>

<p>とうとうある日、リーダーに名指しで呼び出されてしまいました。よくて説教、場合によっては異動させられるだろう...。そう覚悟を決めていた私に、リーダーは予想外の言葉をかけてくれました。</p>

<p>「あなたには人を巻き込む力、まとめる力がある。プログラムの仕事から外れて、このチームのサブリーダーをやってもらえますか」</p>

<p>このとき、リーダーはきっと「五十嵐にプログラミングは任せられない」と思っていたに違いありません。しかし私の「短所」は一切指摘せず、「長所」を理由にプログラムの仕事から外し、サブリーダーという大役に抜擢してくれたのです。</p>

<p>周りに迷惑をかけてばかりいた私を決して見放さず、私を信じて活かそうとしてくれました。</p>

<p>何とかして、リーダーの信頼に応えたい。いや、必ず応えよう。心からそう思いました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saiyou.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 24 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>体がだるい、胸が苦しい... 心の声を見逃す人の末路  本田健（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15124</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015124</guid>
			<description><![CDATA[眠れない夜に頭を巡る不安には、共通するパターンがある]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="体がだるい、胸が苦しい... 心の声を見逃す人の末路" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sleepyman.jpg" width="1200" /></p>

<p>夜になると不安や後悔が頭を離れず眠れない――。そんな時間は、心が本当に向き合うべき問題を知らせているのかもしれない。</p>

<p>※本稿は、本田健&nbsp;著『自分に聞いてみよう 人生を選び直す49の質問』（きずな出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>夜、眠れなくなる理由は、たいてい何ですか？</h2>

<p>ベッドに入ったのに、目が冴えている夜があります。からだは疲れているのに、頭がずっと動いています。時計を見ると、もう何時間もたっています。明日のことを考えると、早く眠らなければと焦るのに、焦れば焦るほど、眠れなくなる。</p>

<p>そんな夜を過ごしたことはありませんか。夜、眠れなくなる理由は、人によって少しずつ違います。</p>

<p>ただ、ある程度のパターンがあります。</p>

<p>1.明日への不安<br />
明日の予定、明日の会議、明日に持ち越したやり残しがある状態。考えなくてもいいことだとわかっているのに、頭が勝手に動き続けます。</p>

<p>2.過去の後悔<br />
今日の出来事の中で、うまくいかなかった場面が頭の中で何度も再生されます。「あのとき、こう言えばよかった」「あのとき、こうしなければよかった」眠りに落ちる前の静かな時間に、その場面がよみがえってきます。</p>

<p>3.将来への漠然とした不安<br />
仕事は、これからどうなるんだろうか。お金は、いまのままで足りるんだろうか。自分は、ずっと元気でいられるんだろうか。考えても答えが出ないのに、考え続けてしまいます。</p>

<p>4.自分自身への問い<br />
いまの生き方で、本当にいいんだろうか。自分は、何のために生きているんだろうか。ふだんは口に出さない問いが、静かな夜に、ふっと立ち上がってきます。</p>

<p>あなたが眠れない夜、頭の中でぐるぐるまわるのは、どのテーマでしょうか。それは、いまのあなたにとって、いちばん大切なテーマであることが多いのです。</p>

<p>眠れない夜は、ただ困った時間ではありません。心の奥に押し込んでいたものが、「そろそろ見てほしい」と知らせてくれている時間でもあります。その声に、少しだけ耳を傾けてみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あなたは、何を失うのが怖いですか？</h2>

<p>不安の正体を、もう一つ別の角度から見てみます。</p>

<p>あなたは、何を失うのが怖いですか。多くの不安の奥には、「失うことへの恐れ」があります。</p>

<p>いまある仕事を失うのが、怖い。いまある収入がなくなるのが、不安。いまある人間関係や大切な人を失うのが、怖い。いまの健康や自分の立場を失いたくない。</p>

<p>あなたの場合は、どれがいちばん強いでしょうか。</p>

<p>失うことの怖さは、いまある何かを、あなたが本当に大切に思っている証でもあります。大切に思っていないものを失うことは、それほど怖くありません。大切に思っているからこそ、失うことが怖いのです。</p>

<p>その意味で、失うことへの恐れがあること自体は、悪いものではありません。</p>

<p>ただ、その恐れに支配されすぎると、生き方が縮こまっていきます。いまの何かを失わないように気をつけていると、新しいことに踏み出せなくなります。いまある関係を壊さないように、本音を言えなくなります。いまの仕事を失わないように、本当はやりたいことを諦めてしまいます。</p>

<p>「失わないこと」が、いつのまにか人生の目的になっていくのです。その状態で生きていると、新しいものは入ってこなくなります。あなたが失うのが怖いものが、もし、ある日、本当に失われたとして、あなたは本当に立ち直れないのでしょうか。</p>

<p>怖がっていることのほとんどは、実際に失われたとしても、自分で対処できるものです。仕事を失っても、別の道を歩き始めることはできます。大切な人を失っても、悲しみを抱えながら、それでも生きていけます。「失ったら終わり」と思っていたものの多くは、実は、失っても終わりではないのです。</p>

<p>その視点が自分の中にあると、失うことへの恐れは、少し小さくなります。失うことを怖がりすぎず、自分が本当に欲しいものに意識を向けましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「本当はもう限界かもしれない」と感じていることはありますか？</h2>

<p>多くの人は、自分の限界に、なかなか気づきません。あるいは、気づいていても、認めるのが怖くて目をそらしています。</p>

<p>「まだいける」<br />
「みんなもこれくらいやっている」<br />
「ここで弱音を吐くわけにはいかない」</p>

<p>そう自分に言い聞かせながら、進んでいることはありませんか。</p>

<p>限界というのは、突然やってくるものではありません。少しずつ、少しずつ、自分の中に蓄積していった末に、やってくるものです。</p>

<p>最初は、ちょっとした疲れ。次に、なんとなく続くだるさ。やがて、朝起きるのがつらくなる。仕事に向かう前に、胸が苦しくなる。誰かと話すのが、面倒に感じる。ふと、涙が出る。</p>

<p>そうした小さなサインが、あなたの中で、すでに出ているのではありませんか。忙しさの中で見ないふりをしてきた人は、そんなサインを見逃した可能性があります。限界かもしれないと感じていることは、いろいろあります。</p>

<p>・いまの仕事の量<br />
・いまの家庭での自分の役割<br />
・ある人との関係<br />
・ある責任を、一人で背負い続けていること<br />
・いまの生活水準を、保ち続けようとしていること<br />
・自分のからだや心の状態</p>

<p>心当たりがあるものはありますか。ここで、自分に正直になることが大切です。</p>

<p>「もう限界かもしれない」と認めることは、弱さではありません。むしろ、自分の状態をちゃんと把握できているという、強さです。限界に気づかないまま進み続けていると、ある日、急に動けなくなることがあります。からだや心が壊れる日は、突然やってきます。</p>

<p>そうなる前に、自分の中で発している声に、耳を傾けてあげましょう。</p>

<p>「もう、限界かもしれない」その声を、無視しないでください。</p>

<p>すぐに何かを変えなくても構いません。ただ、その声があることを、自分に認めてあげるのです。いったん受けとめられたら、いまのあり方を少しずつ変えていきましょう。自分が限界に近づいていることに気づける人は、自分を、ちゃんと守れる人です。そして、新しい変化を受け入れる準備もできているのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sleepyman.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 24 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[本田健（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>イマイチなアイデアもブラッシュアップ！ 秘訣は「YES&amp;MORE」話法  五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15140</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015140</guid>
			<description><![CDATA[トップダウンとボトムアップは、必ずしも対立するものではない]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="イマイチなアイデアもブラッシュアップ！ 秘訣は「YES&amp;MORE」話法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_idea.jpg" width="1200" /></p>

<p>大手企業に勤めていた著者は、過去にトップダウン&hArr;ボトムアップのバランスに悩んでいました。長年のマネジメント経験から実感しているのは、同じ上から指示された仕事でも、その枠内で自分たちが細部を決められるときはメンバーのやる気がまったく変わってくる、ということです。</p>

<p>※本稿は、五十嵐剛著『結果を出すチームのリーダーがやっていること』（すばる舎）から一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>トップダウンとボトムアップを両立させる「YES&amp;MORE」話法</h2>

<p>あなたのチーム、組織は「トップダウン型」ですか？「ボトムアップ型」ですか？</p>

<p>人は、自分で決めたことなら一生懸命に頑張れます。しかし会社という組織のなかでは、トップが決めたことが順番に現場へと降りてきて、ピラミッド構造の下のほうにいるメンバーは、何をどうすべきか細かく指示を受けるのがふつうです。</p>

<p>ほぼすべての日本企業では、トップダウンをなくすことなどできないでしょう。</p>

<p>では、どうしたらこの関係がもっとよくなるでしょうか？</p>

<p>具体的には、トップダウンで伝えたいことを、ボトムアップで現場のメンバーから提案してもらいます。</p>

<p>メンバーたちから上がってきた提案が、上からの指示の内容と一致していれば、つまり、上からの指示内容の枠内に下からの提案が収まっていれば、それはトップダウンでもあり、ボトムアップでもある両面性を備えた業務になります。</p>

<p>「どういうこと？」と思うかもしれませんね。「そんなに都合よくはいかないでしょ？」と。</p>

<p>しかし、経験的にはほとんどのケースで、ちょっとした工夫をするだけでこの難問を解決できます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>リーダーは伝言役ではない</h2>

<p>まず、トップダウンで上から降りてきた指示は、そのままメンバーに伝えることは避けてください。伝言役をするだけなら、別にリーダーはいりません。</p>

<p>なぜ会社の上層部がそのような指示をしたのか、その狙いや目的をメンバーに解説しつつ伝えるようにします。上から降りてきた数値目標についても、その意図を推測して解説します。</p>

<p>そのうえで、それらの「狙いや目的」を実現するための具体的な手段・方法をメンバーに検討してもらい、検討結果をまとめて提案してもらいます。</p>

<p>こうすると多くの場合、トップダウンで降りてきた指示の枠内で、より具体的な達成方法の提案が現場から上がってきます。</p>

<p>そうしたらリーダーは、「いい提案だ。よくまとめてくれた、ありがとう。この方向でよろしくお願いします」などと言うだけです。</p>

<p>実際に提案の内容をまとめてきたのはメンバーで、リーダーはそれを追認しているだけですが、これだけでも現場のメンバーは、「これは私たちが決めたことだ」「リーダーが私たちの意見を取り入れてくれた。任せてくれた」と感じるため、期待に応えようとして120％の実力を発揮してくれます。成果にもつながるというわけです。</p>

<p>もちろん、ときどきは下からの提案内容がトップダウンの指示の枠内から外れていたり、その提案内容では上から指示されている数字に満たない、という場合もあります。</p>

<p>そんなときは、まず提案内容のなかのよい部分を見つけ、そこを褒めましょう（YES）。</p>

<p>そのうえで、「これでは上からの指示とずれてしまうから、提案をもっとよくするためにもう少し考えてくれないか（MORE）」と差し戻します。</p>

<p>その際、上からの指示と大きくずれている場合には、リーダーが修正の方向性についてアドバイスして、新しい提案内容について多少誘導するところがあってもいいでしょう。</p>

<p>最終的に上からの指示と大枠で一致するまで、このプロセスを繰り返します。</p>

<p>メンバーからのイマイチな提案でも、上手にブラッシュアップできるこの方法を「YES&amp;MORE」話法と言います。メンバーとの会話では、普段からこの話法を基本スタイルにしたいものです。みなさんも、ぜひ使ってみてください。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_idea.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 23 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[五十嵐剛（[株]リーダーズクリエイティブラボ代表取締役CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>お金が貯まらない人の特徴とは？ すぐに出来る家計管理3つのポイント  中道あん（ブロガー）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12855</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012855</guid>
			<description><![CDATA[お金がなかなか貯められない人が作るべき「自然に貯金できる仕組み」とは? ブロガーの中道あんさんが紹介します。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="資産形成術" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2.jpg" width="1200" /></p>

<p>自立して生きていきたい──。そんな思いから、長年専業主婦だった中道あん氏が再就職したのは45歳のとき。その後48歳で夫と別居し、3人の子どもを育てあげた。さらに、そんな生活の中でも貯金を続け、55歳のときには起業も果たしている。中道氏が楽しみながら実践してきたという「節約・資産形成術」を聞いた。（取材・構成：前田はるみ）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2024年9月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>48歳で夫と別居し55歳で起業</h2>

<p>これは私個人の考えですが、「幸せ」とは感じるものなので、お金があれば幸せ、というものでもありません。お金がたくさんあっても幸せを感じられない人はいますし、逆にお金がなくても幸せを感じられる人もいます。その点、お金と幸せはあまり関係ないと思っています。</p>

<p>とはいえ、お金で得られる豊かさや、お金で解決できる問題もたくさんあります。お金がないという理由でできないことがある状態は、とても不利ですし、惨めです。</p>

<p>私がそのことを痛感し、貯蓄に目覚めたのは45歳のときでした。結婚後12年間の専業主婦を経てパートで6年、正社員として働き始めたのがちょうどその頃です。48歳で夫と別居し、自分らしく生きようと55歳で起業して、今に至ります。</p>

<p>50代前半は、3人の子育てもあり、家計は決して楽ではありませんでした。その中でも貯金できたのは、無駄遣いしにくく、自然にお金が貯められる仕組みを構築してきたからです。私が楽しみながら実践してきた節約・資産形成術をお伝えしていきたいと思います。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>毎月残高を記録するだけの簡単なお金管理法</h2>

<p><img alt="中道氏が実践する簡単なお金管理法" height="1538" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250821Nakamichian01.jpg" width="1200" /></p>

<p>貯金できない人は、実は何にいくら使っているかを把握していない人が多いのではないでしょうか。把握していないから、不要なものを買うなどの無駄遣いが増えて、お金が足りなくなってしまいます。まずはお金の出入りを明らかにするために、毎月の収支を記録することから始めましょう。</p>

<p>家計簿をつけるのは面倒だから続かない、という人にお勧めなのが、クレジットカードでの支払いに統一することです。クレジットカードの利用明細が家計簿代わりになり、使ったお金の内容や合計がひと目でわかります。これは私も実践していて、たとえ100円のものでもクレジットカードで支払っています。</p>

<p>明細を見れば、「今月は外食費を使い過ぎたから、来月は少し控えよう」などと気をつけることができます。あるいは、何に使ったのか覚えのない支出を発見することもあるでしょう。お金が貯まらない人は、この使途不明金が多いのではないでしょうか。また、購入したものがしっかり使われているか、無駄になっていないかも確認してみてください。</p>

<p>お金の流れを把握する方法としては、月に一度、エクセル表に貯蓄残高を入力するだけの収支管理がお勧めです。毎月、銀行や証券などすべての口座の残高を一覧表に入力していくと、前月と今月でどれだけ減ったか、増えたかがわかります。増え続けていれば問題ありませんが、減り続けていれば資産が減っているということなので、赤字を出さないお金の使い方を意識する必要があります。</p>

<p>私はこの管理方法を始めて5年ですが、少しずつでもお金が増えているという実感が持てることで、だんだん貯金体質になっていきました。「これ以上減らしたくない」というデッドラインを意識するようになり、お金の使い方も変わっていきました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>お金の使い方次第で投資にも浪費にもなる</h2>

<p><img alt="買ったものをどう使うかで、使ったお金の価値が決まる" height="1209" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250821Nakamichian24.jpg" width="1200" /></p>

<p>お金の流れを可視化できたところで、次は貯金ができるように、お金の使い方を見直していきます。</p>

<p>貯金といっても、急に収入が増えるわけではないですし、副業で稼ぐといっても、人生の大事な時間をすり減らすことになっては、幸せな人生からは遠ざかるばかりです。そこで、お金の使い方を見直すことが重要になってくるのです。</p>

<p>お金の使い方には4種類あります。生活に必要なものに使う「消費」、思いつきや衝動で使う「浪費」、老後の生活資金など目的のために用意しておく「貯蓄」、学びや勉強のほか、お金に働いてもらうことでリターンを得る「投資」です。必要最小限の「消費」は確保しつつ、「浪費」はできるだけ抑え、「貯蓄」や「投資」に回すのが理想的です。</p>

<p>買った後にどう使うかによって、消費にも浪費にも投資にもなり得ます。例えば、本を買ったとします。本を読み、読んだ内容を実践して活かすことができたら投資、読むだけで終わったなら消費、読まずに積読になったら浪費です。他にも、買ったのに着ていない服や、休眠状態のスポーツクラブ会員費なども浪費に分類されます。</p>

<p>私はよく旅行に行くのですが、旅行はどうでしょうか。旅先での体験がその人の人間の幅を広げたとしたら、投資と捉えられるでしょう。温泉に浸かってリラックスして、翌日からまた精力的に活動するためにエネルギーチャージできたなら、これも投資と考えられます。</p>

<p>お金をどう使うかによって、浪費にも投資にもなることがイメージできたと思います。私自身は、自己投資にお金を使うことを意識しています。勉強会に参加したり、コンサルタントをつけたりして、自分の知識や経験が増えることで、発信力や稼ぐ力を身につけることができます。成長するためには、いくつになっても自己投資は必要だと思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スーパーには極力行かず、宅配を利用する理由とは</h2>

<p>自分にはどんなお金の使い方の癖があるのか、毎月の支出の明細をチェックしてみましょう。もし、浪費が多いことに気づいたら、貯蓄や投資をする前に、お金を浪費しない人になることが先決です。</p>

<p>とはいえ、なんとなく使ってしまうのが浪費ですから、それを減らすためには、浪費の元・買い物の回数を減らすのが一番でしょう。買い物をしなければ、無駄なものにお金を使うこともありません。</p>

<p>私が実践しているのは、スーパーには極力行かず、ネット宅配を利用することです。スーパーに行くと、「安かったから」「小腹が空いたから」「新製品が出ていたから」などの理由で、つい余計なものまで買ってしまいます。同じ理由で、コンビニや100円均一ショップでの買い物も、つい買ってしまう誘惑が多いので要注意です。</p>

<p>一方、ネット宅配は多少割高ですが、冷凍技術の進歩のおかげもあり、肉や魚を美味しくいただけて、利用価値が高いことが判明。今では全国の契約農家から届く旬の食材で料理するのが楽しみになっています。</p>

<p>他にも、ふるさと納税の返礼品の活用やポイント利用による節約も効果があります。私の場合、食品や日用品などの生活必需品は楽天市場でまとめ買いし、貯まったポイントでお肉などの食材を購入しています。旅行に行く際も、飛行機のアップグレードやホテルの宿泊費用はポイントで調達しています。節約しながらプチ贅沢ができるポイ活を実践しない手はありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分で働くだけでなく、お金にも働いてもらう</h2>

<p>次は貯金です。お金が残ったら貯金するというスタンスでは、なかなか貯金できません。コツは、自然にお金が貯まる仕組みを作ることです。</p>

<p>私は、銀行の自動積立定期預金を行なっています。「今月もいくら貯金しなきゃ」と考えなくても、知らぬ間に貯まっているので、ストレスがありません。</p>

<p>そして、引き落とした後に残ったお金の範囲内でやりくりします。そうすることで、無駄遣いも減っていきます。</p>

<p>投資に関しては、NISAを使った積立投資や個別株への投資のほか、投資用不動産を２軒持っています。投資を始めたのは、起業がきっかけです。定年のない個人事業主は、いつまでも働き続けることができます。かといって、お金のために自分の時間も体も使っていては、本当の意味で自由を手に入れられません。自分だけでなく、お金にも働いてもらうために投資を始めたのです。</p>

<p>1軒目の不動産投資を始めたとき、資金の一部にしたのが、会社員時代に積み立てていた個人年金の契約者貸し付けでした。49歳から月に3万3000円を10年間貯めていて、満期になる手前でした。このお金がなかったら、不動産は買えませんでした。</p>

<p>投資を始めるにも、起業するにも、ある程度まとまったお金が必要です。そのためにも、まずは貯蓄から始めるのが正しい順番です。お金があれば、それが呼び水となって、さらにお金が貯まっていきます。</p>

<p>起業を考えているなら、少なくとも1年は稼げなくても、生活に困らないお金を蓄えておくことが目安となります。例えば、1カ月の生活費が30万円なら、360万円は死守して貯める。実際、私も起業前はそのくらいのお金を貯めていました。</p>

<p>こういうお金があると、「1年くらい稼げなくても大丈夫」と思えるので、新しいチャレンジへの決断がしやすくなります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>あるものに目を向けると幸せを感じられる</h2>

<p><img alt="幸せにつながるお金の使い道" height="1190" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250821Nakamichian23.jpg" width="1200" /></p>

<p>冒頭で、「お金があれば幸せとは言えない」と申し上げました。では、幸せに結びつくものは何なのか。人それぞれだと思いますが、私の場合、人間関係が幸せの土台にある気がします。</p>

<p>人は一人では生きていけませんから、周りの人たちや社会とどうつながっていくのかは大事なことです。その中でも、家族や友人との関係はお金には換えられないものだと思います。</p>

<p>それから、健康です。人生を支えているのは健康、特に筋肉だと言っても過言ではありません。足腰が弱いと、疲れやすくもなりますし、外に出るのも億劫になります。やる気や前向きさが生まれてくるのは、足腰が丈夫で、体を動かせてこそです。</p>

<p>丁寧な暮らしも、私がお金より大事にしていることです。私にとって、食べることは生きること。暮らしを整えることで、幸せを感じることができます。</p>

<p>そして、今挙げた3つ（人間関係、健康、丁寧な暮らし）を維持するために、私はお金を使うことを惜しみません。もちろん上限はありますが、お世話になった人へのプレゼントや、大好きな食べることについては、お金を使っていると思います。</p>

<p>幸せを感じるには、自分に足りないものを見るのではなく、すでにあるものに目を向けてはいかがでしょうか。「あの人は私より持っている」と比較の中で生きている限り、上を見ればキリがなく、いつまで経っても満たされません。</p>

<p>「自分はこれが好き」とオリジナルな価値観で暮らしていれば、比較する対象がいなくなり、幸福度は上がると思いますよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>【中道あん】<br />
ブロガー。1963年生まれ。50歳で知識ゼロの状態からブログを開設。2年後にはAmeba公式トップブロガーになる。2019年、女性のスモールビジネスを応援するために一念発起して起業。現在は執筆活動やコンサルタント業など、幅広く活動中。著書に、『ブログをライフワークにしてお金と自由を生み出す方法』（自由国民社）などがある。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_investment2.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 23 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中道あん（ブロガー）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>欧米の経営理論は日本企業で通用する？経営学者が語る「現場と理論」の往復  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），浜崎洋介（文芸評論家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15132</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015132</guid>
			<description><![CDATA[慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と文芸評論家の浜崎洋介氏が、経験主義や人間関係の重要性、理論偏重の経営学が見落としがちなものについて語り合う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="欧米の「経営理論」は日本企業でも通用する？ " height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utility/pixta_global20170606.jpg" width="1200" /></p>

<p>経営学の理論は、国や文化、そこで働く人びとの関係性を超えて、どこでも同じように通用するものなのでしょうか？<br />
岩尾俊兵氏は、経営学の本質を、現場の具体的な経験から理論を導き、再び現場で確かめる「具体化と抽象化の往復運動」にあると捉えます。そこには、日本固有の価値観や文化を経営に生かすという視点も含まれています。慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と文芸評論家の浜崎洋介氏が、経験主義や人間関係の重要性、理論偏重の経営学が見落としがちなものについて語り合います。</p>

<p>※本稿は、&nbsp;岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>具体化と抽象化の往復運動</h2>

<p>【浜崎】岩尾さんは、経営学者としては珍しいタイプですね。僕は現在、縁あって京都大学の経営管理大学院に籍を置いていますが、岩尾さんのように思想や価値観を前面に出す経営学者をほとんど見たことがなくて。</p>

<p>【岩尾】じつは、経営学の泰斗・野中郁次郎先生と生前、お会いした際にも、同様の言葉をかけていただきました。「君は、いままでにいないタイプの経営学者だ」と。</p>

<p>【浜崎】僕のなかでは、経営学者というと、第一に「グローバル市場に対する適応志向が強い人たち」というイメージがありますが（笑）、でも、岩尾さんの著作を読むと、むしろ「日本という場所」の条件と真摯に向き合おうとされているという印象を受けました。</p>

<p>【岩尾】おそらく、経営学が「日本」に向き合っていないという問題意識が、私のなかに強くあるからだと思います。<br />
野中先生は最後の著作『二項動態経営』のなかで、「経営とは生き方（a&nbsp;way&nbsp;of&nbsp;life）」であると書かれました。だとすれば、人間の生き方に深く影響を与える国や地域の固有性は無視できないはずです。むしろ、日本固有の価値観や精神を前面に出すことこそが、世界で戦える経営につながるというのが野中先生の考え方でした。僭越ながら、私の主張と重なるところでもあります。巷間いわれるグローバリズムの「グローバル」とは、主として「英語圏」のことです。日本の経営者が文化的独自性を放棄して完全に欧米の土俵で戦おうとしても、結局のところ勝算は薄いといわざるをえません。</p>

<p>【浜崎】おそらく野中先生や岩尾さんの思想の根底にあるのは、「経験主義」です。頭で考えるよりも前に、生き方や関係性が自分にとって喜ばしいものかどうかを判断する経験的＝身体的直観を重視している。その点、発想が「生態学的」であるというのは自然なことです。</p>

<p>たとえば僕たち日本人は、「僕」「俺」「私」「小生」など、相手との関係性や場面に応じて主語を柔軟に使い分けます。また「です・ます」調や「である」調のように、語尾を変化させることで敬意の度合いを変えている。つまり、日本語の話者は、つねに関係性への鋭敏な配慮が求められるわけで、英語の話者とは日々経験する内実が異なってくるはずなんです。それを考えれば、英語圏の経営と、日本の経営が同じであるはずがない。</p>

<p>【岩尾】「経営学≒経験主義」という浜崎先生のご指摘を掘り下げると、経営学の本質とは「具体化と抽象化の往復運動」にある、というのが私の考えなんです。<br />
たとえば経営学は、次のように理論化と実践を繰り返します。<br />
1.企業・組織内の個別・具体的経験の観察<br />
2.観察内容をもとにした理論化・抽象化<br />
3.2で得た理論の経営現場への適用・具体化<br />
4.1～3の手順の繰り返し</p>

<p>経営学の理論が実際の現場で役に立たなければ、即座に「1」の「個別・具体的経験の観察」へ立ち返るわけです。<br />
先ほどとの関連でいえば、個別・具体的経験は当然、日本人だけの企業か、欧米の企業か、グローバルサウスの企業かによっても大きく異なります。裏を返せば、経営学はつねに組織の個別・具体的な文脈に深く依存している、ともいえる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>経験と人間の関係性こそが本質</h2>

<p>【浜崎】お話を伺っていると、岩尾さんの経営学は、保守思想にたいへん近いですね。保守思想とは、刻々と変化する状況のなかで固有の経験や文脈に基づいて、「具体と抽象の往復運動」を通じて調和をめざす思想です。反対に、保守の対義語である「革新」とは、具体的な経験よりも「理念」「理想」をもとにした設計を重視する思想。改革主義者や、最近の理念先行型のリベラルは、形而上学的側面が強く、経験主義とは対極の考え方です。</p>

<p>とくに野中先生や岩尾さんに感じるのは、組織や社会の調和を重んじ、人びとの関係性を重視する考え方です。岩尾さんがしばしば家庭にも恋愛にも、宗教にも経営がある、と言っているのは、人と人との付き合い方にこそ、経営学が扱う本質的領域があると考えているからではないでしょうか。</p>

<p>【岩尾】おっしゃるとおりで、『世界は経営でできている』という自著のタイトルは、まさに世界と経営の関係性を示したわけです。ただ、恥ずかしながら私自身、現在とはまったく異なる方向性で経営学の研究を進めていた時期もありました。</p>

<p>【浜崎】面白いですね。どんな研究をされていたのですか。</p>

<p>【岩尾】野中先生にも驚かれたのですが、大学院在籍時に取り組んでいたのは、数式とコンピュータ・シミュレーションを駆使して組織経営の最適解を導き出すという気負ったタイプの研究でした。海外学術誌に研究論文が掲載され、一定の評価を得たと思います。</p>

<p>ところが、途中で「この研究に何の意味があるのか」と虚無に陥ってしまったのです。というのも、数式やシミュレーションを重視する研究手法には、どうも人間を人間として捉えていない感覚があるのではないか、という疑念が私のなかにあった。たとえば理論上、部署Aと部署Bを組み合わせれば利益が最大化する企業があったとしても、実際には両部署のa部長とb部長が不仲なので改革が進まない、という事態が往々にして起こるわけです。現実の関係性を、理論に偏重した経営学は排除してしまう。</p>

<p>【浜崎】そこで岩尾さんは、自分と他者とを同時に幸せにする「価値創造」という概念を提唱するに至った。矛盾や対立を止揚し、皆が幸せになるための道を模索し始めたわけですね。</p>

<p>【岩尾】おっしゃるとおりです。ちなみにいまの話を野中先生にしたところ、「まともな道に戻ってきたな」と言われました（笑）。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），浜崎洋介（文芸評論家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>人生後半の備えはこれで万全！ お金と人生に対する考え方が学べる書籍１０選  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12796</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012796</guid>
			<description><![CDATA[人生後半のお金への理解を深めるお勧めの書籍を、THE21編集部がピックアップしました。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="お金と人生に対する考え方が学べる書籍" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_books.jpg" width="1200" /></p>

<p>人生後半のお金への理解を深めるお勧めの書籍を、THE21編集部がピックアップしました。</p>

<p dir="ltr">※本稿は、『THE21』2024年9月号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『老後の不安がぜんぶなくなる! 知った人だけが得をする! マンガと図解 定年前後のお金の教科書』</h2>

<p><img alt="定年前後のお金の教科書" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784299036391.jpg" width="1200" /><br />
頼藤太希、高山一恵（宝島社）</p>

<p>定年後の人生、お金についての不安は尽きない。そこから脱却するために意識すべきなのは、「収入と支出の最適解」を見つけることだ。年金・退職金のお得な受け取り方や、資産運用のコツを紹介。知識を身につけ、得していこう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『60代からの資産「使い切り」法 今ある資産の寿命を伸ばす 賢い「取り崩し」の技術』</h2>

<p><img alt="60代からの資産「使い切り」法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784296118175.jpg" width="1200" /><br />
野尻哲史（日本経済新聞出版）</p>

<p>資産形成はもちろん大切だが、積み上げた資産をどう使っていくのかも、人生後半においては重要だ。損することや困窮することのない、賢い「取り崩し術」が記された一冊。しっかりお金を使って、人生後半を楽しもう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『ブログをライフワークにして お金と自由を生み出す方法』</h2>

<p><img alt="ブログをライフワークにしてお金と自由を生み出す方法" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784426129965.jpg" width="1200" /><br />
中道あん（自由国民社）</p>

<p>あと５万円収入をアップしたい、と考えている人には、ブログが一つの答えになるかもしれない。50代からブロガーになり、ビジネスにまで発展させた著者による指南書。ブログを始めてみたら、あなたの人生も変わるかも？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『定年起業を始めるならこの１冊！定年ひとり起業』</h2>

<p><img alt="定年ひとり起業" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784426126926.jpg" width="1200" /><br />
大杉潤（自由国民社）</p>

<p>年金という収入を後ろ盾にできる60代後半こそ、リスクなく起業をする大チャンスだ。従業員を雇わず、自宅をオフィスにする「ひとり起業なら」、ローコストでさらに安心。「自分の会社」で稼いで、老後のお金問題を解決しよう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『お金の動きに強くなる 投資の入口』</h2>

<p><img alt="お金の動きに強くなる投資の入口" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784862809476.jpg" width="1200" /><br />
長谷川伸一（総合法令出版）</p>

<p>新NISAの開始以降、普通の会社員の間でも投資への関心が高まっている。だが、「よくわからないけどなんとなく」で始めてしまうのは危険。銘柄選択法や売り買いのタイミングが記された本書を読んで、投資の基本をマスターしよう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『資産1.8億円＋年間配当金 （手取り）240万円を実現！ おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』</h2>

<p><img alt="おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784569857527.jpg" width="1200" /><br />
桶井道（PHP研究所）</p>

<p>「最小限の労力で高配当株・増配株を見分けて最適な投資を実現したい」、そんな人に向けて、個別株における「長期」「分散」「ほったらかし」投資術を解説。日米に限らず、欧州、インド、カナダなど世界の厳選100銘柄も紹介。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『トイレスマホで「無限10倍株」　 3年9カ月で5975万円 を稼いだ投資術』</h2>

<p><img alt="トイレスマホで「無限10倍株」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784046065421.jpg" width="1200" /><br />
テンバガー投資家X（KADOKAWA）</p>

<p>「忙しくても、スキマ時間で稼ぎたい」。そう願う人も多いのではないか。新規上場株を公開後に買って、資産を増やす投資法「IPOセカンダリ」なら、その夢も叶うかもしれない。資産の推移をXで全公開している、その手法を赤裸々に明かす。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『1万人の大家さんの結論! &nbsp; 生涯現役で稼ぐ 「サラリーマン家主」入門』</h2>

<p><img alt="「サラリーマン家主」入門" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784833423427.jpg" width="1200" /><br />
永井ゆかり著、渡邊浩滋監修（プレジデント社）</p>

<p>老後のお金の不安をなくすためには、年金以外にも「収入の柱」がほしいところ。「地主と家主」編集長である著者が勧めるのは、賃貸住宅経営だ。基礎知識から不動産の見極め方まで、知っておきたい知識が詰まっている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『Excelでできる 不動産投資 &nbsp;「収益計算」のすべて』</h2>

<p><img alt="不動産投資「収益計算」のすべて" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784774188102.jpg" width="1200" /><br />
玉川陽介（技術評論社）</p>

<p>購入から融資、税金、売却まで、不動産投資の全行程において収益計算は欠かせない。本書では、それらの計算を自分でできるようになるための理論と数字を徹底解説。シミュレーション用Excelシートがダウンロードできる特典付き。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>『新装版 精神科医が教える お金をかけない &nbsp;「老後」の楽しみ方』</h2>

<p><img alt="お金をかけない「老後」の楽しみ方" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/9784569857442.jpg" width="1200" /><br />
保坂隆（PHPエディターズ・グループ）</p>

<p>お金があるに越したことはないが、お金がないなかでどう幸せに生きるかも大切だ。節約や費用対効果を意識すれば、お金をかけずとも楽しく日々を過ごせる。精神科医の著者が、老後を満喫する方法を伝授する。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Tue, 22 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>破壊的なイノベーションを誕生させるには？ 実践の哲学書『妄想する頭 思考する手』 【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12739</link>
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			<description><![CDATA[暦本純一氏の著作『妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方』について紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="妄想する思考" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>イノベーションという言葉が、企業の成長戦略から個人のキャリアパスに至るまで、あらゆる文脈で強迫的なまでに唱えられる現代。我々の思考は、「社会課題の解決」という大義名分のもとに、半ば自動的に真面目な問題解決モデルへと収斂してしまう。しかし、真に世界を驚かせ、新たな地平を切り拓くような創造は、果たしてその延長線上にのみ存在するのだろうか。</p>

<p>情報科学者として、スマートスキンや人間拡張など、数々の「未来」を現実世界に実装してきた暦本純一氏の著作『妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方』（祥伝社）は、この常識という名の思考の桎梏に対し、静かな、しかしラディカルな反旗を翻す一冊である。</p>

<p>本書が提示するのは、課題解決という起点ではなく、個人の内側から湧き上がる、他者には理解不能な「妄想」こそが、想像を超えるアイデアの唯一の源泉であるという、創造行為の原点に立ち返るための力強い思想と方法論である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>既存のビジネスフレームワークへの痛烈なアンチテーゼ</h2>

<p><img alt="妄想する頭 思考する手 想像を超えるアイデアのつくり方" height="1763" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250728Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書の核心を貫く第一のメッセージは、「イノベーションのスタート地点には、必ずしも解決すべき課題があるとは限らない」という、既存のビジネスフレームワークへの痛烈なアンチテーゼだ。我々は、ニーズやペインポイントの発見こそが全ての始まりであると教え込まれる。</p>

<p>だが暦本氏は、自身の発明の源泉が、誰かに要請されたわけでも、市場調査の結果でもなく、純粋に「自分の中から勝手に生まれてくる」妄想であったと喝破する。</p>

<p>それは、「なぜこうなっていないのだろう」「こっちのほうが自然ではないか」という、個人的で、時には非合理的にさえ見える衝動である。この「非真面目」な探求心こそが、予測可能な未来の陳腐な改善ではなく、全く新しい価値の次元を生み出すのだ。</p>

<p>ネット上でも、本書に触れた多くのクリエイターや研究者が、「自分の突飛な好奇心を肯定された」「問題解決型思考の限界に気づかされた」と語っており、既存の評価軸から自由になることの重要性が共感を呼んでいる。</p>

<p>暦本氏の言う「他者が『キョトン』とするもの」とは、まさにこの常識の外部から飛来するアイデアのことであり、その「キョトン」の先にこそ、未踏のフロンティアが広がっているのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「天使度」と「悪魔度」という二軸評価</h2>

<p>では、その捉えどころのない「妄想」を、いかにして現実世界にインパクトを与えるイノベーションへと昇華させるのか。本書が提示する最も強力な思考のフレームワークが、「素人のように発想し、玄人のように実行する」という行動原理を具体化した、「天使度」と「悪魔度」という二軸評価だ。</p>

<p>ここで言う「天使度」とは、常識や制約に縛られない発想の大胆さ、そのアイデアが持つ根源的な面白さや飛躍度を指す。一方の「悪魔度」とは、その妄想を圧倒的なクオリティで現実に落とし込む技術的な高さ、実装力の緻密さを意味する。</p>

<p>この両軸のメーターが共に振り切れた地点にこそ、誰もが否定しようのない、破壊的なイノベーションが誕生する。天使度だけが高ければそれは単なる夢物語に終わり、悪魔度だけが高ければ既存技術のマイナーチェンジに過ぎない。この二軸の緊張関係こそが、創造のダイナミズムである。</p>

<p>この視点は、アイデアの評価を単なる主観的な「好き嫌い」から解放し、そのポテンシャルを客観的に議論するための共通言語を提供する。大胆なビジョンと、それを支える悪魔的なまでの細部へのこだわり。この両者を兼ね備えることこそ、真の創造者に課せられた宿命なのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「孤独なプロセス」の重要性</h2>

<p>本書の価値は、こうした哲学的な思索に留まらず、妄想をアイデアとして鍛え上げ、実現へと導くための具体的な実践論にまで踏み込んでいる点にある。</p>

<p>その一つが、「一行で書き切れるクレーム（仮説）を書く」という訓練である。漠然とした妄想を、「〇〇は△△である」というような、検証可能な一つの命題に結晶化させる。この言語化のプロセスは、アイデアの核を鋭利に磨き上げ、他者と共有可能な知の形式へと変換する作業に他ならない。</p>

<p>さらに暦本氏は、イノベーションにおける「孤独なプロセス」の重要性を強調する。多数決や安易なグループワークは、アイデアの鋭利な先端を丸め、凡庸な結論へと導きがちだ。他者の評価を内面化する前に、まず自分一人の世界で、その妄想と徹底的に対峙する時間を持つこと。その孤独な対話の中からしか、真にオリジナルなコンセプトは生まれない。</p>

<p>そして、そのコンセプトを現実の形にする過程で求められるのが、「眼高手低（がんこうしゅてい）」の姿勢である。理想（眼）は常に高く掲げながらも、手を動かし、試行錯誤をひたすらに繰り返す（手低）。頭の中だけで完璧な設計図を描くのではなく、不格好でもプロトタイプを作り、失敗という名のフィードバックを高速で回し続ける。この粘り強い実践のサイクルこそが、妄想と現実の間に橋を架ける唯一の道なのである。</p>

<p>『妄想する思考』は、単なるアイデア発想法の指南書ではない。それは、管理され、最適化された現代社会において、いかにして人間本来の創造性を取り戻し、予測不可能な未来を自らの手で実装していくかという、全ての「つくる人」に向けた実践の哲学書である。</p>

<p>課題解決という名のレールの上を走ることに倦んだビジネスパーソン、自らの探求心の価値に疑念を抱く研究者、そして、まだ名もなき「妄想」を胸に抱く全ての表現者にとって、本書は羅針盤であり、力強いエールとなるだろう。常識に飽き、他者の評価に惑わされることなく、自らの内なる「キョトン」を信じ、育むこと。その「非真面目」な知性こそが、我々をまだ見ぬ未来へと導くのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 21 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「失敗できない自衛隊」と「失敗できるインターネット」岩尾俊兵×糸井重里の組織論  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），糸井重里（ほぼ日代表取締役会長 CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15127</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015127</guid>
			<description><![CDATA[慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と、ほぼ日代表取締役会長CEOの糸井氏が、組織における価値体系の違いから、失敗を恐れず挑戦できるインターネット時代の価値創造までを語り合う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「失敗できない自衛隊」と「失敗できるインターネット」" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tankG.jpg" width="1200" /></p>

<p>15歳で自衛隊に入り、現在は経営学者として「価値創造」を研究する岩尾俊兵氏。自由な発想が許されにくい自衛隊での経験は、岩尾氏の経営観にどのような影響を与えたのでしょうか。一方、糸井重里氏は、インターネットの普及によって試行錯誤のコストが大きく下がり、新しい価値を生み出せる可能性が広がったと語ります。</p>

<p>慶應義塾大学商学部准教授の岩尾氏と、ほぼ日代表取締役会長CEOの糸井氏が、組織における価値体系の違いから、失敗を恐れず挑戦できるインターネット時代の価値創造までを語り合います。</p>

<p>※本稿は、&nbsp;岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自衛隊から経営学者に</h2>

<p>【糸井】岩尾さんは昔、自衛隊にいたと伺いました。どのくらい在籍していたのですか。<br />
【岩尾】15歳から2年です。三等陸士から二等陸士となり、一等陸士昇進のタイミングで除隊しました。<br />
【糸井】結構な期間ですね。随分と鍛えられたのではないですか。<br />
【岩尾】はい。でも結局、「精神の自由」がないところが私には合いませんでした。腕立て伏せや匍匐前進といった訓練は好きで、いまでも人前でやれるほど得意なんですけど...。</p>

<p>【糸井】フィジカル面は大丈夫なんですね（笑）。<br />
【岩尾】私は会社にも人生にも、「価値創造」が重要だと考えているんです。でも、自衛隊は、専門的には「高信頼性組織」といい、価値創造の余地を制限することにこそ意味がある組織です。事故や間違いは絶対に避けなければならず、自由な発想や解釈は基本的に求められない。<br />
【糸井】たしかに、弾丸が一個なくなったときに「まあいいか」では済まされないわけですからね。<br />
【岩尾】実際に一度、私が価値創造的な提案をしたところ、厳しく叱責されたことがあります。</p>

<p>【糸井】どんな提案をされたのですか？<br />
【岩尾】陸上自衛隊少年工科学校（2010年に陸上自衛隊高等工科学校に改編）には年に数回、隊員の家族を招いて基地を見学してもらう日があります。<br />
【糸井】何だか授業参観みたいですね（笑）。<br />
【岩尾】自衛官が来訪者の前で行進を行なうのですが、組織に馴染めず、上官からも嫌われていた私は行進メンバーから外されてしまい、隊員の武器を磨く「武器係」に異動となりました。<br />
それでも親に頑張っている姿を見せたいと思い、行進の上官とは別の、武器係の上官に「せっかくの機会ですから、武器や機械を展示して、来場者に私たちの日常の活動を伝えたらどうでしょう」と提案したんです。</p>

<p>【糸井】面白いですね。<br />
【岩尾】武器係の上官には許可をもらい、当日は腕章とバッジをつけて「皆様、こちらは○○で...」などと展示品の案内をしたところ、人だかりができてたいへん好評でした。<br />
ところが突然、元の行進の上官がやってきて「お前、何をやっているんだ！」と怒鳴り始めたのです。説明したら「誰が許可した」と。許可した武器係の上官は若かったので、彼にも同じく「勝手なことをするな」と叱責する。そして私の腕章を引き裂き、バッジを引きちぎって踏み潰しました。思い出しても苦しい出来事でした。</p>

<p>【糸井】苦しいっていうか、漫画みたいな話ですよね。<br />
【岩尾】もっとも、いまになって思い返せば、当時の上官の気持ちもわからなくもなくて。先述のように、自衛隊は経営学で高信頼性組織と呼ばれる組織の一つで、事故や失敗がないのが当たり前。ですから、イレギュラーな事態を誘発しうる「変な工夫をするな」ということだったのでしょう。彼らには彼らなりの価値体系があったのです。<br />
当時の上官たちは、階級順に隊員を行進させて、自衛隊の序列を来場者に見てもらおうとしていました。成績優秀者は前方で銃を抱え、指揮官として先導する。隊員たちの雄姿と組織の盤石さを家族たちにも見せたかったわけです。</p>

<p>【糸井】岩尾さんは、自衛隊の価値体系にひびを入れてしまった。<br />
【岩尾】来場者の目を「武器の展示」という異なる価値体系に向けることで、行進の価値を損ねてしまったわけです。しかし実際は、行進を見終わった人たちが展示を見にくる流れで、自衛隊に対する好感度や行事の満足度、来場者の幸せの総量はむしろ上がったはずです。でも、当時の上官の目には「行進への注目が削がれてしまった」と受け止められてしまったのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「インターネット以前と以後」で違うこと</h2>

<p>【糸井】岩尾さんのお話を聞いて、ふと思い浮かんだのが「天津罪（あまつつみ）」と「国津罪（くにつつみ）」という言葉です。古代日本の神道における罪の概念だったかと思うんですけど。<br />
簡単にいえば、天津罪は共同体の基盤を揺るがすような罪、国津罪は窃盗など個人の生活や倫理道徳に反する罪。自衛隊の価値体系に触れる「クリエイティブな発想や提案」は天津罪に触れる行為であり、まさに命がけで防ぐべきことなのでしょうね。<br />
【岩尾】なるほど。自衛隊はもちろん、自動車メーカーや医療機関など人命に直結する組織は、天津罪を許容しづらい領域といえるかもしれませんね。<br />
反対に「ほぼ日」の主戦場でもあるインターネットの世界では、実験的な取り組みが許容・推奨される環境があり、「価値創造」の余地が大きく開かれたフィールドだと言えそうです。</p>

<p>【糸井】ぼく自身も、インターネットの普及によって価値を刷新できる場所が格段に広がった、と実感していますよ。<br />
【岩尾】2001年に、糸井さんは『インターネット的』（PHP新書）で、インターネットが社会や生活に与える影響と未来の社会のあり方を考察されました。当時は「リンク」「シェア」「フラット」「グローバル」といったキーワードを挙げていましたね。二十数年を経たいま、振り返ってみると、インターネットには「失敗しやすい」「試行錯誤できる」という側面もあったように思いますが、糸井さんはどうお考えですか。</p>

<p>【糸井】おっしゃるとおりで、それはつまりどういうことかというと、トライ＆エラーするコストが圧倒的に下がったんですよね。インターネットの普及以降、「失敗してもこの程度で済む」という感覚で、誰もが気軽に新規の試みにチャレンジできるようになった。だからぼくらの会社もトライ＆エラー、トライ＆ミスの繰り返しです。失敗を重ねてようやく最後に、トライ＆サクセスにたどり着く。<br />
【岩尾】ミスとエラーがとにかく多いわけですね。<br />
【糸井】そのとおりです。話が少し逸れますが、初期のインターネット時代にぼくがいちばんびっくりして、これこそすべてだと思ったのは「エロサイト」なんです。<br />
【岩尾】どういうことですか（笑）。</p>

<p>【糸井】「変態」の種類が無限にあるんですよ。しかも、どんなに細かいジャンルでも、見せたいものを効果的に見せるシステムが確立されている。「○○好き、集まれ」と呼びかければ、どんなニッチな趣味でも、インターネットの世界では国内外から簡単に人が集まる。<br />
どんな些細な思いつきでも、失敗を恐れず、コストをあまりかけることなく実現できてしまう。<br />
【岩尾】面白いですね。しかも、ニッチな人同士が集まるなかで、かなりの収益が同時に発生するわけですよね。「需要が少ないから稼げない」という考え方は、雇用や場所代に莫大なコストをかけざるをえなかった「インターネット以前」の発想なのかもしれません。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tankG.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 20 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授），糸井重里（ほぼ日代表取締役会長 CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】3球団で優勝を達成した名将は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15161</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015161</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球監督の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】3球団で優勝を達成した名将は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球監督の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の監督は誰?</h2>

<p>とある監督の年度別順位を、所属球団別に分けました。</p>

<p>果たしてどの監督か、限られた情報から読み解けるでしょうか？</p>

<p>所属球団A（第一期）：2位&rarr;1位&rarr;3位&rarr;4位&rarr;2位<br />
所属球団A（第二期）：2位&rarr;6位&rarr;2位&rarr;1位&rarr;2位&rarr;5位<br />
所属球団B：4位&rarr;1位<br />
所属球団C：5位&rarr;4位&rarr;1位&rarr;6位</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：短期決戦は苦手？</h2>

<p>監督として通算1000勝超え、リーグ優勝4回を誇る名将ですが、日本シリーズ制覇は意外にも1回のみ。最後のリーグ優勝となった年に悲願を達成し、「短期決戦に弱い」という汚名を返上しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：所属球団</h2>

<p>前述の所属球団は「A:中日ドラゴンズ」、「B:阪神タイガース」、「C:東北楽天ゴールデンイーグルス」です。うち2球団は現役時代に縁がなく、どこからでも声がかかるのが名将たる所以でしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<p>星野仙一監督</p>

<p>です！就任した全3球団で優勝。「血の入れ替え」と呼ばれた大胆な補強策や闘志あふれるパフォーマンスで、現在でもなおプロ野球ファンから根強い人気を誇っています。</p>

<p>立浪和義氏や矢野燿大氏など、教え子の多くが後に指導者となって「星野イズム」を継承しています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_pitcher.jpg" />
						
						<pubDate>Sun, 20 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なぜKPI達成でも会社は良くならない？「数字にならない価値」を失う経営の盲点  岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授、株式会社トライアイズ代表取締役社長CEO）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15123</link>
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			<description><![CDATA[慶應義塾大学商学部准教授の岩尾俊兵氏が、「価値有限思考」と「価値無限思考」の違いをひもときながら、「奪い合い」を「創り合い」へと変える、本来の経営と経営思考について解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="KPIは達成したのに、なぜ会社は良くならない？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" width="1200" /></p>

<p>利益を最大化し、競争に勝つために「選択と集中」を進める――。<br />
そんな経営のあり方に、息苦しさを感じる人もいるのではないでしょうか。しかし、限られた価値を奪い合い、何かを切り捨てることだけが経営ではありません。資源が有限でも、その組み合わせを変えることで、新たな価値や選択肢を生み出すことはできます。</p>

<p>慶應義塾大学商学部准教授の岩尾俊兵氏が、「価値有限思考」と「価値無限思考」の違いをひもときながら、「奪い合い」を「創り合い」へと変える、本来の経営と経営思考について解説します。</p>

<p>※本稿は、&nbsp;岩尾俊兵著『武器としての経営思考』（PHP研究所）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「奪い合い」から「創り合い」へ――経営の本質とは</h2>

<p>「経営」という言葉に対して時折、〝息苦しさ〟を感じるという人に出くわす。話を聞いてみると、「お金儲けのための富の奪い合い」という印象が定着していることに気づく。<br />
どうやら、多くの人は「経営」という言葉から、次のようなイメージを思い浮かべるようだ。</p>

<p>&bull;売上を伸ばし、コストを抑えて利益を最大化する。<br />
&bull;市場を細かく分け（セグメンテーション）、狙う顧客を定め（ターゲティング）、競争相手より有利な立ち位置を獲得する（ポジショニング）。<br />
&bull;限られた予算の最適な配分を考え、従業員や部門にKPI（キー・パフォーマンス・インジケーター、重要業績評価指標）を課し、成果の乏しい人や部門は切り捨てる。</p>

<p>要するに、経営という言葉に対する第一印象は、限られたリソースであるヒトとカネを最も儲かる場所へ割り当てる営みであり、「選択と集中」なのだろう。だから「経営」と聞くと、敵に打ち勝つことが何よりも優先される――そんな冷徹な世界観を思い浮かべるようだ。</p>

<p>もちろん、奪い合いを仕掛けてくる相手に対しては、相応の防衛策が必要である。現実から目を背ければ、地に足のつかない理想論に終わってしまう。<br />
しかし本来の経営とは、奪い合いのマネーゲームではない。対立や矛盾を乗り越え、「奪い合い」を「創り合い」へ転換し、新たな価値を生み出す営みだ。</p>

<p>同様に、「経営思考」とは、仕事や人生の難題を新たな可能性や幸福へ変化させる、きわめて創造的な思考プロセスなのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>誤った経営概念が人を苦しめる</h2>

<p>それにもかかわらず、近年、日本では「戦略」という名のもと、数字とロジックで優先順位をつけ、「何を選び、何を捨てるか」を重視する経営手法が、あたかも洗練された理論のように紹介されてきた。選択と集中のなか、人びとは自分が切り捨てる側に回るか、切り捨てられる側に回るかしかない。真面目で繊細な人ほど、現代の苛酷な競争環境に息苦しさを感じることだろう。</p>

<p>問題の根っこにあるのは、「価値は有限であり、奪い合うしかない」という発想だ。便宜的に、こうした考え方を「価値有限思考」と呼ぶことにしよう。価値有限思考は、次のように定義できる。</p>

<p>‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐<br />
価値有限思考:「価値は限られており、誰かが得をすれば、誰かが損をする」というゼロサム／トレードオフの発想で世界を見る考え方<br />
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐</p>

<p>価値有限思考で人生を見つめた瞬間から、私たちの苦しみは始まる。ＡかＢのどちらを選んでも何かを失うという「二者択一の選択」をつねに迫られるからだ。</p>

<p>経営者なら「従業員の給料を上げたい。でも利益を守らなければ会社は続けられない」。家庭をもつ人なら「仕事を大切にしたい。でも家族と過ごす時間は失われる」。職場で苦しむ人なら「会社を辞めたい。でも辞めれば生活が立ちゆかない」。</p>

<p>価値有限思考は、問題を「あちらを立てれば、こちらが立たない」というトレードオフとして整理する。そして損得を計算し、損の大きいほうを切り、得の大きいほうを選べばよい、と結論づける。<br />
たしかに、損得で割り切れば意思決定は速い。一見すると、合理的でロジカルに見える。</p>

<p>しかし、数字や損得で測れるものばかりを優先していくと、当然、「数字で計測できないもの」は意思決定の外へ追いやられ、静かに失われていく。そして組織や人生を支えていた｢大切な土台」が、いつの間にか壊されてしまう。</p>

<p>たとえば会社で言えば、困ったときに相談できる空気や人員。後輩をそっと助ける文化や、顧客の声にならない違和感に気づく感性。失敗を隠さず報告できる信頼関係。人生で言えば、家族や友人との、損得を超えて支え合える関係性。</p>

<p>こうしたものは、財務諸表には表れない。だが、会社や人生を支えている大事な土台は、むしろ「数字にならない価値」にこそある。価値有限思考に支配されると、組織の見えない価値を知らないうちに捨ててしまい、結果として「戦略は正しいのに、組織は改善せず、誰も幸せにならない」という奇妙なことが起こる。</p>

<p>KPIは達成したのに、顧客が離れる。コストを削ったら、現場が疲弊して売上も利益も落ちていく。管理を強化した結果、人事評価に反映されない「仕事と仕事の隙間」を善意で埋めてきた人たちが静かに去ってしまう。コンプライアンスやルールを増やしたのに不祥事は増え、当期の利益は出ても、来期の利益につながらない。残された従業員は会社の未来に希望がもてず、「次は自分が切り捨てられるのではないか」と不安に怯えながら働くことになる。</p>

<p>それにもかかわらず、数字や管理そのものが目的化した経営は、目先の数字さえ改善していれば、「経営改善に成功した」と評価されてしまうことさえある。<br />
これを、私は経営とは呼ばない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>奪い合いを脱する「ほんとうの経営」</h2>

<p>真の経営とは、いま述べてきたような「何を切るか」「何に集中するか」を考える技術とは正反対だ。むしろ、経営とは限られた資源を組み替え、これまで存在しなかった価値や選択肢、第三の道を生み出す「創造的な営み」である。</p>

<p>私が提案する経営思考もまた、二者択一を脱するものだ。「どうすればＡもＢも生かせるか」を問い続ける思考法と表現できよう。すなわち、矛盾や対立を思考停止の言い訳にするのではなく、新たな選択肢を創り出すドライブにする思考法である。</p>

<p>たとえば、地方のシャッター商店街を例に考えてみよう。商店街には多くの空き店舗が放置され、休業を余儀なくされた自営業者と定年退職後に社会とのつながりを失った高齢者が取り残されている。一方で、子どもたちには放課後に立ち寄れるお店や、安心して過ごせる居場所がない。<br />
あなたなら、この状況をどう見るだろうか。</p>

<p>表面だけを見れば、三つの別々の「困りごと」でしかない。<br />
しかし、それぞれの「良いところ」を意識的に探してみると、どうだろうか。<br />
&bull; 空き店舗&rarr;地域の拠点<br />
&bull; 高齢者&rarr;長年培った知識や経験の担い手<br />
&bull; 子どもたち&rarr;街に笑顔と活気をもたらす存在<br />
このように、捉え直すことができるはずだ。</p>

<p>では、この三つを組み合わせたらどうか。空き店舗を、高齢者が教え、子どもが学び、世代を超えた交流の場にする――そんな発想も生まれてくるかもしれない。つまり、昨日までの「困りごと」が、新しい価値を生み出す「資源」へ変わるのである。</p>

<p>この考え方の土台にあるのは、「資源は有限でも、資源から生まれる価値は無限でありうる」という発想だ。</p>

<p>価値は無から生まれるとは限らない。世界には、価値を見出されないまま眠っている資源が数え切れないほど存在する。眠っている資源の置き場所を変え、人と人との結びつきを変え、組み合わせを変える。「ヒト・モノ・コト」の流れを組み替えるだけで、砂のなかから砂金が光るように、新しい価値が姿を現す。このような世界の見方を、私は「価値無限思考」と呼ぶ。</p>

<p>‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐<br />
価値無限思考：限られた資源を組み合わせ直すことで、これまで存在しなかった価値を生み出す考え方<br />
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐</p>

<p>「価値無限思考」は、価値が無限に湧き出すという夢物語ではない。限られた資源を組み合わせ、新たな価値を創り出す、という現実的な思考法だ。</p>

<p>価値無限思考に立てば、「誰に損を押しつけるか」ではなく、「どうすれば皆で価値を増やせるか」という問いが自然と生まれてくる。選択肢を奪い合うのではなく、選択肢そのものを創り出すことができるかもしれない。これこそが、本来の経営だ。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_thinkingBizman.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[岩尾俊兵（慶應義塾大学商学部准教授、株式会社トライアイズ代表取締役社長CEO）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>生成AIで「イマイチなアウトプット」を大量生産　生産性だけ上げても意味がない理由  楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15040</link>
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			<description><![CDATA[AI時代に求められる「価値ある仕事」とは？ 楠木建さんと、山口周さんが語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="価値のあるアウトプット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixabay_writingLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>生成AIを使えば、調査や資料作成にかかる時間を大幅に短縮できます。しかし、生産性が上がることと、アウトプットの価値が高まることは同じではありません。</p>

<p>楠木建さんと山口周さんは、「自分の知的成果物は受け手にとってどんな価値があるのか」という視点の重要性を指摘します。AI時代に求められる「価値ある仕事」とは何か。書籍『知的生産のセンス』より、一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、楠木建, 山口周著『知的生産のセンス』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>アウトプットの価値</h2>

<p>楠木：調べ物をするには生成AIは本当に便利です。最近、あることを考えるときに調べる必要があって、「消費税率の国際比較をして」と頼みました。僕は生成AI のヘビーユーザーではないので、使っているアプリケーションはごく普通のものです。最低水準の課金しかしていません。それでも1年前とは雲泥の差です。</p>

<p>詳細な国際比較とその推移だけでなく、関連する既存の論文のリストも出てくる。「グラフにして」と頼めば一発で出てくる。生成AI 以前と比べて同じことをやるのに要する時間は10分の1以下です。</p>

<p>しかし、この種のことはすべて「作業」です。しかも、アウトプットでなくインプット。変換なり出力のための材料を仕入れているにすぎない。ここで重要な問いは、なぜ僕が消費税率の国際比較を必要としたのか、です。インプットは、それが使われるアウトプットの文脈に置いて初めて意味を持ちます。</p>

<p>自分の主張を補強する材料として消費税率の国際比較が必要だったから調べたのですが、そのデータがどんなに正確で詳細であったとしても、どんなに見やすく分かりやすいグラフが出てきたとしても、消費税率の国際比較は知識としてはコモディティです。それ自体には何の価値もありません。</p>

<p>このところ仕事で回ってくる資料を見ていると、投資ファンドやコンサルティングファームのパワーポイントに生成AI をフル活用して作成したと思われるものがずいぶん増えました。</p>

<p>その手の資料にはいくつかの特徴があります。第一に、トンマナ（トーン＆マナー）がきっちり統一されている。第二に、図や表、イラストや写真イメージをふんだんに使っている。第三に、情報量が多くて長い。平気で100 ページ以上の資料が出てくる。第四に、平板でメリハリがない。</p>

<p>端的に言って、つまらない。資料を読んだだけでは、メッセージが伝わってこない。資料を使った説明を聞いてもいよいよ分からない。そもそも話すほうが何を伝えたいのか分かっていないのではないか、とすら思えます。</p>

<p>即座にプレゼンテーション資料を作成できるとしても、それはアウトプットの価値とは何の関係もありません。この本の冒頭でお話しした「プレゼンテーションのスキルはバッチリなのに、話がまるで面白くない」―センスの劣後に拍車がかかっているという印象です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分の知的成果物は受け手にとってどんな価値があるのか？</h2>

<p>山口：「知的生産のアウトプット」について考える上で「価値」というのは重要なキーワードだと思います。これは前々から思っていることなんですが、知的生産に限らず、広く「生産性」について議論するとき、「需要」という視点が抜け落ちているように思うんですね。「生産性」は「供給」に関する関数ですが、じゃあ「需要」はどうなってるの？ということです。</p>

<p>例えば、ここに一軒の「味がイマイチのラーメン屋」があったとして、その店が生産性を倍に上げたところで何か変わるかといったら、何も変わらない。需要が増えていないんですから当たり前です。</p>

<p>知的生産も同様で、多くの人は生産性を上げるためのさまざまなテクニックやスキル、つまり「供給側の視点」で考えているけれども、そもそも「自分の知的成果物は受け手にとってどんな価値があるのか？」という「需要側の視点」を持っていない。しかし、それまで「イマイチの知的アウトプット」を出していた人が生成AIを使って生産性を倍にしても、単に「イマイチの知的アウトプット」が倍、出てくるだけで何も変わりません。</p>

<p>この「アウトプットの価値」について、以前、楠木先生から伺った話で、印象に残っているのが「楠木先生が経営戦略についてお話をされると、もう断らなきゃいけないくらい人がたくさん集まる。けれども、ご自身のバンドのライブをやると、毎回、人集めに苦心されている」というお話です。</p>

<p>楠木：その理由ははっきりしてます。僕のバンドのライブに価値がないということです。</p>

<p>山口：価値がないから人が来ない。身も蓋もないですね。しかし、なぜ経営戦略の話には価値があるのに、ライブの演奏には価値がないのですかね？</p>

<p>楠木：「客のためにやってないから」です。つまり、僕にとってバンド活動は自分を喜ばせるための「趣味」なんですね。</p>

<p>「知的生産だ」「アウトプットだ」と言っていても、自己満足のため、あるいは働いているという証拠を残すため、というように自分自身が「お客」になってしまっていることが少なくありません。僕の定義では、こういうのはすべて趣味です。自分のためにやるのは趣味、自分以外の誰かの役に立って初めて仕事になる。これが僕の仕事の定義です。</p>

<p>その点、僕のバンドはアマチュアバンドの王道で、やっているほうが一方的に気持ちよくなることを目的にした活動です。だからお客さんからすると価値がない。問題は、ライブに来てくださる方が多いほど、やっていて気持ちいいということです。あからさまに矛盾しています。以前はチケット代をお支払いいただいていましたが、それではあまりに心苦しい。精神的に不健康なので、最近はバンドでライブハウスを半日借り上げて、ノーチケット（無料）で来場いただくようにしています。</p>

<p>山口：もう、いただくのは「時間」だけだと。</p>

<p>楠木：入場無料で、「もし気が向いたら投げ銭をしてください」というやり方です。もちろん任意なのでゼロでもOK。本来であれば、こっちが気持ち良くなるためにやっているんですから、こっちがお越しくださったお客さまにお金を払うべきなのですが、現実にそこまではできないので、せめて無料にするのが筋だということです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>動機は自分、評価はお客</h2>

<p>山口：そこは微妙な部分もあると思うのです。確かに「仕事と趣味」という整理は、それはそれで分かるんですが、例えば先日、久しぶりにビートルズのシェイ・スタジアムでのライブ映像を見ていたんです。あれは世界で最初にスタジアムをコンサート会場に使ったプロジェクトでしたけれど...。</p>

<p>楠木：今と比べてかなり貧弱なアンプやPA（音響設備）であれだけの規模のコンサートをやったことが驚きですね。</p>

<p>山口：そうそう。6万人とも7万人とも言われる観客の前でビートルズの4人が汗だくになって演奏しているんですが、映像を見ていると、観客と同じくらいに、バンドのメンバーも楽しんでやっていたように見えるんです。つまり、あの時のビートルズが「客のために仕事としてやっている」と言えたかというと、なかなか微妙な評価になるんじゃないかなと思うんです。</p>

<p>楠木：そこは、とても重要な論点だと思います。結果として受け手の側に価値がないと、仕事にはならない。でも、それはあくまで「結果」なんです。動機は「自分たちが面白い・気持ちがいいからやっている」。この「動機は自分、評価はお客」という組み合わせがベストだと思います。</p>

<p>以前に周さんに教えていただいた『マーシャル・マクルーハン広告代理店。ディスクガイド200枚。小西康陽。』（学研プラス）を読んでみました。小西さんは筋金入りの音楽マニアです。自分の趣味全開のセレクションになっている。それでも小西さんは「ミュージシャンの理想はポール・マッカートニーだ」と言っています。なぜか。「自分が良いと思う曲を好きなように書いて、それが結果としてものすごく多くの人々に好かれたから」―僕の考えもまったく同じです。</p>

<p>いくら仕事だからといって、アウトプットを出す時に「ウケ」を狙いに行くとダメだと思うんです。動機は自分の中にしかない。動機からしてお客の評価になってしまうとロクなことにはならないというのが僕の考えです。</p>

<p>なぜならば「評価されたい」は自分を向いた趣味に他ならないからです。年季の入った喜劇役者の伊東四朗さんはこう言っています。「喜劇を演ずるときにみんなが陥りやすいのは、とにかくウケようとすることなんですね。僕は、結果としてウケなきゃいけないと思う」―仕事の核心を衝いています。これが難しいんですね。</p>

<p>山口：アウトプットの価値を決めるのは相手側だけれども、かといって相手側の評価軸に乗って、いうならば「ウケを狙って」アウトプットを出そうとするとうまくいかない。例えば音楽もお笑いも非常に多様ですが、それは評価の軸もまた多様だということですね。</p>

<p>一方で「ウケを狙いにいく」と、すでに誰かが評価されている軸に自分を乗っけることになるわけですから、後発では勝てないということになる。世の中の「ウケ」に当てにいくのは戦略としては悪手だということですね。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixabay_writingLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>『弱者男性1500万人時代』で描き出される、人間の尊厳に関わる社会問題【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12736</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012736</guid>
			<description><![CDATA[トイアンナ氏の著書『弱者男性1500万人時代』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="弱者男性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lookism.jpg" width="1200" /></p>

<p>弱者男性論が叫ばれて久しい。男性が自らの生きづらさを語るための語彙はあまりにも乏しく、強固な「男らしさ」の規範や、弱音を吐くことを許さない文化の中で、多くの切実な問題が長らく不可視化されてきた歴史がある。この混沌とした言説空間に、確かな足場を築き、冷静な議論の嚆矢となりうる一冊が登場した。それが、トイアンナ氏による『弱者男性1500万人時代』（扶桑社）である。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「弱者男性」という像をデータに基づいて定義</h2>

<p><img alt="" height="1978" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250725Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書がこれまで無数に存在した「弱者男性論」と一線を画す最大の理由は、その徹底した定量的なアプローチにある。著者は、独自のウェブアンケート調査や、生涯未婚率、非正規雇用率といった公的な統計データを駆使し、これまで曖昧模糊としていた「弱者男性」という像を、具体的なデータに基づいて定義し、その規模を推計しようと試みる。</p>

<p>個人の体験談やインフルエンサーの感情的なアジテーションが先行しがちだったこのテーマに、客観的な事実という共通言語を持ち込んだ功績は大きい。</p>

<p>これまで弱者男性論は、ともすれば感情的な対立や、どちらの性がより困難な状況にあるかという不毛な「被害者競争」に陥りがちだった。しかし本書は、そうした印象論の応酬から脱却し、政策的な議論や社会的な支援を構想するための「土台」を提供する。このアプローチには、問題と真摯に向き合おうとする筆者の誠実さが表れていると言えよう。</p>

<p>本書は、読者に感情的な共感や反発を求める前に、まず「これがデータから読み取れる現実だ」という事実を冷静に突きつけるのである。</p>

<p>本書がデータに基づいて描き出す論点の多くは、これまでも当事者たちが断片的に語ってきたことと重複する。しかし、それらが定量的な裏付けと構造的な分析によって再文脈化されることで、新たな説得力と重みを持って読者に迫ってくる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>本書が多くの当事者から信頼を得る理由とは?</h2>

<p>中でも特筆すべき論点は二つある。</p>

<p>一つは、多くの男性が現代社会特有の「コミュニケーション競争」の中で弱者化しているという的確な指摘だ。</p>

<p>現代社会では、福祉の網の目から支援を求めるにも、恋愛市場でパートナーシップを築くにも、そしてサービス業が中心となった労働市場で評価を得るにも、極めて高度で状況に応じたコミュニケーション能力が要求される。</p>

<p>例えば、心身の不調を抱えて行政の窓口を訪れても、自らの困難を的確に言語化し、支援の必要性を「プレゼン」できなければ、制度の網の目からこぼれ落ちてしまう。恋愛においても、マッチングアプリでの気の利いた自己紹介から、デート中の共感的な会話に至るまで、旧来の男性的な役割とは異なるスキルセットが不可欠となった。これが不得手な男性は、努力や誠実さとは別の次元で、静かに市場から退出させられていく。</p>

<p>これは単なる個人のスキル不足ではない。産業構造がサービス業中心に移行し、地域共同体や終身雇用といったセーフティネットが失われた結果、誰もが自らの価値を言語化し、他者と接続する能力を常に問われるようになったという、社会システムの変化がもたらした構造的な病理なのである。</p>

<p>そしてもう一つは、恋愛・結婚制度がもたらす不均衡、特に中年独身男性が社会から向けられる冷たい視線とその内実を、当事者の悲痛な声を交えながら描き出した点だ。</p>

<p>「いい年して独身」「甲斐性なし」といった言葉は、これまであまりにも安易に、コミカルな自虐や他者への嘲笑として消費されてきた。しかし本書は、そうしたラベリングがいかに当事者の尊願を深く傷つけ、社会的な孤立を深刻化させる暴力であったかを、インタビューを通じて克明に描き出す。</p>

<p>家族という最も基礎的なセーフティネットを持たず、しかし「一人前の成人男性」として公的な支援の対象からも外されがちな彼らの存在は、まさに現代社会のセーフティネットの欠陥を象徴している。筆者は、彼らの苦悩を単なる「モテない男の嘆き」として矮小化することなく、人間の尊厳に関わる社会問題として真摯に捉え直す。この温かくも鋭い視線こそ、本書が多くの当事者から信頼を得る理由であろう。</p>

<p>本書の最大の美点は、分析に終始するのでも、男女間の分断をいたずらに煽るのでもなく、あくまで彼らを具体的な福祉支援や人との「繋がり」へと開こうとする、その建設的な姿勢にある。</p>

<p>社会への絶望から心を閉ざし、誰にも頼れなくなってしまった人々に対し、著者は「人を頼る練習をできるところから始めよう」と、具体的な一歩を優しく、しかし力強く説く。これは、自己責任論が蔓延する社会において、他者に助けを求めること自体の難しさと重要性を深く理解しているからこその処方箋だ。</p>

<p>『トイアンナの「弱者男性」1500万人時代』は、単に弱者男性という存在を可視化した本ではない。それは、データという光を用いて社会の暗部を照らし出し、印象論の沼から議論を救い出し、そして孤立した人々を再び社会へと繋ぎ直そうとする、きわめて実践的な試みなのである。</p>

<p>当事者にとっては自らの苦しみを言語化してくれる救いの一冊となり、それ以外の人々にとっては、自らが生きる社会の不都合な真実と向き合うための必読書となるだろう。対立から対話へ、自己責任から連帯へ。本書が示す未来への道筋は、混迷をきわめる現代日本社会にとって、一条の光となるに違いない。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_lookism.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>一流企業は独自の文化を持っている 文化創造のためリーダーにできることは？  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15029</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015029</guid>
			<description><![CDATA[海外で成功する企業が、国籍ではなく「自社の文化」をつくる理由とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="一流企業は独自の文化を持っている 文化創造のためリーダーにできることは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_divercity02.jpg" width="1200" /></p>

<p>海外拠点に自社文化が根付かないのは誰の責任？「組織はリーダーを映す鏡」と言われる理由を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>異文化理解を超えて、自社独自の文化を創るには</h2>

<p>海外拠点のリーダーにとって、自社独自の文化を創ることが、いかに重要かについて述べたい。</p>

<p>多くのグローバル企業は、自社はアメリカ系だからとか、ドイツ系だからとか、創業地の国の名前を必要以上にアピールしようとはしない。</p>

<p>むしろ、そうすることを避けているように見える。「我が社はアメリカのIBMだ！」「イギリスのユニリーバだ！」というのは、あまり聞いたことがないだろう。それぞれ、「IBMの文化は○○」、「ユニリーバの哲学は○○」など、国名を語らずに、あくまで自社の文化を訴えようとしている。</p>

<p>ただし、経営共創基盤の冨山和彦氏がよく言っておられることだが、グローバルで成功している企業は、自社固有の文化を創るなかで、IBMは米国東部の匂いをぷんぷんさせているし、アップル社は西海岸のノリを感じさせてくれるし、IKEAは北欧の香りを漂わせている※1。</p>

<p>※1「ワタミ・渡邉美樹氏&times;グリー・田中良和氏&times;経営共創基盤・冨山和彦氏〈この国を次代につなぐ&ldquo;世代の責任&rdquo;とは〉」（GLOBIS知見録、2011年3月1日）</p>

<p>自社が国名を語らないのは、創業地の特性を打ち消すべきだ、と言っているのではない。むしろ創業地で培われたことが、何より大切なこととして自社の文化のなかで息づいているのだ。そこを否定しているわけではない。</p>

<p>ただ、グローバル企業の姿勢を見てみると、あえて国名を言わずに「自社の文化」を語る姿勢を大事にしているように思える。</p>

<p>そもそも、組織文化とは、何を意味するのか？グロービスの定義をご紹介しよう。</p>

<p>「組織文化は、組織の持つ信念、価値観、行動規範の集合体であり、企業の盛衰を左右する大きな要素の1つだ。組織文化は、企業の構成員のものの見方や行動を規定する※2」</p>

<p>※2『グロービスMBAマネジメント・ブック 改訂3版』グロービス経営大学院編著、ダイヤモンド社、2008年</p>

<p>こうした組織文化は、どのように醸成され、どのように組織全体に広がり、受け継がれていくのか。</p>

<p>入社してきた社員が、いつのまにかその企業の組織文化や風土に染まり、その企業の「らしさ」をどう身に付けていくのか。</p>

<p>グロービスでは、リーダーを含む組織構成員の「思考」「言葉」「行動」が、組織文化を形成していると位置づけている。</p>

<p><img alt="組織文化の形成過程" height="987" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi009.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>4つの重大要素</h2>

<p>まず起点となるのが、リーダーの思考様式だ。</p>

<p>言葉はどのような思考様式を持つかに規定されるので、リーダーは、自分がどのような考えを持っているのか、持つべきなのかを明確に意識することが重要だ。ここでいう思考様式とは、考え方の特徴的な部分、あるいは、癖と言ってもいいだろう。</p>

<p>たとえば、大所高所からの自由な発想を重視するタイプなのか、細かな点や現場の些細な変化に徹底的にこだわるタイプなのか。あるいは、リスクを積極的に取りにいくタイプなのか、リスクを極力回避するタイプなのか、といった思考の違いだ。</p>

<p>次に、自分の思考様式（考え）を、どのような言葉で伝えるのか、どのような行動で示すのかが問われる。すなわち、「言語選択へのこだわり」と「自身の見え方へのこだわり」が肝となる。</p>

<p>なぜなら、リーダーの使う言葉、リーダーの見せる姿が社内の他のメンバーに影響を及ぼし、メンバーの思考を促すからだ。</p>

<p>たとえば、トヨタ用語で「現地現物」という言葉を聞いたことがあるだろう。トヨタでは、似たような意味なのに「現場を確認したか？」という言い方は許されない。必ず「現地現物したか？」と言う。この言葉には、その場所である「現地」に必ずきちんと出向いて、しっかり「モノ（現物）」を見てこいという強いこだわりが託されているのだ。</p>

<p>こうした環境に身を置いていると、メンバーも、その思考様式をベースとした言動を取るようになる。こうして、組織全体としての思考様式・言動が、サイクルとして強化されていくというメカニズムだ。</p>

<p>リーダーは、つねにメンバーに見られている。だから、組織文化の起点となる自身の言動がどんな影響をもたらすのか、つねに自覚すべきである。よく言われるように、「組織はリーダーを映す鏡」なのだ。</p>

<p>時折、海外拠点のトップやリーダーからの悩みを耳にする。</p>

<p>「ウチの拠点は、自社の文化がメンバーに根付いていない」<br />
「海外では、自社としてのあるべき言動が取れていない」</p>

<p>これはまさに、トップやリーダーたちの姿を、その組織が鏡のように映し出していると認識すべきだろう。つまり、海外拠点を率いるリーダーの「思考様式」「言葉」「行動」のどれか、あるいはすべてに問題がある可能性が高いのだ。</p>

<p>自社の文化は、リーダーにしか創れないのだから。海外現地法人のトップとして赴任したら、自分は組織文化の管理人であること、組織の成長は自分の器で決まることを、ぜひ肝に銘じてほしい。</p>

<p>組織文化を各国で着実に根付かせ、事業を成長させていくのに非常に優れている好例として、ユニリーバを紹介したい。同社は、P&amp;Gとともに日用品のグローバル市場をリードする優良企業だが、新興国での強さが際立っているのが特徴だ。</p>

<p>他社があまり実績を出したことのない新興国に分け入って、現地に自社の文化と事業を根付かせ、成功を収めている。</p>

<p>その証拠に、同社の収益の50％は新興国での事業が占めている。その強さの秘密について、ユニリーバのアジア太平洋地域のマーケティング・ディレクター、サンディープ・コーリ氏にインタビューしたことがある※3。</p>

<p>※3「収益の50％は新興国から！ ユニリーバの強さの秘密は4つの&ldquo;P&rdquo;」（GLOBIS知見録、2015年6月9日）</p>

<p>サンディープ氏は、自社の文化を現地に根付かせるための重要な要素として、4Pという枠組みで語ってくれた。すなわち、次の4つだ。</p>

<p>1.人（People）...消費者<br />
2.パートナー（Partner）...協業企業<br />
3.目的（Purpose）...現地で共感を得られる目的<br />
4.人（People）...従業員</p>

<p>1つ目の「人」は、現地の「消費者」を指す。当然のことながら、現地の人々の生活を理解しなければならない。</p>

<p>2つ目の「パートナー」は、販売店や流通などの協業企業のことだ。それらの組織のビジネスを後押しするために、人材育成やシステム投資も積極的に支援するという。</p>

<p>3つ目の「目的」は、特に新興国では重要な要素だと、サンディープ氏は考えているそうだ。そもそも、「何のために、その国で仕事をするのか」を明確に言える企業はどれだけあるだろうか。縁もゆかりもない土地で、顧客もパートナーも含めた、さまざまな人々を巻き込んでビジネスを行うためには、その土地で成し遂げようとしている目的を掲げ、それが共感を得られるものでなければならない。</p>

<p>たとえばユニリーバでは、「子どもたちの命を救う」という目的を掲げて、石鹸を販売している。世界で何千万人という子どもが、非衛生な環境のために、5歳になる前に命を落としている。ユニリーバは、石鹸の販売そのものを目的としていない。</p>

<p>子どもやその親たちを対象に、手洗いの方法や清潔を保つことの意義などを教えるプログラムを展開し、「子どもたちの命を救う」という目的の達成をめざしている。そのために、リーダーやメンバーが日々自分たちの考え方を振り返り、あるべき行動は何かに注意を払っているのだ。</p>

<p>4つ目に、ふたたび登場する「人」は、「従業員」を指す。ユニリーバは、新興国においても従業員に高い能力基準を求めている。さらに、どの国の従業員も、世界で通用する最高の人材となるように育成する。</p>

<p>ユニリーバが掲げている願いは、人々が「心も体も元気で美しく、より充実した日々を送るため」というものだが、この願いは、世界中のユニリーバの社員の行動のなかに貫かれている。価値観の基準に妥協はない。ユニリーバで働くスタッフは、世界中のどのオフィスへ行っても「ユニリーバ」を肌で感じることができるそうだ。</p>

<p>ユニリーバの組織戦略は、新興国だけでなく、海外で新しい事業を作ろうとしている組織にとって、きわめて示唆に富んだものだ。組織文化の浸透が、組織の成長に深く影響することを、ご理解いただけたと思う。</p>

<p>ちなみに、日本国内であっても、リーダーとして、組織や組織文化を変えることの難しさを感じておられる方も多いはずだ。ましてや海外に行けば、変革の難易度は格段に高くなりそうだと想像するかもしれない。</p>

<p>しかし、海外の現場において、自らの思考様式、言葉、行動によって、新しい組織文化を創り上げたリーダーを、私は何人も見てきた。</p>

<p>実は、こうした変革は、海外のほうがやりやすい。なぜなら、海外拠点のほうが、組織文化形成のサイクルを回しやすいからだ。現場に立つリーダーとして、どうすればよいか、真剣に思考する。その思考を自分の言葉に落とし込む。それができれば、海外拠点は本社に比べて規模も小さいので、直接社員に語りかけることができる。</p>

<p>そして、自身の行動を直接見せる機会も作りやすい。私が知っているリーダーのなかには、こうした海外での経験を逆に本社の変革に活かしている方もいる。</p>

<p>言い換えれば、海外拠点はリーダー次第で、ガラッと状況が変わってしまうことがよくある。スタッフへの不満を嘆く前に、いかにリーダーの責任が重いものかを十分に自覚してもらいたい。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 18 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「東京ゲームショウ2026」に行ってみた　歩くだけでも楽しい会場の魅力  THE21オンライン編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15146</link>
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			<description><![CDATA[過去最多1138社が集結した「東京ゲームショウ2026」を現地取材。巨大ブースや海外ゲームなど、歩くだけでも楽しめる会場の魅力をレポートします。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="東京ゲームショウ2026" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS06.jpg" width="1200" /></p>

<p>2026年9月17日、「東京ゲームショウ2026」が開幕しました。</p>

<p>今年は東京ゲームショウ30周年。9月21日までの、史上最長となる5日間にわたって開催されます。出展社数は国内540社、海外598社の計1138社。53の国・地域から企業・団体が参加し、出展社数、参加する国・地域の数ともに過去最多となりました。</p>

<p>今回は編集部が会場を取材。実際に歩いて感じた会場の様子と、盛り上がりを見せるゲーム市場についてレポートします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>歩いているだけでも楽しい！ 趣向を凝らしたブースがずらり</h2>

<p><img alt="東京ゲームショウ2026会場" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS03.jpg" width="1200" /></p>

<p>幕張メッセの展示ホールに一歩入ると、目の前には各社の巨大なブースがずらり。</p>

<p>大型スクリーンには迫力あるゲーム映像が流れ、キャラクターを再現した大きなオブジェや、コスプレイヤーの姿も。ゲームの世界観をそのまま会場に持ち込んだような展示も多く、歩いているだけであちこちに目を奪われます。</p>

<p>ゲーム市場の盛り上がりを肌で感じられますが、実際に数字を見てみても、ゲーム市場は世界的に成長を続けていることがわかります。</p>

<p>編集部では3年前から東京ゲームショウを取材していますが、ここ数年、とくに感じるのが海外のゲーム会社の存在感です。</p>

<p>今年は過去最多となる53の国・地域が参加。会場を歩いていると、北欧や東南アジア、中東など、日本ではまだあまり知られていない地域のゲーム会社のブースも目に入ります。</p>

<p><img alt="東京ゲームショウ2026" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS05.jpg" width="1200" /><br />
オランダのゲームスタジオ「Blast Zero」による新作ゲーム『キャッ党忍伝てやんでえ ～復活のニャンキー！ やっぱり明日は日本晴れ！』のブース</p>

<p>こうした会場のにぎわいを見ていると、ゲームがいまや世界規模の産業になっていることも実感します。</p>

<p>『ファミ通ゲーム白書2026』によると、2025年の世界ゲームコンテンツ市場は前年比3.5％増の32兆1024億円。家庭用ゲーム、PCゲーム、モバイルゲームのすべてが前年を上回りました。</p>

<p>さらに近年では、さまざまな国がゲーム産業の育成に力を入れています。たとえばサウジアラビアでは、国家戦略「Vision 2030」の一環として、ゲームやeスポーツ産業の育成を進めています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本のゲーム市場も拡大中</h2>

<p><img alt="東京ゲームショウ2026 FF" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS01.jpg" width="1200" /><br />
『ファイナルファンタジーVII リベレーション』（スクウェア・エニックス）のブース</p>

<p>もちろん、日本のゲーム市場も盛り上がっています。</p>

<p>『ファミ通ゲーム白書2026』によると、2025年の国内ゲームコンテンツ市場は前年比8.0％増の2兆5885億円。Nintendo Switch 2の発売による家庭用ゲーム市場の回復などが、市場の成長を後押ししました。</p>

<p>2025年の国内家庭用ゲームソフト販売ランキングでは、Nintendo Switch 2用ソフト『マリオカート ワールド』が推定266万8381本を販売し、年間1位に。</p>

<p>そのほか、『Pok&eacute;mon LEGENDS Z-A』や『モンスターハンターワイルズ』、『スーパー マリオパーティ ジャンボリー』など、おなじみのシリーズ作品も上位に入りました。</p>

<p><img alt="東京ゲームショウ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS04.jpg" width="1200" /><br />
『ペルソナ4 リバイバル』（アトラス）のブース</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「知らないゲームとの出会い」も東京ゲームショウの楽しさ</h2>

<p><img alt="『デカポリス』（レベルファイブ）のブース" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS02.jpg" width="1200" /><br />
『デカポリス』（レベルファイブ）のブース</p>

<p>東京ゲームショウと聞くと、「ゲームにものすごく詳しい人が行くイベント」というイメージを持つ人もいるかもしれません。</p>

<p>でも実際に歩いてみると、必ずしもそうではありません。</p>

<p>発売前のゲームを試遊したり、ステージイベントを見たりするのはもちろん、巨大な展示を眺めたり、知らなかった海外ゲームのブースをのぞいたり。ゲームをプレイしなくても、会場を歩いているだけで楽しめるものがたくさんあります。</p>

<p><img alt="クロミちゃん" height="790" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS07.jpg" width="1200" />Sanrio Gamesのブースでは、クロミによるDJパフォーマンスを楽しめました</p>

<p>東京ゲームショウ2026は9月21日まで開催。9月17日、18日はビジネスデイで、一般公開日は19日から21日までです。</p>

<p>新作ゲームをいち早く遊んでみたい人はもちろん、海外のゲームが気になっている人も、会場を歩けば思いがけない作品との出会いがあるかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/260917TGS06.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 18:30:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21オンライン編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「記録を抜く前に優勝しろ」笑い飯・哲夫がM-1戦士に送るエール  哲夫（お笑い芸人）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15016</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015016</guid>
			<description><![CDATA[笑い飯・哲夫が、売れない時代からM-1王者になるまでに培った、仏教的な人生観を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「記録を抜く前に優勝しろ」笑い飯・哲夫がM-1戦士に送るエール" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊小説『頭を木魚に』が発売された笑い飯・哲夫氏。キャリアを振り返り、自身の考えの変化と、M-1グランプリの思い出を語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>芸人生活で感じる諸行無常</h2>

<p>ーーここからは哲夫さんの半生についてお聞かせください。『頭を木魚に』の主人公は組織の中の息苦しさからドロップアウトしてしまいますが、哲夫さん自身はそういった生きにくさを感じられたことはありますか？</p>

<p>【哲夫】生きにくさというほどのことではないですが、売れていないころは「嫌やなぁ」と感じたことはあります。</p>

<p>とある飲食店の厨房でバイトをしていた時に、僕が売れていない芸人ということでそこのシェフからかなりキツく当たられていた時期がありまして。</p>

<p>その方とは険悪な関係になってしまってバイトもすぐにやめてしまいました。ところが、僕が少しずつテレビに出られるようになった時期に、居酒屋でバッタリ再会したんです。</p>

<p>そうしたら、まるで人が変わったかのようににこやかで。ずっと僕にベタベタくっついてくるんですよ。終いには僕と一緒にいた後輩が「お前うるさいんじゃ！」と怒り出したくらいで。</p>

<p>あの時は諸行無常を感じましたね。ですから今、たとえば会社に怖い上司がいる人も、何年か頑張っていたら逆に上司が媚びを売ってくるようになる可能性はありますよ。</p>

<p>ーー結果を出すことで周囲の対応が変わる、というのは芸能界では特に顕著かもしれませんね。とはいえ、過去に自分にきつく当たってきた人に手のひらを返されたとき、ムッとしたりはしないのでしょうか？</p>

<p>【哲夫】そういう世界ですから。それに、僕自身は芸能界の徹底した実力主義は嫌いじゃありません。</p>

<p>なぜなら、周囲の態度が変わった瞬間、「ざまぁみろ」と思えますから。「この前まで俺のことなめてたけど、今や媚びてきとるやないか！」と。</p>

<p>ーーたしかに、その瞬間は快感かもしれませんね。</p>

<p>【哲夫】ただし、この「ざまぁみろ」は一瞬だけに留めておかないといけません。これは人から教わったことなのですが、「ざまぁみろは『様を見ろ』」。誰かに対してそう思った瞬間に、自分の様を見て、省みないといけませんよ、ということですね。</p>

<p>ーー若手時代から現在にいたるまでに、芸人としての人生観に変化はありましたか？</p>

<p>【哲夫】芸人を始めたころは、「欽ちゃんの再来」と呼ばれるくらいゴールデンのテレビに出まくりたいと思ってたんですけど、いつしか仏教でいうところの「自他平等」の心境になっていきました。</p>

<p>自他平等とは、自分と他人を同じように考え、誰かの悩みは自分の悩み、誰かの喜びは自分の喜びとすることです。</p>

<p>いま、仲の良い千鳥やかまいたちが目まぐるしくテレビで活躍していますが、自他平等の精神で我がことのようにうれしく思います。</p>

<p>上方漫才大賞を2回もいただいたので、いまはテレビよりむしろ、その賞に恥じない漫才師でありたいなと思っています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>M-1が変えた漫才界</h2>

<p>ーー笑い飯のお二人と言えば、9年連続決勝進出、2010年に悲願の優勝を果たされた「M-1グランプリ」の話題は欠かせません。哲夫さんにとってM-1はどのような大会でしょうか？</p>

<p>【哲夫】「M-1チャンピオン」という大きな肩書きを名乗れるのは、やっぱり大きいですよね。どこに行ってもチャンピオンと呼ばれますから。</p>

<p>ただ、優勝して変わったことは実はそれくらいで、2002年に初めて決勝に出た時の方が変化は大きかったですね。それがきっかけで世に出させていただきましたから。</p>

<p>僕らがお笑いを始めたころは、「漫才=おじさん」というイメージがあって、若い芸人が漫才をするイメージがなかったんです。ところが、いまやNSC（吉本総合芸能学院）の生徒のほとんどが漫才をやっているらしいですからね。</p>

<p>これは間違いなくM-1の影響でしょうし、つくづく漫才界に大きく貢献している大会だと思います。</p>

<p>ーー現在は審査員も務められています。</p>

<p>【哲夫】若手の姿にかつての自分たちを重ねることもありますよ。何回も決勝に進みながらなかなか優勝できないコンビとかね。</p>

<p>ーー真空ジェシカのお二人が5年連続で決勝進出継続中です。</p>

<p>【哲夫】まだまだやな！笑い飯は9年連続決勝進出という誰も成し遂げていない記録を持ってますからね。この記録は誰にも抜かれたくない。</p>

<p>ーーその前に優勝しろ、と。</p>

<p>【哲夫】そうです。僕らも9年連続決勝と言えば聞こえは良いですが、8回優勝逃してますからね。どんだけ優勝逃してんねん！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[哲夫（お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「本当のこと」でも名誉毀損に？転職口コミで個人特定され書類送検  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14886</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014886</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、正義感や不満から投稿した文章が思わぬトラブルへ発展する理由をひも解き、転職口コミを安全に書くポイントと、企業が退職者とのトラブルを防ぐための対策を解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「本当のことなら書いていい」は危険？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_SNS.jpg" width="1200" /></p>

<p>自分が務める会社の口コミサイトに何が書かれているか？気になって見てみたら、思わぬコメントが投稿されていてビックリ、そんな経験はありませんか？</p>

<p>退職した会社について、実体験を口コミサイトに書くこと自体が問題になるわけではありません。では、適正な「口コミ」と、名誉毀損などに問われかねない投稿の境界線はどこにあるのでしょうか。<br />
注意したいのは、内容が事実であっても、部署や役職、具体的なエピソードから個人を特定できたり、業務上知り得た情報を公開したりするケースです。<br />
元刑事の森雅人氏が、正義感や不満から投稿した文章が思わぬトラブルへ発展する理由をひも解き、転職口コミを安全に書くポイントと、企業が退職者とのトラブルを防ぐための対策を解説します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「本当にあったことだし、この口コミが誰かの役に立つんだからいいでしょ」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★☆☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★☆☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★☆☆☆ 逮捕されれば実名報道</p>

<p>会社を退職した元社員は、勤務していた会社について転職口コミサイトへ書き込みを行った。内容は職場環境や上司の言動に関するもので、部署名や役職、在籍時期など、具体的なエピソードを詳細に記載した。</p>

<p>その結果、社内事情を知る人間であれば、書き込みの対象となっている人物が誰なのか容易に特定できる状態に。さらに、会社の同意なく公開された情報も含まれていた。書き込みを見た関係者から会社側に相談が入り、会社は発信者情報の開示請求を実施。投稿者が元社員本人であることが判明した。</p>

<p>最終的に、当該書き込みは個人情報の不正な第三者提供および社会的評価を低下させる表現に当たるとして、民事上の責任を問われるとともに、警察からも名誉毀損の疑いで取調べを受け、書類送検された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇個人情報保護法違反／名誉毀損罪<br />
匿名投稿でも個人が特定できる書き込みは「事実」「体験談」でもアウト！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】正義感から始まる攻撃</h2>

<p>退職という出来事は、ただ会社を辞めるだけではありません。自分は正当に評価されていたのか、あの出来事をどう受け止めればいいのか、許せない気持ちをどう整理すればいいのか。そうした感情が、一気に噴き出すタイミングでもあります。</p>

<p>もちろん、会社の問題を共有すること自体は悪いことではありません。実際に働いた人の声は、これから入社する人にとって大切な情報です。<br />
正義感と怒りは、とてもよく似ています。</p>

<p>最初は職場環境への不満だったはずが、気づけば上司個人への攻撃になっている。<br />
会社の制度への批判だったはずが、特定の社員の人格を否定する内容になっている。<br />
こうした変化は決して珍しくありません。</p>

<p>匿名の書き込みは、人のブレーキを外しやすいものです。顔が見えない。相手が目の前にいない。その安心感が、普段なら書かない言葉まで書かせてしまいます。<br />
私は、口コミを書くなと言いたいわけではありません。<br />
書く前に、一度だけ考えてほしいのです。これは誰かの役に立つ情報なのか。それとも、自分の怒りを置いていくだけの文章なのか。<br />
そこを意識できるかどうかが、運命の分かれ道です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「口コミ」は未来の誰かの判断になる</h2>

<p>このテーマで法律が問題にするのは、「悪口を書いたかどうか」ではありません。<br />
会社や個人の社会的評価を下げる内容を、不特定多数が見られる場所へ公開したかどうかです。<br />
転職口コミサイトは、友人同士の雑談の場ではありません。これから就職や転職を考える人が、会社を選ぶ際の参考にする場所です。そのため、一つひとつの投稿には、人の判断を左右するだけの影響力があります。</p>

<p>だからこそ、事実を誇張する、一部だけを切り取る、個人的な怒りを事実であるかのように書く。こうした投稿は、会社やそこで働く人の社会的評価を不当に下げる可能性があります。<br />
ここで重要なのが、「会社への評価」と「個人への攻撃」は違うという点です。</p>

<p>たとえば、「残業が多い」「評価制度が不透明」といった内容は、会社の制度や職場環境に対する評価です。<br />
一方で、「○○部長は無能だ」「○○課長は勤務中によくサボっていた」など、特定の個人を攻撃したり、評価を下げたりする内容を書けば、名誉毀損罪や侮辱罪などが問題になる可能性があります。</p>

<p>さらに、転職口コミサイトにはもう一つ特徴があります。それは、一度投稿すると、その影響が長く続くことです。SNSの投稿は時間とともに流れていきますが、口コミサイトの情報は、数年後でも応募者に読まれることがあります。だから法律も、転職口コミを単なる愚痴ではなく、社会的評価に影響を及ぼす情報として見ています。</p>

<p>つまり、<br />
1.会社への評価なのか、それとも個人への攻撃なのか<br />
2.社会的評価を下げる内容なのか<br />
3.不特定多数が見られる場所へ公開したのか<br />
この三点が、適法な口コミと、刑事上の問題になり得る投稿との境界線になります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】安全な書き方</h2>

<p>転職口コミを書くこと自体は、悪いことではありません。実際に働いた人の経験は、これから就職や転職を考える人にとって貴重な情報になります。ただ、書き方を間違えると、それは会社への評価ではなく、個人への攻撃になってしまいます。<br />
そこで意識してほしいのが、「事実」と「感想」を分けることです。</p>

<p>たとえば、「残業が月40時間程度あった」「評価制度が年功序列だった」。これらは、自分が経験した事実です。<br />
一方で、「この会社は社員を使い捨てにしている」「○○部長は最低の人間だった」。<br />
こうした表現は、事実ではない評価や感情が強く含まれています。</p>

<p>また、主語を「会社」ではなく、「自分」にすることも大切です。「私はこう感じた」「私の部署ではこうだった」「私には合わなかった」。このように、自分の経験として書けば、断定的な表現や誤解を招く書き方を避けやすくなります。</p>

<p>そして最後に、一つだけ意識してほしいことがあります。<br />
転職口コミは、会社へ仕返しをするために書くものではありません。これから入社を考える人が判断するための情報です。その人の役に立つ内容になっているか。投稿する前に、その視点でもう一度読み返してみてください。<br />
その一手間が、あなたを守ります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】知らなかったを作らない</h2>

<p>会社がまずやるべきなのは、どこまでが自由で、どこからが法的リスクになるのかを社員へ具体的に伝えることです。「守秘義務を守りましょう」「SNSに注意しましょう」といった抽象的な説明だけでは十分ではありません。<br />
転職口コミサイト、SNS、匿名掲示板など、実際に起こり得る場面を例に挙げながら、「何を書いてはいけないのか」を具体的に共有することが重要です。</p>

<p>次に、退職時の説明を軽く考えないことです。退職する社員には、秘密保持義務や個人情報の取り扱いについて、改めて説明しましょう。書類を渡すだけではなく、「転職口コミサイトへの投稿」「社内情報を含む体験談の公開」などもトラブルになり得ることを、具体例を交えて伝えることが大切です。</p>

<p>退職する社員としては「もう会社の人間ではない」という意識でも、業務上知り得た情報を守る責任がなくなるわけではありません。<br />
その認識を会社と社員の双方で共有しておくことが、不要なトラブルを防ぐことにつながります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_SNS.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>日本の常識は海外の「アンフェア」？ 海外チームですべき会話の心がけ  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15028</link>
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			<description><![CDATA[日本人リーダーが身につけたいコミュニケーションの「3E」とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="日本の常識は海外の「アンフェア」？ 海外チームですべき会話の心がけ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai02.jpg" width="1200" /></p>

<p>部下から「公正ではない」と反発された日本人上司――。海外で捨てるべき「言わずとも伝わる」の発想と、期待値を伝える方法を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>コミュニケーションの基本となる3E</h2>

<p>同僚と人間的な付き合いをすること以外にも、リーダーが心がけるべきことがある。</p>

<p>ここでは、特に海外で、部下とのコミュニケーションで大事な点は何かを説明したい。</p>

<p>私がいつも伝えているのは、次の3Eである。</p>

<p>1.エンゲージメント...Engagement<br />
2.説明の徹底...Explanation<br />
3.期待値の明確化...Expectation<br />
※出所：『ブルー・オーシャン戦略――競争のない世界を創造する』W・チャン・キム／レネ・モボルニュ</p>

<p>1つ目のエンゲージメント（Engagement）について説明しよう。これは、仕事を進める際に「お互いが同じ土俵に乗り、互いの貢献を認めあう」という意味だ。ここで重要なことは、「同じ土俵」「互いの貢献」といった状況や関係性をどう作るかだ。</p>

<p>そのためには、リーダーが部下に向かって一方的に話をするのではなく、「双方向性」を意識することが重要だ。「あなたはどうしたいのか？」「あなたの意見を聞かせてください」というように、まずは上司が部下に敬意を払い、双方向のコミュニケーションを意識することが「互い」を分かりあうための第一歩だ。</p>

<p>もう一点、エンゲージメントを高めるうえでの大事な要素は、「透明性」であると言われている。</p>

<p>2つ目の説明の徹底（Explanation）は、まさに文字通りの意味だ。「なぜこのビジネスを行うのか」「なぜこの仕事が大事なのか」といったことを、論理的に丁寧に説明するということだ。一見、当たり前で簡単そうに見えるが、それ相応の準備と知識が必要になる。</p>

<p>自分たちの仕事の意味、仕事の特性、自社の強みや弱み、そのマーケットにおける勝ちのポイントを、きちんと「分析」しよう。その後、必要なアクションを考え、自分自身の言葉で表現して「共有」する必要がある。</p>

<p>3つ目の期待値の明確化（Expectation）は、仕事の成果や自己成長など、「私はあなたにどんなことを期待しているのか」を明確に伝えることである。そのためには、「相手の理解」と「相手からの期待値への共感」が必要だ。</p>

<p>部下の能力や想いを「理解」したうえで、上司から期待する将来像を示す。その将来像は示して終わりではなく、部下から「共感」を得ることが肝要だ。共感を得るためには、上司が一方的に期待を伝えるだけなく、部下のほうからも「自分はここまでしかできないだろう」「自分はもっとやれると考えている」といったフィードバックをきちんと受けて、すり合わせのステップを組み込むことが鍵となる。</p>

<p>すなわち、状況を極力イメージしやすいようなストーリーや、そこに関わった人の感情なども、受け手と共有するプロセスを作ることがポイントになる。ここぞというときには、どういう場所で相手に伝えるべきか。たとえば、プロジェクトの現場や工場の生産現場を訪れて、実際に業務の状況を見ながら話をすることも一案だ。</p>

<p>また、どういう形で、どのように伝えるかの具体的な手段も、きめ細かく考えてほしい。</p>

<p>たとえば、お客さんの声を録音したものを聞きながら、あるいは、現場の映像などを効果的に流しながら、疑似体験できるようにするのもいいだろう。</p>

<p><img alt="コミュニケーションの基本となる3E" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi008.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「SMART」フレームワークの有効性</h2>

<p>3Eのなかでも、この期待値の明確化（Expectation）は見落とされがちだ。</p>

<p>特に日本企業は、ハイコンテキストな文化、つまり暗黙の了解のうちに物事が進むことが多いと言われている。一方、海外では、「ここまではやるべき」「このレベルは当然達成されるべき」が組織の常識として共有されていない場合が多い。</p>

<p>そのため、きちんとコミュニケーションをしないと、上司と部下のあいだで認識がずれることが頻繁に起こる。</p>

<p>さらに、日系企業では、特に欧米などで使われる、職務ごとの仕事内容や期待値を示す「職務記述書（ジョブ・ディスクリプション）」が明確になっていない組織も多い。</p>

<p>そうした環境では、上司の側に、そもそも改まって期待値を確認する習慣もない場合が多い。そうすると、互いのずれが放置されたままになってしまう。</p>

<p>海外では、仕事の内容や期待値は、上司がしっかり示すべきで、期待値を示さないのは上司として失格だと見なされる傾向が強い。</p>

<p>実際、私がベルギーで部下を持った際に、年度末に行った部下との評価面談のなかで、いくつかの改善点を指摘した。</p>

<p>それに対して、ベルギー人の部下から最初に出た言葉が「公正ではありません（アンフェアー）」だったことに驚いた。</p>

<p>改善点として指摘したことが、当初からの期待であるなら、最初から伝えておいてもらわないと分からない。期待を伝えずして、あとからそれを指摘するのは公正ではない、という主張だった。</p>

<p>当時の私には、「あなたぐらいの経験と給与なら、当然この程度のことは言われなくてもやってもらわないと困る」という、ある意味で身勝手な基準があったのだろう。「言わずとも伝わるはずだ」の発想は、捨てなければならない。</p>

<p>もう1つの体験を紹介すると、海外の赴任先ではイランでもベルギーでも、「当たり前の話」を延々と話す人が多いことを不思議に思っていた。なぜあんなに長々としつこく話すのだろう？もうそこは分かっているから先に進んでくれ、と思って黙って聞いていた。</p>

<p>しかし、あとで気づいたのは、人によっては「当たり前の話」でも「分かっている話」でもないということだった。</p>

<p>生まれ持った環境や土地が変われば、「共通の当たり前」は存在しない。同様に「当たり前の期待値」なども存在しない。お互いがどんなことを期待しているのか、どんな「当たり前」があるのかを、しつこいくらいに確認する必要があると、これらの経験から学んだ。</p>

<p>ここで、期待値を伝え、確認する際に効果的な、「SMART」というフレームワークを紹介しよう。</p>

<p>その期待値は、<br />
S：具体的であるか？...Specific<br />
M：測定可能であるか？...Measurable<br />
A：実現可能か？...Achievable<br />
R：経営目標に沿っているか？...Relevant<br />
T：時間軸は明確か？...Time-bound</p>

<p>あなたが部下に期待することに、この5つの要素が盛り込まれていることを確認すれば、具体的なイメージの共有がしやすくなるだろう。</p>

<p>ちなみにSMARTは、業務の目標設定時によく使われるフレームワークではあるが、私はこれに「W」の1文字を加えることをお勧めしたい。</p>

<p>W：ワクワクできるか...Waku-Waku</p>

<p>これは、グロービスの人事責任者が社内研修で「SMARTに足りないものは何か？」と問いかけ、答えとして示していたものだ。</p>

<p>半分はウケ狙いだったのかもしれないが、半分は真面目に伝えたかったのだと思う。確かにSMARTだけだと、論理性ばかりが強調されやすい。感情面も含めて期待値を具体化すれば、相手の共感も得られやすいだろう。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_surechigai02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 17 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>富裕層優遇はなぜなくならない？ 税率にまつわる「誰も言わなかった真理」  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15054</link>
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			<description><![CDATA[「1億円の壁」は不公平なのか、それとも必要悪なのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="富裕層優遇はなぜなくならない？ 税率にまつわる「誰も言わなかった真理」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kakusa.jpg" width="1200" /></p>

<p>富裕層優遇と批判される「1億円の壁」。その制度が維持される理由を、税制と経済合理性の観点から解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「1億円の壁」の恩恵にあずかる方法</h2>

<p>いわゆる「1億円の壁」がなくならない理由について、公平かつ冷静な視点から、「誰も言わなかった真理」を述べていきます。</p>

<p>その前に、「1億円の壁」について、簡潔に解説します。「１億円の壁」の概要をご存じの方は、①を読み飛ばして②にお進みください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>① 「1億円の壁」とは？</h2>

<p>「1億円の壁」とは、株式による所得に対する一定税率に起因する富裕層優遇のことをいいます。これを理解するためには、次の3つが前提となります。</p>

<p>〈１〉日本では、「総合課税」の所得に対しては所得の金額が増えれば増えるほど、所得税率が上がっていく「超過累進税率」が採用されており、課税所得の金額が4000万円を超えると、その超えた部分の所得に対しては、住民税と合わせて約55％という高い税率が適用されること。</p>

<p>〈２〉株式による所得に対しては、所得の金額がいくらであっても、それに対する税率が「20.315％」で一定であること。</p>

<p>〈３〉日本では、役員報酬と賞与の合計額が年間で1億円を超える場合、そのことを有価証券報告書に記載して公表しなければならないこと。</p>

<p>所得税の課税所得の金額が１億円を超えるところから、所得税の「実効税率」が下がっていくという現象が発生しているのです。これを「１億円の壁」と呼びます。</p>

<p><img alt="【図解】申告納税者の所得税負担率（令和2年分）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara005.jpg" width="748" /></p>

<p>〈１〉と〈２〉のような税制下では、超高額な所得は役員報酬や賞与といった総合課税の（＝超過累進税率が適用される）所得ではなく、「20.315％」の一定税率で課税される配当所得のかたちで受け取った方が、所得税の課税上有利になるのです。</p>

<p>そして、その変曲点が「1億円」であるのは、〈３〉で述べた「報酬賞与の公表義務」との関連が大きいと考えられます。</p>

<p>1億円以上の報酬賞与を支払ってしまうと、そのことを有価証券報告書に記載して公表しなければならないので、「それなら、いっそのこと1億円を超える報酬賞与に関しては、配当のかたちで支払った方がいい」というインセンティブ（誘因）が働くのではないか、というわけです。</p>

<p>そうすると、「（配当を含む）株式からの所得に対する分離課税は、富裕層優遇であり、不公平だから、廃止すべきだ！」という意見が正当性を帯びているように感じられてしまうのです。</p>

<p>しかし、このことについては、もっと掘り下げて、よく考える必要があります。</p>

<p>最初に断っておきますが、次に述べることは富裕層の肩を持つ意図も、不公平を容認する意図も全くありません。</p>

<p>課税制度を軸として、日本経済全体を大局的に観た場合の正論を述べるということを意図しています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>② 「1億円の壁」が正当化される理由</h2>

<p>「1億円の壁」が正当化される理由は主に2つあります。</p>

<p>理由1：「1億円の壁」を廃止すると、キャピタルフライト（資産逃避）につながるから</p>

<p>「1億円の壁」を廃止すれば、たしかに富裕層を優遇する税制は抑制できます。</p>

<p>しかし、それを実行してしまうと、富裕層がキャピタルフライト（資産逃避）を実行し始める可能性が高くなります。富裕層が「あまりにも税金が高いから、日本に投資するのはやめよう」と考えてしまい、巨額の資金が海外に流出してしまうのです。</p>

<p>所得の総額が1億円を超えるような超高額の所得を得ている人の多くは、その所得総額のうちの多くを株式からの配当または株式の売却による所得で得ています。</p>

<p>その所得を総合課税にして、税率を（住民税込みで）55％にしてしまったら、間違いなく巨額の資金が海外に流出してしまいます。外国人投資家も日本在住の大口の投資家も、「そんなに税率が高いなら、日本に投資するのはやめよう」と考えるからです。</p>

<p>そうなると、日本の資本市場がガタガタになってしまいますし、外国人投資家と日本在住の大口投資家のキャピタルフライトによって国が徴収できなくなった巨額の税額は、富裕層ではない日本の国民が負担しなければならなくなります。</p>

<p>このように、この「1億円の壁」を不公平だといって撤廃してしまうことは、結局全国民に大きく不利に働くのです。</p>

<p>ですから、外国人投資家や日本在住の富裕層の肩を持つ気は全くないのですが、「一国の課税制度」というのは、目先の不公平感だけに囚われることなく、こういった巨視的で俯瞰した目線で考察しなければならない、ということを広く皆さまに知っていただきたいと思います。</p>

<p>富裕層からたくさん税金を取れば、富裕層ではない一般的な国民の税負担が軽くなる、というロジックにも「程度の問題」があります。</p>

<p>富裕層への過度な負担増は、この「理由1」で述べた経路を辿って、一般の国民の税負担が増えるという結果を招いてしまうのです。</p>

<p>たとえば1年間に税込みで1億円の配当または株式や不動産の売却益（＝「分離課税」の所得）を得た超富裕層の人がいるとします。</p>

<p>その超富裕層の人は、「1億円の壁」の制度の下でも、その税込みで1億円の所得に対して年間に2000万円もの税金を負担してくれているのです。</p>

<p>「1億円の壁」をなくしてしまうと、その超富裕層の人はキャピタルフライトをしてしまうので、2000万円もの税金を富裕層ではない国民が分担して負担することになるのです。</p>

<p>ですから、「1億円の壁」はそのまま温存しておいて、超富裕層の人に2000万円の税金を負担してもらっておいた方がよくないですか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>理由２：課税において「トップシーリング」を設定することは合理的だから</p>

<p>「トップシーリング」とは、「天井での頭打ち」という意味です。課税において、「トップシーリング」を設定することは極めて合理的なのです。</p>

<p>所得税の課税においては、原則として超過累進課税が適用されるのですが、高額納税の領域では、一定の「トップシーリング」を設定することで、キャピタルフライトを抑止できますし、富裕層に対しても、納税における納得感を与えることができます。</p>

<p>「1億円の壁」が発生するのは「分離課税」の所得に対してだけです。</p>

<p>分離課税ではなく、総合課税の所得で、税込み年収が１億円の超富裕層の人は、所得税と住民税だけで、1億円のうちの半分強にあたる「およそ5020万円」を納めています。</p>

<p>しかも、税引後の手取りのおよそ4980万円のうちの3300万円を消費していれば、300万円の消費税も支払っています。</p>

<p>ここまでで主な三税（所得税・住民税・消費税）だけで「およそ5320万円」を納めています（これ以外に、法人税や法人が納付する消費税も納めている可能性もありますが、それはここでは度外視します）。</p>

<p>これ以上の納税を強いることは、富裕層の労働意欲を削いでしまいます。</p>

<p>そしてさらに、この超富裕層の人が1億円の「分離課税」の所得を得ているとします。</p>

<p>もし「1億円の壁」の制度がないと、その（「分離課税」の所得の）1億円の所得に対しても超過累進税率が適用されて、さらに5500万円の納税額が加算されます。合計すると、納税額は「1億820万円」です。</p>

<p>もしそうだとしますと、超富裕層の人もさすがに「もう、いい加減にしてください」となって、キャピタルフライトを検討してしまいます。海外の、もっと納税額が少なくて済む国に移住してしまうのです。</p>

<p>そして、そうなってしまうと、「分離課税」の所得に対する税額（5500万円）だけではなく、その超富裕層の「総合所得」に対する納税額（個人の消費税を含む）の「およそ5320万円」もまるごと消えてしまうのです。なぜなら、その超富裕層の人は海外に移住してしまって、いなくなってしまうのですから。</p>

<p>だったら、分離課税の所得に対しては20.315％の一定税率を適用して「トップシーリング」を設定しておいて、「分離課税の所得の部分だけは、オマケしておきますよ」というようにしておいた方が賢明だ、という考え方も必要ではないでしょうか。</p>

<p>「税金は、お金持ちがたくさん払えばいい」というのは適正な思考なのですが、その思考はすでに「総合課税の下での超過累進税率」で、かなりの程度まで実現されています。</p>

<p>なので、富裕層の痛税感を緩和するための「トップシーリング」には、一定の経済合理性はあるのです。</p>

<p>そして何よりも、不公平だというようなことを考えるくらいなら、その労力を、有利な所得を得ることに充てようではありませんか！</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kakusa.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>仕事をしないでーー忙しすぎる現代人に贈る「水曜どうでしょう」流の金言  嬉野雅道（テレビディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15004</link>
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			<description><![CDATA[嬉野雅道氏が、藤村忠寿氏に見る「搾取されない生き方」を語る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="仕事をしないでーー忙しすぎる現代人に贈る「水曜どうでしょう」流の金言" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" width="1200" /></p>

<p>「仕事をしないで、やりたいことだけやると成功する」。『水曜どうでしょう』藤村忠寿氏の生き方から、人生を楽しくするヒントを考える。</p>

<p>※本稿は、嬉野雅道&nbsp;著『だから僕らは出会わなければならないのです。』（集英社インターナショナル）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>楽しくなるはずの人生が楽しくないのなら</h2>

<p>人間は社会を営み、数多の他人と生きていくしかない存在です。</p>

<p>ひょっとすると我々も含めた多くの人がボヤボヤしてる間に、どこかの頭のいい人たちに上席を奪われて、世の中の構造そのものは、すでにもうその人たちの都合のイイように作り替えられてしまっているのかもしれない。まあ正確なところは私には分かりませんが。</p>

<p>でも、かりに、そうなっているとするなら、私たちは知らぬ間にその人たちからいろんなものを搾取され続けているのでしょう。</p>

<p>搾取といっても金銭ばかりでなく、私らの楽しくなるはずの人生の時間だって楽しくないものにされているのかもしれない。ならば、それもまた搾取されていると言っていいはず。そんな気がします。</p>

<p>何年か前の新年の社内パーティーでのことでした。年頭に当たって藤村さんが、いや、「かみ」がスピーチを求められて、こう言いました。</p>

<p>「えぇ。仕事をしないで。やりたいことだけやってると、成功します」と。</p>

<p>「かみ」の言葉です。あのとき、聴いていた全員が、実に受け取りにくそうな顔をしていました。</p>

<p>でも、『水曜どうでしょう』が成功したのはおそらくその通りのことをし続けたからだということは社内の誰もが知っているはずなのです。</p>

<p>それでも社内の人たちは「仕事をしないで」という、そこのところがどうも受け取れないようでした。</p>

<p>それでもね。そのときに聴いていたおおかたのみなさんも、与えられたご自分の仕事に対しては、「もう、やってらんないよ」的なことを、おっしゃったりする夜もきっとあるのですよ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「楽しいね〜！」と言える方へ</h2>

<p>それでも、「仕事をしないで」「自分のやりたいことだけをやれば」とストレートに言われると戸惑ってしまうのです。ということは、やっぱり誰もがある種の仕組みにすでに嵌められてがんじがらめで生きている。そうしたことかもしれませんよね。</p>

<p>もしもそうだとして、「それでも各々の人生は自己責任だから」と丸め込まれるような生真面目な方が増えるようなら、搾取する方の側から見ると。それは実に好都合ということかもしれないですよね。</p>

<p>だって、使われるだけ使われて人生を搾取されているのに、本人は奪われていることに気づけないから文句も言わず、「私の人生がつまらないのは全部自分の責任なんだわ」って思い込んで勝手に自滅してくれるのなら。搾取を続ける側は天下泰平でしょう。</p>

<p>そこに考えが至ったとき。なるほど、だったら藤村さんという人は、搾取されることから最も遠い人なのだなと思えたのです。</p>

<p>あの人が自由なのは、なによりあの人が常にそのときの気分のままでいたい人だからです。何ものにも縛られずその場の気分でいたいから、だからイベントのときもお客と自分を時間で縛るようなタイムスケジュールをあの人はけして作らない。</p>

<p>イベントであっても人生であっても、常にそのときの気分で、そのときに思いついたことで遊びたい人なのです。あんな人の真似をすることはできません。あんな人になることもできません。</p>

<p>でも、あの方のような人は、我々がもっと鋭敏にあたりを見まわすようになれば、他にもいろんな分野に居られるはずなのです。気づかねばならないのです我々は。</p>

<p>そして、その方たちの進みたい道の先を空けてさしあげなければならないのだと思います。</p>

<p>そうしてその方たちのやりたいことをやらしてあげるのです。その方たちが遊びたいように遊ばせてあげる。一緒に遊んであげる。そのように我々は努めなければならない。</p>

<p>そしたら我々も、その結果、楽しくなれるのです。</p>

<p>我々が、「そっちに行った方が楽しいね〜！」と伸び伸びするときに、それを怠るから、世の中は楽しくない方へとずんずん流れてしまうのです。楽しい方へ楽しい方へと素直に舵を切って行かなければ、どうしたって、「楽しいね〜！」と言えなくなる方へ向かってしまうのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嬉野雅道（テレビディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「体操しても筋肉がつかない...」原因は整形外科医が教える“あの栄養不足”  中山潤一（整形外科医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14918</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014918</guid>
			<description><![CDATA[整形外科の視点から、骨や筋肉の健康における栄養学の重要性を解説。運動効果を高めるタンパク質をはじめ、ビタミンDや各種ミネラルをバランスよく摂ることが、筋肉増強や骨粗鬆症予防に不可欠。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="健康的な食事" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saba.jpg" width="1200" /></p>

<p>せっかく頑張った体操、実は｢食事｣のせいで効果が激減しているかも？ 整形外科医が明かす、骨や筋肉を劇的に若返らせる栄養の極意とは。筋力アップに不可欠なタンパク質の摂り方から、驚くほど手軽な朝食アイデアまでたっぷりお届けします！</p>

<p>※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』（株式会社アスコム）より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>整形外科の視点からも｢栄養学｣は大事</h2>

<p>食生活が大切なことは、ちゃんとわかっておられますよね。</p>

<p>私は「栄養学」を重視しています。なぜなら、｢整形外科で扱う領域(骨、筋肉、関節、神経など)｣と｢体の栄養状態｣には、大きな関わりがあるからです。たとえば、次のような関連が見られます。</p>

<p>大腿骨などを骨折して整形外科を訪れる年配の方には、｢低栄養｣の方が多く見られます。</p>

<p>また、鉄欠乏性貧血の方は、体の痛みに弱い傾向があります。さらに、鉄分は、関節炎や関節痛と関連があるとされています。</p>

<p>あまり知られていないのですが、骨粗鬆症の方は、カルシウムはもちろん、マグネシウムやビタミンD　　が不足していることが多いのです。</p>

<p>近年、危惧されていることとしては、病院や施設などで長期間過ごした方、つまり長期間ベッドや車椅子の上にいて、ほとんど体を動かしていなかった方は、たいていマグネシウムが不足しています。マグネシウムは筋肉をリラックスさせるミネラルで、不足すると筋肉が硬直したり、こむら返りなどが出たりします。</p>

<p>このように、体の状態と栄養状態には、関わりがあります。ですから、私は整形外科医の視点から、栄養学を重視しているのです。</p>

<p>栄養学なんて、面倒くさいと思われますか？</p>

<p>だいじょうぶです。食材を偏らせず、卵や乳製品、肉や魚、野菜や果物など、いろいろな食材を満遍なくしっかり摂っていれば、自然に体に良い食生活になります。</p>

<p>食が細くなった方は、｢栄養は摂りすぎていい｣ぐらいの気持ちでいていいと思います。しっかり召し上がってください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>タンパク質を摂らないと体操の効果が遅くなる</h2>

<p>満遍なく、いろいろな栄養素を摂ることが理想ですが、その中でもぜひ意識してしっかり摂っていただきたいのは｢タンパク質｣です。</p>

<p>なぜなら年齢が上がってから筋肉をつけるためには、適度なタンパク質の摂取が不可欠だということが明らかにされているからです。(※1)</p>

<p>タンパク質は筋力トレーニングの効果を高め、脂肪ではなく、筋肉で体重を増やします。</p>

<p>逆から言えば、タンパク質が不足していると、体操の効果が表れるまでに時間がかかってしまうのです。</p>

<p>それにもかかわらず、クリニックを訪れた年配の患者さんの血液検査をすると、ほとんどの方はタンパク質が不足しています。</p>

<p>タンパク質には、牛乳や肉、魚などの動物性のものと、大豆などの植物性のものと、2種類があります。どちらのタンパク質も必要ですから、好き嫌いもあるとは思いますが、できるだけどちらも摂ってください。</p>

<p>ちなみに、私がおすすめする朝食は、チーズをのせたツナトーストです。チーズもツナ(マグロ)もタンパク質が豊富です。ツナではなく、シラスなどでもいいでしょう。</p>

<p>筋肉とは直接関係ないのですが、オメガ3脂肪酸を含む魚の脂肪は中性脂肪を低下させたり、認知機能をサポートしたりするとされているので、私は魚を積極的に摂っています。</p>

<p>計算が苦にならない方は、｢高齢者が1日に摂取すべきタンパク質の推奨値は、男性が60グラム、女性が50グラム｣(厚生労働省｢日本人の食事摂取基準｣より)だと覚えておくといいでしょう。近年は、市販の加工食品の多くにタンパク質の量が記載されているので、参考になるはずです。</p>

<p>たとえば次のような食事であれば、女性の場合、タンパク質は十分です(カッコの中がタンパク質の量)。</p>

<p>朝：ヨーグルト200ｇ(約8ｇ)＋ 目玉焼き(約6ｇ)＝ タンパク質約14ｇ<br />
昼： 納豆1パック(約7ｇ)＝ タンパク質約7ｇ<br />
夜：鶏むね肉100ｇ(約24ｇ)＋ 豆腐１/2丁(約10ｇ)＝ タンパク質約34ｇ</p>

<p><img alt="1日に摂取すべきタンパク質の目安" height="1686" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama04.png" width="1200" /></p>

<p>食事をするのに｢いちいち栄養素を考えたり計算したりするなんて、面倒くさくてやってられない｣と思われる方は、計算などしなくてかまいません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>とにかく毎食、タンパク質の入っている食材を摂ってください。</p>

<p>一日の中で、肉か魚、卵、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)、乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)&nbsp;をすべて摂ることが理想です。</p>

<p>もちろん、肉の部位や魚の種類などによって、含まれているタンパク質の量は異なります。ですが厳密な計算など、栄養士でもなければ、なかなかできないですよね。皆さんは、毎日、平均的に次のページに記した表の量(数字は食品の重さ〈グラム〉)を摂れば、必要なタンパク質が摂れると思っておけばいいでしょう。</p>

<p><img alt="1日に食したい食料の量(ｇ)" height="1663" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama05.png" width="1200" /></p>

<p>体操をこれから始める方は｢あまり活動していない方｣の表を、片足の体操を続けている方、体の準備ができて歩き出した方は、｢普通に体を動かしている方｣の表を参照してください(『八訂　食品成分表2025』女子栄養大学出版部より)。</p>

<p>｢いちいち重さを量るなんて面倒くさい｣と思われますか？3日もやればだいたいわかるようになるので、あとは｢なんとなく｣で、量らなくても続けられるはずです。</p>

<p>または、実際に量らなくても、パッケージに書かれている重さから、｢だいたいこんなもんかな｣と目分量でもいいでしょう。</p>

<p>卵だけはパッケージに1個あたりの重さが書かれていることは少ないかと思いますが、殻を除くとMサイズは約50グラム、Lサイズは約60グラムくらいですので、｢卵は1日1個｣と覚えておけば問題ありません。なお、体がタンパク質を効率よく利用するためには、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンKも必要です。</p>

<p>特にビタミンDが不足していると、タンパク質不足と同じように、体操の効果が表れるまでに時間がかかります。</p>

<p>ビタミンCは、果物などに含まれています。</p>

<p>ビタミンDは、キノコ(特に、舞茸やエリンギ、乾燥椎茸や乾燥キクラゲ)、そして卵にも含まれています。</p>

<p>ですから私は、朝は必ず卵を食べることを患者さんたちにおすすめしています。</p>

<p>ゆで卵、目玉焼き、オムレツ、スクランブルエッグ、卵焼きなど、手軽に調理できて、栄養価の高いのが卵料理の特徴です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>(※1)Houston DK, Nicklas BJ, Ding J, Harris TB, Tylavsky FA, Newman AB, Lee JS, Sahyoun NR, Visser M, Kritchevsky SB. Dietary protein intake is associated with changes in lean mass in older, community-dwelling adults: the Health, Aging, and Body Composition (Health ABC)&nbsp;Study. Am J Clin Nutr. 2008;87(1):150-5. doi:10.1093/ajcn/87.1.150]</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_saba.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中山潤一（整形外科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>視野の狭さがミスを生む 全体を見渡す「CEO目線」が身につく4ステップ  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15027</link>
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			<description><![CDATA[「CEO目線」で事業を見るための思考法とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[
	
	<p><img alt="視野の狭さがミスを生む 全体を見渡す「CEO目線」が身につく4ステップ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shiya.jpg" width="1200" /></p>
	


<p>海外で問われるのは専門性だけではない。顧客価値、利益、プロセス、経営資源から事業全体を見る「CEO目線」の鍛え方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>CEO目線で事業を捉える</h2>

<p>事業全体を捉える力も重要なスキルだ。</p>

<p>そもそも、海外で事業を推進し、新規のビジネスを作るには、事業全体のバリューチェーンを理解し、どのように顧客価値を創り上げていくかを把握することが求められる。</p>

<p>たとえば、その国の市場特性に合わせて「製品の供給体制を検討し、実現させる」「販売サービス網を整備する」「新たな部品の購入先を開拓して、ロジスティクスに落とし込む」といったように、押さえるべき業務の幅が広い。</p>

<p>また、マーケットを開拓するために、現地のパートナー企業との協業を検討する際には、双方がどのような仕組みで、どのように価値を提供しているか、構造的に理解しておきたい。</p>

<p>それ以外にも、「お互いの強みや弱みは、どこにあるのか」「その強みは、どのような仕組みによって発揮されているのか」「逆に、弱みとその原因は、どこか」といったことを説明する必要がある。</p>

<p>これらのことをきちんと押さえておかないと、肝心なところで詰めの甘さが出て、のちに大きな問題に発展することもある。結果、顧客からクレームが出たり、無駄な業務が頻繁に起こってコストが余計にかかったりする。</p>

<p>特に、日本の本社で長く仕事をしていた人は、事業全体に関わる機会が少ない場合が多い。営業なら営業、製造なら製造、開発なら開発と、細分化された一機能のなかに業務が閉じており、その一機能のなかでも、さらに細かく業務が分けられていることもよくある。</p>

<p>すると、部門横断で全体を見ながら最適なプロセスを組むといったような業務はあまり経験できないので、海外に出て、いきなり事業の全体を統括する任務に就くと苦労することになる。</p>

<p>私が企業研修で一番苦労するのも、事業全体を捉える力を参加者に身に付けてもらうことだ。なぜなら、ひとくちに「事業全体を捉える力」といっても、一部門のトップの目線をも越えて、各事業が会社にどう関わり、全体をどのような仕組みで動かしていくのかを捉える力、まさに「CEO目線」が求められるからだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ビジネスモデルを理解する</h2>

<p>では、CEO目線になるには、まず何が必要かについて述べたい。端的に言うと「ビジネスモデル」、つまり自分たちが始めようとしている事業がどのような仕組みで行われ、どのような価値を提供するのかを理解するということだ。</p>

<p>ところが厄介なのは、「ビジネスモデル」という定義が人それぞれで違うことだ。そもそも、トップと現場で定義が違っていたり、双方とも曖昧なままで話していたりすることが本当に多い。</p>

<p>そこで、共通の定義を持つために、単純で分かりやすいビジネスモデルのフレームワークを紹介しておく。ビジネスモデルは、一般に以下の4つの要素で成り立っている。</p>

<p>1.CVP（Customer Value Proposition）...ターゲット顧客のニーズに対して提供する価値は何か<br />
2.利益モデル...どのような仕組みで収益をあげるのか<br />
3.プロセス...提供価値を実現するためのプロセス（バリューチェーン）<br />
4.必要な経営資源...仕組み全体を支えるために必要な「ヒト・モノ・カネ・知恵」などの資源</p>

<p>ビジネスモデルを語るには、この4つの要素を明確に説明できること、また、それぞれの要素が互いにどう関連しているのか、という整合性を説明できることが鍵となる。</p>

<p>ビジネスモデルを研修で扱うときに、参加者が共通してつまずきやすい点がいくつかある。</p>

<p>まず、CVP（顧客への価値）の定義が、なかなかうまくいかない。そもそも、ターゲット顧客をきちんと定義できていないことが多い。ターゲット顧客の定義が曖昧だと、顧客ニーズや提供価値の定義にも精度を欠いてしまう。</p>

<p>次に、利益モデルをうまく構築できない。なぜかと言うと、有効な利益モデルを見出すには、稼ぎ方のパターンを幅広く知っておく必要があるからだ。実際、自社の業界以外にも目を向ければ、他の業界や異なる業態の利益モデルからヒントを得られることが多い。</p>

<p>このように、CVPや利益モデルがきちんと定義され、確立されないと、それらを実現するための要素である、業務プロセスの構築や経営資源の投入についての検討に具体性を欠いてしまう。結果、全体としてキレのない、緩いビジネスモデルになってしまうのだ。</p>

<p><img alt="ビジネスモデル・フレームワーク" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi007.jpg" width="885" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ビジネスの全体感を持つ</h2>

<p>では、実務的にビジネスモデルへの理解を深めるには、どうすればいいのか。ビジネスモデルは、まさに事業の全体像となるため、押さえなければならないことは多岐にわたる。</p>

<p>日常の業務では関わらない部分も多々あるため、計画的に学んでいく必要がある。私は、基本的には以下の4つのステップを実践していくと、次第にビジネスモデルで思考し、理解できるようになると考えている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ1...自分が携わっている事業を、ビジネスモデルで分析してみる</h3>

<p>まずは、先ほど示した4要素のフレームワークを使って、自分が携わっている事業を分析してみよう。そうすれば、自分がどれくらい理解しているかが分かるだろう。</p>

<p>いざ書き出してみると、意外と書けないものがあることに気づく。分からないものがあるのは仕方がないので、いったん全体像を描いてみる。</p>

<p>そのうえで、自分がふだんから携わっているのは、全体のなかのどの部分なのかを考えてみよう。全体感を持って見ると、仕事の意味づけも変わってくるかもしれない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ2...分からないところを補い、ビジネスモデルの分析を完成させる</h3>

<p>ステップ１の分析で、分からなかった部分を調べる。たとえば、次のようなことだ。</p>

<p>・自分たちがやっているビジネスの提供価値は、具体的に定義されているか？<br />
・収益は、どのような形であげているか？<br />
・業務プロセス、バリューチェーンは、どう組まれているか？<br />
・大事な経営資源は何か？</p>

<p>こうしたことを、1つひとつ綿密に調べていく。必要に応じて、社内の他部署の人に聞いて情報を得よう。調べた結果をもとに再度分析して、ビジネスモデルを完成させる。</p>

<p>ステップ1とステップ2を通して、「実際の業務」をもとに、自分で分析を繰り返していく。そうすることで、これまでイメージできなかった「ビジネスモデルの概念」への理解を深めていくことができる。</p>

<p>また、この作業を自分だけで終えるのではなく、分析した結果を社内の他のメンバーと共有して、共通認識を育むことも大切だ。あるいは、組織のメンバーとともに、1〜2のステップを経験してもいいだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ3...さまざまな種類のビジネスモデルを学ぶ</h3>

<p>そもそも、ビジネスモデルにはどんな種類があるのかを知識として学んでおくと、自社だけでなく、他の業界に対する理解や、新規事業の開発にも役に立つ。ビジネスモデルに関する書籍やケーススタディは多数あるので、ぜひ目を通しておいてほしい。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>ステップ4...つねにビジネスモデルで考えることを癖にする</h3>

<p>たとえば、客先を訪問したときも、ビジネスモデルのフレームワークを思い浮かべながら、いろいろな観点から話を聞いてみよう。いつもの雑談とは一味違う、踏み込んだ会話になるはずだ。</p>

<p>また、新聞やビジネス誌で企業事例を取り上げていれば、同じようにフレームワークを使って分析してみよう。もちろん、分からないところはそのつど調べながら、ビジネスモデルで思考し、理解する訓練を日頃から行うようにしておきたい。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_shiya.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 16 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>株式投資は課税口座ですべし!? 新NISAに隠れた意外すぎるデメリット  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15055</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015055</guid>
			<description><![CDATA[新NISAは、本当に誰にとっても最適な制度なのだろうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="株式投資は課税口座ですべし!? 新NISAに隠れた意外すぎるデメリット" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_NISA.jpg" width="1200" /></p>

<p>新NISAが注目される一方で、株式投資そのものが税制上優遇されていることは意外と知られていない。その仕組みと制度の特徴を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新NISA制度の致命的な欠点</h2>

<p>2024年に鳴り物入りで導入された「新NISA制度」ですが、実はあまりたいしたことはない制度だと私は考えています。なぜなら、非課税になるのは「1年に1回転だけ」 なので、まさに「長期投資（1回転が年単位の投資）向け」でしかないからです。</p>

<p>「1回転」とは、「株を買って、それを売るまで」を意味しており、買いと売りを1セットで「1回転」と考えます。</p>

<p>ですから、「1年に1回転」以上の売買をする個人投資家にとっては、非課税になるのは最初の1回転だけなので、オマケみたいなものなのです。</p>

<p>「新NISA制度」の欠点は、非課税になるのが「1年に1回転だけ」なので、どうしても「長期投資（年単位の投資）」を意識してしまい、「絶好の売り時を逸してしまいやすい」という点です。売るべき時に「この株は長期投資のつもりで買ったからなぁ」という意識（＝余計な邪念）が働きやすく、絶好の売り時を逸しやすいのです。</p>

<p>これは実は、かなり大きな弊害として作用します。ともすれば、非課税のメリットを大きく超えるデメリットにもなり得ます。</p>

<p>たとえば、1株1000円で買った株の株価が1株1500円になったとします。そして、そこが絶好の売り時であったとします。</p>

<p>今売れば、1株500円の利益が実現できます。それに対する税金は、およそ100円です。「新NISA制度」では、この100円の税金が非課税になります。</p>

<p>しかし、ここで売るのをためらっている間に、株価はスルスルと下がっていってしまい、1株1350円になったとします。そこで焦って売ったとすると、獲得できる利益は、「新NISA制度」による非課税があったとしても、1株350円になってしまいます。</p>

<p>最初から「新NISA制度」などを利用しなければ、ためらわずに1株1500円で売ることができるので、課税後でも1株400円の利益が得られます。この例では、50円の逸失利益となってしまっています。</p>

<p>株式投資では、「売り時の判断」が非常に難しく、かつ重要なので、その際に、「新NISA制度」のような余計な雑念は入らない方がいいのです。これは、保有期間が短期であろうが長期であろうが同じことです。</p>

<p>ましてや、「新NISA制度」のせいで売るのをためらってしまい、結局、株価が元の買い値の1株1000円まで下がってしまったら元も子もありません。課税されても400円の利益を得られたはずが、利益0になってしまうのです。</p>

<p>このように、100円の非課税のことに惑わされて、それ以上の金額の利益を水の泡にしてしまうことも、ありがちなことなのです。</p>

<p>「新NISA制度」については、多くの識者が、「利用しなきゃいけません！」と説いていますので、天邪鬼的に、私だけは「新NISA制度」のデメリットを指摘してみました。</p>

<p>「新NISA制度」のことなど無視して、課税口座で短期・長期でガンガン利益を得ていきましょう！</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そもそも株式投資自体が優遇税制の塊</h2>

<p>そもそも、「新NISA制度」など利用しなくても、株式投資による所得そのものが、税制上で非常に有利です。</p>

<p>株式投資による所得は、「分離課税」 といって、他の色々な所得とは分離して一律の税率（現行では20.315％）をかける課税制度が適用されているからです。</p>

<p>この株式への課税制度は、年間の所得の総額が大きくない時には、若干不利に働きますが、年間の所得の総額が大きくなると、決定的に有利に働きます。</p>

<p>なぜ有利になるのか、日本の税制全体に触れながらも、できるだけ簡潔に解説していきます。</p>

<p>まず、日本の所得税制は「分離課税」と「総合課税」の二本立てでできています。主に「分離課税」になるのは、株式投資による所得と不動産の譲渡による所得です。</p>

<p>他にも、退職金と山林業の方の所得も分離課税です。これらの2つの所得は、長期にわたって努力した結果の所得なので、他の所得とは分離して課税を軽減しています。</p>

<p>不動産を売った時の所得も、売却した年の1月1日現在の所有期間が5年以下（短期譲渡）のものに関しては、住民税込みで40％という高い税率が課されますが、所有期間がそれよりも長ければ、所得がいくら大きくても、課される税率は（住民税込みで）20％ですので、かなり有利な課税制度になっています。</p>

<p>また、自己の居住用の不動産は、一定の条件を満たせば、3000万円までの所得が非課税になる特例がありますので、これも税制上有利です。</p>

<p>これらの分離課税と比較しても、株式投資による所得だけは、保有期間が非常に短くても、所得がいくら多くても、住民税込みの税率は一律に20.315％なのです。しかもこの課税制度と税率は、キャピタルゲインにもインカムゲインにも適用されます。</p>

<p>一方で、「分離課税」ではない全ての所得を「総所得金額」と言います。この「総所得金額」に対しては、「総合課税」といって、全てを合算して税額を算出します。そして、「総所得金額」に対する総合課税においては、その金額が大きくなればなるほど、税率が高くなる仕組みになっているのです。これを「超過累進課税」と言います。</p>

<p>この「超過累進課税」によって、課税所得金額が4000万円を超える部分には、住民税込みで55％という非常に高い税率が適用されます。</p>

<p>超高額の所得を得ている人に関しては、税制上で大きな不利を被っているのです。</p>

<p>一方で、超高額の所得を得ている人に対しても、株式投資の「分離課税」の税率は「20.315％」なのです。これは決定的に有利な税制です。</p>

<p>「自分はそんなに超高額の所得を得ているわけではないので、分離課税の有利さを享受できない」と思っている方も多いと思いますが、少し考えてみてください。</p>

<p>現行（2026年）の所得税と住民税を合わせた税率は、課税所得金額が３３０万円未満であれば20％以下ですが、課税所得金額が330万円を超える部分には、適用される税率が30％になりますので、株式の譲渡益に対する分離課税の有利さを享受できるようになります。</p>

<p>「課税所得金額」というのは、税込みの年収とも異なる課税上の数値です。「課税所得金額が330万円を超える」というのは、各種の所得控除を勘案して、生活実感に焼き直すと、一般的な会社員を想定した場合、税込み年収で500万円～650万円くらい、手取りで400万円～500万円くらいといったところですので、給与所得者のうちの約50％の人は、すでにこの 「分離課税の有利さ」を享受できるのです。</p>

<p>よって、「新NISA制度」を度外視しても、株式投資をしない手はありません。課税上、非常に有利だからです。</p>

<p>なぜ株式投資は税制上で、こんなに有利なのでしょう。建前は「資本市場の民主化と拡充」ですが、実際は富裕層からの政治的な圧力で課税上の優遇が維持されているからです。</p>

<p>ちなみに、1989年3月までは、一般の個人投資家の株式投資による所得に対しては、（富裕層であろうがなかろうが）原則的に非課税でした。</p>

<p>それまで原則的に非課税だった所得を課税対象にするに当たっては、分離課税で一定の税率にすることが現実的だったのです。ですから、当時の「原則的に非課税」ほどの有利性はなくなりましたが、現時点でも、他の所得に比べれば有利である状況が続いているのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_NISA.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>運転手に放った一言を後悔...笑い飯・哲夫、新刊主人公誕生の裏側  哲夫（お笑い芸人）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14858</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014858</guid>
			<description><![CDATA[笑い飯・哲夫が語る「現代人が忙しすぎる」理由。SNSもジムもやらず、農業・子育て・漫才をこなす暮らしから見えたものとは]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="運転手に放った一言を後悔...笑い飯・哲夫、新刊主人公誕生の裏側" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊小説『頭を木魚に』が発売された笑い飯・哲夫氏。プライベートでは地元・奈良県に移住し、農業とお笑い業の二足のわらじで活動しているという。仏教要素を盛り込んだ新刊の内容も踏まえ、哲夫氏の考える「本当の豊かさ」について語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新刊執筆のきっかけ</h2>

<p>ーー新刊、『頭を木魚に』ご執筆の経緯を教えてください。</p>

<p>【哲夫】元々、仏教に関するお話をしたり本を書いたりしていたのですが、それを受けて主婦の友社さんから「仏教の教えで死の恐怖を乗り越えるような小説を出せないか」という依頼をいただいたことがきっかけです。</p>

<p>書き進めていくうちに、「死への恐怖を乗り越える」が行き過ぎて生への執着がなくなってしまうのはよくないなと思い、最終的には「死の苦しみを乗り越えつつ天寿を全うしたくなる小説」を心がけました。</p>

<p>ーー小説に仏教の要素を入れられたのは今回が初めてです。小説に限定しなければ、仏教本は過去に何冊も出されています。今回、小説というかたちを選ばれた理由は？</p>

<p>【哲夫】これまでの小説には、「エロ」や「青春の美学」といったテーマを注入してきました。仏教をテーマとして注入した完全創作小説は初めてですね。本業が漫才師なので日ごろからネタを考えているのですが、小説のようなフィクション作品が一番ネタに近い感覚で書けるんです。</p>

<p>ーー本編の主人公は、元会社員のタクシードライバーという設定です。哲夫さんご自身の漫才師というご職業とはまるで異なる属性だと思いますが、なぜこのような設定にされたのでしょうか？</p>

<p>【哲夫】主人公を漫才師にするというのは、なんだか自分を押し出しているようで、僕はあまりしたくないんですよね。</p>

<p>そのうえでなぜタクシードライバーにしたかですけど、僕自身がかつてタクシードライバーの方に失礼なことを言ってしまったことがありまして。</p>

<p>妻の出産時に、病院までタクシーで向かっていたんです。その時のドライバーさんが、アクセルを踏んだり離したりして、車を前後に揺らすタイプの人だったんです。</p>

<p>ーーまれにそういった方もいらっしゃいますね。</p>

<p>【哲夫】僕も普段ならそんなことしないんですけど、妻の出産時ということもあって、「ちょっと一定で踏んでくれませんか？」とその時はお願いしたんです。</p>

<p>ドライバーさんはそれに対して嫌な顔をしなかったですし、ちゃんとお願いを聞いてくれたんですけど。ただ、後になってから「あんなこと言ってよかったのかな？」と思うようになって...。</p>

<p>ーーそうなんですね。状況を考えれば仕方のないことだと思うのですが...。</p>

<p>【哲夫】自分の中にあるマイナスの感情、これまでであれば「言ってはいけないこと」と思っていた感情を伝えてしまったことへの罪悪感ですね。プロであるドライバーさんに対して、なにか一線を超えてしまったような...。</p>

<p>惨めな思いをさせてしまったのではないかと、ずっと考えていました。今回、主人公が惨めな状態でスタートするというストーリーがありますので、この時に延々としていた思考を、エッセンスとして反映させています。タクシードライバーという設定も、その名残です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>なぜ現代人は忙しいのか</h2>

<p>ーーここからは本編の内容から離れて、仏教や世の中全体のことについてお伺いします。世の中どんどん便利になっていきますが、その一方で現代人はかえって生きづらくなっているという考え方もあります。哲夫さんの目線からは、どのようにお考えでしょうか？</p>

<p>【哲夫】前に、僧侶の釈徹宗先生と『みんな、忙しすぎませんかね？　しんどい時は仏教で考える。』という本を共著で出したことがあります。</p>

<p>そのとき釈先生がおっしゃってたんですが、昔は電車もなければコンピュータもない。今は移動も仕事も短縮されて時間が有り余っているはずなのに、なぜか現代人の方が急いでないか、と。</p>

<p>僕自身、昔の方がゆったりしてたなって気がするんですよね。なんだか不思議な傾向だなと思うんですけど、「忙しぶれる」道具が増えちゃったのかなという気がしますね。</p>

<p>ーーそれは一つは科学の発展であったり、あるいはSNSのようなものが原因だったりはするのでしょうか。</p>

<p>【哲夫】そうですね。僕自身は現在SNSもやっていないしジムにも通っていないんですが、それでも充実していると思っています。</p>

<p>今、奈良の実家にある畑を継いでお米と野菜を育てているんですよ。農業をやって、子育てをして、漫才をして、移動時間中には本を書いてと、自分より充実している人はいないんじゃないかというくらいです。</p>

<p>ーーお仕事に家業、子育てと、近年ありがちな「マウンティング」や「見栄」を感じさせない生活スタイルですね。</p>

<p>【哲夫】昔の人みたいな生活もちょっと取り入れてみたら、本当の忙しさがわかるっていうことだと思います。世間にアピールしたり自分を高めたりしようとして生まれた忙しさではなく。</p>

<p>一駅分歩いてみたり、休日に土いじりをしたり、そういったところから生活に取り入れてみたらいかがでしょうか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>奈良への移住、農業、子育て――想像力を育む生活</h2>

<p>ーースローライフにあこがれながら現代の便利さを手放せない、というジレンマを抱えている人も多いでしょう。哲夫さんが現在のような暮らしを実現された経緯を教えていただけますか？</p>

<p>【哲夫】きっかけは子どもの進学です。僕自身が奈良の田舎で育ったのですが、子どもも同じ環境で育てたくて。小学校に進むタイミングで妻とも話し合い、田舎に帰りました。</p>

<p>長男として実家の畑も継がなくてはいけなかったり、他の理由もありましたけどね。</p>

<p>ーー田舎での暮らしは、お子さんの成長にどのような効果がありましたか？</p>

<p>【哲夫】遊ぶものや場所を与えられるのではなく自分で楽しいものを探すという環境なので、想像力は豊かになっていると思います。</p>

<p>子どもは今、小学校3年生なんですが、高校生になるまではスマホは与えない予定です。たまに動画が見たいと言ってきたら見せていますが、その程度です。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Tetsuo.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[哲夫（お笑い芸人）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>慶應高校野球部では「定石のプレー」が許されない　名指導に学ぶ“価値ある仕事”の条件  楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15041</link>
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			<description><![CDATA[「良いアウトプット」とは何か。平尾誠二さんや慶應高校野球部、早稲田大学ラグビー部の事例から、知的生産における価値を、楠木建さん, 山口周さんが考えます。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="野球" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" width="1200" /></p>

<p>「良いアウトプット」とは、何をもって決まるのでしょうか。楠木建さんと山口周さんが手がかりにするのは、元ラグビー選手・平尾誠二さんの言葉や、慶應高校野球部、早稲田大学ラグビー部の指導法。スポーツの世界に共通する「目的から逆算して考える」という発想から、知的生産における「価値」とは何かを考えます。<br />
書籍『知的生産のセンス』より、一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、楠木建, 山口周著『知的生産のセンス』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「知的生産の価値」</h2>

<p>山口：ラグビーの平尾誠二さんが言っていたことで、非常に印象に残っている言葉があるんです。</p>

<p>ある対談で、平尾さんから「山口さん、ラグビーにおいて『いいパス』というのは、どういうパスだと思いますか？」と聞かれたんです。僕は、プレゼンテーションやマーケティングに紐付けて「受け手にとって取りやすいパスですか？」と答えたんですよ。</p>

<p>楠木：僕も同じ答えを思い浮かべました。</p>

<p>山口：そしたら「いえ、違います。『勝利の期待値が上がる』パスが、いいパスの条件です」とおっしゃったんです。たとえ相手が取りにくかろうが、腰が入っていなかろうが、別にいい。そのパスによって「勝利の期待値」が上がる、そういうパスが良いパスの定義です、と。</p>

<p>平尾さんの話は「『何が良くて、何が悪いか』は目的関数が決める」という話だと思うんです。僕たちは「良いパスとはどのようなパスか？」と聞かれると、つい「取りやすいパス」「腰が入っているパス」といった、言うならば「プロセス指標」を持ち出してきてしまう。</p>

<p>しかし、ラグビーの試合で重要なのは「勝利する」ことなので、この目的関数に照らして「良いパス」の条件を考えれば、それは「取りやすい」とか「腰が入っている」とかではなく、必然的に「勝利の期待値が上がるパス」ということになる。</p>

<p>これは「知的生産の価値」を考える上でもヒントになると思うんです。「良い知的アウトプットとはどのようなものか？」を考えた時、それは「読みやすい」とか「見た目に綺麗」とかではなく、「そのアウトプットを受け取った人の勝利の期待値が上がる」ということなのではないか。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>慶應高校野球部の練習が「きつい」理由</h2>

<p>そういえば、同じことを慶應高校野球部についても感じたことがあります。2023年に慶應高校が甲子園で優勝して話題になりましたよね。僕が慶應高校の出身ということもあって「組織論の観点から慶應高校野球部の運営について分析してほしい」ということで新潮新書の『慶應高校野球部』（加藤弘士）という本を読んでみたら、その中に興味をそそられる箇所がありました。</p>

<p>慶應高校野球部には通常の進学とは別にスポーツ推薦で入ってくる子もいる。もう中学校の頃から「4番でエース」みたいな子が集まってくるわけで、彼らからすると「練習メニューを生徒たちが自主的に決めるような練習なんて生ぬるいんじゃないか」と思っていたら「1年目はめちゃくちゃきつかった」と皆が口を揃えて言うんです。</p>

<p>楠木：意外ですね。のびのびとやっているように見えますが。</p>

<p>山口：フィジカルなキツさではなく、精神的なものなんですね。野球には一種の「定石」がありますよね？ 例えばランナーが一塁にいて自分がセカンドを守っているという状況でゴロがくれば、まずはセカンド&rarr;ファーストで併殺にします。ところが慶應高校野球部では、そのような定石が通用しない。例えば部内の練習試合をやっていて「定石のプレー」をすると、すぐに試合を止められて、コーチや監督から「今、なぜそうしたの？」と聞かれるそうなんです。</p>

<p>その時に「こうするのが当たり前だから」「普通はこうするから」「こうするように習ったから」という回答が許されない。求められているのは「この状況で、自分にはこれこれの選択肢があって、その中から、こういう理由で、このプレーを選択した」という回答です。いつ何を聞かれても、こういう回答ができるようになる、というのが1年生の課題なんだそうです。先ほどの平尾さんの話と同じで、自分が持っている選択肢を、最も上位の目的に照らして評価するという、一種の「思考の癖」をつけさせている、ということですね。</p>

<p>監督の森林さんは「野球部員のほとんどは野球以外の道で生きていく。その時、野球で培ったものが力になるように」ということで、こういう指導をしているそうです。</p>

<p>楠木：その場でその都度「納得」を与えるということですね。</p>

<p>山口：そうですね。だから、指導といっても「具体的に何をやれ」とか「腰を据えろ」といった技術指導ではなくて、常に聞いているのは「あなたはあの局面でどういう選択肢を持っていたのか」「なぜそれを選んだのか」「なぜ別の選択肢を選ばなかったのか」ということらしいんですね。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「できないこと」を直すより、勝つ方法を考える</h2>

<p>楠木：それに近い話で、僕が感心したスポーツのエピソードがあります。ラグビーの指導者の中竹竜二さんが早稲田大学ラグビー部の監督だった時の話です。その年は「早稲田か慶應のどちらかが優勝するだろう」という下馬評で、実際に大学選手権の決勝戦は早稲田対慶應になり、結果的にその年は早稲田が勝ったんです。</p>

<p>その決勝戦の前の練習試合か何かで慶應と当たることがあった。本番を見据えた重要な練習試合で、ある選手がパスミスをした。それがきっかけになって負けてしまった。その選手がものすごく反省して、「あらためてパスを練習します。徹底的に鍛えてください。必ずできるようにします」と中竹さんに申し出た。</p>

<p>中竹さんは問い返しました。「君、いつからラグビーやってるの？」―早稲田のレギュラーになるような人ですから、少なくとも中学からはラグビー漬けの毎日です。「中学からやってます」「これまで毎日の練習でさ、パスの練習をしなかった日ってある？」「いや、毎回パスの練習はしています」「それで、今できないんだよね。しかも本番の大観衆が詰めかけるスタジアムの中で、今から練習してパスができるようになると思う？ 要するに、パスが下手なんだよね」―そう突き放した上で、「で、どうする？」と考えさせたらしいんですよ。</p>

<p>結局、その選手はパスをしないようにした。決勝戦では得意の突破力と走力で大活躍した、というオチなんです。もし彼がAIを使って「自分のパスの問題点を指摘してください」なんてことをやっていたら、ヘンなことになっていたでしょうね。</p>

<p>山口：この状況で「パスを練習する」という脊髄反射的な選択肢を選んでもせいぜい心理的な効果しか得られない。「戦いに勝つ」という目的を置いた上で、「パスを練習する」以外の選択肢をちゃんと考えようよ、というサジェスチョンを与えたわけですね。知的生産においても「相手に、自分が思いもよらなかった選択肢が与えられる」というのは、一つの評価軸になりますね。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_baseball.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>すべては自分自身を知ることから タイで得たリーダーの心得とは？  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15026</link>
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			<description><![CDATA[海外ビジネスで成果を出すリーダーに必要な「自己理解」とは何か？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="すべては自分自身を知ることから タイで得たリーダーの心得とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_airportInbound.jpg" width="1200" /></p>

<p>優秀な人ほど海外で失敗する？日本での成功体験を手放し、「自分の限界」を知ることが重要な理由を実例から解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「自分自身」を理解することの重要性</h2>

<p>海外でのビジネスではさらに、会社としてだけではなく、個人としても取引相手とパートナーシップを深めなければ、事業を円滑に進めることはできない。「個」として自分自身を理解し、そして、相手に伝える必要があるのだ。</p>

<p>ここで、自社の理解に加えて、個人としての自分自身への理解が、海外でのリーダーの行動に、どう活かされるのかを見ていこう。</p>

<p>タイで、初の内視鏡の医療トレーニングセンターの立ち上げに深くかかわった、オリンパス・アジアパシフィック（当時）の山田貴陽氏の話※を紹介したい。</p>

<p>※「自らの限界を知ることで周囲を巻き込むリーダーになる─新興国の内視鏡普及に挑戦するオリンパス山田貴陽氏」（GLOBIS知見録、2018年4月25日）</p>

<p>まだ開腹手術が主流の東南アジアで、高い技術を求められる最先端の内視鏡手術を普及させるのは容易ではなかったが、山田氏は見事にそのプロジェクトを成功に導いた。私が彼に「海外で新たに価値を創造するために必要なことは何か?」と問いかけたところ、次のような答えが返ってきた。</p>

<p>「自分の限界を知ることだ。それが人を巻き込む武器になる」</p>

<p>国内営業からキャリアをスタートさせた山田氏は、若い頃は何でも自分でやり切りたいという意識が強すぎて、逆に壁にぶち当たることが多く、自分の思い通りにならないことも多かった。そして、海外のビジネスを担当するようになると、あからさまに自分の限界を感じざるをえなくなったという。</p>

<p>海外から来るさまざまな新しいビジネスの案件や解決すべき問題を前にして、これまでの経験や日本の常識だけでは、とうてい太刀打ちできないと思い知らされた。海外の案件は、日本の案件よりも、ビジネス環境や課題の「不確実性」が圧倒的に高かった。不確実性の高いなかで仕事を進めようとすると、否が応でも、自分個人の力だけではどうにもならないことが現実問題として突きつけられる。</p>

<p>さらに、自分の能力の何を活かすことができ、何が足りないのかさえも見当がつかなかった。海外で仕事をすると、人材の多様性も高く、エッジが立って異彩を放つ人に出会う機会も多いので、自身の未熟さを痛感する。どうすれば、海外で目覚ましい活躍をしているビジネスリーダーや、先輩社員のようになれるのかと思い悩み、必死に勉強して経験も積んだ。</p>

<p>特に大きな気づきを得たのは、製薬会社に出向したときのことだ。同じ医療の世界を、違う角度から見ることになった。さらに、出向から自社に戻ったあとは、タイや香港に駐在し、今度は現地の視点で医療について考える機会を得た。こうして、さまざまな角度から世界を見ることで、山田氏は、自分の限界を前向きに受け入れるようになっていった。</p>

<p>タイでの山田氏は、医療機器メーカーの社員として、医療機器の販売の知識やノウハウに関しては十分な「力」を持っていた。また、現地の医師を含む医療関係者と、広汎な「ネットワーク」も持っていた。医療業界を管轄する日本政府や現地の政府関係者とも、それなりに「ネットワーク」を広げていた。</p>

<p>しかし、医療という公的サービスの世界で、内視鏡手術という新たな治療方法を普及させていくためには、現地の医師会や現地政府を「動かす力」が必要となる。その「力」を山田氏は持ち得ていなかった。これが自分の限界だと認識した。限界を受け入れると、「では、自分の価値は何なのか?」という問いが生まれる。自らに問うことで、次に何をすべきかがおのずと見えてきた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>要となった環境づくり</h2>

<p>山田氏は、自分には「動かせない」人たちを「動かすための施策」をとことん追求することにしたという。つまり、関係者が動きやすい環境を作ることだ。たとえば、タイの日本商工会に医薬・医療部会を立ち上げ、その部会を通じて内視鏡を普及させようと試みた。</p>

<p>部会のアドバイザリーボードには、日本大使館にも加わってもらい、部会から現地の医師会にアプローチした。一企業ではなく、産学官のオフィシャルな枠組みを作ることで、大使館や医師会が動きやすくなる環境を作ったのだ。</p>

<p>その過程で、タイの医師会とベトナムの医師会の横の連携がほとんどないことが見えてきた。そこで、その双方にネットワークを持っていた山田氏が、橋渡しを買って出た。自分の限界だけでなく、パートナーの限界は何かもきちんとつかみ、win-winの関係を作ったのである。</p>

<p>こうした経験から、山田氏は「日本でやってきたことを現地で実現するための管理型の人材はもう不要だ。これからは、海外の優秀な人材と、いかにパートナーシップが組めるかが問われている」ことに気づいたのだという。</p>

<p>自分の限界を知ることで、逆に自分の価値を認識できるようになる。そして、自身のやるべきことが定まれば、周囲の力を借りるのも容易になる。山田氏はこう述べている。</p>

<p>「どんなにテクノロジーが進化しても、人間理解はつねに求められる。すなわち、周囲を巻き込むリーダーは、己の限界を知り、己の価値と周囲に求める価値を明確に定義すべきだ」</p>

<p>まずは己を知ることが重要なのだと。今では、海外勤務を通じて身に付けた「シミュレーションする力」や「とことん考え抜く力」が、経営に携わるうえでの大きな財産になっているという。</p>

<p>海外で活躍する人の多くは、山田氏と同じような感覚を持っている。逆に言うと、海外だからこそ、自分の限界に気づくことができるのだ。前回紹介した「4つの壁」に見られるように、海外に来ると、自分のカバーすべきビジネス領域が広がったり、日本にいたときより上位の役割に就いたりすることが多いため、自分には何ができて、何ができないのかといった限界を、いやでも知ることになる。</p>

<p>ただここで、日本にいたときのビジネスのやり方に固執したり、役割が変わったことを受け入れずに「海外だから仕方ない」と言い訳したりすれば、自分の限界と向き合うことはできない。</p>

<p>得てして日本で活躍して海外へ来た人ほど、プライドが邪魔して、新しい環境になじむ努力ができない場合も多い。</p>

<p>また、たとえ自己認識ができたとしても、必ずしも、誰もが山田氏のように自己変革を成し遂げられるとは限らない。</p>

<p><img alt="理解を深める問い" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi006.jpg" width="875" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_airportInbound.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 15 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>労働者はピンハネされる運命... 搾取構造から逃れるための「転身先」とは？  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15051</link>
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			<description><![CDATA[給与だけでは、なぜ資産形成に限界があるのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="労働者はピンハネされる運命... 搾取構造から逃れるための「転身先」とは？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sakusyu.jpg" width="1200" /></p>

<p>会社員は「労働者」で終わるべきではない――。給与・配当・内部留保の仕組みから、資産を増やす考え方を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>労働者にとって会社はピンハネ・システム</h2>

<p>損益計算書は、会計学では「企業の利益を計算するための財務諸表である」と説明されますが、本書ではその中身に焦点を当てます。会社で働く人やその家族にとって、とても関心があるのは、何といっても、「給与の額」です。これは多ければ多いほどいいですね。</p>

<p>たとえば、とある会社の損益計算書の近似値を例にして見ていきましょう。</p>

<p>1.売上高21兆7000億円<br />
2.税引き後当期利益9000億円<br />
3.従業員の平均年収900万円<br />
4.従業員数20万名<br />
5.従業員給与総額1兆8000億円（3&times;4）</p>

<p>データがいろいろ出てきました。これらはデータベース、すなわち、次で述べることの基礎となるデータだとお考え下さい。</p>

<p>まずは、これらの数値から、簡単な損益計算書を作ってみます。単位は「億円」です。</p>

<p><img alt="【図解】とある会社の損益計算書の例" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara003.jpg" width="1200" /></p>

<p>このようにして見てみると、次のことが浮き彫りになります。</p>

<p>1.従業員全員で「21兆7000億円」の売上を達成した。<br />
2.会社の取り分は、（2）の税引き後当期利益の9000億円で、従業員全員の取り分は、（5）の従業員給与総額の1兆8000億円である（給与の平均額は900万円）。</p>

<p>そうなのです。もうお気づきですね。従業員さんは全員で、「9000億円を会社に上納した」のです（従業員1人当たりの平均で450万円です）。このことについては、次の②で、もう少し深掘りします。</p>

<p>ここでは、この会社の利益である9000億円の「行き先」について解説します。</p>

<p>この節ではこの9000億円を「会社に上納した」と書きましたが、より正確には、その行き先は、次の2つで、いずれも「人」です。「会社さん」という生き物はいませんから。</p>

<p>その2つとは、<br />
1.株主への配当<br />
2.会社の内部留保<br />
です。このように利益を分配することを「利益処分」と言います。</p>

<p>それぞれについて、大事な点を指摘します。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>1.株主への配当</h3>

<p>会社に上納したお金の行き先の1つ目は、「配当」です。</p>

<p>そして、「配当」は、やり方次第でいくらでも増やせます。「やり方次第で」というのは、要は「資本力次第で」ということです。</p>

<p>この「資本力」は、長い時間を利用して、複利のチカラで増殖するのです。ここで下の表をご覧ください。</p>

<p><img alt="【図解】福利の力" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara004.jpg" width="973" /></p>

<p>これは開始資金を100万円として、毎月5万円を貯めておき、毎年の年末に投資資金に60万円を投入する30年間の表です。</p>

<p>キャピタルゲイン（売却益）とインカムゲイン（受取配当）を合わせた税込みの利回りを年率で「15％」として、税率はキャピタルゲインもインカムゲインも20％とします。</p>

<p>26年後の「税引後手取額」をご覧ください。「1億864万円」となっていますね。1億円を超えます。この26年間に投入した金額の合計は、「1600万円」です。1600万円が26年で1億864万円になるのです。</p>

<p>また、30年後の「税引後手取額」は、「1億7416万円」です。このように、最後の4年間は、たった4年で、税引後の（手取りの）利益が6552万円にもなります。これが「複利のチカラ」の威力です（なお、この30年間に投入した金額の合計は、「1840万円」です。「1840万円」が30年で「1億7416万円」になるのです）。</p>

<p>そして、30年後に「1億7416万円」になった時に、手取りの配当利回りが3.0％の株を買っておけば、（手取りの）配当だけで522万円になります。配当だけで、普通の人の手取り年収を超えるくらいの所得を得られるようになるのです。</p>

<p>「『やり方次第で』というのは、要は『資本力次第で』ということです」と述べました。この「資本力」というのは、長い時間を利用して、複利のチカラで増殖することで得られるものなのです。</p>

<p>なお、この満30年の時点で、キャピタルゲインが手取りで9％あるとすれば、配当以外にもキャピタルゲインが手取りで1567万円あることになります。</p>

<p>20世紀では「老後は悠々自適」というのは、「退職金と年金収入」のことを意味していました。21世紀にも、「老後は悠々自適」というのは生き残っています。</p>

<p>それは、「30年かけて株式運用をして、配当だけでも暮らしていけるくらいの資本力と収益力を身に付けること」です（なお、人生の残り時間が30年もない方は、この考え方を是非、次の世代に継承してください）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>2.会社の内部留保</h3>

<p>会社に上納したお金の行き先の2つ目は、「会社の内部留保」です。</p>

<p>「会社の内部留保」というのは、「会社に上納したお金で、自分の手には残らない」と思っている人がほとんどではないでしょうか。</p>

<p>でも、実はそうではないのです。いえ、正確に言えば、「そうではない」のではなくて、「そうではなくすることもできる」のです。</p>

<p>と言いますのも、これも会計学的には（または、ファイナンス理論の世界では）常識なのですが、本質的には、会社の内部留保は「株主のもの」だからです。</p>

<p>ですから、株主になれば、「そうではなくすることもできる」のです。つまり、「会社に上納したお金で、自分の手には残らない」と思っていたお金は、株主になることによって、「そうではなくすることもできる」のです。</p>

<p>もう少し説明を加えますね。</p>

<p>会社の内部留保というのは、会社の貸借対照表の「利益剰余金」という項目で会社の純資産として蓄積されるのです。そして、会社の純資産が増えるということは、その分だけ株価が上昇するということなのです。</p>

<p>ですから、自分の会社の株主になっておけば、このメカニズムのおかげで、「会社に上納したお金」を、自分の持ち分に比例した金額だけ、自分のものにすることになるのです。</p>

<p>株主になるということは、そういうことなのです。株主になることによって、会社の純資産が増えた分をキャピタルゲインとして、配当の分をインカムゲインとして手にすることができるのです。</p>

<p>株主にならない手はありますか⁉（Why don&rsquo;t you be a shareholder!?）</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「分け前」をもらうだけの発想から脱皮しよう</h2>

<p>労働者にとっては、「会社」というのは、「上納金システム」であり、もっとゲスな表現をしてしまうと、「ピンハネ・システム」なので、株主にもなって、ピンハネされた分を少しでも回収しましょう。</p>

<p>ただし、ピンハネされていることを知っても、まだ会社に所属する意味はあります。</p>

<p>と言いますのも、会社にピンハネされた分は、「会社という看板や技術力や各種のベネフィット（恩恵）の利用料」だと思えばいいのです。</p>

<p>たとえば、一流の自動車メーカーの社員さんは、車を売る場合にも、「一流の自動車メーカーの社員さんだから」という信用をバックに仕事をすることができます。</p>

<p>また、新しい車を開発するのだって、自分個人では、ほぼ不可能です。</p>

<p>それから、社員としての福利厚生や有休手当などのベネフィット（恩恵）も受けられます。ですから、ピンハネされていることも、まんざら不条理なことではないのです。</p>

<p>なので、その庇護の下で、「会社を利用」して、自分に力を付けるのです。それが「賢いビジネスパーソン」のあり方だと思います。</p>

<p>自分の身に付いた力は誰にもピンハネされません。そして、それが将来的には、「自分のビジネス（スモール・ビジネスとしての副業）」として活きてくるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「r＜k＜K」の法則の重要性</h2>

<p>労働者（給与所得者）と経営者では、もらえる報酬が桁違いです。</p>

<p>さりとて、経営者というのは、所詮は「株主に雇われている人」なのです。これを経営学の専門用語では、「スチュワードシップ」と言います。</p>

<p>ですから、「r（労働者）＜k（経営者）＜K（株主）」なのです（なお、k（経営者）でもあり、K（株主）でもある経営者は最強です。「所有経営者」というやつです）。</p>

<p>さて、ということは、経営者ではない一個人としては、r（労働者）として働きつつも、常にk（経営者）的な発想をもっておくことが重要です。そうすることによって、k（経営者）そのものになってしまうことができれば、もちろんそれに越したことはありません。</p>

<p>そして、r（労働者）として働きつつも、K（株主）にもなって、ピンハネ分を取り返しながら、最終的には経営権を掌握できるようなところまで到達してしまえば、こっちのものです。ただし、その対象が大企業の場合、そんなことは個人では到底無理です。何千億円とかそれ以上の資金が必要だからです。</p>

<p>そういう意味では、大企業よりも中小企業やスタートアップ企業の方がいいでしょう。</p>

<p>個人の資金力の範囲でも、社内での地位を一気呵成に駆け上がることも可能になるからです。</p>

<p>大事なことは、「r＜k＜K」の法則を常に意識して働きながら、経営者的な発想を持ち、株主にもなっておくことです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_sakusyu.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「水曜どうでしょう」の生みの親・藤村忠寿の素顔  嬉野雅道（テレビディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15003</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015003</guid>
			<description><![CDATA[嬉野雅道氏が藤村忠寿氏に感じた「自由」の正体とは]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「水曜どうでしょう」の生みの親・藤村忠寿の素顔" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" width="1200" /></p>

<p>「水曜どうでしょう」には神様がついている――。嬉野雅道氏が番組で起きた数々の偶然から、藤村忠寿氏の不思議な魅力を語る。</p>

<p>※本稿は、嬉野雅道&nbsp;著『だから僕らは出会わなければならないのです。』（集英社インターナショナル）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>藤村さん、何者なのだろう</h2>

<p>連載のとき※には、「搾取から一番遠いところ」にいる人として、「藤村さんから漂ってくる自由の風」みたいな視点でこの章を書きましたが、なんでしょう、ちょっと書き方を変えなきゃいかんかな、という気持ちに現在なっております。</p>

<p>※『kotoba』（集英社刊）内の連載「だから僕らは出会わなければならないのです。」</p>

<p>いや、「間違っていた」というわけじゃありません。むしろその逆で、「あの人は、いったい何者なんだろう!?」と怪しんでしまったといいますか。</p>

<p>とにかく、今のところまだ、書けることと書けないことがありますから自分でもこの先をどう書くつもりか分からないのですが。</p>

<p>たとえばです。たしかに昔から「『水曜どうでしょう』には、どうでしょうの神様が付いているな」と、感じてはおりました。そして、その神様の気配はどうでしょう班全員が濃厚に感じてもいたことです。</p>

<p>とくに強く感じたのは「北海道で家、建てます」のロケのときです。</p>

<p>我々が作っていたツリーハウスが、その年の三月に降った遅い大雪の重みに耐えかねて人知れず潰れていたときです。ツリーハウスを建てるという企画なんですから最後は完成して終わりです。でも、それじゃあなんか普通すぎてイマイチだなぁと全員が思ってはいたのです。</p>

<p>だから、かなり粘って長いこと撮影を続けていたのですが、粘ってもさしたる展開は起きることもなく、</p>

<p>（いや、実際には、藤村さんが極寒の赤平ロケの最中に酒に酔い潰れて誰よりも早くテントに倒れ込み早々に寝ていたところを、夜更けに私のカメラとともに大泉洋さんがテント内を訪問すると、藤村さんは寝ぼけたまま上体を起こし、「このスープ、ふつうに飲めちゃう」と寝言を言いだすものですから、私も大泉さんも、「あぁ、この人はまだ夢の中で撮影を続けていたんだな」と知って大泉洋さんなどはこれに大いに感銘を受けるという展開があったのです。しかし、こういうとき、「今とても重大な爆笑の山場を迎えている」とは、人は現場では認識できないものですから）</p>

<p>だから、ただ迷走したままロケの時間ばかりが過ぎるので、そろそろ終わらせなければと思い立ち、大泉くんが次にロケに来る前に一週間ほどかけて完成させちゃえと、三月の遅い時期に我々藤村・鈴井・嬉野の三人は、ねじり鉢巻で突貫工事を敢行する覚悟で現場に出かけたのです。</p>

<p>そしたら、なんと建築中だったツリーハウスは降り積った雪の重みに耐えかねて、バキッと押し潰されていたのです。そうした事態を目の当たりにして我々はあまりのことに度肝を抜かれ、でも、裏腹になぜか気持ちにふわりと浮力がついて気が楽になり、可笑しくって、あたりかまわず爆笑してしまったのです。</p>

<p>「え！潰れてんじゃんツリーハウス」</p>

<p>こんな展開ってある？完成して終わるんじゃなくて、潰れて終わっちゃうんだ？</p>

<p>スゲェ。やっぱり「どうでしょう」の神の采配ってあるんだ。またおもしろくなっちゃったよと、第一発見者の藤村・鈴井・嬉野は、この人智を超えた采配に激しく打ちのめされ、畏怖し、「バラエティーってのはこうだよ」と、ときならず神の声を聴くがごとき体験をしたのです。</p>

<p>でもね。私の今の心境としては。たしかに『水曜どうでしょう』という番組には神様がついている。それはそうだとして。でも、それってひょっとして、つまりその神様ってのは、藤村さん自身ってことなんじゃありません？と、（私は今おかしなことを書いています）にわかにそんな疑念が湧いてきたのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>八百万分の一のお一方ではあるまいかと</h2>

<p>たしかに近年、藤村さんは一部の番組ファンの皆様から「かみ」と呼ばれております。「かみ！明日飲みに行きませんか？」みたいに。</p>

<p>まぁ、ある程度、あだ名です。</p>

<p>誘われた「かみ」は、一部の番組ファンのみなさんたちと京急線沿線の居酒屋でしたたか飲んで酩酊し、終電に乗り込んだまでは良かったが、「屛風浦」とかいう日常性のない名前の駅でふと目が覚めたところ、そこは終着駅だったという恐怖体験をされるほどのご乱行もあったと聞き及んでおります。</p>

<p>でも、それも含めて実に楽しそうに「かみ」は人生を送っておられる。</p>

<p>最近では、とにかく料理が作りたくてたまらないのだと東京に新たに部屋を借りて、そこで料理動画を撮ってはYouTubeにあげておられるそうです。</p>

<p>そんな藤村さんの、いや、「かみ」のお部屋のお引っ越しには、これもまた一部ファンの皆様が複数人手伝いにやって来て、力仕事は男どもが、カーテンの裾直しなどは女性部が自発的にやったりしたそうです。</p>

<p>たしかに、「かみ」と呼ばれているのはニックネームかもしれない。</p>

<p>しかし、そこに出来上がっている関係は、すでに氏子と氏神のようでもあり。いや、そもそも、この日の本には八百万の土着の神様が御座しますと聞きますから。ならばその中のお一方がうちの藤村さんということはないかしら、と私は思ってみるのであります。</p>

<p>ある種の土地神様と言いますか、地方神としての氏神様。</p>

<p>そう考えると、あの人の風貌もどことなく恵比寿さまみたいにも見えますし。なんなら昔から釣りがたいそうお好きですしね。恵比寿さまほどメジャーな神様ではないにしても、かなりそれに近い八百万分の一のお一方ではあるまいかと、私は思い始めて妙な胸騒ぎがしておるのです。</p>

<p>あの方は、いったいこの日本列島にどれくらい前からおられる神かは知りませんが、かなり昔からおられるお方なのだろうと思うのです。大昔からこの列島に根を下ろす土地神様であるからこそ、あの方は誰にも縛られない誰にも搾取されない時間の中を楽しそうに進んでおられるのかもしれない。</p>

<p>そういえば日本の田舎には、神様と遊ぶといった、つまり神様を接待し、神様の力を高め、人々の厄を祓ってもらうといった神遊びの神事があったりします。神様と遊び、神様を楽しませ狂喜乱舞させることでエネルギーを放出させ、穢れや災いを祓ってもらう。</p>

<p>まぁこの辺は全部AIに聞いたことですが。しかし、たしかに藤村さんという方もたいへん遊びたがる人なのです。</p>

<p>「水曜どうでしょうキャラバン」で毎年日本中を行脚して多くの番組ファンのみなさんと、連日、各開催地で遊んで早くも10年なのですから。</p>

<p>そして、「好きなことをやるのも楽じゃないんだよ」と全力で楽しみ燃え尽きヘトヘトになられております。</p>

<p>挙句、旅の途中で疲れ果て、朝寝が気持ち良過ぎて、そんなとき、朝から雨だと聞けば、「行きたくないねぇ」と布団の中から子どものような駄々をこねる。</p>

<p>居合わせた私はその言葉を聞いて、瞬間、あまりにも気が抜けちゃって体験したことのない自由を感じてしまったのです。「あぁ、これを自由というのかしら」と。</p>

<p>だって、そろそろ出かけなきゃいけない時間だなぁと思っていたところへ、主役が、「行きたくないねぇ」と言いながら宿の布団から出られないでいるのですから。これには笑う。</p>

<p>そして、それは別に「キャラバン」の毎日が辛いから「行きたくない」のではなく、昨日も楽しみすぎちゃって朝が来てもへばったままで、今、最高にお布団が気持ちいいから、行きたくないというのが理由なわけですから笑っちゃうわけです。</p>

<p>ただ、その状況だけでは笑えないのが現代です。だって会場には主役を待つお客たちがいますから。この人たちがもし厳しい目を向けて待っていれば、緊張感は自ずとそこで醸成されますから笑ってはいられなくなるはず。ひとつ発言を間違えれば炎上という緊張感に縛られてしまうのが現代でもあるということです。</p>

<p>ところがうちの場合は、お客の方でも、「時間になりましたが主役は寝坊して現れません」と現場スタッフからアナウンスを受ければ、「やっぱり藤村さんの場合って、そういうことってあるよねぇ」と、かえってこれを笑いながら受けいれてしまう用意がお客の側に間違いなくある。</p>

<p>これが容易に想像できるから、こっちは宿屋で「行きたくないねぇ」の発言に自由を感じて笑っていられるのです。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嬉野雅道（テレビディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「乳製品は朝だけ」は損？ 高齢者の筋肉を劇的に増やす“分け摂り”の極意  中山潤一（整形外科医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14917</link>
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			<description><![CDATA[筋肉合成を促す｢ロイシン｣が豊富な乳製品は、複数回に分けて摂ることで高齢者の筋肉維持に効果的と解説。一方、糖質の摂りすぎは動脈硬化や慢性炎症を引き起こし、筋肉を劣化させるため注意が必要だと訴える。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="食事中のイラスト" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dinnerseniorman.jpg" width="1200" /></p>

<p>筋肉づくりに欠かせないアミノ酸｢ロイシン｣を含む乳製品。実は1回で摂るより｢こまめに分けて摂る｣ほうが、高齢者の筋肉維持に効果的です。さらに、意外と知られていない｢糖質の摂りすぎが筋肉を劣化させるメカニズム｣についてもわかりやすく解説します。</p>

<p>※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』(株式会社アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>年を重ねるほど｢乳製品｣は分けて摂ろう</h2>

<p>筋肉のタンパク質は、アミノ酸を材料に作られます。</p>

<p>筋肉のタンパク質が作られるときに特に必要とされるのは、｢運動による刺激｣と｢ロイシン｣という必須アミノ酸です。｢体操とロイシン｣によって筋肉は作られていくということを、ぜひ覚えておいてください。</p>

<p>特に牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品には、ロイシンが豊富に含まれています。</p>

<p>乳製品は良質なタンパク質の代表格だということは、先に述べたとおりです。ですから乳製品を、ぜひしっかり摂ってください。</p>

<p>ただし、冷蔵庫から出したばかりの牛乳は冷たすぎて、胃に負担をかけることがあります。あまり冷たい牛乳をごくごく飲むのは控えていただくほうがいいかもしれません。</p>

<p>乳製品は、できるだけ毎日、1回だけ摂るのではなく、数回に分けて摂ってください。</p>

<p>｢乳製品は朝のヨーグルトだけ｣などと1回ですませるのではなく、｢朝は牛乳、夜はチーズ｣などと、2回以上の機会で摂っていただきたいのです。</p>

<p>乳製品は一度にたくさん摂るよりも、分けて摂るほうが、筋肉を作るタンパク質の合成が効率的に進むからです。数回に分けることで、24時間を通じて筋肉の合成が活発になります。</p>

<p>特に高齢者では、この｢分割摂取｣の効果が顕著に表れることが、研究で確認されています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>(※1)Mamerow MM, Mettler JA, English KL, Casperson SL, Arentson-Lantz<br />
E, Sheffield-Moore M, et al. Dietary protein distribution positively influences 24-h<br />
muscle protein synthesis in healthy adults. J Nutr. 2014;144(6):876-80. doi:10.3945/<br />
jn.113.185280]</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢糖質｣の摂りすぎは筋肉を劣化させる</h2>

<p>太りすぎや糖尿病を気にして｢糖質｣を敬遠している方もいらっしゃるでしょう。ですが、糖質も体に必要な栄養素です。体を動かすエネルギー源ですから、糖質もちゃんと摂ってください。ご飯、パン、麺類などの炭水化物が、糖質の代表格です。</p>

<p>ただし、ちゃんと摂っていただきたい栄養素ですが、摂りすぎに注意していただきたい栄養素でもあります。</p>

<p>ここまで｢寝たきりにならないために、筋肉を鍛える｣というお話をしてきましたが、実は寝たきりになる大きな要因としては、脳梗塞などの｢脳卒中｣があります。糖質の摂りすぎは、動脈硬化を招き、ひいては脳梗塞や心筋梗塞の原因になります。つまり、糖質の摂りすぎを避けることもまた、寝たきりを防ぐことになるのです。</p>

<p>けれども、それだけではありません。</p>

<p>｢高糖質の食事は、筋力を低下させる｣と言ったら驚かれますか？でも、本当のことです。</p>

<p>まず、糖質に偏った食事は、タンパク質の不足を招きます。</p>

<p>ロイシンなどの必須アミノ酸が不足すれば、筋肉を維持する力も、増強する力も、低下してしまいます。</p>

<p>麺類など、糖質が大半の食事でお腹が満たされてしまうと、筋肉に必要なタンパク質の摂取が減りがちだというのは、皆さんも経験があるのではないでしょうか。</p>

<p>また、糖質の多い食事をすると、食後に急激に血糖値が上がり、しばらくすると大きく下がります。そんなふうに血糖値が乱高下すると、筋肉の合成に必要なホルモンバランスが崩れてしまいます。</p>

<p>さらに、高糖質の食事は｢体内の炎症｣を促進します。体内の炎症というのはウイルスなどから体を守る正常な反応ですが、炎症が慢性的になると筋肉がどんどん分解されてしまいます。</p>

<p>ですから、筋肉を守るためにも、糖質は摂りすぎないでいただきたいのです。</p>

<p>特に、精製された糖質が問題です。白砂糖、白米、白い食パンなどですが、そういう食材は精製される過程で食物繊維やビタミンなどの大切な栄養素が失われているからです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_dinnerseniorman.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中山潤一（整形外科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「誰でも稼げる」をコピペして逮捕？SNS副業で詐欺加担の恐ろしさ  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14885</link>
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			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、副業紹介で犯罪に加担してしまうリスクをひも解きながら、安全な紹介と危険な勧誘の境界線、個人と会社が講じるべき対策を解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「誰でも稼げる」をコピペした会社員が逮捕" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" width="1200" /></p>

<p>SNSで指定された文章をコピペし、リンクを貼るだけ。そんな手軽な副業が、知らないうちに犯罪への入り口になることがあります。<br />
たとえ商品を直接販売していなくても、自分の投稿をきっかけに被害者が詐欺的なサービスへ誘導されれば、「紹介しただけ」では済まない可能性があります。しかも、人はサービスそのもの以上に、紹介してくれた「人」を信用するものです。<br />
本稿では元刑事の森雅人氏が、副業紹介で犯罪に加担してしまうリスクをひも解きながら、安全な紹介と危険な勧誘の境界線、個人と会社が講じるべき対策を解説します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「コピペして、投稿するだけだもんね」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★☆☆ 実名報道されたら人生終了</p>

<p>ある会社員Aは副業としてSNSを運用していた。内容は、「誰でも月10万円」「スマホだけで稼げる」「初心者歓迎」といった文言をSNSに投稿する、副業紹介。紹介リンクから申し込みが入ると、紹介料が支払われる仕組みだった。しかし、本人は実際に副業の内容を確認していなかった。紹介文も、運営側から渡された文章をコピペしてそのまま投稿していた。</p>

<p>その後、紹介先の事業者が高額情報商材を販売していたことが発覚。さらに、一部の利用者から「騙された」「説明と内容が違う」という相談が相次いだ。<br />
警察は紹介経路を捜査。SNS上で継続的に勧誘を行っていたAにも事情聴取を実施した。Aは、「紹介しただけ」「違法だとは思わなかった」と説明したが、詐欺グループの勧誘活動に加担したとして逮捕・送検された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇詐欺罪に加担する可能性<br />
虚偽の説明で利用者を勧誘し、財産的被害を発生させる行為が対象。<br />
〇職業安定法違反の可能性<br />
無許可で求人・勧誘を行うケースに適用。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】人を信じるから、騙される</h2>

<p>この手の事件を見ていて、いつも感じることがあります。それは、多くの人が副業そのものを信じて申し込んでいるわけではない、ということです。</p>

<p>もし見ず知らずの人から突然、「誰でも月収100万円」「スマホだけで稼げる」「絶対に失敗しない投資です」と紹介されても、ほとんどの人は信用しないでしょう。<br />
しかし、その紹介してきた相手が友人だったらどうでしょうか。普段からSNSで見ている人だったらどうでしょうか。同じ会社の先輩だったらどうでしょうか。「あの人が言うなら...」と、思ってしまうのではないでしょうか。</p>

<p>人は、副業を信じる前に紹介者を信じます。だから、「紹介」という行為には、思っている以上の影響力があるのです。<br />
刑事として話を聞いていると、「私は紹介しただけです」という言葉をよく聞きました。この手の事件で怖いのは、紹介している本人が悪意を持っていないことです。</p>

<p>自分も信じていた。本当に儲かると思っていた。相手のためになると思っていた。<br />
そう本気で思っていたから、ブレーキがかからないのです。<br />
人は副業そのものより、人を信じます。<br />
だからこそ、紹介する前に「これは本当に、人にすすめても大丈夫なものなのか」について、しっかり考えなければいけません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「ただの紹介」と「詐欺」の違い</h2>

<p>まず知っておいてほしいのは、副業を紹介すること自体は違法ではありません。実際、アルバイト情報を紹介する、転職サービスを紹介する、自分が使ってよかったサービスを紹介する、といった行為は日常的に行われています。</p>

<p>問題になるのは、紹介した内容が違法だった場合です。この時、最も問題になるのは、詐欺罪への加担です。<br />
たとえば、「誰でも月収100万円」「絶対に儲かる」「リスクはありません」。そんな言葉で人を集め、実際には説明と異なる商品やサービスを契約させていた場合、勧誘した側も責任を問われる可能性があります。</p>

<p>多くの人は、「自分は運営者じゃない」「実際に商品を売ったわけじゃない」「説明会へ案内しただけ」と考えます。<br />
しかし、被害者から見れば、その勧誘がきっかけで申し込んだことに変わりはありません。そのため、内容や関わり方によっては、勧誘した側も問題視されることがあります。</p>

<p>また、投資案件の場合は、金融商品取引法や出資法。求人案件の場合は、職業安定法。勧誘内容によっては、これとは別の法律が問題になることもあります。<br />
つまり、「紹介しただけだから大丈夫」とは絶対に言えないのです。</p>

<p>さらに重要なのは、継続性と報酬です。一度だけなのか。何十人も勧誘しているのか。紹介料を受け取っているのか。苦情が出ていた、返金トラブルが起きていた、SNSで悪評が広がっていた、それでも勧誘を続けていた。こうした事情は、関与の深さを判断する材料になり、「知らなかった」という説明が通りにくくなります。</p>

<p>このテーマで問われるのは、「紹介したかどうか」だけではありません。何に勧誘したのか。その実態をどこまで理解していたのか。<br />
ここが、合法な紹介活動と、犯罪への加担を分けるポイントになります。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】中身を知らないものは、人にすすめない</h2>

<p>大原則はシンプルです。実態を理解していない副業は、人にすすめないこと。<br />
SNSには、<br />
・リンクを貼るだけ<br />
・D Mを送るだけ<br />
・説明会へ誘導するだけ<br />
といった紹介系の副業が数多くあります。<br />
しかし、人を動かす行為には責任が伴います。「紹介しただけ」では済まないこともあります。</p>

<p>だからこそ、何を売っているのか、どんな仕組みなのか、どんなリスクがあるのか。<br />
そこまで理解できないものは紹介しないようにしましょう。</p>

<p>次に、「簡単に稼げる」という言葉は必ず疑うことです。<br />
・誰でも稼げる<br />
・絶対に儲かる<br />
・スマホだけで月収100万円<br />
・紹介するだけで報酬がもらえる<br />
こうした言葉が並んでいたら、一度立ち止まってください。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた詐欺や闇バイトも、最初は魅力的な言葉から始まっていました。しかし、本当に安全な仕事ほど派手な言葉は使いません。</p>

<p>そして最後に、自分自身へ質問してみてください。<br />
「この副業を家族にすすめられるか」「親友にすすめられるか」「仕事内容を全部説明できるか」。少しでも迷うなら、勧誘しないほうが安全です。<br />
目先の報酬より、自分の信用を守ること。それが最大の対策です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】副業禁止より、中身の確認</h2>

<p>近年は副業を認める企業が増えています。それ自体は悪いことではありません。<br />
問題なのは、副業そのものではなく、その中身です。<br />
社員本人も気づかないうちに、<br />
・詐欺的な投資案件<br />
・情報商材販売<br />
・闇バイト<br />
・違法な勧誘行為<br />
などに関わってしまうケースがあります。</p>

<p>だからこそ会社は、「副業をするな」ではなく、「どんな副業をしているのか」を把握することが重要です。副業申請制度。事前相談制度。利益相反の確認。こうした仕組みを整えることで、多くのトラブルは未然に防げます。</p>

<p>SNSに関する教育も欠かせません。<br />
多くの人は、SNSで副業を紹介することに法的リスクがあるとは考えていません。しかし実際には、本人は情報発信のつもりでも、第三者から見れば勧誘と受け取られることがあります。その危険性を、社員へ伝える必要があります。</p>

<p>さらに、副業トラブルは個人だけの問題ではありません。<br />
社員が詐欺的な案件を勧誘していた。会社名をプロフィールに記載していた。制服姿で発信していた。こうしたケースでは、会社の信用問題に発展することもあります。<br />
重要なのは、社員を監視することではありません。社員が違法行為や詐欺的なビジネスに巻き込まれない環境を作ることです。</p>

<p>会社の就業規則などに反しなければ、副業は自由です。しかし、自由には責任が伴います。<br />
会社としても、社員としても、「何を紹介・勧誘しているのか」を確認することが最大の予防策になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smartphone_1.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>海外での仕事はなぜ大変？ ビジネスパーソンの前に立ち塞がる4つの壁  高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15020</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015020</guid>
			<description><![CDATA[海外で仕事がうまくいかないのは「文化」のせいなのだろうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="海外での仕事はなぜ大変？ ビジネスパーソンの前に立ち塞がる4つの壁" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diversityG.jpg" width="1200" /></p>

<p>海外でのトラブルを「文化の違い」で片づけていないか。異文化理解より先に確認すべき、ビジネスを阻む「4つの壁」を解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、グロービス、高橋亨&nbsp;著『海外で結果を出す人は、「異文化」を言い訳にしない』（英治出版）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>そのトラブル、本当に文化の違いが理由ですか？</h2>

<p>海外ビジネスに携わるビジネスパーソンに、こんな質問をしてみる。</p>

<p>「海外で仕事をするうえで、何が一番大事なスキルだと思いますか?」</p>

<p>すると、つぎのような答えが返ってくることが多い。</p>

<p>「異文化理解力です」<br />
「異文化コミュニケーション力でしょう」</p>

<p>確かに、文化的に異なる背景を持った人たちといっしょに仕事をするうえで、異文化理解はとても大事なテーマだ。しかし、「異文化に囚われすぎると、問題の本質を見失ってしまう」という落とし穴がある。</p>

<p>これは「ビジネス上の問題を、異文化の問題に取り違えてしまった」とも言えるだろう。ここでは、どのようにして、ビジネス上の問題を異文化の問題に「取り違えた」のかを、具体的な事例を見ながら考えていきたい。「取り違え」のポイントになるのが、日本での仕事と海外での仕事のあいだに立ちはだかる、大きな「壁」だ。</p>

<p>海外で活動するビジネスパーソンは、どんな壁に直面するのか。グロービスでは、さまざまなケースや経験者のインタビューなどをもとに、この壁を次の4つにまとめている。</p>

<p>1.経済やビジネスの「発展段階」の違いによる壁<br />
2.自身がカバーする「ビジネス領域」の違いによる壁<br />
3.「組織での役割」の違いによる壁<br />
4.持っている「文化」の違いによる壁</p>

<p>これらは、日本のビジネスパーソンが、「日本の国内事業&times;日本人組織」という仕事の仕方から抜け出し、「海外事業&times;ダイバーシティ組織」の仕事ができるようになるために、乗り越えなければならないものだ。この4つの壁をきちんと分けて理解していないと、すべての問題が異文化に起因しているかのように結論づけてしまう。</p>

<p>では、この4つの壁を詳しく見ていこう。</p>

<p><img alt="ビジネスパーソン「4つの壁」" height="1200" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi001.jpg" width="829" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>1.経済やビジネスの「発展段階」の違いによる壁</h2>

<p>これは、国や地域の経済が、どんな発展段階にあるかによって、ビジネスのやり方に違いが出るということである。</p>

<p>たとえば日本は、先進国として、伝統的なインフラ系の産業はもとより、国際的にまだまだ競争力のある自動車や電機などの業界であっても、国内では大半が成熟産業となっている。業種によっては、衰退産業化しているものもあるだろう。</p>

<p>それに対して、東南アジア諸国や新興国、新・新興国では、業界自体が、成長期の真っただ中であったり導入期であったりする。そうした国々と日本とでは、マーケティングのやり方、営業のやり方、組織の作り方、リスクの取り方など、かなりの違いが出るのは当然だ。</p>

<p>ところが、日本人ビジネスパーソンの多くは、生まれてこのかた、成熟社会の日本で、成熟業界の仕事の経験しかしていない。つまり、肌感覚として、成長期のマーケットにおける仕事の実感がまったくないのだ。</p>

<p>そんな状態で、自分の経験だけを頼りに仕事をすれば、どうなるか？ビジネスのやり方やビジネスパーソンの行動の違いが、経済や事業ステージの発展段階の違いに起因するものだと理解できず、文化の違いだと捉えてしまう。この現象が、1つ目の壁である。</p>

<p><img alt="1つ目の壁「発展段階の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi002.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>2.自分がカバーする「ビジネス領域」の違いによる壁</h2>

<p>日本では、組織が大きいほど、仕事における機能や役割も細分化される。そのため、1人ひとりの守備範囲は狭くなる。</p>

<p>たとえば、営業なら営業、マーケティングならマーケティング、製造なら製造、研究開発なら研究開発と、バリューチェーン上のきわめて狭い範囲を担当し、責任を持つ場合が多い。また、扱う製品・サービスの種類によって細分化されていることもある。</p>

<p>これに対して、海外では（もちろん、ケースバイケースだが）、日本にいたときより複数の製品やサービスを扱う必要があったり、バリューチェーン上の責任範囲も広くなったりすることが多い。つまり、カバーしなければならないビジネスの領域が広くなるのだ。</p>

<p>扱う製品が変われば、その製品特性に合わせた仕事の仕方が求められる。あるいは、担当する業務や役割が変われば、求められる行動様式も変わる。営業として働いてきた人も、マーケティング担当としての発想や視点が要求されるようになるのだ。</p>

<p>海外に来て、これまでやったことがない領域の仕事をいきなり任せられると、求められる仕事の考え方や行動様式が変わり、戸惑うことも多い。最初は勝手が摑めず、コミュニケーションがうまく取れないこともしばしば。このような壁に突き当たるのは、これまで経験したことのないビジネスをやるのだから当然だ。それにもかかわらず、それが異国の文化に起因すると錯覚してしまうのである。</p>

<p><img alt="2つ目の壁「ビジネス領域の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi003.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>3.「組織での役割」の違いによる壁</h2>

<p>これは、日本の本社から海外駐在に派遣されるビジネスパーソンのほとんどが経験することだ。海外に出ると、日本で担っていた役割より、一段も二段も上位の役割を担うことが多い。</p>

<p>日本では部下を持ったことがない人がマネジャーを任されたり、日本では部課長クラスの仕事をしていた人が、役員クラス、場合によってはトップを任されたりする。日本国内で昇進する場合であっても、それなりのフォローが必要だ。</p>

<p>それが、いきなり海外で、初めて部下を持ったり、初めて組織全体のマネジメントに責任を持ったりすることになるのだ。これは相当にハードルが高い。この問題に悩んで、心身がやられてしまう人がいるほどだ。</p>

<p>現地で組織や人の問題に直面している駐在員に話を聞くと、いずれも「文化の違いに悩んでいる」「異文化コミュニケーションがうまくいかない」という言葉が出てくる。</p>

<p>もちろん、文化の違いによる問題がないとは言わないが、それ以前に、そもそも自身が現地で与えられた役割にふさわしいだけの、組織マネジメントに関する知識やスキル、マインドセットを持っているのかを問うべきである。</p>

<p><img alt="3つ目の壁「組織での役割の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi004.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>4.持っている「文化」の違いによる壁</h2>

<p>これは、一般によく言われる「異文化」、国や民族の違いによる文化的な違いのことだ。</p>

<p>注意したいのは、国籍などの表面的な違いではなく、個々人の考え方も含めた見えにくい違いを考慮する必要があるという点だ。</p>

<p>また、これまで述べてきた3つの壁をすべて検討したうえで、初めて考慮すべきものである。とはいえ、実際には、これら4つの壁が明確に区分された形で、問題として現れるとは限らず、複合的に絡みあっている場合もある。</p>

<p>だからといって、これらの現象をすべてまとめて「文化の違い」として捉えてしまうと、どうなるか?</p>

<p>それ以上、問題を掘り下げない思考停止状態に陥り、前向きで具体的な対応には結びつかなくなってしまうのだ。そんなことにならないためにも、「そのトラブルは、本当に文化の違いからきているのか?」と、つねに自問自答しながら、冷静に解決策を見つけだしていただきたい。</p>

<p><img alt="4つ目の壁「文化の壁」" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Takahashi005.jpg" width="1200" /></p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_diversityG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 14 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[高橋亨（グロービス経営大学院 教員／GLOBIS Europe Global Chief Strategy Officer）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>給料アップが物価高を上回ることはないのか？ プロ目線で徹底解説  榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15050</link>
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			<description><![CDATA[「物価を超える賃上げ」は、聞こえは良いが本当に可能なのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="給料アップが物価高を上回ることはないのか？ プロ目線で徹底解説" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizyazirushi.jpg" width="1200" /></p>

<p>「物価上昇率を上回る賃上げ」は、本当に実現できるのだろうか。会計学の視点から、その難しさと理由をわかりやすく解説してもらった。</p>

<p>※本稿は、榊原正幸&nbsp;著『60歳までに億り人になる思考法 なぜ富裕層は好んで借金をするのか？』（PHPビジネス新書）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>※本稿は2026年7月時点の情報に基づき、投資に対する著者の考え方を示したものであり、個別の金融商品を推奨するものではありません。金融商品の価値は状況によって変動しますので、購入を含む投資の判断はご自身の責任で行なうようお願いいたします。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「物価上昇率を上回る賃金上昇率」はあり得ない</h2>

<p>2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻が始まってから、日本においても物価上昇が始まりました。その後、耳にタコができるほど言われてきたのが、「物価上昇率を上回る賃金上昇率を目指そう！」という言説です。</p>

<p>最初に結論を申し上げますと、「物価上昇率を上回る賃金上昇率」というのは、理論上はあり得ないのです。世の政治家は、受けの良いことを言っているだけで、経営学や会計学の視点、しかも非常に基礎的な視点から考えれば、「物価上昇率を上回る賃金上昇率は、あり得ない」というのは明白なのです。</p>

<p>ただ、理論上、「物価上昇率と『同じ率』の賃金上昇」というのはあり得ますし、「あり得る」どころか、理論上は、一定の時間が経てば必ずそうなります。</p>

<p>問題は、「物価上昇率を『上回る』賃金上昇率」はあり得ない、ということです。</p>

<p>「物価が上がる」ということは、理論的に考えれば、企業の売上高が物価上昇率の分だけ上がるということですし、仕入価格も物価上昇率の分だけ上がります。また、諸経費の額も物価上昇率の分だけ上がります。そして、人件費（みなさんの給料）も物価上昇率の分だけは上がるのです。</p>

<p>このことを、簡単な「損益計算書」でお示しします。「損益計算書」といいましても、会計の知識がゼロの方にもおわかりいただけるように書きますので、ご安心ください。</p>

<p>まず、「損益計算書」がどんなものなのかを簡潔に説明します。</p>

<p>下図のように、真ん中の縦線の左側に「費用」を、右側に「収益」を書き並べたものが、「損益計算書」です。そして、収益と費用の差額が「利益」です。</p>

<p><img alt="【図解】損益計算書の例" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara001.jpg" width="1200" /></p>

<p>「損益計算書」とは、「収益&minus;費用＝利益」を示す財務諸表です。</p>

<p>収益＝「儲かったな」と思う項目の総額。たとえば売上の総額とか受取手数料。<br />
費用＝収益を得るために支出した項目で、原則として形のあるものが残らない支出。</p>

<p>収益から費用を差し引いたものが「利益」です。日常会話では、「収益」と「利益」をゴッチャにして使うことがありますが、正しい会計学の発想では「収益」と「利益」は異なります。</p>

<p>「収益」は、それを得るのにかかった費用を差し引く前の「総額」で、「利益」は「収益」から費用を差し引いた「純額」だからです。</p>

<p>「収益」とは、「儲けの総額」で、「利益」は「儲けの純額」とも言えます。「純額」とは、「収益から費用を差し引いた額」という意味です。</p>

<p>先に述べたように、「費用」は「収益を得るために支出したもので、形の残らないものに支出した額」です。</p>

<p>「損益計算書」の説明は、以上です！（笑）</p>

<p>では、「物価上昇率を『上回る』賃金上昇率」はあり得ない、ということについて、簡単な損益計算書を用いて説明します。下の図をご覧ください。</p>

<p><img alt="【図解】物価上昇前後の損益計算書" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Sakakibara002.jpg" width="851" /></p>

<p>2つの損益計算書にお示ししたように、物価が10％上昇した後のそれぞれの金額は、理論上、このように全ての項目の金額が10％上昇するのです。</p>

<p>ですから、人件費（＝みなさんの給与）に関しても、物価上昇率と「同じ率」の上昇は、一定の時間が経てば、理論上は必ず起こるのです。</p>

<p>そこで次に、物価上昇率を「上回る」賃金上昇率について考えてみましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>賃金上昇を実現させる4パターン</h2>

<p>物価上昇率を「上回る」賃金上昇率を実現させるためには、次の４つのいずれかを起こさないと無理です。</p>

<p>1.売上高の金額を物価上昇率以上の比率で引き上げる。<br />
2.仕入価格を抑え込む。<br />
3.人件費以外の諸経費の額を抑え込む。<br />
4.利益の額を抑え込む。</p>

<p>それぞれの可能性について、簡潔に述べます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>1.売上高の金額を物価上昇率以上の比率で引き上げる。</h3>

<p>理論上は、無理です。同業他社が物価上昇率分だけ単価を引き上げている中で、自社だけが物価上昇率以上に単価を引き上げるということですから、そんなことをすれば自社の品物が売れなくなってしまうからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>2.仕入価格を抑え込む。</h3>

<p>これも理論上は、無理です。仕入価格というのは、仕入れ先の売上高です。世の中全体で、物価上昇が起こっているのに、仕入れ先の売上高に当たる仕入価格を抑え込むのは無理というものです（もちろん、イノベーションが起これば別です）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>3.人件費以外の諸経費の額を抑え込む。</h3>

<p>仕入価格と同じ理由で無理です（これも、イノベーションが起これば別です）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h3>4.利益の額を抑え込む。</h3>

<p>これは、理論上は無理ではありませんが、現実的には実現不可能です。利益の額を抑え込んでしまうと、それによって、株価が下がってしまうので、経営者としては、そのような意思決定は、現実的には実現不可能なのです。株価が下がってしまうということは、その企業の「市場での評価が下がる」ということですから、経営者の意思決定として、そのような選択をすることは現実的ではありません。株主からの批判も免れません。</p>

<p>「物価上昇率を『上回る』賃金上昇率」などというものは、聞こえの良い「うそっパチ」ですので、騙されてはいけません。</p>

<p>ですから、大企業にお勤めの方でも、「春闘での賃上げ」などに期待しても、せいぜい「物価上昇率と同じ率の賃金上昇」しか期待できませんし、中小企業においても理論上は同じことなのです。</p>

<p>なお、「大企業はいいけど、中小企業は厳しい」というのも正しくはありません。</p>

<p>大企業であるか中小企業であるかには関係なく、理論上は「一定の時間が経てば、物価上昇率と『同じ率』の賃金上昇」は起こるのですから。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizyazirushi.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 19:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[榊原正幸（青山学院大学大学院元教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>日本の受験エリートは「ポジションを取れない」　“正解を出す力”と“考える力”は別物  楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15039</link>
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			<description><![CDATA[「考える」と「正解を出す」は何が違うのか。山口周さんと楠木建さんが、受験教育やフランスのバカロレアを手がかりに「自分の頭で考える力」を語ります。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="受験エリートの課題" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" width="1200" /></p>

<p>日本の受験エリートのように、正解のある問題を解く訓練を重ねてきた人ほど、答えのない問いを前にすると「何が正解か」を探してしまい、自分なりの結論を出せなくなることがあります。</p>

<p>楠木建さんと山口周さんは、フランスのバカロレアや、経営学者・野中郁次郎さんの思考のプロセスを手がかりに、「自分の頭で考える」とはどういうことかを語ります。書籍『知的生産のセンス』より、一節を紹介します。</p>

<p>※本稿は、楠木建, 山口周著『知的生産のセンス』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「考える」という行為は「正解を出す」のとはまったく違う</h2>

<p>山口：ぜひここで指摘しておきたいのが「考える」という行為は「正解を出す」のとはまったく違う、ということです。多くの人は「考える」という行為を「正解を出す」という行為だと思っていますね。義務教育の過程で「正解を出す」という競争を徹底的にやらされる一方で、「考える」ということをまったく教わっていないからだと思いますが。</p>

<p>楠木：そうそう、まるで問題集を解いているような。数学の問題集で、簡単なものから難しいものへと上がっていくステップがあるじゃないですか。「より難しい問題を解ける」を「より考えられるようになった」と同一視している人が多い。この2つはまったくの別物だというのが本稿の問題提起です。</p>

<p>山口：数学の問題や歴史の年号を聞くような問題については確かに正解があります。しかし、私たちが向き合う問題の多くには正解はないわけですね。ここで「考える＝正解を出す」だと思っていると、思考停止してしまって動けなくなってしまう。日本では受験のテクニックとして「出題者の意図している正解が何かを考えろ」といったことが教えられる。だから何かを問いかけると、つい「期待されている正解は何か？」を考えて、それを当てて褒められようとしてしまう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>フランスのバカロレアには「確定した答えがない」</h2>

<p>一方、面白いのがフランスのバカロレア（大学入学資格試験）です。フランスでは理系・文系を問わずに哲学が必修で、バカロレアの初日の1科目目は伝統的に哲学の試験です。ちなみに2025年のバカロレアの哲学の問題は次のようなものでした。</p>

<p>次の3問のうち1問を選んで論述しなさい。<br />
1問目は、「私たちの未来は技術に依存しているのか」<br />
2問目は、「真実は常に説得力を持ちうるか」<br />
3問目は、「ジョン・ロールズの『正義論』の抜粋を読んで内容を論ぜよ」</p>

<p>どれも正解がないんですね。</p>

<p>楠木：確定した答えがないからこそ「論述」に意味がある。</p>

<p>山口：例えば1問目について言えば、日本の受験生だと「『依存している』『依存していない』のどちらが正解なのか？」と考えてしまいがちですが、結論はどちらでもいいのです。ただ、結論へと至る道筋を、自分の持っている言葉や概念を組み合わせ、積み重ねて、破綻なく辿れるかどうかをみているわけですね。</p>

<p>一方で、日本の受験エリートはつい「出題者が意図している正解は何か？」を勘繰ってしまう。これは別に今に始まった話ではなく、日本人に通底する一種のモードのような気がします。</p>

<p>以前、旧日本陸軍の組織について調べたことがあるんですが、あれは恐るべき学歴社会で、基本的に陸軍でどこまで出世するかは陸軍大学校（陸大）での卒業時の席次によって決まっているんですね。</p>

<p>戦時中の陸軍内部の人事資料を見ると「略歴」に必ず「陸大での成績順位」が記載されている。陸大を首席で卒業して天皇から恩賜の軍刀をもらうと陸軍大臣や参謀総長になれる。陸軍に入ってからの業績や人望といったものは出世の関数に入っていないんです。</p>

<p>それでは陸大での成績はどのようにして決まるのかというと「教師が期待する回答を書ける人」なんです。ところが、教えている教師は、一昔前の軍事学で凝り固まっているので、そんな回答を書ける人というのは実際の軍務ではとても使い物にならない、困った人なわけですね。なんともはや、という話ですが。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本の受験エリートは「ポジションを取れない」</h2>

<p>山口：日本の受験競争の中で正解を出すトレーニングを受けてきた人の共通項は「ポジションを取れない」ということだと思います。「どちらが正解か分からない」という状況の中で、自分なりのロジックを組み立てて「こっち」とポジションを取ることができない。「今、決めてください」というと「現時点では情報が足りないので決められません」と返ってくる。経営なんですから常に情報は足りないわけで、今足りないのであれば、じゃあいつ足りるんですか？という話です。</p>

<p>楠木：前にも話したことですが、やたらと「一理ある」と言う人はダメですね。人間社会に「一理もないこと」なんて一つもありません。どちらもアリだけれど、だとしたらどちらを取るのか。どちらの理を取るのか、裏を返せば、どちらかの理を捨てる。これがポジションを取るということです。</p>

<p>批判が思考の基本動作なのですが、ポジションを取らない批判は成立しません。バカロレアの「未来は技術に依存しているのか」にしても、まずはポジションを取れ、あとは自分の頭で考えろ、という話ですね。</p>

<p>山口：一度も「自分の頭で考える」ということをやったことのない人に、それがどのようなものかを感得させるのに、読書を通じて「思考を追体験する」というのは非常に良い方法だと思います。</p>

<p>例えば先ほど出たウェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』も、多分にウェーバーの思考プロセスをなぞるような側面がありますよね。一番純粋な形で「私はこういうふうに考えてみた」というプロセスが、そのまま本になっているのは、デカルトの『方法序説』だと思います。あれは「いろいろと議論が混乱しているから、いったん全部チャラにして（疑ってみて）考えてみようじゃないか」という本ですからね。</p>

<p>楠木：何回読んでも素晴らしい本です。</p>

<p>山口：本当にコンパクトなテキストですが非常に純度が高い。そういえば、評論家の小林秀雄はあの本について「これはデカルトの自伝である」と言っていますね。「わたしはかく考え、かく生きた」と。確かにその通りです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>優れた知的生産者が考えた過程を追体験する</h2>

<p>山口：「変換（コンバージョン）」は知的生産の核を成すプロセスですが、入力（インプット）や出力（アウトプット）に比べると手続き的に説明するのが難しい。じゃあ、どうやって「変換」の能力を高めるのかを考えたとき、いきなり「自分の頭で考えろ」と突き放すのではなく、過去の優れた知的生産者が考えた過程を追体験することで、ある種の作法や構えのようなもの、勘所のようなものを参照することはできるのではないかと。</p>

<p>楠木：それは重要な教材です。書物として世に出ているものに、「自分がなぜこういう考えに至ったのか」という副読本があるとありがたいですね。あまりそういうものはありませんが。</p>

<p>山口：そうですね。知的生産に従事する人の間では「自分の思考プロセスをアウトプットにしてはいけない」という鉄則がありますからね。世に出ている知的生産のアウトプットというのは、思考プロセスの結果が分かりやすく再構成されているだけで、通常はそこに思考プロセスは開示されません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>野中郁次郎氏の思考プロセス</h2>

<p>楠木：リアルな関係のある人であれば、その人の思考プロセスを直に観察できます。これは非常に勉強になります。</p>

<p>野中郁次郎先生に初めてお目にかかったのは、今から40年前、僕が大学3年生の時の野中先生の講義でした。当時から野中先生は日本の経営学の第一人者でした。経営学に興味があった僕は野中先生の講義を迷わず受講しました。最初の課題図書は『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』でした。本というものはこういうふうに読むのかと、目から鱗が落ちました。</p>

<p>野中先生の特殊講義を受講した当時、僕は先生の著書を3冊読んでいました。講義のテキストにもなっていた『経営管理』（日経文庫）、カリフォルニア大学バークレー校経営大学院時代の博士論文をベースにした『組織と市場』（千倉書房）、野中先生と神戸大学の加護野忠男先生、慶應大学の奥村昭博先生、僕のゼミの指導教官でいらした一橋大学の榊原清則先生、4人の共同研究の成果である『日米企業の経営比較』（日本経済新聞出版）です。</p>

<p>この3冊には共通点があります。いずれも当時の組織論研究において支配的だった「情報処理パラダイム」に基づいているということです。パラダイムとは、ある分野で支配的な物事のとらえ方を意味しています。理論はその上位にパラダイムを持っていなければならない―野中先生は講義の中でパラダイムの重要性を強調していらっしゃいました。情報処理パラダイムは、組織を情報処理の装置ととらえます。このパラダイムから生まれたのが、組織のコンティンジェンシー理論（条件適合理論）です。</p>

<p>情報処理パラダイムとコンティンジェンシー理論が一世を風靡したのは、それが従前の「管理原則」の定立を目指す組織論を覆したからです。古典的管理論は、軍隊の組織や官僚制組織の研究を通じて、「優れた組織のあり方」を究明するというスタンスを取っていました。</p>

<p>例えば「スパン・オブ・コントロールの原則」。一人の上位者が何人の部下を持つのが「最適」かというような研究です。これに対して、情報処理パラダイムは、その組織が直面している情報処理の質量に応じて最適な組織のあり方が決まるのであって、一義的に「優れた組織」は存在しないと考えます。だとしたら、組織の有効性はその組織を取り巻く環境条件との適合関係に依存している―これがコンティンジェンシー理論です。</p>

<p>野中先生の最初の著書である『組織と市場』（1974 年）は、コンティンジェンシー理論に基づく組織論研究の成果として高く評価されていました。日本の経営学で最初と言ってもよい本格的な実証研究で、環境の複雑性と不確実性によって組織のあり方が決まることを見事に示しています。</p>

<p>『経営管理』は一般読者向けのテキストですが、議論の支柱はコンティンジェンシー理論です。副題に「戦略的環境適応の理論」とあるように、『日米企業の経営比較』もまた情報処理パラダイムに立脚しています。それよりも前に書かれた名著『失敗の本質』（共著、中公文庫）にしても、日本軍の環境への過剰適応による組織的な硬直性に失敗の本質を求めています。その意味ではやはり組織の環境適応を基本的な視座としています。</p>

<p>話を野中先生の特殊講義に戻します。テキストの『経営管理』に沿って、管理原則を明らかにしようとした古典的管理論から、情報処理パラダイムの登場を経て、コンティンジェンシー理論に至る組織論の発展が講義されました。</p>

<p>ところが、です。講義の最終回に野中先生は突然こう宣言しました。</p>

<p>「情報処理パラダイムとは決別する」―先生の『組織と市場』を読んで情報処理パラダイムの説明力の高さに感心していた僕はびっくりしました。</p>

<p>「情報処理パラダイムは暗い。経営学はもっと明るいものでなければならない。これからは情報&quot;創造&quot;だ」―このときの衝撃は今でもはっきりと覚えています。</p>

<p>そのころ先生がお書きになった本に『企業進化論』（1985年、日経ビジネス人文庫）があります。環境への受動的な適応ではなく、能動的な自己組織化による企業の進化という動学的なモデルへと踏み込んだ研究でした。副題は「情報創造のマネジメント」。「処理」よりも「創造」のほうが確かに明るい。ただ、この時点ではまだ「知識」という言葉は使われていません。</p>

<p>その後、マイケル・ポランニーの暗黙知の概念を取り込んだ『知識創造の経営』（1990年、日本経済新聞出版）が出版され、暗黙知と形式知の相互変換という知識創造理論の原型が出来上がります。さらに5年後の竹内弘高先生との共著「The Knowledge-Creating Company」（『知識創造企業（東洋経済新報社）』）で、情報処理に代わる知識創造という新しいパラダイムが確立しました。この後の野中先生の研究の進化の軌跡はここで説明するまでもありません。</p>

<p>僕はこの時期、大学院生から駆け出しの学者になる頃でした。同じ大学に勤めている大先輩の思考の進化の過程を横から眺めていることができました。大げさに言えば、知識創造理論の誕生に立ち会えたということです。この経験は僕にとって大きな資産になりました。</p>

<p>山口：僕も野中先生の知識創造理論には大きな刺激をいただきました。その理論の生まれる過程に立ち会えたというのは、なんとも贅沢な体験で羨ましい限りです。学生の特権ですね。</p>

<p>考えてみれば、知的生産にも一種の職人技のような「師弟関係を通じてしか得られない身体知」のようなものがあるように思います。それは単に認知的な技術という側面だけに留まらない。知的生産には、一種の「構え」のようなものが大事だと思っているんですが、そういう「構え」は達人の知的生産に立ち会うことで、最も濃密に感得できるものなのかもしれません。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigi.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[楠木建（経営学者）, 山口周（独立研究者）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「水曜どうでしょう」ディレクターの基礎となった“ゆるさ”の原体験  嬉野雅道（テレビディレクター）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15002</link>
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			<description><![CDATA[偶然の出会いを受け入れる「ゆるさ」が、社会に必要な理由を考える]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「水曜どうでしょう」ディレクターの基礎となった“ゆるさ”の原体験" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202609Ureshino.jpg" width="1200" /></p>

<p>人生を豊かにするのは、計画された体験だけではない。偶然の出会いが生む感動を、「水曜どうでしょう」のディレクター・嬉野雅道氏が振り返る。</p>

<p>※本稿は、嬉野雅道&nbsp;著『だから僕らは出会わなければならないのです。』（集英社インターナショナル）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ゆるさの原体験</h2>

<p>私が実際に経験してきた67年の人生を振り返れば、ツッコミどころが容易に見えて笑えてしまうような人も環境も、この国にはたくさんあったように思えるんですけどね。だって、どの時代も、ゆるゆるにゆるい時代ばかりだったようにしか思えないのです。まぁ、たんに私の偏った記憶かもしれませんが。</p>

<p>映画館だって昔は完全入れ替え制なんかじゃありませんでした。上映中だって自由に出入りできたし、見終わった後もそのまま席に居残れば何回見続けたって誰も文句も言わないわけです。</p>

<p>それがあるときから映画館が完全入れ替え制となって「見るのは一回だけ」という厳格さの中で観客と映画とは真剣に向き合わなくてはならないきつい関係になってしまったと私には思えるのです。もちろん、真剣に映画を見る姿勢は悪くはないでしょう。しかし昔の日本人の映画の見方はもっと適当だったと、今では少し懐かしくなるのです。</p>

<p>だって、大正末年生まれのうちの父なんか、上映時間とか気にもせずに映画館に出かけてました。私の子ども時分の記憶をたどれば、父に映画に連れて行かれるときは、きまって上映中でした。</p>

<p>窓口で父が入場券を買ってくれ、二人で映画館のロビーを抜け、大きくて重いドアを押し開けると、劇場内はもう暗くて正面のスクリーンではすでに映画が始まっているのです。</p>

<p>私は途中から見始めますから、お話の展開や人間関係だってはしょり過ぎてて飲み込めない。とはいえ映画は父といつもそうやって見るもんだから、子ども心になんとなく毎回疑問は残るんだけど、そのまま最後まで見てしまい、次の回の上映が始まって、やっと冒頭から見はじめるから「あ、そーいうことだったのね」といろんなことに合点がいくという順番。</p>

<p>やがて自分が見始めたシーンまでお話が進んだところで横から「ここから見たな」と父の声がして、それを合図に親子は席を立って、まだ暗い上映中の通路を通って映画館の外に出る、みたいな、とんでもなく雑な見方が私の映画鑑賞の始まりにはありました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>適当な環境 偶然の出会い</h2>

<p>でも、大正末年生まれの父の青年期である1950年代頃の映画って、なんか、そうした適当な気分で見られていたんじゃないでしょうか。</p>

<p>たとえば知らない土地で誰かと待ち合わせをして、うっかり一つ前の用事がだいぶ早く終わって待ち合わせの時刻まで一時間も空いてしまうってことになったとき、「だったら映画館で繫ぐか」と、時間をつぶす手段として映画館を利用していたみたいですね。</p>

<p>最後まで見る時間はないのに、ためらいもなく映画館に入るわけですから、現代の我々には思いもよらないことですが、昔の日本人は、そんな軽い感じで映画館を利用していたようです。</p>

<p>当時の日本の年間映画観客動員数は10億人ともいいますから、たしかにその中には見る気もなく映画館の暗闇で暇をつぶす人だってたくさんいたかもしれない。もちろん映画料金が今とは比べ物にならないほど安かったからできたことでしょうけど。</p>

<p>でも、そんな適当な感じで映画と付き合ってると、いつもなら見ないような映画を選択することだってあったでしょうね。でも意外にそんなときに生涯忘れられない映画と出会うことだってあるわけですから、運命の人との出会いだって案外そうした偶然の導きから始まりそうです。</p>

<p>「どこかにいい人はいないか」と探しても見つからなかったのに、うっかりよそ見してたら橋の上で誰かとぶつかって、「あ、すみません」なんて慌てて謝りながら相手の顔を見たら、その瞬間、目の前のその人にすっかり心を奪われていて、相手もまたそうだった、みたいなね。</p>

<p>そんな絵に描いたような恋愛経験なんか、もちろん私の人生には一つもありませんけど。でも、ある人にはあると思えば、そんな出会いのためにも「うっかり油断して開いちゃう心」をもたらすゆるさってのは、やっぱり社会には不可欠なことに思えてくるんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>スクランブル交差点の真ん中で</h2>

<p>あれはもう、10年以上前のことです。その日、私は札幌の町を歩いていて、信号が青になるのを待ってスクランブル交差点を渡り始めたんです。</p>

<p>もちろん何も考えることなく油断しきって歩いていました（まぁ、油断しやすいタチかもしれませんね私は）。そんなとき、前方から制服姿の高校生の集団がパラパラと渡ってくるのが見えました。</p>

<p>なにしろ観光地札幌です。それも夏でしたからオンシーズン。私はてっきり修学旅行の高校生だと侮ったのです。そしたら先頭の女の子が、まさに私とすれ違いそうなところで、突然、聴き惚れるような良い声で高らかに歌い始めたんです。</p>

<p>その歌声をきっかけに彼女のだいぶ後ろを歩いていた男の子たちが足早に駆け寄ると、一斉にキレイな声でハモリ始めたんです。</p>

<p>あまりのことに私は度肝を抜かれました。突如としてスクランブル交差点の真ん中で妙なるコーラスが始まったんです。</p>

<p>おそらく全国高校生合唱大会だかの決勝大会が札幌で開催されていたのでしょう。不意に始まった高校生の混声コーラスの歌声に、油断していた私の心は鷲摑みにされ、そのままぐいぐい揺さぶられて交差点の只中で感動するほかなかったんです。</p>

<p>コーラスは高校生たちが交差点を渡り切るや幻のように消えてしまいました。</p>

<p>私は、あれ以上のコーラスを後にも先にも知りません。きっと油断して開ききっていた私の心にコーラスの歌声がそのまま飛び込んできたからこその感動だったろうと思うのです。</p>

<p>どんな立派なホールで、どんな立派なテノールを聴かされても、こちらが構えている限り、あそこまでの感動はないと思います。</p>

<p>それを思うと、やっぱり、人に緊張を強いる厳格さより、人の心を油断させる適当さが、そこここで花を咲かせるような社会の方が感動に出会うことだって多いかもしれない。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[嬉野雅道（テレビディレクター）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>なかなか決断できない人が変わるには？『早く正しく決める技術』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12735</link>
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			<description><![CDATA[出口治明氏の著書『早く正しく決める技術』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmember.jpg" width="1200" /></p>

<p>現代社会に生きる我々は、絶えず「決断」という行為を突きつけられる。情報の洪水と不確実性の霧が立ち込める中で、何を信じ、いかなる一歩を踏み出すべきか。</p>

<p>多くのビジネスパーソンが抱えるこの根源的な問いに対し、一つの明快な回答を提示するのが、ライフネット生命保険の創業者であり、教育者としてもその名を馳せる出口治明氏の著書『早く正しく決める技術』（日本実業出版社）である。その核心にあるのは、徹底した客観主義と直感の組み合わせである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「数字・ファクト・ロジック」</h2>

<p><img alt="" height="1735" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250725Omurasota01.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書の根幹をなし、全編を貫くのが「数字・ファクト・ロジック」という思考のフレームワークである。</p>

<p>まず数字とは、単なる定量データではない。必ず比較の中に置いて初めて意味をなす指標である。過去からの推移を見る「タテ（時系列）」比較と、競合他社や他国市場といった外部環境と比較する「ヨコ（クロスセクション）」比較。この二つの視点を駆使することで、ある数字が持つ本当の価値や異常性が初めて浮かび上がる。</p>

<p>重要なのは、誰かの解釈というフィルターを通した二次情報ではなく、その源泉である一次情報にまで遡り、自らの目でデータの本質を確かめる姿勢だ。</p>

<p>次にファクトとは、その数字を含む、証明可能で客観的な事実全般を指す。「A社が新製品を発表した」「Bという法律が施行された」といった、誰の目にも明らかな出来事や動かせない現実のことである。</p>

<p>これは個人の「意見」や「感想」「思い込み」とは明確に一線を画す。多様な人間が集う組織において、議論が感情論や勢力争いに陥るのを防ぎ、全員が同じ地図を広げて現在地を確認するための、信頼できる共通言語となる。</p>

<p>そしてロジックが、この集められた数字とファクトという客観的な材料を、筋道を立てて結論へと編み上げる知の作業に他ならない。「なぜそうなっているのか（Why So?）」と原因を深掘りし、「そこから何が言えるのか（So What?）」と意味合いを抽出する。この論理の往復運動を通じて、材料は単なる情報の断片から、因果関係で結ばれた説得力のある仮説や結論へと昇華される。</p>

<p>この「数字・ファクト・ロジック」のフレームワークそのものは、ビジネスの世界では「常識」の範疇を出ない。筆者の白眉な点は、全ての意思決定をこの3つの次元で分析することで、「不要なこと」に費やす時間を減らすことを徹底する点にある。</p>

<p>あまねくビジネス書が不必要に煩雑なフレームワークや方法論を雨後の筍のように量産する中で、シンプルに物事を考える方法をここまで明快に整理することができるのは、流石という他ない。</p>

<p>これを徹底することで、決断は個人の勘や経験といった属人的なものから、誰もが検証・共有可能な、再現性の高い組織知へと進化するのである。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最後の決め手となるのは鍛え上げられた「直感」</h2>

<p>しかし、筆者は、ロジックという名の梯子を登りつめた先、科学的な分析ではもはや甲乙つけがたい場面において、最後の決め手となるのは鍛え上げられた「直感」だと断言する。</p>

<p>ここで語られる直感とは、決して当てずっぽうや単なる「勘」といった曖昧なものではない。それは、著者自身が生涯の信条として掲げる「人・本・旅」、すなわち、無数の人々との対話、1万冊を超えると言われる膨大な読書、そして自らの足で世界を歩き、肌で感じた多様な現実という、凄まじい量のインプットによって形成された経験知の結晶である。</p>

<p>様々な事象の中から、脳が瞬時に重要なパターンを認識し、過去の膨大なデータと照合して最適解を導き出す、超高速の思考プロセスと言い換えてもいい。それは、論理的思考という地道で過酷なトレーニングを日々怠らない者だけが手にできる、研ぎ澄まされた洞察力なのだ。</p>

<p>数字とファクトとロジックを尽くしてもなお複数の選択肢が残り、それぞれにメリット・デメリットが存在する。あるいは、過去のデータが全く通用しない未曾有の危機に直面する。そうした極限状況において、この直感は進むべき道を示す最後の一灯となる。</p>

<p>「科学」としての分析を極限まで行い、最後は「芸術」としての人間的洞察で一手を打つ。この動的なバランス感覚こそが、本書が提示する決断術の神髄であり、予測不可能な時代を乗りこなすリーダーシップの核心なのである。</p>

<p>結論として、『早く正しく決める技術』は、思考のOSをアップデートしたいと願う全てのビジネスパーソンにとって、必読の書と言える。</p>

<p>それは、普遍的で客観的な「数字・ファクト・ロジック」という羅針盤を我々に与えてくれると同時に、その羅針盤を手に、最後は自らが積み上げてきた経験とそこから生まれる「直感」を信じて舵を取れと、我々の背中を力強く押してくれる。</p>

<p>そしてなにより、情報洪水に溺れがちな現代人に対して、真に考える価値のあることは、シンプルかつ明快であるということを思い出させてくれるのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmember.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 11 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>介護保険を申請したのに... 認定前に亡くなった4849人を救うには  木原洋美（医療ジャーナリスト）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15018</link>
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			<description><![CDATA[病状が急変するがん患者に、現在の介護保険制度が追いつけない理由と必要な改革とは？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="介護保険を申請したのに... 認定前に亡くなった2413人を救うには" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigo.jpg" width="1200" /></p>

<p>介護保険を申請しても、サービス開始前に亡くなる人がいるといいます。終末期のがん患者を取り残す現行制度の課題を、医療ジャーナリストの木原洋美さんに解説していただきます。</p>

<p>※本稿は、『からだスマイル』2026年10月号の内容を一部抜粋・再編集したものです。<br />
※写真はイメージです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>介護サービスが間に合わない</h2>

<p>40歳以上になると納める介護保険料。けれども、いざ介護が必要になったとき、誰もがすぐにサービスを利用できるとは限りません。</p>

<p>とくに問題なのが、病状が急速に変化する終末期のがん患者です。介護保険は、65歳以上なら原因を問わず、40〜64歳なら末期がんなどの特定疾病で要介護・要支援状態になった場合に利用できます。</p>

<p>しかし、実際は必要な時期にサービスが間に合わないケースが少なくありません。</p>

<p>国立がん研究センターが2018〜2019年度に実施した遺族調査では、死亡前6カ月間に介護保険を一度も利用しなかった人が2万807人いました。そのうち4849人（23.3％）は「申請したが利用できなかった」と回答し、さらにその約半数にあたる2413人は、要介護認定に必要な調査を受ける前に亡くなっていました。</p>

<p>首都圏最大規模の在宅医療チームを率いる佐々木淳医師は言います。「がんの患者さんは、比較的ぎりぎりまで歩けることもありますが、歩けなくなると平均1カ月ほどで亡くなることが多い。介護保険を申請してから認定を待つという通常の流れでは、間に合わない人がいるのです」。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>がんの急変に制度が追いつかず</h2>

<p>現在の要介護認定は、もともと高齢者の介護を想定して作られた仕組みです。市区町村への申請後、認定調査員が心身の状態を確認し、主治医意見書とあわせてコンピューターで一次判定します。その後、保健・医療・福祉の専門家による介護認定審査会が二次判定し、要支援1・2、要介護1〜5、または非該当が決まります。結果の通知は原則30日以内ですが、自治体や書類の状況により2〜3カ月かかることもあります。</p>

<p>ところが、終末期のがん患者は、亡くなる直前まで歩けたり、トイレに行けたりすることもあり、認定時点では「まだ介護度が軽い」と判断されやすいのです。</p>

<p>しかし、がんでは数日後、数週間後に急激に状態が変わることがあります。食べられない、トイレに行けない、起き上がれない、こうなれば訪問介護や福祉用具、家族を支えるケアが欠かせません。それなのに、認定調査や主治医意見書、審査会などの手続きに時間がかかって、サービスを受ける前に最期を迎えてしまうことがあります。</p>

<p>厚生労働省も2024年5月31日、事務連絡「がん等の方に対する速やかな介護サービスの提供について」を出し、急速に病状が変化する人には、要介護認定の手続きと介護サービス開始に特段の配慮が必要だと示しました。暫定ケアプランの活用、同日中の認定調査、介護認定審査会の柔軟な運用など、現行制度内でできる対応はあります。それでも佐々木医師は、自治体ごとの工夫に任せるだけでは不十分だと考えています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>最期の暮らしを支える仕組みに</h2>

<p>必要なのは、病状の急変を前提にした「即時利用」の仕組みです。主治医が「急速な悪化が見込まれる」と判断した時点で、一定期間は要介護3や4相当のサービスをすぐに利用できるようにする。後から認定結果が軽く出た場合に、患者や家族、介護事業所が差額を負担する不安を残さない、公的な保障が必要だというのです。</p>

<p>もうひとつの課題は年齢です。介護保険を利用できるのは原則65歳以上で、40〜64歳は末期がんなどの特定疾病に限られます。つまり、同じように重い介護が必要でも、40歳未満のがん患者は介護保険の対象外です。佐々木医師は、年齢だけで線を引くのではなく、医学的に重い介護が必要と判断される人には特例的に支援を届ける仕組みも必要だと話します。</p>

<p>「適正な予算執行はもちろん大切です。でも、その手続きに時間をかけた結果、必要な介護が届かないまま亡くなる人がいるなら、本末転倒です。終末期のがん患者さんには、主治医の判断で即日サービスを使える緊急支援の仕組みが必要です。地域によって差が出ないように、国が全国共通のルールとして示すべきだと思います」（佐々木医師）</p>

<p>制度を変えるには、この問題を多くの人が知り、自分や家族にも起こりうることとして関心を持つことが大切です。介護保険は、「最期の暮らし」を支える制度でもあります。必要な人に、必要なときに、必要な支援が届く仕組みへ。終末期のがん患者を取り残さない制度づくりが、いま問われています。</p>

<p>◎監修：佐々木淳医師（医療法人社団悠翔会理事長）</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_kaigo.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 10 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[木原洋美（医療ジャーナリスト）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>骨粗鬆症や認知症予防にも？ ふくらはぎを鍛える「片足つま先立ち体操」  中山潤一（整形外科医）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14916</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014916</guid>
			<description><![CDATA[ふくらはぎを鍛える｢片足つま先立ち｣体操の効果と注意点を解説。左右10回ずつ行い筋肉を意識することで、歩行安定や体幹・膝の強化に加え、血流促進による骨粗鬆症や認知症予防にもつながる。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ストレッチをする男性と女性のイラスト" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_senior.jpg" width="1200" /></p>

<p>ふくらはぎを効果的に鍛える｢片足つま先立ち｣体操をご紹介します。両足よりも負荷が高く、筋肉や血流をしっかり意識して行うことで、歩行の安定や体幹強化につながります。さらに転倒防止に加え、骨粗鬆症や認知症の予防効果も期待できる体操です。</p>

<p>※本稿は、中山潤一著『動ける体が大復活する1分体操』(株式会社アスコム)より内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ふくらはぎが元気になる｢片足つま先立ち｣体操</h2>

<p>片足で立って、そのかかとを上げる体操です。</p>

<p>それだけで、ふくらはぎの筋肉が強くなります。ふくらはぎの働きは、歩行を助けてくれる頼もしい筋肉です。</p>

<p>また、体幹が鍛えられます。つまり、背中やお腹の筋肉が鍛えられるということで、歩いたり立ち上がったりするのがスムーズになります。</p>

<p>同時に平衡感覚が高まっていくので、転びにくくなります。<br />
膝まわりの筋肉も強くなって、膝の痛みも軽減します。</p>

<p>骨粗鬆症も予防できます。いいことずくめではないでしょうか。必ずつかまる物を用意してください。</p>

<p><img alt="ゆるいのに、動ける体が復活する｢片足｣ベースの1分体操①" height="1796" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama01.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="ゆるいのに、動ける体が復活する｢片足｣ベースの1分体操②" height="1802" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama02.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="ゆるいのに、動ける体が復活する｢片足｣ベースの1分体操③" height="1873" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260825Nakayama03.jpg" width="1200" /></p>

<p>③のときにふくらはぎが緊張していることを意識すると、単に動かす｢動作｣だけに集中したグループより、筋肉の増加率が上がることが報告されています。前者の緊張を意識したグループが12.4パーセント増であるのに対し、後者の動作だけのグループは6.9パーセント増と、かなりの違いがありました。（※1）</p>

<p>注意点は、①のポーズで両足をそろえて立ったり、膝が真っすぐに伸びた状態だと、バランスが取りにくくなります。片足を上げたときに、軸足の膝が真っすぐ伸びているとバランスが取りにくくなり、倒れやすくなります。膝は軽く曲げたままにしてください。</p>

<p>視線は真っすぐ前に、一点を見つめるのも、大切なポイントです。バランスをとりやすくなります。</p>

<p>背筋を伸ばすのも忘れずに。曲がっていると太ももに余計な負担がかかります。</p>

<p>なにより、呼吸は止めず、自然に続けながら行います。</p>

<p>この〈つま先立ち〉は、両足いっぺんにやる体操もあります。ですが、片足でやることで、ずっと効果を上げることができるのです。</p>

<p>両足でやると体重が2本の足に分散されますが、片足なら全体重が1本の足にかかるので、ふくらはぎの筋肉により強い刺激が加わります。</p>

<p>さらに、バランスをとって姿勢を保つために重要な深層筋(インナーマッスル)も同時に鍛えられます。</p>

<p>つまり、片足でやることで、同じ動き・同じ回数でも自然と負荷が増し、下半身の筋力が上がり、体幹も鍛えられるということです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p>（※1）Schoenfeld BJ, Vigotsky A, Contreras B, Golden S, Alto A, Larson R, Winkelman N, Paoli A. Differential effects of attentional focus strategies during long-term resistance training. Eur J Sport Sci. 2018 Jun;18(5):705-712.]</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢ふくらはぎ｣の底力</h2>

<p>ふくらはぎの筋力が上がれば、どうなると思いますか？</p>

<p>片足で立つ体操をすれば、｢ふくらはぎ｣の筋肉が鍛えられて、歩くときに足を後ろに蹴り出す力がつきます。</p>

<p>今よりも速く歩けるようになり、歩き方が安定します。<br />
ふくらはぎの筋肉が鍛えられれば、｢血流｣も良くなります。</p>

<p>ふくらはぎが｢第2の心臓｣と言われているのはご存じでしょう。それは、歩くために足を蹴り上げたときに、ふくらはぎが心臓と同じように、血液を送り出すポンプの役割をしているからです。</p>

<p>つまり、ふくらはぎは、全身の血流を促してくれる筋肉だということです。ふくらはぎが元気なら、全身の血液の流れが良くなります。</p>

<p>血液は酸素や栄養素を体中に届けてくれる大切なものですから、その流れが良くなるに越したことはありません。</p>

<p>ふくらはぎの筋力が強くなってから歩けば、足の血流がますます良くなります。そうなれば脚のむくみが取れるだけでなく、全身の血流が改善します。</p>

<p>全身の血流が良くなれば、骨を作る骨芽が 細胞の活動が活性化するので、骨粗鬆症の予防にもなります。<br />
全身の血流が良くなれば、脳に酸素や栄養素が十分に届けられるようになります。そうなれば、｢認知症｣の予防にもなります。</p>

<p>認知症も、寝たきりの大きな要因です。<br />
認知症を予防することは、寝たきりを予防することにもなります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_senior.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 10 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[中山潤一（整形外科医）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】実は阪神生え抜きではない元監督は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15077</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015077</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】実は阪神生え抜きではない元監督は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>太平洋クラブライオンズ（73~76年）：25安打　1本塁打　6盗塁<br />
クラウンライターライオンズ（77~78年）：189安打　14本塁打　55盗塁<br />
阪神タイガース（79~95年）：1674安打　277本塁打　139盗塁</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：波紋を呼んだ移籍</h2>

<p>78年オフにクラウンライターライオンズ（現・埼玉西武ライオンズ）から阪神タイガースに大型トレードで移籍。トレード相手の一人にタイガースの大打者・田淵幸一選手がいたことで大きな話題を呼びました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：引退後のキャリア</h2>

<p>タイガース移籍後に不動のレギュラーとして1500本以上の安打を放ち、現役として実に17年間プレー。リーグ優勝・日本一を達成した85年には「打率.322　34本塁打　84打点」と大貢献しました。</p>

<p>引退後はコーチなどを経て2009年から一軍監督に就任。今ではタイガース生え抜きと誤解しているファンも多いのではないでしょうか？</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>真弓明信選手</h3>

<p>です！監督就任期間中に優勝は叶いませんでしたが、2010年には「ダイナマイト打線」と形容された強力打撃陣を形成しました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_koushien.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 10 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>いまだ紙が主流な海外で “電子コミックバブル”は再現できるのか  グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14982</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014982</guid>
			<description><![CDATA[海外に収益と読者データを奪われない「直接流通」の可能性を探る]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="いまだ紙が主流な海外で “電子コミックバブル”は再現できるのか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_global.jpg" width="1200" /></p>

<p>AI翻訳によって、ようやく日本の漫画は輸出Readyの状態になりつつある。しかし翻訳コストが下がっただけでは、収益は日本に還流しない。</p>

<p>前編で整理した2つの課題のうち、後編では「誰がどう届けるか」、流通モデルの設計という課題を扱う。翻訳後の作品が、誰の手でどんな仕組みを通じて世界に届くかによって、日本への収益還元はまったく異なる結果をもたらす。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>欧米では紙で売られる漫画</h2>

<p>従来より、漫画の海外展開では、翻訳を含めて現地出版社に一括で任せるライセンスアウトが主流だ。電子コミックが拡大した今でも、このビジネスモデルは大きくは変わらない。なぜなら、欧米では依然として「紙媒体」の需要が根強いからだ。</p>

<p>米国では紙の売上が7割強（2024年、米国出版者協会）を占める。ヨーロッパの二大出版市場はイギリスとドイツだが、イギリスでは紙媒体が出版売上の約78%（同、英国出版社協会）、ドイツは出版売上の約94%（同、ドイツ図書流通連盟）を占めている。欧米が紙媒体主流である限り、ライセンスアウトは合理的な選択肢だった。</p>

<p>日本の出版社は、現地出版社に対して作品の売り込みや紹介を行う。ライセンス契約を締結した現地企業は、翻訳や出版、現地の小売店への流通など、海外展開の付加価値のほとんどを担う。結果、日本への還元はライセンス収益など限定的になる。</p>

<p><img alt="【図解】紙＋電子コミック市場推移（国内）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis003.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>デジタル化が変える流通の前提</h2>

<p>一方、日本は出版全体の36%が電子書籍であり、そのうちの大部分（約32.6%）を漫画が占める（出版科学研究所）。売上高で見ても明らかなように、日本では漫画をデジタルで読む人が多数派だ。</p>

<p>1990年代から縮小していた漫画市場を再拡大に導いた転機が、スマートフォンの普及と漫画のデジタル化だった。勢いをそのままに、デジタル漫画は現在の日本の電子書籍市場拡大を牽引している。</p>

<p>漫画アプリで漫画を読む人に漫画以外の読書習慣があるとは限らない。1995年に記録した紙媒体の過去最高売上高（5,864億円）に対して、デジタルを含む最新売上高は6,925億円（2026年）と1.18倍に伸びている。</p>

<p>つまり、スマートフォンの普及が、紙からの転換だけでなく、既存の読書習慣を持たない層も取り込んだと言える。この変化は海外でも起こりうる。変化が緩慢なのは、そもそも翻訳漫画が少なかったことが要因のひとつだと考えられる。</p>

<p>前編で紹介したように、AIによって漫画の翻訳は効率化された。日本側でコストを抑えて漫画の翻訳をできるのなら、ライセンスアウト形式で印刷して小売店に流通するのではなく、漫画アプリで直接展開する選択肢が現実を帯びてくる。</p>

<p>実際、日本側が翻訳工程まで内製化し、直接収益を取りにいく動きも近年見られる。大手出版社は、「MANGA Plus」（集英社）や「K MANGA」（講談社）、「Viz Manga」（小学館・集英社など）など、自社の漫画作品を海外向けに配信する独自のアプリを展開している。しかし、これらは各社の自社作品のみを扱う一社一アプリであり、複数社の作品を横断して読める総合的なプラットフォームにはなっていない。海外には漫画の総合書店のようなアプリはないのだろうか。</p>

<p>日本にはある。1位がピッコマ（Kakao）、2位がLINEマンガ（NAVER）と、どちらも韓国系のITジャイアントが日本向けに運営する漫画アプリだ。</p>

<p><img alt="【図解】漫画アプリ収益（世界）" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis004.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>Webtoonの海外展開からの学び</h2>

<p>ピッコマとLINEマンガの背景には、韓国発のWebtoon（スマートフォンに最適化された縦スクロール漫画）のグローバル展開戦略がある。「梨泰院クラス」「女神降臨」といったヒット作の映像化でグローバルな認知を獲得し、急速に世界市場を開拓した。2021年時点で約5,000億円とされたWebtoon市場は、2028年には3.7兆円に達するという予測も出ている（経済産業省資料）。</p>

<p>では、Webtoonの成功にあやかって、日本の横読み漫画を全て縦スクロールにすればよいのかというと、そう単純でもない。</p>

<p>実は、Webtoonの海外輸出額の約半分（45.6%）を占める最大市場は、日本だ（2022年、韓国コンテンツ振興院発表）。横読みの漫画文化が深く根付いているはずの日本の読者が、縦スクロールのWebtoonを受け入れている。</p>

<p>この事実は、読者にとってフォーマットの形式自体は絶対的な障壁ではないことを示唆する。日本の横読み漫画が海外展開する際も、必ずしも縦スクロールに作り変える必要はない</p>

<p>Webtoonから学ぶべきは、モバイル消費スタイルに合わせた体験設計と、読者が毎日戻ってくる「場所」＝プラットフォームを自前で構築したことだ。日常的にアクセスされるプラットフォームを持つ者が握るのは市場シェアだけではない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「届ける仕組み」を持つ者が読者データを持つ</h2>

<p>デジタルコンテンツビジネスでは、誰が読んで、どこで課金し、どこで離脱したかという読者データを持つ者が次の戦略を立てられる。</p>

<p>世界の漫画アプリ収益の77%が日本国内で生み出されている（Sensor Tower、2023年）。日本の漫画があまり翻訳されておらず、日本語のわかる市場でしか展開できなかった現実が反映されている。AI翻訳で多言語化が進めば、日本の漫画を世界に展開できるだろう。</p>

<p>問題は、その際に誰がデータを持つかだ。プラットフォーマーは「いつ、どこで、どの作品を、何話まで読み、どこで課金したか」という粒度の細かい行動データを日々蓄積していく。ライセンスアウトに終始すると、日本の出版社やクリエイターは自分の作品が世界のどの地域でどう消費されているかを直接把握できない。</p>

<p>この構図は海外だけの話ではない。国内の電子コミック市場が拡大しても、読者が外資プラットフォームを介して読む限り、その手数料収入も読者データも外資プラットフォーム運営企業に蓄積される。</p>

<p>情報の非対称性は、やがて交渉力の非対称性になる。手数料の交渉や契約更新の局面では、データを持つ側が圧倒的に有利だろう。外資プラットフォームを活用すること自体は合理的な選択だが、依存のみに終わることで収益構造の主導権を手放すリスクがある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本が仕掛ける直接流通</h2>

<p>こうした課題を踏まえた直接流通への動きが、2つの異なるアプローチで始まっている。ひとつは日本発の新規プラットフォームの構築、もうひとつは既存のグローバルインフラを活用した展開だ。</p>

<p>一つはAI漫画翻訳を牽引するオレンジ社の挑戦だ。2025年9月、北米市場（米国・カナダ）向けに自社運営の漫画アプリ「emaqi」をリリースした。集英社・講談社・KADOKAWA・秋田書店・双葉社といった有力出版社のエージェントと連携している。</p>

<p>自社で翻訳したコンテンツを自社プラットフォームで配信する垂直統合モデルだ。翻訳から配信まで自社で完結させることで、読者データを自社で持ちながら収益構造をコントロールする試みだ。</p>

<p>もう一つの注目株が、ソニーグループ傘下のクランチロール（Crunchyroll）だ。米国で生まれたプラットフォームだが、ソニーによる買収後、日本コンテンツのグローバル展開を担う中核として機能している。</p>

<p>クランチロールはNetflix・Amazon Prime Videoと並ぶ世界3強のアニメ配信プラットフォームであり、海外に1,700万人以上の有料会員を抱える。2025年10月に電子書籍配信事業を手掛けるリンクユー（Link-U）を共同パートナーに迎え、漫画サービスを再始動させた。</p>

<p>世界中のアニメファンという熱狂的な顧客基盤に原作漫画を直接届けるクロスメディア展開で、集英社・KADOKAWA・スクウェア・エニックスなどの大手出版社からコンテンツの提供を受けている。アニメで世界中のファンを獲得した後、原作を読みたい需要を正規チャネルで受け止める構造だ。</p>

<p>直接流通への挑戦はまだ始まったばかりだが、ゲームが辿った「日本企業が世界に直接届ける」という道筋を漫画でも実現しようとする試みが、確実に動き始めている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI時代の人間の価値「目利き」</h2>

<p>流通チャネルを確保できたとして、次に問われるのが何を届けるかだ。AI翻訳で作品の供給量が増えれば増えるほど、読者が「何を読めばいいか」に迷う時代になる。アルゴリズムが過去の閲覧履歴をもとにレコメンドするプラットフォームの世界では、似たような作品ばかりが上位に並び、均質化が進む可能性がある。</p>

<p>AIは膨大なデータから「最適解」を出力することに長けているが、読者の感情を揺さぶる独創性は、過去データの延長線上からは生まれない。</p>

<p>そこで改めて価値を持つのが、人間の編集者による「目利き」だ。作家の才能を見抜き、時代の空気を読み、読者の予測を心地よく裏切る作品を世に送り出す、経験と感覚で培われた編集者の感性はデータから導けない。</p>

<p>「この漫画アプリならどの作品も面白いはず」という信頼が世界の読者に浸透すれば、既存の巨大プラットフォームのアルゴリズムに対抗できる独自の価値となる。原石を発掘し、作家と伴走しながら物語を磨き上げる。その積み重ねが、AIには代替しにくいブランドの根幹を築くだろう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>おわりに</h2>

<p>前編では、漫画の翻訳コストを劇的に下げるAI翻訳の登場を解説した。後編では、翻訳された作品が誰の手で読者に届くかという問いを扱った。</p>

<p>ライセンスアウトという伝統的なモデルは、紙媒体が主流の市場では合理的だった。しかし、その前提は変わりつつある。ゲームが辿った直販の道筋と、Webtoonが示したグローバルインフラの構築。この2つの先行事例を参照しながら、流通モデルを再設計することが、日本の漫画産業の次なる課題だ。</p>

<p>翻訳の壁が崩れた今、問われているのは「誰が届けるか」の答えをどう作るかにある。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_global.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 09 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>騙すつもりはなくても書類送検！契約書を後回しにすると特商法違反に  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14884</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014884</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、特定商取引法の書面交付義務を題材に、契約時に守るべきルールと、営業担当者を違反に追い込まない会社の仕組みづくりを解説する]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「騙すつもりはなかった」でも書類送検" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smileman.jpg" width="1200" /></p>

<p>売上目標まであと一件。目の前には契約する気になっている顧客――。<br />
そんな営業担当者の焦りが、普段なら守れるはずの手続きを飛ばすきっかけになることがあります。契約内容を口頭で十分に説明し、相手も納得していたとしても、法律で義務付けられた書面を交付しなければ違法となるケースがあります。なぜ「後で渡す」「一度くらい」が許されないのか。</p>

<p>本稿では元刑事の森雅人氏が、特定商取引法の書面交付義務を題材に、契約時に守るべきルールと、営業担当者を違反に追い込まない会社の仕組みづくりを解説します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「ちゃんと説明したし、一枚くらいなくても平気でしょ」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★★☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★★☆ 実名公表される可能性大</p>

<p>Aは転職支援サービスの営業を担当していた。月末が近づき、あと数件で目標達成。そんな時、説明会で参加者の一人が「今日申し込みます」と言った。契約を逃したくなかったAは、その場で手続きを進めた。しかし、本来交付すべき契約書面については、「後でメールします」と言ったまま渡さなかった。内容は説明していた。<br />
騙すつもりもなかった。ただ、手続きを急いだだけだった。だが同じ対応は一度だけではなかった。</p>

<p>数か月後、契約者とのトラブルから消費生活センターの調査が始まり、Aが複数の契約で法律上必要な書面を適切に交付していなかったことが判明した。「後で送るつもりだった」と説明したが、書面交付義務を認識しながら継続的に怠っていたことが重く見られ、会社は特定商取引法違反で行政処分を受け社名が公表。Aについても同法違反の疑いで書類送検された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇特定商取引法（書面交付義務）<br />
訪問販売や電話勧誘販売、継続的な役務提供などでは、事業者に契約内容を記載した書面の交付が義務付<br />
けられている。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】焦っている時ほど、「正しい手続き」で自分を守る</h2>

<p>刑事をしていると、法律を破る人は、大きく二種類に分けられるように感じます。<br />
一つは、最初からルールを無視する人。<br />
もう一つは、ルールの大切さを見失う人です。</p>

<p>この事例のAさんは、後者だったと思います。契約内容は説明していた。お客様を騙すつもりもなかった。実際にサービスも提供していた。だからAさんの中では、「大事なのは中身だ」という感覚だったのでしょう。</p>

<p>しかし法律は、中身だけを見ているわけではありません。特定商取引法違反の取調べでも、「ちゃんと説明したんです」という話をよく聞きます。しかし、説明したことと、法律で定められた手続きを守ったことは別です。</p>

<p>世の中には、結果だけでなく過程を守るためのルールもあります。<br />
契約書面の交付はその一つです。契約書は単なる紙ではなく、お客様が後から内容を確認するためのもの。そして事業者自身を守るためのものでもあります。<br />
ビジネスでは売上も大切です。目標も大切です。<br />
しかし、契約を取ることより大切なのは、契約を「正しく」取ることです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】契約日にご注意！</h2>

<p>こうした問題で適用される特定商取引法は、お客様が契約した「瞬間」の納得だけでは足りない、と考えています。なぜでしょうか。<br />
それは、人は契約する時、意外と冷静ではないとされているからです。<br />
説明会の熱気。営業担当の話のうまさ。「今申し込まないと損をするかもしれない」という焦り。こうしたものが、判断に影響するとされています。</p>

<p>だから特定商取引法では、一度持ち帰って確認する、後から家族に相談する、といった、冷静になって考え直すための仕組みとして、契約内容や料金、解約条件などを記載した書面の交付を義務付けているのです。</p>

<p>特定商取引法は、悪質な業者だけを対象にした法律ではありません。まじめに営業活動をしている会社も対象です。だからこそ、「騙すつもりはなかった」「後で送るつもりだった」という説明では済まないのです。<br />
このテーマで問われるのは、契約を取ったかどうかではありません。契約者が冷静に判断できる機会をきちんと確保したか。そこなのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】一度だけの例外を作らない</h2>

<p>営業の現場では、どうしても焦る瞬間があります。あと一件で目標達成。月末まで残り数時間。お客様もその気になっている。<br />
そんな時ほど、人はこう考えます。「今回は先に契約だけ済ませよう」「書面は後で送ればいい」「一回くらい問題ないだろう」。しかし、多くの不祥事は、その「一回」から始まります。そして一度例外を作ると、二回目はもっと簡単になります。</p>

<p>だから大切なのは、「忙しい時ほど、いつもと同じ手順を守る」ことです。<br />
・契約書面の交付<br />
・説明内容の確認<br />
・必要な記録の保存<br />
こうした手続きは、会社のためだけにあるのではなく、将来の自分を守るためにあります。<br />
営業では、「契約が取れたか」よりも、「正しい手順で契約できたか」という意識を徹底するようにしてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】営業を追い詰める、会社のダメな評価制度</h2>

<p>会社がまず整えるべきなのは、営業力ではありません。契約手続きを標準化する仕組みです。<br />
特定商取引法違反が起きる会社では、担当者ごとに手続きの進め方が違うことがあります。ある人は書面を渡す。ある人はメールだけ。ある人は後日送付。これではミスが起きます。</p>

<p>だから会社は、契約時に必要な書類や手順を明確にし、誰が担当しても同じ対応になる仕組みを作る必要があります。チェックリストでもいい。電子システムでもいい。<br />
重要なのは、担当者の記憶や善意に頼らないことです。</p>

<p>また、営業成績だけを評価しないことも重要です。<br />
契約件数や売上だけを評価する制度では、「今回は後で送ろう」という判断が生まれやすくなります。<br />
本当に評価すべきなのは、正しく契約を取ったかどうかです。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた企業不祥事の多くは、ルールがなかったから起きたわけではありません。ルールはありました。研修もありました。それでも問題が起きました。<br />
なぜか。誰も止められなかったからです。</p>

<p>だから会社に必要なのは、担当者が迷った時に立ち止まれる仕組みです。<br />
人は焦るとミスをします。<br />
だからこそ、個人の注意力ではなく仕組みで防ぐ。それが最大の予防策になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_smileman.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 09 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AIは対立を煽る道具に堕してしまうのか？『なめらかな社会とその敵』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12693</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012693</guid>
			<description><![CDATA[鈴木健氏による書籍『なめらかな社会とその敵』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="AI" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tech.jpg" width="1200" /></p>

<p>2013年に刊行された鈴木健『なめらかな社会とその敵』（勁草書房）は、単なる情報技術による未来社会の設計図ではない。それは、近代社会を支える貨幣、投票、法といった制度的インフラを、生命現象のアナロジーを借りながら根底から問い直し、社会そのものを「中心がなく、境界が曖昧で、構成要素が相互に溶け合うように関係しあう生命システム」= 膜・核・網として捉え直そうとする、野心的な思想の書である。刊行から10年以上が経過し、技術と社会が本書の射程にようやく追いつき始めた今、私たちはその真価を改めて問う必要がある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「なめらかな統治」の姿</h2>

<p><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota03.jpg" width="1200" /></p>

<p>本書が描く「なめらかな社会」の核心は、単に人間関係が連続している状態を指すのではない。その本質は、意図や理由といった「コンテクスト」が、価値や情報とともに社会を滑らかに伝播していく状態にある。この思想を体現するのが、伝播投資貨幣「PICSY」だ。</p>

<p>近代貨幣が、価値以外のあらゆるコンテクスト（誰が、なぜ、どのような思いで支払ったのか）を削ぎ落とし、計算可能な抽象的単位へと還元することでその流動性を確保したのに対し、PICSYは価値の伝播経路とその理由を可視化する。なぜAさんがBさんの活動に価値を感じたのか、その「共感の文脈」が価値と共に流通することで、社会には信頼と共感に基づいた、きめ細やかな価値のネットワークが立ち上がる。</p>

<p>この視点から見ると、本書が名指す「敵」の正体もまた明確になる。敵とは、特定のイデオロギーや国家ではなく、社会からコンテクストを剥ぎ取り、世界を単純化・抽象化しようとする力そのものである。</p>

<p>近代社会の制度的中核――匿名的な貨幣、ワンクリックの投票、一般化された法――は、まさにこの「コンテクストの切断」によって成立してきた。それは効率性と普遍性を獲得する一方で、個々人の複雑な思いや地域社会の特殊な事情を切り捨て、社会を硬直化させ、見えざる分断を生み出してきた。</p>

<p>この「コンテクストの切断」という&quot;敵&quot;に抗うもう一つの柱が、可分・委任可能な投票システム「Divicracy」だ。「一人一票」という不可分な意思表明は、個人の複雑な意見を一つの選択肢に押し込める暴力的な単純化である。</p>

<p>Divicracyは、この近代的個人というフィクションを解体し、争点ごとに細分化された私たちの意思が、その濃淡や文脈を保ったまま社会的意思決定に反映される可能性を示唆する。この二つの構想が連携する時、トップダウンの意思決定でも、単純な多数決でもない、ネットワーク参加者の複雑な思いが有機的に編み上げられていく「なめらかな統治」の姿が浮かび上がる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>生命的な「なめらかさ」を回復し続けようとする動的なプロセス</h2>

<p>刊行当時は抽象的に響いたこのビジョンが、2020年代の今、生々しいリアリティを帯びている。そしてそのリアリティは、本書の思想的子孫とも言える潮流によって、多様な形で描き出されている。</p>

<p>その最も輝かしい実践例が、台湾のデジタル民主主義を牽引したオードリー・タンの取り組みだろう。彼女が主導した市民参加型プラットフォーム「vTaiwan」は、市民が政策課題についてオンラインで熟議し、多様な意見の分布を可視化することで、対立ではなく合意形成を目指す。</p>

<p>これは、Divicracyの思想を国家レベルで実装し、市民一人ひとりの複雑なコンテクストを切り捨てることなく政策決定に反映させようとする、まさに「なめらかな社会」のプロトタイプであった。さらに、日本でも成田悠輔や落合陽一といった新進気鋭の理論家たちが、AIやビッグデータを活用する社会秩序の構想を世に提示し始めている。</p>

<p>生成AIの爆発的な普及によって、「自己完結した個人」という近代的主体像は、もはや技術的にも思想的にも維持困難となった。私たちの「個」は、今や分散的にオンライン上に存在する行動logと、それを読み込んで忠実に自己を再現するAIに取って代わられているようにさえ思える。</p>

<p>しかし、AIがもっともらしい文脈を「生成」する時、それは本当に「私」のコンテクストを豊かにしているのか、それとも実際はより貧しくしてしまっているのか。技術は常に両義的であり、社会を「なめらか」にするか、それとも「硬直化」させるかは、その設計思想と運用に懸かっている。</p>

<p>フィルターバブルとエコーチェンバーの中で、人々が対立と分断に煽られ続けている現代社会において、テクノロジーが照らす未来の仄暗さは、誰もが感得できるところだろう。</p>

<p>『なめらかな社会とその敵』を今読み直す価値は、まさにこの批評的な視座を与えてくれる点にある。本書は、未来の技術を予測した予言の書ではない。それは、社会が絶えず、生命的な「なめらかさ」を回復し続けようとする動的なプロセスを描いた思想書である。</p>

<p>社会がより政治的に強く分断されゆく中で、社会は今度こそ「なめらかさ」を手に入れることができるのだろうか？それとも、テクノロジーは現在存在している対立と分断を煽るための道具に堕してしまうのか？それを決めるのは、未だ「個」としての体面を保つ私たち一人一人にかかっているのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_tech.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 08 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>海賊版被害額は年間8.5兆円!? 漫画市場は得られたはずの富を取り戻せるか  グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14981</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014981</guid>
			<description><![CDATA[海賊版に流れてきた巨大な海外需要を正規収益に変える、AI翻訳の現在地を追う]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="海賊版被害額は年間8.5兆円!? 漫画市場は得られたはずの富を取り戻せるか" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_comic.jpg" width="1200" /></p>

<p>アニメ、ゲームで稼ぐ国、日本──。2023年のゲーム・アニメ・映像・出版・音楽を合算したコンテンツ産業の海外売上額は5.8兆円（経済産業省）に達する。基幹産業である自動車に次ぐ日本第2位の輸出産業だ。いまや鉄鋼や半導体産業に匹敵する規模を誇る。</p>

<p>コンテンツ産業において、漫画は知的財産（IP）の源泉としての役割を担う。ゲーム、アニメ、映画といったコンテンツの原作でもあり、世界中で熱狂的に消費されている。例えば漫画「鬼滅の刃」を原作としたアニメの劇場版（2025年公開、無限城編）の興行収入は、全世界で1000億円超と邦画初の記録を樹立した。</p>

<p>しかし、漫画の海外売上の多くが日本には還ってこない。問題は、翻訳されていないことによる海賊版の被害、さらには、日本のコンテンツ産業が長年抱えてきた構造的な課題にある。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ゲームとの比較で見える漫画の2つの課題</h2>

<p>海外展開を考えるにあたって、本稿では、「海外で売れているのか？」と「日本の企業が儲かっているのか？」という2つの観点で整理していく。</p>

<p>「海外で売れているのか？」は、日本の財・サービスの海外での消費額を指し、海外売上と呼ばれる。一方、「日本の企業が儲かっているのか？」は、海外売上のうち、最終的に国内の事業者に還元された金額を指し、海外収入と呼ばれる。</p>

<p>この海外売上と海外収入という、似て非なる2つの数値を漫画とゲームで比較すると、両者の海外展開の違いが浮き彫りとなる。</p>

<p>ゲームの海外売上は約2.8兆円と、漫画の8.6倍の規模だ。さらに海外収入を見ると、ゲームの場合、海外の売上の9割弱が日本企業に還元されている。</p>

<p>多言語対応のコストは漫画よりゲームのほうが低い（後述）。また、売上の大半を占めるハード（家庭用ゲーム機）は任天堂やSIE（PlayStationの開発・販売を担うソニー子会社）によって世界中に直接販売されている。売上のほとんどは日本企業の収益となる。ソフト販売もまた、デジタルダウンロードが普及した現在、配信プラットフォームへの手数料は発生するが、ほとんどの収益が日本企業に還元される構造は維持されている。</p>

<p>一方、漫画には海外売上と海外収益のそれぞれに対して大きな課題がある。海外売上の壁は「翻訳の壁」だ。そもそも漫画はあまり翻訳されていない。翻訳コストが高すぎるのだ。正規の供給がないため、海賊版の温床となる。</p>

<p>海外収入の壁は「流通モデル」だ。漫画では、現地出版社に一括で任せるライセンスアウトが伝統的かつ主流モデルである。コストを抑えて海外展開が可能だが、ゲームと比較すると日本への還元率（海外販売に対する海外収入の比率）は低い。</p>

<p>この2つの課題について、前編では翻訳の壁について、後編では流通モデルの課題と日本の選択肢を論じる。</p>

<p><img alt="【図解】海外売上と海外収入" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis001.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「翻訳の壁」が生んだ正規流通の空白</h2>

<p>現在、AIによる翻訳は日常となった。生成AIが普及するもっと前、コロナ前から「ポケトーク」やDeepLのようなテキスト翻訳の自動化サービスは広がっていた。しかし、漫画の翻訳は進まなかった。理由は、言葉を置き換えるだけでは漫画の翻訳は成立しないからだ。</p>

<p>漫画の原稿は、その面積の多くを絵が占める。翻訳するプロセスでは、まずセリフが入った吹き出しから日本語だけを消去し、翻訳後のテキストを配置し直す必要がある。</p>

<p>日本語から英語に訳すとテキスト量は1.5〜2倍に膨らみ、縦書きから横書きへの変換も生じる。吹き出しの枠にぴったり収まるよう文字サイズや行間を、手作業で微調整する「写植」という工程が不可欠だ。言語ごとに異なるフォントから、そのシーンの雰囲気に合ったものを選ぶ作業も伴う。</p>

<p>さらに難易度を上げるのが、「ドーン」「ゴゴゴ」といった漫画特有のオノマトペ（擬音語・効果音）だ。オノマトペはキャラクターや背景の絵の上にダイナミックなデザイン文字として描かれ、絵と一体化している。翻訳する際には、言語を変えるだけでなく、消した跡の背景や線を描き足して、絵を修復する画像処理まで発生する。</p>

<p>こうした工程の複雑さから、翻訳にかかるコストと時間は膨大になる。</p>

<p>外国語に翻訳された正規版のリリースは、日本語版の発売から数ヶ月以上のタイムラグが常態化していた。高すぎる翻訳コストによって、正規に多言語展開される作品は、すでにアニメ化や映画化されてヒットが約束された一部の大作に絞られてきた。日本で出版された漫画タイトルのうち、正規翻訳されて海外流通しているのはわずか数%にすぎない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>8.5兆円の海賊版被害が示すこと</h2>

<p>海賊版対策を推進する団体ABJの発表によれば、2023年6月の1ヶ月分だけで被害額は7000億円を超える。海賊版サイトの滞在時間を調査し、30分でコミック1冊＝500円を読めるとしたときの試算だ。</p>

<p>年換算すると8.5兆円規模にのぼる。別の調査（CODA）によれば2019年から2022年の4年間で被害額は5倍に拡大しており、海賊版の被害は年々深刻化している。</p>

<p>一方で、漫画を含む出版分野の海外売上額は3200億円（2022年、経済産業省）と、海賊版被害の27分の1に留まる。さらに、日本企業がライセンスアウトした海外出版社から受け取るライセンス収入は256億円にまで減る。</p>

<p>8.5兆円という数字は「盗まれた損失」であると同時に、世界中に巨額の需要があることを裏付ける。</p>

<p>NetflixやAmazonといった動画配信サービスを通して、日本のアニメの視聴者は世界中で拡大した。アニメの原作漫画を読みたいという需要は高まっている。</p>

<p>「最新話を母国語ですぐに読みたい」「まだ翻訳されていない名作を読みたい」という声があっても、正規版は供給されていない。需要と供給のギャップを突くように、無断翻訳した漫画をインターネット上に公開するスキャンレーション（違法配信サイト）が蔓延してきた。</p>

<p>膨大な数の日本の漫画が世界中で消費されながら、そこから生まれるべき正当な対価が、海賊版サイトの広告収入などに流出し続けてきたのだ。</p>

<p>「翻訳コストを解消することで、この需要の一部は確実に正規収益へ転換できる」というのが漫画業界がAI翻訳にかける期待の根拠でもある。海賊版に流れていた読者を正規ユーザーとして取り込む余地は大きい。</p>

<p><img alt="【図解】漫画の海賊版被害額" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/202608Globis002.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>AI翻訳が突破口</h2>

<p>翻訳のボトルネックに変化をもたらしつつあるのが、漫画に特化したAI翻訳技術だ。</p>

<p>MantraやオレンジといったスタートアップのAI翻訳は、セリフの自動認識・消去から始まり、文脈を踏まえた翻訳、フォントの自動選択、吹き出しへのテキスト自動配置まで、職人が手作業で行っていた工程を一連で処理する。品質担保のため、人間によるポストエディットは欠かせないが、作業スピードは格段に向上する。</p>

<p>オノマトペも翻訳候補を複数提案し、重なった背景の画像修復まで対応する機能も備えている。汎用テキスト翻訳ツールとは異なり、漫画の「絵と文字が一体化した構造」に特化して設計されている点が特徴だ。オレンジ社がAnthropicの「Claude」を活用したシステムでは、翻訳プロセス全体で5〜7倍の効率化が実現している。</p>

<p>業界の本気度は資金の動きにも表れている。Mantraに対しては集英社、小学館、KADOKAWA、スクウェア・エニックス等が出資し、総額7.8億円を調達。オレンジ社もグロービス・キャピタル・パートナーズや小学館などから29.2億円の出資を受け、2025年には金融機関から総額25億円の融資も得た。翻訳の壁を超えることが、業界全体の課題として共有されてきた証左といえる。</p>

<p>AI翻訳の登場で、これまで採算が確実な一部のヒット作品に限定された状況が変わりつつある。国内市場のみで消費されてきた良質なニッチ作品も過去の名作も、次々と採算ラインに乗り、世界市場に供給できる可能性が開かれてきた。</p>

<p>バトル、恋愛、医療、グルメ、ホラー、ビジネスまで、存在しないジャンルを探す方が難しいほど多様な日本の漫画ライブラリ。翻訳の壁が崩れることで、膨大なタイトル数という強みが、そのままグローバル市場での競争力に転換できるかのテストが初めて可能になる。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Mon, 07 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[グロービス経営大学院 テクノベート経営研究所 副主任研究員　 中村香央里]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>実は野球より先進的？ 競技自転車に隠された戦略性と科学性  松尾清貴（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14765</link>
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			<description><![CDATA[進学校×スポーツという人気シリーズ最新作『偏差値70の自転車競技部』。勉強とスポーツを両立する現代の子どもたちへの思いを著者に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="実は野球より先進的？ 競技自転車に隠された戦略性と科学性" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_study2.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊『偏差値70の自転車競技部』を上梓した小説家の松尾清貴氏。「高学歴&times;スポーツ」をテーマに複数の小説を執筆してきた松尾氏に、スポーツの中にある科学的な一面などについて語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>競技自転車に隠された戦略性</h2>

<p>ーー14年前に発売された『偏差値70の野球部』を書かれたきっかけは、どのようなものだったのでしょうか。</p>

<p>【松尾】当時の編集者から、開成高校野球部の記事を見せられたことがきっかけです。</p>

<p>開成高校といえば都内有数の進学校ですが、そこの野球部が2005年に、東東京大会でベスト16まで勝ち進んだことで大きな話題を呼んだんです。後に『弱くても勝てます』（新潮社）として書籍化もされています。</p>

<p>スポーツの印象が薄い進学校が独自の戦略を用いて勝ち上がっていく様子に、「同じような設定だったら面白いんじゃないか？」と考え、提案してくれたんです。</p>

<p>ーー前作と今作を比較してお聞きします。野球はルールへの深い理解や駆け引きによって勝利する、比較的頭脳スポーツの印象が強いと思います。一方、競技自転車はフィジカルに重きを置くスポーツという印象があります。</p>

<p>競技自転車と「偏差値70」という組み合わせにおいて、苦労したことや、「野球部」のときとは勝手が違うと感じたことはありましたか。</p>

<p>【松尾】実際は逆で、戦略性や科学性は自転車競技の方が強いんです。トレーニングにも科学的な手法がかなり取り入れられています。</p>

<p>ーーそうなんですか！勝手ながら、意外でした。</p>

<p>【松尾】外から見える動きだけを見れば、野球のようにいろいろなことをしているわけではなく、ただペダルを踏んでいるだけですからね。</p>

<p>野球には攻守交代があり、戦略的な部分も突き詰めればたくさんありますが、自転車は見た目が単調です。その単調さをどう見せるかという違いがあります。</p>

<p>もう1つ、前作を書いた14年前の高校野球では、今ほど科学的なトレーニングが取り入れられていませんでした。</p>

<p>当時は、コーチの経験則で練習する、これまでやってきた練習を続けるといったことが多く、理論的な整合性まではあまり突き詰められていなかったと思います。</p>

<p>そこで前作では、それに対するアンチテーゼやカウンターとして、「力学ではこうなる」「確率ではこうなる」という科学的な知見を持ち込む作り方ができました。元々科学的な知見がないところに、それを入れてみたら面白いのではないかという発想です。</p>

<p>ところが今回の自転車競技は、すでに科学的な考えが浸透しています。競技をしている人は、みんな科学的なトレーニングをしています。それに対するカウンターを打ち出しにくい。しかもロードレースもトラック競技も、野球ほど一般に知られていません。</p>

<p>まずルールを示し、そのルールの中で選手が何をしているのかを、エピソードも絡めて説明する。そのうえで、一風変わった戦略を積み上げていかなければなりません。その積み上げ方が、野球よりもややこしかったですね。</p>

<p>野球では、高校球児の精神論や根性論をイメージしやすい。それに対して、「自分たち進学校は練習時間がないのだから、もっと集中してこれだけやればいい」というギャップの面白さを出せます。自転車競技では、なかなかそれが出しにくい。その難しさがありました。</p>

<p>ーー野球も戦略的ですが、トレーニング方法などの面では、競技自転車の方が科学的な知見が進んでいるということですか。</p>

<p>【松尾】ロードレースは日本においてはマイナー競技ですが、ヨーロッパではメジャー競技。まさに日本における野球のような存在です。その分、研究が進んでいるので、トレーニングもどんどん進化しているんです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>勉強とスポーツの両立という難しさ</h2>

<p>ーーここからは、作品のもう1つの要素である「偏差値70」、子どもたちの受験や勉強についてお聞きします。『偏差値70の野球部』の発売から10年以上が経過していますが、世間の受験に対する常識や考え方が変化したと感じることはございますか？</p>

<p>【松尾】中学受験は増えたと思います。東京に住んでいるからということもありますが、知り合いや友人の子どもが中学受験をすると聞くことも多くなりました。</p>

<p>ーー今作では、主人公が物語の開始時点から塾に通い、親も教育熱心という設定です。そこにも時代の変化が反映されているのでしょうか。</p>

<p>【松尾】それもありますが、設定の整合性のためでもあります。</p>

<p>物語開始時点で主人公は小学生なのですが、小学生のころからロードバイクに乗れるような家庭は、経済的に恵まれています。</p>

<p>そして、それくらい経済力のある家庭なら、中学受験もさせるだろう、と...。</p>

<p>ーー言われてみれば、おっしゃる通りですね。</p>

<p>【松尾】自転車を題材にしたフィクション作品はたくさんありますが、そのような経済的な部分の描写は避けられているように思います。</p>

<p>「知り合いから自転車をもらったことがきっかけで始めた」という設定でもいいのですが、今回は大きなパッケージとして「偏差値70」がついています。</p>

<p>それなら、ある程度お金のある家庭にした方が自然だと思いました。</p>

<p>今回は一人称視点の作品なので、主人公自身は自分の家がお金持ちだとアピールしませんし、内面でもほとんど語りません。</p>

<p>ただ、周りの登場人物がそれを指摘します。本人はあまり気づいていないけれど、実は裕福な家庭なのだと伝わるようにしています。</p>

<p>裕福さを前面に出さずとも、読者が背景としてなんとなく理解してくれればよいと思っています。ある程度の格差が存在することは示しておくべきですし、その方が誠実だと思います。</p>

<p>ーー最後に、勉強と部活動などの両立についてお聞きします。早い時期から受験を意識する子どもが増えると、勉強と活動を両立することは、さらに大変になるのではないでしょうか。松尾さんのお考えや、作品の中で示したことがあれば教えてください。</p>

<p>【松尾】今は部活動自体がない学校も多いそうです。その場合、課外活動をしたい学生は地域のスポーツクラブなどで活動をしなければならない。</p>

<p>ところが地域のチームは選抜制で、入団テストがある場合もあるそうです。誰でも参加できるわけではない。受験とは別のところで、また競争させられているように感じます。</p>

<p>今の子どもたちは大変だと思います。限られた時間で、いくつもの競争にさらされるわけですから。前作の『偏差値70の野球部』も今回の『偏差値70の自転車競技部』も、「強豪校ほど練習時間がない」という設定を前提にしています。</p>

<p>ーー限られた練習時間の中でいかに頭を使って結果を出すかという点も、読み応えにつながりますね。</p>

<p>【松尾】そういうコンセプトのシリーズになっていると思います。</p>
]]></content:encoded>
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						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松尾清貴（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>会社の資料持ち出しは犯罪？「家で仕事するだけ」が営業秘密侵害に  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14883</link>
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			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、営業秘密の持ち出しが犯罪となる境界線を解説。社員が陥りやすい勘違いと、個人・企業それぞれに求められる情報管理のポイントを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「家で仕事するだけ」が犯罪に？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" width="1200" /></p>

<p>「家で引き継ぎ資料を整理するだけ」「仕事のためだから問題ない」――。<br />
そんな善意や責任感からの行動が、思わぬ刑事事件につながることがあります。会社が管理する技術情報や顧客情報などの営業秘密は、自分で作成した資料であっても、無断でコピーして社外へ持ち出せば不正競争防止法に抵触する可能性があります。<br />
本稿では、元刑事の視点から、営業秘密の持ち出しが犯罪となる境界線を解説。社員が陥りやすい勘違いと、個人・企業それぞれに求められる情報管理のポイントを紹介します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「引き継ぎ資料くらい、家で作っとくか」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★★★☆ 逮捕リスク<br />
★★★★★ 懲戒・損害賠償リスク（億単位の請求も...）<br />
★★★★☆ ほぼ確実に実名公表されて人生終了</p>

<p>製造業に勤めていた技術系の会社員は、日常業務の中で製品の製造工程や設備構成に関する資料を取り扱っていた。これらの資料は社内サーバで厳重に管理され、「社外秘」と明示された技術情報だった。<br />
退職を控えていたある時期、本人は「自宅で内容を整理し、引き継ぎの準備をするため」と、社内サーバに保存されていた資料を無断で複写し、USBメモリに保存して持ち帰った。</p>

<p>その後、複写した資料の一部を加工し、別の資料に転用していたことが判明。さらに、転職先とみられる外部企業との接触も確認され、会社側が内部調査を実施。アクセスログやコピー履歴から、無断複写と持ち出しの事実が明らかになった。</p>

<p>会社は被害届を提出し、当該行為は「営業秘密の不正取得・使用」に当たるとし、不正競争防止法違反で有罪判決が下された。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇不正競争防止法違反（営業秘密侵害）<br />
社内資料を無断で複写し持ち出す行為。「自宅作業」「引き継ぎ目的」でもアウト。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】まじめな社員ほど要注意！</h2>

<p>私が、実際にこの手の事件にかかわった中で意外だったのは犯人像です。多くの人が想像するのは、ライバル企業に情報を売る人や会社を裏切る人など、悪意のある人でしょう。しかし実際には、仕事熱心な人、責任感の強い人、まじめな人などが、当事者になることが多くありました。</p>

<p>本人としては、会社のためだったのでしょう。しかし、ここに大きな落とし穴があります。会社の情報は、自分が作った資料であっても、自分の物ではありません。会社が管理している情報です。<br />
だから、仕事のため、効率化のため、善意だった、そうした理由があったとしても、ルールを飛ばして持ち出せば問題になります。本当に危ないのは、「会社のためだから大丈夫」という感覚なのです。</p>

<p>人は悪意がある時よりも、正しいことをしていると思っている時のほうが慎重さを失います。<br />
だからこそ、頑張ることと、ルールを守ることは別だと考えるのが大切です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「会社のため」でもアウト</h2>

<p>この手の事件で問題になるのは、不正競争防止法における「営業秘密侵害」です。一見難しく聞こえますが、刑事の目で見るとポイントは三つです。<br />
一つ目は、その情報が「営業秘密」かどうか。営業秘密というのは、<br />
1.社内で管理されている<br />
2.仕事に役立つ情報である<br />
3.外に知られていない<br />
この三つを満たしていれば成立します。「社外秘」「閲覧制限あり」「パスワード管理」という社内規定があれば、かなりの確率で営業秘密情報と言えます。</p>

<p>二つ目は、取得の仕方。<br />
会社の許可なく、コピーする、USBに入れる、私用メールに送る、といったこれらの行動はすべて、「不正取得」に当たります。<br />
ここでよくある勘違いが、「盗んだわけじゃない」「原本は会社に残っている」といった考えです。しかし、営業秘密は物ではなく情報なので、それらをコピーした時点で、「取得」は成立します。</p>

<p>そして三つ目が、管理を外れたかどうか。<br />
実際に使ったか、売ったか、転職先に渡したか。ここは必須ではありません。<br />
「会社の管理下から外に出た」。それだけで、犯罪として成立する可能性が生まれます。<br />
だから、「家で見ただけ」「整理しただけ」「引き継ぎのため」といった理由は、刑事の前では意味を持ちません。</p>

<p>つまりこの事件は、「悪いことをしたつもりのない人」が、知らないうちに犯罪のラインを越えてしまう構造を持っているのです。<br />
仕事上の問題は刑事上の問題へ変わることがあります。<br />
だから私は、「仕事のためだから大丈夫」という考え方が一番危ないと思っています。<br />
その善意が、一線を越えるきっかけになることがあるからです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】USB一本で人生が終わることもある</h2>

<p>まず一番大事なことは、「会社の資料は、会社の外に出さない」。これを原則にすることです。どうしても社外で作業が必要なら、<br />
・会社が認めたクラウド<br />
・会社支給のPC<br />
・正式な申請と許可<br />
といった正式なルートを踏みましょう。自己判断が、一番危険です。</p>

<p>そして、USB、私用メール、個人クラウドへの保存。これらはすべて、「アウト」の入口です。「誰にも渡していない」「使っていない」は関係ありません。管理外に出した時点で終わりです。</p>

<p>特に注意すべきは、退職・異動が見えてきた時期。このタイミングでのコピーは、会社側にほぼ確実にチェックされています。<br />
「後で困らないように」のひとことが、刑事事件の引き金になることがあります。<br />
迷ったら、「これ、会社に堂々と説明できるか？」を自分に問いましょう。<br />
少しでも詰まるのなら、その行為はやらない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】社員を守るための管理</h2>

<p>会社側がまずやるべきは、「コピー＝犯罪になり得る」という認識を共有することです。多くの社員は、この事実を知りません。</p>

<p>次に、営業秘密の線引きを明確にすることです。<br />
・社外秘表示<br />
・アクセス制限<br />
・持ち出し禁止ルール<br />
これらの線引きを曖昧にしない。曖昧だと、会社はおろか、社員も守れません。<br />
そして、サーバ、複写機、USBのログは、必ず取りましょう。「信頼しているから管理しない」は通用しません。「管理」とは、社員を疑うためではなく、社員を守るためにあるのです。</p>

<p>そして、相談できる場所を用意しておくことも大切です。「家で作業していいですか？」「この資料、持ち出してもいいですか？」と聞ける環境があれば、事件の九割は防げます。<br />
この手の事件は、悪意よりも無知と焦りから起きることが多いです。<br />
だからこそ、ルールと対話が最大の防犯になります。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bizmansmile.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>M&amp;A業界に維新を起こし日本企業をもっと強く　Bysideの「採用＆育成」戦略とは？  川畑勇人(Byside[株]代表取締役)、吉浦剛史([株]スポーツフィールド キャリアサポート推進室長)</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14955</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014955</guid>
			<description><![CDATA[中途人材が大半というM&amp;A 業界で、Bysideは新卒採用に力を入れている。それはなぜか？　また同社の事業の特長とは？　川畑勇人社長に、スポーツ人材に特化した採用支援等を手がけるスポーツフィールドの吉浦剛史氏が話を聞く。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="Byside川畑勇人社長とスポーツフィールド吉浦剛史氏" height="721" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside00.jpg" width="1200" /></p>

<p>「大学を卒業したばかりのヒヨッコがM&amp;Aビジネスを担えるのか」。そんな声をものともせず、新卒採用に力を入れ、独自のM&amp;Aアドバイザリー事業で業績を伸ばしているのがByside(株)だ。</p>

<p>中途人材が約99％というM&amp;A 業界において、同社の川畑勇人社長はなぜ新卒採用に踏み切ったのか。スポーツ人材に特化した採用支援等を手がける(株)スポーツフィールドの吉浦剛史氏が、詳しく話を聞いた。（構成：坂田博史／写真撮影：長谷川博一）</p>

<p>※本稿は、『THE21』2026年秋(10ー12月)号の掲載記事より、内容を抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="Byside川畑勇人社長" height="1488" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside01.jpg" width="1200" /></p>

<p>【川畑勇人(かわばた・はやと)】<br />
Byside(株)代表取締役<br />
1984年生まれ、鹿児島県奄美大島出身。2008年、早稲田大学第一文学部を卒業後、(株)キーエンスに入社。同期200名、営業部員2000人の中で常にトップクラスの成績を維持し、2014年に責任者昇格の内示を受けたのち退社。同年、(株)日本M&amp;A センター入社。2019年に部長職に就任し、2021年には東日本事業法人統括部長および日本PMIコンサルティング(株)の取締役に就任。2022年、Byside(株)を設立。これまでに累計約300件のM&amp;A成約案件に関与し、数多くの中堅・中小企業の成長支援に携わる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<p><img alt="スポーツフィールド吉浦剛史氏" height="1504" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside02.jpg" width="1200" /></p>

<p>【吉浦剛史(よしうら・つよし)】<br />
(株)スポーツフィールドキャリアサポート推進室長・人財育成推進室長<br />
1988年生まれ。奈良県出身。大和ハウス工業(株)で社内営業表彰を複数受賞後、2015年に(株)スポーツフィールドに入社。現在は東海・関西・九州のエリアマネージャー、人財育成推進室長、キャリアサポート推進室長を兼任。2020年からはスポーツ庁委託事業「スポーツキャリアサポートコンソーシアム」の推進委員も務める。アスリート学生へのキャリア支援のための講演や授業を行ない、受講生は1万5,000名を超える。JKC（全日本フルコンタクト空手コミッション）キャリアサポートアドバイザー。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>｢買い手｣のサポートに特化。業界の情報流動性を高めたい</h2>

<p>【川畑】私どもByside（バイサイド）は、M&amp;Aのアドバイザリー事業を行なっています。といっても、一般的にはあまり知られていない業態なので、少し説明させてください。</p>

<p>M&amp;A業界における主流は、仲介モデルと呼ばれる形式で、売り手企業と買い手企業の真ん中に立ち、どちらに対してもサポートを行ないます。これに対して、FA（ファイナンシャル・アドバイザー）は、売り手と買い手のどちらか片方のみと契約し、サポートを行ないます。そして、当社の最大の特長は、買い手企業のサポートに特化している点です。買い手企業側に特化しているM&amp;Aアドバイザリーは、おそらく国内では当社だけです。<br />
<img alt="買い手探索特化型モデル（Byside FA）" height="853" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside03.jpg" width="1200" /></p>

<p>【吉浦】なぜ買い手企業のサポートに特化しているのですか。　</p>

<p>【川畑】仲介モデルであれば、売り手の情報も、買い手の情報も、自社内で集めることになります。自社のみでビジネスが完結する点は、情報管理の観点からすれば効率的です。ただ、双方の情報を集める工数が必要なため、十分な量を担保できるかには、やや疑問が残ります。にもかかわらず、各社は自社内に情報を抱え込んでおり、業界としての情報の流動性はありません。</p>

<p>当社は、買い手側のみに立つことで、仲介を含めたM&amp;A事業を行なう約600社と提携しています。仲介企業同士はライバルですが、私どもはパートナーです。なぜなら、仲介企業は売り手情報が豊富な一方、買い手情報が不足気味で、買い手が見つからない、あるいは見つけるまでに時間がかかることが多々あるからです。そこで「買い手を見つけてほしい」と当社に依頼がきます。</p>

<p>当社は買い手情報に特化して集めることができるため、当然、仲介企業よりも情報量が多くなります。売り手情報は自ら集めなくても提携企業から自然と集まります。こうした仕組みにより、業界の情報の閉鎖性を打破し、流動性を高め、M&amp;Aの活性化に貢献したいと考えています。</p>

<p>【吉浦】買い手企業のサポートに特化しているとはいえ、難易度の高いビジネスなのではないかと想像します。それを担える人材はあまり多くないのではないですか。</p>

<p>【川畑】おっしゃる通りです。会社や事業を売買するわけで、そこにはヒト（従業員等）、モノ（商品・生産設備等）、カネ（株式・不動産等）すべてが含まれ、契約内容も多岐にわたります。非常に難しいビジネスだと言えるでしょう。豊富な知識はもちろん、高度な交渉力や調整力も必要不可欠です。</p>

<p>このため、M&amp;A業界の人材の99％は、何らかのビジネスを経験し、一定の成果を出してきた人たちです。社会的意義が高いM&amp;Aを担ってみたい、それによって自分自身も成長したいと考えた人たちがこの業界に転職してきています。かく言う私も、2014年にそれまで勤めていた(株)キーエンスを辞め、中途採用でM&amp;A仲介最大手の(株)日本M&amp;Aセンターに転職しました。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>中途が99％の業界でなぜ新卒採用を増やすのか</h2>

<p>【吉浦】99％が中途人材の業界の中で、新卒採用に力を入れているのはなぜですか。</p>

<p>【川畑】中途人材のほうが早く戦力になることは間違いありません。ただ、中途人材の中には「稼げればいい」と考えている人も少なからずいます。当然、会社への帰属意識は薄く、より高い収入を求めて同業他社へどんどん転職していきます。</p>

<p>それが一概に悪いとは言いませんが、私はすごく不幸なことだと思っています。やはり自分が乗った船を大きくし、大きくした船でさらに自分も成長していく。自分が大きくした船が世界を変えていく──そうしたマインド、文化を、当社ではつくっていきたい。そのためには、中途だけではなく、新卒を採用し、ある程度時間をかけて育てていくしかありません。だからこそ、新卒採用に力を入れているのです。</p>

<p>【吉浦】新卒で入社する社員が多くなれば、そうしたマインドや文化がつくれると。</p>

<p>【川畑】はい。やはり何事も最初が肝心で、社会人スタートのタイミングで、当社のミッション「会社の真価を繋いで社会を進化へ導く」やビジョン「M&amp;Aを再定義して日本の価値をさらに先へ、共に先へ」などの真意を理解してもらい、深く共感してもらったうえで働き始めてほしいと考えています。新卒社員はいわば「ホワイトキャンバス」のようなもので、企業理念やビジョンなどもいちばん沁み込みやすい。そのいちばん沁み込みやすいときに、当社のミッション、ビジョン、バリューをしっかりと心と身体に沁み込ませてもらいたいのです。</p>

<p>当社を大きくしてくれる、変革してくれる人材は、新卒以外あり得ないだろうと思っています。業界は99％中途人材ですが、当社は新卒採用を少しずつ増やし、ゆくゆくは新卒オンリーの会社にしていきたいと今動いています。</p>

<p>【吉浦】新卒と中途では理念の浸透度が大きく違うというのは、本当にその通りだと思います。そして、これからは理念浸透型の組織しか生き残っていけないのではないでしょうか。その一方で、企業業績を急速に伸ばすためには、即戦力となる中途人材も不可欠です。新卒と中途のバランスをとることが重要になりますが、これがなかなか難しいのではないですか。</p>

<p>【川畑】新卒人材だけにすることを目指してはいますが、それは未来の理想の姿であり、現在は中途人材の活躍が欠かせません。2026年4月に新卒7名が入社しましたが、社員約60人の8割以上は中途人材というのが実状です。組織のハレーションや理念浸透具合なども見ながら、来期はどれぐらいのバランスにしようかと考えています。こればかりはトライアンドエラーを繰り返すしかありません。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>面接で話してもらうことは1つ。その話に共感できるかで判断</h2>

<p>【吉浦】新卒の採用面接で、何か意識されていることはありますか。</p>

<p>【川畑】学生もAIを使うようになり、ありきたりの質問をしても模範的な回答が返ってくるだけで、どういう人物なのか、さっぱりわかりません。</p>

<p>私たちの仕事は、経営者と対峙しなければならないので、経営者に受け入れられる、経営者に可愛がってもらえる人材であることが必要です。面接時、学生は最初ガチガチなので、まずは緊張をほぐすことを心がけ、その後、「生まれてから今ここに座るまで、自分の人生をどれだけ長くなってもいいので語ってほしい」と言います。すると、2分で話が終わってしまう人もいれば、30分以上話し続ける人もいます。</p>

<p>【吉浦】興味深い面接のやり方ですが、学生のどんな点が見えてきますか。</p>

<p>【川畑】話を聞きながら、「なんでそこに行ったの？」「なぜその部活を始めたの？」「そのとき、どうやって乗り越えたの？」などと質問すると、その人の考え方や判断軸、具体的な行動内容などが見えてきます。そして大切なのは、それに私自身が心から共感できるかどうか。社員は仲間であり家族だと思っており、それゆえに、当社で育ててあげたい、成功してもらいたいと思える人かどうかが大事です。それを判断するファーストステップが、私自身が目の前の学生の話に共感できるかどうかなのです。</p>

<p>そして、採用したい人材だと判断したら、「仕事はきついかもしれないけど、それに正面から向き合い、挑戦する覚悟はありますか」と聞きます。</p>

<p>【吉浦】面接で覚悟まで問うというのはちょっと驚きです。</p>

<p>【川畑】M&amp;Aは成果を簡単に出せるビジネスではありません。新卒1年目で1件受注できたら、「よく頑張った」と言われる世界です。裏を返せば、受注0件が1年、2年と続く可能性があるということです。売上ゼロが1年以上続くというのは、当人にとってはかなりのプレッシャーになります。新卒だけではありませんが、ある種、残酷なビジネスなわけです。</p>

<p>「なかなか結果が出ないかもしれない。でも、君があきらめなかったら、私たちが先にあきらめることはない。どこまでも伴走して、結果が出るまでとことんつきあうよ」と伝えます。私ももう何年もこの仕事を続けているので、もともとの素養があって、覚悟があって、努力を重ねていれば、必ず成果を出させてあげられます。そういった自信はついてきています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部署で1人だけ成果を出せず、助けてもらって気づいたこと</h2>

<p>【吉浦】お話を聞いていると、「自分で育つ力」というよりも、「育てられる力」を持っている人が御社には適していそうです。私どもは、いわゆる体育会や運動部に所属しているスポーツ人材を企業に紹介することが多々あるのですが、彼ら彼女らの中にも「教えたくなる」「伸びそうだなと思わせる」人たちがいます。こうした学生たちは、その時点で実力があるわけではありません。しかし、コーチや指導者が教えたくなる何かを持っており、教えられたことを素直に聞き入れて努力する人は急成長します。</p>

<p>【川畑】「育てられる力」っていい表現ですね。私自身、まさにそれを武器にしてきたところがあります。</p>

<p>キーエンスでは１人で営業を行ない、トップセールスを記録しました。ですから、日本M&amp;Aセンターでもトップをとれると思っていました。ところが、同じ日に入社し、同じ部署に配属された6歳下の不動産営業経験者に負け続けます。1年目の新人賞は彼がとり、翌年も彼は記録的な実績をあげて賞をとりました。</p>

<p>同社では当時、成績優秀者はごほうびに海外社員旅行に行けるという制度があったのですが、私以外の部署のメンバー全員が社員旅行に行き、私だけが留守番という屈辱も味わいました。その間、私は部署に１人だけ。毎日アポイントをとる電話をかけまくりながら、「なんで自分だけ成果が出ないのか、営業センスがないのか、知識が足りないのか&hellip;&hellip;」と悩み、苦しみ、色々なことを考えました。でも、原因はわかりませんでした。</p>

<p>【吉浦】川畑社長にも、そんな時期があったのですね。</p>

<p>【川畑】そんなときに「おまえ、大変そうだけど、頑張ってるな」と声をかけてくれた役員がいました。その役員は別部門だったのですが、「営業に同行してやるよ」と言ってくれたのです。何件か同行してもらったのですが、なんとすべてで受注できました。</p>

<p>そのときに、お客様はM&amp;A業界では駆け出しの私に不安を感じていたのだと知りました。私に足りないものがあり、それを役員が補ってくれたから受注できた。それからは上司や他部署の人、会計士など、その時々に自分に不足しているものを補ってくれる人に同行してもらうようにしました。その半年後、MVPを受賞。「ビジネスは自分1人では何もできない」ということを痛感した出来事でした。今でも事あるごとに思い出し、心に刻んでいます。</p>

<p>【吉浦】自分に足りないところがあることを認められる人は、それを何とか補おうと努力します。なので成長できます。逆に、自分の成功体験に固執して、やり方を柔軟に変えられない人は成長が止まってしまいます。あの大谷翔平選手ですら、毎年、投球フォームやバッティングフォームを見直し、改良しています。</p>

<p>【川畑】当社の幹部が好きなアフリカのことわざで「If you want to go fast,go alone. If you want to go far, gotogether.（早く行きたいなら1人で行け。遠くへ行きたいならみんなで行け）」というのがあるのですが、本当にその通りだと思います。私1人では、当社も到底ここまで来られませんでした。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>日本を強くしたい。それが世界をハッピーにする</h2>

<p><img alt="Byside社の会議室のトビラ　" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside04.jpg" width="1200" /></p>

<p><img alt="坂本龍馬の部屋" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside05.jpg" width="1200" />「Ryoma（坂本龍馬）」「Shinsaku（高杉晋作）」など、オフィスの会議室には、坂本龍馬記念館が選定した「明治維新十傑」の名前がそれぞれ付けられている。彼らが日本の未来を憂い、国を強くしようとしたのと同様に、川畑社長も「日本を強くしたい」という強い想いを持っている。</p>

<p>【吉浦】最後に、将来に向けてのお考えを教えてください。</p>

<p>【川畑】数年後の目標に掲げているのは、10カ国以上に海外進出すること。日本企業が海外の企業を買収するサポートを行ない、日本企業が世界各地の企業を買収するのが当たり前の世の中にしたいと考えています。</p>

<p>そして、私どもが最終的に目指しているのは、日本を強くすることです。「円安＝円弱｣がどんどん進むのが象徴的ですが、世界の中で日本はどんどん弱くなっています。日本が世界から下に見られている感覚もある。豊かな自然があり、人が優しく、独自の文化があり、企業統治にも優れている。にもかかわらず、日本は世界的には弱くなっています。それが我慢ならず、日本を強くしたい一心で起業しました。</p>

<p>では、日本のどこを強くするのか。日本企業が日本企業を買収して相乗効果で成長して強くなる。さらに、海外の企業を買収して世界の競争を勝ち抜いていく。日本企業を強くすることが、日本を強くすることにつながる。そう考えています。</p>

<p><img alt="セミナールーム　黒船 kurofune" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside06.jpg" width="1200" />セミナールームのトビラには「Kurofune」。閉鎖的な業界構造を打ち破る「黒船」となって業界の「開国」を実現したい、という想いが込められているという。</p>

<p>【吉浦】日本の弱体化に危機感を持ち、何とか強くしたいと考えている日本人は少なくないと思います。</p>

<p>【川畑】日本企業が海外の企業を買収すれば、日本的経営―日本ならではの優れた企業統治システム―が世界に広まっていきます。それは海外の企業にとっても、社会にとっても非常に良いことなのではないでしょうか。日本が強くなることは、日本をハッピーにするだけでなく、日本的経営や日本文化が世界に広まることにもなるので、世界全体がハッピーになる可能性が大いにあります。</p>

<p>そのために、今はM&amp;Aというビジネスを大きな太い柱として展開していますが、日本を強くすることにつながる事業であれば、身の丈に合った範囲ではありますが、チャレンジしていきたいとも考えています。社名にM&amp;Aを入れなかったのは、M&amp;Aにとどまらない事業展開をしたいと考えてのことです。</p>

<p>【吉浦】創業時からM&amp;Aを足がかりに日本を強くしたいと考えていたのですね。川畑社長の覚悟がわかりました。ぜひ共に日本を強くしていきましょう。本日はありがとうございました。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260824byside00.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[川畑勇人(Byside[株]代表取締役)、吉浦剛史([株]スポーツフィールド キャリアサポート推進室長)]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>AI時代のリーダーに｢キャリアコンサルタント｣資格を勧める理由  《PR》（株）日本マンパワー</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14953</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014953</guid>
			<description><![CDATA[近年、日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座を受講する管理職やマネジメント層が増えているという。彼らは何に魅力を感じているのか、資格取得を通じて何を得たいと思っているのか。同講座で長年講師を務める山内雅惠氏に聞いた。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="キャリアコンサルタントがいる職場" height="800" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower00.jpg" width="1200" /></p>

<p>多くの職場で生成AIの活用が広がり、業務の効率化が進んでいる。一方で、何でもAIに聞くことが当たり前になり、人と人との対話が減っているという声も。そんな時代に、リーダーはどのようなスキルを身につければいいのか。(株)日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座で長年講師を務める山内雅惠氏に聞いた（取材・構成：石澤寧）。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>部下がAIに相談するとき何が失われているか</h2>

<p>私自身も、資料作成などに生成AIをよく活用しています。使い続けるうちにAIが過去のデータを蓄積し、私が好む内容を出力してくれるようになるなど、とても便利ですが、その反面、そこには偏りがある、とも感じています。</p>

<p>生成AIは、相手が喜ぶような回答を返してくることが多いですから、相談者は「自分の考えは間違っていない」と思い込みやすくなります。</p>

<p>例えば、上司から仕事の進め方で注意を受けた部下がAIに相談したとします。AIはその部下が入力した情報をもとに判断するため、部下の気持ちに寄り添うような耳当たりのいい答えを返してくることでしょう。</p>

<p>その心地良さに慣れてしまうと、部下は上司に直接向き合って話すことを避けるようになるかもしれません。それが積み重なると、上司と部下の「関係の質」が次第に悪化していく危険があります。</p>

<p>では、リーダーには、AIにできないどんな関わりができるのでしょうか。</p>

<p>その一つが「傾聴」です。「聴」という漢字の右側を分解すると「十四の心」と読めます。本人さえ気づいていない、声にならない心模様に耳を傾けて聴く──その姿勢が相手との信頼を育み、耳の痛い話や見たくない自分にも気づきを促します。</p>

<p>さらに、そうした関係の中から、相手の｢こうありたい」という思いが引き出されていく。それがAIでは代替できない傾聴の力です。</p>

<p>そして、この「傾聴力」はキャリアコンサルタントにとって不可欠なものであり、日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座で培われるものでもあります。私が長年講師を務めている同講座で、管理職やマネジメント層の受講者が近年増えているのも、そうした能力の必要性を実感されているからではないでしょうか。</p>

<p><img alt="キャリアコンサルタントとは" height="674" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower01.jpg" width="1200" /></p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>自分を知ることが部下との関係を変える</h2>

<p>同講座では、厚生労働省が定める基準に則ったカリキュラムに沿って、傾聴をはじめとするキャリアカウンセリングの理論とスキル、労働法規等の知識を幅広く学びます。</p>

<p>また、実際の面談を想定したロールプレイングでは、受講生がキャリアコンサルタント役・相談者役・オブザーバー役をそれぞれ体験します。それは支援者になる訓練であると同時に、自分自身のキャリアを振り返り、自分が持っているものの見方や価値観の枠組みに気づく場でもあります。</p>

<p>この学びを通じて、コミュニケーションが変化していきます。マネジメント層の方は「どう解決するか」という思考が染みついていますから、部下への対応も答えを先に出しがちです。しかし、相手の気持ちを置き去りにして答えを与えても、部下は腹落ちしないため、やらされ感や不満が積み重なっていくもの。この講座を経ると、まず相手の話に耳を傾けようという姿勢が、自然と身についていきます。</p>

<p>講座を受講した方の多くが、「自分が変わった」と言います。以前、受講生の中に、常にイライラしていた管理職の方がいました。「うちの社員は何もできない」「部下は言い訳ばかり」という言葉が口癖だったそうです。</p>

<p>ところが講座で、自分のものの見方や価値観を言語化していくうちに、「せねばならぬ」という思い込みで自分を縛っていたことに気づかれた。「本当はガミガミ言いたくなかった、もっと対話がしたかった。そうした心の奥底にある自分の気持ちに気づいた途端にイライラしなくなった」とおっしゃっていました。</p>

<p>自分のものの見方や価値観がわかると、部下の言葉もフラットに受け止めて聴けるようになります。一方、聴いてもらえると感じた部下は、上司への相談がしやすくなり、上司から指示や期待を伝えられたときもスムーズに行動に移せるようになります。こうして部下との関係が劇的に変わるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>講座受講を通じて得られる｢学び仲間｣という貴重な財産</h2>

<p>1人の部下との関係が変わると、チームや組織全体の雰囲気も変わっていきます。まるで水面にポンと石を投げたときの波紋のように、1人のリーダーの変化が職場全体に波及していくのです。</p>

<p><img alt="ダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」" height="558" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower02.jpg" width="1200" /></p>

<p>マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授が提唱する「組織の成功循環モデル」が示すように、「関係の質」が高まれば「思考の質」が高まり、「行動の質」「結果の質」へと連鎖していきます。この好循環を生み出すのは、決してAIではありません。1人ひとりの個性に向き合って、それに耳を傾ける人間のリーダーだからこそ、この変化の波を起こせるのです。</p>

<p>変化は職場だけにとどまりません。「子どもの話をちゃんと聴けるようになった」「妻から、別人みたいによく話を聴いてくれると驚かれた」など、家族との会話や関係性が変わったという喜びの声も多くいただきます。</p>

<p>さらにもう一つ、講座を通じて得られる大きな財産があります。それは「仲間の存在」です。年齢も職業も異なる人たちが、それぞれの仕事や人生への思いを率直に語り合いながら、キャリアというものに真剣に向き合っていきます。</p>

<p>心理的安全性が確保された場で互いを受容しながら成長していく体験は、普段の生活の中ではなかなか得られません。「職場と家庭以外のサードプレイスができた」「次の講座の日が来るのが楽しみで仕方がない」という声が聞かれるほど、活力を得る場になっていきます。講座の修了後、何年も交流が続くことも少なくありません。</p>

<p>自分が変わることで、部下との関係が変わり、チーム・組織も変わっていく──。ぜひこの講座で、その第一歩を踏み出してみてください。</p>

<p>&nbsp;</p>

<div>

	
		
			
			<p>【日本マンパワーのキャリアコンサルタント養成講座】<br />
			・厚生労働大臣認定講習　　　　　<br />
			・受講期間5カ月（通学・オンライン併用可能）<br />
			・通信教育＋スクーリング（12日間）</p>

			<p>●累計受講者5万人超の実績<br />
			1999年に日本初の養成講座を開講したパイオニア</p>

			<p>●忙しい人でも学びやすい<br />
			全国で開講＋どのクラスにも無料で振替受講可能</p>

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			https://www.nipponmanpower.co.jp/shop/g/gEW235014/</p>
			
		
	


<p>&nbsp;</p>
</div>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2026/2026A/20260822manpower00.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 08:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[《PR》（株）日本マンパワー]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】史上初・新人王＆MVPを同時受賞した投手は誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/15031</link>
						<guid isPermaLink="false">0000015031</guid>
			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】史上初・新人王＆MVPを同時受賞した投手は誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_trophy.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>横浜一商&rarr;<br />
日本鋼管&rarr;<br />
日本ハム（26~31歳）：181登板　50勝 47敗<br />
横浜大洋（32~35歳）：74登板　10勝 24敗<br />
中日（36歳）：18登板　0勝 0敗<br />
&rarr;現役引退</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：キャリアハイ</h2>

<p>ルーキーイヤーに「22勝8敗4セーブ 防御率2.28」という圧巻の成績。新人王とリーグMVPの両取りという、史上初の偉業を達成しました。</p>

<p>なお完投数も19を記録。現代では考えられないような水準です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：同じ偉業を成し遂げた選手</h2>

<p>前述の「新人王＆MVPの同時達成」は他に2名が達成。メジャー挑戦のパイオニアとなった野茂英雄投手（近鉄）と、現在も虎のエースとして奮闘している村上頌樹投手（阪神）です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>木田勇投手</h3>

<p>です！11年の現役生活でデビュー年の成績がキャリアハイとなりましたが、その活躍は今もファンの脳裏に刻まれています。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_trophy.jpg" />
						
						<pubDate>Fri, 04 Sep 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>絶望の淵から放たれる、反撃の狼煙　『布団の中から蜂起せよ』【書評】  大村壮太（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/12692</link>
						<guid isPermaLink="false">0000012692</guid>
			<description><![CDATA[高島鈴氏による書籍『布団の中から蜂起せよ』を紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p dir="ltr"><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" width="1200" /></p>

<p dir="ltr">高島鈴の著作『布団の中から蜂起せよ』（人文書院）は、単なる書籍というカテゴリーに収まることを自ら拒絶し、読者に対して明確な態度を要求する一冊だ。学術書のように体系的な知を提供するのでも、エッセイのように静かな内省を促すのでもない。著者自身が「アジテーション本」と称するように、本書は2022年の日本社会に投下された、極めて実践的な扇動の書である。</p>

<p dir="ltr">その根底に流れるのは、著者が掲げる「アナーカ・フェミニスト」という思想的立場だ。それは、私たちの生を日々無自覚に蝕む、あらゆる権力構造に対する非妥協的な異議申し立てであり、絶望が蔓延する時代を生き延びるための、切迫した呼びかけに他ならない。</p>

<p dir="ltr">&nbsp;</p>

<h2 dir="ltr">「あなたも怒っていい」</h2>

<p dir="ltr"><img alt="" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/2025/2025A/250718Omurasota02.jpg" width="1200" /></p>

<p dir="ltr">本書を読み解く上でまず不可欠なのは、著者がなぜ「アナーカ・フェミニスト」という思想的座標に立つのかを理解することだろう。</p>

<p dir="ltr">評者と同じく1990年代に生まれた著者が、かつて自身を「ボンヤリとした左翼」だったと語る感覚は、特定のイデオロギーに安易にコミットすることへの躊躇と、しかし社会に蔓延する理不尽さへの消しがたい違和感との間で揺れる、同世代的な心情を的確に捉えている。その違和感の正体を突き詰める旅が、彼女をアナキズムへと導いた。</p>

<p dir="ltr">アナキズムは、国家や資本といった巨大な権力だけでなく、あらゆる固定的で非対称的な支配関係を問題視する。しかし、高島氏はそこに留まらない。歴史的に男性中心で語られがちだったアナキズムの運動内部にすら、家父長制的な思考やミソジニーが根深く存在することを見抜き、その矛盾を鋭く告発する。ここにフェミニズムが必然として接続されるのだ。</p>

<p dir="ltr">彼女のアナーカ・フェミニズムは、リベラル・フェミニズムが既存のシステム内での権利獲得を目指すのとも、時に権威主義的になりうる一部のラディカリズムとも一線を画す。それは、最も根源的なレベルで、支配する者とされる者という構造そのものを解体しようとする、極めてラディカルな地平を目指している。</p>

<p dir="ltr">この思想的立場は、必然的に彼女特有の文体を生み出すことになる。高島氏の文章は、独特の「取り乱し感」に貫かれており、理論的な整合性や客観性を意図的に放棄しているかのようにさえ見える。</p>

<p dir="ltr">そこでは、論理的な跳躍や唐突な断定が頻出する一方で、自己への懐疑や迷いが躊躇なく吐露される。痛み、熱、叫びといった身体感覚に根差した比喩が多用され、読者の理性にではなく、皮膚感覚に直接訴えかけてくる。</p>

<p dir="ltr">この文体は、単なる感情の爆発ではない。むしろ、冷静で理性的な「正しい」言説が、かえって人々を抑圧し、声を奪ってきたことへの戦略的な抵抗である。理論の鎧を脱ぎ捨て、むき出しの感情や混乱を晒すことは、読者に対して「あなたも怒っていい、混乱していい、完璧でなくていい」という強力な許可を与える。</p>

<p dir="ltr">&nbsp;</p>

<h2 dir="ltr">「弱きものたち」に届けるための、叫びに似た祈り</h2>

<p dir="ltr">このようなラディカルな言葉が、現代においてどのような有効性を持ちうるのか。ここでマーク・フィッシャーの「資本主義リアリズム」の概念が重要な意味を持つ。</p>

<p dir="ltr">「どうせ何も変わらない」という冷笑的な諦念が社会の隅々にまで浸透し、あらゆる反抗的な文化や思想ですら、すぐさま「おしゃれなアイテム」として商品化され、骨抜きにされてしまう。この強固なシステムに対し、高島氏の言葉はなぜ安易な回収を免れうるのか。</p>

<p dir="ltr">それは、彼女の言葉が持つ、徹底した「非妥協性」と「過剰さ」にある。彼女の文章には、商品化を拒むザラつき、個人的な痛みの消えない刻印が残っている。それは、読者に安易な共感や消費を許さず、むしろ読者自身の生き方や社会との向き合い方を問いただすような力を持っている。</p>

<p dir="ltr">この言葉に触れることで得られる「元気」とは、心地よい癒しや気休めではない。それは、諦念の壁に亀裂が入り、これまで不可能だと思わされてきた別の社会を想像することが可能になるという、「政治的想像力の回復」に他ならない。</p>

<p dir="ltr">もちろん、これほどまでに激しい言葉は、時に人を傷つける刃となりうる。また、筆者の問題提起や語りかけは、言葉の切れ味に比して非常に素朴であり、深い洞察や新しい発見を読者に与えるものであるとは言い難い。</p>

<p dir="ltr">しかし、そういった当たり前のことこそ、強い言葉で伝える価値があると私は感じている。著者は言葉の暴力性を自覚し、その責任を引き受ける覚悟の上で、あえてこの声を発しているのだ。それは、日々を窮屈に暮らしている多くの「弱きものたち」に届けるための、叫びに似た祈りなのである。</p>

<p dir="ltr">本書は、万人に受け入れられるような、明確で優しい答えを与えてはくれない。しかし、孤独な個人が自らの内にある痛みや怒りに名前を与え、それが自分一人だけのものではなく、社会の構造と深く結びついていると知ったとき、そこに連帯への道が拓ける。</p>

<p dir="ltr">「あなたに死なないでほしい」という高島鈴の言葉は、誰もが忍び寄る「死」の気配からのがれようと必死に生きている現代社会における「強力な着火剤」であり、まだ見ぬ仲間たちへ向けて放たれる、反撃の狼煙なのである。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_book2.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 03 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[大村壮太（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>「高学歴で無難な社員」だけ採る大企業　トップ層は、尖った独創的な人材を選べない  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14829</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014829</guid>
			<description><![CDATA[高学歴エリートが現場で挫折する原因とは？正解のない仕事で求められる「非受験秀才型能力」や、企業がリスクを避けて無難な人材ばかり選んでしまう採用の罠を解説。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="学歴重視の採用" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" width="1200" /></p>

<p>テストで優秀な成績を収め、高い学歴を手にしたエリートでも、実務の現場に出た途端、「思うように仕事ができない」という壁にぶつかることがあります。</p>

<p>正解があらかじめ用意されていない仕事では、知識や学力だけでなく、対人交渉力や決断力、状況に応じて動く力など、より総合的な能力が問われるからです。</p>

<p>それでも企業は、なぜ学歴重視の採用から抜け出せず、「無難な優等生」を選び続けてしまうのでしょうか。太田肇氏の著書『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』から、その背景にある組織の構造的な問題を解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>期待の幹部候補生が「管理能力なし」の烙印を押されるまで</h2>

<p>ここに、あるメーカーに勤務するAさんという人物がいる。彼は幼少期から「神童」と呼ばれ、常に校内トップクラスの成績を維持してきた。</p>

<p>大学入試でも、最難関とされる有名国立大学の法学部に現役合格している。卒業後、彼は誰もが知る大手メーカーに就職した。文字通りの「黄金の経歴」である。</p>

<p>入社後の彼は、まさに将来の幹部候補生として嘱望された。配属された総務や人事といった管理部門では、上司から与えられた課題を完璧に整理し、マニュアル通りに処理する能力を発揮した。彼は自分の有能さを疑わず、周囲もまた、彼の学歴という「看板」にひれ伏していた。</p>

<p>転機は入社10年目、彼が海外生産拠点の現地駐在員として派遣されたときに訪れた。それまでの「事務処理」中心の仕事から一転し、現地ではマネジャーとして文化の異なる現地社員を束ね、激しい労使交渉に臨み、現地政府や気性の荒い部品メーカーとの折衝を一手に引き受けなければならなくなった。さらには時差を超えて本社との複雑な調整をこなすという、泥臭く多角的な仕事が山積していた。</p>

<p>そこで求められたのは、受験勉強で詰め込んだ「既成の知識」ではなく、正解のない問いに対して決断を下す判断力、相手の懐に飛び込む交渉力、そして予期せぬトラブルにも動じない「胆力」や「思考力」といった、総合的な「人間力」であった。</p>

<p>残念ながら、Aさんにはこれらの資質が致命的に欠けていた。現地社員の心情を理解しようとせず、理屈でねじ伏せようとした結果、職場の士気は著しく低下し、トラブルが頻発した。本社からは「現場管理の力量なし」という冷酷な烙印を押されることになる。</p>

<p>それでもAさんは、自分の自信を微塵も揺るがせなかった。「自分の能力が正しく評価されないのは、現地のレベルが低いからだ」「人事部の配属ミスだ」と周囲を見下し、反発し続けたのである。</p>

<p>予定を切り上げて帰国し、希望した本社の企画部門に移ったものの、そこでも机上の空論ばかりが目立ち、部下の信頼を得ることはなかった。最終的に彼は挫折し、退職に追い込まれた。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「受験秀才型能力」の限界と共同体の不幸</h2>

<p>Aさんのような態度は、単なる「プライドの高さ」の問題だろうか。それとも、受験勉強という「正解がある世界」でしか承認を得てこなかった人間が、正解のない現実世界に直面したときに見せる、悲痛なまでの自己防衛本能なのだろうか。</p>

<p>Aさんの悲劇を振り返ると、海外赴任までの彼は受験勉強の延長線上で生きていただけだったことがわかる。</p>

<p>いうまでもなく人間の能力は多様な要素からなり、仕事に求められる能力もまた多様である。Aさんの場合、上から与えられた問題を解く力、つまり「受験秀才型能力」は高かったが、自ら課題を発見し、人間関係を構築して物事を動かす「非受験秀才型能力」は明らかに不足していたのだ。</p>

<p>厄介なことに、点数化できる学歴とは異なり、実務に求められる人間力は暗黙知的な要素が強く、可視化が難しい。そのため、Aさんのようなタイプは自分の実力不足を自覚するのに多大な時間を要し、結果として自分自身と組織の両方を深く傷つけてしまう。</p>

<p>共同体型組織には強固な序列主義があり、その序列は学歴や偏差値といった客観的で、メンバーが反論しにくい基準に依存しがちだ。新卒一括採用という博打のようなシステムの中で、企業は安易に「学校歴」をフィルタリングに使い、採用された側もまた、それを「生涯有効な実力の証明書」だと勘違いする。結局のところ、Aさんのような人こそ、共同体型組織の犠牲者だと言えよう。</p>

<p>しかし、いったん共同体のメンバー（正社員）として迎え入れた以上、能力不足が露呈しても容易に解雇はできないし、本人のメンツを考えたらいきなり閑職に回すのも難しい。こうして、高学歴という鎧をまとった「実務能力のないエリート」が組織の中枢に滞留し続けるという、構造的な不幸が再生産されるのである。</p>

<p>ただ考えようによれば、Aさんのように初期段階で挫折するケースは、組織にとって被害が小さいと言えるかもしれない。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「裏承認社会の勝者」は「化けそうな人材」を選べない</h2>

<p>第二のリスクとして、組織のトップに上り詰める人々の多くが「裏承認社会」の勝者であり、その結果として極めて保守的な人材に偏るという問題がある。大企業のトップ層に名を連ねるのは、高学歴であることはもちろん、人格的にも円満で、社内の空気を読むコミュニケーション能力に長け、誰からも反感を買わない「非の打ち所がない人物」であることが多い。</p>

<p>彼らは数十倍、数百倍という熾烈な内部競争を勝ち抜き、一度も大きな失敗（減点）をすることなく、ピラミッドの頂点へとたどり着く。</p>

<p>ここで重要なのは、彼らを選別してきた評価者側の心理だ。</p>

<p>人事部や歴代のマネジャーもまた、共同体の一員であり、絶えず「裏の承認」を気にしながら生きている。トップから「リスクを恐れず、尖った独創的な人材を採用しろ」と訓示されても、彼らは本能的に及び腰になる。</p>

<p>なぜなら、リスクを取って採用した「化けそうな人材」が実際に大化けし、会社に貢献するのは、10年、20年先の話だ。その頃には採用担当者はすでに異動しているか、定年を迎えている。手柄は自分には返ってこないのだ。</p>

<p>逆に、もし採用した風変わりな社員が「大外れ」で、現場で問題を起こした場合、その批判の矛先は即座に採用担当者へと向けられる。「あんな危うい奴をなぜ採ったのか」という非難は、担当者のキャリアにおける汚点となる。</p>

<p>その結果、選別する側は「能力が突出しているがリスクもある人間」より、「少なくとも失敗はしなそうな、無難で平均的な優等生」を優先的に選ぶようになる。</p>

<p>この「裏承認社会」特有の減点主義を生き抜いてきた経営層は、必然的にリスク回避型で現状維持をよしとする保守的なカラーに染まっている。組織が危機に瀕し、抜本的な変革が求められる局面において、この「選別されたエリート」たちが最も役に立たないという皮肉な現実がここに立ち現れる。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_street02.jpg" />
						
						<pubDate>Thu, 03 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>ゴールしなくても勝ち!? 人気小説家もハマった自転車競技の奥深さ  松尾清貴（作家）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14764</link>
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			<description><![CDATA[「ロードバイクに初めて乗って驚いた」。そんな体験から始まった『偏差値70の自転車競技部』。著者に執筆の経緯を聞いた]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="ゴールしなくても勝ち!? 人気小説家もハマった自転車競技の奥深さ" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bike.jpg" width="1200" /></p>

<p>新刊『偏差値70の自転車競技部』を上梓した小説家の松尾清貴氏。松尾氏の目から見た、競技自転車の魅力とは何か？実体験も含め、語ってもらった。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ロードバイクに初めて乗ってみて...</h2>

<p>ーー最新シリーズ作『偏差値70の自転車競技部』を発売された松尾さん。今回、このような企画を開始されたきっかけを教えてください。</p>

<p>【松尾】『偏差値70の野球部』というシリーズを14年前に執筆しました。</p>

<p>その後、同じような企画をもう一度やることはあまり考えていませんでしたが、編集者さんに「ロードレースや自転車競技だったらどうか」と提案され興味を持ったのがきっかけです。</p>

<p>ーー松尾さんご自身は元々ロードバイクについて詳しかったのでしょうか？</p>

<p>【松尾】いえ、その時点ではロードバイクに乗ったことがありませんでした。一般的な自転車とそう違わないだろうと思っていたのですが、実際に乗ってみるとまったくの別物でしたね。</p>

<p>どのあたりが違うかというと、まず軽さが段違いです。圧倒的に軽量化されているので、当然スピードも出る。</p>

<p>あと、驚いたのが形状の違いです。ママチャリは背筋を伸ばすような姿勢で乗りますが、ロードバイクはハンドルの形が違い、サドルの方がハンドルより高い。すると自然と前傾姿勢になり、空気抵抗を感じにくいフォームになるんです。</p>

<p>ーーあの独特の形状にはそんな理由があったんですね！</p>

<p>【松尾】今では、日常的にロードバイクに乗っています。足が痛くなることもあまりないので、かなり長い時間乗っていられます。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>知られていない競技自転車の魅力</h2>

<p>ーー競技自転車の戦略性や科学性は、取材などを通して理解されていったのでしょうか。</p>

<p>【松尾】実際に高校生の練習や試合の様子を見学しました。高校の自転車競技部にはロードレースだけでなく、競輪場で行うトラック競技もあります。ご存じの方は少ないでしょうが、高校生のトラック競技は競輪場で行われているんです。</p>

<p>ーーそうなんですね！？</p>

<p>【松尾】中へ入っても観客はおらず、私だけが見ているような状態でした。これではなかなか普及しないのではないかと思いましたね。高校野球なら、県予選でも観客がいます。決勝ともなれば神宮球場や横浜スタジアムのような大規模な場所で行われ、大勢のお客さんが入ります。自転車競技には、そういう雰囲気があまりありません。</p>

<p>ーー業界全体のことを考えると、少しもったいないですね。</p>

<p>【松尾】実際に見てみるととても面白いんですけどね。私も調べるまで、競輪場で高校生の競技が行われていること自体を知りませんでした。</p>

<p>日本は世界的に見てトラック競技が強いんですよ。その要因として、国中に競輪場という練習場所があるからとも言われています。そうした日本のポテンシャルも知られていないのは残念です。</p>

<p>ーー競技自転車の世界全体が科学的なトレーニングをしているため、主人公たちが他とどのように差をつけるかを書くのが難しかったというお話がありました。そのジレンマをどのように打破されたのでしょうか。</p>

<p>【松尾】自転車競技では科学的な研究が蓄積されているので、まず研究成果を作品の中に落とし込むことができます。そのうえで、現実ではまだ行われていないことを探しました。</p>

<p>たとえばコーナーを曲がるときは、距離の短いインコースを走るのが当たり前です。では、アウトコースを回るとどうなるのか。そこに何か理屈がつけば使えるかもしれない。そういう発想で探していきました。</p>

<p>ただ、厳密に言えば、そういうアイデアも現実の競技の中ですでに検討され、否定されているので表に出ていないだけ、という可能性もあります。</p>

<p>ーー現実には再現が難しいことでも、演出によって画期的に見せられるのはフィクションならではの魅力でもありますね。</p>

<p>【松尾】そもそも理論自体が大事なのではありません。その理論が主人公の性格やその後の展開、心情の変化に関わってくる。大雑把に言えば、メタファーです。</p>

<p>ーー実際に競技場へ足を運び、さまざまな資料を調べたうえで感じた、競技自転車の魅力は何でしょうか。</p>

<p>【松尾】間近で競技を見ると迫力がすごいです。思っているより自転車は速いんです。</p>

<p>トラック競技を行う競輪場は、速く走るのに適した形になっています。街中で普通の自転車を見る感覚で見ていると、スピードの違いに驚きます。</p>

<p>またトラック競技には、まったく異なる種目がたくさんあります。ルールも複雑かつさまざまで、何も知らずに見たら何をしているのかわからないこともあります。でもルールがわかると、選手が何をしているのか、駆け引きまでわかって一段と面白く感じますよ。</p>

<p>ーー具体的に、面白いルールを1つ教えていただけますか。</p>

<p>【松尾】今作、トラック競技でメインにしたのは「チームパーシュート」という競技です。4人1組のチームで走ります。</p>

<p>4人が一列になり、空気抵抗を避けながら走るのですが、ゴールするのは3人でいいんです。つまり、1人は途中で脱落してもよい。その選手が思い切り先頭に立ち、長い距離を引いて、途中で力を使い果たすことができます。</p>

<p>先頭の選手はローテーションで交代します。高校の競技は4キロくらいだと思いますが、4キロを1人でずっと引くのは合理的ではありません。</p>

<p>交代しながら先頭を引き、最後は1人が力尽きるまで走って途中で脱落します。</p>

<p>ーーそれは面白いですね！ルールを理解していないと、「何をやっているの？」と思ってしまいそうです。</p>

<p>【松尾】今作の主人公は、アシストで活躍したいと考えているという設定です。</p>

<p>アシストとは、チームのエースを1着でゴールさせるために、自分が犠牲になるようなポジションです。その役割は、ロードレースよりもチームパーシュートの方が見えやすい。ルール上、ゴールしなくてもいい選手がいるからです。</p>

<p>ーー作品の中でも、そうしたルールの面白さを主人公のキャラクター性と掛け合わせて楽しめるということですね。</p>

<p>【松尾】そのとおりです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_bike.jpg" />
						
						<pubDate>Wed, 02 Sep 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[松尾清貴（作家）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>丁寧に「今回だけ値下げして」もNG！相手が了承しても下請法違反な理由  森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14882</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014882</guid>
			<description><![CDATA[元刑事の森雅人氏が、何気ない値下げの「お願い」が違法な要求に変わる境界線を解説。担当者個人が注意すべきポイントと、企業が不祥事を防ぐために整えるべき仕組みを紹介する。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="「今回だけ値下げして」は違法？" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" width="1200" /></p>

<p>取引先に「今回だけ協力してほしい」と値下げをお願いする――。<br />
ごく普通の価格交渉に見えても、自社が優位な立場にあり、相手が事実上断れない状況なら、下請法や独占禁止法に抵触するおそれがあります。重要なのは、言葉遣いの丁寧さや相手が承諾したという事実だけではありません。<br />
本稿では、元刑事の視点から、何気ない「お願い」が違法な要求に変わる境界線を解説。担当者個人が注意すべきポイントと、企業が不祥事を防ぐために整えるべき仕組みを紹介します。</p>

<p>※本稿は、森雅人（著）、足立直矢（監修）『これだけで、逮捕』（PHP研究所）より、内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>「これはただのお願いだから、問題ないでしょ？」</h2>

<p>【危険度レベル】<br />
★★☆☆☆ 逮捕リスク<br />
★★★★☆ 懲戒・損害賠償リスク<br />
★★★★☆ ほぼ確実に会社名公表</p>

<p>Aは、ある会社で外部業者への発注を担当していた。<br />
会社の業績は落ちており、会議のたびに上司から「コストを下げろ」と言われ、Aは頭を抱えていた。そこで、Aは長年取引のある業者に電話をかけ、「厳しいのはわかっています」「今回だけ協力してもらえませんか」と値下げを要求した。その言葉は丁寧だった。<br />
脅したつもりもなかった。だが、相手は断れなかった。その会社にとって、その取引先を失うことは大きな痛手だったからだ。</p>

<p>結局、取引先は値下げに応じ、それをきっかけにその後も同様の要請を続けた。数か月後、同じようにAから値下げの要求を受けた別の取引先からも同様の相談が寄せられ、公正取引委員会が調査に乗り出した。結果、優越的地位を利用した不当な値下げ要求が認定された。会社は下請法違反として勧告を受け、社名公表。Aも社内処分を受けることになった。</p>

<p>【ココがアウト！】<br />
〇下請法（下請代金支払遅延等防止法）違反<br />
親事業者が、その立場を利用して下請事業者へ不当な不利益を与える行為。<br />
〇独占禁止法（優越的地位の濫用）違反<br />
取引上優位な立場を利用し、相手に不利益を押し付ける行為。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【刑事の視点からのコメント】それ、本当に「お願い」？</h2>

<p>取調べをしていると、「そんなつもりじゃなかったんです」という言葉をよく聞きます。この手の問題も同じです。本人は脅したつもりはありません。怒鳴ってもいない。契約を切るとも言っていない。ただ協力をお願いしただけ。<br />
そう考えていたのでしょう。</p>

<p>しかし、人は自分の立場の強さを過小評価しがちです。自分にとっては一件の取引先でも、相手にとっては売上の大半を支える得意先かもしれません。自分にとっては軽い相談でも、相手にとっては断れない依頼かもしれません。<br />
商売では信頼関係が大切だと言われます。私もそう思います。</p>

<p>しかし、信頼関係と力関係は別です。長い付き合いがある。仲がいい。いつも助けてもらっている。それでも立場の差は存在します。<br />
私が経済事犯（企業活動や経済的な取引の過程で発生する犯罪の総称）を担当していて感じたのは、人は権力を持った瞬間に危なくなるのではない、ということです。むしろ、自分が権力を持っていることに気づいていない時のほうが危ない。</p>

<p>下請法も同じ考え方です。法律が見ているのは、「何と言ったか」だけではありません。その言葉を受け取った相手が、実際に断れたのか。そこを見ています。<br />
だから、「お願いしただけです」という説明が通らないことがあります。問題は、お願いだったかどうかではなく、相手に選択肢があったかどうかです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【なぜ捕まるのか】「相手が承諾したかどうか」は関係ない</h2>

<p>多くの人は、「値下げ交渉なんて普通のことではないか」と思うかもしれません。<br />
実際、商売の世界での価格交渉は珍しくありません。安く仕入れたい。高く売りたい。そう思うのは、自然なことです。<br />
問題になるのは、交渉そのものではありません。自分の立場を利用して、一方的に条件を押し付けることです。</p>

<p>たとえば、大口の取引先から「今回だけ協力してほしい」と言われたとします。言葉だけ見ればお願いです。しかし、その取引先が売上の大半を占めていたらどうでしょう。断ったら取引を失うかもしれない。そう感じる状況だった時、相手は本当に自由に判断できたと言えるでしょうか。</p>

<p>下請法や独占禁止法が守ろうとしているのは、価格ではありません。取引の公平性です。だから法律は、「何を言ったか」だけではなく、「どんな立場で言ったか」も見ています。</p>

<p>相手が承諾した。契約書にもサインした。それだけで問題がなくなるわけではあり<br />
ません。その承諾が、本当に自由な意思だったのか。そこが問われます。<br />
交渉が成立するためには、双方が対等でなければなりません。その前提が崩れた時、<br />
法律の問題になるのです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:個人レベルでできること】人を見る</h2>

<p>まず意識してほしいのは、自分の立場を正しく理解することです。取引先との関係では、自分が思っている以上に相手へ影響を与えていることがあります。<br />
だから価格交渉をする時は、「自分が何を言ったか」ではなく、「相手がどう受け取るか」を考えることが大切です。</p>

<p>また、交渉の場では、「相手が了承した」だけで安心しないでください。本当に相手に選択肢があったのか。断る余地があったのか。そこまで考える必要があります。<br />
さらに重要なのは、値下げや条件変更を求める時ほど、感覚ではなく根拠を持つことです。原材料価格の変動。市場価格の変化。発注量の増減。なぜその条件が必要なのかを説明できるかどうか、が重要になります。</p>

<p>取引先との関係は、勝ち負けではありません。<br />
一方が我慢し続ける関係は長続きしません。だからこそ、「どこまで下げられるか」ではなく、「双方が納得できるか」を一番に意識するようにしましょう。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>【対処法:会社としてできること】「誰も止められなかった」を防ぐ</h2>

<p>下請法違反を防ぐためにまず必要なのは、下請法を法務部だけの仕事にしないことです。なぜなら、実際に取引先とやり取りをするのは「現場」だからです。<br />
営業担当。購買担当。プロジェクト責任者。彼らが下請法を知らなければ、違反は防げません。</p>

<p>そのため会社は、<br />
・値下げ要請<br />
・発注取消<br />
・支払遅延<br />
・無償でのやり直し要求<br />
など、実際に起きやすい事例を継続的に共有する必要があります。</p>

<p>また、取引条件を変更する際は、一人で判断させないことも重要です。一定額以上の値下げ。支払条件の変更。追加作業の依頼。こうした判断に、上長や管理部門が関わる仕組みを作るだけでも、リスクは大きく下がります。</p>

<p>私が刑事時代に見てきた企業の不祥事の多くは、悪意から始まったものではありません。「誰も止めなかった」。ただ、それだけです。<br />
だから会社に必要なのは、完璧な社員ではありません。担当者が迷った時に、「ちょっと待とう」と言える仕組みです。<br />
ルールは現場を縛るためではありません。現場を守るためにあるのです。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_managerLIG.jpg" />
						
						<pubDate>Tue, 01 Sep 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[森雅人（元刑事）、足立直矢（現役弁護士）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>次世代バッテリーから新エネルギーまで 量子力学の発展で広がる夢  藤井啓祐（京都大学教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14948</link>
						<guid isPermaLink="false">0000014948</guid>
			<description><![CDATA[量子コンピュータは、エネルギー問題を解決する切り札になるのか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="次世代バッテリーから新エネルギーまで 量子力学の発展で広がる夢" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_future.jpg" width="1200" /></p>

<p>スーパーコンピュータでも難しい複雑な化学反応を、量子コンピュータなら解き明かせるかもしれない。新素材・新エネルギー開発への可能性に迫る。</p>

<p>※本稿は、藤井啓祐&nbsp;著『教養としての量子コンピュータ』（ダイヤモンド社）の内容を一部抜粋・編集したものです。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新発見の期待がふくらむ</h2>

<p>量子コンピュータが近い将来、特に大きなインパクトをもたらす分野は、物理の世界で起こる複雑な量子現象の再現だろう。</p>

<p>古典コンピュータでは扱いが難しい複雑な量子現象も、量子コンピュータなら量子力学のルールに従って正確にシミュレーションでき、より速く計算できる。</p>

<p>私たちの身の回りの材料やその電気的な性質はすべて量子力学に従って決まっている。なかでも量子力学特有の現象が、抵抗なく電気が流れる超伝導物質だ。超伝導物質を用いることで、エネルギー損失のない効率的な送電や、強力な電磁石を実現することができる。</p>

<p>超伝導磁石は、リニア中央新幹線でも使われている。</p>

<p>物質を超伝導状態にするためには超低温まで冷やす必要があるが、うまく材料をデザインすることで高温でも超伝導になる物質を生み出せる。量子コンピュータを使って、高温超伝導物質を発見することにつながる。</p>

<p>また、太陽光を電気エネルギーに変換する「太陽電池」の材料開発にも量子コンピュータの活用が期待されている。</p>

<p>量子コンピュータを用いることで、材料の電子構造や特性を高精度で予測し、新しい高効率な太陽電池材料の設計が可能となる。また、生成された電気エネルギーを効率的に蓄積し、必要なときに利用するためには、高性能な二次電池（リチウムイオン電池など）の開発が不可欠だ。</p>

<p>ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲン（Volkswagen）とカナダの量子技術企業ザナドゥ社は、量子コンピュータの計算技術を使って、バッテリー材料のシミュレーションを行っている。これは、より安全で軽く、コスト効率の高いバッテリー材料の開発が狙いだ。</p>

<p>他にも、電気を光に変えるLEDや熱や音を電気に変える材料など、量子力学に従ったミクロな世界のシミュレーションによって新たな機能を持つ材料の開発が期待されている。</p>

<p>さらに、視点を宇宙という大きなスケールに向けてみると、光ですら脱出できないほど強い重力を持つブラックホールの理解にも量子力学が欠かせない。</p>

<p>たとえば、ある物体をブラックホールに落としたとき、その物体の情報はどこへ行くのだろうか。</p>

<p>ここでいう「情報」とは、単に何が落ちたのかという話ではない。どんな粒子で構成されていたのか、それぞれの粒子がどの位置にあり、どのように動いていたのかといった、量子力学的な詳細まで含むものである。</p>

<p>量子力学の基本原則では、情報は決して失われないとされている。つまり、どれほど物体が変化したとしても、その変化前の状態の情報はどこかに保存されているはずなのだ。</p>

<p>しかし、ブラックホールはその情報を丸ごと消し去ってしまうかのように見える。この矛盾は「情報消失パラドックス」と呼ばれ、現在に至るまで物理学の未解決問題として議論が続いている。</p>

<p>このようなブラックホール研究の最先端では、私たちが住む世界の時空（時間と空間）は量子もつれの集まりによって作られているという考え方もあり、量子コンピュータを用いてブラックホールを再現する実験が行われている。</p>

<p>これまで実験的な検証が難しいとされていた最先端の物理理論でも、量子コンピュータを用いれば自在にシミュレーションが可能になり、大きな力を発揮すると考えられている。</p>

<p>肉眼で天体観測をしていた時代から、人類が望遠鏡を手にしたことでより遠くの宇宙が見えるようになったのと同じく、量子コンピュータを使うことで、これまで直接観測できなかった物理現象を作り出し、実験できるようになるのだ。</p>

<p>また、量子力学に基づいたシミュレーションの応用範囲は非常に広く、物理学の最先端研究のみにとどまらない。</p>

<p>なぜなら地球上で起こるほとんどすべての現象は、原子や分子を通じた環境とのやり取りや物質の変化、いわゆる化学反応によって成り立っており、そこでは量子力学が欠かせないからである。</p>

<p>これまでもスーパーコンピュータによるシミュレーションにより、複雑な化学反応の仕組みの解明が試みられてきた。しかし、いまだに理論では説明しきれない現象や未解明の部分が多く残されている。量子コンピュータを利用することで、こうしたミクロな世界の動きを量子の視点から正確に捉えられるようになる。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>新しいエネルギーを生み出す</h2>

<p>地球が誕生したばかりの頃、大気中には火山活動などによって大量の二酸化炭素（CO₂）が放出され、その濃度は非常に高かった。やがてシアノバクテリアが出現し、光合成によって二酸化炭素を取り込み酸素を放出した結果、約24億年前には大気中の酸素濃度が飛躍的に上昇した。</p>

<p>その後、陸上植物が広範囲に進出し、巨大な緑地帯を作るなかで、二酸化炭素は植物の体内に取り込まれ、有機物として蓄えられていった。</p>

<p>この有機物が何百万年、あるいは何億年もの長い時間をかけて地下に蓄積され、やがて石炭や天然ガスなど現代の化石燃料のもととなった。</p>

<p>しかし、産業革命以降に化石燃料の利用が加速した結果、二酸化炭素が放出されて、大気中の二酸化炭素濃度は急激に上昇し、地球温暖化という深刻な環境問題を招いている。</p>

<p>こうした現状を打開するためには、化石燃料由来の炭素に頼らないエネルギーを確立する必要がある。</p>

<p>そんななか、次世代エネルギーの鍵として注目を集めているのが、地球上に豊富に存在する二つの原子「水素（H）」と「窒素（N）」だ。</p>

<p>水素は、燃焼や燃料電池としてエネルギーを使うときに二酸化炭素を一切出さず、水だけを生み出す、理想的なエネルギー媒体である。</p>

<p>特に、再生可能エネルギーを使い水を電気分解することで得られる「グリーン水素」は、再生可能エネルギーとの相性も良く、地球温暖化を抑制するための脱炭素社会を目指す上で重要な役割を担う。</p>

<p>しかし、水素を作るには多くのエネルギーが必要だ。また水素は非常に軽く拡散しやすいため、運搬や貯蔵が難しいという課題もある。</p>

<p>そこで、水素に二酸化炭素を加えて、私たちが普段生活している環境（常温・常圧）で扱いやすいメタン（CH₄）に変える「メタネーション」という技術が提案されている。</p>

<p>この過程において中心的な役割を果たすのが、少ないエネルギーで化学反応を進めるための補助として用いられる「触媒」である。</p>

<p>自分自身は変化しないものの、他の分子の反応のための舞台として化学反応を助ける触媒は、複雑な量子的な重ね合わせを巧みに利用しており、このシミュレーションには現在のスーパーコンピュータにも手が負えない。</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_future.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 12:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[藤井啓祐（京都大学教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>残業代を上げれば社員は定時で帰る？ 「長時間労働は美徳」の価値観を崩すロジック  太田肇（同志社大学名誉教授）</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14828</link>
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			<description><![CDATA[残業や有休未消化が減らない本当の理由は？長時間労働が「会社への献身」と評価される心理構造や、割増率改定がもたらす意外な変化を解説。日本型雇用の歪みに迫る。]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="残業する社員" height="743" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoG.jpg" width="1200" /></p>

<p>働き方改革が進む中でも残業が減らず、有給休暇が使い切られない背景には、単なる制度の遅れだけではない理由が隠されています。日本では長時間労働や休暇の放棄が「組織への忠誠心」として評価され、職場の「承認」を得る武器になっている側面があるためです。労働時間や有休の価値観が逆転するメカニズムについて、太田肇氏の書籍『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』より解説します。</p>

<p>※本稿は、太田肇著『なぜ「賢い人」が集まってしょうもない意思決定がなされるのか』（日本経済新聞出版）より内容を一部抜粋・編集したものです</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>残業割増率が低い日本で、なぜ「不毛な居残り」が続くのか</h2>

<p>近年、いわゆる「ブラック企業」への社会的批判や労働基準法の改正（働き方改革関連法）により、労働時間の短縮は企業にとって喫緊の課題となった。</p>

<p>しかし、統計を精査すれば、正社員の労働時間は劇的には減っておらず、手当の支払われないサービス残業の根絶も遠いのが実情だ。有給休暇の取り残しも、依然として「当たり前」のように行われている。</p>

<p>時間外労働がなかなか減らない背景として、一般的には二つの原因が挙げられる。</p>

<p>一つは、日本的雇用慣行の問題である。日本では閑散期だからといって安易に解雇や雇用調整を行うことが難しいため、企業は閑散期でも余剰が生じない最小限の人数で回し、繁忙期の労働力を時間外労働という調整弁に頼らざるを得ないという構造的な理由だ。</p>

<p>もう一つが、時間外労働に対する割増率の低さである。欧米諸国ではおおむね50％以上の割増が一般的であるのに対し、日本は原則25％増しと比較的低く設定されている。そのため、会社側が人を新たに雇うより、今いる人間に残業させる方が安いと判断し、残業を命じやすいのである。</p>

<p>これに対して、労働組合や一部の有識者は「日本でも割増率を欧米並みに引き上げるべきだ」と主張し、一方の経営側は「企業のコスト負担が増え、倒産を招く」と強く反対している。</p>

<p>しかし、私は「承認」という視点から、まったく異なる予測を立てている。もし割増率を大幅に上げれば、残業は減り、企業の負担はそれほど大きくならないのではないか、ということだ。</p>

<p>その理由は、日本企業の評価システムにある。日本企業では職務の範囲が曖昧で、集団で仕事をこなすスタイルが主流だ。そのため個人のアウトプット（成果）を正確に把握することが難しく、評価者は必然的にインプット、すなわちどれだけ頑張っているかに目を向ける。</p>

<p>ここで重視されるのが、態度や意欲を測る「情意考課」である。この土壌において、残業は単なる労働時間の延長ではなく、「組織に対する忠誠心と貢献意欲のデモンストレーション」としての価値を持つ。割増率が低く、あるいはサービス残業として手当すら出ない過酷な状況でさえ長時間働く姿こそが、「彼（彼女）はこれほど自己犠牲を払っている」という裏の承認を引き出す武器になるのだ。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>割増率を上げると、「献身」から「小銭稼ぎ」に変わる</h2>

<p>ところが、仮に割増率が引き上げられ、残業代が確実に、かつ高額に支給されるようになるとどうなるか。</p>

<p>これまで「会社への献身」として美化されていた居残りは、途端に「残業代を稼ぐための利己的な行動」という色眼鏡で見られるようになる。「あいつは仕事が遅いから、割増された高い残業代をせしめているんだ」「効率的に働かず、会社にコストを押し付けている」。</p>

<p>そんな蔑みの視線、すなわち「非承認」を浴びるようになれば、忠誠心厚く勤勉な社員というブランドを守りたい「承認人」たちは、一転して定時退社を目指すようになるだろう。金銭的報酬が「聖なる献身」を「俗な経済取引」に変えてしまうことで、承認としての価値が消失し、結果として残業が抑制されるはずだ。</p>

<p>有給休暇の取得についても、承認欲求がブレーキをかけている実態がある。日本人の有休取得率は近年向上しているが、それでも6割台（2024年度は66.9％）（厚生労働省「就労条件総合調査」2025年）にとどまり、残りの3割以上は使い切られずに捨てられている。100％消化が当然の欧米とは対照的だ。</p>

<p>欧米では、未取得の休暇を会社が買い取ることが法令や慣行で確立されている国が多く、社員が休暇を残すことは企業にとっても経済的損失だ。一方、日本の行政当局は「休暇の買い取りを義務付けると、金目当てで休まなくなるから取得率がいっそう下がる」という懸念から、買い取りには一貫して消極的な姿勢を崩さない。</p>

<p>しかし、社員のロジックは真逆だ。</p>

<p>社員にとって、余った有休をドブに捨てることは、組織に対して「私は自分の正当な権利を放棄してまで、職場を優先しています」という、一種のプレゼントを意味している。休まないことで、彼らは「忠誠心が厚く、責任感のある社員」という裏の承認を職場から得ようとしているのだ。</p>

<p>もしここに高額な買い取り制度を導入したら、どうなるだろうか。</p>

<p>休暇を残す行為は、会社に「余計な金銭的支出を強いる迷惑な行為」へと意味付けが変わる。プレゼントどころか、会社の財布を直撃するネガティブな行動になるのだ。</p>

<p>周囲の目を気にする「承認人」たちは、会社に迷惑をかけない（＝裏の承認を失わない）ために、競うようにして休暇を全消化し始めるだろう。</p>

<p>欧米で有休取得率が高いのは、個人の権利意識が高いからだけではなく、休暇を残すことが組織にとってコスト的に迷惑となるような仕組み（買い取り制度等）が整っており、休むことが組織への配慮と一致しているからにほかならない。</p>

<p>&nbsp;</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_zangyoG.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 11:50:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[太田肇（同志社大学名誉教授）]]></dc:creator>			
		</item>
				<item>
			<title>【プロ野球クイズ】本日誕生日を迎える現役ピッチャーは誰？  THE21編集部</title>
			<link>https://the21.php.co.jp/detail/14993</link>
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			<description><![CDATA[THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img alt="【プロ野球クイズ】本日誕生日を迎える現役ピッチャーは誰？" height="741" src="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_birthday.jpg" width="1200" /></p>

<p>THE21編集部が、プロ野球選手の通算成績に関するクイズを出題。限られた成績と2つのヒントから正解がわかるでしょうか？</p>

<p>※NPB公式サイトより出典</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>この通算成績の選手は誰?</h2>

<p>とある選手の通算成績を、所属球団とその所属期間別に分けました。</p>

<p>果たしてどの選手か、限られた情報から読み解けるでしょうか?</p>

<p>2019年（23歳）：134回　7勝　0ホールド<br />
2020年（24歳）：59回　2勝　0ホールド<br />
2021年（25歳）：34回　1勝　0ホールド<br />
2022年（26歳）：66.2回　3勝　0ホールド<br />
2023年（27歳）：64回　5勝　4ホールド<br />
2024年（28歳）：22.2回　2勝　1ホールド<br />
2025年（29歳）：13回　0勝　0ホールド<br />
2026年（30歳）※：73回　8勝　10ホールド<br />
※8/28時点</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント1：所属球団</h2>

<p>プロ入り時の所属は横浜DeNAベイスターズ。その後24年オフに現役ドラフトで福岡ソフトバンクホークスに移籍しています。</p>

<p>移籍2年目の今季はここまで8勝とキャリアハイの活躍。環境の変化をきっかけに覚醒を遂げています。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>ヒント2：投球スタイル</h2>

<p>現在は主に先発として活躍していますが、23年は46試合に登板し防御率2.11を記録。</p>

<p>先発、リリーフ共に適性のある選手です。</p>

<p>&nbsp;</p>

<h2>正解は...</h2>

<p>正解は、</p>

<h3>上茶谷大河投手</h3>

<p>です！本日（8/31）は30日のお誕生日です。おめでとうございます！</p>

<p>キャリアハイを迎えている今季、どこまで成績を伸ばすのでしょうか？</p>
]]></content:encoded>
												<enclosure url="https://the21.php.co.jp/userfiles/images/utilityG/pixta_birthday.jpg" />
						
						<pubDate>Mon, 31 Aug 2026 07:00:00 +0900</pubDate>
			<dc:creator><![CDATA[THE21編集部]]></dc:creator>			
		</item>
				
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